JP2004232460A - 内燃機関の失火検出装置 - Google Patents

内燃機関の失火検出装置 Download PDF

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佳範 前川
Keiji Wakahara
啓二 若原
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Abstract

【課題】車載バッテリが取り外されたときでも、失火判定用の学習値の記憶を保持できて、バッテリの取替え後の始動直後から失火を実用的な精度で検出することができると共に、長期使用にも十分に耐え得るようにする。
【解決手段】各気筒の爆発行程毎の回転変動を検出すると共に、正常燃焼時の回転変動検出値のばらつきを学習し、この学習値と各気筒の爆発行程毎の回転変動検出値とを用いて各気筒の失火の有無を判定する。エンジン運転中に新たな学習値を演算する毎にバックアップRAM34の学習値の記憶データを書き換え、IGスイッチ33のOFF操作時に、バックアップRAM34に記憶されている学習値をEEPROM35に書き込む。これにより、EEPROM35の学習値の書き換え回数を保証回数以下に制限する。その後、IGスイッチ33のON操作時にEEPROM35に保存されている学習値をバックアップRAM34に書き込む。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の回転変動に基づいて失火を検出する内燃機関の失火検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の運転中に失火が発生すると、機関回転速度が瞬間的に低下することから、一般的な失火検出装置は、特許文献1(特開平6−229311号公報)に記載されているように、各気筒の爆発行程毎に回転変動量を検出して、この回転変動量を所定の失火判定値と比較して失火の有無を判定するようにしている。
【0003】
しかし、正常燃焼時でも気筒間の燃焼ばらつきによって回転変動検出値がばらついたり、或は、クランク角センサの製造公差によって回転変動検出値がばらつくことがある。このような失火以外の原因による回転変動検出値のばらつきは、失火検出精度を低下させる原因となるため、特許文献2(特開平10−54295号公報)に記載されているように、正常燃焼時に回転変動検出値のばらつきを学習し、この学習値を用いて回転変動検出値を補正処理することで、気筒間の燃焼ばらつきや製造公差によるばらつきの影響を取り除いて失火を検出できるようにしたものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−229311号公報(第2頁〜第3頁等)
【特許文献2】
特開平10−54295号公報(第4頁〜第5頁等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、失火判定用の学習値は、内燃機関の停止中(イグニッションスイッチのオフ中)でも、次の始動後に使用するために記憶保持する必要があるため、上記特許文献2に記載されているように、学習値を記憶するメモリとして、バックアップ電源を備えたRAM(いわゆるバックアップRAM)が用いられる。通常、このバックアップ電源は、車載バッテリから電源電圧が供給されるため、車載バッテリが取り外されると、バックアップRAMに電源が供給されなくなって、バックアップRAMに記憶した学習値のデータが消えてしまう。このため、車載バッテリが取り外されると、次にバッテリが取り付けられて学習が完了するまで、失火発生状態であっても、失火を検出できず、失火を正常燃焼と誤判定しながらエンジン制御を継続してしまうという問題があった。
【0006】
また、一般に、学習精度を向上させるために、失火発生時に学習を禁止し、正常燃焼時のみ回転変動検出値のばらつきを学習するようにしているが、上述したように車載バッテリの取り外しによって失火を検出できなくなると、正常に失火を検出できる状態に復帰するまで、失火発生時の回転変動検出値のばらつきを正常燃焼時の回転変動検出値のばらつきと誤判定して学習してしまい、学習精度が悪化して、失火検出精度が悪化するという問題があった。
【0007】
以上説明した問題を解決するために、学習値を記憶するメモリとして、バックアップRAMに代えて、バックアップ電源を必要としないEEPROM等の書き換え可能な不揮発性メモリを用い、運転中に学習値を演算する毎に、不揮発性メモリの学習値の記憶データを書き換えることが考えられる。
【0008】
しかし、周知のように、EEPROM等は、書き換え回数に制限があるため、15年以上の長期使用(膨大な書き換え回数)に耐え得ることが要求される車両用のメモリとしては、書き換え回数に制限があるEEPROM等を使用できず、バックアップRAMを使用せざるを得ないというのが実状であった。
【0009】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、車載バッテリが取り外されたときでも、失火判定用の学習値の記憶を保持できて、バッテリの取替え後の始動直後から失火を実用的な精度で検出することができると共に、長期使用にも十分に耐え得る内燃機関の失火検出装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の内燃機関の失火検出装置は、学習手段で学習した失火判定用の学習値を記憶する記憶手段として、RAMの他に、書き換え可能な不揮発性メモリを設け、前記RAMの学習値の記憶データは、前記学習手段で新たな学習値を演算する毎に書き換え、前記不揮発性メモリの学習値の記憶データは、“所定の条件”が成立したときのみ書き換えるようにしたものである。このようにすれば、運転中の学習値の演算回数(RAMの書き換え回数)が多くても、不揮発性メモリの学習値の書き換え回数を比較的少ない回数に制限することができ、長期使用にも十分に耐え得る。しかも、学習値の変動は経時変化等によって緩やかに生じるものであるため、本発明のように不揮発性メモリの学習値の書き換え回数を制限しても、不揮発性メモリに記憶保持する学習値の実用的な精度を確保することができ、車載バッテリの取替え後の始動直後から、不揮発性メモリに保存されている学習値を用いて、失火を実用的な精度で検出することができる。
【0011】
この場合、不揮発性メモリの学習値の記憶データを書き換えるタイミング(所定の条件)は、1回又は所定回数走行する毎(請求項2)、或は、所定期間経過毎又は所定距離走行毎(請求項3)、或は、失火を検出する毎(請求項4)のいずれであっても良い。これらいずれの場合でも、不揮発性メモリの学習値の書き換え回数を保証回数以下に制限することができる。
【0012】
また、運転中に新たな学習値を演算する毎に書き換えるRAMは、車載バッテリから電源電圧が常時供給されるバックアップ電源を備えたバックアップRAMを用いるようにすると良い(請求項5)。このようにすれば、車載バッテリが取り外されないときは、内燃機関の始動直後から、バックアップRAMに保存されている最新の学習値を用いて失火を精度良く検出することができる。
【0013】
この場合、車載バッテリが取り外されて該RAMの学習値の記憶データが消えたときには、該RAMのバックアップ電源が復帰した時点で、前記不揮発性メモリに保存されている学習値のデータを該RAMに書き込むようにすれば良い(請求項6)。このようにすれば、車載バッテリの取替え後の始動直後から、不揮発性メモリに保存されている学習値をRAMに書き込んで、失火を実用的な精度で検出することができる。
【0014】
また、不揮発性メモリの学習値の記憶データは、イグニッションスイッチのオフ操作時に書き換え、該イグニッションスイッチのオン操作直後の初期化処理時に前記不揮発性メモリに保存されている学習値のデータを前記RAMに書き込むようにしても良い(請求項7)。通常、車載バッテリの取り外しは内燃機関の停止中(イグニッションスイッチのオフ後)に行われるため、不揮発性メモリの学習値の記憶データを、イグニッションスイッチのオフ操作時に書き換えれば、内燃機関の停止中に最新の学習値を不揮発性メモリに保存しておくことができ、車載バッテリの取替え後の始動直後から、不揮発性メモリに保存されている最新の学習値をRAMに書き込んで、失火を精度良く検出することができる。この場合、学習値を書き込むRAMはバックアップ電源のない一般的なRAMを使用しても良く、勿論、バックアップRAMを使用しても良いことは言うまでもない。
【0015】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]
以下、本発明の実施形態(1)を図1乃至図8に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。エンジン11(内燃機関)の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、DCモータ等によって開度調節されるスロットルバルブ15とスロットル開度を検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。
【0016】
また、スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク17が設けられ、このサージタンク17に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられている。また、サージタンク17には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ21が取り付けられ、各気筒の点火プラグ21には、点火時期に同期して点火コイル28(図2参照)で発生した高電圧が印加される。
【0017】
一方、エンジン11の排気管22には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒等の触媒23が設けられ、この触媒23の上流側に、排出ガスの空燃比又はリーン/リッチ等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられている。また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する水温センサ25や、エンジン11のクランク軸が一定クランク角(例えば30℃A)回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ26が取り付けられている。このクランク角センサ26のパルス信号のカウント値からクランク角を検出すると共に、該パルス信号の出力周期(出力間隔)からエンジン回転速度が検出される。また、エンジン11のシリンダヘッドには、カム軸の回転に同期して気筒判別信号を出力するカム角センサ29(図2参照)が取り付けられ、このカム角センサ29の気筒判別信号とクランク角センサ26のパルス信号のカウント値とに基づいて気筒判別を行う。
【0018】
前述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)31に入力される。このECU31の電源端子には、メインリレー32を介して車載バッテリ(図示せず)から電源電圧が供給され、ECU31のキーSW端子には、イグニッションスイッチ(以下「IGスイッチ」と表記する)33のON/OFF信号が入力される。メインリレー32のリレー接点32aを駆動するリレー駆動コイル32bは、ECU31のメインリレーコントロール端子に接続され、IGスイッチ33がON(オン)されたときに、リレー駆動コイル32bに通電することで、リレー接点32aがONして、ECU31に電源電圧が供給される。そして、リレー駆動コイル32bへの通電をOFF(オフ)することで、リレー接点32aがOFFして、ECU31への電源供給がOFFされる。
【0019】
また、ECU31には、記憶手段としてRAM34の他に、書き換え可能な不揮発性メモリであるEEPROM35が設けられている。更に、ECU31には、車載バッテリから電源電圧が常時供給されるバックアップ電源36が設けられ、このバックアップ電源36からRAM34に動作電圧が供給されるようになっている。従って、RAM34は、エンジン11の停止中でも記憶データを保持するバックアップRAMとなっている。
【0020】
ECU31は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROMに記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁20の燃料噴射量や点火プラグ21の点火時期を制御する。
【0021】
ECU31は、エンジン運転中に図3の失火判定ルーチンを実行することで、各気筒の爆発行程毎の回転変動を検出すると共に、正常燃焼時の回転変動検出値のばらつきを学習し、この学習値と各気筒の爆発行程毎の回転変動検出値とを用いて各気筒の失火の有無を判定し、失火検出時には警告ランプ37を点灯するようにしている(又はインストルメントパネルの警告表示部に失火の警告を表示するようにしても良い)。
【0022】
更に、本実施形態(1)では、図4の学習値記憶ルーチンによってエンジン運転中に新たな学習値を演算する毎にバックアップRAM34の学習値の記憶データを書き換え、図7のEEPROM記憶ルーチンによってIGスイッチ33のOFF操作時に、バックアップRAM34に記憶されている最新の学習値をEEPROM35に書き込んだ後、メインリレー32をOFFして、ECU31への電源供給をOFFするようになっている。
【0023】
以下、ECU31が実行する失火判定・学習値記憶に関する各ルーチンの処理内容を具体的に説明する。
図3の失火判定ルーチンは、エンジン運転中に所定クランク角毎(例えば30℃A毎)に割り込み処理により起動される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、クランク軸が1行程分のクランク角(4気筒エンジンの場合は180℃A)回転するのに要した時間を算出して、その時間から今回の回転角速度ω(i) を算出する。
【0024】
この後、ステップ102に進み、次式により回転変動検出値dlrnを算出する。
dlrn={ω(i−1) −ω(i) }−{ω(i−5) −ω(i−1) }/4
ここで、ω(i−1) は1行程前(前回の爆発行程の気筒)の回転角速度であり、ω(i−5) は5行程前(今回の爆発行程の気筒の1サイクル前)の回転角速度である。{ω(i−1) −ω(i) }は、爆発行程が連続する気筒間の回転変動量であり、{ω(i−5) −ω(i−1) }は、今回の爆発行程の気筒の1サイクル間の回転変動量である。上記ステップ101、102の処理は、特許請求の範囲でいう回転変動検出手段としての役割を果たす。
【0025】
回転変動検出値dlrnの算出後、ステップ103に進み、回転変動検出値dlrnから学習値Gdlrnを差し引いて、失火判定用の回転変動パラメータΔωを求める。
Δω=dlrn−Gdlrn
この学習値Gdlrnは、バックアップRAM34に記憶されている学習値マップ(図5参照)から現在の運転条件(エンジン回転速度と吸気管圧力)に応じた学習値Gdlrnを読み出して使用する。
【0026】
この後、ステップ104に進み、回転変動検出値dlrnの学習が完了したか否かを判定し、回転変動検出値dlrnの学習が完了していなければ、ステップ108に進み、図4の学習値記憶ルーチンを実行して、次のようにして学習値Gdlrnを演算してバックアップRAM34に記憶する。
【0027】
まず、ステップ201で、現在のエンジン回転速度と吸気管圧力を読み込んだ後、ステップ202に進み、今回の爆発行程の気筒の学習値マップのうちのいずれの学習領域を学習するのか決定する。この後、ステップ203に進み、今回の学習領域に記憶された学習値Gdlrn(i−1) を読み出して、この学習値Gdlrn(i−1) と回転変動検出値dlrnとを用いて、次のなまし処理式により、新たな学習値Gdlrn(i) を演算して、今回の学習領域の学習値Gdlrnのデータを書き換える。
Gdlrn(i) =dlrn×1/K+Gdlrn(i−1) ×(K−1)/K
ここで、Kはなまし係数である。以上説明した図4の学習値記憶ルーチンは、特許請求の範囲でいう学習手段としての役割を果たす。
【0028】
各気筒の学習値マップの全領域の学習値Gdlrnの更新(書き換え)が所定回数以上実行されたときに、回転変動検出値dlrnの学習が完了し、図3のステップ104で「Yes」と判定されて、ステップ105に進み、失火判定用の回転変動パラメータΔωを所定の判定値と比較して失火の有無を判定する。このステップ105の処理が特許請求の範囲でいう失火判定手段としての役割を果たす。
【0029】
失火判定用の回転変動パラメータΔωが判定値よりも大きいときには、失火発生と判断されて、ステップ106に進み、図6の失火検出ルーチンを実行して、警告ランプ37を点灯し(ステップ301)、失火検出時の運転条件のデータをバックアップRAM34に記憶する(ステップ302)。
【0030】
一方、失火判定用の回転変動パラメータΔωが判定値以下のときは、失火なしと判定し(ステップ107)、ステップ108に進み、図4の学習値記憶ルーチンを実行して回転変動検出値dlrnを学習する。失火検出時には、回転変動検出値dlrnの学習が行われず、正常燃焼時のみ、回転変動検出値dlrnの学習が行われる。
【0031】
図7のEEPROM記憶ルーチンは、ECU31の電源ON中(メインリレー32のON中)に周期的に実行される。本ルーチンが起動されると、まずステップ401で、IGスイッチ33がOFF操作されたか否かを判定し、OFF操作されていなければ、そのまま本ルーチンを終了する。その後、IGスイッチ33がOFF操作された時点で、ステップ402に進み、バックアップRAM34に記憶されている各気筒の学習値マップの全領域の学習値GdlrnをEEPROM35に保存した後、ステップ403に進み、メインリレー32をOFFして、ECU31への電源供給をOFFする。
【0032】
従って、本実施形態(1)では、IGスイッチ33のON中は、EEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データが書き換えられず、IGスイッチ33のOFF操作時のみEEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データが書き換えられる。エンジン停止中は、車載バッテリが取り外されても、EEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データが保持される。
【0033】
エンジン停止中に、IGスイッチ33がON操作されると、メインリレー32がONされて、ECU31に電源が投入され、図8の初期化ルーチンが実行される。この初期化ルーチンによって、EEPROM35に保存されている前回のIGスイッチ33のOFF操作時の学習値GdlrnのデータがバックアップRAM34に書き込まれる。
【0034】
以上説明した本実施形態(1)では、IGスイッチ33のOFF操作時にEEPROM35に最新の学習値Gdlrnを保存し、IGスイッチ33のON操作時にEEPROM35に保存されている最新の学習値GdlrnをバックアップRAM34に書き込むようにしたので、エンジン停止中に車載バッテリが取り外されてバックアップRAM34の学習値の記憶データが消えてしまっても、その後、バッテリを取り付けてエンジン11を始動するときに、EEPROM35に保存されている最新の学習値GdlrnをバックアップRAM34に書き込んで、始動直後から失火を精度良く検出することができる。しかも、IGスイッチ33のOFF操作時のみEEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データを書き換えるようにしたので、エンジン運転中の学習値Gdlrnの演算回数(RAM34の書き換え回数)が多くても、EEPROM35の学習値Gdlrnの書き換え回数を少ない回数に制限することができ、長期使用にも十分に耐え得る。
【0035】
尚、本実施形態(1)では、エンジン運転中に演算した学習値GdlrnをバックアップRAM34に記憶するようにしたが、ECU31に内蔵されたRAMの記憶容量に余裕があれば、エンジン運転中に演算した学習値Gdlrnを、ECU31に内蔵されたRAM(バックアップ電源のないRAM)に記憶するようにしても良い。この場合、エンジン停止中にRAMの学習値Gdlrnの記憶データが消えるが、IGスイッチ33のON操作時にEEPROM35に保存されている学習値GdlrnをRAMに書き込むようにすれば、本実施形態(1)と同じ効果を得ることができる。
【0036】
また、回転変動検出値dlrn、学習値Gdlrn、失火判定用の回転変動パラメータΔωの演算方法は、適宜変更しても良く、例えば、これらを回転角速度ではなく、クランク軸が所定クランク角回転するのに要した時間(周期)で表すようにしても良い。
【0037】
[実施形態(2)]
上記実施形態(1)では、IGスイッチ33のON操作時にEEPROM35に保存されている学習値GdlrnのデータをバックアップRAM34に書き込むようにしたが、エンジン停止中に車載バッテリが取り外されなければ、エンジン停止中でも、バックアップRAM34の学習値Gdlrnの記憶データが保持されるため、エンジン停止中に車載バッテリが取り外されたときのみ、EEPROM35に保存されている学習値GdlrnのデータをバックアップRAM34に書き込むようにしても良い。
【0038】
これを具体化した本発明の実施形態(2)では、図8の初期化ルーチンに換えて、図9の学習値回復ルーチンを実行する。図9の学習値回復ルーチンは、ECU31の電源ON中(メインリレー32のON中)に所定時間毎(例えば100ms毎)に実行される。本ルーチンが起動されると、まずステップ601で、車載バッテリが取り外されてバックアップRAM34がクリアされたか否かを判定し、バックアップRAM34がクリアされていなければ(車載バッテリが取り外されていなければ)、バックアップRAM34の記憶データを書き換えずに本ルーチンを終了する。
【0039】
これに対して、ステップ601で、バックアップRAM34がクリアされた(車載バッテリが取り外された)と判定されれば、ステップ602に進み、EEPROM35に保存されている前回のIGスイッチ33のOFF操作時の学習値GdlrnのデータをバックアップRAM34に書き込む。
以上説明した本実施形態(2)でも、前記実施形態(1)と同じ効果を得ることができる。
【0040】
[実施形態(3)]
上記実施形態(1)、(2)では、EEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データを書き換えるタイミング(条件)をIGスイッチ33のOFF操作時としたが、例えば、失火検出時にEEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データを書き換えるようにしても良い。
【0041】
これを具体化した本発明の実施形態(3)では、前記図3の失火判定ルーチンによって失火を検出したときに、図10の失火検出ルーチンを実行して、警告ランプ37を点灯し(ステップ701)、失火検出時の運転条件のデータをバックアップRAM34に記憶する(ステップ702)。この後、ステップ703に進み、今回のエンジン運転中に学習値GdlrnをEEPROM35に保存したことがあるか否かを判定し、既に保存済みであれば、そのまま本ルーチンを終了する。
【0042】
これに対して、今回のエンジン運転中に学習値GdlrnをEEPROM35に保存したことがなければ、ステップ704に進み、失火検出時の学習値GdlrnのデータをEEPROM35に保存する。
以上説明した本実施形態(3)でも、前記実施形態(1)と同じ効果を得ることができる。
【0043】
[その他の実施形態]
EEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データを書き換えるタイミング(条件)は、上記各実施形態に限定されず、例えば、走行回数(IGスイッチ33のON/OFF回数)が所定回数に達する毎にEEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データを書き換えたり、或は、所定期間経過毎(例えば所定積算運転時間毎)又は所定距離走行毎にEEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データを書き換えるようにしたり、或は、学習値Gdlrnの変化量(又は演算回数)が所定値以上になる毎にEEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データを書き換えるようにしても良い。要は、車両の保証期間中のEEPROM35の書き換え回数が保証回数以下となるように、適当な間隔をあけてEEPROM35の学習値Gdlrnの記憶データを書き換えるようにすれば良い。
【0044】
また、EEPROM35に、学習値Gdlrnの他に、失火検出時の運転条件のデータを保存するようにしても良く、この場合は、EEPROM35に保存されている学習値GdlrnのデータをバックアップRAM34に書き込む際に、失火検出時の運転条件のデータも書き込むようにすると良い。
【0045】
また、学習値Gdlrnのデータを保存する不揮発性メモリは、EEPROM35に限定されず、フラッシュメモリ等の他の書き換え可能な不揮発性メモリを使用しても良いことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)におけるエンジン制御システム全体の概略構成図
【図2】実施形態(1)のエンジン制御システムのブロック図
【図3】実施形態(1)の失火判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図4】実施形態(1)の学習値記憶ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図5】実施形態(1)の学習値マップの一例を概念的に示す図
【図6】実施形態(1)の失火検出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図7】実施形態(1)のEEPROM記憶ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図8】実施形態(1)の初期化ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図9】実施形態(2)の学習値回復ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図10】実施形態(3)の失火検出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、14…エアフローメータ、15…スロットルバルブ、18…吸気管圧力センサ、20…燃料噴射弁、21…点火プラグ、22…排気管、26…クランク角センサ、31…ECU(回転変動検出手段,学習手段,失火判定手段)、32…メインリレー、33…イグニッションスイッチ(IGスイッチ)、34…バックアップRAM(RAM)、35…EEPROM(書き換え可能な不揮発性メモリ)、36…バックアップ電源、37…警告ランプ。

Claims (7)

  1. 内燃機関の回転変動を検出する回転変動検出手段と、
    前記回転変動検出手段で検出した回転変動検出値のばらつきを学習する学習する学習手段と、
    前記学習手段で学習した学習値と前記回転変動検出手段で検出した回転変動検出値とを用いて失火の有無を判定する失火判定手段とを備えた内燃機関の失火検出装置において、
    前記学習手段で学習した学習値を記憶する記憶手段として、RAMの他に、書き換え可能な不揮発性メモリを設け、
    前記RAMの学習値の記憶データは、前記学習手段で新たな学習値を演算する毎に書き換え、
    前記不揮発性メモリの学習値の記憶データは、所定の条件が成立したときのみ書き換えることを特徴とする内燃機関の失火検出装置。
  2. 前記不揮発性メモリの学習値の記憶データは、1回又は所定回数走行する毎に書き換えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の失火検出装置。
  3. 前記不揮発性メモリの学習値の記憶データは、所定期間経過毎又は所定距離走行毎に書き換えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の失火検出装置。
  4. 前記不揮発性メモリの学習値の記憶データは、失火を検出する毎に書き換えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の失火検出装置。
  5. 前記RAMは、車載バッテリから電源電圧が常時供給されるバックアップ電源を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の失火検出装置。
  6. 前記車載バッテリが取り外されて該RAMの記憶データが消えた場合に、該RAMのバックアップ電源が復帰したときに、前記不揮発性メモリに保存されている学習値のデータを該RAMに書き込むことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の失火検出装置。
  7. 前記不揮発性メモリの学習値の記憶データは、イグニッションスイッチのオフ操作時に書き換え、該イグニッションスイッチのオン操作直後の初期化処理時に前記不揮発性メモリに保存されている学習値のデータを前記RAMに書き込むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の失火検出装置。
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