JP2004245656A - 気水分離器 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気クオリティが大きい場合にでもキャリーオーバーが小さくできる気水分離器を提供すること。
【解決手段】気水分離器1の下方から第2段の気水分離部4を構成している第2段内筒14と第2段外筒15に多数の流路孔20を設け、第2段内筒14と第2段外筒15との間にデミスター21を充填させ、そのデミスター21部で気液分離させることにより、蒸気クオリティが大きい場合でも気水分離器1周りの水面に蒸気が衝突して発生する液滴を無くし、キャリーオーバーを低減する。
【効果】気水分離器における蒸気クオリティが大きくなってもキャリーオーバーを低く維持することができ、気水分離器を採用したプラントの信頼性を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気を冷却水から分離する気水分離器に関し、特に、沸騰水型原子炉内に採用されて有効な構造に係る。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電プラントでは、発電機を駆動する蒸気タービンへ原子炉で発生させた蒸気を駆動エネルギーとして供給する。その際に、蒸気タービンのタービン翼部分でのエロージョンやコロージョン現象をなくして蒸気タービンの健全性を維持するために、原子炉の加熱で発生した蒸気を原子炉内の冷却水から分離する気水分離器と、分離された後の蒸気に含まれる液滴を除去する蒸気乾燥器とで構成される気水分離システムが原子炉に採用されている。その気水分離システムで蒸気に含まれる液滴量を一定値以下にしてから蒸気を蒸気タービンに供給するようにしている。
【0003】
従来の気水分離器は、内筒と外筒との間に排水流路を備えた構造物を上下多段に有し、上下多段間で内筒内をピックオフリングを介して連通した構造と、その内筒内の流体に遠心力を与える旋回羽根とを備えて、気水分離部が上下多段構成されている(例えば、特許文献1参照)。これにより内筒内で蒸気と冷却水とが遠心分離を受けて、分離後の冷却水が排水流路から下方に戻され、分離された蒸気は蒸気乾燥器内に流入して蒸気から更に液滴を除去する処理を受けて蒸気タービン側へ供給される。
【0004】
気水分離器の性能の指標としては、キャリーオーバー,キャリーアンダー,圧力損失がある。キャリーオーバーは気水分離器で分離されずに流出した冷却水の蒸気に対する質量分率である。またキャリーアンダーは第1段気水分離部から流出する蒸気の冷却水に対する質量分率である。キャリーオーバー,キャリーアンダーについては機器の信頼性を確保するために設計限界値が設けられており、従来の気水分離器は必要な気水分離性能が確保できるように気水分離部を上下多段で設置する構成となっている。
【0005】
その気水分離器周りからのキャリーオーバーを極力抑制する手段として、気水分離器周りの流路を覆う液滴捕獲リングを設けた構造が公知である(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−197678号公報
【特許文献2】
特開平8−179077号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
電気出力が900MWe以下の中型炉や小型炉においては、発電コストに及ぼすサイズディメリットを補うために、小さな原子炉圧力容器に除熱性能(限界出力)の高い燃料体が出来るだけ多数装荷される。この場合、気水分離器一体当たりの質量流量が増加し、圧力損失が大きくなる恐れがある。シュラウドヘッドに林立させる気水分離器間のピッチを小さくし、気水分離器体数を多くすることにより気水分離器一体当たりの質量流量を低下させることができるが、蒸気と冷却水の流体の全流量に対する気相(蒸気も気相とみなす。)流量比である蒸気クオリティは高い状態になる可能性が高い。
【0008】
この蒸気クオリティが高くなると、蒸気の速度が大きくなるので、その蒸気に同伴されて流出する冷却水の液滴も多くなり、蒸気クオリティの増加と共にキャリーオーバーが増加する。言い換えれば、蒸気クオリティが大きくなる(蒸気速度が大きくなる)と気水分離器周りの水面に、気水分離器の第2段,第3段の排水流路から流出する蒸気が衝突することによって液滴が発生し、その液滴が蒸気乾燥器の方に運ばれるために、キャリーオーバーが大きくなるともいえる。
【0009】
その気水分離器周りからのキャリーオーバーを防ぐために、気水分離器周りの流路を覆う液滴捕獲リングを設けると、気水分離器の構造が複雑で据付けも面倒になる。
【0010】
したがって、本発明の目的は、高蒸気クオリティにおいても低キャリーオーバーを実現できる、構造が簡単な気水分離器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の基本的な解決手段は、気液分離器を構成している上段の内筒と外筒とに設けた複数個の貫通孔と、前記貫通孔を設けた前記内筒と前記外筒との間に設けたデミスターとを備え、前記内筒に設けた貫通孔を通じて蒸気をデミスターに通し、そのデミスターで蒸気中の液滴を捕獲し、前記外筒に設けた貫通孔を通じて湿分の少ない蒸気を気液分離器から排出させる機能を持たせた。
【0012】
【発明の実施の形態】
原子力発電プラントに採用されている改良型沸騰水型原子炉は、図6に示す構造を有する。即ち、原子炉圧力容器内に円筒状のシュラウド102が設置され、そのシュラウド102の上部にシュラウドヘッド105が設置され、シュラウドヘッド105下方に上部プレナム104が形成されている。シュラウド102の内側には核燃料を装荷する炉心103が装備される。
【0013】
シュラウドヘッド105には、複数本のスタンドパイプ2が設置され、そのスタンドパイプ2の上部は複数の気水分離器1の下部が接続されている。スタンドパイプ2内は上部プレナム104内に通じており、スタンドパイプ2内は気水分離器1内に通じている。このようにして、シュラウドヘッド105からスタンドパイプ2で気水分離器1を支持している。
【0014】
気水分離器1の上方には、蒸気乾燥器106が配備され、原子炉圧力容器101から支持されている。その蒸気乾燥器106には、円筒状のスカート108が装備されていて、そのスカート108が気水分離器1の周囲を囲っている。
【0015】
原子炉圧力容器101の中には冷却水が所定の水位まで満たされ、炉心103に装荷されている核燃料の発熱を冷却水が受けて発生した蒸気は、冷却水との混合状態で上部プレナム104とスタンドパイプ2内とを経由して多数の気水分離器1に流入して液滴を含む蒸気と冷却水に分離される。
【0016】
液滴を含む蒸気は、蒸気乾燥器106で液滴が除去された上で主蒸気管107を経由して、図示していない蒸気タービンに供給され、蒸気の供給を受けた蒸気タービンは回転して発電機を駆動させ、電力を原子力発電プラントが生成する。
【0017】
蒸気乾燥器106で蒸気から除去された液滴は、スカート108と原子炉圧力容器101との間から下方にある冷却水中に戻される。一方、発電機の駆動に使用された蒸気は、図示していない復水器で凝縮され、給水加熱器で加熱された後、給水管109から原子炉圧力容器101内に冷却水として戻される。
【0018】
気水分離器1で分離された冷却水は、給水管109から供給される給水と混合された上でダウンカマ110内を降下し、インターナルポンプ111にて運動エネルギーを与えられ、下部プレナム112を経由して炉心103に再循環される。
【0019】
気水分離器1の第1実施例は、図1の構成を有する。即ち、図1(a)に示した気水分離器1は、第1段の気水分離部3と第2段の気水分離部4からなる上下2段構成の気水分離器である。第1段の気水分離部3は、以下の構成を有する。即ち、シュラウドヘッド105の上方に設置したスタンドパイプ2とスタンドパイプ2上端に接続したディフューザ6を備えている。ディフューザ6内には、ハブ9と、ハブ9及びディフューザ6内壁に取付けた旋回羽根10とから構成されるスワラー8を備えている。そのディフューザ6の上端には円筒状の第1段内筒7が接続されている。第1段内筒7の外側には、周方向に間隔を開けて配置した複数の仕切り板11を介して円筒状の第1段外筒12が接続されている。そして第1段内筒7と第1段外筒12との間には、仕切り板11で区画された複数の排水流路が形成され、その排水流路は第1段内筒7と第1段外筒12の下端側に連通している。その第1段外筒12の下端は下方に開口して冷却水中に開口が存在している。その第1段外筒12の上端には、第1段ピックオフリング13が設けられている。第1段ピックオフリング13は中央部に上下方向を連通する円筒形状部分を上下方向の連絡通路としての開口として備えている。
【0020】
第2段の気水分離部4は(鳥瞰図を図1(b)に示す)以下の構造を有する。即ち、第1段ピックオフリング13上に円筒状の第2段内筒14が設置されている。第2段内筒14の円筒状中心は第1段ピックオフリング13の中央部に合うように配置されている。その第2段内筒14の側壁には多数の流路孔20を設けてある。第1段ピックオフリング13は、リング形状の板のリング中心部に下方へ突出して設けた円筒形状部を有する形状となっていて、その円筒形状部内が第1段内筒7内と第2段内筒14内との連絡通路として利用されている。
【0021】
第2段外筒15は円筒状の形状を有し、第2段内筒14の外側に配置されている。第2段外筒15の側壁にも多数の流路孔20が設けられている。第2段内筒14と第2段外筒15との側壁に設けた流路孔20はいずれも貫通孔である、
このような第2段内筒14と第2段外筒15の上端にドーナッツ状板22が接続されて、第2段内筒14と第2段外筒15との間の間隙の上端をドーナッツ状板22が塞いでいる。その、第2段外筒15の下端は第1段ピックオフリング
13から浮いていて下方に開口している。
【0022】
第2段内筒14と第2段外筒15との間の間隙にはデミスター21が充填されている。デミスター21は柔軟な糸状の金属を互いに絡め合わせて構成されている一種のフィルタであり、蒸気がそのデミスター内を通過した際に、蒸気に同伴されてきた液滴がデミスターに捕獲されて蒸気からふるいわけられる機能を有する。
【0023】
次に、以上のように構成した第1実施例による気水分離器1の動作を以下に説明する。即ち、炉心で加熱された冷却水は蒸気と冷却水との混合流体となって炉心から上部プレナム内に抜け、その後、その混合流は、上部プレナム104からスタンドパイプ2内を通じてディフューザ6内部に流入する。そのディフューザ6内部に流入した混合流体は、複数の旋回羽根10に当たって旋回しつつ上昇する。混合流体は旋回することで遠心力を受け、その混合流体は旋回しながら第1段内筒7内で液滴を含む蒸気と液膜とに分離される。
【0024】
分離された液膜は混合流体中の冷却水の80%以上を占めており、分離された液膜は遠心力により第1段内筒7の内壁面に付着して第1段内筒7内の上昇旋回流の力で上昇する。そして、第1段内筒7の内壁面に沿って上昇してきた液膜は第1段ピックオフリング13に当たって第1段内筒7の上端を乗り越えて第1段内筒7と第1段外筒12との間の排水流路内に入る。その後は、その液膜は重力により第1段内筒7と第1段外筒12の間を流下し、冷却水中に排出される。このように第1段の気水分離部3で蒸気と冷却水とが分離される。分離された蒸気を含む混合流体は旋回しながら第1段ピックオフリング13の中央部を上方に抜けて第2段内筒14内に流入する。このように、旋回羽根10は第1段内筒7と第2段内筒14内の流体を旋回させる流体旋回手段として用いられる。
【0025】
第1段ピックオフリング13を通過した蒸気や冷却水は第2段内筒14内に流入して旋回し続けながらも、第2段内筒14内に流入してきた冷却水の液滴と蒸気の一部は第2段内筒14に設けた多数の流路孔20に流入し、デミスター21部にて液滴だけが捕獲され重力分離され冷却水として第2段内筒14と第2段外筒15との間、即ち排水流路を重力で降下し、第2段外筒15下端の開口から冷却水へと流出する。一方、デミスター21部を通過した蒸気は第2段外筒15に設けた多数の流路孔20から気水分離器1の外へ流出する。このように、気水分離器1の外側へ流出した蒸気は上昇して、蒸気乾燥器106に流入してゆく。流路孔20を通過できなかった蒸気はドーナッツ状板22の中央から上方に抜けて蒸気乾燥器106に流入してゆく。このようにして第2段の気水分離部4での気水分離がなされる。
【0026】
このような第1実施例によれば、デミスター21に蒸気を通過させ、通過中の蒸気に同伴されてきた冷却水の液滴をデミスター21で捕獲させ、更にデミスター21を通過する蒸気の流速をデミスター21で減速させることによって捕獲した液滴の重力降下の促進と、その捕獲した液滴の蒸気への再巻き込み防止を達成する。このようにすることによって気水分離器1の分離能力を確保する。
【0027】
また、第2の気水分離部4で分離した後の蒸気は流速がデミスター21に衝突した分減速されている上、気水分離器1の上端ばかりか流路孔20を通じて気水分離器1の水平外周囲にも流出させるから、従来のように、気水分離器周りの水面に第2段気水分離部の排水流路から流出する蒸気が衝突して液滴が発生し、その液滴が蒸気乾燥器106の方に運ばれることがない。そのために、蒸気クオリティが大きくなる(蒸気速度が大きくなる)ことがあっても、キャリーオーバーが大きくならない。
【0028】
また、第2段の気水分離部4にピックオフリングを必要としない上、各外筒の外側に液滴捕獲リングの採用も必要としないので、構造が簡単で圧力損失の低減も図れる。
【0029】
図2に示した本発明の第2実施例は、既述の第1実施例における第2段の気水分離部4の構造を一部変更し、その他は第1実施例と同じとした例である。そのため、その一部変更箇所のみを次に説明する。即ち、第2段の気水分離部4を構成している第2段内筒14と第2段外筒15に設けた流路孔20は、図2のように、流路孔20の口径が上に行くにしたがって大きくした。これによって、下方よりも上方の孔開口面積が大きくなるように複数個の流路孔20が第2段内筒
14と第2段外筒15に設けられることになる。
【0030】
このようにして、流路孔20による開口面積を下方よりも上方で広く分布させている。そのため、第2段の気水分離部4の下方よりも上方で流路孔20を通じての蒸気の通過抵抗が少なくなっている。そのため、第2段内筒14内と第2段外筒15外の圧力差を高さ方向で適正化し、デミスター21での蒸気の通過速度を均一化していることである。デミスター21での蒸気速度が大き過ぎると、デミスター21での気液分離性能が急激に悪くなるブレークスルーと呼ばれる現象が生じるため、蒸気速度が2m/s程度になるまで小さくなるように流路孔20の開口面積を上下方向で調整することが望ましい。第2実施例実施によれば、ブレークスルーが予防でき、その他は第1実施例と同じ作用を得れる。
【0031】
図3に示した本発明の第3実施例は、既述の第1実施例におけるスワラー8の配置を変更し、その他は第1実施例と同じとした例である。そのため、その変更箇所のみを次に説明する。即ち、図3のように、第1段内筒7にスワラー8を設けて、第1段内筒7内にスワラー8を配置している。
【0032】
このような第3実施例では、第1段内筒7内の流路面積がディフュ−ザ6やスタンドパイプ2内の流路面積よりも大きいので、流路面積の大きな第1段内筒7内にスワラー8を配置することで、第1実施例に比較してスワラー8での圧力損失を低減できる。その他の作用は第1実施例と同じである。
【0033】
図4に示した本発明の第4実施例は、既述の第1実施例における第2段の気水分離部4の構成を変更し、その他は第1実施例と同じとした例である。そのため、その変更箇所のみを次に説明する。即ち、図4のように、第2段の気水分離部4を構成している第2段内筒14の内径を第1段ピックオフリング13の内径と同じ程度まで小さくしている。その第2段内筒14の外径も第1実施例の場合に比べて小径となっている。そのため、第2段内筒14と第2段外筒15との間に形成された間隙、即ち排水流路は水平方向に拡大されている。その拡大された間隙には、デミスター21が充填されている。そのため、デミスター21の厚さが水平方向、即ち蒸気がデミスター21内を通過する方向、に第1実施例よりも厚くされている。
【0034】
このような第4実施例では、第2段内筒の内径が小さいために第1段内筒7から第2段内筒14内に入った流体の旋回速度が第1実施例よりも大きくなり気液分離が促進される。それと共に、更に第2段内筒14と第2段外筒15の空間を充填するデミスター21を厚くできるために気液分離が第1実施例に比べて更に促進されてキャリーオーバーが一層低減できる。また本実施例では第2段外筒
15に設けた流路孔20の開口面積を出来るだけ大きくし、第2段外筒15に設けた流路孔20における流路縮小による蒸気速度の加速,液滴の飛散を抑制している。この実施例は、第1実施例に比較して第2段内筒14の内径を小さくすることにより圧力損失は若干大きくなるが、キャリーオーバーの低減効果は第1実施例に比較して大きい。その他の作用は第1実施例と同じである。
【0035】
図5に示した本発明の第5実施例は、既述の第1実施例における第2段の気水分離部4の構成を変更し、その他は第1実施例と同じとした例である。そのため、その変更箇所のみを次に説明する。即ち、図5のように、第2段の気水分離部4を構成している内筒が上下2段に構成され、上段が第3段内筒17として、下段が第2段内筒14aとして命名されている。その第2段内筒14aは、第1段ピックオフリング13の内径よりも大きく、第1実施例の第2段内筒14よりも小さな内径を持った円筒状の形状を有し、第1段ピックオフリング13の上に据付けられている。その第2段内筒14の上端には、ドーナッツ状板22aが据付けられている。そのドーナッツ状板22aの上面には、第2段内筒14aの内径よりも小径で第1段ピックオフリング13の内径と同程度の内径を有する円筒状の第3段内筒17が据付けられている。
【0036】
これらの第2段内筒14aと第3段内筒17とには、複数個の流路孔20が設けられている。これらの第2段内筒14aと第3段内筒17と第1段内筒7とは上下方向に中心が一致して上下方向に連通状態とされている。第2段内筒14aと第3段内筒17とは共通の第2段外筒15に周囲を囲われている。その第2段外筒15にも複数の流路孔20が設けられている。その第2段外筒15と第2段内筒14aとには、ドーナッツ状板22が接続されて第2段外筒15と第2段内筒14aとが一体化されている。その第2段外筒15と第2段内筒14aとの間の間隙の上端は、そのドーナッツ状板22によってふさがれ、下端は気水分離器1の外側に開放されていることは第1実施例と同じである。その第2段外筒15と第2段内筒14aとの間の間隙、及びその第2段外筒15と第3段内筒17との間の間隙には、デミスター21が充填されている。
【0037】
このように第5実施例では、内筒が最下方の第1段から最上方の第3段までの3段構造になっている。本実施例では、第3段内筒17の内径が小さいために第2段内筒14aから第3段内筒17内に流入してきた流体の旋回速度が第2段内筒14aの上端部における旋回速度よりも大きくなり気液分離が促進される。そのため、キャリーオーバーが低減する。それと共に、第2段内筒14aの内径を第3段内筒17の内径程に急激に小さくしないことにより圧力損失の増大を抑制している。その他の作用は第1実施例と同じである。
【0038】
本実施例の第2段と第3段の各内筒14a,17に対して第2段外筒15を共通にしているが、外筒と内筒共に3段構造にしても同等なキャリーオーバー低減効果が可能となる。その他の作用は第1実施例と同じである。
【0039】
【発明の効果】
本発明の気水分離器によれば、気水分離器における蒸気クオリティが大きくなってもキャリーオーバーを低く維持することができ、気水分離器を採用したプラントの信頼性の向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による気水分離器を示す図であって、(a)図はその気水分離器の縦断面図であり、(b)図はその気水分離器の第2段気水分離部の鳥瞰図である。
【図2】本発明の第2実施例による気水分離器における第2段気水分離部の鳥瞰図である。
【図3】本発明の第3実施例による気水分離器の縦断面図である。
【図4】本発明の第4実施例による気水分離器の縦断面図である。
【図5】本発明の第5実施例による気水分離器の縦断面図である。
【図6】本発明の気水分離器が採用される改良型沸騰水型原子炉の縦断面図である。
【符号の説明】
1…気水分離器、2…スタンドパイプ、3…第1段の気水分離部、4…第2段の気水分離部、6…ディフューザ、7…第1段内筒、8…スワラー、10…旋回羽根、11…仕切り板、12…第1段外筒、13…第1段ピックオフリング、
14,14a…第2段内筒、15…第2段外筒、17…第3段内筒、20…流路孔、21…デミスター、22,22a…ドーナッツ状板、101…原子炉圧力容器、105…シュラウドヘッド、106…蒸気乾燥機。

Claims (7)

  1. 内筒、及び前記内筒との間に排水流路を形成する外筒を含む気水分離部を上下複数段に配置し、上下に隣接して位置する前記内筒内の空間は連絡通路を介して連通され、前記内筒内の流体を旋回させる流体旋回手段を備えた気水分離器であって、
    最下段よりも上方に位置する前記気水分離部の前記内筒及び前記外筒は側壁部に設けた複数の貫通孔を有し、
    前記貫通孔を有する前記内筒と前記外筒との間にデミスターを設けた気水分離器。
  2. 請求項1において、前記最下段に位置する前記気液分離部の前記内筒内に前記旋回手段を設けた気水分離器。
  3. 請求項1において、最下段よりも上方に位置する前記気水分離部の前記内筒及び前記外筒に設けた前記貫通孔は、上方に位置するほど、開口面積が大きくなる気水分離器。
  4. 請求項1において、前記貫通孔を設けた前記内筒の内径を前記連絡通路の内径と同径とした気水分離器。
  5. 請求項1において、前記貫通孔を設けた前記内筒を上下複数段に備え、前記貫通孔が設けられた上下複数段の内筒の内径は、上方に位置する内筒ほど小径とされている気水分離器。
  6. 請求項1又は請求項4において、前記連絡通路は、リング形状の板のリング中心部に下方へ突出して設けた円筒形状部を有するピックオフリングの前記円筒形状部の内側である気水分離器。
  7. 原子炉圧力容器内のシュラウドヘッド内に、スタンドパイプを通じて、気水分離器の最下段の気水分離部の内筒内が接続されている沸騰水型原子炉において、前記気水分離器が請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の気水分離器であることを特徴とした沸騰水型原子炉。
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