JP2005125461A - 切断工具用可動刃 - Google Patents

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一久 西尾
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Abstract

【課題】 湾曲部や屈曲部を備えた金属板等の被加工板に対しても目的とする切断行路をもって切断加工が有利に実現され得ると共に、切断屑が効率的に回収され、更に、切断加工に際しての応力集中が軽減乃至は回避されて、長寿命化が有利に図られ得る新規な構造の切断工具用可動刃を提供することにある。
【解決手段】 可動刃部34の刃先36と一対の固定刃14,14の各刃先98との対向面間距離が切断方向の後方から前方に向かって次第に大きくなるようにされており、可動刃部34が一対の固定刃14,14の間に出入りすることによって切断作用を発揮する際に該一対の固定刃14,14の間に最も奥方まで入り込んだ場合にも、可動刃部34の刃先36における前方側端部38の所定長さに亘る部分が一対の固定刃14,14の間に入り込まずに一対の固定刃14,14の各刃先98に対して外方に離隔位置せしめられるようになっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、トタンやブリキ等の鋼板を含む金属板等の被加工板に対して切断加工を施す切断工具に装着されて用いられる切断工具用可動刃に係り、特に、特定構造の切断工具に装着されることによって、表面に湾曲部分や凹凸部分等を有する非平板形状の被加工板に対しても容易に切断加工を施すことが出来ると共に、切断加工に際して発生する切断屑を効率的に回収することが出来る新規な構造の切断工具用可動刃に関するものである。
従来から、屋根瓦等に採用されるトタン等の薄板鋼板を含む金属板等の被加工板に切断加工を施す切断工具としては、例えば金切り鋏やカッター、ニブリングマシン(所謂、ニブラ)等が知られている。
金切り鋏やカッターは、一般に、一対の切断刃を交叉状に組み合わせて、その交叉部に挿通した支軸回りで相対回動させることにより、それら一対の切断刃の間に挟み込んだ被加工板に剪断作用を及ぼして切断加工を施すようになっている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
ところが、従来構造の金切り鋏やカッターにおいては、被加工板を切断する場合に、一対の切断刃を連結する支軸が被加工板の近くで切断方向に直交して板面と平行に延びるように位置せしめられることから、例えば、湾曲部や屈曲部を備えた被加工板に切断加工を施す際に、支軸や本体が被加工板に当たってしまい、切断刃を湾曲部や屈曲部に応じて傾けることが難しく、それ故、非平板形状の被加工板には、所望の切断行路に沿って切断加工を施し難いという問題があった。
なお、このような問題に対処するために、特許文献3には、一対の固定刃の間に往復揺動可能に配設された可動刃の刃先角を切断可否点近傍で鋭角とすると共に、該可動刃の先端部に微小なアールまたは面取りを設けることによって、被加工板の曲面に沿って装置本体の剪断方向を変えることが出来るようにすると共に、可動刃の刃先が当接した被加工板の曲面を鋭角な刃先によって剪断するようにした剪断装置が提案されている。
しかしながら、かかる特許文献3に示される剪断装置においても、可動刃を装置本体に支持せしめる支持軸が被加工板付近で切断方向(剪断方向)に直交する方向に延びるように位置せしめられることから、結局は、従来構造の金切り鋏やカッターと同様に、曲面等を備えた被加工板に切断加工を施す際に、支持軸や装置本体が被加工板に当たってしまい、可動刃を曲面の形状に応じて傾けることが難しいという問題があった。加えて、上述の金切り鋏、カッターおよび剪断装置においては、一般に、硬質の金属材や樹脂材等からなる被加工板に切断加工を施すこと等に基因して、可動刃の前方端部等に応力集中が生ぜしめられ易いことから、刃の耐久性能が問題となるおそれがあった。
また一方、ニブリングマシンは、パンチとダイを軸方向で対向位置せしめると共に、パンチを軸方向に往復運動させてダイに対して手前側から打ち込むように出入作動させて、パンチとダイが協働して被加工板を切断方向に沿って少しづつ囓るようにパンチング加工を施すことにより、ダイとパンチの対向間で被加工板を切断するようにした構造とされている(例えば、特許文献4及び5参照。)。
しかしながら、上記特許文献4,5にも開示されている従来構造のニブリングマシンにおいては、被加工板が切断方向に沿って少しづつ囓るように打ち抜かれることによって、被加工板に対する切断方向への連続的なパンチング加工に伴い発生する切断屑が多数の小片に分断されることから、その処理が面倒であるという問題があり、特に建築等の施行現場での切断作業には向いていなかったのである。また、パンチと該パンチの形状に対応した形状のダイスの間で被加工板が連続状態のまま剪断変形せしめられることから、それらパンチとダイスの間に被加工板が強く噛み込んでしまって動かなくなるおそれもある。しかも、そのようにパンチとダイスの間に噛み込んだ被加工板を残したままで連続的なニブリング作動を行うためには大きな駆動力が必要とされることとなって、装置の大型化や重量の増加が問題となり易い。加えて、パンチとダイスの間に噛み込んだ被加工板を塑性変形させながら連続的なニブリング作動を行うと発熱等の問題が発生し易く、長時間に亘る連続的な作動に支障をきたすおそれもあったのである。
なお、このような問題に鑑み、例えば特許文献6には、往復駆動装置の摺動子に切断刃を連結すると共に、該駆動装置の機枠に受刃を装着して、切断刃と受刃の対向間に位置せしめた被加工板に対して切断刃を喰い込ませるように駆動せしめて、受刃と切断刃が協働して被加工板に剪断切断作用を及ぼすようにすることにより、受刃が被加工板を押し付ける反力を利用して、比較的に小さな駆動力で切断加工を施すようにした切断機が開示されている。
しかしながら、かかる特許文献6に示される切断機においては、切断刃を軸方向に往復駆動せしめることによって、切断屑が小片に分断されることから、その処理が面倒であることに加えて、最悪の場合には、切断屑が機枠内に溜まるおそれもあることから、切断刃の安定した作動が実現され難いという問題があった。しかも、切断刃が、受刃側に向かって被加工板に喰い込むと共に、切断方向に移動せしめられる場合に、切断刃の刃先以外の部分が被加工板に当接され易いことから、切断刃の耐久性や安定した作動性能等が一層悪化するという問題を内在していたのである。
そこで、本願出願人は、先に特願2003−185491号において、新規な構造とされた切断工具を提案した。この先願において開示された切断工具は、駆動機構を内蔵した本体部分と、該本体部分から突設された長手状の支持部と、該支持部の突出先端部分においてそれぞれ刃先が切断方向に向かって略平行に延びるように設けられた左右一対の固定刃と、本体部分から支持部に沿って突出して配設されて駆動機構により軸方向に所定ストロークで往復駆動せしめられる駆動ロッドとを、備えており、更に、刃先を有する先端部分が一対の固定刃よりも外方に位置せしめられると共に、切断方向前方に向かって略L字状に屈曲せしめられる可動刃を駆動ロッドに対して装着し、該可動刃を一対の固定刃の対向面間に外方から出入作動させて、可動刃の刃先と固定刃の一対の刃先の間で協働した切断作用を被加工板に及ぼすことにより、該被加工板を略帯状の切断代をもって連続的に切断することが出来るようになっている。
特に、かかる先願に開示された切断工具においては、可動刃を固着した駆動ロッドや固定刃を固着した支持部が被加工板に対して容易に傾斜されることにより、可動刃と一対の固定刃の間に被加工板を挟み入れた状態で、可動刃や固定刃を切断方向の前後方向で大きく傾斜させたり、切断方向に直交する方向で傾斜させたりすることが可能となる。それ故、被加工板が湾曲や屈曲等する場合においても、その表面形状に応じて本体部分を適宜に傾斜させることに伴い可動刃および固定刃を傾斜させることにより、被加工板の切断部位に可動刃と固定刃を有利に位置させて、剪断作用を確実に及ぼすことが出来るのである。しかも、一対の固定刃の対向面間に可動刃を出入作動せしめて被加工板に切断加工を施すことに伴い切断屑が帯状とされることから、切断加工の安全性の確保や切断屑の回収作業が有利に実現され得るのである。
しかしながら、上述の先願に係る切断工具や従来構造の切断工具にあっては、切断加工時における可動刃の作動安定性や切断性能、切断効率等の更なる向上を図るために、特に、切断工具に装着される可動刃に関して未だ充分に検討されていなかったのが現状である。
実開昭56−62826号公報 実開平4−83521号公報 特開2000−233314号公報 実開昭56−15617号公報 実公昭57−131219号公報 実開昭49−55489号公報
本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、湾曲部や屈曲部を備えた金属板等の被加工板に対しても目的とする切断行路をもって切断加工が有利に実現され得ると共に、切断屑が効率的に回収され、更に、切断加工に際しての応力集中が軽減乃至は回避されて、長寿命化が有利に図られ得る新規な構造の切断工具用可動刃を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(本発明の態様1)
本発明の態様1の特徴とするところは、(a)駆動機構を内蔵した本体部分と、(b)該本体部分から突設された長手状の支持部と、(c)該支持部の突出先端部分においてそれぞれ刃先が切断方向に向かって略平行に延びるように設けられた左右一対の固定刃と、(d)前記本体部分から前記支持部に沿って突出して配設されて前記駆動機構により軸方向に所定ストロークで往復駆動せしめられる駆動ロッドとを、備えた切断工具に対して着脱可能に装着されて用いられる切断工具用可動刃であって、前記駆動ロッドの突出先端部分に取り付けられる基端部分を有しており、該基端部分で該駆動ロッドに取り付けられた状態下において該駆動ロッドの突出方向に延び出す先端部分に略L字状の可動刃部が設けられており、該駆動ロッドに取り付けられた状態下で該可動刃部が前記一対の固定刃の対向面間から下方に向かって突出して且つ切断方向の後方から前方に向かって延び出すようにされていると共に、該可動刃部の内周縁部に刃先が形成されており、該駆動ロッドで往復駆動せしめられることにより該可動刃部の刃先が該一対の固定刃の間に出入りして該一対の固定刃の各刃先と協働して切断作用を発揮するようになっている一方、該可動刃部の刃先と該一対の固定刃の各刃先との対向面間距離が切断方向の後方から前方に向かって次第に大きくなるようにされており、かかる切断作用を発揮する際に該可動刃部が該一対の固定刃の間に最も奥方まで入り込んだ場合にも、該可動刃部の刃先における前方側端部の所定長さに亘る部分が該一対の固定刃の間に入り込まずに該一対の固定刃の各刃先に対して外方に離隔位置せしめられるようになっている切断工具用可動刃にある。
このような本態様に従う構造とされた切断工具用可動刃においては、可動刃部の刃先と一対の固定刃の各刃先との対向面間距離が切断方向の後方から前方に向かって次第に大きくなるようにされていることにより、可動刃部の刃先が一対の固定刃の対向面間に入り込んで、被加工板に剪断切断作用を及ぼす際に、可動刃部の刃先が一対の固定刃における各刃先の後方端部から次第に前方端部に向けて入り込むこととなる。即ち、可動刃部と一対の固定刃が、被加工板に対して両刃先の後方端部から次第に前方端部に向けて切り進むこととなる。
それ故、切断表面に湾曲部や屈曲部等を備えた被加工板を切り進む際に、可動刃部の前方側端部が、切断行路上の前方に位置せしめられた湾曲部や屈曲部等に緩衝して引っ掛かったりすることが回避されることにより、可動刃部と固定刃における切断方向の移動がスムーズに実現されて、切断加工が有利に実現され得る。しかも、可動刃部と一対の固定刃が、被加工板に対して両刃先の後方端部から次第に前方端部に向けて切り進むことにより、一般に、先細り状や尖鋭状に形成されること等に基因して強度的に問題となり易い刃先の前方側端部における応力集中が軽減乃至は回避されることから、刃の長寿命化が有利に図られ得るのである。
加えて、本態様では、可動刃部および一対の固定刃による切断作用が発揮されるに際して、可動刃部が一対の固定刃の間に最も奥方まで入り込んだ場合にも、該可動刃部の刃先における前方側端部の所定長さに亘る部分が一対の固定刃の間に入り込まずに該一対の固定刃の各刃先に対して外方に離隔位置せしめられるようになっており、当該切断作用が発揮される際に、可動刃部の刃先の全体が一対の固定刃の対向面間に入り込んで隠れてしまうことがない。従って、被加工板の切断加工に際して可動刃部が一対の固定刃に対して出入り方向に往復変位せしめられても、可動刃部の刃先と固定刃の刃先との間に差し入れられた被加工板が、それら可動刃部と固定刃の両刃先の間に止まり、両刃先間から外れてしまうことがない。そして、可動刃部が突出せしめられた状態から引込方向に作動せしめられると、可動刃部の突出状態で最奥方まで差し入れられた被加工板に対して、可動刃部と固定刃の両刃先による切断作用が及ぼされて、一対の固定刃の間に入り込む可動刃部の刃先の長さに相当する分だけ切り進むこととなり、その後、可動刃部が引込状態から突出方向に作動せしめられると、可動刃部の刃先の先端部分と固定刃との間で挟まれて保持された被加工板が、可動刃部と固定刃の切断方向前方への移動操作に従って、それら可動刃部と固定刃の両刃先間の奥方に向かってスムーズに差し入れられることとなる。それ故、可動刃部を固定刃に対して連続して出入方向に往復作動させることにより、被加工板を、可動刃部と固定刃の両刃先間に保持せしめたままの状態で連続的に切り進むことが出来るのである。
なお、一対の固定刃や駆動機構、或いはそれらを備えると共に、本態様に係る可動刃を装着する切断工具の形状や大きさ、構造等に関しては、何等限定されるものでなく、当業者の実施形態等に応じて適宜に設定変更される。例えば、駆動機構には、シリンダおよびピストンを含んで構成すると共に、ピストンに駆動ロッドを連結して、シリンダ内の圧力を増減することにより、ピストンを介して駆動ロッドを軸方向に往復駆動せしめるようにした空圧式乃至は油圧式アクチュエータ等が採用されても良い。或いは、駆動機構に、回転運動を直線的な往復運動に変換する各種のクランク機構やカム等を採用することも可能である。また、可動刃部や先端部分、基端部分、固定刃、支持部等の適当な箇所に切断屑の延びる方向を調整する案内溝や遮蔽部材等を設けることも可能である。また、本態様では、切断加工の対象となる被加工板の材料や材質、厚さ等は、何等限定されるものでなく、それらの設定条件に応じて可動刃部や固定刃、両刃先等における材質や形状、大きさ、或いは駆動機構の構造等を変更設定することにより、各種の被加工板の切断加工に対処することが可能である。また、本態様に係る切断工具用可動刃を装着した切断工具の好適な一採用例としては、例えば表面にセラミックスや樹脂、砂等が被着されたり、或いは屈曲部や湾曲部を備えた鋼板からなる瓦等の切断加工が挙げられる。また、本態様における駆動ロッドの形状や大きさ、構造等は、特定されるものでない。例えば、駆動ロッドが多角柱形状や円柱形状とされても良い。或いは、駆動ロッドが平板形状とされる場合には、駆動ロッドの先端部分の厚さ寸法が、本態様における駆動ロッドの先端部分の幅寸法に相当して、左右一対の固定刃の対向面間距離よりも小さくされる。
(本発明の態様2)
本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係る切断工具用可動刃にあって、L字状の前記可動刃部において切断方向前方に向かって突出する部分が、全体として嘴状に先細形状とされていると共に、その先端部が面取状の非先鋭形状とされていることにある。
このような本態様においては、切断方向前方に向かって突出する部分が全体として嘴状とされており、大きな曲げモーメントが作用する基端部分の幅寸法が大きくされて有効な部材強度が効果的に確保され得る。しかも、突出する部分の先端部が面取状の非先鋭形状とされていることにより、例えば湾曲部や屈曲部等を備えた被加工板に切断加工を施す場合に、該先端部が切断行路上の前方に位置する湾曲部や屈曲部等に引っ掛かる等することが防止される。なお、本態様における面取状の非尖鋭形状としては、例えば面取りされたアール形状や角落とし形状、円弧形状、直線的なカット形状等が、何れも採用され得る。
(本発明の態様3)
本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係る切断工具用可動刃にあって、前記可動刃部において、前記刃先が形成された内周縁部よりも、幅方向で反対側の外周縁部が、所定幅で薄肉とされていることにある。
このような本態様においては、切断工具用可動刃の可動刃部に対して、刃先が形成された切断部から、切断方向で後方に向かって逃げが設けられる。これにより、切断加工に際して切断工具用可動刃が捩れたり拗れたりした場合においても、該可動刃の被加工板に対する干渉が回避されて、切断作動の安定性が向上され得る。
(本発明の態様4)
本発明の態様4の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至3の何れかに係る切断工具用可動刃において、前記可動刃部の軸方向上方に位置せしめられた切断方向の前方側の面に、上方に行くに従って次第に切断方向前方に向かって突出する傾斜案内面を形成したことにある。
(本発明の態様5)
本発明の態様5の特徴とするところは、本発明の前記態様4に係る切断工具用可動刃において、前記可動刃部の軸方向上方に位置して切断方向の前方側に突出する案内突起を一体形成し、かかる案内突起の外周面によって前記傾斜案内面を形成したことにある。
これら本発明の態様4及び5に係る切断工具用可動刃においては、切断加工時に発生する帯状の切断屑が傾斜案内面乃至は案内突起の外周面に摺接されて、前方に向かって連続的に排出されることとなる。従って、傾斜案内面や案内突起の形状や大きさ等を適宜に調整して、切断屑の延びる方向を被加工板から離隔する方向に設定することも可能となるのであり、切断屑が切断装置の内部に詰まったり、切断行路上に位置して切断加工を妨害する等ということが有効に阻止される。
なお、本発明の態様5においては、切断工具用可動刃と別体形成した案内突起を、該可動刃に後固着することによって形成することも可能であるが、望ましくは、可動刃と一体形成される。案内突起を可動刃と一体形成すれば、案内突起と可動刃の固着部位において、両部材の隙間に切り屑が入り込んで詰まってしまうこともない。
(本発明の態様6)
本発明の態様6の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至5の何れかに係る切断工具用可動刃において、前記先端部分における幅寸法に比して前記基端部分における幅寸法が、切断方向の後方に向かって大きくされていることにより、該先端部分が、少なくとも前記固定刃と前記可動刃部の各刃先の対向面間に位置せしめられる部分において、該基端部分よりも小さな幅寸法とされていることにある。
このような本態様にあっては、被加工板が切断後に後方に送られる際に両側の切断縁部間に位置せしめられる可動刃の先端部分の幅寸法を小さく設定して、被加工板の切断縁部に対する可動刃の干渉を抑えることにより、被加工板のバタツキを軽減せしめつつ、切断反力によって大きな曲げモーメントが作用せしめられることとなる可動刃の基端部分では、大きな部材幅寸法で部材強度を有利に確保することが出来るのである。
(本発明の態様7)
本発明の態様7の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至6の何れかに係る切断工具用可動刃にあって、前記基端部分において、前記駆動ロッドの突出先端部分に対して軸直角方向で直接に重ね合わされる平坦な取付面を設けると共に、該取付面上において該基端部分の幅方向に傾斜して延びる段差状の係合面を形成して、該駆動ロッドに取り付けられた状態下で、該基端部分の軸方向先端面と該係合面が、何れも、該駆動ロッドに対して係合されることによって位置決め機能が発揮されるようにしたことにある。
このような本態様においては、取付面に設けられた段差状の係合面と基端部分の軸方向先端面が駆動ロッドに対して係合されることによって位置決め機能が発揮されることにより、基端部分と駆動ロッドの突出先端部分の接触面積が大きく確保されることと相俟って、可動刃が駆動ロッドに対して、コンパクトに且つ強固に固定されて装着されることとなる。特に本態様では、係合面が基端部分の幅方向に傾斜して延びる段差状とされていることにより、可動刃と駆動ロッドにおける切断方向の外力に対して係合作用による反力が、一層効率的に発揮され得る。
(本発明の態様8)
本発明の態様8の特徴とするところは、本発明の前記態様7に係る切断工具用可動刃にあって、前記取付面において、前記係合面よりも前記先端部分側で、前記駆動ロッドに対してボルト固定されるようになっていることにある。
このような本態様においては、可動刃部が一対の固定刃の対向面間に出入作動されて被加工板が切断されることに伴い、ボルトの中心軸を支点とする可動刃部まわりにモーメントが生ぜしめられた際に、該モーメントを幅方向に傾斜した係合面に駆動ロッドの突出先端部分側の係合面を押し付ける力として効率的に利用することが可能となる。それ故、切断加工において、基端部分と駆動ロッドの両係合面が協働した係合作用が一層有利に発揮されることとなり、可動刃が駆動ロッドに対して強固に支持されることから、可動刃の作動安定性の更なる向上が図られ得るのである。
なお、基端部分に形成される係合面は、要求される製作性や切断形態等に応じて、例えば、基端部分の幅方向に平行に延びるように形成されても良く、或いは基端部分の幅方向に傾斜して延びるように形成されても良い。特に後者の場合において、該係合面の幅方向に傾斜する方向は、切断工具用可動刃や駆動ロッドの大きさや固定ボルトの配設位置や数等に応じて適宜に設定変更されるものであって、何等限定されるものでないが、望ましくは、基端部分の幅方向線を挟んで可動刃部の刃先の拡開する方向と略対称となるように設定される。これにより、刃先に作用せしめられる外力に基づいて生ぜしめられる、ボルトを支点として可動刃に及ぼされるモーメントが、基端部分と駆動ロッドの相互に重ね合わされた係合面に対してより一層効率的に及ぼされる。
(本発明の態様9)
本発明の態様9の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至8の何れかに係る切断工具用可動刃において、前記取付面の幅方向両側端面が、前記駆動ロッドに取り付けられた状態下で、該駆動ロッドに対して切断方向の前後方向で係止されて位置決めされる係止面とされていることにある。
このような本態様においては、可動刃の幅方向両側端縁部を巧く利用して位置決め機構が実現され得るのであり、作動安定性の更なる向上が図られ得る。
上述の説明からも明らかなように、本発明に従う構造とされた切断工具用可動刃においては、可動刃部の刃先と一対の固定刃の各刃先との対向面間距離が切断方向の後方から前方に向かって次第に大きくされることにより、可動刃部と一対の固定刃により、被加工板に対して両刃先の後方端部から前方端部に向けて次第に切り進むことが可能となる。これにより、特に薄肉の金属板等に対してスムーズな切断作用が実現され得る。
また、可動刃部が一対の固定刃の間に最も深くまで入り込んだ状態下でも、被加工板が常に可動刃部と固定刃の両刃先の間に差し入れられた状態で保持されることから、可動刃部を固定刃に対して往復作動させて被加工板を連続して切断するに際し、被加工板が両刃先の間から外れてしまうことが防止されることとなり、長い距離を連続して容易に切り進むことが出来るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について説明する。先ず、図1には、本発明の一実施形態としての可動刃10が装着された切断機12が示されている。可動刃10は、切断機12に装着された一対の固定刃14,14に対して、切断方向に略直交する方向(図1中、上下)で相互に対向位置せしめられていると共に、該一対の固定刃14,14に対して接近/離隔方向で変位可能に且つ着脱可能に切断機12に対して取り付けられている。而して、可動刃10と一対の固定刃14,14の間に被加工板としての鋼板瓦16が挟み入れられて、可動刃10が一対の固定刃14,14に向かって接近駆動せしめられ、可動刃10と一対の固定刃14,14が協働して、被加工板である鋼板瓦16に対して剪断作用に基づく切断加工を施すようになっている(図16等参照。)。なお、以下の説明中、原則として、上下方向は、図1中の上下方向をいう。
より詳細には、可動刃10は、図2,3,5にも示されているように、基端部分18と先端部分20を含んで構成されている。基端部分18は、薄肉の長手状の略平板形状を呈している。また、基端部分18の軸方向一方の端部には、係合突部22が厚さ方向の一方に突出して一体形成されている。特に本実施形態では、係合突部22が略平面視平行四辺形状とされており、該係合突部22の軸方向で相互に対向位置せしめられる上端面24と下端面26が、基端部分18の軸直角方向線に対して所定の傾斜方向(図2中、左斜め上の方向)に傾斜されている。
また、係合突部22の下方には、軸方向に離隔して一対の貫通孔28,28が貫設されている。更に、基端部分18の板厚方向に直交する軸直角方向、換言すれば切断方向の前後方向(図2中、左右)において、後方に位置する後端部(面)30の軸方向下端部分が、軸方向上方から下方に向かって、前方に位置する前端部(面)32側に傾斜せしめられている。
更にまた、基端部分18の軸方向下方には、先端部分20が一体形成されている。先端部分20は、基端部分18よりも幅寸法の小さな略平板形状を有しており、基端部分18における軸方向下方の傾斜した先端から軸方向下方に向かって突出している。これにより、基端部分18の幅寸法が、先端部分20の幅寸法に比して切断方向の後方(図2中、右)に向かって大きくされている。また、先端部分20の厚さ寸法は、基端部分18の厚さ寸法と略同じとされている。
さらに、先端部分20の軸方向下部には、前方(図2中、左)に向かって略L字状に屈曲するようにして可動刃部34が一体的に設けられている。即ち、可動刃部34は、基端部分18の軸方向下端部分を含んで、そこから前方に向かって嘴状に突出する形態をもって形成されている。
可動刃部34は、その厚さ寸法が略全体に亘って基端部分18の厚さ寸法と略同じとされている。また、可動刃部34には、その軸方向(図2中の下方)に延びる部分の前端縁部から前方(図2中の左方)に向かって突出する部分の上端縁部に亘って、可動刃部34の内周縁部を連続して延びるように刃先36が形成されている。この刃先36は、例えば図4(a)又は(b)に示されている如き断面形状とされており、水平方向(図4中、左右)の両端縁部が鋭利に研磨されている。なお、本実施形態では、可動刃10の刃先36が、可動刃部34等と一体形成されて砥石等で研磨されることにより構成されているが、これに限定されるものでなく、例えば刃先用のチップを可動刃部34に対して後固着することにより構成されても良い。
特に本実施形態では、可動刃10において前方に向かって突出する部分の上端縁部に形成された刃先36が、切断方向に延びる軸直角方向線37(図2参照)に対して、切断方向の前方(図2中、左)に行くに従って所定の傾斜角度:αで下方に傾斜して直線的に延びる傾斜刃とされている。かかる傾斜角度:αは、必ずしも限定されるものでないが、本実施形態において、好ましくはα=5〜30°、より好ましくはα=10〜15°とされる。このようなαの値を採用することにより、例えば厚さが0.1〜1.0mmの鋼板等の薄肉金属板や、それに砂等の粒子を付着させて表面装飾した化粧金属板などに対して良好な切断能力と切断効率を得ることが出来る。
また、可動刃部34の切断方向前方に向かって突出する前方側端部38は、嘴状に先細形状とされていると共に、その先端部が、略円弧状に丸められて非先鋭形状とされている。
更にまた、先端部分20には、可動刃部34を形成する部分の上方に近接位置して、その前端部32から切断方向前方に向かって突出する形態をもって、案内突起としての突起部42が一体形成されている。この突起部42は、図6に拡大側面が示されているように、略三角の側面形状を有しており、頂点が上方に偏倚した不等辺三角形状とされて上辺側の傾斜面42aに対して下辺側の傾斜面42bの方が長くてなだらかな傾斜面とされている。
かかる突起部42の突出高さは特に限定されるものではないが、製作や加工上の理由などから、T<1.0mmとされることが望ましく、より好適にはT<0.5mmとされる。特に、突起部42の下辺側の傾斜面42bは、可動刃10の先端部分20における前端部32に沿って下方から上方に向かって送られてくる切断屑148(図16〜18参照)が、引っ掛かってしまわないように、滑らかな面で前端面32から立ち上がり、下方から順次に送られてくる切断屑148を該傾斜面42bに沿って前方に送り続けることが出来るようにされている。
具体的には、突起部42の下辺側の傾斜面42bは、屈曲点を持たないで、可動刃10の先端部分20における前端面32から前方に立ち上がるようにして接続されることが望ましく、例えば前端面32から接線方向に立ち上がって十分な大きさの曲率半径をもって傾斜面42bに至る緩衝的な接続曲線を採用すること等が考えられる。ここにおいて、本実施形態では、かかる傾斜面42bが、その全体に亘ってR=10mm以上(具体的には、R=略20mm)の大きさの曲率半径をもった湾曲面形状とされており、且つ、前端面32から立ち上がる接続部位に屈曲点や加工バリ等が発生しないように、前端面32との接続部分では、傾斜面42bから連続して同一の曲率半径(R=略20mm)で僅か(例えば、深さt≦0.1mm)に前端面32をえぐるように延びるえぐり面44が形成されている。
要するに、突起部42の傾斜面42bと同一の一定曲率半径で延びる円弧状のえぐり面44によって、可動刃10の先端部分20の前端面32の一部が構成されており、かかる傾斜面42bの前端面32から前方への立ち上がり点:Paは、直線的に延びる前端面32の延長線と傾斜面42bとの交点と定義付けることが出来る。従って、傾斜面42bは、立ち上がり点:Paにおいては、前端面32の一部を構成するえぐり面44に対して折れ点を持たない共通接線をもって滑らかに接続されているのである。なお、前端面32は、えぐり面44の始点:Pbの位置で屈曲点を持つ可能性もあるが、この屈曲点は、前端面32から公報に延びるえぐれ形状のものであることから、切断屑148の案内に際して、それが引っ掛かる等という不具合を生ずるものではない。
さらに、可動刃部34は、その全体に亘って、両側面が傾斜面とされており、かかる可動刃部34の厚さ寸法が、刃先36から他方の端縁部に向かって次第に小さくなるように、断面形状が設計されている。
而して、このような構造とされた可動刃10は、例えば、図1に示される如き切断機12に装着されている。この切断機12は、本体部分としての切断機本体46に把持部48を備えた手持ち式の切断工具とされている。
切断機本体46は、電気ドリル50とハウジング部材52を含んで構成されている。電気ドリル50には、公知の手持ち式の電気ドリル等が適宜に採用されることからその詳細な説明を省略するが、中心軸回りに回転可能な出力軸54を備えた電動モータ(図示せず)が内蔵されていると共に、該電動モータの通電状態をON/OFFする駆動スイッチ56等が取り付けられている。そして、駆動スイッチ56をオンすることで、電動モータの出力軸54が回転駆動せしめられるようになっている。なお、電動モータとしては、例えば、公知の直流型直巻の整流子モータが好適に採用され、例えば250〜500W程度の定格出力で数千回転/分の範囲で回転速度を変更制御できるものが好適に採用され得る。また、該モータの電力供給手段には、電気ドリル50に内蔵された蓄電器や蓄電池等の他、電気ドリルに50に取り付けられて外部電力を導く給電用コード等が適宜に採用される。また、駆動スイッチ56や別途設けた速度調整スイッチ等の操作量に応じて電動モータの電圧を変化させたり、或いは複数の歯車列からなる公知の減速機構等が出力軸に配設されたりすることによって、電動モータの出力軸54の回転を制御するようにしても良い。また、電気ドリル50には、作業者の手指の形状等に対応した形状を有する把持部48aが、電気ドリル50のハウジングケースを含んで構成されており、以て、本実施形態に係る把持部48の一部として構成されている。
また、ハウジング部材52は、図7にも拡大して示されているように、略有底筒体形状を呈している。また、ハウジング部材52の開口部分には、電気ドリル50の出力軸54が内挿されて回転可能に支持されていると共に、該開口部分が電気ドリル50のハウジングケースに固定されている。なお、本実施形態では、ハウジング部材52に対して作業者の手指の形状等に対応した形状を呈する各種の把持部等が別途固定されることも可能であるが、ハウジング部材52や後述する支持筒金具72等が把持され易い外形形状を呈していることにより、それらハウジング部材52や支持筒金具72等が把持部48の一部を構成する把持部48bとして構成されることも可能である。
さらに、電気ドリル50の出力軸54の先端部分には、回転軸58が固設されている。この回転軸58は、大径の円柱形状を呈しており、出力軸54と同心軸上に位置せしめられて一体的に回転されるようになっている。また、回転軸58の外方端部には、円板状のクランクアーム60が同心軸上に設けられていると共に、該クランクアーム60の回転軸58と反対側の端部には、略円柱形状のクランクピン62が固着されている。このクランクピン62は、回転軸58およびクランクアーム60の中心軸に偏倚して、且つクランクアーム60の中心軸と平行に延びている。また、クランクピン62には、軸受64を介してコンロッド66が回転可能に軸装されている。コンロッド66は、略矩形ロッド状とされており、軸方向一方の端部に大径の環状筒部68が一体形成されて、該環状筒部68が軸受64を介してクランクピン62に回転可能に支持されることにより該クランクピン62と連結している。これにより、コンロッド66は、クランクピン62の中心軸回りに回転可能とされている。また、コンロッド66の軸方向他方の端部には、回転軸58の中心軸と平行に延びるようにして貫通孔70が貫設されている。
更にまた、ハウジング部材52の周壁部には、支持部としての支持筒金具72が軸方向下方に向かって延びるように配設されている。支持筒金具72は、図8〜10にも拡大して示されているように、それぞれ厚肉の略円筒形状を呈する上筒金具74および下筒金具76を含んで構成されている。上筒金具74の軸方向両端部分には、それぞれ、段差部73を介して僅かに小さな外径の嵌着部78が、それぞれ一体形成されている。また、軸方向下方の嵌着部78における後方(図8中、左)の周壁部には、軸方向に所定の長さで延びる係止溝79が、外周面に開口して凹設されている。
また、下筒金具76の軸方向上端部分には、嵌着筒部82が一体形成されており、この嵌着筒部82に対して、上筒金具74の嵌着部78が嵌め入れられて同一中心軸上で連絡されるようになっている。また、嵌着筒部82の後方(図8中、左)の周壁部には、固定用のねじ孔83が貫設されている。更に、下筒金具76の軸方向下端部分には、一対の支持プレート84,84が、軸方向下方に突出して一体形成されている。これら一対の支持プレート84,84は、平板形状とされており、下筒金具76の幅方向内側において相互に略平行に離隔して対向位置せしめられている。また、支持プレート84の前端面86が、下筒金具76の周壁部と面一とされている一方、支持プレート84の後端面88は、軸方向上方から下方に向かって前端部86側に傾斜している。更に、支持プレート84の突出先端部90における側壁部の外周面が、軸方向上方から下方に向かって先細となるように傾斜した傾斜面とされている。また、突出先端部90における前端面86と後端面88に接する部分が、略円弧状に湾曲されている。
更にまた、下筒金具76は、幅方向(図10中、左右)で対向位置せしめられる両側において、それぞれ、外周面が周方向所定幅で切り欠かれており、その一方の切欠部の略中央には、略矩形状の開口窓92が内外に貫通して形成されている。また、下筒金具76の後方側(図8中の左側)には、長孔形状の挿通窓94が内外に貫通して形成されている。挿通窓94の軸方向一方の端部は、下筒金具76の軸方向中間部分に位置せしめられていると共に、挿通窓94の軸方向他方の端部は、下筒金具76の下端部を貫通して一対の支持プレート84,84の対向面間に接続されている。
また、上述の如く嵌着部78が嵌着筒部82に嵌め込まれて組み合わされた上下筒金具74,76は、嵌着筒部82のねじ孔83に螺着された固定用ボルト85が嵌着部78に設けられた係止溝79に対して係止されることにより、上筒金具74と下筒金具76が、相対的に固定されている。なお、上下筒金具74,76は、固定用ボルト85をゆるめることにより、係止溝79の軸方向長さだけ軸方向で相対的に位置調節可能とされている。
さらに、上筒金具74の段差部73と下筒金具76の嵌着筒部82の上端部分の間には、必要に応じてシム87が介装され得るようになっている。シム87は、略平面視C字状の薄肉プレート形状とされており、上筒金具74の嵌着部78に外挿されて、段差部73と嵌着筒部82の上端面の間に組み込まれる。即ち、シム87の装着の有無や、装着するシム87の肉厚寸法を選定することにより、支持筒金具72の軸方向長さが調節されるようになっており、例えば、固定刃14の刃部98を研磨した場合等において、固定刃14と可動刃10と各刃先98,36の対向面間距離を調節することが出来るようになっている。
そして、支持筒金具72は、上筒金具74の上端部に形成された嵌着部78がハウジング部材52の周壁部を貫通してボルトや溶接等で固着されることにより、ハウジング部材52、ひいては切断機本体46に対して固定的に支持されている。また、このような組み付け状態下においては、ハウジング部材52の幅方向に直交する前後方向(図1中、右左)で、支持プレート84の前端部86が前方(図1中、右)に、支持プレート84の後端部88が後方(図1中、左)に位置せしめられている。なお、本実施形態では、かかる組み付け状態の具体例に限定されるものでなく、要求される切断機12の操作性や製作性等に応じて設定変更されるものであり、例えば、ハウジング部材52の幅方向に直交する前後方向(図1中、右左)で、一対の支持プレート84,84が相互に対向位置せしめられるようにして組み付けることも勿論可能である。
また、一対の支持プレート84,84の対向面間には、一対の固定刃14,14が配設されている。一対の固定刃14,14は、相互に重ね合わされた状態で、図11〜13にも拡大して示されているように、略平板形状を有している。また、固定刃14の軸方向下方の先端部分は、軸方向上方から下方に向かって先細りとなるように傾斜せしめられている。そして、該先端部分には、固定刃14の内周面96から内方に僅かに突出せしめられた略矩形断面の刃先98が設けられている。刃先98は、水平方向(図11(a)中、左右)と平行に延びており、全体に亘って鋭利に研磨されている。更に、刃先98の前後方向(図11(a)中、右左)の各端部および固定刃14の前後方向の各端部が、端縁部に近づくに従って次第に上方に立ち上がるように略円弧状に湾曲されている。また、固定刃14には、一対のねじ孔100,100が軸方向に離隔して貫設されている。なお、本実施形態では、固定刃14の刃先98が、前述の可動刃10の刃先36と同様に、固定刃14と一体形成されて砥石等で研磨されることにより構成されているが、刃先部を備えたチップを固定刃14に対して後固着することにより構成されても良い。
また、固定刃14は、図11(b)にも示されているように、軸方向中間部分で上下に分割されている。これにより、後述の如く、固定刃14が支持プレート84に固定される際に、刃先98を備えた下刃部分と上刃部分が支持プレート84に各別に固定されることとなる。なお、下刃部分14aと上刃部分14bは、各別に、一本或いは複数本のボルト104によって、何れか一方の支持プレート84の内面に重ね合わされて固定されている。そこにおいて、上刃部分14bは下刃部分14aよりも僅かに薄肉とされることが望ましく、それによって、可動刃10と固定刃14で切断された上方に導かれ前方に排出される切り屑148が、下刃部分14aと上刃部分14bの境界に対して引っ掛かることが防止される。そして、このように固定刃14を、下刃部分14aと上刃部分14bに分割形成したことにより、下刃部分14aだけを交換することで、固定刃14の刃先98の研磨作業が容易となると共に、上刃部分14bにおける可動刃10の案内面の研磨作業等も容易となる。しかも、固定刃14を研磨したり交換する場合には下刃部分14aだけを取り外すことで速やかに対応することが可能であると共に、上刃部分14bまで取り外すことによって、可動刃10を容易に着脱することが可能となる。尤も、上下刃部14b,14aを一体的に形成した単一構造の固定刃(14)を採用することも、勿論、可能である。
また、固定刃14の刃先98やねじ孔100を避けた、上刃部分14bの上端部分には、組み付け板102が一体形成されている。この組み付け板102は、略平面視三角形状を呈しており、固定刃14の上端部に位置決め配置されていると共に、固定刃14の内周面96から刃先98の突出高さよりも遙かに大きな高さで内方に突出している。なお、組み付け板102の下端部は、軸方向にストレートに延び、その先端部分が固定刃14の刃先98付近に位置せしめられている。また、固定刃14の上端部付近には、ねじ孔100が固定刃14および組み付け板102を貫通して設けられている。そして、この組み付け刃102は、その装着状態下で、後端面(上下方向に延びる面)により、可動刃10を案内するようになっている。
また、一対の固定刃14,14は、内周面96を互いに向き合わせて組み付け板102を相互に重ね合わせることにより、内周面116に突設された一対の刃先98,98が互いに略平行に離隔して対向位置せしめられている。即ち、本実施形態では、一対の刃先98,98が一対の固定刃14,14の内周面96,96よりも軸直角方向内方に位置せしめられていることにより、一対の固定刃14,14の内周面96,96の対向面間距離:w1 が、一対の刃先の対向間距離:w2 よりも大きくされている。
そして、これら一対の固定刃14,14は、支持筒金具72における一対の支持プレート84,84の前端部86,86付近の対向面間に配置せしめられていると共に、各固定刃14に設けられた3つのねじ孔100に対して、ぞれぞれ、支持プレート84を貫通して固定ボルト104が螺着されている。これにより、一対の固定刃14,14が、支持筒金具72の突出先端部分としての支持プレート84に対して固定的に支持せしめられている。更に、このような組み付け下では、一対の固定刃14,14の刃先98,98が、一対の支持プレート84,84の対向面間で互いに略平行に離隔して対向位置せしめられていると共に、支持プレート84の突出先端部90よりも軸方向外方に突出している。また、各固定刃14の刃先98は、支持筒金具72の軸直角方向、換言すれば水平方向と平行に延びるように組み付けられている。
また、下筒金具76には、支持部材106が組み付けられている。支持部材106は、図14〜15にも拡大して示されているように、固定板金具108、支持ロッド110および一対の受け板プレート112,112を含んで構成されている。固定板金具108は、軸方向に略一定の略矩形断面乃至は湾曲状断面で延びる平板形状を呈していると共に、その四隅には、挿通孔114がそれぞれ貫設されている。また、固定板金具108の中央部分には、支持ロッド110が固定されている。この支持ロッド110は、軸方向中間部分に設けられた傾斜部116を挟んで軸方向下端部分が軸方向上端部分よりも前方(図14中、右)に位置せしめられた屈曲ロッド状を呈しており、その上端部が固定板金具108の中央部分に固着されている。また、支持ロッド110の軸方向下端部分には、前方に向かって略L字状に延び出すようにして平板形状の固定板部118が一体形成されている。
また、一対の受け板プレート112,112は、先端部分の幅寸法が小さくされた略矩形の平板形状を呈している。更に、受け板プレート112,112の上端部分における側壁部の外面が、軸方向下方から上方に向かって先細となるように角落し状の傾斜面とされている。また、上端縁部の幅方向(図14中、左右)の両角部は、略円弧状に湾曲されている。そして、これら一対の受け板プレート112,112は、各傾斜面がそれぞれ軸直角方向外方に向かうようにして、支持ロッド110の固定板部118を挟んで相互に重ね合わされると共に、一対の固定ボルト120,120が板厚方向に貫通して螺着されることにより、支持ロッド110に固定されている。即ち、一対の受け板プレート112,112が、支持ロッド110の固定板部118から軸方向上方に立ち上がるようにして取り付けられていると共に、一対の受け板プレートの対向面間には、固定板部118の厚さ寸法に相当する幅寸法の隙間122が設けられている。
更に、このような支持部材106は、支持ロッド110が下筒金具76の挿通窓94に挿入された形態で、固定板金具108が挿通窓94の開口周縁部に重ね合わされると共に、固定ボルト124が固定板金具108の各挿通孔114を貫通して下筒金具76に螺着されることにより、下筒金具76に対して固定されている。また、かかる組み付け状態下では、支持ロッド110の傾斜部116が、支持プレート84の後端部88と略平行に延びるようにして、一対の支持プレート84,84の対向面間に収容配置せしめられていると共に、一対の受け板プレート112,112の上端部が、一対の固定刃14,14の刃先98,98と軸方向(図9中、鉛直方向)で所定の離隔距離:L1 をもって対向配置せしめられている。なお、かかる離隔距離:L1 の値は、特に限定されるものでないが、望ましくは、後述する鋼板瓦16の厚さ寸法の1.0〜3.0倍、より望ましくは、1.5〜2.5倍に設定される。
また、上下筒金具74,76からなる支持筒金具72には、上筒金具74の中央孔と下筒金具76の中央孔が協働して支持筒金具72内を軸方向に延びる挿通孔126が形成されている。挿通孔126の軸方向一方の端部は、上筒金具74の上端部に開口して、ハウジング部材52内に通じていると共に、挿通孔126の軸方向他方の端部は、下筒金具76の下端部に開口し、一対の支持プレート84,84の対向面間に通じている。そして、かかる挿通孔126に対して、駆動ロッドとしての駆動金具128が軸方向に往復移動可能に挿通されている。
駆動金具128は、略多角柱形状乃至は略円柱形状とされており、その軸方向一方(図8〜10中、上)の先端部分には、軸直角方向に延び、且つ両端が周壁部に開口する嵌着溝130が設けられている。この嵌着溝130には、ハウジング部材52内においてクランクピン62に連結したコンロッド66の下端部が遊挿されている。そして、クランクピン62、ひいては回転軸58の中心軸と平行に延びる連結ピン132が、コンロッド66の下端部を板厚方向に貫通して、嵌着溝130の幅方向両側に位置する駆動金具128の上端部に支持されることにより、コンロッド66が駆動金具128に回転可能に連結している。
また、駆動金具128の軸方向他方の端部には、取付片134が一体形成されている。取付片134は、軸方向の全体に亘って略一定の矩形断面形状乃至は円弧断面形状で延びていると共に、駆動金具128の厚さ方向一方(図10中、右)に偏倚している。また、取付片134の上端部付近には、係合溝136が厚さ方向に凹設されており、以て、取付片134の軸方向断面が鉤状とされている。特に本実施形態では、係合溝136が、前述の可動刃10における係合突部22の形状に対応した略平面視平行四辺形状とされている。即ち、係合溝136の軸方向で相互に対向位置せしめられる一対の側面が、支持筒金具92の軸直角方向線に対して所定の傾斜する方向(図8中、右斜め上の方向)に傾斜されている。また、取付片134における係合溝136と反対側の端部には、軸方向に離隔して一対のねじ孔138,138が貫設されている。これらねじ孔138,138は、下筒金具96の開口窓112に面して配設されている。更に、取付片134には、軸方向の略全体に亘って略一定の凹状断面で延びる係合凹所140が設けられている。そして、係合凹所140の底部に、係合溝136やねじ孔138が配設されている。なお、係合凹所140の幅寸法は、可動刃10における基端部分18の軸方向上端部の幅寸法よりも僅かに大きくされている。
而して、本実施形態に係る可動刃10が、可動刃10の前端部32側から下筒金具76の挿通窓94を通じて挿通孔126内に案内されると共に、可動刃10の係合突部22が、挿通孔126内に位置せしめられた駆動金具128における取付片134の係合溝136に対して、厚さ方向で相互に重ね合わされるようにして嵌装される。これにより、係合突部22の上下端面24,26が、係合溝136における軸方向両端面と同一方向に傾斜して、それら両端面に係合されている。また、可動刃10の基端部分18が取付片134の係合凹所140に嵌装される。これにより、基端部分18の前端部32および後端部30が、係合凹所140の幅方向両端面に係止されている。更に、可動刃10は、固定用ボルト102が下筒金具76の開口窓92を通じて可動刃10の各貫通孔28を貫通して取付片134の各ねじ孔138に螺着されることにより、駆動金具128に対して着脱可能に固定されている。それによって、駆動金具128の取付片134に固定された可動刃10が、切断機本体46から支持筒金具72に沿って突出して配設されて、軸方向に往復移動可能とされている。
また、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、駆動金具128の突出先端部分が取付片134を含んで構成されていると共に、可動刃10の基端部分18と取付片134が、係合溝136と係合突部22の係合部位よりも可動刃10の先端部分20側において、固定用ボルト142を用いて重ね合わせ方向に貫通して固定されている。更に、本実施形態では、基端部分18に設けられて、駆動金具128の突出先端部分に対して軸直角方向で直接に重ね合わされる平坦な取付面が、上下端面24,26を含む係合突部22の外周面や基端部分18における係合突部22が突設された側の平坦面を含んで構成されている。更にまた、上述の取付面上において基端部分18の幅方向に傾斜して延びるように形成される段差状の係合面が、係合突部22の上下端面24,26により構成されている。また、基端部分18の軸方向先端面が、係合突部22の外周面を含んで構成されている。更に、上述の取付面の幅方向両側端面が、基端部分18の前端部32と後端部30を含んで構成されていると共に、それら幅方向両側端面が駆動金具128に対して前後方向で係止されて位置決めされる係止面が、係合凹所140の幅方向両端面を含んで構成されている。
また、前述の如き組み付け状態にあって、可動刃10における基端部分18の軸方向下端部乃至は先端部分20の軸方向中間部分が、支持筒金具72の挿通孔126の下端開口部を貫通して、一対の支持プレート84,84の後端部付近の対向面間に位置にせしめられている。また、可動刃10の刃先36を有する可動刃部34が、一対の支持プレート84,84の対向面間から軸方向下方に突出せしめられて、一対の固定刃14,14よりも軸方向下方に位置せしめられていると共に、切断方向の前方(図1,8中、右)に向かって突出せしめられている。これにより、可動刃部34が、駆動金具128の軸方向の往復駆動に伴い一対の固定刃14,14の対向面間に出入可能に配設されている。なお、上述の説明からも明らかなように、先端部分20における幅寸法に比して基端部分18における幅寸法が切断方向の後方(図1,8中、左)に向かって大きくされていることにより、先端部分20が、固定刃14の各刃先98と可動刃部34の刃先36の対向面間に位置せしめられる先端部分20の軸方向中間部分において、基端部分18の幅寸法よりも小さくされている。
そこにおいて、特に本実施形態では、一対の固定刃14,14における刃先98,98が、駆動金具128の往復駆動方向(図1中、上下)に対して直交して切断方向前方(図1中、右)に向かって直線的に延びていると共に、可動刃10の刃先36が、駆動金具128の往復駆動方向に対して直交する方向、換言すれば固定刃14の刃先98が延びる方向に対して、切断方向の前方に向かって次第に固定刃14の刃先から離隔する方向(図1中、下)に向かって所定の傾斜角度:αで傾斜して直線的に延びている。また、このことからも明らかなように、本実施形態では、傾斜角度:αが設定されることによって、可動刃部34の刃先36と固定刃14の刃先との対向面間が切断方向の後方(図1中、左)から前方(図1中、右)に向かって拡開する形状とされていることにより、かかる傾斜角度:αが拡開角度:αとされている。
また、本実施形態では、駆動金具128が軸方向下方に駆動変位せしめられると、可動刃10の基端部分18の後端部30が支持ロッド110に支持されることとなり、該状態下で、可動刃部34が、図2にも二点鎖線で示されているように、一対の固定刃14,14の対向面間と軸方向に離隔して対向位置せしめられている。また、かかる状態下では、図1にも示されているように、可動刃部34が、一対の受け板プレート112,112の対向面間に形成された隙間122に対して変位可能に収容配置せしめられている。
さらに、駆動金具128が軸方向上方に駆動変位せしめられると、可動刃部34が、隙間122から軸方向上方に抜け出されると共に、一対の固定刃14,14の対向面間に入り込むこととなる。特に本実施形態では、図2にも三点鎖線で示されているように、可動刃部34が一対の固定刃14,14の対向面間に最も奥方まで入り込んだ場合にも、可動刃部34の刃先36における前方側端部38の所定の長さに亘る部分が、一対の固定刃14、14の対向面間に入り込まずに一対の固定刃14,14の各刃先98に対して所定の離隔距離:L2 をもって軸方向下方に離隔位置せしめられている。要するに、本実施形態では、可動刃部34の刃先36と一対の固定刃14,14の各刃先98の軸方向における対向面間距離が、切断方向の後方(図1中、左)から前方(図1中、右)に向かって次第に大きくなるようにされている。
なお、一対の固定刃14,14は、その各前方端部が支持プレート84の前端部86よりも切断方向前方(図1中、右)に所定長さ突出せしめられた形態で、支持プレート84に固定されている。また、一対の固定刃14,14の各刃先98の前方端部と可動刃10の刃先36の前方側端部38が、切断方向(図1中、右左)で略同じ位置に位置せしめられている。また、これら両刃先36,98の前方端部は、何れも略円弧状に湾曲されていることにより、それぞれ、互いに切断方向前方に行くに従って次第に離れる方向に傾斜せしめられている。
このような可動刃10を備えた切断機12においては、電気ドリル50における電動モータの通電によって出力軸54が回転されると、回転力が出力軸54に固着された回転軸58に伝えられることとなり、該回転軸58と共にクランクアーム60が回転駆動されると共に、回転軸58の中心軸に偏倚してクランクアーム60に固着されたクランクピン62が回転軸58の中心軸周りに回転されることとなる。そして、クランクピン62の回転作動に伴いコンロッド66がクランクアーム60の回転軸58に対するクランクピン62の偏心量:dの2倍の距離だけ軸方向に昇降動されるようになっている。それによって、コンロッド66の昇降動に連動して、駆動金具128および該金具128に固着された可動刃10が支持筒金具72の挿通孔126に沿って切断機本体46に対して軸方向に往復駆動されることとなり、固定刃14の軸方向下方に位置せしめられた可動刃10の可動刃部34が一対の固定刃14,14の対向面間に対して出入作動されるようになっている。なお、このことからも明らかなように、本実施形態では、駆動金具128を切断機本体46に対して軸方向に往復駆動せしめる駆動機構が、電気ドリル50における電動モータや出力軸54と、回転軸58やクランクアーム60、クランクピン62、コンロッド68を備えてなるクランク機構144を含んで構成されている。
また、切断機12は、その使用方法や用途、切断加工を施す対象物等に関して何等限定されるものでないが、例えば、図16にも示されているように、被加工板としての鋼板瓦16を切断する際に好適に用いられる。かかる鋼板瓦16は、薄板のトタンの表面にセラミックスや樹脂、砂等を被覆せしめた構造とされていると共に、湾曲乃至は屈曲した部分を幅方向に多数条備えている。以下に、本実施形態に係る切断機12を用いて鋼板瓦16を切断する際の一加工例について説明するが、本実施形態はかかる具体例に限定されるものでない。
先ず、鋼板瓦16に目的とする切断行路に沿った罫書き線146を描く。また、把持部48a,48bで切断機本体46を支持しつつ、鋼板瓦16に対して切断機本体46側から一対の固定刃14,14の刃先98,98を重ねると共に、可動刃10を罫書き線146の進行方向となる切断方向前方に向かって突出するように位置せしめることによって、一対の固定刃14,14の対向面間と可動刃10の軸方向対向間に鋼板瓦16を挟み入れる。延いては、一対の固定刃14,14と支持部材106における一対の受け板プレート112,112の軸方向対向間に鋼板瓦16を挟み入れることとなる。而して、駆動スイッチ56をオンして、電気ドリル50に内蔵された電動モータおよびクランク機構144を駆動せしめて、可動刃部34を支持筒金具72に沿って軸方向に往復駆動せしめることにより、可動刃部34を鋼板瓦16の反対側から切断機本体46側に繰り返し引き上げるように駆動せしめて、可動刃部34を一対の固定刃14,14の対向面間に外方から出入作動させる。
これにより、図17〜20にも拡大して示されているように、可動刃部34を一対の固定刃14,14の対向面間に入り込ませた際に、可動刃部34の刃先36の両縁部と一対の固定刃14,14の刃先98,98が協働して鋼板瓦16に剪断作用を及ぼすこととなり、可動刃部34と一対の固定刃14,14の間に位置せしめられた部分が切断屑148として鋼板瓦16から切り離される。而して、可動刃部34を一対の固定刃14,14の対向面間に対して繰り返し出入作動させつつ、罫書き線146に沿って切断機本体46を移動せしめることにより、該切断屑148が帯状となって、可動刃10の先端部分20に設けられた傾斜面42bおよびえぐり面44に摺接されて、外方に排出される。以て、本実施形態に係る切断機12を用いた鋼板瓦16の切断加工が実現される。
そこにおいて、本実施形態では、可動刃10の刃先36が固定刃14の刃先98の延びる方向に対して所定の傾斜角度:αで固定刃98から離隔するように傾斜されていることにより、可動刃10と一対の固定刃14,14が、鋼板瓦16に対して両刃先36,98の後方端部から次第に前方端部に向けて切り進むことが可能となる。これにより、切断表面に湾曲部や屈曲部等を備えた鋼板瓦16を切り進む際に、可動刃10の刃先36の前方側端部38が目的とする切断行路上に位置せしめられない湾曲部や屈曲部等に当接することが軽減乃至は回避される。更に、可動刃部34が一対の固定刃14,14の対向面間に入り込む際に、可動刃10の刃先36の全体が一対の固定刃14,14の対向面間に入り込んで隠れてしまうことが回避される。以て、可動刃部34が一対の固定刃14,14の対向面間から軸方向外方に突出する際に、可動刃部34の外周縁部等を含む刃先36以外の部分が鋼板瓦16に当接されることが有効に阻止される。
それ故、可動刃10と固定刃14の両刃先36,98が協働した剪断切断作用が鋼板瓦16に対して安定して且つ確実に及ぼされるのであり、特に、例示の如き湾曲部や屈曲部を多数条備えた鋼板瓦16に対しても、目的とする切断加工が有利に実現され得るのである。
しかも、可動刃10と一対の固定刃14,14が、鋼板瓦16に対して両刃先36,98の後方端部から次第に前方端部に向けて切り進められることによって、例えば両刃先36,98の後方端部だけを切断方向に移動させつつ鋼板瓦16を切り進むことも可能であることから、両刃先36,98の前方端部に応力集中が発生することが有効に阻止されるのであり、以て、刃の長寿命化が有利に図られ得るのである。
また、本実施形態では、可動刃部34が軸方向に往復駆動されて、一対の固定刃14,14の対向面間に出入作動される構造とされていることにより、例えば、鋼板瓦16の湾曲乃至は屈曲する部分に可動刃10の先端部分20や固定刃14が差し掛かった際に、図18にも示されているように、可動刃10乃至は支持筒金具72の軸方向線を切断方向(図18中、左右)の後方に所定の傾斜角度:βで傾斜させたり、或いは図20にも示されているように、可動刃10乃至は支持筒金具72の軸方向線を切断方向に直交する方向(図20中、左右)の一方に所定の拡開角度:γで傾斜させたりすることが可能となる。それ故、湾曲乃至は屈曲する部分を多数状備えた鋼板瓦16に対しても、当該部分に応じて可動刃10および固定刃14を傾斜させることによって、剪断切断作用を確実に及ぼすことが可能となるのであり、所望の切断行路にそった切断加工が有利に実現され得る。しかも、一対の固定刃14,14間に外方から可動刃部34が入り込むことによって、鋼板瓦16の切断屑148が小片に分断されることなく帯状となって排出されることから、切断屑148の回収が有利に実現され得るのである。
さらに、本実施形態では、切断加工に際して発生する切断屑148が、可動刃10の先端部分20に設けられたえぐり面44および傾斜面42bを摺接して切断機12の外方に導かれることから、かかる切断機12における挿通孔126の隙間や可動刃10と固定刃14,14の対向面間等に侵入することが有効に軽減乃至は阻止されることとなり、切断屑148の効率的な回収と可動刃10の作動安定性の更なる向上が図られ得る。
更にまた、本実施形態では、一対の固定刃14,14の内周面96,96の対向面間距離:w1 が、一対の固定刃14,14の刃先34,34の対向間距離:w2 よりも大きくされていることにより、一対の固定刃14,14の刃先34,34における比較的に小さな対向間距離:w2 によって、一対の固定刃14,14の各刃先98と可動刃10の刃先の協働した剪断切断作用が有効に発揮されることに加えて、可動刃10の基端部分18や先端部分20が、一対の固定刃14,14の刃先34,34における大きな対向間距離:w1 に位置せしめられることにより、軸方向にスムーズに駆動されるのであり、以て、可動刃10の作動安定性がより一層有利に発揮され得るのである。
また、本実施形態では、一対の固定刃14,14と一対の受け板プレート112,112の軸方向対向間に鋼板瓦16が挟み入れられた形態で切断加工が施されることにより、可動刃部34の往復駆動変位に際して、鋼板瓦16が受け板プレート112に安定して支持されることにより、鋼板瓦16のばたつき等を含む揺動変位が有効に阻止されることとなる。これにより、可動刃10と一対の固定刃14,14による剪断作用がより一層確実に発揮されることとなって、切断加工の更なる向上が図られ得る。
更にまた、本実施形態では、係合溝136と係合突部22が、可動刃10の基端部分18の軸直角方向線を挟んで可動刃10の刃先36の傾斜する方向と略対称となるように傾斜されていると共に、係合溝136と係合突部22の係合部位の下方において、基端部分18と駆動金具128の取付片134が、固定用ボルト142を用いて重ね合わせ方向に貫通して固定されていることにより、切断加工の際に、係合溝136と係合突部22が協働して生ぜしめられる係止作用が一層有利に発揮されて、可動刃10の作動安定性がより一層有利に発揮され得る。蓋し、固定用ボルト142の中心軸を支点とする可動刃10の先端部分20まわりに生ぜしめられるモーメントが、係合溝136の傾斜した側面に係合突部22の側面を押し付ける力として効率的に利用されるものと推考されるからである。
また、本実施形態では、可動刃10および固定刃14の両刃先36,98の前方端部が、それぞれ、互いに離れる方向に向かって傾斜されていると共に、支持プレート84の後端部88や突出先端部90の側壁部の外周面、更には、一対の受け板プレート112,112の各上端縁部等が、先細りとなるように傾斜されていることにより、可動刃10や固定刃14を鋼板瓦16に対して傾斜させた際に、両刃10,14の刃先36,98以外の部位が、鋼板瓦16の湾曲乃至は屈曲部等に当接することが軽減されることとなり、より一層優れた切断加工が実現され得る。
また、本実施形態では、可動刃10の先端部分20に設けられた突起部42における下辺側の傾斜面42bの長さ寸法:lは、特に限定されるものでないが、例えばlが数十mm或いは数mm以下と小さく設定されていても、切断加工の対象が例示の如き鋼板瓦16等の硬質の金属薄板であることから、これらえぐり面44や突起部42に設けられた傾斜面42bによる切断屑148の前方への案内作用が十分に発揮され得るのである。
さらに、本実施形態では、上筒金具74と下筒金具76の間にシム87が介装されており、該シム87の厚さ寸法が適宜に設定変更されることによって、支持筒金具72の軸方向長さが調節される。従って、支持筒金具72に固定された固定刃14の刃先98と駆動金具128に固定された可動刃10の刃先36の対向面間距離が適宜に設定変更されることから、鋼板瓦16の厚さ寸法や形状、材質等に応じた切断加工がより一層有利に実現され得る。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であり、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、可動刃における基端部分や先端部分、可動刃部、刃先の形状や大きさ、構造等は、例示の如きものに限定されるものでなく、要求される可動刃の製作性や切断能力等に応じて適宜に設定変更される。
また、前記実施形態では、可動刃部の厚さ寸法と該可動刃部から軸方向上方に所定長さで延びる先端部分の軸方向下端部の厚さ寸法が、前端部32付近から後端部30に向かって次第に小さくされることにより、可動刃部において、刃先が形成された内周縁部よりも、幅方向で反対側の外周縁部が、所定幅で薄肉とされていたが、例えば、可動刃部や先端部分における幅方向中間部分に段差部を設けることによって、該段差部を挟んで可動刃部の外周縁部が、内周縁部よりも薄肉とされるようにしても良い。
また、前記実施形態に係る可動刃は、例示の如き切断機に装着されていたが、これに限定されるものでなく、互いに略平行に離隔して対向位置せしめられて各刃先が切断方向と略平行に略ストレートに延びる左右一対の固定刃や、切断機本体から突設されて軸方向に往復移動可能とされた駆動金具等を備えた各種の切断機に対して有利に適用され得る。
さらに、前記実施形態では、基端部分の軸直角方向線が、水平線と略平行に延びるようにして設定されていたが、水平線に対して所定の傾斜角度で傾斜されても良い。
更にまた、前記実施形態では、切断方向(図17中、左右)で可動刃と固定刃が略同じ位置に位置せしめられていたが、全体として一方にだけ湾曲乃至は屈曲した鋼板瓦を切断する場合には、湾曲(屈曲)の内面側となる固定刃および可動刃の何れか一方の切断方向前方側の端部を、他方の切断方向前方側の端部よりも後方に引っ込めて位置設定せしめることも可能である。それによって、固定刃や可動刃等の引っ掛かりを防止して切断加工を巧くすることが出来る。
また、前記実施形態では、可動刃の刃先の断面が、図4(a)又は(b)に示される如き形状とされていたが、厚さ方向の一方から他方に傾斜する形状とされたり、その他、平坦状や山形状等が採用されても良い。
さらに、前記実施形態では、切断機が鋼板瓦の罫書き線に沿って切断加工を施していたが、切断機本体に備えた把持部の操作方向に応じて、例えば曲線状に切断加工を施すことも可能である。
また、駆動ロッドを軸方向に往復駆動せしめる駆動機構として、例示の如きクランク機構以外の他のリンク機構やカム機構、ギア機構等が何れも採用可能である。また、駆動機構の駆動力は、例示の如き外部電源と給電用コードを採用する他、バッテリや内燃機関を利用しても良い。更に、駆動機構に公知のフレキシブルワイヤ等を接続し、該フレキシブルワイヤを通じて駆動力を及ぼすようにしても良い。
更にまた、前記実施形態では、切断機本体が電気ドリルやクランク機構を内蔵したハウジング部材を含んで構成されていたが、これに限定されるものでなく、例えば、電動モータやバッテリを含む電動式駆動ユニットやガソリンエンジンや燃料タンクを備えてなる内燃機関式駆動ユニットを切断機本体と別途準備し、公知のフレキシブルワイヤを用いてそれら駆動ユニットの動力を駆動ロッドに伝達させるようにしても良い。
また、前記実施形態では、駆動ロッドの突出先端部分が、略平板形状を呈する取付片を含んで構成されていたが、その他に、例えば、多角形断面や円形断面等を呈するロッドに嵌合溝等を設けた構造とされても良く、それによって、可動刃の基端部分を該ロッドの嵌合溝に嵌着する等して固定することも可能である。
さらに、前記実施形態では、可動刃に対して傾斜面やえぐり面が連続して設けられていたが、可動刃の適当な箇所に不連続に設けられても良く、或いは、傾斜面またはえぐり面の何れか一方だけ設けることも可能である。
また、受け板プレートの上端部にローラ等の案内部材を設けることによって、該上端部で固定刃の反対側から被加工板を支持せしめる際に、被加工板または切断機本体を切断方向に好適に案内するようにしても良い。
更にまた、可動刃の刃先において、固定刃に対向位置せしめられる部分が、前記実施形態では直線形状とされていたが、かかる部分を、傾斜角度が変化する形状をもって形成しても良く、例えば湾曲形状の刃先を採用したり、刃先の中間部分に屈曲点を設けたりしても良い。
加えて、本実施形態に係る可動刃を備えた切断機は、例示の如き鋼板瓦に切断加工を施すことのみに限定されるものでなく、その他の各種金属板の切断加工や、或いは、例えばFRPのような硬質樹脂等の切断加工に適用することも勿論可能である。
本発明の一実施形態としての可動刃を装着した切断機を示す側面説明図である。 図1における可動刃を示す側面説明図である。 図2における可動刃の正面説明図である。 (a),(b)は、何れも図2におけるIV−IV断面に相当する説明図である。 図2における可動刃の背面説明図である。 図2に示された可動刃の要部を拡大して示す側面説明図である。 図1における切断機の駆動力伝達部分の一部を拡大して示す縦断面説明図であって、図9におけるVIII−VIII断面に相当する図である。 図1における切断機の別の一部を拡大して示す縦断面説明図である。 図8におけるIX−IX矢視説明図である。 図8におけるX−X断面図である。 (a),(b)は、何れも図1における切断機の一部を構成する一対の固定刃を拡大して示す説明図であり、(a)は図12のXI−XI断面に相当する図であると共に、(b)は固定刃の一形態を示す説明図である。 図11におけるXII −XII 断面図である。 図11におけるXIII−XIII矢視図である。 図1における切断機の一部を構成する支持部材を拡大して示す側面説明図である。 図14におけるXV−XV断面図である。 図1における切断機を用いて鋼板瓦に切断加工を施す一具体例をモデル的に示す説明図である。 図16における切断機を用いた切断加工の一形態を拡大して示す縦断面説明図である。 図16における切断機を用いた切断加工の別の形態を拡大して示す縦断面説明図である。 図16における切断機を用いた切断加工の更に別の形態を拡大して示す縦断面説明図である。 図16における切断機を用いた切断加工の更にまた別の形態を拡大して示す縦断面説明図である。
符号の説明
10 可動刃
12 切断機
14 固定刃
18 基端部分
20 先端部分
34 可動刃部
36 刃先
38 前方側端部
46 切断機本体
50 電気ドリル
54 出力軸
72 支持筒金具
84 支持プレート
98 刃先
128 駆動金具
134 取付片
144 クランク機構

Claims (9)

  1. 駆動機構を内蔵した本体部分と、該本体部分から突設された長手状の支持部と、該支持部の突出先端部分においてそれぞれ刃先が切断方向に向かって略平行に延びるように設けられた左右一対の固定刃と、前記本体部分から前記支持部に沿って突出して配設されて前記駆動機構により軸方向に所定ストロークで往復駆動せしめられる駆動ロッドとを、備えた切断工具に対して着脱可能に装着されて用いられる切断工具用可動刃であって、
    前記駆動ロッドの突出先端部分に取り付けられる基端部分を有しており、該基端部分で該駆動ロッドに取り付けられた状態下において該駆動ロッドの突出方向に延び出す先端部分に略L字状の可動刃部が設けられており、該駆動ロッドに取り付けられた状態下で該可動刃部が前記一対の固定刃の対向面間から下方に向かって突出して且つ切断方向の後方から前方に向かって延び出すようにされていると共に、該可動刃部の内周縁部に刃先が形成されており、該駆動ロッドで往復駆動せしめられることにより該可動刃部の刃先が該一対の固定刃の間に出入りして該一対の固定刃の各刃先と協働して切断作用を発揮するようになっている一方、該可動刃部の刃先と該一対の固定刃の各刃先との対向面間距離が切断方向の後方から前方に向かって次第に大きくなるようにされており、かかる切断作用を発揮する際に該可動刃部が該一対の固定刃の間に最も奥方まで入り込んだ場合にも、該可動刃部の刃先における前方側端部の所定長さに亘る部分が該一対の固定刃の間に入り込まずに該一対の固定刃の各刃先に対して外方に離隔位置せしめられるようになっていることを特徴とする切断工具用可動刃。
  2. L字状の前記可動刃部において切断方向前方に向かって突出する部分が、全体として嘴状に先細形状とされていると共に、その先端部が面取状の非先鋭形とされている請求項1に記載の切断工具用可動刃。
  3. 前記可動刃部において、前記刃先が形成された内周縁部よりも、幅方向で反対側の外周縁部が、所定幅で薄肉とされている請求項1又は2に記載の切断工具用可動刃。
  4. 前記可動刃部の軸方向上方に位置せしめられた切断方向の前方側の面に、上方に行くに従って次第に切断方向前方に向かって突出する傾斜案内面を形成した請求項1乃至3の何れかに記載の切断工具用可動刃。
  5. 前記可動刃部の軸方向上方に位置して切断方向の前方側に突出する案内突起を一体形成し、かかる案内突起の外周面によって前記傾斜案内面を形成した請求項4に記載の切断工具用可動刃。
  6. 前記先端部分における幅寸法に比して前記基端部分における幅寸法が、切断方向の後方に向かって大きくされていることにより、該先端部分が、少なくとも前記固定刃と前記可動刃部の各刃先の対向面間に位置せしめられる部分において、該基端部分よりも小さな幅寸法とされている請求項1乃至5の何れかに記載の切断工具用可動刃。
  7. 前記基端部分において、前記駆動ロッドの突出先端部分に対して軸直角方向で直接に重ね合わされる平坦な取付面を設けると共に、該取付面上において該基端部分の幅方向に傾斜して延びる段差状の係合面を形成して、該駆動ロッドに取り付けられた状態下で、該基端部分の軸方向先端面と該係合面が、何れも、該駆動ロッドに対して係合されることによって位置決め機能が発揮されるようにした請求項1乃至6の何れかに記載の切断工具用可動刃。
  8. 前記取付面において、前記係合面よりも前記先端部分側で、前記駆動ロッドに対してボルト固定されるようになっている請求項7に記載の切断工具用可動刃。
  9. 前記取付面の幅方向両側端面が、前記駆動ロッドに取り付けられた状態下で、該駆動ロッドに対して切断方向の前後方向で係止されて位置決めされる係止面とされている請求項1乃至8の何れかに記載の切断工具用可動刃。
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