JP2004224506A - ボビンホルダおよび糸条巻取機 - Google Patents

ボビンホルダおよび糸条巻取機 Download PDF

Info

Publication number
JP2004224506A
JP2004224506A JP2003013968A JP2003013968A JP2004224506A JP 2004224506 A JP2004224506 A JP 2004224506A JP 2003013968 A JP2003013968 A JP 2003013968A JP 2003013968 A JP2003013968 A JP 2003013968A JP 2004224506 A JP2004224506 A JP 2004224506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bobbin
yarn
cylindrical member
claw
bobbin holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003013968A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3912786B2 (ja
Inventor
Nobuhiko Murai
伸彦 村井
Jun Takagi
順 高木
Takafumi Yamauchi
尚文 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Engineering Co Ltd filed Critical Toray Engineering Co Ltd
Priority to JP2003013968A priority Critical patent/JP3912786B2/ja
Publication of JP2004224506A publication Critical patent/JP2004224506A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3912786B2 publication Critical patent/JP3912786B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Winding Filamentary Materials (AREA)

Abstract

【課題】ボビンホルダの外周部に巻き付いた糸条を円滑かつ確実に解き放すことができると共に糸条捕捉機構の補修作業を容易にかつ短時間に行うことができるようにすることである。
【解決手段】機枠1に回動自在に設置されたターレット部材2に突設された支持部材21と、該支持部材21に回転自在に支持された円筒部材24と、該円筒部材24に装着された保持リング25と、スペーサリング26、27、28と、押圧手段29とを備え、ボビンを保持リング25により所定の位置に保持するボビンホルダにおいて、糸条捕捉機構が30、31が、円筒部材24のボビンの一端部が位置する箇所に回転、停止可能なように装着せしめた構成にしてある。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は合成繊維糸条を巻き取るボビンホルダおよび該ボビンホルダを備えた糸条巻取機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成繊維糸条をボビンの肉厚が薄く糸条捕捉用の溝を形成することができないようなボビンに巻き取る場合には、糸条をボビンホルダに設けられた糸条捕捉機構に捕捉させてボビンホルダの外周部に巻き付かせ、次いで、ボビン端部に巻き付かせて所定のテールを形成した後糸条をトラバースさせて巻き取る構成のボビンホルダが設置された巻取機が使用されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
登録実用新案第2592631号公報(第2−4頁、図1−3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような糸条捕捉機構に捕捉された糸条がボビンホルダの外周部に巻き付くような構成では、玉揚げ操作時に糸条捕捉機構における糸条の捕捉を解除しても、ボビン端部が押圧されてボビンがボビンホルダから押し出される時にボビンホルダの周面に巻き付いた糸条が引き出されずボビンに巻き付いた部分あるいは巻き付き開始部等において切断されてしまうことがある。
【0005】
この様な箇所で糸条が切断されると、テール長さが短くなり後工程おいて糸継ぎ等の作業を行うことができず、巻き直しを行うか不良品として処分しなければならないと言う問題があった。
【0006】
また、糸条捕捉機構が何らかの理由で機能不良になって部品交換が必要な場合にはボビンホルダを巻取機の機枠から取り外して補修作業しなければならず、巻取機の停止時間が長くなり稼働効率が悪くなると言う問題があった。
【0007】
本発明はボビンホルダの外周部に巻き付いた糸条を円滑かつ確実に解き放すことができると共に糸条捕捉機構の補修作業を容易にかつ短時間に行うことができるようにすることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を達成するために本発明のボビンホルダは請求項1に記載されているように機枠またはターレット部材に回転自在に支持され円筒部材と、前記円筒部材に装着され、ボビンを所定の位置に保持する保持部材とを備え、糸条捕捉機構が前記円筒部材のボビンの一端部が位置する箇所に回転、停止可能なように装着された構成にしてある。
【0009】
本発明のボビンホルダは請求項2に記載されているように円筒部材が、円筒部材に装着されたボビンを所定の位置に保持する保持リングと、スペーサリングと、押圧手段とを備えた構成にしてある。
【0010】
本発明のボビンホルダは請求項3に記載されているように糸条捕捉機構が、糸条引っ掛け用の爪部と糸条を該爪部に入り込むようにするための案内部と爪装着部が形成され、円筒部材に軸受によって回転可能に装着された円筒材と、糸条を前記円筒材における爪部の内周面とで挟持する爪部と糸条を該爪部に案内するための案内部とが形成され、爪装着部に直径方向に移動可能に装着された可動爪とを備えた構成にしてある。
【0011】
本発明の糸条巻取機は請求項4に記載されているように糸条をトラバースさせるトラバース装置と、請求項1から請求項3の内の一つの請求項に記載されたボビンホルダと、ボビンホルダに保持されたボビンまたはボビン上に巻き取られた糸条に接触するローラとを備えた構成にしてある。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の糸条巻取機の構成の1実施形態を示す概略正面図、図2は図1におけるI−I矢視図であって、巻取機はボビン保持用の2数本のボビンホルダ3、4が回転自在に装着され、機枠1に回転自在に設置されたターレット部材2と、ボビンホルダの上方位置(川上側)において機枠1に形成されたガイドに沿って垂直方向に昇降する枠体5に取り付けられたトラバース機構6と、該枠体5に回転自在に取り付けられた接触ローラ7と、トラバース機構6の上部に位置する枠体5および接触ローラ7に対向して所定の間隔を有するよう機枠1に設置された上部糸条切り替え機構8と、満巻ボビンと空ボビンとの間に移動するように機枠1に設置された下部糸条切り替え機構9と、糸切り替え時に糸条を空ボビンに巻き付ける下部糸条切り替え装置9に回動自在に取り付けられた糸条巻き付け機構10と、巻取開始時に糸条を空ボビンに巻き付けるため糸道を規制するように下部糸条切り替え装置8の下方位置の機枠1に設置された糸かけ機構11とを備えた構成になっている。
【0013】
ターレット部材2はベアリングによって機枠1に回転自在に取り付けてあり、巻取操作位置にあるボビンホルダ3に保持されたボビンが満巻になると玉揚げ操作位置に、玉揚げ操作位置にある空ボビンが保持されたボビンホルダ4が巻取操作位置に移動させるため、駆動装置(図示せず)によって時計方向に略180°回動されるようになっている。
【0014】
ボビンホルダ3は図3に示されるようにターレット部材2に水平な状態で突出された支持部材21内にベアリング23によって回転自在に取り付けられた軸体22と、該軸体22の端部に一体的に取り付けられた円筒部材24と、該円筒部材24の外周部に嵌挿されたボビン保持部材である弾性リング等の保持リング25と、該保持リング25間に配設されたスペーサリング26、27、28と、円筒部材24の先端部に移動自在に取り付けられた押圧手段29と、先端側のボビン端部に位置するように嵌挿された先端糸条捕捉機構30とボビン間に位置するように嵌挿された中間糸条捕捉機構31とにより構成されている。
【0015】
軸体22には圧空供給用の孔22aが穿設され、圧力調節弁、管路切り替え用の電磁切替弁を有する圧空供給用管(図示せず)が連結されており、ボビン供給操作時または満巻ボビン玉揚げ操作時に圧空が供給されるようになっている。
【0016】
該軸体22は所定長さに分割された軸体を軸継ぎ手等によって一体物に連結された構成にすることができる。
【0017】
円筒部材24の先端側は押圧手段29のピストン部材32のピストン部32aが円滑に移動できるように中空部24aが形成され、後端側は外周部に保持リング25の位置決め用鍔24bが設けられていると共に支持部材21と所定の間隔を有するよう中空部24cが形成されている。
【0018】
該円筒部材24はテーパ嵌合あるいはキー等によって軸体22と一体的に連結した状態でナット33によって固定されている。
【0019】
押圧手段29は円筒部材24の先端側に形成された中空部24a内を移動するピストン部32aと、該中空部24aに止め輪等により一体的に取り付けられたばね受け34に穿設された孔に移動自在に嵌挿される軸部32bとが形成されたピストン部材32と、円筒部材24の先端側の外周部を移動して保持リング25を押圧する押圧部35aが形成され、ナット36によりピストン部材32の軸部32bに取り付けられた押圧部材35と、ばね受け34とピストン部材32のピストン部32aとの間に内装された圧縮ばね37とにより構成されている。
【0020】
そして、軸体22の孔22aに圧空が供給されるとピストン部材32のピストン部32aに押圧力が作用して圧縮ばね37が圧縮されて該ピストン部材32と共に押圧部材35が円筒部材24の先端側に移動して保持リング25が所定の寸法(ボビン内径より小さい寸法)に戻ってボビン100の保持を解除すると共にボビン100の供給が可能な状態になり、軸体22の孔22aに供給されていた圧空が排出されると、ピストン部材32に対する押圧力が無くなって圧縮ばね37が元の状態に戻ってピストン部材32と共に押圧部材35が支持側に移動して保持リング25が圧縮されて直径方向に変形し、ボビン100の内周面を押圧することによって該ボビン100を保持する。
【0021】
先端糸条捕捉機構30は図4、図5、図6に示されるように糸条引っ掛け用の爪部38aと糸条200が該爪部38a部に入り込むように案内するための凹部38bと可動爪40を直径方法に移動可能に装着するための穴部38cおよび該可動爪40が飛び出さないようにするための支持部38d、38eとが形成され、該円筒部材24の外周部に軸受39によって回転自在に取り付けられた円筒材38と、該軸受39を円筒部材24に固定するための固定用リング41とにより構成されている。
【0022】
可動爪40は図7に示されるように糸条200を円筒材38の爪部38aと支持部38dの内周面とで挟持する可動爪40の爪部40aと、糸条200を爪部40aに案内するための案内部40bと、円筒材38の支持部38eに当接する鍔部40cとが形成され、軸体22と共に円筒部材24が回転すると遠心力によって爪部40aが円筒材38の爪部38aと支持部38dの内周面に所定の面圧力で当接すると共に鍔部40cが円筒材38の支持部38eに当接した状態になる。
【0023】
一方、円筒部材24の回転が停止すると可動爪40に遠心力が作用しなくなり、爪部40aが円筒材38の爪部38aと支持部38dの内周面に押圧されなくなって糸条200の挟持力がなくなった状態になる。
【0024】
該円筒材38は爪部38a、凹部38b、穴部38c、支持部38d、38eの加工が容易にできるよう軸方向において二分割した二つの部材38−1、38−2の状態で加工し、加工後二つの部材38−1、38−2を嵌着させて一つの部材38とする構成にしているが一つの部材により形成することができる。
【0025】
中間糸条捕捉機構31は図8、図9、図10に示されるように先端糸条捕捉機構30と同様に糸条引っ掛け用の爪部42aと糸条200が該爪部42a部に入り込むようにするための凹部42bと可動爪44を直径方法に移動可能に装着するための穴部42cおよび該可動爪44が飛び出さないようにするための支持部42d、42eとが形成され、円筒部材24の外周部に軸受43によって回転自在に取り付けられた円筒材42と、該軸受43を円筒部材24に固定するための固定用リング45とにより構成されていると共に可動爪44と略同一円周上にボビン位置決め手段46が設けられている。
【0026】
該円筒材42も円筒材38と同様に軸方向において二分割した二つの部材42−1、42−2の状態で加工し、加工後二つの部材42−1、42−2を嵌着させて一つの部材42とする構成にしているが一つの部材により形成することができる。
【0027】
可動爪44は可動爪40と同様に糸条200を円筒材42の爪部42aと支持部42dの内周面とで挟持する可動爪44の爪部44aと、糸条200を爪部44aに案内するための案内部44bと、円筒材42の支持部42eに当接する鍔部44cとが形成され、軸体22と共に円筒部材24が回転すると遠心力によって爪部44aが円筒材42の爪部42aと支持部42dの内周面に所定の面圧力で当接すると共に鍔部44cが円筒材42の支持部42eに当接した状態になる。
【0028】
一方、円筒部材24の回転が停止すると可動爪44に遠心力が作用しなくなり、爪部44aが円筒材42の爪部42aと支持部42dの内周面に押圧されなくなって糸条200の挟持力がなくなった状態になる。
【0029】
該ボビン位置決め手段46は円筒材42に形成された穴部42fに嵌挿される支持金具47、48と、位置決め片50と作動片51が回動自在に取り付けられ該支持金具47、48に円筒部材24の軸方向と直交するように取り付けられたピン49と、一端部が位置決め片50に他端部が作動片51に係合され、位置決め片50と作動片51がピン49を支点にしてV字状にするコイルスプリング52と、作動片51の凹部51aと円筒部材24の周面との間に装着され、常時作動片51を円筒材42の外周面より突出させる圧縮ばね53とにより構成されている。
【0030】
位置決め片50はボビン位置決め用の当接面50aと、円筒材42に形成された規制面42gに当接して該位置決め片50の回動量(突出量)を規制するための当接面50bが形成されている。
【0031】
作動片51は円筒材42に形成された規制面42hに当接して該作動片51の回動量(突出量)を規制する当接面51bが形成されている。
【0032】
先端糸条捕捉機構30および中間糸条捕捉機構31における軸受39、43は円筒材38、42が円筒部材24に対して円周方向に回転できると共に軸方向に移動できるようなベアリングあるいは耐摩耗性、潤滑性のある合成樹脂円筒体を使用する。
【0033】
該先端糸条捕捉機構30および中間糸条捕捉機構31は円筒部材24に対して円周方向に回転できると共に軸方向に移動できるよう取り付けられているため、ボビンの挿入操作ときおよびボビン押し出し操作ときには回転可能な状態になり、ボビン保持操作ときおよび保持解除操作ときには軸方向に移動し、ボビンが保持された状態になると円筒部材24と一体的に回転するようになっている。
【0034】
先端糸条捕捉機構30における可動爪40および中間糸条捕捉機構31における可動爪44は円周上に少なくとも一個所設ければよく、加工性、バランス等の関係から二箇所あるいは三箇所設けるのが好ましく設置個数が限定されないことは言うまでもない。
【0035】
先端糸条捕捉機構30と中間糸条捕捉機構31における円筒材38、42の爪部38a、42aはボビン100が保持されたときにボビン端部より外れた箇所に位置するように設ける。
【0036】
また、中間糸条捕捉機構31におけるボビン位置決め手段46も円周上に少なくとも一個所設ければよく、加工性、バランス等の関係から二箇所設けるのが好ましく設置個数、設置個所が限定されないことは言うまでもない。
【0037】
該ボビン位置決め手段46は可動爪44の位置に対して該可動爪44が一個所の場合は180°ずらした位置に設け、可動爪44が二個所の場合は90°ずらした位置に設け、アンバランスになることによって回転時に振動等が発生しないようにする必要がある。
【0038】
該巻取機における上部糸条切り替え機構8、下部糸条切り替え機構9、糸巻き付け機構10、糸かけ機構11は特許第2843964号公報に記載されているものと同様の構成であるため、各機構の構成および動作の説明については省略する。
【0039】
上述のボビンホルダ3に対してボビン100を保持させる場合は、手動操作または制御装置からの管路切り替え信号に基づいて圧空供給用管(図示せず)の管路が切り替えられて軸体22の孔22aに圧空が供給されると、ピストン部材32と共に押圧部材35が円筒部材24の先端側に移動されて保持リング25に対する押圧力が無くなり、保持リング25がボビン100の内径寸法より小さい寸法の状態に戻る。
【0040】
このとき、中間糸条捕捉機構31におけるボビン位置決め手段46は図8に示されるようにな位置決め片50の上面が円筒材42の円周面と同一の状態で作動片51が圧縮ばね53によってピン49を支点にして押し上げられ作動片51の上面が円筒材42の円周面より突出した状態になっている。
【0041】
該状態でボビンホルダ3の支持側に保持されるボビン100を該ボビンホルダ3の先端側に位置する押圧手段29側から挿入して先端糸条捕捉機構30、保持リング25、スペーサリング26、保持リング25、スペーサリング27上を移動させる。
【0042】
そして、該ボビン100の先端部が中間糸条捕捉機構31におけるボビン位置決め手段46位置に来ると、ボビン100の先端内周面によって作動片51が押し下げられて図11に示されるような状態で移動する。
【0043】
該状態でボビン100の先端部が円筒部材24の位置決め用鍔24bに当接し、該ボビン100の後端部が該ボビン位置決め手段46位置に来ると、図12に示されるような位置決め片50がコイルスプリング52によってピン49を支点にして回動して位置決め用の当接面50aが円筒材42の円周面より突出した状態になる。
【0044】
次いで、ボビンホルダ3の先端側に保持されるボビン100を上述の場合と同様にボビンホルダ3の先端側に位置する押圧手段29側から挿入して先端糸条捕捉機構30、保持リング25、スペーサリング26、保持リング25、スペーサリング27上を移動させる。
【0045】
そして、ボビン100の先端部が中間糸条捕捉機構31におけるボビン位置決め手段46位置に来ると、該ボビン100の先端部が位置決め片50の当接面50aに当接する。
【0046】
2本のボビン100がボビンホルダ3に挿入され、圧空供給用管(図示せず)の管路が切り替えられて軸体22の孔22aに対する圧空の供給が停止されると、圧縮ばね37によってピストン部材32と共に押圧部材35が円筒部材24の支持側に移動される。
【0047】
すると、先端糸条捕捉機構30、保持リング25、スペーサリング26、保持リング25、スペーサリング27、中間糸条捕捉機構31、保持リング25、スペーサリング28、保持リング25が順次円筒部材24上を支持側に向かって移動され、保持リング25が順次圧縮されて外径方向に張り出してボビン100の内周面を押圧してボビン100を保持した状態になる。
【0048】
上述のボビン100の保持操作が済むと、ボビンホルダ3および接触ローラ7を回転させて接触させると共にトラバース機構6を作動させる。
【0049】
これ等の準備ができると、紡糸機(図示せず)から紡出された糸条200をサクションガンに吸引し、上部糸条切り替え機構7の糸外しガイドを突出させて糸条200がトラバース機構6のトラバースガイドに係合されない状態にして該糸条200を糸かけ機構10の糸かけガイドに通し、該糸かけガイドを糸条巻き付け操作位置に移動させる。
【0050】
次いで、ターレット部材2が回動して中間停止位置に移動すると、上部糸条切り替え機構7が作動して糸寄せガイドが移動されて図5、図9の一点破線で示されるように糸条200がボビンホルダ3の軸心に対して所定の角度傾斜した状態で走行する。
【0051】
ボビンホルダ3が回転することによって円筒部材24と共に先端糸条捕捉機構20および中間糸条捕捉機構21が一体的に回転され、可動爪30、34の爪部30a、34aおよび鍔部30cの上面が遠心力によって外側に移動して円筒材28、32の爪部28a、32aおよび支持部28d、28eの内周面に押圧された状態になる。
【0052】
該状態でボビンホルダ3が回転を続けると、先ず先端糸条捕捉機構20および中間糸条捕捉機構21における円筒材28、32の凹部28b、32b、穴部28c、32c、可動爪30、34の案内部30b、34bが糸条走行部に位置する。
【0053】
次いで、円筒材28、32の爪部28a、32a、可動爪30、34の爪部30a、34aが移動していく間に各糸条200が円筒材28、32の爪部28a、32aの内周面側に入り込んで該爪部28a、32aの内周面と可動爪30、34の爪部30a、34aの外周面とによって挟持されて円筒材28、32の周面に巻き付けられる。
【0054】
各糸条200が円筒材28、32の爪部28a、32aと可動爪30、34の爪部30a、34aにそれぞれ挟持されて円筒材28、32の周面に巻き付くと糸かけ機構10に向かって走行している糸条200が略同時に切断される。
【0055】
上述の操作によって先端糸条捕捉機構30および中間糸条捕捉機構31における円筒材38、42に各糸条200が巻き付けられると、上部糸条切り替え機構8の糸外しガイドを待機位置に戻して糸条200をトラバース機構6のトラバースガイドのトラバース領域に移動させる。すると、糸条200が該トラバースガイドに係合してトラバースされながらボビン100にそれぞれ巻き取られる。
【0056】
該ボビン100に予め設定された量の糸条200が巻き取られると、上部糸条切り替え機構8、下部切り替え機構9、糸条巻き付け機構10が順次作動し、ターレット部材2が回動して空ボビンを保持したボビンホルダ3が糸条切り替え位置に来ると先端糸条捕捉機構30、中間糸条捕捉機構31によって各糸条200がそれぞれ挟持されて満巻ボビンから空ボビンに切り替えられる。
【0057】
そして、満巻ボビンが玉揚げ位置に移動されてボビンホルダ3の回転が停止すると、遠心力が無くなるため、先端糸条捕捉機構30および中間糸条捕捉機構31における可動爪40、44の爪部40a、44aおよび鍔部40cの上面が円筒材38、42の爪部38a、42aおよび支持部38d、38eの内周面から離反するかまたは押圧力が無くなって糸条の挟持が解除された状態になる。
【0058】
該状態で圧空供給用管(図示せず)の管路が切り替えられて軸体22の孔22aに圧空が供給され、ピストン部材32と共に押圧部材35が円筒部材24の先端側に移動して保持リング25がボビン100の内径寸法より小さい寸法に戻った状態になると、機枠1に設置されている押し出し機構(図示せず)が作動して支持側のボビン100が押される。
【0059】
該押し動作によって先端側と支持側のボビン100がボビンホルダ3上を移動して先端糸条捕捉機構30および中間糸条捕捉機構31の円筒材38、42上に巻き付けられていた各糸条200が引っ張られると、円筒材38、42が軸受39、43によって糸条200が引き出される方向に回転され、該円筒材38、42に巻き付けられていた糸条200が何等抵抗無く円滑に引き出される。
【0060】
該ボビン100がボビンホルダ3から運搬台車(図示せず)のペグに押し出されると所定の処理位置に搬送される。
【0061】
玉揚げ操作の済んだボビンホルダ3に対して空ボビン100を供給して次の糸条切り替えに備える。
【0062】
上述の先端糸条捕捉機構30、中間糸条捕捉機構31における可動爪40、44、軸受39、43あるいは保持リング25等が何らかの理由で機能不良になって部品交換が必要な場合に先端糸条捕捉機構30、中間糸条捕捉機構31がユニットの状態で円筒部材24に取り付けまたは取り外すことができるため、糸条捕捉機構等の補修作業を容易にかつ短時間に行うことができる。そのため、巻取機の停止時間が長くならず、稼働効率の低下を防止することができる。
【0063】
上述のボビンホルダ3において2本以上のボビンを保持する場合は先端側のボビン保持位置に対応して先端糸条捕捉機構30、保持リング25、スペーサリング27が円筒部材24に装着され、該ボビン以降の各ボビン保持位置に対応して中間糸条捕捉機構31、保持リング25、スペーサリング27、28がそれぞれ円筒部材24に装着された構成にし、1本のボビンを保持する場合は先端糸条捕捉機構30、保持リング25、スペーサリング27が円筒部材24に装着された構成にする。
【0064】
本発明のボビンホルダは特公平7−80629号公報に記載されているような圧空によりピストン部材と共にコーンが軸心長手方向に移動されることによってボビン係合部材が直径方向に出没してボビンの内周面を押圧して保持するようなボビンホルダにも適用することができ(例えば、特許文献2参照)、ボビンホルダの構成に限定されないことは言うまでもない。
【0065】
【特許文献2】
特公平7−80629号公報
【0066】
本発明の糸条巻取機は複数本のボビンホルダが機枠に形成されたガイドに沿って巻き取り位置と玉揚げ位置とに順次移動する自動切り替え型巻取機あるいは機枠に1本のボビンホルダが回転自在に装着された手動切り替え型の巻取機に適用でき巻取機の構成等に限定されないことは言うまでもない。
【発明の効果】
【0067】
本発明のボビンホルダ請求項1に記載されているように機枠またはターレット部材に回転自在に支持され円筒部材と、前記円筒部材に装着され、ボビンを所定の位置に保持する保持部材とを備え、糸条捕捉機構が前記円筒部材のボビンの一端部が位置する箇所に回転、停止可能なように装着された構成にしているため、ボビンホルダの外周部に巻き付いた糸条を円滑かつ確実に解き放すことができると共に糸条捕捉機構等の補修作業を容易にかつ短時間に行うことができる。
【0068】
本発明のボビンホルダは請求項2に記載されているように保持部材が、円筒部材に装着されたボビンを所定の位置に保持する保持リングと、スペーサリングと、押圧手段とを備えた構成にしているため、ボビンの装着、押し出し操作が確実に行うことができると共に糸条捕捉機構を円筒部材に組み付けるための加工作業、組み付け作業等を容易に行うことができる。
【0069】
本発明のボビンホルダは請求項3に記載されているような糸条捕捉機構が、糸条引っ掛け用の爪部と糸条を該爪部に入り込むようにするための案内部と爪装着部が形成され、円筒部材に軸受によって回転可能に装着された円筒材と、糸条を前記円筒材における爪部の内周面とで挟持する爪部と糸条を該爪部に案内するための案内部とが形成され、爪装着部に直径方向に移動可能に装着された可動爪とを備えた構成にすると、該糸条捕捉機構に捕捉されて巻き付けられていた糸条をボビンホルダからボビンを押し出す際に引っ張られると該該糸条捕捉機構が回転して円滑かつ確実に引き出されて解き放つことができる。
【0070】
本発明の糸条巻取機は請求項4に記載されているように糸条をトラバースさせるトラバース装置と、ボビンホルダに保持されたボビンまたはボビン上に巻き取られた糸条に接触するローラと、請求項1から請求項3の内の一つの請求項に記載されたボビンホルダとを備えた構成にしているため、糸条捕捉機構の補修作業を容易にかつ短時間に行うことができ、巻取機を含む合成繊維糸条製造ユニットの稼働効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の糸条巻取機の構成の1実施形態を示す概略図である。
【図2】図2は図1におけるI−I矢視図である。
【図3】図3は図1におけるボビンホルダの構成の1実施形態を示す概略断面図である。
【図4】図4は図3における先端糸条捕捉機構の構成の1実施形態を概略図である。
【図5】図5は図4におけるII−II矢視図である。
【図6】図6は図5におけるIII矢視図である。
【図7】図7は可動爪の形状の1実施形態を示す概略斜視図である。
【図8】図8は図3における中間糸条捕捉機構の構成の1実施形態を概略図である。
【図9】図9は図8におけるIV−IV矢視図である。
【図10】図10は図9におけるV−V矢視図である。
【図11】図11は中間糸条捕捉機構におけるボビン挿入中の状態を示す概略断面図である。
【図12】図12は中間糸条捕捉機構におけるボビン挿入後の状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 機枠
2 ターレット部材
3、4 ボビンホルダ
5 枠体
6 トラバース機構
7 接触ローラ
8 上部糸条切り替え機構
9 下部糸条切り替え機構
10 糸条巻き付け機構
11 糸かけ機構
21 支持部材
22 軸体
23 ベアリング
24 円筒部材
25 保持リング
26、27、28 スペーサリング
29 押圧手段
30 先端糸条捕捉機構
31 中間糸条捕捉機構
32 ピストン部材
33、36 ナット
34 ばね受け
35 押圧部材
37、53 圧縮ばね
38、42 円筒材
39、43 軸受
40、44 可動爪
41、45 固定用リング
46 ボビン位置決め手段
47、48 支持金具
49 ピン
50 位置決め片
51 作動片
52 コイルスプリング

Claims (4)

  1. 機枠またはターレット部材に回転自在に支持され円筒部材と、前記円筒部材に装着され、ボビンを所定の位置に保持する保持部材とを備え、糸条捕捉機構が前記円筒部材のボビンの一端部が位置する箇所に回転、停止可能なように装着された構成にせしめたことを特徴とするボビンホルダ。
  2. 円筒部材が、円筒部材に装着されたボビンを所定の位置に保持する保持リングと、スペーサリングと、押圧手段とを備えた構成にしてあることを特徴とする請求項1に記載のボビンホルダ。
  3. 糸条捕捉機構が、糸条引っ掛け用の爪部と糸条を該爪部に入り込むようにするための案内部と爪装着部が形成され、円筒部材に軸受によって回転可能に装着された円筒材と、糸条を前記円筒材における爪部の内周面とで挟持する爪部と糸条を該爪部に案内するための案内部とが形成され、爪装着部に直径方向に移動可能に装着された可動爪とを備えた構成にしてあることを特徴とする請求項1に記載のボビンホルダ。
  4. 糸条をトラバースさせるトラバース装置と、請求項1から請求項3の内の一つの請求項に記載されたボビンホルダと、ボビンホルダに保持されたボビンまたはボビン上に巻き取られた糸条に接触するローラとを備えた構成にしてあることを特徴とする糸条巻取機。
JP2003013968A 2003-01-22 2003-01-22 ボビンホルダおよび糸条巻取機 Expired - Lifetime JP3912786B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003013968A JP3912786B2 (ja) 2003-01-22 2003-01-22 ボビンホルダおよび糸条巻取機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003013968A JP3912786B2 (ja) 2003-01-22 2003-01-22 ボビンホルダおよび糸条巻取機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004224506A true JP2004224506A (ja) 2004-08-12
JP3912786B2 JP3912786B2 (ja) 2007-05-09

Family

ID=32902156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003013968A Expired - Lifetime JP3912786B2 (ja) 2003-01-22 2003-01-22 ボビンホルダおよび糸条巻取機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3912786B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3912786B2 (ja) 2007-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3801030A (en) Yarn winding process and a machine adapted for carrying out same
CN108221202B (zh) 一种梭芯绕线穿线机构及方法、缝纫机
CN105239224B (zh) 中空导向轴体单元
JPH026639A (ja) オープンエンド紡績装置において糸継ぎを行う方法及び装置
CZ303928B6 (cs) Servisní zarízení k opetovnému zapredení pracovních míst doprádacího stroje
US4244176A (en) Device for waxing a yarn
JPH09156831A (ja) 綾巻きパッケージを巻成する繊維機械の綾巻きパッケージ交換装置
US6942174B2 (en) Apparatus for winding a thread reserve and a cross-wound bobbin onto a bobbin tube
SK945084A3 (en) Device for creating supply winding of yarn
JPH08209466A (ja) 綾巻きボビンを製造する繊維機械
EP2876071A1 (en) Bobbin holding device, bobbin setting device, and yarn winding machine
US3727852A (en) Bobbin processing
US6053450A (en) Machine and method of forming yarn package
JP2004224506A (ja) ボビンホルダおよび糸条巻取機
US6662542B2 (en) Open-end spinning device and process for temporary receiving a yarn
CN108221205B (zh) 一种梭芯去余线机构及方法、缝纫机
US6315236B1 (en) Apparatus and method for guiding and cutting an advancing yarn during a package doff
CN108221204B (zh) 一种割线机构及方法、缝纫机
CN108221206B (zh) 一种抓梭机构及方法、缝纫机
US4460133A (en) Winding device
JP2808398B2 (ja) 糸条巻取機
KR100526396B1 (ko) 방적사 공급 장치
US20030038205A1 (en) Service unit for a textile machine producing cheeses
JP2006521981A (ja) 繊維機械における糸ボビンの位置決め・取出し装置
JPH107321A (ja) 糸寄装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3912786

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100209

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110209

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120209

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130209

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130209

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140209

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term