JP2004233775A - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】できるだけ無意味に視野を遮ることのない表示部を有するヘッドマウントディスプレイを提供する。
【解決手段】表示デバイス1の像を、眼球2の網膜に結像する接眼光学系は、第1接眼レンズ3と第2接眼レンズ4とから構成されている。第1接眼レンズ3の第1面5、すなわち眼球2に一番近い面の、上下縁面と瞳6とを結んだ接線7と、接眼レンズ3、4の端部の間には、楔状の空間が存在する。この空間にケース8を設け、ケース8と接眼レンズ3、4とを接着剤で接着している。ケース8の外縁は、接線7の外側に出ないようにされている。よって、ケース8が不必要に視野を遮ることが無い。
【選択図】 図1
【解決手段】表示デバイス1の像を、眼球2の網膜に結像する接眼光学系は、第1接眼レンズ3と第2接眼レンズ4とから構成されている。第1接眼レンズ3の第1面5、すなわち眼球2に一番近い面の、上下縁面と瞳6とを結んだ接線7と、接眼レンズ3、4の端部の間には、楔状の空間が存在する。この空間にケース8を設け、ケース8と接眼レンズ3、4とを接着剤で接着している。ケース8の外縁は、接線7の外側に出ないようにされている。よって、ケース8が不必要に視野を遮ることが無い。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は頭部に装着して映像を観測するヘッドマウントディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶パネル(LCD)等のディスプレイ上に表示された映像を、接眼レンズやハーフミラー等を有する光学系を介して拡大した虚像として観察する眼鏡タイプの映像表示装置が種々提案され、ヘッドマウントディスプレイと呼ばれている。
【0003】
この映像表示装置は、多くの場合、頭に巻いた形で頭部に装着する構成とされ、両眼に対応する位置に映像表示系を形成した両眼タイプと左右眼の一方の眼に対応する位置に映像表示系を形成した片眼タイプとがある。このうち、両眼タイプのものは、主として映像を楽しむための目的に使用されるが、片眼タイプのものは、例えばウエアラブルパソコン等の表示装置等や、作業者に指示を表示する表示装置としての使用方法が期待されている。
【0004】
片眼タイプのヘッドマウントディスプレイは、左眼と右眼のどちらでも使用できるようにしておくことが好ましい。このようなことができる最も簡単な方式のヘッドマウントディスプレイは、装着時に上下左右方向を反転させて装着するだけで、本体に何も手を加えずに左眼用と右眼用の両用として使用できる方式のものである。
【0005】
【先行文献1】特開平11−136598号公報
【先行文献2】特開平11−174991号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ヘッドマウントディスプレイは、その使用の際に使用者の視界を遮ってしまうため、安全性を確保するためには、その表示部の外寸が小さいことが望まれる。しかし、表示部の接眼光学系の開口径は表示する映像の見かけ視界を決める大きなファクタであり、小さくすることができない。そのため使用者の視界を確保するには、接眼光学系の第一面より外に外装部材が見えないことが理想である。しかし、従来は次の以下に述べるように、光学系を外装と固定するためのカシメ部材が必要であり上記のことは達成されていなかった。
【0007】
この例を図6に示す。図6は、表示部34の詳細を示している。表示部34の接眼レンズ35、36は、ケース37中にかしめにより取り付けられている。LCD等の表示デバイス38上に形成された画像を、接眼レンズ36、35を介して拡大し、眼の網膜状に表示デバイス38の像を結像する。
【0008】
図6から明らかなように、眼39に最も近い接眼光学系の接眼レンズ35の眼側の面の外周(上下縁)と瞳を結んだ接線40の外側に、ケース37の一部分37aが存在する。
【0009】
このような、眼に最も近い接眼光学系の接眼レンズ35の眼側の面の外周(上下縁)と眼39の瞳を結んだ接線40の外側に存在する部分37aのような部材は、ヘッドマウントディスプレイの本来の機能とは関係のない部分であり、視野を妨げるものである。よって、本来ならばない方が好ましい。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、できるだけ無意味に視野を遮ることのない表示部を有するヘッドマウントディスプレイを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、前記接眼光学系を覆う外装の全部が、前記接眼光学系の第1面(眼側)の上下縁面と瞳とを結ぶ接線より、略内側に存在することを特徴とするもの(請求項1)である。
【0012】
本手段においては、接眼光学系の第1面(眼側)の上下縁面と瞳とを結ぶ接線(実際には折線により構成される包絡面となる)より略外側(上下方向)には、接眼光学系を覆う外装部材が存在しない。よって、接眼光学系の第1面(眼側)の上下縁面と瞳とで結ばれる接線より略外側(上下方向)の部分には、視野を遮るものを無くすことができる。
【0013】
なお、「略内側」とは、厳密に内側でなくても製作誤差の範囲内で内側とみなせる範囲を意味し、これは他の手段(請求項)でも同じである。
【0014】
前記課題を解決するための第2の手段は頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、前記接眼光学系を覆う外装の全部が、前記接眼光学系の第1面(眼側)の左右縁面と瞳とを結ぶ接線より、略内側に存在することを特徴とするもの(請求項2)である。
【0015】
本手段においては、接眼光学系の第1面(眼側)の左右縁面と瞳とを結ぶ接線(実際には折線により構成される包絡面となる)より略外側(左右方向)には、接眼光学系を覆う外装部材が存在しない。よって、接眼光学系の第1面(眼側)の左右縁面と瞳とで結ばれる接線より略外側(左右方向)の部分には、視野を遮るものを無くすことができる。
【0016】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記外装と前記接眼光学系の眼側第1群のレンズ系が、当該接眼光学系の眼側第1群のレンズ系の非眼側の面において接合されていることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0017】
接眼光学系の第1面(眼側)の上下縁面と瞳とを結ぶ接線、又は左右縁面と瞳とを結ぶ接線と、接眼光学系の眼側第1群のレンズ系の外周との間には、楔状の空間が存在する。よって、この空間を利用して、外装と前記接眼光学系の眼側第1群のレンズ系とを接着等により接合すれば、外装に接眼光学系を取り付けることができ、かつ、前記第1の手段、第2の手段であるもの、又はこの両方の手段であるものが実現できる。
【0018】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、接眼光学系の第一面を持つレンズと外装の一部が、一体形成されていることを特徴とするもの(請求項4)である。
【0019】
本手段においては、接眼光学系の第一面を持つレンズと外装の一部が、一体形成されているので、接眼光学系の第一面を持つレンズを外装に接合する必要が無くなり、製造が容易になる。
【0020】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、前記接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分に形成された外装材が、ヘッドマウントディスプレイが顔面に当たったときの緩衝部材を有することを特徴とするもの(請求項5)である。
【0021】
接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分は、ヘッドマウントディスプレイの本来の機能には寄与しない部分である。よって、この部分(前記第1の手段に関するものにおいては接眼光学系の側方部分、前記第2の手段に関するものについては接眼光学系の上下部分)に、ヘッドマウントディスプレイが顔面に当たったときの緩衝部材を設けることにより、ヘッドマウントディスプレイの機能を害することなく、安全性を高めることができる。
【0022】
前記課題を解決するための第6の手段は、頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、前記接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分に形成された外装材が、透過性のある材料で形成された部分を有することを特徴とするもの(請求項6)である。
【0023】
接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分にある外装部材は、ヘッドマウントディスプレイの本来の機能には寄与しない部分であり、視界を遮って有害な部分である。よって、この部分を透過性のある材料で形成することにより、視界が遮られるのを防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。以下の図においては、視線の上下方向について着目して説明を行うが、視線の左右方向についても同様のことが言える。視線の上下方向、左右方向について、いずれも以下の実施の形態に述べるような方式とすることが望ましいが、いずれか一方にのみ以下の実施の形態に示すような構造を適用するようにしてもよい。
【0025】
本発明の実施の形態である映像表示装置の例を図5に示す。ヘッドマウントディスプレイ本体部31は、リアアーム32、ディスプレイアーム33、表示部34、ヘッドホーン35を主要部として構成されている。
【0026】
表示部34はディスプレイアーム33の先端部に取り付けられており、帯状となったディスプレイアーム33の後部は、リアアーム32中の中空部に収納され、装着者の頭部の形状に合わせて伸縮可能なようになっている。ヘッドホーン35はリアアーム32に固定されている。
【0027】
図は、左眼の前に表示部34が来るようにヘッドマウントディスプレイ本体部31を装着した場合を示す図である。ヘッドマウントディスプレイ本体部31はリアアーム32により頭部に固定されている。そして、そこからディスプレイアーム33を引き出して、左眼又は右眼の位置に合わせて使用する。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態の第1の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部34の接眼レンズを中心にした部分の概要を説明するための図である。
【0029】
図において、表示デバイス1の像を、眼球2の網膜に結像する接眼光学系は、第1接眼レンズ3と第2接眼レンズ4とから構成されている。第1接眼レンズ3の第1面5、すなわち眼球2に一番近い面の、上下縁面と瞳6とを結んだ接線7と、接眼レンズ3、4の端部の間には、楔状の空間が存在する。この空間にケース8を設け、ケース8と接眼レンズ3、4とを接着剤で接着している。ケース8の外縁は、接線7の外側に出ないようにされている。よって、ケース8が不必要に視野を遮ることが無い。
【0030】
図2は、本発明の第2の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部の概要を示す図である。なお、以下の図においては、本欄において、前出の図に示された構成要素には同じ符号を付してその説明を省略することがある。
【0031】
図2(a)に示す表示部においては、ケースの後方部9が、第2接眼レンズ3に接着されており、それにケースの前方部10が接着又は他の取り付け方法により取り付けられている。このようにすれば、ケース8が接線7の外側に出ることを無くすることができ、ケース8が視野を遮ることを防止することができる。
【0032】
図2(b)は、ケースの後方部9が、第1接眼レンズ3に接着されるようにした例であり、(a)と同様の効果を奏することができる。
【0033】
図3は、本発明の第3の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部の概要を示す図である。この例においては、第1接眼レンズ3、第2接眼レンズ4は、ケースの後方部9に接着によって固定されている。そして、接線7より外側に飛び出している透明部分11が存在する。前述のように、接線7より外側の部分は視野を遮るものであるが、本実施の形態においては、少なくともこの部分を透明又は半透明にすることにより、視野が遮られるのを防止している。
【0034】
その他の点は、図2に示す例と同じである。なお、ケースの後方部9全体を透明部材として、透明部分11と一体成形するようにしてもよい。また、透明部分11の端部に、弾力性のある干渉部材を設けることで、ヘッドマウントディスプレイの表示部が眼部周辺に当たった場合の衝撃をやわらげることができる。
【0035】
図4は、本発明の第4の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部の概要を示す図である。この実施の形態においても、ケース8が接線7の外側に飛び出していない点は、図2に示した例と同じであるが、ケースの後方部9と第1接眼レンズ3が一体成形されている。そして、第2接眼レンズ4は、このケースの後方部9に接着されている。このようにすることにより、第1接眼レンズ3をケース8に取り付ける必要が無くなり、製造が容易となる。また、後方部9が折線7の外側に飛び出しても、透明体であるので、視野を妨げる可能性が小さくなる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、できるだけ無意味に視野を遮ることのない表示部を有するヘッドマウントディスプレイを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部の、接眼レンズを中心にした部分の概要を説明するための図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの、表示部の概要を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの、表示部の概要を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの、表示部の概要を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの例の概要を示す図である。
【図6】従来のヘッドマウントディスプレイの表示部の例を示す図である。
【符号の説明】
1…表示デバイス、2…眼球、3…第1接眼レンズ、4…第2接眼レンズ、5…第1面、7…接線、8…ケース、9…ケースの後方部、10…ケースの前方部、11…透明部分
【発明の属する技術分野】
本発明は頭部に装着して映像を観測するヘッドマウントディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶パネル(LCD)等のディスプレイ上に表示された映像を、接眼レンズやハーフミラー等を有する光学系を介して拡大した虚像として観察する眼鏡タイプの映像表示装置が種々提案され、ヘッドマウントディスプレイと呼ばれている。
【0003】
この映像表示装置は、多くの場合、頭に巻いた形で頭部に装着する構成とされ、両眼に対応する位置に映像表示系を形成した両眼タイプと左右眼の一方の眼に対応する位置に映像表示系を形成した片眼タイプとがある。このうち、両眼タイプのものは、主として映像を楽しむための目的に使用されるが、片眼タイプのものは、例えばウエアラブルパソコン等の表示装置等や、作業者に指示を表示する表示装置としての使用方法が期待されている。
【0004】
片眼タイプのヘッドマウントディスプレイは、左眼と右眼のどちらでも使用できるようにしておくことが好ましい。このようなことができる最も簡単な方式のヘッドマウントディスプレイは、装着時に上下左右方向を反転させて装着するだけで、本体に何も手を加えずに左眼用と右眼用の両用として使用できる方式のものである。
【0005】
【先行文献1】特開平11−136598号公報
【先行文献2】特開平11−174991号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ヘッドマウントディスプレイは、その使用の際に使用者の視界を遮ってしまうため、安全性を確保するためには、その表示部の外寸が小さいことが望まれる。しかし、表示部の接眼光学系の開口径は表示する映像の見かけ視界を決める大きなファクタであり、小さくすることができない。そのため使用者の視界を確保するには、接眼光学系の第一面より外に外装部材が見えないことが理想である。しかし、従来は次の以下に述べるように、光学系を外装と固定するためのカシメ部材が必要であり上記のことは達成されていなかった。
【0007】
この例を図6に示す。図6は、表示部34の詳細を示している。表示部34の接眼レンズ35、36は、ケース37中にかしめにより取り付けられている。LCD等の表示デバイス38上に形成された画像を、接眼レンズ36、35を介して拡大し、眼の網膜状に表示デバイス38の像を結像する。
【0008】
図6から明らかなように、眼39に最も近い接眼光学系の接眼レンズ35の眼側の面の外周(上下縁)と瞳を結んだ接線40の外側に、ケース37の一部分37aが存在する。
【0009】
このような、眼に最も近い接眼光学系の接眼レンズ35の眼側の面の外周(上下縁)と眼39の瞳を結んだ接線40の外側に存在する部分37aのような部材は、ヘッドマウントディスプレイの本来の機能とは関係のない部分であり、視野を妨げるものである。よって、本来ならばない方が好ましい。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、できるだけ無意味に視野を遮ることのない表示部を有するヘッドマウントディスプレイを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、前記接眼光学系を覆う外装の全部が、前記接眼光学系の第1面(眼側)の上下縁面と瞳とを結ぶ接線より、略内側に存在することを特徴とするもの(請求項1)である。
【0012】
本手段においては、接眼光学系の第1面(眼側)の上下縁面と瞳とを結ぶ接線(実際には折線により構成される包絡面となる)より略外側(上下方向)には、接眼光学系を覆う外装部材が存在しない。よって、接眼光学系の第1面(眼側)の上下縁面と瞳とで結ばれる接線より略外側(上下方向)の部分には、視野を遮るものを無くすことができる。
【0013】
なお、「略内側」とは、厳密に内側でなくても製作誤差の範囲内で内側とみなせる範囲を意味し、これは他の手段(請求項)でも同じである。
【0014】
前記課題を解決するための第2の手段は頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、前記接眼光学系を覆う外装の全部が、前記接眼光学系の第1面(眼側)の左右縁面と瞳とを結ぶ接線より、略内側に存在することを特徴とするもの(請求項2)である。
【0015】
本手段においては、接眼光学系の第1面(眼側)の左右縁面と瞳とを結ぶ接線(実際には折線により構成される包絡面となる)より略外側(左右方向)には、接眼光学系を覆う外装部材が存在しない。よって、接眼光学系の第1面(眼側)の左右縁面と瞳とで結ばれる接線より略外側(左右方向)の部分には、視野を遮るものを無くすことができる。
【0016】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記外装と前記接眼光学系の眼側第1群のレンズ系が、当該接眼光学系の眼側第1群のレンズ系の非眼側の面において接合されていることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0017】
接眼光学系の第1面(眼側)の上下縁面と瞳とを結ぶ接線、又は左右縁面と瞳とを結ぶ接線と、接眼光学系の眼側第1群のレンズ系の外周との間には、楔状の空間が存在する。よって、この空間を利用して、外装と前記接眼光学系の眼側第1群のレンズ系とを接着等により接合すれば、外装に接眼光学系を取り付けることができ、かつ、前記第1の手段、第2の手段であるもの、又はこの両方の手段であるものが実現できる。
【0018】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、接眼光学系の第一面を持つレンズと外装の一部が、一体形成されていることを特徴とするもの(請求項4)である。
【0019】
本手段においては、接眼光学系の第一面を持つレンズと外装の一部が、一体形成されているので、接眼光学系の第一面を持つレンズを外装に接合する必要が無くなり、製造が容易になる。
【0020】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、前記接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分に形成された外装材が、ヘッドマウントディスプレイが顔面に当たったときの緩衝部材を有することを特徴とするもの(請求項5)である。
【0021】
接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分は、ヘッドマウントディスプレイの本来の機能には寄与しない部分である。よって、この部分(前記第1の手段に関するものにおいては接眼光学系の側方部分、前記第2の手段に関するものについては接眼光学系の上下部分)に、ヘッドマウントディスプレイが顔面に当たったときの緩衝部材を設けることにより、ヘッドマウントディスプレイの機能を害することなく、安全性を高めることができる。
【0022】
前記課題を解決するための第6の手段は、頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、前記接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分に形成された外装材が、透過性のある材料で形成された部分を有することを特徴とするもの(請求項6)である。
【0023】
接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分にある外装部材は、ヘッドマウントディスプレイの本来の機能には寄与しない部分であり、視界を遮って有害な部分である。よって、この部分を透過性のある材料で形成することにより、視界が遮られるのを防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。以下の図においては、視線の上下方向について着目して説明を行うが、視線の左右方向についても同様のことが言える。視線の上下方向、左右方向について、いずれも以下の実施の形態に述べるような方式とすることが望ましいが、いずれか一方にのみ以下の実施の形態に示すような構造を適用するようにしてもよい。
【0025】
本発明の実施の形態である映像表示装置の例を図5に示す。ヘッドマウントディスプレイ本体部31は、リアアーム32、ディスプレイアーム33、表示部34、ヘッドホーン35を主要部として構成されている。
【0026】
表示部34はディスプレイアーム33の先端部に取り付けられており、帯状となったディスプレイアーム33の後部は、リアアーム32中の中空部に収納され、装着者の頭部の形状に合わせて伸縮可能なようになっている。ヘッドホーン35はリアアーム32に固定されている。
【0027】
図は、左眼の前に表示部34が来るようにヘッドマウントディスプレイ本体部31を装着した場合を示す図である。ヘッドマウントディスプレイ本体部31はリアアーム32により頭部に固定されている。そして、そこからディスプレイアーム33を引き出して、左眼又は右眼の位置に合わせて使用する。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態の第1の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部34の接眼レンズを中心にした部分の概要を説明するための図である。
【0029】
図において、表示デバイス1の像を、眼球2の網膜に結像する接眼光学系は、第1接眼レンズ3と第2接眼レンズ4とから構成されている。第1接眼レンズ3の第1面5、すなわち眼球2に一番近い面の、上下縁面と瞳6とを結んだ接線7と、接眼レンズ3、4の端部の間には、楔状の空間が存在する。この空間にケース8を設け、ケース8と接眼レンズ3、4とを接着剤で接着している。ケース8の外縁は、接線7の外側に出ないようにされている。よって、ケース8が不必要に視野を遮ることが無い。
【0030】
図2は、本発明の第2の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部の概要を示す図である。なお、以下の図においては、本欄において、前出の図に示された構成要素には同じ符号を付してその説明を省略することがある。
【0031】
図2(a)に示す表示部においては、ケースの後方部9が、第2接眼レンズ3に接着されており、それにケースの前方部10が接着又は他の取り付け方法により取り付けられている。このようにすれば、ケース8が接線7の外側に出ることを無くすることができ、ケース8が視野を遮ることを防止することができる。
【0032】
図2(b)は、ケースの後方部9が、第1接眼レンズ3に接着されるようにした例であり、(a)と同様の効果を奏することができる。
【0033】
図3は、本発明の第3の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部の概要を示す図である。この例においては、第1接眼レンズ3、第2接眼レンズ4は、ケースの後方部9に接着によって固定されている。そして、接線7より外側に飛び出している透明部分11が存在する。前述のように、接線7より外側の部分は視野を遮るものであるが、本実施の形態においては、少なくともこの部分を透明又は半透明にすることにより、視野が遮られるのを防止している。
【0034】
その他の点は、図2に示す例と同じである。なお、ケースの後方部9全体を透明部材として、透明部分11と一体成形するようにしてもよい。また、透明部分11の端部に、弾力性のある干渉部材を設けることで、ヘッドマウントディスプレイの表示部が眼部周辺に当たった場合の衝撃をやわらげることができる。
【0035】
図4は、本発明の第4の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部の概要を示す図である。この実施の形態においても、ケース8が接線7の外側に飛び出していない点は、図2に示した例と同じであるが、ケースの後方部9と第1接眼レンズ3が一体成形されている。そして、第2接眼レンズ4は、このケースの後方部9に接着されている。このようにすることにより、第1接眼レンズ3をケース8に取り付ける必要が無くなり、製造が容易となる。また、後方部9が折線7の外側に飛び出しても、透明体であるので、視野を妨げる可能性が小さくなる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、できるだけ無意味に視野を遮ることのない表示部を有するヘッドマウントディスプレイを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例であるヘッドマウントディスプレイの表示部の、接眼レンズを中心にした部分の概要を説明するための図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの、表示部の概要を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの、表示部の概要を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の例であるヘッドマウントディスプレイの、表示部の概要を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの例の概要を示す図である。
【図6】従来のヘッドマウントディスプレイの表示部の例を示す図である。
【符号の説明】
1…表示デバイス、2…眼球、3…第1接眼レンズ、4…第2接眼レンズ、5…第1面、7…接線、8…ケース、9…ケースの後方部、10…ケースの前方部、11…透明部分
Claims (6)
- 頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、前記接眼光学系を覆う外装の全部が、前記接眼光学系の第1面(眼側)の上下縁面と瞳とを結ぶ接線より、略内側に存在することを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
- 頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、前記接眼光学系を覆う外装の全部が、前記接眼光学系の第1面(眼側)の左右縁面と瞳とを結ぶ接線より、略内側に存在することを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
- 前記外装と前記接眼光学系の眼側第1群のレンズ系が、当該接眼光学系の眼側第1群のレンズ系の非眼側の面において接合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ。
- 接眼光学系の第一面を持つレンズと外装の一部が、一体形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ。
- 前記接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分に形成された外装材が、ヘッドマウントディスプレイが顔面に当たったときの緩衝部材を有することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
- 頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、前記接眼光学系の第1面(眼側)の縁面と瞳とで結ばれる接線より外側の部分に形成された外装材が、透過性のある材料で形成された部分を有することを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003023733A JP2004233775A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | ヘッドマウントディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003023733A JP2004233775A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | ヘッドマウントディスプレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004233775A true JP2004233775A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=32952457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003023733A Pending JP2004233775A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | ヘッドマウントディスプレイ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004233775A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101590825B1 (ko) * | 2014-09-01 | 2016-02-02 | 한국과학기술연구원 | 헤드 마운티드 디스플레이 장치용 복합 렌즈 및 이를 포함하는 디스플레이 장치 |
JP2017187695A (ja) * | 2016-04-07 | 2017-10-12 | 国立大学法人 千葉大学 | ヘッドマウントディスプレイ |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023733A patent/JP2004233775A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101590825B1 (ko) * | 2014-09-01 | 2016-02-02 | 한국과학기술연구원 | 헤드 마운티드 디스플레이 장치용 복합 렌즈 및 이를 포함하는 디스플레이 장치 |
JP2017187695A (ja) * | 2016-04-07 | 2017-10-12 | 国立大学法人 千葉大学 | ヘッドマウントディスプレイ |
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