JP2004231473A - 希土類元素添加光ファイバ母材の製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コアとなる多孔質ガラススートを希土類元素化合物水溶液に浸して、ガラススート中に希土類元素を沈着する希土類元素添加光ファイバ母材の製法において、多孔質ガラススート中に希土類元素を均一に高濃度で沈着できるようにすること、添加されたエルビウムのクラスター化を抑制することにある。
【解決手段】コアとなる多孔質ガラススートを希土類元素化合物の酸添加酸性溶液に浸す。希土類元素には、エルビウムとこれ以外のイットリビウム、ランタン、セリウム、ネオジムなどの他の希土類元素のいずれか1種以上が用いられる。希土類元素の水溶液は、希土類元素の塩化物の塩酸水溶液であることが好ましく、添加する酸の濃度が0.5モル%以上であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】コアとなる多孔質ガラススートを希土類元素化合物の酸添加酸性溶液に浸す。希土類元素には、エルビウムとこれ以外のイットリビウム、ランタン、セリウム、ネオジムなどの他の希土類元素のいずれか1種以上が用いられる。希土類元素の水溶液は、希土類元素の塩化物の塩酸水溶液であることが好ましく、添加する酸の濃度が0.5モル%以上であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エルビウムなどの希土類元素を添加した光ファイバ母材の製法に関し、希土類元素を均一に高濃度で添加できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エルビウムなどに代表される希土類元素を添加した希土類元素添加光ファイバが光増幅作用を有することから、光増幅器、ファイバレーザなどの増幅媒質として広く使用されている。
【0003】
この種の希土類元素添加光ファイバは、例えば、以下のようにして製造されている。まず、コアとなる多孔質ガラススートをVAD法、MCVD法、PCVD法(プラズマ−CVD法)によって作製する。ついで、このガラススートを塩化エルビウムなどの希土類元素塩化物の水溶液に浸し、スート内部に水溶液を含浸し、スートのガラス微粒子に希土類元素イオンを沈着させる。
【0004】
こののち、このスートを乾燥した後、塩素ガスおよびヘリウムガス雰囲気中で1300〜1500℃で酸素と共に加熱して、脱水し、透明ガラス化して、コアとなるガラス母材を作製する。ついで、このガラス母材上にVAD法、外付け法、ロッドインチューブ法、改良ロッドインチューブ法などにより、クラッドとなるガラスを形成して光ファイバ母材を得た後、この光ファイバ母材を常法により溶融紡糸して、希土類元素添加光ファイバとする。
【0005】
ところで、このような希土類元素添加光ファイバでは、コアに添加されるエルビウムの濃度に比例して光増幅度が増大する。このため、高増幅度を得るためには、エルビウムの濃度を増加する必要がある。しかし、エルビウムの濃度を高めていくと、エルビウム同士がガラス中でクラスターを形成し、これによって励起された電子のエネルギーが失われやすくなり、いわゆる濃度消光による増幅効率の低下を招くことになる。
【0006】
また、希土類元素化合物の水溶液を用いることで、希土類元素のガラススートへの沈着性がガラススートの嵩密度、厚さ等の変動により不均一になりやすかった。その理由は、エルビウムイオンなどの希土類元素のイオンはその水溶液中では以下の組成式で示される水和イオンとして存在する。
[RE(H2O)n]3+
RE:希土類元素
n:水和数で8〜9である。
【0007】
希土類元素イオンは、通常の水溶液中では、このように水和数の大きな水和イオンであるため、イオン径が大きく、ガラススートへの浸透状況がガラススートをなすガラス微粒子の微細孔径などにより影響を受けやすいためである。
【0008】
また、濃度消光の抑制方法として、エルビウム以外のイットリビウム、ランタン、セリウム、ネオジムなどのエルビウム以外の希土類元素をエルビウムと共添加し、エルビウムイオンをこれらの他の希土類元素イオンで取り囲み、エルビウムイオン間のクラスターを抑える方法がある。この方法では、他の希土類元素の添加濃度はエルビウムの少なくとも10倍以上、好ましくは40倍以上が必要である。
【0009】
しかし、希土類元素化合物の水溶液を用いる方法では、希土類元素化合物の溶解度が低いので、高濃度水溶液を調製することができず、エルビウム以外の他の希土類元素を目的とする程度の高濃度で共添加することはできなかった。
このような希土類元素添加光ファイバ母材の製法に関する先行技術文献としては、例えば次のようなものが挙げられる。
【0010】
【特許文献1】
特許第2858274号公報
【特許文献2】
特開2002−9376号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、コアとなる多孔質ガラススートを希土類元素化合物水溶液に浸して、ガラススート中に希土類元素を沈着する希土類元素添加光ファイバ母材の製法において、多孔質ガラススート中に希土類元素を均一に高濃度で沈着できるようにすること、添加されたエルビウムのクラスター化を抑制することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、コアとなる多孔質ガラススートを希土類元素化合物の酸添加酸性溶液に浸すことを特徴とする希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
請求項2にかかる発明は、希土類元素が、エルビウムとこれ以外の他の希土類元素のいずれか1種以上の共ドープである請求項1記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
【0013】
請求項3にかかる発明は、希土類元素化合物が塩化物であり、酸が塩酸であることを特徴とする請求項1または2記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
請求項4にかかる発明は、酸濃度が0.5モル%以上である請求項1ないし3のいずれかに記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
【0014】
請求項5にかかる発明は、コアとなる多孔質ガラススートには、ゲルマニウムとアルミニウムが添加されており、ゲルマニウムの濃度が1.5wt%未満で、アルミニウムの濃度が4.0〜10.0wt%であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
【0015】
請求項6にかかる発明は、エルビウムとこれ以外の希土類元素を用い、エルビウム以外の希土類元素の濃度をエルビウムの40倍以上とした酸添加酸性溶液を用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
【0016】
請求項7にかかる発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の製法で得られた希土類元素添加光ファイバ母材である。
請求項8にかかる発明は、請求項7記載の希土類元素添加光ファイバ母材を溶融紡糸して得られた希土類元素添加光ファイバ。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一例を詳しく説明する。
まず、コアとなる多孔質ガラススートを用意する。このガラススートとしては、周知のVAD法、MCVD法、PCVD法で作製したものが用いられる。このガラススートは、例えば石英ガラスに0.5〜1.5wt%のゲルマニウムと4.0〜10.0wt%のアルミニウムとが添加されたものである。
【0018】
VAD法によって多孔質ガラススートを作製するには、出発棒の先端に常法によりガラス微粒子を堆積して、丸棒状のガラススートを作製する方法が用いられる。
MCVD法またはPCVD法によって多孔質ガラススートを作製するには、石英管内壁にまずクラッドとなる透明ガラス層を形成し、この透明ガラス層上にガラス微粒子を堆積してコアとなるガラススート層を形成する方法が用いられる。
【0019】
あるいは、クラッドとなる高純度の石英管の内壁に直接ガラス微粒子を堆積してコアとなるガラススート層を形成する方法を用いることもできる。
MCVD法またはPCVD法で作製されたコアとなる多孔質ガラススートは、したがって石英管内部にこれと一体に形成された形態となっている。
【0020】
ついで、このようにして作製された多孔質ガラススートを希土類元素化合物の酸添加酸性水溶液に浸す。
ここで使用される希土類元素には、エルビウム、イットリビウム、ランタン、セリウム、ネオジムのいずれか1種以上が用いられ、エルビウム以外の希土類元素を共添加するときはエルビウムとこれ以外の希土類元素の1種以上が用いられる。また、その化合物としては主に塩化エルビウムなどの塩化物が用いられる。一般に、希土類元素の水溶性塩としては塩化物が多いためである。
【0021】
また、この水溶液に添加される酸としては、希土類元素化合物が塩化物であることが多いので、塩酸が主に使用されるが、塩酸とこれ以外の硫酸、硝酸などの鉱酸との混酸を用いても良い。また、希土類元素化合物が塩化物以外の硫酸塩であれば硫酸を、硝酸塩であれば硝酸を用いることができる。
【0022】
希土類元素化合物酸性水溶液中の酸濃度は、0.5モル%以上、好ましくは1.0〜2.5モル%とされ、酸濃度が0.5モル%未満では希土類元素化合物の溶解度が増大せず、水和イオンの水和数が減少せず、さらに溶解している希土類元素イオンが活性化しないことになる。
【0023】
この希土類元素化合物の酸添加酸性水溶液への多孔質ガラススートの浸漬条件は、水溶液の液温20〜60℃で、時間1〜72時間程度とされるが、これに限定されるものではない。
浸漬後の多孔質ガラススートをついで常温で24時間以上乾燥し、十分水分を除去する。
【0024】
この後、この多孔質ガラススートを加熱炉等内におさめ、炉内の雰囲気を塩素とヘリウムなどの塩素含有ガス雰囲気として、温度1300〜1500℃で、酸素と共に時間1〜5時間加熱して、多孔質ガラススートのガラスに結合している水分を脱水するとともにガラススートの透明ガラス化を行う。
【0025】
VAD法によってコアとなる多孔質ガラススートを作製したものでは、この段階でコアとなるガラス母材が得られ、このコアとなるガラス母材上に外付け法、ロッドインチューブ法、改良ロッドインチューブ法により、クラッドとなるガラスを設けて光ファイバ母材とされる。
【0026】
MCVD法またはPCVD法によってコアとなる多孔質ガラススートを作製したものでは、さらに石英管を温度1700〜1800℃に加熱し、石英管をコラプス(中実化)して光ファイバ母材とされる。
このようにして得られた光ファイバ母材を通常の条件で溶融紡糸して希土類元素添加光ファイバを得ることができる。
【0027】
このような光ファイバ母材の製法によれば、コアとなる多孔質ガラススートが浸漬される希土類元素化合物の水溶液が酸添加酸性水溶液であるので、希土類元素の溶解度が増大し、かつこの水溶液に中に含まれる希土類元素イオンの水和数が減少し、イオン半径が小さくなり、ガラススートの微細孔中に浸透しやすくなり、高濃度で均一な希土類元素の添加が可能になる。
【0028】
また、コアとなる多孔質ガラススートにアルミニウムが添加されている場合には、希土類元素イオンが活性化することで、希土類元素とアルミニウムとがガラス中で結合しやすくなり、希土類元素同士のクラスター化が抑制される。
【0029】
さらに、アルミニウムのガラススートへの添加量が約5.0wt%以上の高濃度になると、ガラス中でアルミニウムが酸化アルミニウムとして結晶化が進行し、スートのクラックの発生の原因となるが、希土類元素が活性化し、アルミニウムと良く結合するため、酸化アルミニウムの結晶化が抑えられて、ガラススートにクラックが生じることや割れが発生することが減少する。
【0030】
また、希土類元素の溶解度が増大するので、希土類元素化合物の高濃度水溶液を調製することができ、エルビウムとこれ以外の希土類元素の1種以上とを共添加する際、他の希土類元素化合物の濃度を十分高くすることができ、エルビウム以外の希土類元素をエルビウムの40倍以上の高濃度で添加することが可能となる。
【0031】
以下、具体例を示す。
(例1)
MCVD法により、石英管内にコアとなる多孔質ガラススートを形成した。このガラススートは嵩密度が均一であり、そのガラス成分はゲルマニウム1.2wt%とアルミニウム5.0wt%を含む石英ガラスであった。
【0032】
このコアとなる多孔質ガラススートを二分し、その一方をエルビウム濃度2400ppmwtの塩化エルビウム水溶液に浸し、他方を塩酸0.5モル%を添加したエルビウム濃度2400ppmwtの塩化エルビウム水溶液に浸した。
浸漬時間はともに3時間とし、浸漬後これを酸素雰囲気中、常温で8時間自然乾燥した。
【0033】
得られた2種のガラススートの任意位置でのエルビウムの含量を定量分析し、各位置でのエルビウムの含量と、その平均含量からの変動範囲を求めた。
結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
表1の結果から、塩酸を添加した塩化エルビウム水溶液を用いたものでは、エルビウムを均一に、かつ高濃度に添加できたことが明らかになった。
また、水溶液中のエルビウムの濃度を500〜6000ppmwtに変化させて同様の操作を行ったところ、同様に塩酸を添加した塩化エルビウム水溶液を用いることで、均一で高濃度でエルビウムを添加できることが確認できた。
【0036】
(例2)
MCVD法により、石英管内にコアとなる多孔質ガラススートを形成した。このガラススートは嵩密度が均一であり、そのガラス成分はゲルマニウム0.8wt%とアルミニウム5.6wt%を含む石英ガラスであった。
【0037】
この石英管を3等分し、それぞれを以下の3種の水溶液に浸漬し、乾燥した。浸漬条件および乾燥条件は例1と同様とした。
A:エルビウム濃度1200ppmwtの塩化エルビウムとイットリビウム濃度60000ppmwtの塩化イットリビウムとの混合水溶液に塩酸0.5モル%を添加した酸性混合水溶液
B:エルビウム濃度1200ppmwtの塩化エルビウムとイットリビウム濃度60000ppmwtの塩化イットリビウムとの混合水溶液
C:エルビウム濃度1200ppmwtの塩化エルビウム水溶液
【0038】
このようにして3種の水溶液に浸漬されたガラススートをそれぞれ用いて、上述の方法により、希土類元素添加光ファイバを作製し、光増幅用光ファイバとしてその変換効率(Power Conversion Efficiency、パワーコンバージョンエフェシェンシー)を測定した。
結果を表2に示す。ここで、変換効率は、1480nm前方励起、信号光1550nmにて測定し、接続損失や漏れ励起光のパワーを差し引いて算出した。
【0039】
【表2】
【0040】
表2から、イットリビウムを高濃度に添加することで、濃度消光が抑えられ変換効率が高められ、塩酸を添加することでさらに変換効率が高められることが分かる。
また、この例においても、水溶液中のエルビウム濃度を変化させても、同様の結果が得られることが確認された。
【0041】
(例3)
MCVD法により、石英管内にコアとなる多孔質ガラススートを形成した。このガラススートは、嵩密度が均一であり、そのガラス成分はゲルマニウム0.5wt%とアルミニウム5.8wt%を含む石英ガラスであった。
【0042】
この石英管を6等分し、それぞれを表3に示す6種の水溶液に浸漬し、乾燥した。浸漬条件および乾燥条件は例1と同様とした。
A:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液
B:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度15000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
C:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度30000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
D:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度60000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
E:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度120000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
F:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度150000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
【0043】
表3の6種の水溶液に浸漬されたガラススートをそれぞれ用いて、上述の方法により希土類元素添加光ファイバを作製し、光増幅用光ファイバとしてその変換効率(Power Conversion Efficiency、パワーコンバージョンエフェシェンシー)を測定した。
結果を表3および図1に示す。ここで、変換効率は、1480nm前方励起、信号光1550nmにて測定し、接続損失や漏れ励起光のパワーを差し引いて算出した。
【0044】
【表3】
【0045】
表3および図1から、ファイバ中のイットリビウムの添加量については、Yb/Erの量を10倍以上にすれば、変換効率が大幅に改善され、さらにYb/Er量が40倍以上になると、変換効率が限界値までに改善され、さらに80倍以上ではほぼ飽和になることが確認された。よって、本発明では、エルビウム以外の他の希土類元素の共ドープ量はエルビウムの10倍以上が必要とされ、好ましくは40倍以上である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の希土類元素添加光ファイバ母材の製法によれば、コアとなる多孔質ガラススート中にエルビウムなどの希土類元素を高濃度にしかも均一に添加することができるなどの効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例の結果を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
この発明は、エルビウムなどの希土類元素を添加した光ファイバ母材の製法に関し、希土類元素を均一に高濃度で添加できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エルビウムなどに代表される希土類元素を添加した希土類元素添加光ファイバが光増幅作用を有することから、光増幅器、ファイバレーザなどの増幅媒質として広く使用されている。
【0003】
この種の希土類元素添加光ファイバは、例えば、以下のようにして製造されている。まず、コアとなる多孔質ガラススートをVAD法、MCVD法、PCVD法(プラズマ−CVD法)によって作製する。ついで、このガラススートを塩化エルビウムなどの希土類元素塩化物の水溶液に浸し、スート内部に水溶液を含浸し、スートのガラス微粒子に希土類元素イオンを沈着させる。
【0004】
こののち、このスートを乾燥した後、塩素ガスおよびヘリウムガス雰囲気中で1300〜1500℃で酸素と共に加熱して、脱水し、透明ガラス化して、コアとなるガラス母材を作製する。ついで、このガラス母材上にVAD法、外付け法、ロッドインチューブ法、改良ロッドインチューブ法などにより、クラッドとなるガラスを形成して光ファイバ母材を得た後、この光ファイバ母材を常法により溶融紡糸して、希土類元素添加光ファイバとする。
【0005】
ところで、このような希土類元素添加光ファイバでは、コアに添加されるエルビウムの濃度に比例して光増幅度が増大する。このため、高増幅度を得るためには、エルビウムの濃度を増加する必要がある。しかし、エルビウムの濃度を高めていくと、エルビウム同士がガラス中でクラスターを形成し、これによって励起された電子のエネルギーが失われやすくなり、いわゆる濃度消光による増幅効率の低下を招くことになる。
【0006】
また、希土類元素化合物の水溶液を用いることで、希土類元素のガラススートへの沈着性がガラススートの嵩密度、厚さ等の変動により不均一になりやすかった。その理由は、エルビウムイオンなどの希土類元素のイオンはその水溶液中では以下の組成式で示される水和イオンとして存在する。
[RE(H2O)n]3+
RE:希土類元素
n:水和数で8〜9である。
【0007】
希土類元素イオンは、通常の水溶液中では、このように水和数の大きな水和イオンであるため、イオン径が大きく、ガラススートへの浸透状況がガラススートをなすガラス微粒子の微細孔径などにより影響を受けやすいためである。
【0008】
また、濃度消光の抑制方法として、エルビウム以外のイットリビウム、ランタン、セリウム、ネオジムなどのエルビウム以外の希土類元素をエルビウムと共添加し、エルビウムイオンをこれらの他の希土類元素イオンで取り囲み、エルビウムイオン間のクラスターを抑える方法がある。この方法では、他の希土類元素の添加濃度はエルビウムの少なくとも10倍以上、好ましくは40倍以上が必要である。
【0009】
しかし、希土類元素化合物の水溶液を用いる方法では、希土類元素化合物の溶解度が低いので、高濃度水溶液を調製することができず、エルビウム以外の他の希土類元素を目的とする程度の高濃度で共添加することはできなかった。
このような希土類元素添加光ファイバ母材の製法に関する先行技術文献としては、例えば次のようなものが挙げられる。
【0010】
【特許文献1】
特許第2858274号公報
【特許文献2】
特開2002−9376号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、コアとなる多孔質ガラススートを希土類元素化合物水溶液に浸して、ガラススート中に希土類元素を沈着する希土類元素添加光ファイバ母材の製法において、多孔質ガラススート中に希土類元素を均一に高濃度で沈着できるようにすること、添加されたエルビウムのクラスター化を抑制することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、コアとなる多孔質ガラススートを希土類元素化合物の酸添加酸性溶液に浸すことを特徴とする希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
請求項2にかかる発明は、希土類元素が、エルビウムとこれ以外の他の希土類元素のいずれか1種以上の共ドープである請求項1記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
【0013】
請求項3にかかる発明は、希土類元素化合物が塩化物であり、酸が塩酸であることを特徴とする請求項1または2記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
請求項4にかかる発明は、酸濃度が0.5モル%以上である請求項1ないし3のいずれかに記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
【0014】
請求項5にかかる発明は、コアとなる多孔質ガラススートには、ゲルマニウムとアルミニウムが添加されており、ゲルマニウムの濃度が1.5wt%未満で、アルミニウムの濃度が4.0〜10.0wt%であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
【0015】
請求項6にかかる発明は、エルビウムとこれ以外の希土類元素を用い、エルビウム以外の希土類元素の濃度をエルビウムの40倍以上とした酸添加酸性溶液を用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法である。
【0016】
請求項7にかかる発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の製法で得られた希土類元素添加光ファイバ母材である。
請求項8にかかる発明は、請求項7記載の希土類元素添加光ファイバ母材を溶融紡糸して得られた希土類元素添加光ファイバ。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一例を詳しく説明する。
まず、コアとなる多孔質ガラススートを用意する。このガラススートとしては、周知のVAD法、MCVD法、PCVD法で作製したものが用いられる。このガラススートは、例えば石英ガラスに0.5〜1.5wt%のゲルマニウムと4.0〜10.0wt%のアルミニウムとが添加されたものである。
【0018】
VAD法によって多孔質ガラススートを作製するには、出発棒の先端に常法によりガラス微粒子を堆積して、丸棒状のガラススートを作製する方法が用いられる。
MCVD法またはPCVD法によって多孔質ガラススートを作製するには、石英管内壁にまずクラッドとなる透明ガラス層を形成し、この透明ガラス層上にガラス微粒子を堆積してコアとなるガラススート層を形成する方法が用いられる。
【0019】
あるいは、クラッドとなる高純度の石英管の内壁に直接ガラス微粒子を堆積してコアとなるガラススート層を形成する方法を用いることもできる。
MCVD法またはPCVD法で作製されたコアとなる多孔質ガラススートは、したがって石英管内部にこれと一体に形成された形態となっている。
【0020】
ついで、このようにして作製された多孔質ガラススートを希土類元素化合物の酸添加酸性水溶液に浸す。
ここで使用される希土類元素には、エルビウム、イットリビウム、ランタン、セリウム、ネオジムのいずれか1種以上が用いられ、エルビウム以外の希土類元素を共添加するときはエルビウムとこれ以外の希土類元素の1種以上が用いられる。また、その化合物としては主に塩化エルビウムなどの塩化物が用いられる。一般に、希土類元素の水溶性塩としては塩化物が多いためである。
【0021】
また、この水溶液に添加される酸としては、希土類元素化合物が塩化物であることが多いので、塩酸が主に使用されるが、塩酸とこれ以外の硫酸、硝酸などの鉱酸との混酸を用いても良い。また、希土類元素化合物が塩化物以外の硫酸塩であれば硫酸を、硝酸塩であれば硝酸を用いることができる。
【0022】
希土類元素化合物酸性水溶液中の酸濃度は、0.5モル%以上、好ましくは1.0〜2.5モル%とされ、酸濃度が0.5モル%未満では希土類元素化合物の溶解度が増大せず、水和イオンの水和数が減少せず、さらに溶解している希土類元素イオンが活性化しないことになる。
【0023】
この希土類元素化合物の酸添加酸性水溶液への多孔質ガラススートの浸漬条件は、水溶液の液温20〜60℃で、時間1〜72時間程度とされるが、これに限定されるものではない。
浸漬後の多孔質ガラススートをついで常温で24時間以上乾燥し、十分水分を除去する。
【0024】
この後、この多孔質ガラススートを加熱炉等内におさめ、炉内の雰囲気を塩素とヘリウムなどの塩素含有ガス雰囲気として、温度1300〜1500℃で、酸素と共に時間1〜5時間加熱して、多孔質ガラススートのガラスに結合している水分を脱水するとともにガラススートの透明ガラス化を行う。
【0025】
VAD法によってコアとなる多孔質ガラススートを作製したものでは、この段階でコアとなるガラス母材が得られ、このコアとなるガラス母材上に外付け法、ロッドインチューブ法、改良ロッドインチューブ法により、クラッドとなるガラスを設けて光ファイバ母材とされる。
【0026】
MCVD法またはPCVD法によってコアとなる多孔質ガラススートを作製したものでは、さらに石英管を温度1700〜1800℃に加熱し、石英管をコラプス(中実化)して光ファイバ母材とされる。
このようにして得られた光ファイバ母材を通常の条件で溶融紡糸して希土類元素添加光ファイバを得ることができる。
【0027】
このような光ファイバ母材の製法によれば、コアとなる多孔質ガラススートが浸漬される希土類元素化合物の水溶液が酸添加酸性水溶液であるので、希土類元素の溶解度が増大し、かつこの水溶液に中に含まれる希土類元素イオンの水和数が減少し、イオン半径が小さくなり、ガラススートの微細孔中に浸透しやすくなり、高濃度で均一な希土類元素の添加が可能になる。
【0028】
また、コアとなる多孔質ガラススートにアルミニウムが添加されている場合には、希土類元素イオンが活性化することで、希土類元素とアルミニウムとがガラス中で結合しやすくなり、希土類元素同士のクラスター化が抑制される。
【0029】
さらに、アルミニウムのガラススートへの添加量が約5.0wt%以上の高濃度になると、ガラス中でアルミニウムが酸化アルミニウムとして結晶化が進行し、スートのクラックの発生の原因となるが、希土類元素が活性化し、アルミニウムと良く結合するため、酸化アルミニウムの結晶化が抑えられて、ガラススートにクラックが生じることや割れが発生することが減少する。
【0030】
また、希土類元素の溶解度が増大するので、希土類元素化合物の高濃度水溶液を調製することができ、エルビウムとこれ以外の希土類元素の1種以上とを共添加する際、他の希土類元素化合物の濃度を十分高くすることができ、エルビウム以外の希土類元素をエルビウムの40倍以上の高濃度で添加することが可能となる。
【0031】
以下、具体例を示す。
(例1)
MCVD法により、石英管内にコアとなる多孔質ガラススートを形成した。このガラススートは嵩密度が均一であり、そのガラス成分はゲルマニウム1.2wt%とアルミニウム5.0wt%を含む石英ガラスであった。
【0032】
このコアとなる多孔質ガラススートを二分し、その一方をエルビウム濃度2400ppmwtの塩化エルビウム水溶液に浸し、他方を塩酸0.5モル%を添加したエルビウム濃度2400ppmwtの塩化エルビウム水溶液に浸した。
浸漬時間はともに3時間とし、浸漬後これを酸素雰囲気中、常温で8時間自然乾燥した。
【0033】
得られた2種のガラススートの任意位置でのエルビウムの含量を定量分析し、各位置でのエルビウムの含量と、その平均含量からの変動範囲を求めた。
結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
表1の結果から、塩酸を添加した塩化エルビウム水溶液を用いたものでは、エルビウムを均一に、かつ高濃度に添加できたことが明らかになった。
また、水溶液中のエルビウムの濃度を500〜6000ppmwtに変化させて同様の操作を行ったところ、同様に塩酸を添加した塩化エルビウム水溶液を用いることで、均一で高濃度でエルビウムを添加できることが確認できた。
【0036】
(例2)
MCVD法により、石英管内にコアとなる多孔質ガラススートを形成した。このガラススートは嵩密度が均一であり、そのガラス成分はゲルマニウム0.8wt%とアルミニウム5.6wt%を含む石英ガラスであった。
【0037】
この石英管を3等分し、それぞれを以下の3種の水溶液に浸漬し、乾燥した。浸漬条件および乾燥条件は例1と同様とした。
A:エルビウム濃度1200ppmwtの塩化エルビウムとイットリビウム濃度60000ppmwtの塩化イットリビウムとの混合水溶液に塩酸0.5モル%を添加した酸性混合水溶液
B:エルビウム濃度1200ppmwtの塩化エルビウムとイットリビウム濃度60000ppmwtの塩化イットリビウムとの混合水溶液
C:エルビウム濃度1200ppmwtの塩化エルビウム水溶液
【0038】
このようにして3種の水溶液に浸漬されたガラススートをそれぞれ用いて、上述の方法により、希土類元素添加光ファイバを作製し、光増幅用光ファイバとしてその変換効率(Power Conversion Efficiency、パワーコンバージョンエフェシェンシー)を測定した。
結果を表2に示す。ここで、変換効率は、1480nm前方励起、信号光1550nmにて測定し、接続損失や漏れ励起光のパワーを差し引いて算出した。
【0039】
【表2】
【0040】
表2から、イットリビウムを高濃度に添加することで、濃度消光が抑えられ変換効率が高められ、塩酸を添加することでさらに変換効率が高められることが分かる。
また、この例においても、水溶液中のエルビウム濃度を変化させても、同様の結果が得られることが確認された。
【0041】
(例3)
MCVD法により、石英管内にコアとなる多孔質ガラススートを形成した。このガラススートは、嵩密度が均一であり、そのガラス成分はゲルマニウム0.5wt%とアルミニウム5.8wt%を含む石英ガラスであった。
【0042】
この石英管を6等分し、それぞれを表3に示す6種の水溶液に浸漬し、乾燥した。浸漬条件および乾燥条件は例1と同様とした。
A:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液
B:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度15000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
C:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度30000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
D:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度60000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
E:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度120000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
F:エルビウム濃度1500ppmwtの塩化エルビウム水溶液とイットリビウム濃度150000ppmwtの塩化イットリビウム水溶液との混合水溶液に塩酸を添加した酸性混合水溶液
【0043】
表3の6種の水溶液に浸漬されたガラススートをそれぞれ用いて、上述の方法により希土類元素添加光ファイバを作製し、光増幅用光ファイバとしてその変換効率(Power Conversion Efficiency、パワーコンバージョンエフェシェンシー)を測定した。
結果を表3および図1に示す。ここで、変換効率は、1480nm前方励起、信号光1550nmにて測定し、接続損失や漏れ励起光のパワーを差し引いて算出した。
【0044】
【表3】
【0045】
表3および図1から、ファイバ中のイットリビウムの添加量については、Yb/Erの量を10倍以上にすれば、変換効率が大幅に改善され、さらにYb/Er量が40倍以上になると、変換効率が限界値までに改善され、さらに80倍以上ではほぼ飽和になることが確認された。よって、本発明では、エルビウム以外の他の希土類元素の共ドープ量はエルビウムの10倍以上が必要とされ、好ましくは40倍以上である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の希土類元素添加光ファイバ母材の製法によれば、コアとなる多孔質ガラススート中にエルビウムなどの希土類元素を高濃度にしかも均一に添加することができるなどの効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例の結果を示すグラフである。
Claims (8)
- コアとなる多孔質ガラススートを希土類元素化合物の酸添加酸性溶液に浸すことを特徴とする希土類元素添加光ファイバ母材の製法。
- 希土類元素が、エルビウムとこれ以外の他の希土類元素のいずれか1種以上の共ドープである請求項1記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法。
- 希土類元素化合物が塩化物であり、酸が塩酸であることを特徴とする請求項1または2記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法。
- 酸濃度が0.5モル%以上である請求項1ないし3のいずれかに記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法。
- コアとなる多孔質ガラススートには、ゲルマニウムとアルミニウムが添加されており、ゲルマニウムの濃度が1.5wt%未満で、アルミニウムの濃度が4.0〜10.0wt%であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法。
- エルビウムとこれ以外の希土類元素を用い、エルビウム以外の希土類元素の濃度をエルビウムの40倍以上とした酸添加酸性溶液を用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の希土類元素添加光ファイバ母材の製法。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の製法で得られた希土類元素添加光ファイバ母材。
- 請求項7記載の希土類元素添加光ファイバ母材を溶融紡糸して得られた希土類元素添加光ファイバ。
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