JP2004250619A - 触媒反応に用いる強酸性陽イオン交換樹脂 - Google Patents
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Abstract
【課題】無機酸や有機酸の溶出が少なく且つ溶剤での置換が不要あるいは容易である触媒反応に用いる強酸性陽イオン交換樹脂を提供すること。
【解決手段】水分含有率が3〜30%であって、触媒反応に用いるものである強酸性陽イオン交換樹脂。
【選択図】 なし
【解決手段】水分含有率が3〜30%であって、触媒反応に用いるものである強酸性陽イオン交換樹脂。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒反応に酸性触媒として用いる強酸性陽イオン交換樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
イオン交換樹脂には、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂がある。これらは更に、イオン交換基の酸性度や塩基性度の強弱から、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂、及び弱塩基性陰イオン交換樹脂に分けられる。強酸性陽イオン交換樹脂は、例えばスチレンとジビニルベンゼン(DVB)を、触媒と分散剤との共存下において共重合させて得られる三次元網目構造を有する共重合体に、官能基であるスルホン酸基(R−SO3 −H+)を導入して得られる。
【0003】
強酸性陽イオン交換樹脂は固体の酸であり、有機化学反応の触媒として多くの反応に工業的に用いられている。強酸性陽イオン交換樹脂を触媒に使用すると、酸を用いた反応と比較して、(i)反応終了後、イオン交換樹脂を濾別するだけでよいので反応生成物の採取が容易である。(ii)反応はイオン交換樹脂の内部のみで行なわれるため反応に関与する物質が酸の影響を受ける時間が短いので副反応が少なく、反応の収率も向上する。(iii)条件を適当に選ぶことにより反応を選択的に進行させることができる。(iv )排酸の処理が不要であると共に、腐食性が少ないなどの特徴や利点がある。
【0004】
触媒反応に強酸性陽イオン交換樹脂を用いる場合、反応生成物中に水分が混入することを避けるために、湿潤樹脂を乾燥させた乾燥樹脂を使用するか、あるいは水で飽和した湿潤状態のイオン交換樹脂をカラム等に充填後、各種溶剤で置換した後、通液するかのいずれかの方法が採られる。このうち、乾燥樹脂は、溶剤での置換が不要であるという利点があり、広く用いられている。このような乾燥樹脂としては、水分含有率1.5%程度にまで低減した乾燥強酸性陽イオン交換樹脂が知られている。しかし、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を触媒に用いた場合、該樹脂から遊離する無機及び有機の酸が反応生成物に混入し、副次反応を引き起こすという問題がある。また、酸の溶出は反応槽や配管類を腐食するという問題がある。
【0005】
これら強酸性陽イオン交換樹脂から遊離する無機酸や有機酸を除去する方法としては、該イオン交換樹脂を反応に供する前に予め、酸とアルカリで交互に洗浄し、次いで必要に応じて更にアルコール洗浄する予備洗浄を行なう方法(非特許文献1)、あるいは特定のベンゼン類と特定のフェノール類とを強酸性陽イオン交換樹脂等の酸性触媒の存在下に反応させてビスフェノール類を製造する方法において、触媒反応生成物を陰イオン交換樹脂を用いて中和する方法(特開平11−335312号公報)等がある。
【0006】
【非特許文献1】
垣花他,「最新イオン交換」,廣川書店,昭和35年7月15日発行,第134頁第1行〜第10行
【特許文献1】
特開平11−335312号公報(請求項2、第2−4頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、強酸性陽イオン交換樹脂を反応に供する前に予め前処理により洗浄する方法は、該方法を行なったにもかかわらず、依然としてイオン交換樹脂由来の不純物の溶出は避けられないし、排アルカリや排酸など廃液処理の問題がある。また、特開平11−335312号公報の強酸性陽イオン交換樹脂を酸性触媒に用いてビスフェノール類を製造する方法において、触媒反応生成物を陰イオン交換樹脂を用いて中和しても、今度は陰イオン交換樹脂由来のカチオン性不純物が溶出してしまい、イオン交換樹脂由来の不純物の溶出は避けられない。近年、触媒反応で得られる反応生成物の高純度化が求められており、樹脂からの溶出が極力抑制された強酸性陽イオン交換樹脂の開発が望まれている。
【0008】
従って、本発明の目的は、無機酸や有機酸の溶出が少なく且つ溶剤での置換が不要である触媒反応に用いる強酸性陽イオン交換樹脂を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行なった結果、(1)液中に浸漬状態にある強酸性陽イオン交換樹脂において、該イオン交換樹脂中の水分含有率と該樹脂から溶出する不純物量とが一定の関係にあること、すなわち、乾燥陽イオン交換樹脂は、水分含有率が少ないものほど該樹脂からの不純物の溶出量が多くなり、水分含有量が3.0%未満であると、この溶出傾向が顕著になること、(2)水分含有率が3〜30%に調製された乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を触媒反応に用いれば、該樹脂自身からの酸の溶出物もほとんどなく、極めて高純度の反応生成物が得られること、等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、水分含有率が3〜30%であって、触媒反応に用いる強酸性陽イオン交換樹脂を提供するものである。本発明によれば、該強酸性陽イオン交換樹脂から溶出する硫酸イオンなどの不純物量はほとんどないか、あっても極々微量であり、高純度の反応生成物を得ることができる。また、該強酸性陽イオン交換樹脂は、例えば市販されている湿潤状態にあるH形の強酸性陽イオン交換樹脂を、乾燥処理するだけでよく、低コストで得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の強酸性陽イオン交換樹脂(以下、単に「陽イオン交換樹脂」とも言う)は、水分含有率が3〜30%、好ましくは3〜15%である。該強酸性陽イオン交換樹脂の水分含有率が3%未満では、触媒反応に用いた場合、該陽イオン交換樹脂からの溶出物が著しく増加する。このような溶出物の増加は、(i)水分含有率が3%未満の強酸性陽イオン交換樹脂は、例えば樹脂の官能基であるスルホン酸基周りにほとんど水が存在しないまでに乾燥させたものであるが、親水性の官能基であるスルホン酸基は水との相互作用が強く、水は結合水としてスルホン酸基の周りに配位している。このため、湿潤樹脂を乾燥させる際、この結合水まで脱水するような過酷な乾燥を行なうと、樹脂に熱的負荷がかかり、官能基自身の分解が促進される恐れがあること、(ii)また、乾燥後のスルホン酸基は結合水という水の保護層を失うため、空気中の酸素などによる酸化劣化を受け易い状態になること、などがその理由として挙げられる。
【0012】
また、強酸性陽イオン交換樹脂の水分含有率の上限値を30%と規定した理由は、ある程度の水分量を含むものは触媒反応に用いた場合、陽イオン交換樹脂からの溶出物が少なくなる点で好ましいものの、該樹脂中の水分含有率が30%を超えると、反応生成物中に多量の水分が混入してしまい、反応生成物の種類や用途によっては使用できなくなるからである。通常、風乾で陽イオン交換樹脂の水分はおよそ30%程度になる。湿潤状態の水分量は通常50〜60%程度であるため、その半分程度の水分は非常に乾燥し易い水である。このため、樹脂の水分量が30%以下、好ましくは15%程度であれば、この含有水分は反応生成物中に混入し難い水であり、反応生成物の品質を悪化させることはない。
【0013】
また、微量の水分の存在が触媒反応を阻害する場合は、本発明の強酸性陽イオン交換樹脂を反応に用いる液に一定時間浸漬、置換してコンディショニングを行なったり、樹脂に対する脱水作用のあるアルコールなどの極性溶媒に浸漬してコンディショニングしたのちに使用すれば、水分が触媒作用を阻害する場合でも使用可能であり、湿潤樹脂よりもコンディショニングが容易でかつ溶出物の少ない高純度の反応生成物を得ることができる。
【0014】
本発明において、水分含有率が3〜30%の強酸性陽イオン交換樹脂は、水分を飽和した湿潤強酸性陽イオン交換樹脂を予め乾燥して得られたものを使用することが、反応の際、各種溶媒で置換したりするコンディショニングが不要となるあるいは容易となる点で好適である。乾燥方法としては、公知の方法が適用でき、例えばabderhalden乾燥器等を用い、1mmHg以下に減圧して、一定の温度で乾燥する方法が挙げられる。また、本例の水分含有率が3〜30%の強酸性陽イオン交換樹脂としては、粒径が0.1mm以上、好ましくは0.1〜0.7mmの粒状樹脂が、水分調整し易く且つ反応効率や取扱性の点で好ましい。
【0015】
このような水分含有率は、次に示す測定方法で得られるものである。すなわち、予め恒量にしてある秤量瓶に試料樹脂約5gを入れて蓋をし、0.1mgの桁まで測り取る(A)。これを110℃±5℃に予め調整された恒温乾燥機に入れ、蓋をずらして16〜24時間加熱する。デシケーター中で30分放冷してから、蓋をして秤量瓶の重量を測定する。秤量瓶の前後の質量の差(B)を求めて、式;B×100/Aから水分量(%)を算出する。
【0016】
本発明の強酸性陽イオン交換樹脂の種類としては、マクロポアを有するマクロリテキュラー型(MR型)又はマクロポーラス型のものが好ましい。水分含有率が3〜30%の強酸性陽イオン交換樹脂は、これを触媒反応に用いれば、触媒として作用すると共に、該樹脂からの無機酸や有機酸の溶出がなく、また溶出があったとしても極僅かであるため、反応生成物を高純度化できる。また、該樹脂からの水分の混入は少なく、必要であれば容易なコンディショニングで水分低減が可能である。湿潤状態にある強酸性陽イオン交換樹脂の具体例としては、アンバーライト200CT、アンバーリスト15WET(いずれもローム・アンド・ハース社製)が例示できる。通常使用に際しては前処理を行い、遊離の酸基(H形)に変換する。
【0017】
本発明の強酸性陽イオン交換樹脂を触媒に用いる反応としては、特に制限されないが、例えばエステル化;アセタール化;エステル、ペプチド又は糖類の加水分解;フェノールのアルキル化;プロピレン、アセチレン化合物又は酸化エチレンの水和反応;ベックマン転移反応;イソブチレンのオリゴマー化;プリンス反応;過酢酸の生成;ジオキソランの合成;MMA、MTBA、TAME及びBPAの各合成及びスクロールの転化などが挙げられる。これらの反応の条件としては特に制限されず、反応が温和な条件であっても、反応が高温で行なわれる条件であってもよい。
【0018】
例えば、アルキルフェノール類の製造方法としてオレフィンとフェノール類を触媒である強酸性陽イオン交換樹脂の存在下で反応させる場合、従来の水分含有率が1.5%程度の強酸性陽イオン交換樹脂では、該樹脂から溶出してくる酸性物質が生成物であるアルキルフェノールに混入し、後続する蒸留精製工程における加熱によってアルキルフェノールのオレフィンへの逆反応が起こり、目的物質であるアルキルフェノール類の収率を低下させていた。しかし、本発明の強酸性陽イオン交換樹脂であれば、アルキルフェノールに該樹脂からの酸性物質の溶出が殆んど無いか、あるいはその溶出が極力抑制されたものであるため、後続する蒸留精製工程におけるアルキルフェノールのオレフィンへの逆反応も起こらず、目的物質であるアルキルフェノール類の収率を低下させることがない。また、反応槽や配管類の腐食を起こすこともない。
【0019】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって本発明を制限するものではない。
実施例1
(強酸性陽イオン交換樹脂の調製)
市販のH形湿潤状態にあるMR型強酸性陽イオン交換樹脂を乾燥処理し、水分含有率が、0.7%(樹脂A)、2.5%(樹脂B)、4.9%(樹脂C)、8.0%(樹脂D)及び13.3%(樹脂E)の5種類の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を得た。なお、乾燥処理は流動層式熱風乾燥機を用い、120℃〜60℃の温度範囲、60〜180分で乾燥したものであり、温度と乾燥時間を適宜調整することで、水分含有率が異なる5種類の樹脂を得た。
【0020】
(フェノールのアルキル化)
1000mlの三口フラスコに、触媒として1.6gのH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)を入れ、これに200gのフェノールを加えて一晩放置し、フェノールと樹脂を分離した。この樹脂に200gのフェノールを加え、乾燥窒素雰囲気下で70〜75℃に加熱した。次いで、攪拌しながら265gの2,4,4−トリメチル−2−ペンテンを5時間かけて添加し、添加終了後更に3.5時間攪拌を継続して反応させた。反応終了後、陽イオン交換樹脂も含めた反応混合物をPTFE製メッシュ及び1μmのろ紙にこの順序で流し、触媒樹脂をろ別すると共に、ろ過液として反応生成物を得た。反応生成物の半量を溶出物の定量を行なうための分析用とし、他の半量は反応生成物の純度を測定するため蒸留用とした。
【0021】
(反応生成物中の溶出物の定量分析)
反応生成物の半量と20℃の超純水を体積比1:1で混合し、30分間振とうした後、遠心分離で水層を抽出液として分離し、該抽出液中の硫酸イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで分析した。その結果を表1に示す。
【0022】
(反応生成物の純度測定)
他の半量の反応生成物を140〜180℃、2.66×10−3MPaで減圧蒸留を1時間行ない56.4%収率、97.8%純度のp−tert−オクチルフェノールを得た。
【0023】
実施例2
触媒に用いるH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)に代えて、H型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂D)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒反応を行なった。その結果、収率57.2%、純度97.8%であった。また、反応生成物中の硫酸イオン濃度の測定結果を表1に示す。
【0024】
実施例3
触媒に用いるH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)に代えて、H型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂E)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒反応を行なった。その結果、収率57.8%、純度97.8%であった。また、反応生成物中の硫酸イオン濃度の測定結果を表1に示す。
【0025】
比較例1
触媒に用いるH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)に代えて、H型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂A)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒反応を行なった。その結果、収率54.0%、純度97.1%であった。また、反応生成物中の硫酸イオン濃度の測定結果を表1に示す。
【0026】
比較例2
触媒に用いるH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)に代えて、H型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂B)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒反応を行なった。その結果、収率55.6%、純度97.6%であった。また、反応生成物中の硫酸イオン濃度の測定結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
表1から、樹脂の水分含有率が2.5%以下の比較例1と2の場合、樹脂からの硫酸イオンの溶出が多くなり、一方、樹脂の水分含有率4.9%以上の実施例1〜3の場合、樹脂からの硫酸イオンの溶出が極めて少なくなることが判る。
【0029】
【発明の効果】
本発明の強酸性陽イオン交換樹脂は、これを触媒反応に用いれば、該強酸性陽イオン交換樹脂から溶出する硫酸イオンなどの不純物量はほとんどないか、あっても極々微量であり、高純度の反応生成物を得ることができる。また、反応槽や配管類を腐食させることがない。また、該強酸性陽イオン交換樹脂は、例えば市販されている湿潤状態にあるH形の強酸性陽イオン交換樹脂を、乾燥処理するだけでよく、低コストで得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒反応に酸性触媒として用いる強酸性陽イオン交換樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
イオン交換樹脂には、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂がある。これらは更に、イオン交換基の酸性度や塩基性度の強弱から、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂、及び弱塩基性陰イオン交換樹脂に分けられる。強酸性陽イオン交換樹脂は、例えばスチレンとジビニルベンゼン(DVB)を、触媒と分散剤との共存下において共重合させて得られる三次元網目構造を有する共重合体に、官能基であるスルホン酸基(R−SO3 −H+)を導入して得られる。
【0003】
強酸性陽イオン交換樹脂は固体の酸であり、有機化学反応の触媒として多くの反応に工業的に用いられている。強酸性陽イオン交換樹脂を触媒に使用すると、酸を用いた反応と比較して、(i)反応終了後、イオン交換樹脂を濾別するだけでよいので反応生成物の採取が容易である。(ii)反応はイオン交換樹脂の内部のみで行なわれるため反応に関与する物質が酸の影響を受ける時間が短いので副反応が少なく、反応の収率も向上する。(iii)条件を適当に選ぶことにより反応を選択的に進行させることができる。(iv )排酸の処理が不要であると共に、腐食性が少ないなどの特徴や利点がある。
【0004】
触媒反応に強酸性陽イオン交換樹脂を用いる場合、反応生成物中に水分が混入することを避けるために、湿潤樹脂を乾燥させた乾燥樹脂を使用するか、あるいは水で飽和した湿潤状態のイオン交換樹脂をカラム等に充填後、各種溶剤で置換した後、通液するかのいずれかの方法が採られる。このうち、乾燥樹脂は、溶剤での置換が不要であるという利点があり、広く用いられている。このような乾燥樹脂としては、水分含有率1.5%程度にまで低減した乾燥強酸性陽イオン交換樹脂が知られている。しかし、乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を触媒に用いた場合、該樹脂から遊離する無機及び有機の酸が反応生成物に混入し、副次反応を引き起こすという問題がある。また、酸の溶出は反応槽や配管類を腐食するという問題がある。
【0005】
これら強酸性陽イオン交換樹脂から遊離する無機酸や有機酸を除去する方法としては、該イオン交換樹脂を反応に供する前に予め、酸とアルカリで交互に洗浄し、次いで必要に応じて更にアルコール洗浄する予備洗浄を行なう方法(非特許文献1)、あるいは特定のベンゼン類と特定のフェノール類とを強酸性陽イオン交換樹脂等の酸性触媒の存在下に反応させてビスフェノール類を製造する方法において、触媒反応生成物を陰イオン交換樹脂を用いて中和する方法(特開平11−335312号公報)等がある。
【0006】
【非特許文献1】
垣花他,「最新イオン交換」,廣川書店,昭和35年7月15日発行,第134頁第1行〜第10行
【特許文献1】
特開平11−335312号公報(請求項2、第2−4頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、強酸性陽イオン交換樹脂を反応に供する前に予め前処理により洗浄する方法は、該方法を行なったにもかかわらず、依然としてイオン交換樹脂由来の不純物の溶出は避けられないし、排アルカリや排酸など廃液処理の問題がある。また、特開平11−335312号公報の強酸性陽イオン交換樹脂を酸性触媒に用いてビスフェノール類を製造する方法において、触媒反応生成物を陰イオン交換樹脂を用いて中和しても、今度は陰イオン交換樹脂由来のカチオン性不純物が溶出してしまい、イオン交換樹脂由来の不純物の溶出は避けられない。近年、触媒反応で得られる反応生成物の高純度化が求められており、樹脂からの溶出が極力抑制された強酸性陽イオン交換樹脂の開発が望まれている。
【0008】
従って、本発明の目的は、無機酸や有機酸の溶出が少なく且つ溶剤での置換が不要である触媒反応に用いる強酸性陽イオン交換樹脂を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行なった結果、(1)液中に浸漬状態にある強酸性陽イオン交換樹脂において、該イオン交換樹脂中の水分含有率と該樹脂から溶出する不純物量とが一定の関係にあること、すなわち、乾燥陽イオン交換樹脂は、水分含有率が少ないものほど該樹脂からの不純物の溶出量が多くなり、水分含有量が3.0%未満であると、この溶出傾向が顕著になること、(2)水分含有率が3〜30%に調製された乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を触媒反応に用いれば、該樹脂自身からの酸の溶出物もほとんどなく、極めて高純度の反応生成物が得られること、等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、水分含有率が3〜30%であって、触媒反応に用いる強酸性陽イオン交換樹脂を提供するものである。本発明によれば、該強酸性陽イオン交換樹脂から溶出する硫酸イオンなどの不純物量はほとんどないか、あっても極々微量であり、高純度の反応生成物を得ることができる。また、該強酸性陽イオン交換樹脂は、例えば市販されている湿潤状態にあるH形の強酸性陽イオン交換樹脂を、乾燥処理するだけでよく、低コストで得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の強酸性陽イオン交換樹脂(以下、単に「陽イオン交換樹脂」とも言う)は、水分含有率が3〜30%、好ましくは3〜15%である。該強酸性陽イオン交換樹脂の水分含有率が3%未満では、触媒反応に用いた場合、該陽イオン交換樹脂からの溶出物が著しく増加する。このような溶出物の増加は、(i)水分含有率が3%未満の強酸性陽イオン交換樹脂は、例えば樹脂の官能基であるスルホン酸基周りにほとんど水が存在しないまでに乾燥させたものであるが、親水性の官能基であるスルホン酸基は水との相互作用が強く、水は結合水としてスルホン酸基の周りに配位している。このため、湿潤樹脂を乾燥させる際、この結合水まで脱水するような過酷な乾燥を行なうと、樹脂に熱的負荷がかかり、官能基自身の分解が促進される恐れがあること、(ii)また、乾燥後のスルホン酸基は結合水という水の保護層を失うため、空気中の酸素などによる酸化劣化を受け易い状態になること、などがその理由として挙げられる。
【0012】
また、強酸性陽イオン交換樹脂の水分含有率の上限値を30%と規定した理由は、ある程度の水分量を含むものは触媒反応に用いた場合、陽イオン交換樹脂からの溶出物が少なくなる点で好ましいものの、該樹脂中の水分含有率が30%を超えると、反応生成物中に多量の水分が混入してしまい、反応生成物の種類や用途によっては使用できなくなるからである。通常、風乾で陽イオン交換樹脂の水分はおよそ30%程度になる。湿潤状態の水分量は通常50〜60%程度であるため、その半分程度の水分は非常に乾燥し易い水である。このため、樹脂の水分量が30%以下、好ましくは15%程度であれば、この含有水分は反応生成物中に混入し難い水であり、反応生成物の品質を悪化させることはない。
【0013】
また、微量の水分の存在が触媒反応を阻害する場合は、本発明の強酸性陽イオン交換樹脂を反応に用いる液に一定時間浸漬、置換してコンディショニングを行なったり、樹脂に対する脱水作用のあるアルコールなどの極性溶媒に浸漬してコンディショニングしたのちに使用すれば、水分が触媒作用を阻害する場合でも使用可能であり、湿潤樹脂よりもコンディショニングが容易でかつ溶出物の少ない高純度の反応生成物を得ることができる。
【0014】
本発明において、水分含有率が3〜30%の強酸性陽イオン交換樹脂は、水分を飽和した湿潤強酸性陽イオン交換樹脂を予め乾燥して得られたものを使用することが、反応の際、各種溶媒で置換したりするコンディショニングが不要となるあるいは容易となる点で好適である。乾燥方法としては、公知の方法が適用でき、例えばabderhalden乾燥器等を用い、1mmHg以下に減圧して、一定の温度で乾燥する方法が挙げられる。また、本例の水分含有率が3〜30%の強酸性陽イオン交換樹脂としては、粒径が0.1mm以上、好ましくは0.1〜0.7mmの粒状樹脂が、水分調整し易く且つ反応効率や取扱性の点で好ましい。
【0015】
このような水分含有率は、次に示す測定方法で得られるものである。すなわち、予め恒量にしてある秤量瓶に試料樹脂約5gを入れて蓋をし、0.1mgの桁まで測り取る(A)。これを110℃±5℃に予め調整された恒温乾燥機に入れ、蓋をずらして16〜24時間加熱する。デシケーター中で30分放冷してから、蓋をして秤量瓶の重量を測定する。秤量瓶の前後の質量の差(B)を求めて、式;B×100/Aから水分量(%)を算出する。
【0016】
本発明の強酸性陽イオン交換樹脂の種類としては、マクロポアを有するマクロリテキュラー型(MR型)又はマクロポーラス型のものが好ましい。水分含有率が3〜30%の強酸性陽イオン交換樹脂は、これを触媒反応に用いれば、触媒として作用すると共に、該樹脂からの無機酸や有機酸の溶出がなく、また溶出があったとしても極僅かであるため、反応生成物を高純度化できる。また、該樹脂からの水分の混入は少なく、必要であれば容易なコンディショニングで水分低減が可能である。湿潤状態にある強酸性陽イオン交換樹脂の具体例としては、アンバーライト200CT、アンバーリスト15WET(いずれもローム・アンド・ハース社製)が例示できる。通常使用に際しては前処理を行い、遊離の酸基(H形)に変換する。
【0017】
本発明の強酸性陽イオン交換樹脂を触媒に用いる反応としては、特に制限されないが、例えばエステル化;アセタール化;エステル、ペプチド又は糖類の加水分解;フェノールのアルキル化;プロピレン、アセチレン化合物又は酸化エチレンの水和反応;ベックマン転移反応;イソブチレンのオリゴマー化;プリンス反応;過酢酸の生成;ジオキソランの合成;MMA、MTBA、TAME及びBPAの各合成及びスクロールの転化などが挙げられる。これらの反応の条件としては特に制限されず、反応が温和な条件であっても、反応が高温で行なわれる条件であってもよい。
【0018】
例えば、アルキルフェノール類の製造方法としてオレフィンとフェノール類を触媒である強酸性陽イオン交換樹脂の存在下で反応させる場合、従来の水分含有率が1.5%程度の強酸性陽イオン交換樹脂では、該樹脂から溶出してくる酸性物質が生成物であるアルキルフェノールに混入し、後続する蒸留精製工程における加熱によってアルキルフェノールのオレフィンへの逆反応が起こり、目的物質であるアルキルフェノール類の収率を低下させていた。しかし、本発明の強酸性陽イオン交換樹脂であれば、アルキルフェノールに該樹脂からの酸性物質の溶出が殆んど無いか、あるいはその溶出が極力抑制されたものであるため、後続する蒸留精製工程におけるアルキルフェノールのオレフィンへの逆反応も起こらず、目的物質であるアルキルフェノール類の収率を低下させることがない。また、反応槽や配管類の腐食を起こすこともない。
【0019】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって本発明を制限するものではない。
実施例1
(強酸性陽イオン交換樹脂の調製)
市販のH形湿潤状態にあるMR型強酸性陽イオン交換樹脂を乾燥処理し、水分含有率が、0.7%(樹脂A)、2.5%(樹脂B)、4.9%(樹脂C)、8.0%(樹脂D)及び13.3%(樹脂E)の5種類の乾燥強酸性陽イオン交換樹脂を得た。なお、乾燥処理は流動層式熱風乾燥機を用い、120℃〜60℃の温度範囲、60〜180分で乾燥したものであり、温度と乾燥時間を適宜調整することで、水分含有率が異なる5種類の樹脂を得た。
【0020】
(フェノールのアルキル化)
1000mlの三口フラスコに、触媒として1.6gのH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)を入れ、これに200gのフェノールを加えて一晩放置し、フェノールと樹脂を分離した。この樹脂に200gのフェノールを加え、乾燥窒素雰囲気下で70〜75℃に加熱した。次いで、攪拌しながら265gの2,4,4−トリメチル−2−ペンテンを5時間かけて添加し、添加終了後更に3.5時間攪拌を継続して反応させた。反応終了後、陽イオン交換樹脂も含めた反応混合物をPTFE製メッシュ及び1μmのろ紙にこの順序で流し、触媒樹脂をろ別すると共に、ろ過液として反応生成物を得た。反応生成物の半量を溶出物の定量を行なうための分析用とし、他の半量は反応生成物の純度を測定するため蒸留用とした。
【0021】
(反応生成物中の溶出物の定量分析)
反応生成物の半量と20℃の超純水を体積比1:1で混合し、30分間振とうした後、遠心分離で水層を抽出液として分離し、該抽出液中の硫酸イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで分析した。その結果を表1に示す。
【0022】
(反応生成物の純度測定)
他の半量の反応生成物を140〜180℃、2.66×10−3MPaで減圧蒸留を1時間行ない56.4%収率、97.8%純度のp−tert−オクチルフェノールを得た。
【0023】
実施例2
触媒に用いるH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)に代えて、H型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂D)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒反応を行なった。その結果、収率57.2%、純度97.8%であった。また、反応生成物中の硫酸イオン濃度の測定結果を表1に示す。
【0024】
実施例3
触媒に用いるH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)に代えて、H型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂E)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒反応を行なった。その結果、収率57.8%、純度97.8%であった。また、反応生成物中の硫酸イオン濃度の測定結果を表1に示す。
【0025】
比較例1
触媒に用いるH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)に代えて、H型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂A)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒反応を行なった。その結果、収率54.0%、純度97.1%であった。また、反応生成物中の硫酸イオン濃度の測定結果を表1に示す。
【0026】
比較例2
触媒に用いるH型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂C)に代えて、H型乾燥強酸性陽イオン交換樹脂(樹脂B)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒反応を行なった。その結果、収率55.6%、純度97.6%であった。また、反応生成物中の硫酸イオン濃度の測定結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
表1から、樹脂の水分含有率が2.5%以下の比較例1と2の場合、樹脂からの硫酸イオンの溶出が多くなり、一方、樹脂の水分含有率4.9%以上の実施例1〜3の場合、樹脂からの硫酸イオンの溶出が極めて少なくなることが判る。
【0029】
【発明の効果】
本発明の強酸性陽イオン交換樹脂は、これを触媒反応に用いれば、該強酸性陽イオン交換樹脂から溶出する硫酸イオンなどの不純物量はほとんどないか、あっても極々微量であり、高純度の反応生成物を得ることができる。また、反応槽や配管類を腐食させることがない。また、該強酸性陽イオン交換樹脂は、例えば市販されている湿潤状態にあるH形の強酸性陽イオン交換樹脂を、乾燥処理するだけでよく、低コストで得ることができる。
Claims (1)
- 水分含有率が3〜30%であって、触媒反応に用いることを特徴とする強酸性陽イオン交換樹脂。
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- 2003-02-21 JP JP2003043869A patent/JP2004250619A/ja active Pending
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