JP2004230544A - 切断工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 湾曲部や屈曲部を備えた金属板等の被加工板に対しても目的とする切断行路をもって切断加工が有利に実現され得ると共に、切断屑が効率的に回収され得る新規な構造の切断工具を提供すること。
【解決手段】 所定の被加工板144に対して本体部分12側から左右一対の固定刃86,86を重ねて可動刃136を被加工板144の反対側から本体部分12側に繰り返し引き上げるように駆動せしめて、該可動刃136を左右一対の固定刃86,86の対向面間に外方から出入作動させることにより、該左右一対の固定刃86,86と可動刃136の間で被加工板144を略帯状に連続した切断代148をもって切断するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トタンやブリキ等の鋼板を含む金属板等の被加工板に切断加工を施す手持ち式の切断工具に係り、特に、表面に湾曲部分や凹凸部分等を備えた被加工板に対しても容易に切断加工を施すことが出来ると共に、切断加工に際して発生する切断屑を効率的に回収せしめることが出来る新規な構造の切断工具に関するものである。
従来から、屋根瓦等に採用されるトタン等の薄板鋼板を含む金属板等の被加工板に切断加工を施す切断工具としては、例えば金切り鋏やカッター、ニブリングマシン(所謂、ニブラ)等が知られている。
金切り鋏やカッターは、一般に、一対の切断刃を交叉状に組み合わせて、その交叉部に挿通した支軸回りで相対回動させることにより、それら一対の切断刃の間に挟み込んだ被加工板に剪断作用を及ぼして切断加工を施すようになっている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
ところが、従来構造の金切り鋏やカッターにおいては、被加工板を切断する場合に、一対の切断刃を連結する支軸が被加工板の近くで切断方向に直交する方向に延びるように位置せしめられることから、例えば、湾曲部や屈曲部を備えた被加工板に切断加工を施す際に、支軸や本体が被加工板に当たってしまい、切断刃を湾曲部や屈曲部に応じて傾けることが難しく、それ故、所望の切断行路に沿って切断加工を施し難いという問題があった。
また、ニブリングマシンは、パンチと該パンチを挿通せしめる形状のダイを軸方向で対向位置せしめると共に、パンチを軸方向に往復運動させてダイに対して手前側から打ち込むように出入作動させて、パンチとダイが協働して被加工板を切断方向に沿って少しづつ囓るようにパンチング加工を施すことにより、ダイとパンチの対向間で被加工板を切断するようにした構造とされている(例えば、特許文献3及び4参照。)。
さらに、例えば特許文献5には、往復駆動装置の摺動子に切断刃を連結すると共に、該駆動装置の機枠に受刃を装着して、切断刃と受刃の対向間に位置せしめた被加工板に対して切断刃を喰い込ませるように駆動せしめることにより、受刃と切断刃が協働して被加工板に剪断切断作用を及ぼすようにした切断機が示されている。
しかしながら、上記特許文献3〜5にも開示されている従来構造のニブリングマシンや切断機においては、被加工板が切断方向に沿って少しづつ囓るように打ち抜かれることによって、被加工板に対する切断方向への連続的なパンチング加工に伴い発生する切断屑が多数の小片に分断されることから、その処理が面倒であるという問題があり、特に建築等の施行現場での切断作業には向いていなかったのである。
なお、このような問題に鑑み、例えば特許文献6には、平面コ字状の固定刃に対して可動刃が軸方向に出入作動されるニブリング運動式の切断工具にあって、可動刃を固定刃の内側に位置せしめた際に、可動刃と固定刃の間隙の大きさを剪断屑が分断されないように設定することにより、剪断屑を帯状にして回収するようにした切断工具が開示されている。
しかしながら、かかる特許文献6に示される切断工具においては、被加工板の材質や厚さ等に応じて切断屑が分断されないために必要な可動刃と固定刃の間隙の大きさが異なることから、切断屑が帯状に連続し難く、安定した作動が実現され難い。また、コ字状の固定刃と可動刃の間で被加工板が連続状態のまま剪断変形せしめられることから、それら固定刃と可動刃の間に被加工板が強く噛み込んでしまって動かなくなるおそれもある。しかも、そのように固定刃と可動刃の間に噛み込んだ被加工板を残したままで連続的なニブリング作動を行うためには大きな駆動力が必要とされることとなって、装置の大型化や重量の増加が問題となり易い。加えて、固定刃と可動刃の間に噛み込んだ被加工板を塑性変形させながら連続的なニブリング作動を行うと発熱等の問題が発生し易く、長時間に亘る連続的な作動に支障をきたすおそれもあったのである。
特開2002−186793号公報 実開平2−8650号公報 実開昭59−28415号公報 特開平9−234622号公報 実開昭49−55489号公報 特開2002−283128号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、湾曲部や屈曲部を備えた金属板等の被加工板に対しても目的とする切断行路をもって切断加工が有利に実現され得ると共に、切断屑が効率的に回収され得る新規な構造の切断工具を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(本発明の態様1)
本発明の態様1の特徴とするところは、(a)作業者によって把持される把持部を備えた本体部分と、(b)該本体部分から突出して固設された長手状の支持部と、(c)該支持部の突出先端部分に固定的に設けられて、互いに略平行に離隔して対向位置せしめられた左右一対の固定刃と、(d)前記本体部分から前記支持部に沿って突出して配設されて軸方向に往復移動可能とされた駆動ロッドと、(e)該駆動ロッドの突出先端部分に取り付けられて、刃先を有する先端部分が前記左右一対の固定刃よりも外方に位置せしめられると共に、該刃先を有する先端部分が切断方向前方に向かって略L字状に屈曲せしめられて、該刃先が前記左右一対の固定刃の対向面間に外方から入り込み可能とされた可動刃と、(f)前記駆動ロッドを前記本体部分に対して軸方向に往復駆動せしめる駆動機構とを、備え、所定の被加工板に対して該本体部分側から該左右一対の固定刃を重ねて該可動刃を該被加工板の反対側から該本体部分側に繰り返し引き上げるように駆動せしめて、該可動刃を該左右一対の固定刃の対向面間に外方から出入作動させることにより、該左右一対の固定刃と該可動刃の間で該被加工板を略帯状に連続した切断代をもって切断するようにした切断工具にある。
このような本態様に従う構造とされた切断工具においては、被加工板に対して本体部分側から左右一対の固定刃を重ねると共に、可動刃を本体部分側に引き上げて左右一対の固定刃の対向面間に外方から入り込ませることにより、被加工板における可動刃と一方の固定刃の対向面間に位置せしめられた部分と可動刃と他方の固定刃の対向面間に位置せしめられた部分に剪断作用が及ぼされることとなる。従って、可動刃を本体部分側に繰り返し引き上げるように駆動せしめて、被加工板に本体部分側から重ねた左右一対の固定刃の対向面間に対して外方から出入作動させると共に、把持部によって本体部分を前方に向かって所望の切断方向に移動させることにより、被加工板が左右一対の固定刃と可動刃の間で略帯状の切断代をもって切断される。
特に本態様では、本体部分から延び出して設けられた支持部や駆動ロッドの先端部分に固定刃と可動刃が設けられており、可動刃が軸方向に往復駆動されることによって、左右一対の固定刃の対向面間に外方から出入作動される如き構造とされていることにより、可動刃と固定刃の間に被加工板を挟み入れた状態において、本体部分を被加工板に対して大きく傾斜させることができる。そして、支持部および駆動ロッドの中心軸を被加工板の切断表面に対して容易に傾斜させることにより、駆動ロッドおよび支持部に固定的に支持される可動刃および固定刃を、切断方向の前後方向で大きく傾斜させたり、切断方向に直交する方向で傾斜させたりすることが可能となる。それ故、被加工板が湾曲や屈曲していても、その表面形状に応じて本体部分を適宜に傾斜させることにより、被加工板の切断部位に可動刃および固定刃を有利に位置させて、剪断作用を確実に及ぼすことができる。
すなわち、本態様に係る切断工具においては、切断表面に湾曲部や屈曲部等を備えた被加工板に対しても、当該切断部分の形状に応じて可動刃および固定刃を傾斜させることにより、所望の切断行路に沿った切断加工が実現され得るのであり、しかも、一対の固定刃の対向面間に可動刃を出入作動せしめて被加工板に切断加工を施すことに伴い切断屑が帯状とされることから、切断加工の安全性の確保や切断屑の回収作業が有利に実現され得るのであり、これらの作用効果を比較的に簡単な構造で実現した点に、大きな特徴が存するのである。
因みに、本態様において採用される駆動ロッドを本体部分に対して軸方向に往復駆動せしめる駆動機構としては、特に限定されるものでなく、例えばシリンダおよびピストンを含んで構成すると共に、ピストンに駆動ロッドを連結して、シリンダ内の圧力を増減することにより、ピストンを介して駆動ロッドを軸方向に往復運動せしめるようにした空圧式乃至は油圧式アクチュエータが採用されても良い。或いは、駆動機構として、回転運動を直線的な往復運動に変換する各種のクランク機構やカム等を採用することも可能である。また、可動刃や固定刃、支持部等に切断屑の延びる方向を調整する案内溝や遮蔽板等を設けることも可能である。また、本態様では、切断加工の対象となる被加工板の材料や材質、厚さ等は、何等限定されるものでなく、それらの設定条件に応じて可動刃や固定刃の材質や形状、大きさ、駆動機構の構造等を変更設定することにより、各種の被加工板の切断加工に対処することが可能である。また、本態様に係る切断工具の好適な一採用例としては、例えば表面がセラミックスや樹脂、砂等で被覆されると共に、表面に屈曲部や湾曲部を備えた鋼板からなる瓦等の切断加工が挙げられる。また、本態様における駆動ロッドの形状や大きさ構造等は、何等限定されるものでない。
(本発明の態様2)
本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係る切断工具において、前記可動刃を前記本体部分から軸方向に突出位置せしめた状態で、該可動刃の刃先と前記左右一対の固定刃の刃先とを、切断方向前方に行くに従って次第に相互に離れるように相対的に傾斜せしめたことにある。
このような本態様においては、可動刃と固定刃の両刃先間での剪断作用によって被加工板に切断加工を施すに際して、応力集中の軽減や、それによる刃先の耐久性の向上等が図られ得ると共に、例えば、被加工板の種類等に応じて固定刃と可動刃の相対的な傾斜角度を調節することによって、いわゆる切れ味を適宜に調節することも可能となる。
なお、固定刃と可動刃を相対的に傾斜させて、切断方向前方に向かって次第に拡開する形態は、固定刃の刃先と可動刃の刃先の少なくとも一方を、切断方向に対して、一般には支持部の中心軸に直交する方向に対して適当に傾斜させることによって、実現可能である。その際、固定刃や可動刃の各刃先は、必ずしも直線的である必要はなく、円弧形状等の湾曲した曲線形状や、途中で傾斜角度が変化した屈曲形状等も採用することが出来る。
また、固定刃は、その切断方向後方の端部を可動刃から次第に離れる方向に傾斜させることも有効であり、それによって、例えば被加工板が湾曲している場合においても、固定刃の切断後における被加工板への干渉を回避しつつ、本体部分を被加工板に対して後方に向けて大きく傾斜させて切断を施すことが可能となる。
さらに、本態様では、固定刃と可動刃の両方の刃先を、支持部の軸方向に直交する方向に対して相互に拡開する方向に傾斜させた態様も、好適に採用される。これにより、湾曲乃至は屈曲した被加工板を一層容易に切断することが出来る。しかも、刃の長さを大きく確保しつつ、そのように湾曲乃至は屈曲した被加工板を容易に切断できるのである。蓋し、可動刃および固定刃が被加工板の湾曲乃至は屈曲部分に差しかかった時に、本体部分や支持部等を全体的に湾曲乃至は屈曲方向に応じて傾斜させると、湾曲乃至は屈曲部の内側に位置する可動刃または固定刃が被加工板に当接してしまい、被加工板に沿って巧く傾斜させることが難しくなってしまうが、かくの如き構成を採用すると、本体部分を被加工板に対して切断方向の前後方向に大きく傾斜させても、湾曲乃至は屈曲部の内側に位置する可動刃や固定刃が被加工板に当接することが軽減されて、可動刃および固定刃のスムーズな移動により、切断加工が有利に実現され得るからである。
また、本態様においては、可動刃が固定刃に対して最も内方(引き込み側)に移動せしめられた状態でも、可動刃における切断方向の先端部分は一対の固定刃の対向面間に入り込まないで外方に位置して該固定刃に対して所定距離を隔てて対向位置せしめられるようになっていることが望ましい。このような態様を採用することにより、被加工板の切断予定部を、常時、固定刃と可動刃の間に位置せしめて保持することが出来るのであり、スムーズに切断を進めることが可能となる。
(本発明の態様3)
本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係る切断工具において、前記左右一対の固定刃および前記可動刃におけるそれぞれの切断方向前方の端部を、切断方向で略同じ位置にしたことにある。
このような本態様においては、固定刃および可動刃の各切断方向前方の端部が切断方向で略同じ位置に位置せしめられていることにより、可動刃および固定刃の何れか一方が被加工板の湾曲乃至は屈曲部の内側等に当接して両刃の切断方向の移動を妨げることが防止される。その結果、特に湾曲部や屈曲部等を多数備えたうねり形状の被加工板に対しても切断加工が有利に施され得る。
(本発明の態様4)
本発明の態様4の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至3の何れかに係る切断工具において、前記左右一対の固定刃の対向面間距離を設定変更する調整機構を設けたことにある。
このような本態様においては、左右一対の固定刃の対向面間距離が設定変更されることによって、可動刃が両固定刃の対向面間に入り込んだ際の可動刃と各一方の固定刃との対向面間距離が設定変更されることとなり、切断代の幅寸法が適宜に設定変更され得ると共に、被加工板の材質や厚さ等に応じて切断能力が良好に発揮され得る。なお、調整機構としては、例えば、一対の固定刃の対向面間にプレート等を密着して重ね合わせて、該プレートの厚さ寸法やプレートの重ねる枚数等を設定変更することにより、一対の固定刃の対向面間距離を設定変更したり、或いは支持部と各一方の固定刃の間にプレートを介装せしめて、一対の固定刃の対向面間距離を設定変更するようにした構造を採用しても良い。
(本発明の態様5)
本発明の態様5の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至4の何れかに係る切断工具において、前記支持部の突出先端部分の外周面の少なくとも一部が、該支持部の突出方向に向かって該支持部が次第に細くなる方向に傾斜した傾斜面とされていることにある。
このような本態様においては、可動刃および固定刃を切断方向の前方または後方に向かって傾斜させたり、或いは切断方向に直交する方向に傾斜させたりする際に、支持部の突出先端部分が被加工板に当接することが軽減されることとなり、以て、切断加工の操作性がより一層向上され得る。
(本発明の態様6)
本発明の態様6の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至5の何れかに係る切断工具にあって、前記左右一対の固定刃が、少なくとも前記支持部の突出先端部分において相互に離隔して対向位置せしめられており、該左右一対の固定刃の対向面間が切断方向の前方と後方でそれぞれ開口していることにある。
このような本態様においては、一対の固定刃の対向面間が切断方向の前方と後方でそれぞれ開口していることにより、一対の固定刃と可動刃の間で被加工板を切断する際に、それら両刃の間に被加工板が強く噛み込むことが回避されることとなり、安定した作動が実現され得る。しかも、一対の固定刃と可動刃の間で切断される切断屑が、一対の固定刃の対向面間における前方または後方の開口を通じて外部に排出され易くなることから、かかる左右一対の固定刃の対向面間に留まることが防止されることとなり、切断屑の排出効率や切断能力の向上が図られ得る。
(本発明の態様7)
本発明の態様7の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至6の何れかに係る切断工具であって、前記支持部の突出先端部分が、切断方向に直交する方向で相互に離隔して対向位置せしめられる左右一対の支持プレートを含んで構成されていると共に、前記左右一対の固定刃が、それぞれ、該左右一対の支持プレートの各一方に重ね合わされて固着されることにより、互いに略平行に離隔して対向位置せしめられていることにある。
このような本態様においては、一対の固定刃が各一方の支持プレートで支持されることから、各固定刃の固定強度を充分に確保しつつ、それら両固定刃の対向面間に比較的大きな隙間を形成することが出来るのであり、この隙間を利用して切断屑をよりスムーズに排出させることが可能となる。なお、支持プレートの形状や大きさ、構造等は、何等限定されるものでないが、望ましくは、支持プレートの突出先端部分等における外周面の少なくとも一部が、突出方向に向かって次第に細くなる方向に傾斜した傾斜面とされる。これにより、可動刃および固定刃を切断方向の前方または後方に向かって傾斜させたり、切断方向に直交する方向に傾斜させたりする際に、支持部の突出先端部分が被加工板に当接することが効果的に軽減される。また、例えば、支持プレートが平板形状を有する場合において、固定刃が支持プレートの板厚方向の何れの面に固着されるかに関しては、特定されるものでなく、当業者が適宜に設定変更し得る事項の一つである。
(本発明の態様8)
本発明の態様8の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至7の何れかに係る切断工具において、前記左右一対の固定刃の刃先を該左右一対の固定刃が対向する方向に突出せしめて、該左右一対の固定刃の対向面間距離をそれら固定刃における両刃先の対向面間距離よりも大きくして、かかる左右一対の固定刃における刃先よりも大きな対向面間を通じて、前記被加工板における帯状の切断屑が切断方向の前方に向かって順次に送り出されるようにしたことにある。
このような本態様においては、左右一対の固定刃の対向面間距離が該左右一対の固定刃の対向面間距離よりも小さくされていることにより、切断屑の幅寸法が小さくされて、それが寸法の大きな一対の固定刃の対向面間を通じて排出されることから、一対の固定刃の対向面間を通じての切断屑の排出が一層スムーズに実現され得る。
(本発明の態様9)
本発明の態様9の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至8の何れかに係る切断工具において、前記固定刃よりも前記支持部の突出方向外方に配されて該固定刃に対して離隔して対向位置せしめられる保持部材を、該支持部に対して固定的に設けて、前記被加工板の切断に際して該被加工板が該固定刃と該保持部材の対向面間を通過せしめられるようにして、該被加工板の裏面が該保持部材で保持されるようにしたことにある。
このような本態様においては、被加工板を切り進む際に、被加工板が保持部材で背面から支持されることによって、かかる被加工板が固定刃の刃先近くに位置決めされ得て、被加工板のバタツキが防止されると共に、被加工板の切断予定部を、固定刃と可動刃の間に有利に導き入れることが可能となる。これにより、被加工板の切断加工を、一層安定してスムーズに行うことが可能となるのである。
なお、本態様において採用される保持部材の構造や形状,大きさ等は、何等限定されるものでない。具体的には、例えば、保持部材が、ブロック状や平板形状等を呈していると共に、可動刃の周囲に位置せしめられた構造とされたり、或いは、断面コ字状とされて該コ字状内に可動刃が遊挿された構造等とされても良い。また、例えば、保持部材が、一対用意され、可動刃を挟んだ両側に配設された構造であっても良い。更に、保持部材の被加工板を支持せしめる箇所には、被加工板を切断方向の前後方向に案内する摺動部材やローラ等を設けることも可能である。
(本発明の態様10)
本発明の態様10の特徴とするところは、本発明の前記態様9に係る切断工具において、前記保持部材が、前記可動刃を厚さ方向に挟んだ両側に位置せしめられており、該保持部材によって、該可動刃が厚さ方向の両側において保護されるようになっていることにある。
このような本態様においては、保持部材を利用して可動刃を損傷から保護することが出来る。なお、保持部材の内面によって可動刃の側面をガイドさせるようにしても良い。
特に、本態様では、可動刃を厚さ方向に挟むようにして両側に配設される一対の保持部材として、略プレート形状のものを採用すると共に、その固定刃側の先端部分における外側面を、先端縁部に行くに従って内側に傾斜した傾斜面とすることが望ましい。これにより、切断加工に際して支持部を切断方向に対して左右に傾斜させた場合でも、保持部材の先端縁部が被加工板の湾曲部や屈曲部等に当接してしまう不具合が有利に軽減される。また、固定刃の刃先と保持部材の先端縁部の対向面間距離は、特定されるものでなく、被加工板の形状や厚さ寸法等に応じて適宜に設定変更される。そこにおいて、望ましくは、固定刃の刃先と保持部材の先端縁部の対向面間距離が、被加工板の厚さ寸法の1.1〜3.0倍に設定される。蓋し、かかる対向面間距離が1.1倍より小さくなると、切断機本体の切断方向の移動に際して、当該対向面に被加工板が引っ掛かり易くなるからであり、また、対向面間距離が3.0倍より大きくなると、被加工板が固定刃と保持部材の間でばたついてしまって安定して支持され難くなるからである。
(本発明の態様11)
本発明の態様11の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至10の何れかに係る切断工具において、前記固定刃と前記可動刃の軸方向の対向面間距離を調節する調節手段を設けたことにある。
このような本態様においては、切断加工対象である被加工板の厚さ寸法や形状等に応じて、可動刃と一対の固定刃における軸方向の対向面間距離を設定変更することが可能となり、以て、切断加工の更なる向上や、各種の被加工板への対応が容易に実現可能となる。なお、本態様における調節手段は、例えば、固定刃を位置決め支持する支持部と、可動刃を位置決め支持する駆動ロッドとの、少なくとも一方において、軸方向長さを調節する機構を設けることによって有利に実現可能である。具体的には、例えば支持部の途中に適当な大きさのシムやスペーサを組み付け可能とすることによって、かかる調節手段が実現され得る。
(本発明の態様12)
本発明の態様12の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至11の何れかに係る切断工具において、前記固定刃が前記支持部に対して着脱可能とされていると共に、かかる固定刃が、(i)前記被加工板における帯状の切断屑の案内面及び/又は前記可動刃の案内面を形成する固定刃の保持部材と、(ii)前記刃先が形成されて、該固定刃の保持部材に対して位置決めセットされる固定刃の刃先部材とによって分割形成されており、それら固定刃の保持部材と固定刃の刃先部材が、各別に該支持部に対して着脱可能となっていることにある。
このような本態様においては、特に磨耗し易い刃先を備えた固定刃の刃先部材だけを交換することが出来ると共に、この固定刃の刃先部材を位置決めする固定刃の保持部材を取り外すことによって、可動刃の交換等のメンテナンスを容易に行うことが可能となる。しかも、刃先だけでなく、保持部材を着脱交換可能としたことにより、例えば複数種類の可動刃や固定刃に対応することが可能となって、切断工具の適用範囲の拡大と、それに伴う利用範囲の拡大が図られ得る。
上述の説明から明らかなように本発明に従う構造とされた切断工具においては、本体部分から突設された支持部と駆動ロッドの各突出先端部分に対して左右一対の固定刃と可動刃が設けられており、駆動ロッドの軸方向の往復駆動によって可動刃を一対の固定刃の対向面間に外方から出入作動せしめて被加工板を切断するようになっていることから、可動刃と一対の固定刃の間で被加工板を切断する際に、駆動ロッドおよび支持部を被加工板に対して大きく傾斜させることが出来るのである。それ故、被加工板に傾斜部や湾曲部、屈曲部等があっても、被加工板の表面に対していつも略直交する方向で可動刃と固定刃を板厚方向に剪断作動せしめて、効率的な切断を安定して行うことが可能となるのである。
しかも、本発明に従う構造とされた切断工具では、一対の固定刃の対向面間に可動刃が出入作動されることによって被加工板の切断代が帯状に連続して排出されることから、切断加工の作業が容易であると共に、切断屑の回収処理も容易に行うことが出来る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての切断機10が示されている。この切断機10は、本体部分としての切断機本体12に把持部14を備えた手持ち式の切断工具とされており、例えば薄板鋼板の表面にセラミックスや樹脂、砂等をコーティングした瓦やその他の金属板等を切断する際に好適に用いられるようになっている。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向は、図1中の上下方向をいう。
より詳細には、切断機本体12は、第一のハウジング16と第二のハウジング18を含んで構成されている。長手状の略矩形箱体形状を呈する第一のハウジング16には、中心軸回りに回転可能な出力軸20を備えた電動モータ22と該出力軸20の回転速度を制御するコントローラ(図示せず)が内蔵されている。電動モータ22には、例えば、公知のインダクションモータやユニバーサルモータ等が好適に採用される。また、第一のハウジング16には、電動モータ22に通電する給電用コード24が取り付けられていると共に、電動モータ22の通電状態をON/OFFする駆動スイッチ26と、コントローラに出力軸20の回転速度を制限する電気信号を入力する速度調整摘み28が、それぞれ取り付けられている。そして、駆動スイッチ26をオンした状態で速度調整摘み28を操作することにより、コントローラから出力する電気信号によって電動モータ22の出力軸20の回転が制御されるようになっている。また、図面上に明示されていないが、電動モータ22の出力軸20には、後述する出力ピニオン40や歯車ピン42、大歯車44の他に、複数の歯車列からなる公知の減速機構等が設けられても良く、それによって、出力軸20の回転速度が減速機構等で減速されるようにしても良い。或いは、電動モータ22の電圧を変化させること等により、出力軸20の回転速度が減速されるようにすることも可能である。
また、第二のハウジング18は、図2にも拡大して示されているように、略矩形箱体形状を呈しており、その側壁部30が第一のハウジング16の長手方向一方の端部に固着されている。また、第二のハウジング18の上壁部32には、略円錐台形状を有する取付金具34が固着されている。取付金具34の中央部分には、軸方向に貫通するねじ孔36が設けられており、このねじ孔36に対してロッド状の把持部14aが螺着固定されている。また、第二のハウジング18の側壁部の一つには、作業者の手指の形状等に合わせた略段付きロッド状のグリップ38を備えた把持部14bが組み付けられており、該グリップ38が把持部14aの軸方向と平行に延び、且つ把持部14aよりも第一のハウジング16側に位置せしめられている。なお、本実施形態では、これら把持部14a,14bが切断機本体12に対して着脱可能に取り付けられていることにより、例えば、例示の如き把持部14a,14bに代えて、図示しない各種の把持部を切断機本体12に装着することも可能である。
さらに、第一のハウジング16に取り付けられた電動モータ22の出力軸20の先端部には、出力ピニオン40が固着されており、該ピニオン40が第二のハウジング18の側壁部30を貫通して、第二のハウジング18内に収容配置されている。また、第二のハウジング18の側壁部30には、出力ピニオン40の軸方向と平行に延びる歯車ピン42が立設されている。そして、大歯車44が、歯車ピン42に対して回転可能に支持されていると共に、出力ピニオン40に噛合されている。また、大歯車44における歯車ピン42と反対側の端部には、回転軸46が固設されている。この回転軸46は、大径の円柱形状を呈しており、大歯車44と同心軸上に位置せしめられて一体的に回転されるようになっている。また、回転軸46の外方端部には、円板状のクランクアーム48が同心軸上に一体形成されていると共に、該クランクアーム48の回転軸46と反対側の端部には、略円柱形状のクランクピン50が固着されている。このクランクピン50は、回転軸46およびクランクアーム48の中心軸に偏倚して、且つ平行に延びている。また、クランクピン50には、軸受52を介してコンロッド54が回転可能に軸装されている。コンロッド54は、略矩形ロッド状とされており、軸方向一方の端部に大径の環状筒部56が一体形成されて、該環状筒部56が軸受52を介してクランクピン50に回転可能に支持されることにより該クランクピン50と連結している。これにより、コンロッド54は、クランクピン50の中心軸回りに回転可能とされている。また、コンロッド54の軸方向他方の端部には、回転軸46の中心軸と平行に延びるようにして貫通孔58が貫設されている。
更にまた、第二のハウジング18の下壁部60には、支持部としての支持筒金具62が配設されている。支持筒金具62は、図3〜5にも拡大して示されているように、略矩形筒体形状乃至は略円筒形状を有する上筒金具64および下筒金具66を含んで構成されている。上筒金具64の軸方向両端部分には、段差部67を介して軸方向中間部分の幅寸法よりも僅かに小さな幅寸法の嵌着部68が、それぞれ一体形成されている。
また、下筒金具66の軸方向上端部分には、幅方向(図4〜5中、左右方向)に広がる段差部70を介して軸方向中間部分の幅寸法よりも大きな幅寸法の嵌着筒部72が一体形成されている。更に、下筒金具66の軸方向下端部分には、支持筒金具62の突出先端部分としての一対の支持プレート74,74が一体形成されている。これら一対の支持プレート74,74は、平板形状とされており、下筒金具66の幅方向内側において相互に略平行に離隔して対向位置せしめられている。特に本実施形態では、支持プレート74の前方端部76が下筒金具66の周壁部と面一とされている一方、支持プレート74の後方端部78が軸方向上方から下方に向かって前方端部76側に傾斜されている。更に、支持プレート74の突出先端部分80における側壁部の外周面が、軸方向上方から下方に向かって先細となるように傾斜した傾斜面とされている。更にまた、突出先端部分80における前方端部76と後方端部78に接する部分が、略円弧状に湾曲されている。更にまた、下筒金具66は、幅方向(図4,5中、左右)で対向位置せしめられる両側において、それぞれ、外周面が周方向所定幅で切り欠かれており、その一方の切欠部の略中央には、略矩形状の開口窓82が内外に貫通して形成されている。また、下筒金具66の後方側(図3中、左)には、長孔形状の挿通窓84が内外に貫通して形成されている。挿通窓84の軸方向一方の端部は、下筒金具66の軸方向中間部分に位置せしめられていると共に、挿通窓84の軸方向他方の端部は、下筒金具66の下端部を貫通して一対の支持プレート74,74の対向面間に接続されている。
而して、これら上筒金具64と下筒金具66は、上筒金具64の嵌着部68が下筒金具66の嵌着筒部72に嵌め込まれてボルトや溶接等で固着されることにより、支持筒金具62を構成している。そして、支持筒金具62は、上筒金具64の上端部に形成された嵌着部68が第二のハウジング18の下壁部60を貫通してボルトや溶接等で固着されることにより、第二のハウジング18、ひいては切断機本体12に対して固定的に支持されている。また、このような組み付け状態下においては、第二のハウジング18の幅方向に直交する前後方向(図1中、右左)で、支持プレート74の前方端部76が前方(図1中、右)に、支持プレート74の後方端部78が後方(図1中、左)に位置せしめられている。
また、一対の支持プレート74,74の対向面間には、一対の固定刃86,86が配設されている。かかる固定刃86は、図6〜8にも拡大して示されているように、略平板形状を有している。また、固定刃86の軸方向下方の先端部分は、軸方向上方から下方に向かって先細りとなるように傾斜せしめられている。そして、該先端部分には、固定刃86の内周面88から内方に僅かに突出せしめられた略矩形断面の刃先90が設けられている。刃先90は、固定刃86の上端部や下端部と略平行に延びており、全体に亘って鋭利に研磨されている。特に本実施形態では、刃先90の前後方向(図6中、右左)の各端部および固定刃86の前後方向の各端部が、端縁部に近づくに従って次第に上方に立ち上がるように略円弧状に湾曲されている。また、固定刃86には、一対のねじ孔92,92が軸方向に離隔して貫設されている。なお、本実施形態では、固定刃86の刃先90が、固定刃86と一体形成されて砥石等で研磨されることにより構成されているが、刃先部を備えたチップを固定刃86に対して後固着することにより構成されても良い。
また、固定刃86の刃先90やねじ孔92を避けた位置には、遮蔽板94が一体形成されている。この遮蔽板94は、略平面視三角形状を呈しており、固定刃86の上端部に位置決め配置されていると共に、固定刃86の内周面88から刃先90の突出高さよりも遙かに大きな高さで内方に突出している。なお、遮蔽板94の下端部は、軸方向にストレートに延び、その先端部分が固定刃86の刃先90付近に位置せしめられている。これにより、遮蔽板94の幅方向一方(図6中、右)の側壁部96が、刃先90付近から軸方向にストレートに延び、且つ軸方向中間部分から軸方向上端部に向かって固定刃86の前方端部側に傾斜した形状とされている。また、固定刃86の上端部付近には、固定刃86および遮蔽板94を貫通するねじ孔98が設けられている。
また、一対の固定刃86,86は、内周面88を互いに向き合わせて遮蔽板94を相互に重ね合わせることにより、内周面88に突設された一対の刃先90,90が互いに略平行に離隔して対向位置せしめられている。即ち、本実施形態では、一対の刃先90,90が一対の固定刃86,86の内周面88,88よりも軸直角方向内方に位置せしめられていることにより、一対の固定刃86,86の内周面88,88の対向面間距離:w1 が、両固定刃86,86における一対の刃先90,90の対向面間距離:w2 よりも大きくされている。
また、一対の固定刃86,86の刃先90,90の上方に位置する対向面間には、介装プレート100が配設されている。かかる介装プレート100は、略矩形平板形状を呈しており、一対の貫通孔102,102が軸方向に離隔して設けられている。また、介装プレート100の幅方向一方(図6中、左)の側壁部104が、遮蔽板94の側壁部96と所定の離隔距離をもって対向位置せしめられている。これにより、遮蔽板94と介装プレート100が協働して後述する切断屑の案内溝106を形成している。
そして、対向面間に介装プレート100を挟み入れた一対の固定刃86,86は、支持筒金具62における一対の支持プレート74,74の前方端部76,76付近の対向面間に配置せしめられて、遮蔽板94に設けられたねじ孔98に支持プレート74を貫通して固定用ボルト108が螺着されている。更に、固定刃86に設けられた一対のねじ孔92,92と介装プレート100に設けられた貫通孔102,102が、それぞれ位置あわせされると共に、それらねじ孔92および貫通孔102に対して一方の支持プレート74から他方の支持プレート74に貫通する固定用ボルト110が螺着されている。これにより、一対の固定刃86,86が、支持プレート74に対して固定的に支持せしめられている。しかも、一対の固定刃86,86の刃先90,90が、一対の支持プレート74,74の対向面間において、互いに略平行に離隔して対向位置せしめられていると共に、支持プレート74の突出先端部分80よりも軸方向外方に突出している。また、このような組み付け状態において、一対の固定刃86,86の対向面間が、固定刃86の前後方向(図1中、右左)における前方と後方で、それぞれ、開口している。
また、上下筒金具64,66からなる支持筒金具62には、上筒金具64の中央孔と下筒金具66の中央孔が協働して支持筒金具62内を軸方向に延びる挿通孔112が形成されている。挿通孔112の軸方向一方の端部は、上筒金具64の上端部に開口して、第二のハウジング18内に通じていると共に、挿通孔112の軸方向他方の端部は、下筒金具66の下端部に開口し、一対の支持プレート74,74の対向面間に通じている。そして、かかる挿通孔112に対して、駆動金具114が軸方向に往復移動可能に挿通されている。
駆動金具114は、ロッド状とされており、その軸方向一方(図3〜5中、上)の先端部分には、軸直角方向に延び、且つ両端が周壁部に開口する嵌着溝116が設けられている。この嵌着溝116には、第二のハウジング18内においてクランクピン50に連結したコンロッド54の下端部が遊挿されている。そして、クランクピン50、ひいては回転軸46の中心軸と平行に延びる連結ピン118が、コンロッド54の下端部を板厚方向に貫通して、嵌着溝116の幅方向両側に位置する駆動金具114の上端部に支持されることにより、コンロッド54が駆動金具114に回転可能に連結している。
また、駆動金具114の軸方向他方の端部には、取付片120が一体形成されている。取付片120は、軸方向の全体に亘って略一定の矩形断面形状乃至は円弧断面形状で延びていると共に、駆動金具114の厚さ方向一方(図5中、右)に偏倚している。また、取付片120の上端部付近には、係合溝122が厚さ方向に凹設されており、以て、取付片120の軸方向断面が鉤状とされている。特に本実施形態では、係合溝122の軸方向で相互に対向位置せしめられる一対の側面が、支持筒金具62の軸直角方向線に対して所定の傾斜する方向(図3中、右斜め上の方向)に傾斜されている。また、取付片120における係合溝122と反対側の端部には、軸方向に離隔して一対のねじ孔124,124が貫設されている。これらねじ孔124,124は、下筒金具66の開口窓82に面して配設されている。更に、取付片120には、軸方向の略全体に亘って略一定の凹状断面で延びる係合凹所123が設けられている。そして、係合凹所124の底部に、係合溝122やねじ孔124が配設されている。
さらに、駆動金具114の取付片120には、可動板126が取り付けられている。かかる可動板126は、図9〜11にも拡大して示されているように、長手状の略平板形状とされており、その軸方向上端部には、厚さ方向一方(図9中、右)に所定の高さで突出する係合突部128が一体形成されている。特に本実施形態では、係合突部128が、前述の駆動金具114における係合溝122の形状に対応した略平面視平行四辺形状とされている。即ち、係合突部128の軸方向で相互に対向位置せしめられた上端面125と下端面127が、可動板126の軸直角方向線に対して所定の傾斜する方向(図10中、左斜め上の方向)に傾斜されている。
また、可動板126における係合突部128の下方には、軸方向に離隔して一対の貫通孔130,130が貫設されている。更に、可動板126の板厚方向に直交する前後方向(図10中、左右)で後方に位置する後方端部(面)132の軸方向中間部分が、軸方向上方から下方に向かって前方端部(面)134側に所定の長さで傾斜されている。これにより、可動板126の軸方向下端部の幅寸法が、軸方向上端部の幅寸法よりも小さくされている。また、可動板126の軸方向下端部は、前方端部134付近から後方端部132に向かって次第に厚さ寸法が小さくされている。
また、可動板126における軸方向下方の先端部分には、前方(図10中、左)に向かって略L字状に屈曲するようにして可動刃136が一体的に設けられている。即ち、可動刃136は可動板126の前方端部134よりも前方に突出している。可動刃136は、略平板形状を呈しており、刃の厚さ寸法が可動板126の板厚寸法と略同じとされている。また、可動刃136の上端部には、刃先138が設けられている。即ち、刃先138を有する先端部分が、可動刃136の上端部を含んで構成されている。刃先138は、水平方向(図9中、左右)に対して所定の傾斜角度で傾斜されていると共に、水平方向の両縁部が鋭利に研磨されている。なお、本実施形態では、上述の固定刃86の刃先90と同様に、可動刃136の刃先138が、可動刃136と一体形成されて砥石等で研磨されることにより構成されているが、刃先部を備えたチップを可動刃136に対して後固着することにより構成されても良い。
また、特に本実施形態では、可動刃136の前方端部が前方(図10中、左)に向かって略円弧状に湾曲されている。また、可動刃136は、軸方向中間部分から軸方向下端部に向かって次第に厚さ寸法が小さくされている。なお、可動刃136および可動板126の厚さ寸法は、前述の左右一対の固定刃86,86における刃先90,90の対向面間距離よりも僅かに小さくされている。
そして、このような可動刃136を一体的に備えた可動板126は、可動板126の前方端部134側から下筒金具66の挿通窓84を通じて挿通孔112内に案内されて、該挿通孔112内に位置せしめられた駆動金具114における取付片120の係合溝122に可動板126の係合突部128が嵌装される。更に、可動板126は、固定用ボルト140が下筒金具66の開口窓82を通じて可動板126の各貫通孔130を貫通すると共に取付片120の各ねじ穴124に螺着されることにより、駆動金具114に固定されて、支持筒金具62に沿って軸方向に往復移動可能とされている。
また、上述の如き組み付け状態にあって、可動板126の軸方向中間部分が、支持筒金具62の挿通孔112の下端開口部を貫通して、一対の支持プレート74,74の後方端部78付近の対向面間に位置せしめられている。更に、可動板126の先端部分が、一対の支持プレート74,74の対向面間から軸方向下方に突出せしめられていると共に、該可動板126の先端部分に前方に向かって略L字状に屈曲するようにして設けられた可動刃136の刃先138が、一対の固定刃86,86の刃先90,90の対向面間と軸方向で所定の離隔距離をもって対向位置せしめられている。また、固定刃86および可動刃136の前方端部が、切断機本体12の幅方向に直交する前後方向(図1中、右左)で略同じ位置に位置せしめられている。更に、固定刃86の前方端部と可動刃136の前方端部は、何れも略円弧状に湾曲されていることにより、前方(図1中、右)に行くに従って次第に相互に離れるように相対的に傾斜せしめられている。
このような構造とされた切断機10においては、電動モータ22の通電によって出力軸20が回転されると、出力軸20に固着された出力ピニオン40の回転力が大歯車44を介して回転軸46に伝えられることとなり、大歯車44の中心軸回りに回転軸46およびクランクアーム48が回転駆動されると共に、回転軸46の中心軸に偏倚してクランクアーム48に固着されたクランクピン50が回転軸46の中心軸周りに回転されることとなる。そして、クランクピン50の回転作動に伴いコンロッド54がクランクアーム48の回転軸46に対するクランクピン50の偏心量:dの2倍の距離だけ軸方向に昇降動されるようになっている。それによって、コンロッド54の昇降動に連動して、駆動金具114および該金具114に固着された可動板126が支持筒金具62の挿通孔112に沿って切断機本体12に対して軸方向に往復駆動されることとなり、固定刃86の軸方向下方に位置せしめられた可動刃136が一対の固定刃86,86の対向面間に対して出入作動されるようになっている。なお、このことからも明らかなように、本実施形態では、可動刃136を固定的に設けた駆動ロッドが、駆動金具114と可動板126を含んで構成されていると共に、駆動ロッドを切断機本体12に対して軸方向に往復駆動せしめる駆動機構が、出力軸20を備えた電動モータ22や、出力ピニオン40や大歯車44を含む減速機構、回転軸46やクランクアーム48、クランクピン50、コンロッド54等を備えてなるクランク機構142を含んで構成されている。
このような構造とされた切断機10は、その使用方法や用途、切断加工を施す対象物等に関して何等限定されるものでないが、例えば、図12にも示されているように、被加工板としての鋼板瓦144を切断する際に好適に用いられる。かかる鋼板瓦144は、薄板のトタンの表面にセラミックスや樹脂、砂等を被覆せしめた構造とされていると共に、湾曲乃至は屈曲した部分を幅方向に多数条備えている。以下に、本実施形態に係る切断機10を用いて鋼板瓦144を切断する際の一加工例について説明するが、本実施形態はかかる具体例に限定されるものでない。
先ず、鋼板瓦144に目的とする切断行路に沿った罫書き線146を描く。また、把持部14a,14bで切断機本体12を支持しつつ、鋼板瓦144に対して切断機本体12側から一対の固定刃86,86の刃先90,90を重ねると共に、可動刃136を罫書き線146の進行方向となる切断方向前方に向かって突出するように位置せしめることによって、一対の固定刃86,86の対向面間と可動刃136の軸方向対向間に鋼板瓦144を挟み入れる。而して、駆動スイッチ26をオンして、切断機本体12に内蔵された電動モータ22およびクランク機構142を駆動せしめて、可動板136を支持筒金具62に沿って軸方向に往復駆動せしめることにより、可動刃136を鋼板瓦144の反対側から切断機本体12側に繰り返し引き上げるように駆動せしめて、可動刃136を一対の固定刃86,86の対向面間に外方から出入作動させる。
これにより、図13〜16にも拡大して示されているように、可動刃136を一対の固定刃86,86の対向面間に入り込ませた際に、可動刃136の刃先138の両縁部と一対の固定刃86,86の刃先90,90が協働して鋼板瓦144に剪断作用を及ぼすこととなり、可動刃136と一対の固定刃86,86の間に位置せしめられた部分が、帯状の切断代が切断された切断屑148として鋼板瓦144から切り離される。而して、可動刃136を一対の固定刃86,86の対向面間に対して繰り返し出入作動させつつ、罫書き線146に沿って切断機本体12を移動せしめることにより、該切断屑148が帯状となって、介装プレート100と遮蔽板94の間に形成された案内溝106の下方開口部を通じて上方開口部に案内されて、外方に排出される。これにより、本実施形態に係る切断機10を用いた鋼板瓦144の切断加工が実現される。
特に本実施形態では、可動刃136が軸方向に往復駆動されて、一対の固定刃86,86の対向面間に出入作動されることによって鋼板瓦144に切断加工が施されるようになっていることにより、例えば、鋼板瓦144の湾曲乃至は屈曲する部分に可動刃136および固定刃86が差し掛かった際に、図14にも示されているように、可動板126乃至は支持筒金具62の中心軸を切断方向(図14中、左右)の後方に所定の傾斜角度:αで傾斜させたり、或いは図16にも示されているように、可動板126乃至は支持筒金具62の中心軸を切断方向に直交する方向(図16中、左右)の一方に所定の傾斜角度:βで傾斜させたりすることが可能となる。それ故、湾曲乃至は屈曲する部分を多数備えた鋼板瓦144に対しても、当該部分に応じて可動刃136および固定刃86を傾斜させることによって、剪断作用を確実に及ぼすことが可能となるのであり、それによって、所望の切断行路にそった切断加工が有利に実現され得る。しかも、一対の固定刃86,86間に外方から可動刃136が入り込むことによって、鋼板瓦144の切断屑148が小片に分断されることなく帯状となって排出されることから、切断屑148の回収が有利に実現され得るのである。
また、本実施形態では、一対の固定刃86,86の対向面間に介装プレート100が重ね合わされて配設されていることにより、固定刃86が支持プレート74に対してより安定して支持される。しかも、介装プレート100や支持プレート74の板厚寸法や固定用ボルト108,110の長さ等を適宜に設定変更することにより、両固定刃86,86の対向面間距離が容易に設定変更されることから、固定刃86,86の刃先90,90の対向面間距離、ひいては、可動刃136が一対の固定刃86,86の対向面間に入り込んだ際の可動刃136と各固定刃86との対向面間距離を容易に調整することが可能となり、切断能力の調整が容易に実現され得る。なお、このことからも明らかなように、左右一対の固定刃86,86の対向面間距離を調整する調整機構が、介装プレート100や支持プレート74、固定用ボルト108,110等を含んで構成されている。
また、本実施形態では、固定刃86および可動刃136の前方端部が、それぞれ、互いに離れる方向に向かって傾斜されていると共に、支持プレート74の後方端部78や突出先端部分80の側壁部の外周面等が、軸方向上方から下方に向かって先細りとなるように傾斜されていることにより、固定刃86および可動刃136を鋼板瓦144に対して傾斜させた際に、両刃86,136の刃先90,138以外の各部位が、鋼板瓦144の湾曲乃至は屈曲部等に当接することが軽減されることとなり、より一層優れた切断加工が実現され得る。
さらに、本実施形態では、一対の固定刃86,86の内周面88,88の対向面間距離:w1 が、一対の固定刃86,86の刃先90,90の対向面間距離:w2 よりも大きくされていることにより、一対の固定刃86,86の刃先90,90における比較的に小さな対向面間距離:w2 によって、一対の固定刃86,86の各刃先90と可動刃136の刃先138の協働した剪断切断作用が有効に発揮されることに加えて、切断屑148が案内されることとなる、一対の固定刃86,86の内周面88,88の対向面間距離:w1 が大きくされていることによって、切断屑148が効率的に且つ安全に排出される。
更にまた、本実施形態では、係合溝136と係合突部128が、切断方向の前後方向線に対して傾斜した形状とされて係止されていることにより、特に、可動板126に対して切断方向における応力的な外力作用が及ぼされた場合に、係止作用が有利に発揮されるので。以て、可動板126の捩れ等が効果的に阻止される。
また、本実施形態では、可動板126における軸方向下方の幅寸法に比して軸方向上方の幅寸法が、切断方向の後方に向かって大きくされていることにより、応力的に外力作用する可動刃136の刃先138の突出方向と反対の軸方向上部における切断方向後方端部が幅広とされる。従って、鋼板瓦144が切断後に後方に送られる際に両側の切断縁部間に位置せしめられる可動板126の先端部分の幅寸法を小さく設定して、鋼板瓦144の切断縁部に対する可動板126の干渉が抑えられることにより、鋼板瓦144のバタツキを軽減せしめつつ、切断反力によって大きな曲げモーメントが作用せしめられることとなる可動板126の上端部分では、大きな部材幅寸法で部材強度を有利に確保することが出来るのである。
次に、図17には、本発明の第二の実施形態としての切断機150が示されている。かかる切断機150は、前記第一の実施形態と同様に、主として鋼板瓦144等の金属薄板等を切断する際に好適に用いられるようになっている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と実質的に同様な構造とされた部材及び部位については、図中に第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
詳細には、本実施形態に係る切断機本体12は、電気ドリル152を含んで構成されている。電気ドリル152には、公知の手持ち式の電気ドリル等が適宜に採用されることからその詳細な説明を省略するが、中心軸回りに回転可能な出力軸154を備えた電動モータ(図示せず)が内蔵されていると共に、該電動モータの通電状態をON/OFFする駆動スイッチ156等が取り付けられている。そして、駆動スイッチ156をオンすることで、電動モータの出力軸154が回転駆動せしめられるようになっている。なお、電動モータとしては、例えば、公知の直流型直巻の整流子モータが好適に採用され、例えば250〜500W程度の定格出力で数千回転/分の範囲で回転速度を変更制御できるものが好適に採用され得る。また、該モータの電力供給手段には、電気ドリル152に内蔵された蓄電器や蓄電池等の他、電気ドリルに152に取り付けられて外部電力を電動モータに導く給電用コード等が適宜に採用される。また、駆動スイッチ156や別途設けた速度調整スイッチ等の操作量に応じて電動モータの電圧を変化させたり、或いは複数の歯車列からなる公知の減速機構等が出力軸に配設されたりすることによって、電動モータの出力軸154の回転を制御するようにしても良い。また、電気ドリル152には、作業者の手指の形状等に対応した形状を有する把持部14cが、電気ドリル152のハウジングケースを含んで構成されており、以て、本実施形態に係る把持部14の一部として構成されている。
また、電気ドリル152の出力軸154は、図18にも拡大して示されているように、第一のハウジング16および第二のハウジング18内に一直線状に延びるようにして収容配置されている。そして、出力軸154の先端部分には、該出力軸154と同心軸上に位置せしめられるようにして回転軸46が固着されている。即ち、出力軸154の回転力が回転軸46に直接に及ぼされて、回転軸46が出力軸154と一体的に回転されるようになっている。
また、本実施形態では、第一および第二のハウジング16,18や支持筒金具62等が、把持され易い外形形状(例えば、長手ロッド状等)を呈していることにより、把持部14の一部を構成する把持部14dとしても構成されている。
また、上筒金具64における軸方向下方の嵌着部68の後方側(図19中、左)の周壁部には、軸方向に所定の長さで延びる係止溝157が、外周面に開口して凹設されている。また、下筒金具66における嵌着筒部72の後方側(図19中、左)の周壁部には、固定用のねじ孔159が貫設されている。更に、前記第一の実施形態と同様に、嵌着部68が嵌着筒部72に嵌め込まれて組み合わされた上下筒金具64,66は、嵌着筒部72のねじ孔159に螺着された固定用ボルト163が嵌着部68に設けられた係止溝157に対して係止されることにより、上筒金具64と下筒金具66が、相対的に固定されている。なお、上下筒金具64,66は、固定用ボルト163をゆるめることにより、係止溝157の軸方向長さだけ軸方向で相対的に位置調整可能とされている。
さらに、上筒金具64の段差部67と下筒金具66の嵌着筒部72の上端部分の間には、図19〜21にも示されているように、必要に応じてシム161が介装され得るようになっている。シム161は、略平面視C字状の薄肉プレート形状とされており、上筒金具64の嵌着部68に外挿されて、段差部67と嵌着筒部72の上端面の間に組み込まれる。シム161の装着の有無や、装着するシム161の厚さ寸法を選定することにより、支持筒金具62の軸方向長さが調節されるようになっており、例えば、固定刃86の刃先90を研磨した場合等において、固定刃86の刃先90と後述する可動刃160の刃先162との軸方向の対向面間距離を調節することが出来るようになっている。なお、このことからも明らかなように、本実施形態では、固定刃86と可動刃160の軸方向の対向面間距離を調節する調節手段が、係止溝157や固定用ボルト163、シム161等を含んで構成されている。
また、固定刃86は、図22(a),(b)にも示されているように、軸方向中間部分で上下に分割されている。これにより、後述の如く、固定刃86が支持プレート74に固定される際に、刃先90を備えた固定刃の刃先部材としての下刃部分86aと、固定刃の保持部材としての上刃部分86bが支持プレート74に各別に固定されることとなる。なお、下刃部分86aと上刃部分86bは、各別に、一本或いは複数本のボルト108によって、何れか一方の支持プレート74の内面に重ね合わされて固定されている。そこにおいて、上刃部分86bは下刃部分86aよりも僅かに薄肉とされていることが望ましく、それによって、可動刃160と固定刃86で切断された上方に導かれ前方に排出される切り屑148が、下刃部分86aと上刃部分86bの境界に対して引っ掛かることが防止される。そして、このように固定刃86を、下刃部分86aと上刃部分86bに分割形成したことにより、下刃部分86aだけを交換することで、固定刃86の刃先90の研磨作業が容易となると共に、上刃部分86bにおける可動刃160の案内面等の研磨作業等も容易となる。しかも、固定刃86を研磨したり交換する場合には下刃部分86aだけを取り外すことで速やかに対応することが可能であると共に、上刃部分86bまで取り外すことによって、可動刃160を容易に着脱することが可能となる。
なお、左右一対の固定刃86の上刃部分86bには、切断方向の後方端縁部に位置して、上下方向に直線的に延びて下方に突出する突条形状のガイド部171が一体形成されている。このガイド部171は、その上刃部分86bの下端縁からの突出部分によって、下刃部分86aを位置決め支持せしめるようになっていると共に、上刃部分86bの厚さ方向内方への突出先端面によって、可動板126(可動刃160)の両側面を案内するようにして、上下変位可能に保持せしめるようになっている。
また、固定刃86の刃先90やねじ孔159を避けた、上刃部分86bの上端部分には、組み付け板165が一体形成されている。この組み付け板165は、略平面視三角形状を呈しており、第一の実施形態における遮蔽板94と同様に、固定刃86の内周面88から刃先90の突出高さよりも遙かに大きな高さで内方に突出していると共に、固定刃86と共に貫通されるねじ孔98が設けられている。なお、本実施形態に係る固定刃86の幅寸法は、第一の実施形態に係る固定刃(86,86)の幅寸法よりも大きくされている。
そして、一対の固定刃86,86は、一対の組み付け板165,165が相互に重ね合わされた形態で、支持筒金具62における一対の支持プレート74,74の前方端部76,76付近の対向面間に配置せしめられていると共に、各固定刃86に設けられた3つのねじ孔92,92,98に対して、ぞれぞれ、支持プレート74を貫通して固定ボルト108が螺着されている。これにより、一対の固定刃86,86が、支持筒金具62の突出先端部分としての支持プレート74に対して直接に固定されて支持せしめられている。また、かかる組み付け状態では、一対の固定刃86,86の前方端部が、支持プレート74の前方端部76よりも切断方向前方(図19中、右)に突出している。
また、可動板126における軸方向下方の先端部分158には、図23〜24にも拡大して示されているように、前方(図23中、左)に向かって略L字状に屈曲するようにして本実施形態の可動刃160が一体形成されている。即ち、可動刃160は、可動板126の先端部分158を含んで、そこから前方に向かって突出する形態をもって形成されている。
可動刃160は、その厚さ寸法が可動板126の厚さ寸法と略同じとされている。また、可動刃160には、その軸方向(図23中の下方)に延びる部分の前端縁部から前方(図23中の左方)に向かって突出する部分の上端縁部に亘って、可動刃160の内周縁部を連続して延びるように刃先162が形成されている。この刃先162は、例えば図25(a)又は(b)に示されている如き断面形状とされており、水平方向(図25中、左右)の両縁部が鋭利に研磨されている。なお、本実施形態では、可動刃160の刃先162が、第一の実施形態と同様に、可動刃160等と一体形成されて砥石等で研磨されることにより構成されている。
特に本実施形態では、可動刃160の刃先162が、可動板126の軸直角方向線167(図23参照。)に対して、切断方向の前方(図23中、左)に行くに従って所定の傾斜角度:γで下方に傾斜して直線的に延びる傾斜刃とされている。かかる傾斜角度:γは、必ずしも限定されるものでないが、本実施形態において、好ましくはγ=5〜30°、より好ましくはγ=10〜15°とされる。このようなγの値を採用することにより、例えば厚さが0.1〜1.0mmの鋼板等の薄板金属板や、それに砂等の粒子を付着させて表面装飾した化粧金属板などに対して良好な切断能力と切断効率を得ることが出来る
また、可動刃160の切断方向前方に向かって突出する前方側端部164が、嘴状に先細形状とされていると共に、その先端部が、略円弧状に丸められて非先鋭形状とされている。なお、本実施形態では、刃先162の傾斜する方向が、可動板126の軸直角方向線167を挟んで係合突部128の上下端面125,127の傾斜する方向と略対称とされている。
更にまた、可動板126の先端部分158には、可動刃160を形成する部分の上方に近接位置して、その前方端部134から切断方向前方に突出する形態をもって、突起部168が一体形成されている。この突起部168は、図26に拡大側面が示されているように、略三角の側面形状を有しており、頂点が上方に偏倚した不等辺三角形状とされて上辺側の傾斜面166aに対して下辺側の傾斜面166bの方が長くてなだらかな傾斜面とされている。
かかる突起部168の突出高さは特に限定されるものでないが、製作や加工上の理由などから、T<1.0mmとされることが望ましく、より好適にはT<0.5mmとされる。特に、突起部168の下辺側の傾斜面166bは、可動板126の先端部分158における前方端部134に沿って下方から上方に向かって送られてくる切断屑148(図29〜32参照。)が引っ掛かってしまわないように、滑らかな面で前方端部(面)134から立ち上がり、下方から順に送られてくる切断屑148を該傾斜面166bに沿って前方に送り続けることが出来るようにされている。
具体的には、突起部168の下辺側の傾斜面166bは、屈曲点を持たないで、可動板126の先端部分158における前方端部134に接続されることが望ましく、例えば前方端部134から接続方向に立ち上がって十分な大きさの曲率半径をもって傾斜面166bに至る緩衝的な接続曲線を採用すること等が考えられる。ここにおいて、本実施形態では、かかる傾斜面166bが、その全体に亘ってR=10mm以上(具体的には、R=略20mm)の大きさの曲率半径をもった湾曲面形状とされており、且つ前方端部134との接続部位に屈曲点や加工バリ等が発生しないように、前方端部134との接続部分では、傾斜面166bから連続して同一の曲率半径(R=略20mm)で僅か(例えば、深さt≦0.1mm)に前方端部134をえぐるように延びるえぐり面170が形成されている。
要するに、突起部168の傾斜面166bと同一の一定曲率半径で延びる円弧状のえぐり面170によって、可動板126の先端部分158の前方端面134の一部が構成されており、かかる傾斜面166bの前方端面134から前方への立ち上がり点:Paは、直線的に延びる前方端面134の延長線と傾斜面166bとの交点と定義付けることが出来る。従って、傾斜面166bは、立ち上がり点:Paにおいては、前方端面134の一部を構成するえぐり面170に対して折れ点を持たない共通接線をもって滑らかに接続されているのである。なお、前方端面134は、えぐり面170の支点:Pbの位置で屈曲点を持つ可能性もあるが、この屈曲点は、前方端面134から後方に延びるえぐれ形状のものであることから、切断屑148の案内に際して、それが引っ掛かる等の不具合を生ずるものではない。
さらに、可動刃160は、その全体に亘って、両側面が傾斜面とされており、かかる可動刃160の厚さ寸法が、刃先162から他方の端縁部に向かって次第に小さくなるように、断面形状が設計されている。
そして、このような構造とされた可動刃160を備えた可動板126は、第一の実施形態と同様に、係合突部128が駆動金具114における取付片120の係合溝122に係合されると共に、前方端部134および後方端部30が取付片の係合凹所123に係止され、更に、固定用ボルト140が各貫通孔130を貫通して取付片120の各ねじ孔124に螺着されることにより、駆動金具114に対して固定されている。なお、本実施形態において、可動板126が駆動金具114に対して着脱可能に固定されるか否かは、当業者が容易に設計変更できる事項であり、何等限定されるものでない。
特に上述の如き組み付け状態にあっては、一対の固定刃86,86における刃先90,90が、駆動金具114の往復駆動方向(図19中、上下)に対して直交して切断方向前方(図19中、右)に向かって直線的に延びていると共に、可動刃160の刃先162が、駆動金具114の往復駆動方向に対して直交する方向、換言すれば固定刃86の刃先90が延びる方向に対して、切断方向の前方に向かって次第に固定刃86の刃先90から離隔する方向(図19中、下)に向かって所定の傾斜角度:γで傾斜して直線的に延びている。換言すると、本実施形態では、可動刃160の刃先162に傾斜角度:γが設定されることによって、可動刃160の刃先162と固定刃86の刃先90の対向面間が切断方向の後方から前方に向かって拡開する形状とされている。また、係合溝122と係合突部128の幅方向に傾斜する方向が、可動板126の幅方向線(軸直角方向線167)を挟んで可動刃160の刃先162の傾斜する方向と略対称となるようにされている。また、可動刃160の刃先162の前方側端部164が、支持プレート74の前方端部76から切断方向前方に突出した一対の固定刃86,86における各刃先90の前方側端部と切断方向で略同じ位置に位置決めされている。
さらに、本実施形態では、駆動金具114が軸方向下方に駆動変位せしめられることに伴い、可動刃160が、図23にも二点鎖線で示されているように、一対の固定刃86,86の対向面間と軸方向に離隔して対向位置せしめられている。さらに、駆動金具114が軸方向上方に駆動変位せしめられることに伴い、可動刃160が、図23にも三点鎖線で示されているように、一対の固定刃86,86の対向面間に最も奥方まで入り込んだ場合にも、可動刃160の刃先162における前方側端部164の所定の長さに亘る部分が、一対の固定刃86,86の対向面間に入り込まずに一対の固定刃86,86の各刃先90に対して所定の離隔距離:L1 をもって軸方向下方に離隔位置せしめられている。要するに、本実施形態では、可動刃160の刃先162と一対の固定刃86,86の各刃先90の軸方向における対向面間距離が、切断方向の後方(図19中、左)から前方(図19中、右)に向かって次第に大きくなるようにされている。
また、本実施形態の下筒金具66には、支持部材172が組み付けられている。支持部材172は、図27〜28にも拡大して示されているように、固定板金具174、支持ロッド176および一対の保持部材としての受け板プレート178,178を含んで構成されている。固定板金具174は、軸方向に略一定の略矩形断面乃至は湾曲状断面で延びる平板形状を呈していると共に、その四隅には、挿通孔180がそれぞれ貫設されている。また、固定板金具174の中央部分には、支持ロッド176が固定されている。この支持ロッド176は、軸方向中間部分に設けられた傾斜部182を挟んで軸方向下端部分が軸方向上端部分よりも前方(図27中、右)に位置せしめられた屈曲ロッド状を呈しており、その上端部が固定板金具174の中央部分に固着されている。また、支持ロッド176の軸方向下端部分には、前方に向かって略L字状に延び出すようにして平板形状の固定板部184が一体形成されている。
また、一対の受け板プレート178,178は、先端部分の幅寸法が小さくされた略矩形の平板形状を呈している。更に、受け板プレート112,112の上端部分における側壁部の外面が、軸方向下方から上方に向かって先細となるように角落し状の傾斜面とされている。また、上端縁部の幅方向(図27中、左右)の両角部は、略円弧状に湾曲されている。そして、これら一対の受け板プレート178,178は、各傾斜面がそれぞれ軸直角方向外方に向かうようにして、支持ロッド176の固定板部184を挟んで相互に重ね合わされると共に、一対の固定ボルト186,186が板厚方向に貫通して螺着されることにより、支持ロッド176に固定されている。即ち、一対の受け板プレート178,178が、支持ロッド176の固定板部184から軸方向上方に立ち上がるようにして取り付けられていると共に、一対の受け板プレート178,178の対向面間には、固定板部184の厚さ寸法に相当する幅寸法の隙間188が設けられている。
さらに、このような支持部材172は、支持ロッド176が下筒金具66の挿通窓84に挿入された形態で、固定板金具174が挿通窓84の開口周縁部に重ね合わされると共に、固定ボルト190が固定板金具174の各挿通孔180を貫通して下筒金具66に螺着されることにより、下筒金具66に対して固定されている。また、かかる組み付け状態では、支持ロッド176の傾斜部182が、支持プレート74の後方端部78と略平行に延びるようにして、一対の支持プレート74,74の対向面間に収容配置せしめられている。而して、可動刃160が一対の固定刃86,86の対向面間から軸方向下方に離隔位置せしめられた状態で、可動板126の後方端部132が、支持ロッド176の傾斜部182等に当接して支持されている。これにより、可動板126が、支持ロッド176に対して軸方向に移動可能に支持されている。また、可動刃160が一対の固定刃86,86の対向面間から軸方向下方に離隔位置せしめられた状態では、可動刃160が一対の受け板プレート178,178の間の隙間188に入り込むようになっている。なお、本実施形態では、支持部材172の基端部分が、支持ロッド176における傾斜部182や軸方向中間部分等を含んで構成されている。
また、一対の受け板プレート178,178の上端部分が、一対の固定刃86,86の刃先90,90と軸方向(図20中、鉛直方向)で所定の離隔距離:L2 をもって対向位置せしめられている。なお、かかる離隔距離:L2 の値は、特に限定されるものでないが、望ましくは、切断対象である鋼板瓦144の厚さ寸法の1.0〜3.0倍、より望ましくは、1.5〜2.5倍に設定される。また、受け板プレート178,178の上端面は、可動刃160のストローク方向(軸方向)で刃先162の下死点よりも上方で且つ上死点よりも下方に位置するように離隔距離:L2 を設定することが望ましい。
このような構造とされた切断機150においては、駆動スイッチ156をオンして電気ドリル152の電動モータに通電することによって出力軸154が回転されると、回転力が出力軸154に固着された回転軸46に伝えられる。以て、前記第一の実施形態と同様に、クランク機構142が駆動されることとなり、駆動金具114および該金具114に固着された可動板126が支持筒金具62の挿通孔112に沿って切断機本体12に対して軸方向に往復駆動されて、固定刃86の軸方向下方に位置せしめられた可動板126の可動刃160が一対の固定刃86,86の対向面間に対して出入作動される。
従って、上述の如き構造とされた切断機150においては、図29〜32にも拡大して示されているように、第一の実施形態と同様に、一対の固定刃86,86の対向面間と可動刃160の軸方向対向間に鋼板瓦144を挟み入れて、可動刃160を鋼板瓦144の反対側から切断機本体12側に繰り返し引き上げるように駆動せしめることにより、可動刃160の刃先162の両縁部と一対の固定刃86,86の刃先90,90が協働して鋼板瓦144に剪断作用を及ぼすことが可能となる。それ故、例えば、鋼板瓦144の湾曲乃至は屈曲する部分に可動刃160や固定刃86が差し掛かった際に、可動板126乃至は支持筒金具62の軸方向線を切断方向(図30中、左右)の後方に所定の傾斜角度:δで傾斜させたり、或いは可動板126乃至は支持筒金具62の軸方向線を切断方向に直交する方向(図32中、左右)の一方に所定の傾斜角度:εで傾斜させたりすることが可能となり、所望の切断行路に沿った切断加工が有利に実現され得る。
そこにおいて、特に本実施形態では、可動刃160の刃先162が固定刃86の刃先90の延びる方向に対して所定の傾斜角度:γで固定刃86から離隔する方向に傾斜されていることにより、可動刃160の刃先162と一対の固定刃86,86の各刃先90との対向面間距離が切断方向の後方(図19中、左)から前方(図19中、右)に向かって次第に大きくなるようにされている。これにより、可動刃160の刃先162が一対の固定刃86,86の対向面間に入り込んで、鋼板瓦144に剪断切断作用を及ぼす際に、可動刃160の刃先162が一対の固定刃86,86における各刃先90の後方端部から次第に前方端部に向けて入り込むこととなる。即ち、可動刃160と一対の固定刃86,86が、鋼板瓦144に対して両刃先90,162の後方端部から次第に前方端部に向けて切り進むこととなる。
それ故、切断表面に湾曲部や屈曲部等を備えた鋼板瓦144を切り進む際に、可動刃160の前方側端部164等が、切断行路上の前方に位置せしめられた湾曲部や屈曲部等に緩衝して引っ掛かったりすることが回避されることにより、可動刃160と固定刃86における切断方向の移動がスムーズに実現されて、切断加工が一層有利に実現され得る。
しかも、可動刃160と一対の固定刃86,86が、鋼板瓦144に対して両刃先90,162の後方端部から次第に前方端部に向けて切り進むことにより、一般に、先細り状や尖鋭状に形成されること等に基因して強度的に問題となり易い刃先の前方側端部における応力集中が軽減乃至は回避されることから、刃の長寿命化が有利に図られ得るのである。
さらに、本実施形態では、可動刃160および一対の固定刃86,86による切断作用が発揮されるに際して、可動刃160が一対の固定刃86,86の間に最も奥方まで入り込んだ場合にも、該可動刃160の刃先162における前方側端部164の所定長さに亘る部分が、一対の固定刃86,86の間に入り込まずに該一対の固定刃86,86の各刃先90に対して外方に離隔位置せしめられることにより、当該切断作用が発揮される際に、可動刃160の刃先の全体が一対の固定刃86,86の対向面間に入り込んで隠れてしまうことがない。
従って、鋼板瓦144の切断加工に際して可動刃160が一対の固定刃86,86に対して出入り方向に往復変位せしめられても、可動刃160の刃先162と固定刃86の刃先90との間に差し入れられた鋼板瓦144が、それら可動刃160と固定刃86の両刃先90,162の間に止まり、両刃先90,162間から外れてしまうことがない。そして、可動刃160が突出せしめられた状態から引込方向に作動せしめられると、可動刃160の突出状態で最奥方まで差し入れられた鋼板瓦144に対して、可動刃160と固定刃86の両刃先90,162による切断作用が及ぼされて、一対の固定刃86,86の間に入り込む可動刃160の刃先162の長さに相当する分だけ切り進むこととなり、その後、可動刃160が引込状態から突出方向に作動せしめられると、可動刃160の刃先162の先端部分と固定刃86との間で挟まれて保持された鋼板瓦144が、可動刃160と固定刃86の切断方向前方への移動操作に従って、それら可動刃160と固定刃86の両刃先90,162間の奥方に向かってスムーズに差し入れられることとなる。
それ故、可動刃160を固定刃86に対して連続して出入方向に往復作動させることにより、鋼板瓦144を、可動刃160と固定刃86の両刃先90,162間に保持せしめたままの状態で連続的に切り進むことが出来、切断効率や切断作動の安定性等がより一層向上され得るのである。
さらに、本実施形態では、切断加工に際して発生する切断屑148が、可動板126の先端部分158に設けられたえぐり面170や傾斜面166bを摺接して切断機150の外方に導かれることから、切断屑148が切断機150の内部に詰まったり、切断行路上に位置して切断加工を妨害する等ということがより有効に阻止される。
更にまた、本実施形態では、可動板126の先端部分158に設けられた突起部168における下辺側の傾斜面166bの長さ寸法:lは、特に限定されるものでないが、例えばlが数十mm或いは数mm以下と小さく設定されていても、切断加工の対象が例示の如き鋼板瓦144等の硬質の金属薄板であることから、突起部168に設けられた傾斜面166bや突起部168の下方に設けられたえぐり面170による切断屑148の前方への案内作用が十分に発揮され得るのである。
さらに、本実施形態では、上筒金具64と下筒金具66の間にシム161が介装されており、該シム161の厚さ寸法が適宜に設定変更されること等によって、支持筒金具62の軸方向長さが調節される。従って、支持筒金具62に固定された固定刃86の刃先90と駆動金具114に固定された可動板126における可動刃160の刃先162の軸方向の対向面間距離が適宜に設定変更されることから、鋼板瓦144の厚さ寸法や形状、材質等に応じた切断加工がより一層有利に実現され得る。
また、本実施形態では、可動刃160と一対の固定刃86,86による切断加工に際して、一対の固定刃86,86と一対の受け板プレート178,178の軸方向対向間に鋼板瓦144が挟み入れられた形態で切断加工が施されることにより、可動刃160の往復駆動に伴い鋼板瓦144に揺動変位が及ぼされる場合に、鋼板瓦144の裏面が一対の固定刃86,86の反対側から受け板プレート178の上端部分に支持されることによって、鋼板瓦144の過度の下方への変位が防止される。従って、鋼板瓦144に可動刃160と一対の固定刃86,86による剪断作用がより一層確実に発揮されることとなって、切断加工の更なる向上が図られ得るのである。
更にまた、本実施形態では、係合溝122と係合突部128の幅方向に傾斜する方向が、可動板126の幅方向線を挟んで可動刃160の刃先162の傾斜する方向と略対称となるようにされていると共に、係合溝122と係合突部128の係合部位の下方において、可動板126と駆動金具114の取付片120が、固定用ボルト140を用いて重ね合わせ方向に貫通して固定されていることにより、切断加工の際に、係合溝122と係合突部128が協働して生ぜしめられる係止作用が一層有利に発揮されて、可動刃160の作動安定性がより一層有利に発揮され得る。蓋し、固定用ボルト140の中心軸を支点とする可動刃160まわりに生ぜしめられるモーメントが、係合溝122の傾斜した側面に係合突部128の側面を押し付ける力として効率的に利用されるものと推考されるからである。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であり、これらの実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、前記実施形態では、駆動金具が略矩形柱形状乃至は円柱形状とされていたが、その他、平板形状等とされることも可能である。また、駆動金具が平板形状とされる場合には、駆動金具の先端部分の厚さ寸法が、本態様における駆動ロッドの先端部分の幅寸法に相当して、左右一対の固定刃の対向面間距離よりも小さくされる。
また、駆動金具には、軸方向の略全長に亘って円形断面乃至は多角形断面で延びるロッド状とし、該駆動金具の突出先端部分を平板形状や湾曲板形状、屈曲板形状等とした構造を採用することも可能である。
さらに、前記実施形態では、切断方向(図13中、左右)で可動刃と固定刃が略同じ位置に位置せしめられていたが、全体として一方にだけ湾曲乃至は屈曲した被加工板を切断する場合には、湾曲(屈曲)の内面側となる固定刃および可動刃の何れか一方の切断方向前方側の端部を、他方の切断方向前方側の端部よりも後方に引っ込めて位置設定せしめることも可能である。それによって、固定刃や可動刃等の引っ掛かりを防止して切断加工を巧くすることが出来る。
更にまた、前記第一の実施形態では、可動刃の刃先の断面が、刃の厚さ方向(図9中、左右)の一方から他方に傾斜する形状とされていたが、その他、平坦状や山形状等が採用されても良い。
また、前記第一の実施形態では、切断機が鋼板瓦の罫書き線に沿って切断加工を施していたが、切断機本体に備えた把持部の操作方向に応じて、例えば曲線状に切断加工を施すことも可能である。
さらに、前記第一の実施形態では、電動モータへの給電が外部電源から給電用コードを通じて行われるようになっていたが、バッテリ等を採用し、更にそれを切断機に備えつけることも可能である。
更にまた、駆動ロッドを軸方向に往復駆動せしめる駆動機構として、例示の如きクランク機構以外の他のリンク機構やカム機構、ギア機構等が何れも採用可能である。また、駆動機構の駆動力は、例示の如き外部電源と給電用コードを採用する他、バッテリや内燃機関を利用しても良い。更に、駆動機構に公知のフレキシブルワイヤ等を接続し、該フレキシブルワイヤを通じて駆動力を及ぼすようにしても良い。
また、前記実施形態では、電動モータやクランク機構を切断機本体に内蔵した構造が示されていたが、これに限定されるものでなく、例えば、電動モータやバッテリを含む電動式駆動ユニットやガソリンエンジンや燃料タンクを備えてなる内燃機関式駆動ユニットを切断機本体と別途準備し、公知のフレキシブルワイヤを用いてそれら駆動ユニットの動力を駆動ロッドに伝達させる構造を採用しても良い。これにより、切断機本体を軽量化せしめて、切断機本体の操作性の向上が図られ得る。また、前述の駆動ユニットを作業者が背負う等して携帯することが出来るように設計することも可能であり、以て、作業性の向上や切断機本体の移動範囲の拡張等が有利に実現され得る。
また、可動刃における基端部分や先端部分、刃先の形状や大きさ、構造等は、例示の如きものに限定されるものでなく、要求される可動刃の製作性や切断能力等に応じて適宜に設定変更される。
さらに、前記記第二の実施形態に係る可動刃の刃先の傾斜角度:γは、固定刃の刃先の延びる方向に応じて適宜に設定変更されるものであり、特に限定されるものでない。
更にまた、可動刃の刃先において、固定刃に対して対向位置せしめられる部分が、前記実施形態では直線形状とされていたが、かかる部分を、傾斜角度が変化する形状をもって形成しても良く、例えば湾曲形状の刃先を採用したり、刃先の中間部分に屈曲点を設けたりしても良い。
また、前記第二の実施形態では、可動板の先端部分に対して傾斜面およびえぐり面が連続して設けられていたが、可動板の適当な箇所に不連続に設けられても良く、或いは、傾斜面またはえぐり面の何れか一方だけを設けることも可能である。
さらに、前記第二の実施形態においては、受け板プレートの上端部分にローラ等の案内部材を設けることによって、該上端部分で固定刃の反対側から被加工板を支持せしめる際に、被加工板または切断機本体を切断方向に好適に案内するようにしても良い。
加えて、本実施形態に係る切断機は、例示の如き鋼板瓦に切断加工を施すことのみに限定されるものでなく、その他の各種金属板の切断加工や、或いは、例えばFRPのような硬質樹脂等の切断加工に適用することも勿論可能である。
本発明の第一の実施形態としての切断機を示す側面説明図である。 図1における切断機の一要部を拡大して示す縦断面説明図である。 図1における切断機の別の要部を拡大して示す縦断面説明図である。 図3におけるIV−IV断面図である。 図3におけるV−V断面図である。 図1における切断機の一部を構成する一対の固定刃に介装プレートを組み付けた状態を示す説明図であり、図7のVI−VI断面に相当する図である。 図6におけるVII −VII 断面図である。 図6におけるVIII−VIII矢視図である。 図1における切断機の一部を構成する可動刃を備えた可動板を拡大して示す正面説明図である。 図9における可動刃を備えた可動板を示す側面説明図である。 図9における可動刃を備えた可動板を示す背面説明図である。 図1における切断機を用いて鋼板瓦に切断加工を施す一具体例をモデル的に示す説明図である。 図12における切断機を用いた切断加工の一形態を拡大して示す縦断面説明図である。 図12における切断機を用いた切断加工の別の形態を拡大して示す縦断面説明図である。 図12における切断機を用いた切断加工の更に別の形態を拡大して示す縦断面説明図である。 図12における切断機を用いた切断加工の更にまた別の形態を拡大して示す縦断面説明図である。 本発明の第二の実施形態としての切断機を示す側面説明図である。 図17における切断機の一要部を拡大して示す縦断面説明図である。 図17における切断機の別の要部を拡大して示す説明図であり、図20におけるXIX −XIX 断面に相当する図である。 図19におけるXX−XX断面図である。 図19におけるXXI −XXI 断面図である。 (a),(b)は、何れも図17における切断機の一部を構成する固定刃を拡大して示す側面説明図であり、(a)は固定刃の一形態を示す図6に対応する図であると共に、(b)は固定刃の別の一形態を示す説明図である。 図17における切断機の一部を構成する可動刃を備えた可動板を示す側面説明図である。 図23における可動刃を備えた可動板を示す正面説明図である。 (a),(b)は、何れも図23におけるXXV −XXV 断面を拡大して示す説明図である。 図23における可動刃を備えた可動板の一要部を拡大して示す側面説明図である。 図17における切断機の一部を構成する支持部材を拡大して示す側面説明図である。 図27におけるXXVIII−XXVIII断面図である。 図17における切断機を用いた切断加工の一形態を拡大して示す縦断面説明図である。 図17における切断機を用いた切断加工の別の形態を拡大して示す縦断面説明図である。 図17における切断機を用いた切断加工の更に別の形態を拡大して示す縦断面説明図である。 図17における切断機を用いた切断加工の更にまた別の形態を拡大して示す縦断面説明図である。
符号の説明
10 切断機
12 切断機本体
14a 把持部
14b 把持部
22 電動モータ
62 支持筒金具
74 支持プレート
86 固定刃
114 駆動金具
126 可動板
136 可動刃
138 刃先
142 クランク機構
144 鋼板瓦
148 切断屑

Claims (12)

  1. 作業者によって把持される把持部を備えた本体部分と、
    該本体部分から突出して固設された長手状の支持部と、
    該支持部の突出先端部分に固定的に設けられて、互いに略平行に離隔して対向位置せしめられた左右一対の固定刃と、
    前記本体部分から前記支持部に沿って突出して配設されて軸方向に往復移動可能とされた駆動ロッドと、
    該駆動ロッドの突出先端部分に取り付けられて、刃先を有する先端部分が前記左右一対の固定刃よりも外方に位置せしめられると共に、該刃先を有する先端部分が切断方向前方に向かって略L字状に屈曲せしめられて、該刃先が前記左右一対の固定刃の対向面間に外方から入り込み可能とされた可動刃と、
    前記駆動ロッドを前記本体部分に対して軸方向に往復駆動せしめる駆動機構とを、
    備え、所定の被加工板に対して該本体部分側から該左右一対の固定刃を重ねて該可動刃を該被加工板の反対側から該本体部分側に繰り返し引き上げるように駆動せしめて、該可動刃を該左右一対の固定刃の対向面間に外方から出入作動させることにより、該左右一対の固定刃と該可動刃の間で該被加工板を略帯状に連続した切断代をもって切断するようにしたことを特徴とする切断工具。
  2. 前記可動刃を前記本体部分から軸方向に突出位置せしめた状態で、該可動刃の刃先と前記左右一対の固定刃の刃先とを、切断方向前方に行くに従って次第に相互に離れるように相対的に傾斜せしめた請求項1に記載の切断工具。
  3. 前記左右一対の固定刃および前記可動刃におけるそれぞれの切断方向前方の端部を、切断方向で略同じ位置にした請求項1又は2に記載の切断工具。
  4. 前記左右一対の固定刃の対向面間距離を設定変更する調整機構を設けた請求項1乃至3の何れかに記載の切断工具。
  5. 前記支持部の突出先端部分の外周面の少なくとも一部が、該支持部の突出方向に向かって該支持部が次第に細くなる方向に傾斜した傾斜面とされている請求項1乃至4の何れかに記載の切断工具。
  6. 前記左右一対の固定刃が、少なくとも前記支持部の突出先端側部分において相互に離隔して対向位置せしめられており、該左右一対の固定刃の対向面間が切断方向の前方と後方でそれぞれ開口している請求項1乃至5の何れかに記載の切断工具。
  7. 前記支持部の突出先端部分が、切断方向に直交する方向で相互に離隔して対向位置せしめられる左右一対の支持プレートを含んで構成されていると共に、前記左右一対の固定刃が、それぞれ、該左右一対の支持プレートの各一方に重ね合わされて固着されることにより、互いに略平行に離隔して対向位置せしめられている請求項1乃至6の何れかに記載の切断工具。
  8. 前記左右一対の固定刃の刃先を該左右一対の固定刃が対向する方向に突出せしめて、該左右一対の固定刃の対向面間距離をそれら固定刃における両刃先の対向面間距離よりも大きくして、かかる左右一対の固定刃における刃先よりも大きな対向面間を通じて、前記被加工板における帯状の切断屑が切断方向の前方に向かって順次に送り出されるようにした請求項1乃至7の何れかに記載の切断工具。
  9. 前記固定刃よりも前記支持部の突出方向外方に配されて該固定刃に対して離隔して対向位置せしめられる保持部材を、該支持部に対して固定的に設けて、前記被加工板の切断に際して該被加工板が該固定刃と該保持部材の対向面間を通過せしめられるようにして、該被加工板の裏面が該保持部材で保持されるようにした請求項1乃至8の何れかに記載の切断工具。
  10. 前記保持部材が、前記可動刃を厚さ方向に挟んだ両側に位置せしめられており、該保持部材によって、該可動刃が厚さ方向の両側において保護されるようになっている請求項9に記載の切断工具。
  11. 前記固定刃と前記可動刃の軸方向の対向面間距離を調節する調節手段を設けた請求項1乃至10の何れかに記載の切断工具。
  12. 前記固定刃が前記支持部に対して着脱可能とされていると共に、かかる固定刃が、
    (i)前記被加工板における帯状の切断屑の案内面及び/又は前記可動刃の案内面を形成する固定刃の保持部材と、
    (ii)前記刃先が形成されて、該固定刃の保持部材に対して位置決めセットされる固定刃の刃先部材と
    によって分割形成されており、それら固定刃の保持部材と固定刃の刃先部材が、各別に該支持部に対して着脱可能となっている請求項1乃至11の何れかに記載の切断工具。
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