JP2004226391A - 超音波流量計 - Google Patents

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Yasuyuki Masunaga
靖行 増永
Noritomo Hirayama
紀友 平山
Osamu Kashimura
修 鹿志村
Hiroyuki Tachikawa
裕之 立川
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Abstract

【課題】簡易な構成で、流量の安定制御を行うことができる超音波流量計を提供すること。
【解決手段】1対の超音波送受信器2a,2bを流体の流れる導管1の外周部に配設し、超音波送受信器2a,2b間で双方向に超音波を伝播させるとともに、互いに受信させ、受信された各超音波の伝搬時間の時間差に基づいて、流体の流量値を測定する超音波流量計において、流量値の変動量が所定の流量値を越えた場合に、測定された流量値が異常であると判断する判断部8を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、超音波方式による液体の流量を測定する超音波流量計に関し、飲料自動定量流出装置に適し、特に定量式ビールディスペンサに用いられる発泡性飲料の流量計測に適した超音波流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は、従来の超音波流量計の構成を示すブロック図である。図10に示した超音波流量計は、時間差測定方式による超音波流量計である。図10において、この超音波流量計は、1対の超音波送受信器2a,2bを有し、被計測流体を通過させる導管1と、この1対の超音波送受信器2a,2bに接続される変換器10とを有する。1対の超音波送受信器2a,2bは、相互に超音波信号を送受信する。変換器10は、超音波送受信器2a,2bからの信号を受けて被計測流体の流量を算出し、決定された流量をもとに、流体の流量制御を行う。
【0003】
変換器10において、送信部4は、制御部9からの送信指示を受けると、切替器3を介して超音波信号が超音波送受信器2a,2bに送信される。ここで、切替器3は、制御部9の制御のもとに、超音波送受信器2a,2bと、送信部4および受信部5との間の切替を行う。
【0004】
ここで、切替器3が送信部4からの超音波信号が超音波送受信器2aに伝送されると、超音波送受信器2bは、超音波送受信器2aから送信された超音波信号を受信し、切替器3を介して受信部5に伝送する。
【0005】
受信部5は、所定の基準値を用いて、受信した超音波信号を2値化し、超音波信号を受信したと認識した時刻を時間計測部6に送出する。時間計測部6は、超音波信号を送信した時刻が制御部9から通知されており、超音波送受信器2aから超音波送受信器2bへの伝播時間が計測される。同様にして、切替器3の伝送路を切り替えることによって、超音波送受信器2bから超音波送受信器2aへの伝播時間が計測され、これら一対の伝播時間は、流量演算部7に送出される。
【0006】
流量演算部7は、一対の伝播時間をもとにつぎのようにして導管1を流れる流体の流量Qを演算する。なお、図11に示すように、一対の超音波送受信器2a,2bは、導管1の中心軸に対して角度θの角度をもった対向した位置に配置される。ここで、一対の超音波送受信器2a,2b間の距離をLとし、流体の流速をVとし、流体内における超音波の伝播速度をCとすると、流体の流れの順方向に超音波信号を伝搬した場合の伝播時間をtとし、流体の流れの逆方向に超音波信号を伝播した場合の伝播時間をtとすると、伝播時間t,tは、次式(1),(2)のように示される。
=L/(C+V・COSθ) ・・・(1)
=L/(C−V・COSθ) ・・・(2)
【0007】
この伝播時間t,tを用いると、流速Vは次式(3)で示され、最終的に流量Qは、(4)式で示される。
V=L/2COSθ×(1/t−1/t) ・・・(3)
Q=π/4×D×V×K ・・・(4)
ここで、「D」は、導管1の内径であり、「K」は、係数である。すなわち、伝播時間t,tを求めることによって、流量Qを演算することができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平1−100414号公報
【特許文献2】
特開2001−4417号公報
【特許文献3】
特開2002―162269号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、被計測流体内に微細気泡等が介在すると、この微細気泡等による散乱や吸収の効果を受けて、超音波信号が減衰する。超音波信号が減衰すると、図12に示すように、超音波信号の伝播時間が時間Δt分だけ長くなり、測定誤差を招来する。この測定誤差が大きくなると、図13に示すように、正常な流量値に比して極端に高いパルス状波形をもつ値を示したり、極端に低いパルス状波形をもつ値を示すことがある。
【0010】
上述したパルス状波形をもつ流量値をもとに流量制御を行うと流量制御バルブの開閉操作が頻繁に行われ、流量制御が振動し、流量変動値に追随できず、安定した制御を行うことができないという問題点があった。
【0011】
このため、特許文献1〜3では、このための様々な対策をしているが、いずれもサンプリングデータなどの受信された超音波信号そのものに対する処理を施してパルス状ノイズの除去を行っており、高速処理を行うことができるものの、そのための装置を設けるのに多大なコスト、すなわち労力と時間がかかるという問題点があった。
【0012】
また、従来の超音波信号そのものに対する処理を施してパルス状ノイズを除去する場合、計測系自体から発生するノイズが混入しやすく、気泡などに起因するノイズなのか計測系に起因するノイズなのかを容易に判断することができず、精度の高い流量計測を行うことが困難であるという問題点があった。
【0013】
この発明は上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で、流量の安定制御を行うことができる超音波流量計を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1にかかる超音波流量計は、1対の超音波送受信器を流体の流れる導管の外周部に配設し、該超音波送受信器間で双方向に超音波を伝播させるとともに、互いに受信させ、該受信された各超音波の伝播時間の時間差に基づいて、前記流体の流量値を測定する超音波流量計において、前記流量値の変動量に応じて、前記測定された流量値の異常を判断する判断手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
また、請求項2にかかる超音波流量計は、上記の発明において、前記判断手段は、前記流量値の異常を判断するための所定変動幅を設け、前記測定された流量値が該所定変動幅の範囲外の場合に、異常と判断することを特徴とする。
【0016】
また、請求項3にかかる超音波流量計は、上記の発明において、前記判断手段は、少なくとも1回前に測定された流量値と今回測定された流量値との差分を求め、該差分が前記所定変動幅の範囲外の場合に、異常と判断することを特徴とする。
【0017】
また、請求項4にかかる超音波流量計は、上記の発明において、前記判断手段は、前記測定された流量値を異常と判断した場合に、該異常流量値の少なくとも1回前に測定された流量値と今回測定された流量値との差分を求めることを特徴とする。
【0018】
また、請求項5にかかる超音波流量計は、上記の発明において、前記判断手段は、前記測定された流量値を異常と判断した場合に、該流量値の少なくとも1回以上前に複数回測定された流量値の平均値と今回測定された流量値との差分を求めることを特徴とする。
【0019】
また、請求項6にかかる超音波流量計は、上記の発明において、前記判断手段は、前記測定された流量値を異常と判断した場合に、該流量値を無視することを特徴とする。
【0020】
また、請求項7にかかる超音波流量計は、上記の発明において、前記判断手段は、前記測定された流量値を異常と判断した場合に、該流量値を廃棄することを特徴とする。
【0021】
また、請求項8にかかる超音波流量計は、上記の発明において、前記判断手段は、前記流体の流量が零の時の測定流量の分散値を求め、該分散値に基づいて、前記所定変動幅を設定することを特徴とする。
【0022】
また、請求項8にかかる超音波流量計は、上記の発明において、前記判断手段は、前記流体の流量を制御するバルブの開閉信号に応じて、前記流量値の異常の判断を停止することを特徴とする。
【0023】
また、請求項10にかかる超音波流量計は、上記の発明において、前記判断手段は、前記流量値の異常を気泡の混入による異常と判断することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明にかかる超音波流量計の実施の形態について説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である超音波流量計の構成を示すブロック図である。この超音波流量計は、図10に示した超音波流量計に判断部8を追加しており、その他の構成は図10に示した超音波流量計と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0026】
判断部8は、流量演算部7の後段に設けられ、流量演算部7によって演算されて逐次出力される流量値が、制御部9による流量制御に用いる流量値として適正な値であるか否かを判断する。換言すれば、判断部8は、各流量値が、微細気泡などに影響による異動な流量値であるか否かを判断し、異常な流量値である場合、この流量値を廃棄する。
【0027】
制御部9は、異常な流量値でないと判断された各流量値をもとに、この流量値が目標流量値に近づくように、バルブ開閉制御信号を図示しないバルブ開閉駆動回路に出力する。
【0028】
ここで、図2に示したタイムチャートを参照して、判断部8による判断処理について説明する。図2は、時間の経過とともに順次、流量演算部7から出力される流量値の変化を示すタイムチャートである。判断部8は、図2(a)に示すように、流量値Vn+1が異常な流量値であるか否かを判断する場合、流量値Vn+1が、1つ前の流量値Vの値を基準中心として所定の変動流量Vthの範囲内の値であるか否かを判断する。図2(a)では、流量値Vn+1は、流量値Vを基準として±(1/2)Vthの範囲を超えているので、異常な流量値として判断され、廃棄される。ただし、廃棄すると、前後の流量値との関係を維持できなくなるため、図2(b)に示すように、流量値Vn+1を、1つ前の流量値Vに置き換えて、制御部9に通知する。
【0029】
上述の場合は、流量値Vn+1を、1つ前の流量値Vに置き換えたが、図2(c)のように2つ以上前の流量値、たとえば2つ前の流量値Vn−1に置き換えて、制御部9に通知してもよい。
【0030】
これによって、異常な流量値に対応した流量制御を行うことがなく、しかも1つ前の流量値に置き換えられることも含めて、安定した流量制御を行うことができる。
【0031】
なお、この実施の形態1では、最終的な流量値をもとに、異常な流量値を除き、かつ補正する判断処理を行うようにしているので、計測系のノイズによる影響もなく、しかも簡易な構成で安定した流量制御を行うことができる。
【0032】
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、判断部8における判断処理時の所定の変動流量Vthが常に同じ値を用いていたが、この実施の形態2では、流量を零としたときの分散値を、変動流量Vthに対応する変動流量Vσとして用いている。
【0033】
図3に示すように、まず流量制御を開始する前に、流量が零のときの分散値Vσを求め、1つ前の流量値Vを基準中心として、判断対象の流量値Vn+1がこの分散値Vσの範囲内にある場合は、異常でない流量値であると判断し、分散値Vσの範囲を超える場合には、異常な流量値と判断し、廃棄対象とし、流量値Vn+1は1つ前の流量値Vに置き換えられる。なお、分散値としての「σ」は「3σ」程度まで適時、ばらつきを考慮して設定するとよい。
【0034】
この実施の形態2では、流量制御前の分散値Vσを用いているので、超音波流量計の特性に応じた判断処理を行うことができる。また、実施の形態1で説明したように、流量値Vn+1が異常な流量値と判断され、廃棄対象となった場合、2つ以前の流量値、たとえば2つ前の流量値Vn−1に置き換えてもよい。直前の値Vに置き換えることに拘る必要が無いからである。
【0035】
(実施の形態3)
つぎに、この発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態1,2では、いずれも変動流量の範囲の基準中心を1つ前の流量値としていたが、この実施の形態3では、前回の流量制御時における各流量値の平均値を基準中心として判断処理するようにしている。
【0036】
たとえば、図4に示すように、予めあるいは順次、流量制御時の平均流量値Vaveを求めておき、今回の流量制御時における判断処理時の基準中心として平均流量値Vaveを用いる。その他の判断処理は、実施の形態2と同様に、変動流量の範囲として分散値Vσを用いるようにしている。
【0037】
また、図5に示すように、流量制御時毎に、流量が零のときの分散値Vσを計測するのではなく、予め、流量が零のときの分散値Vσを求めておき、流量制御の度にこの分散値Vσを用いるようにしてもよい。この場合も、平均流量値Vaveを基準中心としている。
【0038】
なお、流量値Vn+1が異常な流量値であると判断された場合、この流量値は破棄されるが、この流量値は、平均流量値Vaveに置き換えるようにするとよい。平均流量値Vaveで置き換えれば、一貫性のある流量制御が行えるからである。また、実施の形態1および2で説明したように、流量値Vn+1が異常な流量値と判断され、廃棄対象となった場合、2つ以上前の流量値、たとえば2つ前の流量値Vn−1に置き換えてもよい。上述した場合と同様に、直前の値Vに拘る必要が無いからである。
【0039】
(実施の形態4)
つぎに、この発明の実施の形態4について説明する。上述した実施の形態1〜3では、いずれも変動流量の範囲の基準中心を、1つ前の流量値もしくは平均流量値を用いていたが、実施の形態4では、2回以上前の複数の流量値の平均値(以下、移動平均値と称す。)を基準中心として判断処理している。
【0040】
図6に示すように、判断部8が、記憶部11と移動平均演算部12を有している。記憶部11は、判断部8に入力された過去のデータを蓄積する機能を有し、移動平均演算部12は、記憶部11に蓄積された過去の流量値データを入力することにより、移動平均値を演算する機能を有している。
【0041】
入力流量値Vn+1を判断する場合、移動平均演算部12は、記憶部11から流量値Vn−1と流量値Vとが入力され、相加平均を演算し、この値を移動平均値{(Vn−1+V)/2}として出力する。そして、この出力された移動平均値{(Vn−1+V)/2}を基準中心として、変動流量の範囲に入っているか否かの判断をする。つまり、図7に示すように、流量値(a)に対して、判断基準値は(b)のような特性を示すことになる。
【0042】
上述した変動流量の範囲では、実施の形態1で説明した所定の変動流量±(1/2)Vth、もしくは実施の形態2または3で説明した分散値±(1/2)Vσという値を用いてもよい。制御目的に合わせて、流量制御ができるからである。
【0043】
また、記憶部11からVn−2,Vn−1,Vの値を出力させて、移動平均値を{(Vn−2+Vn−1+V)/3}として、演算してもよい。流量値データ数が増加すれば、相加平均値の信頼性が増加するからである。また、出力させたVn−2,Vn−1,Vの値の夫々に重み付けをして、直近のデータを重要視するような移動平均値を得ることも可能である。
【0044】
たとえば、判断される流量値の近傍の値を、重要視するような重み付けを行う場合、移動平均値を{(Vn−2+2・Vn−1+3・V)/6}とすれば、判断直前の流量値の傾向を、判断に反映することができ、より平滑な流量制御が可能となる。
【0045】
また、2回以上前の移動平均値と直前の流量値の相加平均値を用いて流量値Vn+1を判断することも可能である。たとえば、演算式[{(Vn−2+Vn−1)/2}+V]/2として判断基準値を定義すればよい。そして、その次の流量値流量値Vn+2を判断する場合は、[{(Vn−1+V)/2}+Vn+1]/2を用いるようにする。つまり、判断基準値としての移動平均値は、2回以上前までの移動平均値と直前の流量値との相加平均と定義する。この方法を用いれば、記憶部11に多くの流量値データを蓄積する必要がなくなる。
【0046】
さらに、移動平均値として、単純に前回までの流量値を相加平均する方法と、2回以前までの移動平均値と直前の流量値を相加平均する方法の外に、2つの移動平均値を相加平均し、それを移動平均値とする方法も可能である。たとえば、[{(Vn−3+Vn−2)/2}+{(Vn−1+V)/2}]/2を移動平均値とすることができる。この場合、移動平均値の値は平準化されることになり、より安定した流量制御が可能となる。
【0047】
(実施の形態5)
つぎに、実施の形態5について説明する。実施の形態4では、流量変動範囲の中心に移動平均値を用いることについて説明したが、実施の形態5では、測定された流量値を異常と判断した場合、その流量値は廃棄されるが、廃棄された流量値の代わりに、移動平均値で置き換えて、前後の流量値の関係を維持するものである。
【0048】
たとえば、図8に示すように、今回測定した流量値Vn+1が異常と判断された場合、Vn+1に代えて移動平均値{(Vn−1+V)/2}に置き換えることにする。このようにすれば、単純に直前の値そのものに置き換えるより、流量値の傾向を流量制御に反映させることができる。
【0049】
上述以外にも、移動平均値の定義を以下のように、2以上の流量値の相加平均、あるいは値に重み付けを行う相加平均、あるいは移動平均と流量値の相加平均、あるいは移動平均値と移動平均値の相加平均とすることも可能である。
【0050】
移動平均値を異常と判断された流量値に置き換えると、判断直前の流量値の傾向を、判断に反映でき、かつ、多くのデータを根拠にしているため、信頼できる値に置き換えられるという利点がある。また、流量値が緩やかな変動をした場合でも、その傾向に追随でき、異常があっても、その傾向を反映させた流量制御が可能となる。
【0051】
さらに、流量値の変動の傾向のみならず、流量値の信頼性や、流量制御の安定性などの、制御目的に合わせて移動平均値の定義を変更することができ、しかも、その定義による演算が簡易であるため、結果的に簡易な方法で、目的別の流量制御が可能となる。
【0052】
(実施の形態6)
つぎに、この発明の実施の形態6について説明する。この実施の形態6では、一連の流量制御において、流体が流れ出してから一定の流量になる間での時間と、一定の流量から流量の減少が開始してから流体の流れが停止するまでの時間には、判断部8が異常な流量値であるか否かの判断を行わないようにしている。たとえば、図9に示すように、バルブ開から始まる区間T1とバルブ閉から始まる区間T2では、判断部8の判断処理は行わないようにしている。
【0053】
これらの区間T1,T2は、流体が不安定な領域であり、このような判断停止期間を設けることによって、誤動作を防止することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば、判断手段が、流量値の変動量に応じて、測定された流量値の異常を判断するようにしているので、測定ノイズの影響も受けず、しかも簡易な構成で、安定した流動制御を行うことができるという効果を奏する。
【0055】
また、この発明によれば、判断手段が、流量値の異常を判断するための所定変動幅を設け、前記測定された流量値が該所定変動幅の範囲外の場合に、異常と判断し、特にこの所定変動幅を流量が零のときの測定流量の分散値を用いるようにしているので、常に現超音波流量計の特性に応じた判断処理を行うことができるという効果を奏する。
【0056】
また、この発明によれば、判断手段が、流体の流量を制御するバルブの開閉信号に応じて、前記流量値の異常の判断を停止するようにしているので、誤動作のない安定した流量制御を行うことができるという効果を奏する。
【0057】
また、この発明によれば、判断手段が、流量値が異常であると判断した場合に、測定した流量値を廃棄し、1つ前の流量値や、移動平均流量値などの現実的正常な値に置き換えるようにしているので、流量値の傾向に追随した、かつ安定した流量制御を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である超音波流量計の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した超音波流量計の判断部における流量判断処理を示すタイムチャートである。
【図3】この発明の実施の形態2である超音波流量計の判断部における流量判断処理を示すタイムチャートである。
【図4】この発明の実施の形態3である超音波流量計の判断部における流量判断処理を示すタイムチャートである。
【図5】この発明の実施の形態3の変形例である超音波流量計の判断部における流量判断処理を示すタイムチャートである。
【図6】この発明の実施の形態4である超音波流量計の構成を示すブロック図である。
【図7】この発明の実施の形態4である超音波流量計の判断部における流量判断処理を示すタイムチャートである。
【図8】この発明の実施の形態5である超音波流量計の判断部における流量判断処理を示すタイムチャートである。
【図9】この発明の実施の形態6である超音波流量計の判断部における流量制御処理を示すタイムチャートである。
【図10】従来の超音波流量計の構成を示すブロック図である。
【図11】超音波流量計の超音波送受信器の配置状態を示す図である。
【図12】微細気泡などによる超音波の遅延時間誤差を示すタイムチャートである。
【図13】微細気泡などによる異常変動が生じた場合の流量特性を示す図である。
【符号の説明】
1 導管
2a 超音波送受信器
2b 超音波送受信器
3 切替器
4 送信部
5 受信部
6 時間計測部
7 流量演算部
8 判断部
9 制御部
10 変換器
11 記憶部
12 移動平均演算部

Claims (10)

  1. 1対の超音波送受信器を流体の流れる導管の外周部に配設し、該超音波送受信器間で双方向に超音波を伝播させるとともに、互いに受信させ、該受信された各超音波の伝播時間の時間差に基づいて、前記流体の流量値を測定する超音波流量計において、
    前記流量値の変動量に応じて、前記測定された流量値の異常を判断する判断手段を備えたことを特徴とする超音波流量計。
  2. 前記判断手段は、前記流量値の異常を判断するための所定変動幅を設け、前記測定された流量値が該所定変動幅の範囲外の場合に、異常と判断することを特徴とする請求項1に記載の超音波流量計。
  3. 前記判断手段は、少なくとも1回前に測定された流量値と今回測定された流量値との差分を求め、該差分が前記所定変動幅の範囲外の場合に、異常と判断することを特徴とする請求項1または2に記載の超音波流量計。
  4. 前記判断手段は、前記測定された流量値を異常と判断した場合に、該流量値の少なくとも1回前に測定された流量値と今回測定された流量値との差分を求めることを特徴とする請求項3に記載の超音波流量計。
  5. 前記判断手段は、前記測定された流量値を異常と判断した場合に、該流量値の1回以上前に複数回測定された流量値の平均値と今回測定された流量値との差分を求めることを特徴とする請求項3または4に記載の超音波流量計。
  6. 前記判断手段は、前記測定された流量値を異常と判断した場合に、該流量値を無視することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の超音波流量計。
  7. 前記判断手段は、前記測定された流量値を異常と判断した場合に、該流量値を廃棄することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の超音波流量計。
  8. 前記判断手段は、前記流体の流量が零の時の測定流量の分散値を求め、該分散値に基づいて、前記所定変動幅を設定することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の超音波流量計。
  9. 前記判断手段は、前記流体の流量を制御するバルブの開閉信号に応じて、前記流量値の異常の判断を停止することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の超音波流量計。
  10. 前記判断手段は、前記流量値の異常を気泡の混入による異常と判断することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の超音波流量計。
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