JP2004238358A - ジアルキルホルムアミドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】経時的な結晶性副生物の蓄積が抑制され、反応温度制御が困難となる従来製法の不都合が解消され、長期に渡り継続して安定した連続生産を行える方法を開発する。
【解決手段】アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、ジアルキルアミンと一酸化炭素からジアルキルホルムアミドを製造する方法において、原料混合ガス中の酸素濃度を0.5容量%以下、且つアルカリ金属アルコラートに対する混合ガス中の酸素のモル比を2以下にする方法。
【選択図】 なし
【解決手段】アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、ジアルキルアミンと一酸化炭素からジアルキルホルムアミドを製造する方法において、原料混合ガス中の酸素濃度を0.5容量%以下、且つアルカリ金属アルコラートに対する混合ガス中の酸素のモル比を2以下にする方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ金属アルコラートを触媒としてジアルキルアミンと一酸化炭素よりジアルキルホルムアミドを製造する方法に関する。更に詳しくは、アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、アルコール共存下において、一酸化炭素を含有する混合ガスとジアルキルアミンの反応によるジアルキルホルムアミドの合成に関する。ジアルキルホルムアミドは代表的な非プロトン性極性溶媒として、繊維工業、有機合成工業などに幅広く使われている重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
従来、ジアルキルホルムアミドを加圧下において、一酸化炭素とジアルキルアミンより合成する場合、触媒としてナトリウムメチラートの如きアルカリ金属アルコラートを用いることは公知である。
【0003】
特許文献1ではアルカリ金属アルコラートを触媒として用い、ジアルキルアミンと一酸化炭素からジアルキルホルムアミドを合成する方法において、原料中に水や炭酸ガスが混入すると、アルカリ金属アルコラートが分解し、蟻酸ソーダ、炭酸ソーダ、苛性ソーダ等が生じ、析出した結晶が反応槽内の冷却管に蓄積し、反応温度制御が困難となるため、反応の際にメタノールを共存させることにより、供給アルカリ金属メチラートの使用量を減少させかつ、90%以上の反応収率で1ヶ月程度の連続運転が可能であることが記載されている。かかる連続運転は工業的には90%以上の反応収率を保ち、1年以上の長期の連続運転を達成することが望まれている。しかし、上記の方法では1ヶ月以上の連続運転においては副生物が生成し、反応槽内の冷却管に蓄積し、反応温度制御が困難となり、長期に渡り安定した連続運転をすることは不可能であった。
【0004】
特許文献2では,反応に際しアルコール添加と併せて,沸点近傍の温度にある冷媒液体を使用することで冷却管表面でのアルカリ金属塩類溶解度低下に伴う結晶析出を抑制している。しかし、この方法においても、未だ副生物制御や反応温度制御は不充分であり、長期間の連続運転は難しかった。
【0005】
更に、石炭のガス化または重質油の部分酸化法により得られた生成ガスを原料の混合ガスとして使用した場合は、触媒のアルカリ金属アルコラートの分解、結晶析出による反応槽内の冷却管への蓄積が促進され、反応温度制御が一段と困難となっていた。
【0006】
【特許文献1】特公昭52−45688号公報
【特許文献2】特開2002−128747号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はアルカリ金属アルコラートを触媒として用い、アルコール共存下、石炭のガス化または重質油の部分酸化反応によって得られた一酸化炭素を含有する混合ガスとジアルキルアミンからジアルキルホルムアミドを合成する方法において、経時的に結晶性副生物が蓄積し、反応温度制御が困難となる不都合を解消し、長期に渡り安定して連続運転が行える方法を開発することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を達成するために鋭意研究を行った結果、アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、石炭のガス化または重質油の部分酸化反応によって得られた一酸化炭素を含有する混合ガスとジアルキルアミンの反応に際し、アルコールを共存させる方法に加え、原料の混合ガス中の酸素の混入量と,アルカリ金属アルコラートに対する酸素のモル比を特定値以下とすることにより結晶性副生物の蓄積が抑制され、反応温度制御が困難となる不都合が解消され、長期に渡り安定した運転を行えることを見出し本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、アルコール共存下において、石炭のガス化または重質油の部分酸化反応によって得られた一酸化炭素を含有する混合ガスとジアルキルアミンの反応によりジアルキルホルムアミドを合成する方法において、原料混合ガス中の酸素濃度を0.5容量%以下、且つアルカリ金属アルコラートに対する酸素のモル比を2以下にすることを特徴とするジアルキルホルムアミドの製造方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一例として、ジアルキルアミンとしてジメチルアミンを、触媒のアルカリ金属アルコラートとしてナトリウムメチラートを、アルコールとしてメタノールを使用してジメチルホルムアミドを製造する場合を図1に示す。原料のジメチルアミン1と原料の一酸化炭素を含有する混合ガス2、触媒のナトリウムメチラート3、アルカリ金属塩の析出を防ぐためのメタノール4は反応器8の下部から供給される。合成されたジメチルホルムアミドは反応器上部液ライン5から、未反応の一酸化炭素を含有する混合ガスは反応器上部ガスライン6から抜出される。
【0011】
ジメチルホルムアミドの合成反応は発熱を伴うために、運転の際冷却による反応熱の除去を行う。本反応装置は内部に冷却管7を保有しており、冷媒を通して反応熱の除去を行う。
【0012】
本発明のジメチルホルムアミドの合成反応は、反応温度が100℃以下では反応速度が遅く、140℃以上では副生物の発生が問題になることから100〜140℃が好ましく、より好ましくは110〜130℃、圧力は1〜10MPaGが好ましく、より好ましくは1.5〜5MPaG、反応原料のモル比(ジメチルアミン/一酸化炭素のモル比)は0.5〜5が好ましく、より好ましくは0.8〜2で実施するのが良い。
【0013】
供給ジメチルアミンのLHSVは当該反応温度の範囲における反応速度から4以下が好ましく、より好ましくは2以下で反応させるのが良い。
【0014】
また、原料のジメチルアミン、一酸化炭素を含有する混合ガス、メタノール中の水分も触媒のナトリウムメチラートの分解、結晶析出の原因となるため、触媒を除く反応器流入物の総質量に対する該流入物に含まれる水分の総質量を該流入物1kgに対して400mg以下が好ましく、さらに好ましくは200mg以下である。
【0015】
本発明の混合ガス中の一酸化炭素濃度は、濃度が低すぎると反応時の一酸化炭素分圧を維持するために全圧力を高くする必要があるので12%以上が好ましく、さらに好ましくは30%以上である。また、二酸化炭素も触媒のナトリウムメチラートの分解、析出の原因となるため脱炭酸等のガス精製工程で除去することが望ましい。
【0016】
また、本発明で使用する一酸化炭素を含有する混合ガスは、一般的に石炭のガス化または重質油を部分酸化する方法、あるいは炭化水素類の接触改質または部分酸化により得られたガス中のCO2、NOX、SOX等の不純物を深冷分離または触媒等を使用し除去し製造されるものであり、一酸化炭素と水素、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを主成分とするものである。
【0017】
混合ガス源は,ナフサの水蒸気改質,重油,原油を原料とする部分酸化法,石炭のガス化法などにより得られる。石炭のガス化方法は,酸素または空気,酸素または空気と水蒸気をガス化剤として高温,高圧で固定床型,噴流床型,流動床型等で行われる。固定床型のプロセスではBGL,高圧BGL,噴流床型のプロセスではTEXACO,DOW,SHELL−KOPPERS,SHELL,PRENFLO,GSP,VEW,CE,流動床型のプロセスはHTW,高圧HTW,U−gas,KRWなどがある。
【0018】
石油,天然ガスは純度の高い炭化水素でありガス化の原料には適しているが、資源に限界がある。しかし一方、石炭は石油に対しはるかに多く存在しており今後、ガス源としての石炭の利用拡大が考えられる。
【0019】
原料混合ガス中の酸素濃度は0.5容量%以下、好ましくは0.3容量%以下が良い。酸素濃度を0.5容量%以下とすることにより、ナトリウムメチラートが分解して結晶析出し反応槽内の冷却管に蓄積する量を少なくでき、反応温度制御が容易となる。石炭のガス化,コークスの重質油の高温酸化法で酸素が残留しない条件での混合ガスの生成が必要であり,プロセスによって条件は異なるが酸素と石炭または重質油中の炭素とのモル比や,ガス化炉の温度,圧力を適切な範囲に調整する必要がある。その他の方法では,Pd−Al2O3触媒を使って酸素を除去する方法等により原料混合ガス中の酸素濃度を低減することが必要である。
【0020】
触媒であるアルカリ金属アルコラートの使用量は、本来はナトリウムメチラート/ジメチルアミンのモル比で0.001〜0.005程度でよいが、混合ガス中の酸素によって、 ナトリウムメチラートが分解消費するため、その分過剰にする必要がある。しかし、ナトリウムメチラートが多すぎると結晶析出し反応槽内の冷却管に蓄積し反応温度制御が困難となり、また少なすぎると反応収率が低下してしまう。効率の良い反応のためには、アルカリ金属アルコラートに対する混合ガス中の酸素のモル比は2以下、好ましくは1以下とするのが良い。
【0021】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0022】
実施例1
図1において、石炭のガス化により得られた混合ガスを精製し、一酸化炭素40容量%、水素58.9容量%、窒素1.0容量%、酸素0.1容量%に調整した。この混合ガス2800Nm3/hr(Nm3/hrは0℃、101.3kPa基準のガス流量、質量基準の一酸化炭素流量は1400kg/hr)とジメチルアミン1kgに対し水分200mgを含むジメチルアミン2600kg/hr、メタノール260kg/hr、触媒として24質量%のナトリウムメチラートのメタノール溶液56kg/hrを反応塔下部より供給し、圧力2.0MPa、温度115℃で反応させた。このときの酸素/ナトリウムメチラートのモル比は0.5であった。反応生成物は反応塔塔頂より液で、不活性ガスは塔頂より抜出した。反応生成物中のジメチルホルムアミドは4010kg/hrで、ジメチルアミンのジメチルホルムアミドへの転化率は95%であった。また、反応熱は反応塔内の冷却管に50℃の冷却水を使用し除去し、反応温度を制御した。反応開始直後の冷却管の総括伝熱係数を測定したところ160kcal/m2/hr/℃であった。その後、反応を180日間継続し冷却管の総括伝熱係数を測定したところ100kcal/m2/hr/℃までの低下だけであった。また、一時運転を中止し反応器を開放して内部の状態を点検したところ、設備内での結晶析出はわずかであり運転に支障はなかった。
【0023】
実施例2
図1において、石炭のガス化により得られた混合ガスを精製し、一酸化炭素40容量%、水素58.7容量%、窒素1.0容量%、酸素0.3容量%に調整した。この混合ガス2800Nm3/hr(Nm3/hrは0℃、101.3kPa基準のガス流量、質量基準の一酸化炭素流量は1400kg/hr)とジメチルアミン1kgに対し水分200mgを含むジメチルアミン2600kg/hr、メタノール260kg/hr、触媒として24質量%のナトリウムメチラートのメタノール溶液84kg/hrを反応塔下部より供給し、圧力2.0MPa、温度115℃で反応させた。このときの酸素/ナトリウムメチラートのモル比は1.0であった。反応生成物は反応塔塔頂より液で、不活性ガスは塔頂より抜出した。反応生成物中のジメチルホルムアミドは4010kg/hrで、ジメチルアミンのジメチルホルムアミドへの転化率は95%であった。また、反応熱は反応塔内の冷却管に50℃の冷却水を使用し除去し、反応温度を制御した。反応開始直後の冷却管の総括伝熱係数を測定したところ160kcal/m2/hr/℃であった。その後、反応を180日間継続し冷却管の総括伝熱係数を測定したところ130kcal/m2/hr/℃まで低下だけであった。また、一時運転を中止し反応器を開放して内部の状態を点検したところ、設備内での結晶析出はわずかであり運転に支障をきたすほどではなかった。
【0024】
比較例1
図1において、石炭のガス化により得られた混合ガスを精製し、一酸化炭素40容量%、水素58容量%、窒素1.0容量%、酸素1.0容量%に調整した。この混合ガス2800Nm3/hr(Nm3/hrは0℃、101.3kPa基準のガス流量、質量基準の一酸化炭素流量は1400kg/hr)とジメチルアミン1kgに対し水分200mgを含むジメチルアミン2600kg/hr、メタノール260kg/hr、触媒として24質量%のナトリウムメチラートのメタノール溶液94kg/hrを反応塔下部より供給し 、圧力2.0MPa、温度115℃で反応させた。このときの酸素/ナトリウムメチラートのモル比は3.0であった。反応生成物は反応塔塔頂より液で、不活性ガスは塔頂より抜出した。反応生成物中のジメチルホルムアミドは4010kg/hrで、ジメチルアミンのジメチルホルムアミドへの転化率は95%であった。また、反応熱は反応塔内の冷却管に50℃の冷却水を使用し除去し、反応温度を制御した。反応開始直後の冷却管の総括伝熱係数を測定したところ160kcal/m2/hr/℃であった。その後、反応を120日間継続したが反応温度が不安定となった。冷却管の総括伝熱係数を測定したところ60kcal/m2/hr/℃まで低下しており運転を一時中止し、反応器を開放して内部の状態を点検したところ、冷却管表面への多量の結晶の付着が見られた。
【0025】比較例2
図1において、石炭のガス化により得られた混合ガスを精製し、一酸化炭素40容量%、水素58.7容量%、窒素1.0容量%、酸素0.3容量%に調整した。この混合ガスガス2800Nm3/hr(Nm3/hrは0℃、101.3kPa基準のガス流量、質量基準の一酸化炭素流量は1400kg/hr)とジメチルアミン1kgに対し水分200mgを含むジメチルアミン2600kg/hr、メタノール260kg/hr、触媒として24質量%のナトリウムメチラートのメタノール溶液20kg/hrを反応塔下部より供給し、圧力2.0MPa、温度115℃で反応させた。このときの酸素/ナトリウムメチラートのモル比は5.0であった。反応生成物は反応塔塔頂より液で、不活性ガスは塔頂より抜出した。反応生成物中のジメチルホルムアミドは3796kg/hrで、ジメチルアミンのジメチルホルムアミドへの転化率は90%まで低下した。また、反応熱は反応塔内の冷却管に50℃の冷却水を使用し除去し、反応温度を制御した。反応開始直後の冷却管の総括伝熱係数を測定したところ160kcal/m2/hr/℃であった。その後、反応を120日間継続したが反応温度が不安定となった。冷却管の総括伝熱係数を測定したところ60kcal/m2/hr/℃まで低下しており運転を一時中止し、反応器を開放して内部の状態を点検したところ、冷却管表面への多量の結晶の付着が見られた。
【0026】
【発明の効果】
本発明の、アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、ジアルキルアミンと一酸化炭素からジアルキルホルムアミドを製造する方法において、原料混合ガス中の酸素濃度を0.5容量%以下、且つアルカリ金属アルコラートに対する混合ガス中の酸素のモル比を2以下にする方法によれば、結晶性副生物の蓄積が抑制され、反応温度制御が困難となる従来法の不都合が解消され、長期に渡り継続して安定した連続生産を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
1:ジメチルアミン
2:一酸化炭素を含有する混合ガス
3:ナトリウムメチラート
4:メタノール
5:反応器上部液ライン
6:反応器上部ガスライン
7:冷却管
8:反応器
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ金属アルコラートを触媒としてジアルキルアミンと一酸化炭素よりジアルキルホルムアミドを製造する方法に関する。更に詳しくは、アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、アルコール共存下において、一酸化炭素を含有する混合ガスとジアルキルアミンの反応によるジアルキルホルムアミドの合成に関する。ジアルキルホルムアミドは代表的な非プロトン性極性溶媒として、繊維工業、有機合成工業などに幅広く使われている重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
従来、ジアルキルホルムアミドを加圧下において、一酸化炭素とジアルキルアミンより合成する場合、触媒としてナトリウムメチラートの如きアルカリ金属アルコラートを用いることは公知である。
【0003】
特許文献1ではアルカリ金属アルコラートを触媒として用い、ジアルキルアミンと一酸化炭素からジアルキルホルムアミドを合成する方法において、原料中に水や炭酸ガスが混入すると、アルカリ金属アルコラートが分解し、蟻酸ソーダ、炭酸ソーダ、苛性ソーダ等が生じ、析出した結晶が反応槽内の冷却管に蓄積し、反応温度制御が困難となるため、反応の際にメタノールを共存させることにより、供給アルカリ金属メチラートの使用量を減少させかつ、90%以上の反応収率で1ヶ月程度の連続運転が可能であることが記載されている。かかる連続運転は工業的には90%以上の反応収率を保ち、1年以上の長期の連続運転を達成することが望まれている。しかし、上記の方法では1ヶ月以上の連続運転においては副生物が生成し、反応槽内の冷却管に蓄積し、反応温度制御が困難となり、長期に渡り安定した連続運転をすることは不可能であった。
【0004】
特許文献2では,反応に際しアルコール添加と併せて,沸点近傍の温度にある冷媒液体を使用することで冷却管表面でのアルカリ金属塩類溶解度低下に伴う結晶析出を抑制している。しかし、この方法においても、未だ副生物制御や反応温度制御は不充分であり、長期間の連続運転は難しかった。
【0005】
更に、石炭のガス化または重質油の部分酸化法により得られた生成ガスを原料の混合ガスとして使用した場合は、触媒のアルカリ金属アルコラートの分解、結晶析出による反応槽内の冷却管への蓄積が促進され、反応温度制御が一段と困難となっていた。
【0006】
【特許文献1】特公昭52−45688号公報
【特許文献2】特開2002−128747号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はアルカリ金属アルコラートを触媒として用い、アルコール共存下、石炭のガス化または重質油の部分酸化反応によって得られた一酸化炭素を含有する混合ガスとジアルキルアミンからジアルキルホルムアミドを合成する方法において、経時的に結晶性副生物が蓄積し、反応温度制御が困難となる不都合を解消し、長期に渡り安定して連続運転が行える方法を開発することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を達成するために鋭意研究を行った結果、アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、石炭のガス化または重質油の部分酸化反応によって得られた一酸化炭素を含有する混合ガスとジアルキルアミンの反応に際し、アルコールを共存させる方法に加え、原料の混合ガス中の酸素の混入量と,アルカリ金属アルコラートに対する酸素のモル比を特定値以下とすることにより結晶性副生物の蓄積が抑制され、反応温度制御が困難となる不都合が解消され、長期に渡り安定した運転を行えることを見出し本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、アルコール共存下において、石炭のガス化または重質油の部分酸化反応によって得られた一酸化炭素を含有する混合ガスとジアルキルアミンの反応によりジアルキルホルムアミドを合成する方法において、原料混合ガス中の酸素濃度を0.5容量%以下、且つアルカリ金属アルコラートに対する酸素のモル比を2以下にすることを特徴とするジアルキルホルムアミドの製造方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一例として、ジアルキルアミンとしてジメチルアミンを、触媒のアルカリ金属アルコラートとしてナトリウムメチラートを、アルコールとしてメタノールを使用してジメチルホルムアミドを製造する場合を図1に示す。原料のジメチルアミン1と原料の一酸化炭素を含有する混合ガス2、触媒のナトリウムメチラート3、アルカリ金属塩の析出を防ぐためのメタノール4は反応器8の下部から供給される。合成されたジメチルホルムアミドは反応器上部液ライン5から、未反応の一酸化炭素を含有する混合ガスは反応器上部ガスライン6から抜出される。
【0011】
ジメチルホルムアミドの合成反応は発熱を伴うために、運転の際冷却による反応熱の除去を行う。本反応装置は内部に冷却管7を保有しており、冷媒を通して反応熱の除去を行う。
【0012】
本発明のジメチルホルムアミドの合成反応は、反応温度が100℃以下では反応速度が遅く、140℃以上では副生物の発生が問題になることから100〜140℃が好ましく、より好ましくは110〜130℃、圧力は1〜10MPaGが好ましく、より好ましくは1.5〜5MPaG、反応原料のモル比(ジメチルアミン/一酸化炭素のモル比)は0.5〜5が好ましく、より好ましくは0.8〜2で実施するのが良い。
【0013】
供給ジメチルアミンのLHSVは当該反応温度の範囲における反応速度から4以下が好ましく、より好ましくは2以下で反応させるのが良い。
【0014】
また、原料のジメチルアミン、一酸化炭素を含有する混合ガス、メタノール中の水分も触媒のナトリウムメチラートの分解、結晶析出の原因となるため、触媒を除く反応器流入物の総質量に対する該流入物に含まれる水分の総質量を該流入物1kgに対して400mg以下が好ましく、さらに好ましくは200mg以下である。
【0015】
本発明の混合ガス中の一酸化炭素濃度は、濃度が低すぎると反応時の一酸化炭素分圧を維持するために全圧力を高くする必要があるので12%以上が好ましく、さらに好ましくは30%以上である。また、二酸化炭素も触媒のナトリウムメチラートの分解、析出の原因となるため脱炭酸等のガス精製工程で除去することが望ましい。
【0016】
また、本発明で使用する一酸化炭素を含有する混合ガスは、一般的に石炭のガス化または重質油を部分酸化する方法、あるいは炭化水素類の接触改質または部分酸化により得られたガス中のCO2、NOX、SOX等の不純物を深冷分離または触媒等を使用し除去し製造されるものであり、一酸化炭素と水素、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを主成分とするものである。
【0017】
混合ガス源は,ナフサの水蒸気改質,重油,原油を原料とする部分酸化法,石炭のガス化法などにより得られる。石炭のガス化方法は,酸素または空気,酸素または空気と水蒸気をガス化剤として高温,高圧で固定床型,噴流床型,流動床型等で行われる。固定床型のプロセスではBGL,高圧BGL,噴流床型のプロセスではTEXACO,DOW,SHELL−KOPPERS,SHELL,PRENFLO,GSP,VEW,CE,流動床型のプロセスはHTW,高圧HTW,U−gas,KRWなどがある。
【0018】
石油,天然ガスは純度の高い炭化水素でありガス化の原料には適しているが、資源に限界がある。しかし一方、石炭は石油に対しはるかに多く存在しており今後、ガス源としての石炭の利用拡大が考えられる。
【0019】
原料混合ガス中の酸素濃度は0.5容量%以下、好ましくは0.3容量%以下が良い。酸素濃度を0.5容量%以下とすることにより、ナトリウムメチラートが分解して結晶析出し反応槽内の冷却管に蓄積する量を少なくでき、反応温度制御が容易となる。石炭のガス化,コークスの重質油の高温酸化法で酸素が残留しない条件での混合ガスの生成が必要であり,プロセスによって条件は異なるが酸素と石炭または重質油中の炭素とのモル比や,ガス化炉の温度,圧力を適切な範囲に調整する必要がある。その他の方法では,Pd−Al2O3触媒を使って酸素を除去する方法等により原料混合ガス中の酸素濃度を低減することが必要である。
【0020】
触媒であるアルカリ金属アルコラートの使用量は、本来はナトリウムメチラート/ジメチルアミンのモル比で0.001〜0.005程度でよいが、混合ガス中の酸素によって、 ナトリウムメチラートが分解消費するため、その分過剰にする必要がある。しかし、ナトリウムメチラートが多すぎると結晶析出し反応槽内の冷却管に蓄積し反応温度制御が困難となり、また少なすぎると反応収率が低下してしまう。効率の良い反応のためには、アルカリ金属アルコラートに対する混合ガス中の酸素のモル比は2以下、好ましくは1以下とするのが良い。
【0021】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0022】
実施例1
図1において、石炭のガス化により得られた混合ガスを精製し、一酸化炭素40容量%、水素58.9容量%、窒素1.0容量%、酸素0.1容量%に調整した。この混合ガス2800Nm3/hr(Nm3/hrは0℃、101.3kPa基準のガス流量、質量基準の一酸化炭素流量は1400kg/hr)とジメチルアミン1kgに対し水分200mgを含むジメチルアミン2600kg/hr、メタノール260kg/hr、触媒として24質量%のナトリウムメチラートのメタノール溶液56kg/hrを反応塔下部より供給し、圧力2.0MPa、温度115℃で反応させた。このときの酸素/ナトリウムメチラートのモル比は0.5であった。反応生成物は反応塔塔頂より液で、不活性ガスは塔頂より抜出した。反応生成物中のジメチルホルムアミドは4010kg/hrで、ジメチルアミンのジメチルホルムアミドへの転化率は95%であった。また、反応熱は反応塔内の冷却管に50℃の冷却水を使用し除去し、反応温度を制御した。反応開始直後の冷却管の総括伝熱係数を測定したところ160kcal/m2/hr/℃であった。その後、反応を180日間継続し冷却管の総括伝熱係数を測定したところ100kcal/m2/hr/℃までの低下だけであった。また、一時運転を中止し反応器を開放して内部の状態を点検したところ、設備内での結晶析出はわずかであり運転に支障はなかった。
【0023】
実施例2
図1において、石炭のガス化により得られた混合ガスを精製し、一酸化炭素40容量%、水素58.7容量%、窒素1.0容量%、酸素0.3容量%に調整した。この混合ガス2800Nm3/hr(Nm3/hrは0℃、101.3kPa基準のガス流量、質量基準の一酸化炭素流量は1400kg/hr)とジメチルアミン1kgに対し水分200mgを含むジメチルアミン2600kg/hr、メタノール260kg/hr、触媒として24質量%のナトリウムメチラートのメタノール溶液84kg/hrを反応塔下部より供給し、圧力2.0MPa、温度115℃で反応させた。このときの酸素/ナトリウムメチラートのモル比は1.0であった。反応生成物は反応塔塔頂より液で、不活性ガスは塔頂より抜出した。反応生成物中のジメチルホルムアミドは4010kg/hrで、ジメチルアミンのジメチルホルムアミドへの転化率は95%であった。また、反応熱は反応塔内の冷却管に50℃の冷却水を使用し除去し、反応温度を制御した。反応開始直後の冷却管の総括伝熱係数を測定したところ160kcal/m2/hr/℃であった。その後、反応を180日間継続し冷却管の総括伝熱係数を測定したところ130kcal/m2/hr/℃まで低下だけであった。また、一時運転を中止し反応器を開放して内部の状態を点検したところ、設備内での結晶析出はわずかであり運転に支障をきたすほどではなかった。
【0024】
比較例1
図1において、石炭のガス化により得られた混合ガスを精製し、一酸化炭素40容量%、水素58容量%、窒素1.0容量%、酸素1.0容量%に調整した。この混合ガス2800Nm3/hr(Nm3/hrは0℃、101.3kPa基準のガス流量、質量基準の一酸化炭素流量は1400kg/hr)とジメチルアミン1kgに対し水分200mgを含むジメチルアミン2600kg/hr、メタノール260kg/hr、触媒として24質量%のナトリウムメチラートのメタノール溶液94kg/hrを反応塔下部より供給し 、圧力2.0MPa、温度115℃で反応させた。このときの酸素/ナトリウムメチラートのモル比は3.0であった。反応生成物は反応塔塔頂より液で、不活性ガスは塔頂より抜出した。反応生成物中のジメチルホルムアミドは4010kg/hrで、ジメチルアミンのジメチルホルムアミドへの転化率は95%であった。また、反応熱は反応塔内の冷却管に50℃の冷却水を使用し除去し、反応温度を制御した。反応開始直後の冷却管の総括伝熱係数を測定したところ160kcal/m2/hr/℃であった。その後、反応を120日間継続したが反応温度が不安定となった。冷却管の総括伝熱係数を測定したところ60kcal/m2/hr/℃まで低下しており運転を一時中止し、反応器を開放して内部の状態を点検したところ、冷却管表面への多量の結晶の付着が見られた。
【0025】比較例2
図1において、石炭のガス化により得られた混合ガスを精製し、一酸化炭素40容量%、水素58.7容量%、窒素1.0容量%、酸素0.3容量%に調整した。この混合ガスガス2800Nm3/hr(Nm3/hrは0℃、101.3kPa基準のガス流量、質量基準の一酸化炭素流量は1400kg/hr)とジメチルアミン1kgに対し水分200mgを含むジメチルアミン2600kg/hr、メタノール260kg/hr、触媒として24質量%のナトリウムメチラートのメタノール溶液20kg/hrを反応塔下部より供給し、圧力2.0MPa、温度115℃で反応させた。このときの酸素/ナトリウムメチラートのモル比は5.0であった。反応生成物は反応塔塔頂より液で、不活性ガスは塔頂より抜出した。反応生成物中のジメチルホルムアミドは3796kg/hrで、ジメチルアミンのジメチルホルムアミドへの転化率は90%まで低下した。また、反応熱は反応塔内の冷却管に50℃の冷却水を使用し除去し、反応温度を制御した。反応開始直後の冷却管の総括伝熱係数を測定したところ160kcal/m2/hr/℃であった。その後、反応を120日間継続したが反応温度が不安定となった。冷却管の総括伝熱係数を測定したところ60kcal/m2/hr/℃まで低下しており運転を一時中止し、反応器を開放して内部の状態を点検したところ、冷却管表面への多量の結晶の付着が見られた。
【0026】
【発明の効果】
本発明の、アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、ジアルキルアミンと一酸化炭素からジアルキルホルムアミドを製造する方法において、原料混合ガス中の酸素濃度を0.5容量%以下、且つアルカリ金属アルコラートに対する混合ガス中の酸素のモル比を2以下にする方法によれば、結晶性副生物の蓄積が抑制され、反応温度制御が困難となる従来法の不都合が解消され、長期に渡り継続して安定した連続生産を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
1:ジメチルアミン
2:一酸化炭素を含有する混合ガス
3:ナトリウムメチラート
4:メタノール
5:反応器上部液ライン
6:反応器上部ガスライン
7:冷却管
8:反応器
Claims (1)
- アルカリ金属アルコラートを触媒として用い、アルコール共存下において、石炭のガス化または重質油の部分酸化反応によって得られた一酸化炭素を含有する混合ガスとジアルキルアミンの反応によりジアルキルホルムアミドを合成する方法において、原料混合ガス中の酸素濃度を0.5容量%以下、且つアルカリ金属アルコラートに対する混合ガス中の酸素のモル比を2以下にすることを特徴とするジアルキルホルムアミドの製造方法。
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