JP2004239708A - 赤外線検出装置およびその製造方法 - Google Patents

赤外線検出装置およびその製造方法 Download PDF

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Yasuaki Ota
泰昭 太田
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Abstract

【課題】赤外線検知部の熱散逸を抑制し、赤外線検出感度を格段に向上できる赤外線検出装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】赤外線検出装置は、赤外線入射による温度変化を検知するためのセンサ層21を含む赤外線検知部31と、赤外線検知部31を中空支持するための一対の支持脚32,33と、センサ層21に電気接続された一対の第1電極層22,23と、第1電極層22,23から離間して基体部34に配置され、第1電極層22,23との間でそれぞれ容量結合した第2電極層26a,27aなどで構成される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体、動物、高温物体等が放射する赤外線を検出可能な赤外線検出装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は従来の赤外線検出装置の一例を示し、図14(a)は平面図、図14(b)は図14(a)中のA4−A4線に沿った断面図である。この赤外線検出装置は、下記の非特許文献1に記載されたもので、赤外線入射による温度変化を電気信号に変換する赤外線検知部11と、赤外線検知部11を中空支持するための一対の支持脚12,13と、赤外線検知部11からの信号を伝送する配線層2,3,4,5,6,7と、これらの部材を支える基体部14とを備える。
【0003】
赤外線検知部11は、酸化バナジウムで形成されたボロメータ層1と、ボロメータ層1の両端部にそれぞれ電気接続された配線層2,3と、ボロメータ層1および配線層2,3を被覆する電気絶縁膜9とで構成される。
【0004】
支持脚12,13は、上述の配線層2,3と、配線層2,3を被覆する電気絶縁膜9とで構成される。支持脚12,13は、赤外線検知部11を機械的に支持する支持部材としての機能と、赤外線検知部11からの信号を伝送する導電部材としての機能と、赤外線検知部11の温度変化を適切に保つ熱伝導部材としての機能を有する。
【0005】
基体部14は、シリコン等で形成された基板10と、配線層4〜7と、配線層4〜7を被覆する電気絶縁膜9とで構成される。配線層6,7は、信号処理回路(不図示)に接続されている。
【0006】
赤外線検知部11を中空支持し、基板10との間に中空空間Bを確保することによって、赤外線検知部11から基板10への熱散逸を抑制している。また、支持脚12,13をL字形状にして、赤外線検知部11から基体部14までの熱コンダクタンスを小さくすることによって、赤外線検知部11から基体部14への熱散逸を抑制している。
【0007】
こうした構成を有する赤外線検知部11をアレイ状に、例えば256行×256列のマトリクス状に配置することにより、赤外線固体撮像装置を実現することができ、信号処理回路が配線層6,7を時分割でスイッチングし、各赤外線検知部11からのセンシング信号を時系列的に出力することによって、赤外線画像が得られる。
【0008】
なお、関連する先行技術(例えば特許文献1)には、ボロメータ抵抗とコンデンサからなるフィルタ回路を設けて、トランジスタの1/fノイズを回避する手法が記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−121434号公報(図1)
【非特許文献1】
Hideo Wada et al.. ”Fabrication Process for 256x256 Bolometer−type Uncooled Infrared Detecter”, SPIE Vol.3224, p40−p51
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の赤外線検出装置では、赤外線検知部11からの信号を伝送するための配線層2,3が支持脚12,13に沿って配置されているため、支持脚12,13の熱コンダクタンスはあまり小さくならない。即ち、電気伝導キャリアである電子や正孔が支持脚12,13の配線層2,3を通じて熱を輸送することから、支持脚12,13の熱コンダクタンスが大きくなってしまう。また、格子振動キャリアであるフォノンが支持脚12,13の配線層2,3および電気絶縁膜9を通じて熱を輸送することから、支持脚12,13の熱コンダクタンスが大きくなってしまう。その結果、赤外線入射による赤外線検知部11の温度変化が小さくなり、赤外線検出感度が低下してしまう。
【0011】
本発明の目的は、赤外線検知部の熱散逸を抑制し、赤外線検出感度を格段に向上できる赤外線検出装置およびその製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る赤外線検出装置は、赤外線入射による温度変化を検知するためのセンサ部を含む赤外線検知部と、
赤外線検知部を中空支持するための支持手段と、
センサ部に電気接続された一対の第1電極と、
第1電極から離間して基体側に配置され、第1電極との間でそれぞれ容量結合した一対の第2電極とを備えることを特徴とする。
【0013】
また本発明に係る赤外線検出装置は、赤外線入射による温度変化を検知するためのセンサ部を含む赤外線検知部と、
赤外線検知部を中空支持するための支持手段と、
センサ部に電気接続された一対の第1インダクタと、
第1インダクタから離間して基体側に配置され、第1インダクタとの間でそれぞれ誘導結合した一対の第2インダクタとを備えることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の第1実施形態を示す斜視図であり、図2(a)はその部分平面図、図2(b)は図2(a)中のA1−A1線に沿った断面図である。この赤外線検出装置は、図1に示すように、複数の赤外線検知部31が二次元的に配列されて、検出器アレイを構成している。ここでは、理解容易のため、赤外線検知部31が2行×3列のマトリクス状に配置された例を示しているが、一般に、35行×40列あるいはこれ以上の検出器アレイが構成可能である。
【0015】
検出器アレイの周辺には、各赤外線検知部31からの電気信号を処理して外部回路へ出力する信号処理回路39が設けられる。
【0016】
図2(a)(b)に示すように、赤外線検出装置は、赤外線入射による温度変化を電気信号に変換するための赤外線検知部31と、赤外線検知部31を中空支持するための一対の支持脚32,33と、これらの部材を支える基体部34などで構成される。
【0017】
赤外線検知部31は、酸化バナジウム等で形成されたセンサ層21と、センサ層21の両端部にそれぞれ電気接続された一対の第1電極層22,23と、センサ層21および第1電極層22,23を被覆する電気絶縁膜29などで構成される。電気絶縁膜29は、例えばSiO等で形成される。
【0018】
支持脚32,33は、電気絶縁性で熱伝導率の低い材料、例えばSiO等で形成され、赤外線検知部31を機械的に支持する支持部材としての機能と、赤外線検知部31からの熱伝導を適切に遮断する熱絶縁部材としての機能を有する。
【0019】
基体部34は、シリコン等で形成された基板30と、基板30の上に配置された配線層26,27と、配線層26,27を被覆する電気絶縁膜29と、支持脚32,33の根元部を支持する支持台28などで構成される。支持台28は、支持脚32,33と同様に、電気絶縁性で熱伝導率の低い材料、例えばSiO等で形成される。配線層26,27は、図1に示した信号処理回路39に接続されている。
【0020】
このように赤外線検知部31を中空支持し、基板30との間に中空空間Bを確保することによって、赤外線検知部31から基板30への熱散逸を抑制している。また、支持脚32,33をL字形状にして、赤外線検知部31から基体部34までの熱コンダクタンスを小さくすることによって、赤外線検知部31から基体部34への熱散逸を抑制している。
【0021】
基体部34には、赤外線検知部31の第1電極層22,23から離間して第2電極層26a,27aが配置される。第1電極層22と第2電極層26aとは、中空空間Bを挟んで対向しており、第1のキャパシタを構成する。第1電極層23と第2電極層27aとは、中空空間Bを挟んで対向しており、第2のキャパシタを構成する。第2電極層26aは配線層26に電気接続され、第2電極層27aは配線層27に電気接続されている。
【0022】
図3は、図2に示した赤外線検知部31の周辺を含む等価回路図である。配線層26、第2電極層26a、第1のキャパシタC1、第1電極層22、センサ層21、第1電極層23、第2のキャパシタC2、第2電極層27a、配線層27の順で信号伝送回路が形成され、各キャパシタC1,C2の容量結合によって交流信号の伝送が可能になる。
【0023】
次に、赤外線検出原理について説明する。被写体が発した赤外線が赤外線検知部31に入射すると、センサ層21の温度が上昇する。すると温度変化に応じてセンサ層21の電気特性が変化する。このとき配線層26と配線層27の間に交流信号を印加すると、センサ層21の特性変化に応じて信号電流の大きさやセンサ層21の両端電圧が変化する。この変化は配線層26,27を通じて信号処理回路39へ伝達される。信号処理回路39は、赤外線検知部31ごとに電気特性の変化を読み取って外部に出力し、被写体の熱画像が得られる。
【0024】
このように赤外線検知部31と配線層26,27との間にキャパシタを形成し、容量結合により信号伝送を行うことによって、支持脚32,33での配線層を省くことが可能になり、支持脚32,33の熱コンダクタンスを極めて小さくできる。その結果、赤外線検知部31から基体部34への熱散逸を低減でき、赤外線検出感度を格段に向上できる。
【0025】
また、従来と同程度の赤外線検出感度を実現する場合は、支持脚32,33の全長を短縮することができる。そのため赤外線検知部31と支持台28との間の隙間が小さくなり、赤外線検知部31の高密度配列が可能になり、装置全体の小型化、撮像分解能の向上が図られる。また、赤外線検出装置が小型になると、結像用の赤外線レンズも小型化できるため、赤外線カメラの低コスト化、小型化が図られる。
【0026】
図4は、図2に示した赤外線検出装置の製造方法を示す断面図である。まず図4(a)に示すように、シリコン等の基板30の上部に、信号処理回路39およびトランジスタ、コンデンサ、抵抗などの周辺デバイスを形成するとともに、配線層26,27を電気絶縁膜29で被覆するように所定パターンに形成する。このとき図2(a)に示した第2電極層26a,27aも同時に形成する。
【0027】
次に図4(b)に示すように、例えばシリコンを用いて犠牲層40を形成する。犠牲層40は、第2電極層26a,27aを覆いつつ、図2(b)に示した中空空間Bに対応した形状に形成される。次に、第1電極層22,23およびセンサ層21を電気絶縁膜29で被覆するように所定パターンに形成する。
【0028】
次に図4(c)に示すように、フォトリソグラフィ法等を用いて、電気絶縁膜29に貫通孔41を形成して、支持脚32,33を形成する。貫通孔41は、図2(b)に示すように、赤外線検知部31と支持脚32,33との隙間および支持脚32,33と支持台28との隙間に対応した形状に形成される。
【0029】
次に図4(d)に示すように、TMAH溶液、KOH溶液またはXeF2ガスなどを貫通孔41から導入して、犠牲層40をエッチング除去し、図2(b)に示した中空空間Bを形成する。
【0030】
こうして犠牲層40のエッチング除去によって、センサ層21および第1電極層22,23を含む赤外線検知部31が支持脚32,33によって中空支持された中空支持構造を実現できる。また、中空空間Bの存在によって第1電極層22,23と第2電極層26a,27aとの間にキャパシタC1,C2がそれぞれ形成され、容量結合による信号伝送回路を容易に実現できる。
【0031】
実施の形態2.
図5は本発明の第2実施形態を示し、図5(a)は部分平面図、図5(b)は図5(a)中のA2−A2線に沿った断面図である。この赤外線検出装置は、図1と同様に、複数の赤外線検知部31が二次元的に配列されて、検出器アレイを構成している。検出器アレイの周辺には、図1と同様に、各赤外線検知部31からの電気信号を処理して外部回路へ出力する信号処理回路39が設けられる。
【0032】
図5(a)(b)に示すように、赤外線検出装置は、赤外線入射による温度変化を電気信号に変換するための赤外線検知部31と、赤外線検知部31を中空支持するための一対の支持脚32,33と、これらの部材を支える基体部34などで構成される。
【0033】
赤外線検知部31は、酸化バナジウム等で形成されたセンサ層21と、センサ層21の両端部にそれぞれ電気接続された一対の第1インダクタ層52,53と、第1インダクタ層52,53を相互接続する配線層54と、センサ層21、第1インダクタ層52,53および配線層54を被覆する電気絶縁膜29などで構成される。電気絶縁膜29は、例えばSiO等で形成される。
【0034】
支持脚32,33は、電気絶縁性で熱伝導率の低い材料、例えばSiO等で形成され、赤外線検知部31を機械的に支持する支持部材としての機能と、赤外線検知部31からの熱伝導を適切に遮断する熱絶縁部材としての機能を有する。
【0035】
基体部34は、シリコン等で形成された基板30と、基板30の上に配置された配線層26,27と、配線層26,27を被覆する電気絶縁膜29と、支持脚32,33の根元部を支持する支持台28などで構成される。支持台28は、支持脚32,33と同様に、電気絶縁性で熱伝導率の低い材料、例えばSiO等で形成される。配線層26,27は、図1に示した信号処理回路39に接続されている。
【0036】
このように赤外線検知部31を中空支持し、基板30との間に中空空間Bを確保することによって、赤外線検知部31から基板30への熱散逸を抑制している。また、支持脚32,33をL字形状にして、赤外線検知部31から基体部34までの熱コンダクタンスを小さくすることによって、赤外線検知部31から基体部34への熱散逸を抑制している。
【0037】
基体部34には、赤外線検知部31の第1インダクタ層52,53から離間して第2インダクタ層56,57が配置される。第1インダクタ層52と第2インダクタ層56はスパイラル形状をなし、貫通孔41を挟んで互いに近接することによって相互誘導作用を行う第1の変成器を構成する。第1インダクタ層53と第2インダクタ層57もスパイラル形状をなし、貫通孔41を挟んで互いに近接することによって相互誘導作用を行う第2の変成器を構成する。第2インダクタ層56はスルー導体58を介して配線層26に電気接続され、第2インダクタ層57はスルー導体59を介して配線層27に電気接続されている。
【0038】
図6は、図5に示した赤外線検知部31の周辺を含む等価回路図である。センサ層21、第1インダクタ層52、配線層54、第1インダクタ層53、センサ層21の順で1次側ループ回路が形成される。第2インダクタ層56および配線層26により第1の変成器M1の2次側回路が形成され、第2インダクタ層57および配線層27により第2の変成器M2の2次側回路が形成される。従って、各変成器M1,M2の誘導結合によって配線層26から配線層27までの交流信号の伝送が可能になる。
【0039】
次に、赤外線検出原理について説明する。被写体が発した赤外線が赤外線検知部31に入射すると、センサ層21の温度が上昇する。すると温度変化に応じてセンサ層21の電気特性が変化する。このとき配線層26および配線層27に交流信号を印加すると、センサ層21の特性変化に応じて信号電流の大きさが変化する。この変化は配線層26,27を通じて図1に示した信号処理回路39へ伝達される。信号処理回路39は、赤外線検知部31ごとに電気特性の変化を読み取って外部に出力し、被写体の熱画像が得られる。
【0040】
このように赤外線検知部31と配線層26,27との間にインダクタを形成し、誘導結合により信号伝送を行うことによって、支持脚32,33での配線層を省くことが可能になり、支持脚32,33の熱コンダクタンスを極めて小さくできる。その結果、赤外線検知部31から基体部34への熱散逸を低減でき、赤外線検出感度を格段に向上できる。
【0041】
また、従来と同程度の赤外線検出感度を実現する場合は、支持脚32,33の全長を短縮することができる。そのため赤外線検知部31と支持台28との間の隙間が小さくなり、赤外線検知部31の高密度配列が可能になり、装置全体の小型化、撮像分解能の向上が図られる。また、赤外線検出装置が小型になると、結像用の赤外線レンズも小型化できるため、赤外線カメラの低コスト化、小型化が図られる。
【0042】
図7は、図5に示した赤外線検出装置の製造方法を示す断面図である。まず図7(a)に示すように、シリコン等の基板30の上部に、信号処理回路39およびトランジスタ、コンデンサ、抵抗などの周辺デバイスを形成するとともに、配線層26,27を電気絶縁膜29で被覆するように所定パターンに形成する。
【0043】
次に図7(b)に示すように、例えばシリコンを用いて犠牲層40を形成する。犠牲層40は、図5(b)に示した中空空間Bに対応した形状に形成される。次に、犠牲層40の全体を覆うように電気絶縁膜29を形成した後、配線層26,27の上部にスルーホールをそれぞれ形成し、スルー導体58,59を埋め込む。犠牲層40の上方には電気絶縁膜29を介して配線層54を所定パターンに形成する。
【0044】
次に図7(c)に示すように、第1インダクタ層52,53および第2インダクタ層56,57を電気絶縁膜29で被覆するように所定パターンに形成する。第1インダクタ層52と第2インダクタ層56は相互誘導可能なように互いに近接させる。同様に、第1インダクタ層53と第2インダクタ層57は相互誘導可能なように互いに近接させる。
【0045】
次にフォトリソグラフィ法等を用いて、電気絶縁膜29に貫通孔41を形成して、支持脚32,33を形成する。貫通孔41は、図5(b)に示すように、支持脚32,33と赤外線検知部31および支持台28との隙間に対応した形状に形成される。
【0046】
次に図7(d)に示すように、TMAH溶液、KOH溶液またはXeF2ガスなどを貫通孔41から導入して、犠牲層40をエッチング除去し、図5(b)に示した中空空間Bを形成する。
【0047】
こうして犠牲層40のエッチング除去によって、センサ層21、第1インダクタ層52,53および配線層54を含む赤外線検知部31が支持脚32,33によって中空支持された中空支持構造を実現できる。また、第1インダクタ層52と第2インダクタ層56との間および第1インダクタ層53と第2インダクタ層57との間に変成器M1,M2をそれぞれ形成することによって、誘導結合による信号伝送回路を容易に実現できる。
【0048】
実施の形態3.
図8および図9は本発明の第3実施形態を示し、図8(a)はセンサ層21を含む平面に沿って切断した部分平面断面図、図8(b)は図8(a)中のA3−A3線に沿った断面図、図9は上方から見た部分平面図である。この赤外線検出装置は、図1と同様に、複数の赤外線検知部31が二次元的に配列されて、検出器アレイを構成している。検出器アレイの周辺には、図1と同様に、各赤外線検知部31からの電気信号を処理して外部回路へ出力する信号処理回路39が設けられる。
【0049】
図8および図9に示すように、赤外線検出装置は、赤外線入射による温度変化を電気信号に変換するための赤外線検知部31と、赤外線検知部31を中空支持するための磁石61〜66と、赤外線検知部31の上方で磁石63を支持するための上部支持台35と、これらの部材を支える基体部34などで構成される。
【0050】
赤外線検知部31は、酸化バナジウム等で形成されたセンサ層21と、センサ層21の両端部にそれぞれ電気接続された一対の第1電極層22,23と、磁石62,64,66と、センサ層21、第1電極層22,23および磁石62,64,66を被覆する電気絶縁膜29などで構成される。電気絶縁膜29は、例えばSiO等で形成される。
【0051】
基体部34は、シリコン等で形成された基板30と、基板30の上に配置された磁石61および配線層26,27と、磁石61および配線層26,27を被覆する電気絶縁膜29と、赤外線検知部31の周辺に設けられた支持台28などで構成される。
【0052】
支持台28は、電気絶縁性で熱伝導率の低い材料、例えばSiO等で形成される。配線層26,27は、図1に示した信号処理回路39に接続されている。
【0053】
上部支持台35は、磁石63と、磁石63を被覆する電気絶縁膜29などで構成され、図9に示すように、一対の支持脚36を介して支持台28に固定されている。
【0054】
磁石61は基板30側に埋め込まれ、磁石62は赤外線検知部31に埋め込まれ、磁石61と磁石62とは互いに反発力が作用するように磁化されており、赤外線検知部31には上方に向かう力が働く。
【0055】
磁石63は上部支持台35に埋め込まれ、磁石64は赤外線検知部31に埋め込まれ、磁石63と磁石64とは互いに反発力が作用するように磁化されており、赤外線検知部31には下方に向かう力が働く。
【0056】
磁石65は矩形リング形状をなして支持台28に埋め込まれ、磁石66も矩形リング形状をなして赤外線検知部31に埋め込まれ、磁石65と磁石66とは互いに反発力が作用するように磁化されており、赤外線検知部31には水平センタリング方向の力が働く。
【0057】
従って、磁石61〜66の磁力相互作用によって、赤外線検知部31は垂直方向および水平方向に求心力が働いて、安定した姿勢で中空支持される。
【0058】
このように赤外線検知部31を中空支持して、基板30との間には中空空間Bを、上部支持台35の間には中空空間Dを、支持台28との間には隙間をそれぞれ有する非接触支持構造を実現することによって、赤外線検知部31から基体部34への熱散逸を抑制できる。赤外線検知部31から基体部34への熱伝導は、周囲の気体分子運動によって行われるため、中空空間B,Dの真空度およびガス種を適切に設定し選択することによって制御することができる。
【0059】
磁石61〜64を赤外線通過可能な材料で形成した場合、上方入射および下方入射のいずれの赤外線も検知することができる。一方、磁石61〜64を赤外線が通過しない料料で形成した場合、図9に示すように、磁石61〜64にスリット等の開口窓63aを形成することが好ましく、これによって上方入射または下方入射の赤外線が開口窓63aを通過してセンサ層21に到達できる。
【0060】
基体部34には、図8(a)に示すように、赤外線検知部31の第1電極層22,23から離間して第2電極層26a,27aが配置される。第1電極層22と第2電極層26aとは、中空空間Bを挟んで対向しており、第1のキャパシタを構成する。第1電極層23と第2電極層27aとは、中空空間Bを挟んで対向しており、第2のキャパシタを構成する。第2電極層26aは配線層26に電気接続され、第2電極層27aは配線層27に電気接続されている。
【0061】
本実施形態における等価回路図は、図3と同様なものであり、配線層26、第2電極層26a、第1のキャパシタC1、第1電極層22、センサ層21、第1電極層23、第2のキャパシタC2、第2電極層27a、配線層27の順で信号伝送回路が形成され、各キャパシタC1,C2の容量結合によって交流信号の伝送が可能になる。
【0062】
次に、赤外線検出原理について説明する。被写体が発した赤外線が赤外線検知部31に入射すると、センサ層21の温度が上昇する。すると温度変化に応じてセンサ層21の電気特性が変化する。このとき配線層26と配線層27の間に交流信号を印加すると、センサ層21の特性変化に応じて信号電流の大きさやセンサ層21の両端電圧が変化する。この変化は配線層26,27を通じて図1に示す信号処理回路39へ伝達される。信号処理回路39は、赤外線検知部31ごとに電気特性の変化を読み取って外部に出力し、被写体の熱画像が得られる。
【0063】
このように赤外線検知部31と配線層26,27との間にキャパシタを形成し、容量結合により信号伝送を行い、さらに、赤外線検知部31を磁気反発力によって非接触支持することによって、赤外線検知部31から基体部34への熱散逸を低減でき、赤外線検出感度を格段に向上できる。
【0064】
また、赤外線検知部31の機械的支持部材が存在しないため、赤外線検知部31と支持台28との間の隙間が小さくなり、赤外線検知部31の高密度配列が可能になり、装置全体の小型化、撮像分解能の向上が図られる。また、赤外線検出装置が小型になると、結像用の赤外線レンズも小型化できるため、赤外線カメラの低コスト化、小型化が図られる。
【0065】
図10および図11は、図8、図9に示した赤外線検出装置の製造方法を示す断面図である。まず図10(a)に示すように、シリコン等の基板30の上部に、磁石61を電気絶縁膜29で被覆するように所定パターンに形成する。その上に、図1に示す信号処理回路39およびトランジスタ、コンデンサ、抵抗などの周辺デバイスを形成するとともに、配線層26,27を電気絶縁膜29で被覆するように所定パターンに形成する。このとき図8(a)に示した第2電極層26a,27aも同時に形成する。
【0066】
次に図10(b)に示すように、例えばシリコンを用いて犠牲層40を形成する。犠牲層40は、第2電極層26a,27aを覆いつつ、図8(b)に示した中空空間Bに対応した形状に形成される。次に、第1電極層22,23、センサ層21および磁石65,66を電気絶縁膜29で被覆するように所定パターンに形成する。
【0067】
次に図11(a)に示すように、電気絶縁膜29をさらに積み上げるとともに、センサ層21の上方に磁石62,64を電気絶縁膜29で被覆するように所定パターンに形成する。次にフォトリソグラフィ法等を用いて、磁石65,66の間にある電気絶縁膜29に貫通孔41を形成して、支持台28と赤外線検知部31と分離形成する。
【0068】
次に図11(b)に示すように、貫通孔41および赤外線検知部31の上に犠牲層40を形成する。犠牲層40は、図8(b)に示した中空空間Dに対応した形状に形成される。次に、支持台28の上に電気絶縁膜29をさらに積み上げるとともに、犠牲層40の上には磁石63を電気絶縁膜29で被覆するように所定パターンに形成する。次にフォトリソグラフィ法等を用いて、図11(a)の貫通孔41と同じ領域となるように電気絶縁膜29に貫通孔41を形成する。
【0069】
次に図11(c)に示すように、TMAH溶液、KOH溶液またはXeF2ガスなどを貫通孔41から導入して、犠牲層40をエッチング除去し、図8(b)に示した中空空間B,Dを形成する。
【0070】
こうして犠牲層40のエッチング除去によって、センサ層21および第1電極層22,23を含む赤外線検知部31が磁石61〜66の磁気反発力によって中空支持された中空支持構造を実現できる。また、中空空間Bの存在によって第1電極層22,23と第2電極層26a,27aとの間にキャパシタC1,C2がそれぞれ形成され、容量結合による信号伝送回路を容易に実現できる。
【0071】
本実施形態では、磁石61〜66として永久磁石を用いる例を示したが、磁石61〜66の全てまたは一部を電磁石で構成しても構わない。電磁石を使用した場合、電磁石に通電する電流の大きさや向きを制御することによって、赤外線検知部31の位置調整が可能になる。例えば、赤外線撮像の読出し時には、赤外線検知部31を浮上させて断熱することによって、赤外線検出感度を向上させる。一方、待機時には、赤外線検知部31を基体部34に接触させることによって、赤外線検知部31の放熱を促して、熱時定数を短縮することができる。
【0072】
実施の形態4.
図12は本発明の第4実施形態を示す断面図である。この赤外線検出装置は、図1と同様に、複数の赤外線検知部31が二次元的に配列されて、検出器アレイを構成している。検出器アレイの周辺には、図1と同様に、各赤外線検知部31からの電気信号を処理して外部回路へ出力する信号処理回路39が設けられる。
【0073】
赤外線検出装置は、赤外線入射による温度変化を電気信号に変換するための赤外線検知部31と、赤外線検知部31を中空支持するための磁石61〜66と、赤外線検知部31の上方で磁石63を支持するための上部支持台35と、これらの部材を支える基体部34などで構成される。
【0074】
赤外線検知部31は、酸化バナジウム等で形成されたセンサ層21と、センサ層21の両端部にそれぞれ電気接続された一対の第1インダクタ層52,53と、第1インダクタ層52,53を相互接続する配線層54と、磁石62,64,66と、センサ層21、第1インダクタ層52,53、配線層54および磁石62,64,66を被覆する電気絶縁膜29などで構成される。電気絶縁膜29は、例えばSiO等で形成される。
【0075】
基体部34は、シリコン等で形成された基板30と、基板30の上に配置された磁石61および配線層26,27と、磁石61および配線層26,27を被覆する電気絶縁膜29と、赤外線検知部31の周辺に設けられた支持台28などで構成される。
【0076】
支持台28は、電気絶縁性で熱伝導率の低い材料、例えばSiO等で形成される。配線層26,27は、図1に示した信号処理回路39に接続されている。
【0077】
上部支持台35は、磁石63と、磁石63を被覆する電気絶縁膜29などで構成され、図9と同様に、一対の支持脚36を介して支持台28に固定されている。
【0078】
磁石61は基板30側に埋め込まれ、磁石62は赤外線検知部31に埋め込まれ、磁石61と磁石62とは互いに反発力が作用するように磁化されており、赤外線検知部31には上方に向かう力が働く。
【0079】
磁石63は上部支持台35に埋め込まれ、磁石64は赤外線検知部31に埋め込まれ、磁石63と磁石64とは互いに反発力が作用するように磁化されており、赤外線検知部31には下方に向かう力が働く。
【0080】
磁石65は矩形リング形状をなして支持台28に埋め込まれ、磁石66も矩形リング形状をなして赤外線検知部31に埋め込まれ、磁石65と磁石66とは互いに反発力が作用するように磁化されており、赤外線検知部31には水平センタリング方向の力が働く。
【0081】
従って、磁石61〜66の磁力相互作用によって、赤外線検知部31は垂直方向および水平方向に求心力が働いて、安定した姿勢で中空支持される。
【0082】
このように赤外線検知部31を中空支持して、基板30との間には中空空間Bを、上部支持台35の間には中空空間Dを、支持台28との間には隙間をそれぞれ有する非接触支持構造を実現することによって、赤外線検知部31から基体部34への熱散逸を抑制できる。赤外線検知部31から基体部34への熱伝導は、周囲の気体分子運動によって行われるため、中空空間B,Dの真空度およびガス種を適切に設定し選択することによって制御することができる。
【0083】
磁石61〜64を赤外線通過可能な材料で形成した場合、上方入射および下方入射のいずれの赤外線も検知することができる。一方、磁石61〜64を赤外線が通過しない材料で形成した場合、図9と同様に、磁石61〜64にスリット等の開口窓63aを形成することが好ましく、これによって上方入射または下方入射の赤外線が開口窓63aを通過してセンサ層21に到達できる。
【0084】
基体部34には、図5(a)(b)と同様に、赤外線検知部31の第1インダクタ層52,53から離間して第2インダクタ層56,57が配置される。第1インダクタ層52と第2インダクタ層56はスパイラル形状をなし、貫通孔41を挟んで互いに近接することによって相互誘導作用を行う第1の変成器を構成する。第1インダクタ層53と第2インダクタ層57もスパイラル形状をなし、貫通孔41を挟んで互いに近接することによって相互誘導作用を行う第2の変成器を構成する。第2インダクタ層56はスルー導体58を介して配線層26に電気接続され、第2インダクタ層57はスルー導体59を介して配線層27に電気接続されている。
【0085】
本実施形態における等価回路図は、図6と同様なものであり、センサ層21、第1インダクタ層52、配線層54、第1インダクタ層53、センサ層21の順で1次側ループ回路が形成される。第2インダクタ層56および配線層26により第1の変成器M1の2次側回路が形成され、第2インダクタ層57および配線層27により第2の変成器M2の2次側回路が形成される。従って、各変成器M1,M2の誘導結合によって配線層26から配線層27までの交流信号の伝送が可能になる。
【0086】
次に、赤外線検出原理について説明する。被写体が発した赤外線が赤外線検知部31に入射すると、センサ層21の温度が上昇する。すると温度変化に応じてセンサ層21の電気特性が変化する。このとき配線層26および配線層27に交流信号を印加すると、センサ層21の特性変化に応じて信号電流の大きさが変化する。この変化は配線層26,27を通じて図1に示した信号処理回路39へ伝達される。信号処理回路39は、赤外線検知部31ごとに電気特性の変化を読み取って外部に出力し、被写体の熱画像が得られる。
【0087】
このように赤外線検知部31と配線層26,27との間にインダクタを形成し、誘導結合により信号伝送を行うことによって、機械的支持部材と信号伝送部材とを分離している。さらに、赤外線検知部31を磁気反発力によって非接触支持することによって、赤外線検知部31から基体部34への熱散逸を低減でき、赤外線検出感度を格段に向上できる。
【0088】
また、赤外線検知部31の機械的支持部材が存在しないため、赤外線検知部31と支持台28との間の隙間が小さくなり、赤外線検知部31の高密度配列が可能になり、装置全体の小型化、撮像分解能の向上が図られる。また、赤外線検出装置が小型になると、結像用の赤外線レンズも小型化できるため、赤外線カメラの低コスト化、小型化が図られる。
【0089】
本実施形態の製造方法に関して、磁石61〜66による非接触支持構造については図11に示した製造プロセスを応用することができる。また、第1インダクタ層52、配線層54、第1インダクタ層52,53、第2インダクタ層56,57、スルー導体58,59等の誘導結合構造については、図7に示した製造プロセスを応用することができる。
【0090】
上記プロセスにおいて犠牲層のエッチング除去を用いることによって、センサ層21および第1電極層22,23を含む赤外線検知部31が磁石61〜66の磁気反発力によって中空支持された中空支持構造を実現できる。また、第1インダクタ層52と第2インダクタ層56との間および第1インダクタ層53と第2インダクタ層57との間に変成器M1,M2をそれぞれ形成することによって、誘導結合による信号伝送回路を容易に実現できる。
【0091】
本実施形態では、磁石61〜66として永久磁石を用いる例を示したが、磁石61〜66の全てまたは一部を電磁石で構成しても構わない。電磁石を使用した場合、電磁石に通電する電流の大きさや向きを制御することによって、赤外線検知部31の位置調整が可能になる。例えば、赤外線撮像の読出し時には、赤外線検知部31を浮上させて断熱することによって、赤外線検出感度を向上させる。一方、待機時には、赤外線検知部31を基体部34に接触させることによって、赤外線検知部31の放熱を促して、熱時定数を短縮することができる。
【0092】
以上説明した各実施形態において、図13に示すように、赤外線検知部31の上部に、赤外線検知部31より大きな面積を有する赤外線吸収傘部材70を設けてもよい。赤外線吸収傘部材70は、赤外線吸収率が良好な材料で形成される。これによって検出面積が増加して赤外線の利用効率が高くなり、赤外線検出感度が向上する。
【0093】
また各実施形態において、赤外線検知部31でのセンサ層21を第1電極層22,23または第1インダクタ層52,53などの配線層の上部に配置した例を示したが、センサ層21はこれらの配線層の下部に配置してもよく、あるいはセンサ層21を挟んで上部および下部にそれぞれ配線層を配置してもよい。
【0094】
また、上述のセンサ層21は温度変化によって電気特性が変化する材料を用いて構成され、例えばポリシリコンとアルミニウムから成る熱電対や、温度変化によって電流電圧特性が変化するPN接合ダイオード、温度変化によって電気抵抗値が変化する材料、例えば酸化バナジウムなどを用いたボロメータ、温度変化によって誘電率が変化する材料、例えばBaSrTiOなどの強誘電体などで構成することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上詳説したように、赤外線検知部との間にキャパシタを形成して、容量結合により信号伝送を行うことによって、支持手段での配線層を省くことが可能になり、支持手段の熱コンダクタンスを極めて小さくできる。その結果、赤外線検知部から基体側への熱散逸を低減でき、赤外線検出感度を格段に向上できる。
【0096】
また、赤外線検知部との間にインダクタを形成して、誘導結合により信号伝送を行うことによって、支持手段での配線層を省くことが可能になり、支持手段の熱コンダクタンスを極めて小さくできる。その結果、赤外線検知部から基体側への熱散逸を低減でき、赤外線検出感度を格段に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示し、図2(a)は部分平面図、図2(b)は図2(a)中のA1−A1線に沿った断面図である。
【図3】図2に示した赤外線検知部31の周辺を含む等価回路図である。
【図4】図2に示した赤外線検出装置の製造方法を示す断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示し、図5(a)は部分平面図、図5(b)は図5(a)中のA2−A2線に沿った断面図である。
【図6】図5に示した赤外線検知部31の周辺を含む等価回路図である。
【図7】図5に示した赤外線検出装置の製造方法を示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示し、図8(a)はセンサ層21を含む平面に沿って切断した部分平面断面図、図8(b)は図8(a)中のA3−A3線に沿った断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態を示し、上方から見た部分平面図である。
【図10】図8、図9に示した赤外線検出装置の製造方法を示す断面図である。
【図11】図8、図9に示した赤外線検出装置の製造方法を示す断面図である。
【図12】本発明の第4実施形態を示す断面図である。
【図13】赤外線吸収傘部材を設けた例を示す断面図である。
【図14】従来の赤外線検出装置の一例を示し、図14(a)は平面図、図14(b)は図14(a)中のA4−A4線に沿った断面図である。
【符号の説明】
21 センサ層、 22,23 第1電極層、 26,27 配線層、 26a,27a 第2電極層、 28 支持台、 29 電気絶縁膜、 30 基板、 31 赤外線検知部、 32,33 支持脚、 34 基体部、 35 上部支持台、 36 支持脚、 39 信号処理回路、 40 犠牲層、 41 貫通孔、 52,53 第1インダクタ層、 54 配線層、 56,57 第2インダクタ層、 58,59 スルー導体、 61〜66 磁石、 63a 開口窓。

Claims (8)

  1. 赤外線入射による温度変化を検知するためのセンサ部を含む赤外線検知部と、
    赤外線検知部を中空支持するための支持手段と、
    センサ部に電気接続された一対の第1電極と、
    第1電極から離間して基体側に配置され、第1電極との間でそれぞれ容量結合した一対の第2電極とを備えることを特徴とする赤外線検出装置。
  2. 赤外線入射による温度変化を検知するためのセンサ部を含む赤外線検知部と、
    赤外線検知部を中空支持するための支持手段と、
    センサ部に電気接続された一対の第1インダクタと、
    第1インダクタから離間して基体側に配置され、第1インダクタとの間でそれぞれ誘導結合した一対の第2インダクタとを備えることを特徴とする赤外線検出装置。
  3. 前記支持手段は、赤外線検知部に設けられた第1磁気発生部材と、
    基体側に設けられ、第1磁気発生部材との磁力作用によって赤外線検知部を中空支持するための第2磁気発生部材とを含むことを特徴とする請求項1または2記載の赤外線検出装置。
  4. 赤外線入射側に配置された第2磁気発生部材は、赤外線が通過可能な開口を有することを特徴とする請求項3記載の赤外線検出装置。
  5. 赤外線検知部は、二次元的に配列されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の赤外線検出装置。
  6. 基板に一対の第2電極層を形成する工程と、
    第2電極層の上に犠牲層を形成する工程と、
    犠牲層の上に、赤外線を検知するためのセンサ部および該センサ部に電気接続された一対の第1電極層を形成する工程と、
    犠牲層を除去して中空空間を形成する工程とを含むことを特徴とする赤外線検出装置の製造方法。
  7. 基板の上に犠牲層を形成する工程と、
    犠牲層の上に、赤外線を検知するためのセンサ部および該センサ部に電気接続された一対の第1インダクタを形成する工程と、
    基板側に、第1インダクタにそれぞれ近接するように一対の第2インダクタを形成する工程と、
    犠牲層を除去して中空空間を形成する工程とを含むことを特徴とする赤外線検出装置の製造方法。
  8. 基板側に第2磁気発生部材を設ける工程と、
    赤外線検知部に、第2磁気発生部材と磁力作用が可能な第1磁気発生部材を設ける工程と含むことを特徴とする請求項6または7記載の赤外線検出装置の製造方法。
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