JP2004231282A - 通水管の梱包装置、および通水管の梱包装置体 - Google Patents

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  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】保管中とか運搬中の強度を十分に確保することができる、通水管の梱包装置を提供する。
【解決手段】梱包装置2は、段ボール箱体3と回動部材5と軸部材6とからなる。段ボール箱体3は、通水管1の管束1aを収容し、通水管1を外に引き出すための引出部3cを備えている。回動部材5は、段ボール箱体3に収容されて、管束1aを支える。軸部材6は、回動部材5が前記管束1aとともにその管束1aの周方向に回動可能となるよう支持する。ここで、段ボール箱体3の底壁3qと管束1aとの間の間隙Sには、スペーサー7が配備される。そして、スペーサー7は、管束1aから離れるように移動可能となっている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、合成樹脂材料からなる通水管の管束を梱包する、通水管の梱包装置、および通水管の梱包装置体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、架橋ポリエチレン製等の合成樹脂製の可撓性を備えた給水管は、数十m単位の長尺体が巻回された状態で、樹脂バンドにより固定され、段ボール箱内に収容されていた。このように段ボール箱内に収容された給水管は、施工現場等において、巻回状態のまま段ボール箱内から取り出された。そして、この給水管は、例えば、ヘッダー等の湯水供給体と、水栓が接続される継手等の湯水消費体との間に所定の配管経路をもって配管された鞘管内に、先端側から順次送り込まれるようにして挿通された。
【0003】
なお、給水管用の装置ではないが、ケーブルの収納装置として、例えば、図10に示されるような、ケーブル22を回動可能に支持する収納装置21があった(特許文献1参照)。この収納装置21は、ケーブル22が、巻回された状態で、箱体23内に収納されていた。そして、箱体23は、縦置きにされて、壁面23aの下部に明けられた引出孔23bから、ケーブル22が順次引き出された。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−291737号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の巻回状態の給水管にあっては、巻き癖が強く、巻回状態の給水管を、回転させずにそのまま引き出すと、前記巻き癖と引き出された給水管の捩れにより、この給水管を鞘管内に挿通することが困難であった。
【0006】
そこで、例えば、複数人の作業者により、一人が巻回状態の給水管を回動可能に保持し、もう一人が給水管を先端側から順次引き出して鞘管内に挿通することで、その給水管を配管するようにしていた。また、別途、回転ドラムを用意し、段ボール箱内から取り出した巻回状態の給水管を、回転ドラムに装着し、その回転ドラムにより、巻回状態の給水管を回転させるようにして、給水管を先端側から引き出すこともあった。しかし、上記のいずれの引き出し方法も、複数人の作業者を必要としたり、回転ドラムを用意する必要があったりして、面倒で作業性が悪かった。
【0007】
そこで、前記ケーブル22の収納装置21の構造を、給水管に適用すると、架橋ポリエチレン製等の給水管は、極めて剛性が高く、小径に巻回することができないため(例えば、JIS6769には、その巻回された管束の内径が、最小で50cmと規定されている。)、給水管を収容する箱体を非常に大きくする必要があった。しかも、給水管は、剛性が高いため、管束が広がり、箱体の壁と接触して管束の回動が妨げられる虞があるため、管束と箱体の壁との間隙を十分に確保する必要があった。したがって、この箱体を段ボールによって製作する場合には、その強度を確保することが極めて困難であり、運搬あるいは保管中に、箱体が潰れる虞があった。
【0008】
この発明は、上記した従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、保管中とか運搬中の強度を十分に確保することができる、通水管の梱包装置、および通水管の梱包装置体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る通水管の梱包装置、および通水管の梱包装置体は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る通水管の梱包装置は、周回状に巻回された架橋ポリエチレン等の合成樹脂材料からなる通水管の管束を梱包する梱包装置である。この梱包装置は、前記管束を収容するとともに、前記通水管をその端部から順に外に引き出すための引出部が備わる、段ボール箱体と、前記段ボール箱体に収容されて、前記管束を支える回動部材と、前記回動部材が前記管束とともにその管束の周方向に回動可能となるよう支持する支持部材と、を備える。ここで、前記段ボール箱体における前記管束の外周面と対向する一の周壁と、前記回動部材に支えられる前記管束との間の間隙には、スペーサーが配備される。そして、前記スペーサーは、前記管束から離れるように移動可能となっている。
【0010】
このように、段ボール箱体に、周回状に巻回された架橋ポリエチレン等の合成樹脂材料からなる通水管の管束と、その管束を支える回動部材が収容される。そして、支持部材は、回動部材が管束とともにその管束の周方向に回動可能となるよう支持するものであり、こうして、段ボール箱体に収容された管束は、その管束の周方向に回動可能となる。ところで、管束となった通水管は、段ボール箱体に収容されて、保管されたり運搬されたりする。このとき、段ボール箱体における管束の外周面と対向する一の周壁と、管束との間の間隙には、スペーサーが配備されて、段ボール箱体の潰れが防止される。そして、通水管を配管する場合には、スペーサーが邪魔にならないように、そのスペーサーを移動させることで管束から離れさせる。そこで、段ボール箱体内の通水管を、その端部から順に、段ボール箱体に備わる引出部を通して、外に引き出すが、この引き出しに伴って、管束とともに回動部材が回動する。なお、回動部材が管束とともに回動するとは、回動部材が管束と一体となって回動する場合は勿論、管束の回動に伴って、回動部材が管束よりも遅れて回動する場合も含むものである。
【0011】
また、請求項2に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項1に記載の梱包装置において、前記スペーサーは、前記段ボール箱体における前記管束の各側面と対向する側壁間にちょうど嵌まる、幅寸法を有していてもよい。こうして、スペーサーが、段ボール箱体の側壁間にちょうど嵌まることで、段ボール箱体の潰れが一層防止される。
【0012】
また、請求項3に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項1または2に記載の梱包装置において、前記スペーサーは、前記一の周壁と、前記管束または/および前記回動部材とに当接する、高さ寸法を有していてもよい。こうして、スペーサーが、段ボール箱体における一の周壁と、管束または/および回動部材とに当接し、運搬中の振動によって回動部材および管束が回動するのが阻止される。
【0013】
また、請求項4に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の梱包装置において、前記スペーサーには、前記段ボール箱体の外部まで延びる線条材が接続されており、その線条材を前記段ボール箱体の外部から引くことで、前記スペーサーは、前記管束から離れるように移動してもよい。このように、スペーサーに接続された線条材を段ボール箱体の外部から引くというように、段ボール箱体の外部から操作することで、スペーサーを管束から離れるように移動させることができる。
【0014】
また、請求項5に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項4に記載の梱包装置において、前記スペーサーは、前記線条材の有する剛性により所定の位置に維持されてもよい。このように、スペーサーは、線条材が接続されることで、所定の位置に留まる。
【0015】
また、請求項6に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項4または5に記載の梱包装置において、前記線条材には、その先端部分に、指を掛けることができる、指掛け部が設けられてもよい。これにより、スペーサーを管束から離れるように移動させる際に、線条材の指掛け部に指を掛けることで、線条材を簡単に引くことができる。
【0016】
また、請求項7に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の梱包装置において、前記スペーサーは、段ボール製であって、その段ボールが折り曲げられて形成されてもよい。こうして、スペーサーは、段ボールが折り曲げられて形成されることから、このスペーサーは、安価に製造され、また、その廃棄も容易である。
【0017】
また、請求項8に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の梱包装置において、前記段ボール箱体における、前記通水管を引き出す際に下部に位置する底壁が、前記一の周壁となるのが望ましい。ここで、通水管は、その有する剛性により、管束の径が広がって下方に垂れ下がる虞がある。したがって、管束が底壁に接触しないように、あるいは、底壁への管束の接触を和らげるように、管束と底壁との間の寸法を大きくする必要があり、その結果、段ボール箱体は、その部分が潰れ易くなる。このとき、管束と底壁との間に、スペーサーが配備されることで、段ボール箱体の潰れが効率的に防止される。
【0018】
また、請求項9に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項8に記載の梱包装置において、前記引出部は、前記段ボール箱体における、前記通水管を引き出す際に上部に位置する上壁に設けられてもよい。
【0019】
また、請求項10に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項8または9に記載の梱包装置において、前記スペーサーの移動方向は、前記底壁に沿う方向であって、前記スペーサーは、前記段ボール箱体の隅部まで移動してもよい。
【0020】
また、請求項11に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項8または9に記載の梱包装置において、前記スペーサーの移動方向は、前記底壁に沿う方向であって、前記通水管の引き出しによる前記管束の回動によって、その管束における前記底壁に面する部分が進む側の方向となるのが好ましい。これにより、スペーサーを管束から離れるように移動させたときに、管束が広がってスペーサーに接触した場合であっても、管束がスペーサーを元の側に引き込むことがなく、管束の回動は妨げられない。
【0021】
また、請求項12に記載の発明に係る通水管の梱包装置体は、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の梱包装置と、前記通水管とからなる。
【0022】
また、請求項13に記載の発明に係る通水管の梱包装置体は、請求項8ないし11のいずれか1項に記載の梱包装置と、前記通水管とからなる、梱包装置体である。ここで、前記管束は、結束されてなる。そして、前記底壁と前記結束された管束との間の前記間隙は、前記スペーサーを前記管束から離れるように移動するとともに、前記管束の結束を開放することで、前記管束が広がって垂れ下がることのできる空間となっている。こうして、間隙が、管束が広がって垂れ下がることのできる空間となることから、管束の結束を開放したときに、管束が段ボール箱体の底壁に接触することがなく、あるいは、底壁への管束の接触が和らげられたりする。
【0023】
また、請求項14に記載の発明に係る通水管の梱包装置体は、請求項13に記載の梱包装置体において、前記回動部材の回動軸心は、前記段ボール箱体の上方側に、偏心位置している。これにより、底壁と管束との間の間隙が、確実に確保され、しかも、段ボール箱体がコンパクトとなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1ないし図8は、本発明に係る、通水管の、梱包装置および梱包装置体の一実施の形態を示す。図中符号1は、例えば、配管材としての、架橋ポリエチレンあるいはポリブデン等の合成樹脂材料からなる、可撓性を備えた、給水管等の通水管である。2は、周回状に巻回された前記通水管1の管束1aを梱包する梱包装置である。11は、梱包装置体であって、前記梱包装置2と、前記通水管1とからなる。
【0025】
梱包装置2は、前記管束1aを収容する段ボール箱体3と、その段ボール箱体3に収容されて前記管束1aを支える回動部材5と、その回動部材5が前記管束1aとともにその管束1aの周方向に回動可能となるよう支持する支持部材としての軸部材6と、を備えている。ここで、段ボール箱体3における前記管束1aの外周面1cと対向する一の周壁Wと、回動部材5に支えられる前記管束1aとの間の間隙Sには、スペーサー7が配備される。そして、このスペーサー7は、管束1aから離れるように移動可能となっている。なお、回動部材5が管束1aとともに回動するとは、回動部材5が管束1aと一体となって回動する場合は勿論、管束1aの回動に伴って、回動部材5が管束1aよりも遅れて回動する場合も含む。
【0026】
ここにおいて、段ボール箱体3は、例えば、矩形形状の六面体、すなわち直六面体からなる。そして、この段ボール箱体3には、通水管1をその端部から順に外に引き出すための引出部3cが備わっている。詳細には、引出部3cは、段ボール箱体3における、通水管1を引き出す際に上部に位置する上壁3tに設けられている。そして、引出部3cには、その引出部3cを開閉する蓋3dが設けられている。そして、段ボール箱体3には、蓋3dの閉状態および開状態を保持するための保持手段Hとなるクリップ4が設けられている。なお、符号3pは、段ボール箱体3の各側壁3fに明けられた貫通孔であり、この貫通孔3pに、後に詳述する軸部材6が挿通される。そして、この貫通孔3pによって、回動軸心Jが形成されるが、図示実施の形態においては、回動軸心Jは、段ボール箱体3の上方側に、偏心位置している。
【0027】
回動部材5は、例えば紙製(詳細には、段ボール製)であって、段ボール箱体3における各側壁3fに隣接するとともに軸孔5fが明けられた側板部5cを備えている(図3参照)。詳細には、回動部材5は、図6および図7に示すように、二つの分割体5a、5aにより構成されている。図示実施の形態においては、これら二つの分割体5a、5aは、同一の形状および同一の寸法からなる。そして、各分割体5aは、管束1aの各側面1bが段ボール箱体3の内壁面と摺接するのを防止する摺接防止部5bを有する前記側板部5cと、その側板部5cから突設されて管束1aの中央空間1dに挿入される挿入部5dとを備えている。そして、二つの分割体5a、5aは、管束1aの側面1b、1bの各側から挿入部5d、5dが対向して前記中央空間1dに挿入されて、挿入部5d、5d同士が互いに他の挿入部5dを補強し合うように嵌め合わされることにより、互いに組み付けられる。また、こうして、二つの分割体5a、5aは、互いに組み付けられることで、管束1aに取り付けられる。
【0028】
具体的には、分割体5aは、段ボール板からなる。すなわち、この段ボール板によって側板部5cが形成され、また、挿入部5dは、側板部5cから延設されるよう、段ボール板が切り起されるようにして形成されている(図7参照)。詳細には、挿入部5dは、側板部5cから相対面して突設される一対の対面板P、Pからなる。そして、回動部材5の二つの分割体5a、5aにおいて、一対の対面板P、Pが、互いに他の一対の対面板P、Pを補強し合うように井桁状に嵌め合わされることで、挿入部5dの挿入方向に直交する断面において、回動部材5の回動軸心Jを囲むようにして閉鎖する枠体Yを形成している(図2参照)。また、二つの分割体5a、5aの各挿入部5d、5dには、互いに対応する位置にその挿入部5dの先端側から切り込まれたスリット5e、5eが設けられている。そして、二つの分割体5a、5aにおける挿入部5d、5dは、両スリット5e、5e部分での嵌め合いにより掛かり合い、こうして、二つの分割体5a、5aは、挿入部5d、5d同士が互いに他の挿入部5dを補強し合うように嵌め合わされる。なお、回動部材5(詳細には、分割体5a、5aの側板部5c、5c)には、その回動軸心J部分に、前述の軸孔5f、5fが明けられている。
【0029】
軸部材6は、例えば紙製であって、図3に示すように、段ボール箱体3の側壁3f、3f、つまりは管束1aの各側面1b、1bと対向する側壁3f、3fに、渡されるようにして取り付けられる。詳細には、軸部材6は、回動部材5に明けられた軸孔5f、5fに挿通されるとともに、側壁3f、3f間が広がるのを防止すべく、両側壁3f、3fに渡されるようにして取り付けられる。より詳細には、この軸部材6は、各側壁3f、3fに明けられた貫通孔3p、3pおよび前記軸孔5f、5fに通される軸本体6aと、その軸本体6aの両端部分に設けられて側壁3f、3fの外面と対向する鍔部6b、6bとを備える。そして、軸本体6aは、両鍔部6b、6bが離間しないように、それら鍔部6b、6bを保持する。
【0030】
具体的には、図3および図8に示すように、軸部材6は、前記軸本体6aと、前記鍔部6b、6bが備わる板状の鍔材6h、6hとからなる。ここで、軸本体6aは、前記貫通孔3p、3pおよび前記軸孔5f、5fに、当接するようにして挿通される管材K、例えば板紙からなる円筒状の管材を有している。一方、鍔材6hは、例えば円盤状に形成されて、その周縁部分が、前記鍔部6bとなっている。そして、この鍔材6hが、管材Kの端面に接着等により固着している。
【0031】
また、管材Kは、一方側の貫通孔3pおよび軸孔5fに通される第1の管材6cと、他方側の貫通孔3pおよび軸孔5fに通される第2の管材6dとからなる。そこで、軸部材6は、一方側の鍔材6hと第1の管材6cとが固着した第1の分割体6iと、他方側の鍔材6hと第2の管材6dとが固着した第2の分割体6jとを有して、それら分割体6i、6jが互いに接続されてなる。図示実施の形態においては、第1の分割体6iは、第1の管材6cに嵌められて、例えば接着によって固定された連設部6eを有している。そして、その連設部6eが、第2の分割体6jにおける前記第2の管材6dに嵌められる。このとき、第1の分割体6iと第2の分割体6jとは、第1の分割体6iにおける連設部6eの端面に、第2の分割体6jにおける鍔材6hの裏面が接着されることで接続される。
【0032】
そして、連設部6eは、図8に示すように、例えば段ボールからなる平板状の複数(図示実施の形態においては2枚)の板片6f、6fからなる。この板片6f、6fには、その縁部から切り込まれたスリット6g、6gが設けられており、それら板片6f、6fは、互いのスリット6g、6g部分での嵌め合いにより掛かり合って組み付けられている。
【0033】
スペーサー7は、例えば、段ボール製であって、その段ボールが折り曲げられて形成されている。そして、スペーサー7は、段ボール箱体3における管束1aの各側面1b、1bと対向する側壁3f 、3f間にちょうど嵌まる、幅寸法を有している。また、スペーサー7は、段ボール箱体3における前記一の周壁Wと、前記管束1aまたは/および回動部材5(図示実施の形態においては、管束1a)とに当接する、高さ寸法を有している。詳細には、段ボール箱体3における、通水管1を引き出す際に下部に位置する底壁3qが、前記一の周壁Wとなっている。そして、管束1aは、使用前においては、例えば結束線12、12により、結束されており、底壁3qと、結束された管束1aとの間の前記間隙Sは、スペーサー7を管束1aから離れるように移動するとともに管束1aの結束を開放することで、管束1aが広がって垂れ下がることのできる空間となっている(図2、図5参照)。また、スペーサー7の移動方向は、底壁3qに沿う方向であって、通水管1の引き出しによる管束1aの回動によって、その管束1aにおける前記底壁3qに面する部分が進む側の方向となっている。さらに、このスペーサー7は、段ボール箱体3の隅部まで移動するようになっている。
【0034】
具体的には、スペーサー7は、底壁3q(一の周壁W)と管束1aとの間の間隙Sであって、最も狭くなった部分(図示実施の形態においては中央部分)に配備されている。そして、スペーサー7には、段ボール箱体3の外部まで延びる線条材としての針金8が接続されている。すなわち、針金8の一端が、スペーサー7に接続され、他端が、段ボール箱体3に明けられた通孔3rを通して外部に露出している。そして、針金8には、その先端部分に、例えば直角に折り曲げられて、指を掛けることができる、指掛け部8aが設けられている。ここで、スペーサー7は、針金8の有する剛性により所定の位置に維持される。そして、針金8を段ボール箱体3の外部から引くことで、スペーサー7は、前記管束1aから離れるように移動する。なお、図示実施の形態においては、スペーサー7を移動した後、引き出された針金8は、そのままの状態で段ボール箱体3の壁面に沿うように折り曲げられるが(図4、図5参照)、その後に、あるいは、その前に、適宜位置で切断されてもよい。
【0035】
次に、以上の構成からなる梱包装置2および梱包装置体11の作用効果について説明する。この梱包装置体11によると、段ボール箱体3に、周回状に巻回された架橋ポリエチレン等の合成樹脂材料からなる通水管1の管束1aと、その管束1aを支える回動部材5が収容される。そして、軸部材6は、回動部材5が管束1aとともにその管束1aの周方向に回動可能となるよう支持するものであり、こうして、段ボール箱体3に収容された管束1aは、その管束1aの周方向に回動可能となる。ところで、管束1aとなった通水管1は、段ボール箱体3に収容されて、保管されたり運搬されたりする。このとき、段ボール箱体3における管束1aの外周面1cと対向する一の周壁W(詳細には、底壁3q)と、管束1aとの間の間隙Sには、スペーサー7が配備されて、段ボール箱体3の潰れが防止される(図1ないし3参照)。こうして、保管中とか運搬中における、段ボール箱体3、ひいては梱包装置2あるいは梱包装置体11の強度を、十分に確保することができる。
【0036】
しかも、スペーサー7が、段ボール箱体3の側壁3f、3f間にちょうど嵌まることで、段ボール箱体3の潰れが一層防止され、こうして、保管中とか運搬中の強度を、一層十分に確保することができる。その上、スペーサー7が、段ボール箱体3における一の周壁W(詳細には、底壁3q)と、管束1aまたは/および回動部材5(図示実施の形態においては、管束1a)とに当接することから、運搬中の振動によって回動部材5および管束1aが回動するのを阻止することができる。
【0037】
また、ここで、スペーサー7には、段ボール箱体3の外部まで延びる針金8が接続されており、この針金8により、スペーサー7を所定の位置に留めることができる。
【0038】
そして、通水管1を配管する場合には、図4および図5に示すように、スペーサー7が邪魔にならないように、そのスペーサー7を移動させることで管束1aから離れさせる。具体的には、針金8を段ボール箱体3の外部から引くことで、スペーサー7を段ボール箱体3の隅部まで移動させる。このように、針金8を、段ボール箱体3の外部から操作することで、スペーサー7を簡単に移動させることができる。しかも、針金8には、その先端部分に、指を掛けることができる、指掛け部8aが設けられている。したがって、スペーサー7を管束1aから離れるように移動させる際に、この指掛け部8aに指を掛けて引くことで、スペーサー7を、一層簡単に移動させることができる。ここで、スペーサー7の移動方向は、底壁3qに沿う方向であって、通水管1の引き出しによる管束1aの回動によって、その管束1aにおける底壁3qに面する部分が進む側の方向となっている。したがって、スペーサー7を管束1aから離れるように移動させたときに、管束1aが広がってスペーサー7に接触した場合であっても、管束1aがスペーサー7を元の側に引き込むことがないので、スペーサー7が、管束1aの回動を妨げることはない。
【0039】
そこで、段ボール箱体3内の通水管1を、その端部から順に、段ボール箱体3に備わる引出部3cを通して、外に引き出すと、この引き出しに伴って、段ボール箱体3内の管束1aが解かれるようにして、その管束1aとともに回動部材5が回動する。こうして、管束1aが解かれるように回動することで、通水管1が捩れることがなく、通水管1の巻き癖を取りながら引き出すことができ、通水管1の引き出し作業を簡単に行うことができる。そして、このようにして、段ボール箱体3から引き出された通水管1は、例えば、予め所定の配管経路に沿って配備された鞘管内に挿通されるようにして配管される。
【0040】
ここにおいて、通水管1は、その有する剛性により、管束1aの径が広がって下方に垂れ下がる虞がある(図5参照)。したがって、管束1aが底壁3qに接触しないように、あるいは、底壁3qへの管束1aの接触を和らげるように、管束1aと底壁3qとの間の寸法を大きくする必要がある。その結果、段ボール箱体3は、その部分が潰れ易くなる。このとき、底壁3qと管束1aとの間の間隙Sに、スペーサー7を配備することで、保管中とか運搬中の、段ボール箱体3の潰れを効率的に防止することができる(図1ないし3参照)。そして、底壁3qと、結束された管束1aとの間の間隙Sが、管束1aが広がって垂れ下がることのできる空間となることで、管束1aの結束を開放したときに、管束1aが底壁3qに接触することがなく、あるいは、底壁3qへの管束1aの接触が和らげられたりし、これによって、通水管1の引き出しを円滑に行なうことができる(図5参照)。
【0041】
また、回動部材5の回動軸心Jは、段ボール箱体3の上方側に、偏心位置している。したがって、底壁3qと管束1aとの間の間隙Sが、確実に確保され、しかも、段ボール箱体3、ひいてはこの梱包装置体11がコンパクトとなる。
【0042】
また、スペーサー7は、段ボールが折り曲げられて形成されることから、このスペーサー7は、安価に製造され、かつ、容易に廃棄される。
【0043】
また、回動部材5は、二つの分割体5a、5aからなっている。そして、この回動部材5を、管束1aに取り付けるにあたって、各分割体5a、5aにおける、側板部5c、5cから突設されて管束1aの中央空間1dに挿入される挿入部5d、5d同士が、互いに他の挿入部5dを補強し合うように嵌め合わされて、二つの分割体5a、5aは、互いに組み付けられる。こうして、挿入部5d、5dが互いに他の挿入部5dを補強し合うことで、この回動部材5の強度は、十分に保たれる。そして、このように、二つの分割体5a、5aは、挿入部5d、5d同士が嵌め合わされて互いに組み付けられ、この組み付けによって管束1aに取り付けられる。すなわち、この回動部材5によれば、二つの分割体5a、5aという簡単な構成で管束1aへの取り付けを容易に行なうことができ、かつ、回動部材5は、段ボール製であっても、分割体5a、5aにおける挿入部5d、5dが互いに他の挿入部5dを補強し合うことで、この回動部材5の強度を十分に確保することができる。そして、図示実施の形態においては、二つの分割体5a、5aは、それぞれの挿入部5d、5dがスリット5e、5e部分での嵌め合いにより掛かり合うことで、これら二つの分割体5a、5aは、確実に組み付けられる。そして、回動部材5は、段ボール製であるため、そのコストを低減することができ、かつ、梱包装置2の使用後に、この回動部材5を容易に廃棄することができる。
【0044】
また、軸部材6は、その軸本体6aが、側壁3f、3fの外面と対向する両鍔部6b、6bが離間しないように、それら鍔部6b、6bを保持している。こうして、離間することのない両鍔部6b、6bが、段ボール箱体3の側壁3f、3fを挟むこととなり、通水管1を引き出す力とか管束1aの自重等が、段ボール箱体3に作用した場合であっても、側壁3f、3f間が広がって段ボール箱体3が変形するのを防止することができ、通水管1の引き出し作業を安定して行うことができる。そして、軸部材6が紙製であるため、この軸部材6のコストを低減することができ、かつ、梱包装置2の使用後に、この軸部材6を容易に廃棄することができる。
【0045】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、スペーサー7は、段ボール製であるが、広く紙製であってもよく、また、合成樹脂等、紙以外の材料で形成されてもよい。そして、スペーサー7は、段ボール箱体3の底壁3qと管束1aとに当接する高さ寸法を有しているが、それ以下の高さであってもよい。
【0046】
また、スペーサー7は、管束1aから離れるように移動可能となっているが、この移動は、段ボール箱体3内での移動であってもよく、また、段ボール箱体3外に移動するものであってもよい。そして、このスペーサー7の移動には、針金8(線条材)を用いた構造が採用されているが、スペーサー7を移動させることができるのであれば、どのような構造であってもよく、また、特別の構造を有することなく、単に、スペーサー7を段ボール箱体3から取り出すだけでもよい。
【0047】
また、スペーサー7は、底壁3q(一の周壁W)と管束1aとの間の間隙Sであって、最も狭くなった部分に配備されているが、間隙Sに配備されるのであれば、最も狭くなった部分からずれた位置に配備されてもよい。
【0048】
また、回動部材5や軸部材6は、紙製でなくとも、合成樹脂製等、その他の材料からなっていてもよい。
【0049】
また、段ボール箱体3における引出部3cは、その段ボール箱体3の一面を形成する壁の一部に設けられてもよいが、一面全体が、引出部3cとなっていてもよい。すなわち、段ボール箱体3の一面を形成する壁の一部が、引出部3cを開閉する蓋3dとなる場合の他に、その一面を形成する壁全体が、引出部3cを開閉する蓋3dとなっていてもよい。また、このように、引出部3cには、その引出部3cを開閉する蓋3dが設けられているが、この蓋3dは無くともよい。すなわち、引出部3cは、段ボール箱体3の壁部の適宜部分を除去することにより形成されてもよい。
【0050】
また、通水管1を段ボール箱体3の外に引き出す前、すなわち使用前においては、通水管1の管束1aは、バインド等の結束線12によって結束されている(図2参照)。そして、通水管1を段ボール箱体3の外に引き出す際に、この結束線12を切断する。しかし、この結束線12が、管束1a全体を結束するものであると、切断することにより、管束1a全体がばらけ易くなり、通水管1を引き出すことによって、管束1aから離れようとする部分の通水管1が、管束1aの内部に食い込む虞がある。こうして、管束1aから離れようとする部分の通水管1が管束1aの内部に食い込むと、通水管1を引き出すためにその通水管1を強く引かなければならず、その結果、回動部材5とか軸部材6とか段ボール箱体3にかかる負荷が大きくなる。
【0051】
そこで、管束1aを結束線で結束するにあたって、その全体を一度に結束するのではなく、図9に示すように、第1段階として管束1aの内側部分1eを結束線12a、12aにより結束し、そして、第2段階として既に結束された部分の全体を含めてそれよりも外側部分1fまで結束線12b、12bにより結束するというように、2段階に、あるいは3段階等、多段階に結束するのが好ましい。もっとも、第2段階以降の結束は、既に結束された部分の一部を含めてそれよりも外側部分まで結束してもよく、また、既に結束された部分とラップしないようにして、それよりも外側部分を結束してもよい。すなわち、管束1aは、開放可能な結束手段としての結束線12a、12bによって結束されており、その結束は、管束1aの外側部分の結束を開放しても、内側部分の結束が維持されるように、多段階の結束となっているのが好ましい。ところで、前記結束手段は、結束線12、12a、12bでなくとも、例えば、管束1aの側面1b側から通水管1に嵌められる、C形形状等に形成された複数のクリップ部を有する、結束具であってもよい。
【0052】
このように、通水管1の引き出し量に応じて、順次、外側から管束1aの結束を開放することで(図示実施の形態においては、始めに、結束線12b、12bを切断し、その後、結束線12a、12aを切断することで)、管束1aのばらける量を減らすことができる。こうして、管束1aから離れようとする部分の通水管1が管束1aの内部に食い込み難くなり、回動部材5とか軸部材6とか段ボール箱体3にかかる負荷が小さくなる。しかも、管束1aの内側部分の結束が開放されるまでは、回動部材5が管束1aと一体となって回動することが可能となり、通水管1が回動部材5と擦って傷付くのを防ぐことができ、また、通水管1の引き出しを円滑にすることができる。なお、管束1aは、回動部材5の構成如何によっては、回動部材5とともに結束され得る。
【0053】
また、この梱包装置2あるいは梱包装置体11は、通水管1を引き出すにあたって、縦置きにして(段ボール箱体3の側壁3fが縦になった状態で)用いてもよいが、横置きにして(段ボール箱体3の側壁3fが横になった状態で)用いても勿論よい。
【0054】
ところで、この梱包装置2および梱包装置体11の構造は、通水管1の管束1aを梱包する、通水管1の梱包装置、および通水管1の梱包装置体に適用されるが、その他に、通水管1を含み広く配管材の管束を梱包する、配管材の梱包装置、および配管材の梱包装置体に適用されてもよい。すなわち、この梱包装置および梱包装置体により、配管材を梱包するとともに、配管材をその端部から順に段ボール箱体の外に引き出すことができる。さらに、この構造は、配管材に限らず、配線材(ケーブル)を含むことで、周回状に巻回された配線・配管材の巻回束を梱包する、配線・配管材の梱包装置、および配線・配管材の梱包装置体に適用されてもよい。すなわち、この梱包装置および梱包装置体により、配線・配管材を梱包するとともに、配線・配管材をその端部から順に段ボール箱体の外に引き出すことができる。
【0055】
【発明の効果】
以上、詳述したところから明らかなように、この発明に係る通水管の梱包装置、および通水管の梱包装置体によれば、次の効果がある。
【0056】
請求項1に記載された通水管の梱包装置、および請求項12に記載された通水管の梱包装置体によれば、段ボール箱体における管束の外周面と対向する一の周壁と、管束との間の間隙に、スペーサーが配備されて、段ボール箱体の潰れが防止されることから、保管中とか運搬中の強度を十分に確保することができる。
【0057】
また、請求項2に記載された通水管の梱包装置によれば、請求項1の効果に加えて、スペーサーが、段ボール箱体の側壁間にちょうど嵌まることで、段ボール箱体の潰れが一層防止され、こうして、保管中とか運搬中の強度を、一層十分に確保することができる。
【0058】
また、請求項3に記載された通水管の梱包装置によれば、請求項1または2の効果に加えて、スペーサーが管束または/および回動部材に当接することから、運搬中の振動によって回動部材および管束が回動するのを阻止することができる。
【0059】
また、請求項4に記載された通水管の梱包装置によれば、請求項1ないし3のいずれか1項の効果に加えて、スペーサーに接続された線条材を、段ボール箱体の外部から操作することで、スペーサーを、簡単に移動させることができる。
【0060】
また、請求項5に記載された通水管の梱包装置によれば、請求項4の効果に加えて、スペーサーに接続された線条材によって、スペーサーを所定の位置に留めることができる。
【0061】
また、請求項6に記載された通水管の梱包装置によれば、請求項4または5の効果に加えて、スペーサーを管束から離れるように移動させる際に、線条材の指掛け部に指を掛けて引くことで、スペーサーを、一層簡単に移動させることができる。
【0062】
また、請求項7に記載された通水管の梱包装置によれば、請求項1ないし6のいずれか1項の効果に加えて、スペーサーは、段ボールが折り曲げられて形成されることから、このスペーサーを安価に製造することができ、かつ、そのスペーサーの廃棄を容易に行なうことができる。
【0063】
また、請求項8ないし10に記載された通水管の梱包装置によれば、請求項1ないし7のいずれか1項の効果に加えて、管束と、通水管を引き出す際の底壁との間に、スペーサーを配備することで、保管中とか運搬中の、段ボール箱体の潰れを効率的に防止することができる。
【0064】
また、請求項11に記載された通水管の梱包装置によれば、請求項8または9の効果に加えて、スペーサーを管束から離れるように移動させたときに、管束が広がってスペーサーに接触した場合であっても、管束がスペーサーを元の側に引き込むことがないので、管束の回動を妨げることはない。
【0065】
また、請求項13に記載された通水管の梱包装置体によれば、請求項8ないし11のいずれか1項の効果に加えて、底壁と、結束された管束との間の間隙が、管束が広がって垂れ下がることのできる空間となることから、管束が段ボール箱体の底壁に接触することがなく、あるいは、底壁への管束の接触が和らげられたりし、これによって、通水管の引き出しを円滑に行なうことができる。
【0066】
また、請求項14に記載された通水管の梱包装置体によれば、請求項13の効果に加えて、回動部材の回動軸心が、段ボール箱体の上方側に偏心位置することから、底壁と管束との間の間隙を確実に確保することができ、しかも、段ボール箱体ひいてはこの梱包装置体をコンパクトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る通水管の梱包装置、および通水管の梱包装置体の一実施の形態の、蓋を閉状態としたときの斜視図である。
【図2】同じく、図1におけるA−A線による断面図である。
【図3】同じく、図1におけるB−B線による断面図である。
【図4】同じく、蓋を開状態としたときの斜視図である。
【図5】同じく、図4におけるC−C線による断面図である。
【図6】同じく、回動部材の斜視図である。
【図7】同じく、回動部材の分解斜視図である。
【図8】同じく、軸部材が、第1の分割体と第2の分割体とに分離された状態を示す斜視図である。
【図9】同じく、管束の結束方法の他の例を示す概略図である。
【図10】従来の、ケーブルの収納装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 通水管 1a 管束
1b 側面 1c 外周面
2 梱包装置 3 段ボール箱体
3c 引出部 3f 側壁
3q 底壁 3t 上壁
5 回動部材 6 軸部材(支持部材)
7 スペーサー 8 針金(線条材)
8a 指掛け部 11 梱包装置体
W 一の周壁 S 間隙
J 回動軸心

Claims (14)

  1. 周回状に巻回された架橋ポリエチレン等の合成樹脂材料からなる通水管の管束を梱包する梱包装置であって、
    前記管束を収容するとともに、前記通水管をその端部から順に外に引き出すための引出部が備わる、段ボール箱体と、
    前記段ボール箱体に収容されて、前記管束を支える回動部材と、
    前記回動部材が前記管束とともにその管束の周方向に回動可能となるよう支持する支持部材と、を備え、
    前記段ボール箱体における前記管束の外周面と対向する一の周壁と、前記回動部材に支えられる前記管束との間の間隙には、スペーサーが配備され、
    前記スペーサーは、前記管束から離れるように移動可能となっていることを特徴とする、通水管の梱包装置。
  2. 前記スペーサーは、前記段ボール箱体における前記管束の各側面と対向する側壁間にちょうど嵌まる、幅寸法を有していることを特徴とする、請求項1に記載の、通水管の梱包装置。
  3. 前記スペーサーは、前記一の周壁と、前記管束または/および前記回動部材とに当接する、高さ寸法を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の、通水管の梱包装置。
  4. 前記スペーサーには、前記段ボール箱体の外部まで延びる線条材が接続されており、その線条材を前記段ボール箱体の外部から引くことで、前記スペーサーは、前記管束から離れるように移動することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の、通水管の梱包装置。
  5. 前記スペーサーは、前記線条材の有する剛性により所定の位置に維持されることを特徴とする、請求項4に記載の、通水管の梱包装置。
  6. 前記線条材には、その先端部分に、指を掛けることができる、指掛け部が設けられていることを特徴とする、請求項4または5に記載の、通水管の梱包装置。
  7. 前記スペーサーは、段ボール製であって、その段ボールが折り曲げられて形成されていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の、通水管の梱包装置。
  8. 前記段ボール箱体における、前記通水管を引き出す際に下部に位置する底壁が、前記一の周壁となっていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の、通水管の梱包装置。
  9. 前記引出部は、前記段ボール箱体における、前記通水管を引き出す際に上部に位置する上壁に設けられていることを特徴とする、請求項8に記載の、通水管の梱包装置。
  10. 前記スペーサーの移動方向は、前記底壁に沿う方向であって、前記スペーサーは、前記段ボール箱体の隅部まで移動することを特徴とする、請求項8または9に記載の、通水管の梱包装置。
  11. 前記スペーサーの移動方向は、前記底壁に沿う方向であって、前記通水管の引き出しによる前記管束の回動によって、その管束における前記底壁に面する部分が進む側の方向となっていることを特徴とする、請求項8または9に記載の、通水管の梱包装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の梱包装置と、前記通水管とからなる、通水管の梱包装置体。
  13. 請求項8ないし11のいずれか1項に記載の梱包装置と、前記通水管とからなる、通水管の梱包装置体であって、
    前記管束は、結束されてなり、
    前記底壁と前記結束された管束との間の前記間隙は、前記スペーサーを前記管束から離れるように移動するとともに、前記管束の結束を開放することで、前記管束が広がって垂れ下がることのできる空間となっていることを特徴とする、通水管の梱包装置体。
  14. 前記回動部材の回動軸心は、前記段ボール箱体の上方側に、偏心位置していることを特徴とする、請求項13に記載の、通水管の梱包装置体。
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