JP2004229030A - テレビ電話装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通信相手に映像が静止画像になった旨を通知する機能を持っていない場合でも、その状態が判るテレビ電話装置を提供する。
【解決手段】CPU部11は、映像CODEC部24の差分判定部によって求められた差分データ間の差分量が第1の閾値未満のとき、「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及び音声を出力し、映像CODEC部24の比較部によって得られた映像フレームデータの平均輝度とその直前の映像フレームデータの輝度との差分が第2の閾値未満のとき、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及び音声を出力し、平均輝度と画素の輝度との差分が第2の閾値以上のときは、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及び音声を出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】CPU部11は、映像CODEC部24の差分判定部によって求められた差分データ間の差分量が第1の閾値未満のとき、「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及び音声を出力し、映像CODEC部24の比較部によって得られた映像フレームデータの平均輝度とその直前の映像フレームデータの輝度との差分が第2の閾値未満のとき、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及び音声を出力し、平均輝度と画素の輝度との差分が第2の閾値以上のときは、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及び音声を出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ電話の接続中に受信映像が遮断、或いは静止画になったときにその状態を知らせるテレビ電話装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、送受信中に相手先が電話機の受話器を切った場合、画面をマルチ画面に切り換えると共に、マルチ画面内の受信簡易画像を単一色画像に切り換え、かつ、通話が切れた旨の文字情報をマルチ画面上に表示している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、他の従来のテレビ電話装置においては、画像ミュートキーにより画像送信ミュートが要求されると、電話制御回路が、画像メッセージ発生回路を起動して、画像メッセージを相手側に送信し、相手側に画像送信ミュート状態での受信であることを知らせている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、この他の従来のテレビ電話装置では、画像不送信状態にあるとき、カメラで撮影した自分側画像を画面に表示すると共に、予め設定した代替画像の情報を相手側に送信して、不用意に自分側画像が相手側に表示されないようにしている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−195943号公報(第8頁−第9頁、図9及び図11)
【特許文献2】
特開平6−233289号公報(第4頁−第5頁、図5乃至図7)
【特許文献3】
特開平10−98702号公報(第3頁、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のテレビ電話装置では、送信映像をオフした旨を通信相手に通知する機能を持っていない場合、送信映像のオフ時に、カメラのシャッタを閉じた真っ黒な映像か、或いは送信映像のオフ状態を検知して送信機内部のIC等で生成される映像を送信するかであり、静止映像を見た受信相手では、その状態が故障しているのか送信映像がオフになったのか区別することができなかった。
また、送信映像のオフ以外に、伝送系や送信機側での何らかの異常に起因した映像伝送が不可能な状態になっても静止画像として受信されていた。その静止画像は、不意に発生する異常画像であるため、不自然な映像状態でフリーズしてしまう可能性があった。
【0007】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、第1の目的は、送信映像をオフした旨を通信相手に通知する機能を持っていない場合でも、送信映像をオフした状況が通信相手側にも判るようにすることにある。また、第2の目的は、伝送系や送信機側で何らかの異常に起因した映像伝送が不可能な状態による静止画像に陥ったときに、自動的に適切な映像を表示し、映像送信者にとって不本意な表情でフリーズしたままになることを防ぐと共に、不自然な映像を見ている受信側の参席者に不快感を与えないようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るテレビ電話装置は、通信回線を介して通信相手と映像及び音声の送受信を行い、通信相手からの映像を表示手段に表示すると共に、音声を音声出力手段を通じて出力するテレビ電話装置であって、通信相手からの映像のフレーム間のデータに基づいて映像状態情報を提供する映像状態情報提供手段と、映像状態情報提供手段からの映像状態情報と予め設定された基準データとに基づいて正常な静止画、通信相手側の送信映像オフによる静止画、及び動きのない被写体撮影時の静止画の何れかを判定し、かつ、その判定結果を伝える内容の映像を表示手段に表示する静止画監視手段とを備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明のテレビ電話装置の実施の形態1について図1乃至図4を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態1に係るテレビ電話装置の構成を示すブロック図である。
図中に示すTV電話本体01は、本実施の形態のTV電話装置の外郭をなすもので、この本体01内部に装着された基板上に、CPU部11と、送信映像選択部21と、OSD(On Screen Display) 部22と、表示/出力映像選択部23と、映像CODEC部24と、多重・分離化部25と、ネットワーク(ISDN)50に接続された回線制御IF部26と、送信音声選択部30と、音声データを符号化/復号化する音声CODEC部31と、映像データ、音声データ及び文字データを記録するためのデータ記録部32とが実装されている。また、このTV電話本体01の内部には、レンズが話者側に向いた位置に配置されたカメラ42が設けられている。
【0010】
TV電話本体01の表面には、各種設定及び入力を実現するマンマシンインタフェースの操作部12と、この操作部12の操作によるCPU部11からの制御によってレンズ前方を開いたり閉じたりするシャッタ41と、LCD表示部44と、外部映像入力端子43と、外部映像出力端子45と、マイクとスピーカが内蔵され、コードを介してTV電話本体01と接続されたハンドセット46と、外部音声入力端子47と、外部音声出力端子48と、映像・音声データを出し入れするためのインタフェースの外部データ/メモリ端子49とが設けられている。なお、ハンドセット46とTV電話本体01との間がコードで接続されていることを述べたが、それぞれに無線送受信装置を設けて、音声データの送受信を無線で行うようにしてもよい。また、前述した各端子43、45、47、48に接続される外部機器として、例えばテレビやビデオカメラ等が挙げられる。外部データ/メモリ端子49に接続される機器としては例えばデジタルカメラがある。
【0011】
前述したOSD部22は、LCD表示部44或いは外部映像出力端子45に出力される映像上に文字を重ねるものである。データ記録部32は、カメラ42により撮影される映像データ、外部映像入力端子43を介して入力される外部機器からの映像データ、通信相手の端末60からの映像データ、及び外部データ/メモリ端子49からの映像データを保存し、ハンドセット46からの音声データ、外部音声入力端子47を通じて入力される外部機器からの音声データ、通信相手の端末60からの音声データ、及び外部データ/メモリ端子49からの音声データを保存し、操作部12の操作による文字データを保存するようになっている。カメラ42、外部機器及び通信相手の端末60からの映像データについてはMPEG方式で、外部データ/メモリ端子49を介して入力される映像データは受け取ったままのデータ状態で保存され、また、ハンドセット46、外部機器及び通信相手の端末60からの音声データについては、MP3方式をはじめとする何らかの圧縮処理を施されてから保存され、外部データ/メモリ端子49からの音声データは、前記と同様にそのままのデータ状態で保存される。
【0012】
また、このデータ記録部32には、正常な静止画像、即ち「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」であることを伝える内容の映像、及びその状態を報知する音声の各データと、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像(単一色)」であることを伝える内容の映像、及びその状態を報知する音声の各データと、「動きのない被写体撮影時の静止画像」であることを伝える内容の映像、及びその状態を報知する音声の各データと、「エラーによる静止画像」であることを伝える内容の映像データとが保存されている。
【0013】
CPU部11は、後述する映像CODEC部24の差分判定部107によって求められた差分データ間の差分量が予め設定された第1の閾値未満のとき、「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、また、映像CODEC部24の比較部109によって比較された映像フレームデータの平均輝度とその直前の映像フレームデータの画素(N個)の輝度との差分が予め設定された第2の閾値未満のとき、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、平均輝度と画素の輝度との差分が第2の閾値以上のときは、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、さらに、回線制御IF部26、多重・分離化部25及び映像CODEC部24の何れかから正常時に発生しないデコードエラーの通知を受けたとき、「エラーによる静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像のデータをデータ記録部32から読み出す。このCPU部11によって読み出された映像データは、表示/出力映像選択部23を通じて例えばLCD表示部44に出力され、音声データは例えばハンドセット46に出力される。
【0014】
次に、前述した映像CODEC部の構成について図2を用いて説明する。図2は実施の形態のTV電話装置における映像CODEC部の構成を示すブロック図である。
この映像CODEC部24は、直前の映像フレームデータを保存するためのループ内フレームメモリ103aと、映像フレームデータが入力されたときにそのフレームメモリ103aに保存された直前の映像フレームデータとの差分を取る差分器101aと、この差分データを符号化処理(正規直交変換符号化)する符号化器102aと、符号化された差分データを復号化する局部復号化器104と、復号化された差分データと前記フレームメモリ103aに保存された直前の映像フレームデータとを加算して映像フレームデータを生成し、新たな直前の映像フレームデータとして前記フレームメモリ103aに保存する加算器105aと、回線制御IF部26及び多重・分離化部25を介して受信された符号化の差分データを復号化する復号化器106と、復号化された差分データから推移量を読み込むと共に、その各推移量から差分データ間の差分量を求めてCPU部11に通知する差分判定部107と、直前の映像フレームデータを保存するためのループ内フレームメモリ103bと、復号化器106により復号化された差分データと前記フレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータとを加算して1枚の映像フレームデータを生成する加算器105bと、加算器105bからの1枚の映像フレームデータの例えば平均輝度を算出する平均値計算部108と、前記フレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータから例えばN個(1≦N≦最大画素数)の画素の輝度を読み込んで、前記の平均輝度を基準に比較して差分を求め、この結果をCPU部11に通知する比較部109とを備えている。
【0015】
この比較部109により得られた直前の映像フレームデータのN個の画素の輝度と平均輝度との差分が大きいときは、明暗や色の違いが画面上に存在する場合で、カメラ42の前に動きのない静止画像撮影時の状態である。その差が小さいときは、単一色映像と見なせるので、通信相手側の映像送信オフによる静止画像の状態である。N個の画素の読込位置は、ここでは、どの座標位置の画素から読み込むことを規定していないが、予めその位置が設定されているものとする。また、N個の画素の輝度と平均輝度との差分の大小の判断については、任意に設定できるので、ここでは限定していない。
【0016】
また、送信側の符号化器102aにより符号化された差分データは、多重・分離化器25により音声データと共に多重化され、回線制御IF26によって、伝送に適した体系のデータに変換され、ネットワーク50を介して通信相手の端末60に送信される。また、加算器105aによって加算された映像フレームデータは、アナログ化された後に表示/出力映像選択部23に出力され、LCD表示部44、或いは外部映像出力端子45に接続された外部機器側で映像化される。
【0017】
前記のように構成されたテレビ電話装置において、まず、通常の送信時の動作を説明し、次いで、動画を受信しているときの動作を図3を参照しながら説明し、そして、受信した映像データから静止画像を検知したときの動作を図3及び図4を参照しながら説明する。図3は動画像及び静止画像の映像フレームの差分データ間の差分量を示す図であり、図4は映像送信オフ時の静止画像及び動きのない被写体撮影時の静止画像のN個画素の輝度と平均輝度との相関を示す図である。
【0018】
例えば、TV電話本体01に設けられた操作部12で通信相手の端末60にダイヤル操作をすると、相互の回線制御IF部26との間に通信が確立される。その後、カメラ42によって映像が撮影され、ハンドセット46で通話が行われると、図2(a)に示すように、映像CODEC部24の差分器101aが、送信映像選択部21を介して入力されるカメラ24からの映像フレームデータとループ内フレームメモリ103aに保存された直前の映像フレームデータとの差分を取り、符号化器102aがその差分データを符号化して多重・分離化部25に出力する。一方、音声CODEC部30は、送信音声選択部30を介して入力されるハンドセット46からの音声データを符号化し、多重・分離化部25に出力する。この多重・分離化部25は、符号化された映像フレームの差分データ及び音声データを多重化し、回線制御IF部26からネットワーク50上に伝送させる。
【0019】
このデータ伝送により、端末60からのデータ(差分データと音声データ)がネットワーク50を通じて回線制御IF部26に受信されると、多重・分離化部25が、符号化された差分データと音声データとに分離すると共に、差分データを映像CODEC部24に出力し、音声データを音声CODEC部30に出力する。この時、音声CODEC部30は、入力される音声データを復号化してハンドセット46へ出力する。映像CODEC部24は、図2(b)に示すように、復号化器106が、入力される差分データを復号化し、加算器105bと差分判定部107とに出力する。その加算器105bは、復号化された差分データとループ内フレームメモリ103に保存された直前の映像フレームデータとを加算して1枚の映像フレームデータを生成し、表示/出力映像選択部23へ出力すると共に、次の直前の映像フレームデータとして前記フレームメモリ103に保存する。なお、加算器105bにより加算された1枚の映像フレームデータは平均値計算部108へ入力するが、ここでは、通信相手からの映像が動画像であるため、動作の説明を割愛する。
【0020】
一方、差分判定部107は、入力される差分データから推移量を読み込むと共に、各推移量に基づいて差分データ間の差分量をそれぞれ求めて、その結果をCPU部11に通知する。CPU部11は、差分データ間の差分量が第1の閾値以上かどうかを判定し、各差分量が第1の閾値未満のときは、送信側の意図による静止画像と判断するが(図3(a)参照)、この場合は、前述したように通信相手からの映像が動画像であるため、差分量が大きく第1の閾値以上となる(図3(b)参照)。この時は、通信相手からの映像が正常に受信されているものと判断してその通知に対する処理は行わない。
【0021】
次に、静止画像が受信された場合の動作を説明する。なお、音声データの受信に対する動作は、前記と同様であるため説明を割愛する、
多重・分離化部25によって分離された符号化の差分データが映像CODEC部24に入力すると、前述したように、復号化器106が、入力される差分データを復号化し、加算器105bは、復号化された差分データとループ内フレームメモリ103に保存された直前の映像フレームデータとを加算して1枚の映像フレームデータを生成し、表示/出力映像選択部23と平均値計算部108とに出力すると共に、新たな直前の映像フレームデータとして前記フレームメモリ103に保存する。一方、差分判定部107は、入力される差分データから推移量を読み込むと共に、各推移量に基づいて差分データ間の差分量をそれぞれ求め、その結果をCPU部11に通知する。CPU部11は、各差分量が第1の閾値以上かどうかを判定し、各差分量が大きく第1の閾値以上のときは(図3(b)参照)、前述したように動画像と判断してその処理に対する動作を行わないが、各差分量が小さく第1の閾値未満のときは(図3(a)参照)、「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。
【0022】
また、平均値計算部108は、加算器105bからの1枚の映像フレームデータから平均輝度を算出して比較部109に出力し、比較部109は、平均輝度が入力されたときに、前記フレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータからN個の画素の輝度を読み込んで、その平均輝度を基準に画素の輝度との差分を求め、その結果の差分をCPU部11に通知する。CPU部11は、平均輝度と画素の輝度との差分が小さく第2の閾値未満のときは(図4(a)参照)、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像(単一色)」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。また、平均輝度と画素の輝度との差分が大きく第2の閾値以上のときは(図4(b)参照)、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。
【0023】
なお、受信された静止画像が異常の場合は、回線制御IF部26、多重・分離化部25及び映像CODEC部24の何れかで規格に準じないデータが受信されることになるので、正常時に発生しないデコードエラーが検出され、CPU部11に通知される。この場合、CPU部11は、「エラーによる静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像のデータをデータ記録部32から読み出して表示/出力映像選択部23に転送し、LCD表示部44に表示させる。
【0024】
以上のように実施の形態1においては、入力される差分データから推移量を読み込むと共に、各推移量に基づいて差分データ間の差分量をそれぞれ求め、各差分量が小さく第1の閾値未満のとき、「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声を出力し、また、1枚の映像フレームデータから平均輝度を算出し、ループフレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータからN個の画素の輝度を読み込んで、その平均輝度を基準に画素の輝度との差分を求め、平均輝度と画素の輝度との差分が小さく第2の閾値未満のときは、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像(単一色)」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声を出力し、さらに、平均輝度と画素の輝度との差分が大きく第2の閾値以上のときは、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声を出力するようにしたので、通信相手側の端末60に静止画像になった原因を通知する機能を有していなくてもその原因が容易に判り、静止画像による不信感や不快感を取り除くことが可能になり、しかも、その静止画像の原因が音声でも判るため、視力が低下している高齢者でも容易に通信状態を判別できる。
【0025】
なお、前述した実施の形態1では、静止画像を検知した場合、その状態に応じた映像をLCD表示部44に表示させると共に、その状態を報知する音声をハンドセット46から出力するようにしたが、前記の映像と音声を外部映像出力端子45及び外部音声出力端子47を通じてテレビに出力するようにしてもよい。また、静止画像の状態を音声で報知するようにしたが、これに代えて、文字データを映像と共に表示するようにしてもよい。
【0026】
実施の形態2.
前記の実施の形態1では、平均値計算部108が、1枚の映像フレームデータから平均輝度を算出するようにしたが、これに代えて、映像フレームデータの色相の平均値を算出するようにしてもよい。この場合、比較部109では、ループフレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータからN個の画素の色相を読み込んで、前記の色相平均値を基準に差分を求め、その結果をCPU部11に通知する。CPU部11は、色相平均値と画素の色相との差分が小さく第3の閾値未満のときは、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像(単一色)」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。また、色相平均値と画素の色相との差分が大きく第3の閾値以上のときは、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。
【0027】
このように構成したことにより、通信相手側の端末60に静止画像になった原因を通知する機能を有していなくてもその原因が容易に判り、静止画像による不信感や不快感を取り除くことが可能になり、しかも、その静止画像の原因が音声でも判るため、視力が低下している高齢者でも容易に通信状態を判別できる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通信相手からの映像のフレーム間のデータに基づいて映像状態情報を提供し、この映像状態情報と予め設定された基準データとに基づいて正常な静止画、通信相手側の送信映像オフによる静止画、及び動きのない被写体撮影時の静止画の何れかを判定し、かつ、その判定結果を伝える内容の映像を表示手段に表示するようにしたので、通信相手側に静止画像になった原因を通知する機能を有していなくてもその原因が容易に判り、静止画像による不信感や不快感を取り除くことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るテレビ電話装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態のTV電話装置における映像CODEC部の構成を示すブロック図である。
【図3】動画像及び静止画像の映像フレームの差分データ間の差分量を示す図である。
【図4】映像送信オフ時の静止画像及び動きのない被写体撮影時の静止画像のN個画素の輝度と平均輝度との相関を示す図である。
【符号の説明】
01 TV電話本体、11 CPU部、12 操作部、23 表示/出力映像選択部、24 映像CODEC部、25 多重・分離化部、26 回線制御IF部、31 音声CODEC部、32 データ記録部、42 カメラ、44 LCD表示部、46 ハンドセット、101a 差分器、102a 符号化部、103a、103b ループ内フレームメモリ、104 局部復号化器、105a、105b 加算器、106 復号化器、107 差分判定部、108 平均値計算部、109 比較部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ電話の接続中に受信映像が遮断、或いは静止画になったときにその状態を知らせるテレビ電話装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、送受信中に相手先が電話機の受話器を切った場合、画面をマルチ画面に切り換えると共に、マルチ画面内の受信簡易画像を単一色画像に切り換え、かつ、通話が切れた旨の文字情報をマルチ画面上に表示している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、他の従来のテレビ電話装置においては、画像ミュートキーにより画像送信ミュートが要求されると、電話制御回路が、画像メッセージ発生回路を起動して、画像メッセージを相手側に送信し、相手側に画像送信ミュート状態での受信であることを知らせている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、この他の従来のテレビ電話装置では、画像不送信状態にあるとき、カメラで撮影した自分側画像を画面に表示すると共に、予め設定した代替画像の情報を相手側に送信して、不用意に自分側画像が相手側に表示されないようにしている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−195943号公報(第8頁−第9頁、図9及び図11)
【特許文献2】
特開平6−233289号公報(第4頁−第5頁、図5乃至図7)
【特許文献3】
特開平10−98702号公報(第3頁、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のテレビ電話装置では、送信映像をオフした旨を通信相手に通知する機能を持っていない場合、送信映像のオフ時に、カメラのシャッタを閉じた真っ黒な映像か、或いは送信映像のオフ状態を検知して送信機内部のIC等で生成される映像を送信するかであり、静止映像を見た受信相手では、その状態が故障しているのか送信映像がオフになったのか区別することができなかった。
また、送信映像のオフ以外に、伝送系や送信機側での何らかの異常に起因した映像伝送が不可能な状態になっても静止画像として受信されていた。その静止画像は、不意に発生する異常画像であるため、不自然な映像状態でフリーズしてしまう可能性があった。
【0007】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、第1の目的は、送信映像をオフした旨を通信相手に通知する機能を持っていない場合でも、送信映像をオフした状況が通信相手側にも判るようにすることにある。また、第2の目的は、伝送系や送信機側で何らかの異常に起因した映像伝送が不可能な状態による静止画像に陥ったときに、自動的に適切な映像を表示し、映像送信者にとって不本意な表情でフリーズしたままになることを防ぐと共に、不自然な映像を見ている受信側の参席者に不快感を与えないようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るテレビ電話装置は、通信回線を介して通信相手と映像及び音声の送受信を行い、通信相手からの映像を表示手段に表示すると共に、音声を音声出力手段を通じて出力するテレビ電話装置であって、通信相手からの映像のフレーム間のデータに基づいて映像状態情報を提供する映像状態情報提供手段と、映像状態情報提供手段からの映像状態情報と予め設定された基準データとに基づいて正常な静止画、通信相手側の送信映像オフによる静止画、及び動きのない被写体撮影時の静止画の何れかを判定し、かつ、その判定結果を伝える内容の映像を表示手段に表示する静止画監視手段とを備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明のテレビ電話装置の実施の形態1について図1乃至図4を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態1に係るテレビ電話装置の構成を示すブロック図である。
図中に示すTV電話本体01は、本実施の形態のTV電話装置の外郭をなすもので、この本体01内部に装着された基板上に、CPU部11と、送信映像選択部21と、OSD(On Screen Display) 部22と、表示/出力映像選択部23と、映像CODEC部24と、多重・分離化部25と、ネットワーク(ISDN)50に接続された回線制御IF部26と、送信音声選択部30と、音声データを符号化/復号化する音声CODEC部31と、映像データ、音声データ及び文字データを記録するためのデータ記録部32とが実装されている。また、このTV電話本体01の内部には、レンズが話者側に向いた位置に配置されたカメラ42が設けられている。
【0010】
TV電話本体01の表面には、各種設定及び入力を実現するマンマシンインタフェースの操作部12と、この操作部12の操作によるCPU部11からの制御によってレンズ前方を開いたり閉じたりするシャッタ41と、LCD表示部44と、外部映像入力端子43と、外部映像出力端子45と、マイクとスピーカが内蔵され、コードを介してTV電話本体01と接続されたハンドセット46と、外部音声入力端子47と、外部音声出力端子48と、映像・音声データを出し入れするためのインタフェースの外部データ/メモリ端子49とが設けられている。なお、ハンドセット46とTV電話本体01との間がコードで接続されていることを述べたが、それぞれに無線送受信装置を設けて、音声データの送受信を無線で行うようにしてもよい。また、前述した各端子43、45、47、48に接続される外部機器として、例えばテレビやビデオカメラ等が挙げられる。外部データ/メモリ端子49に接続される機器としては例えばデジタルカメラがある。
【0011】
前述したOSD部22は、LCD表示部44或いは外部映像出力端子45に出力される映像上に文字を重ねるものである。データ記録部32は、カメラ42により撮影される映像データ、外部映像入力端子43を介して入力される外部機器からの映像データ、通信相手の端末60からの映像データ、及び外部データ/メモリ端子49からの映像データを保存し、ハンドセット46からの音声データ、外部音声入力端子47を通じて入力される外部機器からの音声データ、通信相手の端末60からの音声データ、及び外部データ/メモリ端子49からの音声データを保存し、操作部12の操作による文字データを保存するようになっている。カメラ42、外部機器及び通信相手の端末60からの映像データについてはMPEG方式で、外部データ/メモリ端子49を介して入力される映像データは受け取ったままのデータ状態で保存され、また、ハンドセット46、外部機器及び通信相手の端末60からの音声データについては、MP3方式をはじめとする何らかの圧縮処理を施されてから保存され、外部データ/メモリ端子49からの音声データは、前記と同様にそのままのデータ状態で保存される。
【0012】
また、このデータ記録部32には、正常な静止画像、即ち「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」であることを伝える内容の映像、及びその状態を報知する音声の各データと、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像(単一色)」であることを伝える内容の映像、及びその状態を報知する音声の各データと、「動きのない被写体撮影時の静止画像」であることを伝える内容の映像、及びその状態を報知する音声の各データと、「エラーによる静止画像」であることを伝える内容の映像データとが保存されている。
【0013】
CPU部11は、後述する映像CODEC部24の差分判定部107によって求められた差分データ間の差分量が予め設定された第1の閾値未満のとき、「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、また、映像CODEC部24の比較部109によって比較された映像フレームデータの平均輝度とその直前の映像フレームデータの画素(N個)の輝度との差分が予め設定された第2の閾値未満のとき、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、平均輝度と画素の輝度との差分が第2の閾値以上のときは、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、さらに、回線制御IF部26、多重・分離化部25及び映像CODEC部24の何れかから正常時に発生しないデコードエラーの通知を受けたとき、「エラーによる静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像のデータをデータ記録部32から読み出す。このCPU部11によって読み出された映像データは、表示/出力映像選択部23を通じて例えばLCD表示部44に出力され、音声データは例えばハンドセット46に出力される。
【0014】
次に、前述した映像CODEC部の構成について図2を用いて説明する。図2は実施の形態のTV電話装置における映像CODEC部の構成を示すブロック図である。
この映像CODEC部24は、直前の映像フレームデータを保存するためのループ内フレームメモリ103aと、映像フレームデータが入力されたときにそのフレームメモリ103aに保存された直前の映像フレームデータとの差分を取る差分器101aと、この差分データを符号化処理(正規直交変換符号化)する符号化器102aと、符号化された差分データを復号化する局部復号化器104と、復号化された差分データと前記フレームメモリ103aに保存された直前の映像フレームデータとを加算して映像フレームデータを生成し、新たな直前の映像フレームデータとして前記フレームメモリ103aに保存する加算器105aと、回線制御IF部26及び多重・分離化部25を介して受信された符号化の差分データを復号化する復号化器106と、復号化された差分データから推移量を読み込むと共に、その各推移量から差分データ間の差分量を求めてCPU部11に通知する差分判定部107と、直前の映像フレームデータを保存するためのループ内フレームメモリ103bと、復号化器106により復号化された差分データと前記フレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータとを加算して1枚の映像フレームデータを生成する加算器105bと、加算器105bからの1枚の映像フレームデータの例えば平均輝度を算出する平均値計算部108と、前記フレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータから例えばN個(1≦N≦最大画素数)の画素の輝度を読み込んで、前記の平均輝度を基準に比較して差分を求め、この結果をCPU部11に通知する比較部109とを備えている。
【0015】
この比較部109により得られた直前の映像フレームデータのN個の画素の輝度と平均輝度との差分が大きいときは、明暗や色の違いが画面上に存在する場合で、カメラ42の前に動きのない静止画像撮影時の状態である。その差が小さいときは、単一色映像と見なせるので、通信相手側の映像送信オフによる静止画像の状態である。N個の画素の読込位置は、ここでは、どの座標位置の画素から読み込むことを規定していないが、予めその位置が設定されているものとする。また、N個の画素の輝度と平均輝度との差分の大小の判断については、任意に設定できるので、ここでは限定していない。
【0016】
また、送信側の符号化器102aにより符号化された差分データは、多重・分離化器25により音声データと共に多重化され、回線制御IF26によって、伝送に適した体系のデータに変換され、ネットワーク50を介して通信相手の端末60に送信される。また、加算器105aによって加算された映像フレームデータは、アナログ化された後に表示/出力映像選択部23に出力され、LCD表示部44、或いは外部映像出力端子45に接続された外部機器側で映像化される。
【0017】
前記のように構成されたテレビ電話装置において、まず、通常の送信時の動作を説明し、次いで、動画を受信しているときの動作を図3を参照しながら説明し、そして、受信した映像データから静止画像を検知したときの動作を図3及び図4を参照しながら説明する。図3は動画像及び静止画像の映像フレームの差分データ間の差分量を示す図であり、図4は映像送信オフ時の静止画像及び動きのない被写体撮影時の静止画像のN個画素の輝度と平均輝度との相関を示す図である。
【0018】
例えば、TV電話本体01に設けられた操作部12で通信相手の端末60にダイヤル操作をすると、相互の回線制御IF部26との間に通信が確立される。その後、カメラ42によって映像が撮影され、ハンドセット46で通話が行われると、図2(a)に示すように、映像CODEC部24の差分器101aが、送信映像選択部21を介して入力されるカメラ24からの映像フレームデータとループ内フレームメモリ103aに保存された直前の映像フレームデータとの差分を取り、符号化器102aがその差分データを符号化して多重・分離化部25に出力する。一方、音声CODEC部30は、送信音声選択部30を介して入力されるハンドセット46からの音声データを符号化し、多重・分離化部25に出力する。この多重・分離化部25は、符号化された映像フレームの差分データ及び音声データを多重化し、回線制御IF部26からネットワーク50上に伝送させる。
【0019】
このデータ伝送により、端末60からのデータ(差分データと音声データ)がネットワーク50を通じて回線制御IF部26に受信されると、多重・分離化部25が、符号化された差分データと音声データとに分離すると共に、差分データを映像CODEC部24に出力し、音声データを音声CODEC部30に出力する。この時、音声CODEC部30は、入力される音声データを復号化してハンドセット46へ出力する。映像CODEC部24は、図2(b)に示すように、復号化器106が、入力される差分データを復号化し、加算器105bと差分判定部107とに出力する。その加算器105bは、復号化された差分データとループ内フレームメモリ103に保存された直前の映像フレームデータとを加算して1枚の映像フレームデータを生成し、表示/出力映像選択部23へ出力すると共に、次の直前の映像フレームデータとして前記フレームメモリ103に保存する。なお、加算器105bにより加算された1枚の映像フレームデータは平均値計算部108へ入力するが、ここでは、通信相手からの映像が動画像であるため、動作の説明を割愛する。
【0020】
一方、差分判定部107は、入力される差分データから推移量を読み込むと共に、各推移量に基づいて差分データ間の差分量をそれぞれ求めて、その結果をCPU部11に通知する。CPU部11は、差分データ間の差分量が第1の閾値以上かどうかを判定し、各差分量が第1の閾値未満のときは、送信側の意図による静止画像と判断するが(図3(a)参照)、この場合は、前述したように通信相手からの映像が動画像であるため、差分量が大きく第1の閾値以上となる(図3(b)参照)。この時は、通信相手からの映像が正常に受信されているものと判断してその通知に対する処理は行わない。
【0021】
次に、静止画像が受信された場合の動作を説明する。なお、音声データの受信に対する動作は、前記と同様であるため説明を割愛する、
多重・分離化部25によって分離された符号化の差分データが映像CODEC部24に入力すると、前述したように、復号化器106が、入力される差分データを復号化し、加算器105bは、復号化された差分データとループ内フレームメモリ103に保存された直前の映像フレームデータとを加算して1枚の映像フレームデータを生成し、表示/出力映像選択部23と平均値計算部108とに出力すると共に、新たな直前の映像フレームデータとして前記フレームメモリ103に保存する。一方、差分判定部107は、入力される差分データから推移量を読み込むと共に、各推移量に基づいて差分データ間の差分量をそれぞれ求め、その結果をCPU部11に通知する。CPU部11は、各差分量が第1の閾値以上かどうかを判定し、各差分量が大きく第1の閾値以上のときは(図3(b)参照)、前述したように動画像と判断してその処理に対する動作を行わないが、各差分量が小さく第1の閾値未満のときは(図3(a)参照)、「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。
【0022】
また、平均値計算部108は、加算器105bからの1枚の映像フレームデータから平均輝度を算出して比較部109に出力し、比較部109は、平均輝度が入力されたときに、前記フレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータからN個の画素の輝度を読み込んで、その平均輝度を基準に画素の輝度との差分を求め、その結果の差分をCPU部11に通知する。CPU部11は、平均輝度と画素の輝度との差分が小さく第2の閾値未満のときは(図4(a)参照)、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像(単一色)」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。また、平均輝度と画素の輝度との差分が大きく第2の閾値以上のときは(図4(b)参照)、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。
【0023】
なお、受信された静止画像が異常の場合は、回線制御IF部26、多重・分離化部25及び映像CODEC部24の何れかで規格に準じないデータが受信されることになるので、正常時に発生しないデコードエラーが検出され、CPU部11に通知される。この場合、CPU部11は、「エラーによる静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像のデータをデータ記録部32から読み出して表示/出力映像選択部23に転送し、LCD表示部44に表示させる。
【0024】
以上のように実施の形態1においては、入力される差分データから推移量を読み込むと共に、各推移量に基づいて差分データ間の差分量をそれぞれ求め、各差分量が小さく第1の閾値未満のとき、「エラーではなく、通信相手側の意図による静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声を出力し、また、1枚の映像フレームデータから平均輝度を算出し、ループフレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータからN個の画素の輝度を読み込んで、その平均輝度を基準に画素の輝度との差分を求め、平均輝度と画素の輝度との差分が小さく第2の閾値未満のときは、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像(単一色)」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声を出力し、さらに、平均輝度と画素の輝度との差分が大きく第2の閾値以上のときは、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声を出力するようにしたので、通信相手側の端末60に静止画像になった原因を通知する機能を有していなくてもその原因が容易に判り、静止画像による不信感や不快感を取り除くことが可能になり、しかも、その静止画像の原因が音声でも判るため、視力が低下している高齢者でも容易に通信状態を判別できる。
【0025】
なお、前述した実施の形態1では、静止画像を検知した場合、その状態に応じた映像をLCD表示部44に表示させると共に、その状態を報知する音声をハンドセット46から出力するようにしたが、前記の映像と音声を外部映像出力端子45及び外部音声出力端子47を通じてテレビに出力するようにしてもよい。また、静止画像の状態を音声で報知するようにしたが、これに代えて、文字データを映像と共に表示するようにしてもよい。
【0026】
実施の形態2.
前記の実施の形態1では、平均値計算部108が、1枚の映像フレームデータから平均輝度を算出するようにしたが、これに代えて、映像フレームデータの色相の平均値を算出するようにしてもよい。この場合、比較部109では、ループフレームメモリ103bに保存された直前の映像フレームデータからN個の画素の色相を読み込んで、前記の色相平均値を基準に差分を求め、その結果をCPU部11に通知する。CPU部11は、色相平均値と画素の色相との差分が小さく第3の閾値未満のときは、「通信相手側の映像送信オフによる静止画像(単一色)」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。また、色相平均値と画素の色相との差分が大きく第3の閾値以上のときは、「動きのない被写体撮影時の静止画像」と判断して、その旨を伝える内容の映像及びその状態を報知する音声の各データをデータ記録部32から読み出し、かつ、その映像データを表示/出力映像選択部23に転送してLCD表示部44に表示させ、音声データをハンドセット46に転送する。
【0027】
このように構成したことにより、通信相手側の端末60に静止画像になった原因を通知する機能を有していなくてもその原因が容易に判り、静止画像による不信感や不快感を取り除くことが可能になり、しかも、その静止画像の原因が音声でも判るため、視力が低下している高齢者でも容易に通信状態を判別できる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通信相手からの映像のフレーム間のデータに基づいて映像状態情報を提供し、この映像状態情報と予め設定された基準データとに基づいて正常な静止画、通信相手側の送信映像オフによる静止画、及び動きのない被写体撮影時の静止画の何れかを判定し、かつ、その判定結果を伝える内容の映像を表示手段に表示するようにしたので、通信相手側に静止画像になった原因を通知する機能を有していなくてもその原因が容易に判り、静止画像による不信感や不快感を取り除くことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るテレビ電話装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態のTV電話装置における映像CODEC部の構成を示すブロック図である。
【図3】動画像及び静止画像の映像フレームの差分データ間の差分量を示す図である。
【図4】映像送信オフ時の静止画像及び動きのない被写体撮影時の静止画像のN個画素の輝度と平均輝度との相関を示す図である。
【符号の説明】
01 TV電話本体、11 CPU部、12 操作部、23 表示/出力映像選択部、24 映像CODEC部、25 多重・分離化部、26 回線制御IF部、31 音声CODEC部、32 データ記録部、42 カメラ、44 LCD表示部、46 ハンドセット、101a 差分器、102a 符号化部、103a、103b ループ内フレームメモリ、104 局部復号化器、105a、105b 加算器、106 復号化器、107 差分判定部、108 平均値計算部、109 比較部。
Claims (7)
- 通信回線を介して通信相手と映像及び音声の送受信を行い、通信相手からの映像を表示手段に表示すると共に、音声を音声出力手段を通じて出力するテレビ電話装置であって、
通信相手からの映像のフレーム間のデータに基づいて映像状態情報を提供する映像状態情報提供手段と、
該映像状態情報提供手段からの映像状態情報と予め設定された基準データとに基づいて正常な静止画、通信相手側の送信映像オフによる静止画、及び動きのない被写体撮影時の静止画の何れかを判定し、かつ、その判定結果を伝える内容の映像を前記表示手段に表示する静止画監視手段とを備えたことを特徴とするテレビ電話装置。 - 前記静止画監視手段は、静止画の判定結果を伝える内容の映像を前記表示手段に表示した際、その状態を報知する音声を前記音声出力手段を通じて出力することを請求項1記載のテレビ電話装置。
- 前記映像状態情報提供手段は、通信相手からの映像のフレームのデータから推移量を検知し、かつ、その推移量に基づいてフレーム間の差分量を求めて映像状態情報として提供する差分判定部を有し、
前記静止画監視手段は、基準データとして第1の閾値が予め設定され、前記差分量が当該第1の閾値以上かどうかを判定し、前記差分量が第1の閾値未満のとき、正常な静止画と判断して、その旨を伝える内容の映像を前記表示手段に表示すると共に、その状態を報知する音声を前記音声出力手段から出力する第1の静止画判定部を有していることを特徴とする請求項2記載のテレビ電話装置。 - 前記映像状態情報提供手段は、通信相手からの映像のフレームのデータから平均輝度を算出する平均値計算手段と、前記映像の直前映像のフレームデータから輝度を読み込んで、その輝度と前記平均輝度との差分を映像状態情報として提供する比較手段とを有し、
前記静止画監視手段は、基準データとして第2の閾値が予め設定され、前記差分が当該第2の閾値以上かどうかを判定し、前記差分が第2の閾値未満のとき、通信相手側の映像送信オフによる静止画と判断して、その旨を伝える内容の映像を前記表示手段に表示すると共に、その状態を報知する音声を前記音声出力手段から出力する第2の静止画判定部を有していることを特徴とする請求項2又は3記載のテレビ電話装置。 - 前記第2の静止画判定部は、前記差分が前記第2の閾値以上のとき、動きのない被写体撮影時の静止画と判断して、その旨を伝える内容の映像を前記表示手段に表示すると共に、その状態を報知する音声を前記音声出力手段から出力することを特徴とする請求項4記載のテレビ電話装置。
- 前記平均値計算手段は、平均輝度に代えて、通信相手からの映像のフレームのデータから平均色相を算出し、前記比較手段は、輝度に代えて、前記映像の直前映像のフレームデータから色相を読み込んで、その色相と前記平均色相との差分を映像状態情報として提供し、
前記第2の静止画判定部は、前記第2の閾値に代えて、第3の閾値が予め設定され、前記差分が当該第3の閾値以上かどうかを判定し、前記差分が第3の閾値未満のとき、通信相手側の映像送信オフによる静止画と判断して、その旨を伝える内容の映像を前記表示手段に表示すると共に、その状態を報知する音声を前記音声出力手段から出力することを特徴とする請求項4記載のテレビ電話装置。 - 第2の静止画判定部は、前記差分が前記第3の閾値以上のとき、動きのない被写体撮影時の静止画と判断して、その旨を伝える内容の映像を前記表示手段に表示すると共に、その状態を報知する音声を前記音声出力手段から出力することを特徴とする請求項6記載のテレビ電話装置。
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