JP2004234291A - ファイル転送システム、携帯端末装置、情報処理装置、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの操作負担を低減した、有用で実用的なファイル転送システムを提供する。
【解決手段】少なくとも携帯端末装置と、この携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能とされる情報処理装置とから成り、上記情報処理装置に記憶されるデータファイルを上記携帯端末装置側からの遠隔操作によって外部装置に転送するファイル転送システムとして、上記携帯端末装置側において操作により設定されたファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを元に、上記情報処理装置側において、上記アドレス情報を宛先とし、上記ファイル指定情報により示されるファイルを含んだ転送情報を自動的に生成するようにする。
これにより、ユーザは、少なくとも上記ファイル指定情報とメールアドレスを設定するための操作を行うのみで、指定したファイルを指定した外部装置に転送させることが可能となる。
【選択図】 図8
【解決手段】少なくとも携帯端末装置と、この携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能とされる情報処理装置とから成り、上記情報処理装置に記憶されるデータファイルを上記携帯端末装置側からの遠隔操作によって外部装置に転送するファイル転送システムとして、上記携帯端末装置側において操作により設定されたファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを元に、上記情報処理装置側において、上記アドレス情報を宛先とし、上記ファイル指定情報により示されるファイルを含んだ転送情報を自動的に生成するようにする。
これにより、ユーザは、少なくとも上記ファイル指定情報とメールアドレスを設定するための操作を行うのみで、指定したファイルを指定した外部装置に転送させることが可能となる。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも携帯端末装置と、この携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能な情報処理装置とから成り、上記携帯端末装置からの要求に基づいて、上記情報処理装置が、指定されたファイルを指定された送信先に転送するファイル転送システムに関する。また、上記携帯端末装置、及びこの携帯端末装置が実行するプログラム、さらには上記情報処理装置、及びこの情報処理装置が実行するプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばビジネスシーンにおいて、会議やプレゼンテーション(プレゼン)が行われる際には、内容を出席者に容易に理解させるために資料が提示されることがある。そして、このような資料提示の形態の1つとしては、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を用い、提案者が事前に作成したデータファイルを所要の表示装置を介して出力するといったことが一般に行われている。
【0003】
ところで、このようにして会議の席などでパーソナルコンピュータ等を用いて資料を提示するといった場合には、例えば提案者は、作成した資料としてのデータファイルを、作成元である情報処理装置からフレキシブルディスクやCD−R(Recordable)等のリムーバブルメディアに保存して、これを持ち込むということが行われている。
或いは、このように作成した資料としてのデータファイルを記憶した、例えばノート型のパーソナルコンピュータ等の可搬性のある情報処理装置をそのまま持ち込むようにされる。
【0004】
しかしながら、上記のように、作成したデータファイルをリムーバブルメディアに保存して持ち出すといった場合には、このようなリムーバブルメディアを予め購入するなどして用意しておく必要がある。
また、この場合、データファイルを記憶させたメディアやノートパソコンを移動中に紛失したり、或いは不意の事故により破損させて保存したデータが失われてしまうおそれもある。
【0005】
ところで、この一方で近年では、所要のネットワークを介して接続された遠隔にある情報処理装置を、手元にある端末装置により遠隔操作する技術が各種提案されている。
このような技術としては、例えば下記特許文献1に示される発明を挙げることができる。この特許文献1の発明では、操作対象とされる遠隔の情報処理装置の表示画面について、その画像データをウェブページとして生成することにより、この表示画面としての画像データを手元の端末装置のウェブブラウザに表示させるようにしている。そして、ユーザは、このように端末装置側に表示された情報処理装置の表示画面に対して操作を行うことにより、上記情報処理装置に対する遠隔操作を行うことが可能となるものである。
【0006】
このような特許文献1に示されるような発明を利用することにより、ユーザは、例えば外出先において、手元の端末装置から自宅のパーソナルコンピュータ等にアクセスして、このパーソナルコンピュータ上のファイルやアプリケーションを実行させるといった遠隔操作を行うことが可能となる。
【0007】
ここで、上記のような遠隔操作の技術を利用して、上述したような会議やプレゼンの席において資料提示を行う場合について考察してみる。
この場合、例えば会議やプレゼンの提案者は、現場に上記のような端末装置を持参することにより、例えば遠隔にあるファイル作成元としてのパーソナルコンピュータに対してアクセスすることが可能となる。
そして、このようにファイル作成元としてのパーソナルコンピュータにアクセスした上で、例えばこのパーソナルコンピュータのメール機能を利用し、目的とするファイルを電子メールに添付して送信するための遠隔操作を行えば、このパーソナルコンピュータから現場にあるパーソナルコンピュータに目的のファイルを転送するといったことが可能となる。
さらにこの場合、上記のような端末装置として、例えば携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などが適用されれば、このような携帯に適した装置のみを持参することによって必要な資料を取り寄せることができるようになる。
【0008】
このようにして、上記のような遠隔操作の技術を利用することによっては、例えば会議やプレゼンで資料を提示するにあたり、先に述べたようにしてデータファイルを保存したリムーバブルメディアやノートパソコン等をいちいち持ち込む必要がなくなる。また、上述のように移動中に目的のファイルを紛失する等のおそれもなくなる。
【特許文献1】
特開平10−301874号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような特許文献1に示される遠隔操作の技術は、単にパーソナルコンピュータの動作画面を端末装置の画面上に表示させて遠隔操作を可能としただけのものである。このために、上記のようなパーソナルコンピュータと端末装置の間でのファイル転送動作を実現するにあたっては、ユーザは比較的多くの操作手順を踏まなければならないこととなる。
すなわち、この場合にユーザが端末装置を介して行うべき操作としては、例えば、
▲1▼パーソナルコンピュータ側の表示画面を端末装置側に表示させるための操作
▲2▼パーソナルコンピュータ側のメーラー起動のための操作
▲3▼メール作成要求のための操作
▲3▼宛先メールアドレス入力のための操作
▲4▼目的とするデータファイル検索のための操作
▲5▼検索したファイルをメールに添付するための操作
▲6▼メール送信のための操作
などを少なくとも行う必要がある。
【0010】
また、このような遠隔操作技術では、上記もしているように端末装置側にパーソナルコンピュータの表示画面を表示させるものであるから、上記例示したユーザ操作に応じてパーソナルコンピュータ側の表示画面が切り替わるのに対応しては、その都度、パーソナルコンピュータ側から端末装置へ新たな表示画面としての画像データが転送される必要がある。
すなわち、この場合、上記のような遠隔操作を行うにあたっては、パーソナルコンピュータ側と端末装置側との間で、画像データという比較的容量の大きなデータを頻繁にやりとりしなければならないものである。
【0011】
このことから、上記のような遠隔操作技術においては、ユーザ操作に応じたデータ通信時間を相当に要するものとなる。つまり、この場合、先に説明したようにユーザの操作手数が比較的多数となっていることに加えて、このように画面切り換えまでの時間を要することにより、遠隔操作のために要する時間が大幅に遅延化するものとなる。
【0012】
また、さらにこのように操作に要する時間が遅延化して、パーソナルコンピュータ側と端末装置側との間のデータ通信時間が増大することによっては、このような遠隔操作のために要する通信コストの増大化を招き、ユーザの経済的負担も増大することとなる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では以上のような問題点に鑑み、情報処理装置に記憶されるデータファイルを携帯端末装置を介した遠隔操作によって他の情報処理装置に転送するファイル転送システムとして、ユーザ操作を簡易化して操作負担を軽減すると共に、通信時間の短縮を図りユーザの経済負担を低減することを目的とする。
そして、このために本発明では、ファイル転送システムとして以下のように構成することとした。
すなわち、先ず上記携帯端末装置として、
端末側通信手段と、操作に応じて、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定する情報設定手段とを備え、さらに、上記情報設定手段により設定された上記ファイル指定情報と上記アドレス情報とを、上記端末側通信手段により送信させる端末側情報送信制御手段を備えるようにする。
そして、上記情報処理装置として、
先ず処理装置側通信手段と、データファイルを記憶可能な記憶手段とを備えるようにし、さらに、上記携帯端末装置側から送信された上記アドレス情報と上記ファイル指定情報とが、上記処理装置側通信手段により受信されるのに応じて、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記記憶手段に記憶されるデータファイルのうちの上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報を生成する転送情報生成手段を備えるようにする。
その上で、上記転送情報生成手段により生成された上記転送情報を、上記処理装置側通信手段により送信させる処理装置側情報送信制御手段を備えるようにした。
【0014】
また、本発明では上記携帯端末装置として以下のように構成することとした。
つまり、通信手段と、操作に応じて、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定する情報設定手段とを備え、さらに、上記情報設定手段により設定された上記ファイル指定情報と上記アドレス情報とを、上記通信手段により送信させる情報送信制御手段を備えるようにした。
【0015】
さらに本発明では、上記携帯端末装置が実行するプログラムとして以下のようにすることとした。
つまり、操作に応じて、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定する情報設定処理と、上記情報設定処理により設定された上記ファイル指定情報と上記アドレス情報とを送信させる情報送信制御処理とを上記携帯端末装置に実行させるようにした。
【0016】
さらに本発明では、上記情報処理装置として以下のように構成することとした。
すなわち、先ず通信手段と、データファイルを記憶可能な記憶手段とを備えるようにし、さらに、上記携帯端末装置から送信された、転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、上記データファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とが上記通信手段により受信されるのに応じて、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記記憶手段に記憶されるデータファイルのうちの上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報を生成する転送情報生成手段を備えるようにする。
その上で、上記転送情報生成手段により生成された上記転送情報を、上記通信手段により送信させる情報送信制御手段を備えるようにした。
【0017】
また、本発明では上記情報処理装置が実行するプログラムとして、以下のようにすることとした。
すなわち、上記携帯端末装置から送信された、転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、上記データファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを受信することに応じて、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記ファイル指定情報の示すデータファイルを含んだ転送情報を生成する転送情報生成処理と、上記転送情報生成処理により生成された上記転送情報を送信させる送信制御処理とを上記情報処理装置に実行させるようにした。
【0018】
上記構成によれば、先ず上記携帯端末装置側において、操作により、転送すべきデータファイルを指定するためのファイル識別情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報が設定されるようになる。そして、このように設定された情報は上記情報処理装置に受信され、この情報処理装置においては、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報が生成されるようになる。さらに、このように生成された転送情報が情報処理装置から送信される。
これにより、指定されたファイルを含んだ転送情報は、上記指定された宛先に送信されるようになり、この結果、ユーザにより指定されたデータファイルが、指定された転送先の外部装置に転送されることとなる。そして、この際、ユーザとしては、上記のように転送すべきファイルを指定するための操作と、このファイルの転送先を示すメールアドレスの入力操作を少なくとも行えば、上記のようなファイル転送動作を実行させることができるようになるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.実施の形態のファイル転送システムの概要
2.携帯端末装置の内部構成例
3.情報処理装置の内部構成例
4.サーバの内部構成例
5.事前設定
6.ファイル転送時の操作手順例
7.処理動作
【0020】
1.実施の形態のファイル転送システムの概要
図1は、本発明の実施の形態としてのファイル転送システム0の概要を示す図である。
本実施の形態のファイル転送システム0は、図示するように、携帯端末装置としての携帯電話1、基地局2、インターネット3、情報処理装置としてのホストコンピュータ4、サーバ装置5を少なくとも含んで構成される。
【0021】
この際、このファイル転送システム0を、例えば先に述べたような会議やプレゼンテーションの現場にデータファイルを取り寄せる用途で使用する場合は、図示する携帯電話1は、例えば上記したような会議やプレゼンの現場におけるユーザの手元に配置されるものとして想定される。また、この会議やプレゼンの現場には、取り寄せられるファイルを受信・表示等するための、図示するパーソナルコンピュータ6が配置されるものとされ、さらに、この場合、上記パーソナルコンピュータ6に受信されたデータを表示するための、図示するようなディスプレイ7が配置されてもよい。
【0022】
また、この場合、上記のように現場に取り寄せられるべきデータファイルは、ホストコンピュータ4に保持されているものとされる。そして、このホストコンピュータ4は、例えばユーザの自宅や職場等の、現場とは異なる場所に配置されるものとして想定されている。
【0023】
このようなファイル転送システム0において、携帯電話1は、図示する基地局2を介した通信を行うことで、インターネット3への接続が可能に構成されている。また、ホストコンピュータ4、サーバ5も同様にインターネット3への接続が可能に構成され、これにより、上記携帯電話1、ホストコンピュータ4、サーバ5は、インターネット3を介して相互にデータ通信を行うことが可能とされている。
また、この場合、上述のように現場に配置されるパーソナルコンピュータ6もインターネット3に接続可能とされて、インターネット3を介した外部装置とのデータ通信が可能に構成されている。
【0024】
2.携帯端末装置の内部構成例
図2は、実施の形態の携帯端末装置としての携帯電話1の内部構成例を示すブロック図である。
上述もしたように、本実施の形態の携帯電話1は、インターネット3への接続機能を有するものとされる。そして、この携帯電話1は、Java(登録商標)対応とされ、インターネット3上に接続された所定のサーバ装置(図1のサーバ5)からJavaアプリケーションをダウンロードし、このアプリケーションを動作させることが可能に構成されている。
つまり、本実施の形態では、いわゆるiアプリ(登録商標)システムに代表される、携帯電話通信業者の提供するJava対応コンテンツ配信システムのように、ネットワーク上のWebサーバから配信されるJavaアプリケーションを携帯電話1上で動作させるシステムを利用することを想定しているものである。
【0025】
図2において、図示する通信部11は通信電波の送受信を行い、アンテナ22により受信された電波の復調、及びアンテナ22を介して送信する各種信号の変調を行う。
例えばアンテナ22により受信された電波が電子メールやインターネットなどのいわゆるデータ通信の情報であれば、この通信部11は、このような通信データを復調し、システムコントローラ15の制御によって、この復調した通信データを表示部18に対して表示させることが可能とされている。
【0026】
音声処理部12は、システムコントローラ15の制御に基づいて入力される音声信号について所定のエンコード/デコード処理を行う。
例えば、通話時において通信部11により受信・復調されたベースバンド信号は、この音声処理部12において音声信号に復調され、システムコントローラ15の制御により、これが例えば通話用のスピーカ13から出力されるようになる。
また、例えば通話時においてマイクロフォン14により収音されたユーザの音声も、この音声処理部12においてエンコード処理され、これが通信部11で変調されてアンテナ22より送信出力される。
【0027】
リンガー16は、システムコントローラ15の制御に基づき、例えば操作時における電子音や、着信時の呼び出し音等をスピーカ16aに出力させる。
また、この場合、このリンガー16は、例えばいわゆるサイレントモードの設定が為されている状態において、システムコントローラ15の制御により図示するバイブレータ17を駆動するようにされる。
【0028】
システムコントローラ15は、当該携帯電話1による各種動作が行われるように各種制御処理を実行する。このシステムコントローラ15には、図示するようにROM21、及びRAM20が備えられる。
この場合、上記ROM21は、例えばフラッシュメモリやEEPROMなどにより構成される書き換え可能なメモリとされ、ここにシステムコントローラ15が実行すべきプログラムや表示データが記憶される。また、このROM21に対しては、例えば電話帳データや送受信した電子メールのデータなど、ユーザが設定・登録した各種データも記憶保持される。
【0029】
特に本実施の形態においては、ファイル転送動作を実現するために実行すべきプログラムとして、ファイル転送アプリケーション52aが記憶保持されるものとなる。この場合、当該携帯電話1は、このファイル転送アプリケーション52aを、後述するようにして図1に示したサーバ5からダウンロードするようにされる。
また、このようなファイル転送アプリケーション52aのダウンロード時においては、後述するように上記サーバ5から図示する暗号化/復号化プログラム21bもダウンロードされることとなる。そして、システムコントローラ15は、このようにROM21に対してダウンロードされた暗号化/復号化プログラムに基づき、必要に応じて通信データの暗号化/復号化を行うようにされている。
なお、これら本実施の形態としての動作については後述する。
また、上記したRAM20には、システムコントローラ15が制御処理を実行する際に必要となる各種データが保持される。
【0030】
キー操作部19は、図示しない所定複数の操作キーから成るものとされ、これら操作キーに対する操作に応じた操作情報信号をシステムコントローラ15に対して出力する。システムコントローラ15は、この操作情報信号に基づいて、所要の動作が得られるように制御処理を実行する。
また、表示部18は、システムコントローラ15の制御によって、動作状況に応じた内容の表示が行われるように駆動される。
【0031】
3.情報処理装置の内部構成例
図3は、実施の形態の情報処理装置としてのホストコンピュータ4の内部構成例を示すブロック図である。
この図に示すホストコンピュータ4は、例えば汎用のパーソナルコンピュータとされ、例えば当該ファイル転送システム0のユーザが管理すべきものとして想定される。また、この場合のホストコンピュータ4としては、先にも説明したように当該ファイル転送システム0におけるファイルの転送元として想定されており、ここには転送すべきデータファイルが保持され、例えばユーザの職場や自宅等に配置されるべきものとして想定されている。
【0032】
図3において、先ずCPU30は、起動されたプログラムに基づいてホストコンピュータ4の全体の制御、演算処理を行う。例えばユーザに対する入出力動作、記憶手段としてのHDD(ハードディスクドライブ)35への各種データファイルの格納や管理情報の作成・更新等を行う。
また、本実施の形態の場合、HDD35内に記憶される図示するファイル転送プログラム35aに従った動作を実行することにより、後に図8に示す本実施の形態としてのファイル転送動作を実現する。
なお、CPU30は、図示するバス31を介して各回路部との間で制御信号やデータのやりとりを行う。
【0033】
メモリ部32はCPU30が処理に用いるRAM、ROM、フラッシュメモリなどを包括的に示している。
メモリ32におけるROMには、CPU30の動作プログラム、プログラムローダー等が記憶される。メモリ部32におけるフラッシュメモリには、各種演算係数、プログラムで用いるパラメータ等が記憶される。
また、メモリ部32におけるRAMには、プログラムを実行する上でのデータ領域、タスク領域が一時的に確保される。
【0034】
HDD35には、上記もしたようにCPU30が本実施の形態としての動作を実行するためのプログラムとして、ファイル転送プログラム35aが格納されている。
また、ユーザにより作成された各種データファイルも、このHDD35に記憶される。
また、これと共にこのHDD35には、図示する暗号化/復号化プログラム35bも格納される。この暗号化/復号化プログラム35bとしては、例えば市販の暗号化ソフト等、任意の暗号化/復号化プログラムとされ、後述するようにしてユーザが当該ホストコンピュータ4に対して予めインストールしておくべきものとされる。
そして、この暗号化/復号化プログラム35bがインストールされることにより、後述するようにして当該ホストコンピュータ4では、通信データの暗号化/復号化を行うことが可能となる。
【0035】
通信処理部33は、CPU30の制御に基づいて送信データのエンコード処理、受信データのデコード処理を行う。
ネットワークインターフェイス34は、通信処理部33でエンコードされた送信データをインターネット3を介して所定の外部装置、例えば上記したサーバ5に送信する。またインターネット3を介して上記サーバ5等の外部装置から送信されてきた信号を通信処理部33に受け渡す。
通信処理部33は受信した情報をCPU30に転送する。
【0036】
入力部37は、当該ホストコンピュータ4に備えられる、図示されないキーボードやマウス、或いはリモートコマンダー、その他の入力デバイスであって、ユーザが各種操作入力やデータ入力を行う。
入力部37で入力された情報は入力処理部36で所定の処理が施され、CPU30に対して操作又はデータの入力として伝達される。CPU30は入力された情報に対応して必要な演算や制御を行う。
【0037】
メディアドライブ39は、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)、或いは所謂メモリカード等の所要の記憶メディアに対応してデータ再生を行うことが可能に構成される。例えば上記所要のメディアとしてCDやDVDに対応する場合、このメディアドライブ39には、例えば光学ヘッド、スピンドルモータ、再生信号処理部、サーボ回路等が備えられるものとなる。
ドライブ制御部38は、メディアドライブ39におけるメディアに対する再生動作、アクセス動作等を制御する。例えばユーザが入力部37から、装填されたメディアに対する再生操作を行った場合、CPU30はドライブ制御部38にこのメディアに対する再生を指示する。するとドライブ制御部38は、メディアドライブ39に対して再生/アクセスを実行させる制御を行う。
メディアドライブ39では、読み出した再生データをドライブ制御部38を介してバス31に送出する。
【0038】
ディスプレイ41は、例えば液晶パネルなどの表示デバイスとされ、ユーザに対して各種情報表示を行う。
CPU30が各種動作状態や入力状態、通信状態に応じて表示情報を表示処理部40に供給すると、表示処理部40は供給された表示データに基づいてディスプレイ41に表示動作を実行させる。
【0039】
4.サーバの内部構成例
図4は、図1に示したサーバ5内部の要部の構成を示す図である。
このサーバ5は、図示するようにCPU50、メモリ部51、記憶部52、通信処理部53、ネットワークインターフェイス54、認証処理部55を少なくとも備えて構成される。
先ず、CPU50は、主たる制御部位として、本実施の形態のファイル転送システム0としての動作を得るための各部の制御を行う。このために、このCPU50は、次に説明するメモリ部51に記憶されている各種プログラムに従った動作を実行するようにされる。
【0040】
メモリ部51はCPU50が処理に用いるRAM、ROM、フラッシュメモリなどを包括的に示している。
メモリ部51のROMには、基本動作プログラム、各種処理定数、設定情報などが記憶される。また、このROMには本実施の形態のファイル転送システム0としての動作を実現するためのプログラムも記憶され、このプログラムに基づいた処理動作を実行することで、後に図8において示す本実施の形態のサーバ5としての動作が実現される。
また、メモリ部51のRAMは、各種処理に必要な情報の記憶、データのバッファリング、CPU50のワークエリアの拡張、その他CPU50の処理に応じて多様に使用される。
【0041】
記憶部52は、例えばHDD(ハードディスクドライブ)等の記憶装置とされ、ここには各種データが記憶される。
本実施の形態の場合、この記憶部52に対しては、図示するようにファイル転送アプリケーション52aが保持されている。このファイル転送アプリケーション52aは、先にも述べたように携帯電話1が本実施の形態のファイル転送動作を実現するために必要なアプリケーションであり、本システムを利用するに先立ち、ユーザが予め当該サーバ5から携帯電話1側にダウンロードしておくべきものとされる。
また、この記憶部52に対しては、ユーザ登録情報52bが格納される。
このユーザ登録情報52bは、後述する事前設定として、ユーザが本システムを利用するに先立って予めホストコンピュータ4により当該サーバ5にアクセスして登録しておくべき情報とされる。
なお、このような本実施の形態のファイル転送システム0を利用するに先立って行われるべき、事前設定については後に詳述する。
【0042】
通信処理部53は、CPU50の制御に基づいて送信データのエンコード処理、受信データのデコード処理を行う。
ネットワークインターフェイス54は、通信処理部53でエンコードされた送信データを、インターネット3を介して所定の外部装置、例えば携帯電話1、ホストコンピュータ4に送信する。またインターネット3を介して携帯電話1、ホストコンピュータ4等の外部装置から送信されてきたデータを通信処理部53に受け渡す。そして、通信処理部53は受信したデータをCPU50に転送する。
【0043】
認証処理部55は、上記記憶部52内に格納されるユーザ登録情報52bに基づいた認証処理を行う。
後述するように、この認証処理部55では、携帯電話1がファイル転送動作時に送信すべきとされる所定の情報と、当該サーバ5に対して事前に登録される上記ユーザ登録情報52bとに基づいて認証処理を行うものとなる。
なお、上記のような認証処理部55の動作は、実際にはCPU50のソフトウェア処理により実現されるものであるが、ここでは説明の便宜上1つの機能ブロックとして示したものである。
【0044】
なお、このサーバ5に対しては、例えばオペレータがこのサーバ5に対して各種設定や調整等を行う際の、各種必要な操作を行うためのインターフェース部が設けられる等、必要に応じて各種機能ブロックが追加されて構わないものである。
【0045】
5.事前設定
本実施の形態では、これまでで説明したファイル転送システム0の構成により、携帯電話1によってホストコンピュータ4を遠隔操作して、このホストコンピュータ4に保持される所要のデータファイルを所要の外部装置に対して転送しようとするものである。
この場合において、例えば上記携帯電話1が正規ユーザではない第三者に悪用された場合を考えると、例えば上記ホストコンピュータ4に保持される重要な情報がユーザの意図に反して外部に漏洩してしまうおそれがある。このために、本実施の形態では、このような第三者による不正使用を排除する目的で、本システムを利用するのに先立って、ユーザに認証のための情報を登録させるものとしている。
また、本実施の形態では、いわゆるiアプリ(登録商標)システムに代表される、携帯電話通信業者の提供するJava対応コンテンツ配信システムのように、ネットワーク上のWebサーバから配信されるJavaアプリケーションを携帯電話1上で動作させるシステムを利用することを想定しているものである。このために本実施の形態としても、携帯電話1が実施の形態としての動作を実現するために必要なファイル転送アプリケーション52aを、Webサーバとしてのサーバ5からダウンロードすべきものとして想定している。
【0046】
これらのことから、本実施の形態のファイル転送システム0のユーザは、当該ファイル転送システム0を利用したファイル転送を行うのに先立ち、先ず上記のような認証情報の登録や、携帯電話1へのファイル転送アプリケーション52aのダウンロード等の、事前設定を行っておくべきものとされている。
【0047】
図5は、このように本システムを利用するにあたって事前に行われるべき事前設定について説明するための図である。
なお、この図において、図示する▲1▼〜▲4▼は、このような事前設定時における手順を示している。
図5において、ユーザは、図示する手順▲1▼として、先ずホストコンピュータ4をサーバ5にアクセスさせることにより、上記のような認証情報の登録として、ユーザ名と暗号化/復号化方式の登録を行うものとされる。
ここで、上記暗号化/復号化方式の登録とは、図3において説明したホストコンピュータ4にインストールされる暗号化/復号化プログラム35bにおける方式を選択するものである。つまり、この場合、上記暗号化/復号化プログラム35bとしては、図5のように複数種の暗号化/復号化方式(ロジック)を有すると共に、これらのうちから選択された所要の1の方式による暗号化/復号化処理を行うように構成されているものである。そして、ここでは、このような複数の方式のうちから、ユーザが、本システムにおいて使用すべき方式を選択し、これをサーバ5に対して登録するものである。
また、上記ユーザ名は、ユーザがホストコンピュータ4に対して入力して任意に設定可能な情報である。
【0048】
そして、ホストコンピュータ4は、入力された上記ユーザ名の情報と、選択された暗号化/復号化方式による暗号化/復号化プログラムとを、サーバ5に対して送信するようにされる。
なお、この場合、例えば図示するようにユーザによって「方式C」の暗号化/復号化方式が選択されたものとする。
【0049】
サーバ5においては、このようにしてホストコンピュータ4側から送信されたユーザ名と、ユーザにより選択された方式による暗号化/復号化プログラム(「方式C」)を受信すると、これらの情報を例えば記憶部52に保持する。そして、このようにユーザ名、暗号化/復号化プログラムの情報を保持すると、ユーザにより選択された方式による暗号化/復号化プログラム(「方式C」)に対して、図示する「方式ID」を割り振るようにされる。
【0050】
この「方式ID」としては、例えばホストコンピュータ4側からの上記ユーザ名・暗号化/復号化プログラムの受信ごとに異なる値を割り振るようにされており、これにより受信されたユーザ名・暗号化/復号化プログラムの組のそれぞれに対しては、固有の方式IDが割り振られるものとなる。
そして、サーバ5では、このように割り振った方式IDと、上記保持したユーザ名・暗号化/復号化プログラムについて、これらを対応づけて保持するように設定する。
この際、特に上記のように対応づけられたユーザ名と方式IDとは、先の図4に示したようにしてユーザ登録情報52bとして記憶部52内に保持されるものとなる。
【0051】
さらに、このサーバ5は、上記設定を行うと、図中の手順▲2▼に示されるように、上記ユーザ名と暗号化/復号化プログラムに対して割り振った方式IDをユーザに提示するために、これをホストコンピュータ4に対して送信する。
【0052】
ホストコンピュータ4側では、この方式IDが例えばディスプレイ41上に表示され、これによりユーザは、上記サーバ5側において割り振られた上記方式IDを認識することができきる。
【0053】
このようにしてホストコンピュータ4とサーバ5との間の認証情報の登録を行ったうえで、ユーザは、携帯電話1に対し、サーバ5において保持されるファイル転送アプリケーション52aをダウンロードするようにされる。
このためにユーザは、携帯電話1を操作することにより、先ず図示する手順▲3▼として、サーバ5に対するファイル転送アプリケーション52aについてのダウンロード要求を行わせるようにする。
また、このダウンロード要求の際には、図示するように、先にホストコンピュータ4とサーバ5間で登録したユーザ名も共にサーバ5に対して送信するようにされる。つまりこの際、ユーザは、上述のように予めホストコンピュータ4によってサーバ5に登録しておいたユーザ名を入力して、携帯電話1によるファイル転送アプリケーション52aのダウンロードを実行させるようにされているものである。
【0054】
携帯電話1側からこれらユーザ名とダウンロード要求を受信したサーバ5では、図示する手順▲4▼として、上記ダウンロード要求に基づいてファイル転送アプリケーション52aを携帯電話1に対して送信する。
これにより、このファイル転送アプリケーション52aが受信された携帯電話1のROM21に対しては、先の図2に示したようにしてこのファイル転送アプリケーション52aがインストールされるようになる。
【0055】
また、この際サーバ5は、上記のように携帯電話1から受信されたユーザ名の情報に基づいて、上記ファイル転送アプリケーション52aと共に、先にホストコンピュータ4との間で登録された暗号化/復号化プログラムを、携帯電話1に対して送信するようにされる。
つまりこの場合、サーバ5としては、上記のように携帯電話1側からユーザ名が受信されるのに応じて、このユーザ名が対応づけられている暗号化/復号化プログラムを検索する。そして、このように検索した暗号化/復号化プログラム、つまりこの場合は「方式C」による暗号化/復号化プログラムを、ファイル転送アプリケーション52aと共に携帯電話1に対して送信するものである。
【0056】
このようにして携帯電話1に対して暗号化/復号化プログラム(「方式C」)が送信されるのに応じては、携帯電話1のROM21に対し、この暗号化/復号化プログラムが先の図2において示したようにして暗号化/復号化プログラム21bとしてインストールされるものとなる。
そしてこれによっては、先にホストコンピュータ4との間で登録された、ユーザにより本システムにおいて使用すべきとして選択された暗号化/復号化プログラム(方式C)が携帯電話1側にインストールされることとなる。
つまり、携帯電話1とホストコンピュータ4との間で、共通の方式(この場合は方式C)による暗号通信を行うことが可能となるものである。
【0057】
6.ファイル転送時の操作手順例
続いては、携帯電話1を操作して、ホストコンピュータ4内に保持されるデータファイルを所要の外部装置に転送する際の、ユーザの操作手順について説明する。
図7は、このようなユーザによる操作手順を説明するための図として、図1に示した携帯電話1の表示部18上における、ユーザ操作に応じた画面遷移を示した図である。
図7において、先ずユーザが本システムを利用したファイル転送を行うとしたときは、例えば図1に示した携帯電話1におけるキー操作部19に対して所定操作を行うことで、ファイル転送アプリケーション52aを起動させる。そして、このように携帯電話1においてファイル転送アプリケーション52aが起動するのに応じては、表示部18上には図7(a)に示すファイル一覧要求画面が表示されるものとなる。
【0058】
このファイル一覧要求画面は、ホストコンピュータ4のHDD35内に保持されている転送可能なデータファイルの一覧としてのファイルリストを、上記ホストコンピュータ4が当該携帯電話1側に送信するように要求するための画面である。
図示するように、このファイル一覧要求画面には、先に説明したユーザ名を入力するための入力ボックスと、方式IDを入力するための入力ボックスとが表示されている。つまりこの場合、ユーザは、ユーザ名と方式IDとを入力してホストコンピュータ4に対してファイルの一覧を要求するようにされているものである。
【0059】
この場合ユーザは、例えばキー操作部19に配される文字入力キー等を操作することにより、図示するカーソルCRが配置されてアクティブ状態とされているボックスに対し、文字・数字等を入力することができる。そして、対応するボックスに対しユーザ名と方式IDの入力を行う。
さらに、このようにして入力した上記ユーザ名と方式IDの内容を決定するとしたときは、例えばキー操作部19に配置される所定の操作キーを押圧することで決定操作を行うことができる。
【0060】
入力された上記ユーザ名と方式IDを決定する操作が行われると、これに応じ携帯電話1は、これらユーザ名・方式IDの情報と共に、ホストコンピュータ4に対するファイル一覧要求をサーバ5に対して送信する。
この際、携帯電話1は、上記ファイル一覧要求については、図5において説明したようにしてインストールした暗号化/復号化プログラム21b(方式C)に従った暗号化処理を施して上記サーバ5に対して送信するようにされる。
【0061】
サーバ5においては、このように携帯電話1から送信された、暗号化の施されたファイル一覧要求と、ユーザ名・方式IDが受信される。そして、これに応じサーバ5は、先ず受信された上記ユーザ名の情報を元に、先の図5で説明したような事前設定により当該サーバ5に登録されているユーザ名のうちから、これと一致するユーザ名を認識する。そして、この認識したユーザ名の情報に対応づけられている方式IDの情報と、携帯電話1から受信された上記方式IDの情報とに基づいて、認証処理を実行する。
【0062】
ここで、このようにしてファイル一覧要求受信時においてサーバ5が行う認証処理について、その様子を模式的に示した図6を参照して説明する。
まず、この図6において、上記サーバ5には、先の図5において説明した事前設定が行われたことにより、ホストコンピュータ4によってユーザが登録したユーザ名の情報が保持されていることになる。そして、このように保持されるユーザ名の情報は、図5において説明したように当該サーバ5が割り振った方式IDと対応づけられて管理されている。
そして、サーバ5は、上記のように、携帯電話1側からファイル一覧要求と共に送信されてきたユーザ名と一致するユーザ名に対応づけられて保持されている方式IDと、同じく一覧要求と共に送信されてきた方式IDとの一致を判別するものとなる。
【0063】
ところで、この方式IDは、先の事前設定時において登録されたユーザ名に対してサーバ5が割り振ったIDであり、その内容は、先の図5においても説明したように事前設定を行ったホストコンピュータ4を介してのみユーザに提示される情報である。
従ってこの場合、サーバ5において保持される方式IDの内容は、通常は事前設定を行った正規ユーザのみが知りうる情報とすることができるものである。つまり、第三者側から見れば、上記方式IDの内容を推知することが非常に困難なものとなるものである。
【0064】
このことから、上記のような判別の結果、方式IDが一致しているとされた場合に対応しては、携帯電話1側から、正規ユーザのみが知りうる正しい方式IDが入力されたということになって、ファイル一覧要求を送信してきた携帯電話1の使用者は正規ユーザであるとみなすことができる。
また、同様に、ファイル一覧要求と共に送信されてきた方式IDが誤っていた場合は、携帯電話1の使用者が正規ユーザではないとみなすことができるものである。
【0065】
そしてこの場合、上記方式IDが一致しているとされた場合には、サーバ5により、携帯電話1からのファイル一覧要求をホストコンピュータ4に対して送信するようにする。つまり、上記携帯電話1とホストコンピュータ4との間における、ファイル転送動作のための通信を許可するようにするものである。
一方、受信された方式IDと事前設定により登録された方式IDとが一致しないとされた場合には、上記ファイル一覧要求のホストコンピュータ4への送信を行わないようにし、携帯電話1とホストコンピュータ4との間のファイル転送動作のための通信を許可しないようにする。
【0066】
これにより、仮に携帯電話1が、上記のような正しい方式IDを把握していない第三者によって不正に操作された場合には、ファイル一覧要求がホストコンピュータ4に転送されないようになる。
つまり、これによっては、以降に続くファイル転送動作が実行されないものとなり、ホストコンピュータ4に保持されるデータファイルが外部に漏洩することが強固に防止されるようになるものである。
【0067】
携帯電話1とサーバ5との間での上記認証が成立し、携帯電話1から送信されたファイル一覧要求がこのサーバ5によりホストコンピュータ4に対して転送されると、ホストコンピュータ4では、先ず受信された上記ファイル一覧要求を、暗号化/復号化プログラム35bを用いて復号化する。つまり、図5において説明したように、事前設定時にユーザにより選択された共通の暗号化/復号化方式により、携帯電話1とホストコンピュータ4の間の暗号通信が行われるものである。
そして、ホストコンピュータ4は、このように復号化して得られたファイル一覧要求に基づいて、HDD35内に保持されている転送可能な全てのデータファイルを認識する。さらに、このように認識したデータファイルのファイル名を参照し、これらファイル名によるファイル一覧を生成する。つまり、これらファイル名を示した、テキストデータによるファイルリストを生成するものである。
なお、この場合の上記転送可能なデータファイルとしては、HDD35に保持される全てのファイルとされてもよい。或いは、予めユーザにより指定されたデータファイルのみに限定されてもよい。
【0068】
このようにして、転送可能なデータファイルの一覧がファイル名によって示されるファイルリストを生成すると、ホストコンピュータ4は、このファイルリストを暗号化してサーバ5に送信する。そしてサーバ5は、このように受信した暗号化されたファイルリストを携帯電話1に転送する。
【0069】
携帯電話1では、このように転送されたファイルリストを受信・復号化して得られた情報を元に、表示部18上に図7(b)に示すようなファイル一覧画面を表示する。
すなわち、このファイル一覧画面としては、受信されたファイルリストに基づいて得られたファイル名の情報が表示されると共に、これらのファイル名から所要のファイル名を選択するための、図のようなカーソルCRが表示されるものとなる。また、受信された全てのファイル名が画面上に表示しきれない場合などに対応しては、図のように画面をスクロールさせるためのGUIが表示されてもよい。
このように表示されたファイル一覧画面上において、ユーザは、例えばキー操作部19に備えられる方向指示キーによってカーソルCRを移動させることにより、ホストコンピュータ4に転送させるべき所望のファイル名を選択することが可能とされる。
なお、このようにホストコンピュータ4から送信されたファイルリストから所望のファイルを選択する以外にも、例えばキー操作部19に設けられた文字入力キー等によりファイル名を入力してファイル名の指定を行うようにしてもよい。
【0070】
ユーザ操作によりファイル名が決定されるのに応じては、次の図7(c)に示すような転送先指定画面が表示部18上に表示される。この転送先指定画面上には、転送先となる外部装置の電子メールアドレスを入力するための、図示するような入力ボックスが表示される。そして、ユーザは、このように表示された入力ボックスに対し、キー動作部19に配置される文字入力キー等を操作することによって転送先メールアドレスを入力するようにされる。
なお、この場合、予め登録してあるアドレスを選択することにより入力操作が完了するようにしてもよい。或いは、ホストコンピュータ4側が生成したメールアドレスの一覧を受信し、この一覧から所要のメールアドレスが選択されることで入力操作が完了するようにしてもよい。
【0071】
入力されたメールアドレスが決定されるのに応じて、携帯電話1では、先ずホストコンピュータ4に対するファイル転送要求を生成する。その上で、このファイル転送要求と、上記指定されたファイル名の情報と入力されたメールアドレスの情報とを暗号化してサーバ5に送信する。そして、このように送信されたファイル転送要求・ファイル名・メールアドレスの情報は、サーバ5によりホストコンピュータ4に対して転送される。
【0072】
サーバ5から転送された、上記暗号化の施されたファイル転送要求・ファイル名・メールアドレスの情報を受信すると、ホストコンピュータ4はこれを復号化する。そして、ホストコンピュータ4では、復号化されて得られたファイル転送要求に基づいて、同じく復号化して得られた上記メールアドレスを宛先として入力した電子メールを作成する。
また、このホストコンピュータ4は、上記復号化処理によりファイル名の情報が得られることに応じて、HDD35に保持される転送可能なデータファイルのうちから、このファイル名に一致するデータファイルを検索するようにされる。そして、このように検索したデータファイルを、上記作成した電子メールに添付するようにされる。
【0073】
これにより、このホストコンピュータ4においては、携帯電話1側でユーザ操作により決定されたファイル名・メールアドレスの情報に基づいた電子メールが、自動的に生成されることとなる。
つまりこの場合、ユーザは、メーラーを起動させてメールを作成するための操作や、目的のファイルを検索するための操作等、従来では行うべきとされていた操作を行う必要がなくなるものである。
【0074】
そして、このホストコンピュータ4により、上記のように生成された電子メールが送信されることにより、ユーザによって指定されたデータファイルを指定された外部装置に対して転送する、ファイル転送動作が実現される。
つまり、例えば先に説明した図1の場合では、例えば会議などの現場にいるユーザが手元の携帯電話1を操作することにより、遠隔にあるホストコンピュータ4に保持されるデータファイルを、現場のパーソナルコンピュータ6に転送するといったことが可能となるものである。
【0075】
7.処理動作
図8は、上記で説明したような本実施の形態としての動作を実現するために、ファイル転送システム0が実行すべき処理動作について示すフローチャートである。
なお、この図に示す携帯電話1の動作としては、図2に示したシステムコントローラ15が、ROM21にインストールされたファイル転送アプリケーション52aに従った動作を行うことにより実現されるものである。
同様に、ホストコンピュータ4の動作としては、CPU30が図3に示したHDD35にインストールされたファイル転送プログラム35bに従った動作を行うことにより実現されるものである。
【0076】
図8において、先ず携帯電話1のシステムコントローラ15は、ステップS101にて、ファイル転送動作の開始を指示するための開始操作を監視している。そして、例えばキー操作部19に対する所定の操作が行われて開始操作が行われたとされた場合は、ステップS102において、ファイル転送アプリケーション52aを起動して、先の図7(a)に示したファイル一覧要求画面を表示部18上に表示させる。
【0077】
続くステップS103においては、上記のように表示部18上に表示させたファイル一覧要求画面に対する、ユーザ名・方式IDの入力操作に応じた処理を行うようにされる。つまり、例えばキー操作部19に設けられた文字入力キー等に対して行われた操作に基づいて、上記ファイル一覧要求画面上の入力ボックス内に文字・数字等を表示させる処理を行うなどして、ユーザの入力操作に応じた処理を行う。
【0078】
そして、ステップS104においては、このようにユーザにより入力されたユーザ名・方式IDを決定する操作が行われたか否かの判別を行う。決定操作が行われていないとされた場合は、上記ステップS103に進んで処理を実行した後、再びこのステップS104においてユーザの決定操作の有無を判別する。また、決定操作が行われたとされた場合は、ステップS105に進む。
【0079】
ステップS105においては、入力されたユーザ名・方式ID、及び暗号化したファイル一覧要求をサーバ5へ送信する。
つまり、このステップS105の処理としては、先ず上記決定操作に応じ、ホストコンピュータ4に保持されるファイルの一覧を要求するための、ファイル一覧要求を生成する。そして、このファイル一覧要求を、先の図5に示した事前設定時にインストールされた暗号化/復号化プログラム21bに基づいて暗号化する。
その上で、このように暗号化したファイル一覧要求と共に、上記ステップS103において入力されたユーザ名・方式IDをサーバ5に対して送信するものである。
【0080】
サーバ5側においては、このように携帯電話1から送信された、ユーザ名・方式ID、及び暗号化されたファイル一覧要求の受信を、図示するステップS201において監視している。
そして、これらの情報が受信されるのに応じては、ステップS202の処理により、受信された上記ユーザ名の情報を元に、当該サーバ5に事前設定時において登録された方式IDを認識するようにされる。
すなわち、記憶部52に保持されているユーザ名のうちから、上記受信されたユーザ名と一致するユーザ名を認識した上で、このユーザ名に対応づけられて保持されている方式IDの情報を認識するものである。
【0081】
続くステップS203においては、このように認識した方式IDの情報と、上記ステップS201において受信された携帯電話1側から送信された方式IDの情報とが一致しているか否かの判別を行う。
このステップS203において、方式IDが一致していないとして否定結果が得られた場合には、図示するステップS209に処理を進めて、携帯電話1に対するエラー通知を行う。すなわち、この場合は、先に説明したようにして正規ユーザであれば知りうる正しい方式IDが入力されなかったことから、ファイル一覧要求を送信してきた携帯電話1の使用者が正規ユーザでないとみなして、携帯電話1に対してエラー通知を行うものである。
【0082】
そして、携帯電話1側では、このようなサーバ5からのエラー通知の受信の有無を、ステップS106の処理によって判別する。
このステップS106において、上記エラー通知が受信されたとして肯定結果が得られた場合は、図示するようにして先のステップS103に進み、再びユーザ名・方式IDの入力処理を実行するようにされる。
すなわち、この場合の携帯電話1においては、このステップS106以降に続くファイル転送要求のための処理が実行されないものとなる。そして、これによって結果的にはホストコンピュータ4によるデータファイルの外部装置への転送動作が行われないこととなり、本システムの不正使用が防止されるようになるものである。
なお、ここでの図示による説明は省略したが、このようにステップS106の処理により肯定結果が得られた場合には、これに続く処理として、表示部18上にエラーメッセージの表示を行うなど、ユーザに対してエラー通知を行うための処理が設けられても良い。
また、このステップS106において、上記エラー通知が受信されてはいないとされて否定結果が得られた場合には、ステップS107に処理を進めるようにされる。
【0083】
一方、サーバ5側の上記したステップS203において、方式IDが一致しているとして肯定結果が得られた場合には、ステップS204において、上記ステップS201の処理によって受信されたファイル一覧要求をホストコンピュータ4に対して送信する。
【0084】
ホストコンピュータ4において、CPU30は、上記ファイル一覧要求の受信をステップS301の処理によって監視している。そして、ファイル一覧要求が受信されるのに応じては、ステップS302の処理によって、このファイル一覧要求を暗号化/復号化プログラム35bに基づいて復号化する。
【0085】
続くステップS303においては、このように復号化して得られたファイル一覧要求に応じて、HDD35内に保持されている転送可能な全てのデータファイルの一覧を示すファイルリストを生成する。
すなわち、HDD35に保持されている転送可能な全てのデータファイルについて、そのファイル名を参照し、これら参照したファイル名を示すファイルリストを生成するものである。
そして、ステップS304において、このように生成したファイルリストを暗号化し、さらに続くステップS305において、これをサーバ5に対して送信する。
【0086】
サーバ5においては、このようにホストコンピュータ4側から送信されたファイルリストの受信を、ステップS205の処理によって監視している。そして、ファイルリストが受信された場合は、ステップS206において、このファイルリストを携帯電話1に対して送信する。
【0087】
携帯電話1は、このようにサーバ5から転送されたファイルリストの受信の有無をステップS107において判別する。
このステップS107において、上記ファイルリストが受信されていないとされた場合は、ステップS106に処理を進めてサーバ5からのエラー通知の受信の有無を判別するようにされる。一方、上記ファイルリストが受信されたとして、肯定結果が得られた場合は、ステップS108以下のファイル転送要求のための処理に進むようにされる。
つまりこの場合、当該携帯電話1では、先のステップS105の処理によりユーザ名・方式ID、及びファイル一覧要求をサーバ5に送信した以降は、これらステップS106、S107の処理によって、サーバ5における認証不成立の結果を示すエラー通知、又は認証成立の結果としての上記ファイルリストのいずれかの受信を待機するようにされるものである。
【0088】
ステップS108においては、受信されたファイルリストを復号化する。
そして、続くステップS109においては、このように復号化して得られたファイルリストの内容に基づいて、先の図7(b)に示したようなファイル一覧画面を生成し、これを表示部18上に表示させる。
【0089】
このようにして表示部18上にファイル一覧画面を表示させると、続くステップS110において、ユーザに転送すべきファイルを選択させるための処理を行う。すなわち、例えばキー操作部19に備えられる方向指示キーに対する操作に応じて、図7(b)に示したカーソルCRの表示を移動させる等の処理を行うことにより、ホストコンピュータ4に転送させるべき所望のファイル名をユーザに選択させるものである。
【0090】
ステップS111においては、上記ステップS110において選択されたファイルを決定する操作が行われるのを監視する。キー操作部19に対する所定操作が行われて、上記決定操作が行われたとされた場合は、ステップS112に処理を進める。一方、上記決定操作が行われていないとされた場合は、上記ステップS110のファイル選択のための処理を行うようにされる。
【0091】
ステップS112においては、先の図7(c)に示したような転送先指定画面を表示部18上に表示させる。
その上で、続くステップS113において、転送先のメールアドレスを入力させる。つまり、例えばキー操作部19に設けられた文字入力キー等に対して行われた操作に基づいて、上記転送先指定画面内の入力ボックスに文字・数字等を表示する処理を行うなどして、ユーザに転送先メールアドレスの入力を行わせる。
【0092】
続くステップS114においては、上記ステップS113において入力された転送先のメールアドレスを決定する操作が行われるのを監視する。そして、決定操作が行われていないとされた場合は、上記ステップS113の転送先指定のための処理を行うようにされる。また、決定操作が行われたとされた場合は、ステップS115に処理を進める。
【0093】
ステップS115においては、上記ステップS110において選択・決定されたファイル名の情報と、上記ステップS114において入力された転送先メールアドレスの情報と共に、ファイル転送要求を暗号化してサーバ5に対して送信する。
つまり、このステップS115の処理としては、先ず上記決定操作が行われるのに応じて、ホストコンピュータ4に対してファイル転送の実行を要求するためのファイル転送要求を生成する。その上で、このファイル転送要求と、上記指定されたファイル名の情報と、入力されたメールアドレスの情報とを暗号化してサーバ5に送信するものである。
【0094】
サーバ5側では、これら携帯電話1側から送信されたファイル転送要求・ファイル名・メールアドレスの情報の受信を、ステップS207の処理によって監視している。そして、これらの情報が受信された場合は、ステップS208においてこれをホストコンピュータ4に対して送信する。
【0095】
ホストコンピュータ4においては、サーバ5から転送される上記ファイル転送要求・ファイル名・メールアドレスの情報の受信を、ステップS306において監視している。
そして、これらの情報を受信したとされた場合は、ステップS307の処理によってこれらの情報を復号化する。
【0096】
続くステップS308においては、このように復号化して得られた上記ファイル名とメールアドレスとを、例えばメモリ部32のRAM等に一時保持するなどしてその内容を認識する。
その上で、ステップS309においては、上記ステップS307にて復号化して得られたファイル転送要求に応じて、上記認識したメールアドレスを宛先として設定した電子メールを作成する。
【0097】
続くステップS310においては、上記ステップS308の処理により認識されたファイル名の情報を元にファイル検索を行う。つまり、HDD35に保持される転送可能なデータファイルのうちから、上記認識されたファイル名と一致するデータファイルを検索するものである。
そして、このように一致するデータファイルを検索すると、ステップS311の処理により、このファイルを上記ステップS309の処理によって作成された電子メールに添付するようにされる。
これにより、このホストコンピュータ4では、携帯電話1側でユーザにより入力されたメールアドレスを宛先とし、ユーザにより転送すべきとして指定されたファイルが添付された電子メールが生成されたこととなる。
【0098】
そして、このように生成された電子メールは、続くステップS312の処理により送信されるものとなり、これにより、ユーザにより指定された転送すべきデータファイルが、ユーザの指定した外部装置に対して送信されるものとなる。
【0099】
続くステップS313においては、上記ステップS312のメール送信処理の結果を示す送信結果通知を行う。すなわち、メール送信が正常に行われたことに対応しては、その旨を示す完了通知をサーバ5に対して送信し、メール送信が正常に行われなかったことに対応しては、その旨を示すエラー通知をサーバ5に対して送信するものである。
【0100】
サーバ5においては、上記のようにホストコンピュータ4側から送信された送信結果通知を、図示するステップS209の処理によって携帯電話1に転送するようにされる。
そして、このようにサーバ5により転送された上記送信結果通知は、携帯電話1側において、図示するステップS116の処理によって受信され、さらにこのステップS116の処理によっては、この送信結果通知に応じた対応処理が行われるものとなる。
すなわち、このような対応処理として、例えば上記送信結果通知がエラー通知であった場合に対応しては、エラーメッセージを表示部18上に表示させてユーザによる対応操作を待機するか、或いは再度ファイル転送要求を行うなどの処理を行うようにする。また、例えば上記送信結果通知が完了通知であった場合には、送信完了のメッセージを表示部18上に表示させるなどした後、処理動作を終了するようにする。
【0101】
なお、この図8に示す処理動作からも理解されるように、本システムにおいては、携帯電話1とホストコンピュータ4との間の通信が、必ずサーバ5を介して行われるようになっているものである。すなわち、この場合、携帯電話1とホストコンピュータ4との間では、直接のデータ通信が行われないものとなっている。
これは、本実施の形態のファイル転送システム0が利用する、Java対応コンテンツ配信システムの仕様上の都合によるものである。
【0102】
つまり、このようなJava対応コンテンツ配信システムとして、例えばiアプリのシステムでは、その仕様として、携帯電話上で動作するアプリケーションが接続可能なURLは、当該アプリケーションのダウンロード元となったサーバのURLと同一でなければならないものとしていることによる。
すなわちこの場合では、携帯電話1がファイル転送アプリケーション52aの動作中にアクセス可能な外部装置が、このファイル転送アプリケーション52aのダウンロード元であるサーバ5に限られるものとされているものである。
【0103】
このような制限が設けられていることにより、例えば第三者がサーバ5における認証処理を避ける目的などで、携帯電話1を直接ホストコンピュータ4にアクセスさせるなどの不正を行うことが防止されるようになるものである。
つまり、このような仕様上の制限が設けられているという点からも、本システムの第三者による不正使用がより強固に防止されているものでもある。
【0104】
以上、本実施の形態のファイル転送システム0について説明した。
これまでの説明から理解されるように、本実施の形態のファイル転送システム0において、先ずユーザは、ホストコンピュータ4に保持される転送可能なファイルの一覧を要求するために、ユーザ名・方式IDの情報を入力する操作を行うようにされる。そして、ファイルの一覧を示したファイルリストがホストコンピュータ4から携帯電話1に送信されると、このファイルリストに基づいて転送すべきファイル名を選択し、さらに転送先メールアドレスの情報を入力するようにされる。
そして、これらの情報は携帯電話1側からホストコンピュータ4側に送信され、これに応じホストコンピュータ4では、上記入力されたアドレスを宛先とし、且つ上記選択されたファイルを添付したメールが自動的に生成され、これが送信されるようになる。
これにより、ユーザにより選択されたファイルを指定された転送先に送信するファイル転送動作が実現されるようになる。
【0105】
このようにして、本実施の形態によってユーザは、上記のようなファイルの一覧要求のための操作、転送すべきファイル名の選択、転送先アドレスの入力、を少なくとも行うことにより、ファイル転送動作を実行させることが可能となる。
つまり、これにより本実施の形態のファイル転送システム0によっては、このようなファイル転送時に要するユーザの操作負担を、従来よりも大幅に軽減させることが可能となるものである。
【0106】
また、上述もしたように本実施の形態では、携帯電話1側からのファイル一覧要求に応じ、ホストコンピュータ4が生成・送信するファイルリストの情報を、文字・数字等のテキストデータのみで構成するものとしている。また、この際、このようなファイルリストに基づいて選択され、携帯電話1からホストコンピュータ4側に送信されるファイル名の情報や、転送先メールアドレスの情報等も、全てテキストデータのみで構成可能な情報である。
つまり、本実施の形態によっては、このようなファイル転送動作時における通信データを、比較的データ容量の小さいデータのみとすることができるものである。
この結果、本実施の形態によっては、従来のように容量の大きい画像データを頻繁に通信する必要がなくなり、ファイル転送に要する時間を従来よりも大幅に短縮できる。
【0107】
このようにファイル転送に要する時間を大幅に短縮することが可能となることによっては、例えば上記のような時間遅延によるユーザの精神的ストレスを軽減することができる。
また、さらにこの場合、上記のように通信時間が大幅に短縮されることによっては、通信コストを大幅に低減させることが可能となり、ユーザの経済的負担を低減することが可能となる。
これらのことより、本実施の形態によっては、データファイルを所要の外部装置に対して転送するシステムとして、従来よりもユーザ負担を軽減した有用なシステムを提供することが可能となる。
【0108】
また、上記実施の形態において説明したような携帯電話1の動作は、図2において示したROM21に格納されるファイル転送アプリケーション52aによって実現されるものである。また、同様にホストコンピュータ4としての動作も、図3において示したHDD35に格納されるファイル転送プログラム35bによって実現されるものである。
そして、このようなプログラムを記録媒体に記録して例えばパッケージメディアとすれば、本実施の形態の動作を実現するプログラムの提供が容易となり、装置設計やシステム構築に好適である。
そして、これらのプログラムを記録する記録媒体は、CD方式、DVD方式、MD(Mini Disc)方式の光ディスクや光磁気ディスク、フレキシブルディスクのような磁気ディスク、或いは固体メモリを用いたメモリカードなどによっても実現できるものでもある。
なお、上記ホストコンピュータ4に対してインストールされるべきファイル転送プログラム35bとしては、このような記録媒体に記憶されて配布される以外にも、例えば図5において説明した事前設定時においてサーバ5からダウンロードするようにされてもよい。
【0109】
ここで、本実施の形態の変形例について説明しておく。
本実施の形態のファイル転送システム0としては、図8に示した動作を基本として、多様な用途に対応することができる。
例えば、実施の形態として例示したファイル取り寄せ用途以外の用途として、携帯電話1側においてユーザが指定するメールアドレスを複数設定可能に構成すれば、複数の外部装置にデータを配信するデータ配信システムとしての動作が実現可能である。
例えば、ホストコンピュータ4に保持される転送可能なファイルが、楽曲データであるのに対応しては、このような楽曲データを複数の外部装置に対して配信する楽曲配信システムが実現される。或いは、例えばホストコンピュータ4に保持される転送可能なファイルが映像データであったとすれば、このような映像データを複数の外部装置に対して配信する映像配信システムが実現されるといったものである。
【0110】
また、ファイルを転送すべき日時を指定するための日時情報を指定可能とし、この入力された日時の情報に従って指定されたファイルを指定された転送先に送信するように構成されてもよい。
この場合のファイル転送システム0の動作としては、先ず、携帯電話1側において、例えば図8のステップS113のメールアドレス入力処理として、ユーザによる上記のような日時情報の入力・設定も平行して行わせるようする。そして、これを受信したホストコンピュータ4側の処理としては、例えば、上記指定されたメールアドレスを宛先とし、目的のファイルを添付した電子メールを作成した上で、上記設定された日時情報に従ったメール送信動作を行うようにすればよい。
【0111】
なお、実施の形態では、指定可能なファイルの数が1つのみとされる場合を例に挙げたが、これらを複数設定可能に構成されてもよい。
【0112】
また、上記実施の形態において、携帯電話1とホストコンピュータ4との間の通信はサーバ5を介して行うものとしたが、本実施の形態のファイル転送システムとしては、このようなサーバ5を除いた構成も可能である。なお、この場合、携帯電話1についての認証処理は、ホストコンピュータ4側で行うようにすればよい。
【0113】
また、上記実施の形態では、ホストコンピュータ4とサーバ5がインターネット3を介して接続されることにより通信可能とされる場合を例に挙げたが、これらホストコンピュータ4とサーバ5とが、例えば社内LAN(Local Area Network)などの同一LAN上において通信可能に接続されていてもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上で説明したように本発明では、少なくとも携帯端末装置とこの携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能とされる情報処理装置とから成る上記携帯端末装置において、操作に応じ、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定するようにしている。また、さらに、このように設定されたファイル指定情報とアドレス情報とを送信するようにしている。
その上で、上記情報処理装置においては、上記携帯端末装置側から送信された上記アドレス情報と上記ファイル指定情報とを受信するのに応じ、上記アドレス情報を宛先とし、且つ当該情報処理装置内に記憶されるデータファイルのうちの上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報を生成するようにしている。そして、このように生成した転送情報を送信するようにしている。
これにより、上記のように携帯端末装置側で操作により設定された上記アドレス情報を有する外部装置に対して、指定されたファイルを転送することができるようになる。
【0115】
このようして、情報処理装置側において、携帯端末装置側で設定されたファイル指定情報とアドレス情報とに基づいた転送情報が自動的に生成されることにより、ユーザは、例えば従来のように転送すべきデータファイルが記憶される情報処理装置側の表示画面を操作して、メーラーの起動やファイル検索等の多くの操作手数を踏まなくとも、ファイル転送動作を実行させることができるようになる。
すなわち、この場合ユーザは、上記のようにして転送すべきファイルの指定、及び転送先を指定するためのアドレス情報の入力のみを少なくとも行うことによって、ファイル転送動作を実行させることができるものである。
この結果、本発明によっては、上記のようなファイル転送動作を実現するにあたっての、ユーザの操作負担を従来よりも軽減することができる。
【0116】
また、上記もしたように本発明によっては、従来のように転送すべきデータファイルが記憶される情報処理装置側の表示画面を、携帯端末装置側に表示させる必要がなくなるので、ファイル転送動作に要するデータ通信時間が大幅に縮小されることとなる。
そして、このようにデータ通信時間が短縮されることによっては、ファイル転送動作に要する通信コストも従来より大幅に削減することが可能となり、ユーザの軽時的負担を軽減することが可能となる。
【0117】
このように本発明によっては、情報処理装置に記憶されるデータファイルを携帯端末装置を介した遠隔操作によって他の情報処理装置に転送するファイル転送システムとして、ユーザの操作負担や経済的負担を低減した、有用で実用的なシステムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としてのファイル転送システムの概要を示す図である。
【図2】実施の形態としての携帯端末装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】実施の形態としての情報処理装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図4】実施の形態のサーバ装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図5】実施の形態のファイル転送システムにおいて事前に行うべきものとされる、事前設定について説明するための図である。
【図6】実施の形態のファイル転送システムが行う認証処理について説明するための図である。
【図7】ユーザの操作手順例について説明するための図である。
【図8】実施の形態のファイル転送システムにおいて得られる動作について示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 携帯電話、2 基地局、3 インターネット、4 ホストコンピュータ、5 サーバ、6 パーソナルコンピュータ、7 ディスプレイ、11 通信部、12 音声処理部、13 スピーカ、14 マイクロフォン、15 システムコントローラ、16 リンガー、16a スピーカ、17 バイブレータ、18 表示部、19 キー操作部、20 RAM、21 ROM、21b 暗号化/復号化プログラム、22 アンテナ、30 CPU、31 バス、32 メモリ部、33 通信処理部、34 ネットワークインターフェイス、35 HDD、35a ファイル転送プログラム、35b 暗号化/復号化プログラム、36 入力処理部、37 入力部、38 ドライブ制御部、39 メディアドライブ、40 表示処理部、41 ディスプレイ、50 CPU、51 メモリ部、52 記憶部、52a ファイル転送アプリケーション、52b ユーザ登録情報、53 通信処理部、54 ネットワークインターフェイス、55 認証処理部、56 バス
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも携帯端末装置と、この携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能な情報処理装置とから成り、上記携帯端末装置からの要求に基づいて、上記情報処理装置が、指定されたファイルを指定された送信先に転送するファイル転送システムに関する。また、上記携帯端末装置、及びこの携帯端末装置が実行するプログラム、さらには上記情報処理装置、及びこの情報処理装置が実行するプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばビジネスシーンにおいて、会議やプレゼンテーション(プレゼン)が行われる際には、内容を出席者に容易に理解させるために資料が提示されることがある。そして、このような資料提示の形態の1つとしては、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を用い、提案者が事前に作成したデータファイルを所要の表示装置を介して出力するといったことが一般に行われている。
【0003】
ところで、このようにして会議の席などでパーソナルコンピュータ等を用いて資料を提示するといった場合には、例えば提案者は、作成した資料としてのデータファイルを、作成元である情報処理装置からフレキシブルディスクやCD−R(Recordable)等のリムーバブルメディアに保存して、これを持ち込むということが行われている。
或いは、このように作成した資料としてのデータファイルを記憶した、例えばノート型のパーソナルコンピュータ等の可搬性のある情報処理装置をそのまま持ち込むようにされる。
【0004】
しかしながら、上記のように、作成したデータファイルをリムーバブルメディアに保存して持ち出すといった場合には、このようなリムーバブルメディアを予め購入するなどして用意しておく必要がある。
また、この場合、データファイルを記憶させたメディアやノートパソコンを移動中に紛失したり、或いは不意の事故により破損させて保存したデータが失われてしまうおそれもある。
【0005】
ところで、この一方で近年では、所要のネットワークを介して接続された遠隔にある情報処理装置を、手元にある端末装置により遠隔操作する技術が各種提案されている。
このような技術としては、例えば下記特許文献1に示される発明を挙げることができる。この特許文献1の発明では、操作対象とされる遠隔の情報処理装置の表示画面について、その画像データをウェブページとして生成することにより、この表示画面としての画像データを手元の端末装置のウェブブラウザに表示させるようにしている。そして、ユーザは、このように端末装置側に表示された情報処理装置の表示画面に対して操作を行うことにより、上記情報処理装置に対する遠隔操作を行うことが可能となるものである。
【0006】
このような特許文献1に示されるような発明を利用することにより、ユーザは、例えば外出先において、手元の端末装置から自宅のパーソナルコンピュータ等にアクセスして、このパーソナルコンピュータ上のファイルやアプリケーションを実行させるといった遠隔操作を行うことが可能となる。
【0007】
ここで、上記のような遠隔操作の技術を利用して、上述したような会議やプレゼンの席において資料提示を行う場合について考察してみる。
この場合、例えば会議やプレゼンの提案者は、現場に上記のような端末装置を持参することにより、例えば遠隔にあるファイル作成元としてのパーソナルコンピュータに対してアクセスすることが可能となる。
そして、このようにファイル作成元としてのパーソナルコンピュータにアクセスした上で、例えばこのパーソナルコンピュータのメール機能を利用し、目的とするファイルを電子メールに添付して送信するための遠隔操作を行えば、このパーソナルコンピュータから現場にあるパーソナルコンピュータに目的のファイルを転送するといったことが可能となる。
さらにこの場合、上記のような端末装置として、例えば携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などが適用されれば、このような携帯に適した装置のみを持参することによって必要な資料を取り寄せることができるようになる。
【0008】
このようにして、上記のような遠隔操作の技術を利用することによっては、例えば会議やプレゼンで資料を提示するにあたり、先に述べたようにしてデータファイルを保存したリムーバブルメディアやノートパソコン等をいちいち持ち込む必要がなくなる。また、上述のように移動中に目的のファイルを紛失する等のおそれもなくなる。
【特許文献1】
特開平10−301874号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような特許文献1に示される遠隔操作の技術は、単にパーソナルコンピュータの動作画面を端末装置の画面上に表示させて遠隔操作を可能としただけのものである。このために、上記のようなパーソナルコンピュータと端末装置の間でのファイル転送動作を実現するにあたっては、ユーザは比較的多くの操作手順を踏まなければならないこととなる。
すなわち、この場合にユーザが端末装置を介して行うべき操作としては、例えば、
▲1▼パーソナルコンピュータ側の表示画面を端末装置側に表示させるための操作
▲2▼パーソナルコンピュータ側のメーラー起動のための操作
▲3▼メール作成要求のための操作
▲3▼宛先メールアドレス入力のための操作
▲4▼目的とするデータファイル検索のための操作
▲5▼検索したファイルをメールに添付するための操作
▲6▼メール送信のための操作
などを少なくとも行う必要がある。
【0010】
また、このような遠隔操作技術では、上記もしているように端末装置側にパーソナルコンピュータの表示画面を表示させるものであるから、上記例示したユーザ操作に応じてパーソナルコンピュータ側の表示画面が切り替わるのに対応しては、その都度、パーソナルコンピュータ側から端末装置へ新たな表示画面としての画像データが転送される必要がある。
すなわち、この場合、上記のような遠隔操作を行うにあたっては、パーソナルコンピュータ側と端末装置側との間で、画像データという比較的容量の大きなデータを頻繁にやりとりしなければならないものである。
【0011】
このことから、上記のような遠隔操作技術においては、ユーザ操作に応じたデータ通信時間を相当に要するものとなる。つまり、この場合、先に説明したようにユーザの操作手数が比較的多数となっていることに加えて、このように画面切り換えまでの時間を要することにより、遠隔操作のために要する時間が大幅に遅延化するものとなる。
【0012】
また、さらにこのように操作に要する時間が遅延化して、パーソナルコンピュータ側と端末装置側との間のデータ通信時間が増大することによっては、このような遠隔操作のために要する通信コストの増大化を招き、ユーザの経済的負担も増大することとなる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では以上のような問題点に鑑み、情報処理装置に記憶されるデータファイルを携帯端末装置を介した遠隔操作によって他の情報処理装置に転送するファイル転送システムとして、ユーザ操作を簡易化して操作負担を軽減すると共に、通信時間の短縮を図りユーザの経済負担を低減することを目的とする。
そして、このために本発明では、ファイル転送システムとして以下のように構成することとした。
すなわち、先ず上記携帯端末装置として、
端末側通信手段と、操作に応じて、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定する情報設定手段とを備え、さらに、上記情報設定手段により設定された上記ファイル指定情報と上記アドレス情報とを、上記端末側通信手段により送信させる端末側情報送信制御手段を備えるようにする。
そして、上記情報処理装置として、
先ず処理装置側通信手段と、データファイルを記憶可能な記憶手段とを備えるようにし、さらに、上記携帯端末装置側から送信された上記アドレス情報と上記ファイル指定情報とが、上記処理装置側通信手段により受信されるのに応じて、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記記憶手段に記憶されるデータファイルのうちの上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報を生成する転送情報生成手段を備えるようにする。
その上で、上記転送情報生成手段により生成された上記転送情報を、上記処理装置側通信手段により送信させる処理装置側情報送信制御手段を備えるようにした。
【0014】
また、本発明では上記携帯端末装置として以下のように構成することとした。
つまり、通信手段と、操作に応じて、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定する情報設定手段とを備え、さらに、上記情報設定手段により設定された上記ファイル指定情報と上記アドレス情報とを、上記通信手段により送信させる情報送信制御手段を備えるようにした。
【0015】
さらに本発明では、上記携帯端末装置が実行するプログラムとして以下のようにすることとした。
つまり、操作に応じて、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定する情報設定処理と、上記情報設定処理により設定された上記ファイル指定情報と上記アドレス情報とを送信させる情報送信制御処理とを上記携帯端末装置に実行させるようにした。
【0016】
さらに本発明では、上記情報処理装置として以下のように構成することとした。
すなわち、先ず通信手段と、データファイルを記憶可能な記憶手段とを備えるようにし、さらに、上記携帯端末装置から送信された、転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、上記データファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とが上記通信手段により受信されるのに応じて、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記記憶手段に記憶されるデータファイルのうちの上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報を生成する転送情報生成手段を備えるようにする。
その上で、上記転送情報生成手段により生成された上記転送情報を、上記通信手段により送信させる情報送信制御手段を備えるようにした。
【0017】
また、本発明では上記情報処理装置が実行するプログラムとして、以下のようにすることとした。
すなわち、上記携帯端末装置から送信された、転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、上記データファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを受信することに応じて、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記ファイル指定情報の示すデータファイルを含んだ転送情報を生成する転送情報生成処理と、上記転送情報生成処理により生成された上記転送情報を送信させる送信制御処理とを上記情報処理装置に実行させるようにした。
【0018】
上記構成によれば、先ず上記携帯端末装置側において、操作により、転送すべきデータファイルを指定するためのファイル識別情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報が設定されるようになる。そして、このように設定された情報は上記情報処理装置に受信され、この情報処理装置においては、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報が生成されるようになる。さらに、このように生成された転送情報が情報処理装置から送信される。
これにより、指定されたファイルを含んだ転送情報は、上記指定された宛先に送信されるようになり、この結果、ユーザにより指定されたデータファイルが、指定された転送先の外部装置に転送されることとなる。そして、この際、ユーザとしては、上記のように転送すべきファイルを指定するための操作と、このファイルの転送先を示すメールアドレスの入力操作を少なくとも行えば、上記のようなファイル転送動作を実行させることができるようになるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.実施の形態のファイル転送システムの概要
2.携帯端末装置の内部構成例
3.情報処理装置の内部構成例
4.サーバの内部構成例
5.事前設定
6.ファイル転送時の操作手順例
7.処理動作
【0020】
1.実施の形態のファイル転送システムの概要
図1は、本発明の実施の形態としてのファイル転送システム0の概要を示す図である。
本実施の形態のファイル転送システム0は、図示するように、携帯端末装置としての携帯電話1、基地局2、インターネット3、情報処理装置としてのホストコンピュータ4、サーバ装置5を少なくとも含んで構成される。
【0021】
この際、このファイル転送システム0を、例えば先に述べたような会議やプレゼンテーションの現場にデータファイルを取り寄せる用途で使用する場合は、図示する携帯電話1は、例えば上記したような会議やプレゼンの現場におけるユーザの手元に配置されるものとして想定される。また、この会議やプレゼンの現場には、取り寄せられるファイルを受信・表示等するための、図示するパーソナルコンピュータ6が配置されるものとされ、さらに、この場合、上記パーソナルコンピュータ6に受信されたデータを表示するための、図示するようなディスプレイ7が配置されてもよい。
【0022】
また、この場合、上記のように現場に取り寄せられるべきデータファイルは、ホストコンピュータ4に保持されているものとされる。そして、このホストコンピュータ4は、例えばユーザの自宅や職場等の、現場とは異なる場所に配置されるものとして想定されている。
【0023】
このようなファイル転送システム0において、携帯電話1は、図示する基地局2を介した通信を行うことで、インターネット3への接続が可能に構成されている。また、ホストコンピュータ4、サーバ5も同様にインターネット3への接続が可能に構成され、これにより、上記携帯電話1、ホストコンピュータ4、サーバ5は、インターネット3を介して相互にデータ通信を行うことが可能とされている。
また、この場合、上述のように現場に配置されるパーソナルコンピュータ6もインターネット3に接続可能とされて、インターネット3を介した外部装置とのデータ通信が可能に構成されている。
【0024】
2.携帯端末装置の内部構成例
図2は、実施の形態の携帯端末装置としての携帯電話1の内部構成例を示すブロック図である。
上述もしたように、本実施の形態の携帯電話1は、インターネット3への接続機能を有するものとされる。そして、この携帯電話1は、Java(登録商標)対応とされ、インターネット3上に接続された所定のサーバ装置(図1のサーバ5)からJavaアプリケーションをダウンロードし、このアプリケーションを動作させることが可能に構成されている。
つまり、本実施の形態では、いわゆるiアプリ(登録商標)システムに代表される、携帯電話通信業者の提供するJava対応コンテンツ配信システムのように、ネットワーク上のWebサーバから配信されるJavaアプリケーションを携帯電話1上で動作させるシステムを利用することを想定しているものである。
【0025】
図2において、図示する通信部11は通信電波の送受信を行い、アンテナ22により受信された電波の復調、及びアンテナ22を介して送信する各種信号の変調を行う。
例えばアンテナ22により受信された電波が電子メールやインターネットなどのいわゆるデータ通信の情報であれば、この通信部11は、このような通信データを復調し、システムコントローラ15の制御によって、この復調した通信データを表示部18に対して表示させることが可能とされている。
【0026】
音声処理部12は、システムコントローラ15の制御に基づいて入力される音声信号について所定のエンコード/デコード処理を行う。
例えば、通話時において通信部11により受信・復調されたベースバンド信号は、この音声処理部12において音声信号に復調され、システムコントローラ15の制御により、これが例えば通話用のスピーカ13から出力されるようになる。
また、例えば通話時においてマイクロフォン14により収音されたユーザの音声も、この音声処理部12においてエンコード処理され、これが通信部11で変調されてアンテナ22より送信出力される。
【0027】
リンガー16は、システムコントローラ15の制御に基づき、例えば操作時における電子音や、着信時の呼び出し音等をスピーカ16aに出力させる。
また、この場合、このリンガー16は、例えばいわゆるサイレントモードの設定が為されている状態において、システムコントローラ15の制御により図示するバイブレータ17を駆動するようにされる。
【0028】
システムコントローラ15は、当該携帯電話1による各種動作が行われるように各種制御処理を実行する。このシステムコントローラ15には、図示するようにROM21、及びRAM20が備えられる。
この場合、上記ROM21は、例えばフラッシュメモリやEEPROMなどにより構成される書き換え可能なメモリとされ、ここにシステムコントローラ15が実行すべきプログラムや表示データが記憶される。また、このROM21に対しては、例えば電話帳データや送受信した電子メールのデータなど、ユーザが設定・登録した各種データも記憶保持される。
【0029】
特に本実施の形態においては、ファイル転送動作を実現するために実行すべきプログラムとして、ファイル転送アプリケーション52aが記憶保持されるものとなる。この場合、当該携帯電話1は、このファイル転送アプリケーション52aを、後述するようにして図1に示したサーバ5からダウンロードするようにされる。
また、このようなファイル転送アプリケーション52aのダウンロード時においては、後述するように上記サーバ5から図示する暗号化/復号化プログラム21bもダウンロードされることとなる。そして、システムコントローラ15は、このようにROM21に対してダウンロードされた暗号化/復号化プログラムに基づき、必要に応じて通信データの暗号化/復号化を行うようにされている。
なお、これら本実施の形態としての動作については後述する。
また、上記したRAM20には、システムコントローラ15が制御処理を実行する際に必要となる各種データが保持される。
【0030】
キー操作部19は、図示しない所定複数の操作キーから成るものとされ、これら操作キーに対する操作に応じた操作情報信号をシステムコントローラ15に対して出力する。システムコントローラ15は、この操作情報信号に基づいて、所要の動作が得られるように制御処理を実行する。
また、表示部18は、システムコントローラ15の制御によって、動作状況に応じた内容の表示が行われるように駆動される。
【0031】
3.情報処理装置の内部構成例
図3は、実施の形態の情報処理装置としてのホストコンピュータ4の内部構成例を示すブロック図である。
この図に示すホストコンピュータ4は、例えば汎用のパーソナルコンピュータとされ、例えば当該ファイル転送システム0のユーザが管理すべきものとして想定される。また、この場合のホストコンピュータ4としては、先にも説明したように当該ファイル転送システム0におけるファイルの転送元として想定されており、ここには転送すべきデータファイルが保持され、例えばユーザの職場や自宅等に配置されるべきものとして想定されている。
【0032】
図3において、先ずCPU30は、起動されたプログラムに基づいてホストコンピュータ4の全体の制御、演算処理を行う。例えばユーザに対する入出力動作、記憶手段としてのHDD(ハードディスクドライブ)35への各種データファイルの格納や管理情報の作成・更新等を行う。
また、本実施の形態の場合、HDD35内に記憶される図示するファイル転送プログラム35aに従った動作を実行することにより、後に図8に示す本実施の形態としてのファイル転送動作を実現する。
なお、CPU30は、図示するバス31を介して各回路部との間で制御信号やデータのやりとりを行う。
【0033】
メモリ部32はCPU30が処理に用いるRAM、ROM、フラッシュメモリなどを包括的に示している。
メモリ32におけるROMには、CPU30の動作プログラム、プログラムローダー等が記憶される。メモリ部32におけるフラッシュメモリには、各種演算係数、プログラムで用いるパラメータ等が記憶される。
また、メモリ部32におけるRAMには、プログラムを実行する上でのデータ領域、タスク領域が一時的に確保される。
【0034】
HDD35には、上記もしたようにCPU30が本実施の形態としての動作を実行するためのプログラムとして、ファイル転送プログラム35aが格納されている。
また、ユーザにより作成された各種データファイルも、このHDD35に記憶される。
また、これと共にこのHDD35には、図示する暗号化/復号化プログラム35bも格納される。この暗号化/復号化プログラム35bとしては、例えば市販の暗号化ソフト等、任意の暗号化/復号化プログラムとされ、後述するようにしてユーザが当該ホストコンピュータ4に対して予めインストールしておくべきものとされる。
そして、この暗号化/復号化プログラム35bがインストールされることにより、後述するようにして当該ホストコンピュータ4では、通信データの暗号化/復号化を行うことが可能となる。
【0035】
通信処理部33は、CPU30の制御に基づいて送信データのエンコード処理、受信データのデコード処理を行う。
ネットワークインターフェイス34は、通信処理部33でエンコードされた送信データをインターネット3を介して所定の外部装置、例えば上記したサーバ5に送信する。またインターネット3を介して上記サーバ5等の外部装置から送信されてきた信号を通信処理部33に受け渡す。
通信処理部33は受信した情報をCPU30に転送する。
【0036】
入力部37は、当該ホストコンピュータ4に備えられる、図示されないキーボードやマウス、或いはリモートコマンダー、その他の入力デバイスであって、ユーザが各種操作入力やデータ入力を行う。
入力部37で入力された情報は入力処理部36で所定の処理が施され、CPU30に対して操作又はデータの入力として伝達される。CPU30は入力された情報に対応して必要な演算や制御を行う。
【0037】
メディアドライブ39は、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)、或いは所謂メモリカード等の所要の記憶メディアに対応してデータ再生を行うことが可能に構成される。例えば上記所要のメディアとしてCDやDVDに対応する場合、このメディアドライブ39には、例えば光学ヘッド、スピンドルモータ、再生信号処理部、サーボ回路等が備えられるものとなる。
ドライブ制御部38は、メディアドライブ39におけるメディアに対する再生動作、アクセス動作等を制御する。例えばユーザが入力部37から、装填されたメディアに対する再生操作を行った場合、CPU30はドライブ制御部38にこのメディアに対する再生を指示する。するとドライブ制御部38は、メディアドライブ39に対して再生/アクセスを実行させる制御を行う。
メディアドライブ39では、読み出した再生データをドライブ制御部38を介してバス31に送出する。
【0038】
ディスプレイ41は、例えば液晶パネルなどの表示デバイスとされ、ユーザに対して各種情報表示を行う。
CPU30が各種動作状態や入力状態、通信状態に応じて表示情報を表示処理部40に供給すると、表示処理部40は供給された表示データに基づいてディスプレイ41に表示動作を実行させる。
【0039】
4.サーバの内部構成例
図4は、図1に示したサーバ5内部の要部の構成を示す図である。
このサーバ5は、図示するようにCPU50、メモリ部51、記憶部52、通信処理部53、ネットワークインターフェイス54、認証処理部55を少なくとも備えて構成される。
先ず、CPU50は、主たる制御部位として、本実施の形態のファイル転送システム0としての動作を得るための各部の制御を行う。このために、このCPU50は、次に説明するメモリ部51に記憶されている各種プログラムに従った動作を実行するようにされる。
【0040】
メモリ部51はCPU50が処理に用いるRAM、ROM、フラッシュメモリなどを包括的に示している。
メモリ部51のROMには、基本動作プログラム、各種処理定数、設定情報などが記憶される。また、このROMには本実施の形態のファイル転送システム0としての動作を実現するためのプログラムも記憶され、このプログラムに基づいた処理動作を実行することで、後に図8において示す本実施の形態のサーバ5としての動作が実現される。
また、メモリ部51のRAMは、各種処理に必要な情報の記憶、データのバッファリング、CPU50のワークエリアの拡張、その他CPU50の処理に応じて多様に使用される。
【0041】
記憶部52は、例えばHDD(ハードディスクドライブ)等の記憶装置とされ、ここには各種データが記憶される。
本実施の形態の場合、この記憶部52に対しては、図示するようにファイル転送アプリケーション52aが保持されている。このファイル転送アプリケーション52aは、先にも述べたように携帯電話1が本実施の形態のファイル転送動作を実現するために必要なアプリケーションであり、本システムを利用するに先立ち、ユーザが予め当該サーバ5から携帯電話1側にダウンロードしておくべきものとされる。
また、この記憶部52に対しては、ユーザ登録情報52bが格納される。
このユーザ登録情報52bは、後述する事前設定として、ユーザが本システムを利用するに先立って予めホストコンピュータ4により当該サーバ5にアクセスして登録しておくべき情報とされる。
なお、このような本実施の形態のファイル転送システム0を利用するに先立って行われるべき、事前設定については後に詳述する。
【0042】
通信処理部53は、CPU50の制御に基づいて送信データのエンコード処理、受信データのデコード処理を行う。
ネットワークインターフェイス54は、通信処理部53でエンコードされた送信データを、インターネット3を介して所定の外部装置、例えば携帯電話1、ホストコンピュータ4に送信する。またインターネット3を介して携帯電話1、ホストコンピュータ4等の外部装置から送信されてきたデータを通信処理部53に受け渡す。そして、通信処理部53は受信したデータをCPU50に転送する。
【0043】
認証処理部55は、上記記憶部52内に格納されるユーザ登録情報52bに基づいた認証処理を行う。
後述するように、この認証処理部55では、携帯電話1がファイル転送動作時に送信すべきとされる所定の情報と、当該サーバ5に対して事前に登録される上記ユーザ登録情報52bとに基づいて認証処理を行うものとなる。
なお、上記のような認証処理部55の動作は、実際にはCPU50のソフトウェア処理により実現されるものであるが、ここでは説明の便宜上1つの機能ブロックとして示したものである。
【0044】
なお、このサーバ5に対しては、例えばオペレータがこのサーバ5に対して各種設定や調整等を行う際の、各種必要な操作を行うためのインターフェース部が設けられる等、必要に応じて各種機能ブロックが追加されて構わないものである。
【0045】
5.事前設定
本実施の形態では、これまでで説明したファイル転送システム0の構成により、携帯電話1によってホストコンピュータ4を遠隔操作して、このホストコンピュータ4に保持される所要のデータファイルを所要の外部装置に対して転送しようとするものである。
この場合において、例えば上記携帯電話1が正規ユーザではない第三者に悪用された場合を考えると、例えば上記ホストコンピュータ4に保持される重要な情報がユーザの意図に反して外部に漏洩してしまうおそれがある。このために、本実施の形態では、このような第三者による不正使用を排除する目的で、本システムを利用するのに先立って、ユーザに認証のための情報を登録させるものとしている。
また、本実施の形態では、いわゆるiアプリ(登録商標)システムに代表される、携帯電話通信業者の提供するJava対応コンテンツ配信システムのように、ネットワーク上のWebサーバから配信されるJavaアプリケーションを携帯電話1上で動作させるシステムを利用することを想定しているものである。このために本実施の形態としても、携帯電話1が実施の形態としての動作を実現するために必要なファイル転送アプリケーション52aを、Webサーバとしてのサーバ5からダウンロードすべきものとして想定している。
【0046】
これらのことから、本実施の形態のファイル転送システム0のユーザは、当該ファイル転送システム0を利用したファイル転送を行うのに先立ち、先ず上記のような認証情報の登録や、携帯電話1へのファイル転送アプリケーション52aのダウンロード等の、事前設定を行っておくべきものとされている。
【0047】
図5は、このように本システムを利用するにあたって事前に行われるべき事前設定について説明するための図である。
なお、この図において、図示する▲1▼〜▲4▼は、このような事前設定時における手順を示している。
図5において、ユーザは、図示する手順▲1▼として、先ずホストコンピュータ4をサーバ5にアクセスさせることにより、上記のような認証情報の登録として、ユーザ名と暗号化/復号化方式の登録を行うものとされる。
ここで、上記暗号化/復号化方式の登録とは、図3において説明したホストコンピュータ4にインストールされる暗号化/復号化プログラム35bにおける方式を選択するものである。つまり、この場合、上記暗号化/復号化プログラム35bとしては、図5のように複数種の暗号化/復号化方式(ロジック)を有すると共に、これらのうちから選択された所要の1の方式による暗号化/復号化処理を行うように構成されているものである。そして、ここでは、このような複数の方式のうちから、ユーザが、本システムにおいて使用すべき方式を選択し、これをサーバ5に対して登録するものである。
また、上記ユーザ名は、ユーザがホストコンピュータ4に対して入力して任意に設定可能な情報である。
【0048】
そして、ホストコンピュータ4は、入力された上記ユーザ名の情報と、選択された暗号化/復号化方式による暗号化/復号化プログラムとを、サーバ5に対して送信するようにされる。
なお、この場合、例えば図示するようにユーザによって「方式C」の暗号化/復号化方式が選択されたものとする。
【0049】
サーバ5においては、このようにしてホストコンピュータ4側から送信されたユーザ名と、ユーザにより選択された方式による暗号化/復号化プログラム(「方式C」)を受信すると、これらの情報を例えば記憶部52に保持する。そして、このようにユーザ名、暗号化/復号化プログラムの情報を保持すると、ユーザにより選択された方式による暗号化/復号化プログラム(「方式C」)に対して、図示する「方式ID」を割り振るようにされる。
【0050】
この「方式ID」としては、例えばホストコンピュータ4側からの上記ユーザ名・暗号化/復号化プログラムの受信ごとに異なる値を割り振るようにされており、これにより受信されたユーザ名・暗号化/復号化プログラムの組のそれぞれに対しては、固有の方式IDが割り振られるものとなる。
そして、サーバ5では、このように割り振った方式IDと、上記保持したユーザ名・暗号化/復号化プログラムについて、これらを対応づけて保持するように設定する。
この際、特に上記のように対応づけられたユーザ名と方式IDとは、先の図4に示したようにしてユーザ登録情報52bとして記憶部52内に保持されるものとなる。
【0051】
さらに、このサーバ5は、上記設定を行うと、図中の手順▲2▼に示されるように、上記ユーザ名と暗号化/復号化プログラムに対して割り振った方式IDをユーザに提示するために、これをホストコンピュータ4に対して送信する。
【0052】
ホストコンピュータ4側では、この方式IDが例えばディスプレイ41上に表示され、これによりユーザは、上記サーバ5側において割り振られた上記方式IDを認識することができきる。
【0053】
このようにしてホストコンピュータ4とサーバ5との間の認証情報の登録を行ったうえで、ユーザは、携帯電話1に対し、サーバ5において保持されるファイル転送アプリケーション52aをダウンロードするようにされる。
このためにユーザは、携帯電話1を操作することにより、先ず図示する手順▲3▼として、サーバ5に対するファイル転送アプリケーション52aについてのダウンロード要求を行わせるようにする。
また、このダウンロード要求の際には、図示するように、先にホストコンピュータ4とサーバ5間で登録したユーザ名も共にサーバ5に対して送信するようにされる。つまりこの際、ユーザは、上述のように予めホストコンピュータ4によってサーバ5に登録しておいたユーザ名を入力して、携帯電話1によるファイル転送アプリケーション52aのダウンロードを実行させるようにされているものである。
【0054】
携帯電話1側からこれらユーザ名とダウンロード要求を受信したサーバ5では、図示する手順▲4▼として、上記ダウンロード要求に基づいてファイル転送アプリケーション52aを携帯電話1に対して送信する。
これにより、このファイル転送アプリケーション52aが受信された携帯電話1のROM21に対しては、先の図2に示したようにしてこのファイル転送アプリケーション52aがインストールされるようになる。
【0055】
また、この際サーバ5は、上記のように携帯電話1から受信されたユーザ名の情報に基づいて、上記ファイル転送アプリケーション52aと共に、先にホストコンピュータ4との間で登録された暗号化/復号化プログラムを、携帯電話1に対して送信するようにされる。
つまりこの場合、サーバ5としては、上記のように携帯電話1側からユーザ名が受信されるのに応じて、このユーザ名が対応づけられている暗号化/復号化プログラムを検索する。そして、このように検索した暗号化/復号化プログラム、つまりこの場合は「方式C」による暗号化/復号化プログラムを、ファイル転送アプリケーション52aと共に携帯電話1に対して送信するものである。
【0056】
このようにして携帯電話1に対して暗号化/復号化プログラム(「方式C」)が送信されるのに応じては、携帯電話1のROM21に対し、この暗号化/復号化プログラムが先の図2において示したようにして暗号化/復号化プログラム21bとしてインストールされるものとなる。
そしてこれによっては、先にホストコンピュータ4との間で登録された、ユーザにより本システムにおいて使用すべきとして選択された暗号化/復号化プログラム(方式C)が携帯電話1側にインストールされることとなる。
つまり、携帯電話1とホストコンピュータ4との間で、共通の方式(この場合は方式C)による暗号通信を行うことが可能となるものである。
【0057】
6.ファイル転送時の操作手順例
続いては、携帯電話1を操作して、ホストコンピュータ4内に保持されるデータファイルを所要の外部装置に転送する際の、ユーザの操作手順について説明する。
図7は、このようなユーザによる操作手順を説明するための図として、図1に示した携帯電話1の表示部18上における、ユーザ操作に応じた画面遷移を示した図である。
図7において、先ずユーザが本システムを利用したファイル転送を行うとしたときは、例えば図1に示した携帯電話1におけるキー操作部19に対して所定操作を行うことで、ファイル転送アプリケーション52aを起動させる。そして、このように携帯電話1においてファイル転送アプリケーション52aが起動するのに応じては、表示部18上には図7(a)に示すファイル一覧要求画面が表示されるものとなる。
【0058】
このファイル一覧要求画面は、ホストコンピュータ4のHDD35内に保持されている転送可能なデータファイルの一覧としてのファイルリストを、上記ホストコンピュータ4が当該携帯電話1側に送信するように要求するための画面である。
図示するように、このファイル一覧要求画面には、先に説明したユーザ名を入力するための入力ボックスと、方式IDを入力するための入力ボックスとが表示されている。つまりこの場合、ユーザは、ユーザ名と方式IDとを入力してホストコンピュータ4に対してファイルの一覧を要求するようにされているものである。
【0059】
この場合ユーザは、例えばキー操作部19に配される文字入力キー等を操作することにより、図示するカーソルCRが配置されてアクティブ状態とされているボックスに対し、文字・数字等を入力することができる。そして、対応するボックスに対しユーザ名と方式IDの入力を行う。
さらに、このようにして入力した上記ユーザ名と方式IDの内容を決定するとしたときは、例えばキー操作部19に配置される所定の操作キーを押圧することで決定操作を行うことができる。
【0060】
入力された上記ユーザ名と方式IDを決定する操作が行われると、これに応じ携帯電話1は、これらユーザ名・方式IDの情報と共に、ホストコンピュータ4に対するファイル一覧要求をサーバ5に対して送信する。
この際、携帯電話1は、上記ファイル一覧要求については、図5において説明したようにしてインストールした暗号化/復号化プログラム21b(方式C)に従った暗号化処理を施して上記サーバ5に対して送信するようにされる。
【0061】
サーバ5においては、このように携帯電話1から送信された、暗号化の施されたファイル一覧要求と、ユーザ名・方式IDが受信される。そして、これに応じサーバ5は、先ず受信された上記ユーザ名の情報を元に、先の図5で説明したような事前設定により当該サーバ5に登録されているユーザ名のうちから、これと一致するユーザ名を認識する。そして、この認識したユーザ名の情報に対応づけられている方式IDの情報と、携帯電話1から受信された上記方式IDの情報とに基づいて、認証処理を実行する。
【0062】
ここで、このようにしてファイル一覧要求受信時においてサーバ5が行う認証処理について、その様子を模式的に示した図6を参照して説明する。
まず、この図6において、上記サーバ5には、先の図5において説明した事前設定が行われたことにより、ホストコンピュータ4によってユーザが登録したユーザ名の情報が保持されていることになる。そして、このように保持されるユーザ名の情報は、図5において説明したように当該サーバ5が割り振った方式IDと対応づけられて管理されている。
そして、サーバ5は、上記のように、携帯電話1側からファイル一覧要求と共に送信されてきたユーザ名と一致するユーザ名に対応づけられて保持されている方式IDと、同じく一覧要求と共に送信されてきた方式IDとの一致を判別するものとなる。
【0063】
ところで、この方式IDは、先の事前設定時において登録されたユーザ名に対してサーバ5が割り振ったIDであり、その内容は、先の図5においても説明したように事前設定を行ったホストコンピュータ4を介してのみユーザに提示される情報である。
従ってこの場合、サーバ5において保持される方式IDの内容は、通常は事前設定を行った正規ユーザのみが知りうる情報とすることができるものである。つまり、第三者側から見れば、上記方式IDの内容を推知することが非常に困難なものとなるものである。
【0064】
このことから、上記のような判別の結果、方式IDが一致しているとされた場合に対応しては、携帯電話1側から、正規ユーザのみが知りうる正しい方式IDが入力されたということになって、ファイル一覧要求を送信してきた携帯電話1の使用者は正規ユーザであるとみなすことができる。
また、同様に、ファイル一覧要求と共に送信されてきた方式IDが誤っていた場合は、携帯電話1の使用者が正規ユーザではないとみなすことができるものである。
【0065】
そしてこの場合、上記方式IDが一致しているとされた場合には、サーバ5により、携帯電話1からのファイル一覧要求をホストコンピュータ4に対して送信するようにする。つまり、上記携帯電話1とホストコンピュータ4との間における、ファイル転送動作のための通信を許可するようにするものである。
一方、受信された方式IDと事前設定により登録された方式IDとが一致しないとされた場合には、上記ファイル一覧要求のホストコンピュータ4への送信を行わないようにし、携帯電話1とホストコンピュータ4との間のファイル転送動作のための通信を許可しないようにする。
【0066】
これにより、仮に携帯電話1が、上記のような正しい方式IDを把握していない第三者によって不正に操作された場合には、ファイル一覧要求がホストコンピュータ4に転送されないようになる。
つまり、これによっては、以降に続くファイル転送動作が実行されないものとなり、ホストコンピュータ4に保持されるデータファイルが外部に漏洩することが強固に防止されるようになるものである。
【0067】
携帯電話1とサーバ5との間での上記認証が成立し、携帯電話1から送信されたファイル一覧要求がこのサーバ5によりホストコンピュータ4に対して転送されると、ホストコンピュータ4では、先ず受信された上記ファイル一覧要求を、暗号化/復号化プログラム35bを用いて復号化する。つまり、図5において説明したように、事前設定時にユーザにより選択された共通の暗号化/復号化方式により、携帯電話1とホストコンピュータ4の間の暗号通信が行われるものである。
そして、ホストコンピュータ4は、このように復号化して得られたファイル一覧要求に基づいて、HDD35内に保持されている転送可能な全てのデータファイルを認識する。さらに、このように認識したデータファイルのファイル名を参照し、これらファイル名によるファイル一覧を生成する。つまり、これらファイル名を示した、テキストデータによるファイルリストを生成するものである。
なお、この場合の上記転送可能なデータファイルとしては、HDD35に保持される全てのファイルとされてもよい。或いは、予めユーザにより指定されたデータファイルのみに限定されてもよい。
【0068】
このようにして、転送可能なデータファイルの一覧がファイル名によって示されるファイルリストを生成すると、ホストコンピュータ4は、このファイルリストを暗号化してサーバ5に送信する。そしてサーバ5は、このように受信した暗号化されたファイルリストを携帯電話1に転送する。
【0069】
携帯電話1では、このように転送されたファイルリストを受信・復号化して得られた情報を元に、表示部18上に図7(b)に示すようなファイル一覧画面を表示する。
すなわち、このファイル一覧画面としては、受信されたファイルリストに基づいて得られたファイル名の情報が表示されると共に、これらのファイル名から所要のファイル名を選択するための、図のようなカーソルCRが表示されるものとなる。また、受信された全てのファイル名が画面上に表示しきれない場合などに対応しては、図のように画面をスクロールさせるためのGUIが表示されてもよい。
このように表示されたファイル一覧画面上において、ユーザは、例えばキー操作部19に備えられる方向指示キーによってカーソルCRを移動させることにより、ホストコンピュータ4に転送させるべき所望のファイル名を選択することが可能とされる。
なお、このようにホストコンピュータ4から送信されたファイルリストから所望のファイルを選択する以外にも、例えばキー操作部19に設けられた文字入力キー等によりファイル名を入力してファイル名の指定を行うようにしてもよい。
【0070】
ユーザ操作によりファイル名が決定されるのに応じては、次の図7(c)に示すような転送先指定画面が表示部18上に表示される。この転送先指定画面上には、転送先となる外部装置の電子メールアドレスを入力するための、図示するような入力ボックスが表示される。そして、ユーザは、このように表示された入力ボックスに対し、キー動作部19に配置される文字入力キー等を操作することによって転送先メールアドレスを入力するようにされる。
なお、この場合、予め登録してあるアドレスを選択することにより入力操作が完了するようにしてもよい。或いは、ホストコンピュータ4側が生成したメールアドレスの一覧を受信し、この一覧から所要のメールアドレスが選択されることで入力操作が完了するようにしてもよい。
【0071】
入力されたメールアドレスが決定されるのに応じて、携帯電話1では、先ずホストコンピュータ4に対するファイル転送要求を生成する。その上で、このファイル転送要求と、上記指定されたファイル名の情報と入力されたメールアドレスの情報とを暗号化してサーバ5に送信する。そして、このように送信されたファイル転送要求・ファイル名・メールアドレスの情報は、サーバ5によりホストコンピュータ4に対して転送される。
【0072】
サーバ5から転送された、上記暗号化の施されたファイル転送要求・ファイル名・メールアドレスの情報を受信すると、ホストコンピュータ4はこれを復号化する。そして、ホストコンピュータ4では、復号化されて得られたファイル転送要求に基づいて、同じく復号化して得られた上記メールアドレスを宛先として入力した電子メールを作成する。
また、このホストコンピュータ4は、上記復号化処理によりファイル名の情報が得られることに応じて、HDD35に保持される転送可能なデータファイルのうちから、このファイル名に一致するデータファイルを検索するようにされる。そして、このように検索したデータファイルを、上記作成した電子メールに添付するようにされる。
【0073】
これにより、このホストコンピュータ4においては、携帯電話1側でユーザ操作により決定されたファイル名・メールアドレスの情報に基づいた電子メールが、自動的に生成されることとなる。
つまりこの場合、ユーザは、メーラーを起動させてメールを作成するための操作や、目的のファイルを検索するための操作等、従来では行うべきとされていた操作を行う必要がなくなるものである。
【0074】
そして、このホストコンピュータ4により、上記のように生成された電子メールが送信されることにより、ユーザによって指定されたデータファイルを指定された外部装置に対して転送する、ファイル転送動作が実現される。
つまり、例えば先に説明した図1の場合では、例えば会議などの現場にいるユーザが手元の携帯電話1を操作することにより、遠隔にあるホストコンピュータ4に保持されるデータファイルを、現場のパーソナルコンピュータ6に転送するといったことが可能となるものである。
【0075】
7.処理動作
図8は、上記で説明したような本実施の形態としての動作を実現するために、ファイル転送システム0が実行すべき処理動作について示すフローチャートである。
なお、この図に示す携帯電話1の動作としては、図2に示したシステムコントローラ15が、ROM21にインストールされたファイル転送アプリケーション52aに従った動作を行うことにより実現されるものである。
同様に、ホストコンピュータ4の動作としては、CPU30が図3に示したHDD35にインストールされたファイル転送プログラム35bに従った動作を行うことにより実現されるものである。
【0076】
図8において、先ず携帯電話1のシステムコントローラ15は、ステップS101にて、ファイル転送動作の開始を指示するための開始操作を監視している。そして、例えばキー操作部19に対する所定の操作が行われて開始操作が行われたとされた場合は、ステップS102において、ファイル転送アプリケーション52aを起動して、先の図7(a)に示したファイル一覧要求画面を表示部18上に表示させる。
【0077】
続くステップS103においては、上記のように表示部18上に表示させたファイル一覧要求画面に対する、ユーザ名・方式IDの入力操作に応じた処理を行うようにされる。つまり、例えばキー操作部19に設けられた文字入力キー等に対して行われた操作に基づいて、上記ファイル一覧要求画面上の入力ボックス内に文字・数字等を表示させる処理を行うなどして、ユーザの入力操作に応じた処理を行う。
【0078】
そして、ステップS104においては、このようにユーザにより入力されたユーザ名・方式IDを決定する操作が行われたか否かの判別を行う。決定操作が行われていないとされた場合は、上記ステップS103に進んで処理を実行した後、再びこのステップS104においてユーザの決定操作の有無を判別する。また、決定操作が行われたとされた場合は、ステップS105に進む。
【0079】
ステップS105においては、入力されたユーザ名・方式ID、及び暗号化したファイル一覧要求をサーバ5へ送信する。
つまり、このステップS105の処理としては、先ず上記決定操作に応じ、ホストコンピュータ4に保持されるファイルの一覧を要求するための、ファイル一覧要求を生成する。そして、このファイル一覧要求を、先の図5に示した事前設定時にインストールされた暗号化/復号化プログラム21bに基づいて暗号化する。
その上で、このように暗号化したファイル一覧要求と共に、上記ステップS103において入力されたユーザ名・方式IDをサーバ5に対して送信するものである。
【0080】
サーバ5側においては、このように携帯電話1から送信された、ユーザ名・方式ID、及び暗号化されたファイル一覧要求の受信を、図示するステップS201において監視している。
そして、これらの情報が受信されるのに応じては、ステップS202の処理により、受信された上記ユーザ名の情報を元に、当該サーバ5に事前設定時において登録された方式IDを認識するようにされる。
すなわち、記憶部52に保持されているユーザ名のうちから、上記受信されたユーザ名と一致するユーザ名を認識した上で、このユーザ名に対応づけられて保持されている方式IDの情報を認識するものである。
【0081】
続くステップS203においては、このように認識した方式IDの情報と、上記ステップS201において受信された携帯電話1側から送信された方式IDの情報とが一致しているか否かの判別を行う。
このステップS203において、方式IDが一致していないとして否定結果が得られた場合には、図示するステップS209に処理を進めて、携帯電話1に対するエラー通知を行う。すなわち、この場合は、先に説明したようにして正規ユーザであれば知りうる正しい方式IDが入力されなかったことから、ファイル一覧要求を送信してきた携帯電話1の使用者が正規ユーザでないとみなして、携帯電話1に対してエラー通知を行うものである。
【0082】
そして、携帯電話1側では、このようなサーバ5からのエラー通知の受信の有無を、ステップS106の処理によって判別する。
このステップS106において、上記エラー通知が受信されたとして肯定結果が得られた場合は、図示するようにして先のステップS103に進み、再びユーザ名・方式IDの入力処理を実行するようにされる。
すなわち、この場合の携帯電話1においては、このステップS106以降に続くファイル転送要求のための処理が実行されないものとなる。そして、これによって結果的にはホストコンピュータ4によるデータファイルの外部装置への転送動作が行われないこととなり、本システムの不正使用が防止されるようになるものである。
なお、ここでの図示による説明は省略したが、このようにステップS106の処理により肯定結果が得られた場合には、これに続く処理として、表示部18上にエラーメッセージの表示を行うなど、ユーザに対してエラー通知を行うための処理が設けられても良い。
また、このステップS106において、上記エラー通知が受信されてはいないとされて否定結果が得られた場合には、ステップS107に処理を進めるようにされる。
【0083】
一方、サーバ5側の上記したステップS203において、方式IDが一致しているとして肯定結果が得られた場合には、ステップS204において、上記ステップS201の処理によって受信されたファイル一覧要求をホストコンピュータ4に対して送信する。
【0084】
ホストコンピュータ4において、CPU30は、上記ファイル一覧要求の受信をステップS301の処理によって監視している。そして、ファイル一覧要求が受信されるのに応じては、ステップS302の処理によって、このファイル一覧要求を暗号化/復号化プログラム35bに基づいて復号化する。
【0085】
続くステップS303においては、このように復号化して得られたファイル一覧要求に応じて、HDD35内に保持されている転送可能な全てのデータファイルの一覧を示すファイルリストを生成する。
すなわち、HDD35に保持されている転送可能な全てのデータファイルについて、そのファイル名を参照し、これら参照したファイル名を示すファイルリストを生成するものである。
そして、ステップS304において、このように生成したファイルリストを暗号化し、さらに続くステップS305において、これをサーバ5に対して送信する。
【0086】
サーバ5においては、このようにホストコンピュータ4側から送信されたファイルリストの受信を、ステップS205の処理によって監視している。そして、ファイルリストが受信された場合は、ステップS206において、このファイルリストを携帯電話1に対して送信する。
【0087】
携帯電話1は、このようにサーバ5から転送されたファイルリストの受信の有無をステップS107において判別する。
このステップS107において、上記ファイルリストが受信されていないとされた場合は、ステップS106に処理を進めてサーバ5からのエラー通知の受信の有無を判別するようにされる。一方、上記ファイルリストが受信されたとして、肯定結果が得られた場合は、ステップS108以下のファイル転送要求のための処理に進むようにされる。
つまりこの場合、当該携帯電話1では、先のステップS105の処理によりユーザ名・方式ID、及びファイル一覧要求をサーバ5に送信した以降は、これらステップS106、S107の処理によって、サーバ5における認証不成立の結果を示すエラー通知、又は認証成立の結果としての上記ファイルリストのいずれかの受信を待機するようにされるものである。
【0088】
ステップS108においては、受信されたファイルリストを復号化する。
そして、続くステップS109においては、このように復号化して得られたファイルリストの内容に基づいて、先の図7(b)に示したようなファイル一覧画面を生成し、これを表示部18上に表示させる。
【0089】
このようにして表示部18上にファイル一覧画面を表示させると、続くステップS110において、ユーザに転送すべきファイルを選択させるための処理を行う。すなわち、例えばキー操作部19に備えられる方向指示キーに対する操作に応じて、図7(b)に示したカーソルCRの表示を移動させる等の処理を行うことにより、ホストコンピュータ4に転送させるべき所望のファイル名をユーザに選択させるものである。
【0090】
ステップS111においては、上記ステップS110において選択されたファイルを決定する操作が行われるのを監視する。キー操作部19に対する所定操作が行われて、上記決定操作が行われたとされた場合は、ステップS112に処理を進める。一方、上記決定操作が行われていないとされた場合は、上記ステップS110のファイル選択のための処理を行うようにされる。
【0091】
ステップS112においては、先の図7(c)に示したような転送先指定画面を表示部18上に表示させる。
その上で、続くステップS113において、転送先のメールアドレスを入力させる。つまり、例えばキー操作部19に設けられた文字入力キー等に対して行われた操作に基づいて、上記転送先指定画面内の入力ボックスに文字・数字等を表示する処理を行うなどして、ユーザに転送先メールアドレスの入力を行わせる。
【0092】
続くステップS114においては、上記ステップS113において入力された転送先のメールアドレスを決定する操作が行われるのを監視する。そして、決定操作が行われていないとされた場合は、上記ステップS113の転送先指定のための処理を行うようにされる。また、決定操作が行われたとされた場合は、ステップS115に処理を進める。
【0093】
ステップS115においては、上記ステップS110において選択・決定されたファイル名の情報と、上記ステップS114において入力された転送先メールアドレスの情報と共に、ファイル転送要求を暗号化してサーバ5に対して送信する。
つまり、このステップS115の処理としては、先ず上記決定操作が行われるのに応じて、ホストコンピュータ4に対してファイル転送の実行を要求するためのファイル転送要求を生成する。その上で、このファイル転送要求と、上記指定されたファイル名の情報と、入力されたメールアドレスの情報とを暗号化してサーバ5に送信するものである。
【0094】
サーバ5側では、これら携帯電話1側から送信されたファイル転送要求・ファイル名・メールアドレスの情報の受信を、ステップS207の処理によって監視している。そして、これらの情報が受信された場合は、ステップS208においてこれをホストコンピュータ4に対して送信する。
【0095】
ホストコンピュータ4においては、サーバ5から転送される上記ファイル転送要求・ファイル名・メールアドレスの情報の受信を、ステップS306において監視している。
そして、これらの情報を受信したとされた場合は、ステップS307の処理によってこれらの情報を復号化する。
【0096】
続くステップS308においては、このように復号化して得られた上記ファイル名とメールアドレスとを、例えばメモリ部32のRAM等に一時保持するなどしてその内容を認識する。
その上で、ステップS309においては、上記ステップS307にて復号化して得られたファイル転送要求に応じて、上記認識したメールアドレスを宛先として設定した電子メールを作成する。
【0097】
続くステップS310においては、上記ステップS308の処理により認識されたファイル名の情報を元にファイル検索を行う。つまり、HDD35に保持される転送可能なデータファイルのうちから、上記認識されたファイル名と一致するデータファイルを検索するものである。
そして、このように一致するデータファイルを検索すると、ステップS311の処理により、このファイルを上記ステップS309の処理によって作成された電子メールに添付するようにされる。
これにより、このホストコンピュータ4では、携帯電話1側でユーザにより入力されたメールアドレスを宛先とし、ユーザにより転送すべきとして指定されたファイルが添付された電子メールが生成されたこととなる。
【0098】
そして、このように生成された電子メールは、続くステップS312の処理により送信されるものとなり、これにより、ユーザにより指定された転送すべきデータファイルが、ユーザの指定した外部装置に対して送信されるものとなる。
【0099】
続くステップS313においては、上記ステップS312のメール送信処理の結果を示す送信結果通知を行う。すなわち、メール送信が正常に行われたことに対応しては、その旨を示す完了通知をサーバ5に対して送信し、メール送信が正常に行われなかったことに対応しては、その旨を示すエラー通知をサーバ5に対して送信するものである。
【0100】
サーバ5においては、上記のようにホストコンピュータ4側から送信された送信結果通知を、図示するステップS209の処理によって携帯電話1に転送するようにされる。
そして、このようにサーバ5により転送された上記送信結果通知は、携帯電話1側において、図示するステップS116の処理によって受信され、さらにこのステップS116の処理によっては、この送信結果通知に応じた対応処理が行われるものとなる。
すなわち、このような対応処理として、例えば上記送信結果通知がエラー通知であった場合に対応しては、エラーメッセージを表示部18上に表示させてユーザによる対応操作を待機するか、或いは再度ファイル転送要求を行うなどの処理を行うようにする。また、例えば上記送信結果通知が完了通知であった場合には、送信完了のメッセージを表示部18上に表示させるなどした後、処理動作を終了するようにする。
【0101】
なお、この図8に示す処理動作からも理解されるように、本システムにおいては、携帯電話1とホストコンピュータ4との間の通信が、必ずサーバ5を介して行われるようになっているものである。すなわち、この場合、携帯電話1とホストコンピュータ4との間では、直接のデータ通信が行われないものとなっている。
これは、本実施の形態のファイル転送システム0が利用する、Java対応コンテンツ配信システムの仕様上の都合によるものである。
【0102】
つまり、このようなJava対応コンテンツ配信システムとして、例えばiアプリのシステムでは、その仕様として、携帯電話上で動作するアプリケーションが接続可能なURLは、当該アプリケーションのダウンロード元となったサーバのURLと同一でなければならないものとしていることによる。
すなわちこの場合では、携帯電話1がファイル転送アプリケーション52aの動作中にアクセス可能な外部装置が、このファイル転送アプリケーション52aのダウンロード元であるサーバ5に限られるものとされているものである。
【0103】
このような制限が設けられていることにより、例えば第三者がサーバ5における認証処理を避ける目的などで、携帯電話1を直接ホストコンピュータ4にアクセスさせるなどの不正を行うことが防止されるようになるものである。
つまり、このような仕様上の制限が設けられているという点からも、本システムの第三者による不正使用がより強固に防止されているものでもある。
【0104】
以上、本実施の形態のファイル転送システム0について説明した。
これまでの説明から理解されるように、本実施の形態のファイル転送システム0において、先ずユーザは、ホストコンピュータ4に保持される転送可能なファイルの一覧を要求するために、ユーザ名・方式IDの情報を入力する操作を行うようにされる。そして、ファイルの一覧を示したファイルリストがホストコンピュータ4から携帯電話1に送信されると、このファイルリストに基づいて転送すべきファイル名を選択し、さらに転送先メールアドレスの情報を入力するようにされる。
そして、これらの情報は携帯電話1側からホストコンピュータ4側に送信され、これに応じホストコンピュータ4では、上記入力されたアドレスを宛先とし、且つ上記選択されたファイルを添付したメールが自動的に生成され、これが送信されるようになる。
これにより、ユーザにより選択されたファイルを指定された転送先に送信するファイル転送動作が実現されるようになる。
【0105】
このようにして、本実施の形態によってユーザは、上記のようなファイルの一覧要求のための操作、転送すべきファイル名の選択、転送先アドレスの入力、を少なくとも行うことにより、ファイル転送動作を実行させることが可能となる。
つまり、これにより本実施の形態のファイル転送システム0によっては、このようなファイル転送時に要するユーザの操作負担を、従来よりも大幅に軽減させることが可能となるものである。
【0106】
また、上述もしたように本実施の形態では、携帯電話1側からのファイル一覧要求に応じ、ホストコンピュータ4が生成・送信するファイルリストの情報を、文字・数字等のテキストデータのみで構成するものとしている。また、この際、このようなファイルリストに基づいて選択され、携帯電話1からホストコンピュータ4側に送信されるファイル名の情報や、転送先メールアドレスの情報等も、全てテキストデータのみで構成可能な情報である。
つまり、本実施の形態によっては、このようなファイル転送動作時における通信データを、比較的データ容量の小さいデータのみとすることができるものである。
この結果、本実施の形態によっては、従来のように容量の大きい画像データを頻繁に通信する必要がなくなり、ファイル転送に要する時間を従来よりも大幅に短縮できる。
【0107】
このようにファイル転送に要する時間を大幅に短縮することが可能となることによっては、例えば上記のような時間遅延によるユーザの精神的ストレスを軽減することができる。
また、さらにこの場合、上記のように通信時間が大幅に短縮されることによっては、通信コストを大幅に低減させることが可能となり、ユーザの経済的負担を低減することが可能となる。
これらのことより、本実施の形態によっては、データファイルを所要の外部装置に対して転送するシステムとして、従来よりもユーザ負担を軽減した有用なシステムを提供することが可能となる。
【0108】
また、上記実施の形態において説明したような携帯電話1の動作は、図2において示したROM21に格納されるファイル転送アプリケーション52aによって実現されるものである。また、同様にホストコンピュータ4としての動作も、図3において示したHDD35に格納されるファイル転送プログラム35bによって実現されるものである。
そして、このようなプログラムを記録媒体に記録して例えばパッケージメディアとすれば、本実施の形態の動作を実現するプログラムの提供が容易となり、装置設計やシステム構築に好適である。
そして、これらのプログラムを記録する記録媒体は、CD方式、DVD方式、MD(Mini Disc)方式の光ディスクや光磁気ディスク、フレキシブルディスクのような磁気ディスク、或いは固体メモリを用いたメモリカードなどによっても実現できるものでもある。
なお、上記ホストコンピュータ4に対してインストールされるべきファイル転送プログラム35bとしては、このような記録媒体に記憶されて配布される以外にも、例えば図5において説明した事前設定時においてサーバ5からダウンロードするようにされてもよい。
【0109】
ここで、本実施の形態の変形例について説明しておく。
本実施の形態のファイル転送システム0としては、図8に示した動作を基本として、多様な用途に対応することができる。
例えば、実施の形態として例示したファイル取り寄せ用途以外の用途として、携帯電話1側においてユーザが指定するメールアドレスを複数設定可能に構成すれば、複数の外部装置にデータを配信するデータ配信システムとしての動作が実現可能である。
例えば、ホストコンピュータ4に保持される転送可能なファイルが、楽曲データであるのに対応しては、このような楽曲データを複数の外部装置に対して配信する楽曲配信システムが実現される。或いは、例えばホストコンピュータ4に保持される転送可能なファイルが映像データであったとすれば、このような映像データを複数の外部装置に対して配信する映像配信システムが実現されるといったものである。
【0110】
また、ファイルを転送すべき日時を指定するための日時情報を指定可能とし、この入力された日時の情報に従って指定されたファイルを指定された転送先に送信するように構成されてもよい。
この場合のファイル転送システム0の動作としては、先ず、携帯電話1側において、例えば図8のステップS113のメールアドレス入力処理として、ユーザによる上記のような日時情報の入力・設定も平行して行わせるようする。そして、これを受信したホストコンピュータ4側の処理としては、例えば、上記指定されたメールアドレスを宛先とし、目的のファイルを添付した電子メールを作成した上で、上記設定された日時情報に従ったメール送信動作を行うようにすればよい。
【0111】
なお、実施の形態では、指定可能なファイルの数が1つのみとされる場合を例に挙げたが、これらを複数設定可能に構成されてもよい。
【0112】
また、上記実施の形態において、携帯電話1とホストコンピュータ4との間の通信はサーバ5を介して行うものとしたが、本実施の形態のファイル転送システムとしては、このようなサーバ5を除いた構成も可能である。なお、この場合、携帯電話1についての認証処理は、ホストコンピュータ4側で行うようにすればよい。
【0113】
また、上記実施の形態では、ホストコンピュータ4とサーバ5がインターネット3を介して接続されることにより通信可能とされる場合を例に挙げたが、これらホストコンピュータ4とサーバ5とが、例えば社内LAN(Local Area Network)などの同一LAN上において通信可能に接続されていてもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上で説明したように本発明では、少なくとも携帯端末装置とこの携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能とされる情報処理装置とから成る上記携帯端末装置において、操作に応じ、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定するようにしている。また、さらに、このように設定されたファイル指定情報とアドレス情報とを送信するようにしている。
その上で、上記情報処理装置においては、上記携帯端末装置側から送信された上記アドレス情報と上記ファイル指定情報とを受信するのに応じ、上記アドレス情報を宛先とし、且つ当該情報処理装置内に記憶されるデータファイルのうちの上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報を生成するようにしている。そして、このように生成した転送情報を送信するようにしている。
これにより、上記のように携帯端末装置側で操作により設定された上記アドレス情報を有する外部装置に対して、指定されたファイルを転送することができるようになる。
【0115】
このようして、情報処理装置側において、携帯端末装置側で設定されたファイル指定情報とアドレス情報とに基づいた転送情報が自動的に生成されることにより、ユーザは、例えば従来のように転送すべきデータファイルが記憶される情報処理装置側の表示画面を操作して、メーラーの起動やファイル検索等の多くの操作手数を踏まなくとも、ファイル転送動作を実行させることができるようになる。
すなわち、この場合ユーザは、上記のようにして転送すべきファイルの指定、及び転送先を指定するためのアドレス情報の入力のみを少なくとも行うことによって、ファイル転送動作を実行させることができるものである。
この結果、本発明によっては、上記のようなファイル転送動作を実現するにあたっての、ユーザの操作負担を従来よりも軽減することができる。
【0116】
また、上記もしたように本発明によっては、従来のように転送すべきデータファイルが記憶される情報処理装置側の表示画面を、携帯端末装置側に表示させる必要がなくなるので、ファイル転送動作に要するデータ通信時間が大幅に縮小されることとなる。
そして、このようにデータ通信時間が短縮されることによっては、ファイル転送動作に要する通信コストも従来より大幅に削減することが可能となり、ユーザの軽時的負担を軽減することが可能となる。
【0117】
このように本発明によっては、情報処理装置に記憶されるデータファイルを携帯端末装置を介した遠隔操作によって他の情報処理装置に転送するファイル転送システムとして、ユーザの操作負担や経済的負担を低減した、有用で実用的なシステムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としてのファイル転送システムの概要を示す図である。
【図2】実施の形態としての携帯端末装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】実施の形態としての情報処理装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図4】実施の形態のサーバ装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図5】実施の形態のファイル転送システムにおいて事前に行うべきものとされる、事前設定について説明するための図である。
【図6】実施の形態のファイル転送システムが行う認証処理について説明するための図である。
【図7】ユーザの操作手順例について説明するための図である。
【図8】実施の形態のファイル転送システムにおいて得られる動作について示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 携帯電話、2 基地局、3 インターネット、4 ホストコンピュータ、5 サーバ、6 パーソナルコンピュータ、7 ディスプレイ、11 通信部、12 音声処理部、13 スピーカ、14 マイクロフォン、15 システムコントローラ、16 リンガー、16a スピーカ、17 バイブレータ、18 表示部、19 キー操作部、20 RAM、21 ROM、21b 暗号化/復号化プログラム、22 アンテナ、30 CPU、31 バス、32 メモリ部、33 通信処理部、34 ネットワークインターフェイス、35 HDD、35a ファイル転送プログラム、35b 暗号化/復号化プログラム、36 入力処理部、37 入力部、38 ドライブ制御部、39 メディアドライブ、40 表示処理部、41 ディスプレイ、50 CPU、51 メモリ部、52 記憶部、52a ファイル転送アプリケーション、52b ユーザ登録情報、53 通信処理部、54 ネットワークインターフェイス、55 認証処理部、56 バス
Claims (10)
- 少なくとも携帯端末装置と、この携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能とされる情報処理装置とから成り、
上記携帯端末装置は、
端末側通信手段と、
操作に応じて、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定する情報設定手段と、
上記情報設定手段により設定された上記ファイル指定情報と上記アドレス情報とを、上記端末側通信手段により送信させる端末側情報送信制御手段とを備え、
上記情報処理装置は、
処理装置側通信手段と、
データファイルを記憶可能な記憶手段と、
上記携帯端末装置側から送信された上記アドレス情報と上記ファイル指定情報とが、上記処理装置側通信手段により受信されるのに応じて、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記記憶手段に記憶されるデータファイルのうちの上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報を生成する転送情報生成手段と、
上記転送情報生成手段により生成された上記転送情報を、上記処理装置側通信手段により送信させる処理装置側情報送信制御手段と、
を備えることを特徴とするファイル転送システム。 - 上記情報設定手段は、
上記情報処理装置における上記記憶手段に記憶されているデータファイルに基づいて生成された、転送可能とされるファイルの一覧を示すファイルリストに基づいて上記ファイル指定情報を設定するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のファイル転送システム。 - 上記ファイルリストは、上記携帯端末装置からの要求に基づいて上記情報処理装置が送信することを特徴とする請求項2に記載のファイル転送システム。
- 上記ファイルリストはテキストデータにより構成されていることを特徴とする請求項2に記載のファイル転送システム。
- 予め当該ファイル転送システムに対して入力された情報に基づいて設定された認証情報と、上記携帯端末装置が送信するものとされ、少なくとも上記端末側情報送信制御手段の制御により情報が送信される以前に送信された入力情報とに基づいて、上記携帯端末装置についての認証を行う認証手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のファイル転送システム。 - 上記認証情報は、当該ファイル転送システムに対してユーザが予め入力するものとされる、上記携帯端末装置と上記情報処理装置の間におけるデータ通信についての暗号化/復号化方式に関する情報に基づいて設定される、
ことを特徴とする請求項5に記載のファイル転送システム。 - 少なくとも携帯端末装置とこの携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能な情報処理装置とから成り、上記携帯端末装置からの要求に基づいて、上記情報処理装置が、指定されたファイルを指定された転送先に転送するファイル転送システムにおける上記携帯端末装置として、
通信手段と、
操作に応じて、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定する情報設定手段と、
上記情報設定手段により設定された上記ファイル指定情報と上記アドレス情報とを、上記通信手段により送信させる情報送信制御手段と
を備えることを特徴とする携帯端末装置。 - 少なくとも携帯端末装置とこの携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能な情報処理装置とから成り、上記携帯端末装置からの要求に基づいて、上記情報処理装置が、指定されたファイルを指定された転送先に転送するファイル転送システムにおける上記携帯端末装置が実行するプログラムとして、
操作に応じて、上記情報処理装置に記憶される転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、このファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを設定する情報設定処理と、
上記情報設定処理により設定された上記ファイル指定情報と上記アドレス情報とを送信させる情報送信制御処理と、
を携帯端末装置に実行させることを特徴とするプログラム。 - 少なくとも携帯端末装置とこの携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能な情報処理装置とから成り、上記携帯端末装置からの要求に基づいて、上記情報処理装置が、指定されたファイルを指定された転送先に転送するファイル転送システムにおける上記情報処理装置として、
通信手段と、
データファイルを記憶可能な記憶手段と、
上記携帯端末装置から送信された、転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、上記データファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とが上記通信手段により受信されるのに応じて、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記記憶手段に記憶されるデータファイルのうちの上記ファイル指定情報により示されるデータファイルを含んだ転送情報を生成する転送情報生成手段と、
上記転送情報生成手段により生成された上記転送情報を、上記通信手段により送信させる情報送信制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 少なくとも携帯端末装置とこの携帯端末装置とネットワークを介した通信が可能な情報処理装置とから成り、上記携帯端末装置からの要求に基づいて、上記情報処理装置が、指定されたファイルを指定された転送先に転送するファイル転送システムにおける上記情報処理装置が実行するプログラムとして、
上記携帯端末装置から送信された、転送すべきデータファイルを指定するためのファイル指定情報と、上記データファイルの転送先を指定するためのアドレス情報とを受信することに応じて、上記アドレス情報を宛先とし、且つ上記ファイル指定情報の示すデータファイルを含んだ転送情報を生成する転送情報生成処理と、
上記転送情報生成処理により生成された上記転送情報を送信させる送信制御処理と、
を情報処理装置に実行させることを特徴とするプログラム。
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