JP2004238361A - ピリミジン−5−カルボキサミド誘導体、その中間体及びそれらの製造方法 - Google Patents
ピリミジン−5−カルボキサミド誘導体、その中間体及びそれらの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有用な生物活性の発現が期待できる新規なピリミジン−5−カルボキサミド誘導体とその中間体及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、除草活性や殺虫活性などの農薬としての生理活性を有するピリミジン誘導体は数多く知られているが、本発明の一般式(1)で示されるような2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミド誘導体に関する報告例はない。本発明のピリミジン誘導体(1)と類似の構造を有するピリミジン誘導体はすでに幾つか報告されている。従来のピリミジン誘導体は殺虫活性を有することが報告されている(例えば特許文献1参照)が、ピリミジン環5位のカルバモイル基上のベンゼン環オルト位はカルバモイル基に限定されている。またそれ以外のピリミジン誘導体(例えば特許文献2,3、及び非特許文献1,2参照)は、ピリミジン環2位にトリフルオロメチル基を有していない点で本発明のピリミジン誘導体(1)とは異なる。
【0003】
【特許文献1】
国際公開第01/70671号パンフレット
【特許文献2】
国際公開第02/42280号パンフレット
【特許文献3】
特開平03−112985号公報
【非特許文献1】
Eur.J.Med.Chem.,17(5),437(1982)
【非特許文献2】
Eur.J.Med.Chem.,17(5),445(1982)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた生物活性が期待できる新規なピリミジン−5−カルボキサミド誘導体とその中間体、及びそれらの製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、優れた生物活性が期待される新規化合物及びその製法について鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、一般式(1)
【0007】
【化15】
(式中、R1aは置換していてもよいC1〜C12のアルキル基、置換していてもよいC7〜C11のアラルキル基、置換していてもよいC3〜C6のアルケニル基、置換していてもよいフェニル基を表す。R2は水素原子、置換していてもよいC1〜C12のアルキル基、置換していてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換していてもよいC7〜C11のアラルキル基又は置換していてもよいフェニル基を表す。但し、R2が置換していてもよいフェニル基の場合、ベンゼン環上の置換基は置換していてもよいカルバモイル基及びチオカルバモイル基にはなりえない。)で示されるピリミジン−5−カルボキサミド誘導体である。
【0008】
また本発明は、一般式(2)
【0009】
【化16】
(式中、R1bは置換していてもよいC7〜C11のアラルキル基又は置換していてもよいフェニル基を表す。R3aは塩素原子又はC1〜C6のアルキルオキシ基を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸誘導体である。
【0010】
さらに本発明は、一般式(2a)
【0011】
【化17】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。R3bはC1〜C6のアルキルオキシ基を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体のエステルを加水分解し、一般式(2b)
【0012】
【化18】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸誘導体とし、次いで塩化チオニルで処理することを特徴とする、一般式(2c)
【0013】
【化19】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸クロリド誘導体の製造方法である。
【0014】
また本発明は、一般式(2c)
【0015】
【化20】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸クロリド誘導体と、一般式(3)
【0016】
【化21】
(式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類とを塩基の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(1b)
【0017】
【化22】
(式中、R1b及びR2は前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法である。
【0018】
更に本発明は、一般式(1c)
【0019】
【化23】
(式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示される4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体と一般式(4)
【0020】
【化24】
(式中、R1aは前記と同じ意味を表す。)で示されるアルコール類とを反応させることを特徴とする、一般式(1)
【0021】
【化25】
(式中、R1a及びR2は前記と同じ意味を表す。但し、R2が置換していてもよいフェニル基の場合、ベンゼン環上の置換基は置換していてもよいカルバモイル基及びチオカルバモイル基にはなりえない。)で示されるピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法である。
【0022】
また本発明は、一般式(1d)
【0023】
【化26】
(式中、R3bは前記と同じ意味を表す。)で示される4−クロロピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体と、一般式(5)
【0024】
【化27】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるアルコール類とを塩基の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(2a)
【0025】
【化28】
(式中、R1b及びR3bは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法である。以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0026】
本発明に係る化合物において、R1〜R3で表される置換基の定義を例示を挙げて以下に説明する。
【0027】
R1a及びR2で表されるアルキル基としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチルブチル基、4−メチルペンチル基、ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等のC1〜C12のアルキル基を例示することができる。
【0028】
これらのアルキル基はハロゲン原子、C3〜C8のシクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、C1〜C6のアルキルチオ基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、アシル基等で一個以上置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、ジフルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、ニトロメチル基、2−メチルチオエチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−クロロエトキシメチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、1−メトキシカルボニルエチル基、1−エトキシカルボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、カルボキシメチル基、アセトニル基、1−アセチルエチル基、3−アセチルプロピル基、フェナシル基、4−クロロフェナシル基、2,4−ジフルオロフェナシル基、4−メチルフェナシル基、4−イソプロピルフェナシル基、4−イソブチルフェナシル基、4−シクロヘキシルフェナシル基、4−シアノフェナシル基、4−ニトロフェナシル基等を例示することができる。
【0029】
R1a、R1b及びR2表されるアラルキル基としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルプロピル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等のC7〜C11のアラルキル基を例示することができる。これらのアラルキル基のアリール基上はハロゲン原子、C1〜C12のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルキルオキシ基、C1〜C6のアルキルチオ基、C1〜C6のアルキルスルホニル基、C1〜C6のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、置換していてもよいカルバモイル基、シアノ基、ニトロ基等で一個以上置換されていてもよい。
【0030】
さらに具体的には、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、2−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、2−ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−ブロモベンジル基、2,4−ジフルオロベンジル基、3,5−ジフルオロベンジル基、2−クロロ−3,6−ジフルオロベンジル基、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンジル基、2,4−ジクロロベンジル基、3,5−ジクロロベンジル基、2,6−ジクロロベンジル基、3,5−ジブロモベンジル基、2,4−ジクロロ−5−フルオロベンジル基、2,3,4−トリフルオロベンジル基、2,3,5−トリフルオロベンジル基、2,3,6−トリフルオロベンジル基、2,4,5−トリフルオロベンジル基、2,4,6−トリフルオロベンジル基、3,4,6−トリフルオロベンジル基、2,4,6−トリクロロベンジル基等を例示することができる。
【0031】
また2,3,4,5−テトラフルオロベンジル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル基、2−クロロ−6−フルオロ−3−メチルベンジル基、6−クロロ−2−フルオロベンジル基、3−クロロ−2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル基、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、5−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、2−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、4−イソプロピルベンジル基、4−イソブチルベンジル基、4−t−ブチルベンジル基、2,4−ジメチルベンジル基、3,5−ジメチルベンジル基、2−(トリフルオロメチル)ベンジル基、3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、4−(トリフルオロメチル)ベンジル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル基等を例示することができる。
【0032】
また、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル基、2−メトキシカルボニルベンジル基、3−メトキシカルボニルベンジル基、4−メトキシカルボニルベンジル基、3−カルボキシベンジル基、4−カルボキシベンジル基、3−(N,N−ジメチルカルバモイル)ベンジル基、4−(N,N−ジメチルカルバモイル)ベンジル基、3−(N,N−ジエチルカルバモイル)ベンジル基、3−(N−エチル−N−プロピルカルバモイル)ベンジル基、3−シアノベンジル基、4−シアノベンジル基、2−メトキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、4−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、3−トリフルオロメトキシベンジル基、3−ジフルオロメトキシベンジル基、4−トリフルオロメトキシベンジル基、4−フェノキシベンジル基、4−メチルチオベンジル基、3−(ジフルオロメチル)チオベンジル基、3−(トリフルオロメチル)チオベンジル基、4−メチルスルホニルベンジル基等を例示することができる。
【0033】
また、2−ニトロベンジル基、3−ニトロベンジル基、4−ニトロベンジル基、1−(2−フルオロフェニル)エチル基、1−(2−クロロフェニル)エチル基、1−(2−ブロモフェニル)エチル基、1−(3−フルオロフェニル)エチル基、1−(3−クロロフェニル)エチル基、1−(3−ブロモフェニル)エチル基、1−(4−フルオロフェニル)エチル基、1−(4−クロロフェニル)エチル基、1−(4−ブロモフェニル)エチル基、1−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル基、1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル基、1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル基、2−(3−ブロモフェニル)エチル基、2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基等を例示することができる。
【0034】
R1aで表されるアルケニル基としては、直鎖状もしくは分枝状あるいは環状のいずれであってもよく、1−プロペニル基、アリル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、1−シクロペンテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、1−シクロヘキセニル基、2−ヘプテニル基、1−シクロオクテニル基等のC3〜C6のアルケニル基を例示することができる。また、これらのアルケニル基はハロゲン原子等で置換されていてもよく、例えば、2−クロロ−2−プロペニル基、3−クロロプロペニル基、4−クロロ−2−ブテニル基等を例示することができる。
【0035】
R1a、R1b及びR2で表される置換していてもよいフェニル基としては、ベンゼン環上の置換基として、ハロゲン原子、C1〜C12のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアシル基、C1〜C4のアルコキシイミノ基で置換されたC1〜C12のアルキル基、C1〜C6のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、シアノ基、C1〜C6のアルコキシ基、アリールオキシ基、C1〜C6のハロアルキルオキシ基、C1〜C6のアルキルチオ基、C1〜C6のアルキルスルフィニル基、C1〜C6のアルキルスルホニル基、C1〜C6のハロアルキルチオ基、C1〜C6のハロアルキルスルフィニル基、C1〜C6のハロアルキルスルホニル基、ニトロ基等を例示することができる。
【0036】
さらに具体的には、2−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−フルオロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル基、2,4,5−トリクロロフェニル基、2,4−ジクロロ−3−メチルフェニル基、2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル基、2,4−ジクロロ−5−イソプロピルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−メトキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−イソプロピルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−シクロペンチルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−プロパルギルオキシフェニル基等を例示することができる。
【0037】
また、2−フルオロ−4−クロロ−5−(1−ブチン−3−イルオキシ)フェニル基、2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−フルオロ−3−フェノキシフェニル基、2−フルオロ−5−ニトロフェニル基、2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−アセチルフェニル基、4−アセチルフェニル基、4−イソバレリルフェニル基等を例示することができる。
【0038】
また、2−メトキシカルボニルフェニル基、2−エトキシカルボニルフェニル基、3−メトキシカルボニルフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、2−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、4−イソプロピルオキシフェニル基、4−t−ブチルオキシフェニル基、3−トリフルオロメトキシフェニル基、4−トリフルオロメトキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基、4−フェノキシフェニル基、2−メチルチオフェニル基、4−メチルチオフェニル基、2−メチルスルフィニルフェニル基、4−メチルスルフィニルフェニル基、2−メチルスルホニルフェニル基、4−メチルスルホニルフェニル基、4−(トリフルオロメチル)チオフェニル基、4−(トリフルオロメチル)スルフィニルフェニル基、4−(トリフルオロメチル)スルホニルフェニル基、2−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等を例示することができる。
【0039】
R2で表されるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等のC3〜C8のシクロアルキル基を例示することができる。また、これらのシクロアルキル基はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシカルボニル基、シアノ基等で置換されていてもよく、さらに具体的には、1−メチルシクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、2−クロロシクロプロピル基、2,2−ジクロロシクロプロピル基、2−メトキシカルボニルシクロプロピル基、2−シアノシクロプロピル基、2−メチルシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基等を例示することができる。
【0040】
R3a及びR3bで表されるC1〜C6のアルキルオキシ基としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれであってもよく、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、1−エチルプロピルオキシ基、1−メチルブチルオキシ基、2−メチルブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基等を例示することができる。
【0041】
次に本発明の化合物の製造方法についてさらに詳細に説明する。
【0042】
製造原料となる4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル類は文献既知の方法(J. A. Barone, E. Peters and H. Tiecklmann, J. Org. Chem., 24, 198 (1959))によって製造することができ、例えば、トリフルオロアセトアミジンとエトキシメチレンマロン酸ジエチルとの反応によって4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルを合成することができる(下記参考例−1参照)。
【0043】
製造方法−1(工程−1〜4)は、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル(6)から、4位水酸基上への置換基の導入(2a)、エステルの加水分解(2b)、カルボン酸クロリド(2c)の調製を経て、本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1b)を製造する方法である(式中、R1b、R2及びR3bは前記と同じ意味を表す。Xは脱離基を表す。)。
【0044】
【化29】
工程−1は、4−ヒドロキシピリミジン誘導体(6)と化合物(7)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明のピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)を製造する工程である。
【0045】
本反応は塩基存在下に行うことが必須であり、塩基としては、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジメチルアニリン等の有機アミン類を用いることができる。塩基の使用量は特に制限はないが、反応基質に対して等量以上用いて反応を実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。
【0046】
反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、N−メチルピロリドン等のアミド類、DMSO、あるいはこれらの混合溶媒等を用いることができる。反応温度については特に制限はないが、0℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0047】
本工程において、置換基R1bが置換していてもよいフェニル基の場合には、ベンゼン環上の置換基としては、ニトロ基やシアノ基、トリフルオロメチル基、アルコキシカルボニル基、置換スルホニル基などの電子吸引性の置換基が、収率良く反応が進行する点で好ましい。
【0048】
脱離基Xとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基などの置換スルホニル基を例示することができる。
【0049】
工程−2は、ピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)のエステルを加水分解する工程である。本加水分解では、通常エステルの加水分解反応に利用される方法を用いることにより容易に目的物を得ることができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物水溶液を塩基として用い、水、あるいはアセトニトリル、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール等の水と均一に混合する有機溶媒と水との混合溶媒中で反応を行うことができる。反応は0℃から150℃の範囲からから適宜選ばれた温度で実施することができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であれば再結晶等により精製することもできる。
【0050】
工程−3は、ピリミジン−5−カルボン酸誘導体(2b)からその酸クロリド誘導体(2c)を製造する工程である。本工程は通常カルボン酸から酸ハライドへの変換反応に利用される方法を用いることにより容易に目的物を得ることができ、例えば、チオニルクロリド、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン等の塩素化剤を等量以上用い、無溶媒中あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、クロロホルム、ジクロロメタン等の反応に害を与えない溶媒中で実施することができる。反応は室温から180℃の範囲から適宜選ばれた温度で実施することができる。反応終了後は、溶媒や過剰のハロゲン化試剤を、例えば加熱減圧下に除去することにより、容易に目的とするピリミジン−5−カルボン酸クロリド誘導体(2c)を得ることができ、また、このものは単離することなく次の反応に使用することもできる。
【0051】
工程−4は、ピリミジン−5−カルボン酸クロリド誘導体(2c)とアミン類(3)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1b)を製造する工程である。
【0052】
本反応は塩基存在下に行うことが必須であり、塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩基、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジメチルアニリン等の有機アミン類を用いることができる。塩基の使用量は特に制限はないが、反応基質に対して等量以上用いて反応を実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、N−メチルピロリドン等のアミド類、DMSOあるいはこれらの混合溶媒等を用いることができる。反応温度については特に制限はないが、0℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0053】
製造方法−2(工程−5〜8)は、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル(6)から、エステルの加水分解(8)、4位水酸基の塩素原子への変換とカルボン酸クロリド(9)の調製を経て、アミド化により本発明の4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1c)を製造し、さらにアルコール類(4)との反応により、本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1)を製造する方法である(式中、R1a、R2及びR3bは前記と同じ意味を表す。)。
【0054】
【化30】
工程−5は、4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(6)のエステルを加水分解する工程である。本加水分解では、上記した工程−2と同様の方法で実施することにより、目的とする4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸誘導体(8)を収率良く得ることができる。
【0055】
工程−6は、4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸誘導体(7)の4位水酸基の塩素化と5位カルボン酸の酸クロリドへの変換を同時に行う工程である。本工程は文献既知の方法(M. S. S. Palanki, P. E.Erdman, L. M. Gayo−Fung, G. I. Shevlin, R. W. Sullivan, M. J. Suto, M. E. Goldman, L. J. Ransone, B. L. Bennett and A. M. Manning, J. Med. Chem., 43, 3995 (2000))を参考にして行うことにより、目的物を製造することができるが、塩素化剤として塩化ホスホリルと塩化チオニルの混合物を用い、無溶媒中で50〜150℃の加熱下で実施することが収率良く目的物が得られる点で好ましい。反応終了後は、過剰のハロゲン化試剤を、例えば加熱減圧下に除去することにより、目的とする4−クロロピリミジン−5−カルボン酸クロリド(9)を得ることができ、また、このものは単離することなく次の反応に使用することもできる。
【0056】
工程−7は、4−クロロピリミジン−5−カルボン酸クロリド(9)とアミン類(3)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明の4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1c)を製造する工程である。本工程は上記した工程−4と同様の方法で実施すことにより、目的とする4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1c)を製造することができるが、目的とするアミド体のみを収率良く製造できる点で、Anmerlyst A−21などのイオン交換樹脂の存在下に実施することが好ましい。本反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、酢酸エチル、プロピオン酸エチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン(DME)等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、あるいはこれらの混合溶媒を使用することができる。反応温度は0℃から80℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応を実施することが収率が良い点で好ましい。イオン交換樹脂の使用量は反応基質に対して過剰量用いることが収率が良い点で好ましい。
【0057】
工程−8は、4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1c)とアルコール類(4)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明のピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(1)を製造する工程である。本反応は塩基存在下に行うことが必須であり、塩基としては、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジメチルアニリン等の有機アミン類を用いることができる。塩基の使用量は特に制限はないが、反応基質に対して等量以上用いて反応を実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。
【0058】
反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、N−メチルピロリドン等のアミド類、DMSO、あるいはこれらの混合溶媒等を用いることができる。反応温度については特に制限はないが、0℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0059】
製造方法−3(工程−9,10)は、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル(6)から、4位水酸基を塩素原子へ変換し、次いでアルコール類(5)との反応により、本発明のピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)を製造する方法である(式中、R1b及びR3bは前記と同じ意味を表す。)。
【0060】
【化31】
工程−9は、ピリミジン環4位の水酸基を塩素原子に変換する工程である。本反応は、含窒素複素環における窒素原子に隣接した炭素上の水酸基の塩素化の方法として、通常用いる塩素化の方法を利用することにより、容易に目的とする4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル(1d)を製造することができる。例えば、塩素化剤としては塩化ホスホリルや三塩化リン、五塩化リンなどを用いることができ、その使用量は反応基質に対して過剰量用いることが収率が良い点で好ましい。反応は80〜150℃の範囲から適宜選ばれた温度で実施することにより、収率よく目的物を得ることができる。反応は、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができるが、無溶媒中で行うこともできる。
【0061】
工程−10は4−クロロピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(1d)とアルコール類(5)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明のピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)を製造する工程である。本工程は上記した工程−8と同様に実施することができる。
【0062】
このようにして得られたピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)は上記した製造方法−1の方法により、本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体へと導くことができる。
【0063】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0064】
参考例−1
【0065】
【化32】
ナトリウムエトキシド(2.7g,40mmol)をエタノール(30mL)に溶かし、トリフルオロアセトアミジン(4.5g,40mmol)のエタノール(20mL)溶液を0℃で加え、次にエトキシメチレンマロン酸ジエチル(8.6g,40mmol)のエタノール(20mL)溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌した後、3時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(300mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1)を用いて精製することにより、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(2.9g,30.8%)を得た。
【0066】
mp:67〜68℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.17(s,1H),4.56(q,J=7.0Hz,2H),1.49(t,J=7.0Hz,3H)。(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0067】
参考例−2
【0068】
【化33】
4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(2.0g,8.5mmol)をDMF(20mL)に溶かし、ヨウ化メチル(1.8g,12.8mmol)と、炭酸カリウム(1.8g,10.2mmol)を順次加え、室温で4時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)を用いて精製することにより、4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(1.2g,56.4%)を得た。
【0069】
mp:36〜37℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.07(s,1H),4.40(q,J=7.0Hz,2H),4.18(s,3H),1.41(t,J=7.0Hz,3H)。
【0070】
参考例−3
参考例−2と同様にして、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルとヨウ化エチルとの反応により、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの無色液体(89.4%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.05(s,1H),4.64(q,J=7.5Hz,2H),4.41(q,J=7.5Hz,2H),1.48(t,J=7.5Hz,3H),1.40(t,J=7.5Hz,3H)。
【0071】
参考例−4
参考例−2と同様にして、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルと塩化アリルとの反応により、4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの無色液体(68.5%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.09(s,1H),6.03(ddt,J=16.0,10.5 and 5.2Hz,1H),5.54(dd,J=16.0 and 1.4Hz,1H),5.36(dd,J=10.5 and 1.4Hz,1H),5.09(ddd,J=5.2,1.4 and 1.4Hz,2H),4.43(q,J=7.0Hz,2H),1.41(t,J=7.0Hz,3H)。
【0072】
参考例−5
参考例−2と同様にして、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルとヨウ化オクタンとの反応により、4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの褐色液体(47.8%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.05(s,1H),4.55(t,J=7.3Hz,2H),4.40(q,J=7.3Hz,2H),1.78〜1.90(m,2H),1.40(t,J=7.3Hz,3H),1.23〜1.55(m,10H),0.88〜0.95(m,3H)。
【0073】
参考例−6
【0074】
【化34】
4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(1.0g,4.0mmol)をエタノール(10mL)に溶かし、0.5N−水酸化ナトリウム水溶液(8.4mL)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(150mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をヘキサン(50mL)で洗浄することにより、4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(0.79g,88.9%)を得た。mp:76〜78℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.24(s,1H),4.24(s,3H)。(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0075】
参考例−7
参考例−6と同様にして、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの加水分解により、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(91.0%)を得た。mp:102〜103℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.26(s,1H),4.74(q,J=7.0Hz,2H),1.53(t,J=7.0Hz,3H)。(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0076】
参考例−8
参考例−6と同様にして、4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの加水分解により、4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(96.3%)を得た。mp:104〜105℃:1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.26(s,1H),6.09(ddt,J=16.0,10.5 and 5.2Hz,1H),5.56(dd,J=16.0 and 1.4Hz,1H),5.40(dd,J=10.5 and 1.4Hz,1H),5.15(ddd,J=5.2,1.3 and 1.3Hz,2H)。(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0077】
参考例−9
参考例−6と同様にして、4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの加水分解により、4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の褐色液体(93.7%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.24(s,1H),4.55(t,J=6.8Hz,2H),4.64(q,J=6.8Hz,2H),1.85〜1.97(m,2H),1.21〜1.68(m,10H),0.83〜0.94(m,3H)。(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0078】
参考例−10
【0079】
【化35】
4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(2.5g,10.6mmol)をエタノール(20mL)に溶かし、2N−水酸化カリウム水溶液(26.5mmol)を加え、100℃で4時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去することにより、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(1.5g,90.7%)を得た。mp:159〜161℃;1H−NMR(DMSO,TMS,ppm):δ2.51(s,1H)。(カルボン酸の水素ならびに水酸基は帰属できなかった。)。
【0080】
参考例−11
【0081】
【化36】
4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(2.5g,10.6mmol)に、塩化ホスホリル(15mL)を加え、110℃で2時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を氷水にゆっくりあけ、塩化ホスホリルを分解した後、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去することにより、4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの黄色液体を得た。
【0082】
実施例−1
【0083】
【化37】
4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸(0.4g,1.8mmol)のトルエン溶液(20mL)に、塩化チオニル(4.0mL)を室温で加え、この溶液を3時間加熱還流した。次いで温度を160℃まで昇温し、ディーン・スタークを用いてトルエン及び過剰の塩化チオニルを除去した。反応混合物を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(20mL)を加え、さらに0℃まで冷却した。次いでトリエチルアミン(0.36g,3.6mmol)及び、2,4−ジフルオロアニリン(0.28g,2.2mmol)を加え、徐々に室温まで昇温させ、24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をジエチルエーテル(50mL)で洗浄することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(0.35g,57.5%)を得た。
【0084】
mp:156〜158℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.65(brs,1H),9.49(s,1H),8.40〜8.52(m,1H),6.90〜7.05(m,2H),4.36(s,3H)。
【0085】
実施例−2
実施例−1と同様にして、4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いで2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(24.7%)を得た。mp:79〜80℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.79(br s,1H),9.49(s,1H),8.44〜8.46(m,1H),6.88〜7.00(m,2H),4.73(t,J=6.8Hz,2H),1.97〜2.10(m,2H),1.29〜1.61(m,10H),0.85〜0.90(m,3H)。
【0086】
実施例−3
実施例−1と同様にして、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いでシクロプロピルアミンと反応させることにより、N−シクロプロピル−4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(59.5%)を得た。mp:70〜71℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.40(s,1H),7.63(br s,1H),4.70(q,J=7.5Hz,2H),2.91〜3.08(m,1H),1.53(t,J=7.5Hz,3H),0.88〜0.99(m,2H),0.62〜0.71(m,2H)。
【0087】
実施例−4
実施例−1と同様にして、4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いで4−トリルオキシベンジルアミンと反応させることにより、N−[4−(4−トリルオキシ)ベンジル]−4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの褐色液体(40.1%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.44(s,1H),7.74(br s,1H),7.32(d,J=8.6Hz,2H),7.20(d,J=8.6Hz,2H),6.94(d,J=8.6Hz,2H),6.89(d,J=8.6Hz,2H),4.55〜4.68(m,2H),2.34(s,3H),1.44(t,J=7.0Hz,3H)。
【0088】
実施例−5
実施例−1と同様にして、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いで4−トリルオキシベンジルアミンと反応させることにより、N−[4−(4−トリルオキシ)ベンジル]−4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの褐色液体(40.1%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.43(s,1H),7.85(br s,1H),7.30(d,J=8.6Hz,2H),7.18(d,J=8.6Hz,2H),6.97(d,J=8.6Hz,2H),6.90(d,J=8.6Hz,2H),4.62〜4.69(m,4H),2.34(s,3H),1.44(q,J=7.0Hz,3H)。
【0089】
実施例−6
実施例−1と同様にして、4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いで2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(18.6%)を得た。mp:135〜136℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.74(br s,1H),9.50(s,1H),8.50(ddd,J=6.6Hz,JHF=9.4 and 9.4Hz,1H),6.89〜7.01(m,2H),6.20(ddt,J=17.0,10.3 and 2.3Hz,1H),5.55(dd,J=17.0 and 1.2Hz,1H),5.51(dd,J=10.3 and 1.2Hz,1H),5.22(d,J=6.5Hz,2H)。
【0090】
実施例−7
【0091】
【化38】
4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸(2.0g,9.6mmol)に、塩化ホスホリル(20mL)と塩化チオニル(15mL)を室温で順次加え、110℃で24時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物にトルエン(20mL)を加え、減圧留去によって、塩化ホスホリルと塩化チオニルを完全に除去することにより、4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸クロリドを得た。このものに酢酸エチル(50mL)と、2,4−ジフルオロアニリン(1.24g,9.6mmol)、Anmerlyst A−21(1.9g)を順次加え、室温で1時間攪拌した。反応終了後、Anmerlyst A−21を除去し、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1)を用いて精製することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの褐色固体(2.3g,71.0%)を得た。mp:178〜183℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.33(s,1H),8.30〜8.42(m,2H),6.92〜7.02(m,2H)。
【0092】
実施例−8
【0093】
【化39】
N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジ−5−カルボキサミド(0.50g,1.5mmol)をエタノール(5mL)に溶かし、ナトリウムエトキシド(0.10g,1.6mmol)をチえ、6時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(0.12,23.4%)を得た。mp:168〜170℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.82(br s,1H),9.49(s,1H),8.40〜8.52(m,1H),6.88〜7.00(m,2H),4.80(q,J=7.3Hz,2H),1.63(t,J=7.3Hz,2H)。
【0094】
実施例−9
【0095】
【化40】
水素化ナトリウム(0.070g,3.0mmol)をTHF(5mL)に溶かし、0℃に冷却した後、1,1,1−トリフルオロエタノール(0.60g,6.0mmol)を加え、30分間攪拌した。次に、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミド(1.0g,3.0mmol)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(50ml)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(0.32g,27.0%)を得た。mp:187〜188℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.85(br s,1H),9.49(br s,1H),8.37〜8.53(m,1H),6.80〜7.05(m,2H),5.11(q,JHF=7.9Hz,2H)。
【0096】
実施例−10
【0097】
【化41】
水素化ナトリウム(0.18g,4.3mmol)にDMF(10mL)を加え、次に0℃にてフェノール(0.40g,4.3mmol)を加えた。次に、4−クロロ−2−トフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルのDMF(5mL)溶液をゆっくり加え、3時間、80℃で加熱した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)を用いて精製することにより、4−フェノキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(0.97g,79.7%)を得た。mp:42〜43℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.20(s,1H),6.95〜7.60(m,5H),4.49(q,J=7.3Hz,2H),1.44(t,J=7.3Hz,3H)。
【0098】
実施例−11
実施例−10と同様にして、3−ヒドロキシベンゾトリフルオリドのナトリム塩と4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルとを反応させ、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの無色液体(89.3%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.25(s,1H),6.95〜7.60(m,5H),4.50(q,J=7.5Hz,2H),1.45(t,J=7.5Hz,3H)。
【0099】
実施例−12
実施例−10と同様にして、4−フェノキシフェノールのナトリム塩と4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルとを反応させ、4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(69.8%)を得た。mp:87〜88℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.20(s,1H),7.02〜7.40(m,9H),4.49(q,J=7.0Hz,2H),1.44(t,J=7.0Hz,3H)。
【0100】
実施例−13
【0101】
【化42】
4−フェノキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(0.50g,1.6mmol)をエタノール(10mL)に溶かし、0.5N−水酸化ナトリウム水溶液(3.4mL)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(150mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を用いて精製することにより、4−フェノキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(270mg,59.4%)を得た。mp:112〜115℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.35(s,1H),7.25〜7.52(m,5H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0102】
実施例−14
実施例−13と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解し、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(42.3%)を得た。mp:112〜115℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.40(s,1H),7.41〜7.62(m,5H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0103】
実施例−15
実施例−13と同様にして、4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解し、4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(44.3%)を得た。mp:112〜115℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.34(s,1H),7.41〜7.52(m,9H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0104】
実施例−16
【0105】
【化43】
4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸(0.50g,1.3mmol)のトルエン溶液(20mL)に、塩化チオニル(5.0mL)を室温で加え、この溶液を3時間加熱還流した。次いで温度を160℃まで昇温し、ディーン・スタークを用いてトルエン及び過剰の塩化チオニルを除去した。反応混合物を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(20mL)を加え、さらに0℃まで冷却した。次いでトリエチルアミン(0.26g,2.6mmol)及び4−クロロアニリン(0.20g,1.6mmol)を加え、徐々に室温まで昇温させ、24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、N−(4−クロロフェニル)−4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]ピリミジン−5−カルボキサミドの黄色固体(0.44g,68.1%)を得た。
【0106】
mp:138〜139℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.61(s,1H),9.44(br s,1H),7.63(d,J=8.8Hz,2H),7.07〜7.42(m,10H)。
【0107】
実施例−17
実施例−16と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、3−アミノベンゾトリフルオリドと反応させることにより、N−(3−トリフルオロフェニル)−2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(62.5%)を得た。mp:98〜99℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.65(s,1H),9.26(br s,1H),7.99(br s,1H),7.85(d,J=7.5Hz,1H),7.45〜7.73(m,5H)。
【0108】
実施例−18
実施例−16と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、4−フルオロアニリンと反応させることにより、N−(4−フルオロフェニル)−2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(61.6%)を得た。mp:114〜115℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.64(s,1H),9.13(br s,1H),7.44〜7.71(m,5H),7.14(m,2H)。
【0109】
実施例−19
実施例−16と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(28.7%)を得た。mp:104〜105℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.65(s,1H),9.57(br s,1H),8.47(m,1H),7.48〜7.70(m,4H),6.88〜7.05(m,2H)。
【0110】
実施例−20
実施例−16と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジクロロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジクロロフェニル)−2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(16.1%)を得た。mp:156〜158℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ10.0(br s,1H),9.66(s,1H),8.62(d,J=8.9Hz,1H),7.33〜7.71(m,6H)。
【0111】
参考例−12
【0112】
【化44】
3−トリフルオロメチルベンゾニトリル(10.0g,58.5mmol)に、クロロホルム(500mL)、メタノール(18.7g,590mmol)を順次加え、0℃にて塩酸ガスを2時間導入した後、室温で12時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に5N−水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去することによりメチル3−トリフルオロメチルフェニルイミデートの粗精成物を得た。次にこのものにエタノール(30mL)、塩化アンモニウム(3.2g,58.5mmol)を順次加え、4時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、固体をヘキサン(100mL)で洗浄することにより、白色固体の3−トリフルオロメチルベンズアミジン塩酸塩の粗生成物を得た。このものはこれ以上精製することなく次の反応に使用した。
【0113】
参考例−13〜14
参考例−12と同様にして、3−ニトロベンゾニトリル及び4−クロロベンゾニトリルから、3−ニトロベンズアミジン塩酸塩及び4−クロロベンズアミジン塩酸塩の白色固体を得た。これらはさらに精製することなく次の反応に使用した。
【0114】
参考例−15
【0115】
【化45】
ナトリウムエトキシド(33.6g,0.84mol)をエタノール(1.5L)に溶かし、ベンズアミジン塩酸塩(120g,0.76mol)を加え、次にエトキシメチレンマロン酸ジエチル(184g,0.84mol)をゆっくり加え、6時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸を加え、析出した固体を水(100mL)とヘキサン(100mL)で洗浄することにより、4−ヒドロキシ−2−フェニルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(123.5g,66.5%)を得た。mp:207〜209℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ8.99(s,1H),8.38(ddd,J=8.1,1.7 and 1.7Hz,2H),7.50〜7.61(m,3H),4.45(q,J=7.3Hz,2H),1.44(t,J=7.3Hz,3H).(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0116】
参考例−16
参考例−15と同様にして、3−トリフルオロメチルベンズアミジン塩酸塩とエトキシメチレンマロン酸ジエチルとの反応により、4−ヒドロキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(72.5%)を得た。mp:134〜135℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.09(s,1H),8.78(br s,1H),8.68(d,J=7.8Hz,1H),7.81(d,J=7.8Hz,1H),7.64(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),4.51(q,J=7.3Hz,2H),1.47(t,J=7.3Hz,3H)(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0117】
参考例−17
参考例−15と同様にして、3−ニトロベンズアミジン塩酸塩とエトキシメチレンマロン酸ジエチルとの反応により、4−ヒドロキシ−2−(3−ニトロフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(50.0%)を得た。mp:185〜186℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.37(dd,J=1.9 and 1.9Hz,1H),9.14(s,1H),8.85(ddd,J=7.4,1.9 and 1.3Hz,1H),8.37(dd,J=7.4 and 7.4Hz,1H),7.69(ddd,J=7.4,1.9 and 1.3Hz,1H),4.44(q,J=7.5Hz,2H),1.48(t,J=7.5Hz,3H)(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0118】
参考例−18
参考例−15と同様にして、4−クロロベンズアミジン塩酸塩とエトキシメチレンマロン酸ジエチルとの反応により、4−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチル(7.0g,95.9%)の白色固体を得た。mp:235〜236℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.00(s,1H),8.40(d,J=8.7Hz,2H),7.50(d,J=8.7Hz,2H),4.47(q,J=7.0Hz,2H),1.45(t,J=7.0Hz,3H)(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0119】
参考例−19
【0120】
【化46】
2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチル(1.0g,3.2mmol)をDMF(20mL)に溶かし、ジメチル硫酸(0.53g,4.2mmol)、炭酸カリウム(0.58g,4.2mmol)を順次加え、100℃で3時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(0.72g,69.0%)を得た。mp:69〜70℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.10(s,1H),8.76(br s,1H),8.66(d,J=7.8Hz,1H),7.80(d,J=7.8Hz,1H),7.62(dd,J=7.8 and7.8Hz,1H),4.21(q,J=7.0Hz 2H),4.24(s,3H),1.42(t,J=7.0Hz,3H)。
【0121】
参考例−20
【0122】
【化47】
2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチル(1.0g,3.2mmol)をDMF(20mL)に溶かし、塩化アリル(0.37g,4.8mmol)、炭酸カリウム(0.58mg,4.2mmol)を順次加え、100℃で3時間加熱した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(1.0g,87.5%)を得た。
【0123】
mp:38〜39℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.10(s,1H),8.74(br s,1H),8.65(d,J=7.8Hz,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.62(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),6.15(ddt,J=15.8,10.5and 5.3Hz,1H),5.60(dd,J=15.8 and 1.4Hz,1H),5.36(dd,J=10.5 and 1.4Hz,1H),5.16(ddd,J=5.3,1.4 and 1.4Hz,2H),4.42(q,J=7.3Hz,2H),1.42(t,J=7.3Hz,3H)。
【0124】
参考例−21
参考例−20と同様にして、2−フェニル−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと3−トリフルオロメチルベンジルクロリドとを反応させ、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(93.6%)を得た。mp:78〜80℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.14(s,1H),8.42〜8.48(m,2H),7.85(br s,1H),7.76(d,J=7.4Hz,1H),7.50〜7.61(m,3H),4.45(q,J=7.5Hz,2H),1.44(t,J=7.5Hz,3H)。
【0125】
参考例−22
参考例−20と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと3−トリフルオロメチルベンジルクロリドとを反応させ、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(53.8%)を得た。mp:100〜102℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.28(dd,J=1.9 and 1.9Hz,1H),9.17(s,1H),8.78(ddd,J=7.9,1.4 and 1.3Hz,1H),8.38(ddd,J=7.9,1.9 and 1.4Hz,1H),7.52〜7.88(m,5H),5.76(s,2H),4.44(q,J=7.0Hz,2H),1.41(t,J=7.0Hz,3H)。
【0126】
参考例−23
参考例−20と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと3−トリフルオロメチルベンジルクロリドとを反応させ、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(44.5%)を得た。mp:99〜100℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.12(s,1H),8.38(dd,J=8.7 and 1.9Hz,2H),7.45〜7.85(m,6H),5.72(s,2H),4.42(q,J=7.5Hz,2H),1.39(t,J=7.5Hz,3H)。
【0127】
参考例−24
参考例−20と同様にして、2−フェニル−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルブロミドとを反応させ、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(81.7%)を得た。mp:102〜103℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.14(s,1H),8.46(dd,J=7.9 and 1.4Hz,2H),7.70〜7.89(m,2H),7.42〜7.60(m,3H),7.20〜7.28(m,2H),5.69(s,2H),4.41(q,J=7.0Hz,2H),1.39(t,J=7.0Hz,3H)。
【0128】
参考例−25
参考例−20と同様にして、2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと3−トリフルオロメトキシベンジルブロミドとを反応させ、4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(64.1%)を得た。mp:58〜60℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.15(s,1H),8.71(br s,1H),8.64(d,J=7.8Hz,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.63(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),7.18〜7.55(m,4H),5.71(s,2H),4.43(q,J=7.0Hz,2H),1.41(t,J=7.0Hz,3H)。
【0129】
参考例−26
【0130】
【化48】
4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチル(0.65g,2.0mmol)にエタノール(30mL)を加え、0.5N−水酸化ナトリウム水溶液(4.2mL)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をヘキサン(50mL)で洗浄することにより、4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(0.57g,95.6%)を得た。mp:217〜220℃;1H−NMR(DMSO−d6,ppm):δ9.04(s,1H),8.76(br s,1H),8.68(d,J=7.8Hz,1H),7.97(d,J=7.8Hz,1H),7.81(t,J=7.8Hz,1H),4.15(s,3H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0131】
参考例−27
参考例−26と同様にして、4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(94.3%)を得た。mp:190〜192℃;1H−NMR(DMSO,TMS,ppm):δ9.06(s,1H),8.74(brs,1H),8.66(d,J=7.8Hz,1H),7.96(d,J=7.8Hz,1H),7.82(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),6.15(ddt,J=15.8,10.5 and 5.3Hz,1H),5.55(dd,J=15.8 and 1.4Hz,1H),5.32(dd,J=10.5 and 1.4Hz,1H),5.16(ddd,J=5.3,1.4 and 1.4Hz,2H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0132】
参考例−28
参考例−26と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(82.4%)を得た。mp:166〜168℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.72(s,1H),8.45(dd,J=8.0 and 2.2Hz,2H),8.03(br s,1H),7.87(d,J=7.5Hz,1H),7.58〜7.70(m,3H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0133】
参考例−29
参考例−26と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(88.0%)を得た。mp:175〜177℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.28(br s,2H),8.80(dd,J=7.9 and 1.9Hz,1H),8.40(dd,J=7.9 and 1.9Hz,1H),7.89(br s,1H),7.57〜7.81(m,4H),5.82(s,2H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0134】
参考例−30
参考例−26と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(87.8%)を得た。mp:200〜203℃;1H−NMR(DMSO−d6,ppm):δ9.07(s,1H),8.46(dd,J=8.7 and 1.8Hz,2H),8.02(br s,1H),7.88(d,J=7.2Hz,1H),7.61〜7.70(m,4H),5.80(s,2H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0135】
参考例−31
参考例−26と同様にして、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(96.9%)を得た。mp:179〜181℃;1H−NMR(DMSO−d6,ppm):δ9.08(s,1H),8.46(dd,J=7.9 and 1.4Hz,2H),8.10(d,J=7.9Hz,1H),7.95(br s,1H),7.57〜7.60(m,4H),5.78(s,2H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0136】
参考例−32
参考例−26と同様にして、4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(78.6%)を得た。mp:155〜156℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.30(s,1H),8.73(br s,1H),8.67(d,J=7.8Hz,1H),7.82(d,J=7.8Hz,1H),7.65(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),7.45〜7.48(m,3H),7.24(d,J=7.8Hz,1H),5.78(s,2H).(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0137】
参考例−33
【0138】
【化49】
4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸(0.30g,1.0mmol)のトルエン溶液(20mL)に、塩化チオニル(3.0mL)を室温で加え、この溶液を3時間加熱還流した。次いで温度を160℃まで昇温し、ディーン・スタークを用いてトルエン及び過剰の塩化チオニルを除去した。反応混合物を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(20mL)を加え、さらに0℃まで冷却した。次いでトリエチルアミン(0.20g,2.0mmol)及び、2,4−ジフルオロアニリン(0.16g,1.1mmol)を加え、徐々に室温まで昇温させ、24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をジエチルエーテル(50mL)で洗浄することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(0.20g,48.9%)を得た。
【0139】
mp:182〜184℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.76(br s,1H),9.45(s,1H),8.77(br s,1H),8.70(d,J=7.8Hz,1H),8.49〜8.60(m,1H),7.80(d,J=7.8Hz,1H),7.64(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),6.92(dd,J=7.8 and 7.8Hz,2H),4.39(s,3H)。
【0140】
参考例−34
参考例−33と同様にして、4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色個体(42.0%)を得た。mp:157〜159℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.81(br d,1H),9.47(s,1H),8.77(br s,1H),8.70(d,J=7.8Hz,1H),8.50(ddd,J=6.0Hz,JHF=8.8 and 8.8Hz,1H),7.80(d,J=7.7Hz,1H),7.65(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),6.89〜7.01(m,2H),6.20(ddt,J=17.2,10.3 and 6.3Hz,1H),5.55(dd,J=17.2 and 1.3Hz,1H),5.49(dd,J=10.3 and 1.3Hz,1H),5.22(d,J=6.3Hz,2H)。
【0141】
参考例−35
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(52.3%)を得た。mp:166〜168℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.62(br d,1H),9.47(s,1H),8.44〜8.54(m,3H),7.86(br s,1H),7.48〜7.77(m,6H),6.83〜6.97(m,2H),5.86(s,2H)。
【0142】
参考例−36
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、3−クロロアニリンと反応させることにより、N−(3−クロロフェニル)−2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(95.6%)を得た。mp:177〜178℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.46(s,1H),9.38(br s,1H),8.51(dd,J=8.0 and 1.6Hz,2H),7.89(br s,1H),7.52〜7.77(m,7H),7.08〜7.22(m,3H),5.83(s,2H)。
【0143】
参考例−37
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、3−メチルチオアニリンと反応させることにより、N−(3−メチルチオフェニル)−2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの薄灰色固体(58.0%)を得た。mp:149〜150℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.47(s,1H),9.24(br s,1H),8.50(dd,J=8.1 and 1.8Hz,2H),7.88(br s,1H),7.77(dd,J=8.1 and 8.1Hz,1H),7.44〜7.70(m,4H),7.12(d,J=8.1Hz,1H),7.07(dd,J=8.8 and 1.8Hz,1H),6.99(dd,J=7.8 and 1.8Hz,1H),5.79(s,2H),2.33(s,3H)。
【0144】
参考例−38
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、アミノアセトニトリル硫酸塩と反応させることにより、N−(シアノメチル)− 2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(37.4%)を得た。mp:187〜188℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.40(s,1H),8.46(dd,J=7.7 and 1.9Hz,2H),7.80(br s,1H),7.51〜7.78(m,7H),5.82(s,2H),4.36(d,J=7.7Hz,2H)。
【0145】
参考例−39
参考例−33と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(84.4%)を得た。mp:206〜208℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.62(br d,1H),9.51(s,1H),9.33(dd,J=1.9 and 1.9Hz,1H),8.83〜8.87(m,1H),8.37〜8.55(m, 2H),7.87(br s,1H),7.58〜7.78(m,4H),6.80〜7.00(m,2H),5.88(s,2H)。
【0146】
参考例−40
参考例−33と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジクロロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(37.0%)を得た。mp:220〜222℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.89(br s,1H),9.52(s,1H),9.33(dd,J=1.9and 1.9Hz,1H),8.60(ddd,J=7.5,1.3 and 1.3Hz,2H),8.60(d,J=8.9Hz,1H),8.41(ddd,J=8.9,1.3 and 1.3Hz,1H),7.58〜7.78(m,4H),7.21〜7.36(m,3H),5.91(s,2H)。
【0147】
参考例−41
参考例−33と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2−アミノビフェニルと反応させることにより、N−(2−ビフェニルイル)−2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(66.3%)を得た。mp:160〜162℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.45(brs,2H),9.15(dd,J=1.8 and 1.8Hz,1H),8.65(d,J=8.6Hz,2H),8.35(ddd,J=8.6,1.3and 1.3Hz,1H),7.65(dd,J=8.0 and 8.0Hz,H),7.25〜7.69(m,10H),5.25(s,2H)。
【0148】
参考例−42
参考例−33と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、オクチルアミンと反応させることにより、N−オクチル−2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(54.6%)を得た。mp:93〜94℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.43(br s,1H),9.28(dd,J=1.8 and 1.8Hz,1H),8.82(dd,J=7.9 and 1.3Hz,1H),8.38(ddd,J=7.9,1.3 and 1.3Hz,1H),7.40〜7.83(m,4H),5.79(s,2H),3.42(dd,J=6.9 and 5.7Hz,2H),1.42〜1.55(m,2H),1.15〜1.30(m,10H),0.88(t,J=6.9Hz,2H)。
【0149】
参考例−43
参考例−33と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(74.6%)を得た。mp:189〜191℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.59(br d,1H),9.45(s,1H),8.42〜8.57(m,3H),7.86(s,1H),7.86(br s,1H),7.48〜7.79(m,4H),6.77〜6.97(m,2H),5.83(s,2H)。
【0150】
参考例−44
参考例−33と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、4−メトキシベンジルアミンと反応させることにより、N−(4−メトキシベンジル)−2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(75.8%)を得た。mp:148〜149℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.41(s,1H),8.40(dd,J=8.7 and 1.9Hz,2H),7.46(dd,J=8.7 and 8.7Hz,2H),7.42〜7.54(m,4H),7.13(dd,J=8.6 and 2.0Hz,2H),6.78(dd,J=8.6 and 2.0Hz,2H),5.69(s,2H),4.53(d,J=5.3Hz,2H),3.80(s,3H)。
【0151】
参考例−45
参考例−33と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2−メトキシエチルアミンと反応させることにより、N−(2−メトキシエチル)−2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの黄白色固体(71.7%)を得た。mp:154〜156℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.38(s,1H),8.40(dd,J=8.8 and 1.8Hz,2H),7.53〜7.91(m,5H),7.45(dd,J=8.8 and 1.8Hz,2H),5.76(s,2H),3.63(t,J=5.3Hz,2H),3.47(t,J=5.3Hz,2H),3.20(s,3H)。
【0152】
参考例−46
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(62.2%)を得た。mp:190〜192℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.60(br s,1H),9.47(s,1H),8.47〜8.58(m,3H),7.88(dd,J=8.3 and 2.0Hz,1H),7.78(br s,1H),7.50〜7.62(m,3H),7.32(d,J=8.3Hz,1H),6.80〜6.95(m,2H),5.81(s,2H)。
【0153】
参考例−47
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、p−トルイジンと反応させることにより、N−(4−メチルフェニル)−2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(54.0%)を得た。mp:170〜171℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.46(s,1H),9.22(br s,1H),8.50(dd,J=8.5 and 1.7Hz,2H),7.90(dd,J=6.6 and 1.7Hz,1H),7.78(br s,1H),7.52〜7.61(m,3H),7.30〜7.39(m,3H),7.13(d,J=8.5Hz,2H),5.77(s,2H),2.33(s,3H)。
【0154】
参考例−48
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、シクロプロピルアミンと反応させることにより、N−シクロプロピル−2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(58.7%)を得た。mp:138〜140℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.39(s,1H),8.46(dd,J=7.3Hz and J=1.7Hz,2H),7.78(d,J=7.3Hz,1H),7.68(br s,1H),7.48〜7.55(m,4H),7.30(d,J=7.3,1H),5.70(s,2H),2.88〜2.94(m,1H),1.68(br s,1H),0.80〜0.90(m,2H),0.41〜0.50(m,2H)。
【0155】
参考例−49
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フェニル−4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(63.5%)を得た。mp:160〜161℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.62(br d,1H),9.49(s,1H),8.76(br s,1H),8.69(d,J=7.8Hz,1H),8.50(ddd,J=5.9Hz,JHF=9.0 and 9.0Hz,1H),7.82(d,J=7.8Hz,1H),7.66(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),7.26〜7.54(m,4H),6.68〜6.97(m,2H),5.82(s,2H)。
【0156】
【発明の効果】
本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体は、優れた生物活性を持つことが期待される新規化合物である。このピリミジン−5−カルボキサミド誘導体は、本発明の製造方法によって得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は有用な生物活性の発現が期待できる新規なピリミジン−5−カルボキサミド誘導体とその中間体及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、除草活性や殺虫活性などの農薬としての生理活性を有するピリミジン誘導体は数多く知られているが、本発明の一般式(1)で示されるような2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミド誘導体に関する報告例はない。本発明のピリミジン誘導体(1)と類似の構造を有するピリミジン誘導体はすでに幾つか報告されている。従来のピリミジン誘導体は殺虫活性を有することが報告されている(例えば特許文献1参照)が、ピリミジン環5位のカルバモイル基上のベンゼン環オルト位はカルバモイル基に限定されている。またそれ以外のピリミジン誘導体(例えば特許文献2,3、及び非特許文献1,2参照)は、ピリミジン環2位にトリフルオロメチル基を有していない点で本発明のピリミジン誘導体(1)とは異なる。
【0003】
【特許文献1】
国際公開第01/70671号パンフレット
【特許文献2】
国際公開第02/42280号パンフレット
【特許文献3】
特開平03−112985号公報
【非特許文献1】
Eur.J.Med.Chem.,17(5),437(1982)
【非特許文献2】
Eur.J.Med.Chem.,17(5),445(1982)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた生物活性が期待できる新規なピリミジン−5−カルボキサミド誘導体とその中間体、及びそれらの製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、優れた生物活性が期待される新規化合物及びその製法について鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、一般式(1)
【0007】
【化15】
(式中、R1aは置換していてもよいC1〜C12のアルキル基、置換していてもよいC7〜C11のアラルキル基、置換していてもよいC3〜C6のアルケニル基、置換していてもよいフェニル基を表す。R2は水素原子、置換していてもよいC1〜C12のアルキル基、置換していてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換していてもよいC7〜C11のアラルキル基又は置換していてもよいフェニル基を表す。但し、R2が置換していてもよいフェニル基の場合、ベンゼン環上の置換基は置換していてもよいカルバモイル基及びチオカルバモイル基にはなりえない。)で示されるピリミジン−5−カルボキサミド誘導体である。
【0008】
また本発明は、一般式(2)
【0009】
【化16】
(式中、R1bは置換していてもよいC7〜C11のアラルキル基又は置換していてもよいフェニル基を表す。R3aは塩素原子又はC1〜C6のアルキルオキシ基を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸誘導体である。
【0010】
さらに本発明は、一般式(2a)
【0011】
【化17】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。R3bはC1〜C6のアルキルオキシ基を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体のエステルを加水分解し、一般式(2b)
【0012】
【化18】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸誘導体とし、次いで塩化チオニルで処理することを特徴とする、一般式(2c)
【0013】
【化19】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸クロリド誘導体の製造方法である。
【0014】
また本発明は、一般式(2c)
【0015】
【化20】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボン酸クロリド誘導体と、一般式(3)
【0016】
【化21】
(式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示されるアミン類とを塩基の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(1b)
【0017】
【化22】
(式中、R1b及びR2は前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法である。
【0018】
更に本発明は、一般式(1c)
【0019】
【化23】
(式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示される4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体と一般式(4)
【0020】
【化24】
(式中、R1aは前記と同じ意味を表す。)で示されるアルコール類とを反応させることを特徴とする、一般式(1)
【0021】
【化25】
(式中、R1a及びR2は前記と同じ意味を表す。但し、R2が置換していてもよいフェニル基の場合、ベンゼン環上の置換基は置換していてもよいカルバモイル基及びチオカルバモイル基にはなりえない。)で示されるピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法である。
【0022】
また本発明は、一般式(1d)
【0023】
【化26】
(式中、R3bは前記と同じ意味を表す。)で示される4−クロロピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体と、一般式(5)
【0024】
【化27】
(式中、R1bは前記と同じ意味を表す。)で示されるアルコール類とを塩基の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(2a)
【0025】
【化28】
(式中、R1b及びR3bは前記と同じ意味を表す。)で示されるピリミジン−5−カルボキサミド誘導体の製造方法である。以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0026】
本発明に係る化合物において、R1〜R3で表される置換基の定義を例示を挙げて以下に説明する。
【0027】
R1a及びR2で表されるアルキル基としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチルブチル基、4−メチルペンチル基、ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等のC1〜C12のアルキル基を例示することができる。
【0028】
これらのアルキル基はハロゲン原子、C3〜C8のシクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、C1〜C6のアルキルチオ基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、アシル基等で一個以上置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、ジフルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、ニトロメチル基、2−メチルチオエチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−クロロエトキシメチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、1−メトキシカルボニルエチル基、1−エトキシカルボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、カルボキシメチル基、アセトニル基、1−アセチルエチル基、3−アセチルプロピル基、フェナシル基、4−クロロフェナシル基、2,4−ジフルオロフェナシル基、4−メチルフェナシル基、4−イソプロピルフェナシル基、4−イソブチルフェナシル基、4−シクロヘキシルフェナシル基、4−シアノフェナシル基、4−ニトロフェナシル基等を例示することができる。
【0029】
R1a、R1b及びR2表されるアラルキル基としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルプロピル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等のC7〜C11のアラルキル基を例示することができる。これらのアラルキル基のアリール基上はハロゲン原子、C1〜C12のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルキルオキシ基、C1〜C6のアルキルチオ基、C1〜C6のアルキルスルホニル基、C1〜C6のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、置換していてもよいカルバモイル基、シアノ基、ニトロ基等で一個以上置換されていてもよい。
【0030】
さらに具体的には、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、2−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、2−ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−ブロモベンジル基、2,4−ジフルオロベンジル基、3,5−ジフルオロベンジル基、2−クロロ−3,6−ジフルオロベンジル基、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンジル基、2,4−ジクロロベンジル基、3,5−ジクロロベンジル基、2,6−ジクロロベンジル基、3,5−ジブロモベンジル基、2,4−ジクロロ−5−フルオロベンジル基、2,3,4−トリフルオロベンジル基、2,3,5−トリフルオロベンジル基、2,3,6−トリフルオロベンジル基、2,4,5−トリフルオロベンジル基、2,4,6−トリフルオロベンジル基、3,4,6−トリフルオロベンジル基、2,4,6−トリクロロベンジル基等を例示することができる。
【0031】
また2,3,4,5−テトラフルオロベンジル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル基、2−クロロ−6−フルオロ−3−メチルベンジル基、6−クロロ−2−フルオロベンジル基、3−クロロ−2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル基、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、5−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、2−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、4−イソプロピルベンジル基、4−イソブチルベンジル基、4−t−ブチルベンジル基、2,4−ジメチルベンジル基、3,5−ジメチルベンジル基、2−(トリフルオロメチル)ベンジル基、3−(トリフルオロメチル)ベンジル基、4−(トリフルオロメチル)ベンジル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル基等を例示することができる。
【0032】
また、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル基、2−メトキシカルボニルベンジル基、3−メトキシカルボニルベンジル基、4−メトキシカルボニルベンジル基、3−カルボキシベンジル基、4−カルボキシベンジル基、3−(N,N−ジメチルカルバモイル)ベンジル基、4−(N,N−ジメチルカルバモイル)ベンジル基、3−(N,N−ジエチルカルバモイル)ベンジル基、3−(N−エチル−N−プロピルカルバモイル)ベンジル基、3−シアノベンジル基、4−シアノベンジル基、2−メトキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、4−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、3−トリフルオロメトキシベンジル基、3−ジフルオロメトキシベンジル基、4−トリフルオロメトキシベンジル基、4−フェノキシベンジル基、4−メチルチオベンジル基、3−(ジフルオロメチル)チオベンジル基、3−(トリフルオロメチル)チオベンジル基、4−メチルスルホニルベンジル基等を例示することができる。
【0033】
また、2−ニトロベンジル基、3−ニトロベンジル基、4−ニトロベンジル基、1−(2−フルオロフェニル)エチル基、1−(2−クロロフェニル)エチル基、1−(2−ブロモフェニル)エチル基、1−(3−フルオロフェニル)エチル基、1−(3−クロロフェニル)エチル基、1−(3−ブロモフェニル)エチル基、1−(4−フルオロフェニル)エチル基、1−(4−クロロフェニル)エチル基、1−(4−ブロモフェニル)エチル基、1−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル基、1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル基、1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル基、2−(3−ブロモフェニル)エチル基、2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基等を例示することができる。
【0034】
R1aで表されるアルケニル基としては、直鎖状もしくは分枝状あるいは環状のいずれであってもよく、1−プロペニル基、アリル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、1−シクロペンテニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、1−シクロヘキセニル基、2−ヘプテニル基、1−シクロオクテニル基等のC3〜C6のアルケニル基を例示することができる。また、これらのアルケニル基はハロゲン原子等で置換されていてもよく、例えば、2−クロロ−2−プロペニル基、3−クロロプロペニル基、4−クロロ−2−ブテニル基等を例示することができる。
【0035】
R1a、R1b及びR2で表される置換していてもよいフェニル基としては、ベンゼン環上の置換基として、ハロゲン原子、C1〜C12のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアシル基、C1〜C4のアルコキシイミノ基で置換されたC1〜C12のアルキル基、C1〜C6のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、シアノ基、C1〜C6のアルコキシ基、アリールオキシ基、C1〜C6のハロアルキルオキシ基、C1〜C6のアルキルチオ基、C1〜C6のアルキルスルフィニル基、C1〜C6のアルキルスルホニル基、C1〜C6のハロアルキルチオ基、C1〜C6のハロアルキルスルフィニル基、C1〜C6のハロアルキルスルホニル基、ニトロ基等を例示することができる。
【0036】
さらに具体的には、2−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−フルオロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル基、2,4,5−トリクロロフェニル基、2,4−ジクロロ−3−メチルフェニル基、2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル基、2,4−ジクロロ−5−イソプロピルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−メトキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−イソプロピルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−シクロペンチルオキシフェニル基、2−フルオロ−4−クロロ−5−プロパルギルオキシフェニル基等を例示することができる。
【0037】
また、2−フルオロ−4−クロロ−5−(1−ブチン−3−イルオキシ)フェニル基、2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−フルオロ−3−フェノキシフェニル基、2−フルオロ−5−ニトロフェニル基、2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−アセチルフェニル基、4−アセチルフェニル基、4−イソバレリルフェニル基等を例示することができる。
【0038】
また、2−メトキシカルボニルフェニル基、2−エトキシカルボニルフェニル基、3−メトキシカルボニルフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、2−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、4−イソプロピルオキシフェニル基、4−t−ブチルオキシフェニル基、3−トリフルオロメトキシフェニル基、4−トリフルオロメトキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基、4−フェノキシフェニル基、2−メチルチオフェニル基、4−メチルチオフェニル基、2−メチルスルフィニルフェニル基、4−メチルスルフィニルフェニル基、2−メチルスルホニルフェニル基、4−メチルスルホニルフェニル基、4−(トリフルオロメチル)チオフェニル基、4−(トリフルオロメチル)スルフィニルフェニル基、4−(トリフルオロメチル)スルホニルフェニル基、2−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等を例示することができる。
【0039】
R2で表されるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等のC3〜C8のシクロアルキル基を例示することができる。また、これらのシクロアルキル基はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシカルボニル基、シアノ基等で置換されていてもよく、さらに具体的には、1−メチルシクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、2−クロロシクロプロピル基、2,2−ジクロロシクロプロピル基、2−メトキシカルボニルシクロプロピル基、2−シアノシクロプロピル基、2−メチルシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基等を例示することができる。
【0040】
R3a及びR3bで表されるC1〜C6のアルキルオキシ基としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれであってもよく、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、1−エチルプロピルオキシ基、1−メチルブチルオキシ基、2−メチルブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基等を例示することができる。
【0041】
次に本発明の化合物の製造方法についてさらに詳細に説明する。
【0042】
製造原料となる4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル類は文献既知の方法(J. A. Barone, E. Peters and H. Tiecklmann, J. Org. Chem., 24, 198 (1959))によって製造することができ、例えば、トリフルオロアセトアミジンとエトキシメチレンマロン酸ジエチルとの反応によって4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルを合成することができる(下記参考例−1参照)。
【0043】
製造方法−1(工程−1〜4)は、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル(6)から、4位水酸基上への置換基の導入(2a)、エステルの加水分解(2b)、カルボン酸クロリド(2c)の調製を経て、本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1b)を製造する方法である(式中、R1b、R2及びR3bは前記と同じ意味を表す。Xは脱離基を表す。)。
【0044】
【化29】
工程−1は、4−ヒドロキシピリミジン誘導体(6)と化合物(7)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明のピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)を製造する工程である。
【0045】
本反応は塩基存在下に行うことが必須であり、塩基としては、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジメチルアニリン等の有機アミン類を用いることができる。塩基の使用量は特に制限はないが、反応基質に対して等量以上用いて反応を実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。
【0046】
反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、N−メチルピロリドン等のアミド類、DMSO、あるいはこれらの混合溶媒等を用いることができる。反応温度については特に制限はないが、0℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0047】
本工程において、置換基R1bが置換していてもよいフェニル基の場合には、ベンゼン環上の置換基としては、ニトロ基やシアノ基、トリフルオロメチル基、アルコキシカルボニル基、置換スルホニル基などの電子吸引性の置換基が、収率良く反応が進行する点で好ましい。
【0048】
脱離基Xとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基などの置換スルホニル基を例示することができる。
【0049】
工程−2は、ピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)のエステルを加水分解する工程である。本加水分解では、通常エステルの加水分解反応に利用される方法を用いることにより容易に目的物を得ることができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物水溶液を塩基として用い、水、あるいはアセトニトリル、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール等の水と均一に混合する有機溶媒と水との混合溶媒中で反応を行うことができる。反応は0℃から150℃の範囲からから適宜選ばれた温度で実施することができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であれば再結晶等により精製することもできる。
【0050】
工程−3は、ピリミジン−5−カルボン酸誘導体(2b)からその酸クロリド誘導体(2c)を製造する工程である。本工程は通常カルボン酸から酸ハライドへの変換反応に利用される方法を用いることにより容易に目的物を得ることができ、例えば、チオニルクロリド、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン等の塩素化剤を等量以上用い、無溶媒中あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、クロロホルム、ジクロロメタン等の反応に害を与えない溶媒中で実施することができる。反応は室温から180℃の範囲から適宜選ばれた温度で実施することができる。反応終了後は、溶媒や過剰のハロゲン化試剤を、例えば加熱減圧下に除去することにより、容易に目的とするピリミジン−5−カルボン酸クロリド誘導体(2c)を得ることができ、また、このものは単離することなく次の反応に使用することもできる。
【0051】
工程−4は、ピリミジン−5−カルボン酸クロリド誘導体(2c)とアミン類(3)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1b)を製造する工程である。
【0052】
本反応は塩基存在下に行うことが必須であり、塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩基、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジメチルアニリン等の有機アミン類を用いることができる。塩基の使用量は特に制限はないが、反応基質に対して等量以上用いて反応を実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、N−メチルピロリドン等のアミド類、DMSOあるいはこれらの混合溶媒等を用いることができる。反応温度については特に制限はないが、0℃から100℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0053】
製造方法−2(工程−5〜8)は、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル(6)から、エステルの加水分解(8)、4位水酸基の塩素原子への変換とカルボン酸クロリド(9)の調製を経て、アミド化により本発明の4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1c)を製造し、さらにアルコール類(4)との反応により、本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1)を製造する方法である(式中、R1a、R2及びR3bは前記と同じ意味を表す。)。
【0054】
【化30】
工程−5は、4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(6)のエステルを加水分解する工程である。本加水分解では、上記した工程−2と同様の方法で実施することにより、目的とする4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸誘導体(8)を収率良く得ることができる。
【0055】
工程−6は、4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸誘導体(7)の4位水酸基の塩素化と5位カルボン酸の酸クロリドへの変換を同時に行う工程である。本工程は文献既知の方法(M. S. S. Palanki, P. E.Erdman, L. M. Gayo−Fung, G. I. Shevlin, R. W. Sullivan, M. J. Suto, M. E. Goldman, L. J. Ransone, B. L. Bennett and A. M. Manning, J. Med. Chem., 43, 3995 (2000))を参考にして行うことにより、目的物を製造することができるが、塩素化剤として塩化ホスホリルと塩化チオニルの混合物を用い、無溶媒中で50〜150℃の加熱下で実施することが収率良く目的物が得られる点で好ましい。反応終了後は、過剰のハロゲン化試剤を、例えば加熱減圧下に除去することにより、目的とする4−クロロピリミジン−5−カルボン酸クロリド(9)を得ることができ、また、このものは単離することなく次の反応に使用することもできる。
【0056】
工程−7は、4−クロロピリミジン−5−カルボン酸クロリド(9)とアミン類(3)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明の4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1c)を製造する工程である。本工程は上記した工程−4と同様の方法で実施すことにより、目的とする4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1c)を製造することができるが、目的とするアミド体のみを収率良く製造できる点で、Anmerlyst A−21などのイオン交換樹脂の存在下に実施することが好ましい。本反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、酢酸エチル、プロピオン酸エチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン(DME)等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、あるいはこれらの混合溶媒を使用することができる。反応温度は0℃から80℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応を実施することが収率が良い点で好ましい。イオン交換樹脂の使用量は反応基質に対して過剰量用いることが収率が良い点で好ましい。
【0057】
工程−8は、4−クロロピリミジン−5−カルボキサミド誘導体(1c)とアルコール類(4)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明のピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(1)を製造する工程である。本反応は塩基存在下に行うことが必須であり、塩基としては、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジメチルアニリン等の有機アミン類を用いることができる。塩基の使用量は特に制限はないが、反応基質に対して等量以上用いて反応を実施することにより、収率良く目的物を得ることができる。
【0058】
反応は溶媒中で行うことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、N−メチルピロリドン等のアミド類、DMSO、あるいはこれらの混合溶媒等を用いることができる。反応温度については特に制限はないが、0℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0059】
製造方法−3(工程−9,10)は、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル(6)から、4位水酸基を塩素原子へ変換し、次いでアルコール類(5)との反応により、本発明のピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)を製造する方法である(式中、R1b及びR3bは前記と同じ意味を表す。)。
【0060】
【化31】
工程−9は、ピリミジン環4位の水酸基を塩素原子に変換する工程である。本反応は、含窒素複素環における窒素原子に隣接した炭素上の水酸基の塩素化の方法として、通常用いる塩素化の方法を利用することにより、容易に目的とする4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エステル(1d)を製造することができる。例えば、塩素化剤としては塩化ホスホリルや三塩化リン、五塩化リンなどを用いることができ、その使用量は反応基質に対して過剰量用いることが収率が良い点で好ましい。反応は80〜150℃の範囲から適宜選ばれた温度で実施することにより、収率よく目的物を得ることができる。反応は、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができるが、無溶媒中で行うこともできる。
【0061】
工程−10は4−クロロピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(1d)とアルコール類(5)を塩基の存在下に反応させることにより、本発明のピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)を製造する工程である。本工程は上記した工程−8と同様に実施することができる。
【0062】
このようにして得られたピリミジン−5−カルボン酸エステル誘導体(2a)は上記した製造方法−1の方法により、本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体へと導くことができる。
【0063】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0064】
参考例−1
【0065】
【化32】
ナトリウムエトキシド(2.7g,40mmol)をエタノール(30mL)に溶かし、トリフルオロアセトアミジン(4.5g,40mmol)のエタノール(20mL)溶液を0℃で加え、次にエトキシメチレンマロン酸ジエチル(8.6g,40mmol)のエタノール(20mL)溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌した後、3時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(300mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1)を用いて精製することにより、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(2.9g,30.8%)を得た。
【0066】
mp:67〜68℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.17(s,1H),4.56(q,J=7.0Hz,2H),1.49(t,J=7.0Hz,3H)。(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0067】
参考例−2
【0068】
【化33】
4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(2.0g,8.5mmol)をDMF(20mL)に溶かし、ヨウ化メチル(1.8g,12.8mmol)と、炭酸カリウム(1.8g,10.2mmol)を順次加え、室温で4時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)を用いて精製することにより、4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(1.2g,56.4%)を得た。
【0069】
mp:36〜37℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.07(s,1H),4.40(q,J=7.0Hz,2H),4.18(s,3H),1.41(t,J=7.0Hz,3H)。
【0070】
参考例−3
参考例−2と同様にして、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルとヨウ化エチルとの反応により、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの無色液体(89.4%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.05(s,1H),4.64(q,J=7.5Hz,2H),4.41(q,J=7.5Hz,2H),1.48(t,J=7.5Hz,3H),1.40(t,J=7.5Hz,3H)。
【0071】
参考例−4
参考例−2と同様にして、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルと塩化アリルとの反応により、4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの無色液体(68.5%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.09(s,1H),6.03(ddt,J=16.0,10.5 and 5.2Hz,1H),5.54(dd,J=16.0 and 1.4Hz,1H),5.36(dd,J=10.5 and 1.4Hz,1H),5.09(ddd,J=5.2,1.4 and 1.4Hz,2H),4.43(q,J=7.0Hz,2H),1.41(t,J=7.0Hz,3H)。
【0072】
参考例−5
参考例−2と同様にして、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルとヨウ化オクタンとの反応により、4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの褐色液体(47.8%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.05(s,1H),4.55(t,J=7.3Hz,2H),4.40(q,J=7.3Hz,2H),1.78〜1.90(m,2H),1.40(t,J=7.3Hz,3H),1.23〜1.55(m,10H),0.88〜0.95(m,3H)。
【0073】
参考例−6
【0074】
【化34】
4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(1.0g,4.0mmol)をエタノール(10mL)に溶かし、0.5N−水酸化ナトリウム水溶液(8.4mL)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(150mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をヘキサン(50mL)で洗浄することにより、4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(0.79g,88.9%)を得た。mp:76〜78℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.24(s,1H),4.24(s,3H)。(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0075】
参考例−7
参考例−6と同様にして、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの加水分解により、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(91.0%)を得た。mp:102〜103℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.26(s,1H),4.74(q,J=7.0Hz,2H),1.53(t,J=7.0Hz,3H)。(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0076】
参考例−8
参考例−6と同様にして、4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの加水分解により、4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(96.3%)を得た。mp:104〜105℃:1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.26(s,1H),6.09(ddt,J=16.0,10.5 and 5.2Hz,1H),5.56(dd,J=16.0 and 1.4Hz,1H),5.40(dd,J=10.5 and 1.4Hz,1H),5.15(ddd,J=5.2,1.3 and 1.3Hz,2H)。(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0077】
参考例−9
参考例−6と同様にして、4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの加水分解により、4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の褐色液体(93.7%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.24(s,1H),4.55(t,J=6.8Hz,2H),4.64(q,J=6.8Hz,2H),1.85〜1.97(m,2H),1.21〜1.68(m,10H),0.83〜0.94(m,3H)。(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0078】
参考例−10
【0079】
【化35】
4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(2.5g,10.6mmol)をエタノール(20mL)に溶かし、2N−水酸化カリウム水溶液(26.5mmol)を加え、100℃で4時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去することにより、4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(1.5g,90.7%)を得た。mp:159〜161℃;1H−NMR(DMSO,TMS,ppm):δ2.51(s,1H)。(カルボン酸の水素ならびに水酸基は帰属できなかった。)。
【0080】
参考例−11
【0081】
【化36】
4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(2.5g,10.6mmol)に、塩化ホスホリル(15mL)を加え、110℃で2時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を氷水にゆっくりあけ、塩化ホスホリルを分解した後、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去することにより、4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの黄色液体を得た。
【0082】
実施例−1
【0083】
【化37】
4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸(0.4g,1.8mmol)のトルエン溶液(20mL)に、塩化チオニル(4.0mL)を室温で加え、この溶液を3時間加熱還流した。次いで温度を160℃まで昇温し、ディーン・スタークを用いてトルエン及び過剰の塩化チオニルを除去した。反応混合物を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(20mL)を加え、さらに0℃まで冷却した。次いでトリエチルアミン(0.36g,3.6mmol)及び、2,4−ジフルオロアニリン(0.28g,2.2mmol)を加え、徐々に室温まで昇温させ、24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をジエチルエーテル(50mL)で洗浄することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(0.35g,57.5%)を得た。
【0084】
mp:156〜158℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.65(brs,1H),9.49(s,1H),8.40〜8.52(m,1H),6.90〜7.05(m,2H),4.36(s,3H)。
【0085】
実施例−2
実施例−1と同様にして、4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いで2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−オクチルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(24.7%)を得た。mp:79〜80℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.79(br s,1H),9.49(s,1H),8.44〜8.46(m,1H),6.88〜7.00(m,2H),4.73(t,J=6.8Hz,2H),1.97〜2.10(m,2H),1.29〜1.61(m,10H),0.85〜0.90(m,3H)。
【0086】
実施例−3
実施例−1と同様にして、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いでシクロプロピルアミンと反応させることにより、N−シクロプロピル−4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(59.5%)を得た。mp:70〜71℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.40(s,1H),7.63(br s,1H),4.70(q,J=7.5Hz,2H),2.91〜3.08(m,1H),1.53(t,J=7.5Hz,3H),0.88〜0.99(m,2H),0.62〜0.71(m,2H)。
【0087】
実施例−4
実施例−1と同様にして、4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いで4−トリルオキシベンジルアミンと反応させることにより、N−[4−(4−トリルオキシ)ベンジル]−4−メトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの褐色液体(40.1%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.44(s,1H),7.74(br s,1H),7.32(d,J=8.6Hz,2H),7.20(d,J=8.6Hz,2H),6.94(d,J=8.6Hz,2H),6.89(d,J=8.6Hz,2H),4.55〜4.68(m,2H),2.34(s,3H),1.44(t,J=7.0Hz,3H)。
【0088】
実施例−5
実施例−1と同様にして、4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いで4−トリルオキシベンジルアミンと反応させることにより、N−[4−(4−トリルオキシ)ベンジル]−4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの褐色液体(40.1%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.43(s,1H),7.85(br s,1H),7.30(d,J=8.6Hz,2H),7.18(d,J=8.6Hz,2H),6.97(d,J=8.6Hz,2H),6.90(d,J=8.6Hz,2H),4.62〜4.69(m,4H),2.34(s,3H),1.44(q,J=7.0Hz,3H)。
【0089】
実施例−6
実施例−1と同様にして、4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、次いで2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−アリルオキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(18.6%)を得た。mp:135〜136℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.74(br s,1H),9.50(s,1H),8.50(ddd,J=6.6Hz,JHF=9.4 and 9.4Hz,1H),6.89〜7.01(m,2H),6.20(ddt,J=17.0,10.3 and 2.3Hz,1H),5.55(dd,J=17.0 and 1.2Hz,1H),5.51(dd,J=10.3 and 1.2Hz,1H),5.22(d,J=6.5Hz,2H)。
【0090】
実施例−7
【0091】
【化38】
4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸(2.0g,9.6mmol)に、塩化ホスホリル(20mL)と塩化チオニル(15mL)を室温で順次加え、110℃で24時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物にトルエン(20mL)を加え、減圧留去によって、塩化ホスホリルと塩化チオニルを完全に除去することにより、4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸クロリドを得た。このものに酢酸エチル(50mL)と、2,4−ジフルオロアニリン(1.24g,9.6mmol)、Anmerlyst A−21(1.9g)を順次加え、室温で1時間攪拌した。反応終了後、Anmerlyst A−21を除去し、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1)を用いて精製することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの褐色固体(2.3g,71.0%)を得た。mp:178〜183℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.33(s,1H),8.30〜8.42(m,2H),6.92〜7.02(m,2H)。
【0092】
実施例−8
【0093】
【化39】
N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジ−5−カルボキサミド(0.50g,1.5mmol)をエタノール(5mL)に溶かし、ナトリウムエトキシド(0.10g,1.6mmol)をチえ、6時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−エトキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(0.12,23.4%)を得た。mp:168〜170℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.82(br s,1H),9.49(s,1H),8.40〜8.52(m,1H),6.88〜7.00(m,2H),4.80(q,J=7.3Hz,2H),1.63(t,J=7.3Hz,2H)。
【0094】
実施例−9
【0095】
【化40】
水素化ナトリウム(0.070g,3.0mmol)をTHF(5mL)に溶かし、0℃に冷却した後、1,1,1−トリフルオロエタノール(0.60g,6.0mmol)を加え、30分間攪拌した。次に、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミド(1.0g,3.0mmol)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(50ml)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(0.32g,27.0%)を得た。mp:187〜188℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.85(br s,1H),9.49(br s,1H),8.37〜8.53(m,1H),6.80〜7.05(m,2H),5.11(q,JHF=7.9Hz,2H)。
【0096】
実施例−10
【0097】
【化41】
水素化ナトリウム(0.18g,4.3mmol)にDMF(10mL)を加え、次に0℃にてフェノール(0.40g,4.3mmol)を加えた。次に、4−クロロ−2−トフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルのDMF(5mL)溶液をゆっくり加え、3時間、80℃で加熱した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)を用いて精製することにより、4−フェノキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(0.97g,79.7%)を得た。mp:42〜43℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.20(s,1H),6.95〜7.60(m,5H),4.49(q,J=7.3Hz,2H),1.44(t,J=7.3Hz,3H)。
【0098】
実施例−11
実施例−10と同様にして、3−ヒドロキシベンゾトリフルオリドのナトリム塩と4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルとを反応させ、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの無色液体(89.3%)を得た。1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.25(s,1H),6.95〜7.60(m,5H),4.50(q,J=7.5Hz,2H),1.45(t,J=7.5Hz,3H)。
【0099】
実施例−12
実施例−10と同様にして、4−フェノキシフェノールのナトリム塩と4−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルとを反応させ、4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(69.8%)を得た。mp:87〜88℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.20(s,1H),7.02〜7.40(m,9H),4.49(q,J=7.0Hz,2H),1.44(t,J=7.0Hz,3H)。
【0100】
実施例−13
【0101】
【化42】
4−フェノキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチル(0.50g,1.6mmol)をエタノール(10mL)に溶かし、0.5N−水酸化ナトリウム水溶液(3.4mL)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(150mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を用いて精製することにより、4−フェノキシ−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(270mg,59.4%)を得た。mp:112〜115℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.35(s,1H),7.25〜7.52(m,5H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0102】
実施例−14
実施例−13と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解し、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(42.3%)を得た。mp:112〜115℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.40(s,1H),7.41〜7.62(m,5H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0103】
実施例−15
実施例−13と同様にして、4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解し、4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(44.3%)を得た。mp:112〜115℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.34(s,1H),7.41〜7.52(m,9H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0104】
実施例−16
【0105】
【化43】
4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]−2−トリフルオロメチルピリミジン−5−カルボン酸(0.50g,1.3mmol)のトルエン溶液(20mL)に、塩化チオニル(5.0mL)を室温で加え、この溶液を3時間加熱還流した。次いで温度を160℃まで昇温し、ディーン・スタークを用いてトルエン及び過剰の塩化チオニルを除去した。反応混合物を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(20mL)を加え、さらに0℃まで冷却した。次いでトリエチルアミン(0.26g,2.6mmol)及び4−クロロアニリン(0.20g,1.6mmol)を加え、徐々に室温まで昇温させ、24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、N−(4−クロロフェニル)−4−[(4−フェノキシ)フェノキシ]ピリミジン−5−カルボキサミドの黄色固体(0.44g,68.1%)を得た。
【0106】
mp:138〜139℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.61(s,1H),9.44(br s,1H),7.63(d,J=8.8Hz,2H),7.07〜7.42(m,10H)。
【0107】
実施例−17
実施例−16と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、3−アミノベンゾトリフルオリドと反応させることにより、N−(3−トリフルオロフェニル)−2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(62.5%)を得た。mp:98〜99℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.65(s,1H),9.26(br s,1H),7.99(br s,1H),7.85(d,J=7.5Hz,1H),7.45〜7.73(m,5H)。
【0108】
実施例−18
実施例−16と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、4−フルオロアニリンと反応させることにより、N−(4−フルオロフェニル)−2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(61.6%)を得た。mp:114〜115℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.64(s,1H),9.13(br s,1H),7.44〜7.71(m,5H),7.14(m,2H)。
【0109】
実施例−19
実施例−16と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(28.7%)を得た。mp:104〜105℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.65(s,1H),9.57(br s,1H),8.47(m,1H),7.48〜7.70(m,4H),6.88〜7.05(m,2H)。
【0110】
実施例−20
実施例−16と同様にして、2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジクロロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジクロロフェニル)−2−トリフルオロメチル−4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(16.1%)を得た。mp:156〜158℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ10.0(br s,1H),9.66(s,1H),8.62(d,J=8.9Hz,1H),7.33〜7.71(m,6H)。
【0111】
参考例−12
【0112】
【化44】
3−トリフルオロメチルベンゾニトリル(10.0g,58.5mmol)に、クロロホルム(500mL)、メタノール(18.7g,590mmol)を順次加え、0℃にて塩酸ガスを2時間導入した後、室温で12時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に5N−水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去することによりメチル3−トリフルオロメチルフェニルイミデートの粗精成物を得た。次にこのものにエタノール(30mL)、塩化アンモニウム(3.2g,58.5mmol)を順次加え、4時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、固体をヘキサン(100mL)で洗浄することにより、白色固体の3−トリフルオロメチルベンズアミジン塩酸塩の粗生成物を得た。このものはこれ以上精製することなく次の反応に使用した。
【0113】
参考例−13〜14
参考例−12と同様にして、3−ニトロベンゾニトリル及び4−クロロベンゾニトリルから、3−ニトロベンズアミジン塩酸塩及び4−クロロベンズアミジン塩酸塩の白色固体を得た。これらはさらに精製することなく次の反応に使用した。
【0114】
参考例−15
【0115】
【化45】
ナトリウムエトキシド(33.6g,0.84mol)をエタノール(1.5L)に溶かし、ベンズアミジン塩酸塩(120g,0.76mol)を加え、次にエトキシメチレンマロン酸ジエチル(184g,0.84mol)をゆっくり加え、6時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸を加え、析出した固体を水(100mL)とヘキサン(100mL)で洗浄することにより、4−ヒドロキシ−2−フェニルピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(123.5g,66.5%)を得た。mp:207〜209℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ8.99(s,1H),8.38(ddd,J=8.1,1.7 and 1.7Hz,2H),7.50〜7.61(m,3H),4.45(q,J=7.3Hz,2H),1.44(t,J=7.3Hz,3H).(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0116】
参考例−16
参考例−15と同様にして、3−トリフルオロメチルベンズアミジン塩酸塩とエトキシメチレンマロン酸ジエチルとの反応により、4−ヒドロキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(72.5%)を得た。mp:134〜135℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.09(s,1H),8.78(br s,1H),8.68(d,J=7.8Hz,1H),7.81(d,J=7.8Hz,1H),7.64(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),4.51(q,J=7.3Hz,2H),1.47(t,J=7.3Hz,3H)(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0117】
参考例−17
参考例−15と同様にして、3−ニトロベンズアミジン塩酸塩とエトキシメチレンマロン酸ジエチルとの反応により、4−ヒドロキシ−2−(3−ニトロフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(50.0%)を得た。mp:185〜186℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.37(dd,J=1.9 and 1.9Hz,1H),9.14(s,1H),8.85(ddd,J=7.4,1.9 and 1.3Hz,1H),8.37(dd,J=7.4 and 7.4Hz,1H),7.69(ddd,J=7.4,1.9 and 1.3Hz,1H),4.44(q,J=7.5Hz,2H),1.48(t,J=7.5Hz,3H)(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0118】
参考例−18
参考例−15と同様にして、4−クロロベンズアミジン塩酸塩とエトキシメチレンマロン酸ジエチルとの反応により、4−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチル(7.0g,95.9%)の白色固体を得た。mp:235〜236℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.00(s,1H),8.40(d,J=8.7Hz,2H),7.50(d,J=8.7Hz,2H),4.47(q,J=7.0Hz,2H),1.45(t,J=7.0Hz,3H)(水酸基の水素は帰属できなかった。)。
【0119】
参考例−19
【0120】
【化46】
2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチル(1.0g,3.2mmol)をDMF(20mL)に溶かし、ジメチル硫酸(0.53g,4.2mmol)、炭酸カリウム(0.58g,4.2mmol)を順次加え、100℃で3時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(0.72g,69.0%)を得た。mp:69〜70℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.10(s,1H),8.76(br s,1H),8.66(d,J=7.8Hz,1H),7.80(d,J=7.8Hz,1H),7.62(dd,J=7.8 and7.8Hz,1H),4.21(q,J=7.0Hz 2H),4.24(s,3H),1.42(t,J=7.0Hz,3H)。
【0121】
参考例−20
【0122】
【化47】
2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチル(1.0g,3.2mmol)をDMF(20mL)に溶かし、塩化アリル(0.37g,4.8mmol)、炭酸カリウム(0.58mg,4.2mmol)を順次加え、100℃で3時間加熱した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製することにより、4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(1.0g,87.5%)を得た。
【0123】
mp:38〜39℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.10(s,1H),8.74(br s,1H),8.65(d,J=7.8Hz,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.62(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),6.15(ddt,J=15.8,10.5and 5.3Hz,1H),5.60(dd,J=15.8 and 1.4Hz,1H),5.36(dd,J=10.5 and 1.4Hz,1H),5.16(ddd,J=5.3,1.4 and 1.4Hz,2H),4.42(q,J=7.3Hz,2H),1.42(t,J=7.3Hz,3H)。
【0124】
参考例−21
参考例−20と同様にして、2−フェニル−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと3−トリフルオロメチルベンジルクロリドとを反応させ、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(93.6%)を得た。mp:78〜80℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.14(s,1H),8.42〜8.48(m,2H),7.85(br s,1H),7.76(d,J=7.4Hz,1H),7.50〜7.61(m,3H),4.45(q,J=7.5Hz,2H),1.44(t,J=7.5Hz,3H)。
【0125】
参考例−22
参考例−20と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと3−トリフルオロメチルベンジルクロリドとを反応させ、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(53.8%)を得た。mp:100〜102℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.28(dd,J=1.9 and 1.9Hz,1H),9.17(s,1H),8.78(ddd,J=7.9,1.4 and 1.3Hz,1H),8.38(ddd,J=7.9,1.9 and 1.4Hz,1H),7.52〜7.88(m,5H),5.76(s,2H),4.44(q,J=7.0Hz,2H),1.41(t,J=7.0Hz,3H)。
【0126】
参考例−23
参考例−20と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと3−トリフルオロメチルベンジルクロリドとを反応させ、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(44.5%)を得た。mp:99〜100℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.12(s,1H),8.38(dd,J=8.7 and 1.9Hz,2H),7.45〜7.85(m,6H),5.72(s,2H),4.42(q,J=7.5Hz,2H),1.39(t,J=7.5Hz,3H)。
【0127】
参考例−24
参考例−20と同様にして、2−フェニル−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルブロミドとを反応させ、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(81.7%)を得た。mp:102〜103℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.14(s,1H),8.46(dd,J=7.9 and 1.4Hz,2H),7.70〜7.89(m,2H),7.42〜7.60(m,3H),7.20〜7.28(m,2H),5.69(s,2H),4.41(q,J=7.0Hz,2H),1.39(t,J=7.0Hz,3H)。
【0128】
参考例−25
参考例−20と同様にして、2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸エチルと3−トリフルオロメトキシベンジルブロミドとを反応させ、4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルの白色固体(64.1%)を得た。mp:58〜60℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.15(s,1H),8.71(br s,1H),8.64(d,J=7.8Hz,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.63(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),7.18〜7.55(m,4H),5.71(s,2H),4.43(q,J=7.0Hz,2H),1.41(t,J=7.0Hz,3H)。
【0129】
参考例−26
【0130】
【化48】
4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチル(0.65g,2.0mmol)にエタノール(30mL)を加え、0.5N−水酸化ナトリウム水溶液(4.2mL)を加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をヘキサン(50mL)で洗浄することにより、4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(0.57g,95.6%)を得た。mp:217〜220℃;1H−NMR(DMSO−d6,ppm):δ9.04(s,1H),8.76(br s,1H),8.68(d,J=7.8Hz,1H),7.97(d,J=7.8Hz,1H),7.81(t,J=7.8Hz,1H),4.15(s,3H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0131】
参考例−27
参考例−26と同様にして、4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(94.3%)を得た。mp:190〜192℃;1H−NMR(DMSO,TMS,ppm):δ9.06(s,1H),8.74(brs,1H),8.66(d,J=7.8Hz,1H),7.96(d,J=7.8Hz,1H),7.82(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),6.15(ddt,J=15.8,10.5 and 5.3Hz,1H),5.55(dd,J=15.8 and 1.4Hz,1H),5.32(dd,J=10.5 and 1.4Hz,1H),5.16(ddd,J=5.3,1.4 and 1.4Hz,2H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0132】
参考例−28
参考例−26と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(82.4%)を得た。mp:166〜168℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.72(s,1H),8.45(dd,J=8.0 and 2.2Hz,2H),8.03(br s,1H),7.87(d,J=7.5Hz,1H),7.58〜7.70(m,3H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0133】
参考例−29
参考例−26と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(88.0%)を得た。mp:175〜177℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.28(br s,2H),8.80(dd,J=7.9 and 1.9Hz,1H),8.40(dd,J=7.9 and 1.9Hz,1H),7.89(br s,1H),7.57〜7.81(m,4H),5.82(s,2H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0134】
参考例−30
参考例−26と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(87.8%)を得た。mp:200〜203℃;1H−NMR(DMSO−d6,ppm):δ9.07(s,1H),8.46(dd,J=8.7 and 1.8Hz,2H),8.02(br s,1H),7.88(d,J=7.2Hz,1H),7.61〜7.70(m,4H),5.80(s,2H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0135】
参考例−31
参考例−26と同様にして、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(96.9%)を得た。mp:179〜181℃;1H−NMR(DMSO−d6,ppm):δ9.08(s,1H),8.46(dd,J=7.9 and 1.4Hz,2H),8.10(d,J=7.9Hz,1H),7.95(br s,1H),7.57〜7.60(m,4H),5.78(s,2H)(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0136】
参考例−32
参考例−26と同様にして、4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを加水分解することにより、4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸の白色固体(78.6%)を得た。mp:155〜156℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.30(s,1H),8.73(br s,1H),8.67(d,J=7.8Hz,1H),7.82(d,J=7.8Hz,1H),7.65(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),7.45〜7.48(m,3H),7.24(d,J=7.8Hz,1H),5.78(s,2H).(カルボン酸の水素は帰属できなかった。)。
【0137】
参考例−33
【0138】
【化49】
4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸(0.30g,1.0mmol)のトルエン溶液(20mL)に、塩化チオニル(3.0mL)を室温で加え、この溶液を3時間加熱還流した。次いで温度を160℃まで昇温し、ディーン・スタークを用いてトルエン及び過剰の塩化チオニルを除去した。反応混合物を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(20mL)を加え、さらに0℃まで冷却した。次いでトリエチルアミン(0.20g,2.0mmol)及び、2,4−ジフルオロアニリン(0.16g,1.1mmol)を加え、徐々に室温まで昇温させ、24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1N−塩酸(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をジエチルエーテル(50mL)で洗浄することにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(0.20g,48.9%)を得た。
【0139】
mp:182〜184℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.76(br s,1H),9.45(s,1H),8.77(br s,1H),8.70(d,J=7.8Hz,1H),8.49〜8.60(m,1H),7.80(d,J=7.8Hz,1H),7.64(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),6.92(dd,J=7.8 and 7.8Hz,2H),4.39(s,3H)。
【0140】
参考例−34
参考例−33と同様にして、4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−アリルオキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色個体(42.0%)を得た。mp:157〜159℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.81(br d,1H),9.47(s,1H),8.77(br s,1H),8.70(d,J=7.8Hz,1H),8.50(ddd,J=6.0Hz,JHF=8.8 and 8.8Hz,1H),7.80(d,J=7.7Hz,1H),7.65(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),6.89〜7.01(m,2H),6.20(ddt,J=17.2,10.3 and 6.3Hz,1H),5.55(dd,J=17.2 and 1.3Hz,1H),5.49(dd,J=10.3 and 1.3Hz,1H),5.22(d,J=6.3Hz,2H)。
【0141】
参考例−35
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(52.3%)を得た。mp:166〜168℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.62(br d,1H),9.47(s,1H),8.44〜8.54(m,3H),7.86(br s,1H),7.48〜7.77(m,6H),6.83〜6.97(m,2H),5.86(s,2H)。
【0142】
参考例−36
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、3−クロロアニリンと反応させることにより、N−(3−クロロフェニル)−2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(95.6%)を得た。mp:177〜178℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.46(s,1H),9.38(br s,1H),8.51(dd,J=8.0 and 1.6Hz,2H),7.89(br s,1H),7.52〜7.77(m,7H),7.08〜7.22(m,3H),5.83(s,2H)。
【0143】
参考例−37
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、3−メチルチオアニリンと反応させることにより、N−(3−メチルチオフェニル)−2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの薄灰色固体(58.0%)を得た。mp:149〜150℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.47(s,1H),9.24(br s,1H),8.50(dd,J=8.1 and 1.8Hz,2H),7.88(br s,1H),7.77(dd,J=8.1 and 8.1Hz,1H),7.44〜7.70(m,4H),7.12(d,J=8.1Hz,1H),7.07(dd,J=8.8 and 1.8Hz,1H),6.99(dd,J=7.8 and 1.8Hz,1H),5.79(s,2H),2.33(s,3H)。
【0144】
参考例−38
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、アミノアセトニトリル硫酸塩と反応させることにより、N−(シアノメチル)− 2−フェニル−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(37.4%)を得た。mp:187〜188℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.40(s,1H),8.46(dd,J=7.7 and 1.9Hz,2H),7.80(br s,1H),7.51〜7.78(m,7H),5.82(s,2H),4.36(d,J=7.7Hz,2H)。
【0145】
参考例−39
参考例−33と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(84.4%)を得た。mp:206〜208℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.62(br d,1H),9.51(s,1H),9.33(dd,J=1.9 and 1.9Hz,1H),8.83〜8.87(m,1H),8.37〜8.55(m, 2H),7.87(br s,1H),7.58〜7.78(m,4H),6.80〜7.00(m,2H),5.88(s,2H)。
【0146】
参考例−40
参考例−33と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジクロロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(37.0%)を得た。mp:220〜222℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.89(br s,1H),9.52(s,1H),9.33(dd,J=1.9and 1.9Hz,1H),8.60(ddd,J=7.5,1.3 and 1.3Hz,2H),8.60(d,J=8.9Hz,1H),8.41(ddd,J=8.9,1.3 and 1.3Hz,1H),7.58〜7.78(m,4H),7.21〜7.36(m,3H),5.91(s,2H)。
【0147】
参考例−41
参考例−33と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2−アミノビフェニルと反応させることにより、N−(2−ビフェニルイル)−2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(66.3%)を得た。mp:160〜162℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.45(brs,2H),9.15(dd,J=1.8 and 1.8Hz,1H),8.65(d,J=8.6Hz,2H),8.35(ddd,J=8.6,1.3and 1.3Hz,1H),7.65(dd,J=8.0 and 8.0Hz,H),7.25〜7.69(m,10H),5.25(s,2H)。
【0148】
参考例−42
参考例−33と同様にして、2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、オクチルアミンと反応させることにより、N−オクチル−2−(3−ニトロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(54.6%)を得た。mp:93〜94℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.43(br s,1H),9.28(dd,J=1.8 and 1.8Hz,1H),8.82(dd,J=7.9 and 1.3Hz,1H),8.38(ddd,J=7.9,1.3 and 1.3Hz,1H),7.40〜7.83(m,4H),5.79(s,2H),3.42(dd,J=6.9 and 5.7Hz,2H),1.42〜1.55(m,2H),1.15〜1.30(m,10H),0.88(t,J=6.9Hz,2H)。
【0149】
参考例−43
参考例−33と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(74.6%)を得た。mp:189〜191℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.59(br d,1H),9.45(s,1H),8.42〜8.57(m,3H),7.86(s,1H),7.86(br s,1H),7.48〜7.79(m,4H),6.77〜6.97(m,2H),5.83(s,2H)。
【0150】
参考例−44
参考例−33と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、4−メトキシベンジルアミンと反応させることにより、N−(4−メトキシベンジル)−2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(75.8%)を得た。mp:148〜149℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.41(s,1H),8.40(dd,J=8.7 and 1.9Hz,2H),7.46(dd,J=8.7 and 8.7Hz,2H),7.42〜7.54(m,4H),7.13(dd,J=8.6 and 2.0Hz,2H),6.78(dd,J=8.6 and 2.0Hz,2H),5.69(s,2H),4.53(d,J=5.3Hz,2H),3.80(s,3H)。
【0151】
参考例−45
参考例−33と同様にして、2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2−メトキシエチルアミンと反応させることにより、N−(2−メトキシエチル)−2−(4−クロロフェニル)−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの黄白色固体(71.7%)を得た。mp:154〜156℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.38(s,1H),8.40(dd,J=8.8 and 1.8Hz,2H),7.53〜7.91(m,5H),7.45(dd,J=8.8 and 1.8Hz,2H),5.76(s,2H),3.63(t,J=5.3Hz,2H),3.47(t,J=5.3Hz,2H),3.20(s,3H)。
【0152】
参考例−46
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(62.2%)を得た。mp:190〜192℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.60(br s,1H),9.47(s,1H),8.47〜8.58(m,3H),7.88(dd,J=8.3 and 2.0Hz,1H),7.78(br s,1H),7.50〜7.62(m,3H),7.32(d,J=8.3Hz,1H),6.80〜6.95(m,2H),5.81(s,2H)。
【0153】
参考例−47
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、p−トルイジンと反応させることにより、N−(4−メチルフェニル)−2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(54.0%)を得た。mp:170〜171℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.46(s,1H),9.22(br s,1H),8.50(dd,J=8.5 and 1.7Hz,2H),7.90(dd,J=6.6 and 1.7Hz,1H),7.78(br s,1H),7.52〜7.61(m,3H),7.30〜7.39(m,3H),7.13(d,J=8.5Hz,2H),5.77(s,2H),2.33(s,3H)。
【0154】
参考例−48
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、シクロプロピルアミンと反応させることにより、N−シクロプロピル−2−フェニル−4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(58.7%)を得た。mp:138〜140℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.39(s,1H),8.46(dd,J=7.3Hz and J=1.7Hz,2H),7.78(d,J=7.3Hz,1H),7.68(br s,1H),7.48〜7.55(m,4H),7.30(d,J=7.3,1H),5.70(s,2H),2.88〜2.94(m,1H),1.68(br s,1H),0.80〜0.90(m,2H),0.41〜0.50(m,2H)。
【0155】
参考例−49
参考例−33と同様にして、2−フェニル−4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボン酸を酸クロリドとし、2,4−ジフルオロアニリンと反応させることにより、N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フェニル−4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)ピリミジン−5−カルボキサミドの白色固体(63.5%)を得た。mp:160〜161℃;1H−NMR(CDCl3,TMS,ppm):δ9.62(br d,1H),9.49(s,1H),8.76(br s,1H),8.69(d,J=7.8Hz,1H),8.50(ddd,J=5.9Hz,JHF=9.0 and 9.0Hz,1H),7.82(d,J=7.8Hz,1H),7.66(dd,J=7.8 and 7.8Hz,1H),7.26〜7.54(m,4H),6.68〜6.97(m,2H),5.82(s,2H)。
【0156】
【発明の効果】
本発明のピリミジン−5−カルボキサミド誘導体は、優れた生物活性を持つことが期待される新規化合物である。このピリミジン−5−カルボキサミド誘導体は、本発明の製造方法によって得ることができる。
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