JPH10159502A - 疲労強度を改善したガスタービンエンジン翼及びその製造方法 - Google Patents
疲労強度を改善したガスタービンエンジン翼及びその製造方法Info
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- JPH10159502A JPH10159502A JP9323678A JP32367897A JPH10159502A JP H10159502 A JPH10159502 A JP H10159502A JP 9323678 A JP9323678 A JP 9323678A JP 32367897 A JP32367897 A JP 32367897A JP H10159502 A JPH10159502 A JP H10159502A
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Abstract
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 翼は、先端部と、根本部と、プラットホ
ームと、上記先端部と上記プラットホームの間に配置さ
れた翼領域と、から構成されている。上記翼領域は、前
縁と後縁とを有している。金属コーティングは、上記前
縁と上記後縁に沿って延びているが、上記プラットホー
ム付近では上記前縁部分と上記後縁部分には施されては
いない。
Description
エンジンの翼に関し、より詳細には耐疲労特性が改善さ
れたガスタービンエンジンの翼に関する。
機に用いられるガスタービンエンジンにおいては、高い
回転速度と高温において運転されて、性能及び効率が向
上されている。燃料供給のために航空機が着陸すること
なく飛行できる範囲を増加させる必要があるので、性能
及び効率を改善が強く要求されている。
ベーン及びタービンブレード用途と言った多くの点で限
界的な用途である上記エンジンの部品に、主としてニッ
ケル基超合金及びコバルト基超合金を用いている。しか
しながら、運転温度が上昇すると、上記ベース合金材料
の特性限界に近づいて行くこととなる。
を、過酷な運転条件から保護するためにコーティングを
使用する試みがなされてきた。特に、熱バリヤコーティ
ングシステムは、タービンブレードの保護のためにます
ます用いられるようになってきており、上記ブレードの
寿命を向上させると共に、燃費を向上させるようになっ
ている。
は、異なった2つのコーティングを組み合わせて用いる
ものを挙げることができ、これらのうちの1つのコーテ
ィングとしては、上記超合金基体に設けられる金属材料
(接着コート)であり、もう1つのコーティングは、上
記金属材料の設けられるセラミック材料(トップコー
ト)である。代表的なセラミック材料としては、米国再
発行特許Re.33,876号及び米国特許第4,32
1,311号を挙げることができる。
られて、上記基体が酸化により劣化しないようにしてい
る。上記金属材料は、多くの場合アルミナイド、すなわ
ちMCrAlY材料であり、ここに、Mは、ニッケル
(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、又はそれら
の混合物である。ガスタービン工業において知られてい
る代表的なMCrAlY材料としては、例えばヘット
(Hecht)等による米国特許第3,928,026
号に開示のNiCoCrAlYコーティング、及びグプ
タ(Gupta)等による米国特許第4,585,48
1号に開示のNiCoCrAlY+Hf+Siコーティ
ングを挙げることができる。
与えることに加えて、上記金属材料は、上記セラミック
材料を上記基体へと接着させている。しかしながら、上
記金属材料は、エンジンの重量を増加させてしまうこと
になり、エンジン効率を低下させてしまうことになる。
通常のエンジン運転温度においてはその基体合金材料よ
りも柔軟性があまりなく、疲労が蓄積されてしまうとい
う結果を生じる。
者及び技術者は、過酷な運転環境に耐えることができる
ガスタービンエンジン用の翼の必要性を満たすべく検討
を続けてきた。
強度が改善された翼が特に必要とされてきたのである。
従って、本発明は、疲労強度を改善したガスタービンエ
ンジン用翼及びその製造方法を提供することにある。
から上記金属接着コート材料を排除することによって疲
労強度が著しく改善されることを見出したことに基づい
てなされたのである。
された翼が提供される。本発明の翼は、先端部と、根本
部と、プラットホームと、上記先端部と上記プラットホ
ームの間に配置された翼領域と、を有している。上記翼
領域は、前縁と、後縁と、を有している。金属コーティ
ングは、上記前縁と上記後縁の間に沿って延びている
が、上記プラットホーム付近の上記前縁と上記後縁には
施されていない。本発明者等は、上記プラットホーム近
辺の位置が、高いサイクル疲労限界を定め、かつ、熱−
機械的疲労の生じる位置であることを見出し、本発明に
至ったのである。試験により、上記プラットホーム付近
の上記前縁部と上記後縁部から上記金属コーティングを
排除することによって、上記翼の高サイクル疲労強度及
び熱−機械的疲労強度を向上させることができることが
判明した。このことによってより耐久性の向上した設計
を行うことができることとなる。
図面をもってする材料の実施形態の詳細な説明によって
明らかとなろう。
ンジン用のブレードを参照して説明するが、これは本発
明を制限するものではなく、例示的な期待を示したもの
である。図1は、中空のタービンブレード2を示す。上
記ブレード2は、先端部4と、根本部6と、上記先端部
4と根本部6の間に配置された翼領域8と、を有してい
る。上記翼領域8は、前縁16及び後縁14の他、正圧
面10と、負圧面12と、を有している。
するために用いられている。本発明は、例えば、多結晶
柱状結晶粒子を有する翼や、単結晶合金翼等の鋳造され
た超合金翼に対して適用可能である。
材料であっても良く、具体的には、ニッケル基超合金又
はコバルト基超合金を挙げることができる。通常では、
ガスタービンエンジン翼は、ニッケル基超合金又はコバ
ルト基超合金によって製造されており、これらは、鋳造
体又は機械加工のいずれかによって形成することができ
る。ニッケル基超合金は、γプライム相(Ni3Al,
Ti)によって強化されたニッケルを主成分とした超合
金である。上記超合金は、約8〜約20%のクロムと、
約10〜20%のコバルトを含有していても良い。耐熱
性金属、例えばまた、Mo,W,Ta,Cb(Nbの英
語名)が存在していても良い。上記コバルト基超合金
は、単一の主要強化相を有する物ではないが、Mo,
W,Ta,Cb等との固溶体、又はCr,Ti,及び耐
熱性金属の炭化物が存在することによってその強度を発
現させている。C(炭素)は、上記各合金中に存在して
いるが、これによって炭化物強化がなされている。Cr
は、コバルト基超合金中に約20%の量で含まれていて
も良い。
合金組成では、デュール(Duhl)等の米国特許4,
719,080号にも開示されているような成分も本願
においては参照することができる。上記明細書では、さ
らに広い組成範囲を開示しており、重量%で、3〜12
Cr,0〜3Mo,3〜10W,0〜5Re,6〜12
Ta,4〜7Al,0〜15Co,0〜0.045C,
0〜0.02B,0〜0.1Zr,0〜0.8Hf,0
〜2Nb,0〜1V,0〜0.7Ti,0〜10(Ru
+Rh+Pd+Os+Ir+Pt),0〜0.1Y,L
a,Sc,Ce,ランタニド系列又はアクチニド系列,
及びバランス成分のNiを挙げることができる。
させるため、セラミック材料が上記ブレード2に続いて
塗布される場合には、上記ブレード2又はその他の基体
としての上記超合金材料の好適な特性は、約2100゜
F(1149℃)の高温の運転条件下でセラミック材料
を基体に接着させておくための金属接着コート材料が必
要である。最も普通に用いられる超合金材料は、金属接
着コートを必要とする。発明者等は、鋭意検討の結果、
重量%での組成で、5Cr,10Co,1.9Mo,
5.9W,3.0Re,8.4Ta、5.65Al,
0.25Hf,0.013Y,その他はバランス成分と
してのNiの組成が、本発明の上述した場合に特に好適
な金属接着コート用材料であることを見出した。
法、例えばグリッドブラスティングによって清浄化され
ることが好ましい。コーティング18は、その後上記ブ
レード2に施される。好適なコーティングとしては、耐
酸化性及び耐浸食性を付与することができるようなコー
ティングを挙げることができる。この様なコーティング
18としては、アルミナイド、すなわちMCrAlYコ
ーティングを挙げることができ、ここで、Mは、ニッケ
ル(Ni),コバルト(Co),鉄(Fe),又はこれ
らの混合物である。好適なMCrAlYコーティングと
しては、具体的には、ヘット等による米国特許第3,9
28,026号に開示のNiCoCrAlY及びグプタ
等の米国特許第4,585,481号及び米国再発行特
許Re.32,121号に開示のNiCoCrAlY+
Hf+Siコーティングを挙げることができる。上記米
国特許第3,928,026号及び4,585,481
号及び米国再発行特許Re.32,121号の内容は、
本願においても参照することができる。
MCrAlYコーティングが特に好適である。例えば、
グプタ等は、5〜40Cr,8〜35Al,0〜2Y,
0.1〜7Si,0.1〜2Hf,Ni,Co又はそれ
らの混合物からなるバランス成分から構成される広い組
成範囲を開示している。グプタ等による表Iには、又柔
軟性を最適化した組成の他、用いることのできる基体の
タイプに依存する広い範囲の好適組成が開示されてい
る。
グを堆積させるためのいかなる既知の技術であっても用
いることができる。例えばグプタ等は、低圧プラズマス
プレイ法及びエレクトロンビーム物理気相体積法を開示
している。上記MCrAlYコーティングは、いかなる
好適な膜厚で施しても良く、典型的な厚さとしては、約
0.003インチ(0.008cm)から約0.007
インチ(0.018cm)である。
タービンエンジンの翼と言った超合金基体に、耐酸化性
と、耐浸食性と、を付与することが知られているととも
に、コーティング18として好適な材料であることが知
られている。上記アルミナイドコーティングは、又いか
なる好適な厚さで施すことができ、典型的には、アルミ
ナイドコーティングのアルミニウムリッチ表面の厚さ
は、約0.001インチ(0.003cm)である。
スで形成することができる。この埋封プロセスとは、不
活性材料と、アルミニウム源と、ハライドアクチベータ
を含んだ混合物を用いる。コートすべき上記超合金は、
コーティングボックス中に挿入され、上記粉体混合物で
被覆、すなわち埋封される。このコーティングボックス
を加熱器内に設置する。還元性ガス、又は不活性ガス
を、その後上記埋封物を通過させて流す。上記コーティ
ングプロセス中には、上記ハライドアクチベータは、ア
ルミニウム源と反応し、アルミニウム−ハライド蒸気を
発生させ、この蒸気は、上記超合金物体の表面を循環す
る。上記超合金物体の表面と接触すると、上記蒸気は、
分解し、上記超合金表面にアルミニウムを堆積させ、上
記ハライドが放出されることで、上記アルミニウム源と
接触し、上述の化学反応が連続的に行われることにな
る。この様にして堆積したアルミニウムは、その後上記
超合金表面からNiと化合して行き、アルミニウムリッ
チ表面、すなわち上記超合金物体上にコーティングを形
成する。
面層を形成するための別の既知の技術は、気相アルミナ
イド化プロセスである。通常、このプロセスでは、上記
超合金物体は、上記粉体混合物に埋封されるのではな
く、上記粉体混合物上に、これと接触しないようにして
吊り下げられる。
特許第4,148,275号,4,005,989号,
第4,132,816号,第5,366,765号にも
開示されており、これらはすべて本願出願人に帰属され
るものであり、これらを本願において参照することがで
きる。
特定材料を提案するものではなく、上記コーティング1
8の上記翼上における位置が特徴的な効果を有すること
を見いだしたのである。特に、本発明者等は、上記コー
ティング18を上記翼の全外側面に行うのではなく、上
記ブレード2の選択された位置に施すことにより、上記
ブレード2の疲労強度が著しく改善されることを見いだ
したのである。
転温度において上記ブレード基体合金よりももろい傾向
にある。従って、金属コーティングを上部に有するブレ
ード位置は、上記金属コーティングを有しないブレード
位置よりも上記ブレード所定の位置においてクラックが
開始してしまう高い傾向がある。試験によって、上記プ
ラットホーム付近の上記前縁及び上記後縁から上記金属
コーティングを取り去ると、高サイクル疲労強度が約4
0%増加することが示された。試験は又、上記位置に上
記金属コーティングを施さない場合に、熱−機械的疲労
性が向上するのも示した。
は、従来のように上記翼領域8の全外側面ではなく、上
記ブレード2の上記前縁16と上記後縁14の一部に配
置されている。上記コーティング18は、上記前縁16
と上記後縁14の全長にわたって延びていないことが好
ましい。上述したように、本発明者等は、上記ブレード
2の疲労特性の向上が、上記プラットホーム22付近の
前縁16と後縁14の底部部分に、上記コーティング1
8が配置されていない場合に達成されることを見出した
のである。
て、先端部14と上記前縁16の交点から延ばされてい
ても良い。同様に、コーティング18は上記後縁14に
沿って、先端部4と上記後縁14の交点から延ばされて
いても良い。しかしながら、コーティング18は、上記
前縁16又は後縁14のいずれにおいても、上記プラッ
トホーム22に下がって行く方向に、全長にわたって延
ばされていない。本発明者等は、概ね上記コーティング
18が、上記ブレード2の上記前縁16及び後縁14に
沿って上記先端部4に向かって、径方向外側にあるプラ
ットホーム22の流路面から通常のように測定して約0
%スパンから約25%スパンまでは上記コーティングを
施さないことが好ましいことを見出した(本願中で用い
る%スパンは、径方向外側に向かった先端部4のプラッ
トホーム22の上記流路面20から測定した値を意味す
る)。最大では、図1に示すようにコーティング18
は、上記ブレード2の上記前縁16及び後縁14に沿っ
て、約0%スパンから約40%スパンまで施されていな
いことが好ましい。
るべく、コーティング18を上記翼領域8の高応力領域
に施さないようにすべきであることを見出したものであ
る。この領域は、上記プラットホーム22付近の位置に
ある上記前縁16部分及び上記後縁14部分となる傾向
が高い。特に、本発明者等は、最小のコーティング18
でも、上記前縁領域16と上記後縁領域14におけるそ
れらの上記翼のプラットホームのフィレ領域24には施
さないことが好ましいことを見出したのである。また、
どのように冷却ホールが上記前縁16に施されていて
も、コーティング18は、上記前縁16に沿って上記先
端部から延びて、上記前縁16上のすべての冷却ホール
列の中でもおよそ最下部列の直上で停止されていること
が好ましいので、上記冷却ホールは、0〜40%スパン
範囲内に位置決めされるように配置するのが好ましい。
同様に、吐出スロットが上記後縁14上に位置決めされ
ている場合、上記コーティング18は、最下部から10
番目の吐出スロット付近の領域において、上記後縁14
上には位置決めされないようにすべきである。これは、
この領域が多くの場合高サイクル疲労を決定してしまう
領域であり、従って上記コーティング18は、上記領域
には施さないことが必要であり、これが0〜40%のス
パン範囲となるようにする特徴となっているためであ
る。
ンブレードは、典型的には約50%スパンから約75%
スパンの間が最も高温となっている。翼領域全外側面に
金属接着コート材料及びセラミック熱バリヤ材料を施し
た翼の試験において見られることであるが、約40%ス
パン付近以上で上記セラミック材料の剥離が上記翼の上
記前縁及び後縁に沿って生じ、その下側にある金属接着
コート材料が露出する。従って、約40%スパン以上で
は上記前縁から後縁までの間で金属接着コート材料を排
除することは、不必要にセラミック材料を剥離させるこ
とになるので、基体金属合金が所望しないにも拘わらず
露出してしまうので必要ではないより詳細には、約50
%スパンを超えた上記翼の前縁は、アウタエアシールの
剥離が生じる。この剥離は、下流側の翼の前縁に衝突す
ることとなる少量の材料を発生させるに過ぎない。さら
に、上記ガス流路内のいかなる材料でも、上記翼の前縁
付近のすべてのセラミック材料を剥離させる可能性があ
る。しかしながら、このような剥離は、典型的には上述
したように、より内側では発生しないので、上記プラッ
トホーム付近での前縁剥離のリスクは低いのである。
ム付近の後縁部温度は、典型的には、50%スパン〜7
5%スパンまでの翼部分ほどには高くない。しかしなが
ら、約40%スパン以上では、上記翼の後縁は、上記プ
ラットホーム付近での上記翼部分よりもかなり熱くなっ
ていて、これは幾何学的に冷却しずらいことによる。従
って、上記後縁では金属接着コート材料を、約40%よ
り上に施すことが望ましい。加えて、エンジン内のどの
ような破片であっても、遠心力によって外側へと回転し
て行くので、エンジン運転中は、上記プラットホーム付
近の約40%スパンまでの後縁に沿って剥離は発生せ
ず、従って上記翼のプラットホーム付近での後縁には衝
突しないこととなる。
あるように、コーティング18は、上記翼領域8の上記
正圧面10又は負圧面12上には実質的に施されない。
通常では、コーティング18は、それぞれ前縁16から
計って、上記翼領域8の上記正圧面10上で約0.25
インチ(0.64cm)から約0.50インチ(1.2
7cm)だけ、軸方向に延び、上記翼領域8の上記負圧
面12上で約0.25インチ(0.64cm)から約
0.5インチ(1.27cm)だけ延ばされていても良
い。同様に、コーティング18は、それぞれ後縁14か
ら計って、上記翼領域8の上記正圧面10上で約0.2
5インチ(0.64cm)から約0.50インチ(1.
27cm)だけ、軸方向に延び、上記翼領域8の上記負
圧面12上で約0.25インチ(0.64cm)から約
0.5インチ(1.27cm)だけ延ばされていても良
く、上記後縁14付近の上記正圧面10及び上記負圧面
12の最も温度が高い領域をコートするようにされてい
ても良い。
域8の基体金属温度耐久性の他にも、上記ブレード2の
サイズ、上記前縁16の厚さ、上記前縁16の角度配置
等の因子によって変化させることができることが理解さ
れよう。
18を施す前に用いられて、上記コーティング18を、
確実に所望する部分に施されていても良い。
領域8の上記正圧面10及び上記負圧面12に実質的に
施さないことも可能であることが明らかとされた。この
理由としては、上記各面は、例えば外部物体損傷(FO
D)と言った激しい衝撃による損傷を受けることが少な
いためである。加えて、上記翼8のこれらの面は、冷却
が必要とされる位置に配設された冷却ホールを通して上
記各面に沿って流される冷却空気によって容易に冷却す
ることが可能だからである。
8は、上記翼領域8にすぐ隣接した上記正圧面10と上
記負圧面12の他、上述したように前縁16及び後縁1
4にも施されていて、これは例えば図2に示されてい
る。しかしながら、この実施例は、好適ではあるもの
の、上記翼領域8上のコーティング18が増加すること
によるエンジンの重量増加を引き起こすといった好まし
くない点も有している。
ようなアルミナイドコーティングは、上記翼領域8の全
外側面に施されても良い。MCrAlYコーティング1
8は、その後に上述したように施されても良い。これと
は別に、MCrAlYコーティング18は、上述のよう
に翼領域8に施すこともできる。さらにアルミナイドコ
ーティングを、その後上記コーティング18上に、上記
翼領域8の全外側面となるように施すこともできる。こ
れらの実施例は、浸食及び酸化による劣化に対し、さら
に保護を与えることとなる。
その後に除去される。所望により、好適なセラミック材
料を、上記ブレード2の上記翼領域8上に施すことがで
きる。上記セラミック材料としては、米国再発行特許第
Re.33,876号,第4,321,311号,4,
405,659号,5,262,245号及び5,08
7,477号に開示された材料を挙げることができる。
本願においては、これらの内容を参照することができ
る。代表的なセラミック材料は、エレクトロンビーム物
理的気相堆積法又はプラズマスプレイ堆積法等によって
コートされた、マグネシア,セリア又はイットリアで安
定化されたジルコニアを挙げることができる。本発明者
等は、イットリア安定化ジルコニアが特にセラミック材
料として特に好適であることを見いだした。
疲労制限部位ではないことが理解されよう。当業者によ
れば、上記先端部4は、従来では、当業界で知られた好
適な材料によって処理/コートされていてもよいことが
理解されよう。これらの材料としては、具体的には立方
晶系の窒化ホウ素を挙げることができるが用途に応じて
他のものも用いることができる。
ることができることにある。本発明の別の効果は、上記
コーティング18を、コートがなされることによって疲
労限界位置を形成してしまうことになる上記翼のプラッ
トホーム22付近の曲線部の側部中間翼弦領域に施さな
いことにある。さらに本発明の効果としては、本発明の
翼は、重量が低減されるのでエンジン効率を向上させる
点にある。
してきたが、形態及び細部における種々の変更であって
も、本発明の趣旨の範囲内で行うことができることは明
らかである。
Claims (16)
- 【請求項1】 先端部と、根本部と、流路面を有するプ
ラットホームと、前記先端部及び前記プラットホームの
間に配置され、前縁と、後縁と、を備えた翼領域と、か
ら構成され、金属コーティングが前記プラットホーム近
傍の前記前縁及び前記後縁を除いて、前記前縁及び前記
後縁に沿って設けられていることを特徴とする翼。 - 【請求項2】 前記金属コーティングは、前記プラット
ホーム近傍の前記前縁及び前記後縁から、プラットホー
ムフィレ領域を除いて前記前縁及び前記後縁に沿って配
置されていることを特徴とする翼。 - 【請求項3】 前記翼は、重量%で3〜12Cr,0〜
3Mo,3〜10W,0〜5Re,6〜12Ta,4〜
7Al,0〜15Co,0〜0.045C,0〜0.2
B,0〜0.1Zr,0〜0.8Hf,0〜2Nb,0
〜1V,0〜0.7Ti,0〜10(Ru+Rh+Pd
+Os+Ir+Pt),0〜0.1Y,及びLa,S
c,Ce,ランタニド系列又はアクチニド系列,バラン
ス成分としてのNiの組成からなる請求項1に記載の
翼。 - 【請求項4】 翼組成が、5Cr,10Co,1.9M
o,5.9W,3.0Re,8.4Ta,5.65A
l,0.25Hf,0.013Y,バランス成分として
のNiを含んでなることを特徴とする請求項1に記載の
翼。 - 【請求項5】 前記金属コーティングは、MCrAlY
の組成を有しており、Mは、ニッケル(Ni)、コバル
ト(Co)、鉄(Fe)又はそれらの混合物から選択さ
れることを特徴とする請求項1に記載の翼。 - 【請求項6】 前記MCrAlYコーティングは、重量
%で5〜40Cr,8〜35Al,0〜2Y,0.1〜
7Si,0.1〜2Hf,と、Ni,Co及びそれらの
混合物から選択されたバランス成分と、の組成とされて
いることを特徴とする請求項5に記載の翼。 - 【請求項7】 前記金属コーティングは、アルミナイド
コーティングであることを特徴とする請求項1に記載の
翼。 - 【請求項8】 前記金属コーティングは、前記前縁及び
前記後縁の25%スパンを除き、前縁及び後縁に沿って
前記プラットホームの流路面から計って径方向先端部へ
と向かって延ばされていることを特徴とする請求項1に
記載の翼。 - 【請求項9】 前記金属コーティングは、前記前縁及び
前記後縁の40%スパンを除き、前縁及び後縁に沿って
前記プラットホームの流路面から計って径方向先端部へ
と向かって延ばされていることを特徴とする請求項1に
記載の翼。 - 【請求項10】 前記金属コーティングは、さらに前記
前縁及び前記後縁上の前記金属コーティングによって境
界付けられた前記翼領域の正圧面部分及び負圧面部分に
まで配置されていることを特徴とする請求項8に記載の
翼。 - 【請求項11】 前記金属コーティングは、さらに前記
前縁及び前記後縁上の前記金属コーティングによって境
界付けられた前記翼領域の正圧面部分及び負圧面部分上
に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の
翼。 - 【請求項12】 前記翼領域には、セラミック材料が配
置されていることを特徴とする請求項1に記載の翼。 - 【請求項13】 アルミナイドコーティングは、前記M
CrAlYコーティングの下側、かつ上記翼領域上に配
置されていることを特徴とする請求項5に記載の翼。 - 【請求項14】 アルミナイドコーティングは、前記M
CrAlYコーティングの上側前記翼領域上に配置され
ていることを特徴とする請求項5に記載の翼。 - 【請求項15】 前記翼は、タービンブレードであるこ
とを特徴とする請求項1に記載の翼。 - 【請求項16】 耐疲労特性を有する翼の製造方法であ
って、この製造方法は、 先端部と、根本部と、流路面を有するプラットホーム
と、前記先端部及び前記プラットホームの間に配置さ
れ、前縁と、後縁と、を備えた翼領域と、を有する翼を
与えるステップと、 前記翼の前記プラットホーム近傍の前縁部分及び後縁部
分を除いた前記前縁及び前記後縁に金属コーティングを
施すステップと、を有することを特徴とする方法。
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