JP2004235067A - 低圧放電ランプおよび電球形蛍光ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】フィラメント電極を活用してランプを高周波点灯した場合に始動特性および寿命特性が向上できる低圧放電ランプおよびこの放電ランプを備えた電球形蛍光ランプを提供することを目的とする。
【解決手段】放電路(空間)1Dを形成するバルブ1と、このバルブ1の端部に封着された一対のリード線2,2を有するステム4と、このステム4のリード線2,2に継線されるとともにリード線2,2より延出したレグ部32をリード線2,2の先端より放電路(空間)1D側に突出させたフィラメント電極3,3と、上記バルブ1内に封入された放電媒体とを備えた低圧放電ランプFL1およびこの放電ランプFL1を備えた電球形蛍光ランプFL2である。
【選択図】 図2
【解決手段】放電路(空間)1Dを形成するバルブ1と、このバルブ1の端部に封着された一対のリード線2,2を有するステム4と、このステム4のリード線2,2に継線されるとともにリード線2,2より延出したレグ部32をリード線2,2の先端より放電路(空間)1D側に突出させたフィラメント電極3,3と、上記バルブ1内に封入された放電媒体とを備えた低圧放電ランプFL1およびこの放電ランプFL1を備えた電球形蛍光ランプFL2である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィラメント電極を有する蛍光ランプに代表される低圧放電ランプおよびこの種放電ランプを装着した電球形蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば蛍光ランプは、両端を封止し内面に蛍光体被膜を形成したガラス管バルブ内に、リード線に支持された電子放射性物質を有する一対のフィラメント電極を対峙させるとともに水銀およびアルゴンガスなどの希ガスからなる放電媒体を封入して構成されている。
【0003】
そして、上記バルブ内においてフィラメント電極間に放電を生起させ、この放電によりバルブ内の水銀蒸気を電離および励起して紫外線を発生し、この紫外線を蛍光体被膜で可視光に変換してバルブ外に放射するようにしている。
【0004】
この蛍光ランプは、ガラス管バルブの管径を細径化することにより、ランプ電流を減少させて点灯回路での電力損失を低減することでランプ効率の向上がはかれるとともに小形化によって材料費や輸送費などの費用が軽減できる。
【0005】
しかしながら、特にガラス管バルブの管径を細径化した蛍光ランプは、ランプ電流が減少する反面、ランプ電圧が上昇するので、イオン化された放電媒体が加速されてフィラメント電極に衝突するエネルギーも増大し、フィラメントがスパッタされて早期に断線し易いという問題がある。
【0006】
この現象はランプ始動時にフィラメント電極を十分に予熱しない場合に発生し易く、特にコールドスタートによる点灯方式において問題になりやすい。
【0007】
ガラス管バルブが細径化された蛍光ランプのイオン衝撃を防止してフィラメントの早期段線を抑制する目的ではないが、フィラメントへの衝撃を防止する手段として、フィラメント電極を支持したリード線にニッケル線などからなる導電線を溶接してその先端側を放電空間側に延出させることが知られている。しかし、この別体の導電線を用いるのは、別部材を揃えなければならないばかりか溶接作業が必要でその歩留りなどコストアップを招く不具合があった。
【0008】
また、別部材を用いることなく通常より長いリード線を用い、リード線の先端部より5mm以上離れた部分においてコイル状のフィラメント電極を溶接固着した蛍光ランプが開示されている。(特許文献1)
【0009】
【特許文献1】
特開昭60−109160号公報
すなわち、この特許文献1によれば、陽極サイクル時に電子をリード線の放電路(空間)側部分の全体に流し込ませることにより、電極への付着を抑え陽極振動を安定発生させ、不規則なちらつきの発生を防止した蛍光ランプである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常、低圧放電ランプの内部リード線としては、ニッケル線、鉄−ニッケル合金線、ニッケル被覆鉄線、銅線、銅被覆鉄線やジュメット線などからなる導電線が用いられているが、これら線材は放電時のイオン衝撃により蒸発してその飛散物質がバルブ壁に飛着し黒化を生じ、光束の低下を招く虞がある。また、フィラメント電極を支持する内部リード線はフィラメント電極を振動や衝撃から保護するとともに電気的抵抗が小さくなるような外径を有するものが用いられているが、無空状であるとともにさらに長くなると熱的容量が増加し、陰極サイクル時、フィラメント電極の熱を奪い電極の温度を低下させて始動電圧を高くする不具合がある。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、リード線はフィラメント電極の支持および通電と本来の構造とし、フィラメント電極を活用してランプを高周波点灯した場合に始動特性および寿命特性が向上できる低圧放電ランプおよびこの放電ランプを備えた電球形蛍光ランプを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の低圧放電ランプは、放電路を形成するバルブと、このバルブの端部に封着された一対のリード線を有するステムと、このステムのリード線に継線されるとともにリード線より延出したレグ部をリード線の先端より放電路側に突出させたフィラメント電極と、上記バルブ内に封入された放電媒体とを具備したことを特徴としている。
【0013】
本発明では、フィラメント電極両端の内部リード線より延出したレグ部が折曲げられその先端側を内部リード線の最先端より突出させ、バルブ内両端の導電体として放電路(空間)側に最も突出しているので、フィラメント電極がイオン衝撃の影響を受けにくく、陽極作用をなす部分が高融点金属であるタングステン細線で構成され、熱的容量が小さいとともに放電時にイオン衝撃を受けても蒸発を抑制できる。また、フィラメント電極の上記内部リード線の最先端より突出させたレグ部分は、コイル状であっても単線状であってもよい。
【0014】
また、商用(交流)電源で点灯する場合には、電極が陽極として作用するとき電極近傍での電子雪崩が十分発達し、陽極振動が安定して生じるので光出力の不規則なちらつきが起きないという作用も奏する。
【0015】
なお、本発明ならびに以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0016】
低圧放電ランプとは、バルブ内に一対以上のフィラメント電極を有するとともに内部に希ガスを200〜400Pa程度封入したランプで、蛍光ランプや紫外線放射ランプなどの各種放電ランプである。また、本発明は一般形の蛍光ランプに限らず、電球形やコンパクト形のランプあるいはバルブ面と蛍光体被膜との間にアルミナなどの保護膜や透明導電膜を形成したりあるいは反射被膜を併設した他の種類の蛍光ランプにも適用できるものである。
【0017】
バルブは、その材質がソーダライムガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノシリケートガラスや石英ガラスなどの硬質ガラスあるいはアルミナなどのセラミックスからなるものを用いることができ、その内径が30mm以下、好ましくは20mm以下の場合に適する。また、その形状は、直管形、環形、U字形、W字形、ダブルまたはトリプルU字形などや複数本の直管状のガラス管などを継いだものであってもよい。
【0018】
また、電極を支持接続するリード線はフレアステム、ボタンステムやヒードステムに設けられたものに限らず、バルブ端部に直接封着されたものであっても差支えない。このリード線としては、ニッケル線、鉄−ニッケル合金線、ニッケル被覆した鉄線、銅線、銅被覆した鉄線やジュメット線などからなる導電線を用いることができ、内部リード線、封着線、外部リード線が単一線であっても各線が別線であってもあるいは一部が共通線であってもよい。
【0019】
フィラメント電極は、タングステンなどの高融点金属細線をダブルコイル状やトリプルコイル状に巻回して形成され、リード線に接続支持されるレグ部および端部は単コイル状やダブルコイル状であるのが支持強度や陽極作用をなすのに好ましい。
【0020】
また、フィラメント電極のレグ部を除く中央部のコイル状部内には熱電子を放出し易い酸化バリウム(BaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化カルシウム(CaO)の混合物、タンタル酸バリウム(BaTaO3 )、チタン酸バリウム(BaTiO3 )、ジルコニウム酸バリウム(BaZrO3 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )やチタン酸ストロンチウムバリウム(Ba0.6 Sr0.6 TiO3 )などの電子放射性物質を充填担持させている。なお、この電極を構成するタングステンなどからなるフィラメントと電子放射性物質の材料とはその比熱が異なるが、電子放射性物質の担持量に応じてコイル各部の径、巻数やピッチなどの構成寸法を適宜決めればよい。
【0021】
また、バルブ内に封入される放電媒体としての水銀は、液状、アマルガム(合金)、水銀放出構体などの形態で直接あるいは排気管(収容専用の細管を含む。)内やリード線などのマウント部材に設けられているが、水銀を封入しない希ガス発光による放電ランプにも適用できる。また、希ガスはアルゴン、クリプトン、キセノンやネオンなどを単独または混合したガスで、これらはランプ特性に合わせ、混合比や封入圧を適宜決めればよい。
【0022】
また、蛍光体被膜を形成するランプの蛍光体としては、青色、緑色、赤色に発光領域を有する蛍光体を混合した3波長形の希土類蛍光体や連続波長発光形のハロリン酸塩蛍光体などを用いることができる。この蛍光体は、ランプの種類や用途により適宜選択して用いられる。
【0023】
この蛍光体被膜など内面に被膜を形成したバルブを用いる場合、フィラメント電極のリード線より突出したレグ部がバルブ軸方向に折曲げられているのでコイル状部の長さ(幅)が小さくなったことにより、ステムとガラス管バルブとの封着時に互いの中心軸が少々ずれてもステム部材とバルブとの接触に起因する被膜の損傷やフィラメントの変形などの不良の発生を防ぐことができる。
【0024】
さらに、本発明のランプは、バルブの端部に口金やホルダが設けられることの有無は問わない。
【0025】
本発明の請求項2に記載の低圧放電ランプは、フィラメント電極のリード線より延出したレグ部の延出長さが、リード線の先端から2mm以上であることを特徴としている。
【0026】
リード線より延出したレグ部が、リード線の最先端より突出しているのは必須であるが、その突出長が2mm以上あれば上記請求項1に記載の作用を奏する。また、突出長が6mmを超えてもイオン衝撃の抑制効果には差が現れないので、6mm以下とするのが好ましい。
【0027】
本発明の請求項3に記載の低圧放電ランプは、コールドスタート方式で始動することを特徴としている。
【0028】
コールドスタート方式とは、フィラメント電極に予熱電流を過度に流すことなく、まず一対の電極間でグロー放電を発生させてその熱でフィラメント電極を予熱した後、グロー放電からアーク放電に転移させる始動方式であり、放電ランプをスイッチオン後ただちに点灯する始動特性の向上がはかれるものである。
【0029】
この方式の点灯回路は、低圧放電ランプに対して放電のための電気エネルギーを供給する電源機能および放電ランプの負特性を補償する限流インピーダンス機能を備えている。また、始動時に低圧放電ランプの放電電極に高い始動電圧を印加する始動電圧供給機能を備えている。
【0030】
低圧放電ランプに対する電源には、小形、軽量で、しかも制御が容易で高効率点灯が可能な高周波交流たとえば高周波インバータを用いることができる。
【0031】
また、交流点灯の場合、限流インピーダンスは、インダクタンス、キャパシタンスおよび抵抗のうちの1種または複数種を組合わせ用いることができる。しかし、電力損失の点からはインダクタンスおよびキャパシタンスがよいが、さらに制御が容易で高周波交流点灯においては小形化が可能である点などを勘案するとインダクタンスが最適である。
【0032】
また、インダクタンスを限流インピーダンスの少なくとも一部とする場合、チョークコイル、漏洩トランスの漏洩インダクタンスによってそのインダクタンスを確保できる。
【0033】
始動電圧供給機能は、低圧放電ランプの始動時にフィラメント電極間に高い始動電圧を印加する機能である。フィラメント電極は、始動時にグロー放電が生起し、やがてアーク放電に転移してランプがいわゆる点灯状態になるのであるが、このグロー・アーク放電の転移時間を短縮することにより、放電ランプの始動時間が短縮される。この転移時間を短縮するには、始動時に投入する電力をなるべく大きくすると効果的であり、始動電圧を高くすることにより、放電ランプの電極への投入電力を大きくすることができる。
【0034】
始動時の始動電圧を高くするには、たとえば放電ランプに並列にコンデンサを接続して、このコンデンサが始動時に限流インダクタンスと直列共振するようにする。また、高周波インバータの出力電圧を始動時に所定時間高めるようにしてもよい。
【0035】
そして、始動時にフィラメント電極の周囲に生じる、グロー放電時のランプ電流のピーク値が大きくなり、陰極降下電圧が高くなる。このとき電子放射性物質に投入される電力は、イオン電流と陰極降下電圧との積であり、イオン電流はグロー放電時のランプ電流であるから大きくなる。フィラメント電極への投入電力が大きくなると、電子放射性物質が短時間で温度上昇して、アーク放電に必要なグロー・アーク転移温度に到達するので、グロー・アーク転移時間が短縮する。
【0036】
本発明の請求項4に記載の電球形蛍光ランプは、基体と、この基体に取着された請求項1ないし3のいずれか一に記載の低圧放電ランプと、この放電ランプを10kHz以上の高周波電力で点灯させる点灯回路とを具備したことを特徴としている。
【0037】
上記請求項1ないし4に記載の作用を有する放電ランプを装着し、高周波電力で点灯させたので、始動特性および点灯経過に伴う光束の低下が小さい長寿命の照明を行うことができる。
【0038】
上記基体は、放電ランプを支持するとともに点灯回路を配設した配線基板が取着されるホルダおよびカバー体などからなり、このホルダおよびカバー体は、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリプチレンテレフタレート、ポリプロピレン、四フッ化エチレンあるいはポリカーボネイトなどの熱可塑性合成樹脂から形成することができ、これら材料とすることにより容易に、かつ、安価に製造できる。
【0039】
また、この蛍光ランプは、放電ランプを覆いランプの保護、散光や色調などを変えるグローブやセードなどの制光体を有するものであってもよい。この制光体を形成する材料としては透明や光拡散性を呈するガラスや合成樹脂材料を用いることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は低圧放電ランプたとえば略U字状をなすコンパクト形蛍光ランプFL1を示す一部断面正面図、図2は図1の蛍光ランプFL1のバルブ一端の封着部近傍を縦断して示す概略拡大正面図である。
【0041】
この蛍光ランプFL1は、たとえば定格36Wで、外径約20mm、内径約17mm、全長約400mmの直管形の1本のガラス管バルブ1が略U字形状に曲折されその両端にそれぞれ封止部11,11が設けられ、各封止部11には一対のリード線2,2にコイル状のフィラメント電極3,3を継線したビードステム4,4および排気管15(一端側のみの場合もある。)が封着されている。
【0042】
また、バルブ1の内面にはたとえば青色、緑色、赤色に発光領域を有する蛍光体を混合した3波長形の希土類蛍光体などを塗布した蛍光体被膜6が形成されているとともに、このバルブ1内には水銀とアルゴンなどの希ガスからなる放電媒体が封入されている。
【0043】
なお、上記水銀は、液状、アマルガム(合金)、水銀放出構体などの形態で封入されている。また、図中、7は口金で、ステム4,4から導出したリード線2,2の外部リード線部分と電気的に接続している。
【0044】
上記ビードステム4は、一対のリード線2,2のジュメット線からなる封着線21,21部をガラスビード41中に埋設固定しているとともに内部リード線を構成する先端側にコイル状フィラメント電極3,3のレグ部32,32を溶接や折返し形成したフック部に挟圧することにより継線した構造をなしている。
【0045】
そして、このコイル状のフィラメント電極3は図2に示すように、タングステン細線を巻回した中央部31が三重コイル状31をなし、両端のレグ部32,32が二重コイル状で、リード線2,2の外側から延出した先端側33,33が内部リード線2,2の延出方向である放電空間(路)1Dに向き指向するよう折曲げられている。
【0046】
このときリード線2,2に継線されたコイル状フィラメント電極3は、たとえば両レグ部32,32を含むリード線2,2間の長さが約10mm、中央部の三重コイル状31部が約6mm、内部側レグ部32(片側)が約2mmで、このレグ部32の内部リード線2,2より外側に延出した外部側レグ部(片側)長さが約4.5mmで、折曲げられリード線2の最先端から突出した先端側33の長さhは約3mmである。
【0047】
また、コイル状フィラメント電極3は、中央部の三重コイル状部31が形成する空間内にのみバリウムBa、ストロンチウムSr、カルシウムCaなどの酸化物を主体とする電子放射性物質5を充填担持している。
【0048】
なお、このリード線2,2の外側から延出した先端側33,33の折曲げは、コイル状フィラメント3の製造時に予め折曲げておいてもよいが、リード線2,2との継線作業時に、継線間隔が制限されたり折曲げ方向を揃えたりするなどその作業が複雑になるので、継線作業の最終工程などにおいて、両リード線2,2の外側からレグ部32,32の延出した先端側33,33を形成治具に当接や摺接させることにより折曲げれば簡単容易に行うことができる。
【0049】
そして、上記上記ビードステム4は、一対のリード線2,2のジュメット線からなる封着線21,21部をガラス管バルブ1の端部内に配設して、バルブ1端部を加熱溶融しピンチャーなどで圧潰することにより封止部11が形成され、封止部11に同時に封止された排気管15を通じバルブ1内の排気および水銀、希ガス封入などが行われた後、この排気管15の先端が溶封される。この後、必要に応じバルブ1の端部に口金7が接合されてコンパクト形蛍光ランプL1が完成する。
【0050】
そして、この構成の蛍光ランプFL1の点灯は、フィラメント電極3,3に電流を流して発熱させ、中央部の三重コイル状部31内のみに充填担持された電子放射性物質5を加熱して、この電子放射性物質5から熱電子が豊富にバルブ1内に放出され、この熱電子が反対側の電極3の高圧に引かれて移動し容易にアーク放電が始まる。この放電により流れる電子はバルブ1内の水銀原子と衝突して紫外線を発生し、この紫外線によりバルブ1内面に塗布されている蛍光体被膜6が励起されて所定の可視光線を放射する。
【0051】
本発明ではコイル状フィラメント電極3両端のレグ部32,32が折曲げられその先端側33,33が内部リード線3,3の最先端より突出させた、バルブ1両端の導電体として放電空間(路)1D側に最も突出しているので、商用(交流)電源での点灯時に電極3が陽極として作用するとき電極3近傍での電子雪崩が十分発達し、陽極振動が安定して生じるので光出力の不規則なちらつきが起きない、不快感のない蛍光ランプFL1である。
【0052】
また、この陽極作用をなす部分を電極3が備えている高融点金属であるタングステン細線で構成しているので、格別な部材を用いず形成でき、熱的容量が小さいとともに放電時にイオン衝撃を受けても蒸発を抑制できる。したがって、フィラメント電極3の温度低下を来さず、始動電圧が高まったり、バルブ黒化の低減がはかれる光束維持特性の向上した蛍光ランプFL1からなる光源を提供できる。
【0053】
また、リード線2,2より外方に延出したレグ部32の先端側33を、リード線2,2に沿うよう突出させたので、フィラメント電極3のコイル状部の長さ(幅)が小さくなり、ステム4とガラス管バルブ1との封着時にステム4をバルブ1内に入れる余裕度が増して、互いの中心軸が少々ずれてもバルブ1の開口端部でフィラメント電極3を引っ掛けて変形させたり、蛍光体被膜6を形成したバルブ1の場合、レグ部32やリード線2が蛍光体被膜6に当接して剥離するなどの不良の発生を低減して歩留まりの向上がはかれる。
【0054】
なお、この蛍光ランプFL1の点灯回路として好適な、コールドスタート方式あるいはインスタントスタート方式と呼ばれている点灯回路の一例について図3を参照して説明する。
【0055】
この図3に示す点灯回路8において、ASは商用交流電源、fは過電流ヒューズ、NFはノイズフィルタ、RDは整流化直流電源、HFIは高周波インバータ、LCは負荷回路である。
【0056】
上記NFはノイズフィルタは、商用交流電源ASと整流化直流電源RDとの間に介在して、高周波インバータHFIにおける高周波スイッチングによって発生する高周波ノイズを商用交流電源AS側に流失しないように除去する。
【0057】
整流化直流電源RDは、ブリッジ形整流化回路BRCおよび平滑コンデンサC1からなり、交流電圧を平滑化直流電圧に変換する。高周波インバータHFIは、第1のスイッチング手段Q1、第2のスイッチング手段Q2、ゲートドライブ回路GDC、起動回路STおよびゲート保護回路GPを備えてハーフブリッジ形のインバータを構成している。
【0058】
第1のスイッチング手段Q1は、Nチャンネル形MOSFETからなり、そのドレインが整流化直流電源RDの正極に接続し、ソースが第2のスイッチング手段Q2は、Pチャンネル形MOSFETからなり、そのドレインが整流化直流電源RDの負極に接続している。
【0059】
ゲートドライブ回路GDCは、帰還手段FB、直列共振回路SRCおよびゲート電圧出力手段GVOからなる。帰還手段FBは、後述する限流インダクタンスL2に磁気結合している補助巻線により構成されている。直列共振回路SRCは、インダクタンスL1およびコンデンサC2の直列回路からなり、その両端は帰還手段FBの両端に接続している。
【0060】
ゲート電圧出力手段GVOは、直列共振回路SRCのコンデンサC2の両端に現れる共振電圧をコンデンサC3を介して取り出すように構成されている。そして、コンデンサC3の一端は、コンデンサC2とインダクタンスL1との接続点に接続し、コンデンサC3の他端は第1のスイッチング手段Q1および第2のスイッチング手段Q2のそれぞれのゲートに接続している。
【0061】
さらに、コンデンサC2の他端が第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のソースに接続している。このような回路構成により、コンデンサC2の両端に現れた共振電圧は、ゲート電圧出力手段GVOを介して第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のゲート・ソース間に印加される。
【0062】
始動回路STは、抵抗器R1,R2,R3からなる。抵抗器R1は、その一端が平滑コンデンサC1の正極に接続し、他端が第1のスイッチング手段Q1のゲートに接続しているとともに抵抗器R2の一端およびゲートドライブ回路GDCのゲート電圧出力手段GVOのゲート側の出力端すなわちコンデンサC3の他端に接続している。
【0063】
抵抗器R2の他端は、直列共振回路SRCのインダクタンスL1および帰還手段BFの接続点に接続している。抵抗器R3は、その一端が第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2の接続点すなわちそれぞれのソースおよびゲート電圧出力手段GVOのソース側の出力端に接続し、他端が整流化直流電源RDの負極に接続している。
【0064】
ゲート保護手段GPは、一対のツェナーダイオードを逆直列接続してゲート電圧出力手段GVOに並列接続して、ゲート電圧を所要値にクランプしている。
【0065】
負荷回路LCは、限流インダクタンスL2、直流カットコンデンサC4および共振コンデンサC5の直列回路に加えて、共振コンデンサC5に並列接続した蛍光ランプFL1によって構成されている。限流インダクタンスL2は、その一端が第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のソースに接続し、他端は直流カットコンデンサC4の他端に接続している。
【0066】
このような点灯回路8により、高周波インバータHFIの高周波出力電圧が蛍光ランプFL1のコイル状フィラメント電極3,3間に印加されて、グロー放電が生じ、その後アーク放電に転移する、スイッチイン後、蛍光ランプFL1をただちに点灯することができる。
【0067】
また、図4は本発明の低圧放電ランプの実施の形態、たとえば電球形の蛍光ランプFL2を示す一部断面正面図で、図中、図1ないし図3と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0068】
この蛍光ランプFL2は、中空円筒状の大円筒状部91aと、大円筒状部91aの上端に連設された小径の小円筒状部91bとからなるカバー体91と、このカバー体91の小円筒状部91bに固定された口金7と、このカバー体91の大円筒状部91aに取着されたホルダ92と、このホルダ92取着された配線基板93およびバルブ1Aと、このバルブ1Aを覆ってカバー体91とホルダ92との間に開口部が接合されたグローブ94とから構成されている。
【0069】
放電ランプを形成するバルブ1Aは、図1に示すような略U字形状をした3本のガラス管バルブ1,1,1の間を連通管12,12を介し連結して1本の放電路(空間)1Dが形成され、上方から見ると略三角形状に配設されている。なお、一対のフィラメント電極3,3(図示しない。)は、最端側のバルブ1の端部に設けられていて、アマルガム状とした水銀が排気管15内に設けられている。
【0070】
上記カバー体91およびホルダ92は、熱可塑性の合成樹脂たとえばポリエチレンテレフタレートからなる。皿状をなすホルダ92の底面に設けられた6か所の開口部にはバルブ1Aの端部が挿入され、バルブ1Aを略垂直状態で支持している。
【0071】
このホルダ92の上方側には爪部や段部が形成され、この爪部と段部との間には上記コールドスタート方式の点灯回路8を構成する電気部品を配設した配線基板93が取着されるとともにこの配線基板93には上記両端のバルブ1,1の封止部11から導出したリード線が接続されている。
【0072】
また、上記カバー体91の大円筒状部91aの開口端部に、配線基板93を装着したホルダ92およびバルブ1Aを覆ったグローブ94とが配設され、たとえばシリコーン系の熱硬化性の接着剤95を介し接合している。
【0073】
また、上記カバー体91の小円筒状部91bの外周に形成された螺旋状溝には、捩じ込み型(E型)の口金7が螺合され、かしめや接着剤で固定しているととも口金7の端子部に配線基板93から配線されたリード線を接続して電球形の蛍光ランプFL2を構成している。
【0074】
そして、この蛍光ランプFL2は、口金7部を照明器具の通常のソケットに捩じ込み、商用電源から通電することにより点灯させて、上記実施の形態で述べたとと同様な始動および発光・寿命特性を呈することができる。
【0075】
【発明の効果】請求項1および2の発明によれば、商用(交流)電源で点灯する場合には、電極が陽極として作用するとき電極近傍での電子雪崩が十分発達し、陽極振動が安定して生じるので光出力の不規則なちらつきが起きない効果を奏する。
【0076】
また、この陽極作用をなす部分を格別な部材を用いることなく、高融点金属で熱的容量を小さく形成したことにより、放電時にイオン衝撃を受けても蒸発を抑制できる。
【0077】
したがって、光出力の不規則なちらつき発生を防止し不快感がないとともに、始動特性、光束維持特性などの発光・寿命特性および歩留りが向上し、コストも変わらない低圧放電ランプを提供できる。
【0078】
請求項3の発明によれば、スイッチオン後、ただちに点灯する始動特性の向上した低圧放電ランプを提供できる。
【0079】
請求項4の発明によれば、上記請求項1ないし3に記載の効果を有する放電ランプおよび点灯回路を装着した、始動特性、光束維持特性などの発光・寿命特性および歩留りの向上した電球形蛍光ランプを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低圧放電ランプの実施の形態、たとえばコンパクト形の蛍光ランプを示す一部断面正面図である。
【図2】図1の蛍光ランプのバルブ一端の封着部近傍を縦断して示す概略拡大正面図である。
【図3】本発明の低圧放電ランプの点灯に用いられるコールドスタート点灯回路の一例を示す回路図である。
【図4】本発明の低圧放電ランプの他の実施の形態、たとえば電球形の蛍光ランプを示す一部断面正面図である。
【符号の説明】
FL1:低圧放電ランプ(コンパクト形蛍光ランプ)、 FL2:低圧放電ランプ(電球形蛍光ランプ)、 1,1A:バルブ、 1D:放電路(空間)、 11:封止部、 2:リード線、 3:コイル状フィラメント電極、 32:レグ部、 33:先端側、 h:延出長さ、 4:ステム、 5:電子放射性物質、 6:蛍光体被膜、 8:点灯回路、
【発明の属する技術分野】本発明は、フィラメント電極を有する蛍光ランプに代表される低圧放電ランプおよびこの種放電ランプを装着した電球形蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば蛍光ランプは、両端を封止し内面に蛍光体被膜を形成したガラス管バルブ内に、リード線に支持された電子放射性物質を有する一対のフィラメント電極を対峙させるとともに水銀およびアルゴンガスなどの希ガスからなる放電媒体を封入して構成されている。
【0003】
そして、上記バルブ内においてフィラメント電極間に放電を生起させ、この放電によりバルブ内の水銀蒸気を電離および励起して紫外線を発生し、この紫外線を蛍光体被膜で可視光に変換してバルブ外に放射するようにしている。
【0004】
この蛍光ランプは、ガラス管バルブの管径を細径化することにより、ランプ電流を減少させて点灯回路での電力損失を低減することでランプ効率の向上がはかれるとともに小形化によって材料費や輸送費などの費用が軽減できる。
【0005】
しかしながら、特にガラス管バルブの管径を細径化した蛍光ランプは、ランプ電流が減少する反面、ランプ電圧が上昇するので、イオン化された放電媒体が加速されてフィラメント電極に衝突するエネルギーも増大し、フィラメントがスパッタされて早期に断線し易いという問題がある。
【0006】
この現象はランプ始動時にフィラメント電極を十分に予熱しない場合に発生し易く、特にコールドスタートによる点灯方式において問題になりやすい。
【0007】
ガラス管バルブが細径化された蛍光ランプのイオン衝撃を防止してフィラメントの早期段線を抑制する目的ではないが、フィラメントへの衝撃を防止する手段として、フィラメント電極を支持したリード線にニッケル線などからなる導電線を溶接してその先端側を放電空間側に延出させることが知られている。しかし、この別体の導電線を用いるのは、別部材を揃えなければならないばかりか溶接作業が必要でその歩留りなどコストアップを招く不具合があった。
【0008】
また、別部材を用いることなく通常より長いリード線を用い、リード線の先端部より5mm以上離れた部分においてコイル状のフィラメント電極を溶接固着した蛍光ランプが開示されている。(特許文献1)
【0009】
【特許文献1】
特開昭60−109160号公報
すなわち、この特許文献1によれば、陽極サイクル時に電子をリード線の放電路(空間)側部分の全体に流し込ませることにより、電極への付着を抑え陽極振動を安定発生させ、不規則なちらつきの発生を防止した蛍光ランプである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常、低圧放電ランプの内部リード線としては、ニッケル線、鉄−ニッケル合金線、ニッケル被覆鉄線、銅線、銅被覆鉄線やジュメット線などからなる導電線が用いられているが、これら線材は放電時のイオン衝撃により蒸発してその飛散物質がバルブ壁に飛着し黒化を生じ、光束の低下を招く虞がある。また、フィラメント電極を支持する内部リード線はフィラメント電極を振動や衝撃から保護するとともに電気的抵抗が小さくなるような外径を有するものが用いられているが、無空状であるとともにさらに長くなると熱的容量が増加し、陰極サイクル時、フィラメント電極の熱を奪い電極の温度を低下させて始動電圧を高くする不具合がある。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、リード線はフィラメント電極の支持および通電と本来の構造とし、フィラメント電極を活用してランプを高周波点灯した場合に始動特性および寿命特性が向上できる低圧放電ランプおよびこの放電ランプを備えた電球形蛍光ランプを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の低圧放電ランプは、放電路を形成するバルブと、このバルブの端部に封着された一対のリード線を有するステムと、このステムのリード線に継線されるとともにリード線より延出したレグ部をリード線の先端より放電路側に突出させたフィラメント電極と、上記バルブ内に封入された放電媒体とを具備したことを特徴としている。
【0013】
本発明では、フィラメント電極両端の内部リード線より延出したレグ部が折曲げられその先端側を内部リード線の最先端より突出させ、バルブ内両端の導電体として放電路(空間)側に最も突出しているので、フィラメント電極がイオン衝撃の影響を受けにくく、陽極作用をなす部分が高融点金属であるタングステン細線で構成され、熱的容量が小さいとともに放電時にイオン衝撃を受けても蒸発を抑制できる。また、フィラメント電極の上記内部リード線の最先端より突出させたレグ部分は、コイル状であっても単線状であってもよい。
【0014】
また、商用(交流)電源で点灯する場合には、電極が陽極として作用するとき電極近傍での電子雪崩が十分発達し、陽極振動が安定して生じるので光出力の不規則なちらつきが起きないという作用も奏する。
【0015】
なお、本発明ならびに以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0016】
低圧放電ランプとは、バルブ内に一対以上のフィラメント電極を有するとともに内部に希ガスを200〜400Pa程度封入したランプで、蛍光ランプや紫外線放射ランプなどの各種放電ランプである。また、本発明は一般形の蛍光ランプに限らず、電球形やコンパクト形のランプあるいはバルブ面と蛍光体被膜との間にアルミナなどの保護膜や透明導電膜を形成したりあるいは反射被膜を併設した他の種類の蛍光ランプにも適用できるものである。
【0017】
バルブは、その材質がソーダライムガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノシリケートガラスや石英ガラスなどの硬質ガラスあるいはアルミナなどのセラミックスからなるものを用いることができ、その内径が30mm以下、好ましくは20mm以下の場合に適する。また、その形状は、直管形、環形、U字形、W字形、ダブルまたはトリプルU字形などや複数本の直管状のガラス管などを継いだものであってもよい。
【0018】
また、電極を支持接続するリード線はフレアステム、ボタンステムやヒードステムに設けられたものに限らず、バルブ端部に直接封着されたものであっても差支えない。このリード線としては、ニッケル線、鉄−ニッケル合金線、ニッケル被覆した鉄線、銅線、銅被覆した鉄線やジュメット線などからなる導電線を用いることができ、内部リード線、封着線、外部リード線が単一線であっても各線が別線であってもあるいは一部が共通線であってもよい。
【0019】
フィラメント電極は、タングステンなどの高融点金属細線をダブルコイル状やトリプルコイル状に巻回して形成され、リード線に接続支持されるレグ部および端部は単コイル状やダブルコイル状であるのが支持強度や陽極作用をなすのに好ましい。
【0020】
また、フィラメント電極のレグ部を除く中央部のコイル状部内には熱電子を放出し易い酸化バリウム(BaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化カルシウム(CaO)の混合物、タンタル酸バリウム(BaTaO3 )、チタン酸バリウム(BaTiO3 )、ジルコニウム酸バリウム(BaZrO3 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )やチタン酸ストロンチウムバリウム(Ba0.6 Sr0.6 TiO3 )などの電子放射性物質を充填担持させている。なお、この電極を構成するタングステンなどからなるフィラメントと電子放射性物質の材料とはその比熱が異なるが、電子放射性物質の担持量に応じてコイル各部の径、巻数やピッチなどの構成寸法を適宜決めればよい。
【0021】
また、バルブ内に封入される放電媒体としての水銀は、液状、アマルガム(合金)、水銀放出構体などの形態で直接あるいは排気管(収容専用の細管を含む。)内やリード線などのマウント部材に設けられているが、水銀を封入しない希ガス発光による放電ランプにも適用できる。また、希ガスはアルゴン、クリプトン、キセノンやネオンなどを単独または混合したガスで、これらはランプ特性に合わせ、混合比や封入圧を適宜決めればよい。
【0022】
また、蛍光体被膜を形成するランプの蛍光体としては、青色、緑色、赤色に発光領域を有する蛍光体を混合した3波長形の希土類蛍光体や連続波長発光形のハロリン酸塩蛍光体などを用いることができる。この蛍光体は、ランプの種類や用途により適宜選択して用いられる。
【0023】
この蛍光体被膜など内面に被膜を形成したバルブを用いる場合、フィラメント電極のリード線より突出したレグ部がバルブ軸方向に折曲げられているのでコイル状部の長さ(幅)が小さくなったことにより、ステムとガラス管バルブとの封着時に互いの中心軸が少々ずれてもステム部材とバルブとの接触に起因する被膜の損傷やフィラメントの変形などの不良の発生を防ぐことができる。
【0024】
さらに、本発明のランプは、バルブの端部に口金やホルダが設けられることの有無は問わない。
【0025】
本発明の請求項2に記載の低圧放電ランプは、フィラメント電極のリード線より延出したレグ部の延出長さが、リード線の先端から2mm以上であることを特徴としている。
【0026】
リード線より延出したレグ部が、リード線の最先端より突出しているのは必須であるが、その突出長が2mm以上あれば上記請求項1に記載の作用を奏する。また、突出長が6mmを超えてもイオン衝撃の抑制効果には差が現れないので、6mm以下とするのが好ましい。
【0027】
本発明の請求項3に記載の低圧放電ランプは、コールドスタート方式で始動することを特徴としている。
【0028】
コールドスタート方式とは、フィラメント電極に予熱電流を過度に流すことなく、まず一対の電極間でグロー放電を発生させてその熱でフィラメント電極を予熱した後、グロー放電からアーク放電に転移させる始動方式であり、放電ランプをスイッチオン後ただちに点灯する始動特性の向上がはかれるものである。
【0029】
この方式の点灯回路は、低圧放電ランプに対して放電のための電気エネルギーを供給する電源機能および放電ランプの負特性を補償する限流インピーダンス機能を備えている。また、始動時に低圧放電ランプの放電電極に高い始動電圧を印加する始動電圧供給機能を備えている。
【0030】
低圧放電ランプに対する電源には、小形、軽量で、しかも制御が容易で高効率点灯が可能な高周波交流たとえば高周波インバータを用いることができる。
【0031】
また、交流点灯の場合、限流インピーダンスは、インダクタンス、キャパシタンスおよび抵抗のうちの1種または複数種を組合わせ用いることができる。しかし、電力損失の点からはインダクタンスおよびキャパシタンスがよいが、さらに制御が容易で高周波交流点灯においては小形化が可能である点などを勘案するとインダクタンスが最適である。
【0032】
また、インダクタンスを限流インピーダンスの少なくとも一部とする場合、チョークコイル、漏洩トランスの漏洩インダクタンスによってそのインダクタンスを確保できる。
【0033】
始動電圧供給機能は、低圧放電ランプの始動時にフィラメント電極間に高い始動電圧を印加する機能である。フィラメント電極は、始動時にグロー放電が生起し、やがてアーク放電に転移してランプがいわゆる点灯状態になるのであるが、このグロー・アーク放電の転移時間を短縮することにより、放電ランプの始動時間が短縮される。この転移時間を短縮するには、始動時に投入する電力をなるべく大きくすると効果的であり、始動電圧を高くすることにより、放電ランプの電極への投入電力を大きくすることができる。
【0034】
始動時の始動電圧を高くするには、たとえば放電ランプに並列にコンデンサを接続して、このコンデンサが始動時に限流インダクタンスと直列共振するようにする。また、高周波インバータの出力電圧を始動時に所定時間高めるようにしてもよい。
【0035】
そして、始動時にフィラメント電極の周囲に生じる、グロー放電時のランプ電流のピーク値が大きくなり、陰極降下電圧が高くなる。このとき電子放射性物質に投入される電力は、イオン電流と陰極降下電圧との積であり、イオン電流はグロー放電時のランプ電流であるから大きくなる。フィラメント電極への投入電力が大きくなると、電子放射性物質が短時間で温度上昇して、アーク放電に必要なグロー・アーク転移温度に到達するので、グロー・アーク転移時間が短縮する。
【0036】
本発明の請求項4に記載の電球形蛍光ランプは、基体と、この基体に取着された請求項1ないし3のいずれか一に記載の低圧放電ランプと、この放電ランプを10kHz以上の高周波電力で点灯させる点灯回路とを具備したことを特徴としている。
【0037】
上記請求項1ないし4に記載の作用を有する放電ランプを装着し、高周波電力で点灯させたので、始動特性および点灯経過に伴う光束の低下が小さい長寿命の照明を行うことができる。
【0038】
上記基体は、放電ランプを支持するとともに点灯回路を配設した配線基板が取着されるホルダおよびカバー体などからなり、このホルダおよびカバー体は、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリプチレンテレフタレート、ポリプロピレン、四フッ化エチレンあるいはポリカーボネイトなどの熱可塑性合成樹脂から形成することができ、これら材料とすることにより容易に、かつ、安価に製造できる。
【0039】
また、この蛍光ランプは、放電ランプを覆いランプの保護、散光や色調などを変えるグローブやセードなどの制光体を有するものであってもよい。この制光体を形成する材料としては透明や光拡散性を呈するガラスや合成樹脂材料を用いることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は低圧放電ランプたとえば略U字状をなすコンパクト形蛍光ランプFL1を示す一部断面正面図、図2は図1の蛍光ランプFL1のバルブ一端の封着部近傍を縦断して示す概略拡大正面図である。
【0041】
この蛍光ランプFL1は、たとえば定格36Wで、外径約20mm、内径約17mm、全長約400mmの直管形の1本のガラス管バルブ1が略U字形状に曲折されその両端にそれぞれ封止部11,11が設けられ、各封止部11には一対のリード線2,2にコイル状のフィラメント電極3,3を継線したビードステム4,4および排気管15(一端側のみの場合もある。)が封着されている。
【0042】
また、バルブ1の内面にはたとえば青色、緑色、赤色に発光領域を有する蛍光体を混合した3波長形の希土類蛍光体などを塗布した蛍光体被膜6が形成されているとともに、このバルブ1内には水銀とアルゴンなどの希ガスからなる放電媒体が封入されている。
【0043】
なお、上記水銀は、液状、アマルガム(合金)、水銀放出構体などの形態で封入されている。また、図中、7は口金で、ステム4,4から導出したリード線2,2の外部リード線部分と電気的に接続している。
【0044】
上記ビードステム4は、一対のリード線2,2のジュメット線からなる封着線21,21部をガラスビード41中に埋設固定しているとともに内部リード線を構成する先端側にコイル状フィラメント電極3,3のレグ部32,32を溶接や折返し形成したフック部に挟圧することにより継線した構造をなしている。
【0045】
そして、このコイル状のフィラメント電極3は図2に示すように、タングステン細線を巻回した中央部31が三重コイル状31をなし、両端のレグ部32,32が二重コイル状で、リード線2,2の外側から延出した先端側33,33が内部リード線2,2の延出方向である放電空間(路)1Dに向き指向するよう折曲げられている。
【0046】
このときリード線2,2に継線されたコイル状フィラメント電極3は、たとえば両レグ部32,32を含むリード線2,2間の長さが約10mm、中央部の三重コイル状31部が約6mm、内部側レグ部32(片側)が約2mmで、このレグ部32の内部リード線2,2より外側に延出した外部側レグ部(片側)長さが約4.5mmで、折曲げられリード線2の最先端から突出した先端側33の長さhは約3mmである。
【0047】
また、コイル状フィラメント電極3は、中央部の三重コイル状部31が形成する空間内にのみバリウムBa、ストロンチウムSr、カルシウムCaなどの酸化物を主体とする電子放射性物質5を充填担持している。
【0048】
なお、このリード線2,2の外側から延出した先端側33,33の折曲げは、コイル状フィラメント3の製造時に予め折曲げておいてもよいが、リード線2,2との継線作業時に、継線間隔が制限されたり折曲げ方向を揃えたりするなどその作業が複雑になるので、継線作業の最終工程などにおいて、両リード線2,2の外側からレグ部32,32の延出した先端側33,33を形成治具に当接や摺接させることにより折曲げれば簡単容易に行うことができる。
【0049】
そして、上記上記ビードステム4は、一対のリード線2,2のジュメット線からなる封着線21,21部をガラス管バルブ1の端部内に配設して、バルブ1端部を加熱溶融しピンチャーなどで圧潰することにより封止部11が形成され、封止部11に同時に封止された排気管15を通じバルブ1内の排気および水銀、希ガス封入などが行われた後、この排気管15の先端が溶封される。この後、必要に応じバルブ1の端部に口金7が接合されてコンパクト形蛍光ランプL1が完成する。
【0050】
そして、この構成の蛍光ランプFL1の点灯は、フィラメント電極3,3に電流を流して発熱させ、中央部の三重コイル状部31内のみに充填担持された電子放射性物質5を加熱して、この電子放射性物質5から熱電子が豊富にバルブ1内に放出され、この熱電子が反対側の電極3の高圧に引かれて移動し容易にアーク放電が始まる。この放電により流れる電子はバルブ1内の水銀原子と衝突して紫外線を発生し、この紫外線によりバルブ1内面に塗布されている蛍光体被膜6が励起されて所定の可視光線を放射する。
【0051】
本発明ではコイル状フィラメント電極3両端のレグ部32,32が折曲げられその先端側33,33が内部リード線3,3の最先端より突出させた、バルブ1両端の導電体として放電空間(路)1D側に最も突出しているので、商用(交流)電源での点灯時に電極3が陽極として作用するとき電極3近傍での電子雪崩が十分発達し、陽極振動が安定して生じるので光出力の不規則なちらつきが起きない、不快感のない蛍光ランプFL1である。
【0052】
また、この陽極作用をなす部分を電極3が備えている高融点金属であるタングステン細線で構成しているので、格別な部材を用いず形成でき、熱的容量が小さいとともに放電時にイオン衝撃を受けても蒸発を抑制できる。したがって、フィラメント電極3の温度低下を来さず、始動電圧が高まったり、バルブ黒化の低減がはかれる光束維持特性の向上した蛍光ランプFL1からなる光源を提供できる。
【0053】
また、リード線2,2より外方に延出したレグ部32の先端側33を、リード線2,2に沿うよう突出させたので、フィラメント電極3のコイル状部の長さ(幅)が小さくなり、ステム4とガラス管バルブ1との封着時にステム4をバルブ1内に入れる余裕度が増して、互いの中心軸が少々ずれてもバルブ1の開口端部でフィラメント電極3を引っ掛けて変形させたり、蛍光体被膜6を形成したバルブ1の場合、レグ部32やリード線2が蛍光体被膜6に当接して剥離するなどの不良の発生を低減して歩留まりの向上がはかれる。
【0054】
なお、この蛍光ランプFL1の点灯回路として好適な、コールドスタート方式あるいはインスタントスタート方式と呼ばれている点灯回路の一例について図3を参照して説明する。
【0055】
この図3に示す点灯回路8において、ASは商用交流電源、fは過電流ヒューズ、NFはノイズフィルタ、RDは整流化直流電源、HFIは高周波インバータ、LCは負荷回路である。
【0056】
上記NFはノイズフィルタは、商用交流電源ASと整流化直流電源RDとの間に介在して、高周波インバータHFIにおける高周波スイッチングによって発生する高周波ノイズを商用交流電源AS側に流失しないように除去する。
【0057】
整流化直流電源RDは、ブリッジ形整流化回路BRCおよび平滑コンデンサC1からなり、交流電圧を平滑化直流電圧に変換する。高周波インバータHFIは、第1のスイッチング手段Q1、第2のスイッチング手段Q2、ゲートドライブ回路GDC、起動回路STおよびゲート保護回路GPを備えてハーフブリッジ形のインバータを構成している。
【0058】
第1のスイッチング手段Q1は、Nチャンネル形MOSFETからなり、そのドレインが整流化直流電源RDの正極に接続し、ソースが第2のスイッチング手段Q2は、Pチャンネル形MOSFETからなり、そのドレインが整流化直流電源RDの負極に接続している。
【0059】
ゲートドライブ回路GDCは、帰還手段FB、直列共振回路SRCおよびゲート電圧出力手段GVOからなる。帰還手段FBは、後述する限流インダクタンスL2に磁気結合している補助巻線により構成されている。直列共振回路SRCは、インダクタンスL1およびコンデンサC2の直列回路からなり、その両端は帰還手段FBの両端に接続している。
【0060】
ゲート電圧出力手段GVOは、直列共振回路SRCのコンデンサC2の両端に現れる共振電圧をコンデンサC3を介して取り出すように構成されている。そして、コンデンサC3の一端は、コンデンサC2とインダクタンスL1との接続点に接続し、コンデンサC3の他端は第1のスイッチング手段Q1および第2のスイッチング手段Q2のそれぞれのゲートに接続している。
【0061】
さらに、コンデンサC2の他端が第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のソースに接続している。このような回路構成により、コンデンサC2の両端に現れた共振電圧は、ゲート電圧出力手段GVOを介して第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のゲート・ソース間に印加される。
【0062】
始動回路STは、抵抗器R1,R2,R3からなる。抵抗器R1は、その一端が平滑コンデンサC1の正極に接続し、他端が第1のスイッチング手段Q1のゲートに接続しているとともに抵抗器R2の一端およびゲートドライブ回路GDCのゲート電圧出力手段GVOのゲート側の出力端すなわちコンデンサC3の他端に接続している。
【0063】
抵抗器R2の他端は、直列共振回路SRCのインダクタンスL1および帰還手段BFの接続点に接続している。抵抗器R3は、その一端が第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2の接続点すなわちそれぞれのソースおよびゲート電圧出力手段GVOのソース側の出力端に接続し、他端が整流化直流電源RDの負極に接続している。
【0064】
ゲート保護手段GPは、一対のツェナーダイオードを逆直列接続してゲート電圧出力手段GVOに並列接続して、ゲート電圧を所要値にクランプしている。
【0065】
負荷回路LCは、限流インダクタンスL2、直流カットコンデンサC4および共振コンデンサC5の直列回路に加えて、共振コンデンサC5に並列接続した蛍光ランプFL1によって構成されている。限流インダクタンスL2は、その一端が第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のソースに接続し、他端は直流カットコンデンサC4の他端に接続している。
【0066】
このような点灯回路8により、高周波インバータHFIの高周波出力電圧が蛍光ランプFL1のコイル状フィラメント電極3,3間に印加されて、グロー放電が生じ、その後アーク放電に転移する、スイッチイン後、蛍光ランプFL1をただちに点灯することができる。
【0067】
また、図4は本発明の低圧放電ランプの実施の形態、たとえば電球形の蛍光ランプFL2を示す一部断面正面図で、図中、図1ないし図3と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0068】
この蛍光ランプFL2は、中空円筒状の大円筒状部91aと、大円筒状部91aの上端に連設された小径の小円筒状部91bとからなるカバー体91と、このカバー体91の小円筒状部91bに固定された口金7と、このカバー体91の大円筒状部91aに取着されたホルダ92と、このホルダ92取着された配線基板93およびバルブ1Aと、このバルブ1Aを覆ってカバー体91とホルダ92との間に開口部が接合されたグローブ94とから構成されている。
【0069】
放電ランプを形成するバルブ1Aは、図1に示すような略U字形状をした3本のガラス管バルブ1,1,1の間を連通管12,12を介し連結して1本の放電路(空間)1Dが形成され、上方から見ると略三角形状に配設されている。なお、一対のフィラメント電極3,3(図示しない。)は、最端側のバルブ1の端部に設けられていて、アマルガム状とした水銀が排気管15内に設けられている。
【0070】
上記カバー体91およびホルダ92は、熱可塑性の合成樹脂たとえばポリエチレンテレフタレートからなる。皿状をなすホルダ92の底面に設けられた6か所の開口部にはバルブ1Aの端部が挿入され、バルブ1Aを略垂直状態で支持している。
【0071】
このホルダ92の上方側には爪部や段部が形成され、この爪部と段部との間には上記コールドスタート方式の点灯回路8を構成する電気部品を配設した配線基板93が取着されるとともにこの配線基板93には上記両端のバルブ1,1の封止部11から導出したリード線が接続されている。
【0072】
また、上記カバー体91の大円筒状部91aの開口端部に、配線基板93を装着したホルダ92およびバルブ1Aを覆ったグローブ94とが配設され、たとえばシリコーン系の熱硬化性の接着剤95を介し接合している。
【0073】
また、上記カバー体91の小円筒状部91bの外周に形成された螺旋状溝には、捩じ込み型(E型)の口金7が螺合され、かしめや接着剤で固定しているととも口金7の端子部に配線基板93から配線されたリード線を接続して電球形の蛍光ランプFL2を構成している。
【0074】
そして、この蛍光ランプFL2は、口金7部を照明器具の通常のソケットに捩じ込み、商用電源から通電することにより点灯させて、上記実施の形態で述べたとと同様な始動および発光・寿命特性を呈することができる。
【0075】
【発明の効果】請求項1および2の発明によれば、商用(交流)電源で点灯する場合には、電極が陽極として作用するとき電極近傍での電子雪崩が十分発達し、陽極振動が安定して生じるので光出力の不規則なちらつきが起きない効果を奏する。
【0076】
また、この陽極作用をなす部分を格別な部材を用いることなく、高融点金属で熱的容量を小さく形成したことにより、放電時にイオン衝撃を受けても蒸発を抑制できる。
【0077】
したがって、光出力の不規則なちらつき発生を防止し不快感がないとともに、始動特性、光束維持特性などの発光・寿命特性および歩留りが向上し、コストも変わらない低圧放電ランプを提供できる。
【0078】
請求項3の発明によれば、スイッチオン後、ただちに点灯する始動特性の向上した低圧放電ランプを提供できる。
【0079】
請求項4の発明によれば、上記請求項1ないし3に記載の効果を有する放電ランプおよび点灯回路を装着した、始動特性、光束維持特性などの発光・寿命特性および歩留りの向上した電球形蛍光ランプを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低圧放電ランプの実施の形態、たとえばコンパクト形の蛍光ランプを示す一部断面正面図である。
【図2】図1の蛍光ランプのバルブ一端の封着部近傍を縦断して示す概略拡大正面図である。
【図3】本発明の低圧放電ランプの点灯に用いられるコールドスタート点灯回路の一例を示す回路図である。
【図4】本発明の低圧放電ランプの他の実施の形態、たとえば電球形の蛍光ランプを示す一部断面正面図である。
【符号の説明】
FL1:低圧放電ランプ(コンパクト形蛍光ランプ)、 FL2:低圧放電ランプ(電球形蛍光ランプ)、 1,1A:バルブ、 1D:放電路(空間)、 11:封止部、 2:リード線、 3:コイル状フィラメント電極、 32:レグ部、 33:先端側、 h:延出長さ、 4:ステム、 5:電子放射性物質、 6:蛍光体被膜、 8:点灯回路、
Claims (4)
- 放電路を形成するバルブと;
このバルブの端部に封着された一対のリード線を有するステムと;
このステムのリード線に継線されるとともにリード線より延出したレグ部をリード線の先端より放電路側に突出させたフィラメント電極と;
上記バルブ内に封入された放電媒体と;
を具備したことを特徴とする低圧放電ランプ。 - フィラメント電極のリード線より延出したレグ部の延出長さが、リード線の先端から2mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の低圧放電ランプ。
- コールドスタート方式で始動することを特徴とする請求項1または2に記載の低圧放電ランプ。
- 基体と;
この基体に取着された請求項1ないし3のいずれか一に記載の低圧放電ランプと;
この放電ランプを10kHz以上の高周波電力で点灯させる点灯回路と;
を具備したことを特徴とする電球形蛍光ランプ。
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-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023753A patent/JP2004235067A/ja not_active Withdrawn
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