JP2004239093A - 揺動斜板型可変容量圧縮機 - Google Patents

揺動斜板型可変容量圧縮機 Download PDF

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Abstract

【課題】揺動斜板200の回り止め機構125・191cや揺動支持機構190の潤滑性を向上し、摺動条件の厳しい高回転・小容量時においても信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機を提供する。
【解決手段】揺動斜板200の回転を防止する回り止め機構240・125・191c・250の近傍に制御冷媒供給路126を設け、回り止め機構240・125・191c・250内に制御冷媒を噴き出している。
これは、本発明が制御冷媒を積極的に潤滑に活用するという点に着目したものであり、これにより、回り止め機構240・125・191c・250の潤滑性を向上し、摺動条件の厳しい高回転・小容量時においても信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、車両用冷凍サイクル装置等の冷媒圧縮に適用して好適な揺動斜板型可変容量圧縮機の関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の揺動斜板型可変容量圧縮機として、例えば、特許文献1や特許文献2に示すものが知られている。この揺動斜板型可変容量圧縮機は、冷媒を圧縮するピストンに接続されてクランク室(斜板室)内に収容され、傾斜角可変で揺動する揺動斜板と、圧力制御弁を介して吐出室の高圧ガスをクランク室内に導く制御冷媒供給路と、クランク室のガスを低圧の吸入室に排出するための吸入連通路とを有している。
【0003】
そして、クランク室に導入される高圧のガス量とクランク室から排気されるガス量との釣り合いにより、クランク室内の圧力は決定され、このクランク室内の圧力を圧力制御弁によって増減させることによりピストンに作用する背圧を変えることで揺動斜板の傾斜角を変化させて吐出容量可変を実現している。
【0004】
更に具体的に、例えば冷房能力過多等で吐出容量を小さくする場合には、高圧の制御冷媒をクランク室に導入してクランク室内の圧力を高めることにより、揺動斜板の傾斜角は小さくなってピストンの圧縮ストロークが小さくなる。逆に吐出容量を大きくする場合には、クランク室の冷媒を吸入側に逃がしてクランク室内の圧力を下げることにより、揺動斜板の傾斜角は大きくなってピストンの圧縮ストロークが大きくなる。
【0005】
また、これらの揺動斜板型可変容量圧縮機では一般的に、揺動斜板の回転を防止する回り止め機構や、揺動斜板の揺動を支持する揺動支持機構等がクランク室内に配置されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平01−45978号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平04−159463号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術では、固定容量の揺動斜板型圧縮機のように、クランク室に常に吸入冷媒を導き、吸入冷媒でクランク室内に配置された回り止め機構や揺動支持機構等の潤滑を行わせることができない。これにより、特に高回転で冷房能力が過多となり小容量運転をしている場合には、回り止め機構や揺動支持機構の潤滑が不十分となって焼き付き等の不具合を招く恐れがある。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、揺動斜板の回り止め機構や揺動支持機構の潤滑性を向上し、摺動条件の厳しい高回転・小容量時においても信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、ピストン(220)に接続されてクランク室(121)内に収容され、傾斜角可変に揺動する揺動部材(200)と、吐出室(132)から圧力制御弁(230)を介してクランク室(121)内に制御冷媒を導く制御冷媒供給路(126)とを有し、クランク室(121)内の圧力を圧力制御弁(230)によって調整し、揺動部材(200)の傾斜角を変えて吐出容量を可変する揺動斜板型可変容量圧縮機において、
揺動部材(200)の回転を防止する回り止め機構(125、191c、240、250)の近傍に制御冷媒供給路(126)を設け、回り止め機構(125、191c、240、250)部に制御冷媒を噴き出すことを特徴とする。
【0011】
これは、本発明が制御冷媒を積極的に潤滑に活用するという点に着目したものであり、これにより、制御冷媒と共にミスト状のオイルを回り止め機構(125、191c、240、250)に供給することができ、潤滑性が向上する。しかも、摺動条件の厳しい高回転域ほど小容量となることから、制御冷媒量が多くなり、回り止め機構(125、191c、240、250)に供給するミスト状のオイル量も増え、信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、回り止め機構(125、191c)が複数のシリンダボア(123)の中央に配置され、揺動部材(200)を支持する揺動支持機構(190)の支持部材(191)に制御冷媒供給路(126)の一部として第3制御冷媒供給路(126c)と、その噴出口(126d)とを設けたことを特徴とする。
【0013】
これにより、制御冷媒供給路(126)の取り回し経路が簡単になる。また、回り止め機構(125、191c)に制御冷媒と共にミスト状のオイルを供給して潤滑性を向上させると共に、揺動支持機構(190)の近傍で制御冷媒を噴き出すことにより、揺動支持機構(190)においても制御冷媒と共にミスト状のオイルを供給して潤滑性が向上する。しかも、摺動条件の厳しい高回転域ほど小容量となることから、制御冷媒量が多くなり、回り止め機構(125、191c)や揺動支持機構190に供給するミスト状のオイル量も増え、より信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、噴出口(126d)を揺動支持機構(190)の各すべり摺動部(190a〜190d)の方向に分岐させていることを特徴とする。これにより、各すべり摺動部(190a〜190d)に向けて制御冷媒を噴き出すこととなり、より確実に各すべり摺動部(190a〜190d)の潤滑性を向上して信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、クランク室(121)内の制御冷媒を吸入室(131)導く吸入連通路(122)の吸入口(122a)を、シャフトシール(160)の近傍に開口したことを特徴とする。クランク室(121)内に噴き出された制御冷媒は、シャフトシール(160)の近傍に開口した吸入口(122a)から回収されることとなり、これにより、シャフトシール(160)にも制御冷媒と共にミスト状のオイルが供給されて潤滑性が向上し、より信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【0016】
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面に基づき説明する。図1〜6は本発明の第1実施形態を示し、図1は第1実施形態における揺動斜板型可変容量圧縮機を示す断面図である。まず、具体的な構成について主に図1を用いて説明する。
【0018】
揺動斜板型可変容量圧縮機(以下、圧縮機)100は、例えば車両用の冷凍サイクル装置内に配設され、車両エンジン(以下、エンジン)の駆動力を受けて作動し、冷凍サイクル装置内の冷媒を高温高圧に圧縮するものである。一回転当たりの吐出容量を可変可能とする揺動斜板(揺動部材)200は、ここでは継手を形成する揺動支持機構190によって片持ち支持されている。
【0019】
フロントハウジング110の後端側には、ミドルハウジング120が接合され、更にその後端側にはバルブプレート140を介してリアハウジング130が接合され、これらは図示しないスルーボルトによって結合されている。フロントハウジング110には、シャフトシール160によりシールされてシャフト150が収容されている。このシャフト150は、フロントハウジング110に固定された軸受け170によって回転自在に支持されている。
【0020】
シャフト150の後端側にはアーム151が一体で形成されている。尚、シャフト150の先端側には図示しないプーリが装着され、そのプーリに掛けられたベルトを介してエンジンの駆動力がシャフト150に伝達されて回転する。ミドルハウジング120にはシャフト150の中心軸を取り囲む位置に複数のシリンダボア123が穿設されており、各シリンダボア123にはそれぞれピストン220が往復運動可能にそれぞれ嵌挿されている。
【0021】
クランク室(斜板室)121は、フロントハウジング110とミドルハウジング120とによって形成される内部空間である。クランク室121内には揺動支持機構190に揺動自在に支持される揺動斜板200が収容され、この揺動斜板200はロッド210を介してそれぞれのピストン220と接続されている。
【0022】
図2〜5は揺動支持機構190の詳細構造を示し、図2は図1中のA−A断面、図3は図2中のB−B断面、図4は図2中のC−C断面、図5は図3中のD−D断面を示す。この揺動支持機構190は、いわゆる自在継手(ここでは不等速自在継手)を成すものであり、センターシャフト(支持部材)191の先端部に第1回転部材192が第1ピン部材193によって接続され、更にこの第1回転部材192と第2回転部材194とが第2ピン部材195によって接続されたものである。
【0023】
第1ピン部材193と第2ピン部材195とは互いに軸中心が交差するように配置されており、第2回転部材194はセンターシャフト191に対して任意の方向への揺動が可能となっている。よって、第2回転部材194に固定される揺動斜板200は、センターシャフト191に直交する面に対して任意の角度(傾斜角度θ)で傾斜することができる。具体的には、揺動斜板200は、センターシャフト191の軸線に対して垂直に近い位置(傾斜角θがほぼゼロで図6に近い状態)から、図1に示されるような最大傾斜位置まで傾斜できるようにしている。
【0024】
ここで、回り止め機構には、冷媒の圧力による力と揺動斜板200、ロッド210、ピストン220の慣性による力によって揺動斜板200を回転させようとするトルクが作用する。従って、センターシャフト191と第1回転部材192との接触面190aおよび第1ピン部材193と第1回転部材192の接触面190bは、上記トルクを受けながらすべり摺動することになる。同様に、第1回転部材192と第2回転部材194の接触面190cおよび第2ピン部材195と第1回転部材192の接触面190dも、上記トルクの受けながらすべり摺動する。
【0025】
そして、センターシャフト191の後端側となる支持部191aは、ミドルハウジング120の中心部(シャフト150の中心軸線上)に設けられたセンター孔124に挿入されている。支持部191aの外周およびセンター孔124の内周には、それぞれ回り止め機構としてのスプライン突起191cとスプライン溝125とが形成されており、センターシャフト191はセンター孔124の軸方向に摺動可能とされ、且つ周方向の回転は阻止されるようになっている。また、支持部191aとバルブプレート140との間にはコイルバネ196が介在されており、センターシャフト191はシャフト150側に付勢されている。
【0026】
斜板200のシャフト150側の面には、旋回部材180がスラスト軸受け183を介して揺動斜板200の周方向に回転可能に装着されている。旋回部材180のシャフト150側には突出部181が設けられており、シャフト150のアーム151とヒンジ機構を成すように、アーム151に形成された長孔182で連結ピン152によって接続されている。そして長孔182に対して連結ピン152が回動および摺動することにより斜板200の傾斜角θが変わる。
【0027】
リアハウジング130内は吸入室131と吐出室132とに区画されている。バルブプレート140には、各シリンダボア123に対応して吸入孔142および吐出孔143が開口形成されており、バルブプレート140と各ピストン220との間に形成される作動室Vが吸入孔142および吐出孔143を介して吸入室131および吐出室132に連通されている。
【0028】
各吸入孔142には各ピストン220の往復運動に応じて吸入孔142を開閉する吸入弁145が設けられており、また各吐出孔143には各ピストン220の往復運動に応じて吐出孔143を弁止板147に規制されつつ開閉する吐出弁146が設けられている。
【0029】
尚、リアハウジング130には図示しない吸入ポートが設けられており、吸入室131と冷凍サイクル装置の蒸発器とが接続されるようにしている。また同様にリアハウジング130には図示しない吐出ポートが設けられており、吐出室132と冷凍サイクル装置の凝縮器とが接続されるようにしている。
【0030】
リアハウジング130にはクランク室121内の圧力を調整するための、圧力制御弁230が設置されている。圧力制御弁230の内部には図示しないコイルに電流が供給されることによって、長手方向(図1紙面に対して垂直方向)に摺動し、吐出室132とクランク室121内部とを連通させる制御冷媒供給路126を開閉する制御弁体としてのロッド231が設けられている。ちなみに、ロッド231は、コイルに供給される電流が大きくなる程、制御冷媒供給路126を閉じる側に作動する。
【0031】
そして、本発明の特徴部として制御冷媒供給路126は、吐出室132からロッド231に接続される第1制御冷媒供給路126aと、ロッド231からセンターシャフト191が挿入されるセンター孔124に接続される第2制御冷媒供給路126bと、センター孔124の内部、およびそこに挿入されたセンターシャフト191の内部に設けられた第3制御冷媒供給路126cとから形成されていて、クランク室121の内部に制御冷媒を噴き出すようになっている。
【0032】
また、図2に示す190a〜190dは、揺動支持機構190における各すべり摺動部であるが、図5に示すように、第3制御冷媒供給路126cの先の噴出口126dは、その揺動支持機構190の各すべり摺動部190a〜190dの方向に向けて分岐させている。尚、ミドルハウジング120には、クランク室121に導入された制御冷媒を吸入室131に排出する吸入連通路122が設けられている。
【0033】
次に、以上の構成に基づく圧縮機100の作動および作用効果について説明する。圧縮機100の作動は、エンジンの駆動力を受けてシャフト150が回転すると旋回部材180が回転、揺動する。揺動斜板200には旋回部材180の揺動運動のみが伝達され、連結されたピストン220は、シリンダボア123内を往復運動し、吸入室131から吸入される冷媒を圧縮して吐出室132から吐出する。
【0034】
圧縮機100の吐出容量可変について説明すると、冷凍サイクル装置の熱負荷が高い場合においては、圧力制御弁230のコイルに供給する電流を大きくする。するとロッド231は、コイルの磁力によって制御冷媒供給路126を塞ぐ側に摺動する。制御冷媒供給路126が塞がれると吐出室132とクランク室121との連通度合いが小さくなり、吐出室132からクランク室121に供給される制御冷媒ガス量が減少する。
【0035】
また、吸入連通路122を介してクランク室121から吸入室131へ制御冷媒ガスが抜けることで、クランク室121内の圧力が減少する。よって、シリンダボア123内とクランク室121内の圧力のバランスから、揺動斜板200の傾斜角θが大きい側(図1の状態)に可変され、ピストン220のストロークが大きくなり吐出容量を増加させる。
【0036】
一方、冷凍サイクル装置の熱負荷が低い場合においては、圧力制御弁230のコイルに供給する電流を小さくする。するとロッド231は、コイルの磁力によって制御冷媒供給路126を開く側に摺動する。制御冷媒供給路126が開かれると吐出室132とクランク室121との連通度合いが大きくなり、吐出室132からクランク室121に供給される制御冷媒ガス量が増大し、クランク室121内の圧力が増大する。
【0037】
よって、シリンダボア123内とクランク室121内の圧力のバランスから、揺動斜板200の傾斜角θが小さい側(図6の状態)に可変され、ピストン220のストロークが小さくなり吐出容量を減少させる。
【0038】
次に、本実施形態での特徴について述べる。まず、揺動斜板200の回転を防止するスプライン凹凸溝125・191c(回り止め機構)の内部もしくは近傍に制御冷媒供給路126を設け、そのスプライン凹凸溝125・191cに制御冷媒を噴き出すようにしている。
【0039】
これは、本発明が制御冷媒を積極的に潤滑に活用するという点に着目したものであり、これにより、制御冷媒と共にミスト状のオイルをスプライン凹凸溝125・191cに供給することができ、潤滑性が向上する。しかも、摺動条件の厳しい高回転域ほど小容量となることから、制御冷媒量が多くなり、スプライン凹凸溝125・191cに供給するミスト状のオイル量も増え、信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【0040】
また、スプライン凹凸溝125・191c(回り止め機構)が複数のシリンダボア123の中央に配置され、揺動斜板200を支持する揺動支持機構190のセンターシャフト191に制御冷媒供給路126の一部として第3制御冷媒供給路126cと、その噴出口126dとを設けている。
【0041】
これにより、制御冷媒供給路126の取り回し経路が簡単になる。また、スプライン凹凸溝125・191cに制御冷媒と共にミスト状のオイルを供給して潤滑性を向上させると共に、揺動支持機構190の近傍で制御冷媒を噴き出すことにより、揺動支持機構190においても制御冷媒と共にミスト状のオイルを供給して潤滑性が向上する。しかも、摺動条件の厳しい高回転域ほど小容量となることから、制御冷媒量が多くなり、スプライン凹凸溝125・191cや揺動支持機構190に供給するミスト状のオイル量も増え、より信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【0042】
また、噴出口126dは図5に示すように、揺動支持機構190の前記4箇所のすべり摺動する部位に制御冷媒を噴出するよう、外周に向かって4ヶ所の孔が開けられている。従って、より確実に制御冷媒と共にミスト状のオイルを上記4箇所のすべり摺動する部位に供給することができ、潤滑性を向上して信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【0043】
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態における揺動斜板型可変容量圧縮機を示す断面図である。上述した第1実施形態とは、クランク室121に導入された制御冷媒を吸入室131に排出する吸入連通路122の経路のみ異なる。具体的には、図7に示すように、クランク室121内の制御冷媒を吸入室131導く吸入連通路122の位置を変えてフロントハウジング110とミドルハウジング120に設け、その吸入口122aを、シャフトシール160の近傍に開口している。
【0044】
クランク室121内に噴き出された制御冷媒は、シャフトシール160の近傍に開口した吸入口122aから回収されることとなり、これにより、シャフトシール160にも制御冷媒と共にミスト状のオイルが供給されて潤滑性が向上し、より信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【0045】
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態における揺動斜板型可変容量圧縮機を示す断面図である。上述した第1・第2実施形態とは、揺動斜板200の回り止め機構と、それに伴い制御冷媒供給路126の経路が異なる。具体的には、図8に示すように、揺動斜板200の外周部に回り止め機構を設けたものである。この回り止め機構は、ミドルハウジング120に形成された梁状部240と、揺動斜板200の外周部に一端で回転自在に組みつけられ他端で梁状部240を挟み込み、梁状部240に沿って摺動する摺動部材250とから構成されている。
【0046】
図9は、図8中のE−E断面を示す。この回り止め機構においては、梁状部240の両側端面241と摺動部材250のコの字状部251が揺動斜板200に作用する自転トルクを支持しながら摺動することになる。制御冷媒供給路126は、梁状部240の両側端面241に制御冷媒が供給されるよう両側に形成されている。
【0047】
以上の構成により、第1実施形態と同様、制御冷媒と共にミスト状のオイルを梁状部240と摺動部材250とに供給することができ、潤滑性が向上する。しかも、摺動条件の厳しい高回転域ほど小容量となることから、制御冷媒量が多くなり、梁状部240と摺動部材250とに供給するミスト状のオイル量も増え、信頼性に優れる揺動斜板型可変容量圧縮機とすることができる。
【0048】
図10は、上記第3実施形態(図9)のバリエーションを示すものであり、図9で梁状部240の両側に形成されていた一対の制御冷媒供給路126を、図10に示すように梁状部240の両側に開口する1個の制御冷媒供給路126としても良い。
【0049】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、揺動支持機構190として不等速自在継手を用いたものを説明したが、これに限らず等速自在継手としても良い。また、図11に示すように、センターシャフト191の先端部191bを球面摺動シューとしたものとしても良い。
【0050】
この場合、揺動斜板200がシャフト150と共に回転してしまうことを防止するために斜板200に回り止め機構としては、フロントハウジング110に設けられた案内溝240aに、揺動斜板200の外周に設けた摺動ピン250aを挿入して摺動させる構造のものであっても良い。また、揺動斜板200とピストン220との接続は、ロッド210に限らず、球面摺動シューを用いたものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における揺動斜板型可変容量圧縮機を示す断面図である。
【図2】図1中のA−A断面を示す。
【図3】図2中のB−B断面を示す。
【図4】図2中のC−C断面を示す。
【図5】図3中のD−D断面を示す。
【図6】図1の圧縮機において、吐出容量を減少させた状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態における揺動斜板型可変容量圧縮機を示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態における揺動斜板型可変容量圧縮機を示す断面図である。
【図9】図8中のE−E断面を示す。
【図10】本発明の第3実施形態(図9)のバリエーションを示す。
【図11】その他の実施形態における揺動斜板型可変容量圧縮機を示す断面図である。
【符号の説明】
100 揺動斜板型可変容量圧縮機
121 クランク室
122 吸入連通路
122a 吸入口
123 シリンダボア
125 スプライン溝(回り止め機構)
126 制御冷媒供給路
126c 第3制御冷媒供給路
126d 噴出口
131 吸入室
132 吐出室
160 シャフトシール
190 揺動支持機構
190a〜190d 摺動部
191 センターシャフト(支持部材)
191c スプライン突起(回り止め機構)
200 揺動斜板(揺動部材)
220 ピストン
230 圧力制御弁
240 梁状部(回り止め機構)
250 摺動部材(回り止め機構)

Claims (4)

  1. ピストン(220)に接続されてクランク室(121)内に収容され、傾斜角可変に揺動する揺動部材(200)と、
    吐出室(132)から圧力制御弁(230)を介して前記クランク室(121)内に制御冷媒を導く制御冷媒供給路(126)とを有し、
    前記クランク室(121)内の圧力を前記圧力制御弁(230)によって調整し、前記揺動部材(200)の傾斜角を変えて吐出容量を可変する揺動斜板型可変容量圧縮機において、
    前記揺動部材(200)の回転を防止する回り止め機構(125、191c、240、250)の内部もしくは近傍に前記制御冷媒供給路(126)を設け、前記回り止め機構(125、191c、240、250)部に前記制御冷媒を噴き出すことを特徴とする揺動斜板型可変容量圧縮機。
  2. 前記回り止め機構(125、191c)が複数のシリンダボア(123)の中央に配置され、前記揺動部材(200)を支持する揺動支持機構(190)の支持部材(191)に前記制御冷媒供給路(126)の一部として第3制御冷媒供給路(126c)と、その噴出口(126d)とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の揺動斜板型可変容量圧縮機。
  3. 前記噴出口(126d)を前記揺動支持機構(190)の各すべり摺動部(190a〜190d)の方向に分岐させていることを特徴とする請求項2に記載の揺動斜板型可変容量圧縮機。
  4. 前記クランク室(121)内の前記制御冷媒を吸入室(131)導く吸入連通路(122)の吸入口(122a)を、シャフトシール(160)の近傍に開口したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の揺動斜板型可変容量圧縮機。
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