JP2004230256A - 逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置 - Google Patents

逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な装置を用いて、逆浸透膜濃縮水からシリカを飽和濃度以下まで除去し、逆浸透膜濃縮水ループにおけるシリカスケールの発生を効果的に防止することができる逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置を提供する。
【解決手段】逆浸透膜装置により逆浸透膜供給水を逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水に分離し、逆浸透膜濃縮水を原水槽に返送する経路の途中に、シリカゲル、珪藻土及び火山岩質ガラスからなる群から選ばれる多孔質シリカ含有シードを充填したシリカ除去手段を設置してなることを特徴とする逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、簡単な装置を用いて、逆浸透膜濃縮水からシリカを飽和濃度以下まで除去し、逆浸透膜濃縮水ループにおけるシリカスケールの発生を効果的に防止することができる逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
逆浸透膜は、純水製造装置における被処理水中の不純物を除去する手段として広く用いられている。被処理水を逆浸透膜に通水すると、不純物濃度が低下した透過水が得られるとともに、除去された不純物が濃縮水中に濃縮される。例えば、逆浸透膜分離器を2基直列で用いて2段処理した透過水を、電気透析器で処理する純水処理装置が提案され、シリカ濃度が、原水21ppm、第1逆浸透膜透過水1.5ppm、第2逆浸透膜透過水0.019ppmと低下する例が示されている(特許文献1)。原水から除去されたシリカは、逆浸透膜濃縮水中に蓄積され、その濃度が飽和濃度を超えると、シリカスケールとして逆浸透膜濃縮水ループ中の配管などに析出し、さまざまな障害を引き起こす。
このために、逆浸透膜濃縮水中に蓄積する不純物を晶析などにより除去する試みがなされている。例えば、塩類を含む原水の脱塩処理において、塩類の濃縮率を上げて塩類の処理を容易に行うことができる水処理方法として、逆浸透膜装置により分離された濃縮水を透過膜装置でろ過し、透過膜装置の濃縮水を晶析槽に導入し、シリカ粒子の添加などの晶析促進手段により処理する方法が提案されている(特許文献2)。しかし、この方法では、シリカの晶析は常温常圧では進行しにくいので、効率が悪いという問題がある。すなわち、シリカを晶析により除去するには限界があった。
このために、晶析とは原理が異なる簡単な装置を用いて、逆浸透膜濃縮水からシリカを飽和濃度以下まで除去し、逆浸透膜濃縮水ループにおけるシリカスケールの発生を効果的に防止することができる逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置が求められていた。
ところで、本発明者らは、簡単な装置を用いて、シリカ含有水より効果的にシリカを除去し、冷却水系やボイラ水系などのシリカスケール発生を防止することができるシリカ除去装置として、シリカ含有水の流入口と処理水の流出口を有し、シリカゲル粒子が充填されたカラムを備えたシリカ除去装置を提案した(特許文献3)。この装置を用いることにより、シリカ含有水中のシリカをシリカゲル粒子の表面に吸着及び重合させて、水中のシリカ濃度を低下させ、効果的にシリカスケールの発生を防止することが可能となったが、逆浸透膜濃縮水の処理に充分に対応したものではなかった。
【特許文献1】
特開平2−40220号公報(第2頁、第5頁)
【特許文献2】
特開平10−137757号公報(第2頁、第4頁)
【特許文献3】
特開2001−149952号公報(第2頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、簡単な装置を用いて、逆浸透膜濃縮水からシリカを飽和濃度以下まで除去し、逆浸透膜濃縮水ループにおけるシリカスケールの発生を効果的に防止することができる逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、逆浸透膜濃縮水ループの途中に、非晶質の多孔質シリカ含有除去剤を充填したシリカ除去手段を設置して通水することにより、逆浸透膜濃縮水中のシリカを効果的に除去し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)逆浸透膜装置により逆浸透膜供給水を逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水に分離し、逆浸透膜濃縮水を原水槽に返送する経路の途中に、シリカゲル、珪藻土及び火山岩質ガラスからなる群から選ばれる多孔質シリカ含有除去剤を充填したシリカ除去手段を設置してなることを特徴とする逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置、
(2)多孔質シリカ含有除去剤の平均粒径が、0.1〜0.5mmである第1項記載の逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置、
(3)シリカ除去手段の前に、さらに逆浸透膜濃縮水のpHを6.5〜9に調整する手段を有する第1項記載の逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置、及び、
(4)多孔質シリカ含有除去剤が、中性又は酸性の水に浸漬後充填されたものである第1項又は第2項記載の逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(5)逆浸透膜供給水のpHを9.5〜11に調整する手段を有する第1項記載の逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置、及び、
(6)複数個のシリカ除去手段を、直列多段に有する第1項記載の逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置、
を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置は、逆浸透膜装置により逆浸透膜供給水を逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水に分離し、逆浸透膜濃縮水を原水槽に返送する経路の途中に、シリカゲル、珪藻土及び火山岩質ガラスからなる群から選ばれる多孔質シリカ含有除去剤を充填したシリカ除去手段を設置してなる装置である。多孔質シリカ含有除去剤の平均粒径は、0.1〜0.5mmであることが好ましい。逆浸透膜供給水は、pH調整手段により、pHを9.5〜11に調整することが好ましい。シリカ除去手段に通水する逆浸透膜濃縮水は、pH調整手段により、pHを6.5〜9に調整することが好ましい。シリカ含有除去剤は、中性又は酸性の水に浸漬したのち、シリカ除去手段に充填することが好ましい。
図1は、本発明のシリカ除去装置の一態様の工程系統図である。本発明装置においては、原水槽1に貯留された原水を、酸を加えてpH5〜6に調整して脱炭酸塔に送って脱炭酸し、次いで、軟化装置3に送り、原水中に含まれるカルシウム、マグネシウムなどの硬度成分を除去することが好ましい。原水中の硬度成分を除去することにより、逆浸透膜の汚染を防ぎ、透過水量を維持し、膜の使用期間を延長することができる。使用する軟化装置としては、例えば、Na型強酸性カチオン交換樹脂充填塔などを挙げることができる。
軟化装置から流出する軟化水は、pH調整手段によりアルカリを添加し、pHを9.5〜11に調整したのち、逆浸透膜装置4に供給することが好ましい。逆浸透膜供給水のpHを9.5〜11に調整することにより、水中のシリカをケイ酸イオンに変えて溶解度を上げることにより、逆浸透膜における阻止率を高めることができる。逆浸透膜供給水のpHが9.5未満であると、シリカの阻止率向上効果が十分に発現しないおそれがある。逆浸透膜供給水のpHが11を超えると、逆浸透膜の劣化が速められるおそれがある。
【0006】
本発明装置に用いる逆浸透膜は、耐アルカリ性膜であることが好ましい。逆浸透膜装置の型式に特に制限はなく、例えば、平面膜モジュール、スパイラルモジュール、管型モジュール、中空糸モジュールなどを挙げることができる。逆浸透膜装置に供給された水は、シリカ、ナトリウム、カリウム、塩化物イオン、硫酸イオン、炭酸イオンなどの不純物が除去された逆浸透膜透過水と、これらの不純物が濃縮された逆浸透膜濃縮水に分離される。
本発明装置においては、シリカ除去手段5の前に設けたpH調整手段により、逆浸透膜濃縮水のpHを6.5〜9に調整することが好ましい。アルカリ性の逆浸透膜濃縮水のpHを6.5〜9に調整することにより、シリカの溶解度を下げて一旦過飽和状態とし、シリカ除去手段において、シリカを調整pHにおける飽和濃度まで除去することができる。調整pHが6.5未満であると、反応速度が遅くなり、シリカ除去率が著しく低下するおそれがある。調整pHが9を超えると、シリカの溶解度が十分に低下せず、シリカ除去手段におけるシリカの除去量が減少するおそれがある。
【0007】
本発明装置においては、シリカ除去手段に、シリカゲル、珪藻土及び火山岩質ガラスからなる群から選ばれる非晶質の多孔質シリカ含有除去剤を充填する。本発明装置に用いるシリカゲルに特に制限はなく、天然シリカゲル、合成シリカゲルのいずれをも用いることができ、また、組成式SiO・nHOで表されるシリカゲルの外に、Alを含有するシリカアルミナ質ゲルや、ホワイトカーボンと呼ばれる無水ケイ酸、含水ケイ酸なども用いることができる。また、化学修飾されていない通常のシリカゲルの外に、メチル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基、フェニル基などの炭化水素基で化学修飾されたシリカゲル、アミノ基、アミノプロピル基、第四級アンモニウム基、スルホン酸基などのイオン交換基などで化学修飾されたシリカゲルなども用いることができる。合成シリカゲルは、ケイ酸ナトリウムの水溶液を無機酸により中和し、析出した沈殿を水洗、乾燥することにより得ることができるが、乾燥用やクロマトグラフ用として市販されているシリカゲルを用いることもできる。シリカゲルの空隙率は、通常40〜60容量%である。
本発明装置に用いる珪藻土に特に制限はなく、例えば、天然に産したままの未精製品、天然の珪藻土を焼成した焼成品、天然の珪藻土を希塩酸で処理したのち、水洗、乾燥した精製品などを挙げることができる。珪藻土は、SiO含有量85〜95重量%、空隙率80〜85容量%の多孔質である。本発明装置に用いる火山岩質ガラスは、真珠岩、黒曜岩、松脂岩、流紋岩、ネバダ岩、リソイダイトなどのガラス質のアルミノケイ酸塩である。火山岩質ガラスは、SiO含有量70〜76重量%である。
【0008】
本発明装置に用いる多孔質シリカ含有除去剤の形状に特に制限はないが、破砕型又は球状に成形された除去剤を好適に用いることができる。破砕型の除去剤は、例えば、火山岩質ガラスを破砕することにより得ることができる。球状に成形された除去剤は、例えば、シリカゲルの製造工程中に球状に成形することができ、あるいは、珪藻土を球状に成形することができる。
本発明装置において、多孔質シリカ含有除去剤を充填したシリカ除去手段は、除去剤が流動する流動床式上向流装置、除去剤をカラムに充填した固定床式下向流装置又は固定床式上向流装置のいずれともすることができる。
本発明装置に用いる多孔質シリカ含有除去剤の平均粒径は、0.1〜0.5mmであることが好ましく、0.2〜0.4mmであることがより好ましい。球状でない除去剤の粒径は、同一体積を有する球状の除去剤の粒径として求める。除去剤の平均粒径が0.1〜0.5mmであると、流動床式上向流シリカ除去手段においては、沈降速度が適度に大きく、良好なシリカ除去性能を有するので、通水速度を大きくして、装置を小型化することができる。また、除去剤の平均粒径が0.1〜0.5mmであると、固定床式シリカ除去手段においては、ろ過抵抗が小さく、良好なシリカ除去性能を有するので、通水速度を大きくして、装置を小型化することができる。固定床式シリカ除去手段において、球状の除去剤を使用すると、ろ過抵抗が小さいのでより好ましい。
【0009】
本発明装置においては、シリカ除去手段に通水する逆浸透膜濃縮水のpHを6.5〜9に調整することが好ましく、pHを6.8〜9に調整することがより好ましい。pHが6.5未満であると、多孔質シリカ含有除去剤の表面の解離が小さくなり、シリカの吸着力が低下するおそれがある。pHが9を超えると、シリカの飽和溶解度が上昇し、シリカ除去性能が低下するおそれがある。逆浸透膜濃縮水のpHを9.3に調整すると、現実にシリカ除去性能が低下する。
本発明装置において、シリカ除去手段に通水する逆浸透膜濃縮水のpHを6.5〜9に調整することにより、シリカの飽和溶解度を下げて、シリカ除去手段の出口のシリカ濃度を低下させ、シリカ除去能を高めることができる。すなわち、シリカ除去手段は、過飽和状態のシリカを除去して飽和近くまで低下させる機能を有するが、逆浸透膜濃縮水ではシリカはそのままでは飽和濃度以下であるので、そのpHをコントロールすることにより過飽和状態として、シリカ除去性能を向上させるのである。
本発明装置においては、複数個のシリカ除去手段を、直列多段に設けることができる。直列多段に配置したシリカ含有除去剤を充填したシリカ除去手段は、メリーゴーラウンド方式で運転することが好ましい。メリーゴーラウンド方式では、最前段のシリカ除去手段の出口のシリカ濃度を測定し、シリカ除去性能が失われたとき、最前段のシリカ除去手段を弁の切り替えなどにより系から外し、充填した多孔質シリカ含有除去剤を新品に交換したのち、最後段のシリカ除去手段となるように弁を切り替えることができる。メリーゴーラウンド方式を採用することにより、多孔質シリカ含有除去剤の能力を最大限に利用して処理コストを低減し、除去剤交換頻度を減少して作業効率を向上するとともに、シリカ除去性能を安定して、一定したシリカ除去率を維持することができる。
多孔質シリカ含有除去剤のシリカ除去性能は、使用期間が長くなると低下するために、目的とするシリカ除去率を得るためには、シリカ除去性能が残っていても、除去速度が低下した時点で新品に交換する必要があった。シリカ除去手段を直列多段に設け、メリーゴーラウンド方式で運転することにより、シリカ除去手段の能力を使い切ることができる。シリカ除去手段の交換時期は、最前段のシリカ除去手段の出口のシリカ濃度を測定して判断することができ、あるいは、一定の通水量を処理した後とすることもできる。
【0010】
本発明装置において、シリカ除去手段は、通水を上向流と下向流に切り替え可能なシリカ除去手段とすることができる。通水方向を切り替えることにより、カラム上部に堆積した汚れによる圧損の上昇を防止することができる。通水方向の切り替え時期は、差圧計により制御することができ、あるいは、タイマーにより制御することもできる。
本発明装置においては、多孔質シリカ含有除去剤を、中性又は酸性の水に浸漬したのち、シリカ除去手段に充填することが好ましい。中性又は酸性の水のpHは、1〜7であることが好ましく、2〜5であることがより好ましい。乾燥状態で多孔質シリカ含有除去剤をシリカ除去手段に充填したのち通水すると、充填作業の際に粉塵が発生する、通水直後に水和熱で温度が上昇する、多孔質シリカ含有除去剤の細孔内の気泡が抜けるのに時間がかかり、充填直後のシリカ除去率が低いなどの問題が生ずる。多孔質シリカ含有除去剤を水に浸漬したのちシリカ除去手段に充填することにより、これらの問題が解消される。また、多孔質シリカ含有除去剤を酸性の水に浸漬したのちシリカ除去手段に充填すると、表面の変質、劣化を抑えることができる等の理由により、高いシリカ除去率が得られる。
水中のシリカを除去するために、石英などの結晶性シリカを種晶として水と接触させると、常温常圧では種晶の表面にシリカが吸着するものの結晶の成長はおこらず、シリカ除去効果が充分でない。本発明装置に用いる多孔質シリカ含有除去剤は非晶質であり、空隙率が大きく、逆浸透膜濃縮水に含まれるシリカは、除去剤内の細孔に取り込まれ、シラノール基間の重合反応により細孔の表面に析出するので、多量のシリカが析出しても除去剤の体積はほとんど変化することがない。したがって、多孔質シリカ含有除去剤をカラムに充填して、下向流で安定して運転を続けることができる。
【0011】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
図1に示す逆浸透膜法(High Alkali Separation Reverse Osmosis)装置を用いて、逆浸透膜濃縮水中のシリカを除去しつつ、240時間の運転を行った。この装置は、容量20mの原水槽1、原水のpHを5.5に調整する酸添加装置、脱炭酸塔2、Na型強酸性カチオン交換樹脂10mを充填した軟化装置3、軟化装置から流出する軟化水のpHを10に調整するアルカリ添加装置、逆浸透膜装置[栗田工業(株)、KROA−2032]4、逆浸透膜濃縮水のpHを7に調整する酸添加装置、あらかじめpH5の希塩酸に浸漬した多孔質シリカ含有除去剤[富士シリシア化学(株)、フジシリカゲルID破砕品、40メッシュ通過]750Lを充填した内径1,000mm、高さ1,000mmのシリカ除去カラム5を備えている。
活性炭処理で脱塩素した水道水に、塩化カルシウム、重炭酸ナトリウム及びケイ酸3号(ケイ酸ナトリウム)を溶解して、カルシウム硬度40mgCaCO/L、Mアルカリ度50mgCaCO/L、シリカ濃度50mgSiO/L、pH7の合成水を調製し、凝集沈殿したのち、原水として用いた。
原水槽に原水18.0mを仕込み、通水速度7.5m/hで送り出し、塩酸を添加してpH5.5に調整して脱炭酸塔に通水し、脱炭酸塔の流出水を軟化装置に通水するとともに、原水槽内の水量が常に18.0mを保つように、原水を補給した。軟化装置から流出する軟化水に、水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH10に調整し、温度25℃、圧力1MPaで逆浸透膜装置に供給し、回収率66.7容量%で運転して、透過水5.0m/hと濃縮水2.5m/hを得た。逆浸透膜透過水のシリカ濃度は2mgSiO/Lであり、濃縮水のシリカ濃度は200mgSiO/Lであった。濃縮水に塩酸を加えてpHを7に調整し、シリカ除去カラムにSV2h−1で上向流で送り込んだ。カラム中の多孔質シリカ含有除去剤は、固定床の状態を保っていた。シリカ除去カラムから流出する水のシリカ濃度は、100mgSiO/Lであった。シリカ除去カラムから流出する水は、すべて原水槽に返送した。この結果として得られた原水供給量は、5.0m/hであった。
240時間の運転中、逆浸透膜透過水のシリカ濃度、シリカ除去カラム流出水のシリカ濃度は一定の値を保ち、逆浸透膜濃縮水を系外に排出することなく、原水の全量を逆浸透膜透過水として回収することができた。
比較例1
軟化装置の流出水と逆浸透膜濃縮水のpH調整を行わず、逆浸透膜濃縮水をシリカ除去カラムに通水せず、逆浸透膜濃縮水の一部を系外に排出することにより、逆浸透膜濃縮水のシリカ濃度を200mgSiO/Lに維持した以外は、実施例1と同様にして、240時間の運転を行った。
原水槽から軟化装置への水の供給量7.5m/h、逆浸透膜濃縮水の原水槽への返送量2.5m/h、逆浸透膜濃縮水の系外への排出量1.25m/h、逆浸透膜透過水量3.75m/hとしたとき、逆浸透膜濃縮水のシリカ濃度200mgSiO/Lを維持することができた。原水の75容量%が、逆浸透膜透過水として回収された。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な装置を用いて、逆浸透膜濃縮水からシリカを飽和濃度以下まで除去し、逆浸透膜濃縮水ループにおけるシリカスケールの発生を効果的に防止し、逆浸透膜濃縮水を系外に排出することなく、原水の全量を逆浸透膜透過水とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のシリカ除去装置の一態様の工程系統図である。
【符号の説明】
1 原水槽
2 脱炭酸塔
3 軟化装置
4 逆浸透膜装置
5 シリカ除去手段

Claims (4)

  1. 逆浸透膜装置により逆浸透膜供給水を逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水に分離し、逆浸透膜濃縮水を原水槽に返送する経路の途中に、シリカゲル、珪藻土及び火山岩質ガラスからなる群から選ばれる多孔質シリカ含有除去剤を充填したシリカ除去手段を設置してなることを特徴とする逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置。
  2. 多孔質シリカ含有除去剤の平均粒径が、0.1〜0.5mmである請求項1記載の逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置。
  3. シリカ除去手段の前に、さらに逆浸透膜濃縮水のpHを6.5〜9に調整する手段を有する請求項1記載の逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置。
  4. 多孔質シリカ含有除去剤が、中性又は酸性の水に浸漬後充填されたものである請求項1又は請求項2記載の逆浸透膜濃縮水のシリカ除去装置。
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