JP2004237150A - 定量吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】流状物を被塗布体に一定量吐出する定量吐出装置であって、塗布剤吐出口における流状物の液ダレや残留を防ぎ、流状物を定量精度良く塗布する。
【解決手段】流状物を収容し、前記流状物の排出口を供える収容容器と、前記収容容器に収容された流状物を排出口に所定量押出す押出し手段と、一端に流状物を吐出する吐出ノズルを有し、側面に開口部を有する第1の通路と、前記第1の通路の開口部と前記収容容器の排出口とを接続する第2の通路と、前記第1の通路の他端に吐出手段とを備えており、前記吐出手段は、前記収容容器の排出口から第2の通路を経由させ、第1の通路の開口部より第1の通路内に突出させた流状物を第1の通路と第2の通路との境で分断し、吐出ノズルの先端より吐出するものである、ことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】流状物を収容し、前記流状物の排出口を供える収容容器と、前記収容容器に収容された流状物を排出口に所定量押出す押出し手段と、一端に流状物を吐出する吐出ノズルを有し、側面に開口部を有する第1の通路と、前記第1の通路の開口部と前記収容容器の排出口とを接続する第2の通路と、前記第1の通路の他端に吐出手段とを備えており、前記吐出手段は、前記収容容器の排出口から第2の通路を経由させ、第1の通路の開口部より第1の通路内に突出させた流状物を第1の通路と第2の通路との境で分断し、吐出ノズルの先端より吐出するものである、ことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被塗布体に対して一定量の流状物を吐出塗布する、吐出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品に付与される導電性ペースト及び接着剤等の流状物を、被塗布体に定量塗布する装置は、定量精度良く塗布することが求められている。近年、電子部品の小型化が進むにつれ、その精度もより高いものが求められるようになっている。ここで、被塗布体に一定量の流状物を塗布する塗布装置としては、例えば特開平9−187709号公報において、図11に示すような塗布剤供給装置41が開示されている。この塗布剤供給装置41は、塗布物46を収容する塗布剤容器43と、塗布剤容器に塗布剤吐出口43aを介して接続されるノズル44と、塗布物を一定量送り出すよう駆動機構が接続されている弁体42とが備えられている。そして、塗布剤吐出口43aとノズル44とが接続されている付近にエアー供給手段45が設けられている。この塗布剤供給装置41は、弁体42を駆動機構により高速開閉することで、塗布剤容器43から塗布剤吐出口43aを通じてノズル44内に定量吐出しており、その後、弁体42を塗布剤容器の弁座に押し付けることにより、ノズル44内に一度排出された塗布剤を吐出ノズル44に押出している。そして、エアー供給手段45により吐出ノズル44に、吐出方向とは垂直な方向からエアを供給することで、排出された塗布剤を排出している。
【0003】
また、別の例として特開平5−34184号公報には、図12に示すような吐出装置51が開示されている。この吐出装置51は、塗布物を収容する収容容器52と、ステッピングモーター53が接続されたボールネジ54と、収容容器52に収容された塗布物を押出すピストン55とが備えられている。そしてボールネジ54とピストン55とがスライド部材56によって接続されている。ステッピングモーター53を回転させることにより、回転数分だけボールネジ54が回転し、スライド部材56がボールネジ54に沿って下降するため、スライド部材56に接続されているピストン55が押出されることになる。このようにして、ステッピングモーター53の回転数によって、塗布物の吐出量を計っている。そして、塗布時には、吐出装置51ごと被塗布体に近づけることによって、塗布物を吐出ノズル57の先端部から被塗布体に塗布する。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−187709号公報(図1、図2、図4)
【特許文献2】
特開平5−34184号公報 (図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−187709号公報の塗布剤供給装置41は、流状物の吐出量を弁体42の開閉により制御している。このため、流状物の粘度変化や塗布剤容器43内の液体材料の残量、また弁体42の開放時間によって異なり、吐出量がばらつくという問題が生じる。また、吐出完了後は、弁体42を塗布剤吐出口43aに押し付けて吐出を遮断するが、弁体42と塗布剤吐出口43aとのクリアランスを完全に無くすことはできない。また、吐出を繰り返すことで塗布剤吐出口43aの磨耗が促進され、弁体42と塗布剤吐出口43aとのクリアランスがさらに大きくなるため液だれが生じる。さらに、エア供給手段45より送られるエアが、塗布剤吐出口43aの付近で、流状物の移動方向に対して垂直に送られるため、乱流が生じ、塗布剤吐出口43aとノズル44との接続部分付近に残留する流状物46を十分に除去することは困難である。残留する流状物は次の吐出量に影響し塗布量がばらつく要因となる。
【0006】
また、特開平5−34184号公報の吐出装置の場合も、ステッピングモータ53によりピストン55を正確に駆動し塗布物の吐出量を測っているが、吐出ノズル57から被塗布体への塗布時に、吐出ノズル57への塗布物の残存量が一定とならない。よってこの場合も塗布量がばらつく要因となる。
【0007】
本発明の目的は、流状物を被塗布体に一定量吐出する定量吐出装置であって、流状物を定量精度良く塗布する定量吐出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本願第1の発明の定量吐出装置は、流状物を収容し、前記流状物の排出口を供える収容容器と、前記収容容器に収容された流状物を排出口に所定量押出す押出し手段と、一端に流状物を吐出する吐出ノズルを有し、側面に開口部を有する第1の通路と、前記第1の通路の開口部と前記収容容器の排出口とを接続する第2の通路と、前記第1の通路の他端に吐出手段とを備えており、前記吐出手段は、前記収容容器の排出口から第2の通路を経由させ、第1の通路の開口部より第1の通路内に突出させた流状物を第1の通路と第2の通路との境界で分断し、吐出ノズルの先端より吐出するものである、ことを特徴とする。
【0009】
このような構成にすることにより、押出し手段によって押出された所定量の流状物が、第2の通路を通って第1の通路の開口部から所定量突出することになる。この第1の通路内に突出された流状物を、第1の通路と第2の通路との境界で分断するので、所定量の流状物を第1の通路内に分離できるため、押出し手段において押出し量を調整しただけで流状物の突出量を定量精度よく吐出することができる。また、被塗布体へ流状物を吐出する吐出口と、流状物を搬送する吐出手段とが、同じ通路の両端に形成されている。そして、第1の通路に設けられた開口部は、第1の通路の側壁のうち直線部分に形成されている。このため、吐出手段による第1の通路と第2の通路の境界での流状物の分断が正確に行える。その結果、第1の通路内に突出された流状物の所定量を全て吐出することができるので残留物が残らない。
【0010】
また、本願第2の発明の定量吐出装置は、前記吐出手段は、圧縮空気を噴出するエア供給装置であることが好ましい。このようなエア供給装置は、簡易な構成で容易に定量精度よく分断することができる。また、空気圧によって押出すことができるため、直接流状物に触れることがないため、糸引き現象を生じることなく開口部付近の残留物をきれいに分断することができる。
【0011】
また、本願第3の発明の定量吐出装置は、前記吐出手段は、第1の通路内を進退自在に摺動するピストンと、前記ピストンを運動させる駆動装置と、を備えることが好ましい。このような構成にすることにより、ピストンを運動させる駆動装置を有するため、正確にピストンの送り動作を行い、流状物を定量精度よく吐出することができる。また、正確なタクトで連続的に効率よく吐出作業を行うことができる。
【0012】
また、本願第4の発明の定量吐出装置は、前記ピストンは、前記駆動装置により、少なくとも前記ピストンの側面が前記第1の通路の開口部をふさぐ位置まで移動可能であることが好ましい。このような構成にすることにより、第2の通路に残留していた流状物が第1の通路に流れ込むことを防ぎ、確実に液ダレを防ぐことができる。すなわち、流状物の粘度が低い場合、開口部から突出した流状物を分断した後に、第2の通路に残留していた流状物が第1の通路に流れこむ可能性がある。これに対してピストンの側面によって、第1の通路に設けられた開口部を完全にふさぐため、第2の通路に残留していた流状物が第2の通路に流れ込むことを防ぐことができる。また、ピストンにより分断が強制的に行われるので、チクソトロピック性を有し粘度の高いものであっても精度よく吐出することができる。
【0013】
また、本願第5の発明の定量吐出装置は、前記ピストンの先端面がテーパー状であることが好ましい。このような構成にすることにより、第1の通路の開口部から突出された流状物がピストンにより吐出され、対象物に塗布される際、流状物が離れやすく、ピストンの先端に流状物が残留することがない。このため、正確に定量吐出をすることができる。
【0014】
また、本願第6の発明の定量吐出装置は、前記第1の通路の開口部において、前記第1の通路における流状物の吐出方向に対して、前記第1の通路と前記第2の通路とが90°以下の角度をなして接続されていることを特徴とする。このように構成することによって、よりいっそう、第1の通路の開口部から第2の通路に残留した流状物が液ダレすることを防ぐことができる。すなわち、第2の通路のうち、第1の通路の開口部と接続されている部分の方が、収容容器の排出口に接続されている部分よりも、流状物の吐出方向に対して高い位置に存在する。つまり第2の通路は、第1の通路の接続部分と収容容器接続部分との間において、傾斜をなしている。このため、第1の通路の開口部から突出した部分を吐出手段で分断した後に、第1の通路の開口部から、第2の通路に残留している流状物が流れ込むことをよりいっそう防ぐことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。この定量吐出装置は被塗布体に所定量の流状物を定量精度よく吐出することに用いられる他、連続的に供給される複数の被塗布体に対して、連続的に所定量の流状物を吐出することに用いられる。なお本発明でいう流状物とは、所定の粘度を有するものに好適に用いられる。例えば、接着剤、導電性ペースト、モールド樹脂、クリーム半田等が好ましいが、この限りではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、定量吐出装置1の実施の一形態について説明する。定量吐出装置1は、収容容器2と、押出し手段としてのピストン3と、第1の通路5と第2の通路6と吐出手段としてのエア供給装置7と吐出ノズル8と、からなる。
【0017】
ここでいう収容容器2とは、流状物4が入れられる容器であり、収容容器2の収容口に流状物を一定量押出す押出手段としてピストン3が設けられている。押出し方法は、例えば収容容器2に一定間隔にメモリを付与しておき、必要量のメモリの位置までピストン3の下端部を押し下げることによって、流状物4の吐出量を調整できる。また、ピストン3の押し下げ距離を制御するような制御手段を設けてもよい。このように、押出手段としてのピストン3は流状物4の吐出量を最終的に決定するため、定量精度が優れたものを設けることが好ましい。また、このピストン3の制御手段に、上下運動する駆動機能をもたせることにより、定量吐出を連続的に行うことも可能である。駆動手段として、ステッピングモータ及びサーボモータ等を用いることができる。これによって、吐出速度及び吐出時間をも調整することができる。また、ピストン3は、収容容器2の収容口に限らず、一定量の流状物4を押出すことができる位置でれば、排出口2a以外の収容容器2のどの側面に設けられてもよい。
【0018】
この収容容器2の下端部には、排出口2aが形成されており、第2の通路6の一端と接続されている。一方、第2の通路6の他端は第1の通路5の側面にある開口部5aと接続されている。ここでは、第2の通路6は、ホルダ9に固定されているが、第1の通路7と安定して接続されていればホルダ9は必ずしも必要ではない。
【0019】
また、第1の通路5は、第1の通路5のうち被塗布体に近い一端に吐出ノズル8が形成されており、他端に流状物を吐出する吐出手段7が設けられている。
吐出手段7としては、第1の通路5の開口部5aから突出している流状物の突出部分4aを、突出方向に対して垂直に圧縮空気を与えることによって、突出部分4aを開口部5aに沿って分断しする。これと同時に、吐出口を介して流状物の突出部分4aを吐出口を介して吐出ノズル8外へ押出す圧力を有することが好ましい。このような機能を有する吐出手段として、図1においてはエア供給装置を用いている。このエア供給装置は圧縮空気を送ることが可能であれば、どのようなものを用いてもよいが、連続的に圧縮空気を噴射できるような調節手段を設けてもよい。
【0020】
ここで、開口部5aは第1の通路の側面が流状物の搬送方向に対して平行となる部分に設けられることが好ましい。このような構成にすることにより、吐出手段7の吐出方向と、開口部5aとが平行となるため、開口部5aから突出している流状物の突出部分4aを突出部分の根元からきれいに分断できる。
【0021】
次に、定量吐出装置1の動作について図1〜図3の断面側面図を用いて説明する。
まず、収容容器2に流状物4を収容し、押出し手段であるピストン3によって収容容器の排出口2aを介して第2の通路6へ所定量の流状物4を押出す。このようにして、第2の通路6と第1の通路5とが接続される部分まで、流状物4を充填させる。(図1)
続いて、被塗布体(図示せず)に吐出すべき量の流状物4を、押出し手段であるピストン3によって計量調整して押し出すと、押し出した量だけ流状物4が第1の通路の開口部5aから第1の通路5内に突出する。ここにおいて流状物が突出するという状態は、第1の通路の開口部5aから、第2の通路の方向と平行な方向に、幾分の流状物が押出されている状態を示す。(図2)
この流状物の突出部分4aに対して、吐出手段であるエア噴出装置7で圧縮空気を勢い良く噴出し、流状物の突出部分4aを突出方向に対して垂直に分断する。分断された流状物の突出部分4aを吐出方向に向かって搬送し、吐出ノズル8を介して被塗布体に高速で塗布する。(図3)
このように本実施の形態では、流状物4の吐出量を、収容容器2に設けられている押出手段3にて容易に計量することができる。さらに、押出手段3にて押し出した量と同じ量の流状物4が、開口部5aにおいて突出されて搬送されることから、流状物4を定量精度よく被塗布体に吐出することができる。また、少なくとも流状物の突出部分を分断する時点では、第1の通路5の側壁面と平行な方向、つまり流状物の突出部分4aに対して垂直な方向にエアが供給されるため、突出部分4aの根元から分断される。その結果、開口部5aに流状物4が残留することを防ぐことができる。また、エアの圧力だけで流状物4を被塗布体に付着させることができるため、定量吐出装置1そのものを上下運動させ、被塗布体に近づけて吐出する必要がなく、タクトの短縮が図れる。
【0022】
(実施の形態2)
図4は、本発明の別の実施の形態を示している。同図において、定量吐出装置11は、収容容器12と、押出し手段としてのAピストン13と、第1の通路15と、第2の通路16と、吐出手段としてのBピストン17と、吐出ノズル18と、からなる。このうち、吐出手段としてのBピストン17以外は、実施の形態1と同様の構成を有することが好ましいため、ここでは説明を省略する。
【0023】
吐出手段としてのBピストン17は、流状物が突出している開口部15aがふさがるまで押出して、さらに突出部分14aが吐出口から吐出するまで押出す。これにより、流状物の突出部分をきれいに分断できるだけでなく、開口部15aに蓋をすることになるため、第2の通路16に残留している流状物が開口部から第1の通路15に流れ込むのを防ぐことができる。
【0024】
上記のことから、外径が第1の通路15の内径と同程度の大きさを有していることが好ましい。第1の通路15とBピストン17との外形に差があり、隙間が生じると、流状物が隙間に入り込み完全に吐出することができなくなる。また、第1の通路15とBピストン17との間に隙間が生じていると、流状物の粘度が低い場合、液ダレが生じるため、好ましくない。
【0025】
また、Bピストン17の長さは、最も下方へ押し下げた時に、第1の通路15の端面から、少なくとも第1の通路15の開口部の最下部までの長さを有することが好ましい。このようなBピストン17を用いれば、流状物の突出部分を突出ノズル18へと勢いよく搬送することができる。その上、Bピストン17を最も下方へ押し下げた時に、第1の通路15の開口部15a全体をBピストン17の側面でふさぐことになるため、第2の通路16に残留している流状物14の液だれを防ぐことができる。また、Bピストン17には、Bピストン17を連続的、または定時的に作動するように、ボイスコイルモータ等の駆動手段を適用できる。
【0026】
また、図8はピストンの先端のうち、吐出方向に近い方の先端の概略断面図を示すものである。図8に示されるように、Bピストン17のうち吐出口側の先端は図8に示すようなテーパー形状であることが好ましい。このようなテーパー形状であれば、Bピストン17の先端部に流状物が残ることがない。また、Bピストン17と流状物14との分離を促すことができる。
【0027】
次に、定量吐出装置11の動作について図4〜7の断面側面図を用いて説明する。まず、収容容器12に流状物14を収容し、押出し手段であるAピストン13によって収容排出口12aを介して第2の通路16へ流状物14を押出す。この様にして、第2の通路16と第1の通路15とが接続される部分まで、流状物14を充填させる。(図4)
続いて、被塗布体(図示せず)に吐出すべき量の流状物14を、押出し手段であるAピストン13によって計量調整して押し出すと、押し出した量と等量の流状物14が第1の通路の開口部15aから第1の通路15内に突出する。(図5)
この突出部分14aに対して、吐出手段であるBピストン17を、第1の通路15の開口部15a全体をふさげる位置まで勢いよく押出す。そして、突出部分14aを突出方向に対して垂直に分断する。(図6)分断された突出部分14aを吐出方向に向かって搬送し、吐出ノズル18を介して被塗布体に高速で吐出する。(図7)
(実施の形態3)
図9は、本発明のさらに別の実施の形態を示している。同図において、定量吐出装置21は、収容容器22と、押出し手段としてのピストン23と、第1の通路25と、第2の通路26と、吐出手段としてのエア供給装置27と、吐出ノズル28と、からなる。これらの構成において、第2の通路26の形状以外は実施の形態1と同様の構成が好ましいため、ここでは説明を省略する。
【0028】
第2の経路26のうち、第1の通路と接続される部分が流状物の吐出方向に対して、収容容器と接続されている部分よりも高い位置に設けられることが好ましい。すなわち、第2の通路26のうち、第1の通路26と接続される部分と、収容容器排出口22aと接続される部分とに高低差を設けた場合、第2の通路26に残留している流状物24が第1の通路25に流れ込むことを防ぐことができる。
【0029】
また、同様の作用効果を狙って、図10に示されるような第1の通路35及び第2の通路36を構成してもよい。すなわち、第1の通路35及び第2の通路36には曲部を有していてもよい。ただし、第1の通路の側面に設けられる開口部35aの位置は、第1の通路35のうち、流状物34の搬送方向と平行な部分に設けられる必要がある。第1の通路35の曲部に開口部35aが設けられると、吐出手段37の空気圧等の搬送力が分散してしまい、吐出ノズル38まで流状物を十分に搬送できないおそれがある。
【0030】
【発明の効果】
本願第1の発明の定量吐出装置は、流状物を収容し、前記流状物の排出口を供える収容容器と、前記収容容器に収容された流状物を排出口に所定量押出す押出し手段と、一端に流状物を吐出する吐出ノズルを有し、側面に開口部を有する第1の通路と、前記第1の通路の開口部と前記収容容器の排出口とを接続する第2の通路と、前記第1の通路の他端に吐出手段とを備えており、前記吐出手段は、前記収容容器の排出口から第2の通路を経由させ、第1の通路の開口部より第1の通路内に突出させた流状物を、第1の通路と第2の通路との境で分断し、吐出ノズルの先端へ送り出すことによって、第1の通路内に突出された流状物の所定量を全て吐出することができるので、残留物が残らないない。そのため、流状物を定量精度良く塗布することができる。
【0031】
また、本願第2の発明の定量吐出装置は、簡易な構成で容易に定量精度よく分断することができる。また、空気圧によって押出すことができるため、直接流状物に触れることがないため、糸引き現象を生じることなく開口部付近の残留物をきれいに分断することができる。
また、本願第3の発明の定量吐出装置は、ピストンを運動させる駆動装置を有するため、正確にピストンの送り動作を行い、流状物の吐出量を定量精度よく吐出することができ、正確なタクトで連続的に効率よく吐出作業を行うことができる。
【0032】
また、本願第4の発明の定量吐出装置は、ピストンの側面によって、第1の通路に設けられた開口部を完全にふさぐため、第2の通路に残留していた流状物が第1の通路に流れ込むことを防ぎ、確実に液ダレを防ぐことができる。
また、本願第5の発明の定量吐出装置は、第1の通路の開口部から突出された流状物がピストンの先端に付着したとしても、流状物が離れやすく、ピストンの先端に流状物が残留することがない。このため、正確に定量吐出をすることができる。
また、本願第6の発明の定量吐出装置によって、第1の通路へ第2の通路に残留した流状物が液ダレすることをよりいっそう防ぐことができる。特に、第1の通路の開口部から突出した部分を吐出手段で分断した後に、第1の通路へ第2の通路に残留している流状物が流れこむことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の定量吐出装置の一実施例を示す概略断面図である。
【図2】本願発明の定量吐出装置の一実施例の作用を示す概略断面図である。
【図3】本願発明の定量吐出装置の一実施例の作用を示す概略断面図である。
【図4】本願発明の定量吐出装置の別の実施例を示す概略断面図である。
【図5】本願発明の定量吐出装置の別の実施例の作用を示す概略断面図である。
【図6】本願発明の定量吐出装置の別の実施例の作用を示す概略断面図である。
【図7】本願発明の定量吐出装置の別の実施例の作用を示す概略断面図である。
【図8】本願発明の吐出手段に用いられるピストンの先端形状の実施例を示す断面図 である。
【図9】本願発明の定量吐出装置のさらに別の実施例を示す概略断面図である。
【図10】本願発明の定量吐出装置のさらに別の実施例を示す概略断面図である。
【図11】従来技術の定量吐出装置を示す概略断面図である。
【図12】別の従来技術の定量吐出装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 定量吐出装置
2 収容容器
2a 排出口
3 ピストン(押出し手段)
4 流状物
4a 流状物の突出部分
5 第1の通路
5a 開口部
6 第2の通路
7 エア供給装置(吐出装置)
8 吐出ノズル
9 ホルダ
【発明の属する技術分野】
本発明は、被塗布体に対して一定量の流状物を吐出塗布する、吐出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品に付与される導電性ペースト及び接着剤等の流状物を、被塗布体に定量塗布する装置は、定量精度良く塗布することが求められている。近年、電子部品の小型化が進むにつれ、その精度もより高いものが求められるようになっている。ここで、被塗布体に一定量の流状物を塗布する塗布装置としては、例えば特開平9−187709号公報において、図11に示すような塗布剤供給装置41が開示されている。この塗布剤供給装置41は、塗布物46を収容する塗布剤容器43と、塗布剤容器に塗布剤吐出口43aを介して接続されるノズル44と、塗布物を一定量送り出すよう駆動機構が接続されている弁体42とが備えられている。そして、塗布剤吐出口43aとノズル44とが接続されている付近にエアー供給手段45が設けられている。この塗布剤供給装置41は、弁体42を駆動機構により高速開閉することで、塗布剤容器43から塗布剤吐出口43aを通じてノズル44内に定量吐出しており、その後、弁体42を塗布剤容器の弁座に押し付けることにより、ノズル44内に一度排出された塗布剤を吐出ノズル44に押出している。そして、エアー供給手段45により吐出ノズル44に、吐出方向とは垂直な方向からエアを供給することで、排出された塗布剤を排出している。
【0003】
また、別の例として特開平5−34184号公報には、図12に示すような吐出装置51が開示されている。この吐出装置51は、塗布物を収容する収容容器52と、ステッピングモーター53が接続されたボールネジ54と、収容容器52に収容された塗布物を押出すピストン55とが備えられている。そしてボールネジ54とピストン55とがスライド部材56によって接続されている。ステッピングモーター53を回転させることにより、回転数分だけボールネジ54が回転し、スライド部材56がボールネジ54に沿って下降するため、スライド部材56に接続されているピストン55が押出されることになる。このようにして、ステッピングモーター53の回転数によって、塗布物の吐出量を計っている。そして、塗布時には、吐出装置51ごと被塗布体に近づけることによって、塗布物を吐出ノズル57の先端部から被塗布体に塗布する。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−187709号公報(図1、図2、図4)
【特許文献2】
特開平5−34184号公報 (図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−187709号公報の塗布剤供給装置41は、流状物の吐出量を弁体42の開閉により制御している。このため、流状物の粘度変化や塗布剤容器43内の液体材料の残量、また弁体42の開放時間によって異なり、吐出量がばらつくという問題が生じる。また、吐出完了後は、弁体42を塗布剤吐出口43aに押し付けて吐出を遮断するが、弁体42と塗布剤吐出口43aとのクリアランスを完全に無くすことはできない。また、吐出を繰り返すことで塗布剤吐出口43aの磨耗が促進され、弁体42と塗布剤吐出口43aとのクリアランスがさらに大きくなるため液だれが生じる。さらに、エア供給手段45より送られるエアが、塗布剤吐出口43aの付近で、流状物の移動方向に対して垂直に送られるため、乱流が生じ、塗布剤吐出口43aとノズル44との接続部分付近に残留する流状物46を十分に除去することは困難である。残留する流状物は次の吐出量に影響し塗布量がばらつく要因となる。
【0006】
また、特開平5−34184号公報の吐出装置の場合も、ステッピングモータ53によりピストン55を正確に駆動し塗布物の吐出量を測っているが、吐出ノズル57から被塗布体への塗布時に、吐出ノズル57への塗布物の残存量が一定とならない。よってこの場合も塗布量がばらつく要因となる。
【0007】
本発明の目的は、流状物を被塗布体に一定量吐出する定量吐出装置であって、流状物を定量精度良く塗布する定量吐出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本願第1の発明の定量吐出装置は、流状物を収容し、前記流状物の排出口を供える収容容器と、前記収容容器に収容された流状物を排出口に所定量押出す押出し手段と、一端に流状物を吐出する吐出ノズルを有し、側面に開口部を有する第1の通路と、前記第1の通路の開口部と前記収容容器の排出口とを接続する第2の通路と、前記第1の通路の他端に吐出手段とを備えており、前記吐出手段は、前記収容容器の排出口から第2の通路を経由させ、第1の通路の開口部より第1の通路内に突出させた流状物を第1の通路と第2の通路との境界で分断し、吐出ノズルの先端より吐出するものである、ことを特徴とする。
【0009】
このような構成にすることにより、押出し手段によって押出された所定量の流状物が、第2の通路を通って第1の通路の開口部から所定量突出することになる。この第1の通路内に突出された流状物を、第1の通路と第2の通路との境界で分断するので、所定量の流状物を第1の通路内に分離できるため、押出し手段において押出し量を調整しただけで流状物の突出量を定量精度よく吐出することができる。また、被塗布体へ流状物を吐出する吐出口と、流状物を搬送する吐出手段とが、同じ通路の両端に形成されている。そして、第1の通路に設けられた開口部は、第1の通路の側壁のうち直線部分に形成されている。このため、吐出手段による第1の通路と第2の通路の境界での流状物の分断が正確に行える。その結果、第1の通路内に突出された流状物の所定量を全て吐出することができるので残留物が残らない。
【0010】
また、本願第2の発明の定量吐出装置は、前記吐出手段は、圧縮空気を噴出するエア供給装置であることが好ましい。このようなエア供給装置は、簡易な構成で容易に定量精度よく分断することができる。また、空気圧によって押出すことができるため、直接流状物に触れることがないため、糸引き現象を生じることなく開口部付近の残留物をきれいに分断することができる。
【0011】
また、本願第3の発明の定量吐出装置は、前記吐出手段は、第1の通路内を進退自在に摺動するピストンと、前記ピストンを運動させる駆動装置と、を備えることが好ましい。このような構成にすることにより、ピストンを運動させる駆動装置を有するため、正確にピストンの送り動作を行い、流状物を定量精度よく吐出することができる。また、正確なタクトで連続的に効率よく吐出作業を行うことができる。
【0012】
また、本願第4の発明の定量吐出装置は、前記ピストンは、前記駆動装置により、少なくとも前記ピストンの側面が前記第1の通路の開口部をふさぐ位置まで移動可能であることが好ましい。このような構成にすることにより、第2の通路に残留していた流状物が第1の通路に流れ込むことを防ぎ、確実に液ダレを防ぐことができる。すなわち、流状物の粘度が低い場合、開口部から突出した流状物を分断した後に、第2の通路に残留していた流状物が第1の通路に流れこむ可能性がある。これに対してピストンの側面によって、第1の通路に設けられた開口部を完全にふさぐため、第2の通路に残留していた流状物が第2の通路に流れ込むことを防ぐことができる。また、ピストンにより分断が強制的に行われるので、チクソトロピック性を有し粘度の高いものであっても精度よく吐出することができる。
【0013】
また、本願第5の発明の定量吐出装置は、前記ピストンの先端面がテーパー状であることが好ましい。このような構成にすることにより、第1の通路の開口部から突出された流状物がピストンにより吐出され、対象物に塗布される際、流状物が離れやすく、ピストンの先端に流状物が残留することがない。このため、正確に定量吐出をすることができる。
【0014】
また、本願第6の発明の定量吐出装置は、前記第1の通路の開口部において、前記第1の通路における流状物の吐出方向に対して、前記第1の通路と前記第2の通路とが90°以下の角度をなして接続されていることを特徴とする。このように構成することによって、よりいっそう、第1の通路の開口部から第2の通路に残留した流状物が液ダレすることを防ぐことができる。すなわち、第2の通路のうち、第1の通路の開口部と接続されている部分の方が、収容容器の排出口に接続されている部分よりも、流状物の吐出方向に対して高い位置に存在する。つまり第2の通路は、第1の通路の接続部分と収容容器接続部分との間において、傾斜をなしている。このため、第1の通路の開口部から突出した部分を吐出手段で分断した後に、第1の通路の開口部から、第2の通路に残留している流状物が流れ込むことをよりいっそう防ぐことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。この定量吐出装置は被塗布体に所定量の流状物を定量精度よく吐出することに用いられる他、連続的に供給される複数の被塗布体に対して、連続的に所定量の流状物を吐出することに用いられる。なお本発明でいう流状物とは、所定の粘度を有するものに好適に用いられる。例えば、接着剤、導電性ペースト、モールド樹脂、クリーム半田等が好ましいが、この限りではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、定量吐出装置1の実施の一形態について説明する。定量吐出装置1は、収容容器2と、押出し手段としてのピストン3と、第1の通路5と第2の通路6と吐出手段としてのエア供給装置7と吐出ノズル8と、からなる。
【0017】
ここでいう収容容器2とは、流状物4が入れられる容器であり、収容容器2の収容口に流状物を一定量押出す押出手段としてピストン3が設けられている。押出し方法は、例えば収容容器2に一定間隔にメモリを付与しておき、必要量のメモリの位置までピストン3の下端部を押し下げることによって、流状物4の吐出量を調整できる。また、ピストン3の押し下げ距離を制御するような制御手段を設けてもよい。このように、押出手段としてのピストン3は流状物4の吐出量を最終的に決定するため、定量精度が優れたものを設けることが好ましい。また、このピストン3の制御手段に、上下運動する駆動機能をもたせることにより、定量吐出を連続的に行うことも可能である。駆動手段として、ステッピングモータ及びサーボモータ等を用いることができる。これによって、吐出速度及び吐出時間をも調整することができる。また、ピストン3は、収容容器2の収容口に限らず、一定量の流状物4を押出すことができる位置でれば、排出口2a以外の収容容器2のどの側面に設けられてもよい。
【0018】
この収容容器2の下端部には、排出口2aが形成されており、第2の通路6の一端と接続されている。一方、第2の通路6の他端は第1の通路5の側面にある開口部5aと接続されている。ここでは、第2の通路6は、ホルダ9に固定されているが、第1の通路7と安定して接続されていればホルダ9は必ずしも必要ではない。
【0019】
また、第1の通路5は、第1の通路5のうち被塗布体に近い一端に吐出ノズル8が形成されており、他端に流状物を吐出する吐出手段7が設けられている。
吐出手段7としては、第1の通路5の開口部5aから突出している流状物の突出部分4aを、突出方向に対して垂直に圧縮空気を与えることによって、突出部分4aを開口部5aに沿って分断しする。これと同時に、吐出口を介して流状物の突出部分4aを吐出口を介して吐出ノズル8外へ押出す圧力を有することが好ましい。このような機能を有する吐出手段として、図1においてはエア供給装置を用いている。このエア供給装置は圧縮空気を送ることが可能であれば、どのようなものを用いてもよいが、連続的に圧縮空気を噴射できるような調節手段を設けてもよい。
【0020】
ここで、開口部5aは第1の通路の側面が流状物の搬送方向に対して平行となる部分に設けられることが好ましい。このような構成にすることにより、吐出手段7の吐出方向と、開口部5aとが平行となるため、開口部5aから突出している流状物の突出部分4aを突出部分の根元からきれいに分断できる。
【0021】
次に、定量吐出装置1の動作について図1〜図3の断面側面図を用いて説明する。
まず、収容容器2に流状物4を収容し、押出し手段であるピストン3によって収容容器の排出口2aを介して第2の通路6へ所定量の流状物4を押出す。このようにして、第2の通路6と第1の通路5とが接続される部分まで、流状物4を充填させる。(図1)
続いて、被塗布体(図示せず)に吐出すべき量の流状物4を、押出し手段であるピストン3によって計量調整して押し出すと、押し出した量だけ流状物4が第1の通路の開口部5aから第1の通路5内に突出する。ここにおいて流状物が突出するという状態は、第1の通路の開口部5aから、第2の通路の方向と平行な方向に、幾分の流状物が押出されている状態を示す。(図2)
この流状物の突出部分4aに対して、吐出手段であるエア噴出装置7で圧縮空気を勢い良く噴出し、流状物の突出部分4aを突出方向に対して垂直に分断する。分断された流状物の突出部分4aを吐出方向に向かって搬送し、吐出ノズル8を介して被塗布体に高速で塗布する。(図3)
このように本実施の形態では、流状物4の吐出量を、収容容器2に設けられている押出手段3にて容易に計量することができる。さらに、押出手段3にて押し出した量と同じ量の流状物4が、開口部5aにおいて突出されて搬送されることから、流状物4を定量精度よく被塗布体に吐出することができる。また、少なくとも流状物の突出部分を分断する時点では、第1の通路5の側壁面と平行な方向、つまり流状物の突出部分4aに対して垂直な方向にエアが供給されるため、突出部分4aの根元から分断される。その結果、開口部5aに流状物4が残留することを防ぐことができる。また、エアの圧力だけで流状物4を被塗布体に付着させることができるため、定量吐出装置1そのものを上下運動させ、被塗布体に近づけて吐出する必要がなく、タクトの短縮が図れる。
【0022】
(実施の形態2)
図4は、本発明の別の実施の形態を示している。同図において、定量吐出装置11は、収容容器12と、押出し手段としてのAピストン13と、第1の通路15と、第2の通路16と、吐出手段としてのBピストン17と、吐出ノズル18と、からなる。このうち、吐出手段としてのBピストン17以外は、実施の形態1と同様の構成を有することが好ましいため、ここでは説明を省略する。
【0023】
吐出手段としてのBピストン17は、流状物が突出している開口部15aがふさがるまで押出して、さらに突出部分14aが吐出口から吐出するまで押出す。これにより、流状物の突出部分をきれいに分断できるだけでなく、開口部15aに蓋をすることになるため、第2の通路16に残留している流状物が開口部から第1の通路15に流れ込むのを防ぐことができる。
【0024】
上記のことから、外径が第1の通路15の内径と同程度の大きさを有していることが好ましい。第1の通路15とBピストン17との外形に差があり、隙間が生じると、流状物が隙間に入り込み完全に吐出することができなくなる。また、第1の通路15とBピストン17との間に隙間が生じていると、流状物の粘度が低い場合、液ダレが生じるため、好ましくない。
【0025】
また、Bピストン17の長さは、最も下方へ押し下げた時に、第1の通路15の端面から、少なくとも第1の通路15の開口部の最下部までの長さを有することが好ましい。このようなBピストン17を用いれば、流状物の突出部分を突出ノズル18へと勢いよく搬送することができる。その上、Bピストン17を最も下方へ押し下げた時に、第1の通路15の開口部15a全体をBピストン17の側面でふさぐことになるため、第2の通路16に残留している流状物14の液だれを防ぐことができる。また、Bピストン17には、Bピストン17を連続的、または定時的に作動するように、ボイスコイルモータ等の駆動手段を適用できる。
【0026】
また、図8はピストンの先端のうち、吐出方向に近い方の先端の概略断面図を示すものである。図8に示されるように、Bピストン17のうち吐出口側の先端は図8に示すようなテーパー形状であることが好ましい。このようなテーパー形状であれば、Bピストン17の先端部に流状物が残ることがない。また、Bピストン17と流状物14との分離を促すことができる。
【0027】
次に、定量吐出装置11の動作について図4〜7の断面側面図を用いて説明する。まず、収容容器12に流状物14を収容し、押出し手段であるAピストン13によって収容排出口12aを介して第2の通路16へ流状物14を押出す。この様にして、第2の通路16と第1の通路15とが接続される部分まで、流状物14を充填させる。(図4)
続いて、被塗布体(図示せず)に吐出すべき量の流状物14を、押出し手段であるAピストン13によって計量調整して押し出すと、押し出した量と等量の流状物14が第1の通路の開口部15aから第1の通路15内に突出する。(図5)
この突出部分14aに対して、吐出手段であるBピストン17を、第1の通路15の開口部15a全体をふさげる位置まで勢いよく押出す。そして、突出部分14aを突出方向に対して垂直に分断する。(図6)分断された突出部分14aを吐出方向に向かって搬送し、吐出ノズル18を介して被塗布体に高速で吐出する。(図7)
(実施の形態3)
図9は、本発明のさらに別の実施の形態を示している。同図において、定量吐出装置21は、収容容器22と、押出し手段としてのピストン23と、第1の通路25と、第2の通路26と、吐出手段としてのエア供給装置27と、吐出ノズル28と、からなる。これらの構成において、第2の通路26の形状以外は実施の形態1と同様の構成が好ましいため、ここでは説明を省略する。
【0028】
第2の経路26のうち、第1の通路と接続される部分が流状物の吐出方向に対して、収容容器と接続されている部分よりも高い位置に設けられることが好ましい。すなわち、第2の通路26のうち、第1の通路26と接続される部分と、収容容器排出口22aと接続される部分とに高低差を設けた場合、第2の通路26に残留している流状物24が第1の通路25に流れ込むことを防ぐことができる。
【0029】
また、同様の作用効果を狙って、図10に示されるような第1の通路35及び第2の通路36を構成してもよい。すなわち、第1の通路35及び第2の通路36には曲部を有していてもよい。ただし、第1の通路の側面に設けられる開口部35aの位置は、第1の通路35のうち、流状物34の搬送方向と平行な部分に設けられる必要がある。第1の通路35の曲部に開口部35aが設けられると、吐出手段37の空気圧等の搬送力が分散してしまい、吐出ノズル38まで流状物を十分に搬送できないおそれがある。
【0030】
【発明の効果】
本願第1の発明の定量吐出装置は、流状物を収容し、前記流状物の排出口を供える収容容器と、前記収容容器に収容された流状物を排出口に所定量押出す押出し手段と、一端に流状物を吐出する吐出ノズルを有し、側面に開口部を有する第1の通路と、前記第1の通路の開口部と前記収容容器の排出口とを接続する第2の通路と、前記第1の通路の他端に吐出手段とを備えており、前記吐出手段は、前記収容容器の排出口から第2の通路を経由させ、第1の通路の開口部より第1の通路内に突出させた流状物を、第1の通路と第2の通路との境で分断し、吐出ノズルの先端へ送り出すことによって、第1の通路内に突出された流状物の所定量を全て吐出することができるので、残留物が残らないない。そのため、流状物を定量精度良く塗布することができる。
【0031】
また、本願第2の発明の定量吐出装置は、簡易な構成で容易に定量精度よく分断することができる。また、空気圧によって押出すことができるため、直接流状物に触れることがないため、糸引き現象を生じることなく開口部付近の残留物をきれいに分断することができる。
また、本願第3の発明の定量吐出装置は、ピストンを運動させる駆動装置を有するため、正確にピストンの送り動作を行い、流状物の吐出量を定量精度よく吐出することができ、正確なタクトで連続的に効率よく吐出作業を行うことができる。
【0032】
また、本願第4の発明の定量吐出装置は、ピストンの側面によって、第1の通路に設けられた開口部を完全にふさぐため、第2の通路に残留していた流状物が第1の通路に流れ込むことを防ぎ、確実に液ダレを防ぐことができる。
また、本願第5の発明の定量吐出装置は、第1の通路の開口部から突出された流状物がピストンの先端に付着したとしても、流状物が離れやすく、ピストンの先端に流状物が残留することがない。このため、正確に定量吐出をすることができる。
また、本願第6の発明の定量吐出装置によって、第1の通路へ第2の通路に残留した流状物が液ダレすることをよりいっそう防ぐことができる。特に、第1の通路の開口部から突出した部分を吐出手段で分断した後に、第1の通路へ第2の通路に残留している流状物が流れこむことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の定量吐出装置の一実施例を示す概略断面図である。
【図2】本願発明の定量吐出装置の一実施例の作用を示す概略断面図である。
【図3】本願発明の定量吐出装置の一実施例の作用を示す概略断面図である。
【図4】本願発明の定量吐出装置の別の実施例を示す概略断面図である。
【図5】本願発明の定量吐出装置の別の実施例の作用を示す概略断面図である。
【図6】本願発明の定量吐出装置の別の実施例の作用を示す概略断面図である。
【図7】本願発明の定量吐出装置の別の実施例の作用を示す概略断面図である。
【図8】本願発明の吐出手段に用いられるピストンの先端形状の実施例を示す断面図 である。
【図9】本願発明の定量吐出装置のさらに別の実施例を示す概略断面図である。
【図10】本願発明の定量吐出装置のさらに別の実施例を示す概略断面図である。
【図11】従来技術の定量吐出装置を示す概略断面図である。
【図12】別の従来技術の定量吐出装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 定量吐出装置
2 収容容器
2a 排出口
3 ピストン(押出し手段)
4 流状物
4a 流状物の突出部分
5 第1の通路
5a 開口部
6 第2の通路
7 エア供給装置(吐出装置)
8 吐出ノズル
9 ホルダ
Claims (6)
- 流状物を収容し、前記流状物の排出口を供える収容容器と、
前記収容容器に収容された流状物を排出口に所定量押出す押出し手段と、
一端に流状物を吐出する吐出ノズルを有し、側面に開口部を有する第1の通路と、
前記第1の通路の開口部と前記収容容器の排出口とを接続する第2の通路と、
前記第1の通路の他端に吐出手段とを備えており、
前記吐出手段は、前記収容容器の排出口から第2の通路を経由させ、第1の通路の開口部より第1の通路内に突出させた流状物を、第1の通路と第2の通路との境界で分断し、吐出ノズルの先端より吐出する、ことを特徴とする定量吐出装置。 - 前記吐出手段は、圧縮空気を噴出するエア供給装置であることを特徴とする請求項1に記載の定量吐出装置。
- 前記吐出手段は、第1の通路内を進退自在に摺動するピストンと、前記ピストンを運動させる駆動装置と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の定量吐出装置。
- 前記ピストンは、前記駆動装置により、少なくとも前記ピストンの側面が前記第1の通路の開口部をふさぐ位置まで移動可能であることを特徴とする請求項3に記載の定量吐出装置。
- 前記ピストンの先端面がテーパー状であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の定量吐出装置。
- 前記第1の通路の開口部において、前記第1の通路における流状物の吐出方向に対して、前記第1の通路と前記第2の通路とが90°以下の角度をなして接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の吐出装置。
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