JP2004224533A - エレベータ - Google Patents
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Abstract
【課題】シーブとロープの間に弾性を有する耐摩耗性材を設けることで駆動系の小型化とロープの長寿化とを図ったつるべ式のエレベータであって、乗りかごの位置及び/又は速度を精度良く検出できる検出装置を備えたものを提供する。
【解決手段】素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープ1の一端に乗りかご2が吊り下げられ、他端に釣り合いおもり3が吊り下げられている。巻上機4は主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブ5を有している。主ロープとトラクションシーブの間には弾性を有する耐摩耗性材13が設けられている。調速機6は乗りかごに連結された調速機ロープ7により駆動される。検出装置12は調速機ロープの駆動速度に基づいて乗りかごの位置を検出する。
【選択図】 図1
【解決手段】素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープ1の一端に乗りかご2が吊り下げられ、他端に釣り合いおもり3が吊り下げられている。巻上機4は主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブ5を有している。主ロープとトラクションシーブの間には弾性を有する耐摩耗性材13が設けられている。調速機6は乗りかごに連結された調速機ロープ7により駆動される。検出装置12は調速機ロープの駆動速度に基づいて乗りかごの位置を検出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば住居ビル、事務所ビル等に設置され、乗りかごと釣り合いおもりとをつるべ式に駆動するエレベータにするものである。
【0002】
【従来の技術】
図8に1:1ローピングのつるべ式エレベータの概略構成図を示す。同図において、101は主ロープ、102は乗りかご、103は釣り合いおもり、104は機械室に設置した巻上機、105は巻上機に備わるトラクションシーブである。主ロープ101の一端には乗りかご102が吊り下げられ、他端には釣り合いおもり103が吊り下げられている。また、主ロープ101は中間でトラクションシーブ105に巻き掛けられており、主ロープ101の乗りかご102側の張力と釣り合いおもり103側の張力との差が、トラクションシーブ105と主ロープ101との間に生じる摩擦力と釣り合っている。
【0003】
つるべ式エレベータのようにトラクションシーブ105が摩擦力によって動力を主ロープ101に伝えて装置を駆動する機構については、主ロープ101とトラクションシーブ105との組み合わせに対して、耐曲げ疲労性、トラクション性能、耐摩耗性が要求される。
【0004】
曲げ疲労特性については、一般にシーブ径Dとロープ径dとの比であるD/d比、張力、シーブの溝形状等に依存する。D/d比が大きい方がロープの素線に生じる曲げ応力が小さいため寿命が長い。また、張力は、ロープの素線に平均応力及びシーブと素線との間の接触応力として作用するため小さい方が寿命は長い。溝の形状はロープとシーブの接触面圧に影響を与え、接触面積が大きい形状の方が摩耗が減り、ロープの有効断面積の低下が小さいため寿命が長い。
【0005】
トラクション性能確保については、広く用いられる方法として、トラクションシーブの溝の底面に溝を設けたり、溝形状をV字形にしてロープとの接触面圧を高めて高トラクションを得ているが、ロープ、シーブへの負担が高くなるため、面圧の低い丸溝に比べて疲労寿命が低下する傾向にある。高トラクションを得る別の方法としては、ゴム、樹脂、皮革材料等から成る高摩擦係数のライニング材をシーブの溝の表面に設けることである。この方法の利点はライニング材の緩衝効果によりロープの寿命が長くなることである。このようなライニング材を用いたトラクションシーブの一例を図9に示す。同図において、106はトラクションシーブ本体である構造部、107はライニング材である(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特公平1−30757号公報
【0007】
ところで、近年の中規模事務所ビルや住宅向けのエレベータについては、省スペース化への要求がさらに強くなってきており、また、建築設計上の自由度が高い機械室レス構造が一般的になりつつある。機械室レス構造のエレベータにおいて省スペース化を図るにはトラクションシーブ等の駆動系装置を極力小型化するのが効果的である。
【0008】
しかしながら、シーブ単独の小型化はロープの曲げ疲労寿命を低下させるため、シーブ径を削減するためには同時にロープ径も削減する必要がある。その場合、所定の安全性能を確保するためにロープ本数を増やすか、あるいはロープ材料の破断強度を向上させる必要が生じるが、ロープ本数を増すと省スペース化に反するほか、据え付けやメンテナンスの工数も増すため、強度確保には材料強度向上が望ましい。
【0009】
ところが、材料強度向上により所期の強度(設置時の強度)に対して安全性が確保されても、ロープ径の減少と破断強度向上による張力の増加とでロープとシーブの間の接触面圧は高くなり、摩耗が増えて疲労寿命が低下することが多い。この問題に対応して、上述した高分子材料から成るライニング材をトラクションシーブの溝の表面に設けることはロープの寿命の面から非常に有効であり、溝との接触面における摩耗を減少させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、径の小さいロープを、ライニング材を備えたトラクションシーブの溝と共に用いると以下のような問題点がある。
【0011】
図8に示すようなつるべ式エレベータでは、主ロープ101の乗りかご側張力と釣り合いおもり側張力との差が、トラクションシーブ105と主ロープ101との間に生じる摩擦力と釣り合っており、一般にはT1/T2=eμθ で表される釣り合い関係にある(T1>T2)。
【0012】
上式において、左辺が乗りかご側張力と釣り合いおもり側張力との比(トラクション比)であり、右辺のμは主ロープ101とトラクションシーブ105との摩擦係数、θは主ロープ101がトラクションシーブ105に巻き掛かる角度である。即ち主ロープ101の張力は低い側から高い側に向かって巻付角度に応じて指数的に増加する。またシーブ周上の張力の増加に伴い、主ロープ101がトラクションシーブ105に押し付けられる分布横荷重W(θ)も増加する。W(θ)はT(θ)/Rで表され、張力T(θ)に比例するため、張力と同様に周上で指数的に増加する。なお、Rはシーブ径で、巻付角θは張力の低いロープ側を原点にとる。
【0013】
ところで、つるべ式エレベータにおいては、主ロープの巻き上げ時の張力緩和現象(いわゆるロープ・クリープ現象。以下「ロープ・クリープ」という)により、ロープの送り速度とトラクションシーブの周速度との対応関係は巻き掛かる位置によって異なっている。ロープとトラクションシーブとは周上の限られた領域で一体となって(一致した速度で)シーブ軸を中心に回転移動するが、一体となる領域以外の領域においてはロープ・クリープによりロープはトラクションシーブ周上で僅かな滑りを生じる。
【0014】
実際のエレベータにおいては、ロープ・クリープ現象として、例えば空荷のかごを往復させた場合、かごより重い釣り合いおもり側にロープがずれることが知られているが、これは上述のロープとトラクションシーブとが一体となる領域が張力の大小とは関わりなく、常に巻き上げられる側のみに生じることを示している(この機構についての説明は「資源・素材学会’97 秋季大会論文「エレベータの昇降に伴うロープの張力変動の解析」に詳述されている)。
【0015】
すなわち、一般につるべ式エレベータにおいては、主ロープとトラクションシーブとは常に巻き上げられる側で同期して回転移動するが、巻き上げられる側の反対側については主ロープとシーブとの間に滑りを生じる。ここで前に述べたトラクションシーブ上の横荷重分布により、空荷のかごで運転する場合、又は最大積載状態で運転する場合では、ロープとトラクションシーブとが一体となる領域における接触面圧が運転方向によって大きく異なっている。そのため、特にトラクションシーブ周上に高分子ライニング材等の弾性率が低い部材を設けた場合、ロープとトラクションシーブとが一体となる領域におけるシーブ半径がライニング材の弾性変形によって異なるため、上昇運転と下降運転とでトラクションシーブの回転数に差が生じる。
【0016】
エレベータ実機による確認の結果、本現象の現れ方は定性的にロープ・クリープと同様で、往復させたときにロープ張力の大きい側にずれる。また、ずれ量はトラクションシーブの回転差に一致し、積載条件のアンバランス量が大きくなるにしたがって増大するが、ずれの絶対量については、ロープ・クリープによるずれ量の数倍から数十倍に達するものであった。図10に最大積載量が1000kgのかごに関して、昇降行程20mを一往復したときのずれ量を示す。ずれ量、すなわち運転方向に対するトラクションシーブ回転差はロープの送り量が大きいほど増すため、行程が増えるとずれはさらに大きくなることが予測される。
【0017】
現在のエレベータシステムにおいては、かごの運転制御に用いる位置検出装置あるいは速度検出装置として、又はそれら両方を検出するものとして、巻上機のトラクションシーブ軸に直結した構造又はトラクションシーブの外周に圧接させられて従動する構造のレゾルバやロータリー式のパルスジェネレータ(以下、位置検出等の装置という)を用いることが多い。すなわち、径の小さいロープに関して、ロープ寿命の向上のため、トラクションシーブ周上に弾性率の低いライニング材を設ける場合、あるいはロープ側を弾性率の低い緩衝材で被覆する場合でも、上述したライニング材等の弾性変形により運転方向によって回転差を生じるため、位置検出等の装置からの信号と実際のかごの移動量又は速度との間にロープ・クリープに伴うものに比べて非常に大きな誤差が生じるという問題があった。なお、このような問題は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G3525において区分されるB種(1770N/mm2{180kgf/mm2}級)以上の素線材料から成る主ロープを用いたものの場合に顕著であった。
【0018】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、特に住居ビルや事務所ビルに好適で、シーブの溝とロープの間に弾性を有する耐摩耗性材を設けることで駆動系の小型化とロープの長寿化とを図ったつるべ式のエレベータであって、乗りかごの位置及び/又は速度を精度良く検出できる検出装置を備えたものを提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、第1の発明は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープと、この主ロープの一端に吊り下げられた乗りかごと、前記主ロープの他端に吊り下げられた釣り合いおもりと、前記主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブを有し前記主ロープと前記トラクションシーブの間に生じる摩擦力により前記乗りかご用及び前記釣り合いおもりを駆動する巻上機と、前記主ロープと前記トラクションシーブの間に設けられた弾性を有する耐摩耗性材と、前記乗りかご又は前記釣り合いおもりに連結された調速機ロープにより駆動される調速機と、前記調速機ロープの駆動速度に基づいて前記乗りかごの位置及び/または速度を検出する検出装置とを具備することを特徴とするエレベータである。
【0020】
また、第2の発明は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープと、この主ロープの一端に吊り下げられた乗りかごと、前記主ロープの他端に吊り下げられた釣り合いおもりと、前記主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブを有し前記主ロープと前記トラクションシーブの間に生じる摩擦力により前記乗りかご用及び前記釣り合いおもりを駆動する巻上機と、前記主ロープと前記トラクションシーブの間に設けられた弾性を有する耐摩耗性材と、前記乗りかご又は前記釣り合いおもりと前記昇降路とに設けられ前記乗りかごの位置及び/又は速度を検出するリニアエンコーダから成る検出装置とを具備することを特徴とするエレベータである。
【0021】
また、第3の発明は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープと、この主ロープの一端に吊り下げられた乗りかごと、前記主ロープの他端に吊り下げられた釣り合いおもりと、前記主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブを有し前記主ロープと前記トラクションシーブの間に生じる摩擦力により前記乗りかご用及び前記釣り合いおもりを駆動する巻上機と、前記主ロープと前記トラクションシーブの間に設けられた弾性を有する耐摩耗性材と、一端が前記乗りかごに連結されると共に他端が前記釣り合いおもりに連結された重量補償用ロープと、この重量補償用ロープの駆動速度に基づいて前記乗りかごの位置及び/又は速度を検出する検出装置とを具備することを特徴とするエレベータである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面と共に詳述する。図1は本発明の第1の実施形態の概略構成図、図2は図1の要部の拡大右側面図、図3はトラクションシーブの一部破断側面図である。
【0023】
図1において、1は主ロープ、2は乗りかご、3は釣り合いおもり、4は巻上機、5は巻上機に備わるトラクションシーブ、6は調速機、7は調速機ロープ、8は調速機ロープ張り車である。
【0024】
主ロープ1は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成り、その一端には乗りかご2が吊り下げられ、他端には釣り合いおもり3が吊り下げられている。また、主ロープ1は中間で巻上機4のトラクションシーブ5に巻き掛けられており、主ロープ1の乗りかご2側の張力と釣り合いおもり3側の張力との差が、トラクションシーブ5と主ロープ1との間に生じる摩擦力と釣り合っている。
【0025】
図2に示すように、調速機6は、昇降路頂部に設置されたフレーム9と、このフレーム9に回転自在に軸支された調速機プーリ10とを備えている。調速機ロープ7は無端状のもので、昇降路内に垂直に延びるように配置され、上端が調速機プーリ10に巻き掛けられ、下端が調速機ロープ張り車8に巻き掛けられている。また、調速機ロープ7は、調速機6と調速機ロープ張り車8との間においてセーフティリンク11を介して乗りかご2に連結されている。
【0026】
そして本実施形態では、調速機6のフレーム9に、調速機プーリ10と同軸になるようにロータリ式のパルスジェネレータ等の検出装置12が設けられており、この検出装置12で調速機プーリ10の回転速度を検出して乗りかご2の位置、速度の検出を行っている。このような構成によれば、図3に示すように、トラクションシーブ5の溝の表面にライニング材等の弾性を有する耐摩耗性材13を設けるか、あるいはこのような耐摩耗性材13を主ロープ1の表面に設けたとしても、その弾性変形によって生じるトラクションシーブ5の回転差の影響を受けることなく、乗りかご2の位置、速度検出を正確に行うことができる。
【0027】
さらに、ライニング材等により主ロープ1を保護することができるため、主ロープ1の負荷を増すことができ、主ロープ1の高強度化、乗りかご駆動系シーブの小型化を実現することができるため、エレベータのさらなる省スペース化を進めることができ、住空間等の有効利用に貢献するものである。なお、検出装置12を調速機6に設ける代わりに調速機ロープ張り車8に設けるようにしても同様の効果を得ることができる。
【0028】
さらに、図4に示すように、調速機6自身が調速機ロープ張り車としての機能を有する場合には、昇降路頂部に設置された案内車14に第1の実施形態と同様に検出装置12を設けるようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図5は本発明の第2の実施形態の概略構成図、図6は図5の要部の拡大斜視図である。なお、以下の各実施形態において、第1の実施形態と同一又は類似の部分には同一の符号を付してあり、同一の部分については説明を省略してある。
【0030】
本実施形態では、乗りかご2の位置を検出する検出装置12が、乗りかご2に設けられた可動部分と昇降路に設けられた固定部分とから成るリニアエンコーダから成っている。すなわち、このリニアエンコーダは、昇降路内に垂直に延びるように設置された固定部分としての信号パターン記録部15と、乗りかご2に設けられた可動部分としてのセンサ部16とから成っている。信号パターン記録部15には、多数の信号パターン17が昇降方向に沿って一定間隔をおいて形成されている。センサ部16は、乗りかご2の昇降に伴って信号パターン17に基づいて電磁誘導等により信号を発生させ、乗りかご2の位置を検出する。
【0031】
このような構成によれば、第1の実施形態と同様に、トラクションシーブ5の溝又は主ロープ1の表面にライニング材等の弾性を有する耐摩耗性材を設けたとしても、その弾性変形によって生じるトラクションシーブ5の回転差の影響を受けることなく、乗りかご2の位置や速度の検出を正確に行うことができる。
【0032】
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。図7は本発明の第3の実施形態の概略構成図である。
【0033】
昇降行程が長いエレベータの場合には、図7に示すように、主ロープ1の重量補償のために補償ロープ18を設けることが多い。この補償ロープ18は、昇降路ピット上に設置されたフレーム19に回転自在に軸支された案内プーリ20に巻き掛けられ、一端が乗りかご2の下端に連結され、他端が釣り合いおもり3の下端に連結されている。そして、検出装置12は、第1の実施形態と同様に案内プーリ20に対して同軸状に設けられており、案内プーリ20の回転速度を検出して乗りかご1の位置、速度を検出する。
【0034】
このような構成によれば、第1の実施形態と同様に、トラクションシーブ5の溝又は主ロープ1の表面にライニング材等の弾性を有する耐摩耗性材を設けたとしても、その弾性変形によって生じるトラクションシーブ5の回転差の影響を受けることなく、乗りかご2の位置や速度の検出を正確に行うことができる。
【0035】
なお、上記実施形態では、検出装置12で乗りかご2の位置、速度を検出するようにした場合について説明したが、検出装置12で乗りかご2の速度のみを検出するようにしてもよく、あるいは乗りかご2の位置のみを検出するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トラクションシーブの溝又は主ロープの表面にライニング材等の弾性を有する耐摩耗性材を設けたとしても、その弾性変形によって生じるトラクションシーブの回転差の影響を受けることなく、乗りかごの位置及び/又は速度の検出を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の概略構成図
【図2】図1の要部の拡大右側面図
【図3】トラクションシーブの一部破断側面図
【図4】第1の実施形態の変形例の概略構成図
【図5】本発明の第2の実施形態の概略構成図
【図6】図5の要部の拡大斜視図
【図7】本発明の第3の実施形態の概略構成図
【図8】1:1ローピングのつるべ式エレベータの概略構成図
【図9】溝の表面にライニング材を設けたトラクションシーブの一部破断側面図
【図10】トラクションシーブの溝の表面にライニング材を設けた際における乗りかごの一往復時の主ロープのずれ量の実測データ
【符号の説明】
1 主ロープ
2 乗りかご
3 釣り合いおもり
4 巻上機
5 トラクションシーブ
6 調速機
7 調速機ロープ
12 検出装置
13 耐摩耗性材
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば住居ビル、事務所ビル等に設置され、乗りかごと釣り合いおもりとをつるべ式に駆動するエレベータにするものである。
【0002】
【従来の技術】
図8に1:1ローピングのつるべ式エレベータの概略構成図を示す。同図において、101は主ロープ、102は乗りかご、103は釣り合いおもり、104は機械室に設置した巻上機、105は巻上機に備わるトラクションシーブである。主ロープ101の一端には乗りかご102が吊り下げられ、他端には釣り合いおもり103が吊り下げられている。また、主ロープ101は中間でトラクションシーブ105に巻き掛けられており、主ロープ101の乗りかご102側の張力と釣り合いおもり103側の張力との差が、トラクションシーブ105と主ロープ101との間に生じる摩擦力と釣り合っている。
【0003】
つるべ式エレベータのようにトラクションシーブ105が摩擦力によって動力を主ロープ101に伝えて装置を駆動する機構については、主ロープ101とトラクションシーブ105との組み合わせに対して、耐曲げ疲労性、トラクション性能、耐摩耗性が要求される。
【0004】
曲げ疲労特性については、一般にシーブ径Dとロープ径dとの比であるD/d比、張力、シーブの溝形状等に依存する。D/d比が大きい方がロープの素線に生じる曲げ応力が小さいため寿命が長い。また、張力は、ロープの素線に平均応力及びシーブと素線との間の接触応力として作用するため小さい方が寿命は長い。溝の形状はロープとシーブの接触面圧に影響を与え、接触面積が大きい形状の方が摩耗が減り、ロープの有効断面積の低下が小さいため寿命が長い。
【0005】
トラクション性能確保については、広く用いられる方法として、トラクションシーブの溝の底面に溝を設けたり、溝形状をV字形にしてロープとの接触面圧を高めて高トラクションを得ているが、ロープ、シーブへの負担が高くなるため、面圧の低い丸溝に比べて疲労寿命が低下する傾向にある。高トラクションを得る別の方法としては、ゴム、樹脂、皮革材料等から成る高摩擦係数のライニング材をシーブの溝の表面に設けることである。この方法の利点はライニング材の緩衝効果によりロープの寿命が長くなることである。このようなライニング材を用いたトラクションシーブの一例を図9に示す。同図において、106はトラクションシーブ本体である構造部、107はライニング材である(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特公平1−30757号公報
【0007】
ところで、近年の中規模事務所ビルや住宅向けのエレベータについては、省スペース化への要求がさらに強くなってきており、また、建築設計上の自由度が高い機械室レス構造が一般的になりつつある。機械室レス構造のエレベータにおいて省スペース化を図るにはトラクションシーブ等の駆動系装置を極力小型化するのが効果的である。
【0008】
しかしながら、シーブ単独の小型化はロープの曲げ疲労寿命を低下させるため、シーブ径を削減するためには同時にロープ径も削減する必要がある。その場合、所定の安全性能を確保するためにロープ本数を増やすか、あるいはロープ材料の破断強度を向上させる必要が生じるが、ロープ本数を増すと省スペース化に反するほか、据え付けやメンテナンスの工数も増すため、強度確保には材料強度向上が望ましい。
【0009】
ところが、材料強度向上により所期の強度(設置時の強度)に対して安全性が確保されても、ロープ径の減少と破断強度向上による張力の増加とでロープとシーブの間の接触面圧は高くなり、摩耗が増えて疲労寿命が低下することが多い。この問題に対応して、上述した高分子材料から成るライニング材をトラクションシーブの溝の表面に設けることはロープの寿命の面から非常に有効であり、溝との接触面における摩耗を減少させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、径の小さいロープを、ライニング材を備えたトラクションシーブの溝と共に用いると以下のような問題点がある。
【0011】
図8に示すようなつるべ式エレベータでは、主ロープ101の乗りかご側張力と釣り合いおもり側張力との差が、トラクションシーブ105と主ロープ101との間に生じる摩擦力と釣り合っており、一般にはT1/T2=eμθ で表される釣り合い関係にある(T1>T2)。
【0012】
上式において、左辺が乗りかご側張力と釣り合いおもり側張力との比(トラクション比)であり、右辺のμは主ロープ101とトラクションシーブ105との摩擦係数、θは主ロープ101がトラクションシーブ105に巻き掛かる角度である。即ち主ロープ101の張力は低い側から高い側に向かって巻付角度に応じて指数的に増加する。またシーブ周上の張力の増加に伴い、主ロープ101がトラクションシーブ105に押し付けられる分布横荷重W(θ)も増加する。W(θ)はT(θ)/Rで表され、張力T(θ)に比例するため、張力と同様に周上で指数的に増加する。なお、Rはシーブ径で、巻付角θは張力の低いロープ側を原点にとる。
【0013】
ところで、つるべ式エレベータにおいては、主ロープの巻き上げ時の張力緩和現象(いわゆるロープ・クリープ現象。以下「ロープ・クリープ」という)により、ロープの送り速度とトラクションシーブの周速度との対応関係は巻き掛かる位置によって異なっている。ロープとトラクションシーブとは周上の限られた領域で一体となって(一致した速度で)シーブ軸を中心に回転移動するが、一体となる領域以外の領域においてはロープ・クリープによりロープはトラクションシーブ周上で僅かな滑りを生じる。
【0014】
実際のエレベータにおいては、ロープ・クリープ現象として、例えば空荷のかごを往復させた場合、かごより重い釣り合いおもり側にロープがずれることが知られているが、これは上述のロープとトラクションシーブとが一体となる領域が張力の大小とは関わりなく、常に巻き上げられる側のみに生じることを示している(この機構についての説明は「資源・素材学会’97 秋季大会論文「エレベータの昇降に伴うロープの張力変動の解析」に詳述されている)。
【0015】
すなわち、一般につるべ式エレベータにおいては、主ロープとトラクションシーブとは常に巻き上げられる側で同期して回転移動するが、巻き上げられる側の反対側については主ロープとシーブとの間に滑りを生じる。ここで前に述べたトラクションシーブ上の横荷重分布により、空荷のかごで運転する場合、又は最大積載状態で運転する場合では、ロープとトラクションシーブとが一体となる領域における接触面圧が運転方向によって大きく異なっている。そのため、特にトラクションシーブ周上に高分子ライニング材等の弾性率が低い部材を設けた場合、ロープとトラクションシーブとが一体となる領域におけるシーブ半径がライニング材の弾性変形によって異なるため、上昇運転と下降運転とでトラクションシーブの回転数に差が生じる。
【0016】
エレベータ実機による確認の結果、本現象の現れ方は定性的にロープ・クリープと同様で、往復させたときにロープ張力の大きい側にずれる。また、ずれ量はトラクションシーブの回転差に一致し、積載条件のアンバランス量が大きくなるにしたがって増大するが、ずれの絶対量については、ロープ・クリープによるずれ量の数倍から数十倍に達するものであった。図10に最大積載量が1000kgのかごに関して、昇降行程20mを一往復したときのずれ量を示す。ずれ量、すなわち運転方向に対するトラクションシーブ回転差はロープの送り量が大きいほど増すため、行程が増えるとずれはさらに大きくなることが予測される。
【0017】
現在のエレベータシステムにおいては、かごの運転制御に用いる位置検出装置あるいは速度検出装置として、又はそれら両方を検出するものとして、巻上機のトラクションシーブ軸に直結した構造又はトラクションシーブの外周に圧接させられて従動する構造のレゾルバやロータリー式のパルスジェネレータ(以下、位置検出等の装置という)を用いることが多い。すなわち、径の小さいロープに関して、ロープ寿命の向上のため、トラクションシーブ周上に弾性率の低いライニング材を設ける場合、あるいはロープ側を弾性率の低い緩衝材で被覆する場合でも、上述したライニング材等の弾性変形により運転方向によって回転差を生じるため、位置検出等の装置からの信号と実際のかごの移動量又は速度との間にロープ・クリープに伴うものに比べて非常に大きな誤差が生じるという問題があった。なお、このような問題は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G3525において区分されるB種(1770N/mm2{180kgf/mm2}級)以上の素線材料から成る主ロープを用いたものの場合に顕著であった。
【0018】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、特に住居ビルや事務所ビルに好適で、シーブの溝とロープの間に弾性を有する耐摩耗性材を設けることで駆動系の小型化とロープの長寿化とを図ったつるべ式のエレベータであって、乗りかごの位置及び/又は速度を精度良く検出できる検出装置を備えたものを提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、第1の発明は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープと、この主ロープの一端に吊り下げられた乗りかごと、前記主ロープの他端に吊り下げられた釣り合いおもりと、前記主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブを有し前記主ロープと前記トラクションシーブの間に生じる摩擦力により前記乗りかご用及び前記釣り合いおもりを駆動する巻上機と、前記主ロープと前記トラクションシーブの間に設けられた弾性を有する耐摩耗性材と、前記乗りかご又は前記釣り合いおもりに連結された調速機ロープにより駆動される調速機と、前記調速機ロープの駆動速度に基づいて前記乗りかごの位置及び/または速度を検出する検出装置とを具備することを特徴とするエレベータである。
【0020】
また、第2の発明は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープと、この主ロープの一端に吊り下げられた乗りかごと、前記主ロープの他端に吊り下げられた釣り合いおもりと、前記主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブを有し前記主ロープと前記トラクションシーブの間に生じる摩擦力により前記乗りかご用及び前記釣り合いおもりを駆動する巻上機と、前記主ロープと前記トラクションシーブの間に設けられた弾性を有する耐摩耗性材と、前記乗りかご又は前記釣り合いおもりと前記昇降路とに設けられ前記乗りかごの位置及び/又は速度を検出するリニアエンコーダから成る検出装置とを具備することを特徴とするエレベータである。
【0021】
また、第3の発明は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープと、この主ロープの一端に吊り下げられた乗りかごと、前記主ロープの他端に吊り下げられた釣り合いおもりと、前記主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブを有し前記主ロープと前記トラクションシーブの間に生じる摩擦力により前記乗りかご用及び前記釣り合いおもりを駆動する巻上機と、前記主ロープと前記トラクションシーブの間に設けられた弾性を有する耐摩耗性材と、一端が前記乗りかごに連結されると共に他端が前記釣り合いおもりに連結された重量補償用ロープと、この重量補償用ロープの駆動速度に基づいて前記乗りかごの位置及び/又は速度を検出する検出装置とを具備することを特徴とするエレベータである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面と共に詳述する。図1は本発明の第1の実施形態の概略構成図、図2は図1の要部の拡大右側面図、図3はトラクションシーブの一部破断側面図である。
【0023】
図1において、1は主ロープ、2は乗りかご、3は釣り合いおもり、4は巻上機、5は巻上機に備わるトラクションシーブ、6は調速機、7は調速機ロープ、8は調速機ロープ張り車である。
【0024】
主ロープ1は、素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成り、その一端には乗りかご2が吊り下げられ、他端には釣り合いおもり3が吊り下げられている。また、主ロープ1は中間で巻上機4のトラクションシーブ5に巻き掛けられており、主ロープ1の乗りかご2側の張力と釣り合いおもり3側の張力との差が、トラクションシーブ5と主ロープ1との間に生じる摩擦力と釣り合っている。
【0025】
図2に示すように、調速機6は、昇降路頂部に設置されたフレーム9と、このフレーム9に回転自在に軸支された調速機プーリ10とを備えている。調速機ロープ7は無端状のもので、昇降路内に垂直に延びるように配置され、上端が調速機プーリ10に巻き掛けられ、下端が調速機ロープ張り車8に巻き掛けられている。また、調速機ロープ7は、調速機6と調速機ロープ張り車8との間においてセーフティリンク11を介して乗りかご2に連結されている。
【0026】
そして本実施形態では、調速機6のフレーム9に、調速機プーリ10と同軸になるようにロータリ式のパルスジェネレータ等の検出装置12が設けられており、この検出装置12で調速機プーリ10の回転速度を検出して乗りかご2の位置、速度の検出を行っている。このような構成によれば、図3に示すように、トラクションシーブ5の溝の表面にライニング材等の弾性を有する耐摩耗性材13を設けるか、あるいはこのような耐摩耗性材13を主ロープ1の表面に設けたとしても、その弾性変形によって生じるトラクションシーブ5の回転差の影響を受けることなく、乗りかご2の位置、速度検出を正確に行うことができる。
【0027】
さらに、ライニング材等により主ロープ1を保護することができるため、主ロープ1の負荷を増すことができ、主ロープ1の高強度化、乗りかご駆動系シーブの小型化を実現することができるため、エレベータのさらなる省スペース化を進めることができ、住空間等の有効利用に貢献するものである。なお、検出装置12を調速機6に設ける代わりに調速機ロープ張り車8に設けるようにしても同様の効果を得ることができる。
【0028】
さらに、図4に示すように、調速機6自身が調速機ロープ張り車としての機能を有する場合には、昇降路頂部に設置された案内車14に第1の実施形態と同様に検出装置12を設けるようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図5は本発明の第2の実施形態の概略構成図、図6は図5の要部の拡大斜視図である。なお、以下の各実施形態において、第1の実施形態と同一又は類似の部分には同一の符号を付してあり、同一の部分については説明を省略してある。
【0030】
本実施形態では、乗りかご2の位置を検出する検出装置12が、乗りかご2に設けられた可動部分と昇降路に設けられた固定部分とから成るリニアエンコーダから成っている。すなわち、このリニアエンコーダは、昇降路内に垂直に延びるように設置された固定部分としての信号パターン記録部15と、乗りかご2に設けられた可動部分としてのセンサ部16とから成っている。信号パターン記録部15には、多数の信号パターン17が昇降方向に沿って一定間隔をおいて形成されている。センサ部16は、乗りかご2の昇降に伴って信号パターン17に基づいて電磁誘導等により信号を発生させ、乗りかご2の位置を検出する。
【0031】
このような構成によれば、第1の実施形態と同様に、トラクションシーブ5の溝又は主ロープ1の表面にライニング材等の弾性を有する耐摩耗性材を設けたとしても、その弾性変形によって生じるトラクションシーブ5の回転差の影響を受けることなく、乗りかご2の位置や速度の検出を正確に行うことができる。
【0032】
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。図7は本発明の第3の実施形態の概略構成図である。
【0033】
昇降行程が長いエレベータの場合には、図7に示すように、主ロープ1の重量補償のために補償ロープ18を設けることが多い。この補償ロープ18は、昇降路ピット上に設置されたフレーム19に回転自在に軸支された案内プーリ20に巻き掛けられ、一端が乗りかご2の下端に連結され、他端が釣り合いおもり3の下端に連結されている。そして、検出装置12は、第1の実施形態と同様に案内プーリ20に対して同軸状に設けられており、案内プーリ20の回転速度を検出して乗りかご1の位置、速度を検出する。
【0034】
このような構成によれば、第1の実施形態と同様に、トラクションシーブ5の溝又は主ロープ1の表面にライニング材等の弾性を有する耐摩耗性材を設けたとしても、その弾性変形によって生じるトラクションシーブ5の回転差の影響を受けることなく、乗りかご2の位置や速度の検出を正確に行うことができる。
【0035】
なお、上記実施形態では、検出装置12で乗りかご2の位置、速度を検出するようにした場合について説明したが、検出装置12で乗りかご2の速度のみを検出するようにしてもよく、あるいは乗りかご2の位置のみを検出するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トラクションシーブの溝又は主ロープの表面にライニング材等の弾性を有する耐摩耗性材を設けたとしても、その弾性変形によって生じるトラクションシーブの回転差の影響を受けることなく、乗りかごの位置及び/又は速度の検出を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の概略構成図
【図2】図1の要部の拡大右側面図
【図3】トラクションシーブの一部破断側面図
【図4】第1の実施形態の変形例の概略構成図
【図5】本発明の第2の実施形態の概略構成図
【図6】図5の要部の拡大斜視図
【図7】本発明の第3の実施形態の概略構成図
【図8】1:1ローピングのつるべ式エレベータの概略構成図
【図9】溝の表面にライニング材を設けたトラクションシーブの一部破断側面図
【図10】トラクションシーブの溝の表面にライニング材を設けた際における乗りかごの一往復時の主ロープのずれ量の実測データ
【符号の説明】
1 主ロープ
2 乗りかご
3 釣り合いおもり
4 巻上機
5 トラクションシーブ
6 調速機
7 調速機ロープ
12 検出装置
13 耐摩耗性材
Claims (7)
- 素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープと、この主ロープの一端に吊り下げられた乗りかごと、前記主ロープの他端に吊り下げられた釣り合いおもりと、前記主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブを有し前記主ロープと前記トラクションシーブの間に生じる摩擦力により前記乗りかご用及び前記釣り合いおもりを駆動する巻上機と、前記主ロープと前記トラクションシーブの間に設けられた弾性を有する耐摩耗性材と、前記乗りかご又は前記釣り合いおもりに連結された調速機ロープにより駆動される調速機と、前記調速機ロープの駆動速度に基づいて前記乗りかごの位置及び/または速度を検出する検出装置とを具備することを特徴とするエレベータ。
- 前記検出装置は、前記調速機ロープが巻き掛けられる調速機プーリに取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のエレベータ。
- 前記検出装置は、前記調速機ロープが巻き掛けられる調速機ロープ張り車に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のエレベータ。
- 前記検出装置は、前記調速機ロープが巻き掛けられる案内車に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のエレベータ。
- 素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープと、この主ロープの一端に吊り下げられた乗りかごと、前記主ロープの他端に吊り下げられた釣り合いおもりと、前記主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブを有し前記主ロープと前記トラクションシーブの間に生じる摩擦力により前記乗りかご用及び前記釣り合いおもりを駆動する巻上機と、前記主ロープと前記トラクションシーブの間に設けられた弾性を有する耐摩耗性材と、前記乗りかご又は前記釣り合いおもりと前記昇降路とに設けられ前記乗りかごの位置及び/又は速度を検出するリニアエンコーダから成る検出装置とを具備することを特徴とするエレベータ。
- 素線径が0.8mm未満かつ破断荷重がJIS G 3525において区分されるB種以上の素線材料から成る主ロープと、この主ロープの一端に吊り下げられた乗りかごと、前記主ロープの他端に吊り下げられた釣り合いおもりと、前記主ロープが巻き掛けられるトラクションシーブを有し前記主ロープと前記トラクションシーブの間に生じる摩擦力により前記乗りかご用及び前記釣り合いおもりを駆動する巻上機と、前記主ロープと前記トラクションシーブの間に設けられた弾性を有する耐摩耗性材と、一端が前記乗りかごに連結されると共に他端が前記釣り合いおもりに連結された重量補償用ロープと、この重量補償用ロープの駆動速度に基づいて前記乗りかごの位置及び/又は速度を検出する検出装置とを具備することを特徴とするエレベータ。
- 前記検出装置は、前記重量補償用ロープが巻き掛けられる案内プーリに取り付けられたことを特徴とする請求項6記載のエレベータ。
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JP2003016372A JP2004224533A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | エレベータ |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008037570A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-02-21 | Mitsubishi Electric Corp | エレベータ装置 |
CN102190225A (zh) * | 2010-03-18 | 2011-09-21 | 东芝电梯株式会社 | 电梯的滑轮磨耗量测定装置 |
CN102344060A (zh) * | 2010-07-26 | 2012-02-08 | 东芝电梯株式会社 | 电梯 |
-
2003
- 2003-01-24 JP JP2003016372A patent/JP2004224533A/ja active Pending
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