JP2004224126A - 車両用制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】検出手段の取付作業性を向上させることができる車両用制御システムを提供する。
【解決手段】リモートエンジンスタータシステム10は、リモコン11と、コントロールユニット13と、検出ユニット14とから構成されている。検出ユニット14は、1つのケーシング内に、ボンネット3の開閉状態を検出する検出スイッチと、警告信号を無線送信可能な警告信号送信回路とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】リモートエンジンスタータシステム10は、リモコン11と、コントロールユニット13と、検出ユニット14とから構成されている。検出ユニット14は、1つのケーシング内に、ボンネット3の開閉状態を検出する検出スイッチと、警告信号を無線送信可能な警告信号送信回路とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両における所定の駆動部の制御を行なう車両用制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、リモコン等を用いた遠隔操作によって、車両のエンジンを始動させるリモートエンジンスタータ機能が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このリモートエンジンスタータ機能が備えられた車両には、リモコンのエンジンスタートスイッチが誤操作された場合の安全装置として、ボンネットが開状態のときエンジンを始動させないようにするため、ボンネットオープン検出スイッチ(以下、単に「検出スイッチ」という)が取付けられている。
【0003】
例えば、図6に示すように、リモートエンジンスタータ装置は、車両62の室内に設置されるコントロールユニット61と、車両62の所有者に所持されるリモコン63とから構成されている。ボンネット62aの開閉状態を検出する検出スイッチ64は、車両62のエンジンルーム内の所定位置に取付けられている。この検出スイッチ64は、リード線65を介して、車室内に設置されたコントロールユニット61と電気的に接続されている。コントロールユニット61は、検出スイッチ64が検出したボンネット62aの開閉状態に基づいて、図示しないエンジン駆動装置の制御を行なう。詳しくは、作業者がエンジンルームの点検や整備等を行なう際、ボンネット62aを開けると自動的にエンジンを停止し、又はボンネット62aが開いているとエンジンの始動を不能とするリモートエンジンスタータシステム70が、コントロールユニット61とリモコン63と検出スイッチ64とから構成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−023485号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、検出スイッチ64をエンジンルーム内の所定位置に取付ける際、検出スイッチ64とコントロールユニット61とをリード線65で接続する配線作業が必要となる。この場合、作業者は、狭いエンジンルーム内において、構造物や部品等を避けながら、リード線65の配線作業を行なわなければならなかった。このように、検出スイッチ64の取付作業時において、リード線65の配線作業が非常に煩わしいことから、その作業性は著しく低下するという問題が生じていた。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、検出手段の取付作業性を向上させることができる車両用制御システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両に設けられている開閉部の開閉状態を検出する検出手段と、前記開閉部が開いているときに警告信号を無線送信する警告信号送信手段と、前記警告信号送信手段からの警告信号に基づいて前記車両に設けられている駆動部の制御を行う制御手段とを備えたことをその要旨とする。
【0008】
この構成にすれば、開閉部の開閉状態を検出する検出手段と、その開閉状態に基づいて車両に設けられている駆動部の制御を行なう制御手段との間を無線化することができる。このため、検出手段と制御手段とを電気的に接続していた電気配線が必要なくなる。よって、検出手段を取付ける際、配線スペースの確保や煩わしい配線作業を行なわなくて済む。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記駆動部は、前記車両のエンジンを始動するエンジン駆動装置であって、前記制御手段は、通信機能を有する携帯機に設けられている操作部を操作することで同携帯機から送信されるID信号に基づいて、前記エンジン駆動装置を始動制御することをその要旨とする。
【0010】
この構成にすれば、開閉部が開いているときに、携帯機に設けられている操作部が誤操作されたとしても、警告信号送信手段から警告信号が無線送信されることによって、車両のエンジンを始動させなくすることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記検出手段は、前記警告信号送信手段と前記車両に搭載された電源との間の給電経路を開閉することを兼ねていることをその要旨とする。
【0012】
この構成にすれば、検出手段は、開閉部の開閉状態を検出することと、警告信号送信手段と電源との間の給電経路を開閉することとを兼ねている。そのため、開閉部の開閉状態に基づいて警告信号を無線送信するか否かの制御は、複雑な制御回路を必要としない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の車両用制御システムをリモートエンジンスタータシステムに具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
【0014】
図1に示すように、リモートエンジンスタータシステム10は、所有者(運転者)に所持される携帯機としてのリモコン11を備えており、そのリモコン11に設けられた操作部としてのエンジンスタートスイッチ12を操作することでID信号が外部に送信される。車両2の室内にはコントロールユニット13が設置され、同コントロールユニット13は、リモコン11から送信されたID信号を受信可能となっている。
【0015】
図3に示すように、リモコン11は、送信回路20、リモコン側マイコン21、エンジンスタートスイッチ12を備えている。送信回路20には、ID信号を送信可能な送信アンテナ20aが接続されている。リモコン側マイコン21はメモリ21aを備えており、同メモリ21aには、予め設定されたIDコードが記憶されている。リモコン側マイコン21には、送信回路20及びエンジンスタートスイッチ12が接続されている。エンジンスタートスイッチ12を操作すると、操作信号がリモコン側マイコン21に入力され、同リモコン側マイコン21は、メモリ21aに記憶されたIDコードを含むID信号を出力する。送信回路20は、リモコン側マイコン21から出力されたID信号を所定周波数の電波に変調し、送信アンテナ20aを介してID信号を外部に送信する。
【0016】
車両2側において、コントロールユニット13は、ID信号受信回路31、警告信号受信回路32、制御手段としてのマイクロコンピュータ(マイコン)33を備えている。ID信号受信回路31及び警告信号受信回路32には、リモコン11から送信されるID信号と検出ユニット14から送信される警告信号とを受信可能な受信アンテナ34が接続されている。ここで、検出ユニット14から送信される警告信号の周波数は、ID信号と異なる周波数を使用する。これは、検出ユニット14からの警告信号とリモコン11からのID信号との混信を回避する等の理由による。
【0017】
車両側マイコン33には、ID信号受信回路31及び警告信号受信回路32が接続されている。ID信号受信回路31は、リモコン11からのID信号をパルス信号に復調してから車両側マイコン33に入力する。また、警告信号受信回路32は、検出ユニット14からの警告信号をパルス信号に復調してから車両側マイコン33に入力する。車両側マイコン33は、エンジンを始動させるためのスタータモータ等を備えるエンジン駆動装置35に接続されている。車両側マイコン33は、入力されたID信号や警告信号に基づいて、駆動部としてのエンジン駆動装置35の制御を行なう。
【0018】
車両側マイコン33はメモリ33aを備えており、同メモリ33aには予め設定されたIDコードが記憶されている。詳しくは、車両側マイコン33は、予め設定されたIDコードとリモコン11からのID信号に含まれるIDコードとが一致した場合に、検出ユニット14から警告信号を受信しないことを条件として、エンジン始動許可信号をエンジン駆動装置35に出力する。一方、車両側マイコン33は、検出ユニット14から警告信号を受信したことを条件として、エンジン停止信号をエンジン駆動装置35に出力する。そして、エンジン駆動装置35は、車両側マイコン33から出力されるエンジン始動許可信号又はエンジン停止信号に基づいて、車両2のエンジンを始動又は停止させている。
【0019】
リモートエンジンスタータシステム10は、リモコン11のエンジンスタートスイッチ12が誤操作された場合の安全装置として検出ユニット14を備えている。この検出ユニット14は、開閉部としてのボンネット3が開状態のときエンジンを始動させないようにするため、車両2のエンジンルーム内のボンネット3付近に取付けられている。
【0020】
図2、図3に示すように、検出ユニット14は、1つのケーシング16内にボンネット3の開閉状態を検出する検出手段としての検出スイッチ17と、警告信号送信手段としての警告信号送信回路40とを備えている。警告信号送信回路40には警告信号送信アンテナ40aが接続されており、所定周波数の電波に変調された警告信号を、警告信号送信アンテナ40aを介してコントロールユニット13に無線送信可能となっている。
【0021】
検出ユニット14は、ケーシング16から引き出されたリード線18を介して、車両2に搭載された電源としてのバッテリー5に接続されている。警告信号送信回路40とバッテリー5との間に形成された給電経路42には、同給電経路42を開閉する接点42aが設けられている。検出スイッチ17は、車両2のボンネット3の開閉状態を検出する機能と、給電経路42を開閉する機能とを兼ね備えている。
【0022】
続いて、検出スイッチ17の具体的構成について説明する。
図2、図4(a),(b)に示すように、検出スイッチ17は、接触可動式のマイクロスイッチが使用されており、ケーシング16から出没可能な可動接点17aを有している。検出スイッチ17の可動接点17aは、圧縮ばね43により給電経路42上の接点42aに接する方向に弾性力が付与されている。ボンネット3が開状態のとき、検出スイッチ17の可動接点17aが前記給電経路42上の接点42aに接触することにより、同給電経路42は閉じられている。このとき、給電経路42を介してバッテリー5から電力が供給されることで、警告信号送信回路40は通電状態となり、検出ユニット14から警告信号がコントロールユニット13に送信されるようになっている。
【0023】
一方、ボンネット3が閉状態のとき、検出スイッチ17の可動接点17aが給電経路42上の接点42aから離れることにより、同給電経路42は開かれている。このとき、給電経路42を介してバッテリー5から電力が供給されなくなることで、警告信号送信回路40は非通電状態となり、検出ユニット14から警告信号がコントロールユニット13に送信されなくなる。
【0024】
続いて、リモートエンジンスタータシステム10の動作態様について説明する。
図3、図4(a)に示すように、ボンネット3が開状態であると、検出スイッチ17の可動接点17aは、圧縮ばね43の弾性力により上方に押し上げられる。すると、検出スイッチ17の可動接点17aが給電経路42を閉じるため、警告信号送信回路40にバッテリー5から電力が供給される。その結果、警告信号送信回路40は通電状態となり、警告信号送信アンテナ40aを介して警告信号がコントロールユニット13に送信される。
【0025】
検出ユニット14から警告信号が送信され、その警告信号がコントロールユニット13の警告信号受信回路32を介して車両側マイコン33に入力されると、車両側マイコン33は、エンジン駆動装置35にエンジン停止信号を出力する。この状態で、リモコン11のエンジンスタートスイッチ12を操作し、ID信号を送信したとしても、車両側マイコン33に警告信号が入力されている限り、車両2のエンジンが始動されることはない。
【0026】
図3、図4(b)に示すように、ボンネット3が閉状態であると、検出スイッチ17の可動接点17aは、ボンネット3と接触することにより下方に押し下げられる。すると、検出スイッチ17の可動接点17aが給電経路42を開くため、警告信号送信回路40にバッテリー5から電力が供給されなくなる。その結果、警告信号送信回路40は非通電状態となり、警告信号がコントロールユニット13に送信されなくなる。
【0027】
すると、警告信号が入力されなくなり、車両側マイコン33はエンジン停止信号の出力を停止する。この状態で、リモコン11を操作してID信号を送信し、同ID信号が受信アンテナ34によって受信されると、車両側マイコン33は、メモリ33aに記憶されたIDコードとID信号に含まれるIDコードとの比較を行なう。車両側マイコン33は、それらIDコード同士が一致したことを条件として、エンジン駆動装置35にエンジン始動許可信号を出力し、車両2のエンジンが始動される。
【0028】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)検出ユニット14は、ボンネット3の開閉状態を検出する検出スイッチ17と警告信号送信回路40とを備え、ボンネット3が開状態であるとき、警告信号がコントロールユニット13に送信されるようになっている。この構成にすることで、ボンネット3の開閉状態を検出する検出ユニット14と、車両2のエンジン始動を制御するコントロールユニット13との間を無線化することができる。このため、検出ユニット14とコントロールユニット13とを電気的に接続するためのリード線65が必要ない。よって、検出ユニット14を取付ける際、配線スペースの確保や煩わしい配線作業を行なわなくて済む。従って、検出ユニット14の取付作業性を向上させることができる。
【0029】
(2)リモートエンジンスタータシステム10は、所有者(運転者)に所持されるリモコン11と、エンジン駆動装置35に接続されたコントロールユニット13と、ボンネット3の開閉状態を検出する検出ユニット14とを備えている。この場合、ボンネット3が開状態であるときに、リモコン11のエンジンスタートスイッチ12が誤って操作されたとしても、検出ユニット14からコントロールユニット13に警告信号が無線送信されることで、車両2のエンジンを始動させなくすることができる。よって、作業者は、リモートエンジンスタータ機能が備えられた車両2にて、エンジンルームの点検や整備等を安全に行なうことができる。
【0030】
(3)ボンネット3が開状態であるとき、圧縮ばね43の弾性力により検出スイッチ17の可動接点17aが接点42aに接触することで給電経路42は閉じられ、検出ユニット14から警告信号が送信される。一方、ボンネット3が閉状態であるとき、ボンネット3と接触することにより検出スイッチ17の可動接点17aが接点42aから離れることで給電経路42は開き、検出ユニット14から警告信号が送信されなくなる。このため、ボンネット3の開閉状態に基づいて警告信号を無線送信するか否かの制御を構成するのに、複雑な制御回路を必要としない。
【0031】
(4)車両2のボンネット3が閉じられている通常時に、電力の供給が遮断されることで警告信号送信回路40は非通電状態となる一方、車両2のボンネット3が開いている非常時にのみ、電力が供給されることで警告信号送信回路40は通電状態となる。このため、警告信号送信回路40の消費電力を必要最小限に抑えることができる。よって、車両2に搭載されたバッテリー5の消耗を抑制することができる。
【0032】
(5)検出ユニット14において、検出スイッチ17と警告信号送信回路40とが1つのケーシング16内に収容されている。この場合、検出スイッチ17と警告信号送信回路40とがユニット化されているため、それらの設置スペースを小さく抑えることができる。よって、車両2のエンジンルーム内において、検出ユニット14の取付位置が確保し易くなるとともに、同検出ユニット14の取付作業性をより一層向上させることができる。
【0033】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態において、検出ユニット14は、ボンネット3の開閉状態を検出する検出スイッチ17と、警告信号送信回路40とを備え、ボンネット3が開状態であるとき、検出ユニット14から警告信号がコントロールユニット13に送信されるようになっていた。これ以外の構成として、図5に示すように、検出ユニット14は、検出スイッチ17と、警告信号送信回路40と、ユニット側マイコン44とを備え、ボンネット3が開状態であるとき、検出ユニット14から警告信号用IDコードを含む警告信号が、コントロールユニット13に送信されるようにしてもよい。この場合、ユニット側マイコン44は、予め設定された警告信号用IDコードが記憶されたメモリ44aを備えている。ボンネット3が開状態であると、給電経路42が閉じられ、ユニット側マイコン44と警告信号送信回路40とが通電状態となる。このとき、ユニット側マイコン44は、警告信号用IDコードを含む警告信号を出力し、警告信号送信アンテナ40aを介して警告信号がコントロールユニット13に送信される。コントロールユニット13の車両側マイコン33は、警告信号に含まれるIDコードとメモリ33aに記憶されたIDコードとの比較を行ない、それらID照合の結果に基づいて、エンジン駆動装置35の制御を行なう。このようにすることで、例えば、駐車場に複数の車両2が駐車されている場合、IDコードによって、他の車両2から送信される電波との混信を回避することができる。このことから、コントロールユニット13は、検出ユニット14から出力される警告信号を正確に認識することができる。従って、リモートエンジンスタータシステム10の誤作動を防止することができる。
【0034】
・本実施形態においては、車両用制御システムとして、リモートエンジンスタータシステム10に具体化した。これ以外に、リモートエンジンスタータシステム10を、所有者が所持する携帯機に設定されたIDコードと車両側に設定されたIDコードとが一致したことを条件として、車両のエンジンを始動可能な状態とするスマートイグニッションシステムに具体化することもできる。このようにすることで、ボンネット3の開閉状態に基づいて、図示しないイグニッションスイッチの操作によるエンジン始動を制限することができる。従って、車両のエンジン始動操作時における安全性を向上させることができる。
【0035】
・車両用制御システムを、携帯機に設けられた操作部を操作することにより、ドア錠を施解錠するキーレスエントリシステムに具体化することもできる。また、車両用制御システムを、携帯機を所持する所有者が車両に近づくとドア錠が自動で開錠し、車両から離れるとドア錠が自動で施錠するスマートエントリシステムに具体化することもできる。
【0036】
・本実施形態において、ボンネット3の開閉状態を検出する検出スイッチ17として、接触可動式のマイクロスイッチが用いられていた。これ以外の構成として、検出スイッチ17に非接触式の近接スイッチを用いてもよい。例えば、ボンネット3の開閉状態を検出する近接スイッチが、ボンネット3が閉じられたとき検出信号を出力し、その検出信号に基づいて警告信号送信回路40とバッテリー5との間の給電経路42を電気的に遮断・導通させるようにしてもよい。
【0037】
・本実施形態において、リモートエンジンスタータシステム10は、ボンネット3の開閉状態に基づいて、車両2のエンジン始動の制御を行なっていた。これ以外の構成として、車両2のドア、トランク、トラックの荷台の扉等、任意の開閉部の開閉状態に基づいてエンジン始動の制御を行なってもよい。また、上述したスマートイグニッションシステム、キーレスエントリシステムにおいても、開閉部としてのボンネット3を、車両2のドア、トランク、トラックの荷台の扉等に変更することも可能である。
【0038】
次に、上記実施形態及び別例によって把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)前記検出手段は、前記開閉部が開状態であることを検出したとき前記給電経路を閉じ、前記開閉部が閉状態であることを検出したとき前記給電経路を開くように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用制御システム。
【0039】
(2)前記警告信号送信手段と前記検出手段とが1つのケーシング内に収容されていることを特徴とする請求項1〜3及び技術的思想(1)のうちいずれか1項に記載の車両用制御システム。
【0040】
(3)前記警告信号送信手段は、他の警告信号と区別するためのIDコードを含む警告信号を無線送信するものであることを特徴とする請求項1〜3及び技術的思想(1)、(2)のうちいずれか1項に記載の車両用制御システム。
【0041】
(4)前記検出手段は、前記開閉部に接触可能であるとともに、前記給電経路を開閉する接点に対し接離する可動接点を有するものであることを特徴とする請求項1〜3及び技術的思想(1)〜(3)のうちいずれか1項に記載の車両用制御システム。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、車両用制御システムが備える検出手段の取付作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における車両用制御システムの概念図
【図2】同じく車両用制御システムにおける検出ユニットの斜視図。
【図3】同じく車両用制御システムの電気的構成を示すブロック図。
【図4】(a)はボンネットが開状態であるときの車両用制御システムの動作態様を説明するための図。(b)はボンネットが閉状態であるときの車両用制御システムの動作態様を説明するための図。
【図5】別例の車両用制御システムの電気的構成を示すブロック図。
【図6】従来の車両用制御システムの概念図。
【符号の説明】
2…車両、3…ボンネット(開閉部)、5…バッテリー(電源)、10…リモートエンジンスタータシステム(車両用制御システム)、11…リモコン(携帯機)、12…エンジンスタートスイッチ(操作部)、16…ケーシング、17…検出スイッチ(検出手段)、33…マイコン(制御手段)、35…エンジン駆動装置、40…警告信号送信回路(警告信号送信手段)、42…給電経路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両における所定の駆動部の制御を行なう車両用制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、リモコン等を用いた遠隔操作によって、車両のエンジンを始動させるリモートエンジンスタータ機能が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このリモートエンジンスタータ機能が備えられた車両には、リモコンのエンジンスタートスイッチが誤操作された場合の安全装置として、ボンネットが開状態のときエンジンを始動させないようにするため、ボンネットオープン検出スイッチ(以下、単に「検出スイッチ」という)が取付けられている。
【0003】
例えば、図6に示すように、リモートエンジンスタータ装置は、車両62の室内に設置されるコントロールユニット61と、車両62の所有者に所持されるリモコン63とから構成されている。ボンネット62aの開閉状態を検出する検出スイッチ64は、車両62のエンジンルーム内の所定位置に取付けられている。この検出スイッチ64は、リード線65を介して、車室内に設置されたコントロールユニット61と電気的に接続されている。コントロールユニット61は、検出スイッチ64が検出したボンネット62aの開閉状態に基づいて、図示しないエンジン駆動装置の制御を行なう。詳しくは、作業者がエンジンルームの点検や整備等を行なう際、ボンネット62aを開けると自動的にエンジンを停止し、又はボンネット62aが開いているとエンジンの始動を不能とするリモートエンジンスタータシステム70が、コントロールユニット61とリモコン63と検出スイッチ64とから構成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−023485号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、検出スイッチ64をエンジンルーム内の所定位置に取付ける際、検出スイッチ64とコントロールユニット61とをリード線65で接続する配線作業が必要となる。この場合、作業者は、狭いエンジンルーム内において、構造物や部品等を避けながら、リード線65の配線作業を行なわなければならなかった。このように、検出スイッチ64の取付作業時において、リード線65の配線作業が非常に煩わしいことから、その作業性は著しく低下するという問題が生じていた。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、検出手段の取付作業性を向上させることができる車両用制御システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両に設けられている開閉部の開閉状態を検出する検出手段と、前記開閉部が開いているときに警告信号を無線送信する警告信号送信手段と、前記警告信号送信手段からの警告信号に基づいて前記車両に設けられている駆動部の制御を行う制御手段とを備えたことをその要旨とする。
【0008】
この構成にすれば、開閉部の開閉状態を検出する検出手段と、その開閉状態に基づいて車両に設けられている駆動部の制御を行なう制御手段との間を無線化することができる。このため、検出手段と制御手段とを電気的に接続していた電気配線が必要なくなる。よって、検出手段を取付ける際、配線スペースの確保や煩わしい配線作業を行なわなくて済む。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記駆動部は、前記車両のエンジンを始動するエンジン駆動装置であって、前記制御手段は、通信機能を有する携帯機に設けられている操作部を操作することで同携帯機から送信されるID信号に基づいて、前記エンジン駆動装置を始動制御することをその要旨とする。
【0010】
この構成にすれば、開閉部が開いているときに、携帯機に設けられている操作部が誤操作されたとしても、警告信号送信手段から警告信号が無線送信されることによって、車両のエンジンを始動させなくすることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記検出手段は、前記警告信号送信手段と前記車両に搭載された電源との間の給電経路を開閉することを兼ねていることをその要旨とする。
【0012】
この構成にすれば、検出手段は、開閉部の開閉状態を検出することと、警告信号送信手段と電源との間の給電経路を開閉することとを兼ねている。そのため、開閉部の開閉状態に基づいて警告信号を無線送信するか否かの制御は、複雑な制御回路を必要としない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の車両用制御システムをリモートエンジンスタータシステムに具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
【0014】
図1に示すように、リモートエンジンスタータシステム10は、所有者(運転者)に所持される携帯機としてのリモコン11を備えており、そのリモコン11に設けられた操作部としてのエンジンスタートスイッチ12を操作することでID信号が外部に送信される。車両2の室内にはコントロールユニット13が設置され、同コントロールユニット13は、リモコン11から送信されたID信号を受信可能となっている。
【0015】
図3に示すように、リモコン11は、送信回路20、リモコン側マイコン21、エンジンスタートスイッチ12を備えている。送信回路20には、ID信号を送信可能な送信アンテナ20aが接続されている。リモコン側マイコン21はメモリ21aを備えており、同メモリ21aには、予め設定されたIDコードが記憶されている。リモコン側マイコン21には、送信回路20及びエンジンスタートスイッチ12が接続されている。エンジンスタートスイッチ12を操作すると、操作信号がリモコン側マイコン21に入力され、同リモコン側マイコン21は、メモリ21aに記憶されたIDコードを含むID信号を出力する。送信回路20は、リモコン側マイコン21から出力されたID信号を所定周波数の電波に変調し、送信アンテナ20aを介してID信号を外部に送信する。
【0016】
車両2側において、コントロールユニット13は、ID信号受信回路31、警告信号受信回路32、制御手段としてのマイクロコンピュータ(マイコン)33を備えている。ID信号受信回路31及び警告信号受信回路32には、リモコン11から送信されるID信号と検出ユニット14から送信される警告信号とを受信可能な受信アンテナ34が接続されている。ここで、検出ユニット14から送信される警告信号の周波数は、ID信号と異なる周波数を使用する。これは、検出ユニット14からの警告信号とリモコン11からのID信号との混信を回避する等の理由による。
【0017】
車両側マイコン33には、ID信号受信回路31及び警告信号受信回路32が接続されている。ID信号受信回路31は、リモコン11からのID信号をパルス信号に復調してから車両側マイコン33に入力する。また、警告信号受信回路32は、検出ユニット14からの警告信号をパルス信号に復調してから車両側マイコン33に入力する。車両側マイコン33は、エンジンを始動させるためのスタータモータ等を備えるエンジン駆動装置35に接続されている。車両側マイコン33は、入力されたID信号や警告信号に基づいて、駆動部としてのエンジン駆動装置35の制御を行なう。
【0018】
車両側マイコン33はメモリ33aを備えており、同メモリ33aには予め設定されたIDコードが記憶されている。詳しくは、車両側マイコン33は、予め設定されたIDコードとリモコン11からのID信号に含まれるIDコードとが一致した場合に、検出ユニット14から警告信号を受信しないことを条件として、エンジン始動許可信号をエンジン駆動装置35に出力する。一方、車両側マイコン33は、検出ユニット14から警告信号を受信したことを条件として、エンジン停止信号をエンジン駆動装置35に出力する。そして、エンジン駆動装置35は、車両側マイコン33から出力されるエンジン始動許可信号又はエンジン停止信号に基づいて、車両2のエンジンを始動又は停止させている。
【0019】
リモートエンジンスタータシステム10は、リモコン11のエンジンスタートスイッチ12が誤操作された場合の安全装置として検出ユニット14を備えている。この検出ユニット14は、開閉部としてのボンネット3が開状態のときエンジンを始動させないようにするため、車両2のエンジンルーム内のボンネット3付近に取付けられている。
【0020】
図2、図3に示すように、検出ユニット14は、1つのケーシング16内にボンネット3の開閉状態を検出する検出手段としての検出スイッチ17と、警告信号送信手段としての警告信号送信回路40とを備えている。警告信号送信回路40には警告信号送信アンテナ40aが接続されており、所定周波数の電波に変調された警告信号を、警告信号送信アンテナ40aを介してコントロールユニット13に無線送信可能となっている。
【0021】
検出ユニット14は、ケーシング16から引き出されたリード線18を介して、車両2に搭載された電源としてのバッテリー5に接続されている。警告信号送信回路40とバッテリー5との間に形成された給電経路42には、同給電経路42を開閉する接点42aが設けられている。検出スイッチ17は、車両2のボンネット3の開閉状態を検出する機能と、給電経路42を開閉する機能とを兼ね備えている。
【0022】
続いて、検出スイッチ17の具体的構成について説明する。
図2、図4(a),(b)に示すように、検出スイッチ17は、接触可動式のマイクロスイッチが使用されており、ケーシング16から出没可能な可動接点17aを有している。検出スイッチ17の可動接点17aは、圧縮ばね43により給電経路42上の接点42aに接する方向に弾性力が付与されている。ボンネット3が開状態のとき、検出スイッチ17の可動接点17aが前記給電経路42上の接点42aに接触することにより、同給電経路42は閉じられている。このとき、給電経路42を介してバッテリー5から電力が供給されることで、警告信号送信回路40は通電状態となり、検出ユニット14から警告信号がコントロールユニット13に送信されるようになっている。
【0023】
一方、ボンネット3が閉状態のとき、検出スイッチ17の可動接点17aが給電経路42上の接点42aから離れることにより、同給電経路42は開かれている。このとき、給電経路42を介してバッテリー5から電力が供給されなくなることで、警告信号送信回路40は非通電状態となり、検出ユニット14から警告信号がコントロールユニット13に送信されなくなる。
【0024】
続いて、リモートエンジンスタータシステム10の動作態様について説明する。
図3、図4(a)に示すように、ボンネット3が開状態であると、検出スイッチ17の可動接点17aは、圧縮ばね43の弾性力により上方に押し上げられる。すると、検出スイッチ17の可動接点17aが給電経路42を閉じるため、警告信号送信回路40にバッテリー5から電力が供給される。その結果、警告信号送信回路40は通電状態となり、警告信号送信アンテナ40aを介して警告信号がコントロールユニット13に送信される。
【0025】
検出ユニット14から警告信号が送信され、その警告信号がコントロールユニット13の警告信号受信回路32を介して車両側マイコン33に入力されると、車両側マイコン33は、エンジン駆動装置35にエンジン停止信号を出力する。この状態で、リモコン11のエンジンスタートスイッチ12を操作し、ID信号を送信したとしても、車両側マイコン33に警告信号が入力されている限り、車両2のエンジンが始動されることはない。
【0026】
図3、図4(b)に示すように、ボンネット3が閉状態であると、検出スイッチ17の可動接点17aは、ボンネット3と接触することにより下方に押し下げられる。すると、検出スイッチ17の可動接点17aが給電経路42を開くため、警告信号送信回路40にバッテリー5から電力が供給されなくなる。その結果、警告信号送信回路40は非通電状態となり、警告信号がコントロールユニット13に送信されなくなる。
【0027】
すると、警告信号が入力されなくなり、車両側マイコン33はエンジン停止信号の出力を停止する。この状態で、リモコン11を操作してID信号を送信し、同ID信号が受信アンテナ34によって受信されると、車両側マイコン33は、メモリ33aに記憶されたIDコードとID信号に含まれるIDコードとの比較を行なう。車両側マイコン33は、それらIDコード同士が一致したことを条件として、エンジン駆動装置35にエンジン始動許可信号を出力し、車両2のエンジンが始動される。
【0028】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)検出ユニット14は、ボンネット3の開閉状態を検出する検出スイッチ17と警告信号送信回路40とを備え、ボンネット3が開状態であるとき、警告信号がコントロールユニット13に送信されるようになっている。この構成にすることで、ボンネット3の開閉状態を検出する検出ユニット14と、車両2のエンジン始動を制御するコントロールユニット13との間を無線化することができる。このため、検出ユニット14とコントロールユニット13とを電気的に接続するためのリード線65が必要ない。よって、検出ユニット14を取付ける際、配線スペースの確保や煩わしい配線作業を行なわなくて済む。従って、検出ユニット14の取付作業性を向上させることができる。
【0029】
(2)リモートエンジンスタータシステム10は、所有者(運転者)に所持されるリモコン11と、エンジン駆動装置35に接続されたコントロールユニット13と、ボンネット3の開閉状態を検出する検出ユニット14とを備えている。この場合、ボンネット3が開状態であるときに、リモコン11のエンジンスタートスイッチ12が誤って操作されたとしても、検出ユニット14からコントロールユニット13に警告信号が無線送信されることで、車両2のエンジンを始動させなくすることができる。よって、作業者は、リモートエンジンスタータ機能が備えられた車両2にて、エンジンルームの点検や整備等を安全に行なうことができる。
【0030】
(3)ボンネット3が開状態であるとき、圧縮ばね43の弾性力により検出スイッチ17の可動接点17aが接点42aに接触することで給電経路42は閉じられ、検出ユニット14から警告信号が送信される。一方、ボンネット3が閉状態であるとき、ボンネット3と接触することにより検出スイッチ17の可動接点17aが接点42aから離れることで給電経路42は開き、検出ユニット14から警告信号が送信されなくなる。このため、ボンネット3の開閉状態に基づいて警告信号を無線送信するか否かの制御を構成するのに、複雑な制御回路を必要としない。
【0031】
(4)車両2のボンネット3が閉じられている通常時に、電力の供給が遮断されることで警告信号送信回路40は非通電状態となる一方、車両2のボンネット3が開いている非常時にのみ、電力が供給されることで警告信号送信回路40は通電状態となる。このため、警告信号送信回路40の消費電力を必要最小限に抑えることができる。よって、車両2に搭載されたバッテリー5の消耗を抑制することができる。
【0032】
(5)検出ユニット14において、検出スイッチ17と警告信号送信回路40とが1つのケーシング16内に収容されている。この場合、検出スイッチ17と警告信号送信回路40とがユニット化されているため、それらの設置スペースを小さく抑えることができる。よって、車両2のエンジンルーム内において、検出ユニット14の取付位置が確保し易くなるとともに、同検出ユニット14の取付作業性をより一層向上させることができる。
【0033】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態において、検出ユニット14は、ボンネット3の開閉状態を検出する検出スイッチ17と、警告信号送信回路40とを備え、ボンネット3が開状態であるとき、検出ユニット14から警告信号がコントロールユニット13に送信されるようになっていた。これ以外の構成として、図5に示すように、検出ユニット14は、検出スイッチ17と、警告信号送信回路40と、ユニット側マイコン44とを備え、ボンネット3が開状態であるとき、検出ユニット14から警告信号用IDコードを含む警告信号が、コントロールユニット13に送信されるようにしてもよい。この場合、ユニット側マイコン44は、予め設定された警告信号用IDコードが記憶されたメモリ44aを備えている。ボンネット3が開状態であると、給電経路42が閉じられ、ユニット側マイコン44と警告信号送信回路40とが通電状態となる。このとき、ユニット側マイコン44は、警告信号用IDコードを含む警告信号を出力し、警告信号送信アンテナ40aを介して警告信号がコントロールユニット13に送信される。コントロールユニット13の車両側マイコン33は、警告信号に含まれるIDコードとメモリ33aに記憶されたIDコードとの比較を行ない、それらID照合の結果に基づいて、エンジン駆動装置35の制御を行なう。このようにすることで、例えば、駐車場に複数の車両2が駐車されている場合、IDコードによって、他の車両2から送信される電波との混信を回避することができる。このことから、コントロールユニット13は、検出ユニット14から出力される警告信号を正確に認識することができる。従って、リモートエンジンスタータシステム10の誤作動を防止することができる。
【0034】
・本実施形態においては、車両用制御システムとして、リモートエンジンスタータシステム10に具体化した。これ以外に、リモートエンジンスタータシステム10を、所有者が所持する携帯機に設定されたIDコードと車両側に設定されたIDコードとが一致したことを条件として、車両のエンジンを始動可能な状態とするスマートイグニッションシステムに具体化することもできる。このようにすることで、ボンネット3の開閉状態に基づいて、図示しないイグニッションスイッチの操作によるエンジン始動を制限することができる。従って、車両のエンジン始動操作時における安全性を向上させることができる。
【0035】
・車両用制御システムを、携帯機に設けられた操作部を操作することにより、ドア錠を施解錠するキーレスエントリシステムに具体化することもできる。また、車両用制御システムを、携帯機を所持する所有者が車両に近づくとドア錠が自動で開錠し、車両から離れるとドア錠が自動で施錠するスマートエントリシステムに具体化することもできる。
【0036】
・本実施形態において、ボンネット3の開閉状態を検出する検出スイッチ17として、接触可動式のマイクロスイッチが用いられていた。これ以外の構成として、検出スイッチ17に非接触式の近接スイッチを用いてもよい。例えば、ボンネット3の開閉状態を検出する近接スイッチが、ボンネット3が閉じられたとき検出信号を出力し、その検出信号に基づいて警告信号送信回路40とバッテリー5との間の給電経路42を電気的に遮断・導通させるようにしてもよい。
【0037】
・本実施形態において、リモートエンジンスタータシステム10は、ボンネット3の開閉状態に基づいて、車両2のエンジン始動の制御を行なっていた。これ以外の構成として、車両2のドア、トランク、トラックの荷台の扉等、任意の開閉部の開閉状態に基づいてエンジン始動の制御を行なってもよい。また、上述したスマートイグニッションシステム、キーレスエントリシステムにおいても、開閉部としてのボンネット3を、車両2のドア、トランク、トラックの荷台の扉等に変更することも可能である。
【0038】
次に、上記実施形態及び別例によって把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)前記検出手段は、前記開閉部が開状態であることを検出したとき前記給電経路を閉じ、前記開閉部が閉状態であることを検出したとき前記給電経路を開くように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用制御システム。
【0039】
(2)前記警告信号送信手段と前記検出手段とが1つのケーシング内に収容されていることを特徴とする請求項1〜3及び技術的思想(1)のうちいずれか1項に記載の車両用制御システム。
【0040】
(3)前記警告信号送信手段は、他の警告信号と区別するためのIDコードを含む警告信号を無線送信するものであることを特徴とする請求項1〜3及び技術的思想(1)、(2)のうちいずれか1項に記載の車両用制御システム。
【0041】
(4)前記検出手段は、前記開閉部に接触可能であるとともに、前記給電経路を開閉する接点に対し接離する可動接点を有するものであることを特徴とする請求項1〜3及び技術的思想(1)〜(3)のうちいずれか1項に記載の車両用制御システム。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、車両用制御システムが備える検出手段の取付作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における車両用制御システムの概念図
【図2】同じく車両用制御システムにおける検出ユニットの斜視図。
【図3】同じく車両用制御システムの電気的構成を示すブロック図。
【図4】(a)はボンネットが開状態であるときの車両用制御システムの動作態様を説明するための図。(b)はボンネットが閉状態であるときの車両用制御システムの動作態様を説明するための図。
【図5】別例の車両用制御システムの電気的構成を示すブロック図。
【図6】従来の車両用制御システムの概念図。
【符号の説明】
2…車両、3…ボンネット(開閉部)、5…バッテリー(電源)、10…リモートエンジンスタータシステム(車両用制御システム)、11…リモコン(携帯機)、12…エンジンスタートスイッチ(操作部)、16…ケーシング、17…検出スイッチ(検出手段)、33…マイコン(制御手段)、35…エンジン駆動装置、40…警告信号送信回路(警告信号送信手段)、42…給電経路。
Claims (3)
- 車両に設けられている開閉部の開閉状態を検出する検出手段と、前記開閉部が開いているときに警告信号を無線送信する警告信号送信手段と、前記警告信号送信手段からの警告信号に基づいて前記車両に設けられている駆動部の制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とする車両用制御システム。
- 前記駆動部は、前記車両のエンジンを始動するエンジン駆動装置であって、前記制御手段は、通信機能を有する携帯機に設けられている操作部を操作することで同携帯機から送信されるID信号に基づいて、前記エンジン駆動装置を始動制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用制御システム。
- 前記検出手段は、前記警告信号送信手段と前記車両に搭載された電源との間の給電経路を開閉することを兼ねていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制御システム。
Priority Applications (1)
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Cited By (2)
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JP2014069600A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-04-21 | Mitsubishi Motors Corp | 車載機器制御装置 |
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-
2003
- 2003-01-21 JP JP2003012530A patent/JP2004224126A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP2020190231A (ja) * | 2019-05-22 | 2020-11-26 | 株式会社クボタ | 作業車 |
JP7162566B2 (ja) | 2019-05-22 | 2022-10-28 | 株式会社クボタ | 作業車 |
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