JP2004225014A - 廃棄物からなる燃料およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機質系廃棄物を無公害状態で処理するプラントおよびそれにより固形化燃料を製造する。
【解決手段】有機質系廃棄物Mをプラスチックとその他の廃棄物とに分別し、それぞれを破砕し、さらに、必要に応じてこれを乾燥する。前記のその他の破砕廃棄物(M1)を2箇所以上のエアベントを有する押出成形機で加熱混練して炭化状態にまで加熱混練し押し出す。これによって、炭化状廃棄物(M2)を得る。この炭化状廃棄物(M2)10〜70重量%に対して廃棄プラスチック(P1)を30〜90重量%混合して再度、押出成形機4により溶融混練し固形化する。これによって、一定の燃焼カロリーを有する固形化燃料を得る。
【選択図】図1
【解決手段】有機質系廃棄物Mをプラスチックとその他の廃棄物とに分別し、それぞれを破砕し、さらに、必要に応じてこれを乾燥する。前記のその他の破砕廃棄物(M1)を2箇所以上のエアベントを有する押出成形機で加熱混練して炭化状態にまで加熱混練し押し出す。これによって、炭化状廃棄物(M2)を得る。この炭化状廃棄物(M2)10〜70重量%に対して廃棄プラスチック(P1)を30〜90重量%混合して再度、押出成形機4により溶融混練し固形化する。これによって、一定の燃焼カロリーを有する固形化燃料を得る。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として肉骨粉、牛骨粉或いはおから、残飯、木質材などの有機質系廃棄物を廃棄プラスチックに混練して燃料化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、肉骨粉(または牛骨粉。以後、肉骨粉と称す。)は主として牛の飼料とされていたが、その飼料が原因で狂牛病を発生したことから、その後は助燃剤を用いてこれを焼却処分にしている。しかし、大量に発生する肉骨粉を焼却するための焼却炉が不足しており滞貨が増加しているのが現状である。また、産業廃棄物または一般廃棄物としてのおから、残飯などは短時間で腐敗し異臭を放つことから焼却や地中への埋め立てなど迅速な処理が求められている。
【0003】
一方で、廃棄プラスチックや木屑、紙屑などの可燃廃棄物は固形炭として燃料やそれ以外の用途に利用することが考えられている。すなわち、各種のプラスチックを含む有機質系廃棄物を破砕し、破砕物から有価物を選別し、その後プラスチックとそれ以外の破砕屑を前者が70〜30重量%、後者が30〜70重量%となるように供給し、螺旋体によって送りをかけて攪拌混合しながら圧縮して120〜300℃に加熱し、練り合わせて流動状態にし、この流動状態の中間生成物から多孔板を通して押出成形して棒状や粒状の固形物を形成し、さらに、この固形物を乾留・炭化し燃料としようとする一連の廃棄物処理プラントが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−077013号公報(第1頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、埋め立て処分地の減少により埋め立て投棄が制限される状態にあって、多量に排出される前記廃棄物は、焼却以外に適切な処分方法がないのが現実である。しかし、この焼却においては多量の助燃剤を要するなど費用が嵩むのみならず燃焼に伴う有毒ガスや異臭が環境を害する結果となり、他の適切な処理方法が求められている。
【0006】
また、前記の有機質系廃棄物を乾留・炭化によって燃料化しようとする技術は、資源の有効利用を図るものとして注目すべきものであるが、プラスチック以外の破砕屑を嵩の大きい状態でプラスチックと混合混練するいうことは処理能率に問題を残し、さらに、固形物と混練されたプラスチックを別の燃料を用いて乾留・炭化することはプラスチックの有する熱量を有価にて消失させるという点に問題があった。
【0007】
本発明は、以上のような従来方法の欠点に鑑み、肉骨粉、おから、残飯、木質材などの有機質系廃棄物を有害ガスの発生しない条件下で乾燥し、且つ炭化することによって小容量化し、これと廃棄プラスチックとを混合して固形化し、有用な燃料として利用しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1記載の廃棄物再生処理プラントは、各種の廃棄物をプラスチック(P)とその他の有機質系物質(M)とを分離した後、これらを破砕する破砕機と、破砕されたプラスチック(P1)およびその他の有機質系物質(M1)を乾燥する乾燥機と、前記その他の有機質系物質(M1)をさらに加熱混練して炭化状態でそのノズル孔より押し出す押出成形機(2)と、この押出機により押し出されたその他の有機質系物質(M2)と前記破砕されたプラスチック(P1)を混合し移送する移送装置(3)と、移送された混合物を加熱溶融しそのノズルより押し出す押出成形機(4)と、この押し出された溶融物をペレット化するペレタイザーまたは固形化する固形化装置(5)とを備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明においては、廃棄プラスチックをほぼ除外した有機質系廃棄物を押出成形機により加熱混練してその水分を蒸発せしめると共に炭化状態としてノズル孔より押し出し、さらに、この押出された廃棄物10〜70重量%に対して、フレーク状またはペレット状などの細片になるプラスチックを30〜90重量%を混合し、再度、押出成形機により溶融混練してノズル孔より押し出してペレット状とし、または固形化装置(金型キャビティ)内に注入し、これを冷却して所定形状とすることにより廃棄物からなる固形化燃料としたものである。
【0010】
請求項3の発明においては、前記の有機質系廃棄物としての肉骨粉を、押出成形機によりその水分を蒸発せしめると共に炭化状態にまで加熱して押し出し、これに廃棄プラスチックを配合し、さらに溶融、混合して固化し所要の熱量を有する固形燃料としたものである。
【0011】
請求項4の発明においてはおから、残飯、木質材、その他の有機質系廃棄物を、その水分を蒸発せしめ、さらに炭化状態とし、これに廃棄プラスチックを配合、混入して溶融、固化し所要の熱量を有する固形燃料としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1に示すものは本発明に係る廃棄物からなる固形燃料の製造プラントの1例である。但し、この構成に限定するものではない。
【0013】
この燃料の製造プラント(1)は次のような構成になっている。先ず、有機質系廃棄物(M)を破砕する図示していない破砕機と熱風乾燥機、これにより乾燥させた残飯、おから、木質材など、或いは既に処理された肉骨粉、牛骨粉等をさらに乾燥すると共に炭化させる第1の押出成形機2、その押出成形機2により押出成形された炭化状の廃棄物(M2)と前記の破砕機によりフレーク状またはペレット状など細片に破砕された廃棄プラスチック(P1)とを所定比率において混合し移送する移送装置3、この混合された炭化状廃棄物(M2)と廃棄プラスチック(P1)とをさらに溶融混練する第2の押出機4、第2の押出機のノズル4cから押し出されたプラスチック混入廃棄物(Pm)をペレット化するペレタイザーまたは固形化する固形化装置5、およびその成形品を冷却する水槽6からなる。
【0014】
前記の燃料製造プラント(1)を詳細に説明する。先ず、第1の押出成形機2はシリンダー2aの長さとスクリュウ2bの直径との比L/Dを35〜50と通常の押出成形機よりも長く形成すると共に加熱ヒーター2hを装着する。そのシリンダー2aに挿入されるスクリュウ2bは形状を図示していないが圧縮比を2〜4としたものである。また、該シリンダー2aには2以上のエアベント2c、2cを装置してシリンダー中にて加熱、圧縮される廃棄物から発生する水分、ガス分を排出する構造としている。この場合、望ましくは該エアベント2c、2cに脱臭、脱塩装置を付設して排気ガスによる公害を防止する。2eはホッパーである。
【0015】
この押出成形機2のノズル2d部分からの下位に設けた移送装置3は、この第1押出成形機2により乾燥され、さらに炭化されて吐出された炭化状廃棄物(M2)を直ちに、従って、高温状態でフレーク状またはペレット状などの細片化した廃棄プラスチックと混合し、次工程の押出成形機4に移送するものである。この移送装置3は例えばコンベヤベルト3a部分を金属板として溶融プラスチックが付着しないようにすること、或いは、押出成形機2のノズル2d部分から直接に次工程の押出成形機4におけるホッパー4aに落とし込み、これと同時にフレーク状またはペレット状などの細片化した廃棄プラスチックを混合させること装置とすることが望ましい。このために、図示していないが、例えば押出成形機4にツインホッパーを設けて一方に細片化した廃棄プラスチック(P1)を、他方に炭化状廃棄物(M2)を投入する構造にしても良い。図では、コンベヤベルト上に細片化した廃棄プラスチック(P1)を順次敷き、その上に前記押出成形機2からの炭化状廃棄物(M2)を吐出させて、該炭化状廃棄物(M2)の有する熱によって廃棄プラスチック(P1)を付着させ、次いで第2の押出成形機4に移送する構成を示している。
【0016】
第2の押出成形機4は通常のプラスチック押出機である。従ってシリンダー4bの長さとスクリュウ直径との比率L/Dは30前後であり、スクリュウ形状も圧縮比2〜4程度のものが使用される。この押出成形機4のノズル4cより押し出される溶融物Pmは図示しないペレタイザーでカットすることによりペレット化し、または固形化装置5によって(図では金型のキャビティ内に充填して)所定形状に形成し水中に投入して冷却する。
【0017】
以上に説明した製造プラントを用いての廃棄物からなる燃料の製造方法を説明する。先ず、有機質系廃棄物を予めプラスチック(P)とその他の廃棄物(M)とに分別してそれぞれを破砕機で破砕し、次いで必要あればこれを乾燥機で乾燥する。次いで、シリンダー2aの温度をヒーター2hでもって例えば後部150℃、中部を250℃、前部を330〜430℃に設定する。そして前記第1押出機2のホッパー2eに前記の破砕、乾燥した廃棄物(M1)または肉骨粉を投入してスクリューで攪拌し、該投入物が変色して炭化状になるまでこれを続け、そのノズル2dから吐出させる。この吐出した炭化状廃棄物(M2)は高温であるがパラパラした状態である。このようにシリンダー内で被加工物を炭化状態にまで加熱することはプラスチックの押出成形にはあり得ないことで、あえてこれを行うことに本発明の特徴がある。
【0018】
このようにして吐出される炭化状廃棄物(M2)はその時点で保有する熱によって、移送装置3のコンベヤ3a上に載置して移動するフレーク状またはペレット状の廃棄プラスチックP1を溶融させて結合し次工程である第2押出成形機4のホッパー4aに至る。この場合、前記のように、第1押出成形機2のノズル2dから直接次工程のホッパー4aに炭化状廃棄物(M2)を落とし込み、そこにフレーク状またはペレット状の廃棄プラスチック(P1)を同時に供給してもよい。また、これをツインホッパーによって行っても良いことは勿論である。何れにせよ、これによって炭化状廃棄物(M2)が有する熱量を無駄にしない効果を有する。なお、この場合、炭化状廃棄物(M2)が吸湿しないことが必要であり、図ではコンベヤ3aは水槽3bにより冷却されているが、これは必ずしも必要ではない。
【0019】
前記の工程において、その炭化状廃棄物(M2)を10〜70重量%に対してプラスチック(P1)を30〜90重量%混合するよう、コンベヤ3a上に載置するプラスチック(P1)の量と第1押出成形機2からの炭化状廃棄物(M2)の量を調整することが必要である。この比率によってそれから吐出される固形化物7の燃焼熱量が決まることになる。一定の熱量が得られることにより、溶鉱炉、加熱炉などで有効利用されうることは勿論である。
【0020】
このようにホッパー4aに投入されたプラスチック(P1)と炭化状廃棄物(M2)は第2押出機4により設定されたシリンダー温度によって混練溶融される。この場合のプラスチック(P1)は前記の炭化物を固形化するためのものであると同時に、固形化されたものが石炭やコークスなどと混焼して十分に燃焼し、且つ一定の熱量を発するように付加されるものである。従ってそのプラスチックPの出所が産業廃棄物でも一般廃棄物でもよいことは勿論であるが、燃焼発熱量の大きいPP、PEとPVC或いは発熱量の小さいPETとでは前記炭化物(M2)との混合比率において同等に考えることはできない。それらプラスチックの材質にが何かにより適宜配合して熱量調整することが必要で、上記の配合比率において10〜70重量%と幅を大きく設けているのはこのためである。
【0021】
前記により第2の押出機4によって溶融混練された炭化状廃棄物(M2)とプラスチック(P1)との混合溶融物7は1または複数のノズル孔から吐出され、図示していないペレタイザーによりペレット化されるか、または固形化装置により(例えば金型5のキャビティ内に充填されて)塊状7に成形され例えば水槽7の水中6において冷却される。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係る廃棄物からなる燃料の製造方法においては、装置が比較的簡単であり、且つ、牛骨粉、肉骨粉、おから、残飯等をシリンダ中で炭化するためにヒータ加熱と同時にスクリュウの回転による剪断発熱を利用しているため燃費が少なく、さらにシリンダ中に発生するガスはそのすべてをエアベントにより取り出し、消臭装置ないし塩素ガス等の中和装置を介して大気中に放出することが可能で、環境への負担が少ないものとなった。
【0023】
前記の炭化処理により有機質系廃棄物は燃焼性を失うことなく減容される。従って、結合材兼燃焼材としてのプラスチックの中に比較的大量に充填することが可能で廃棄物処置方法として有用である。
【0024】
前記牛骨粉、肉骨粉の処理に関しては狂牛病の発生以来、重油などの助燃剤を用いた焼却がなされているが、焼却能力が不足し滞荷の増加に悩んでいるのが現状である。本発明により固形燃料化し石炭やコークスと混焼できることになり殆ど残滓無くエネルギーとして利用されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る廃棄物からなる固形燃料の製造プラントを示した概要図である。
【符号の説明】
1 固形燃料の製造プラント
2 第1押出機
3 移送装置
4 第2押出機
5 固形化用金型
6 水槽
7 固形燃料
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として肉骨粉、牛骨粉或いはおから、残飯、木質材などの有機質系廃棄物を廃棄プラスチックに混練して燃料化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、肉骨粉(または牛骨粉。以後、肉骨粉と称す。)は主として牛の飼料とされていたが、その飼料が原因で狂牛病を発生したことから、その後は助燃剤を用いてこれを焼却処分にしている。しかし、大量に発生する肉骨粉を焼却するための焼却炉が不足しており滞貨が増加しているのが現状である。また、産業廃棄物または一般廃棄物としてのおから、残飯などは短時間で腐敗し異臭を放つことから焼却や地中への埋め立てなど迅速な処理が求められている。
【0003】
一方で、廃棄プラスチックや木屑、紙屑などの可燃廃棄物は固形炭として燃料やそれ以外の用途に利用することが考えられている。すなわち、各種のプラスチックを含む有機質系廃棄物を破砕し、破砕物から有価物を選別し、その後プラスチックとそれ以外の破砕屑を前者が70〜30重量%、後者が30〜70重量%となるように供給し、螺旋体によって送りをかけて攪拌混合しながら圧縮して120〜300℃に加熱し、練り合わせて流動状態にし、この流動状態の中間生成物から多孔板を通して押出成形して棒状や粒状の固形物を形成し、さらに、この固形物を乾留・炭化し燃料としようとする一連の廃棄物処理プラントが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−077013号公報(第1頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、埋め立て処分地の減少により埋め立て投棄が制限される状態にあって、多量に排出される前記廃棄物は、焼却以外に適切な処分方法がないのが現実である。しかし、この焼却においては多量の助燃剤を要するなど費用が嵩むのみならず燃焼に伴う有毒ガスや異臭が環境を害する結果となり、他の適切な処理方法が求められている。
【0006】
また、前記の有機質系廃棄物を乾留・炭化によって燃料化しようとする技術は、資源の有効利用を図るものとして注目すべきものであるが、プラスチック以外の破砕屑を嵩の大きい状態でプラスチックと混合混練するいうことは処理能率に問題を残し、さらに、固形物と混練されたプラスチックを別の燃料を用いて乾留・炭化することはプラスチックの有する熱量を有価にて消失させるという点に問題があった。
【0007】
本発明は、以上のような従来方法の欠点に鑑み、肉骨粉、おから、残飯、木質材などの有機質系廃棄物を有害ガスの発生しない条件下で乾燥し、且つ炭化することによって小容量化し、これと廃棄プラスチックとを混合して固形化し、有用な燃料として利用しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1記載の廃棄物再生処理プラントは、各種の廃棄物をプラスチック(P)とその他の有機質系物質(M)とを分離した後、これらを破砕する破砕機と、破砕されたプラスチック(P1)およびその他の有機質系物質(M1)を乾燥する乾燥機と、前記その他の有機質系物質(M1)をさらに加熱混練して炭化状態でそのノズル孔より押し出す押出成形機(2)と、この押出機により押し出されたその他の有機質系物質(M2)と前記破砕されたプラスチック(P1)を混合し移送する移送装置(3)と、移送された混合物を加熱溶融しそのノズルより押し出す押出成形機(4)と、この押し出された溶融物をペレット化するペレタイザーまたは固形化する固形化装置(5)とを備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明においては、廃棄プラスチックをほぼ除外した有機質系廃棄物を押出成形機により加熱混練してその水分を蒸発せしめると共に炭化状態としてノズル孔より押し出し、さらに、この押出された廃棄物10〜70重量%に対して、フレーク状またはペレット状などの細片になるプラスチックを30〜90重量%を混合し、再度、押出成形機により溶融混練してノズル孔より押し出してペレット状とし、または固形化装置(金型キャビティ)内に注入し、これを冷却して所定形状とすることにより廃棄物からなる固形化燃料としたものである。
【0010】
請求項3の発明においては、前記の有機質系廃棄物としての肉骨粉を、押出成形機によりその水分を蒸発せしめると共に炭化状態にまで加熱して押し出し、これに廃棄プラスチックを配合し、さらに溶融、混合して固化し所要の熱量を有する固形燃料としたものである。
【0011】
請求項4の発明においてはおから、残飯、木質材、その他の有機質系廃棄物を、その水分を蒸発せしめ、さらに炭化状態とし、これに廃棄プラスチックを配合、混入して溶融、固化し所要の熱量を有する固形燃料としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1に示すものは本発明に係る廃棄物からなる固形燃料の製造プラントの1例である。但し、この構成に限定するものではない。
【0013】
この燃料の製造プラント(1)は次のような構成になっている。先ず、有機質系廃棄物(M)を破砕する図示していない破砕機と熱風乾燥機、これにより乾燥させた残飯、おから、木質材など、或いは既に処理された肉骨粉、牛骨粉等をさらに乾燥すると共に炭化させる第1の押出成形機2、その押出成形機2により押出成形された炭化状の廃棄物(M2)と前記の破砕機によりフレーク状またはペレット状など細片に破砕された廃棄プラスチック(P1)とを所定比率において混合し移送する移送装置3、この混合された炭化状廃棄物(M2)と廃棄プラスチック(P1)とをさらに溶融混練する第2の押出機4、第2の押出機のノズル4cから押し出されたプラスチック混入廃棄物(Pm)をペレット化するペレタイザーまたは固形化する固形化装置5、およびその成形品を冷却する水槽6からなる。
【0014】
前記の燃料製造プラント(1)を詳細に説明する。先ず、第1の押出成形機2はシリンダー2aの長さとスクリュウ2bの直径との比L/Dを35〜50と通常の押出成形機よりも長く形成すると共に加熱ヒーター2hを装着する。そのシリンダー2aに挿入されるスクリュウ2bは形状を図示していないが圧縮比を2〜4としたものである。また、該シリンダー2aには2以上のエアベント2c、2cを装置してシリンダー中にて加熱、圧縮される廃棄物から発生する水分、ガス分を排出する構造としている。この場合、望ましくは該エアベント2c、2cに脱臭、脱塩装置を付設して排気ガスによる公害を防止する。2eはホッパーである。
【0015】
この押出成形機2のノズル2d部分からの下位に設けた移送装置3は、この第1押出成形機2により乾燥され、さらに炭化されて吐出された炭化状廃棄物(M2)を直ちに、従って、高温状態でフレーク状またはペレット状などの細片化した廃棄プラスチックと混合し、次工程の押出成形機4に移送するものである。この移送装置3は例えばコンベヤベルト3a部分を金属板として溶融プラスチックが付着しないようにすること、或いは、押出成形機2のノズル2d部分から直接に次工程の押出成形機4におけるホッパー4aに落とし込み、これと同時にフレーク状またはペレット状などの細片化した廃棄プラスチックを混合させること装置とすることが望ましい。このために、図示していないが、例えば押出成形機4にツインホッパーを設けて一方に細片化した廃棄プラスチック(P1)を、他方に炭化状廃棄物(M2)を投入する構造にしても良い。図では、コンベヤベルト上に細片化した廃棄プラスチック(P1)を順次敷き、その上に前記押出成形機2からの炭化状廃棄物(M2)を吐出させて、該炭化状廃棄物(M2)の有する熱によって廃棄プラスチック(P1)を付着させ、次いで第2の押出成形機4に移送する構成を示している。
【0016】
第2の押出成形機4は通常のプラスチック押出機である。従ってシリンダー4bの長さとスクリュウ直径との比率L/Dは30前後であり、スクリュウ形状も圧縮比2〜4程度のものが使用される。この押出成形機4のノズル4cより押し出される溶融物Pmは図示しないペレタイザーでカットすることによりペレット化し、または固形化装置5によって(図では金型のキャビティ内に充填して)所定形状に形成し水中に投入して冷却する。
【0017】
以上に説明した製造プラントを用いての廃棄物からなる燃料の製造方法を説明する。先ず、有機質系廃棄物を予めプラスチック(P)とその他の廃棄物(M)とに分別してそれぞれを破砕機で破砕し、次いで必要あればこれを乾燥機で乾燥する。次いで、シリンダー2aの温度をヒーター2hでもって例えば後部150℃、中部を250℃、前部を330〜430℃に設定する。そして前記第1押出機2のホッパー2eに前記の破砕、乾燥した廃棄物(M1)または肉骨粉を投入してスクリューで攪拌し、該投入物が変色して炭化状になるまでこれを続け、そのノズル2dから吐出させる。この吐出した炭化状廃棄物(M2)は高温であるがパラパラした状態である。このようにシリンダー内で被加工物を炭化状態にまで加熱することはプラスチックの押出成形にはあり得ないことで、あえてこれを行うことに本発明の特徴がある。
【0018】
このようにして吐出される炭化状廃棄物(M2)はその時点で保有する熱によって、移送装置3のコンベヤ3a上に載置して移動するフレーク状またはペレット状の廃棄プラスチックP1を溶融させて結合し次工程である第2押出成形機4のホッパー4aに至る。この場合、前記のように、第1押出成形機2のノズル2dから直接次工程のホッパー4aに炭化状廃棄物(M2)を落とし込み、そこにフレーク状またはペレット状の廃棄プラスチック(P1)を同時に供給してもよい。また、これをツインホッパーによって行っても良いことは勿論である。何れにせよ、これによって炭化状廃棄物(M2)が有する熱量を無駄にしない効果を有する。なお、この場合、炭化状廃棄物(M2)が吸湿しないことが必要であり、図ではコンベヤ3aは水槽3bにより冷却されているが、これは必ずしも必要ではない。
【0019】
前記の工程において、その炭化状廃棄物(M2)を10〜70重量%に対してプラスチック(P1)を30〜90重量%混合するよう、コンベヤ3a上に載置するプラスチック(P1)の量と第1押出成形機2からの炭化状廃棄物(M2)の量を調整することが必要である。この比率によってそれから吐出される固形化物7の燃焼熱量が決まることになる。一定の熱量が得られることにより、溶鉱炉、加熱炉などで有効利用されうることは勿論である。
【0020】
このようにホッパー4aに投入されたプラスチック(P1)と炭化状廃棄物(M2)は第2押出機4により設定されたシリンダー温度によって混練溶融される。この場合のプラスチック(P1)は前記の炭化物を固形化するためのものであると同時に、固形化されたものが石炭やコークスなどと混焼して十分に燃焼し、且つ一定の熱量を発するように付加されるものである。従ってそのプラスチックPの出所が産業廃棄物でも一般廃棄物でもよいことは勿論であるが、燃焼発熱量の大きいPP、PEとPVC或いは発熱量の小さいPETとでは前記炭化物(M2)との混合比率において同等に考えることはできない。それらプラスチックの材質にが何かにより適宜配合して熱量調整することが必要で、上記の配合比率において10〜70重量%と幅を大きく設けているのはこのためである。
【0021】
前記により第2の押出機4によって溶融混練された炭化状廃棄物(M2)とプラスチック(P1)との混合溶融物7は1または複数のノズル孔から吐出され、図示していないペレタイザーによりペレット化されるか、または固形化装置により(例えば金型5のキャビティ内に充填されて)塊状7に成形され例えば水槽7の水中6において冷却される。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係る廃棄物からなる燃料の製造方法においては、装置が比較的簡単であり、且つ、牛骨粉、肉骨粉、おから、残飯等をシリンダ中で炭化するためにヒータ加熱と同時にスクリュウの回転による剪断発熱を利用しているため燃費が少なく、さらにシリンダ中に発生するガスはそのすべてをエアベントにより取り出し、消臭装置ないし塩素ガス等の中和装置を介して大気中に放出することが可能で、環境への負担が少ないものとなった。
【0023】
前記の炭化処理により有機質系廃棄物は燃焼性を失うことなく減容される。従って、結合材兼燃焼材としてのプラスチックの中に比較的大量に充填することが可能で廃棄物処置方法として有用である。
【0024】
前記牛骨粉、肉骨粉の処理に関しては狂牛病の発生以来、重油などの助燃剤を用いた焼却がなされているが、焼却能力が不足し滞荷の増加に悩んでいるのが現状である。本発明により固形燃料化し石炭やコークスと混焼できることになり殆ど残滓無くエネルギーとして利用されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る廃棄物からなる固形燃料の製造プラントを示した概要図である。
【符号の説明】
1 固形燃料の製造プラント
2 第1押出機
3 移送装置
4 第2押出機
5 固形化用金型
6 水槽
7 固形燃料
Claims (4)
- プラスチック(P)とその他の有機質系物質(M)とを分離した後、これらをそれぞれ破砕する破砕機と、破砕されたプラスチック(P1)およびその他の有機質系物質(M1)を乾燥する乾燥機と、前記その他の有機質系物質(M1)をさらに加熱混練して炭化状態でそのノズル孔より押し出す押出成形機(2)と、この押出機により押し出された炭化状の有機質系物質(M2)と前記破砕されたプラスチック(P1)を混合し移送する移送装置(3)と、移送された混合物を加熱溶融しそのノズルより押し出す押出成形機と、この押し出された溶融物をペレット化するペレタイザーまたは固形化するための固形化装置(5)を備えていることを特徴とする廃棄物からなる固形燃料の製造プラント。
- 押出成形機により加熱混練してその水分を蒸発せしめると共に炭化状態として該押出成形機のノズル孔より押し出した有機質系廃棄物10〜70重量%に、フレーク状またはペレット状などの細片化された廃棄プラスチック30〜90重量%を混合し、再度、押出成形機によりこれを溶融混練してノズル孔より押し出してペレット状とし、または金型キャビティ内に注入して所定形状に固形化したことを特徴とする廃棄物からなる固形燃料。
- 有機質系廃棄物が肉骨粉(または牛骨粉)であることを特徴とする請求項2記載の廃棄物からなる燃料。
- 有機質系廃棄物がプラスチック、おから、残飯、木質材であることを特徴とする請求項2記載の廃棄物からなる燃料。
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-
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CN107109273A (zh) * | 2014-10-30 | 2017-08-29 | 埃科金苏斯有限责任公司 | 由混合固体废弃物形成固体燃料组合物的工艺 |
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