JP2004233540A - 雲台 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被駆動体106を第1の回転軸(L1)周りに回転させる第1の駆動源101と、第1の回転軸上であって、被駆動体106に対して第1の駆動源101側とは反対側に配置された第2の駆動源111と、第1の回転軸と直交する第2の回転軸(L2)周りに回転可能な雲台本体121と、雲台本体121を回転可能に支持する支持手段122と、第2の駆動源111における第1の回転軸周りの回転を第2の回転軸周りの回転に変換する変換手段116A、116Bとを有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被駆動体を互いに直交する2つの回転軸周りに回転させる機構を有する雲台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
雲台としては、例えば特許文献1に提案されている。
【0003】
図4に示したものは、監視カメラが搭載される被駆動体を備えた雲台(第1の従来例)であり、パン方向(矢印B方向)とチルト方向(矢印A方向)に自由に被駆動体を回転させることができる。
【0004】
チルト用モータ411には減速機構417が連結され、減速機構417に被駆動体406が結合されており、被駆動体406は、チルト用モータ411からの駆動力を受けることで回転軸L1を中心にチルト方向に回転する。
【0005】
また、パン用モータ401には減速機構407が連結され、減速機構407には被駆動体406が固定されたケース421が連結されている。パン用モータ401を駆動すると、ケース421がチルト用モータ411および減速機構417とともに回転軸L2を中心にパン方向に回転する。
【0006】
図5に示したものも被駆動体(監視カメラが搭載)を備えた雲台(第2の従来例)であるが、図4に示した雲台とは、チルト方向の回転を行うための機構が異なる。
【0007】
すなわち、図4に示した雲台では、チルト用モータ411およびパン用モータ401が互いに直交するように配置されているが、図5に示した雲台では、パン用モータ501およびチルト用モータ511が回転軸L2に対して略平行に並んで配置されている。これは、雲台のパン方向の回転によって生じる空間(動作スペース)をなるべく小さくするためである。
【0008】
図5において、チルト用モータ511には減速機構517A、517Bが連結され、減速機構517Bには被駆動体506が結合されている。また、パン用モータ501には減速機構507が連結され、減速機構507には被駆動体506が固定されたケース521が連結されている。
【0009】
チルト用モータ511を駆動すると、チルト用モータ511の出力(パン方向の回転出力)が減速機構517A、517Bによってチルト方向の回転出力に変換されて、被駆動体506がチルト方向に回転する。パン用モータ501を駆動すると、被駆動体506が固定されたケース521がチルト用モータ511、減速機構517A、517Bとともにパン方向に回転する。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−47292号公報(第2頁、第4図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術において、被駆動体に監視カメラを搭載して用いる場合、カメラはパン及びチルトの回転軸(L1、L2)上に配置されることが好ましい。カメラを意図する方向に容易に回転させることができるとともに、装置全体を小型化しやすいからである。
【0012】
第1の従来例である雲台の構成において、カメラをパン及びチルトの回転軸(L1、L2)上に配置し、パン用モータ401を駆動すると、チルト用モータ411がカメラと共にパン方向に回転することになる。このため、チルト用モータのパン方向の回転が妨げられないように、チルト用モータ411の回転軌跡上とは異なる位置にチルト用モータ以外の駆動源(パン用モータ401)を配置している。
【0013】
一方、第2の従来例である雲台では、パン方向の回転時にチルト用モータ511の移動によって占められる空間(動作スペース)を小さくするために、パン用モータ501とチルト用モータ511を略平行に配置している。したがって、第2の従来例の雲台では、第1の従来例の雲台に比べて装置の動作スペースを小さくすることができる。
【0014】
しかし、第2の従来例のようにパン用モータ501およびチルト用モータ511を同じ方向に配置したからといって、チルト用モータ511の回転軌跡が占める空間とは別に、パン用モータ501を配置する空間を設ける必要があることには変わりがない。
【0015】
つまり、第1および第2の従来例において、カメラ等の被駆動体が占める空間以外に最低限必要な空間としては、パン用モータを収納する空間、チルト用モータを収納する空間およびチルト用モータの回転軌跡を確保するための空間が必要になる。
【0016】
また、第1および第2の従来例では、チルト用モータがパン用モータの出力軸に対して一方側にのみ配置されているため、パン用モータの出力軸を中心とした左右の質量バランスが非常に悪くなり、精度の高い駆動を行うことが難しいという課題がある。
【0017】
これを解決するために、チルト用モータの反対側に重りを設け、パン用モータの出力軸周りの質量バランスを調整する方法が考えられるが、重りを追加した分だけパン用モータの駆動トルクが必要となり、パン用モータ自体の小型化が妨げてしまうという課題がある。
【0018】
これらの課題は、チルト用モータを駆動したときに、パン用モータが被駆動体と共に回転する構成の雲台についても、同様に言えることである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被駆動体に連結し、被駆動体を第1の回転軸周りに回転させる第1の駆動源と、第1の回転軸上であって、被駆動体に対して第1の駆動源側とは反対側に配置された第2の駆動源と、第1の駆動源および第2の駆動源を保持し、第1の回転軸と直交する第2の回転軸周りに回転可能な雲台本体と、この雲台本体を回転可能に支持する支持手段と、第2の駆動源における第1の回転軸周りの回転を第2の回転軸周りの回転に変換する変換手段とを有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態である雲台の断面図を示す。
【0021】
同図において、101、111はそれぞれ、電磁モータで構成されたチルト用モータ(第1の駆動源)、パン用モータ(第2の駆動源)であり、ともにケース(雲台本体)121に固定されている。106は、カメラを搭載した被駆動体である。本実施形態では、被駆動体106にカメラを搭載して監視カメラとして用いているが、被駆動体106にカメラ以外の装置を搭載することもできる。
【0022】
107、117は減速機構であり、それぞれチルト用モータ101およびパン用モータ111に連結されている。減速機構107は、被駆動体106に連結されており、この被駆動体106はチルト用モータ101からの駆動力を受けることでチルト方向(矢印A方向)に回転する。
【0023】
被駆動体106は、互いに直交するパン回転軸L2(第2の回転軸)とチルト回転軸(第1の回転軸)L1とが交わる位置に配置されており、この位置でパン方向(矢印B方向)およびチルト方向の回転駆動が行われる。
【0024】
116A、116Bはハスバ歯車(変換手段)であり、互いに略90度傾いた状態で配置されて噛み合っている。ハスバ歯車116Bは、軸128を介して台座122に固定されており、ケース121は、ベアリング123を介して台座122(軸128を含む、支持手段)に回転可能に支持されている。
【0025】
ハスバ歯車116A、116Bは、パン用モータ111のチルト方向の出力をパン方向(矢印B方向)の出力に変換する動力変換機構として作用する。本実施形態では、ハスバ歯車116A、116Bを用いているが、パン用モータ111のチルト方向の出力をパン方向の出力に変換できるギヤ構成であればいかなる構成であってもよい。
【0026】
チルト用モータ101は、減速機構107を介して被駆動体106に連結され、直接被駆動体106をチルト方向に回転させる。
【0027】
パン用モータ111は減速機構117、ハスバ歯車116Aに連結されており、パン用モータ111を駆動すると、ハスバ歯車116Aが回転し、ハスバ歯車116Aおよびハスバ歯車116Bの噛み合い作用により、ハスバ歯車116Aが台座122に固定されたハスバ歯車116Bの周囲を回りだす。
【0028】
ここで、ハスバ歯車116Aには減速機構117が固定されているとともに、パン用モータ111がケース121に固定されているため、ハスバ歯車116Aがハスバ歯車116Bの周囲を回転すると、ケース121がパン方向に回転し、被駆動体106もパン方向に回転する。
【0029】
124および125は、被駆動体106のチルト方向の回転状態を検出するためのエンコーダスケールおよびヘッドである。エンコーダスケール124は、回転軸101aに固定されており、回転軸101aとともに回転する。ヘッド125は、エンコーダスケール124の一部の領域と対向する位置において、ケース121に固定されている。
【0030】
この構成において、エンコーダスケール124が回転軸101a周り(チルト方向)に回転すると、ヘッド125においてエンコーダスケール124の回転位置に応じた信号が出力される。この信号は不図示の制御回路に入力され、制御回路は入力された信号に基づいて被駆動体106のチルト方向における回転位置を検出する。
【0031】
126および127は、ケース121のパン方向の回転状態を検出するためのエンコーダスケールおよびヘッドである。エンコーダスケール126はハスバ歯車116Bに固定されている。ヘッド127は、エンコーダスケール126の一部の領域と対向する位置において、ケース127に固定されている。
【0032】
この構成において、ヘッド127がケース121とともに軸128周り(パン方向)に回転すると、ヘッド127においてケース127の回転位置に応じた信号が出力される。この信号は不図示の制御回路に入力され、制御回路は入力された信号に基づいてケース127(被駆動体106)のパン方向における回転位置を検出する。
【0033】
ここで、チルト用モータ101とパン用モータ111は、チルト回転軸L1上において、パン回転軸L2及び被駆動体106を挟んで互いに対向する位置であって、かつ、パン回転軸L2から等距離だけ離れた位置に配置されている。
【0034】
このような構成の雲台をパン方向に回転動作させると、チルト用モータ101の回転軌跡とパン用モータ111の回転軌跡が重畳し、チルト用モータ101の動作領域内にパン用モータ111を配置するための領域を確保することができる。このため、従来技術のようにチルト用モータの動作領域とは別の領域にパン用モータを配置する必要がなくなる。
【0035】
すなわち、本実施形態によれば、装置の動作スペースを含めた雲台の大きさを従来技術に比べて小さくすることができる。また、上述した第1および第2の従来例に比べて装置高さ方向の大きさを小さくすることができる。
【0036】
ここで、チルト用モータ101およびパン用モータ111として、同じ構成のモータを用いれば、パン回転軸L2の両側に位置するモータ101、111の質量がほぼ等しくなる。そして、チルト用モータ101およびパン用モータ111は、上述したようにパン回転軸L2から等距離だけ離れた位置に配置されているため、パン回転軸L2に対する左右の質量バランスが良好となり(左右のモーメントが等しくなり)、精度良く被駆動体106を回転させることができる。
【0037】
したがって、本実施形態の雲台によれば、より小型で、より高精度に被駆動体106の回転駆動を行うことができる。
【0038】
なお、本実施形態では2つのモータ101、111をチルト回転軸L1上に配置したが、2つのモータ101、111をパン回転軸L2上に配置する構成であってもよい。
【0039】
また、質量が異なるチルト用モータ101およびパン用モータ111を用いた場合でも、チルト用モータ101およびパン用モータ111の回転軸L2からの距離を適宜変更することで、回転軸L2に対する左右の質量バランスを保つことができる。
【0040】
(第2実施形態)
図2に本発明の第2実施形態である雲台の断面図を示す。
【0041】
第1実施形態では、雲台の駆動源(チルト用モータおよびパン用モータ)として電磁モータを使用していたが、本実施形態では雲台の駆動源として振動波モータ(超音波モータ)を使用している。
【0042】
2つのモータ(チルト用およびパン用)を、チルト回転軸(第1の回転軸)L1上において、パン回転軸(第2の回転軸)L2を挟んで対向させて、パン回転軸L2から等距離だけ離れた位置に配置した構成や、ハスバ歯車を用いて、パン用モータのチルト方向における出力をパン方向の出力に変換する構成は、第1実施形態と同じである。また、第1実施形態で説明した部材と同じ機能を果たすものについては、同一符号を付して説明を省略する。
【0043】
以下、第1実施形態とは異なる構成を中心に説明を行う。
【0044】
振動波モータの構成の一例としては、円環状に形成された金属等からなる弾性体の底面に所定の電極パターンが形成された圧電素子等の電気−機械エネルギ変換素子を固定し、この電気−機械エネルギ変換素子に駆動信号を供給することによって、弾性体の表面に複数の定在波を発生させるものである。
【0045】
この複数の定在波に所定の時間的位相差(2つの定在波の場合は90度、3つの定在波の場合は120度)を設けることで、この複数の定在波の合成によって弾性体の表面には円環に沿って進む進行波が発生する。
【0046】
このとき、弾性体の表面の各質点は楕円運動を行っており、この弾性体の表面にロータを圧接させれば、この弾性体表面の楕円運動と摩擦力によって、ロータは進行波の進む方向とは反対側に回転移動する。
【0047】
ロータを弾性体に圧接させる方法としては、バネによってロータを弾性体に加圧するのが最も容易であり、加圧力も調整しやすい。
【0048】
図2において、201、211は金属等の弾性体と電気−機械エネルギ変換素子とから構成された振動子であり、202、212は弾性体の表面に圧接されたロータである。ここで、振動子201およびロータ202でチルト用モータ(第1の駆動源)200Aが構成され、振動子211およびロータ212でパン用モータ(第2の駆動源)200Bが構成される。
【0049】
振動子201、211は、雲台のケース(雲台本体)221の内部に固定され、振動子201、211の中央部には軸203、213が設けられている。軸203、213のそれぞれの一端部には、バネ受け(固定部材)204、214が設けられている。
【0050】
バネ受け204、214(軸203、213)は、ケース221や振動子201、211に対して、ロータ202、212の回転軸方向(スラスト方向)にある程度移動が許容されるように嵌め込まれている。
【0051】
チルト用モータ200Aおよびパン用モータ200Bは、チルト回転軸L1上においてカメラ等を搭載した被駆動体206を挟むように配置されている。そして、ロータ202、212は、振動子201、211に対してパン回転軸L2側に位置し、互いに向かい合うように配置されている。
【0052】
ロータ202(後述する支持部材207を含む)や、ロータ212(後述するハスバ歯車216Aを含む)は、振動子201、211とバネ受け204、214に固定されたベアリング205、215とで挟み込まれており、振動子201、211の中央に設けられた軸203、213を中心として回転する。
【0053】
バネ受け204、214は、中空構造の支持部材207の内部で対向するように配置されている。このバネ受け204、214の間にはバネ(付勢手段)210が配置されており、バネ210は、この両端部においてバネ受け204、214を互いに引き離す方向に付勢している。
【0054】
バネ受け204、214は、バネ210により振動子側に押されるように付勢されており、ロータ202、212は、支持部材207又はハスバ歯車(変換手段)216Aを介してバネ受け204、214に固定されたベアリング205、215からの付勢力を受けて、振動子201、211の表面に加圧された状態で接触する。
【0055】
ロータ202(支持部材207)や、ロータ212(ハスバ歯車216A)は、ベアリング205、215によって軸203、213やバネ受け204、214に対して自由に回転できる。
【0056】
ロータ202には、被駆動体206に取り付けられた支持部材207が固定されており、振動子201に駆動信号を供給すると、支持部材207がロータ202とともにチルト方向に回転する。また、ロータ212には、ハスバ歯車216Aが固定されており、振動子211に駆動信号を供給すると、ハスバ歯車216Aがロータ212とともにチルト回転軸L1周りに回転する。
【0057】
上述した構成において、チルト用モータ200Aおよびパン用モータ200Bはバネ210を介して連結しているが、チルト用モータ200Aやパン用モータ200Bとバネ210との間にはベアリング205、215が配置されているため、2つのモータ200A、200B(ロータ202、212)は互いに独立して回転することが可能である。
【0058】
ロータ212に固定されたハスバ歯車216Aは、このハスバ歯車216Aに対して90度傾いて配置されたハスバ歯車(変換手段)216Bと噛み合う。また、ハスバ歯車216Bは台座122に固定されている。
【0059】
ハスバ歯車216Aがロータ212とともにパン回転軸L1周りに回転すると、ハスバ歯車216Aおよびハスバ歯車216Bの噛み合い作用により、ケース221が台座122を基準にパン方向に回転する。これにより、ケース221内に配置される被駆動体206もパン方向に回転する。
【0060】
ケース221の上面に形成された開口部や、ケース221とハスバ歯車216Bとの間に生じた隙間には、これらを覆うようにシール部材228、229が貼り付けられている。これにより、装置内を密閉状態にすることができ、装置内に埃等が入り込むのを防止することができる。
【0061】
通常、振動波モータ毎にロータを振動子に圧接させる加圧部材(バネ等)が必要となる。しかし、本実施形態の構成では、2つの振動波モータ(チルト用モータ200Aおよびパン用モータ200B)が同軸(L1)上であって、互いに向かい合って配置されているため、2つの振動波モータの間に1つの加圧部材(バネ210)を配置するだけで、ロータ202、212を振動子201、211に加圧接触させることができる。これにより、部品点数を減らすことができる。
【0062】
しかも、バネ210は、回転軸L1周りに回転しない部材(バネ受け204、214やベアリング205、215の内周部)を介してロータ202、212を付勢しているため、ロータ202、212が回転してもこの影響を受けることはない。
【0063】
本実施形態においても、チルト用モータおよびパン用モータの回転軌跡が重畳するため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0064】
(第3実施形態)
図3に本発明の第3実施形態である雲台の断面図を示す。同図の(a)は装置上面図を示し、(b)は装置正面図を示す。
【0065】
本実施形態の雲台は、第2実施形態に示す横型の雲台を改良して縦型としたものであって、さらに小型化したものである。以下、第1、第2実施形態とは異なる構成を中心に説明を行う。
【0066】
301、311は振動子であり、302、312は振動子301、311を構成する弾性体の表面に圧接されたロータである。振動子301およびロータ302でパン用モータ(第1の駆動源)が構成され、振動子311およびロータ312でチルト用モータ(第2の駆動源)が構成される。
【0067】
振動子301は台座(支持手段)322の内部に固定され、振動子311はケース(雲台本体)321の内部に固定されている。
【0068】
振動子301、311の中央には、パン回転軸(第1の回転軸)L2方向に延びる共通の軸303が配置されており、軸303の一端にはケース321が固定され、他端近傍にはロータ302が固定されている。
【0069】
また、軸303は、内周部と外周部とでスラスト方向にガタを有するベアリング304、305を介して台座322に回転可能な状態で支持されている。ベアリング304、305の内周部は軸303に固定され、外周部は台座322に固定されている。したがって、軸303は台座322に対してベアリング304、305のガタの許容範囲内でスラスト方向に変位することができる。
【0070】
ロータ302にはエンコーダスケール324が固定されており、このエンコーダスケール324の一部の領域と対向する位置には、台座322に固定されたヘッド325が配置されている。エンコーダスケール324およびヘッド325は、第1実施形態で説明したようにロータ302のパン方向における回転状態を検出するためのものである。
【0071】
ロータ312には、エンコーダスケール326を介してハスバ歯車(変換手段)316Aが固定されており、このハスバ歯車316Aは、振動子311に駆動信号が供給されるとロータ312とともにパン方向に回転する。
【0072】
なお、エンコーダスケール326と、このエンコーダスケール326の近傍に配置されたヘッド327とは、ロータ312のパン方向における回転状態を検出するためのものである。
【0073】
ハスバ歯車316Aは、この歯車に対して90度傾いて配置されたハスバ歯車(変換手段)316Bと噛み合う。このハスバ歯車316Bは、回転台317に固定されており、回転台317はケース321に対してチルト方向に回転可能な状態で固定されている。
【0074】
したがって、ハスバ歯車316Aがパン方向に回転すると、ハスバ歯車316Bは、ハスバ歯車316Aとの噛み合い作用によりチルト方向に回転する。
【0075】
ここで、雲台を上面(図3(a))から見ると、カメラ等が搭載される被駆動体306はコの字型になっており、この被駆動体306は、この内部に配置されたバネ(付勢手段)310に接触しない範囲でチルト方向に回転することができる。
【0076】
ロータ312およびハスバ歯車316Aは、内周部と外周部とでスラスト方向にガタを有するベアリング307、308によって軸303に対して回転可能な状態で支持されている。
【0077】
台座322とベアリング307の外周部との間には、バネ310が配置されており、ベアリング307の外周部はバネ310によって台座322から離れる方向の付勢力を受ける。
【0078】
バネ310からの付勢力を受けるベアリング307の外周部は、ハスバ歯車316Aに固定されており、このハスバ歯車316Aにはエンコーダスケール316A及びロータ312が固定されているため、ロータ312はバネ310の付勢力を受けて振動子311の表面に押し当てられる。
【0079】
ベアリング307、308は、上述したように軸303のスラスト方向にガタを有しているため、ケース321を介して軸303に固定された振動子311に対して、ロータ312を加圧することができる。
【0080】
また、ロータ312がバネ310から強い付勢力(加圧力)を受けると、ロータ312に押し込まれた振動子311が装置上方(図3(b)の上方)にスラスト移動する。
【0081】
振動子311にはケース321を介して軸303が固定されているため、軸303も振動子311とともに、ベアリング304、305のガタの許容範囲内で装置上方にスラスト移動する。この軸303のスラスト移動によって、軸303に固定されたロータ302が振動子301の表面に加圧接触する。
【0082】
このように、本実施形態においても、第2実施形態と同様に2つの振動波モータに対してバネ(加圧部材)は1つで足り、部品点数を少なくすることができる。
【0083】
一方、振動子301に駆動信号を供給すると、軸303がロータ302とともにパン方向に回転し、ケース321及びこの内部に配置されたもの(被駆動体306等)をパン方向に回転させる。
【0084】
なお、ケース321の一側面に形成された開口部や、ケース321と台座322との間に生じた隙間には、これらを覆うようにシール部材328、329が貼り付けられている。これにより、装置内を密閉状態とすることができ、装置内に埃などが入り込むのを防止することができる。
【0085】
本実施形態によれば、2つの振動子の一方(振動子311)が回転するだけであり、2つの振動波モータの位置は変化しない。したがって、モータの回転軌跡を確保する必要はなく、2つの振動波モータと、これらのモータ間に配置される被駆動体を収納するスペースがあれば足りるため、雲台を小型化することができる。
【0086】
本実施形態では、縦長の装置構成としているが、これを横長の装置構成とすることもできる。すなわち、台座322内に配置されたパン用の振動波モータをチルト用の駆動源として用い、ケース321内に配置されたチルト用の振動波モータをパン用の駆動源として用いることができる。
【0087】
また、本実施形態では、パン用モータとチルト用モータの間に被駆動体306を配置しているが、2つのモータと被駆動体306が同軸(L2)上に配置されていればよい。具体的には、被駆動体306をケース321の上方に配置するとともに、チルト用モータをケース321の下方に配置してもよい。
【0088】
以上説明した各実施形態は、以下に示す各発明を実施した場合の一例でもあり、下記の各発明は上記各実施形態に様々な変更や改良が加えられて実施されるものである。
【0089】
〔発明1〕 被駆動体に連結し、前記被駆動体を第1の回転軸周りに回転させる第1の駆動源と、
前記第1の回転軸上であって、前記被駆動体に対して前記第1の駆動源側とは反対側に配置された第2の駆動源と、
前記第1の駆動源および前記第2の駆動源を保持し、前記第1の回転軸と直交する第2の回転軸周りに回転可能な雲台本体と、
この雲台本体を回転可能に支持する支持手段と、
前記第2の駆動源における前記第1の回転軸周りの回転を前記第2の回転軸周りの回転に変換する変換手段とを有することを特徴とする雲台。
【0090】
上記発明1によれば、第1の駆動源および第2の駆動源を同軸上(第1の回転軸上)に配置しているため、従来技術に比べて雲台の小型化(第2の回転軸方向の小型化)を図ることができる。また、雲台本体が第2の回転軸周りに回転するときに第1の駆動源および第2の駆動源の移動軌跡が略重複するため、動作スペースを含めた雲台の大きさを従来技術よりも小さくすることができる。
【0091】
さらに、上記の配置構成であっても変換手段を設けることで、第1の駆動源および第2の駆動源を用いて被駆動体を互いに直交する回転軸(第1および第2の回転軸)周りに回転させることができる。
【0092】
〔発明2〕 被駆動体を収納し、第1の回転軸周りに回転可能な雲台本体と、
この雲台本体を回転可能に支持する支持手段と、
この支持手段内に収納され、前記雲台本体を前記第1の回転軸周りに回転させる第1の駆動源と、
前記雲台本体内に収納され、前記第1の回転軸上に配置された第2の駆動源と、
前記被駆動体に連結しており、前記第2の駆動源における前記第1の回転軸周りの回転を、前記第1の回転軸と直交する前記第2の回転軸周りの回転に変換する変換手段とを有することを特徴とする雲台。
【0093】
上記発明2によれば、雲台本体の回転軸上(第1の回転軸上)に、第1の駆動源および第2の駆動源が配置されているため、雲台が動作するときにも2つの駆動源の位置が大きく変化することはなく、動作スペースを含めた雲台の大きさをより小さくすることができる。
【0094】
また、上記配置構成であっても変換手段を設けることで、第1の駆動源および第2の駆動源を用いて被駆動体を互いに直交する回転軸(第1および第2の回転軸)周りに回転させることができる。
【0095】
〔発明3〕 前記第1の駆動源および前記第2の駆動源は、前記第2の回転軸の両側におけるモーメントが略等しくなるように配置されていることを特徴とする前記発明1に記載の雲台。
【0096】
上記発明3によれば、雲台本体の回転軸(第2の回転軸)に対する左右の質量バランスを良好に保つことができ、雲台本体(被駆動体)を精度良く駆動することができる。
【0097】
〔発明4〕 前記被駆動体は、前記第1の回転軸および前記第2の回転軸が直交する位置に配置されていることを特徴とする前記発明1又は2に記載の雲台。
【0098】
〔発明5〕 前記第1の駆動源および前記第2の駆動源が、駆動信号の入力により振動を励起する振動体と、この振動体に加圧接触し、前記振動体からの振動を受けて回転可能な回転体と、この回転体を前記振動体に付勢する付勢手段とを有する振動型駆動ユニットであることを特徴とする前記発明1から3のいずれかに記載の雲台。
【0099】
〔発明6〕 前記付勢手段が、2つの振動型駆動ユニットにおける前記回転体の双方を付勢することを特徴とする前記発明5に記載の雲台。
【0100】
上記発明6により、2つの回転体を1つの付勢手段を用いて付勢することができ、部品点数を減らすことができる。
【0101】
〔発明7〕 前記付勢手段が、回転が阻止された固定部材を介して前記回転体の双方を付勢することを特徴とする前記発明6に記載の雲台。
【0102】
〔発明8〕 前記発明1から7のいずれかに記載の雲台と、
前記被駆動体に搭載されるカメラとを有することを特徴とするカメラシステム。
【0103】
【発明の効果】
本発明によれば、装置を小型化できるとともに、装置を安定して駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる雲台の断面図。
【図2】本発明の第2実施形態にかかる雲台の断面図。
【図3】本発明の第3実施形態にかかる雲台の断面図。
【図4】従来の2軸回転装置の断面図。
【図5】従来の別の2軸回転装置の断面図。
【符号の説明】
101、111:電磁モータ
106、206、306:被駆動体
107、117:減速機構
116A、116B、216A、216B、316A、316B:ハスバ歯車
121、221、321:ケース
122、322:台座
123、205、215、304、305、307、308:ベアリング
124、126、324、326:エンコーダスケール
125、127、325、327:ヘッド
201、211、301、311:振動子
202、212、302、312:ロータ
203、213、303:軸
204、214:バネ受け
207:支持部材
210、310:バネ
228、229、328、329:シール部材
317:回転台
Claims (1)
- 被駆動体に連結し、前記被駆動体を第1の回転軸周りに回転させる第1の駆動源と、
前記第1の回転軸上であって、前記被駆動体に対して前記第1の駆動源側とは反対側に配置された第2の駆動源と、
前記第1の駆動源および前記第2の駆動源を保持し、前記第1の回転軸と直交する第2の回転軸周りに回転可能な雲台本体と、
この雲台本体を回転可能に支持する支持手段と、
前記第2の駆動源における前記第1の回転軸周りの回転を前記第2の回転軸周りの回転に変換する変換手段とを有することを特徴とする雲台。
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