JP2004232002A - 焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置 - Google Patents

焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置 Download PDF

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誠 小宮
Haruo Kawamoto
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Abstract

【課題】直線的に長い摺動面を有する金属部材の該摺動面を高周波焼入装置への取付に際し、作業者に熟練を必要とせず、かつ全体の作業時間を短くする。
【解決手段】直線的に長い摺動面を有する被焼入部材2の該摺動面2bの高周波焼入装置1であり、部材2をX軸方向に搬送する手段11と、Z軸方向に移動可能で摺動面2bを高周波加熱する高周波加熱コイル21と、部材2を搬送中、摺動面2bのY軸方向及びZ軸方向の位置変動を検出するY、Z軸方向位置検出手段24,25と、高周波加熱コイル21を、Y軸及びZ軸方向にそれぞれ駆動するY、Z軸サーボモータ14,16と、制御手段6とからなり、部材2を搬送中、制御手段6により、Y、Z軸方向位置検出手段24,25による位置変動に追従して、高周波加熱コイル21と摺動面2bとの距離を一定にするように、Y、Z軸サーボモータ14,16を駆動しながら、部材2の摺動面を焼入する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、側端部を有し、直線的に長い摺動面、例えば工作機械用スライド面を有する被焼入部材(金属部材)を高周波焼入する装置に関し、特に、焼入面位置検出機能を有するとともに、同形状の前記被焼入部材が複数ある場合に、繰り返し、連続して高周波焼入することができる高周波焼入装置に関する。
【0002】
従来、この種の高周波焼入装置としては、被焼入部材、例えばフライス盤や旋盤などの工作機械のベッドのようなスライド面で、側端部を有し、直線的に長い摺動面を有する被焼入部材の該摺動面を、高周波加熱コイルにより高周波加熱した後、加熱された前記摺動面に冷却液噴射装置から冷却液を噴射して該摺動面を焼入する装置がある。
【0003】
前記従来の高周波焼入装置にあっては、被焼入部材、すなわち焼入する部材を前記焼入装置に配置、取付する際に、連続的に高周波焼入する軌道(摺動面)に対して平行度と直角度を慎重に位置出しする必要がある。
【0004】
そして、前記焼入する軌道に対して平行度と直角度が満足されていない場合、焼入する摺動面の焼入深さが、焼入初めと焼入終わりとでは許容値以上に異なってくる。極端な場合は、焼入途中において焼入しようとする摺動面に、前記高周波加熱コイルが接触するというトラブルに発展する。
【0005】
また、焼入面である前記摺動面と前記高周波加熱コイルとの距離は、約1.5mmに設定されるため、前記被焼入部材を前記焼入装置に配置、取付に際し、作業者は、前記被焼入部材の焼入初めの位置において、前記高周波加熱コイルを前記摺動面に接触しないように移動させ、確認して、慎重に取付する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、例えば、工作機械用スライド面を高周波焼入する装置では、焼入する前記被焼入部材を前記焼入装置に配置、取付する際と、前記加熱コイルを焼入初めの位置に設定する際に、作業者が慎重に作業する必要があり、かつ熟練を要するという問題点があった。
また、同形状の前記被焼入部品が多数ある場合でも、1個1個、同じような作業を繰り返す必要があり、該被焼入部材の配置、取付に長い時間がかかるという問題点があった。
【0007】
本発明はかかる点を鑑みなされたもので、その目的は前記問題点を解消し、直線的に長い摺動面を有する被焼入部材の該摺動面を高周波焼入装置への取付に際し、作業者に熟練を必要とせず、作業性がよく、かつ全体の作業時間が短くなる焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、複数の前記被焼入部材のそれぞれを繰り返し搬送して、連続的に前記摺動面を高周波焼入する焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の構成は、断面が方形状又は2つの面である角度の形状に形成された側端部を有し、直線的に長い摺動面を有する被焼入部材の該摺動面を高周波焼入する装置において、空間における直交3軸(X軸、Y軸、Z軸)のうち、前記被焼入部材の前記摺動面の長手方向をX軸に平行に配置して、前記被焼入部材をX軸方向に搬送する搬送手段と、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能で前記摺動面を高周波加熱する高周波加熱コイルと、前記被焼入部材をX軸方向に搬送中、前記摺動面のZ軸方向における位置変動を検出するZ軸方向位置検出手段と、前記被焼入部材をX軸方向に搬送中、前記摺動面の前記側端部のY軸方向における位置変動を検出するY軸方向位置検出手段と、前記高周波加熱コイルを、Y軸方向及びZ軸方向のそれぞれに移動するY軸サーボモータ及びZ軸サーボモータと、制御手段とからなり、前記被焼入部材をX軸方向に搬送中、前記制御手段により、該制御手段に設定された前記高周波加熱コイルと前記摺動面との距離を基に、該距離を一定にすべく、前記Z軸方向位置検出手段により検出される前記摺動面のZ軸方向における位置変動に追従するように前記Z軸サーボモータを駆動するとともに、前記Y軸方向位置検出手段により検出される前記摺動面の前記側端部のY軸方向における位置変動に追従するように前記Y軸サーボモータを駆動して、前記被焼入部材の側端部を含む前記摺動面を高周波焼入する焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置である。
である。
【0010】
前記被焼入部材をX軸方向に搬送するとき、該被焼入部材の前記摺動面の焼入開始位置を検出する端部検出手段が、さらに備えられる焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置である。
【0011】
前記被焼入部材の側端部のY−Z平面による断面が、2つの直角部分を有する方形状に形成される焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置である。
【0012】
前記被焼入部材の側端部の角度形状がY−Z平面による断面で、2つの平面で形成される角度が30゜から110゜までの範囲に形成される焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置である。
【0013】
複数の前記被焼入部材を、前記搬送手段により、連続的にX軸方向に繰り返し搬送して、前記複数の被焼入部材の前記摺動面を高周波焼入する焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置である。
【0014】
本発明の焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置は、以上のように構成されているので、前記焼入装置に取り付けられる前記被焼入部材の、焼入軌道に対する平行度と直角度との誤差を吸収するため、前記制御手段により、該制御手段に設定された前記高周波加熱コイルと前記摺動面との距離を基に、前記Y軸方向及びZ軸方向の位置検出手段により、搬送中の前記被焼入部材の前記摺動面の位置変動に対して、前記Y軸及びZ軸サーボモータを駆動し、前記高周波加熱コイルを追従するように制御して、前記高周波加熱コイルと前記摺動面との距離を一定に保つ機能がある。
【0015】
また、同一形状の前記被焼入部材が複数(又は、多数)ある場合に、該被焼入部材を前記焼入装置に取付して搬送後は、前記端部検出手段により、該被焼入部材の前記摺動面の焼入開始位置を検出するので、その後は、前記制御手段による自動運転により、焼入サイクルを繰り返して連続的に前記被焼入部材を高周波焼入することができる。
その結果、全体として、その作業性をよくするとともに、前記部材の焼入作業時間を短縮化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は、前記焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置のY軸方向の正面図、図2は、図1の前記焼入装置のX軸方向の左側面図、図3は、図1の前記焼入装置のZ軸方向の平面図、図4は、図1における冷却液噴射装置を含む高周波加熱コイル、Z軸方向とY軸方向の位置検出器及び端面検出プローブの位置構成を示す正面図、図5は、図2における前記高周波加熱コイル(右側は省略)及びZ軸方向とY軸方向の位置検出器の位置構成を示す左側面図である。
図6は、側端部の断面が方形状(角型)の被焼入部材をX軸方向に搬送中、その摺動面のZ軸方向における位置変動を、Z軸方向位置検出器により、前記側端部のY軸方向における位置変動を、Y軸方向位置検出器によりそれぞれ検出する方法の説明図で、図6(a)は、Y軸方向及びZ軸方向位置検出器のそれぞれY軸検出子及びZ軸検出子の接触図、図6(b)は、Y軸及びZ軸リニアゲージの配置図、図6(c)は、被焼入部材を高周波加熱する高周波加熱コイルの断面形状を示す断面図である。
【0017】
図1ないし図3は、具体的には工作機械(例えばフライス盤や旋盤など)のベッドのような被焼入部材の摺動面(スライド面)の高周波焼入に適用される前記焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置1を示す。
図1ないし図3において、前記高周波焼入装置1は、被焼入部材(以下、単にワークという)2として、その側端部のY−Z平面による断面が、図6(a)に示すように2つの直角部分を有する方形状(角型)に形成された側端部2aを有し、前記断面と直角の長手方向(X軸方向)に直線的に長い摺動面2b、例えば前記工作機械のベッドのようなスライド面を有する金属材からなる前記ワーク2を、該摺動面2bに沿って高周波焼入する装置である。
【0018】
前記高周波焼入装置1は、その空間における直交3軸、すなわちX軸(左右方向)、Y軸(前後方向)、Z軸(上下方向)方向にそれぞれ駆動されるX軸駆動部3、Y軸駆動部4、Z軸駆動部5及び図示しない制御装置6からなる。
【0019】
前記X軸駆動部3は、ワーク取付具7を介して、前記ワーク2を、記摺動面2bの長手方向をX軸に平行にするとともに、その上方平面側の摺動面3bをX−Y平面に平行に取り付けて、X軸方向に搬送する搬送台11と、該搬送台11を駆動するX軸用サーボモータ12とからなる。
前記Y軸駆動部4は、Z軸方向に移動可能な前記Z軸駆動部5を、Y軸方向に移動可能に載置して固定台17上を走行する走行部13と、前記Z軸駆動部5とともに前記走行部13をY軸方向に駆動するY軸用サーボモータ14とからなる。
【0020】
前記Z軸駆動部5は、加熱コイル等配置台15と、該加熱コイル等配置台15をZ軸方向に駆動するZ軸用サーボモータ16とからなる。
ここで、前記加熱コイル等配置台15は、図2,図4及び図5に示すように、前記ワーク2の両側の前記側端部2aを含む前記摺動面2bを、それぞれ高周波焼入をする2組の高周波加熱する高周波加熱コイル21等が配置されている。
【0021】
前記加熱コイル等配置台15に配置する前記2組の前記高周波加熱コイル21等のそれぞれの1組の構成について説明する。
前記高周波加熱コイル21等の1組は、前記ワーク2の一方の側の前記側端部2aを含む前記摺動面2bを高周波加熱する高周波加熱コイル21と、該高周波加熱コイル21に高周波電力を供給する高周波変圧器(ディスクトランス)22と、前記高周波加熱コイル21の近傍に配設され、前記高周波加熱コイル21により加熱された前記ワーク2を噴射冷却液で冷却する冷却液噴射装置23と、前記ワーク2の前記側端部2aを含む前記摺動面2bと該摺動面2bに対向する前記加熱コイル21の端面との位置関係、特に前記ワーク2がX軸方向に搬送中、該ワーク2の前記側端部2aのY軸方向における位置変動を検出するY軸検出子24aと検出部(シリンダを含む)24bとからなるY軸方向位置検出器24と、該ワーク2の前記摺動面2bと該摺動面2bに対向する前記加熱コイル21の端面との位置関係、特に前記摺動面2bのZ軸方向における位置変動を検出するZ軸検出子25aと検出部(シリンダを含む)25bとからなるZ軸方向位置検出器25と、搬送中の前記ワーク2の長手方向の先端部及び後端部を検出する接触型の端部検出プローブ26とからなっている。
【0022】
なお、前記高周波加熱コイル21のY−Z平面の断面は、図6(a)に示すように、前記ワーク2の側端部2aが、2つの直角部分を有する方形状(角型)に形成されたものに適用されるように形成されている。
【0023】
図示しない前記制御装置6は、前記ワーク2をX軸方向に搬送中、前記Y軸方向及びZ軸方向位置検出器24,25のそれぞれのY軸検出子24a及びZ軸検出子25aにより、前記ワーク2の前記側端部2aのY軸方向における位置変動及び前記摺動面2bのZ軸方向における位置変動を検出して、前記ワーク2と前記加熱コイル21の端面との距離を一定にするように、前記Y軸用サーボモータ14と前記Z軸用サーボモータ16とを制御するとともに、一連の焼入シーケンスを行う。
【0024】
前記制御装置6による一連の焼入シーケンスとは、前記ワーク2をワーク取付具7を介して前記X軸駆動部3の搬送台11に取付後、該搬送台11をX軸方向に搬送し、前記Z軸駆動部5の前記加熱コイル等配置台15に配置された前記端部検出プローブ26により、前記ワーク2の先端部を検出して焼入を開始する。そして、該ワーク2の前記側端2aを含む前記摺動面2bを前記高周波加熱コイル21により高周波加熱するとともに、加熱後、順次前記冷却液噴射装置23により冷却、焼入を行っている。
その後、前記端部検出プローブ26により、搬送中の前記ワーク2の後端部を検出して焼入を終了するとともに、前記Y軸及びZ軸用サーボモータ14,16をその位置で停止させて、前記ワーク2の前記摺動面2bと前記加熱コイル21の端面との距離を一定値に保持する。
【0025】
図7は、前記制御装置6のブロック構成とその制御系を示すブロック構成図で、該制御装置6は、前記ワーク2と前記高周波加熱コイル21の端面との距離を設定するためのタッチパネル6aと、前記Y軸方向及びZ軸方向位置検出器24,25からの、X軸方向に搬送中の前記ワーク2のY軸方向及びZ軸方向における位置変動をそれぞれ検出する信号を受信し、前記タッチパネル6aに設定されている設定距離と比較して、その補正指令信号とX軸方向の搬送信号とを出力するシーケンサ6bと、該シーケンサ6bからの前記補正指令信号とX軸方向の搬送信号とを受信して、X、Y、Z軸用サーボモータ12,14,16をそれぞれ駆動するX、Y、Z軸用サーボアンプ6d,6e,6fにそれぞれ駆動信号を出力する位置決め部6cと、前記X、Y、Z軸用サーボアンプ6d,6e,6fとからなっている。
【0026】
前記制御装置6による、前記ワーク2と前記高周波加熱コイル21の端面との距離を、前記設定値(設定距離)に保つ制御方法(追従制御)について説明する。
1.前記ワーク2の前記摺動面と前記高周波加熱コイル21との距離の設定を前記タッチパネル6aより入力し、前記シーケンサ6bのメモリに記憶させる。
2.前記シーケンサ6bは、内蔵するプログラムにより一定周期(例えば0.2秒)で前記ワーク2のY軸方向及びZ軸方向における位置変動をそれぞれ検出し、前記シーケンサ6bに記憶された設定値と比較する。
3.その偏差のデータに基づいて一定周期(例えば0.2秒)ごとに一定距離(例えば0.02mm)ずつ、その差が小さくなる方向へ前記Y、Z軸用サーボモータ14,16を駆動させている。
【0027】
その結果、前記制御装置6により、前記シーケンサ6bのメモリに設定された前記高周波加熱コイル21と前記摺動面2bとの距離を基に、前記Y軸方向及びZ軸方向の位置検出器24,25により、搬送中の前記ワーク2の前記摺動面2bの位置変動に対して、前記Y軸及びZ軸用サーボモータ14,16を駆動し、前記高周波加熱コイル21を追従するように制御して、前記高周波加熱コイル21と前記摺動面2bとの距離を一定にしている。
【0028】
次いで、前記高周波焼入装置1の動作について説明する。
まず、前記制御装置6による自動運転開始後、図2に示すように、前記ワーク2の両側の前記側端部2aを含む前記摺動面2bのそれぞれについて、前記高周波加熱コイル21と、前記Y軸方向及びZ軸位置検出器24,25のY軸検出子24a及びZ軸検出子25aと、前記ワーク2の先端部を検出する前記端部検出プローブ26は、所定の位置まで移動する。該所定位置までの動きは前記Y軸用サーボモータ14及前記Z軸用サーボモータ16により動作し、前記ワーク2のX軸方向の搬送については、X軸用サーボモータ12により動作する。前記所定の位置は予め作業者によりティーチングされる。
前記所定の位置とは、前記ワーク2の前記側端部2aを含む前記摺動面2bが、前記それぞれの高周波加熱コイル21を一定距離を隔てて通過可能な位置である。
【0029】
前記高周波加熱コイル21と、前記位置検出器24,25のY軸検出子24a及びZ軸検出子25aと、前記端部検出プローブ26が、前記所定の位置に到達後、前記プローブ26は、さらにプローブ上下用シリンダ26aにより下降する。その後、前記ワーク取付具7を介して、前記X軸駆動部3の搬送台11に取り付けられた前記ワーク2が、前記X軸用サーボモータ12により搬送方向(X軸方向)に右行し、前記端部検出プローブ26と前記ワーク2の先端部が接触する。
その接触位置をX軸の原点とする。
【0030】
前記プローブ26と前記ワーク2の先端部が接触後、前記プローブ26は前記プローブ上下用シリンダ26aにより上昇する。
前記プローブ26が上昇後、前記ワーク2が、X軸用サーボモータ12により、前記Y軸方向及びZ軸方向位置検出器24,25の前記Y軸検出子24a及びZ軸検出子25aが、前記ワーク2に接触できる位置まで搬送され、前記Y軸検出子24aと前記Z軸検出子25aとがそれぞれの前後用シリンダ24b,25bにより前進する。
前記Y軸検出子24a、前記Z軸検出子25aと前記ワーク2との関係は、図6(a)及び図6(b)に示すようになる。
【0031】
ここで、前記Y軸検出子24aと前記Z軸検出子25aの前進後のY軸方向の原点とZ軸方向の原点をそれぞれのリニアゲージにより確認し、前記ワーク2がX軸方向に搬送中、前記ワーク2と前記加熱コイル21の端面との距離の変動を、前記Y軸方向位置検出器24(Y軸検出子24aとともに)と前記Z軸方向位置検出器25(Z軸検出子25aとともに)により検出して、前記制御装置6を介して前記Y軸用及びZ軸用サーボモータ14,16をそれぞれ駆動して、前記距離が一定(設定値)になるように制御、補正される。その補正量は、前記Y軸用サーボモータ14と前記Z軸用サーボモータ16により実行される。
【0032】
補正後、焼入動作となる。すなわち、搬送中の前記ワーク2の前記側端部2aを含む前記摺動面2bと前記加熱コイル21の端面との距離が一定に制御中、前記制御装置6は、前記高周波加熱コイル21により前記ワーク2の前記摺動面2bを高周波加熱するとともに、加熱後の前記摺動面2bを前記冷却液噴射装置23により冷却、焼入の動作を行う。
焼入中は、前記Y軸方向位置検出器24と前記Z軸方向位置検出器25からの検出データにより、前記加熱コイル21の位置は、常時、制御及び補正される。
【0033】
そして、前記制御装置6により、前記ワーク2の後端部(又は、後端部付近)において、前記Y軸検出子24aと前記Z軸検出子25aとが、前記ワーク2の後端部に到達する前に、前記加熱コイル21の位置は、前記Y軸検出子24aと前記Z軸検出子25aの最後のデータにより固定(前記Y、Z軸用サーボモータ14,16は前記最後のデータにより停止されたままになる)され、該Y軸検出子24aと前記Z軸検出子25aは、それぞれの前後用シリンダ24b,25bにより後退する。
【0034】
前記ワーク2の焼入が完了するまで、前記ワーク2はX軸用サーボモータ12によりX軸方向(右行)に搬送され、焼入完了後は、前記加熱コイル21が前記Z軸用サーボモータ16により上昇して、自動運転開始位置まで戻り、その後、前記Y軸用サーボモータ14によりY軸方向の自動運転開始位置まで戻る。同時に、前記ワーク2も前記X軸用サーボモータ12により自動運転開始位置まで戻る。
以後、焼入完了の前記ワーク2を取り外すとともに、連続して、焼入を要する新たなワーク2を前記搬送台11に取り付けて、前記焼入動作を繰り返す。
【0035】
また、本実施の形態の他の例として、前記ワーク2の前記側端部2aの断面形状が前記方形状(角型)に形成されたものに代え、その側端部のY−Z平面による断面が、図8(a)に示すように、2つの面で、ある角度例えば30゜から110゜までの範囲のある角度(エッジ型)に形成された側端を有するワーク2の高周波焼入の場合は、図8(b)に示すように、前記Y軸検出子24aと前記Z軸検出子25aの前進後のY軸方向の原点とZ軸方向の原点をそれぞれのリニアゲージにより確認するとともに、図8(c)に示すように、前記高周波加熱コイル21として、断面形状がV型の高周波加熱コイルを使用する。
【0036】
この場合、図8(a)〜図8(c)によれば、側端部の断面が、2つの面である角度(エッジ型)を有する前記ワーク2をX軸方向に搬送中、その摺動面2bのZ軸方向における位置変動を、Z軸方向位置検出器25により、そして前記側端部2aのY軸方向における位置変動を、Y軸方向位置検出器24によりそれぞれ検出している。
【0037】
以上、前記実施の形態によれば、その結果、高周波焼入の作業性をよくすることができるとともに、全体として、前記ワーク2の焼入品質の向上を図ることができる。
【0038】
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明の技術は前記実施の形態における技術に限定されるものではなく、同様な機能を果たす他の態様の手段によってもよく、また本発明の技術は、前記構成の範囲内において種々の変更、付加が可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明の焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置によれば、直線的に長い摺動面を有する被焼入部材の側端部を含む該摺動面を高周波焼入する装置において、前記被焼入部材をX軸方向に搬送する搬送手段と、Z軸方向に移動可能で前記摺動面を高周波加熱する高周波加熱コイルと、前記被焼入部材をX軸方向に搬送中、前記摺動面のY軸方向及びZ軸方向における位置変動を検出するY軸方向及びZ軸方向位置検出手段と、前記加熱コイルを、Y軸方向及びZ軸方向のそれぞれ移動するY軸及びZ軸サーボモータと、制御手段とからなり、前記被焼入部材を搬送中、前記制御手段により、前記Y軸方向及びZ軸方向位置検出手段により検出された位置変動に追従して、前記高周波加熱コイルと前記摺動面との距離を一定にするように、前記Y軸及びZ軸サーボモータを駆動しながら、前記被焼入部材の摺動面を高周波焼入するので、直線的に長い摺動面を有する被焼入部材の該摺動面を高周波焼入装置への取付に際し、作業者に熟練を必要とせず、かつ全体の作業時間を短くすることができ、その作業性をよくすることができるという優れた効果を奏する。
【0040】
すなわち、前記高周波加熱コイルを焼入初めの位置に設定するとき、慎重な作業を解消することができる。また、前記金属部材の焼入を要する摺動面と前記高周波加熱コイルとの位置関係、特に両者間の距離を焼入中検出し続け、その検出データにより前記高周波加熱コイルの位置を制御、補正することにより、前記金属部材を前記装置に設定する際の慎重な作業を解消することができる。
さらに、複数の前記被焼入部材のそれぞれを繰り返し搬送して、連続的に前記摺動面を高周波焼入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置の一実施の形態を示す図で、該高周波焼入装置のY軸方向の正面図である。
【図2】図1の前記高周波焼入装置のX軸方向の左側面図である。
【図3】図1の前記高周波焼入装置のZ軸方向の平面図である。
【図4】図1における冷却液噴射装置を含む高周波加熱コイル、Z軸方向とY軸方向の位置検出器及び端面検出プローブの位置構成を示す正面図である。
【図5】図2における前記高周波加熱コイル(右側は省略)及びZ軸方向とY軸方向の位置検出器の位置構成を示す左側面図である。
【図6】側端部が角型の被焼入部材の摺動面と高周波加熱コイルとの位置関係を検出する方法の説明図で、図6(a)は、Y軸方向及びZ軸方向位置検出器のそれぞれY軸検出子及びZ軸検出子の接触図、図6(b)は、Y軸及びZ軸リニアゲージの配置図、図6(c)は、被焼入部材を高周波加熱する高周波加熱コイルの断面形状を示す断面図である。
【図7】制御装置6のブロック構成とその制御系を示すブロック構成図である。
【図8】側端部がエッジ型の被焼入部材の摺動面と高周波加熱コイルとの位置関係を検出する方法の説明図で、図8(a)は、Y軸方向及びZ軸方向位置検出器のそれぞれY軸検出子及びZ軸検出子の接触図、図8(b)は、Y軸及びZ軸リニアゲージの配置図、図8(c)は、被焼入部材を高周波加熱する高周波加熱コイルの断面形状を示す断面図である。
【符号の説明】
1 焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置
2 被焼入部材(ワーク)
2a 側端部
2b 摺動面
3 X軸駆動部
4 Y軸駆動部
5 Z軸駆動部
6 制御装置
7 ワーク取付具
11 搬送台
12 X軸用サーボモータ
13 固定台
14 Y軸用サーボモータ
15 加熱コイル等配置台
16 Z軸用サーボモータ
21 高周波加熱コイル
22 高周波変圧器(ディスクトランス)
23 冷却液噴射装置
24 Y軸方向位置検出器
24a Y軸検出子
24b,25b 検出部(シリンダを含む)
25 Z軸方向位置検出器
25a Z軸検出子
26 端部検出プローブ
26a プローブ上下用シリンダ

Claims (5)

  1. 側端部を有し、直線的に長い摺動面を有する被焼入部材の該摺動面を高周波焼入する装置において、
    空間における直交3軸(X軸、Y軸、Z軸)のうち、前記被焼入部材の前記摺動面の長手方向をX軸に平行に配置して、前記被焼入部材をX軸方向に搬送する搬送手段と、
    Y軸方向及びZ軸方向に移動可能で前記摺動面を高周波加熱する高周波加熱コイルと、
    前記被焼入部材をX軸方向に搬送中、前記摺動面のZ軸方向における位置変動を検出するZ軸方向位置検出手段と、
    前記被焼入部材をX軸方向に搬送中、前記摺動面の前記側端部のY軸方向における位置変動を検出するY軸方向位置検出手段と、
    前記高周波加熱コイルを、Y軸方向及びZ軸方向のそれぞれに移動するY軸サーボモータ及びZ軸サーボモータと、
    制御手段とからなり、
    前記被焼入部材をX軸方向に搬送中、前記制御手段により、該制御手段に設定された前記高周波加熱コイルと前記摺動面との距離を基に、該距離を一定にすべく、前記Z軸方向位置検出手段により検出される前記摺動面のZ軸方向における位置変動に追従するように前記Z軸サーボモータを駆動するとともに、前記Y軸方向位置検出手段により検出される前記摺動面の前記側端部のY軸方向における位置変動に追従するように前記Y軸サーボモータを駆動して、前記被焼入部材の側端部を含む前記摺動面を高周波焼入することを特徴とする焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置。
  2. 前記被焼入部材をX軸方向に搬送するとき、該被焼入部材の前記摺動面の焼入開始位置を検出する端部検出手段が、さらに備えられることを特徴とする請求項1に記載の焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置。
  3. 前記被焼入部材の側端部のY−Z平面による断面が、2つの直角部分を有する方形状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置。
  4. 前記被焼入部材の側端部の角度形状がY−Z平面による断面で、2つの平面で形成される角度が30゜から110゜までの範囲に形成されることを特徴とする請求項1に記載の焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置。
  5. 複数の前記被焼入部材を、前記搬送手段により、連続的にX軸方向に繰り返し搬送して、前記複数の被焼入部材の前記摺動面を高周波焼入することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の焼入面位置検出機能付き高周波焼入装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007270333A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 High Frequency Heattreat Co Ltd 大型シューの誘導加熱焼入装置
JP2008069430A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 High Frequency Heattreat Co Ltd アイドラの誘導加熱焼入用コイル及び冷却装置
CN107424505A (zh) * 2017-09-22 2017-12-01 桂林电子科技大学 一种用于演示榔头全自动淬火的教学设备

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