JP2004227699A - ディスク駆動装置および方法、プログラム、並びに記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディスクに記録された映像データを連続的に再生できるようにする。
【解決手段】CPU部92は、EPLの内容を解析し、補助記憶装置35に記憶されている過去に再生したデータの再生の順番と、データを連続して再生できるか否かを示す情報を含む履歴を検索する。検索の結果、CPU部92は、データの再生が不連続となる箇所を検出したとき、再生が不連続となるデータを補助記憶装置35に複写する。ユーザは、必要に応じて、履歴をパーソナルコンピュータ23に表示させ、編集することができる。本発明は、光ディスク装置に適用することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】CPU部92は、EPLの内容を解析し、補助記憶装置35に記憶されている過去に再生したデータの再生の順番と、データを連続して再生できるか否かを示す情報を含む履歴を検索する。検索の結果、CPU部92は、データの再生が不連続となる箇所を検出したとき、再生が不連続となるデータを補助記憶装置35に複写する。ユーザは、必要に応じて、履歴をパーソナルコンピュータ23に表示させ、編集することができる。本発明は、光ディスク装置に適用することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク駆動装置および方法、プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、データの再生の順番を記述した手順リストに従ってデータを確実に再生することができるようにしたディスク駆動装置および方法、プログラム、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスクに記録された映像データ、または音声データを編集するとき、編集後のデータを、編集後の状態であらためてディスクに記録し直すのではなく、ユーザが希望する順番を記述した手順リスト、いわゆるEPL(Edit Procedure List)として編集する方法がある。
【0003】
このような非破壊編集により作成されたEPLに基づいて、映像データ、または音声データを再生する場合、図1に示されるように、ディスク駆動装置の再生ヘッド(ピックアップ)は、ディスク1に記録されているデータF1乃至F4を、指定された順番にトレースする。すなわち、ピックアップは、データF1を再生した後、データF1の終了位置からデータF2の開始位置へ移動(移動1)し、データF2を再生し、データF2の終了位置からデータF3の開始位置へ移動(移動2)し、データF3を再生し、データF3の終了位置からデータF4の開始位置へ移動(移動3)する。
【0004】
移動1、および移動2においては、ピックアップはディスク1の外周側の比較的近接したトラックに移動するだけなので、その移動距離も小さい。しかしながら、移動3においては、ピックアップがディスク1の最外周側近傍のトラックから最内周側近傍のトラックに移動するため、その移動距離は大きい。このため、データF3の再生を終了した後、データF4の再生を開始するまでの間の時間が長くなり、データを連続して再生することができなくなってしまうことがある。
【0005】
このような、データの不連続再生が発生しないようにするため、予め、ディスク1に記録されたデータをハードディスクに複写しておき、データを連続して再生できるようにする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−50037号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の技術によれば、使用者が編集作業を行う際、ディスクに記録されたデータの中から再生すべきデータを決定し、その再生すべきデータのすべてについて、少なくともその一部をハードディスクに複写する必要があり、編集作業に時間がかかり、また、ハードディスクの容量を効率的に利用できないという課題があった。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、より簡単に、不連続再生の発生を防止することができるようにするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク駆動装置は、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容を取得する内容取得手段と、内容取得手段により取得されたデータの再生の順番に従ってデータをデコードするデコード手段と、内容取得手段により取得されたデータの再生の順番を履歴として記憶する履歴記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
前記内容取得手段により取得されたデータの再生の順番と一致する前記履歴を検索する履歴検索手段と、ディスクに記録されているデータを記憶する補助記憶手段とをさらに備え、履歴検索手段は、データの再生の順番と一致する履歴が検索された場合、データを連続して読み出すことができるようにするために、ディスクに記録されたデータを補助記憶手段に複写するデータ複写手段を備えるようにすることができる。
【0011】
前記デコード手段は、データを連続して読み出すことが可能か否かを判定する連続読出判定手段を備えるようにすることができる。
【0012】
前記履歴記憶手段は、履歴として、内容取得手段により取得されたデータの再生の順番に従って、時間的に先に再生するデータの記録位置と後に再生するデータの記録位置を記憶するとともに、連続読出判定手段により判定された、データを連続して読み出すことが可能か否かを表す情報を合わせて記憶することができる。
【0013】
履歴を表示する表示手段と、履歴の削除が指示された場合、履歴を削除する履歴削除手段とをさらに備えるようにすることができる。
【0014】
本発明のディスク駆動方法は、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容を取得する内容取得ステップと、内容取得ステップの処理により取得されたデータの再生の順番に従ってデータをデコードするデコードステップと、内容取得ステップの処理により取得されたデータの再生の順番を履歴として記憶する履歴記憶ステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
本発明のプログラムは、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容の取得を制御する内容取得制御ステップと、内容取得制御ステップの処理により取得されたデータの再生の順番に従ってデータのデコードを制御するデコード制御ステップと、内容取得制御ステップの処理により取得されたデータの再生の順番の履歴の記憶を制御する履歴記憶制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0016】
本発明の記録媒体は、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容の取得を制御する内容取得制御ステップと、内容取得制御ステップの処理により取得されたデータの再生の順番に従ってデータのデコードを制御するデコードステップと、内容取得制御ステップの処理により取得されたデータの再生の順番の履歴の記憶を制御する履歴記憶制御ステップとをコンピュータに実行させるプログラムが記録されていることを特徴とする。
【0017】
本発明のディスク駆動装置および方法、並びにプログラムにおいては、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容が取得され、取得されたデータの再生の順番に従ってデータがデコードされ、取得されたデータの再生の順番が履歴として記憶される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は、本発明を適用したディスク駆動装置の構成例を示すブロック図である。同図に示されるように、再生された映像データに基づく画像を表示する、テレビジョン受像機、モニタなどよりなる表示部21、および編集手順リストの入力を行うパーソナルコンピュータ23が、ディスク再生装置21と接続されている。
【0019】
ディスク駆動装置としてのディスク再生装置21には、各部を制御するシステムコントロール部34、ディスクから読み出された映像データと音声データをデコードし、表示部22に出力するデコード部36、ディスクから読み出されたデータおよびデータ再生の履歴を記憶する補助記憶装置35、ディスク51,および52を駆動するドライブ部31,および32、並びにドライブ部31,および32を制御するディスク制御部33が設けられている。
【0020】
ディスク51、および52は、光ディスクにより構成されるが、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスクなどのディスクにより構成してもよい。
【0021】
補助記憶装置35には、データ再生の履歴を記憶する固体メモリ71、およびディスクから読み出されたデータを記憶するハードディスク72が設けられている。固体メモリ71は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable ProgrammableRead−Only Memory)等の不揮発性のメモリによって構成される。なお、ハードディスク72に代えて、EEPROMを用いることも可能である。
【0022】
システムコントロール部34には、EPLを解析し、各部の制御を行うCPU(Central Processing Unit)部92、ディスクから読み出されたデータをデコード部36に出力する前にバッファとして蓄える一時記憶装置91が設けられている。一時記憶装置91は、例えば、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。操作部37は、各種の指令を入力するとき、ユーザにより操作される。
【0023】
次に図3のフローチャートを参照して、データ再生処理について説明する。この処理はユーザにより、編集手順リスト(EPL)に基づいたデータの再生が指示されたときに実行される。
【0024】
ステップS1においてCPU部92は、データの再生が指示されたか否かを判定し、指示されたと判定されるまで待機する。ステップS1において、再生が指示されたと判定された場合、ステップS2に進み、CPU部92は、EPLの取得処理を行う。具体的には、パーソナルコンピュータ23からEPLデータファイルが読み込まれる。勿論、EPLは、ユーザが操作部37を操作することで入力するようにしてもよいし、再生対象の映像データおよび音声データとともに記録されている場合には、そのディスク(例えば、ディスク51)から再生し、取得するようにしてもよい。
【0025】
図4はEPLデータファイルの記述例を示す図である。EPLデータファイル100は、素材となるデータの編集の仕方を指示する編集指示の情報が記述されたファイルであり、CPU部92は、その編集指示の情報にしたがって、素材となるデータを編集する。EPLデータのうちの、コマンドepl()は、編集後のデータファイルを指定するコマンドであり、編集後のデータをファイルとして保存する場合、そのかっこ内にデータファイルを特定する情報(例えば、ファイル名)が、引数として記述される。
【0026】
コマンドsource()は、素材となるデータファイルを指定するコマンドであり、そのかっこ内には、素材となるデータファイルを特定する情報(例えば、ファイル名)が、引数として記述される。
【0027】
コマンドdo{}は、そのかっこ内に、素材となるデータを処理するコマンドを記述するときに使用される。
【0028】
コマンドget()は、素材となるデータファイルから、データを取得するコマンドで、そのかっこ内には、素材となるデータファイルから取得するデータの位置を特定する情報(例えば、タイムコード)が、必要に応じて、引数として記述される。
【0029】
コマンドput()は、コマンドget()で取得された素材となるデータを、再生、または編集後のデータファイルに貼り付けるコマンドで、そのかっこ内には、素材となるデータを再生、または貼り付ける位置を特定する情報(例えば、タイムコード)が、必要に応じて、引数として記述される。
【0030】
EPLデータファイルには、コメントを記述することができる。即ち、EPLデータファイルでは、例えば、//以降は、コメントとして解釈される。
【0031】
図4のEPLデータファイルでは、EPLデータ100−1において、第1番目のシーンとして再生する映像および音声のデータが指定され、さらに、EPLデータ100−2において、第2番目のシーンとして再生する映像および音声のデータが指定されている。また、EPLデータ100−3において、第3番目のシーンとして再生する映像および音声のデータが指定され、さらにEPLデータ100−4において、第4番目のシーンとして再生する映像および音声のデータが指定されている。
【0032】
例えば、図5に示されるように、ディスク51に記録されたデータF11乃至F14を、順番に再生するとき、EPLデータ100−1において、データF11の再生が指定され、EPLデータ100−2において、データF12の再生が指定される。また、EPLデータ100−3において、データF13の再生が指定され、さらにEPLデータ100−4において、データF14の再生が指定される。
【0033】
なお、図4は、EPLデータの概念を説明するためのものであり、その記述方式は、特に限定されるものではない。
【0034】
図3に戻って、ステップS3において、CPU部92は、履歴検索処理を実行する。その詳細は、図7を参照して後述するが、ステップS2で取得されたEPLの中に過去に実行したデータの再生の順番と一致するものが検索される。
【0035】
ステップS4において、CPU部92は、変数nに値1をセットし、ステップS5に進み、EPLのn番目のシーンがあるか否かを判定する。ステップS5において、EPLのn番目のシーンがあると判定された場合、ステップS6に進み、CPU部92は、データ再生処理を実行する。このとき、データ再生処理として、図8を参照して後述するステップS11のデコード処理と、図10を参照して後述するステップS12の履歴追加処理が並列に実行される。
【0036】
ステップ11のデコード処理により、ディスクから読み出されたデータが再生され、また、データを再生するとき、連続して再生できない箇所があるか否かが検出される。
【0037】
ステップS12の履歴追加処理により、図6を参照して後述する履歴が生成され、補助記憶装置35の固体メモリ71に記憶される。
【0038】
ステップS7において、CPU部92は、変数nの値を1だけインクリメントした後、ステップS5に戻り、次のシーンについて同様の処理を実行する。
【0039】
ステップS5において、EPLのn番目のシーンがないと判定された場合(全てのシーンの処理が終了した場合)、データ再生処理は終了される。図4の例の場合、第1番目乃至第4番目のシーンの再生が指示されているので、nの値が5と等しくなったとき、データ再生処理は終了される。
【0040】
このようにして、データが再生されるとともに、履歴が生成され、記憶される。
【0041】
図6は、このとき記憶される履歴の例を示す図である。この図に示されるように、履歴は、所定のビット数からなる履歴最小単位によって構成され、固体メモリ71に記憶される。履歴最小単位は、後述する履歴追加処理によってデータが再生される都度追加される。この例では、固体メモリ71は、N個の履歴最小単位、すなわち、履歴最小単位111−1乃至111−Nを記憶する。個体メモリ71の容量を超える履歴最小単位、すなわちN+1番目の履歴最小単位が追加されたとき、最も古い履歴最小単位、すなわち、履歴最小単位111−1が消去され、上書きされる。
【0042】
なお、固体メモリ71の容量を超える履歴最小単位が追加されたとき、最も古い履歴最小単位を消去せず、ハードディスク72に移動させ、あらたに追加された履歴最小単位を固体メモリ71に記憶させることもできる。
【0043】
履歴最小単位111−i(i=1,2,3,・・・,N)は、それぞれ所定のビット数で構成されるフィールド131乃至139により構成される。フィールド131は、履歴固有IDのフィールドであり、この履歴最小単位を識別するための固有の値がセットされる。また、履歴固有IDの値には、この履歴最小単位が生成された日付と時刻などが必要に応じてセットされる。
【0044】
フィールド132は、前データ固有IDのフィールドであり、EPLで指定された、時間的に直前に再生するデータを特定するための固有の値がセットされる。フィールド133は、後データ固有IDのフィールドであり、EPLで指定された、時間的に直後に再生するデータを特定するための固有の値がセットされる。
【0045】
例えば、図4の例では、履歴最小単位111−1の前データ固有IDは、図5のデータF11を特定するための固有の値がセットされ、履歴最小単位111−1の後データ固有IDは、図5のデータF12を特定するための固有の値がセットされる。また、履歴最小単位111−2の前データ固有IDは、図5のデータF12を特定するための固有の値がセットされ、履歴最小単位111−2の後データ固有IDは、図5のデータF13を特定するための固有の値がセットされる。
【0046】
フィールド134は、再生時間のフィールドであり、前データの再生時間がセットされる。フィールド135は、前データ開始クラスタ番号のフィールドであり、ディスクにおける前データの開始位置のクラスタ番号がセットされる。フィールド136は、前データ終了クラスタ番号のフィールドであり、ディスクにおける前データの終了位置のクラスタ番号がセットされる。なお、ディスクにおける前データの開始位置のクラスタ番号と終了位置のクラスタ番号が同一の場合、すなわち、単独クラスタ内に前データ全体が存在する場合、フィールド136の前データ終了クラスタ番号はブランクとなる。
【0047】
フィールド137は、後データ開始クラスタ番号のフィールドであり、ディスクにおける後データの開始位置のクラスタ番号がセットされる。
【0048】
フィールド138は、読み出し連続性支障有無情報のフィールドであり、前データ再生を終了し、後データの再生を開始するとき、連続して再生できるか否かを示す情報(フラグ)がセットされる。連続して再生することができる場合、値0がセットされ、連続して再生することができない場合、値1がセットされる。
【0049】
フィールド139は、回数のフィールドであり、この履歴最小単位と同一の順序でデータが再生されたとき、その再生回数を表す値が格納される。なお、CPUの負荷などを考慮してフィールド139を省略することも可能である。
【0050】
次に、図7を参照して、図3のステップS3の履歴検索処理について説明する。なお、図3のデータ再生処理において、この履歴検索処理を省略し、この処理だけを独立して実行させることも可能である。
【0051】
ステップS21において、CPU部92は、変数nに値2をセットし、ステップS22に進み、EPLのn番目のシーンがあるか否かを判定する。ステップS22において、EPLのn番目のシーンがあると判定された場合、CPU部92は、ステップS23に進み、EPLのn−1番目のシーンの終了クラスタ番号E(n−1)を読み出す。
【0052】
図4の例の場合、nが2のとき、EPLの第1番目のシーンとして、EPLデータ100−1により指定されたシーン(例えば、図5のデータF11)が検索され、データF11の終了位置のクラスタ番号が読み出される。データF11の終了位置のクラスタ番号は、補助記憶装置35内にあるFAT(File Allocation Table)を参照して読み出すことができる。
【0053】
ステップS24において、CPU部92は、EPLのn番目のシーンの開始クラスタ番号S(n)を読み出す。
【0054】
図4の例の場合、nが2のとき、EPLの第2番目のシーンとして、EPLデータ100−2により指定されたシーン(例えば、図5のデータF12)が検索され、データF12の開始位置のクラスタ番号が読み出される。データF12の開始位置のクラスタ番号も、補助記憶装置35内にあるFATを参照して読み出すことができる。
【0055】
ステップS25において、CPU部92は、前データ開始クラスタ番号をE(n−1)とし、後データ開始クラスタ番号をS(n)として、履歴を検索し、ステップS26において、一致する履歴最小単位があったか否かを判定する。ステップS26において、一致する履歴最小単位があったと判定された場合、ステップS27に進み、CPU部92は、読み出し連続性支障ありか否かを判定する。
【0056】
例えば、データF11の終了位置のクラスタ番号と一致する前データ終了クラスタ番号をもち、かつデータF12の開始位置のクラスタ番号と一致する後データ開始クラスタ番号をもつ履歴最小単位が存在し、その履歴最小単位の読み出し連続性支障有無情報として0がセットされていた場合(読み出し連続性支障なしの場合)、データF11の終了位置からデータF12の開始位置へピックアップを移動させることにより、データの再生が不連続になる(途切れる)ことはないと判定される。
【0057】
ステップS27において、読み出し連続性支障ありと判定された場合、ステップS28に進み、CPU部92は、n番目のシーンを補助記憶装置35に複写する。なお、ここでn番目のシーンのデータの一部を補助記憶装置35に複写してもよいし、n番目のシーンのデータ全体を補助記憶装置35に複写してもよい。
【0058】
ステップS28で、データが複写されたことにより、EPLに基づいて、データを再生するとき、n−1番目のシーンのデータの再生を終了した後、連続して(途切れることなく)次のn番目のシーンのデータを再生することができるようになる。
【0059】
ステップS29において、CPU部92は、ステップS28で補助記憶装置35に複写した、n番目のシーンのデータを、(ディスクからではなく)補助記憶装置35から読み出すようにEPLを変更する。
【0060】
ステップS26において、一致する履歴最小単位がないと判定された場合、ステップS27乃至S29の処理はスキップされる。
【0061】
ステップS27において、読み出し連続性支障なしと判定された場合、ステップS28とS29の処理はスキップされる。
【0062】
そして、ステップS30に進み、CPU部92は、nの値を1だけインクリメントし、ステップS22に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。
【0063】
ステップS22において、EPLのn番目のデータがないと判定された場合、履歴検索処理は終了される。図4の例の場合、第1番目乃至第4番目のシーンの再生が指示されているので、nの値が5と等しくなったとき、履歴検索処理は終了される。
【0064】
このようにして、EPLに従ってデータを再生する場合、過去に行ったデータの再生に関する情報を記録した履歴を参照して、データの再生が不連続となる箇所が予め検索され、データの再生が不連続となる箇所があった場合、連続して再生できるように、データが補助記憶装置35に複写される。
【0065】
次に、図8を参照して、図3のステップS11のデコード処理について説明する。ステップS51において、CPU部92は、ディスク制御部33を介して、例えば、ディスク51からn番目のシーンのデータを読み出し、一時記憶装置91(バッファ)に記憶させる。
【0066】
CPU部92は、一時記憶装置91に記憶されているデータ量を図9に示されるように管理している。すなわち、CPU部92からの要求に従って、ディスク制御部33は、ドライブ部31を制御し、ディスク51からデータを再生させる。そのデータは、一時記憶装置91に、一時的に記憶される。このとき、n番目のシーンのデータが一度に全て再生されるのではなく、所定の単位に分割して再生される。その一方で、デコード部36は、一時記憶装置91に記憶されたデータをその処理能力に応じて、所定の処理単位でデコードする。
【0067】
また、図9に示されるように、一時記憶装置91のデータ量は、第1の閾値と第2の閾値とに基づいてCPU部92によって管理されている。一時記憶装置91内のデータ量が第2の閾値を下回ると、CPU部92はディスク制御部33にあらたにデータを再生させる。これにより、一時記憶装置91のアンダーフローが防止される。また、CPU部92は、データ量が第1の閾値を上回ったとき、ディスク制御部33に新たなデータの再生を中断させる。これにより、一時記憶装置91のオーバーフローが防止される。
【0068】
図8のステップS52において、CPU部92は、n番目のシーンの最後のデータをバッファに読み出したか否か、すなわちn番目のシーンのデータが全てディスクからバッファに読み出されたか否かを判定し、まだ全てのデータを読み出していないと判定された場合、ステップS51に戻る。
【0069】
ステップS52において、n番目のシーンの最後のデータをバッファに読み出した、すなわちn番目のシーンのデータが全てディスクからバッファに読み出されたと判定された場合、CPU部92は、ステップS53に進み、ディスク制御部33を介して、ピックアップをn+1番目のシーンのデータの開始位置に移動させる(シークさせる)。
【0070】
そして、ステップS54に進み、CPU部92は、ピックアップの移動が完了したか否かを判定し、ピックアップの移動が完了したと判定されるまで待機する。ステップS54において、ピックアップの移動(シーク)が完了したと判定された場合、ステップS55に進み、CPU部92はバッファ内のデータ量を検出し、ステップS56において、バッファがアンダーフローしたか否かを判定する。
【0071】
すなわち、ディスク制御部33は、n番目のシーンの最後のデータをバッファに出力した後、CPU部92からの要求に従って、n+1番目のシーンのデータを出力するため、n+1番目のシーンのデータの開始位置にピックアップを移動させ、n+1番目のデータの出力を開始するが、ピックアップが移動している(シーク動作している)期間においてもデコード部36は、一時記憶装置91からデータを読み出し、デコードする動作を繰り返している。
【0072】
n番目のシーンのデータ終了位置とn+1番目のシーンのデータの開始位置がディスク上で(ディスクの半径方向に)大きく離れている場合、例えば、図5のデータF13からデータF14への移動(移動3)が発生する場合、ピックアップの移動時間(シーク時間)は長くなる。このとき、ピックアップの移動が完了して、ディスク制御部33から、あらたにデータが出力される前に、図9の一時記憶装置91内のデータが全て読み出されてしまうと、データの再生が不連続となる。このとき、CPU部92は、バッファがアンダーフローしたと判定する。
【0073】
一方、n番目のシーンのデータ終了位置とn+1番目のシーンのデータの開始位置がディスク上で(ディスクの半径方向に)あまり離れていない場合、例えば、図5のデータF11からデータF12への移動(移動1)が発生する場合、ピックアップの移動時間は移動3の場合と比較して短くなり、一時記憶装置91内のデータが全て読み出される前に、ピックアップの移動が完了し、ディスク制御部33から、あらたにデータが出力され、一時記憶装置91に記憶され、記憶されたデータをデコード部36に出力することができる。この場合、データの再生は不連続とならず、CPU部92は、バッファがアンダーフローしていないと判定する。
【0074】
ステップS56において、バッファがアンダーフローすると判定された場合、ステップS58に進み、CPU部92は、読み出し連続フラグを1にセットする。ステップS56において、バッファがアンダーフローしないと判定された場合、ステップS57に進み、CPU部92は、読み出し連続フラグに0をセットする。
【0075】
このようにして、EPLに従ってデータが再生されるとともに、データの再生が不連続となる箇所が検出される。
【0076】
次に、図10を参照して、図3のステップS12の履歴追加処理について説明する。この処理は上述した図8のデコード処理と並列に実行される。
【0077】
ステップS71において、CPU部92は、EPLとFATからn番目のシーンのデータの開始クラスタ番号Saと、n番目のシーンのデータの終了クラスタ番号Eを読み出す。そして、ステップS72に進み、CPU部92は、EPLとFATからn+1番目のシーンのデータの開始クラスタ番号Sbを読み出す。
【0078】
ステップS73において、CPU部92は、クラスタ内のデータヘッダに記録されたタイムコードから、このn番目のシーンの再生時間Tを計算する。そして、ステップS74に進み、CPU部92は、前データ開始クラスタ番号をSaとし、前データ終了クラスタ番号をEとし、後データ開始クラスタ番号をSbとして、履歴を検索し、ステップS75において、一致する履歴最小単位があったか否かを判定する。
【0079】
ステップS75において、一致する履歴最小単位がないと判定された場合、ステップS76に進み、図8を参照して上述したデコード処理におけるステップS57,S58の処理により設定された「読み出し連続性フラグ」を取得する。デコード処理において、バッファがアンダーフローする、すなわちデータの再生が不連続となると判定された場合、「読み出し連続性フラグ」には1がセットされている。一方、バッファがアンダーフローしない、すなわちデータの再生が不連続とならないと判定された場合、「読み出し連続性フラグ」には0がセットされている。
【0080】
ステップS77において、CPU部92は読み出し連続性フラグの値が1と等しいか否かを判定し、1と等しいと判定された場合、ステップS79に進み、読み出し連続性支障ありとする。この場合、上述したように、図7のステップS28,S29の処理が実行される。ステップS77において、読み出し連続性フラグの値が1と等しくないと判定された場合、ステップS78に進み、読み出し連続性支障なしとする。この場合、図7のステップS28,S29の処理は、スキップされる。
【0081】
ステップS80において、CPU部92は履歴の追加が指示されたか否かを判定する。履歴の追加の指示は、例えば、ユーザが、表示部22に表示された履歴追加指示を確認するメッセージに基づいて、ディスク再生装置21の図示せぬボタンを操作することにより行われる。また、パーソナルコンピュータ23により履歴の追加を指示することも可能である。
【0082】
ステップS80において、履歴の追加が指示されたと判定された場合、ステップS81に進み、CPU部92は、IDを付与して履歴最小単位を生成し、記憶する。すなわち、図6の履歴最小単位111−1に示されるような履歴最小単位が生成され、記憶される。このとき、フィールド131には、この履歴最小単位を識別するための固有の値と、この履歴最小単位が生成された日付と時刻がセットされ、フィールド132にはn番目のシーンのデータに固有の値がセットされ、フィールド133にはn+1番目のシーンのデータに固有の値がセットされる。フィールド134には、ステップS73で計算された再生時間Tがセットされ、フィールド135とフィールド136には、ステップS71で読み出された開始クラスタ番号Saと終了クラスタ番号Eがそれぞれセットされる。
【0083】
また、フィールド137には、ステップS72で読み出された開始クラスタ番号Sbがセットされ、フィールド138の値は、ステップS78、またはステップS79の処理により、読み出し連続性支障なしの場合は、0がセットされ、読み出し連続性支障ありの場合は、1がセットされる。そして、フィールド139には値1がセットされ、生成された履歴最小単位が固体メモリ71に記憶される。
【0084】
ステップS80において、履歴の追加が指示されなかったと判定された場合、ステップS81の処理は、スキップされる。
【0085】
ステップS75において、一致する履歴最小単位があると判定された場合、ステップS82に進み、CPU部92は、一致する履歴最小単位の「回数」、すなわちフィールド139の値を1だけインクリメントする。
【0086】
このようにして、データの再生の順番と、その順番でデータを再生するとき、連続して再生することができるか否かを示す情報が履歴として記憶され、蓄積される。
【0087】
本発明によれば、このように、実際に、再生の不連続が発生したとき、その履歴が追加、登録されるので、1回目の再生では不連続なシーンが発生したとしても、同一のディスクの2回目以降の再生では、シーンが連続的に再生される。
【0088】
また、ディスク(EPL)の異同に拘わらず、履歴は各ディスク(EPL)に共通のものとして登録され、検索される。従って、一種の学習が行われることになり、新たなディスク(EPL)の再生時においても、シーク前後の位置が登録されているものと同様の位置関係にある場合、図7のステップS28,S29のEPL変更処理が自動的に行われるので、その不連続再生の発生が防止される。
【0089】
上述した履歴追加処理により生成され、記憶された履歴は、パーソナルコンピュータ23に出力し、表示することができる。図11を参照して、この場合の履歴表示処理について説明する。
【0090】
ステップS101において、CPU部92は、履歴の表示が指示された否かを判定し、指示されたと判定されるまで待機する。履歴の表示の指示は、例えば、ユーザが、パーソナルコンピュータ23からコマンドを入力することにより行われる。
【0091】
ステップS101において、履歴の表示が指示されたと判定された場合、CPU部92は、パーソナルコンピュータ23のモニタに、図12に示されるような履歴画面151を表示させる。図12の例では、3個の履歴最小単位に対応するデータが表示されている。1つの履歴最小単位に、それぞれ1つの番号(PNo.)が付与され、この例では「1」、「2」および「3」の番号が表示されている。
【0092】
PNo.の右側には、前データ固有IDと後データ固有IDが表示されている。この例では、「XXX003」、および「XXX008」が表示されており、「XXX003」は、前データ固有IDであり、図6のフィールド132の値に対応し、「XXX008」は後データ固有IDであり、図6のフィールド133の値に対応する。
【0093】
IDの右側には、日付として、それぞれ2段の数値が表示されている。この例では「021210」(2002年12月10日)と表示されており、図6のフィールド131に含まれる日付の情報に基づいて表示される。
【0094】
日付の右側には、開始時刻と終了時刻として、それぞれ2段の数値が表示されている。この数値は、図6のフィールド135の前データ開始クラスタ番号に対応するクラスタ、およびフィールド137の後データ開始クラスタ番号に対応するクラスタから、それぞれ必要な情報が抽出され、変換されて表示される。
【0095】
終了時刻の右側には、判定として、OKまたはNGの文字が表示されている。判定は、前データの再生が終了した後、連続して後データを再生できるか否かを示すものであり、図6のフィールド138に対応する。すなわち、読み出し連続性支障ありの場合、NGが表示され、読み出し連続性支障なしの場合、OKが表示される。
【0096】
判定の右側には、回数として、数値が表示されている。ここには、図6のフィールド139の回数に対応する数値が表示される。
【0097】
履歴画面151の下方には、「NEXT」、「TOP」、「END」、「ERASE」、「EXTRA」の文字が表示されている。これらの文字は、それぞれ実行されるコマンドを表すものであり、パーソナルコンピュータ23の矢印キーなどを操作することにより、1つのコマンドを選択することができる。この例では、「NEXT」の部分がブリンクしており、この状態でパーソナルコンピュータ23の実行キーが押下されると、「NEXT」に対応するコマンドが実行される。また、パーソナルコンピュータ23において、これらのコマンドに対応するキーを割り当て、ユーザが、そのキーを押下することにより、対応するコマンドが実行されるようにしてもよい。
【0098】
また、ユーザはパーソナルコンピュータ23の矢印キーなどを操作することにより、表示されているデータの中から、1つのデータを選択することができる。この例では、PNo.「1」の部分がブリンクしており、第1番目のデータが選択されている。
【0099】
図11に戻って、ステップS103において、CPU部92は、コマンド「NEXT」の実行が指令されたか否かを判定し、指令されていないと判定された場合、ステップS105に進み、コマンド「TOP」の実行が指令されたか否かを判定し、指令されていないと判定された場合、ステップS107に進み、コマンド「END」が実行が指令されたか否かを判定する。
【0100】
ステップS107において、コマンド「END」の実行が指令されていないと判定された場合、ステップS109に進み、CPU部92は、コマンド「ERASE」の実行が指令されたか否かを判定し、指令されていないと判定された場合、ステップS111に進み、コマンド「EXTRA」の実行が指令されたか否かを判定する。ステップS111において、コマンド「EXTRA」が指令されたと判定された場合、CPU部92は、ステップS112に進み、ハードディスクに記憶された履歴データをパーソナルコンピュータ23のモニタに表示させる。
【0101】
上述したように、図10の履歴追加処理により生成された履歴最小単位は、固体メモリ71に記憶され、固体メモリ71の容量を超える場合、最も古い履歴最小単位を消去し、あらたに生成された履歴最小単位を追加することもできるし、最も古い履歴最小単位を消去せず、ハードディスク72に移動させ、あらたに追加された履歴最小単位を固体メモリ71に記憶させることもできる。
【0102】
図13はこのときの履歴最小単位の移動を示す図である。この例では固体メモリ71には、履歴最小単位を124個記憶することができ、履歴最小単位は、日付の新しいものから順に、PNo.「001」、「002」...「124」となるようにソートされている。ここで、あらたに履歴最小単位が追加されると、最も古い履歴最小単位である、PNo.「124」のデータが、ハードディスク72に移動され、ハードディスク72上にPNo.「001」のデータとして記憶される。図11のステップS112においては、このハードディスク72上のPNo.「001」のデータがパーソナルコンピュータ23のモニタに表示される。
【0103】
そして、ステップS112の処理の後、または、ステップS111でコマンド「EXTRA」が指令されていないと判定された場合、ステップS113において、CPU部92は、表示の終了が指示されたか否かを判定する。表示の終了の指示は、例えば、ユーザが、パーソナルコンピュータ23からコマンドを入力することにより行われる。ステップS113において、表示の終了が指示されていないと判定された場合、処理は、ステップS102に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS113において、表示の終了が指示されたと判定された場合、履歴表示処理は終了される。
【0104】
ステップS103において、コマンド「NEXT」の実行が指令されたと判定された場合、ステップS104に進み、CPU部92は、パーソナルコンピュータ23のモニタに履歴画面の次のページを表示させ、ステップS113に進む。図12には3個の履歴最小単位に対応するデータが表示されている。例えば履歴画面151には、履歴最小単位に対応するデータを3個まで表示することができるとすると、履歴最小単位が4個以上蓄積されている場合、1画面上に表示しきれない。このとき、「NEXT」コマンドを実行することにより、表示できなかった4個目以降の履歴最小単位に対応するデータが、次のページとして、履歴画面151に表示される。
【0105】
ステップS105において、コマンド「TOP」の実行が指令されたと判定された場合、ステップS106に進み、CPU部92は、パーソナルコンピュータ23のモニタに履歴画面151の最初のページを表示させ、ステップS113に進む。
【0106】
ステップS107において、コマンド「END」の実行が指令されたと判定された場合、ステップS108に進み、CPU部92は、パーソナルコンピュータ23のモニタに履歴画面151の最後のページを表示させ、ステップS113に進む。
【0107】
ステップS109において、コマンド「ERASE」の実行が指令されたと判定された場合、ステップS110に進み、CPU部92は、選択された履歴データを削除して、ステップS113に進む。図12の例の場合、PNo.の「1」の部分がブリンクしており、PNo.「1」のデータが選択されている。この状態でERASEが実行されると、PNo.「1」のデータの表示が消去され、このデータに対応する履歴最小単位も固体メモリ71から消去される。
【0108】
なお、以上では、履歴画面151をパーソナルコンピュータ23のモニタに表示させる例について説明したが、履歴画面151を表示部22に表示させ、ディスク再生装置21の図示せぬボタンなどを操作することにより、履歴表示処理を実行することも可能である。
【0109】
また、ユーザは、必要に応じてデータをグループ化し、保存することができる。例えば、PNo.「1」のデータとPNo.「3」のデータをグループAとして保存し、PNo.「2」のデータとPNo.「4」のデータをグループBとして保存することができる。このようにすることにより、ユーザは、図7の履歴検索処理を、より効率的に実行させることができる。
【0110】
例えば、必要に応じて、検索すべき履歴として、特定のグループを指定することにより、全ての履歴を検索しなくても、所望の処理を実行させることができ、短時間で編集作業を実行することができる。また、検索すべき履歴として、多数のグループを指定すれば、データの再生が不連続となる箇所を、より正確に検出することができ、編集作業の精度を高めることができる。
【0111】
さらに、履歴のデータをパーソナルコンピュータ23などを介して、外部の記憶装置、または記憶媒体に記憶させることも可能である。このようにすることで、固体メモリ71、およびハードディスク72の記憶容量を超えるデータも保存することができる。外部の記憶装置、または記憶媒体に保存されたデータは、必要に応じて、固体メモリ71、またはハードディスク72にインストールされ、利用することができる。
【0112】
このようにして、ユーザはディスク再生装置21に蓄積された履歴を表示させ、これに基づいて、例えば、不連続再生が発生しなくなるようにEPLを編集(変更)することができる。
【0113】
以上においては、本発明をディスクからデータを再生することが可能なディスク駆動装置としてのディスク再生装置に適用した場合を例としたが、本発明は、再生のみならず、記録も可能なディスク駆動装置にも適用することが可能である。
【0114】
また、記録再生されるデータは、映像データや音声データに限らず、各種のコンテンツのデータとすることができる。
【0115】
なお、上述した一連の処理をハードウェアで実現するか、ソフトウェアで実現するかは問わない。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば、図14に示されるような、汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0116】
図14において、CPU(Central Processing Unit)191は、ROM(Read Only Memory)192に記憶されているプログラム、または記憶部198からRAM(Random Access Memory)193にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM193にはまた、CPU191が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0117】
CPU191、ROM192、およびRAM193は、バス194を介して相互に接続されている。このバス194にはまた、入出力インタフェース195も接続されている。
【0118】
入出力インタフェース195には、キーボード、マウスなどよりなる入力部196、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal display)などよりなるディスプレイ(表示部)、並びにスピーカなどよりなる出力部197、ハードディスクなどより構成される記憶部198、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部199が接続されている。通信部199は、インターネットなどのネットワークを介しての通信処理を行う。
【0119】
入出力インタフェース195にはまた、必要に応じてドライブ200が接続され、ドライブ200には、本発明のプログラムが記録された記録媒体が装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部198にインストールされる。
【0120】
記録媒体は、磁気ディスク221、光ディスク222、光磁気ディスク223、或いは半導体メモリ224などにより構成される。
【0121】
なお、本明細書において上述した一連の処理を実行するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0122】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、ディスクに記録されたデータを、手順リストに基づいて再生するときに、効率的に編集作業を行うことができ、データを連続的に再生することができる。また、そのために、特別の操作が必要とされないので、操作性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク上のデータ記録位置とシークの発生を説明する図である。
【図2】本発明を適用したディスク再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】データ再生処理を説明するフローチャートである。
【図4】EPLデータファイルの記述例を示す図である。
【図5】図2のディスクに記録されたデータの記録位置を示す図である。
【図6】履歴最小単位の構成を示す図である。
【図7】図3のステップS3の履歴検索処理を説明するフローチャートである。
【図8】図3のステップS11のデコード処理を説明するフローチャートである。
【図9】図2の一時記憶装置におけるデータ量の変化を説明する図である。
【図10】図3のステップS12の履歴追加処理を説明するフローチャートである。
【図11】履歴表示処理を説明するフローチャートである。
【図12】履歴画面の表示例を示す図である。
【図13】固体メモリおよびハードディスク内の履歴のデータの蓄積状況を示す図である。
【図14】パーソナルコンピュータの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 ディスク 21 ディスク再生装置, 23 パーソナルコンピュータ,31 ドライブ部, 32 ドライブ部, 33 ディスク制御部, 34システム制御部, 35 補助記憶装置, 36 デコード部, 71 固体メモリ, 72 ハードディスク, 91 一時記憶装置, 92 CPU部, 100 EPLデータファイル, 111−1乃至111−n 履歴最小単位
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク駆動装置および方法、プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、データの再生の順番を記述した手順リストに従ってデータを確実に再生することができるようにしたディスク駆動装置および方法、プログラム、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスクに記録された映像データ、または音声データを編集するとき、編集後のデータを、編集後の状態であらためてディスクに記録し直すのではなく、ユーザが希望する順番を記述した手順リスト、いわゆるEPL(Edit Procedure List)として編集する方法がある。
【0003】
このような非破壊編集により作成されたEPLに基づいて、映像データ、または音声データを再生する場合、図1に示されるように、ディスク駆動装置の再生ヘッド(ピックアップ)は、ディスク1に記録されているデータF1乃至F4を、指定された順番にトレースする。すなわち、ピックアップは、データF1を再生した後、データF1の終了位置からデータF2の開始位置へ移動(移動1)し、データF2を再生し、データF2の終了位置からデータF3の開始位置へ移動(移動2)し、データF3を再生し、データF3の終了位置からデータF4の開始位置へ移動(移動3)する。
【0004】
移動1、および移動2においては、ピックアップはディスク1の外周側の比較的近接したトラックに移動するだけなので、その移動距離も小さい。しかしながら、移動3においては、ピックアップがディスク1の最外周側近傍のトラックから最内周側近傍のトラックに移動するため、その移動距離は大きい。このため、データF3の再生を終了した後、データF4の再生を開始するまでの間の時間が長くなり、データを連続して再生することができなくなってしまうことがある。
【0005】
このような、データの不連続再生が発生しないようにするため、予め、ディスク1に記録されたデータをハードディスクに複写しておき、データを連続して再生できるようにする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−50037号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の技術によれば、使用者が編集作業を行う際、ディスクに記録されたデータの中から再生すべきデータを決定し、その再生すべきデータのすべてについて、少なくともその一部をハードディスクに複写する必要があり、編集作業に時間がかかり、また、ハードディスクの容量を効率的に利用できないという課題があった。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、より簡単に、不連続再生の発生を防止することができるようにするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク駆動装置は、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容を取得する内容取得手段と、内容取得手段により取得されたデータの再生の順番に従ってデータをデコードするデコード手段と、内容取得手段により取得されたデータの再生の順番を履歴として記憶する履歴記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
前記内容取得手段により取得されたデータの再生の順番と一致する前記履歴を検索する履歴検索手段と、ディスクに記録されているデータを記憶する補助記憶手段とをさらに備え、履歴検索手段は、データの再生の順番と一致する履歴が検索された場合、データを連続して読み出すことができるようにするために、ディスクに記録されたデータを補助記憶手段に複写するデータ複写手段を備えるようにすることができる。
【0011】
前記デコード手段は、データを連続して読み出すことが可能か否かを判定する連続読出判定手段を備えるようにすることができる。
【0012】
前記履歴記憶手段は、履歴として、内容取得手段により取得されたデータの再生の順番に従って、時間的に先に再生するデータの記録位置と後に再生するデータの記録位置を記憶するとともに、連続読出判定手段により判定された、データを連続して読み出すことが可能か否かを表す情報を合わせて記憶することができる。
【0013】
履歴を表示する表示手段と、履歴の削除が指示された場合、履歴を削除する履歴削除手段とをさらに備えるようにすることができる。
【0014】
本発明のディスク駆動方法は、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容を取得する内容取得ステップと、内容取得ステップの処理により取得されたデータの再生の順番に従ってデータをデコードするデコードステップと、内容取得ステップの処理により取得されたデータの再生の順番を履歴として記憶する履歴記憶ステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
本発明のプログラムは、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容の取得を制御する内容取得制御ステップと、内容取得制御ステップの処理により取得されたデータの再生の順番に従ってデータのデコードを制御するデコード制御ステップと、内容取得制御ステップの処理により取得されたデータの再生の順番の履歴の記憶を制御する履歴記憶制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0016】
本発明の記録媒体は、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容の取得を制御する内容取得制御ステップと、内容取得制御ステップの処理により取得されたデータの再生の順番に従ってデータのデコードを制御するデコードステップと、内容取得制御ステップの処理により取得されたデータの再生の順番の履歴の記憶を制御する履歴記憶制御ステップとをコンピュータに実行させるプログラムが記録されていることを特徴とする。
【0017】
本発明のディスク駆動装置および方法、並びにプログラムにおいては、ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容が取得され、取得されたデータの再生の順番に従ってデータがデコードされ、取得されたデータの再生の順番が履歴として記憶される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は、本発明を適用したディスク駆動装置の構成例を示すブロック図である。同図に示されるように、再生された映像データに基づく画像を表示する、テレビジョン受像機、モニタなどよりなる表示部21、および編集手順リストの入力を行うパーソナルコンピュータ23が、ディスク再生装置21と接続されている。
【0019】
ディスク駆動装置としてのディスク再生装置21には、各部を制御するシステムコントロール部34、ディスクから読み出された映像データと音声データをデコードし、表示部22に出力するデコード部36、ディスクから読み出されたデータおよびデータ再生の履歴を記憶する補助記憶装置35、ディスク51,および52を駆動するドライブ部31,および32、並びにドライブ部31,および32を制御するディスク制御部33が設けられている。
【0020】
ディスク51、および52は、光ディスクにより構成されるが、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスクなどのディスクにより構成してもよい。
【0021】
補助記憶装置35には、データ再生の履歴を記憶する固体メモリ71、およびディスクから読み出されたデータを記憶するハードディスク72が設けられている。固体メモリ71は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable ProgrammableRead−Only Memory)等の不揮発性のメモリによって構成される。なお、ハードディスク72に代えて、EEPROMを用いることも可能である。
【0022】
システムコントロール部34には、EPLを解析し、各部の制御を行うCPU(Central Processing Unit)部92、ディスクから読み出されたデータをデコード部36に出力する前にバッファとして蓄える一時記憶装置91が設けられている。一時記憶装置91は、例えば、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。操作部37は、各種の指令を入力するとき、ユーザにより操作される。
【0023】
次に図3のフローチャートを参照して、データ再生処理について説明する。この処理はユーザにより、編集手順リスト(EPL)に基づいたデータの再生が指示されたときに実行される。
【0024】
ステップS1においてCPU部92は、データの再生が指示されたか否かを判定し、指示されたと判定されるまで待機する。ステップS1において、再生が指示されたと判定された場合、ステップS2に進み、CPU部92は、EPLの取得処理を行う。具体的には、パーソナルコンピュータ23からEPLデータファイルが読み込まれる。勿論、EPLは、ユーザが操作部37を操作することで入力するようにしてもよいし、再生対象の映像データおよび音声データとともに記録されている場合には、そのディスク(例えば、ディスク51)から再生し、取得するようにしてもよい。
【0025】
図4はEPLデータファイルの記述例を示す図である。EPLデータファイル100は、素材となるデータの編集の仕方を指示する編集指示の情報が記述されたファイルであり、CPU部92は、その編集指示の情報にしたがって、素材となるデータを編集する。EPLデータのうちの、コマンドepl()は、編集後のデータファイルを指定するコマンドであり、編集後のデータをファイルとして保存する場合、そのかっこ内にデータファイルを特定する情報(例えば、ファイル名)が、引数として記述される。
【0026】
コマンドsource()は、素材となるデータファイルを指定するコマンドであり、そのかっこ内には、素材となるデータファイルを特定する情報(例えば、ファイル名)が、引数として記述される。
【0027】
コマンドdo{}は、そのかっこ内に、素材となるデータを処理するコマンドを記述するときに使用される。
【0028】
コマンドget()は、素材となるデータファイルから、データを取得するコマンドで、そのかっこ内には、素材となるデータファイルから取得するデータの位置を特定する情報(例えば、タイムコード)が、必要に応じて、引数として記述される。
【0029】
コマンドput()は、コマンドget()で取得された素材となるデータを、再生、または編集後のデータファイルに貼り付けるコマンドで、そのかっこ内には、素材となるデータを再生、または貼り付ける位置を特定する情報(例えば、タイムコード)が、必要に応じて、引数として記述される。
【0030】
EPLデータファイルには、コメントを記述することができる。即ち、EPLデータファイルでは、例えば、//以降は、コメントとして解釈される。
【0031】
図4のEPLデータファイルでは、EPLデータ100−1において、第1番目のシーンとして再生する映像および音声のデータが指定され、さらに、EPLデータ100−2において、第2番目のシーンとして再生する映像および音声のデータが指定されている。また、EPLデータ100−3において、第3番目のシーンとして再生する映像および音声のデータが指定され、さらにEPLデータ100−4において、第4番目のシーンとして再生する映像および音声のデータが指定されている。
【0032】
例えば、図5に示されるように、ディスク51に記録されたデータF11乃至F14を、順番に再生するとき、EPLデータ100−1において、データF11の再生が指定され、EPLデータ100−2において、データF12の再生が指定される。また、EPLデータ100−3において、データF13の再生が指定され、さらにEPLデータ100−4において、データF14の再生が指定される。
【0033】
なお、図4は、EPLデータの概念を説明するためのものであり、その記述方式は、特に限定されるものではない。
【0034】
図3に戻って、ステップS3において、CPU部92は、履歴検索処理を実行する。その詳細は、図7を参照して後述するが、ステップS2で取得されたEPLの中に過去に実行したデータの再生の順番と一致するものが検索される。
【0035】
ステップS4において、CPU部92は、変数nに値1をセットし、ステップS5に進み、EPLのn番目のシーンがあるか否かを判定する。ステップS5において、EPLのn番目のシーンがあると判定された場合、ステップS6に進み、CPU部92は、データ再生処理を実行する。このとき、データ再生処理として、図8を参照して後述するステップS11のデコード処理と、図10を参照して後述するステップS12の履歴追加処理が並列に実行される。
【0036】
ステップ11のデコード処理により、ディスクから読み出されたデータが再生され、また、データを再生するとき、連続して再生できない箇所があるか否かが検出される。
【0037】
ステップS12の履歴追加処理により、図6を参照して後述する履歴が生成され、補助記憶装置35の固体メモリ71に記憶される。
【0038】
ステップS7において、CPU部92は、変数nの値を1だけインクリメントした後、ステップS5に戻り、次のシーンについて同様の処理を実行する。
【0039】
ステップS5において、EPLのn番目のシーンがないと判定された場合(全てのシーンの処理が終了した場合)、データ再生処理は終了される。図4の例の場合、第1番目乃至第4番目のシーンの再生が指示されているので、nの値が5と等しくなったとき、データ再生処理は終了される。
【0040】
このようにして、データが再生されるとともに、履歴が生成され、記憶される。
【0041】
図6は、このとき記憶される履歴の例を示す図である。この図に示されるように、履歴は、所定のビット数からなる履歴最小単位によって構成され、固体メモリ71に記憶される。履歴最小単位は、後述する履歴追加処理によってデータが再生される都度追加される。この例では、固体メモリ71は、N個の履歴最小単位、すなわち、履歴最小単位111−1乃至111−Nを記憶する。個体メモリ71の容量を超える履歴最小単位、すなわちN+1番目の履歴最小単位が追加されたとき、最も古い履歴最小単位、すなわち、履歴最小単位111−1が消去され、上書きされる。
【0042】
なお、固体メモリ71の容量を超える履歴最小単位が追加されたとき、最も古い履歴最小単位を消去せず、ハードディスク72に移動させ、あらたに追加された履歴最小単位を固体メモリ71に記憶させることもできる。
【0043】
履歴最小単位111−i(i=1,2,3,・・・,N)は、それぞれ所定のビット数で構成されるフィールド131乃至139により構成される。フィールド131は、履歴固有IDのフィールドであり、この履歴最小単位を識別するための固有の値がセットされる。また、履歴固有IDの値には、この履歴最小単位が生成された日付と時刻などが必要に応じてセットされる。
【0044】
フィールド132は、前データ固有IDのフィールドであり、EPLで指定された、時間的に直前に再生するデータを特定するための固有の値がセットされる。フィールド133は、後データ固有IDのフィールドであり、EPLで指定された、時間的に直後に再生するデータを特定するための固有の値がセットされる。
【0045】
例えば、図4の例では、履歴最小単位111−1の前データ固有IDは、図5のデータF11を特定するための固有の値がセットされ、履歴最小単位111−1の後データ固有IDは、図5のデータF12を特定するための固有の値がセットされる。また、履歴最小単位111−2の前データ固有IDは、図5のデータF12を特定するための固有の値がセットされ、履歴最小単位111−2の後データ固有IDは、図5のデータF13を特定するための固有の値がセットされる。
【0046】
フィールド134は、再生時間のフィールドであり、前データの再生時間がセットされる。フィールド135は、前データ開始クラスタ番号のフィールドであり、ディスクにおける前データの開始位置のクラスタ番号がセットされる。フィールド136は、前データ終了クラスタ番号のフィールドであり、ディスクにおける前データの終了位置のクラスタ番号がセットされる。なお、ディスクにおける前データの開始位置のクラスタ番号と終了位置のクラスタ番号が同一の場合、すなわち、単独クラスタ内に前データ全体が存在する場合、フィールド136の前データ終了クラスタ番号はブランクとなる。
【0047】
フィールド137は、後データ開始クラスタ番号のフィールドであり、ディスクにおける後データの開始位置のクラスタ番号がセットされる。
【0048】
フィールド138は、読み出し連続性支障有無情報のフィールドであり、前データ再生を終了し、後データの再生を開始するとき、連続して再生できるか否かを示す情報(フラグ)がセットされる。連続して再生することができる場合、値0がセットされ、連続して再生することができない場合、値1がセットされる。
【0049】
フィールド139は、回数のフィールドであり、この履歴最小単位と同一の順序でデータが再生されたとき、その再生回数を表す値が格納される。なお、CPUの負荷などを考慮してフィールド139を省略することも可能である。
【0050】
次に、図7を参照して、図3のステップS3の履歴検索処理について説明する。なお、図3のデータ再生処理において、この履歴検索処理を省略し、この処理だけを独立して実行させることも可能である。
【0051】
ステップS21において、CPU部92は、変数nに値2をセットし、ステップS22に進み、EPLのn番目のシーンがあるか否かを判定する。ステップS22において、EPLのn番目のシーンがあると判定された場合、CPU部92は、ステップS23に進み、EPLのn−1番目のシーンの終了クラスタ番号E(n−1)を読み出す。
【0052】
図4の例の場合、nが2のとき、EPLの第1番目のシーンとして、EPLデータ100−1により指定されたシーン(例えば、図5のデータF11)が検索され、データF11の終了位置のクラスタ番号が読み出される。データF11の終了位置のクラスタ番号は、補助記憶装置35内にあるFAT(File Allocation Table)を参照して読み出すことができる。
【0053】
ステップS24において、CPU部92は、EPLのn番目のシーンの開始クラスタ番号S(n)を読み出す。
【0054】
図4の例の場合、nが2のとき、EPLの第2番目のシーンとして、EPLデータ100−2により指定されたシーン(例えば、図5のデータF12)が検索され、データF12の開始位置のクラスタ番号が読み出される。データF12の開始位置のクラスタ番号も、補助記憶装置35内にあるFATを参照して読み出すことができる。
【0055】
ステップS25において、CPU部92は、前データ開始クラスタ番号をE(n−1)とし、後データ開始クラスタ番号をS(n)として、履歴を検索し、ステップS26において、一致する履歴最小単位があったか否かを判定する。ステップS26において、一致する履歴最小単位があったと判定された場合、ステップS27に進み、CPU部92は、読み出し連続性支障ありか否かを判定する。
【0056】
例えば、データF11の終了位置のクラスタ番号と一致する前データ終了クラスタ番号をもち、かつデータF12の開始位置のクラスタ番号と一致する後データ開始クラスタ番号をもつ履歴最小単位が存在し、その履歴最小単位の読み出し連続性支障有無情報として0がセットされていた場合(読み出し連続性支障なしの場合)、データF11の終了位置からデータF12の開始位置へピックアップを移動させることにより、データの再生が不連続になる(途切れる)ことはないと判定される。
【0057】
ステップS27において、読み出し連続性支障ありと判定された場合、ステップS28に進み、CPU部92は、n番目のシーンを補助記憶装置35に複写する。なお、ここでn番目のシーンのデータの一部を補助記憶装置35に複写してもよいし、n番目のシーンのデータ全体を補助記憶装置35に複写してもよい。
【0058】
ステップS28で、データが複写されたことにより、EPLに基づいて、データを再生するとき、n−1番目のシーンのデータの再生を終了した後、連続して(途切れることなく)次のn番目のシーンのデータを再生することができるようになる。
【0059】
ステップS29において、CPU部92は、ステップS28で補助記憶装置35に複写した、n番目のシーンのデータを、(ディスクからではなく)補助記憶装置35から読み出すようにEPLを変更する。
【0060】
ステップS26において、一致する履歴最小単位がないと判定された場合、ステップS27乃至S29の処理はスキップされる。
【0061】
ステップS27において、読み出し連続性支障なしと判定された場合、ステップS28とS29の処理はスキップされる。
【0062】
そして、ステップS30に進み、CPU部92は、nの値を1だけインクリメントし、ステップS22に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。
【0063】
ステップS22において、EPLのn番目のデータがないと判定された場合、履歴検索処理は終了される。図4の例の場合、第1番目乃至第4番目のシーンの再生が指示されているので、nの値が5と等しくなったとき、履歴検索処理は終了される。
【0064】
このようにして、EPLに従ってデータを再生する場合、過去に行ったデータの再生に関する情報を記録した履歴を参照して、データの再生が不連続となる箇所が予め検索され、データの再生が不連続となる箇所があった場合、連続して再生できるように、データが補助記憶装置35に複写される。
【0065】
次に、図8を参照して、図3のステップS11のデコード処理について説明する。ステップS51において、CPU部92は、ディスク制御部33を介して、例えば、ディスク51からn番目のシーンのデータを読み出し、一時記憶装置91(バッファ)に記憶させる。
【0066】
CPU部92は、一時記憶装置91に記憶されているデータ量を図9に示されるように管理している。すなわち、CPU部92からの要求に従って、ディスク制御部33は、ドライブ部31を制御し、ディスク51からデータを再生させる。そのデータは、一時記憶装置91に、一時的に記憶される。このとき、n番目のシーンのデータが一度に全て再生されるのではなく、所定の単位に分割して再生される。その一方で、デコード部36は、一時記憶装置91に記憶されたデータをその処理能力に応じて、所定の処理単位でデコードする。
【0067】
また、図9に示されるように、一時記憶装置91のデータ量は、第1の閾値と第2の閾値とに基づいてCPU部92によって管理されている。一時記憶装置91内のデータ量が第2の閾値を下回ると、CPU部92はディスク制御部33にあらたにデータを再生させる。これにより、一時記憶装置91のアンダーフローが防止される。また、CPU部92は、データ量が第1の閾値を上回ったとき、ディスク制御部33に新たなデータの再生を中断させる。これにより、一時記憶装置91のオーバーフローが防止される。
【0068】
図8のステップS52において、CPU部92は、n番目のシーンの最後のデータをバッファに読み出したか否か、すなわちn番目のシーンのデータが全てディスクからバッファに読み出されたか否かを判定し、まだ全てのデータを読み出していないと判定された場合、ステップS51に戻る。
【0069】
ステップS52において、n番目のシーンの最後のデータをバッファに読み出した、すなわちn番目のシーンのデータが全てディスクからバッファに読み出されたと判定された場合、CPU部92は、ステップS53に進み、ディスク制御部33を介して、ピックアップをn+1番目のシーンのデータの開始位置に移動させる(シークさせる)。
【0070】
そして、ステップS54に進み、CPU部92は、ピックアップの移動が完了したか否かを判定し、ピックアップの移動が完了したと判定されるまで待機する。ステップS54において、ピックアップの移動(シーク)が完了したと判定された場合、ステップS55に進み、CPU部92はバッファ内のデータ量を検出し、ステップS56において、バッファがアンダーフローしたか否かを判定する。
【0071】
すなわち、ディスク制御部33は、n番目のシーンの最後のデータをバッファに出力した後、CPU部92からの要求に従って、n+1番目のシーンのデータを出力するため、n+1番目のシーンのデータの開始位置にピックアップを移動させ、n+1番目のデータの出力を開始するが、ピックアップが移動している(シーク動作している)期間においてもデコード部36は、一時記憶装置91からデータを読み出し、デコードする動作を繰り返している。
【0072】
n番目のシーンのデータ終了位置とn+1番目のシーンのデータの開始位置がディスク上で(ディスクの半径方向に)大きく離れている場合、例えば、図5のデータF13からデータF14への移動(移動3)が発生する場合、ピックアップの移動時間(シーク時間)は長くなる。このとき、ピックアップの移動が完了して、ディスク制御部33から、あらたにデータが出力される前に、図9の一時記憶装置91内のデータが全て読み出されてしまうと、データの再生が不連続となる。このとき、CPU部92は、バッファがアンダーフローしたと判定する。
【0073】
一方、n番目のシーンのデータ終了位置とn+1番目のシーンのデータの開始位置がディスク上で(ディスクの半径方向に)あまり離れていない場合、例えば、図5のデータF11からデータF12への移動(移動1)が発生する場合、ピックアップの移動時間は移動3の場合と比較して短くなり、一時記憶装置91内のデータが全て読み出される前に、ピックアップの移動が完了し、ディスク制御部33から、あらたにデータが出力され、一時記憶装置91に記憶され、記憶されたデータをデコード部36に出力することができる。この場合、データの再生は不連続とならず、CPU部92は、バッファがアンダーフローしていないと判定する。
【0074】
ステップS56において、バッファがアンダーフローすると判定された場合、ステップS58に進み、CPU部92は、読み出し連続フラグを1にセットする。ステップS56において、バッファがアンダーフローしないと判定された場合、ステップS57に進み、CPU部92は、読み出し連続フラグに0をセットする。
【0075】
このようにして、EPLに従ってデータが再生されるとともに、データの再生が不連続となる箇所が検出される。
【0076】
次に、図10を参照して、図3のステップS12の履歴追加処理について説明する。この処理は上述した図8のデコード処理と並列に実行される。
【0077】
ステップS71において、CPU部92は、EPLとFATからn番目のシーンのデータの開始クラスタ番号Saと、n番目のシーンのデータの終了クラスタ番号Eを読み出す。そして、ステップS72に進み、CPU部92は、EPLとFATからn+1番目のシーンのデータの開始クラスタ番号Sbを読み出す。
【0078】
ステップS73において、CPU部92は、クラスタ内のデータヘッダに記録されたタイムコードから、このn番目のシーンの再生時間Tを計算する。そして、ステップS74に進み、CPU部92は、前データ開始クラスタ番号をSaとし、前データ終了クラスタ番号をEとし、後データ開始クラスタ番号をSbとして、履歴を検索し、ステップS75において、一致する履歴最小単位があったか否かを判定する。
【0079】
ステップS75において、一致する履歴最小単位がないと判定された場合、ステップS76に進み、図8を参照して上述したデコード処理におけるステップS57,S58の処理により設定された「読み出し連続性フラグ」を取得する。デコード処理において、バッファがアンダーフローする、すなわちデータの再生が不連続となると判定された場合、「読み出し連続性フラグ」には1がセットされている。一方、バッファがアンダーフローしない、すなわちデータの再生が不連続とならないと判定された場合、「読み出し連続性フラグ」には0がセットされている。
【0080】
ステップS77において、CPU部92は読み出し連続性フラグの値が1と等しいか否かを判定し、1と等しいと判定された場合、ステップS79に進み、読み出し連続性支障ありとする。この場合、上述したように、図7のステップS28,S29の処理が実行される。ステップS77において、読み出し連続性フラグの値が1と等しくないと判定された場合、ステップS78に進み、読み出し連続性支障なしとする。この場合、図7のステップS28,S29の処理は、スキップされる。
【0081】
ステップS80において、CPU部92は履歴の追加が指示されたか否かを判定する。履歴の追加の指示は、例えば、ユーザが、表示部22に表示された履歴追加指示を確認するメッセージに基づいて、ディスク再生装置21の図示せぬボタンを操作することにより行われる。また、パーソナルコンピュータ23により履歴の追加を指示することも可能である。
【0082】
ステップS80において、履歴の追加が指示されたと判定された場合、ステップS81に進み、CPU部92は、IDを付与して履歴最小単位を生成し、記憶する。すなわち、図6の履歴最小単位111−1に示されるような履歴最小単位が生成され、記憶される。このとき、フィールド131には、この履歴最小単位を識別するための固有の値と、この履歴最小単位が生成された日付と時刻がセットされ、フィールド132にはn番目のシーンのデータに固有の値がセットされ、フィールド133にはn+1番目のシーンのデータに固有の値がセットされる。フィールド134には、ステップS73で計算された再生時間Tがセットされ、フィールド135とフィールド136には、ステップS71で読み出された開始クラスタ番号Saと終了クラスタ番号Eがそれぞれセットされる。
【0083】
また、フィールド137には、ステップS72で読み出された開始クラスタ番号Sbがセットされ、フィールド138の値は、ステップS78、またはステップS79の処理により、読み出し連続性支障なしの場合は、0がセットされ、読み出し連続性支障ありの場合は、1がセットされる。そして、フィールド139には値1がセットされ、生成された履歴最小単位が固体メモリ71に記憶される。
【0084】
ステップS80において、履歴の追加が指示されなかったと判定された場合、ステップS81の処理は、スキップされる。
【0085】
ステップS75において、一致する履歴最小単位があると判定された場合、ステップS82に進み、CPU部92は、一致する履歴最小単位の「回数」、すなわちフィールド139の値を1だけインクリメントする。
【0086】
このようにして、データの再生の順番と、その順番でデータを再生するとき、連続して再生することができるか否かを示す情報が履歴として記憶され、蓄積される。
【0087】
本発明によれば、このように、実際に、再生の不連続が発生したとき、その履歴が追加、登録されるので、1回目の再生では不連続なシーンが発生したとしても、同一のディスクの2回目以降の再生では、シーンが連続的に再生される。
【0088】
また、ディスク(EPL)の異同に拘わらず、履歴は各ディスク(EPL)に共通のものとして登録され、検索される。従って、一種の学習が行われることになり、新たなディスク(EPL)の再生時においても、シーク前後の位置が登録されているものと同様の位置関係にある場合、図7のステップS28,S29のEPL変更処理が自動的に行われるので、その不連続再生の発生が防止される。
【0089】
上述した履歴追加処理により生成され、記憶された履歴は、パーソナルコンピュータ23に出力し、表示することができる。図11を参照して、この場合の履歴表示処理について説明する。
【0090】
ステップS101において、CPU部92は、履歴の表示が指示された否かを判定し、指示されたと判定されるまで待機する。履歴の表示の指示は、例えば、ユーザが、パーソナルコンピュータ23からコマンドを入力することにより行われる。
【0091】
ステップS101において、履歴の表示が指示されたと判定された場合、CPU部92は、パーソナルコンピュータ23のモニタに、図12に示されるような履歴画面151を表示させる。図12の例では、3個の履歴最小単位に対応するデータが表示されている。1つの履歴最小単位に、それぞれ1つの番号(PNo.)が付与され、この例では「1」、「2」および「3」の番号が表示されている。
【0092】
PNo.の右側には、前データ固有IDと後データ固有IDが表示されている。この例では、「XXX003」、および「XXX008」が表示されており、「XXX003」は、前データ固有IDであり、図6のフィールド132の値に対応し、「XXX008」は後データ固有IDであり、図6のフィールド133の値に対応する。
【0093】
IDの右側には、日付として、それぞれ2段の数値が表示されている。この例では「021210」(2002年12月10日)と表示されており、図6のフィールド131に含まれる日付の情報に基づいて表示される。
【0094】
日付の右側には、開始時刻と終了時刻として、それぞれ2段の数値が表示されている。この数値は、図6のフィールド135の前データ開始クラスタ番号に対応するクラスタ、およびフィールド137の後データ開始クラスタ番号に対応するクラスタから、それぞれ必要な情報が抽出され、変換されて表示される。
【0095】
終了時刻の右側には、判定として、OKまたはNGの文字が表示されている。判定は、前データの再生が終了した後、連続して後データを再生できるか否かを示すものであり、図6のフィールド138に対応する。すなわち、読み出し連続性支障ありの場合、NGが表示され、読み出し連続性支障なしの場合、OKが表示される。
【0096】
判定の右側には、回数として、数値が表示されている。ここには、図6のフィールド139の回数に対応する数値が表示される。
【0097】
履歴画面151の下方には、「NEXT」、「TOP」、「END」、「ERASE」、「EXTRA」の文字が表示されている。これらの文字は、それぞれ実行されるコマンドを表すものであり、パーソナルコンピュータ23の矢印キーなどを操作することにより、1つのコマンドを選択することができる。この例では、「NEXT」の部分がブリンクしており、この状態でパーソナルコンピュータ23の実行キーが押下されると、「NEXT」に対応するコマンドが実行される。また、パーソナルコンピュータ23において、これらのコマンドに対応するキーを割り当て、ユーザが、そのキーを押下することにより、対応するコマンドが実行されるようにしてもよい。
【0098】
また、ユーザはパーソナルコンピュータ23の矢印キーなどを操作することにより、表示されているデータの中から、1つのデータを選択することができる。この例では、PNo.「1」の部分がブリンクしており、第1番目のデータが選択されている。
【0099】
図11に戻って、ステップS103において、CPU部92は、コマンド「NEXT」の実行が指令されたか否かを判定し、指令されていないと判定された場合、ステップS105に進み、コマンド「TOP」の実行が指令されたか否かを判定し、指令されていないと判定された場合、ステップS107に進み、コマンド「END」が実行が指令されたか否かを判定する。
【0100】
ステップS107において、コマンド「END」の実行が指令されていないと判定された場合、ステップS109に進み、CPU部92は、コマンド「ERASE」の実行が指令されたか否かを判定し、指令されていないと判定された場合、ステップS111に進み、コマンド「EXTRA」の実行が指令されたか否かを判定する。ステップS111において、コマンド「EXTRA」が指令されたと判定された場合、CPU部92は、ステップS112に進み、ハードディスクに記憶された履歴データをパーソナルコンピュータ23のモニタに表示させる。
【0101】
上述したように、図10の履歴追加処理により生成された履歴最小単位は、固体メモリ71に記憶され、固体メモリ71の容量を超える場合、最も古い履歴最小単位を消去し、あらたに生成された履歴最小単位を追加することもできるし、最も古い履歴最小単位を消去せず、ハードディスク72に移動させ、あらたに追加された履歴最小単位を固体メモリ71に記憶させることもできる。
【0102】
図13はこのときの履歴最小単位の移動を示す図である。この例では固体メモリ71には、履歴最小単位を124個記憶することができ、履歴最小単位は、日付の新しいものから順に、PNo.「001」、「002」...「124」となるようにソートされている。ここで、あらたに履歴最小単位が追加されると、最も古い履歴最小単位である、PNo.「124」のデータが、ハードディスク72に移動され、ハードディスク72上にPNo.「001」のデータとして記憶される。図11のステップS112においては、このハードディスク72上のPNo.「001」のデータがパーソナルコンピュータ23のモニタに表示される。
【0103】
そして、ステップS112の処理の後、または、ステップS111でコマンド「EXTRA」が指令されていないと判定された場合、ステップS113において、CPU部92は、表示の終了が指示されたか否かを判定する。表示の終了の指示は、例えば、ユーザが、パーソナルコンピュータ23からコマンドを入力することにより行われる。ステップS113において、表示の終了が指示されていないと判定された場合、処理は、ステップS102に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS113において、表示の終了が指示されたと判定された場合、履歴表示処理は終了される。
【0104】
ステップS103において、コマンド「NEXT」の実行が指令されたと判定された場合、ステップS104に進み、CPU部92は、パーソナルコンピュータ23のモニタに履歴画面の次のページを表示させ、ステップS113に進む。図12には3個の履歴最小単位に対応するデータが表示されている。例えば履歴画面151には、履歴最小単位に対応するデータを3個まで表示することができるとすると、履歴最小単位が4個以上蓄積されている場合、1画面上に表示しきれない。このとき、「NEXT」コマンドを実行することにより、表示できなかった4個目以降の履歴最小単位に対応するデータが、次のページとして、履歴画面151に表示される。
【0105】
ステップS105において、コマンド「TOP」の実行が指令されたと判定された場合、ステップS106に進み、CPU部92は、パーソナルコンピュータ23のモニタに履歴画面151の最初のページを表示させ、ステップS113に進む。
【0106】
ステップS107において、コマンド「END」の実行が指令されたと判定された場合、ステップS108に進み、CPU部92は、パーソナルコンピュータ23のモニタに履歴画面151の最後のページを表示させ、ステップS113に進む。
【0107】
ステップS109において、コマンド「ERASE」の実行が指令されたと判定された場合、ステップS110に進み、CPU部92は、選択された履歴データを削除して、ステップS113に進む。図12の例の場合、PNo.の「1」の部分がブリンクしており、PNo.「1」のデータが選択されている。この状態でERASEが実行されると、PNo.「1」のデータの表示が消去され、このデータに対応する履歴最小単位も固体メモリ71から消去される。
【0108】
なお、以上では、履歴画面151をパーソナルコンピュータ23のモニタに表示させる例について説明したが、履歴画面151を表示部22に表示させ、ディスク再生装置21の図示せぬボタンなどを操作することにより、履歴表示処理を実行することも可能である。
【0109】
また、ユーザは、必要に応じてデータをグループ化し、保存することができる。例えば、PNo.「1」のデータとPNo.「3」のデータをグループAとして保存し、PNo.「2」のデータとPNo.「4」のデータをグループBとして保存することができる。このようにすることにより、ユーザは、図7の履歴検索処理を、より効率的に実行させることができる。
【0110】
例えば、必要に応じて、検索すべき履歴として、特定のグループを指定することにより、全ての履歴を検索しなくても、所望の処理を実行させることができ、短時間で編集作業を実行することができる。また、検索すべき履歴として、多数のグループを指定すれば、データの再生が不連続となる箇所を、より正確に検出することができ、編集作業の精度を高めることができる。
【0111】
さらに、履歴のデータをパーソナルコンピュータ23などを介して、外部の記憶装置、または記憶媒体に記憶させることも可能である。このようにすることで、固体メモリ71、およびハードディスク72の記憶容量を超えるデータも保存することができる。外部の記憶装置、または記憶媒体に保存されたデータは、必要に応じて、固体メモリ71、またはハードディスク72にインストールされ、利用することができる。
【0112】
このようにして、ユーザはディスク再生装置21に蓄積された履歴を表示させ、これに基づいて、例えば、不連続再生が発生しなくなるようにEPLを編集(変更)することができる。
【0113】
以上においては、本発明をディスクからデータを再生することが可能なディスク駆動装置としてのディスク再生装置に適用した場合を例としたが、本発明は、再生のみならず、記録も可能なディスク駆動装置にも適用することが可能である。
【0114】
また、記録再生されるデータは、映像データや音声データに限らず、各種のコンテンツのデータとすることができる。
【0115】
なお、上述した一連の処理をハードウェアで実現するか、ソフトウェアで実現するかは問わない。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば、図14に示されるような、汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0116】
図14において、CPU(Central Processing Unit)191は、ROM(Read Only Memory)192に記憶されているプログラム、または記憶部198からRAM(Random Access Memory)193にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM193にはまた、CPU191が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0117】
CPU191、ROM192、およびRAM193は、バス194を介して相互に接続されている。このバス194にはまた、入出力インタフェース195も接続されている。
【0118】
入出力インタフェース195には、キーボード、マウスなどよりなる入力部196、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal display)などよりなるディスプレイ(表示部)、並びにスピーカなどよりなる出力部197、ハードディスクなどより構成される記憶部198、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部199が接続されている。通信部199は、インターネットなどのネットワークを介しての通信処理を行う。
【0119】
入出力インタフェース195にはまた、必要に応じてドライブ200が接続され、ドライブ200には、本発明のプログラムが記録された記録媒体が装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部198にインストールされる。
【0120】
記録媒体は、磁気ディスク221、光ディスク222、光磁気ディスク223、或いは半導体メモリ224などにより構成される。
【0121】
なお、本明細書において上述した一連の処理を実行するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0122】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、ディスクに記録されたデータを、手順リストに基づいて再生するときに、効率的に編集作業を行うことができ、データを連続的に再生することができる。また、そのために、特別の操作が必要とされないので、操作性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク上のデータ記録位置とシークの発生を説明する図である。
【図2】本発明を適用したディスク再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】データ再生処理を説明するフローチャートである。
【図4】EPLデータファイルの記述例を示す図である。
【図5】図2のディスクに記録されたデータの記録位置を示す図である。
【図6】履歴最小単位の構成を示す図である。
【図7】図3のステップS3の履歴検索処理を説明するフローチャートである。
【図8】図3のステップS11のデコード処理を説明するフローチャートである。
【図9】図2の一時記憶装置におけるデータ量の変化を説明する図である。
【図10】図3のステップS12の履歴追加処理を説明するフローチャートである。
【図11】履歴表示処理を説明するフローチャートである。
【図12】履歴画面の表示例を示す図である。
【図13】固体メモリおよびハードディスク内の履歴のデータの蓄積状況を示す図である。
【図14】パーソナルコンピュータの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 ディスク 21 ディスク再生装置, 23 パーソナルコンピュータ,31 ドライブ部, 32 ドライブ部, 33 ディスク制御部, 34システム制御部, 35 補助記憶装置, 36 デコード部, 71 固体メモリ, 72 ハードディスク, 91 一時記憶装置, 92 CPU部, 100 EPLデータファイル, 111−1乃至111−n 履歴最小単位
Claims (8)
- ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容を取得する内容取得手段と、
前記内容取得手段により取得された前記データの再生の順番に従って前記データをデコードするデコード手段と、
前記内容取得手段により取得された前記データの再生の順番を履歴として記憶する履歴記憶手段と
を備えることを特徴とするディスク駆動装置。 - 前記内容取得手段により取得された前記データの再生の順番と一致する前記履歴を検索する履歴検索手段と、
前記ディスクに記録されているデータを記憶する補助記憶手段と
をさらに備え、
前記履歴検索手段は、前記データの再生の順番と一致する前記履歴が検索された場合、前記データを連続して読み出すことができるようにするために、前記ディスクに記録された前記データを前記補助記憶手段に複写するデータ複写手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のディスク駆動装置。 - 前記デコード手段は、前記データを連続して読み出すことが可能か否かを判定する連続読出判定手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のディスク駆動装置。 - 前記履歴記憶手段は、前記履歴として、前記内容取得手段により取得された前記データの再生の順番に従って、時間的に先に再生するデータの記録位置と後に再生するデータの記録位置を記憶するとともに、前記連続読出判定手段により判定された、前記データを連続して読み出すことが可能か否かを表す情報を合わせて記憶する
ことを特徴とする請求項3に記載のディスク駆動装置。 - 前記履歴を表示する表示手段と、
前記履歴の削除が指示された場合、前記履歴を削除する履歴削除手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のディスク駆動装置。 - ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容を取得する内容取得ステップと、
前記内容取得ステップの処理により取得された前記データの再生の順番に従って前記データをデコードするデコードステップと、
前記内容取得ステップの処理により取得された前記データの再生の順番を履歴として記憶する履歴記憶ステップと
を含むことを特徴とするディスク駆動方法。 - ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容の取得を制御する内容取得制御ステップと、
前記内容取得制御ステップの処理により取得された前記データの再生の順番に従って前記データのデコードを制御するデコード制御ステップと、
前記内容取得制御ステップの処理により取得された前記データの再生の順番の履歴の記憶を制御する履歴記憶制御ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - ディスクに記録されている複数のデータの再生の順番を記述する手順リストの内容の取得を制御する内容取得制御ステップと、
前記内容取得制御ステップの処理により取得された前記データの再生の順番に従って前記データのデコードを制御するデコードステップと、
前記内容取得制御ステップの処理により取得された前記データの再生の順番の履歴の記憶を制御する履歴記憶制御ステップと
をコンピュータに実行させるプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003015179A JP2004227699A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | ディスク駆動装置および方法、プログラム、並びに記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003015179A JP2004227699A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | ディスク駆動装置および方法、プログラム、並びに記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004227699A true JP2004227699A (ja) | 2004-08-12 |
Family
ID=32903004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003015179A Withdrawn JP2004227699A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | ディスク駆動装置および方法、プログラム、並びに記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004227699A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006267881A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Sharp Corp | 電子学習装置 |
-
2003
- 2003-01-23 JP JP2003015179A patent/JP2004227699A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006267881A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Sharp Corp | 電子学習装置 |
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