JP2004232499A - タービン動翼およびその皮膜形成方法 - Google Patents

タービン動翼およびその皮膜形成方法 Download PDF

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Masahiro Ito
正弘 伊東
Kazuaki Ikeda
一昭 池田
Shoichi Fukamatsu
彰一 深松
Akira Sakuma
章 佐久間
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Abstract

【課題】一般的な翼形状及び翼材料をそのまま適用して、その金属表面に炭化物系セラミックスを溶射積層して金属表面を改質し、硬度を向上させて個体粒子侵食に対する耐侵食性を高めることができ、翼の流体性能の維持、高強度維持ひいてはタービンの長期安全運転を図ることができる。
【解決手段】蒸気タービンにおける初段落側または再熱初段落側の翼列を構成するタービン動翼であって、タービンロータ18と、このタービンロータに設けられ蒸気通路に配置される翼17とを備え、翼17の蒸気通路有効部の表面に、炭化物系セラミックスを主体とする溶射皮膜21を形成する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気タービンのタービン動翼に係り、特にボイラ等から飛来する酸化スケールやスラッジ等の微小固体粒子による侵食からの防止対策を施したタービン動翼に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に蒸気タービンにおいては、タービンケーシングの内周壁に軸方向に間隔をおいてノズルダイヤフラムが固定される一方、このノズルダイヤフラムに対向してタービン動翼が配設され、タービン段落が形成されている。
【0003】
タービン動翼は、多数の翼を、タービンロータと一体に形成されたロータディスクに植設することにより構成されている。
【0004】
このような蒸気タービンにおける高圧初段落(第1段落)のノズルダイヤフラムや、再熱初段落(中圧第1段落)のノズルダイヤフラムおよびノズル翼については、特に後縁部において侵食減肉される現象が認められるため、これらノズル部品に対しては従来、種々の侵食防止対策が施されてきた。
【0005】
ところで、近年の蒸気タービンの大容量化に伴い、ノズル部品だけでなく、タービン動翼、特に高圧初段落あるいは再熱初段落の翼の入口側部分についても、侵食減肉する損傷現象が見られるようになってきている。しかし、従来では、これらのタービン動翼に対しては侵食防止対策が施されていない。
【0006】
なお、蒸気タービンの低圧タービンについては、キャビテーションに起因するエロージョン対策として、タングステン系アモルファス合金のスパッタリング被膜を形成することが提案され(例えば特許文献1参照)、また超高温のガスタービン動翼については、耐酸化性コーティング皮膜を形成する等、種々の提案がされているが(例えば特許文献2,3,4等参照)、上述したように、蒸気タービンの高圧初段落や再熱初段落の翼の入口側部分における侵食減肉の傾向に対しては、特に有効な対策が提案されていない。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−51769号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平8−74504号公報
【0009】
【特許文献3】
特開2000−273501号公報
【0010】
【特許文献4】
特開2002−12933号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、近年の蒸気タービンの大容量に伴い、蒸気タービンの運転に際してタービン動翼における第1段落目の翼、特に再熱初段落(中圧第1段落)の翼の材料が侵食減肉される傾向が認められる。この侵食減肉が継続すると、翼の翼形状(断面形状)が、正規の形状から大きく損なわれて、翼の流体性能が低下してしまうだけでなく、翼の強度も低下してしまうという問題が生じる。
【0012】
従来では、このような蒸気タービンのタービン動翼における浸食減肉について特に指摘されることがなく、その原因究明がなされておらず、さらに的確な対策が提案されていない。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、蒸気タービン運転時における第1段落目の翼、特に再熱初段落(中圧第1段落)の翼の材料が侵食減肉されることの原因を究明し、その原因に対応する的確な防止対策を施し、翼の翼形状を正規の形状に維持したままで翼の流体性能の維持を図り、翼を高強度に維持することができるタービン動翼を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
蒸気タービン動翼における浸食減肉の原因について種々の検討を行なった結果によると、作動流体である蒸気の中には、蒸気タービンの上流側にあるボイラ(図示せず)の管壁などから剥離した酸化スケールや、スラッジ等の微小固体粒子が含まれていることがあり、これらの固体粒子が慣性作用によって高圧初段落(第1段落)のノズルダイヤフラムや、再熱初段落(中圧第1段落)のノズルダイヤフラムに蒸気とともに流入している。
【0015】
すなわち、近年の大容量の蒸気タービンにおいては、上記の固体粒子が第1段落のノズル翼の後縁部に衝突し、ノズル翼の特に後縁部を侵食減肉させた後これを通過し、第1段落のタービン動翼における翼の入口側に噴出し、その翼に衝突することにより、侵食減肉する損傷現象が発生することが明らかとなった。
【0016】
この事象について、図5および図6を参照して説明する。
【0017】
図5は、ノズル翼の翼間から噴出した作動流体(蒸気)の作動ベクトルを示している。この図5に示すように、ノズルダイヤフラム内輪1のノズル翼1aの翼間2から噴出した蒸気は、回転しているタービン動翼3における翼4の翼間5へ相対速度ベクトルV1をもって流入し、翼4を回転させる。すなわち、ノズル翼1aは作動流体の有する熱エネルギを速度エネルギに変換し、変換後、下流側に位置する翼4に向けて整流噴射し、翼4は噴射された作動流体の速度エネルギを回転エネルギに変換している。
【0018】
ところで、作動流体である蒸気の中には、上述したように、蒸気タービンの上流側にあるボイラ(図示せず)の管壁などから剥離した酸化スケールやスラッジ等の微小固体粒子が含まれていることがある。
【0019】
図6は、このような微小固体粒子がノズル翼1aの翼間から噴出した場合の作動ベクトルを示している。この図6に示すように、作動流体(蒸気)に含まれる固体粒子は、ノズル翼1aの翼間2を通過して噴出すると、作動流体と固体粒子との物性値の違いから、作動流体の噴出速度と固体粒子の噴出速度には差が生じる。すなわち、固体粒子の噴出速度の方が、作動流体の噴出速度よりも遅くなる。この結果、回転している翼4の翼間5には、前述した作動流体の相対速度ベクトルV1とは異なる角度の相対速度ベクトルV2をもって、固体粒子が翼4の入口側前縁に直接、衝突する方向での流入形態となる。この固体粒子の衝突により、翼4は入口側の部分から侵食減肉されて損傷して行く。これが損傷現象のメカニズムである。
【0020】
このように、固体粒子が蒸気タービンに流入して来る条件下でタービン運転を行なうと、第1段落目のタービン翼、特に再熱初段落(中圧第1段落)の翼4には、固体粒子の衝突によって材料の侵食減肉が起こり、この侵食減肉が継続すると、翼4の翼断面形状が、正規の形状から大きく損なわれ、翼の流体性能が低下するだけでなく、翼の強度も低下するという問題が生じていたものである。
【0021】
そこで、発明者においては、翼の金属表面の硬度を向上させることによって、タービン動翼の固体粒子侵食に対する耐侵食性を高めることに着目した。すなわち、タービン動翼の金属表面を改質させ、表面硬度を向上させることにより、浸食防止が可能となるとの知見を得た。
【0022】
以上の知見に基づき、請求項1に係る発明では、タービンロータの周方向に動翼が複数枚植設されたタービン動翼と、タービンケーシングに設けられその周方向に多数の静翼が配設されたノズルダイヤフラムとから成るタービン段落を複数段設けた高圧タービンおよび中圧タービンの少なくとも一方を有する蒸気タービンにおいて、前記タービン動翼の蒸気通路有効部の表面に炭化物系セラミックスを主体とする溶射皮膜を形成したことを特徴とするタービン動翼を提供する。
【0023】
請求項2に係る発明では、前記溶射皮膜は、前記動翼の蒸気通路有効部における翼入口側前縁の高さ方向全体に亘って形成されている請求項1記載のタービン動翼を提供する。
【0024】
請求項3に係る発明では、前記溶射皮膜は、前記動翼の蒸気通路有効部における翼入口側前縁から翼腹側および翼背側の少なくともいずれか一方の側に亘って形成されている請求項1記載のタービン動翼を提供する。
【0025】
請求項4に係る発明では、前記溶射皮膜が形成される範囲は、前記動翼における腹側では、翼入口側前縁から腹側に沿う蒸気の道のりの1/3以下の範囲、同背側では、翼入口側前縁から背側に沿う蒸気の道のりの1/2以下の範囲に設定されている請求項3記載のタービン動翼を提供する。
【0026】
請求項5に係る発明では、前記溶射皮膜の組成は、重量%で、50%以上85%以下のCrと、Mを予め選定された金属材料としたときに、このCrを結合するバインダである15%以上50%以下のMCrAlYとを含む請求項1記載のタービン動翼を提供する。
【0027】
請求項6に係る発明では、前記MCrAlYは、前記動翼の翼表面に第1層としてプラズマ溶射により形成され、前記Crは、同第2層として高圧・高速ガス炎溶射により形成されている請求項5記載のタービン動翼を提供する。
【0028】
請求項7に係る発明では、前記MCrAlYによる第1層内の気孔率は、5%以上20%以下に設定されている請求項6記載のタービン動翼を提供する。
【0029】
請求項8に係る発明では、前記MCrAlYによる第1層は、プラズマ溶射に代え、高速ガス炎溶射により形成されている請求項6記載のタービン動翼を提供する。
【0030】
請求項9に係る発明では、前記MCrAlYによる第1層の膜厚は50〜150μmであり、前記Crによる第2層の膜厚は400〜300μmである請求項5から請求項8までのいずれかに記載のタービン動翼を提供する。
【0031】
請求項10に係る発明では、請求項5から請求項9までのいずれかに記載の皮膜を形成するタービン動翼への皮膜形成方法であって、前記動翼の翼表面への溶射皮膜形成における溶射法として、高圧・高速ガス炎溶射法を用い、溶射距離を250〜500mmとして形成することを特徴とするタービン動翼への皮膜形成方法を提供する。
【0032】
請求項11に係る発明では、請求項5から請求項9までのいずれかに記載の皮膜を形成するタービン動翼への皮膜形成方法であって、前記動翼の翼表面への溶射皮膜形成における溶射法として、高圧・高速ガス炎溶射法を用い、溶射速度を500〜700mm/secとして形成することを特徴とするタービン動翼への皮膜形成方法を提供する。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るタービン動翼の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
【0034】
(1)適用タービンの構成(図1)
図1は、本実施形態のタービン動翼を適用する蒸気タービンの構成を示す断面図である。図1に示すように、この蒸気タービンでは、タービンケーシング11の内周壁に、軸方向に間隔をおいてノズルダイヤフラム12が固定され、ノズルダイヤフラム12に対向してタービン動翼13が配設され、これによりタービン段落が形成されている。
【0035】
ノズルダイヤフラム12は、周方向に順次配列された多数のノズル翼(静止翼)14の内周側および外周側を、ノズルダイヤフラム内輪15およびノズルダイヤフラム外輪16によって一体に固定したものであり、蒸気タービンの静止部を構成している。
【0036】
一方、タービン動翼13は、タービンロータ18と一体に形成されたロータディスク19に多数の翼17を植設したものであり、回転部を構成している。このタービン動翼13は複数の動翼群からなり、各動翼群は数枚の翼17をシュラウド20で連結することにより、周方向に一体的に構成されている。
【0037】
このような構成のもとで、本実施形態では、翼17の蒸気が通過する蒸気通路有効部17aに、高さ方向の全域に亘って、炭化物系セラミックスを溶射することにより、溶射被膜を形成している。
【0038】
(2)溶射被膜の形成範囲(図2)
図2は、図1のA−A線に沿う拡大断面図であり、翼17の蒸気通路有効部17aの断面形状を示している。図2に示すように、翼17の蒸気通路有効部17aの表面に、炭化物系セラミックスを主体とする溶射皮膜21が形成されている。この溶射皮膜21が形成される範囲は、翼17の蒸気通路有効部17aにおいては翼入口側前縁17bの高さ方向全体に亘る。
【0039】
また、溶射皮膜21は、翼17における翼断面の腹側17cでは、翼入口側前縁17bから腹側17cに沿う蒸気の道のりの1/3以下の範囲、同背側17dでは、翼入口側前縁17bから背側17dに沿う蒸気の道のりの1/2以下の範囲に設定されている。
【0040】
なお、溶射被膜21が形成される範囲は必ずしも上記の範囲に限られず、蒸気タービンの規模等に応じて、翼17の蒸気通路有効部における翼入口側前縁17bから翼断面の腹側17cおよび背側17dの少なくともいずれか一方の側に形成してもよく、また機器毎に必要と想定される箇所に形成してもよい。さらに、通路有効部17aの断面の全周、すなわちL+Lの全道のりを対象としてもよい。少なくとも、経験的に翼17の侵食減肉が著しいと認められる箇所を含めることが望ましい。
【0041】
(3)溶射皮膜の組成(図3)
図3は、図2のB−B線に沿う翼長さ方向の拡大断面図である。この図3に示すように、翼17の基材(母材)の表層に炭化物系セラミックスの溶射被膜21が形成され、溶射被膜21中には気孔22が存在している。
【0042】
溶射皮膜21の組成は、重量%で、50%以上85%以下のCrを含む材料、例えばCrC−NiCrと、このCrC−NiCrを翼17の基材に結合するバインダである15%以上50%以下のMCrAlYとされている。ここで、Mは、Cr(クロム)、Al(アルミ)、Y(イットリウム)以外の金属材料を示しており、例えばFe(鉄)、Ni(ニッケル)、Mo(モリブデン)、Mn(マンガン)などを言う。
【0043】
この溶射皮膜21の溶射方法としては、MCrAlYが翼表面に第1層として形成され、CrC−NiCrが第2層として形成されている。
【0044】
このように、翼17に溶射積層する高硬度溶射皮膜として、Crを含む材料を選定した理由等は、蒸気タービンの温度条件に基づいている。すなわち、蒸気タービンの蒸気温度は566℃または593℃の如く比較的高温であるため、翼17に溶射積層させる皮膜としては適用環境中において安定で、かつ長期運用しても組成が分解しない炭化物とする必要がある。Crは、約700℃まで安定した特性を維持し、高温蒸気にさらされても高硬度を維持することができる特性を有するものである。
【0045】
(4)溶射施工方法
翼表面への溶射施工にあたっては、第1層目としてMCrAlYの形成を例えばプラズマ溶射によって行い、その後に第2層目としてCrC−NiCrを高圧・高速ガス炎溶射法(HVOF)によってコーティングする。第1層目の溶射において、耐酸化性を増すために、プラズマ溶射に代えて高圧・高速ガス炎溶射を用い、溶射速度を速めることも可能である。この場合、高圧・高速ガス炎溶射法溶射距離は例えば250〜500mmに設定し、溶射速度は500〜700 mm/secとすることが望ましい。溶射皮膜の厚さとしては、第1層目を50〜150μmとし、第2層目を400〜300μmとする。
【0046】
このようにして、作動流体である蒸気に混入されるボイラスケール等の固体粒子との衝突による、翼17の浸食減肉を防止する高硬度溶射皮膜が形成される。
【0047】
翼表面への溶射施工にあたっては、第1層目の溶射において、大気プラズマ溶射による皮膜の気孔率を5%以上20%以下とし、蒸気タービン運転中に生じるタービン動翼母材の熱膨脹、収縮に対して、割れを生じることなく、追従性を有する溶射皮膜21を形成することができる。
【0048】
(5)測定結果(図4)
図4は、Crの組成と硬さ測定結果を示している。
【0049】
図4に示すように、Cr量が50%以上になると硬さが上昇する傾向となる。しかし、Cr量がさらに85%以上となると、硬さは増すものの、脆くなる傾向がある。そこで、Crの組成を50%以上85%以下として、耐摩耗合金として多く使用されているCo基合金よりも高硬度を得、しかも溶射皮膜の延性、靭性が低下しない特性範囲で適用できるようにしたのである。
【0050】
さらに、翼17への溶射施工にあたり、NiCrのバインダは使用温度域が600℃程度までなので、第1層にMCrAlYを用いて、蒸気温度が593℃を越える蒸気タービンにも安定した溶射皮膜を形成することができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、タービン動翼において、一般的な翼形状及び翼材料をそのまま適用して、翼の金属表面に炭化物系セラミックスを溶射積層して金属表面を改質し、硬度を向上させて個体粒子侵食に対する耐侵食性を高めることができ、流体性能の維持、高強度維持ひいてはタービンの長期安全運転を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるタービン動翼を適用する蒸気タービンの構成を示す断面図。
【図2】図1のA−A線に沿う拡大断面図。
【図3】図2におけるB−B線断面図。
【図4】本発明の一実施形態における溶射被膜の組成と硬さ測定結果を示すグラフ。
【図5】ノズル翼の翼間から噴出した作動流体(蒸気)の作動ベクトルを示す説明図。
【図6】ノズル翼の翼間から噴出した微小固体粒子の作動ベクトルを示す説明図。
【符号の説明】
1 ノズルダイヤフラム内輪
1a ノズル翼
2 翼間
3 タービン動翼
4 翼
5 翼間
11 タービンケーシング
12 ノズルダイヤフラム
13 タービン動翼
14 ノズル翼(静止翼)
15 ノズルダイヤフラム内輪
16 ノズルダイヤフラム外輪
17 翼
17a 蒸気通路有効部
17b 翼入口側前縁
17c 腹側
17d 背側
18 タービンロータ
19 ロータディスク
20 シュラウド
21 溶射皮膜
22 気孔

Claims (11)

  1. タービンロータの周方向に動翼が複数枚植設されたタービン動翼と、タービンケーシングに設けられその周方向に多数の静翼が配設されたノズルダイヤフラムとから成るタービン段落を複数段設けた高圧タービンおよび中圧タービンの少なくとも一方を有する蒸気タービンにおいて、
    前記タービン動翼の蒸気通路有効部の表面に炭化物系セラミックスを主体とする溶射皮膜を形成したことを特徴とするタービン動翼。
  2. 前記溶射皮膜は、前記動翼の蒸気通路有効部における翼入口側前縁の高さ方向全体に亘って形成されている請求項1記載のタービン動翼。
  3. 前記溶射皮膜は、前記動翼の蒸気通路有効部における翼入口側前縁から翼腹側および翼背側の少なくともいずれか一方の側に亘って形成されている請求項1記載のタービン動翼。
  4. 前記溶射皮膜が形成される範囲は、前記動翼における腹側では、翼入口側前縁から腹側に沿う蒸気の道のりの1/3以下の範囲、同背側では、翼入口側前縁から背側に沿う蒸気の道のりの1/2以下の範囲に設定されている請求項3記載のタービン動翼。
  5. 前記溶射皮膜の組成は、重量%で、50%以上85%以下のCrと、Mを予め選定された金属材料としたときに、このCrを結合するバインダである15%以上50%以下のMCrAlYとを含む請求項1記載のタービン動翼。
  6. 前記MCrAlYは、前記動翼の翼表面に第1層としてプラズマ溶射により形成され、前記Crは、同第2層として高圧・高速ガス炎溶射により形成されている請求項5記載のタービン動翼。
  7. 前記MCrAlYによる第1層内の気孔率は、5%以上20%以下に設定されている請求項6記載のタービン動翼。
  8. 前記MCrAlYによる第1層は、プラズマ溶射に代え、高速ガス炎溶射により形成されている請求項6記載のタービン動翼。
  9. 前記MCrAlYによる第1層の膜厚は50〜150μmであり、前記Crによる第2層の膜厚は400〜300μmである請求項5から請求項8までのいずれかに記載のタービン動翼。
  10. 請求項5から請求項9までのいずれかに記載の皮膜を形成するタービン動翼への皮膜形成方法であって、前記動翼の翼表面への溶射皮膜形成における溶射法として、高圧・高速ガス炎溶射法を用い、溶射距離を250〜500mmとして形成することを特徴とするタービン動翼への皮膜形成方法。
  11. 請求項5から請求項9までのいずれかに記載の皮膜を形成するタービン動翼への皮膜形成方法であって、前記動翼の翼表面への溶射皮膜形成における溶射法として、高圧・高速ガス炎溶射法を用い、溶射速度を500〜700mm/secとして形成することを特徴とするタービン動翼への皮膜形成方法。
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