【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物分解方式の生ごみ処理機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来から微生物分解方式の生ごみ処理機が知られており、現在主流となっている生ごみ処理機は、木質チップのような処理材と生ごみを好気条件下で混合させ、好気性微生物により分解処理をおこなうようになっている。
【０００３】
このような好気分解方式の立ち上げには一般的に処理材の水分が４０％〜６０％の高含水率状態のものが使用される。これは十分な水分条件のもと、酸素、温度、栄養が好適であれば好気性菌は著しく増殖し、早期に安定した微生物相を形成することができるからである。この好気分解方式では高い分解効率化を得ることができる。
【０００４】
しかしながら、アルカリ性・好気分解方式では、以下のような問題が生じる。
【０００５】
▲１▼ 有機物の分解が活発であるほど、分解に伴って多くのガスが発生する。特に好気性分解は一般にアルカリ域で行われるため、タンパク質の分解により多量のアンモニアが放出されることがある。
【０００６】
▲２▼ 過大量の生ごみやご飯など糖類を多く含む生ごみが多量に投入されたような場合には、一時的に有機酸が大量発生してｐＨが酸性領域まで急低下することがあり、好気性菌の活性が失われてしまうことがある。
【０００７】
▲３▼ 上記のような急激な好気性菌の失活は他の腐敗菌の増殖を招き、悪性発生の原因となる。
【０００８】
好気性分解処理では、その中心的な働きをなす菌の至適ｐＨは７．０〜９．５の範囲にあるため、処理材のｐＨをアルカリ領域に維持することが重要である。
このため、上述したようなｐＨの低下は処理能力に対して重大な影響をおよぼすことになる。
【０００９】
一方、上記のアルカリ領域で行う微生物分解方式の欠点を解決する手段として、酸性領域で生ごみを分解する方法（酸性分解法）がある。（例えば特許文献１、特許文献２、特許文献３参照）
この酸性分解法ではアンモニアガスの発生が抑制されるので、マイルドな分解臭が得られ、また、分解が酸性状態で行われるので過大量の生ごみや糖質を多く含む生ごみが多量に投入された場合でもｐＨ変動が生じず、処理安定性が良いものである。この酸性分解法では、酸性状態を維持するため代謝産物として乳酸などの有機酸を産出する微生物を主に利用することになる。特に、強い腐敗臭を発生することなく、しかも好気的雰囲気でも増殖できる通気嫌気性菌を利用することが有用である。
【００１０】
しかしながら、酸性分解で主に利用する通気嫌気性菌は一般に呼吸鎖を有しているので好気性（好アルカリ性）の分解菌に比べて増殖速度が劣り、このため、微生物相の安定していない運転開始時などでは好気性菌との増殖競争に敗れ、好気性菌の産出する多量のアンモニアによりｐＨが上昇し、酸性状態を維持できなくなることが多いという問題がある。
【００１１】
【特許文献１】
特開平１０−１７４５９２号公報
【特許文献２】
特開平１１−２９９４８０号公報
【特許文献３】
特開平７−２７５３３３号公報
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、アンモニアを中心とする不快臭が少なく、ごみの過大投入や成分に偏りのあるごみの投入などに対して、安定した処理能力を維持でき、また、堆肥や肥料としての効果を向上させることができ、また、脱臭効率を上げることができる生ごみ処理機を提供することを課題とするものである。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る生ごみ処理機は、微生物分解方式の生ごみ処理機において、処理槽１へ充填する処理材２の水分が５％以上、４０％以下の低含水率状態で且つｐＨが３以上、７未満の酸性状態で運転を開始して好酸性の通性嫌気性菌を主体とする微生物相を形成することを特徴とするものである。このように処理槽１に充填する処理材２の水分を５％以上、４０％以下の低含水率状態とし、更にｐＨを３以上、７未満の酸性状態とすることで、このような環境で増殖可能な微生物を限定でき、また、酸性なので、好気性細菌（好アルカリ性菌）の活性は自ずと低下するものであり、一方、好酸性の酸性分解菌（通性嫌気性菌）に対しては有利な条件となるので、増殖速度の遅さを補うことができ、これらの理由により酸性分解菌が運転開始段階から安定して増殖できる環境を作ることができるものであり、これら酸性分解菌を主体とする酸性分解状態が得られるものである。
【００１４】
また、処理槽１に栄養剤を投入することが好ましい。このように栄養剤を投入することで、処理材２の栄養価が高まり堆肥や肥料としての効果を向上させることができる。
【００１５】
ここで、栄養剤がｐＨ調整剤を兼ねていることが好ましい。このように栄養剤がｐＨ調整剤を兼ねていることで、ｐＨ調整剤と栄養剤とを別々に投入する必要がなく、効果的である。
【００１６】
また、処理槽１に排気経路３を設け、この排気経路３に中性ガス又は酸性ガスを脱臭するための脱臭器４を設けると共に、処理槽１内に酸性又は中性の吸着材１５を投入することが好ましい。このような構成とすることで、処理槽１内に投入した酸性又は中性の吸着材１５によりアルカリ性ガスを優先に吸着することができ、吸着されなかった中性ガス又は酸性ガスを排気経路３の脱臭器４で脱臭することができて脱臭効率を上げることができる。
【００１７】
また、酸性又は中性の吸着材１５として添着活性炭又は疎水性ゼオライトを用いることが好ましい。これにより、処理槽１内に投入した添着活性炭又は疎水性ゼオライトによりアルカリ性ガスを効果的に優先に吸着することができるものである。
【００１８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【００１９】
図１には本発明の生ごみ処理機５が示してある。生ごみ処理機５には上部に開閉自在な蓋６を設けたケース７内に処理槽１が内装してあり、処理槽１内には木質チップなどの処理材２が充填してあり、処理槽１内にはこの処理材２と生ごみを混合するための攪拌手段８が設けてある。攪拌手段８は攪拌モータ９により回転するようになっている。更に、処理槽１には処理材２を加熱するためのヒータ１３が設けてあり、また、処理材２の水分検知を行うための水分検知手段１０が設けてある。生ごみ処理機５には処理槽１に外気を給気する給気経路１１と、処理槽１からの排気をする排気ファン１２を備えた排気経路３が設けてある。
【００２０】
上記水分検知手段１０により処理槽１内の処理材２の水分を検知し、この水分検知手段１０により検知された値を基にヒータ１３を制御部（図示せず）により制御することで、酸性分解に適する水分１５〜４０％の範囲内に維持するようになっている。また、排気ファン１２の運転により常時通気し、ヒータ１３の制御により温度範囲を３０〜６０℃（好ましくは３０〜４５℃）とする。
【００２１】
ここで、本発明においては、生ごみ処理機５の運転開始に当たって、処理槽１内に充填する木質チップのような処理材２として運転開始時に水分５％以上、４０％以下の低含水率状態としたものを用いるものであり、更に、酸（例えば、乳酸やくえん酸などの有機酸）または酸性のｐＨ緩衝材（例えば、りん酸二水素カリウムなど）を添加することにより処理材２のｐＨを３以上、７未満の酸性状態に調整する。このように処理槽１へ充填する処理材２の水分が５％以上、４０％以下の低含水率状態で且つｐＨが３以上、７未満の酸性状態で運転を開始して好酸性の通性嫌気性菌を主体とする微生物相を形成することに本発明の特徴がある。
【００２２】
このような低水分状態で、かつ酸性状態であるような環境で増殖できる細菌は限定され、特に、至適ｐＨがアルカリ域にある大多数の好気性分解菌の増殖を抑制できる。一方、好酸性の酸性分解菌に対しては有利な条件となるので、好気性菌に比べて遅い増殖速度を補うことができるのである。しかも、排気ファン１２の運転により常時通風が行われ、好気的雰囲気が維持されているので、腐敗菌などの偏性嫌気性菌の増殖は抑制され、好酸性の通性嫌気性菌を主体とする菌相が形成されることになる。
【００２３】
好酸性の通性嫌気性菌の生成する有機酸（乳酸など）により、生ごみの処理を続けても処理材２のｐＨは酸性領域を維持できるものであり、酸性状態とすることで、雑菌の繁殖が抑制され、アンモニアの放出が抑制されることになる。更に、好気雰囲気により偏性嫌気性菌の繁殖を防ぎ、腐敗臭の発生も生じがたくなり、生ごみ処理機５からの発生臭気を低減できるものである。
【００２４】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
【００２５】
上記のように、処理槽１へ充填する処理材２の水分が５％以上、４０％以下の低含水率状態で且つｐＨが３以上、７未満の酸性状態で運転を開始して好酸性の通性嫌気性菌を主体とする微生物相を形成することにより、酸性分解菌により酸性分解をして生ごみを処理するようなものにおいて、処理槽１に栄養剤を投入することに本実施形態の特徴がある。
【００２６】
すなわち、上記のような酸性分解方式の生ごみ処理機５においては処理槽１内で処理された処理材２は、処理材２中に栄養素である窒素を多く含み、堆肥としての栄養価が高いものである。そこで、本発明においては、更にリンやカリウム等の栄養素を処理槽１に投入することで、処理材２の栄養価が更に高くなり、堆肥及び肥料としての効果が更に大きくなるものである。ここで、栄養剤が処理材のｐＨを酸性に維持できる調整剤であれば、ｐＨ調整剤とは別に栄養剤を投入しなくても栄養価を高くできて効果的である。特に、弱酸性を考慮したｐＨ調整剤を兼ねた栄養剤として、リン酸２水素カリウム、リン酸２水素カルシウム、リン酸２水素ナトリウム、リン酸２水素アンモニウム、リン酸水素マグネシウム等の塩を挙げることができる。
【００２７】
そして、酸性分解方式の生ごみ処理機５において栄養剤を投入され処理槽１内で処理された処理材２は、処理槽１から取り出して堆肥や肥料として利用するものである。
【００２８】
次に、処理材（乾燥重量５ｋｇ、ｐＨ５．９）に対して、栄養剤（リン酸２水素カリウム）１００ｇを投入した場合の肥料分析を実施した結果を下記の表１に示す。
【００２９】
下記の表１において明らかなように、ｐＨ調整剤として緩衝機能を有する一方、リン酸・カリ量の上昇が認められた。
【００３０】
【表１】
【００３１】
次に、本発明の更に他の実施形態を説明する。
【００３２】
上記のように、処理槽１へ充填する処理材２が水分が５％以上、４０％以下の低含水率状態で且つｐＨが３以上、７未満の酸性状態で運転を開始して好酸性の通性嫌気性菌を主体とする微生物相を形成することにより、酸性分解菌により酸性分解をして生ごみを処理するようなものにおいて、排気経路３に酸性ガスを脱臭するための脱臭器４を設けると共に、処理槽１内に酸性又は中性の吸着材１５を投入することに本発明の特徴がある。
【００３３】
しかして、上記酸性分解方式においては処理槽１から酢酸等の酸性ガス、硫化メチル等の中性ガスが発生する。また、生ごみ自体からわずかながらアンモニア等のアルカリ性ガスが発生する。このため、本実施形態においては、図２に示すように、排気経路３に酸性ガスを脱臭するための脱臭器４を設けるだけでなく、処理槽１内に直接酸性又は中性の吸着材１５を投入することで、酸性又は中性の吸着材１５によりアルカリ性ガスを優先に吸着し（また、中性ガスも一部吸着し）、吸着されなかった酸性ガスと中性ガスのみを排気経路３に設けた酸性ガスを脱臭するための脱臭器４で脱臭するものである。これにより、アルカリ性ガス、酸性ガスというようにガスの種類に応じて別々に効率的に脱臭でき、脱臭効率を上げることができると共に排気経路３における脱臭器４の配置スペースが小さくなるものである。
【００３４】
ここで、処理槽１内に投入する吸着材１５として、処理材２が酸性であるためアルカリ性の吸着材は酸性分解状態を不安定にする要因となるため投入することができず、そこで、本実施形態においては、酸性あるいは中性の吸着材１５を処理槽１内に投入するものであり、この処理槽１内に投入する吸着材１５としては添着活性炭又は疎水性ゼオライトが好ましい。
【００３５】
一方、排気経路では酸性、中性、アルカリ性の吸着材のいずれも設置可能であるが、処理槽１内で上記のようにアルカリ性ガスが除去されるため、中性の吸着材、アルカリ性の吸着材を設置するのが効率的であり、排気経路３に設置する吸着材としてアルカリ添着炭やノーマル活性炭を用いるのが好ましいものである。
なお、排気経路３の脱臭方法として排気経路３に吸着材を備えた脱臭器４を設けた例で説明したが、処理槽１内に添着活性炭又は疎水性ゼオライトを投入することに加え、上記排気経路３に触媒脱臭やオゾン脱臭の脱臭器を設けるようにしてもよく、この場合も脱臭効率を上げることができるものである。
【００３６】
なお、また、処理槽１へ充填する処理材２が水分が５％以上、４０％以下の低含水率状態で且つｐＨが３以上、７未満の酸性状態で運転を開始して好酸性の通性嫌気性菌を主体とする微生物相を形成することにより、酸性分解菌により酸性分解をして生ごみを処理するに当たって、処理槽１に栄養剤を投入するものにおいて、脱臭のために排気経路３に酸性ガスを脱臭するための脱臭器４を設けると共に、処理槽１内に添着活性炭又は疎水性ゼオライトを投入するようにしてもよいものである。
【００３７】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項１記載の発明にあっては、微生物分解方式の生ごみ処理機において、処理槽へ充填する処理材の水分が５％以上、４０％以下の低含水率状態で且つｐＨが３以上、７未満の酸性状態で運転を開始して好酸性の通性嫌気性菌を主体とする微生物相を形成するので、好酸性の通性嫌気性菌を主体とする微生物が増殖可能な環境をつくることができ、また、酸性なので、好気性細菌（好アルカリ性菌）の活性が低下し、好酸性の通性嫌気性菌（酸性分解菌）に対しては有利な条件となって、増殖速度の遅さを補うことができ、これらの通性嫌気性菌を主体とする酸性分解状態が得られるものであり、このような酸性分解状態により大量のアンモニアガスの発生がなく、雑菌の繁殖が抑制されるものであり、また、生ごみの過大投入や偏りがあるごみの投入など負荷変動に対して、安定したｐＨを維持できるものであり、更に、窒素成分をアンモニアガスとして放出しないので、残さの堆肥としての有効性も高いものである。
【００３８】
また、請求項２記載の発明にあっては、上記請求項１記載の発明の効果に加えて、処理槽に栄養剤を投入するので、処理材の栄養価が高まり、堆肥及び肥料としての効果が向上するものである。特に、リン酸塩を投入することで、不足している栄養素のリンを補うことができて栄養価の高い堆肥及び肥料として使用できるものである。
【００３９】
また、請求項３記載の発明にあっては、上記請求項２記載の発明の効果に加えて、栄養剤がｐＨ調整剤を兼ねているので、ｐＨ調整剤と栄養剤を別々に投入する必要がなく、効果的である。
【００４０】
また、請求項４記載の発明にあっては、上記請求項１乃至請求項３のいずれかに記載の発明の効果に加えて、処理槽に排気経路を設け、この排気経路に中性ガス又は酸性ガスを脱臭するための脱臭器を設けると共に、処理槽内に酸性又は中性の吸着材を投入するので、処理槽内に投入した酸性又は中性の吸着材によりアルカリ性ガスを優先に吸着することができ、吸着されなかった中性ガス又は酸性ガスを排気経路の脱臭器で脱臭することができて脱臭効率を上げることができ、また、排気経路における脱臭器の配置スペースが小さくなるものである。
【００４１】
また、請求項５記載の発明にあっては、上記請求項４記載の発明の効果に加えて、酸性又は中性の吸着材として添着活性炭又は疎水性ゼオライトを用いるので、処理槽内に投入した添着活性炭又は疎水性ゼオライトによりアルカリ性ガスを効果的に優先に吸着することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の生ごみ処理機の一実施形態の概略構成図である。
【図２】同上の生ごみ処理機の他の実施形態の概略構成図である。
【符号の説明】
１ 処理槽
２ 処理材
３ 排気経路
４ 脱臭器
１５ 吸着材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a garbage disposer of a microbial decomposition type.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a biodegradable garbage disposer has been known, and currently the main garbage disposer is configured to mix a processing material such as wood chips and garbage under aerobic conditions to produce aerobic microorganisms. To perform a decomposition process.
[0003]
For starting up such an aerobic decomposition system, a material having a high water content of 40% to 60% is generally used. This is because, under sufficient water conditions, if oxygen, temperature, and nutrition are suitable, aerobic bacteria remarkably grow and a stable microflora can be formed at an early stage. In this aerobic decomposition method, high decomposition efficiency can be obtained.
[0004]
However, the alkaline / aerobic decomposition method has the following problems.
[0005]
{Circle around (1)} The more active the decomposition of organic matter, the more gas is generated along with the decomposition. In particular, since aerobic decomposition is generally performed in an alkaline region, a large amount of ammonia may be released due to protein decomposition.
[0006]
(2) When a large amount of garbage containing a large amount of garbage such as garbage or rice is thrown in in large quantities, a large amount of organic acid is generated temporarily, and the pH may drop rapidly to the acidic range. However, the activity of aerobic bacteria may be lost.
[0007]
{Circle around (3)} The rapid inactivation of aerobic bacteria as described above causes the proliferation of other putrefactive bacteria and causes malignancy.
[0008]
In the aerobic decomposition treatment, since the optimum pH of the bacterium which plays a central role is in the range of 7.0 to 9.5, it is important to maintain the pH of the treatment material in the alkaline region.
For this reason, a decrease in pH as described above has a significant effect on throughput.
[0009]
On the other hand, as a means for solving the above-mentioned disadvantages of the microbial decomposition method performed in an alkaline region, there is a method of decomposing garbage in an acidic region (acid decomposition method). (See, for example, Patent Document 1, Patent Document 2, and Patent Document 3)
In this acidic decomposition method, the generation of ammonia gas is suppressed, so that a mild decomposition odor is obtained.In addition, since decomposition is performed in an acidic state, a large amount of garbage or garbage containing a large amount of saccharide is thrown in. In this case, the pH does not fluctuate and the processing stability is good. In this acidic decomposition method, a microorganism that produces an organic acid such as lactic acid as a metabolite is mainly used to maintain an acidic state. In particular, it is useful to use a ventilated anaerobic bacterium that does not generate a strong putrefaction odor and that can grow even in an aerobic atmosphere.
[0010]
However, aerobically anaerobic bacteria used mainly for acid degradation generally have a respiratory chain, so their growth rate is lower than that of aerobic (alkaliphilic) degrading bacteria, and therefore, the microflora is not stable. At the start of operation and the like, there is a problem in that the competition for growth with aerobic bacteria is lost, the pH is increased by a large amount of ammonia produced by the aerobic bacteria, and the acid state cannot often be maintained.
[0011]
[Patent Document 1]
JP-A-10-174592 [Patent Document 2]
JP-A-11-299480 [Patent Document 3]
JP-A-7-275333
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above points, there is little unpleasant odor mainly ammonia, and can be maintained a stable processing capacity against excessive input of garbage or input of garbage with a biased component. It is another object of the present invention to provide a garbage disposer capable of improving the effect as a compost or a fertilizer and improving deodorizing efficiency.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, a garbage disposer according to the present invention is a garbage disposer of a microbial decomposition type, wherein the water content of the treatment material 2 filled in the treatment tank 1 is 5% or more and 40% or less. In this state, the operation is started in an acidic state having a pH of 3 or more and less than 7 to form a microflora mainly composed of acidophilic facultative anaerobic bacteria. By setting the water content of the processing material 2 to be filled in the processing tank 1 to a low water content of 5% or more and 40% or less, and further to an acidic state of pH 3 or more and less than 7, in such an environment, It is possible to limit the number of microorganisms that can proliferate, and because it is acidic, the activity of aerobic bacteria (alkalophilic bacteria) is naturally reduced. On the other hand, it is against acidolytic acid-degrading bacteria (facultative anaerobic bacteria). Advantageous conditions make it possible to compensate for the slow growth rate and, for these reasons, create an environment in which the acid-degrading bacteria can grow stably from the start of operation. An acid-decomposed state as a main component is obtained.
[0014]
Further, it is preferable to feed a nutrient into the treatment tank 1. By feeding the nutrient in this way, the nutritional value of the treatment material 2 is increased, and the effect as a compost or a fertilizer can be improved.
[0015]
Here, it is preferable that the nutrient also serves as a pH adjuster. Since the nutrient also serves as the pH adjuster, it is not necessary to separately supply the pH adjuster and the nutrient, which is effective.
[0016]
Further, an exhaust path 3 is provided in the processing tank 1, a deodorizer 4 for deodorizing neutral gas or acidic gas is provided in the exhaust path 3, and an acidic or neutral adsorbent 15 is charged into the processing tank 1. Is preferred. With such a configuration, the alkaline gas can be preferentially adsorbed by the acidic or neutral adsorbent 15 charged into the treatment tank 1, and the non-adsorbed neutral gas or acidic gas can be removed from the exhaust path 3. Can be deodorized by the deodorizer 4, and the deodorizing efficiency can be improved.
[0017]
It is preferable to use impregnated activated carbon or hydrophobic zeolite as the acidic or neutral adsorbent 15. Thereby, the alkaline gas can be effectively and preferentially adsorbed by the impregnated activated carbon or the hydrophobic zeolite charged into the treatment tank 1.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on embodiments shown in the accompanying drawings.
[0019]
FIG. 1 shows a garbage disposer 5 of the present invention. The garbage processing machine 5 has a processing tank 1 inside a case 7 having a lid 6 that can be opened and closed at the top, and the processing tank 1 is filled with a processing material 2 such as wood chips. The tank 1 is provided with a stirring means 8 for mixing the processing material 2 and garbage. The stirring means 8 is rotated by a stirring motor 9. Further, the processing tank 1 is provided with a heater 13 for heating the processing material 2, and a water detecting means 10 for detecting the water content of the processing material 2. The garbage disposer 5 is provided with an air supply path 11 for supplying outside air to the processing tank 1 and an exhaust path 3 provided with an exhaust fan 12 for exhausting the processing tank 1.
[0020]
By detecting the water content of the processing material 2 in the processing tank 1 by the water detecting means 10 and controlling the heater 13 by a control unit (not shown) based on the value detected by the water detecting means 10, acidity The water content suitable for decomposition is maintained within the range of 15 to 40%. The operation of the exhaust fan 12 constantly ventilates the air, and the heater 13 controls the temperature range to 30 to 60 ° C. (preferably 30 to 45 ° C.).
[0021]
Here, in the present invention, when starting the operation of the garbage processing machine 5, the processing material 2 such as wood chips to be filled in the processing tank 1 has a low water content of 5% or more and 40% or less at the time of starting the operation. The pH of the treatment material 2 is further increased by adding an acid (for example, an organic acid such as lactic acid or citric acid) or an acidic pH buffer (for example, potassium dihydrogen phosphate). Is adjusted to an acidic state of 3 or more and less than 7. In this way, the processing material 2 to be filled into the processing tank 1 is operated in a low water content state of 5% or more and 40% or less and in an acidic state having a pH of 3 or more and less than 7 to start the acidophilic conductivity. It is a feature of the present invention to form a microflora mainly composed of anaerobic bacteria.
[0022]
Bacteria that can grow in such a low moisture and acidic environment are limited, and in particular, the growth of most aerobic degrading bacteria having an optimum pH in an alkaline range can be suppressed. On the other hand, favorable conditions are obtained for acidolytic acid-degrading bacteria, so that a slower growth rate than for aerobic bacteria can be compensated. In addition, the ventilation fan 12 is constantly operated to maintain ventilation, and the aerobic atmosphere is maintained. Therefore, the growth of obligate anaerobic bacteria such as spoilage bacteria is suppressed, and the acidophilic facultative anaerobic bacteria are mainly contained. Is formed.
[0023]
The organic acid (lactic acid, etc.) generated by the acidophilic facultative anaerobic bacterium can maintain the pH of the treatment material 2 in the acidic region even if the treatment of the garbage is continued. Is suppressed, and the release of ammonia is suppressed. Furthermore, the aerobic atmosphere prevents the growth of obligate anaerobic bacteria, makes it less likely to generate putrefactive odor, and can reduce the odor generated from the garbage disposer 5.
[0024]
Next, another embodiment of the present invention will be described.
[0025]
As described above, the operation is started in the low water content state of 5% or more and 40% or less and the pH of 3 or more and less than 7 in the acidic state where In this embodiment, a nutrient is added to the treatment tank 1 in a process in which a food flour is treated by acid-decomposing bacteria by forming a microflora mainly composed of facultative anaerobic bacteria. There is a feature.
[0026]
That is, in the above-mentioned acidic decomposition type garbage processing machine 5, the processing material 2 processed in the processing tank 1 contains a large amount of nitrogen, which is a nutrient, in the processing material 2, and has a high nutritional value as compost. Things. Therefore, in the present invention, by further feeding nutrients such as phosphorus and potassium into the treatment tank 1, the nutritive value of the treatment material 2 is further increased, and the effects as compost and fertilizer are further increased. Here, if the nutrient is a regulator that can maintain the pH of the treatment material acidic, the nutritional value can be increased without adding a nutrient separately from the pH regulator, which is effective. In particular, examples of the nutrient that also functions as a pH adjuster considering weak acidity include salts such as potassium dihydrogen phosphate, calcium dihydrogen phosphate, sodium dihydrogen phosphate, ammonium dihydrogen phosphate, and magnesium hydrogen phosphate. be able to.
[0027]
Then, the processing material 2 into which the nutrient has been added and processed in the processing tank 1 in the acidic decomposition type garbage processing machine 5 is taken out of the processing tank 1 and used as compost or fertilizer.
[0028]
Next, the results of fertilizer analysis when 100 g of a nutrient (potassium dihydrogen phosphate) was added to the treated material (dry weight 5 kg, pH 5.9) are shown in Table 1 below.
[0029]
As is clear from Table 1 below, while having a buffer function as a pH adjuster, an increase in the amount of phosphoric acid / potassium was observed.
[0030]
[Table 1]
[0031]
Next, still another embodiment of the present invention will be described.
[0032]
As described above, when the treatment material 2 to be charged into the treatment tank 1 is started in an acidic condition in which the water content is 5% or more and 40% or less and the pH is 3 or more and less than 7, and the acidophilicity is increased. A deodorizer 4 for deodorizing an acidic gas in an exhaust passage 3 in a system in which a bacterium is treated by acidic decomposition by an acid-decomposing bacterium by forming a microflora mainly composed of facultative anaerobic bacteria. Is provided, and an acidic or neutral adsorbent 15 is charged into the treatment tank 1.
[0033]
Thus, in the above-described acidic decomposition method, an acidic gas such as acetic acid and a neutral gas such as methyl sulfide are generated from the treatment tank 1. Also, a small amount of alkaline gas such as ammonia is generated from the garbage itself. For this reason, in the present embodiment, as shown in FIG. 2, not only is the exhaust path 3 provided with a deodorizer 4 for deodorizing acidic gas, but also the acidic or neutral adsorbent 15 is directly provided in the processing tank 1. , The alkaline gas is preferentially adsorbed by the acidic or neutral adsorbent 15 (and the neutral gas is also partially adsorbed), and only the non-adsorbed acidic gas and the neutral gas are discharged. Is deodorized by a deodorizer 4 for deodorizing the acidic gas provided in the above. Accordingly, deodorization can be efficiently performed separately according to the type of gas such as an alkaline gas and an acidic gas, and the deodorization efficiency can be increased, and the arrangement space of the deodorizer 4 in the exhaust path 3 is reduced.
[0034]
Here, as the adsorbent 15 to be charged into the treatment tank 1, an alkaline adsorbent cannot be added because the treatment material 2 is acidic and thus causes an unstable acidic decomposition state. In the embodiment, the acidic or neutral adsorbent 15 is charged into the processing tank 1, and the adsorbent 15 charged into the processing tank 1 is preferably impregnated activated carbon or hydrophobic zeolite.
[0035]
On the other hand, any of acidic, neutral and alkaline adsorbents can be installed in the exhaust path. However, since the alkaline gas is removed in the treatment tank 1 as described above, the neutral adsorbent and the alkaline adsorbent are removed. It is preferable to use an alkali impregnated carbon or normal activated carbon as an adsorbent to be installed in the exhaust path 3.
Although the method of deodorizing the exhaust path 3 has been described with the example in which the deodorizer 4 provided with the adsorbent is provided in the exhaust path 3, in addition to charging the impregnated activated carbon or the hydrophobic zeolite into the treatment tank 1, A deodorizer for catalytic deodorization or ozone deodorization may be provided in the passage 3, and in this case also, the deodorizing efficiency can be improved.
[0036]
In addition, when the treatment material 2 to be charged into the treatment tank 1 is started in an acidic state in which the water content is 5% or more and 40% or less and the pH is 3 or more and less than 7, and the acidity is increased. When a microflora composed mainly of anaerobic bacteria is formed, and acidity is decomposed by acid-decomposing bacteria to treat garbage, a nutrient is charged into the treatment tank 1 and an exhaust path is used for deodorization. 3 may be provided with a deodorizer 4 for deodorizing acidic gas, and impregnated activated carbon or hydrophobic zeolite may be charged into the treatment tank 1.
[0037]
【The invention's effect】
As described above, in the invention according to claim 1 of the present invention, in the garbage processing machine of the microbial decomposition method, the water content of the processing material to be filled into the processing tank is 5% or more and 40% or less. And starts operation in an acidic state having a pH of 3 or more and less than 7 to form a microflora mainly composed of acidophilic facultative anaerobic bacteria. Can create an environment in which bacteria can grow, and because it is acidic, the activity of aerobic bacteria (alkalophilic bacteria) is reduced, and favorable conditions for acidophilic facultative anaerobic bacteria (acid-degrading bacteria). As a result, it is possible to compensate for the slow growth rate and obtain an acidic decomposition state mainly composed of these facultative anaerobic bacteria, and such an acidic decomposition state generates a large amount of ammonia gas. And the growth of various bacteria is suppressed. It is able to maintain a stable pH against load fluctuations such as excessive input and input of garbage with bias, and because it does not release nitrogen components as ammonia gas, the residue is highly effective as compost. .
[0038]
In addition, in the invention of claim 2, in addition to the effect of the invention of claim 1, a nutrient is added to the treatment tank, so that the nutritional value of the treatment material increases, and the effect as compost and fertilizer. Is improved. In particular, by adding a phosphate, it is possible to supplement the insufficient nutrient, phosphorus, and use it as a highly nutritious compost and fertilizer.
[0039]
Further, in the invention of claim 3, in addition to the effect of the invention of claim 2, since the nutrient also serves as a pH adjuster, it is necessary to separately supply the pH adjuster and the nutrient. No, it is effective.
[0040]
Further, in the invention according to claim 4, in addition to the effect of the invention according to any one of claims 1 to 3, an exhaust path is provided in the processing tank, and neutral gas or neutral gas is provided in the exhaust path. A deodorizer for deodorizing acidic gas is provided, and an acidic or neutral adsorbent is charged into the processing tank, so that the alkaline gas is preferentially adsorbed by the acidic or neutral adsorbent charged into the processing tank. Neutral gas or acidic gas that has not been adsorbed can be deodorized by the deodorizer in the exhaust path, and the deodorizing efficiency can be increased. is there.
[0041]
In addition, in the invention according to claim 5, in addition to the effect of the invention according to claim 4, since activated carbon impregnated or hydrophobic zeolite is used as an acidic or neutral adsorbent, it is put into the treatment tank. An alkaline gas can be effectively and preferentially adsorbed by impregnated activated carbon or a hydrophobic zeolite.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of an embodiment of a garbage processing machine of the present invention.
FIG. 2 is a schematic configuration diagram of another embodiment of the garbage disposal machine of the above.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Processing tank 2 Processing material 3 Exhaust path 4 Deodorizer 15 Adsorbent
