JP2004240514A - 画像データ転送装置、画像データ転送方法および画像データ転送プログラムを記録した媒体 - Google Patents
画像データ転送装置、画像データ転送方法および画像データ転送プログラムを記録した媒体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】正規のチャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話では、大容量のデータを転送することができない
【解決手段】転送しようとする画像データが、一回の送信に許容される送信パケット容量よりも大きい場合には、クライアント側となる携帯電話端末10では画像データを分割すると共に分割した状況が分かるサブデータを生成し、分割した子データ毎にコールを繰り返して送信するようにし(ステップS110、ステップS120)、サーバ側では1コール毎に区切られて転送されてくる子データをサブデータを含めた状態でバッファメモリ43にコピーし、全ての子データが送信された時点でサブデータに基づいて復元するようにした(ステップS200,S250)ため、正規のチャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話端末10からでも画像データを転送することができるようになる。
【選択図】 図3
【解決手段】転送しようとする画像データが、一回の送信に許容される送信パケット容量よりも大きい場合には、クライアント側となる携帯電話端末10では画像データを分割すると共に分割した状況が分かるサブデータを生成し、分割した子データ毎にコールを繰り返して送信するようにし(ステップS110、ステップS120)、サーバ側では1コール毎に区切られて転送されてくる子データをサブデータを含めた状態でバッファメモリ43にコピーし、全ての子データが送信された時点でサブデータに基づいて復元するようにした(ステップS200,S250)ため、正規のチャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話端末10からでも画像データを転送することができるようになる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データ転送装置、画像データ転送方法および画像データ転送プログラムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話で画像データなどの比較的大容量のデータを転送する必要性が生じてきている。しかし、HTTP通信では、一回のパケットで送れるデータの容量に上限があり、これを超えて送ることはできない。このため、HTTP1.1の仕様には分割送信用手法として、チャンクトエンコーディングという仕様が提唱されている。
【特許文献1】
特開2001−144884号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の画像データ転送装置においては、正規のチャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話では、大容量のデータを転送することができない課題があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、チャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話でも、パケットの上限を超えるデータの転送を行えるようにすることが可能な画像データ転送装置、画像データ転送方法および画像データ転送プログラムを記録した媒体の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、携帯電話によりパケット通信を利用して画像データを転送するためのクライアントとサーバとからなる画像データ転送装置であって、上記クライアント側では、上記サーバに対して画像データを複数の子データに分割して送信する要求を行なうとともに、上記画像データを分割して複数の子データを生成しつつ、元の画像データを特定した上で分割した順番を特定するサブデータを生成し、生成した子データの回数だけ上記サーバ側をコールして、接続と上記サブデータを含めた子データの転送と切断とを繰り返し、上記サーバー側では、上記要求を受けた場合に、複数に分けてコールして送られてくる上記子データを順次受信し、上記サブデータに基づいて全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元する構成としてある。
【0005】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、クライアント側では、上記画像データを分割して複数の子データを生成し、上記サーバー側では、全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元する。これを実現するため、上記クライアント側では、元の画像データを特定した上で分割した順番を特定するサブデータを生成し、上記サーバに対して画像データを複数の子データに分割して送信する要求を行ない、生成した子データの回数だけ上記サーバ側をコールして、接続と上記サブデータを含めた子データの転送と切断とを繰り返す。一方、上記サーバー側では、上記要求を受けた場合に、複数に分けてコールして送られてくる上記子データを順次受信し、上記サブデータに基づいて全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元する。
【0006】
以上のような手順を実行することにより、特定の仕様に準拠していない携帯電話においても、サーバ側に対してパケットの上限を超える容量の画像データを転送することが可能となる。なお、子データを生成するにあたっては、予め全ての子データを生成しても良いし、元の画像データがなくなるまで、毎回、転送可能な量のデータを分割して子データとして生成していっても良い。
【0007】
上記サーバデータをクライアント側からサーバ側へ送信する手法として、上記サブデータは子データの先頭にヘッダーとして記録されるようにしてもよい。
同子データを連結する際に元の画像データを特定する手法として、上記クライアント側では、画像データを複数の子データに分割する際に、元の画像データを特定するためのIDを上記サブデータに含めて送信し、上記サーバ側では、同IDが一致する複数の子データを連結して元の画像データを復元するようにしてもよい。
このようにすれば、IDによって元の画像データを特定できるので、複数の画像データを転送する処理を並行して処理することが可能となる。
【0008】
子データを連結する際に元の画像データにおける順番を特定する手法として、上記クライアント側では、各子データの元の画像データにおける順番を特定するためのシーケンス番号を上記サブデータに含めて送信し、上記サーバ側では、同シーケンス番号に従って順番で複数の子データを連結して元の画像データを復元するようにしてもよい。
このようにすれば、シーケンス番号によって連結する順番を特定できるので、各子データを必ずしも順番通りに転送する必要が無くなり、転送する処理に自由度を持たせることが可能となる。
【0009】
順番と共に子データの最後を特定する手法として、上記シーケンス番号に「0」または負の数を与えることによって最後の子データであることを示すようにしてもよい。
このようにすれば、分割して送信している子データが最後であることを、別途、サーバ側に伝える必要が無くなる。
【0010】
一方、子データの最後を特定する手法として、上記クライアント側では、最後の子データのサブデータに終了フラグを設定し、上記サーバ側では、同サブデータにおける終了フラグを受け取ると最後の子データであることを認識し、子データを連結して元の画像データを復元するようにしてもよい。
このように、クライアント側で画像データを分割して複数の子データを生成し、サーバー側で全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元する手法は必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、その方法としても機能することは容易に理解できる。すなわち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0011】
ところで、このような画像データ転送装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。
発明の思想の具現化例として画像データ転送装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。
【0012】
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
本発明をソフトウェアで実現する場合、ハードウェアやオペレーティングシステムを利用する構成とすることも可能であるし、これらと切り離して実現することもできる。例えば、各種の演算処理といっても、その実現方法はオペレーティングシステムにおける所定の関数を呼び出して処理することも可能であれば、このような関数を呼び出すことなくハードウェアから入力することも可能である。そして、実際にはオペレーティングシステムの介在のもとで実現するとしても、プログラムが媒体に記録されて流通される過程においては、このプログラムだけで本発明を実施できるものと理解することができる。
また、本発明をソフトウェアで実施する場合、発明がプログラムを記録した媒体として実現されるのみならず、本発明がプログラム自体として実現されるのは当然であり、プログラム自体も本発明に含まれる。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、チャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話でも、パケットの上限を超えるデータの転送を行なうことが可能な画像データ転送装置を提供することができる。
また、請求項2にかかる発明によれば、サブデータを子データに含めて送信することができる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、元の画像データを特定できるので、複数の画像データを並列して処理することも可能となる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、子データを連結する順番を特定できるので、転送する順番に自由度を持たせることもできる。
【0014】
さらに、請求項5にかかる発明によれば、子データの最後を示すデータを別途に設ける必要が無くなる。
さらに、請求項6にかかる発明によれば、子データの最後を比較的簡易に示すことができる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、同様の効果を奏する画像データ転送方法を提供でき、請求項8にかかる発明によれば、画像データ転送プログラムを記録した媒体を提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像データ転送装置のクライアント側となる携帯電話をブロック図により示している。
同図において、制御部11は本携帯電話端末10を総括的に制御するものであり、この制御部11内にはコンピュータシステムとして一般的なCPU、ROM、RAM、各種I/Fなどが含まれている。制御部11には、無線部12、符号化/複合化部13、キー操作部14、マイク15、スピーカ16、表示部17が接続され、通常の携帯電話の機能を実現している。また、本携帯電話端末10では、カメラ部18が上記制御部11に接続されており、同制御部11はキー操作部14の操作に応じてカメラ部18にて撮影を行なわしめて画像データを取得する。同画像データなどを記録するためにメモリ19が制御部11に接続されている。なお、この携帯電話端末10は、本発明のクライアント側を構成する。
【0016】
次に、図2は上記携帯電話端末が収容される交換網などを示している。
上記携帯電話端末10は、無線基地局20を介して交換網30と交換局40に収容され、同交換局40による制御に従って電話交換機能等が実現されている。この交換局40は、一般的な電話交換機能の他、画像データの転送機能をも実現しており、各種の制御を実現する制御部41と、画像データを保存する画像データベース42と、バッファメモリ43などが備えられている。制御部41内にもコンピュータシステムとして一般的なCPU、ROM、RAM、各種I/Fなどが含まれている。なお、交換局40は、本発明のサーバ側を構成する。
【0017】
図3は携帯電話端末10の制御部11が実行する画像データ分割送信処理と交換局40の制御部が実行する画像データ分割受信処理とをフローチャートにより示しており、図4はこの分割送受信で転送対象となる画像データと子データのフォーマットを示している。まず、分割して送信される子データのフォーマットについて説明する。
【0018】
子データdtはヘッダーhdとデータ部DTからなり、ヘッダー部hdはさらに元画像データ特定部IDと、シーケンス番号部SEQと、終了フラグflgとから構成されている。
画像データ特定部IDは、携帯電話端末10を特定する端末番号データとともにメモリ19に記録されている画像データを示す番号とから構成されており、これらによって分割されて送信される複数の子データがどの携帯電話端末10から送信されたどの画像データの一部であるのかということを特定するのに利用される。シーケンス番号SEQは、一つの画像データを分割して送信する際に送信する順番であり、元の画像データを復元する際に連結させるための連続する順番を示している。終了フラグflgは、画像データを順次送信していくときに最後に送信するときにオンとなるフラグの領域である。なお、ヘッダー部hdにはこれらの他にもパケット送信として必要な通常の他のデータも備えられているが、ここでは省略する。また、画像データ自体も、データの種類や長さなどを示すヘッダー部hdとデータ部DTとから構成されているが、分割送信を行うときは特に分離することなく各子データにおけるデータ部DTとして適宜分割されていく。
【0019】
図3に戻って分割送受信の処理手順について説明する。
まず、携帯電話端末10の側では図示しない処理によってカメラ部18を使用して写真を撮影し、画像データをメモり19に記憶させておく。そして、同画像データを選択してメールに添付するなどして送信する処理を実行しておく。
画像データを転送する処理が選択されると、まずステップS100にて子データの読み込み処理を実行する。このとき、画像データのサイズに応じて分割読み込みを実行する。分割読み込みでは、この携帯電話端末10に許容されている一回の送信パケット容量と、転送する画像データの容量とを比較し、画像データの容量の方が大きい場合は、予め定めておいた送信パケット容量よりも少ない所定容量の画像データを先頭から切り出す。切り出したデータは後述する子データのデータ部DTに含めて送信し、残り部分が画像データとしてメモリに残す。数回の分割読み込みで最後の子データを読み込む場合は、送信パケット容量と画像データの容量とを比較したときに画像データの容量の方が小さくなるが、この場合も残りのデータを子データのデータ部DTとして読み込み、かつ、最後のデータであることを記憶しておく。
【0020】
一方、切り出したデータ容量を別に記憶しておき、これをアドレスポインタとして次回の分割読み込み時に同アドレスポインタで示される未読み込みデータを読み込むようにしても良い。そして、全ての画像データを送信できたことが確認されてから画像データとアドレスポインタを消去する。このようにすれば、万一、画像データを送信できなかったときでも元の画像データが残っているので安全である。
さらに、送信パケット容量と画像データの容量とを予め比較しておき、画像データの容量の方が大きい場合にだけ図3に示すクライアント側の処理を実行するようにしても良い。
【0021】
ステップS100にて子データのデータ部を分割読み込みしたら、ステップS110では子データを作成する。
子データの作成のためにはヘッダー部hdに必要なデータを作成する。画像データ特定部IDは、本携帯電話端末10の端末番号データと画像データを示す番号とを連結させて生成する。シーケンス番号SEQは、何回目の分割読み込みであるかを表す番号で生成する。シーケンス番号SEQのデフォルト値は「1」であり、後の処理で増加や初期化が行われるようにしている。従って、ステップS110では、現在、メモリに記憶されているシーケンス番号SEQをそのまま利用する。終了フラグflgは、分割読み込みするときに元の画像データが送信パケット容量より小さくなっているときに”1”に設定し、それ以外は”0”に設定する。そして、データ部DTについては、ステップS100で分割読み込みしたデータを使う。
【0022】
このようにして子データを生成したら、リクエスト送信する。リクエスト送信は、通常のコール、転送、切断という一連の処理からなる。子データとしてリクエスト送信完了後、サーバー側からはレスポンスが送信されるため、ステップS120ではこのレスポンス受信を待機する。
【0023】
レスポンス受信完了後、ステップS130では残りの子データがあるか判断する。残りの子デーがあるか否かは終了フラグflgで判断できる。終了フラグが”0”であれば、まだ残りの子データがあるはずであり、ステップS100へ戻る前にシーケンス番号SEQも「1」だけ増加させておく。このようにすれば、2回目の子データの読み込み時にはシーケンス番号SEQは「2」となり、3回目は「3」となる。一方、終了フラグが”1”であれば、残りの子データはないので、クライアント側の処理を終了するが、その前にシーケンス番号SEQを「1」にリセットしておく。すると、3回に分けて子データを送信した後でも、次に新たな画像データを子データに分けて送信するときに最初のシーケンス番号SEQは「1」となっている。
【0024】
一方、サーバ側では携帯電話端末10からのリクエスト送信を待機しており、リクエスト送信があればステップS200にて受信する。そして、ステップS210では受信したリクエストが分割された子データであるか判断する。分割された子データであるか否かはヘッダー部hdのフォーマット構造で判断する。すなわち、ヘッダー部hdに画像データ特定部ID、シーケンス番号SEQ、終了フラグflgがあれば分割された子データであると判断する。むろん、この判断の容易のためにヘッダー部hd内に分割された子データを表すデータを記録するようにしても良い。
【0025】
分割された子データである場合は、ステップS220にて同子データをバッファメモリ43にコピーする。このとき、ヘッダー部hdを残してコピーしておく。コピー後、ステップS230にて子データを受信したことを伝えるためにクライアント側にレスポンスを送信する。
【0026】
ステップS240では、先に受信した子データのヘッダー部hdに記録されている終了フラグに”1”がセットされているか否かを判断する。終了フラグが”0”であれば、未受信の子データがあるはずなので、ステップS200へ戻ってリクエスト受信を待機する。一方、終了フラグに”1”がセットされていれば、ステップS250にてバッファメモリ内の子データを統合して元の画像データを復元する処理を実行する。
統合するにあたり、終了フラグが”1”であった子データのヘッダー部hdから画像データ特定部IDを抽出し、バッファメモリ43に保存されている複数の子データの中から同IDが一致するものだけを選択し、さらに、選択した画像データのヘッダー部hdに含まれているシーケンス番号SEQの順番に並び替える。そして、並び替えた順番で子データのデータ部DTを抽出して連結し、最後の子データのデータ部DTを連結したら元の画像データとして画像データベース42へ登録するとともに、全ての子データを削除する。
【0027】
次に、上記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
携帯電話端末10の利用者がキー操作部14を操作してカメラ部18にて画像を撮影すると、画像データはメモリ19へ蓄積される。メモリ19に蓄積された画像データを転送したい場合もキー操作部14を操作して所定の転送操作を指示する。尚、携帯電話端末10においてはカメラ部18において画像データを取得する構成が必須という訳ではない。例えば、カメラ部18を搭載していない携帯電話端末10に図1の破線に示す外部インタフェース部18aを構成し、メモリ等を外部インタフェース部18aに挿入し、当該メモリに蓄積された画像データを取得する構成であっても良い。
転送操作が指示されると、制御部11は図3に示すクライアント側処理の実行を開始する。まず、ステップS100では指示された画像データをメモり19から読み込む。このとき、送信パケット容量と画像データの容量とを比較するが、通常は、画像データの方が送信パケット容量よりも大きいので、分割読み込み処理を実行する。
【0028】
分割読み込み処理で読み込んだ画像データの一部を子データのデータ部DTとしつつ、上記画像データを特定する画像データ特定部IDと送信するデータの順番を示すシーケンス番号SEQと終了フラグflgとによってヘッダー部hdを生成し、両者を一体にした子データとする。子データはステップS110にてリクエスト送信するが、この際、携帯電話端末10からサーバ側をコールし、接続を完了させてから子データを送信し、送信が完了した時点で接続を終了する。
【0029】
一方、サーバ側の制御部41では、他の処理と平行してステップS200でのリクエスト受信を待機している。そして、携帯電話端末10から着呼し、接続を完了した状態でデータを受信し、データの受信が完了したら接続を切断する。続くステップS210では、受信したデータが分割された子データであるか判断するが、ここでは子データが受信されているので、ステップS220へ進んでバッファメモリ43へ子データをコピーする。そして、コピーの完了後、ステップS230にて携帯電話端末10を呼び出し、子データを受信して保存したことを表すレスポンスを送信する。送信完了後は、一旦、接続を切断する。
【0030】
クライアント側ではリクエスト送信後、レスポンスの受信を待機しており、ステップS120にて同レスポンスの受信を経て、ステップS130にて残りの子データがあるか否かを判断する。この例では、最初の子データを送信した直後であり、残りの子データがあるものと判断し、上述したようにシーケンス番号SEQの値を「1」だけ増やし、ステップS100以下を繰り返す。また、サーバ側でも分割された子データについてのリクエスト送信を受信するたびに、バッファメモリ43へとコピーする。
【0031】
クライアント側で最後の子データを送信するときは、終了フラグflgに”1”を設定した上で、ステップS110にてリクエスト送信する。サーバ側ではこの子データをバッファメモリ43へコピーしてからステップS230にてレスポンス送信を実行する。このとき、終了フラグに”1”がセットされているので、続くステップS240では終了フラグありと判断し、ステップS250にてバッファメモリ43内の同じ画像データについての子データを選択し、シーケンス番号SEQの順番に基づいてデータ部DTを連結する。連結されたデータは画像データとして画像データベース42に保存する。むろん、画像データベースに保存された画像データは、携帯電話端末10の側からの操作に従って、別の携帯電話端末10であるとか、他のe−mailアドレスなどに対して転送されることになる。
【0032】
また、クライアント側では終了フラグflgに”1”を設定した子データのリクエスト送信に対してレスポンスが受信されると、ステップS130にて上記終了フラグに基づいて残りの子データがあるか判断するが、最後の子データを送信したのであるから、残りの子データはないと判断し、終了フラグflgに”0”を設定すると共に、シーケンス番号SEQには初期値として「1」を設定し、本分割送信の処理を終了する。
【0033】
むろん、本発明はその要旨を変更しない範囲で各種の変更が可能であり、上述した実施形態に限られるものではない。
このように、転送しようとする画像データが、一回の送信に許容される送信パケット容量よりも大きい場合には、クライアント側となる携帯電話端末10では画像データを分割すると共に分割した状況が分かるサブデータを生成し、分割した子データ毎にコールを繰り返して送信するようにし(ステップS110、ステップS120)、サーバ側では1コール毎に区切られて転送されてくる子データをサブデータを含めた状態でバッファメモリ43にコピーし、全ての子データが送信された時点でサブデータに基づいて復元するようにした(ステップS200,S250)ため、正規のチャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話端末10からでも画像データを転送することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像データ転送装置が適用される携帯電話端末のブロック図である。
【図2】同画像データ転送装置が適用される携帯電話端末が収容される交換網などを示すブロック図である。
【図3】画像データ分割送信処理と画像データ分割受信処理とを示すフローチャートである。
【図4】画像データと子データのフォーマットを示す図である。
【符号の説明】
10…携帯電話端末
11…制御部
12…無線部
13…符号化/複合化部
14…キー操作部
15…マイク
16…スピーカ
17…表示部
18…カメラ部
19…メモリ
20…無線基地局
30…交換網
40…交換局
41…制御部
42…画像データベース
43…バッファメモリ
DT…データ部
hd…ヘッダー部
ID…元画像データ特定部
SEQ…シーケンス番号部
flg…終了フラグ
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データ転送装置、画像データ転送方法および画像データ転送プログラムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話で画像データなどの比較的大容量のデータを転送する必要性が生じてきている。しかし、HTTP通信では、一回のパケットで送れるデータの容量に上限があり、これを超えて送ることはできない。このため、HTTP1.1の仕様には分割送信用手法として、チャンクトエンコーディングという仕様が提唱されている。
【特許文献1】
特開2001−144884号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の画像データ転送装置においては、正規のチャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話では、大容量のデータを転送することができない課題があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、チャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話でも、パケットの上限を超えるデータの転送を行えるようにすることが可能な画像データ転送装置、画像データ転送方法および画像データ転送プログラムを記録した媒体の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、携帯電話によりパケット通信を利用して画像データを転送するためのクライアントとサーバとからなる画像データ転送装置であって、上記クライアント側では、上記サーバに対して画像データを複数の子データに分割して送信する要求を行なうとともに、上記画像データを分割して複数の子データを生成しつつ、元の画像データを特定した上で分割した順番を特定するサブデータを生成し、生成した子データの回数だけ上記サーバ側をコールして、接続と上記サブデータを含めた子データの転送と切断とを繰り返し、上記サーバー側では、上記要求を受けた場合に、複数に分けてコールして送られてくる上記子データを順次受信し、上記サブデータに基づいて全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元する構成としてある。
【0005】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、クライアント側では、上記画像データを分割して複数の子データを生成し、上記サーバー側では、全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元する。これを実現するため、上記クライアント側では、元の画像データを特定した上で分割した順番を特定するサブデータを生成し、上記サーバに対して画像データを複数の子データに分割して送信する要求を行ない、生成した子データの回数だけ上記サーバ側をコールして、接続と上記サブデータを含めた子データの転送と切断とを繰り返す。一方、上記サーバー側では、上記要求を受けた場合に、複数に分けてコールして送られてくる上記子データを順次受信し、上記サブデータに基づいて全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元する。
【0006】
以上のような手順を実行することにより、特定の仕様に準拠していない携帯電話においても、サーバ側に対してパケットの上限を超える容量の画像データを転送することが可能となる。なお、子データを生成するにあたっては、予め全ての子データを生成しても良いし、元の画像データがなくなるまで、毎回、転送可能な量のデータを分割して子データとして生成していっても良い。
【0007】
上記サーバデータをクライアント側からサーバ側へ送信する手法として、上記サブデータは子データの先頭にヘッダーとして記録されるようにしてもよい。
同子データを連結する際に元の画像データを特定する手法として、上記クライアント側では、画像データを複数の子データに分割する際に、元の画像データを特定するためのIDを上記サブデータに含めて送信し、上記サーバ側では、同IDが一致する複数の子データを連結して元の画像データを復元するようにしてもよい。
このようにすれば、IDによって元の画像データを特定できるので、複数の画像データを転送する処理を並行して処理することが可能となる。
【0008】
子データを連結する際に元の画像データにおける順番を特定する手法として、上記クライアント側では、各子データの元の画像データにおける順番を特定するためのシーケンス番号を上記サブデータに含めて送信し、上記サーバ側では、同シーケンス番号に従って順番で複数の子データを連結して元の画像データを復元するようにしてもよい。
このようにすれば、シーケンス番号によって連結する順番を特定できるので、各子データを必ずしも順番通りに転送する必要が無くなり、転送する処理に自由度を持たせることが可能となる。
【0009】
順番と共に子データの最後を特定する手法として、上記シーケンス番号に「0」または負の数を与えることによって最後の子データであることを示すようにしてもよい。
このようにすれば、分割して送信している子データが最後であることを、別途、サーバ側に伝える必要が無くなる。
【0010】
一方、子データの最後を特定する手法として、上記クライアント側では、最後の子データのサブデータに終了フラグを設定し、上記サーバ側では、同サブデータにおける終了フラグを受け取ると最後の子データであることを認識し、子データを連結して元の画像データを復元するようにしてもよい。
このように、クライアント側で画像データを分割して複数の子データを生成し、サーバー側で全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元する手法は必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、その方法としても機能することは容易に理解できる。すなわち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0011】
ところで、このような画像データ転送装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。
発明の思想の具現化例として画像データ転送装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。
【0012】
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
本発明をソフトウェアで実現する場合、ハードウェアやオペレーティングシステムを利用する構成とすることも可能であるし、これらと切り離して実現することもできる。例えば、各種の演算処理といっても、その実現方法はオペレーティングシステムにおける所定の関数を呼び出して処理することも可能であれば、このような関数を呼び出すことなくハードウェアから入力することも可能である。そして、実際にはオペレーティングシステムの介在のもとで実現するとしても、プログラムが媒体に記録されて流通される過程においては、このプログラムだけで本発明を実施できるものと理解することができる。
また、本発明をソフトウェアで実施する場合、発明がプログラムを記録した媒体として実現されるのみならず、本発明がプログラム自体として実現されるのは当然であり、プログラム自体も本発明に含まれる。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、チャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話でも、パケットの上限を超えるデータの転送を行なうことが可能な画像データ転送装置を提供することができる。
また、請求項2にかかる発明によれば、サブデータを子データに含めて送信することができる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、元の画像データを特定できるので、複数の画像データを並列して処理することも可能となる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、子データを連結する順番を特定できるので、転送する順番に自由度を持たせることもできる。
【0014】
さらに、請求項5にかかる発明によれば、子データの最後を示すデータを別途に設ける必要が無くなる。
さらに、請求項6にかかる発明によれば、子データの最後を比較的簡易に示すことができる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、同様の効果を奏する画像データ転送方法を提供でき、請求項8にかかる発明によれば、画像データ転送プログラムを記録した媒体を提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像データ転送装置のクライアント側となる携帯電話をブロック図により示している。
同図において、制御部11は本携帯電話端末10を総括的に制御するものであり、この制御部11内にはコンピュータシステムとして一般的なCPU、ROM、RAM、各種I/Fなどが含まれている。制御部11には、無線部12、符号化/複合化部13、キー操作部14、マイク15、スピーカ16、表示部17が接続され、通常の携帯電話の機能を実現している。また、本携帯電話端末10では、カメラ部18が上記制御部11に接続されており、同制御部11はキー操作部14の操作に応じてカメラ部18にて撮影を行なわしめて画像データを取得する。同画像データなどを記録するためにメモリ19が制御部11に接続されている。なお、この携帯電話端末10は、本発明のクライアント側を構成する。
【0016】
次に、図2は上記携帯電話端末が収容される交換網などを示している。
上記携帯電話端末10は、無線基地局20を介して交換網30と交換局40に収容され、同交換局40による制御に従って電話交換機能等が実現されている。この交換局40は、一般的な電話交換機能の他、画像データの転送機能をも実現しており、各種の制御を実現する制御部41と、画像データを保存する画像データベース42と、バッファメモリ43などが備えられている。制御部41内にもコンピュータシステムとして一般的なCPU、ROM、RAM、各種I/Fなどが含まれている。なお、交換局40は、本発明のサーバ側を構成する。
【0017】
図3は携帯電話端末10の制御部11が実行する画像データ分割送信処理と交換局40の制御部が実行する画像データ分割受信処理とをフローチャートにより示しており、図4はこの分割送受信で転送対象となる画像データと子データのフォーマットを示している。まず、分割して送信される子データのフォーマットについて説明する。
【0018】
子データdtはヘッダーhdとデータ部DTからなり、ヘッダー部hdはさらに元画像データ特定部IDと、シーケンス番号部SEQと、終了フラグflgとから構成されている。
画像データ特定部IDは、携帯電話端末10を特定する端末番号データとともにメモリ19に記録されている画像データを示す番号とから構成されており、これらによって分割されて送信される複数の子データがどの携帯電話端末10から送信されたどの画像データの一部であるのかということを特定するのに利用される。シーケンス番号SEQは、一つの画像データを分割して送信する際に送信する順番であり、元の画像データを復元する際に連結させるための連続する順番を示している。終了フラグflgは、画像データを順次送信していくときに最後に送信するときにオンとなるフラグの領域である。なお、ヘッダー部hdにはこれらの他にもパケット送信として必要な通常の他のデータも備えられているが、ここでは省略する。また、画像データ自体も、データの種類や長さなどを示すヘッダー部hdとデータ部DTとから構成されているが、分割送信を行うときは特に分離することなく各子データにおけるデータ部DTとして適宜分割されていく。
【0019】
図3に戻って分割送受信の処理手順について説明する。
まず、携帯電話端末10の側では図示しない処理によってカメラ部18を使用して写真を撮影し、画像データをメモり19に記憶させておく。そして、同画像データを選択してメールに添付するなどして送信する処理を実行しておく。
画像データを転送する処理が選択されると、まずステップS100にて子データの読み込み処理を実行する。このとき、画像データのサイズに応じて分割読み込みを実行する。分割読み込みでは、この携帯電話端末10に許容されている一回の送信パケット容量と、転送する画像データの容量とを比較し、画像データの容量の方が大きい場合は、予め定めておいた送信パケット容量よりも少ない所定容量の画像データを先頭から切り出す。切り出したデータは後述する子データのデータ部DTに含めて送信し、残り部分が画像データとしてメモリに残す。数回の分割読み込みで最後の子データを読み込む場合は、送信パケット容量と画像データの容量とを比較したときに画像データの容量の方が小さくなるが、この場合も残りのデータを子データのデータ部DTとして読み込み、かつ、最後のデータであることを記憶しておく。
【0020】
一方、切り出したデータ容量を別に記憶しておき、これをアドレスポインタとして次回の分割読み込み時に同アドレスポインタで示される未読み込みデータを読み込むようにしても良い。そして、全ての画像データを送信できたことが確認されてから画像データとアドレスポインタを消去する。このようにすれば、万一、画像データを送信できなかったときでも元の画像データが残っているので安全である。
さらに、送信パケット容量と画像データの容量とを予め比較しておき、画像データの容量の方が大きい場合にだけ図3に示すクライアント側の処理を実行するようにしても良い。
【0021】
ステップS100にて子データのデータ部を分割読み込みしたら、ステップS110では子データを作成する。
子データの作成のためにはヘッダー部hdに必要なデータを作成する。画像データ特定部IDは、本携帯電話端末10の端末番号データと画像データを示す番号とを連結させて生成する。シーケンス番号SEQは、何回目の分割読み込みであるかを表す番号で生成する。シーケンス番号SEQのデフォルト値は「1」であり、後の処理で増加や初期化が行われるようにしている。従って、ステップS110では、現在、メモリに記憶されているシーケンス番号SEQをそのまま利用する。終了フラグflgは、分割読み込みするときに元の画像データが送信パケット容量より小さくなっているときに”1”に設定し、それ以外は”0”に設定する。そして、データ部DTについては、ステップS100で分割読み込みしたデータを使う。
【0022】
このようにして子データを生成したら、リクエスト送信する。リクエスト送信は、通常のコール、転送、切断という一連の処理からなる。子データとしてリクエスト送信完了後、サーバー側からはレスポンスが送信されるため、ステップS120ではこのレスポンス受信を待機する。
【0023】
レスポンス受信完了後、ステップS130では残りの子データがあるか判断する。残りの子デーがあるか否かは終了フラグflgで判断できる。終了フラグが”0”であれば、まだ残りの子データがあるはずであり、ステップS100へ戻る前にシーケンス番号SEQも「1」だけ増加させておく。このようにすれば、2回目の子データの読み込み時にはシーケンス番号SEQは「2」となり、3回目は「3」となる。一方、終了フラグが”1”であれば、残りの子データはないので、クライアント側の処理を終了するが、その前にシーケンス番号SEQを「1」にリセットしておく。すると、3回に分けて子データを送信した後でも、次に新たな画像データを子データに分けて送信するときに最初のシーケンス番号SEQは「1」となっている。
【0024】
一方、サーバ側では携帯電話端末10からのリクエスト送信を待機しており、リクエスト送信があればステップS200にて受信する。そして、ステップS210では受信したリクエストが分割された子データであるか判断する。分割された子データであるか否かはヘッダー部hdのフォーマット構造で判断する。すなわち、ヘッダー部hdに画像データ特定部ID、シーケンス番号SEQ、終了フラグflgがあれば分割された子データであると判断する。むろん、この判断の容易のためにヘッダー部hd内に分割された子データを表すデータを記録するようにしても良い。
【0025】
分割された子データである場合は、ステップS220にて同子データをバッファメモリ43にコピーする。このとき、ヘッダー部hdを残してコピーしておく。コピー後、ステップS230にて子データを受信したことを伝えるためにクライアント側にレスポンスを送信する。
【0026】
ステップS240では、先に受信した子データのヘッダー部hdに記録されている終了フラグに”1”がセットされているか否かを判断する。終了フラグが”0”であれば、未受信の子データがあるはずなので、ステップS200へ戻ってリクエスト受信を待機する。一方、終了フラグに”1”がセットされていれば、ステップS250にてバッファメモリ内の子データを統合して元の画像データを復元する処理を実行する。
統合するにあたり、終了フラグが”1”であった子データのヘッダー部hdから画像データ特定部IDを抽出し、バッファメモリ43に保存されている複数の子データの中から同IDが一致するものだけを選択し、さらに、選択した画像データのヘッダー部hdに含まれているシーケンス番号SEQの順番に並び替える。そして、並び替えた順番で子データのデータ部DTを抽出して連結し、最後の子データのデータ部DTを連結したら元の画像データとして画像データベース42へ登録するとともに、全ての子データを削除する。
【0027】
次に、上記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
携帯電話端末10の利用者がキー操作部14を操作してカメラ部18にて画像を撮影すると、画像データはメモリ19へ蓄積される。メモリ19に蓄積された画像データを転送したい場合もキー操作部14を操作して所定の転送操作を指示する。尚、携帯電話端末10においてはカメラ部18において画像データを取得する構成が必須という訳ではない。例えば、カメラ部18を搭載していない携帯電話端末10に図1の破線に示す外部インタフェース部18aを構成し、メモリ等を外部インタフェース部18aに挿入し、当該メモリに蓄積された画像データを取得する構成であっても良い。
転送操作が指示されると、制御部11は図3に示すクライアント側処理の実行を開始する。まず、ステップS100では指示された画像データをメモり19から読み込む。このとき、送信パケット容量と画像データの容量とを比較するが、通常は、画像データの方が送信パケット容量よりも大きいので、分割読み込み処理を実行する。
【0028】
分割読み込み処理で読み込んだ画像データの一部を子データのデータ部DTとしつつ、上記画像データを特定する画像データ特定部IDと送信するデータの順番を示すシーケンス番号SEQと終了フラグflgとによってヘッダー部hdを生成し、両者を一体にした子データとする。子データはステップS110にてリクエスト送信するが、この際、携帯電話端末10からサーバ側をコールし、接続を完了させてから子データを送信し、送信が完了した時点で接続を終了する。
【0029】
一方、サーバ側の制御部41では、他の処理と平行してステップS200でのリクエスト受信を待機している。そして、携帯電話端末10から着呼し、接続を完了した状態でデータを受信し、データの受信が完了したら接続を切断する。続くステップS210では、受信したデータが分割された子データであるか判断するが、ここでは子データが受信されているので、ステップS220へ進んでバッファメモリ43へ子データをコピーする。そして、コピーの完了後、ステップS230にて携帯電話端末10を呼び出し、子データを受信して保存したことを表すレスポンスを送信する。送信完了後は、一旦、接続を切断する。
【0030】
クライアント側ではリクエスト送信後、レスポンスの受信を待機しており、ステップS120にて同レスポンスの受信を経て、ステップS130にて残りの子データがあるか否かを判断する。この例では、最初の子データを送信した直後であり、残りの子データがあるものと判断し、上述したようにシーケンス番号SEQの値を「1」だけ増やし、ステップS100以下を繰り返す。また、サーバ側でも分割された子データについてのリクエスト送信を受信するたびに、バッファメモリ43へとコピーする。
【0031】
クライアント側で最後の子データを送信するときは、終了フラグflgに”1”を設定した上で、ステップS110にてリクエスト送信する。サーバ側ではこの子データをバッファメモリ43へコピーしてからステップS230にてレスポンス送信を実行する。このとき、終了フラグに”1”がセットされているので、続くステップS240では終了フラグありと判断し、ステップS250にてバッファメモリ43内の同じ画像データについての子データを選択し、シーケンス番号SEQの順番に基づいてデータ部DTを連結する。連結されたデータは画像データとして画像データベース42に保存する。むろん、画像データベースに保存された画像データは、携帯電話端末10の側からの操作に従って、別の携帯電話端末10であるとか、他のe−mailアドレスなどに対して転送されることになる。
【0032】
また、クライアント側では終了フラグflgに”1”を設定した子データのリクエスト送信に対してレスポンスが受信されると、ステップS130にて上記終了フラグに基づいて残りの子データがあるか判断するが、最後の子データを送信したのであるから、残りの子データはないと判断し、終了フラグflgに”0”を設定すると共に、シーケンス番号SEQには初期値として「1」を設定し、本分割送信の処理を終了する。
【0033】
むろん、本発明はその要旨を変更しない範囲で各種の変更が可能であり、上述した実施形態に限られるものではない。
このように、転送しようとする画像データが、一回の送信に許容される送信パケット容量よりも大きい場合には、クライアント側となる携帯電話端末10では画像データを分割すると共に分割した状況が分かるサブデータを生成し、分割した子データ毎にコールを繰り返して送信するようにし(ステップS110、ステップS120)、サーバ側では1コール毎に区切られて転送されてくる子データをサブデータを含めた状態でバッファメモリ43にコピーし、全ての子データが送信された時点でサブデータに基づいて復元するようにした(ステップS200,S250)ため、正規のチャンクトエンコーディングという仕様に準拠していない携帯電話端末10からでも画像データを転送することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像データ転送装置が適用される携帯電話端末のブロック図である。
【図2】同画像データ転送装置が適用される携帯電話端末が収容される交換網などを示すブロック図である。
【図3】画像データ分割送信処理と画像データ分割受信処理とを示すフローチャートである。
【図4】画像データと子データのフォーマットを示す図である。
【符号の説明】
10…携帯電話端末
11…制御部
12…無線部
13…符号化/複合化部
14…キー操作部
15…マイク
16…スピーカ
17…表示部
18…カメラ部
19…メモリ
20…無線基地局
30…交換網
40…交換局
41…制御部
42…画像データベース
43…バッファメモリ
DT…データ部
hd…ヘッダー部
ID…元画像データ特定部
SEQ…シーケンス番号部
flg…終了フラグ
Claims (8)
- 携帯電話によりパケット通信を利用して画像データを転送するためのクライアントとサーバとからなる画像データ転送装置であって、
上記クライアント側では、上記サーバに対して画像データを複数の子データに分割して送信する要求を行なうとともに、上記画像データを分割して複数の子データを生成しつつ、元の画像データを特定した上で分割した順番を特定するサブデータを生成し、子データの数だけ上記サーバ側をコールして、接続と上記サブデータを含めた子データの転送と切断とを繰り返し、
上記サーバー側では、上記要求を受けた場合に、複数に分けてコールして送られてくる上記子データを順次受信し、上記サブデータに基づいて全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元することを特徴とする画像データ転送装置。 - 上記サブデータは子データの先頭にヘッダーとして記録されることを特徴とする上記請求項1に記載の画像データ転送装置。
- 上記クライアント側では、画像データを複数の子データに分割する際に、元の画像データを特定するためのIDを上記サブデータに含めて送信し、上記サーバ側では、同IDが一致する複数の子データを連結して元の画像データを復元することを特徴とする上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の画像データ転送装置。
- 上記クライアント側では、画像データを複数の子データに分割する際に、当該子データの元の画像データにおける順番を特定するためのシーケンス番号を上記サブデータに含めて送信し、上記サーバ側では、同シーケンス番号に従って順番で複数の子データを連結して元の画像データを復元することを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像データ転送装置。
- 上記シーケンス番号は、「0」または負の数で最後の子データであることを示すことを特徴とする上記請求項4に記載の画像データ転送装置。
- 上記クライアント側では、画像データを複数の子データに分割する際に、最後の子データのサブデータに終了フラグを設定し、上記サーバ側では、同サブデータにおける終了フラグを受け取ると複数の子データを連結して元の画像データを復元することを特徴とする上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像データ転送装置。
- 携帯電話によりパケット通信を利用して画像データを転送するためのクライアントとサーバとからなる画像データ転送方法であって、
上記クライアント側では、上記サーバに対して画像データを複数の子データに分割して送信する要求を行なうとともに、上記画像データを分割して複数の子データを生成しつつ、元の画像データを特定した上で分割した順番を特定するサブデータを生成し、子データの数だけ上記サーバ側をコールして、接続と上記サブデータを含めた子データの転送と切断とを繰り返し、
上記サーバー側では、上記要求を受けた場合に、複数に分けてコールして送られてくる上記子データを順次受信し、上記サブデータに基づいて全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元することを特徴とする画像データ転送方法。 - 携帯電話によりパケット通信を利用して画像データを転送するためのクライアントとサーバとからなるコンピュータシステムに実行させる画像データ転送プログラムを記録した媒体であって、
上記クライアント側では、上記サーバに対して画像データを複数の子データに分割して送信する要求を行なうとともに、上記画像データを分割して複数の子データを生成しつつ、元の画像データを特定した上で分割した順番を特定するサブデータを生成し、子データの数だけ上記サーバ側をコールして、接続と上記サブデータを含めた子データの転送と切断とを繰り返す機能を実現させ、
上記サーバー側では、上記要求を受けた場合に、複数に分けてコールして送られてくる上記子データを順次受信し、上記サブデータに基づいて全ての子データが受信された時点で同子データを連結して元の画像データを復元する機能を実現させることを特徴とする画像データ転送プログラムを記録した媒体。
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