JP2004244431A - 防蟻塗装剤及びそれを塗布した建材用ボード - Google Patents
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Abstract
【課題】一般住宅等の木造建築物に用いられる木材を白蟻等の害虫から長期間にわたって保守し、調湿機能、脱臭機能、抗菌機能、防カビ機能、防汚機能、防腐機能、害虫駆除機能及び紫外線除去機能を付加し、さらに、作業性が良好で、環境に優しく、なおかつ低コストを実現する防蟻塗装剤及びそれを塗布した建材用ボードを提供することである。
【解決手段】粉末状の炭と、消石灰又は漆喰と、ポリビニルアルコールと、水とを有する防蟻塗装剤1である。
【選択図】 図1
【解決手段】粉末状の炭と、消石灰又は漆喰と、ポリビニルアルコールと、水とを有する防蟻塗装剤1である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防蟻塗装剤及びそれを塗布した建材用ボードに係わり、特に環境保全に配慮し、防蟻、防カビ及び脱臭効果に優れた防蟻塗装剤及びそれを塗布した建材用ボードに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、住宅などの木造建築物においては、白蟻等の害虫予防のために床下に強い薬剤が散布されている。この薬剤は揮発性であり、経時とともにその効果が消失するために周期的な再散布を必要とする。しかしながら、この作業は作業者や住人の健康面において悪影響を及ぼす可能性が高く、さらに、住人にとっては経済的な負担にもなっている。白蟻等の害虫の発生を抑制するためには、床下にこもる湿気の除去が効果的であり、床下専用の換気扇が設置されたり、吸湿性に富んだ木炭や漆喰を利用した建材の使用が試みられている。
【0003】木炭を利用した建材として、例えば、特許文献1には、「建築用ボード」として「木炭片を結合材で結合して板材に成形し、その両面に透湿性のシート材を配した建築用ボード」が開示されている。
この特許文献1に開示された発明では、木炭片と漆喰を混合してプレス成形した建築材ボードを床下の大引き間に使用すると、床下からの湿気を吸収するので床下の湿度を抑え、白蟻やカビの発生を防止することができる。また、建築物の壁材として使用すると、室内の湿度が高いときには湿気が吸収され、逆に、湿度の低いときには湿気が放出されるため、戸外の湿度の変化に拘らず常時室内が調湿される。また、喫煙その他で発生する臭いを吸収する脱臭効果を有し、さらに、断熱性によって冷暖房の効率を上昇させることができる。
【0004】また、特許文献2には、「熱媒体循環用管体無垢木材床面支持材埋込み方式床暖房システム」として、「床面支持材(以下床捨張材)および床材の全てが無垢木材使用の床暖房システム、また床捨張材は無垢木材にして床材を畳にする床暖房システム」が開示されている。
この特許文献2に開示された発明では、床捨張材に無垢木材を使用することによって、無垢木材が有する調湿及び脱臭効果やダニ発生の抑制機能を付加した床暖房システムを提供することができる。さらに、床捨張材の隙間等に充填する漆喰と炭の粉或いはケイ素と炭の粉の加熱によって発生する遠赤外線は人間の健康増進に有効な暖房になっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−169079号公報
【特許文献2】
特開2002−250117号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された従来の技術では、壁材や床材に木炭と漆喰を用いた建築用ボードを使用すると、その調湿効果によって白蟻等の害虫発生をある程度抑制することはできるが、害虫被害の対象になり易い柱等の基礎部分に対しては効果が低いという課題があった。
また、特許文献2に記載された従来の技術では、天然の無垢木材の使用はコストアップになるという課題があった。さらに、床捨張材の隙間等に炭等の粉末体を充填する作業は煩雑であり、効率的でないという課題もあった。
【0007】本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、一般住宅等の木造建築物に用いられる木材を白蟻等の害虫から長期間にわたって保守し、調湿機能、脱臭機能、抗菌機能、防カビ機能、防汚機能、防腐機能、害虫駆除機能及び紫外線除去機能を付加し、さらに、作業性が良好で、環境に優しく、なおかつ低コストを実現する防蟻塗装剤及びそれを塗布した建材用ボードを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である防蟻塗装剤は、粉末状の炭と、消石灰又は漆喰と、ポリビニルアルコールと、水とを有するものである。
上記構成の防蟻塗装剤は、粉末状の炭、消石灰又は漆喰によって、調湿性、脱臭性及び防カビ性を発揮するという作用を有する。さらに、木材への接着性に寄与するポリビニルアルコールと水は、有害な成分を揮発しないという作用を有する。
【0009】また、請求項2に記載の発明である防蟻塗装剤は、請求項1に記載の防蟻塗装剤において、漆喰はセルロースを含有するものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1に記載の発明の作用に加えて、セルロースは木材への接着力を強固にするという作用を有する。
【0010】請求項3の発明である防蟻塗装剤は、請求項1又は請求項2に記載の防蟻塗装剤において、二酸化チタンを添加したものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、二酸化チタンは光エネルギーの照射によって酸化力を有するという作用がある。
【0011】請求項4の発明である防蟻塗装剤は、請求項1乃至請求項3に記載の防蟻塗装剤において、ゼオライトを添加したものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1乃至請求項3に記載の発明の作用に加えて、ゼオライトは強力な脱臭性を発揮するという作用を有する。さらに、ゼオライトは安価であるために、コスト面において有利となる。
【0012】また、請求項5の発明である防蟻塗装剤は、請求項1乃至請求項4に記載の防蟻塗装剤において、木酢液又はヒバ精油を添加したものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1乃至請求項4に記載の発明の作用に加えて、木酢液は害虫駆除機能、防腐性、防カビ性及び脱臭性を発揮し、ヒバ精油は害虫忌避機能、抗菌性、防カビ性及び脱臭性を発揮するという作用を有する。
【0013】さらに、請求項6の発明である防蟻塗装剤は、請求項1乃至請求項5に記載の防蟻塗装剤において、タンニン又は酸化亜鉛を添加したものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1乃至請求項5に記載の発明の作用に加えて、タンニンは紫外線を抑制するという作用を有する。また、酸化亜鉛は同じく紫外線を抑制し、さらに、抗菌性及び防カビ性を発揮するという作用を有する。
【0014】最後に、請求項7の発明である防蟻塗装剤を塗布した建築用ボードは、請求項1乃至請求項6のいずれか1に記載の防蟻塗装剤を表面に塗布して乾燥させたものである。
上記構成の防蟻塗装剤を塗布した建築用ボードにおいては、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された防蟻塗装剤を塗布することによって、建築用ボードにこれらの防蟻塗装剤の有する作用を併せて備えるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る防蟻塗装剤の実施の形態を図1に基づき説明する。(請求項1乃至請求項6に対応)
図1は本実施の形態に係る防蟻塗装剤を使用した木造建築物の床部分の概念図である。
図1において、木造建築物の床部分では、床つか2がつか台3に固定され、その上部に大引4、柱5、板材6、根太7及び畳8が設置されている。そして、本実施の形態に係る防蟻塗装剤1は、図示するように床つか2、大引4、柱5及び板材6に塗布されている。
本実施の形態における防蟻塗装剤1は、粉末状の木炭と消石灰を含有するものであり、多孔性である木炭は強力な調湿性と脱臭性を発揮し、従来から調湿剤として使用されている消石灰の効果をさらに高めている。したがって、防蟻塗装剤1を塗布した木造建築物では、床下が湿気を帯びた場合には、木炭及び消石灰によって水分が吸収され、逆に、乾燥した場合には木炭及び消石灰が含有している水分が放出されるので、床下は常に適切な湿度に保たれる。特に、梅雨時期や冬期の結露等によって床下の湿度が上昇すると白蟻等の害虫が発生しやすくなるが、防蟻塗装剤1を塗布することで調湿され、防蟻することができる。
なお、消石灰の代わりに漆喰を用いることもできるが、漆喰の場合は、調湿効果に加えて、その強アルカリ特性によって細菌等の雑菌の発生を防止することができる。さらに、木炭に、消石灰と漆喰の両方を混合することも可能である。また、木炭以外にも竹炭を用いても効果は同様である。
【0016】防蟻塗装剤1に含有される木炭や消石灰は揮発性のものではないので、一度塗布すると、長期間にわたって防蟻効果及び脱臭効果は作用する。したがって、従来の害虫駆除の薬剤散布のように周期的な作業を必要としないので、経済面においても、人体の健康面においても優れているといえる。
また、漆喰にセルロースを含有したものを用いると、防蟻塗装剤1の木材への接着力が強化されるので、耐使用寿命が長くなり、さらに長期間にわたって防蟻塗装剤1の有する防蟻効果等の作用を持続することができる。
【0017】そして、接着剤には、ポリビニルアルコールを用いるので、有害な揮発成分がなく、作業環境及び居住環境において人体への影響が少なく安全性に優れている。なお、ポリビニルアルコール以外にも酢酸ビニルエマルジョン系接着剤等を用いてもよい。
また、木材へ防蟻塗装剤を塗布する場合は、はけやローラ等を用いて行ってもよいし、吹付けによる散布にしてもよい。
【0018】表1に本実施の形態に係る防蟻塗装剤の配合例を示す。
配合1及び配合2の防蟻塗装剤は木炭及び消石灰或いは木炭及び漆喰を含有したものであり、上述の説明の通り、防蟻性、調湿性及び脱臭性又は抗菌性を有するものである。
また、配合3の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤に二酸化チタンを添加したものである。一般に、酸化チタンは、紫外線等の光エネルギーが照射されると光化学反応によって表面で酸化還元反応が進行し、有機物質の存在下では、有機物質を炭酸ガスと水に分解するので、窒素酸化物等の環境汚染物質の除去や防臭性、防カビ性、抗菌性、防汚性等の目的で利用されている。したがって、二酸化チタンを含有する配合3の防蟻塗装剤では、防蟻性、調湿性及び脱臭性に加えて、防臭性、防カビ性、抗菌性及び防汚性を機能させることができる。
【0019】次に、配合4の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤にゼオライトを添加したものである。ゼオライトは、空洞を多く持つ多孔質構造を有しており、魚介類の腐敗臭であるトリメチルアミンや野菜の腐敗臭であるエチルメタルカプサン、そして、アンモニアの脱臭に優れている。したがって、ゼオライトを添加した防蟻塗装剤では、上記成分の脱臭に優れ、異臭の少ない居住空間を提供することができる。
また、ゼオライトは安価であるので、コスト面においても利点があるといえる。
【0020】配合5の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤に木酢液を添加したものであり、木酢液が有する害虫駆除機能、防腐性、防カビ性及び脱臭性の特性を加えたものである。なお、木酢液の代わりに竹酢液を使用しても同様の効果が得られる。
また、配合6の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤にヒバ精油を添加したものであり、ヒバ精油が有する害虫忌避機能、抗菌性及び消臭性の特性を加えたものである。なお、木酢液とヒバ精油の両方を添加することも可能であり、この場合は、害虫駆除の効果が一層強化される。
【0021】配合7の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤に柿渋を添加したものである。柿渋には、タンニンが含まれており、タンニンの紫外線抑制効果により、配合7の防蟻塗装剤では、自然光に含まれる紫外線を除去し、人体の皮膚への刺激を弱めることができる。また、柿渋は防腐性を有しているので、木材の腐敗を防止する効果も備わる。
そして、配合8の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤に酸化亜鉛を添加したものである。酸化亜鉛は柿渋と同様に紫外線を除去する働きがあり、配合8の防蟻塗装剤には、配合7の場合と同様に、紫外線から皮膚を守る効果がある。さらに、抗菌性、防カビ性及び脱臭性の機能も備わる。なお、柿渋と酸化亜鉛の両方を添加するとさらに効果が高まる。
【0022】
【表1】
【0023】以上のように、防蟻塗装剤に添加可能な成分の配合について説明したが、これらの配合成分の組合わせは表1に限定されるものではなく、木炭と消石灰又は漆喰をベースとして、表記された配合成分の種々の組合わせが可能である。そして、添加される成分に応じて防蟻塗装剤は各々の特性を発揮するのである。また、石膏やシラスを添加することもできる。なお、表1の配合例では、全てのものにポリビニルアルコールと水を配合するものである。
【0024】続いて、防蟻塗装剤の配合割合について説明する。表2は防蟻塗装剤の配合割合の一例を示している。表2に示すように、防蟻塗装剤では、木炭の割合が最も高く、その色は黒色を呈するものとなる。また、表2に示す配合割合に基づいて、使用量に適した防蟻塗装剤を作成するとよい。
【0025】
【表2】
【0026】このように構成された本実施の形態を木造建築物に使用すると、木炭及び消石灰又は漆喰によって調湿されるので、白蟻の発生を防ぐことができる。また、脱臭効果も備わり、異臭の少ない快適な居住空間を提供することができる。
さらに、防蟻塗装剤は、種々の形状の木材への塗布が可能であり、基礎となる柱等へ直接塗布することによりその防蟻効果を高めることができる。また、揮発しないので長期間にわたって作用が継続し経済的である。そして、有害な揮発性物質を含まないので、作業及び居住環境において安全性が高い。
また、二酸化チタン、ゼオライト、木酢液、ヒバ精油、柿渋及び酸化亜鉛等の成分を添加することにより、防蟻塗装剤は、防カビ、防汚、防腐、害虫駆除及び紫外線除去等の機能を付加することができる。
【0027】次に、図2乃至図4を用いて本発明の本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布した建築用ボードについて説明する。(請求項7に対応)
図2(a)は、本発明の本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードの外形図であり、(b)は図2(a)中に符号A−A線で示された部分の矢視断面図である。
図2(a)及び図2(b)において、本実施の形態に係るボード9は、板材10に防蟻塗装剤1を塗布し、乾燥させたものである。ボード9には、上述の防蟻塗装剤が有する防蟻性、調湿性及び脱臭性等の特性が備わっており、このボード9を木造建築物等に使用することにより、種々の効果が発揮される。
なお、図示したボード9では、板材10の片面に防蟻塗装剤1が塗布されているが、両面に塗布することもできる。そして、表面に壁紙を貼ることも可能であり、この場合も防蟻塗装剤の効果は変わらず作用する。また、板材10は建築材料に用いられるものであればどのような種類のものでもよい。
【0028】続いて、本実施の形態を木造建築物に使用した例について説明する。
図3は、本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードを使用した木造建築物の壁部分の概念図である。図3において、防蟻塗装剤を塗布したボード9は木造建築物の内壁材として使用されており、外装仕上げ材11に基礎となる柱5を介して設置されている。
【0029】図4は、図3と同様に防蟻塗装剤を塗布したボードを使用した木造建築物の天井部分の概念図である。図4において、木造建築物の天井部分には、柱5の上に設けられた垂木を受けるための桁12と、屋根13を支持する梁14があり、梁14の下には天井板を張るための野縁15が設けられている。そして、野縁15に防蟻塗装剤を塗布したボード9が設置されている。
【0030】このように防蟻塗装剤を塗布したボードを壁材や天井材等の内装材として使用すると、室内が調湿されるので、梅雨時期の多湿や冬期の乾燥を防ぐことができる。
また、たばこやペット等の臭いが脱臭されるので快適な生活空間を提供することができる。
さらに、二酸化チタン等の成分を添加した防蟻塗装剤を用いれば、更なる効果を追加することができる。
そして、意匠面では、ボード9の表面は黒色を呈しているので、黒を基調としたインテリアを設計する場合に化粧板として利用できる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1乃至請求項6に記載の防蟻塗装剤は、消石灰又は漆喰に加えて炭の有する強力な調湿作用により防蟻効果を発揮するので、木造建築物の床下等に塗布すると、木造建築物を白蟻から守ることができる。また、有害な揮発性物質を含まないので作業環境及び居住環境において安全性が高く、さらに、長期間にわたって効果が持続するので経済的である。
【0032】また、本発明の請求項2に記載の防蟻塗装剤においては、セルロースによって防蟻塗装剤と木材との接着力が強化されるので、耐使用寿命が長くなり、さらに経済的になる。
【0033】そして、本発明の請求項3に記載の防蟻塗装剤においては、二酸化チタンの有する防臭性、防カビ性、抗菌性、防汚性を付与することができる。
【0034】本発明の請求項4に記載の防蟻塗装剤においては、安価で脱臭性に優れたゼオライトの添加は経済的であり、異臭を低減することができる。
【0035】本発明の請求項5に記載の防蟻塗装剤においては、白蟻以外のダニやノミ等の害虫を木酢液又はヒバ精油の添加によって駆除又は忌避させることができる。
【0036】本発明の請求項6に記載の防蟻塗装剤においては、タンニン又は酸化亜鉛は自然光に含まれる紫外線を除去するので、人体、特に皮膚への刺激を弱めることができる。
【0037】最後に、本発明の請求項7に記載の防蟻塗装剤を塗布した建築用ボードにおいては、防蟻塗装剤の特性の作用に加えて、意匠性に優れた材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施の形態に係る防蟻塗装剤を使用した木造建築物の床部分の概念図である。
【図2】(a)は本発明の本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードの外形図であり、(b)は図2(a)中に符号A−A線で示された部分の矢視断面図である。
【図3】本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードを使用した木造建築物の壁部分の概念図である。
【図4】本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードを使用した木造建築物の天井部分の概念図である。
【符号の説明】
1…防蟻塗装剤 2…床つか 3…つか台 4…大引 5…柱 6…板材 7…根太 8…畳 9…ボード 10…板材 11…外装仕上げ材 12…桁 13…屋根 14…梁 15…野縁
【発明の属する技術分野】
本発明は、防蟻塗装剤及びそれを塗布した建材用ボードに係わり、特に環境保全に配慮し、防蟻、防カビ及び脱臭効果に優れた防蟻塗装剤及びそれを塗布した建材用ボードに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、住宅などの木造建築物においては、白蟻等の害虫予防のために床下に強い薬剤が散布されている。この薬剤は揮発性であり、経時とともにその効果が消失するために周期的な再散布を必要とする。しかしながら、この作業は作業者や住人の健康面において悪影響を及ぼす可能性が高く、さらに、住人にとっては経済的な負担にもなっている。白蟻等の害虫の発生を抑制するためには、床下にこもる湿気の除去が効果的であり、床下専用の換気扇が設置されたり、吸湿性に富んだ木炭や漆喰を利用した建材の使用が試みられている。
【0003】木炭を利用した建材として、例えば、特許文献1には、「建築用ボード」として「木炭片を結合材で結合して板材に成形し、その両面に透湿性のシート材を配した建築用ボード」が開示されている。
この特許文献1に開示された発明では、木炭片と漆喰を混合してプレス成形した建築材ボードを床下の大引き間に使用すると、床下からの湿気を吸収するので床下の湿度を抑え、白蟻やカビの発生を防止することができる。また、建築物の壁材として使用すると、室内の湿度が高いときには湿気が吸収され、逆に、湿度の低いときには湿気が放出されるため、戸外の湿度の変化に拘らず常時室内が調湿される。また、喫煙その他で発生する臭いを吸収する脱臭効果を有し、さらに、断熱性によって冷暖房の効率を上昇させることができる。
【0004】また、特許文献2には、「熱媒体循環用管体無垢木材床面支持材埋込み方式床暖房システム」として、「床面支持材(以下床捨張材)および床材の全てが無垢木材使用の床暖房システム、また床捨張材は無垢木材にして床材を畳にする床暖房システム」が開示されている。
この特許文献2に開示された発明では、床捨張材に無垢木材を使用することによって、無垢木材が有する調湿及び脱臭効果やダニ発生の抑制機能を付加した床暖房システムを提供することができる。さらに、床捨張材の隙間等に充填する漆喰と炭の粉或いはケイ素と炭の粉の加熱によって発生する遠赤外線は人間の健康増進に有効な暖房になっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−169079号公報
【特許文献2】
特開2002−250117号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された従来の技術では、壁材や床材に木炭と漆喰を用いた建築用ボードを使用すると、その調湿効果によって白蟻等の害虫発生をある程度抑制することはできるが、害虫被害の対象になり易い柱等の基礎部分に対しては効果が低いという課題があった。
また、特許文献2に記載された従来の技術では、天然の無垢木材の使用はコストアップになるという課題があった。さらに、床捨張材の隙間等に炭等の粉末体を充填する作業は煩雑であり、効率的でないという課題もあった。
【0007】本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、一般住宅等の木造建築物に用いられる木材を白蟻等の害虫から長期間にわたって保守し、調湿機能、脱臭機能、抗菌機能、防カビ機能、防汚機能、防腐機能、害虫駆除機能及び紫外線除去機能を付加し、さらに、作業性が良好で、環境に優しく、なおかつ低コストを実現する防蟻塗装剤及びそれを塗布した建材用ボードを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である防蟻塗装剤は、粉末状の炭と、消石灰又は漆喰と、ポリビニルアルコールと、水とを有するものである。
上記構成の防蟻塗装剤は、粉末状の炭、消石灰又は漆喰によって、調湿性、脱臭性及び防カビ性を発揮するという作用を有する。さらに、木材への接着性に寄与するポリビニルアルコールと水は、有害な成分を揮発しないという作用を有する。
【0009】また、請求項2に記載の発明である防蟻塗装剤は、請求項1に記載の防蟻塗装剤において、漆喰はセルロースを含有するものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1に記載の発明の作用に加えて、セルロースは木材への接着力を強固にするという作用を有する。
【0010】請求項3の発明である防蟻塗装剤は、請求項1又は請求項2に記載の防蟻塗装剤において、二酸化チタンを添加したものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、二酸化チタンは光エネルギーの照射によって酸化力を有するという作用がある。
【0011】請求項4の発明である防蟻塗装剤は、請求項1乃至請求項3に記載の防蟻塗装剤において、ゼオライトを添加したものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1乃至請求項3に記載の発明の作用に加えて、ゼオライトは強力な脱臭性を発揮するという作用を有する。さらに、ゼオライトは安価であるために、コスト面において有利となる。
【0012】また、請求項5の発明である防蟻塗装剤は、請求項1乃至請求項4に記載の防蟻塗装剤において、木酢液又はヒバ精油を添加したものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1乃至請求項4に記載の発明の作用に加えて、木酢液は害虫駆除機能、防腐性、防カビ性及び脱臭性を発揮し、ヒバ精油は害虫忌避機能、抗菌性、防カビ性及び脱臭性を発揮するという作用を有する。
【0013】さらに、請求項6の発明である防蟻塗装剤は、請求項1乃至請求項5に記載の防蟻塗装剤において、タンニン又は酸化亜鉛を添加したものである。
上記構成の防蟻塗装剤においては、請求項1乃至請求項5に記載の発明の作用に加えて、タンニンは紫外線を抑制するという作用を有する。また、酸化亜鉛は同じく紫外線を抑制し、さらに、抗菌性及び防カビ性を発揮するという作用を有する。
【0014】最後に、請求項7の発明である防蟻塗装剤を塗布した建築用ボードは、請求項1乃至請求項6のいずれか1に記載の防蟻塗装剤を表面に塗布して乾燥させたものである。
上記構成の防蟻塗装剤を塗布した建築用ボードにおいては、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された防蟻塗装剤を塗布することによって、建築用ボードにこれらの防蟻塗装剤の有する作用を併せて備えるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る防蟻塗装剤の実施の形態を図1に基づき説明する。(請求項1乃至請求項6に対応)
図1は本実施の形態に係る防蟻塗装剤を使用した木造建築物の床部分の概念図である。
図1において、木造建築物の床部分では、床つか2がつか台3に固定され、その上部に大引4、柱5、板材6、根太7及び畳8が設置されている。そして、本実施の形態に係る防蟻塗装剤1は、図示するように床つか2、大引4、柱5及び板材6に塗布されている。
本実施の形態における防蟻塗装剤1は、粉末状の木炭と消石灰を含有するものであり、多孔性である木炭は強力な調湿性と脱臭性を発揮し、従来から調湿剤として使用されている消石灰の効果をさらに高めている。したがって、防蟻塗装剤1を塗布した木造建築物では、床下が湿気を帯びた場合には、木炭及び消石灰によって水分が吸収され、逆に、乾燥した場合には木炭及び消石灰が含有している水分が放出されるので、床下は常に適切な湿度に保たれる。特に、梅雨時期や冬期の結露等によって床下の湿度が上昇すると白蟻等の害虫が発生しやすくなるが、防蟻塗装剤1を塗布することで調湿され、防蟻することができる。
なお、消石灰の代わりに漆喰を用いることもできるが、漆喰の場合は、調湿効果に加えて、その強アルカリ特性によって細菌等の雑菌の発生を防止することができる。さらに、木炭に、消石灰と漆喰の両方を混合することも可能である。また、木炭以外にも竹炭を用いても効果は同様である。
【0016】防蟻塗装剤1に含有される木炭や消石灰は揮発性のものではないので、一度塗布すると、長期間にわたって防蟻効果及び脱臭効果は作用する。したがって、従来の害虫駆除の薬剤散布のように周期的な作業を必要としないので、経済面においても、人体の健康面においても優れているといえる。
また、漆喰にセルロースを含有したものを用いると、防蟻塗装剤1の木材への接着力が強化されるので、耐使用寿命が長くなり、さらに長期間にわたって防蟻塗装剤1の有する防蟻効果等の作用を持続することができる。
【0017】そして、接着剤には、ポリビニルアルコールを用いるので、有害な揮発成分がなく、作業環境及び居住環境において人体への影響が少なく安全性に優れている。なお、ポリビニルアルコール以外にも酢酸ビニルエマルジョン系接着剤等を用いてもよい。
また、木材へ防蟻塗装剤を塗布する場合は、はけやローラ等を用いて行ってもよいし、吹付けによる散布にしてもよい。
【0018】表1に本実施の形態に係る防蟻塗装剤の配合例を示す。
配合1及び配合2の防蟻塗装剤は木炭及び消石灰或いは木炭及び漆喰を含有したものであり、上述の説明の通り、防蟻性、調湿性及び脱臭性又は抗菌性を有するものである。
また、配合3の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤に二酸化チタンを添加したものである。一般に、酸化チタンは、紫外線等の光エネルギーが照射されると光化学反応によって表面で酸化還元反応が進行し、有機物質の存在下では、有機物質を炭酸ガスと水に分解するので、窒素酸化物等の環境汚染物質の除去や防臭性、防カビ性、抗菌性、防汚性等の目的で利用されている。したがって、二酸化チタンを含有する配合3の防蟻塗装剤では、防蟻性、調湿性及び脱臭性に加えて、防臭性、防カビ性、抗菌性及び防汚性を機能させることができる。
【0019】次に、配合4の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤にゼオライトを添加したものである。ゼオライトは、空洞を多く持つ多孔質構造を有しており、魚介類の腐敗臭であるトリメチルアミンや野菜の腐敗臭であるエチルメタルカプサン、そして、アンモニアの脱臭に優れている。したがって、ゼオライトを添加した防蟻塗装剤では、上記成分の脱臭に優れ、異臭の少ない居住空間を提供することができる。
また、ゼオライトは安価であるので、コスト面においても利点があるといえる。
【0020】配合5の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤に木酢液を添加したものであり、木酢液が有する害虫駆除機能、防腐性、防カビ性及び脱臭性の特性を加えたものである。なお、木酢液の代わりに竹酢液を使用しても同様の効果が得られる。
また、配合6の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤にヒバ精油を添加したものであり、ヒバ精油が有する害虫忌避機能、抗菌性及び消臭性の特性を加えたものである。なお、木酢液とヒバ精油の両方を添加することも可能であり、この場合は、害虫駆除の効果が一層強化される。
【0021】配合7の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤に柿渋を添加したものである。柿渋には、タンニンが含まれており、タンニンの紫外線抑制効果により、配合7の防蟻塗装剤では、自然光に含まれる紫外線を除去し、人体の皮膚への刺激を弱めることができる。また、柿渋は防腐性を有しているので、木材の腐敗を防止する効果も備わる。
そして、配合8の防蟻塗装剤は、配合1の防蟻塗装剤に酸化亜鉛を添加したものである。酸化亜鉛は柿渋と同様に紫外線を除去する働きがあり、配合8の防蟻塗装剤には、配合7の場合と同様に、紫外線から皮膚を守る効果がある。さらに、抗菌性、防カビ性及び脱臭性の機能も備わる。なお、柿渋と酸化亜鉛の両方を添加するとさらに効果が高まる。
【0022】
【表1】
【0023】以上のように、防蟻塗装剤に添加可能な成分の配合について説明したが、これらの配合成分の組合わせは表1に限定されるものではなく、木炭と消石灰又は漆喰をベースとして、表記された配合成分の種々の組合わせが可能である。そして、添加される成分に応じて防蟻塗装剤は各々の特性を発揮するのである。また、石膏やシラスを添加することもできる。なお、表1の配合例では、全てのものにポリビニルアルコールと水を配合するものである。
【0024】続いて、防蟻塗装剤の配合割合について説明する。表2は防蟻塗装剤の配合割合の一例を示している。表2に示すように、防蟻塗装剤では、木炭の割合が最も高く、その色は黒色を呈するものとなる。また、表2に示す配合割合に基づいて、使用量に適した防蟻塗装剤を作成するとよい。
【0025】
【表2】
【0026】このように構成された本実施の形態を木造建築物に使用すると、木炭及び消石灰又は漆喰によって調湿されるので、白蟻の発生を防ぐことができる。また、脱臭効果も備わり、異臭の少ない快適な居住空間を提供することができる。
さらに、防蟻塗装剤は、種々の形状の木材への塗布が可能であり、基礎となる柱等へ直接塗布することによりその防蟻効果を高めることができる。また、揮発しないので長期間にわたって作用が継続し経済的である。そして、有害な揮発性物質を含まないので、作業及び居住環境において安全性が高い。
また、二酸化チタン、ゼオライト、木酢液、ヒバ精油、柿渋及び酸化亜鉛等の成分を添加することにより、防蟻塗装剤は、防カビ、防汚、防腐、害虫駆除及び紫外線除去等の機能を付加することができる。
【0027】次に、図2乃至図4を用いて本発明の本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布した建築用ボードについて説明する。(請求項7に対応)
図2(a)は、本発明の本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードの外形図であり、(b)は図2(a)中に符号A−A線で示された部分の矢視断面図である。
図2(a)及び図2(b)において、本実施の形態に係るボード9は、板材10に防蟻塗装剤1を塗布し、乾燥させたものである。ボード9には、上述の防蟻塗装剤が有する防蟻性、調湿性及び脱臭性等の特性が備わっており、このボード9を木造建築物等に使用することにより、種々の効果が発揮される。
なお、図示したボード9では、板材10の片面に防蟻塗装剤1が塗布されているが、両面に塗布することもできる。そして、表面に壁紙を貼ることも可能であり、この場合も防蟻塗装剤の効果は変わらず作用する。また、板材10は建築材料に用いられるものであればどのような種類のものでもよい。
【0028】続いて、本実施の形態を木造建築物に使用した例について説明する。
図3は、本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードを使用した木造建築物の壁部分の概念図である。図3において、防蟻塗装剤を塗布したボード9は木造建築物の内壁材として使用されており、外装仕上げ材11に基礎となる柱5を介して設置されている。
【0029】図4は、図3と同様に防蟻塗装剤を塗布したボードを使用した木造建築物の天井部分の概念図である。図4において、木造建築物の天井部分には、柱5の上に設けられた垂木を受けるための桁12と、屋根13を支持する梁14があり、梁14の下には天井板を張るための野縁15が設けられている。そして、野縁15に防蟻塗装剤を塗布したボード9が設置されている。
【0030】このように防蟻塗装剤を塗布したボードを壁材や天井材等の内装材として使用すると、室内が調湿されるので、梅雨時期の多湿や冬期の乾燥を防ぐことができる。
また、たばこやペット等の臭いが脱臭されるので快適な生活空間を提供することができる。
さらに、二酸化チタン等の成分を添加した防蟻塗装剤を用いれば、更なる効果を追加することができる。
そして、意匠面では、ボード9の表面は黒色を呈しているので、黒を基調としたインテリアを設計する場合に化粧板として利用できる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1乃至請求項6に記載の防蟻塗装剤は、消石灰又は漆喰に加えて炭の有する強力な調湿作用により防蟻効果を発揮するので、木造建築物の床下等に塗布すると、木造建築物を白蟻から守ることができる。また、有害な揮発性物質を含まないので作業環境及び居住環境において安全性が高く、さらに、長期間にわたって効果が持続するので経済的である。
【0032】また、本発明の請求項2に記載の防蟻塗装剤においては、セルロースによって防蟻塗装剤と木材との接着力が強化されるので、耐使用寿命が長くなり、さらに経済的になる。
【0033】そして、本発明の請求項3に記載の防蟻塗装剤においては、二酸化チタンの有する防臭性、防カビ性、抗菌性、防汚性を付与することができる。
【0034】本発明の請求項4に記載の防蟻塗装剤においては、安価で脱臭性に優れたゼオライトの添加は経済的であり、異臭を低減することができる。
【0035】本発明の請求項5に記載の防蟻塗装剤においては、白蟻以外のダニやノミ等の害虫を木酢液又はヒバ精油の添加によって駆除又は忌避させることができる。
【0036】本発明の請求項6に記載の防蟻塗装剤においては、タンニン又は酸化亜鉛は自然光に含まれる紫外線を除去するので、人体、特に皮膚への刺激を弱めることができる。
【0037】最後に、本発明の請求項7に記載の防蟻塗装剤を塗布した建築用ボードにおいては、防蟻塗装剤の特性の作用に加えて、意匠性に優れた材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施の形態に係る防蟻塗装剤を使用した木造建築物の床部分の概念図である。
【図2】(a)は本発明の本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードの外形図であり、(b)は図2(a)中に符号A−A線で示された部分の矢視断面図である。
【図3】本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードを使用した木造建築物の壁部分の概念図である。
【図4】本実施の形態に係る防蟻塗装剤を塗布したボードを使用した木造建築物の天井部分の概念図である。
【符号の説明】
1…防蟻塗装剤 2…床つか 3…つか台 4…大引 5…柱 6…板材 7…根太 8…畳 9…ボード 10…板材 11…外装仕上げ材 12…桁 13…屋根 14…梁 15…野縁
Claims (7)
- 粉末状の炭と、消石灰又は漆喰と、ポリビニルアルコールと、水とを有することを特徴とする防蟻塗装剤。
- 前記漆喰はセルロースを含有することを特徴とする請求項1記載の防蟻塗装剤。
- 二酸化チタンを添加したことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の防蟻塗装剤。
- ゼオライトを添加したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の防蟻塗装剤。
- 木酢液又はヒバ精油を添加したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1に記載の防蟻塗装剤。
- タンニン又は酸化亜鉛を添加したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1に記載の防蟻塗装剤。
- 請求項1乃至請求項6のいずれか1に記載の防蟻塗装剤を表面に塗布して乾燥させたことを特徴とする建材用ボード。
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2003
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