JP2004237759A - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004237759A
JP2004237759A JP2003025983A JP2003025983A JP2004237759A JP 2004237759 A JP2004237759 A JP 2004237759A JP 2003025983 A JP2003025983 A JP 2003025983A JP 2003025983 A JP2003025983 A JP 2003025983A JP 2004237759 A JP2004237759 A JP 2004237759A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water temperature
combustion
heater
outlet water
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003025983A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4110523B2 (ja
Inventor
Masakazu Tabata
正和 田畑
Yukushi Kato
行志 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2003025983A priority Critical patent/JP4110523B2/ja
Publication of JP2004237759A publication Critical patent/JP2004237759A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4110523B2 publication Critical patent/JP4110523B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】燃焼式ヒータが用いられる場合に、車室内の暖房を制御するために必要な水温センサの数を極力削減しコスト低減を図ることのできる車両用暖房装置を提供する。
【解決手段】エンジン20と車室内暖房用ヒータコア42とを経由する冷却水通路50のヒータコア上流に燃焼式ヒータが配設可能な車両用暖房装置10である。エンジン出口水温センサ26と燃焼式ヒータ出口水温センサ34とを備えている。ヒータコア入口水温として、燃焼式ヒータ30の作動時は燃焼式ヒータ出口水温センサ34による燃焼式ヒータ出口水温、燃焼式ヒータ30の停止時はエンジン出口水温センサ26によるエンジン出口水温を用いる暖房制御手段100,200,300を有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用暖房装置に関し、特に、燃焼式ヒータを用いる車両用暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車等の車両用暖房装置は、搭載されたエンジンの冷却水を車室内に導入して行われている。しかし、寒冷地などにおいては、このエンジンの冷却水のみでは熱量が十分でなく、これを補充して車室内暖房装置の性能向上や、エンジンの暖機促進等を目的として補助熱源装置が用いられることがある。
【0003】
従来、かかる補助熱源装置を用いた車両用暖房装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の車両用暖房装置はエンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路に補助熱源装置としてビスカスヒータ(または燃焼式ヒータ)を配置し、このビスカスヒータの出口側水温やヒータコア入口側水温に基づいて、ビスカスヒータの発熱量を制御するようにしている。
【0004】
また、燃焼式ヒータを用いた車両用暖房装置として、特許文献2に記載のものも知られている。この特許文献2に記載の車両用暖房装置は、温水を暖房用熱源とするヒータコアと、このヒータコアに循環する温水を加熱する第1の燃焼式ヒータと第2の燃焼式ヒータとをヒータコアの上下流に直列に接続し、第1の燃焼式ヒータの出口水温に応じて、第1の燃焼式ヒータおよび第2の燃焼式ヒータを多段階に制御するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−44748号公報
【特許文献2】
特開平11−48764号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃焼式ヒータは補助熱源装置として用いられることから、通常、寒冷地におけるオプションとして設定されている。従って、エンジンの冷却水通路に燃焼式ヒータを追加設定する場合には、既存のエンジン出口側水温センサやヒータコア入口側水温センサをそのまま使用することができず、燃焼式ヒータを使用するときには、燃焼式ヒータの制御のために専用の水温センサを設けなければならないという問題があった。燃焼式ヒータの使用時には、エンジン出口側水温とヒータコア入口側水温とは異なるからである。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1および2に記載のものは、このような燃焼式ヒータが追加設定される場合について考慮しておらず、改善の余地があるものであった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記点に鑑みて、車両用暖房装置において、燃焼式ヒータが用いられる場合に、車室内の暖房を制御するために必要な水温センサの数を極力削減しコスト低減を図ることのできる車両用暖房装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する、本発明の第1の形態に係る車両用暖房装置は、エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア上流に燃焼式ヒータが配設可能な車両用暖房装置において、エンジン出口水温センサと燃焼式ヒータ出口水温センサとを備え、ヒータコア入口水温として、燃焼式ヒータ作動時は前記燃焼式ヒータ出口水温センサによる燃焼式ヒータ出口水温、燃焼式ヒータ停止時は前記エンジン出口水温センサによるエンジン出口水温を用いる暖房制御手段を有することを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、ヒータコア入口水温センサを廃止することができる。
【0011】
ここで、前記暖房制御手段は、前記燃焼式ヒータ出口水温と前記エンジン出口水温とを切替え使用するとき、なまし処理を行うなまし処理手段を含むことが好ましい。
【0012】
このようにすると、切替えに伴う検出水温の急変による制御の乱れを抑制することができる。
【0013】
また、前記暖房制御手段は、ヒータコア入口水温を次式から推定するヒータコア入口水温推定手段を含んでもよい。
ヒータコア入口水温=MAX(エンジン出口水温、燃焼式ヒータ出口水温)
【0014】
このようにすると、ヒータコア入口水温センサを廃止することができる。しかも、燃焼式ヒータ非搭載車両においても暖房制御を適切に行うことができる。
【0015】
また、上記目的を達成する、本発明の第2の形態に係る車両用暖房装置は、エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア上流に燃焼式ヒータが配設可能な車両用暖房装置において、エンジン出口水温センサと燃焼式ヒータの装着の有無を判断する装着有無判断手段とを備え、前記装着有無判断手段により燃焼式ヒータが装着されていると判断された場合には、ヒータコア入口水温として、前記燃焼式ヒータの出口に設けられた燃焼式ヒータ出口水温センサによる燃焼式ヒータ出口水温、燃焼式ヒータが装着されていないと判断された場合には、ヒータコア入口水温として、前記エンジン出口水温センサによるエンジン出口水温を用いる暖房制御手段を有することを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、ヒータコア入口水温センサを廃止することができる。
【0017】
ここで、前記暖房制御手段は、前記エンジン出口水温センサおよび前記燃焼式ヒータ出口水温センサの異常を検出/推定し、異常のときは正常なセンサにより検出された水温を用いる手段を含むことが好ましい。
【0018】
このようにすると、一つの水温センサに異常がある場合でも、燃焼式ヒータの制御による暖房制御が可能となる。
【0019】
さらに、上記目的を達成する、本発明の第3の形態に係る車両用暖房装置は、エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア上流に燃焼式ヒータを配設した車両用暖房装置において、エンジン出口水温センサと、燃焼式ヒータを流れる冷却水流量を推定/測定する手段と、燃焼式ヒータの燃焼量を推定/測定する手段とを備え、ヒータコア入口水温として、次式により求められた燃焼式ヒータ出口水温を用いる暖房制御手段を有することを特徴とする。
燃焼式ヒータ出口水温=エンジン出口水温+燃焼式ヒータ燃焼量/冷却水流量/冷却水比熱×熱交換率×補正係数
【0020】
この構成によれば、ヒータコア入口水温センサのみならず、燃焼式ヒータ出口水温センサをも廃止することができる。
【0021】
ここで、前記暖房制御手段は、前記燃焼式ヒータの燃焼量の変化が所定値以上を超える場合は、該燃焼量の変化が緩やかになるように補正する補正手段を含むことが好ましい。
【0022】
さらに、前記暖房制御手段は、前記燃焼式ヒータの着火完了までの間および失火が判定された場合には、前記式の燃焼量をゼロとして制御することが好ましい。
【0023】
このようにすると、より正確に燃焼式ヒータ出口水温を推定でき、それに基づき燃焼式ヒータの制御による暖房制御が可能となる。
【0024】
また、上記目的を達成する、本発明の第4の形態に係る車両用暖房装置は、エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア上流に燃焼式ヒータを配設した車両用暖房装置において、エンジン出口水温センサと、ヒータコア入口水温センサまたはヒータコア出口水温センサとを備え、燃焼式ヒータ出口水温として、前記ヒータコア入口水温センサによるヒータコア入口水温またはヒータコア出口水温センサによるヒータコア出口水温を補正した水温を用いる暖房制御手段を有することを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、燃焼式ヒータ出口水温センサを廃止することができる。
【0026】
さらに、上記目的を達成する、本発明の第5の形態に係る車両用暖房装置は、エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア下流に燃焼式ヒータを配設した車両用暖房装置において、エンジン出口水温センサと、ヒータコア出口水温センサと、燃焼式ヒータを流れる冷却水流量を推定/測定する手段と、燃焼式ヒータの燃焼量を推定/測定する手段とを備え、燃焼式ヒータ出口水温を次式により求める暖房制御手段を有することを特徴とする。
燃焼式ヒータ出口水温=ヒータコア出口水温+燃焼式ヒータ燃焼量/冷却水流量/冷却水比熱×熱交換率×補正係数
【0027】
この構成によれば、燃焼式ヒータ出口水温センサを廃止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
まず、図1は、本発明の第1の形態の第1の実施形態に係る車両用暖房装置の全体構成を示すブロック線図である。
【0029】
車両用暖房装置10は、エンジン20、燃焼式ヒータ30、車室内空調装置(以下、エアコンと称す)40、エンジン20を冷却した冷却水を暖房用熱源として利用するための冷却水回路50、エンジン20を制御するエンジン制御コンピュータ100、燃焼式ヒータ30を制御する燃焼式ヒータ制御コンピュータ200およびエアコン40を制御するエアコン制御コンピュータ300等を備えている。
【0030】
エンジン20は、車両のエンジンルームに設置され、その冷却のためのウォータジャケット22が気筒まわりに形成されており、該ウォータジャケット22は上記冷却水回路50の一部を構成している。ウォータジャケット22の入口には、冷却水を強制的に循環させるためにエンジン速度に同期して回転されるウォータポンプ24が設けられ、出口にはエンジン出口水温センサ26が設けられている。
【0031】
燃焼式ヒータ30は、例えば、周知の気化式燃焼ヒータであり、内部に形成された燃焼室の周りに冷却水通路が設けられて熱交換器が形成されており、該冷却水通路が上記冷却水回路50の一部を構成している。そして、この燃焼室には不図示の燃料タンクから燃料ポンプ32により計量された量の燃料が供給されて燃焼され、燃焼による発熱により冷却水通路を流れる冷却水を加熱する。なお、この冷却水通路の出口には、燃焼式ヒータ出口水温センサ34が設けられていると共に、熱交換器の壁部には異常加熱を検出するための熱交換器壁温センサ36が設けられている。
【0032】
エアコン40は、冷却水回路50の一部を構成している冷却水通路が形成されているヒータコア42と、該ヒータコア42に対して車室内空気(内気と称す)または車室外空気(外気と称す)を導入して車室内に送風するブロワ44とを備え、他に、車室内の冷却のための不図示のエバポレータ等を備えている。但し、この冷却機能に関する部分は本発明に直接には関係ないので詳細な説明は省略する。
【0033】
エンジン制御コンピュータ100は、エンジン20をコンピュータ制御するエンジン制御システム用の電子回路であり、それ自体はCPU、ROM、RAM等を内蔵したマイクロコンピュータである。エンジン制御コンピュータ100は、周知のように、不図示の車速センサ、スロットル開度センサ、およびエンジン出口水温センサ26、エンジン速度センサ28等により入力された入力信号と予め記憶された制御プログラムとに基づいて、エンジン20の回転速度制御、燃料噴射量制御、燃料噴射時期制御等のエンジン制御や不図示のラジエータの冷却ファンの出力制御を行い、同時に、燃焼式ヒータ制御コンピュータ200およびエアコン制御コンピュータ300での処理に必要なデータ信号を、例えば、CAN(Controller Area Network)通信により燃焼式ヒータ制御コンピュータ200およびエアコン制御コンピュータ300に送るようにされている。
【0034】
燃焼式ヒータ制御コンピュータ200は、燃焼式ヒータ30をコンピュータ制御する燃焼式ヒータ制御システム用の電子回路であり、それ自体はエンジン制御コンピュータ100と同様に、CPU、ROM、RAM等を内蔵したマイクロコンピュータである。燃焼式ヒータ制御コンピュータ200は、燃焼式ヒータ出口水温センサ34等により入力された入力信号と予め記憶された制御プログラムとに基づいて、燃料ポンプ32による燃料供給量を変えることにより燃焼式ヒータ30の燃焼量の制御を行い、同時に、エンジン制御コンピュータ100およびエアコン制御コンピュータ300での処理に必要なデータ信号をCAN通信によりエンジン制御コンピュータ100およびエアコン制御コンピュータ300に送るようにされている。
【0035】
エアコン制御コンピュータ300は、エアコン40をコンピュータ制御するエアコン制御システム用の電子回路であり、それ自体はエンジン制御コンピュータ100および燃焼式ヒータ制御コンピュータ200と同様に、CPU、ROM、RAM等を内蔵したマイクロコンピュータである。エアコン制御コンピュータ300は、エンジン制御コンピュータ100から送られてくるエンジン出口水温センサ26によるエンジン出口水温データ信号および燃焼式ヒータ制御コンピュータ200から送られてくる燃焼式ヒータ出口水温センサ34による燃焼式ヒータ出口水温データ信号等に基づき、ブロワ44等により車室内の暖房制御を行う。同時に、最適な暖房制御を行うべく、エンジン制御コンピュータ100および燃焼式ヒータ制御コンピュータ200にエンジン20および/または燃焼式ヒータ30の好適な制御を促す指令信号を送る。
【0036】
なお、燃焼式ヒータ30は、空気と燃料タンクからの燃料とを混合した混合気を燃焼させて冷却水を加熱するタイプのものであり、燃焼式ヒータ制御コンピュータ200により、それぞれ、燃焼能力すなわち燃焼量を、例えば、Hi(例えば100%)、Low(例えば50%)、Off(0%、停止状態)に切替えることで3段階の出力制御が可能となっている。
【0037】
さらに、エアコン制御コンピュータ300による暖房制御手段は、ヒータコア入口水温として、燃焼式ヒータ30の作動時は燃焼式ヒータ出口水温センサ34による燃焼式ヒータ出口水温を、燃焼式ヒータ30の停止時はエンジン出口水温センサ26によるエンジン出口水温を用いて暖房制御する手段としてのプログラムを有している。
【0038】
なお、上述のエンジン制御コンピュータ100,燃焼式ヒータ制御コンピュータ200およびエアコン制御コンピュータ300は、例示の如く個別に構成されてもよく、あるいは互いに一体的に統合された統合制御ユニットとして構成されてもよい。
【0039】
上述の構成になる本発明の第1の形態における第1の実施形態による暖房作用について説明するに、エアコンのスイッチが投入されブロワ44が作動すると、内気あるいは外気がヒータコア42を通過して車室内に送風される。エンジン20の冷却水は、ウォータポンプ24により圧送されて、エンジン20の出口、燃焼式ヒータ30、ヒータコア42の順に冷却水回路50内を循環する。一方、燃焼式ヒータ30の作動時には、燃料が燃料ポンプ32によって燃焼式ヒータ30に供給され、燃焼用空気と混合され燃焼する。そして、加熱された温水がヒータコア42に送られて、ヒータコア42を通過する空気を加熱し、車室内を暖房する。
【0040】
ここで、本発明の第1の実施形態による暖房制御手段は、上記暖房制御に際し、例えば、図2に示す制御ルーチンに従い、ヒータコア42の入口水温を予測する。すなわち、ステップS21において、燃焼式ヒータ30が停止(作動)しているか否かを判断し、停止していると判断したらステップS22に進み、ヒータコアの入口水温=エンジン出口水温とする。一方、ステップS21において、燃焼式ヒータ30が作動していると判断したらステップS23に進み、ヒータコアの入口水温=燃焼式ヒータ出口水温として、例えば、以下の暖房制御をする。
【0041】
エアコン制御コンピュータ300による暖房制御の一例は、例えば、上述のエンジン出口水温または燃焼式ヒータ出口水温により擬制されたヒータコアの入口水温に基づき、ブロワ44の風量を制御するものである。すなわち、図3(A)に示すように、擬制されたヒータコアの入口水温(°C)に応じて、ブロワ44のモータ電圧(V)を制御することにより、その風量を制御する。ブロワ44の風量は、擬制されたヒータコアの入口水温t2(例えば、65°C)以下では最大(Max)で、t4(例えば、75°C)以上では最小(Min)となり、水温t2を超えるとt4まで徐々に減少するように制御される。そして、水温t3(例えば、70°C)に低下するまで最小(Min)状態が維持され、水温t1(例えば、60°C)に低下して初めて、最大(Max)となるように、制御に履歴(ヒステリシス)を持たせている。
【0042】
また、ヒータコアの入口水温=エンジン出口水温と擬制された場合のエアコン制御コンピュータ300による暖房制御の他の例は、図3(B)に示すように、エンジン出口水温(°C)に応じて、エンジン制御コンピュータ100に指令信号を送り、不図示のラジエータファンの出力(%)を制御することにより、エンジン20の冷却水温度を制御する。すなわち、ヒータコアの入口水温に擬制されたエンジン出口水温(°C)に応じて、ラジエータファンの出力(%)を100%と0%との間で制御する。例えば、水温が上昇してT2(例えば、98°C)になると、ラジエータファンの出力が50%とされ、T4(例えば、103°C)の100%まで正比例して増大される。エンジン出口水温がT4を越える領域では100%出力状態が維持される。この状態から水温が低下しても、T3(例えば、100°C)までは100%出力状態が維持され、そして水温がさらに低下したT1(例えば、95°C)の55%まで正比例して減少される。このように、水温の上昇時と低下時で制御に履歴(ヒステリシス)を持たせている。
【0043】
さらに、燃焼式ヒータ30が作動し、ヒータコアの入口水温=燃焼式ヒータ出口水温と擬制された場合のエアコン制御コンピュータ300による暖房制御の他の例は、図3(C)に示すように、燃焼式ヒータ制御コンピュータ200に指令信号を送り、その燃焼式ヒータ出口水温(°C)に応じて、図3(C)に示すように、燃焼式ヒータ30の燃焼能力を、Hi(例えば、100%)、Low(例えば、50%)、Off(0%)に制御する。燃焼式ヒータ30の燃焼能力は、100%のHiで作動しているときを起点とすると、水温が上昇してX2(例えば、80°C)になると50%のLowに切替えられ、さらにX3(例えば、85°C)になると0%のOffに切替えられ、X3以上では0%のOffを維持する。なお、燃焼式ヒータ30の燃焼能力0%では、燃料ポンプ32からの燃料供給は停止している。一方、燃焼能力0%(つまり停止状態)のときに、水温が低下してX1(例えば、75°C)になると再着火し100%のHi燃焼能力に復帰する。このように、各切替えは、温度に履歴を持たせている。
【0044】
なお、上述したブロワ44の風量制御、ラジエータファンの出力制御および燃焼式ヒータ30の燃焼能力(量)制御の各形態は、単独に行われてもよく、または、必要に応じて適宜組み合わせて行うようにすることができる。
【0045】
ここで、上述の暖房制御を行っている途中で、例えば、燃焼式ヒータ30がOff制御されたような場合の前記燃焼式ヒータ出口水温と前記エンジン出口水温とを切替え使用するときには、切替えに伴う検出水温の急変による制御の乱れを抑制するために、本発明の第1の形態における第2の実施形態として、なまし処理手段によるなまし処理が行なわれる。すなわち、この場合には、「ヒータコア入口水温=エンジン出口水温+(燃焼式ヒータ出口水温−エンジン出口水温)×減衰係数」により、擬制されたヒータコア入口水温が求められる。ここで、減衰係数は、例えば、「1α/T」とすることができる。なお、αは所定の係数であり、Tは上記切替えからの経過時間である。このなまし処理による、擬制されたヒータコア入口水温の変化の様子を図4のグラフに示す。図4のグラフからも明らかなように、燃焼式ヒータ出口水温に基づいて上述の暖房制御が行われていて、これが水温切替タイミングにおいてエンジン出口水温に基づく制御に切替えられた場合でも、その水温はなまされて滑らかに変化することになる。従って、制御の乱れが抑制されるのである。
【0046】
次に、本発明の第1の形態における第3の実施形態を図5に示す。図5に示す実施の形態は、基本的なハード構成は図1に示した構成とほぼ同じであり、その相違点は、エンジン20と燃焼式ヒータ30との間の冷却水回路50に熱交換機器であるオイルクーラ52が介設され、エンジンのシリンダヘッドをバイパスする冷却水回路に同じくEGRクーラ54が介設されている点のみであるから、図示を簡略化している。このような熱交換機器が冷却水回路50に存在すると、エンジン出口水温センサ26や燃焼式ヒータ出口水温センサ34で検出された水温は、ヒータコア42の入口に流入するまでに温度が変化してしまい、正確な制御が困難となる。
【0047】
そこで、この第3の実施形態では、オイルクーラ52やEGRクーラ54により影響を受ける水温変化を考慮して、水温補正手段を含むようにしている。
【0048】
ここで、本発明の第1の形態における第3の実施形態による暖房制御手段は、暖房制御に際し、例えば、図6に示す制御ルーチンに従い、ヒータコア42の入口水温を予測する。すなわち、ステップS61において、燃焼式ヒータ30が停止(作動)しているか否かを判断し、停止していると判断したらステップS62に進み、「ヒータコアの入口水温=エンジン出口水温−補正温度」とする。一方、ステップS61において、燃焼式ヒータ30が作動していると判断したらステップS63に進み、「ヒータコアの入口水温=燃焼式ヒータ出口水温−補正温度」として、例えば、上述のブロワ44の風量制御、ラジエータファンの出力制御および燃焼式ヒータ30の燃焼量制御等の暖房制御をする。ここで、補正温度は、エンジン20の回転速度(冷却水量にほぼ比例する)、外気温度、エンジン冷却水温等をパラメータとして実験的に求められ、エアコン制御コンピュータ300にマップとして記憶保持されていてもよい。
【0049】
なお、上記水温補正手段は、オイルクーラ52やEGRクーラ54のいずれか一方のみが介設されている場合にも有効である。仮に、両者共設けられていなくても、燃焼式ヒータ30の出口からヒータコア42の入口までの通路が長い場合には、放熱による水温変化を補償することができる。
【0050】
次に、本発明の第1の形態における第4の実施形態を説明する。この第4の実施形態は、前記暖房制御手段が、ヒータコア入口水温を、「ヒータコア入口水温=MAX(エンジン出口水温、燃焼式ヒータ出口水温)」の式から推定するヒータコア入口水温推定手段を含んでいることである。ここで、本発明の第1の形態における第4の実施形態による暖房制御手段は、暖房制御に際し、例えば、図7に示す制御ルーチンに従い、ヒータコア42の入口水温を予測する。すなわち、ステップS71において、エンジン出口水温と燃焼式ヒータ出口水温とのいずれが高いかを比較判断する。エンジン出口水温が燃焼式ヒータ出口水温よりも高いと判断された場合には、ステップS72に進み、ヒータコアの入口水温=エンジン出口水温とする。一方、ステップS71において、燃焼式ヒータ出口水温がエンジン出口水温よりも高いと判断したらステップS73に進み、ヒータコアの入口水温=燃焼式ヒータ出口水温として、前述の暖房制御をする。
【0051】
このようにすると、前述のように、ヒータコア入口水温センサを廃止することができる。しかも、燃焼式ヒータ非搭載車両においても暖房制御を適切に行うことができる。すなわち、燃焼式ヒータは通常オプションとして設定されているので、エンジン出口水温センサあるいは燃焼式ヒータ出口水温センサのいずれかのみをヒータコア入口水温センサの代用として用いることはできない。しかしながら、上述のヒータコア入口水温推定手段を採用することにより、燃焼式ヒータ搭載車両の場合には両者のうち高い方の水温に基づいて確実に制御される。一方、燃焼式ヒータ非搭載車両の場合には、装着されていない燃焼式ヒータ出口水温センサの抵抗値が無限大となる。この結果、エアコン制御コンピュータ300内で設定されている各センサの中で最低水温を示すことになり、上記式により確実に、ヒータコアの入口水温=エンジン出口水温となって暖房制御されるからである。
【0052】
また、本発明の第1の形態における第5の実施形態を図8のフローチャートに基づき説明する。この実施形態は、上述のヒータコア入口水温推定手段を採用することに加えて、前述の第3の実施形態における水温補正手段を用いるようにしている。この本発明の第1の形態における第5の実施形態による暖房制御手段は、暖房制御に際し、図8に示す制御ルーチンに従い、ヒータコア42の入口水温を予測する。すなわち、ステップS81において、「エンジン出口水温−補正温度」と「燃焼式ヒータ出口水温−補正温度」とのいずれが高いかを比較判断する。「エンジン出口水温−補正温度」が「燃焼式ヒータ出口水温−補正温度」よりも高いと判断された場合には、ステップS82に進み、ヒータコアの入口水温=「エンジン出口水温−補正温度」とする。一方、ステップS81において、「燃焼式ヒータ出口水温−補正温度」が「エンジン出口水温−補正温度」よりも高いと判断したらステップS83に進み、ヒータコアの入口水温=「燃焼式ヒータ出口水温−補正温度」として、前述の暖房制御をするのである。
【0053】
次に、本発明の第2の形態に係る車両用暖房装置の第1の実施形態を図9に示す。この実施形態と上述の実施形態とが異なる点は、燃焼式ヒータ30の装着の有無を判断する装着有無判断手段を備え、燃焼式ヒータ30が装着されていると判断された場合には、ヒータコア42の入口水温として、燃焼式ヒータ30の出口に設けられた燃焼式ヒータ出口水温センサ34による燃焼式ヒータ出口水温、燃焼式ヒータが装着されていないと判断された場合には、ヒータコア入口水温として、エンジン出口水温センサ26によるエンジン出口水温を用いる暖房制御手段を有する点である。他の構成は、図1に示したのと基本的に同じであるから、同一機能部位には同一符号を付し、重複説明を避ける。
【0054】
この実施形態において、燃焼式ヒータ30の装着の有無を判断する装着有無判断手段は、前述のエンジン制御コンピュータ100と燃焼式ヒータ制御コンピュータ200とをエンジン・燃焼式ヒータ制御コンピュータ150として一体に構成し、装着された燃焼式ヒータ30の燃焼式ヒータ出口水温センサ34からの信号線の接続の有無を検出することで、構成されている。なお、これは作業者によるスイッチの切替等を判断して行うように構成してもよい。
【0055】
ここで、本発明の第2の形態における第1の実施形態による暖房制御手段は、暖房制御に際し、例えば、図10に示す制御ルーチンに従い、ヒータコア42の入口水温を予測する。すなわち、ステップS101において、燃焼式ヒータ30が装着されているか否かを判断し、装着されていないと判断したらステップS102に進み、ヒータコアの入口水温=エンジン出口水温とする。一方、ステップS101において、燃焼式ヒータ30が装着されていると判断したらステップS103に進み、ヒータコアの入口水温=燃焼式ヒータ出口水温として、前述の実施形態と同様に、上述のブロワ44の風量制御、ラジエータファンの出力制御および燃焼式ヒータ30の燃焼量制御等の暖房制御をする。
【0056】
さらに、本発明の第2の形態に係る車両用暖房装置の第2の実施形態では、暖房制御手段が、前記エンジン出口水温センサおよび前記燃焼式ヒータ出口水温センサの異常を検出/推定し、異常のときは正常なセンサにより検出された水温を用いる手段を含んでいる。このようにすると、一つの水温センサに異常がある場合でも、燃焼式ヒータの制御による暖房制御が可能となるからである。
【0057】
この本発明の第2の形態における第2の実施形態による暖房制御手段は、暖房制御に際し、例えば、図11に示す制御ルーチンに従い、ヒータコア42の入口水温を予測する。すなわち、ステップS111において、燃焼式ヒータ30が装着されているか否かを判断し、装着されていると判断したらステップS112に進み、燃焼式ヒータ出口水温センサ34が正常か否かを判断する。正常と判断されたらステップS113に進み、ヒータコアの入口水温=燃焼式ヒータ出口水温とする。一方、ステップS112において、燃焼式ヒータ出口水温センサ34が異常と判断されたらステップS114に進み、燃焼式ヒータ作動禁止フラグをONとして、後述するステップS115に進む。
【0058】
また、ステップS111における燃焼式ヒータ30が装着されているか否かの判断において、装着されていないと判断された場合には、ステップS115に進み、エンジン出口水温センサ26が正常か否かが判断される。正常であると判断したらステップS116に進み、ヒータコアの入口水温=エンジン出口水温とする。一方、ステップS115において、エンジン出口水温センサ26が異常と判断されたらステップS117に進み、ヒータコア入口水温の測定異常フラグをONにして、その異常を警報する。なお、上述の水温センサの正常か異常かの判断は、エンジン20の始動後所定時間経過後において、検出される温度に変化があるか否かにより行うことができる。
【0059】
次に、本発明の第3の形態に係る車両用暖房装置の第1の実施形態を図12に基づき説明する。この実施形態では、エンジン20と車室内暖房用ヒータコア42とを経由する冷却水通路50のヒータコア42の上流に燃焼式ヒータ30が配設され、エンジン20の冷却水通路出口にエンジン出口水温センサ26を備えている。また、燃焼式ヒータ30は熱交換器の壁部に異常加熱を検出するための熱交換器壁温センサ36を備えている。なお、前述した実施形態で用いた構成要素と同一機能部位には同一符号を付し、重複説明を避ける。
【0060】
そして、前述のエンジン制御コンピュータ100と燃焼式ヒータ制御コンピュータ200とが一体に構成されたエンジン・燃焼式ヒータ制御コンピュータ150には、燃焼式ヒータ30を流れる冷却水流量を推定/測定する手段として、エンジン速度センサ28により検出されるエンジン速度に比例関係にあるウォータポンプ24の回転速度およびエンジン出口水温に基づき、予め実験的に求めてマップ化されている値から冷却水流量(Wq)を求める手順がプログラムされている。同じく、燃焼式ヒータ30の燃焼量を推定/測定する手段として、燃焼式ヒータ30への燃料供給量に基づき、予め実験的に求めてマップ化されている値から燃焼量(Cq)を求める手順がプログラムされている。
【0061】
さらに、燃焼式ヒータ30に関しては、その熱交換率(r)が冷却水流量と燃焼量と水温とから予め実験的に求められ、また、冷却水比熱(γ)は用いられる冷却水の最大値あるいは市場平均値がROMに記憶されている。
【0062】
そこで、本発明の第3の形態に係る車両用暖房装置の第1の実施形態における暖房制御手段は、暖房制御に際し、図13に示す制御ルーチンに従い、燃焼式ヒータ出口水温を推定する。すなわち、ステップS131において、燃焼式ヒータ30が停止中か否かが判断され、停止中の場合にはステップS132に進み、燃焼式ヒータ出口水温=エンジン出口水温とする。一方、ステップS131において燃焼式ヒータ30が停止でない、すなわち、作動中と判断された場合にはステップS133に進み、ヒータコア入口水温として、次式(1)により求められた燃焼式ヒータ出口水温を用いる。
(1)燃焼式ヒータ出口水温=エンジン出口水温+燃焼式ヒータ燃焼量(Cq)/冷却水流量(Wq)/冷却水比熱(γ)×熱交換率(r)×補正係数(α)
【0063】
この構成によれば、ヒータコア入口水温センサのみならず、燃焼式ヒータ出口水温センサをも廃止することができる。なお、ここで補正係数(α)は燃焼式ヒータ30の表面からの放熱を考慮して実験的に定められるものであり、断熱が充分な場合には必ずしも必要ではない。
【0064】
このようにして、推定燃焼式ヒータ出口水温が求められるが、所定の暖房制御を行うために必要とされる燃焼式ヒータ30の目標出口水温X(°C)を得るための燃焼式ヒータ30の制御の一例につき、図14を参照して説明する。エンジン・燃焼式ヒータ制御コンピュータ150は、図13に示す制御ルーチンに従い求められた推定燃焼式ヒータ出口水温(°C)に応じて、図14に示すように、燃焼式ヒータ30の燃焼量を、燃料供給量を変えて出力100%、出力60%、停止の3段階に制御する。燃焼式ヒータ30の燃焼量は、出力100%で作動しているときを起点とすると、水温が上昇してX−5°Cになると出力60%に切替えられ、さらに目標出口水温X°Cになると停止に切替えられ、目標出口水温X°C以上では停止を維持する。なお、燃焼式ヒータ30の停止状態では、燃料ポンプ32からの燃料供給は停止している。一方、燃焼量0%(つまり停止状態)のときに、水温が低下してX−10°Cになると再着火し出力100%の燃焼能力に復帰する。このように、各切替えは、温度に履歴を持たせている。
【0065】
ここで、本発明の第3の形態に係る車両用暖房装置の第2の実施形態として、エンジン20と燃焼式ヒータ30との間の冷却水通路50における放熱をさらに考慮して、補正値Yを加えて、推定燃焼式ヒータ出口水温を求めるようにしてもよい。このために、暖房制御手段は、暖房制御に際し、図15に示す制御ルーチンに従い、燃焼式ヒータ出口水温を推定する。すなわち、ステップS151において、燃焼式ヒータ30が停止中か否かが判断され、停止中の場合にはステップS152に進み、「燃焼式ヒータ出口水温=エンジン出口水温+補正値Y」とする。一方、ステップS151において燃焼式ヒータ30が停止でない、すなわち、作動中と判断された場合にはステップS153に進み、ヒータコア入口水温として、次式(2)により求められた燃焼式ヒータ出口水温を用いる。
(2)燃焼式ヒータ出口水温=エンジン出口水温+補正値Y+燃焼式ヒータ燃焼量(Cq)/冷却水流量(Wq)/冷却水比熱(γ)×熱交換率(r)×補正係数(α)
なお、ここで、上記補正値Yはエンジン20の冷却水温および外気温に基づき実験的に求められ、マップ化されて記憶されている。
【0066】
次に、本発明の第3の形態に係る車両用暖房装置の第3の実施形態を図16を参照しつつ説明する。燃焼式ヒータ30の燃焼量は、上述のように、燃料供給量を変えることにより、出力100%、出力60%、停止のように制御されるが、燃焼式ヒータ30の出力が変化する場合は、燃焼式ヒータ30本体の熱容量や燃料供給のタイムラグに起因して、実際の冷却水の温度変化に遅れが生ずる。これに対処するために、燃焼量の変化要求が所定値以上を超える場合には、燃焼量の補正を行うのである。すなわち、図16に示すように、例えば、燃焼量(出力)100%から燃焼量(出力)60%への変化のように、燃焼量(燃料供給量)が一定以上変化する場合には、この燃焼量の変化が緩やかになるように、燃焼量を太線で示すように補正する(補正なしを細線で示す)。なお、補正値が一定値以下になった場合、あるいは変化の開始から一定時間経過した場合は、上記補正を打ち切る。このようにして補正された燃焼量を用いて上述の式(2)から燃焼式ヒータ出口水温を求めることにより、より正確な温度を得ることができる。この補正値は、燃焼式ヒータ30の熱容量や燃料ポンプ32の特性を考慮して、予め実験により求めておく。
【0067】
さらに、燃焼式ヒータ30では、着火中において供給した燃料量と実際に燃焼に関与する燃料量とに差が存するので、燃焼が安定するまでは、燃焼量は燃料供給量と必ずしも比例関係にない。そこで、燃焼式ヒータ30の作動を開始する際および失火の際の制御を本発明の第3の形態に係る車両用暖房装置の第4の実施形態として説明する。この実施形態では、暖房制御手段が、燃焼式ヒータの着火完了までの間および失火が判定された場合には、前記式(2)の燃焼量をゼロとして制御する。
【0068】
すなわち、暖房制御手段は、暖房制御に際し、図17に示す制御ルーチンに従い、燃焼量を求める。まず、ステップS171において、燃焼式ヒータ30が停止中か否かが判断され、停止中の場合にはステップS172に進み、燃焼量=0とする。一方、ステップS171において燃焼式ヒータ30が停止でない、すなわち、作動中と判断された場合にはステップS173に進み、燃焼式ヒータ30が着火中か否かが判断される。着火中と判断されるとステップS174に進み、ここで着火後か否かがさらに判断される。ここで、着火が完了していないと判断されるとステップS175に進み、燃焼量=0とする。
【0069】
一方、ステップS174において、着火後と判断されると、ステップS176に進み、燃焼が安定しているか否かが判断される。なお、燃焼安定か否かの判断は、着火後には、熱交換器壁温センサ36により検出される壁温が燃焼式ヒータ出口水温よりも一定値(例えば、Ta°C)以上高くなるので、これに基づき行い得る。そこで、ステップS176の燃焼安定か否かの判断で、未だ安定していないと判断されるとステップS177に進み、「燃焼量=実験式により求められる値」とする。この実験式により求められる値は、燃焼式ヒータ30の仕様や特性に沿って予め求められているものである。
【0070】
さらに、ステップS177で「燃焼量=実験式により求められる値」とした後、ステップS178に進み、失火か否かが判断される。失火の場合にはステップS175に進み、燃焼量=0とする。失火でない場合にはそのまま制御ルーチンを終了する。なお、失火か否かの判断は、燃焼温度を専用センサにより直接に測定するか、排気ガス成分センサにより検出するか、あるいは、熱交換器壁温センサ36により検出される壁温が燃焼式ヒータ出口水温よりも一定値(例えば、Tb°C)以上低いか等により行うことができる。
【0071】
一方、ステップS176の燃焼安定か否かの判断で、安定していると判断されるとステップS179に進み、安定燃焼カウンタTCをスタートさせる。そして、ステップS180において、燃焼が安定となった後所定時間、例えば5秒経過したか否かが判断される。5秒経過していない場合にはステップS181に進み、「燃焼量=通常の燃焼量×TC/5+実験式により求められる値×(TC−5)/5」として制御ルーチンを終了する。これは、実験式により求められる値との差が極端にでないように燃焼量を滑らかに変化させる為である。なお、ステップS180において、燃焼安定後5秒経過したと判断された場合にはステップS182に進み、燃焼量=通常の燃焼量として制御ルーチンを終了する。
【0072】
このようにして求められた燃焼量を上述の式(2)に用いて、燃焼式ヒータ出口水温を推定する。このようにすると、より正確に燃焼式ヒータ出口水温を推定でき、それに基づく燃焼式ヒータの正確な出力制御による暖房制御が可能となる。
【0073】
次に、本発明の第4の形態に係る車両用暖房装置の第1の実施形態につき図18を参照して説明する。この第1の実施形態に係る車両用暖房装置では、前実施形態と同様に、エンジン20と車室内暖房用のヒータコア42とを経由する冷却水通路50のヒータコア42上流に燃焼式ヒータ30が配設され、エンジン出口水温センサ26を備えている。主たる相違点は、燃焼式ヒータ出口水温センサに代えてヒータコア入口センサ46が設けられ、燃焼式ヒータ出口水温としてヒータコア入口センサ46によるヒータコア42の入口水温を用いて暖房制御するようにしている点である。その他の構成は、上述した実施形態とほぼ同じであるから、同一機能部位には同一符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0074】
この本発明の第4の形態に係る車両用暖房装置の第1の実施形態によれば、ヒータコア入口センサ46によるヒータコア42の入口水温の検出信号がエアコン制御コンピュータ300に送られ、エアコン制御コンピュータ300はこのデータを燃焼式ヒータ制御コンピュータ200に例えばCAN通信により送る。燃焼式ヒータ制御コンピュータ200は、所定の暖房制御を行うために必要とされるヒータコア42の目標入口水温X(°C)を得るために燃焼式ヒータ30を制御する。その一例を、図19を参照して説明する。燃焼式ヒータ制御コンピュータ200は、ヒータコア入口水温(°C)に応じて、図19に示すように、燃焼式ヒータ30の燃焼量を、燃料供給量を変えて出力100%、出力60%、停止に制御する。燃焼式ヒータ30の燃焼量は、出力100%で作動しているときを起点とすると、ヒータコア入口水温が上昇してX−5°Cになると出力60%に切替えられ、さらに目標入口水温X°Cになると停止に切替えられ、目標入口水温X°C以上では停止を維持する。なお、燃焼式ヒータ30の停止状態では、燃料ポンプ32からの燃料供給は停止している。一方、燃焼量0%(つまり停止状態)のときに、水温が低下してX−10°Cになると再着火し出力100%の燃焼能力に復帰する。一方、エアコン制御コンピュータ300は、この燃焼式ヒータ制御コンピュータ200による燃焼式ヒータ30の制御と同時に、上述のようにブロワ44の風量を制御してもよい。
【0075】
また、本発明の第4の形態に係る車両用暖房装置の第2の実施形態を図20に示す。この第2の実施形態が上記第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態ではヒータコア入口水温センサ46を用いたのに代え、ヒータコア出口水温センサ48を用い、且つ、ヒータコア42での放熱量を考慮した補正温度を用いるようにしたことである。従って、上記第1の実施形態と異なる点のみを説明するにとどめ、同一機能部位に同一符号を付して重複説明は避ける。
【0076】
そこで、本発明の第4の形態に係る車両用暖房装置の第2の実施形態における暖房制御手段は、暖房制御に際し、図21に示す制御ルーチンに従い、放熱量補正温度を求める。まず、ステップS211において、ヒータコア42のブロワ44が停止中か否かが判断され、停止中の場合にはステップS212に進み、放熱量補正温度=0として制御を終了する。一方、ステップS211においてブロワ44が停止でない、すなわち、作動中と判断された場合にはステップS213に進み、放熱量補正温度を次式(3)により演算により求める。
(3)放熱量補正温度=ヒータコア放熱量/冷却水流量(Wq)/冷却水比熱(γ)
ここで、ヒータコア放熱量は、ブロワ44のモータ電圧、ヒータコア42を通過する空気温度、冷却水温度および冷却水流量をパラメータとする関数により求められる。そして、冷却水流量(Wq)は、前述のように、エンジン速度センサ28により検出されるエンジン速度に比例関係にあるウォータポンプ24の回転速度およびエンジン出口水温に基づき、予め実験的に求めてマップ化されている冷却水流量値より求めることができ、さらに、冷却水比熱(γ)は記憶されているので、これらを用いて、上記式(3)により放熱量補正温度が得られる。最終的には、ヒータコア出口水温センサ48により検出されたヒータコア出口水温と放熱量補正温度とに基づき、例えば、前述の図19に示すのと同様の形態での図22に示す燃焼式ヒータ30の制御や、ブロワ44の制御が行われる。
【0077】
次に、本発明の第5の形態に係る車両用暖房装置の第1の実施形態につき図23を参照して説明する。この第1の実施形態に係る車両用暖房装置では、エンジン20と車室内暖房用のヒータコア42とを経由する冷却水回路50のヒータコア42下流に燃焼式ヒータ30が配設され、エンジン出口水温センサ26およびヒータコア出口水温センサ48を備えている。また、燃焼式ヒータ30は熱交換器の壁部に異常加熱を検出するための熱交換器壁温センサ36を備えている。他の構成要素については、前述した実施形態で用いた構成要素と同一機能部位に同一符号を付し、重複説明を避ける。
【0078】
そして、エンジン制御コンピュータ100には、燃焼式ヒータ30を流れる冷却水流量を推定/測定する手段として、エンジン速度センサ28により検出されるエンジン速度に比例関係にあるウォータポンプ24の回転速度およびエンジン出口水温に基づき、予め実験的に求めてマップ化されている値から冷却水流量(Wq)を求める手順がプログラムされている。同じく、燃焼式ヒータ制御コンピュータ200には、燃焼式ヒータ30の燃焼量を推定/測定する手段として、燃焼式ヒータ30への燃料供給量に基づき、予め実験的に求めてマップ化されている値から燃焼量(Cq)を求める手順がプログラムされている。
【0079】
さらに、燃焼式ヒータ30に関しては、その熱交換率(r)が冷却水流量と燃焼量と水温とから予め実験的に求められ、また、冷却水比熱(γ)は用いられる冷却水の最大値あるいは市場平均値が記憶されている。
【0080】
そこで、本発明の第5の形態に係る車両用暖房装置の第1の実施形態における暖房制御手段は、暖房制御に際し、図24に示す制御ルーチンに従い、燃焼式ヒータを制御するのに必要な燃焼式ヒータ出口水温を推定する。すなわち、ステップS241において、燃焼式ヒータ30が停止中か否かが判断され、停止中の場合にはステップS242に進み、燃焼式ヒータ出口水温=ヒータコア出口水温とする。一方、ステップS241において燃焼式ヒータ30が停止でない、すなわち、作動中と判断された場合にはステップS243に進み、次式(4)により求められた燃焼式ヒータ出口水温を用いる。
(4)燃焼式ヒータ出口水温=ヒータコア出口水温+[燃焼式ヒータ燃焼量(Cq)/冷却水流量(Wq)/冷却水比熱(γ)×熱交換率(r)×補正係数(α)]
【0081】
さらに、本発明の第5の形態に係る車両用暖房装置の第2の実施形態を図25を参照して説明する。この第2の実施形態が上記第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態ではヒータコア出口水温センサ48を用いたのに代え、ヒータコア入口水温センサ46を用い、且つ、ヒータコア42での放熱量を考慮した補正温度を用いるようにしたことである。従って、上記第1の実施形態と異なる点のみを説明するにとどめ、同一機能部位に同一符号を付して重複説明は避ける。
【0082】
そこで、本発明の第5の形態に係る車両用暖房装置の第2の実施形態における暖房制御手段は、暖房制御に際し、図26に示す制御ルーチンに従い、放熱量補正温度を求める。まず、ステップS261において、ヒータコア42のブロワ44が停止中か否かが判断され、停止中の場合にはステップS262に進み、放熱量補正温度=0として制御を終了する。一方、ステップS261においてブロワ44が停止でない、すなわち、作動中と判断された場合にはステップS263に進み、放熱量補正温度を次式(5)により演算により求める。
(5)放熱量補正温度=ヒータコア放熱量/冷却水流量(Wq)/冷却水比熱(γ)
ここで、ヒータコア放熱量は、前述の通り、ブロワ44のモータ電圧、ヒータコア42を通過する空気温度、冷却水温度、冷却水流量をパラメータとする関数により求められる。そして、冷却水流量(Wq)は、前述のように、エンジン速度センサ28により検出されるエンジン速度に比例関係にあるウォータポンプ24の回転速度およびエンジン出口水温に基づき、予め実験的に求めてマップ化されている冷却水流量値より求めることができ、さらに、冷却水比熱(γ)は記憶されているので、これらを用いて、上記式により放熱量補正温度が得られる。最終的には、ヒータコア入口水温センサ46により検出されたヒータコア入口水温と放熱量補正温度と燃焼式ヒータ30における上昇温度とに基づき、例えば、前述の図19に示すのと同様の形態での図27に示す燃焼式ヒータ30の制御や、ブロワ44の制御による暖房制御が行われる。
【0083】
なお、上記実施形態では、各々の燃焼式ヒータ30の燃焼量を3段階として制御しているが、各々の燃焼式ヒータ30の燃焼能力を3段階以上として、より多段階の出力制御としてもよい。例えば、各々の燃焼能力を100%、80%、70%、50%、0%の5段階の出力としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態の第1の実施形態に係る車両用暖房装置の全体構成を示すブロック線図である。
【図2】図1の車両用暖房装置における暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】擬制されたヒータコア入口水温に基づく暖房制御の例を示すグラフであり、(A)はエアコンのブロワの風量制御の例、(B)はラジエータファンの出力制御の例、および(C)は燃焼式ヒータの燃焼能力(量)制御の例である。
【図4】本発明の第1の形態における第2の実施形態のなまし処理により、擬制されたヒータコア入口水温の変化の様子を示すグラフである。
【図5】本発明の第1の形態の第3の実施形態に係る車両用暖房装置の全体構成を示すブロック線図である。
【図6】本発明の第1の形態の第3の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の形態の第4の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の形態の第5の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の形態の第1の実施形態に係る車両用暖房装置の全体構成を示すブロック線図である。
【図10】本発明の第2の形態の第1の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の形態の第2の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3の形態の第1の実施形態に係る車両用暖房装置の全体構成を示すブロック線図である。
【図13】本発明の第3の形態の第1の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第3の形態の第1の実施形態に係る暖房制御手段の燃焼式ヒータの制御の一例を示すグラフである。
【図15】本発明の第3の形態の第2の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第3の形態の第3の実施形態に係る暖房制御手段による燃焼量の補正の態様を示すグラフである。
【図17】本発明の第3の形態の第4の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第4の形態の第1の実施形態に係る車両用暖房装置の全体構成を示すブロック線図である。
【図19】本発明の第4の形態の第1の実施形態に係る暖房制御手段の燃焼式ヒータの制御の一例を示すグラフである。
【図20】本発明の第4の形態の第2の実施形態に係る車両用暖房装置の全体構成を示すブロック線図である。
【図21】本発明の第4の形態の第2の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第4の形態の第2の実施形態に係る暖房制御手段の燃焼式ヒータの制御の一例を示すグラフである。
【図23】
本発明の第5の形態の第1の実施形態に係る車両用暖房装置の全体構成を示すブロック線図である。
【図24】本発明の第5の形態の第1の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第5の形態の第2の実施形態に係る車両用暖房装置の全体構成を示すブロック線図である。
【図26】本発明の第5の形態の第2の実施形態に係る暖房制御手段の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図27】本発明の第5の形態の第2の実施形態に係る暖房制御手段の燃焼式ヒータの制御の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
10 車両用暖房装置
20 エンジン
22 ウォータジャケット
24 ウォータポンプ
26 エンジン出口水温センサ
28 エンジン速度センサ
30 燃焼式ヒータ
32 燃料ポンプ
34 燃焼式ヒータ出口水温センサ
36 壁温センサ
40 エアコン
42 ヒータコア
44 ブロワ
46 ヒータコア入口水温センサ
48 ヒータコア出口水温センサ
50 冷却水回路
100 エンジン制御コンピュータ
200 燃焼式ヒータ制御コンピュータ
300 エアコン制御コンピュータ

Claims (10)

  1. エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア上流に燃焼式ヒータが配設可能な車両用暖房装置において、
    エンジン出口水温センサと燃焼式ヒータ出口水温センサとを備え、
    ヒータコア入口水温として、燃焼式ヒータ作動時は前記燃焼式ヒータ出口水温センサによる燃焼式ヒータ出口水温、燃焼式ヒータ停止時は前記エンジン出口水温センサによるエンジン出口水温を用いる暖房制御手段を有することを特徴とする車両用暖房装置。
  2. 前記暖房制御手段は、前記燃焼式ヒータ出口水温と前記エンジン出口水温とを切替え使用するとき、なまし処理を行うなまし処理手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用暖房装置。
  3. 前記暖房制御手段は、ヒータコア入口水温を次式から推定するヒータコア入口水温推定手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用暖房装置。
    ヒータコア入口水温=MAX(エンジン出口水温、燃焼式ヒータ出口水温)
  4. エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア上流に燃焼式ヒータが配設可能な車両用暖房装置において、
    エンジン出口水温センサと燃焼式ヒータの装着の有無を判断する装着有無判断手段とを備え、
    前記装着有無判断手段により燃焼式ヒータが装着されていると判断された場合には、ヒータコア入口水温として、前記燃焼式ヒータの出口に設けられた燃焼式ヒータ出口水温センサによる燃焼式ヒータ出口水温、燃焼式ヒータが装着されていないと判断された場合には、ヒータコア入口水温として、前記エンジン出口水温センサによるエンジン出口水温を用いる暖房制御手段を有することを特徴とする車両用暖房装置。
  5. 前記暖房制御手段は、前記エンジン出口水温センサおよび前記燃焼式ヒータ出口水温センサの異常を検出/推定し、異常のときは正常なセンサにより検出された水温を用いる手段を含むことを特徴とする請求項4に記載の車両用暖房装置。
  6. エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア上流に燃焼式ヒータを配設した車両用暖房装置において、
    エンジン出口水温センサと、燃焼式ヒータを流れる冷却水流量を推定/測定する手段と、燃焼式ヒータの燃焼量を推定/測定する手段とを備え、
    ヒータコア入口水温として、次式により求められた燃焼式ヒータ出口水温を用いる暖房制御手段を有することを特徴とする車両用暖房装置。
    燃焼式ヒータ出口水温=エンジン出口水温+燃焼式ヒータ燃焼量/冷却水流量/冷却水比熱×熱交換率×補正係数
  7. 前記暖房制御手段は、前記燃焼式ヒータの燃焼量の変化が所定値以上を超える場合は、該燃焼量の変化が緩やかになるように補正する補正手段を含むことを特徴とする請求項6に記載の車両用暖房装置。
  8. 前記暖房制御手段は、前記燃焼式ヒータの着火完了までの間および失火が判定された場合には、前記式の燃焼量をゼロとして制御することを特徴とする請求項6に記載の車両用暖房装置。
  9. エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア上流に燃焼式ヒータを配設した車両用暖房装置において、
    エンジン出口水温センサと、ヒータコア入口水温センサまたはヒータコア出口水温センサとを備え、
    燃焼式ヒータ出口水温として、前記ヒータコア入口水温センサによるヒータコア入口水温またはヒータコア出口水温センサによるヒータコア出口水温を補正した水温を用いる暖房制御手段を有することを特徴とする車両用暖房装置。
  10. エンジンと車室内暖房用ヒータコアとを経由する冷却水通路のヒータコア下流に燃焼式ヒータを配設した車両用暖房装置において、
    エンジン出口水温センサと、ヒータコア出口水温センサと、燃焼式ヒータを流れる冷却水流量を推定/測定する手段と、燃焼式ヒータの燃焼量を推定/測定する手段とを備え、
    燃焼式ヒータ出口水温を次式により求める暖房制御手段を有することを特徴とする車両用暖房装置。
    燃焼式ヒータ出口水温=ヒータコア出口水温+燃焼式ヒータ燃焼量/冷却水流量/冷却水比熱×熱交換率×補正係数
JP2003025983A 2003-02-03 2003-02-03 車両用暖房装置 Expired - Fee Related JP4110523B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003025983A JP4110523B2 (ja) 2003-02-03 2003-02-03 車両用暖房装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003025983A JP4110523B2 (ja) 2003-02-03 2003-02-03 車両用暖房装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004237759A true JP2004237759A (ja) 2004-08-26
JP4110523B2 JP4110523B2 (ja) 2008-07-02

Family

ID=32954125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003025983A Expired - Fee Related JP4110523B2 (ja) 2003-02-03 2003-02-03 車両用暖房装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4110523B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP4110523B2 (ja) 2008-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3932035B2 (ja) 内燃機関の冷却系の異常診断装置
KR101566735B1 (ko) 하이브리드 차량의 실내 난방 방법 및 장치
EP1574370B1 (en) Coolant flow controlling method and apparatus
US20090321533A1 (en) Variable electric auxiliary heater circuit pump
KR102405177B1 (ko) 하이브리드 차량용 공조장치
JP5381815B2 (ja) 車両の制御装置
JP2014227043A (ja) 車両用空調システムの制御装置
JPWO2014041953A1 (ja) 車両用空調装置及び車両用空調方法
JP2010101250A (ja) エンジン自動始動停止制御装置及びその制御方法
US6928237B2 (en) Fluid heating apparatus
CN113525025B (zh) 热管理系统及其控制方法
CN106364276B (zh) 混合动力车辆的加热系统及其控制方法
JP4438438B2 (ja) 車両用空調装置
JP4110523B2 (ja) 車両用暖房装置
JP2003063237A (ja) 車両用空調装置
US11524551B2 (en) Abnormality diagnosis device for blower system
JP2010084630A (ja) エンジン自動始動停止制御装置及びエンジン制御方法
JP2013071531A (ja) 車両用空調システム
EP1116612A2 (en) Airconditioning and control system for controlling the climate in a vehicle compartment
JP4337214B2 (ja) 液冷式内燃機関の冷却装置
JP2010260443A (ja) 車両の暖房装置
KR20170002214A (ko) 하이브리드 차량의 실내 난방 방법
JP2016215758A (ja) 車両の空調制御装置
KR100410518B1 (ko) 자동차 엔진의 서모스탯 진단방법
KR100621271B1 (ko) 덕트 센서를 이용한 피티씨 히터 보정 제어 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050608

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050608

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071019

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080327

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110418

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120418

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120418

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130418

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140418

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees