JP2004238413A - 押出発泡シート、押出発泡シートの製造方法、押出発泡シート成形品及び青果用トレー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリスチレン系樹脂(a)、密度0.87〜0.92g/cm3のポリエチレン系樹脂(b)及びスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)を含む樹脂組成物(i)の押出発泡シートであって、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)が、デュロメータタイプA硬度の値HDAが90以下であり、押出発泡シートの密度が0.03〜0.2g/cm3であり、かつ押出発泡シートの1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であることを特徴とする押出発泡シート。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に緩衝材料として優れた緩衝性を持つ押出発泡シートとその製造方法、該押出発泡シートを熱成形して得られた押出発泡シート成形品及び青果用トレーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリスチレン系樹脂発泡シート、架橋ポリエチレン樹脂発泡シート、ポリプロピレン系樹脂発泡シートなどの熱可塑性樹脂発泡シートを熱成形し、りんご、梨、桃、トマトなど青果物の緩衝包装用に複数の収納用凹部を有する成形品トレー、あるいはパルプモールドによるトレー成形品が使用されている。これらのトレーには、それぞれ収納する青果の種類や収納形態などによって長所、短所があるため、適宜に使い分けられている。例えば、ポリスチレン系樹脂発泡シートからなるトレーは、ある程度重量があって表面の硬い梨の収納に多く使用され、また、架橋ポリエチレン樹脂発泡シートからなるトレーは、表面が柔らかく傷付きやすい桃の収納に使用される。さらにパルプモールドによるトレーはりんごやトマトの収納に使用される。このように、青果用トレーとしては多種多様なものが必要である。
一方、このように多種多様なトレーを青果物の種類に応じて使い分ける場合、青果物の収穫時期よりも早い段階で、必要数量を見越して在庫を持たなければならないため、青果物の収穫量が予想よりも少なくなった場合や、多くなった場合、異なる素材のトレーを融通し合うことが困難であった。
さらに、ポリスチレン系樹脂発泡シートからなるトレーは、その樹脂物性から耐衝撃性が低く、割れやすいという問題がある。また、ポリプロピレン系樹脂発泡シートからなるトレーは、特定のポリプロピレン系樹脂を使用しなければ目的に合う発泡シートを得ることが難しく、その樹脂が高価であるために安価なトレーを提供し難い問題がある。さらに架橋ポリエチレン樹脂発泡シートからなるトレーは、架橋構造を有するためにリサイクルが困難であるという問題があり、また製造工程も複雑で、コストがかさむなどの問題がある。また、パルプモールドからなるトレーは、吸水時に強度が著しく低下する問題がある。
【0003】
そこで青果用トレーの素材を統一し、それぞれの素材の持つ問題を解決し得るトレーの開発が進められている。ポリスチレン系樹脂発泡シートはリサイクルやコストの面で優れているため、この種のトレー素材として好ましく、トレーの開発はポリスチレン系樹脂発泡シートの持つ問題を改善することに向けられており、例えば、通常のポリスチレンの衝撃性を改善するために、ゴム変性した耐衝撃性ポリスチレンの使用が試みられている。しかし、耐衝撃性ポリスチレンのみによる発泡体の柔軟性向上効果はそれほど大きいものではなく、耐衝撃性ポリスチレン成分が多くなると、発泡性や成形性の低下といった問題も生じるため、幅広い品種での青果用トレーとしては不十分である。
より高性能なポリスチレン系樹脂発泡シート及びその成形品を提供するため、これまでに種々の技術が提案されている。
例えば、耐衝撃性ポリスチレンにスチレン・ブタジエンブロック共重合体を混合した押出発泡用の樹脂組成物とそれを用いた押出発泡シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ポリスチレン系樹脂にスチレン・ブタジエンブロック共重合体を混合した押出発泡用の樹脂組成物とそれを用いた押出発泡シートが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、耐衝撃性ポリスチレンと、ポリスチレン樹脂と、スチレン・ブタジエンブロック共重合体とを混合した押出発泡用の樹脂組成物とそれを用いた押出発泡シートが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、ポリスチレン系樹脂と、エチレン−スチレン共重合体との混合樹脂の発泡シートから成形された青果用トレーが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
さらに、ポリスチレン系樹脂と、エチレン−スチレン共重合体と、ポリエチレン系樹脂との混合樹脂の発泡シートから成形された青果用トレーが提案されている(例えば、特許文献5参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−231748号公報
【特許文献2】
特開平8−231749号公報
【特許文献3】
特開平8−291227号公報
【特許文献4】
特開2000−226020号公報
【特許文献5】
特開2001−151220号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2に記載された樹脂組成物の配合組成では、特に桃などの軟らかな青果を収納するトレーに使用する場合に必要となる柔軟性を得るには不十分であった。
また特許文献1及び特許文献3に記載された樹脂組成物にあっては、軟らかな青果を収納するのに必要な柔軟性を得るためには、耐衝撃性ポリスチレンの配合量をかなり高めにしなければならず、耐衝撃性ポリスチレン成分の配合量を高めると、耐候性の悪化や発泡シート内に残った発泡剤ガスの保持性が悪くなり、押出発泡シートの成形性が低下する問題がある。特に青果用トレー製造用の発泡シート原反及び青果用トレーは、長期間保管された後に使用されることもあり、耐候性や経時による成形性の悪化は影響が大きい。従って、特許文献1及び特許文献3に記載された技術は、発泡シートの柔軟性をある程度向上できるものの、耐候性や成形性が低下するなど実使用上問題が生じる場合があった。
一方、特許文献4及び特許文献5に記載された技術は、柔軟性、緩衝性に優れ、耐候性も十分に兼ね備えた青果用トレーを得ることに成功している。しかしながら、これらの技術では、樹脂混合物中のエチレン−スチレン共重合体の比率を高めることでシートやトレーの柔軟性、緩衝性を改善しており、エチレン−スチレン共重合体は融着性を有するために、青果用トレー製造用の発泡シート同士、および積み重ねて保管しておいた青果用トレー同士が付着しやすく、剥離性の点で不十分であった。発泡シートの剥離性が悪いと、発泡シート製造時及びシート成形時にシート同士が付着して製造ライン停止などのトラブルを生じる可能性があり、また青果用トレーの剥離性が悪いと、青果用トレーを自動選果機にて使用する場合等でトレー供給不良等のトラブルを生じる可能性がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、リサイクルが可能であり、なお且つ発泡シート及びその成形品の柔軟性が高く、さらに発泡シート及び成形品同士の融着問題を改善でき、耐候性も十分に兼ね備え、幅広い品種に対応できる柔軟性、緩衝性の高い押出発泡シートとその製造方法、押出発泡シート成形品及び青果用トレーの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ポリスチレン系樹脂(a)、密度0.87〜0.92g/cm3のポリエチレン系樹脂(b)及びスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)を含む樹脂組成物(i)の押出発泡シートであって、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)が、デュロメータタイプA硬度の値HDAが90以下であり、押出発泡シートの密度が0.03〜0.2g/cm3であり、かつ押出発泡シートの1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であることを特徴とする押出発泡シートを提供する。
本発明の押出発泡シートにおいて、樹脂組成物(i)は、ポリスチレン系樹脂(a)50〜90質量%、ポリエチレン系樹脂(b)3〜20質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)3〜47質量%(ただし、ポリエチレン系樹脂(b)+スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)=10〜50質量%の範囲である)の組成を有することが好ましい。
また、ポリスチレン系樹脂(a)は、ポリスチレンホモポリマー単体であるか、あるいはポリスチレンホモポリマー50〜90質量%と耐衝撃性ポリスチレンまたはスチレン−アクリル酸エステル共重合体10〜50質量%とからなる樹脂であることが好ましい。
さらに、本発明の押出発泡シートは、連続気泡率が20容量%以下であり、かつシート厚みが1〜10mmであることが好ましい。
また本発明は、ポリスチレン系樹脂(a)、密度0.87〜0.92g/cm3のポリエチレン系樹脂(b)及びスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)を含む樹脂組成物(i)と、発泡剤(ii)とを混合した原料樹脂を押出発泡して発泡シートを製造する方法であって、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)が、デュロメータタイプA硬度の値HDAが90以下であり、押出発泡シートの密度が0.03〜0.2g/cm3であり、かつ押出発泡シートの1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であることを特徴とする押出発泡シートの製造方法を提供する。
本発明の方法において、樹脂組成物(i)は、ポリスチレン系樹脂(a)50〜90質量%、ポリエチレン系樹脂(b)3〜20質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)3〜47質量%(ただし、ポリエチレン系樹脂(b)+スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)=10〜50質量%の範囲である)の組成を有することが好ましい。
また、ポリスチレン系樹脂(a)は、ポリスチレンホモポリマー単体であるか、あるいはポリスチレンホモポリマー50〜90質量%と耐衝撃性ポリスチレンまたはスチレン−アクリル酸エステル共重合体10〜50質量%とからなる樹脂であることが好ましい。
さらに、連続気泡率が20容量%以下であり、かつシート厚みが1〜10mmであることが好ましい。
また本発明は、上記押出発泡シートを熱成形して得られた押出発泡シート成形品を提供する。
さらに本発明は、上記押出発泡シートを熱成形して得られ、少なくとも2箇所の収納用凹部を有することを特徴とする青果用トレーを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の押出発泡シート(以下、発泡シートと記す)は、ポリスチレン系樹脂(a)と、ポリエチレン系樹脂(b)と、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)とを含む樹脂組成物(i)を押出発泡することにより得られ、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)が、デュロメータタイプA硬度の値HDAが90以下であり、押出発泡シートの密度が0.03〜0.2g/cm3であり、かつ押出発泡シートの1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であることを特徴とする。
【0009】
本発明の発泡シートに用いられるポリスチレン系樹脂(a)は、ポリスチレン樹脂またはポリスチレン樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂混合物が用いられ、特にポリスチレンホモポリマー単体であるか、あるいはポリスチレンホモポリマー50〜90質量%と耐衝撃性ポリスチレンまたはスチレン−アクリル酸エステル共重合体10〜50質量%とからなる樹脂であることが好ましい。ポリスチレンホモポリマーに耐衝撃性ポリスチレンを加えると、柔軟性向上に効果があるが、耐衝撃性ポリスチレンの配合量が高くなると、発泡剤ガスの保持性が低下して成形性が悪くなったり、樹脂中に含まれるゴム成分のために耐候性が低下し、成形品を長期保管しておいた場合などに、柔軟性の低下、成形品の割れ欠けなどの問題が発生しやすくなる。このため、耐衝撃性ポリスチレンの配合量はポリスチレン系樹脂(a)全体の50質量%以下とするのが好ましく、40質量%以下とするのがより好ましく、30質量%以下とするのがさらに好ましい。
【0010】
スチレン−アクリル酸エステル共重合体としては、スチレンモノマーとアクリル酸エステルとの共重合体が挙げられ、このアクリル酸エステルとしては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルなどのアクリル酸と炭素数が1〜10のアルコールとのエステルが好ましい。このような共重合体は、スチレン−アクリル酸ブチルが柔軟性向上効果の上で好ましい。本発明で使用するスチレン−アクリル酸エステル共重合体中の、アクリル酸エステル含有量は1〜40質量%、好ましくは1〜30質量%である。スチレン−アクリル酸エステル共重合体は、アクリル酸エステルの含有量に応じて、樹脂の耐熱性が低下するため、原料としてスチレン−アクリル酸エステル共重合体を多量に配合すると、発泡シートの耐熱性が低下しすぎる場合があり、その場合、発泡シート同士の融着性の問題や、成形品の熱変形等の問題が生じやすくなる。そのため、総じてスチレン−アクリル酸エステル共重合体を配合する場合、その配合量は、ポリスチレン系樹脂(a)全体の50質量%以下とするのが好ましく、40質量%以下とするのがより好ましく、30質量%以下とするのがさらに好ましい。
【0011】
本発明で使用するポリエチレン系樹脂(b)は、密度0.87〜0.92g/cm3のポリエチレン系樹脂である。ポリエチレン系樹脂(b)の密度が0.87g/cm3より低いと柔軟性向上効果に比べ、融着性の問題が大きくなるために好ましくない。密度が0.92g/cm3を超えるようなポリエチレン系樹脂では、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを除き、柔軟性向上効果が小さく、多量に配合しなくてはならなくなり、好ましくない。本発明で使用するポリエチレン系樹脂(b)の密度は、0.88〜0.92g/cm3の範囲が好ましく、0.88〜0.89g/cm3の範囲がより好ましい。本発明において好ましいポリエチレン系樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等、またはその他エチレンと共重合可能なビニル系モノマーと、エチレンとの共重合体が挙げられる。これらの内、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル含有量が増えると柔軟性向上効果が高くなり、樹脂密度も上昇する。酢酸ビニル含有量が15質量%を超えるような樹脂は、柔軟性向上効果は高いが、臭気の問題や融着性の問題が生じやすくなり好ましくない。そのためエチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル含有量が15質量%以下のものが好ましい。
【0012】
本発明で使用する、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)は、デュロメータタイプA硬度の値HDAが90以下である。共重合体の種類としては、ブロック共重合体でもランダム共重合体でもよい。共役ジエンとしては、例えばブタジエン、イソプレン、2−エチルブタジエンなどの炭素数4〜10の共役ジエンが挙げられる。好ましいスチレン−共役ジエン共重合体またはその水素添加共重合体としては、スチレン−イソプレンブロック共重合体またはその水素添加物、スチレン−ブタジエンブロック共重合体またはその水素添加物である。これら共重合体の完全飽和型構造は、例えばスチレン−エチレン・ブチレン共重合体、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン・プロピレン共重合体、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体などである。また、発泡シート及びその成形品の耐候性の悪化を防ぐためには、上記共重合体のうちでも特に水素添加され、分子鎖内にある二重結合の数がより少ない共重合体が好ましい。本発明の発泡シートにあっては、上記スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物の1種単独でも、2種以上を混合しても良い。
【0013】
さらに本発明においては、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)はデュロメータタイプA硬度の値HDAが90以下、好ましくは20〜80、より好ましくは20〜70の範囲のものを使用する。HDAの値が90より高いものは、柔軟性向上効果が小さく、発泡シートの柔軟性を満足させるためには多量に配合しなければならず、発泡性や融着性の問題が生じたり、コストが上昇するので好ましくない。HDAが20未満のものは、樹脂粘度が下がりすぎて発泡性が低下したり、発泡体の耐熱性が低下する可能性がある。
【0014】
本発明の発泡シートは、上記ポリスチレン系樹脂(a)と、ポリエチレン系樹脂(b)と、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)とを含む樹脂組成物(i)と、発泡剤(ii)とを混合した原料樹脂を押出発泡して得られ、上記樹脂組成物(i)は、ポリスチレン系樹脂(a)50〜90質量%、ポリエチレン系樹脂(b)3〜20質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)3〜47質量%(ただし、ポリエチレン系樹脂(b)+スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)=10〜50質量%の範囲である)の組成を有することが好ましい。
【0015】
この樹脂組成物(i)中のポリエチレン系樹脂(b)の配合量は、3〜20質量%の範囲であり、5〜20質量%の範囲とするのが好ましく、5〜15質量%の範囲とするのがさらに好ましい。ポリエチレン系樹脂(b)の配合量が3質量%以下である場合、ポリエチレン系樹脂(b)による柔軟性向上効果が不十分となり、トレー等の発泡シート成形品の柔軟性が不足する場合がある。一方ポリエチレン系樹脂(b)の配合量が20質量%を超えると、発泡シート内に残っている発泡剤ガスの大気中への逸散が早くなり、そのために熱成形時の二次発泡性が悪くなり、結果として成形性が悪くなるので好ましくない。
【0016】
この樹脂組成物(i)中のスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)の配合量は、3〜47質量%の範囲であり、5〜35質量%の範囲が好ましく、5〜25質量%の範囲がより好ましい。スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)の配合量が3質量%より少ないと、ポリスチレン系樹脂(a)とポリエチレン系樹脂(b)との相溶性が低下し、またスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)による柔軟性向上効果も小さくなり、好ましくない。一方、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)の配合量が47質量%を超えると、樹脂粘度の低下による連続気泡率の上昇や、成形性の悪化、発泡シートの耐熱性低下などの問題が生じるため、好ましくない。
また、HDAが20〜50のスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)の配合量は、3〜20質量%の範囲が好ましく、3〜15質量%の範囲がより好ましい。その配合量が20質量%を越えると、樹脂粘度の低下のために押出が不安定になるため好ましくない。
【0017】
好ましい実施形態において、上記ポリエチレン系樹脂(b)とスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)とは、(b)と(c)との合計量が10〜50質量%の範囲、好ましくは20〜40質量%、より好ましくは25〜35質量%の範囲となるように、樹脂生成物(i)中に配合される。ポリエチレン系樹脂(b)とスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)との合計量が10質量%より少ないと、柔軟性向上効果が小さくなり好ましくない。一方、合計量が50質量%を超えると、発泡性や熱成形性が悪くなったり、融着性が悪くなったりするため、好ましくない。
【0018】
本発明の発泡シートは、上記の樹脂組成物を押出発泡によって、密度0.03〜0.2g/cm3の押出発泡シートとし、その発泡シートの1kgf荷重時の部分圧縮変位量は0.60mm以上である。
発泡シートの密度は、より低密度にすることによって、発泡シートの柔軟性を向上させることはできる。しかしながら、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂、さらにはスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物それぞれについて熱成形特性が異なるため、発泡シートが低密度になると熱成形時の成形性が悪くなることから、発泡シートの密度は0.03〜0.2g/cm3の範囲とすることが好ましい。また、発泡シートの密度は、成形性と柔軟性、そして成形品の強度の点で、0.04〜0.1g/cm3の範囲とすることがより好ましい。
【0019】
発泡シートの1kgf荷重時の部分圧縮変位量は、発泡シートを指で摘まんだ時の感触を良く表わしており、1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上、好ましくは0.65〜3.00mm、特に好ましくは0.70〜2.00mmであるような発泡シートを熱成形して青果物トレーとすることで、感触にも優れ、特に柔軟性を要求される桃等の青果物に対する優れた緩衝性を有するトレーを製造することができる。この部分圧縮変位量が0.60mm未満の柔軟性に乏しい発泡シートを成形した青果トレーでは、輸送中に青果表面に傷が付きやすくなり、特に桃などの傷付きやすい青果用のトレーとして好ましくない。また、圧縮変位量が3.00mmを越える非常に柔軟性のあるシートの場合、成形した成果トレーに剛性が無く、自動選果機を使用する場合に上手くトレーを運べないなどの不具合が発生する場合がある。本発明の発泡シートは、1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であるので、この発泡シートを熱成形して得られる青果用トレーは、上記の桃をはじめとして、ビワ、イチゴ、洋梨、トマトなど幅広い品種の青果物に適用させることができる。
【0020】
本発明の発泡シートの製造方法は、押出機内で上記樹脂組成物(i)と発泡剤(ii)とを溶融混練し、押出機の先端に取付けた金型から大気中へ押出すことにより発泡シートを得る。本発明の製造方法では、押出機先端にTダイを取り付け、そこから押出発泡した発泡シートを冷却ロールで成形する発泡シートの製造方法と、サーキュラー金型を取り付け、円環状の発泡体をマンドレルで成形した後、切開してシート状とする押出発泡シートの製造方法のどちらも適用することができるが、サーキュラー金型を取付けて行う押出発泡シートの製造方法は広幅の発泡シートを作りやすく、また発泡シートの厚みを制御しやすいため、より好適である。また、得られた発泡シートをロール状に巻き取る場合は、巻き締まり防止のため、できるだけテンションをかけずに巻き取ることが望ましい。
【0021】
本発明の製造方法で使用する発泡剤(ii)としては、公知の化学発泡剤、物理発泡剤のいずれも使用できる。化学発泡剤としては、例えばアゾジカルボンアミドなどの分解型のもの、重曹−クエン酸などの分解型のものが挙げられる。物理発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタンなどの炭化水素、窒素、二酸化炭素などの不活性ガス、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル、テトラフルオロエタン、クロオジフルオロエタン、ジフルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。
【0022】
本発明の製造方法では、樹脂組成物(i)に気泡調整剤、着色剤、収縮防止剤、難燃剤、滑剤、劣化防止剤など公知の添加剤を適宜加えることができる。気泡調整剤としては、タルク、雲母、マイカ、モンモリロナイトなどの無機フィラー、フッ素樹脂などの有機微粒子、またはアゾジカルボンアミドなどの分解型化学発泡剤、重曹−クエン酸などの反応型化学発泡剤、窒素や二酸化炭素などの不活性ガスなどが使用できる。収縮防止剤としては、ステアリン酸モノグリセライドなどの脂肪酸と多価アルコールとのエステル化合物などが、本発明におけるポリエチレン系樹脂成分や、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物成分に対する発泡剤ガス逸散速度抑制効果が期待できるので好ましい。
【0023】
本発明の製造方法によって得られる発泡シートの連続気泡率は、20容量%以下とするのが好ましく、15容量%以下とするのがより好ましい。20容量%を超えたものは、発泡シートの熱成形時における二次発泡性が悪くなり、成形性に劣るため好ましくない。
また得られる発泡シートの厚みは、1〜10mmの範囲が好ましく、1.5〜5mmの範囲がより好ましく、1.5〜3mmの範囲がさらに好ましい。発泡シートの厚みが1mm未満の場合は、成形性が悪く好ましくない。10mmを超えるものは、成形性が悪くなるので好ましくない。
【0024】
本発明の方法で得られる発泡シートは、その片面もしくは両面に公知の技術により熱可塑性樹脂フィルム、あるいは熱可塑性樹脂繊維からなる不織布を積層させることができる。熱可塑性フィルムとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルムなどのオレフィン系樹脂フィルム、不織布としては、例えば、PET樹脂などのエステル系樹脂繊維不織布や、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂繊維不織布などが挙げられる。好ましくはこれらフィルムや不織布は、本発明で得られる発泡シート及び成形品の片面に積層するのが望ましい。特に成形品の外側に積層するのが、本発明における柔軟性の確保と、成形品の強度向上の点で好ましい。
【0025】
本発明で得られる発泡シートは、公知の技術でそれ同士、もしくは他の発泡シートと積層することができる。特に他の発泡シートに積層する場合、本発明で得られる発泡シートを成形品の内側(被包装物接触面)に来るように積層するのが、内容物への緩衝性の面で好ましい。また、本発明で得られる発泡シート同士を積層させ厚みを増やすこともできる。この場合、発泡シートを作製後、複数のシートを重ねて熱融着させてもよいし、円環状に押出発泡させたシートを上下から潰して熱融着させてもよい。
【0026】
本発明の方法で得られる発泡シートの気泡径は、0.05〜1.0mmの範囲が好ましい。気泡径が0.05mm未満の場合、発泡シートの連続気泡率が上昇しやすく、また成形性も悪くなるため、好ましくない。気泡径が1.0mmを超える場合、発泡シートの柔軟性が悪くなるために好ましくない。
【0027】
本発明の方法で得られる発泡シート及び成形品は、シート同士及び成形品同士の剥離性が良く、発泡シート成形時での原反ロールから発泡シートを引き取る際や、成形品を複数枚重ねて保管した後でも、1枚ずつ取り外しやすいため、作業性が良い。
【0028】
本発明の方法で得られる発泡シートは、公知の成形方法により熱成形し、トレーなどの成形品とすることができる。特に本発明による発泡シートは、その柔軟性により緩衝特性が良いため、複数の収納用凹部を有する青果用トレーなどに好適に利用できる。
【0029】
図1及び図2は、本発明に係る青果用トレーの一例を示す図であり、図1は青果用トレーAの平面図、図2は図1中のI−I線断面図である。この青果用トレーAは、発泡シートを熱成形し、青果を収納するための複数の収納用凹部1を形成すると共に、所定の寸法に切断して形成されている。この青果用トレーAの複数の収納用凹部1…には、りんご、梨、桃、トマトなど青果物を収納可能になっている。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0031】
[実施例1]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を70質量%と、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100(密度0.90g/cm3)を10質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)としてクラレ社製 水添スチレン−イソプレンブロック共重合物 セプトン2007(HDA 68)を20質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料をφ50mm〜φ65mmの2段シングル押出機のNo.1押出機へホッパーから供給し210℃において溶融混練させた。No.1押出機の中間部より発泡剤(ii)としてブタンガスを、樹脂組成物(i)100質量部に対し4.5質量部の割合で圧入し、押出機内で樹脂組成物(i)と混練させた。その後No.2押出機へ移送させた後、No.2押出機内において均一に冷却させた。次いで、No.2押出機先端に取付けたスリット径φ60mm、スリット間隔0.45mmのサーキュラーダイから押出発泡させ、得られた円環状の発泡体を冷却されているφ170mmのマンドレル上にそわせ冷却成形し、マンドレル上の1点でカッターにより切開して、発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は149℃で、押出吐出量は20kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0032】
[実施例2]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を45質量%と、同じく東洋スチレン社製ハイインパクトポリスチレン樹脂HIE4を30質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)としてクラレ社製 水添スチレン−イソプレンブロック共重合物 セプトン2063(HDA 27)を15質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は146℃で、押出吐出量は18kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0033】
[実施例3]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を50質量%と、東洋スチレン社製ハイインパクトポリスチレン樹脂HIE4を30質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を15質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)としてクラレ社製 水添スチレン−イソプレンブロック共重合物 セプトン2063を5質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は149℃で、押出吐出量は20kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0034】
[実施例4]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を65質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を5質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)としてクラレ社製 水添スチレン−イソプレンブロック共重合物 セプトン2002(HDA 69)を30質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は147℃で、押出吐出量は29kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0035】
[実施例5]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を70質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)としてクラレ社製 水添スチレン−イソプレンブロック共重合物 セプトン2002を20質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は144℃で、押出吐出量は22kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0036】
[実施例6]
まず、容量100リットルのオートクレーブに、スチレンモノマー40.74kgとアクリル酸ブチル1.26kg、イオン交換水35リットルを投入し、そこへ分散剤と重合開始剤を加えて、90℃で6時間撹拌しながら、モノマーを重合させて、アクリル酸ブチルを3質量%含有するスチレン−アクリル酸ブチル共重合体を作製した。この共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による重量平均分子量は30万、分散度は3.05であった。またこの共重合体のTgをDSCで測定したところ、94.1℃であった。ポリスチレン系樹脂(a)として、このスチレン−アクリル酸ブチル共重合体30質量%と、東洋スチレン社製GPPS HRM26を40質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、配合原料中のスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)として旭化成社製スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物 タフテック H1041(HDA 64)を20質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は149℃で、押出吐出量は21kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0037】
[実施例7]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を50質量%と、A&M社製スチレン−アクリル酸ブチル共重合体SC004(アクリル酸ブチル含有量約25%)を20質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)として旭化成社製スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物 タフテック H104を20質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は147℃で、押出吐出量は20kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0038】
[実施例8]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を75質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)として旭化成社製スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物 タフテック H1041を15質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は148℃で、押出吐出量は20kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0039】
[実施例9]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を50質量%と、同じく東洋スチレン社製ハイインパクトポリスチレン樹脂HIE4を20質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として、三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)として、平成15年1月31日現在インターネットホームページURL:http://www.akelastomer.com/jpn/eel/pub/new/n_200206_1.htmlに記載の旭化成社製スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物SOE−SSシリーズL601(HDA 68)を20質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は147℃で、押出吐出量は20kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0040】
[実施例10]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM30を72質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)として旭化成社製スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物 SOE−SSシリーズL601を18質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は143℃で、押出吐出量は18kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0041】
[比較例1]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を42質量%と、東洋スチレン社製ハイインパクトポリスチレン樹脂HIE4を30質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、エチレン−スチレン共重合体であるダウ社製INDEX樹脂 DS201−02B(HDA 86)を18質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.52質量部添加した配合原料樹脂をφ50mm−φ65mmの2段シングル押出機のNo.1押出機へホッパーから供給し210℃において溶融混練させた。No.1押出機の中間部より発泡剤(ii)としてブタンガスを、樹脂組成物(i)100重量部に対し4.5質量部の割合で圧入し、押出機内で樹脂組成物(i)と混練させた。その後No.2押出機へ移送させた後、No.2押出機内において均一に冷却させた。次いで、No.2押出機先端に取付けたスリット径φ60mm、スリット間隔0.45mmのサーキュラーダイから押出発泡させ、得られた円環状の発泡体を冷却されているφ170mmのマンドレル上にそわせ冷却成形し、マンドレル上の1点でカッターにより切開して、発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は147℃で、押出吐出量は19kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0042】
[比較例2]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を75質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)としてクラレ社製 水添スチレン−イソプレンブロック共重合物 セプトン2104(HDA 97)を15質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は149℃で、押出吐出量は19kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0043】
[比較例3]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を100質量%とし、ポリスチレン系樹脂(a)のみの樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は156℃で、押出吐出量は20kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0044】
[比較例4]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を80質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を20質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得たが、ポリスチレン系樹脂(a)とポリエチレン系樹脂(b)との相溶性が悪く、発泡シート表面の美麗性が劣るものであった。この時の金型内での樹脂温度は146℃で、押出吐出量は19kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形しようとしたが、シートに裂け目が入るなどの成形不良を生じ、成形できなかった。
【0045】
[比較例5]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を80質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)として旭化成社製スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物 SOE−SSシリーズL601を20質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は148℃で、押出吐出量は20kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0046】
[比較例6]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を10質量%と、東洋スチレン社製ハイインパクトポリスチレン樹脂HIE4を70質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)として旭化成社製スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物 SOE−SSシリーズL601を20質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は145℃で、押出吐出量は20kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形した。
【0047】
[比較例7]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を55質量%と、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を25質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)として旭化成社製スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物 SOE−SSシリーズL601を20質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した樹脂組成物材料を使用した以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。この時の金型内での樹脂温度は146℃で、押出吐出量は20kg/hrであった。次にこの発泡シートを加熱炉で加熱した後、雄型と雌型の間に挟みプレスすることによって、図1,2に示す形状の青果用トレーに熱成形したが、加熱による発泡シートの二時発泡力が弱く、成形品の厚みが出ず、良好な成形品が得られなかった。
【0048】
[比較例8]
ポリスチレン系樹脂(a)として東洋スチレン社製GPPS HRM26を30質量%、ポリエチレン系樹脂(b)として三井住友ポリオレフィン社製VLDPE エクセレンVL100を10質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)としてクラレ社製 水添スチレン−イソプレンブロック共重合物 セプトン2063を60質量%配合した樹脂原料100質量部に対して、気泡核剤としてタルクを0.6質量部添加した配合原料樹脂を使用した以外は実施例1と同様にして発泡シートを得ようとしたが、樹脂粘度が低下しすぎて、良好な発泡シートが得られなかった。
【0049】
<測定の方法>
上述した通り製造した実施例1〜10及び比較例1〜7(比較例8は発泡シート作製困難なため測定せず。)の各発泡シート及び成形品(青果用トレー)について、発泡シート密度、連続気泡率、気泡径、シート厚み、1kgf荷重時の部分圧縮変位量、破断点伸び低下率、耐候性、発泡シート表面状態、発泡シート剥離性及び成形性について、下記測定方法に従って測定し、総合評価して比較した。デュロメータタイプA硬度(HDA)の測定方法を含め、上記各試験項目の測定方法を以下に記す。
【0050】
[デュロメータタイプA硬度(HDA)]
高分子計器株式会社製デュロメータASKER A型と10Nの荷重がかけられる定圧荷重器を用いて、JIS K 7215に準拠し測定した。その際測定サンプルは、30mm×50mm×4mmのピースを12枚作製し、これを2枚重ねることで厚み8mmの測定サンプルとして6回測定した平均をその樹脂のデュロメータタイプA硬度の値(HDA)とした。
【0051】
[発泡シート密度]
各発泡シートサンプルの体積V(cm3)をノギスで測定し、そのサンプルの重量W(g)から下記式を用いて求めた。
発泡シート密度(単位:g/cm3)=W/V
【0052】
[連続気泡率]
東京サイエンス(株)社製 空気比較式比重計を用いて測定した、発泡シートサンプルの体積Vと、ノギスで測定した同じサンプルの体積V0から下記式より求めた。
連続気泡率(単位:容量%)=(V0−V)/V0×100
【0053】
[気泡径]
ASTM D−2842−69に準拠して測定した。発泡シートのMD、TD、VD方向の各平均気泡径を測定した後、その各方向の平均気泡径の平均をもって、その発泡シートの気泡径とした(単位:mm)。
【0054】
[シート厚み]:
発泡シートの厚みをシート幅方向に5点厚みゲージで測定し、その平均値をその発泡シートの厚み(単位:mm)とした。
【0055】
[1kgf荷重時の部分圧縮変位量]
オリエンテック社製 テンシロンUCT−10を使用し、以下のようにして測定した。
まず、試料発泡シートを10cm×10cmに切り抜き、測定試料サンプルとする。部分圧縮変位量測定には最大荷重25kgfのロードセルを用い、ロードセルに先端がR=10mmの半球形状をしたφ20mm、長さ25mmの直棒形状の押し治具を装着して圧縮試験を行う。試料サンプルは積層せずに、1枚だけを測定装置荷台に隙間ができないように、サンプルシートを測定装置荷台に密着させてセットし、試料サンプルの厚み方向上端部に押し治具下端部が接触した状態を基点とし、押し治具を速度20mm/minにて降下させ、試料サンプルを圧縮する。その際、試料サンプルへの荷重が1kgf時の治具の基点からの変位(mm)を試料発泡シートの1kgf荷重時の部分圧縮変位量とし、サンプル数5の測定値平均をそのサンプルの1kgf荷重時の部分圧縮変位量(単位:mm)とした。
【0056】
[破断点伸び低下率、及び耐候性]
まず、発泡シートの流れ方向にダンベル状1号形(JIS K6251)試験片を10枚打ち抜き、促進暴露試験用サンプルとする。このうち、5枚を暴露0時間での引張り試験に使用し、残りの5枚を25時間の促進暴露試験後の引張り試験に使用する。暴露0時間の引張り破断点伸びA(mm)と、暴露25時間後の引張り破断点伸びB(mm)を求め、次式より引っ張り破断点伸び低下率(%)を求めた。そしてその値がポリスチレン樹脂100%の発泡シートである、比較例3の値を基準として、40%未満のものを○、40%以上低下するものを×とした。
引張り試験は、(株)オリエンテック社製 テンシロンUCT−10を使用し、チャック間隔70mm、試験速度50mm/minにて行い、試験回数5回の平均値としてサンプルの引張り破断点伸び求めた。促進暴露試験はJIS A1415に準拠して行い、スガ試験機(株)製 サンシャイン スーパーロングライフ ウェザーメーター WEL−SUN−HC・B型を用いて、照射条件をブラックパネル温度63℃、スプレー噴霧タイプ18分/120分、試験槽温度43℃、湿度30%に設定して行った。
引張り破断点伸び低下率(単位:%)=(A−B)/A×100
【0057】
[発泡シート表面状態]
実施例、比較例で得られた発泡シートの表面状態を観察し、表面にシャークスキンの様なささくれが現れていたり、熱やけのような表面光沢が現れているものは×、ささくれや熱やけが認められなかったものは○とした。
【0058】
[発泡シート剥離性]
まず、試料発泡シートを10cm×10cmに切り抜き5枚程度重ね、さらに厚さ1mm程度の同じ大きさのアルミ板で挟んだ状態で、70℃に設定したオーブン中に水平に静置させる。その上から5kgの分銅をのせ、その状態で24時間加熱させる。その後オーブンより取り出し、発泡シート同士の剥離性を調べた。重ねあわせた発泡シートを1枚ずつ剥がしていき、その際の剥がれ具合で◎、○、×の3段階で評価した。◎:ほとんど音がせず力もかからない ○:パリパリ程度の音がするが、力はそれほどかからない ×:バリバリ音がし、力をかけなければ剥がれない
【0059】
[成形性]
単発熱成形機において、加熱炉内温度130℃に設定して、開口部100mm、深さ40mmのホールを16個持つ金型を用いて、得られた発泡シートを成形し、成形品表面の状態や成形品厚みを観察した。表面が熱やけ状態になったり、裂けが発生したり、成形品の厚みが充分出ないものしか得られないものは×、これらの不具合が認められなかったものを○とした。
【0060】
[総合評価]
1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であり、その他全ての評価項目で○または◎の評価のものは総合評価を○とした。1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm未満のものは総合評価を×とした。1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であるが、その他の評価項目で×が2つ以上あるものは総合評価を×とした。1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であるが、その他の評価項目で×が1つあるものは総合評価を△とした。
【0061】
実施例1〜10の結果を表1にまとめて示し、比較例1〜8の結果を表2にまとめて示す。
【0062】
【表1】
【表2】
【0063】
表1、2の結果から、本発明に係る実施例1〜10の発泡シート及び成形品(青果用トレー)は、1kgf部分圧縮変位量が0.6mm以上となり、良好な柔軟性を有し、また発泡性、耐候性、成形性、表面性、剥離性に優れていることが確認された。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、リサイクルが可能であり、なお且つ発泡シート及びその成形品の柔軟性が高く、さらに発泡シート及び成形品同士の剥離性を改善でき、耐候性も十分に兼ね備え、幅広い品種に対応できる柔軟性、緩衝性の高い押出発泡シート、押出発泡シート成形品及び青果用トレーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る青果用トレーの一例を示す平面図である。
【図2】図1中のI−I線断面図である。
【符号の説明】
A 青果用トレー
1 収納用凹部
Claims (10)
- ポリスチレン系樹脂(a)、密度0.87〜0.92g/cm3のポリエチレン系樹脂(b)及びスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)を含む樹脂組成物(i)の押出発泡シートであって、
スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)が、デュロメータタイプA硬度の値HDAが90以下であり、
押出発泡シートの密度が0.03〜0.2g/cm3であり、
かつ押出発泡シートの1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であることを特徴とする押出発泡シート。 - 樹脂組成物(i)が、ポリスチレン系樹脂(a)50〜90質量%、ポリエチレン系樹脂(b)3〜20質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)3〜47質量%(ただし、ポリエチレン系樹脂(b)+スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)=10〜50質量%の範囲である)の組成を有する請求項1記載の押出発泡シート。
- ポリスチレン系樹脂(a)が、ポリスチレンホモポリマー単体であるか、あるいはポリスチレンホモポリマー50〜90質量%と耐衝撃性ポリスチレンまたはスチレン−アクリル酸エステル共重合体10〜50質量%とからなる樹脂である請求項1又は2に記載の押出発泡シート。
- 連続気泡率が20容量%以下であり、かつシート厚みが1〜10mmである請求項1〜3のいずれかに記載の押出発泡シート。
- ポリスチレン系樹脂(a)、密度0.87〜0.92g/cm3のポリエチレン系樹脂(b)及びスチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)を含む樹脂組成物(i)と、発泡剤(ii)とを混合した原料樹脂を押出発泡して発泡シートを製造する方法であって、
スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)が、デュロメータタイプA硬度の値HDAが90以下であり、
押出発泡シートの密度が0.03〜0.2g/cm3であり、
かつ押出発泡シートの1kgf荷重時の部分圧縮変位量が0.60mm以上であることを特徴とする押出発泡シートの製造方法。 - 樹脂組成物(i)が、ポリスチレン系樹脂(a)50〜90質量%、ポリエチレン系樹脂(b)3〜20質量%、スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)3〜47質量%(ただし、ポリエチレン系樹脂(b)+スチレンと共役ジエンとの共重合体またはその水素添加物(c)=10〜50質量%の範囲である)の組成を有する請求項5記載の押出発泡シートの製造方法。
- ポリスチレン系樹脂(a)が、ポリスチレンホモポリマー単体であるか、あるいはポリスチレンホモポリマー50〜90質量%と耐衝撃性ポリスチレンまたはスチレン−アクリル酸エステル共重合体10〜50質量%とからなる樹脂である請求項5又は6に記載の押出発泡シートの製造方法。
- 連続気泡率が20容量%以下であり、かつシート厚みが1〜10mmである請求項5〜7のいずれかに記載の押出発泡シートの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の押出発泡シートを熱成形して得られた押出発泡シート成形品。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の押出発泡シートを熱成形して得られ、少なくとも2箇所の収納用凹部を有することを特徴とする青果用トレー。
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JP2011514404A (ja) * | 2008-02-06 | 2011-05-06 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | スチレン系ポリマーとポリオレフィンとの低密度発泡ブレンドの製造方法及び製品 |
WO2012089574A1 (de) | 2010-12-28 | 2012-07-05 | Basf Se | Schaumstoffplatte auf basis von styrolpolymer-polyolefin-mischungen |
JP2015091929A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-05-14 | 積水化成品工業株式会社 | ポリスチレン系樹脂発泡シート及び発泡容器 |
CN115584083A (zh) * | 2022-10-25 | 2023-01-10 | 南京大学 | 一种吸波聚丙烯发泡珠粒及其制备方法 |
-
2003
- 2003-02-03 JP JP2003025901A patent/JP2004238413A/ja active Pending
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