JP2004234418A - 運転状態判定処理方法、運転状態判定装置および運転状態判定処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車速センサ11で運行車両2の車速を検出し、道路種別判定手段12は、車速から運行車両2が走行中の道路種別を判定して、該当道路であれば車速と取得時間を車載記憶装置13に記憶する。走行状態判定手段14は、記憶された車速から所定区間の平均速度Va および加速度Vb を算出し取得時間と共に保持し、加速度Vb の符号が直前時点の符号から反転する点を抽出し、前記抽出点の符号が正→負→正となる抽出点からなる区間について、該区間の時間長が所定の時間範囲内であり、かつ抽出区間中の最大速度と最小速度との差が所定の減速範囲内であれば、該区間を意識低下状態を示す単一波形区間と判定して、判定結果17を出力する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の運転状態を判定する方法および装置に関する。さらに詳しくは、車両の走行情報のうち特に車両速度変化と変化時間の傾向とを利用して車両の運転状態を分析し、特定の運転状態を判定する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高速道路走行中の低刺激状態や居眠り運転状態等に代表される意識低下状態の検出は、車両のステアリングホイールの舵角センサや方位センサを用いて、車両方向の変化傾向について平常状態の傾向との差異を比較することにより行っていた。
【0003】
例えば、居眠り運転状態では、意識状態の低下に伴い車両操縦機器類の操作が緩慢となり、かつ外部環境に対する注意力や意識力が低下するという特徴がある。この特徴を利用し、車両の操舵操縦について、意識低下状態では操作量の周波数スペクトルが低周波に遷移するという傾向が現れることから、平常状態を基準として比較した結果により、意識低下状態を検出していた。
【0004】
また、車両運行状態を分析する従来手法の一つとして、車両の燃料消費量を計測したデータおよび速度データから燃料消費率を計算し、その値が基準値よりも高い場合には高燃費な運転が行われていると判断して記録し、運転者にその旨を通知する手法がある(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−69555号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
車両の特定の運転状態を判定する従来手法では、車両の操舵状況を把握するためにステアリングホイールの舵角センサや方位センサ等が必要となってしまい、汎用的な車載型情報処理機器だけでは車両運転状態の解析が行えないという問題があった。
【0007】
また、車両運転状態におけるマクロ的な時間要因が考慮されないため、道路形状や交通状況による減速等の微少な速度変化により長時間かけて大きな速度変化を行った場合や、交通状況により急激な減速等を行った場合等の通常の運転状態を意識低下状態と分別できずに誤認識してしまうなどの問題もあった。
【0008】
本発明は、これらの問題を解決するために、一定の条件により車両が巡航中と決定される速度帯域と意識低下運転時に速度の変動傾向が継続し得る時間範囲とを設定し、設定した速度帯域および時間範囲と車速とをもとに、特定の運転状態を簡易かつ高精度で判定することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決課題と同様の課題を解決する手法として、すでに、運転状態を判定する手法を提案している(特願2002−123429号)。この手法は、車速の任意時区間において移動平均による巡航速度帯域を定義し、しかる後に該当帯域に対して一定の傾向をもつ区間を抽出することにより特殊な運転状態を簡易かつ高精度で判定するものである。
【0010】
しかし、既提案の処理手法による処理実行には、コンピュータなどの高度な情報処理機能を備えた機器が適している。例えば携帯型情報端末や車載端末のような小型の汎用情報処理機構のように処理能力や記憶容量に制限があるような機器においては、実行時の処理負荷が大きく解析処理の実行が難しい。車両走行中にリアルタイムで処理を実行しようとする場合には、無線通信手段等によって外部の情報処理装置に走行データをリアルタイムで送信し、外部処理する必要があった。このため、実際にリアルタイムで特定の運転状態を解析しようとすると、通信コスト、通信手段の用意等の点でコストがかさんでしまうという問題が生じることから、かかる処理におけるコスト低減が望まれている。
【0011】
また、特定の運転状態のうち、特に意識低下状態の判定は、当該状態の発生時点で運転者の覚醒を促すことができる手法のほうが効果が高いことから、本来、意識低下状態の判定はリアルタイムに実現できることが望ましい。したがって、通信に拠らずに、車両上の廉価な処理機構において処理を直接実行できるような手法の実現が望まれている。
【0012】
本発明は、前記の要求に鑑み、すでに提案した前記手法を発展させたものである。本発明は、意識低下状態では、所定の速度帯域および時間範囲における車両速度の変化傾向の特性を利用して、該当する状態を判定する。すなわち意識低下状態での運転時には運転者の加速器操作に特徴があり、この特徴が車両の車速に反映される特性を利用して当該状態を判定するものである。
【0013】
具体的には、本発明は、一定の条件により決定される通常走行の速度帯域および意識低下運転時に速度の変動傾向が継続し得る時間範囲を設定し、設定した速度帯域および時間範囲と車速とをもとに、車速の移動平均値の変化傾向(加速度)に関する傾き(正負)が反転する点が出現する時間間隔および当該反転点の車速値の変化傾向を用いて意識低下状態という特定の運転状態の区間を判定することを特徴とする。
【0014】
本発明は、車両の特定の運転状態を判定するため以下の処理を行う。
【0015】
本発明は、車両の車速情報および前記車速の取得時間情報を取得し、前記車速情報をもとに任意区間の移動平均値を算出し、前記移動平均値と当該移動平均値の直前の移動平均値との移動平均差分値を算出し、前記移動平均値および前記移動平均差分値を前記取得時間情報に対応付けて判定用データとして保持する。そして、前記判定用データのうち、前記移動平均差分値の符号が当該移動平均差分値の直前の移動平均差分値の符号と異なるものを抽出点として蓄積しておき、前記抽出点の移動平均差分値の符号が、正から負へ転換した抽出点、負から正へ転換した抽出点、および正から負へ転換した抽出点の並びで構成される区間について、前記抽出区間の時間長が任意の時間範囲内であり、かつ前記区間における最大移動平均値と最小移動平均値との差である区間内平均速度差が任意の減速範囲内であり、かつ前記移動平均値差分値の符号が正から負へ転換した2つの前記抽出点の移動平均値の差分が任意の速度範囲内である場合に、前記区間を意識低下状態を示す単一波形区間と判定する。そして、前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する。
【0016】
また、本発明は、上記の処理を行い、さらに、前記単一波形区間が、前記単一波形区間より時系列上前にある単一波形区間と任意の時間範囲内に発生している場合に、前記時系列上前にある単一波形区間の始端から前記単一波形区間の終端までの区間を意識低下状態が連続する状態を示す連続波形区間と判定する。
【0017】
さらに、本発明は、上記の処理を行い、前記連続波形区間を構成する単一波形区間群において、時系列上後にある前記単一波形区間の時間長および区間内平均速度差の両方の値が、時系列上前にある前記単一波形区間の時間長および区間内速度差より大きい場合に、前記単一波形区間群のうち、時系列上最前にある前記単一波形区間の始端から時系列上最後にある前記単一波形区間の終端までの区間を意識低下状態が連続する高精度の状態を示す高精度連続波形区間と判定する。
【0018】
本発明は、既提案手法(特願2002−123429号)と同様に、対象車両の車速の変化傾向を測定して意識低下状態を判定するものであって、運転者の車両操作状態に関する情報を用いる従来の手法と異なるものである。
【0019】
しかし、既提案手法が、設定した巡航速度帯域より車速が低下しているかどうかを速度差をもとに意識低下状態を判定するのに対し、本発明は、かかる数値比較処理を行わず、所定の通常走行速度帯域および時間範囲内で車速の加速と減速とが反転した時点の出現をもとに当該状態を判定する点が異なる。
【0020】
これにより、本発明は、特殊な操舵操作センサを備えることなく汎用的な処理機構により特殊な運転状態を判定することが可能となる。
【0021】
さらに、本発明は、車速およびその取得時間の情報のみを必要とすることから、デジタル式運行記録計等の汎用的な車載機において処理を実現することが可能であるとと共に、処理実行時に保持するデータ量および処理ステップ数が少ないという特徴をもつ。
【0022】
したがって、車載型の汎用的な処理機構において、本発明の処理自体をリアルタイムに実行することが可能となり、意識低下状態を効果的に判定することが可能となる。運転者の実況に即したリアルタイムの運行指導を低コストに実現できる。
【0023】
本発明の各手段または機能または要素をコンピュータにより実現するプログラムは、コンピュータが読み取り可能な、可搬媒体メモリ、半導体メモリ、ハードディスクなどの適当な記録媒体に格納することができ、これらの記録媒体に記録して提供され、または、通信インタフェースを介して種々の通信網を利用した送受信により提供されるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に好適な実施の形態について図面にもとづいて説明する。
【0025】
図1に、本発明を実現する処理装置の構成例を示す。運転状態判定装置1は、運行車両2の運行状況を解析し、特定の運転状態として意識低下状態を判定する処理装置であって、解析対象である運行車両2に搭載される。
【0026】
運転状態判定装置1は、車速センサ11、道路種別判定手段12、車載記憶装置13、走行状態判定手段14、判定条件設定手段15、および可搬性記憶媒体16を備える。
【0027】
また、運転状態判定装置1は、運行車両2に備えられたモニタ、スピーカ等の出力装置(図示しない)に接続され、判定結果17など任意の情報を音声または画像等により出力することができる。
【0028】
車速センサ11は、所定の時間ごとに運行車両2の運行速度(車速)を測定し、車速値Vz およびその測定時刻を含む車速データを取得し、車載記憶装置13に記憶する手段である。
【0029】
道路種別判定手段12は、運行車両2の車速データから運行車両2が走行中の道路種別を判定する手段である。道路種別判定手段12は、例えば、一般道路(市街道、国道)、高速道路(一般高速道、首都圏高速道)等の道路種別ごとに、通常の巡航中の平均車速等の統計的情報をもとに定めた道路種別規定用速度閾値Vthを記憶して、道路種別規定用速度閾値Vthをもとに走行中の道路種別を判定する。
【0030】
なお、道路種別の判定基準は、道路種別規定用速度閾値Vthではなく、道路種別を決定するスイッチ情報等の時間情報であってもよい。
【0031】
車載記憶装置13は、車速センサ11の測定したデータ(車速データ)、道路種別判定手段12の判定結果、および走行状態判定手段14の判定結果を記憶する手段である。また、車載記憶装置13は、所定の契機または間隔で、記憶している種々の情報を可搬性記憶媒体16に格納する。
【0032】
走行状態判定手段14は、車載記憶装置13を参照して運行車両2の走行状態を解析し、所定の判定条件をもとに運行車両2が特定の運転状態の一つである意識低下状態にあるか否かを判定する手段であって、移動平均算出部141および意識低下状態判定部142を備える。
【0033】
移動平均算出部141は、車載記憶装置13に記憶された運行車両2の車速値Vz から、車速の移動平均値(平均速度)Va および移動平均値Va の差分値(加速度)Vb を算出する手段である。
【0034】
意識低下状態判定部142は、移動平均算出部141の算出結果をもとに、判定条件を参照して運行車両2の運行状態から意識低下状態を抽出する手段である。意識低下状態判定部142は、判定条件として、走行状態規定用閾値Vlm、巡航状態規定用閾値Vath 、異常規定用減速幅Vthl 、意識低下規定用最大時間幅Tt 、意識低下規定用最小時間幅Tb 、波形連続規定用区間幅Td 、および移動累積集計区間設定値nath を規定しておく。
【0035】
走行状態規定用閾値Vlmは、運行車両2が巡航中であるか否かを判定するための値である。巡航状態規定用閾値Vath は、運行車両2の減速が通常の巡航範囲内であるか否かを判定するための値である。
【0036】
異常規定用減速幅Vthl は、巡航中の運行車両2の減速が通常の巡航中の減速範囲であるか否かを判定するための値である。意識低下規定用最大時間幅Tt および意識低下規定用最小時間幅Tb は、抽出された判定対象となる区間の時間範囲が意識低下状態であるか否かを判定するための最大範囲および最小範囲を規定する値である。
【0037】
波形連続規定用区間幅Td は、意識低下状態と判定した区間が連続するか否かを判定するための値である。移動累積集計区間設定値nath は、移動平均値の累積集計を行う区間を設定するための値である。
【0038】
判定条件設定手段15は、走行状態判定手段14で用いられる判定条件を設定する手段である。判定条件設定手段15は、運転状態判定装置1に接続する入力装置(図示しない)もしくは通信装置(図示しない)、可搬性記憶媒体16等を介して入力した情報を用いて判定条件を設定する。
【0039】
可搬性記憶媒体16は、車載記憶装置13に記憶される種々の情報を記憶する読み取りまたは書き込み可能な媒体であって、例えばICカードで実現する。
【0040】
以下、運転状態判定装置1の処理動作について図2ないし図6を用いて説明する。ここで、運転状態判定装置1は、道路種別として一般道路および高速道路を規定するものとし、高速道路であるか否かの道路種別規定用速度閾値Vthを規定して、運行車両2の車速値Vz が道路種別規定用速度閾値Vthを超えた場合に道路種別=高速道路と判定する。
【0041】
図2に、本発明の処理概要を示す。
【0042】
移動平均算出部141により、車速センサ11で計測され車載記憶装置13に記憶された運行車両2の車速データのうち車速値Vz から移動平均値Va 、差分値Vb 等の各種変数を算出する(ステップS20)。
【0043】
そして、意識低下状態判定部142により、判定条件を参照し、算出された変数(移動平均値Va 、差分値Vb )をもとに意識低下状態であるか否かを判定する(ステップS21〜S24)。
【0044】
すなわち、意識低下状態判定部142では、差分値Vb の符号の正負が転換する点(極点)を抽出し、当該点が3点になるまで蓄積する(ステップS21)。その後、蓄積した3点について、意識低下状態の最小区間を規定する条件に該当するか否かを判定する(ステップS22)。
【0045】
さらに、3点が条件に該当する区間(該当区間)が、当該区間より時間的に前にある該当区間と所定時間範囲内で連続しているか否かを判定する(ステップS23)。さらに、これらの連続する条件該当区間(連続区間)が、高精度で連続する意識低下状態を規定する条件に該当するか否かを判定する(ステップS24)。
【0046】
そして、当該3点が最小区間を規定する条件に該当しない場合には(ステップS22)、当該3点で形成される区間は通常走行であると判定する(ステップS25)。
【0047】
一方、当該3点が前記条件に該当するが(ステップS22)、それ以前にある該当区間とは連続しない場合には(ステップS23)、現該当区間を単一波形区間(第1の区間)と判定し、判定結果を車載記憶装置13に記録する(ステップS26)。
【0048】
さらに、現該当区間が、それ以前にある該当区間と連続するが(ステップS23)、連続する該当区間が連続する意識低下状態の高精度の条件に該当しない場合には(ステップS24)、現該当区間と連続するそれ以前の該当区間とで形成される区間を連続波形区間(第2の区間)と判定し、判定結果を車載記憶装置13に記録する(ステップS27)。
【0049】
一方、現該当区間が、それ以前にある該当区間と連続し(ステップS23)、かつ前記連続する該当区間群が連続する意識低下状態の高精度の条件に該当する場合には(ステップS24)、前記条件を満たす該当区間群で形成される区間を高精度連続波形区間(第3の区間)と判定し、判定結果を車載記憶装置13に記録する(ステップS28)。
【0050】
図3に、前記ステップS20の移動平均算出処理について、より詳細な処理フローを示す。
【0051】
道路種別判定手段12は、車速センサ11から逐次計測された車速値Vz (z=1,2,3…)および各車速値Vz の時間情報を取得し(ステップS30)、道路種別規定用速度閾値Vthを基準に当該車速値Vz の大小判定を行う(ステップS31)。車速値Vz が道路種別規定用速度閾値Vthを超えた場合に、ステップS32以降の処理が行われる。
【0052】
移動平均算出部141は、現時点において、取得している車速値Vz のデータ数na が所定の移動累積集計区間設定値nath に達しているか否かを判定する(ステップS32、S34、S38)。
【0053】
まず、データ数na が移動累積集計区間設定値nath −1より小さければ(ステップS32)、取得した車速値Vz を累積する(ステップS33)。
【0054】
また、データ数na が移動累積集計区間設定値nath −1と等しければ(ステップS34)、取得した車速値Vz を累積し(ステップS35)、その後に現時点までに累積された車速値Vz の移動平均値Va を算出し(ステップS36)、続いて、当該車速値Vz の直前に算出された移動平均値Va−1 を用いて、差分値Vb (Vb =Va −Va−1 )を算出する(ステップS37)。
【0055】
また、データ数na が移動累積集計区間設定値nath と等しければ(ステップS38)、現時点で累積しているデータのうち最前のものを破棄し(ステップS39)、その後に、ステップS35からステップS37までの処理を行う。
【0056】
運行車両2の走行が終了するまで(ステップS310)、車速センサ11から車速値Vz が入力されるたびにステップS30からステップS39までの処理を繰り返し実行する。また、次に説明する意識低下状態判定処理においても、常に最新の移動平均値Va 、差分値Vb を用いて処理を行うものとする。
【0057】
図4および図5に、前記ステップS21〜S28の意識低下状態判定処理について、より詳細な処理フローを示す。
【0058】
意識低下状態判定部142では、移動平均算出部141から、移動平均値Va および差分値Vb を取得する(ステップS40)。この際、取得した差分値Vb と直前の差分値Vb−1 とで符号の正負が反転しているかどうかを調べ(ステップS41)、差分値Vb の符号が直前の差分値Vb−1 の符号と等しければ、取得した移動平均値Va および差分値Vb については以降の判定処理を行わず、ステップS40の処理へ戻る。
【0059】
一方、差分値Vb の符号が直前の差分値Vb−1 の符号と異なっていれば、取得した当該時点での差分値Vb およびその移動平均値Va ならびにその取得時間とを意識低下状態判定用データ(抽出点)としてさらに抽出する(ステップS42)。
【0060】
続いて、現状で抽出されている抽出点数を判定し(ステップS43)、抽出点数=3でなければ、以下の判定処理は行わず、ステップS40の処理へ戻る。一方、抽出点数が3点であれば、3つの抽出点の移動平均値Va (ここで、時系列順にVa−2 、Va−1 、Va とする)に対して、意識低下状態を規定する判定条件を用いて判定を行う。
【0061】
まず、3つの移動平均値Va−2 、Va−1 、Va が、条件「Va >Va−1 かつVa−2 >Va−1 」を満たすか否かの判定処理(ステップS44)、および差分Va −Va−2 が移動平均値変化における巡航状態を規定する巡航状態規定用閾値Vath を満たすか否かの判定を行う(ステップS45)。
【0062】
そして、ステップS44およびS45の条件に該当する場合は、移動平均値Va ないしVa−2 の最高移動平均値(最高速度)から最低移動平均値(最低速度)の差分(速度差)Vl を算出し(ステップS46)、さらに、差分Vl が速度変化(減速)の異常状態を規定する異常規定用減速幅Vthl を上回るか否かの判定(ステップS47)、および最低移動平均値(最低速度)が車両の通常走行を規定する走行状態規定用閾値Vlmを上回るか否かの判定を行う(ステップS48)。
【0063】
ステップS47およびS48の条件に該当する場合は、3つの抽出点で形成される区間(抽出区間)の時間情報から、当該3抽出点の時間範囲Tq を算出し(ステップS49)、時間範囲Tq が意識低下状態の時間範囲を規定する意識低下規定用最大時間幅Tt および意識低下規定用最小時間幅Tb に対し、Tt >Tq >Tb を満たすか否かを判定する(ステップS410)。
【0064】
前記のステップS44からステップS410までの判定処理において、いずれかの条件に該当しなかった場合は、抽出している中で時系列上最も古い抽出点のデータ(Va−2 )を破棄し(ステップS411)、以降の処理を行わず、ステップS40の処理へ戻る。
【0065】
一方、ステップS44からステップS410までの判定処理において、全ての条件に該当した場合は、当該3抽出点の区間が意識低下状態を規定する単一波形区間(第1の区間)であると判定し、判定結果と検出時間とを関連付けて車載記憶装置13へ記録し、音声、画像等の出力装置より出力する(ステップS412)。判定結果は、例えば、音声データとして出力されて運行車両2の運転者へ通知され、または、画像データとして出力されて運行車両2に備えられた表示装置へ表示される。
【0066】
ステップS412の処理完了後に、抽出点のうち時系列的に最も古い抽出点(Va−2 )を破棄し(ステップS413)、意識低下状態と判定された現抽出区間が、同一運行上第2番目以降の区間であるか否かの判定を行う(ステップS414)。現抽出区間が第1番目の区間であれば、以降の処理を行わずに、ステップS40の処理へ戻る。
【0067】
一方、現抽出区間が第2番目以降の区間であれば、現抽出区間より時系列上前にある抽出区間(第1の区間)の終端である抽出点(Va )と現抽出区間の始端である抽出点(Va−2 )との時間差Ts を算出し(ステップS415)、時間差Ts が、単一波形区間が連続している状態(連続波形区間)を規定する波形連続規定用区間幅Td 内であるか否かの判定を行う(ステップS416)。そして、Ts <Td であれば、時系列上前の抽出区間の始端(抽出点)から現抽出区間の終端(抽出点)までの区間を意識低下運転状態が連続する連続波形区間(第2の区間)と判定し、判定結果と検出時間とを関連付けて車載記憶装置13へ記録し、音声や画像等の出力装置より出力する(ステップS417)。一方、Ts <Td でなければ、第2の区間と判定せず、また以下の処理を行わずに、ステップS40の処理へ戻る。
【0068】
続いて、第2の区間と判定された抽出区間群について、時系列上前にある(古い)抽出区間の区間時間長Tqtと時系列上後にある(新しい)抽出区間の区間時間長Tqu、および、時系列上前の抽出区間の区間速度差Vltと時系列上後の抽出区間の区間速度差Vluについて、条件「Tqt<TquかつVlt<Vlu」を満たすか否かを判定する(ステップS418)。
【0069】
そして、条件に該当する場合は、該当する抽出区間群のうち時系列的に最前の該当区間の始端(抽出点)から最後の該当区間の終端(抽出点)までの区間を、意識低下状態が連続する状態が高精度に判定できる高精度連続波形区間(第3の区間)と判定し、判定結果と検出時間とを関連付けて車載記憶装置13へ記録し、音声、画像等の出力装置より出力する(ステップS419)。一方、条件に該当しない場合は、第3の区間を判定せず、ステップS40の処理へ戻る。
【0070】
以上の処理は、移動平均値Va 、差分値Vb が取得されるたびに、運行車両2の走行終了まで繰り返し実行する(ステップS420)。
【0071】
図6に、本発明において判定される運行車両2の走行状態例を示す。図6において、縦軸は移動平均値Va (km/h)を、横軸は運行経過の時間情報(hh:mm)を示す。
【0072】
図4のステップS41の判定条件に該当する抽出点の移動平均値Va について、走行状態規定用閾値Vlmを常に上回る3つの連続し、かつ移動平均値Va の符号転換点である抽出点の移動平均値Va (Va 、Va−1 、Va−2 )を判定対象とし、これらの移動平均値Va (Va 、Va−1 、Va−2 )が全て一定の異常規定用減速幅Vthl 以上であり、かつ、その時間範囲Tq が意識低下状態規定用最大時間幅Tt および意識低下状態規定用最小時間幅Tb の範囲内である区間(波形)を意識低下状態の単一波形区間と分別し抽出していることがわかる。
【0073】
なお、走行状態判定手段14は、判定された単一波形区間(第1の区間)、連続波形区間(第2の区間)、または高精度連続波形区間(第3の区間)を、常に全ての区間について判定ごとに記録または出力する必要はない。例えば、意識低下状態を最も高精度に判定した第3の区間のみを記録および出力するなど、任意の区間を検出した場合のみ記録または出力してもよい。
【0074】
さらに、判定の結果、記録された3つの区間の出力形態は、音声等によるリアルタイムの警告以外に、記録された判定結果情報を用いて事後に出力するものであってもよい。この場合に、車載記憶装置13に記憶された判定結果は、可搬性記憶媒体16にも記録されるものとする。
【0075】
図7に、判定結果を事後出力する場合の出力例について示す。図7に示す判定結果の出力例において、第1の区間(P1)は、意識低下状態の判定条件を満たす波形に該当する単一区間の開始から終了までの時間範囲が記録される。第2の区間(P2)および第3の区間(P3)は、連続して発生した場合の最前の第1の区間の開始より最終の第1の区間の終了までの時間範囲がそれぞれ記録される。このように、運転状態判定装置1の判定結果すなわち意識低下状態の各区間の記録は、例えばデジタル式運行記録計等の走行車速情報と関連付けて出力することができる。
【0076】
以上、本発明をその実施の態様により説明したが、本発明はその主旨の範囲において種々の変形が可能である。
【0077】
例えば、本発明の実施の形態において、運転状態判定装置1が車速センサ11を備えるものとして説明した。しかし、運転状態判定装置1を搭載する運行車両2に車速が測定可能なセンサが備えられている場合には、運転状態判定装置1が車速センサ11を備える必要はない。
【0078】
また、運転状態判定装置1は、通信処理手段に接続可能として、車載記憶装置13に記憶される情報を送信し、または、判定条件設定手段15で用いる情報を受信できるようにしてもよい。
【0079】
また、運転状態判定装置1の走行状態判定手段14は、運行車両2の外部処理機構として構成され、可搬性記憶媒体16の情報を用いて事後に判定処理を実行するものであってもよい。
【0080】
本発明の形態および実施例の特徴を列記すると以下のとおりである。
【0081】
(付記1) 車両の特定の運転状態を判定する処理方法であって、
車両の車速情報および前記車速の取得時間情報を取得し、
前記車速情報をもとに任意区間の移動平均値を算出し、前記移動平均値と当該移動平均値の直前の移動平均値との移動平均差分値を算出し、
前記移動平均値および前記移動平均差分値を前記取得時間情報に対応付けて判定用データとして保持し、
前記判定用データのうち、前記移動平均差分値の符号が当該移動平均差分値の直前の移動平均差分値の符号と異なるものを抽出点として蓄積し、
前記抽出点の移動平均差分値の符号が、正から負へ転換した抽出点、負から正へ転換した抽出点、および正から負へ転換した抽出点の並びで構成される区間について、前記抽出区間の時間長が任意の時間範囲内であり、かつ前記区間における最大移動平均値と最小移動平均値との差である区間内平均速度差が任意の減速範囲内であり、かつ前記移動平均値差分値の符号が正から負へ転換した2つの前記抽出点の移動平均値の差分が任意の速度範囲内である場合に、前記区間を意識低下状態を示す単一波形区間と判定し、
前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する
ことを特徴とする運転状態判定処理方法。
【0082】
(付記2) 前記付記1に記載の運転状態判定処理方法であって、
前記単一波形区間が、前記単一波形区間より時系列上前にある単一波形区間と任意の時間範囲内に発生している場合に、前記時系列上前にある単一波形区間の始端から前記単一波形区間の終端までの区間を意識低下状態が連続する状態を示す連続波形区間と判定し、
前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する
ことを特徴とする運転状態判定処理方法。
【0083】
(付記3) 前記付記2に記載の運転状態判定処理方法であって、
前記連続波形区間を構成する単一波形区間群において、時系列上後にある前記単一波形区間の時間長および区間内平均速度差の両方の値が、時系列上前にある前記単一波形区間の時間長および区間内速度差より大きい場合に、前記単一波形区間群のうち、時系列上最前にある前記単一波形区間の始端から時系列上最後にある前記単一波形区間の終端までの区間を意識低下状態が連続する高精度の状態を示す高精度連続波形区間と判定し、
前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する
ことを特徴とする運転状態判定処理方法。
【0084】
(付記4) 車両の特定の運転状態を判定する処理装置であって、
車両の車速情報および前記車速の取得時間情報を取得する車速情報取得手段と、
前記車速情報をもとに任意区間の移動平均値を算出し、前記移動平均値と当該移動平均値の直前の移動平均値との移動平均差分値を算出する移動平均算出手段と、
前記移動平均値および前記移動平均差分値を前記取得時間情報に対応付けて判定用データとして保持する記憶手段と、
前記判定用データのうち、前記移動平均差分値の符号が当該移動平均差分値の直前の移動平均差分値の符号と異なるものを抽出点として蓄積し、前記抽出点の移動平均差分値の符号が、正から負へ転換した抽出点、負から正へ転換した抽出点、および正から負へ転換した抽出点の並びで構成される区間について、前記抽出区間の時間長が任意の時間範囲内であり、かつ前記区間における最大移動平均値と最小移動平均値との差である区間内平均速度差が任意の減速範囲内であり、かつ前記移動平均値差分値の符号が正から負へ転換した2つの前記抽出点の移動平均値の差分が任意の速度範囲内である場合に、前記区間を意識低下状態を示す単一波形区間と判定し、前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する意識低下状態判定手段とを備える
ことを特徴とする運転状態判定装置。
【0085】
(付記5) 車両の特定の運転状態を判定する処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
車両の車速情報および前記車速の取得時間情報を取得する処理と、
前記車速情報をもとに任意区間の移動平均値を算出し、前記移動平均値と当該移動平均値の直前の移動平均値との移動平均差分値を算出する処理と、
前記移動平均値および前記移動平均差分値を前記取得時間情報に対応付けて判定用データとして保持する処理と、
前記判定用データのうち、前記移動平均差分値の符号が当該移動平均差分値の直前の移動平均差分値の符号と異なるものを抽出点として蓄積する処理と、
前記抽出点の移動平均差分値の符号が、正から負へ転換した抽出点、負から正へ転換した抽出点、および正から負へ転換した抽出点の並びで構成される区間について、前記抽出区間の時間長が任意の時間範囲内であり、かつ前記区間における最大移動平均値と最小移動平均値との差である区間内平均速度差が任意の減速範囲内であり、かつ前記移動平均値差分値の符号が正から負へ転換した2つの前記抽出点の移動平均値の差分が任意の速度範囲内である場合に、前記区間を意識低下状態を示す単一波形区間と判定する処理と、
前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する処理とを、
コンピュータに実行させる
ことを特徴とする運転状態判定処理プログラム。
【0086】
(付記6) 車両の特定の運転状態を判定する処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、
車両の車速情報および前記車速の取得時間情報を取得する処理と、
前記車速情報をもとに任意区間の移動平均値を算出し、前記移動平均値と当該移動平均値の直前の移動平均値との移動平均差分値を算出する処理と、
前記移動平均値および前記移動平均差分値を前記取得時間情報に対応付けて判定用データとして保持する処理と、
前記判定用データのうち、前記移動平均差分値の符号が当該移動平均差分値の直前の移動平均差分値の符号と異なるものを抽出点として蓄積する処理と、
前記抽出点の移動平均差分値の符号が、正から負へ転換した抽出点、負から正へ転換した抽出点、および正から負へ転換した抽出点の並びで構成される区間について、前記抽出区間の時間長が任意の時間範囲内であり、かつ前記区間における最大移動平均値と最小移動平均値との差である区間内平均速度差が任意の減速範囲内であり、かつ前記移動平均値差分値の符号が正から負へ転換した2つの前記抽出点の移動平均値の差分が任意の速度範囲内である場合に、前記区間を意識低下状態を示す単一波形区間と判定する処理と、
前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する処理とを、
コンピュータに実行させる処理プログラムを記録する運転状態判定処理プログラム記録媒体。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、低負荷もしくは低記憶容量の環境下においても意識低下状態を検出することが可能となり、汎用的な車載型情報処理機構や携帯式情報端末等により意識低下状態判定処理を実現することができる。
【0088】
また、本発明によれば、車両上で即時に意識低下状態を判定する手法を、より低コストに実現することが可能になり、運行管理の経済性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実現する処理装置の構成例を示図である。
【図2】本発明の処理概要を示す図である。
【図3】移動平均算出処理の詳細な処理フローを示す図である。
【図4】意識低下状態判定処理の詳細な処理フローを示す図である。
【図5】意識低下状態判定処理の詳細な処理フローを示す図である。
【図6】本発明において判定される運行車両の走行状態例を示す図である。
【図7】判定結果を事後出力する場合の出力例を示す図である。
【符号の説明】
1 運転状態判定装置(車載機)
11 車速センサ
12 道路種別判定手段
13 車載記憶装置
14 走行状態判定手段
141 移動平均算出部
142 意識低下状態判定部
15 判定条件設定手段
16 可搬性記憶媒体
17 判定結果(音声、画像等)
2 運行車両
Claims (5)
- 車両の特定の運転状態を判定する処理方法であって、
車両の車速情報および前記車速の取得時間情報を取得し、
前記車速情報をもとに任意区間の移動平均値を算出し、前記移動平均値と当該移動平均値の直前の移動平均値との移動平均差分値を算出し、
前記移動平均値および前記移動平均差分値を前記取得時間情報に対応付けて判定用データとして保持し、
前記判定用データのうち、前記移動平均差分値の符号が当該移動平均差分値の直前の移動平均差分値の符号と異なるものを抽出点として蓄積し、
前記抽出点の移動平均差分値の符号が、正から負へ転換した抽出点、負から正へ転換した抽出点、および正から負へ転換した抽出点の並びで構成される区間について、前記抽出区間の時間長が任意の時間範囲内であり、かつ前記区間における最大移動平均値と最小移動平均値との差である区間内平均速度差が任意の減速範囲内であり、かつ前記移動平均差分値の符号が正から負へ転換した2つの前記抽出点の移動平均値の差分が任意の速度範囲内である場合に、前記区間を意識低下状態を示す単一波形区間と判定し、
前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する
ことを特徴とする運転状態判定処理方法。 - 請求項1に記載の運転状態判定処理方法であって、
前記単一波形区間が、前記単一波形区間より時系列上前にある単一波形区間と任意の時間範囲内に発生している場合に、前記時系列上前にある単一波形区間の始端から前記単一波形区間の終端までの区間を意識低下状態が連続する状態を示す連続波形区間と判定し、
前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する
ことを特徴とする運転状態判定処理方法。 - 請求項2に記載の運転状態判定処理方法であって、
前記連続波形区間を構成する単一波形区間群において、時系列上後にある前記単一波形区間の時間長および区間内平均速度差の両方の値が、時系列上前にある前記単一波形区間の時間長および区間内速度差より大きい場合に、前記単一波形区間群のうち、時系列上最前にある前記単一波形区間の始端から時系列上最後にある前記単一波形区間の終端までの区間を意識低下状態が連続する高精度の状態を示す高精度連続波形区間と判定し、
前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する
ことを特徴とする運転状態判定処理方法。 - 車両の特定の運転状態を判定する処理装置であって、
車両の車速情報および前記車速の取得時間情報を取得する車速情報取得手段と、
前記車速情報をもとに任意区間の移動平均値を算出し、前記移動平均値と当該移動平均値の直前の移動平均値との移動平均差分値を算出する移動平均算出手段と、
前記移動平均値および前記移動平均差分値を前記取得時間情報に対応付けて判定用データとして保持する記憶手段と、
前記判定用データのうち、前記移動平均差分値の符号が当該移動平均差分値の直前の移動平均差分値の符号と異なるものを抽出点として蓄積し、前記抽出点の移動平均差分値の符号が、正から負へ転換した抽出点、負から正へ転換した抽出点、および正から負へ転換した抽出点の並びで構成される区間について、前記抽出区間の時間長が任意の時間範囲内であり、かつ前記区間における最大移動平均値と最小移動平均値との差である区間内平均速度差が任意の減速範囲内であり、かつ前記移動平均値差分値の符号が正から負へ転換した2つの前記抽出点の移動平均値の差分が任意の速度範囲内である場合に、前記区間を意識低下状態を示す単一波形区間と判定し、前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する意識低下状態判定手段とを備える
ことを特徴とする運転状態判定装置。 - 車両の特定の運転状態を判定する処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
車両の車速情報および前記車速の取得時間情報を取得する処理と、
前記車速情報をもとに任意区間の移動平均値を算出し、前記移動平均値と当該移動平均値の直前の移動平均値との移動平均差分値を算出する処理と、
前記移動平均値および前記移動平均差分値を前記取得時間情報に対応付けて判定用データとして保持する処理と、
前記判定用データのうち、前記移動平均差分値の符号が当該移動平均差分値の直前の移動平均差分値の符号と異なるものを抽出点として蓄積する処理と、
前記抽出点の移動平均差分値の符号が、正から負へ転換した抽出点、負から正へ転換した抽出点、および正から負へ転換した抽出点の並びで構成される区間について、前記抽出区間の時間長が任意の時間範囲内であり、かつ前記区間における最大移動平均値と最小移動平均値との差である区間内平均速度差が任意の減速範囲内であり、かつ前記移動平均差分値の符号が正から負へ転換した2つの前記抽出点の移動平均値の差分が任意の速度範囲内である場合に、前記区間を意識低下状態を示す単一波形区間と判定する処理と、
前記判定結果または前記判定に用いた情報を出力する処理とを、
コンピュータに実行させる
ことを特徴とする運転状態判定処理プログラム。
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