JP2004225048A

JP2004225048A - 液体燃料

Info

Publication number: JP2004225048A
Application number: JP2004016058A
Authority: JP
Inventors: Hong-Lin Chen; 陳鴻林
Original assignee: CHAO CHIH JUNG; ELAINE LING; FUNG SHING
Current assignee: CHAO CHIH JUNG; ELAINE LING; FUNG SHING
Priority date: 2003-01-24
Filing date: 2004-01-23
Publication date: 2004-08-12
Also published as: AU2004200211A1; US7351324B2; US20040144688A1; EP1443095A1

Abstract

【課題】廃棄物を利用した低コストの液体燃料であって、容易に揮発し、完全燃焼を達成し、汚染度が低く、高い熱量が得られ、かつ高、中、低速のいずれのジーゼル発動機に応用することができ、ジーゼル油の代替することのできる液体燃料を提供する。
【解決手段】粗ペンタンが９０％〜１０％、重油が１０％〜９０％の範囲内で、かつそれぞれ異なる形式の燃焼システムによって調合する比例を調整して調合する。さらに、沸点が６０〜２２０度であるヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンなどの高セタン値のアルキル類を配合して低、中、高速回転のジーゼル発動機に用いられるジーゼル油の代替とされる液体燃料を得る。

Description

この発明は、液体燃料に関し、特に各種形式の燃焼システムに適用することのできる高熱値、高い揮発性、低汚染、低価格の液体燃料に関する。

工業用燃焼機関は、そのほとんどが重油を燃料とする。これは、重油が低価格であって、貯蔵に安全なためである。但し、重油は沸点が高く酸化しにくい。例えば、の重油は沸点がＡクラスで３３８℃、Ｂクラス、Ｃクラスでは４８０℃、になる。よって、重油燃焼炉は、噴射式、及び回転式などの各種形式で噴霧化、もしくは気化させる作用を高めている。但し、重油自体に揮発性がないこと、及びその粘度が高いことから、酸化の不完全、もしくは噴霧化した際に粒子が大きすぎて完全燃焼が難しいなどの減少を免れることはできず、大部分の熱量を失うのみならず、不完全燃焼によって濃い煙が発生し、深刻な環境汚染を引き起こす。

また、粗ペンタンは石油精錬製品の内、最も使い道のない廃棄物であって、通常は高所に吸引して燃焼させて廃棄する。但し、粗ペンタンは重油を溶解することができ、かつかなりの程度の揮発性、超微粒子分散性、超微細噴霧化特性、及び酸化性を有し、沸点は２５から６０℃である。このため、常温においては高圧ボンベを用いることなく保存することができる。粗ペンタンを利用することは、廃棄物を利用することになり、コストは重油に比して低く、低価格、低オクタン（高セタン値）、高揮発性のアルキル類（ヘキサン、ヘプタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン）の一部、もしくは全部（以上は単一のアルキルキ類であるか、もしくは二種類以上を混合させてもよい）の代替として使用することができる。これらアルキル類物質はオクタン値が低いためガソリンに混合させることができなく、用途も多くない。したがってコストも低い。まら、低オクタン値であるということは高セタン値を有することになり（ｎ−ヘキサンのセタン値は２５、ｎヘプタンのセタンのセタン値は０であって、ｎ−オクタンのセタン値は−１９である）、例えば灯油はオクタン値が２５〜３５、セタン値が４７である。よって、上述のアルキル類は、高、中、低セタン値の燃料と調合することによって、それぞれ高、中、低速のジーゼル発動機に適用することができる。

この発明は、廃棄物を利用した低コストの液体燃料であって、容易に揮発し、完全燃焼を達成し、汚染度が低く、高い熱量が得られる液体燃料を提供することを課題とする。

また、この発明は、高、中、低速のいずれのジーゼル発動機に応用することができ、ジーゼル油の代替することのできる液体燃料を提供することを課題とする。

そこで本発明者は、従来の技術に鑑み鋭意研究を重ねた結果、重油を粗ペンタンに溶解させるか、もしくは沸点の範囲が６０℃〜１５０℃で、低オクタン値、高揮発性のパラフィン属であり、かつ単一のアルキル類、もしくは２種類以上を混合させたものを以って、粗ペンタン一部、もしくは全部の代替としてなる液体燃料によって課題を解決できる点に着眼し、係る知見に基づき本発明を完成させた。
以下、この発明について具体的に説明する。

請求項１に記載する液体何両は、重油を粗ペンタンに溶解させて調合してなる液体燃料であって、それぞれ異なる形式の燃焼システムによって調合する。

請求項２に記載する液体燃料は、請求項１における粗ペンタンと重油を調合してなる液体燃料において、それぞれ異なる形式の燃焼システムによって調合す比例が表２に記載する比例である。

請求項３に記載する液体燃料は、請求項１における粗ペンタンが、沸点の範囲が６０℃〜１５０℃で、低オクタン値、高揮発性のパラフィン属であり、かつ単一のアルキル類、もしくは２種類以上を混合させたものを以って、その一部、もしくは全部の代替とする。

請求項４に記載する液体燃料は、請求項３における沸点の範囲が６０℃〜１５０℃で、低オクタン値、高揮発性のパラフィン属が、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ウンデカン、ドデカンを包含する。

請求項５に記載する液体燃料は、請求項１、もしくは請求項２、もしくは請項３、もしくは請求項４における重油を粗ペンタンに溶解させて得られる液体燃料であって、さらに高セタン値のアルキル類を配合してなり、かつ低、中、高速回転のジーゼル発動機に用いられるジーゼル油の代替とする。

請求項６に記載する液体燃料は、請求項５における高セタン値のアルキル類が、沸点が６０〜２２０度であるヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンを包含し、かつ高速回転のジーゼル発動機用の燃料とする場合は表３に開示する成分と比例で調合し、

中速回転のジーゼル発動機用の燃料とする場合は表４に開示する成分と比例で調合し、

高速回転のジーゼル発動機用の燃料とする場合は表５に開示する成分と比例で調合し、

それぞれ異なるセタン値にする。

本発明の液体燃料は、廃棄物を利用して調合でき、高、中、低速のいずれのジーゼル発動機にも応用することができて、ジーゼル油の代替することができるため、低コストの液体燃料を提供できるという利点がある。

また、本発明の液体燃料は、完全燃焼を達成することによって高熱量が得られ、かつ汚染度が低いという利点がある。

この発明による技術は、基本的には粗ペンタンを溶剤として重油を溶解して溶液を得る。該溶液は、重油と比較した場合、揮発性が明らかに高まり、粘度が低下する。このため燃料が溶解、分散、揮発しやすくなり、超微細噴霧化、及び気化を達成し、噴霧の粒子を超微細化させる。このため、完全燃焼を達成し、熱量値が高くなり、汚染の程度が低下する。

この発明において重油と粗ペンタンは、表１に掲げる比例の範囲内で調合する。

上述の比例の範囲において、適用する燃焼路の形式の違いによって、それぞれ表２に掲げる比例を選択する。

この発明を実施する場合、粗ペンタンを単一の溶剤として選択することができる。粗ペンタンは低価格、低オクタン値、高揮発性のアルキル類の代替とすることができる。例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンなどの沸点は６０℃〜１５０℃の間であるが、これらパラフィンはオクタン値が低くガソリンに配合させることができない。オクタン値が低くなると、セタン値が相対的に高くなる。

上述するヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンなどの低オクタン値で高セタン値のパラフィン属を本発明の液体燃料に適量存在させると、オクタン値を低下させてセタン値を高めることができる。例えばｎ−ヘキサンのセタン値は２５、ｎヘプタンのセタンのセタン値は０であって、ｎ−オクタンのセタン値は−１９である。そのオクタン値が低くなると、セタン値が高くなる。例えば灯油のオクタン値は２５〜３５であって、セタン値は４７である。よって、ジーゼル発動機に用いる液体燃料として調合し、ジーゼル油の代替とすることができ、その効果としてジーゼル油と同様に高熱量値と、低汚染℃が得られる。

以上の方式によって調合してなる燃料は、ジーゼル発動機用の低価格の燃料とすることができ、かつ異なる回転速度のジーゼル発動機にそれぞれ応用することができる。高速回転（２０００ＲＰＭ以上）のジーゼル発動機用の燃料として、表３に開示する成分と調合して得られた燃料をテストした結果、そのセタン値は５０〜５５であった。これは高速ジーゼル発動機に適用できる数値である。

また、中速高転（８００〜１５０ＲＰＭ）のジーゼル発動機用の燃料として、表４に開示する成分と調合して得られた燃料をテストした結果、そのセタン値は３５〜４５であった。これは中速ジーゼル発動機に適用できる数値である。

また、低速高転（４００ＲＰＭ以下）のジーゼル発動機用の燃料として、表５に開示する成分と調合して得られた燃料をテストした結果、そのセタン値は３５以下であった。これは低速ジーゼル発動機に適用できる数値である。

上述する方法で調合した重油を含む燃料は、Ａクラスの重油、即ちハイクラスジーゼル油か、バイオジーゼル油か、もしくは両者を混合させたものの代替とすることができ、高、中、低速ジーゼルエンジンに用いる場合は重油の比率を９０％まで高めることができる。

この発明の提供するパラメータと配合は、好ましい実施形態における基本的なデータであって、実際に応用する場合は±３〜５パーセントの差のフローティングが認められる。以上をまとめると、この発明による液体燃料は、粗ペンタンと重油と低価格、低オクタン値（高セタン値）、高揮発性を有するアルキル類（沸点は６０〜２２０度）を基本的な原料として調合した燃料であって。さらに、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンなどの低オクタン値で高セタン値のパラフィン属（単一のアルキル類か、もしくは二種類以上を混合させたものでもあってもよい）を粗ペンタンと重油の基本的な配合に加えることによって、ジーゼル油の代替とすることができ、ジーゼル発動機用の液体燃料とすることができる。したがって、これらの調合は、比例を如何に調整しようと、いずれもこの発明の範囲に属するものとする。

Claims

重油を粗ペンタンに溶解させて調合してなる液体燃料であって、それぞれ異なる形式の燃焼システムによって調合する比例の範囲が表１に記載する範囲内にあることを特徴とする液体燃料。
前記粗ペンタンと重油を調合してなる液体燃料において、それぞれ異なる形式の燃焼システムによって調合す比例が表２に記載する比例であることを特徴とする請求項１に記載する液体燃料。
前記粗ペンタンは、沸点の範囲が６０℃〜１５０℃で、低オクタン値、高揮発性のパラフィン属であり、かつ単一のアルキル類、もしくは２種類以上を混合させたものを以って、その一部、もしくは全部の代替とすることを特徴とする請求項１に記載の液体燃料。
前記沸点の範囲が６０℃〜１５０℃で、低オクタン値、高揮発性のパラフィン属が、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ウンデカン、ドデカンを包含することを特徴とする請求項３に記載の液体燃料。
前記液体燃料が、重油を粗ペンタンに溶解させ、さらに高セタン値のアルキル類を配合してなり、かつ低、中、高速回転のジーゼル発動機に用いられるジーゼル油の代替とされる液体燃料であることを特徴とする請求項１、もしくは請求項２、もしくは請項３、もしくは請求項４に記載する液体燃料。
前記高セタン値のアルキル類が、沸点が６０〜２２０度であるヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンを包含し、かつ高速回転のジーゼル発動機用の燃料とする場合は表３に開示する成分と比例で調合し、

中速回転のジーゼル発動機用の燃料とする場合は表４に開示する成分と比例で調合し、

高速回転のジーゼル発動機用の燃料とする場合は表５に開示する成分と比例で調合し、

それぞれ異なるセタン値にすることを特徴とする請求項５に記載の液体燃料。