JP2004232092A - 溶融紡糸用口金パック - Google Patents
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Abstract
【課題】熱可塑性合成繊維のを溶融紡糸するための、溶融紡糸用口金パックに関して、溶融液の漏れを防止し、スピンブロックへの装着が容易である溶融紡糸用口金パックを提供するものである。
【解決手段】断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンが、リム構造のないブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属であって、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンがリム構造を有している溶融紡糸用口金パックにある。
【選択図】 なし
【解決手段】断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンが、リム構造のないブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属であって、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンがリム構造を有している溶融紡糸用口金パックにある。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性合成繊維の溶融紡糸用口金パックに関し、溶融液の漏れを防止し、スピンブロックへの装着が容易である溶融紡糸用口金パックに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン等の熱可塑性合成繊維の溶融紡糸において、熱可塑性樹脂の溶融液中の異物を除去し、溶融液を均一に分散させ、良好に紡糸口金から吐出させ、繊維を形成するための紡糸口金パック(口金パック)が用いられている。このような口金パックは、その内部に濾過部材、分配板、口金等からなる繊維化ユニットを組み込むため、数分割されており、これら構成部品の間隙から溶融液が漏れないように、シール用パッキンを介在させる。
【0003】
このシール機構は、口金パック内の溶融液の圧力をシール圧力とするセルフシール方式と、締め付けボルトによって強制的に締め付けて口金パックのシール性を確保する強制シール方式がある。
【0004】
セルフシール方式は、溶融液の圧力が極めて低い、溶融液導入初期の初期シール力が不足しており、溶融液漏れが発生しやすい。さらに、計量ポンプの故障等のトラブルによって一時的に送液を停止することにより溶融液圧力が急激に低下した場合、一旦、シール力が緩和し、パッキンと口金パック部品に間隙が生じて溶融液が滲出してくる。さらに、トラブル解消後の送液再開後の再昇圧によってパッキンと口金パック部品間に滲出した溶融液が口金パック外に漏れ出してしまう問題がある。
【0005】
締め付けボルトによる強制シール方式では、各ボルトを均一に締め付けなければ、特定ボルト、多くの場合最初に締め付けるボルトの周囲に、トルクが偏って集中してしまい、溶融液漏れを生じてしまう。そのため、ボルトの締め付けに十分な注意を払う必要があるため、作業者の熟練を要するとともに口金パックの装着時間が長くなり、効率が極めて悪いものとなっている。
【0006】
このため、特許文献1には、口金パックねじ込み構造に加え、セルフシールによる効果を合わせて持つ口金パックが開示されている。しかし、セルフシール法の欠点の一つである、初期シール力を補う効果は認められるものの、最昇圧に起因する溶融液漏れに対しては十分な効果が認められず、溶融液漏れを解消する手段とはなっていない。
【0007】
また、特許文献2には、構成部品数を可能な限り少なくし、ポリマー漏れが発生する部位を減らす方法が開示されている。しかし、部品の加工性の面から、少なくとも口金、分配板、濾過部材に分割されることは不可避であり、従って、各構成部品間に介在するシール用パッキンを完全に除去することは不可能である。
【0008】
特に、近年、紡糸機の設置スペースの節減や多錘化による生産性向上のため、複数の錘を紡糸可能な繊維化ユニットを組み込んだ口金パック、あるいは、複数の溶融液流路を口金で合流し同時に吐出せしめる、所謂コンジュゲート用口金パック等が多用されている。この場合、構成部品数が必然的に多くなり、漏れの発生度合いも多くなっている。
【0009】
さらに、口金パックを構成する部品の、溶融液流路の断面積が場所によって異なる場合、溶融液流路の断面積が大きい部分をシールするためのパッキンにくらべ、溶融液流路の断面積が小さい部分をシールするためのパッキンに、締め付けの際に加わる力が大きくなるため、溶融液流路の断面積の違いにより、シール性が不均一となり、溶融液漏れが発生しやすくなるという問題がある。
【0010】
【特許文献1】特開平10−1818号公報
【0011】
【特許文献1】特開平10−298822号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであって、溶融液流路の断面積に応じた、シール用パッキンを用いることで、溶融液の漏れを防止できる溶融紡糸用口金パックを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンが、リム構造のないブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属であって、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンがリム構造を有している溶融紡糸用口金パックにある。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の溶融紡糸用口金パックの一例図を示す。
【0015】
本発明の溶融紡糸用口金パックは、口金パック本体1、分配板2、口金3からなり、スピンブロック4に複数のボルト5で固定して用いられる。
【0016】
本発明の溶融紡糸用口金パックは、溶融液流路の断面積に応じて、シール用パッキンの構造、材質を最適化することにより、該口金パックをスピンブロックにボルトで固定する際の締め付けトルクを均一に掛け、溶融液流路を均一にシールすることで、溶融液の漏れを確実に防止することができる。
【0017】
本発明の溶融紡糸用口金パックは、断面積が13cm2未満の溶融液流路には、シール用パッキンとして、リム構造のないブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属を用い、断面積が13cm2以上の溶融液流路にはリム構造を有しているシール用パッキンを用いることが必要である。
【0018】
断面積が13cm2未満の溶融液流路はシールする面積が小さく、口金パックをスピンブロックへ締め付ける際に、締め付けトルクを集中して受けるため、該溶融液流路のシール用パッキンに容易に変形する金属を用いた場合、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンに掛かる締め付けトルクが不十分となり、断面積の大きい該溶融液流路のシール性が不良となり溶融液漏れが発生する。
【0019】
このため、断面積が13cm2未満の溶融液流路には、リム構造のないブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属からなるシール用パッキン用い、比較的小さな締め付けトルクで変形させ、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンに十分な締め付けトルクが掛かるようにすること必要である。
ブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属としてはアルミニウム(5056−H18、2017−T4、2025−T6、7075−T6)、Al−Cu合金(2014−T4、2219−O)、Al−Zn−Mg合金(7075−O)、黄銅1種(C2800)、無酸素銅(C1020)、ステンレス(SUS304L、SUS316L、SUS836L、SUS329J3L)等が挙げられる。
【0020】
また、該シール用パッキンのブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属であることが好ましく、ブリネル硬さ(10/3000)が187を超えると、該パッキンは容易に変形しないためにシール性不良が発生しやすく、洩れ防止のために、締め付けトルクを大きくすると、該パッキンと接する口金パック部品あるいはスピンブロック内の口金パック収納部を変形あるいは損傷させやすくなる。
【0021】
なお、ブリネル硬さ(10/500)が100以上で、ブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属としてはアルミニウム(5056−H18、2017−T4、2025−T6、7075−T6)、Al−Cu合金(2014−T4、2219−O)、Al−Zn−Mg合金(7075−O)、黄銅1種(C2800)、無酸素銅(C1020)、ステンレス(SUS304L、SUS316L)等が挙げられる。
【0022】
さらに本発明の、断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンの厚さは0.5〜2.0mmが好ましい。厚さが0.5mm未満では、十分に変形せしめてもシール性が乏しくなりやすく、20mmを超えるとシール性を確保するに十分な変形を得るために必要な締め付けトルクが大きくなり、口金パック部品やスピンブロックが過剰なトルクにより損傷しやすくなる。
【0023】
また、断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンはリム構造を有していないことが必要である。締め付けトルクの集中する該溶融液流路がリム構造を有している場合は、締め付けトルクによりリム構造が不均一に変形し、シール性が不十分となり溶融液漏れが発生する。
【0024】
また本発明では、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンがリム構造6を有していることが必要である。断面積が13cm2以上の溶融液流路の場合シールする範囲が広く、断面積が13cm2未満の溶融液流路に比べ、締め付けトルクが小さくなるため、リム構造がないと均一にシールすることができず溶融液漏れが発生する。
【0025】
さらに本発明では、リム構造がブリネル硬さ(10/500)が40以上の金属からなることが好ましい。ブリネル硬さ(10/500)が40未満の場合、該パッキンは、容易に変形されすぎるため、該パッキン全体を均等に変形することが困難となり、溶融液漏れを助長するうえ、口金パック使用後、口金パックを解体する際、該パッキンの一部が構成部品に付着したまま除去できなくなりやすい。
【0026】
なお、ブリネル硬さ(10/500)が40以上の金属としてはアルミニウム(1100−H18、5052−O、5052−H34、5154−H38、5056−H18、2017−T4、2025−T6、7075−T6)、Al−Cu合金(2014−T4、2219−O)、Al−Zn−Mg合金(7075−O)、黄銅1種(C2800)、無酸素銅(C1020)、ステンレス(SUS304L、SUS316L、SUS836L、SUS329J3L)等が挙げられる。
【0027】
さらに本発明では。リム構造が、ブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属からなることがより好ましい。
【0028】
金属のブリネル硬さ(10/3000)が187を超えると、リム構造が変形されにくく、締め付けトルクの大半が溶融液流路13cm2未満に用いるパッキンに集中してしまうため、大面積シール用パッキンに対して、変形するに十分な締め付けトルクが分配されず、該パッキンの不十分な変形に起因するシール性の不足から溶融液漏れが発生しやすくなる。
【0029】
なお、ブリネル硬さ(10/500)が40以上で、ブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属としてはアルミニウム(1100−H18、5052−O、5052−H34、5154−H38、5056−H18、2017−T4、2025−T6、7075−T6)、Al−Cu合金(2014−T4、2219−O)、Al−Zn−Mg合金(7075−O)、黄銅1種(C2800)、無酸素銅(C1020)、ステンレス(SUS304L、SUS316L)等が挙げられる。
【0030】
さらに本発明では、該リム構造は厚さ0.2〜1.3mmの金属を加工してリム構造とすることが好ましい。金属の厚さが0.2mm未満または1.3mmを超える場合は、リム加工が困難となりやすい。
【0031】
また本発明では、分配板、口金等の口金パック構成部品が、シール用パッキンと接する部位に溝を設けていることが好ましい。口金パックをスピンブロックに取り付ける際の、締め付トルクよって変形したパッキンの一部が該溝を塞ぎ、滲出する溶融液に対し堰の役割を果たすことで漏れの発生を抑制しやすくなる。
【0032】
該溝の形状は特に規定されるものではないが、その幅は接するシール用パッキンの幅を超えない範囲で0.5mm以上が望ましく、その深さは0.2mm以上が望ましい。該溝の幅が0.5mm未満である場合、パッキンの一部が該溝に入り込みにくく、堰の役割に支障をきたすことがある。また、該溝の深さが0.2mm未満の場合、堰の高さが不足し、滲出する溶融液に対し十分に効果を発揮できない場合がある。該溝は単一のパッキンに対し、1本のみ設けても良いし、複数本、多重に設けても良い。
【0033】
また本発明では、複数の錘を紡糸可能な口金部品を、単一の口金パックに組み込むことも可能であり、複雑な溶融液流路を持つ場合において特に有効である。
【0034】
なお、本発明の溶融紡糸用口金パックをスピンブロックに固定する際のボルトは、所望の締め付けトルクを得るために4本以上が望ましい。
【0035】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を説明する。
【0036】
ブリネル硬さはJIS B7724にある試験機を用いて、JIS Z2243に準じて測定したものである。なお、評価は以下の方法で行った。
【0037】
(溶融液漏れ発生率)
JISK−7210に準拠して、試験温度230℃、試験荷重2.16Kgの測定条件で測定したメルトフローレート値が25g/10分のポリプロピレンを220℃で溶融し、1錘あたり毎分50g吐出させ、12個の口金パックについて10日間製糸した時の、溶融液漏れが発生した口金パックの割合(漏れ発生率)を百分率で表示し溶融液漏れ発生率とした。漏れ発生率が10%未満のものを溶融液漏れ抑制効果が有ると判断した。
【0038】
(実施例1)
図1に示す、溶融紡糸用口金パックを、6本の締め付けボルトでスピンブロックに取り付けた。スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7の断面積は1.2cm2、口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10の断面積は共に38.5cm2である。
【0039】
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7に、ブリネル硬さ(10/500)が150、厚さ4.5mmのアルミニウム(7075−T6)からなるリム構造を有さないシール用パッキン8を配し、口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10に、ブリネル硬さ(10/500)が47、厚さ0.8mmのアルミニウム(5052−O)板をリム加工し、50メッシュの金網を挟み込んだシール用パッキンを配した。
【0040】
なお、口金パック本体、分配板、口金のリム加工パッキンと接する部位に幅1mm、深さ0.5mmの溝11を設けた。
【0041】
溶融液漏れ発生率は0%であった。
【0042】
(実施例2)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)が105のアルミニウム(2017−T4)を用いた以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0043】
溶融液漏れ発生率は0%であった。
【0044】
(実施例3)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンの厚さを0.5mmとした以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0045】
溶融液漏れ発生率は3%であった。
【0046】
(実施例4)
口金パック本体、分配板、口金のリム加工パッキンと接する部位に溝を設けなかった以外は実施例1と同様に検討を行った。
【0047】
溶融液漏れ発生率は7%であった。
【0048】
(比較例1)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)が68のアルミニウム(5052−H34)を用いた以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0049】
溶融液漏れ発生率は23%であった。
【0050】
(比較例2)
口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10のシール用パッキンをリム加工せずに平パッキンとし、金網を除去した以外は実施例1と同様に検討を行った。
【0051】
溶融液漏れ発生率は90%であった。
【0052】
(比較例3)
口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10のシール用パッキンをブリネル硬さ(10/3000)が185、厚さを0.2mmのステンレス(SUS316L)板とし、リム加工せずに平パッキンとし、金網を除去した以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0053】
溶融液漏れ発生率は100%であった。
【0054】
(比較例4)
口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10のシール用パッキンをブリネル硬さ(10/500)が47、厚さを1.5mmのアルミニウム(5052−O)板とし、リム加工せずに平パッキンとし、金網を除去した以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0055】
溶融液漏れ発生率は100%であった。
【0056】
(実施例5)
図1に示す溶融紡糸用口金パックにおいて、スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7の断面積は12.6cm2、口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10の断面積は共に15.2cm2とした。
【0057】
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7に、ブリネル硬さ(10/500)が150、厚さ4.5mmのアルミニウム(7075−T6)からなるリム構造を有さないシール用パッキンを配し、口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10に、ブリネル硬さ(10/500)が47、厚さ0.8mmのアルミニウム(5052−O)板をリム加工し、50メッシュの金網を挟み込んだシール用パッキンを配した。
【0058】
なお、口金パック本体、分配板、口金のリム加工パッキンと接する部位に幅1mm、深さ0.5mmの溝を設けた。
【0059】
溶融液漏れ発生率は0%であった。
【0060】
(実施例6)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンの厚さを2.0mmとした以外、実施例5と同様に検討を行った。
【0061】
溶融液漏れ発生率は0%であった。
【0062】
(実施例7)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)が105のアルミニウム(2017−T4)を用いた以外、実施例6と同様に検討を行った。
【0063】
溶融液漏れ発生率は3%であった。
【0064】
(比較例5)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)が68のアルミニウム(5052−H34)を用いた以外、実施例6と同様に検討を行った。
【0065】
溶融液漏れ発生率は27%であった。
【0066】
(比較例6)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)150、厚さ0.5mmのアルミニウム(7075−T6)板をリム加工しをリム加工し、リム内部に50メッシュと30メッシュの金網を重ねたもの用いた以外、実施例6と同様に検討を行った。
【0067】
溶融液漏れ発生率は100%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融紡糸用口金パックの一例図である
【符号の説明】
1:口金パック本体
2:分配板
3:口金
4:スピンブロック
5:ボルト
6:リム構造シール用パッキン
7:溶融液流路
8:シール用パッキン
9:溶融液流路
10:溶融液流路
11:溝
12:濾材
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性合成繊維の溶融紡糸用口金パックに関し、溶融液の漏れを防止し、スピンブロックへの装着が容易である溶融紡糸用口金パックに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン等の熱可塑性合成繊維の溶融紡糸において、熱可塑性樹脂の溶融液中の異物を除去し、溶融液を均一に分散させ、良好に紡糸口金から吐出させ、繊維を形成するための紡糸口金パック(口金パック)が用いられている。このような口金パックは、その内部に濾過部材、分配板、口金等からなる繊維化ユニットを組み込むため、数分割されており、これら構成部品の間隙から溶融液が漏れないように、シール用パッキンを介在させる。
【0003】
このシール機構は、口金パック内の溶融液の圧力をシール圧力とするセルフシール方式と、締め付けボルトによって強制的に締め付けて口金パックのシール性を確保する強制シール方式がある。
【0004】
セルフシール方式は、溶融液の圧力が極めて低い、溶融液導入初期の初期シール力が不足しており、溶融液漏れが発生しやすい。さらに、計量ポンプの故障等のトラブルによって一時的に送液を停止することにより溶融液圧力が急激に低下した場合、一旦、シール力が緩和し、パッキンと口金パック部品に間隙が生じて溶融液が滲出してくる。さらに、トラブル解消後の送液再開後の再昇圧によってパッキンと口金パック部品間に滲出した溶融液が口金パック外に漏れ出してしまう問題がある。
【0005】
締め付けボルトによる強制シール方式では、各ボルトを均一に締め付けなければ、特定ボルト、多くの場合最初に締め付けるボルトの周囲に、トルクが偏って集中してしまい、溶融液漏れを生じてしまう。そのため、ボルトの締め付けに十分な注意を払う必要があるため、作業者の熟練を要するとともに口金パックの装着時間が長くなり、効率が極めて悪いものとなっている。
【0006】
このため、特許文献1には、口金パックねじ込み構造に加え、セルフシールによる効果を合わせて持つ口金パックが開示されている。しかし、セルフシール法の欠点の一つである、初期シール力を補う効果は認められるものの、最昇圧に起因する溶融液漏れに対しては十分な効果が認められず、溶融液漏れを解消する手段とはなっていない。
【0007】
また、特許文献2には、構成部品数を可能な限り少なくし、ポリマー漏れが発生する部位を減らす方法が開示されている。しかし、部品の加工性の面から、少なくとも口金、分配板、濾過部材に分割されることは不可避であり、従って、各構成部品間に介在するシール用パッキンを完全に除去することは不可能である。
【0008】
特に、近年、紡糸機の設置スペースの節減や多錘化による生産性向上のため、複数の錘を紡糸可能な繊維化ユニットを組み込んだ口金パック、あるいは、複数の溶融液流路を口金で合流し同時に吐出せしめる、所謂コンジュゲート用口金パック等が多用されている。この場合、構成部品数が必然的に多くなり、漏れの発生度合いも多くなっている。
【0009】
さらに、口金パックを構成する部品の、溶融液流路の断面積が場所によって異なる場合、溶融液流路の断面積が大きい部分をシールするためのパッキンにくらべ、溶融液流路の断面積が小さい部分をシールするためのパッキンに、締め付けの際に加わる力が大きくなるため、溶融液流路の断面積の違いにより、シール性が不均一となり、溶融液漏れが発生しやすくなるという問題がある。
【0010】
【特許文献1】特開平10−1818号公報
【0011】
【特許文献1】特開平10−298822号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであって、溶融液流路の断面積に応じた、シール用パッキンを用いることで、溶融液の漏れを防止できる溶融紡糸用口金パックを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンが、リム構造のないブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属であって、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンがリム構造を有している溶融紡糸用口金パックにある。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の溶融紡糸用口金パックの一例図を示す。
【0015】
本発明の溶融紡糸用口金パックは、口金パック本体1、分配板2、口金3からなり、スピンブロック4に複数のボルト5で固定して用いられる。
【0016】
本発明の溶融紡糸用口金パックは、溶融液流路の断面積に応じて、シール用パッキンの構造、材質を最適化することにより、該口金パックをスピンブロックにボルトで固定する際の締め付けトルクを均一に掛け、溶融液流路を均一にシールすることで、溶融液の漏れを確実に防止することができる。
【0017】
本発明の溶融紡糸用口金パックは、断面積が13cm2未満の溶融液流路には、シール用パッキンとして、リム構造のないブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属を用い、断面積が13cm2以上の溶融液流路にはリム構造を有しているシール用パッキンを用いることが必要である。
【0018】
断面積が13cm2未満の溶融液流路はシールする面積が小さく、口金パックをスピンブロックへ締め付ける際に、締め付けトルクを集中して受けるため、該溶融液流路のシール用パッキンに容易に変形する金属を用いた場合、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンに掛かる締め付けトルクが不十分となり、断面積の大きい該溶融液流路のシール性が不良となり溶融液漏れが発生する。
【0019】
このため、断面積が13cm2未満の溶融液流路には、リム構造のないブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属からなるシール用パッキン用い、比較的小さな締め付けトルクで変形させ、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンに十分な締め付けトルクが掛かるようにすること必要である。
ブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属としてはアルミニウム(5056−H18、2017−T4、2025−T6、7075−T6)、Al−Cu合金(2014−T4、2219−O)、Al−Zn−Mg合金(7075−O)、黄銅1種(C2800)、無酸素銅(C1020)、ステンレス(SUS304L、SUS316L、SUS836L、SUS329J3L)等が挙げられる。
【0020】
また、該シール用パッキンのブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属であることが好ましく、ブリネル硬さ(10/3000)が187を超えると、該パッキンは容易に変形しないためにシール性不良が発生しやすく、洩れ防止のために、締め付けトルクを大きくすると、該パッキンと接する口金パック部品あるいはスピンブロック内の口金パック収納部を変形あるいは損傷させやすくなる。
【0021】
なお、ブリネル硬さ(10/500)が100以上で、ブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属としてはアルミニウム(5056−H18、2017−T4、2025−T6、7075−T6)、Al−Cu合金(2014−T4、2219−O)、Al−Zn−Mg合金(7075−O)、黄銅1種(C2800)、無酸素銅(C1020)、ステンレス(SUS304L、SUS316L)等が挙げられる。
【0022】
さらに本発明の、断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンの厚さは0.5〜2.0mmが好ましい。厚さが0.5mm未満では、十分に変形せしめてもシール性が乏しくなりやすく、20mmを超えるとシール性を確保するに十分な変形を得るために必要な締め付けトルクが大きくなり、口金パック部品やスピンブロックが過剰なトルクにより損傷しやすくなる。
【0023】
また、断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンはリム構造を有していないことが必要である。締め付けトルクの集中する該溶融液流路がリム構造を有している場合は、締め付けトルクによりリム構造が不均一に変形し、シール性が不十分となり溶融液漏れが発生する。
【0024】
また本発明では、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンがリム構造6を有していることが必要である。断面積が13cm2以上の溶融液流路の場合シールする範囲が広く、断面積が13cm2未満の溶融液流路に比べ、締め付けトルクが小さくなるため、リム構造がないと均一にシールすることができず溶融液漏れが発生する。
【0025】
さらに本発明では、リム構造がブリネル硬さ(10/500)が40以上の金属からなることが好ましい。ブリネル硬さ(10/500)が40未満の場合、該パッキンは、容易に変形されすぎるため、該パッキン全体を均等に変形することが困難となり、溶融液漏れを助長するうえ、口金パック使用後、口金パックを解体する際、該パッキンの一部が構成部品に付着したまま除去できなくなりやすい。
【0026】
なお、ブリネル硬さ(10/500)が40以上の金属としてはアルミニウム(1100−H18、5052−O、5052−H34、5154−H38、5056−H18、2017−T4、2025−T6、7075−T6)、Al−Cu合金(2014−T4、2219−O)、Al−Zn−Mg合金(7075−O)、黄銅1種(C2800)、無酸素銅(C1020)、ステンレス(SUS304L、SUS316L、SUS836L、SUS329J3L)等が挙げられる。
【0027】
さらに本発明では。リム構造が、ブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属からなることがより好ましい。
【0028】
金属のブリネル硬さ(10/3000)が187を超えると、リム構造が変形されにくく、締め付けトルクの大半が溶融液流路13cm2未満に用いるパッキンに集中してしまうため、大面積シール用パッキンに対して、変形するに十分な締め付けトルクが分配されず、該パッキンの不十分な変形に起因するシール性の不足から溶融液漏れが発生しやすくなる。
【0029】
なお、ブリネル硬さ(10/500)が40以上で、ブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属としてはアルミニウム(1100−H18、5052−O、5052−H34、5154−H38、5056−H18、2017−T4、2025−T6、7075−T6)、Al−Cu合金(2014−T4、2219−O)、Al−Zn−Mg合金(7075−O)、黄銅1種(C2800)、無酸素銅(C1020)、ステンレス(SUS304L、SUS316L)等が挙げられる。
【0030】
さらに本発明では、該リム構造は厚さ0.2〜1.3mmの金属を加工してリム構造とすることが好ましい。金属の厚さが0.2mm未満または1.3mmを超える場合は、リム加工が困難となりやすい。
【0031】
また本発明では、分配板、口金等の口金パック構成部品が、シール用パッキンと接する部位に溝を設けていることが好ましい。口金パックをスピンブロックに取り付ける際の、締め付トルクよって変形したパッキンの一部が該溝を塞ぎ、滲出する溶融液に対し堰の役割を果たすことで漏れの発生を抑制しやすくなる。
【0032】
該溝の形状は特に規定されるものではないが、その幅は接するシール用パッキンの幅を超えない範囲で0.5mm以上が望ましく、その深さは0.2mm以上が望ましい。該溝の幅が0.5mm未満である場合、パッキンの一部が該溝に入り込みにくく、堰の役割に支障をきたすことがある。また、該溝の深さが0.2mm未満の場合、堰の高さが不足し、滲出する溶融液に対し十分に効果を発揮できない場合がある。該溝は単一のパッキンに対し、1本のみ設けても良いし、複数本、多重に設けても良い。
【0033】
また本発明では、複数の錘を紡糸可能な口金部品を、単一の口金パックに組み込むことも可能であり、複雑な溶融液流路を持つ場合において特に有効である。
【0034】
なお、本発明の溶融紡糸用口金パックをスピンブロックに固定する際のボルトは、所望の締め付けトルクを得るために4本以上が望ましい。
【0035】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を説明する。
【0036】
ブリネル硬さはJIS B7724にある試験機を用いて、JIS Z2243に準じて測定したものである。なお、評価は以下の方法で行った。
【0037】
(溶融液漏れ発生率)
JISK−7210に準拠して、試験温度230℃、試験荷重2.16Kgの測定条件で測定したメルトフローレート値が25g/10分のポリプロピレンを220℃で溶融し、1錘あたり毎分50g吐出させ、12個の口金パックについて10日間製糸した時の、溶融液漏れが発生した口金パックの割合(漏れ発生率)を百分率で表示し溶融液漏れ発生率とした。漏れ発生率が10%未満のものを溶融液漏れ抑制効果が有ると判断した。
【0038】
(実施例1)
図1に示す、溶融紡糸用口金パックを、6本の締め付けボルトでスピンブロックに取り付けた。スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7の断面積は1.2cm2、口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10の断面積は共に38.5cm2である。
【0039】
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7に、ブリネル硬さ(10/500)が150、厚さ4.5mmのアルミニウム(7075−T6)からなるリム構造を有さないシール用パッキン8を配し、口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10に、ブリネル硬さ(10/500)が47、厚さ0.8mmのアルミニウム(5052−O)板をリム加工し、50メッシュの金網を挟み込んだシール用パッキンを配した。
【0040】
なお、口金パック本体、分配板、口金のリム加工パッキンと接する部位に幅1mm、深さ0.5mmの溝11を設けた。
【0041】
溶融液漏れ発生率は0%であった。
【0042】
(実施例2)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)が105のアルミニウム(2017−T4)を用いた以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0043】
溶融液漏れ発生率は0%であった。
【0044】
(実施例3)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンの厚さを0.5mmとした以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0045】
溶融液漏れ発生率は3%であった。
【0046】
(実施例4)
口金パック本体、分配板、口金のリム加工パッキンと接する部位に溝を設けなかった以外は実施例1と同様に検討を行った。
【0047】
溶融液漏れ発生率は7%であった。
【0048】
(比較例1)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)が68のアルミニウム(5052−H34)を用いた以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0049】
溶融液漏れ発生率は23%であった。
【0050】
(比較例2)
口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10のシール用パッキンをリム加工せずに平パッキンとし、金網を除去した以外は実施例1と同様に検討を行った。
【0051】
溶融液漏れ発生率は90%であった。
【0052】
(比較例3)
口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10のシール用パッキンをブリネル硬さ(10/3000)が185、厚さを0.2mmのステンレス(SUS316L)板とし、リム加工せずに平パッキンとし、金網を除去した以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0053】
溶融液漏れ発生率は100%であった。
【0054】
(比較例4)
口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10のシール用パッキンをブリネル硬さ(10/500)が47、厚さを1.5mmのアルミニウム(5052−O)板とし、リム加工せずに平パッキンとし、金網を除去した以外、実施例1と同様に検討を行った。
【0055】
溶融液漏れ発生率は100%であった。
【0056】
(実施例5)
図1に示す溶融紡糸用口金パックにおいて、スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7の断面積は12.6cm2、口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10の断面積は共に15.2cm2とした。
【0057】
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7に、ブリネル硬さ(10/500)が150、厚さ4.5mmのアルミニウム(7075−T6)からなるリム構造を有さないシール用パッキンを配し、口金パック本体と分配板の溶融液流路9、分配板と口金の間の溶融液流路10に、ブリネル硬さ(10/500)が47、厚さ0.8mmのアルミニウム(5052−O)板をリム加工し、50メッシュの金網を挟み込んだシール用パッキンを配した。
【0058】
なお、口金パック本体、分配板、口金のリム加工パッキンと接する部位に幅1mm、深さ0.5mmの溝を設けた。
【0059】
溶融液漏れ発生率は0%であった。
【0060】
(実施例6)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンの厚さを2.0mmとした以外、実施例5と同様に検討を行った。
【0061】
溶融液漏れ発生率は0%であった。
【0062】
(実施例7)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)が105のアルミニウム(2017−T4)を用いた以外、実施例6と同様に検討を行った。
【0063】
溶融液漏れ発生率は3%であった。
【0064】
(比較例5)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)が68のアルミニウム(5052−H34)を用いた以外、実施例6と同様に検討を行った。
【0065】
溶融液漏れ発生率は27%であった。
【0066】
(比較例6)
スピンブロックと口金パック本体の間の溶融液流路7のシール用パッキンとして、ブリネル硬さ(10/500)150、厚さ0.5mmのアルミニウム(7075−T6)板をリム加工しをリム加工し、リム内部に50メッシュと30メッシュの金網を重ねたもの用いた以外、実施例6と同様に検討を行った。
【0067】
溶融液漏れ発生率は100%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融紡糸用口金パックの一例図である
【符号の説明】
1:口金パック本体
2:分配板
3:口金
4:スピンブロック
5:ボルト
6:リム構造シール用パッキン
7:溶融液流路
8:シール用パッキン
9:溶融液流路
10:溶融液流路
11:溝
12:濾材
Claims (7)
- 断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンが、リム構造のないブリネル硬さ(10/500)が100以上の金属であって、断面積が13cm2以上の溶融液流路のシール用パッキンがリム構造を有している溶融紡糸用口金パック。
- 断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンのブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属である請求項1記載の溶融紡糸用口金パック。
- 断面積が13cm2未満の溶融液流路のシール用パッキンの厚さが0.5〜2.0mmである請求項1または2記載の溶融紡糸用口金パック。
- リム構造が、ブリネル硬さ(10/500)が40以上の金属からなる請求項1〜3いずれかに記載の溶融紡糸用口金パック。
- リム構造が、ブリネル硬さ(10/3000)が187以下の金属からなる請求項4記載の溶融紡糸用口金パック。
- 口金パック構成部品が、シール用パッキンと接する部位に溝を設けている請求項1〜5のいずれかに記載の溶融紡糸用口金パック。
- 複数の錘を紡糸可能な請求項1〜6のいずれかに記載の溶融紡糸用口金パック。
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-
2002
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