JP2004223555A - アーク溶接機 - Google Patents

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Etsuji Sato
悦司 佐藤
Hisashi Yokouchi
久 横内
Eiichi Shimizu
栄一 志水
Masaaki Ono
雅章 小野
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Abstract

【課題】最適な溶接条件を溶接作業者が容易に選択可能なアーク溶接機を提供する。
【解決手段】予め設定された設定幅の大きな複数の溶接条件の中から一の溶接条件を選択可能な標準切換モードと、溶接電流および溶接電圧を微調整可能な微調整モードとを有し、標準切換モードにおいて溶接条件を順次選択する第1の操作と、第1の操作で一の溶接条件が選択された状態において、標準切換モードと微調整モードとの間でモード変換する第2の操作と、微調整モードにおいて溶接電流または溶接電圧を微調整対象として選択する第3の操作と、第3の操作で溶接電流または溶接電圧が微調整対象として選択された状態において、微調整対象である溶接電流または溶接電圧を所定範囲内で微調整する第4の操作とが、溶接トーチ20に設けられた1つの操作部30で行われるように構成され、制御装置10は、操作部30からの入力により溶接電源2からの出力を制御する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接母材や溶接姿勢等に応じて溶接条件を適宜設定変更可能なアーク溶接機に関する。
【0002】
【従来の技術】
アーク溶接を行う従来のアーク溶接機は、電源装置、溶接ワイヤ送給装置、溶接トーチ等を備えているが、溶接母材や溶接姿勢が変化する場合には、その都度溶接条件を設定し直さなければならず、操作が煩雑であった。
【0003】
このような操作の煩雑さを解消するため、予め複数の溶接条件を設定しておき、電源装置から離されて移動可能に接続された遠隔操作装置を操作することにより、所望の溶接条件を選択できるようにしたアーク溶接機が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、溶接用電源装置に溶接条件調整用の調整器を複数設け、この複数の調整器の中から所望する溶接条件を選択する切換スイッチを溶接トーチに備えたアーク溶接機が報告されている(例えば、特許文献2参照)。このアーク溶接機では、溶接作業者の手に持つ溶接トーチに溶接条件を選択する切換スイッチが設けられているので、溶接条件を変更する場合に溶接作業者はその場で切替えができる効果について記載されている。
【0005】
しかし、これらのアーク溶接機においては、溶接作業者が選択した溶接条件を自分で確認することができず、初心者や不慣れな者には適切でない溶接条件で作業を継続してしまう虞があった。また、溶接母材や溶接姿勢の比較的小さな変化、または複数の溶接作業者が同時に作業を開始することによる工場電圧の低下などによって予め設定されていた溶接条件では最適な条件が得られない場合には、予め設定しておいた溶接条件の再調整が必要であり煩雑であるとともに、作業性が低下する要因となっていた。
【0006】
【特許文献1】
特開昭57−165178号公報
【特許文献2】
特開昭58−44970号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような実情に鑑みなされたものであって、その課題は、溶接母材や溶接姿勢に最も適した溶接条件を溶接作業者が容易に選択し、選択された溶接条件を表示可能なアーク溶接機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、溶接電源と、前記溶接電源からの出力を制御する制御装置と、前記制御装置から離れて移動可能に設けられた溶接トーチと、を有するアーク溶接機であって、予め設定された溶接電流と溶接電圧との組合せからなる設定幅の大きな複数の溶接条件の中から一の溶接条件を選択可能な標準切換モードと、所定の範囲内で溶接電流および溶接電圧を微調整可能な微調整モードとを有し、前記標準切換モードにおいて複数の溶接条件の中から一の溶接条件を順次選択する第1の操作と、前記第1の操作で一の溶接条件が選択された状態において、前記標準切換モードと前記微調整モードとの間でモード変換する第2の操作と、前記微調整モードにおいて溶接電流または溶接電圧を微調整対象として選択する第3の操作と、前記第3の操作で溶接電流または溶接電圧が微調整対象として選択された状態において、当該微調整対象である溶接電流または溶接電圧を前記第1の操作で選択された溶接条件を基準として所定範囲内で微調整する第4の操作とが、前記溶接トーチに設けられた1つの操作部で行われるように構成され、前記制御装置は、前記操作部からの入力により前記溶接電源からの出力を制御するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、溶接作業者は1つの操作部を操作することにより、溶接母材や溶接姿勢に応じて標準切換モードにおいて設定幅の大きな溶接条件の中から適した一の溶接条件を選択することができるとともに、一の溶接条件が選択された状態において微調整が必要な場合に微調整モードで該溶接条件を基準として溶接電流および溶接電圧を微調整することができる。従って、より最適な条件で溶接作業を行うことができる。
【0010】
すなわち、溶接母材や溶接姿勢が変わる(例えば、溶接姿勢が下向きから横向きに変わる)ことによる溶接条件の大きな変更には標準切換モードで対応し、工場電圧の低下などによって溶接作業中に溶接条件を微調整したい場合には微調整モードで対応することにより、常に最適な条件において溶接作業を行うことができ、作業効率,作業性が高い。
【0011】
また、前記第1から第4の操作は、溶接作業者が手に持つ溶接トーチに配設された1つの操作部で行うことができるので、それらの操作が容易である。すなわち、溶接作業者は厚手の手袋を装備した上で溶接トーチを手に持ち溶接作業を行うため、細かな操作を行うことが困難である。しかし、本発明では溶接作業者の操作が溶接トーチに設けられた1つの操作部で行えるため、溶接作業者が厚手の手袋をした状態であっても操作性が低下することなく、容易に操作部を操作することができる。従って、1つの操作部を操作することにより、溶接条件の選択と微調整とを容易に行うことができるので、最適な条件で溶接を行え作業性が向上される。
【0012】
また、本発明の第2に態様は、前記第1の態様において、前記第4の操作によって、微調整対象である溶接電流または溶接電圧が増加するように微調整されることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、前記第1の態様において、前記第4の操作によって、微調整対象である溶接電流または溶接電圧が増加するように微調整されるため、溶接トーチに設けられた操作部の操作性を困難なものとすることがなく、溶接作業者が溶接電流または溶接電圧の出力を増加する方向に微調整して、最適な溶接条件に調整することができる。
【0014】
すなわち、複数の溶接作業者が作業を同時に開始した場合には工場電圧が低下し、これに伴い予め設定しておいた溶接条件よりも溶接電流および/または溶接電圧の出力が低下することが多い。このような場合には、溶接電流および/または溶接電圧を上昇させる方向に微調整する必要があるため、本発明の構成であれば容易に溶接電流および/または溶接電圧を増加させる微調整を行うことができ、工場電圧が低下した分を補って最適な溶接条件とすることができる。
【0015】
また、本発明の第3態様は、前記第1または第2の態様において、前記制御装置は、溶接電流と溶接電圧との組合せからなる設定幅の大きな複数の溶接条件を予め設定可能な溶接条件制御機構と、前記溶接条件制御機構の中から一の溶接条件が選択された状態において、当該溶接条件を基準として溶接電流および溶接電圧を所定範囲内で微調整可能な微調整機構と、を備え、前記操作部は、前記溶接条件制御機構と、前記微調整機構とを操作可能に構成されていることを特徴とする。本発明によれば、前記第1または第2の態様と同様の作用効果が得られる。
【0016】
また、本発明の第4の態様は、前記第1から第3のいずれかの態様において、前記制御装置は、さらに、前記第1の操作と連動し、選択された溶接条件を表示する溶接条件表示部を具備していることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、制御装置は、さらに、第1の操作と連動し、選択された溶接条件を表示する溶接条件表示部を具備しているので、溶接作業者が初心者や溶接作業に不慣れな者である場合であっても、溶接作業者自身で複数の溶接条件の中から只今選択されている溶接条件がどれであるのかを確認することができ、作業性および安全性を向上できる。
【0018】
また、本発明の第5の態様は、前記第1から第4のいずれかの態様において、前記制御装置は、さらに、前記第3の操作と連動し、微調整の対象として選択された溶接電流または溶接電圧を表示する微調整対象表示部を具備していることを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、制御装置は、さらに、第3の操作と連動し、微調整の対象として選択された溶接電流または溶接電圧を表示する微調整対象表示部を具備しているため、溶接作業者が初心者や溶接作業に不慣れな者である場合であっても、溶接作業者自身で只今選択されている微調整対象が溶接電流であるのか、溶接電圧であるのかを確認することができ、作業性および安全性を向上できる。
【0020】
また、本発明の第6の態様は、前記第1から第5のいずれかの態様において、前記操作部は、前記溶接トーチの把持部に配設された押釦スイッチから構成されていることを特徴とする。本発明によれば、操作部は溶接トーチの把持部に配設された押釦スイッチから構成されているので、溶接作業者は簡単に押釦スイッチを操作することができる。
【0021】
また、本発明の第7の態様は、前記第1から第6のいずれかの態様において、溶接ワイヤを前記溶接トーチに送給する溶接ワイヤ送給装置を備え、当該溶接ワイヤ送給装置を操作するワイヤ送給インチングボタンが前記制御装置に具備されていることを特徴とする。
【0022】
本発明によれば、溶接ワイヤを溶接トーチに送給する溶接ワイヤ送給装置を備え、この溶接ワイヤ送給装置を操作するワイヤ送給インチングボタンが制御装置に具備されているので、アーク溶接機全体の構成を小型化することができる。また、溶接ワイヤ送給装置に新たな溶接ワイヤを装着した場合に、通常、溶接作業者の近傍にある制御装置にワイヤ給送インチングボタンが具備されていることによって、溶接作業者がこのワイヤ給送インチングボタンを操作することで溶接ワイヤを溶接トーチに送給させ、その送給具合を確認することが可能である。従って、溶接作業の作業性を向上できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。
ここで、図1は本実施形態に係るアーク溶接機の概略構成図であり、図2は本実施形態に係る制御装置本体部を示す外観斜視図であり、図3は本実施形態に係る溶接トーチを示す斜視図である。
【0024】
本実施形態に係るアーク溶接機1は、溶接電源2と、溶接ワイヤ送給装置3と、制御装置本体部10と、溶接トーチ20とを備えている。また、図示しないシールドガス供給装置を具備することができる。シールドガスとしては、炭酸ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガスなどの不活性ガスを使用することができる。
【0025】
溶接電源2は、図示しない工場電源などのより大型の電源装置に接続され、溶接作業に要する電源として機能するように構成されている。制御装置本体部10は、溶接電源2および溶接トーチ20に接続されて配設されている。制御装置本体部10は、本実施形態では図2に示す如く長方体に形成され、その上面には、後述する第1の操作と連動して溶接電流と溶接電圧との組合せからなる溶接条件を表示する溶接条件表示部6と、後述する第3の操作と連動して微調整対象として選択された溶接電流または溶接電圧を表示する微調整対象表示部7と、溶接ワイヤ送給装置3に信号を出力して溶接ワイヤ(図示せず)を溶接トーチ20まで送給するワイヤ送給インチングボタン19が設けられている。
【0026】
本実施形態の制御装置本体部10では、溶接条件制御機構(図示せず)によって第1チャンネル、第2チャンネル、および第3チャンネル、の3通りの初期条件を設定できるように構成されており、溶接条件表示部6においてこれらのチャンネルのうちから選択されているチャンネルが表示される。すなわち、第1チャンネルが選択されている場合には第1チャンネル表示部11が点灯し、第2チャンネルが選択されている場合には第2チャンネル表示部12が点灯し、第3チャンネルが選択されている場合には第3チャンネル表示部13が点灯するよう構成されている。
【0027】
このような構成により、溶接作業者が初心者や溶接作業に不慣れな者である場合であっても、溶接作業者自身で只今選択されている溶接条件が第1チャンネル、第2チャンネルまたは第3チャンネルのどれであるのかを確認することができ、作業性および安全性を向上できる。
【0028】
また、微調整対象表示部7では、微調整対象として選択された溶接電流または溶接電圧を表示する。すなわち、後に詳述するように、溶接電流が微調整対象として選択され、初期設定にある場合には電流微調整表示部17が点灯し、微調整を行うことにより点滅するように構成されている。また、溶接電圧が微調整対象として選択され、初期設定にある場合には電圧微調整表示部18が点灯し、微調整を行うことにより点滅するように構成されている。
【0029】
このような構成により、溶接作業者が初心者や溶接作業に不慣れな者である場合であっても、溶接作業者自身で只今選択されている微調整対象が溶接電流であるのか、溶接電圧であるのかを確認することができ、作業性および安全性を向上できる。また、初期設定にある場合には点灯し、微調整を行っている場合には点滅するので、溶接条件が初期設定であるのか、微調整されているのかを確認することもできる。
【0030】
また、制御装置本体部10の側面には、溶接電流と溶接電圧との組合せからなる溶接条件を作業開始前に初期条件として予め設定する初期条件設定部8が設けられている。この初期条件設定部8は、図示しないフタを開放することによって操作可能に構成されており、安易に初期設定を変更できないようになっている。
【0031】
本実施形態の制御装置本体部10では、3通りの初期条件(3つのチャンネル)を設定できるように構成されている。そして、それぞれの初期条件について、第1の初期設定としての第1チャンネルにおける溶接電流を第1チャンネル電流操作部11aで、溶接電圧を第1チャンネル電圧操作部11bで設定し、第2の初期条件としての第2チャンネルにおける溶接電流を第2チャンネル電流操作部12aで、溶接電圧を第2チャンネル電圧操作部12bで設定し、同様に、第3の初期条件としての第3チャンネルにおける溶接電流を第3チャンネル電流操作部13aで、溶接電圧を第3チャンネル電圧操作部13bで設定できるようになっている。
【0032】
初期条件は様々な溶接作業条件、すなわち、下向き,立向き,横向き,傾斜などの溶接姿勢、使用する溶接ワイヤの太さや材質、溶接対象である母材の厚みや材質、また、使用するシールドガスの種類や流量などに応じて溶接作業をはじめる前に適宜設定することができる。ここで、それぞれのチャンネルにおける初期条件の一例を挙げるとすれば、第1チャンネルでは溶接電流100A,溶接電圧10V、第2チャンネルでは溶接電流200A,溶接電圧20V、第3チャンネルでは溶接電流300A,溶接電圧30Vとして設定することができる。
【0033】
溶接トーチ20は、図3に示す如く、把持部21に後述する第1から第4の操作を行う操作部の一例である押釦スイッチ30が配置され、その下側には溶接開始/停止用のON/OFFスイッチ22が設けられている。溶接作業者が溶接トーチ20の把持部21を掴んで作業することにより、例えば、押釦スイッチ30を親指で、ON/OFFスイッチ22を人差し指で操作することが可能である。
【0034】
このように溶接作業者が手に持つ溶接トーチ20に配設された1つの押釦スイッチ30で後述する第1から第4の操作を行うことができるので、それらの操作が容易である。すなわち、溶接作業者は厚手の手袋を装備した上で溶接トーチ20を手に持ち溶接作業を行うため、細かな操作を行うことが困難であるが、本実施形態では溶接作業者の操作が溶接トーチ20に設けられた1つの押釦スイッチ30で行えるため、溶接作業者が厚手の手袋をした状態であっても操作性が低下することなく、容易に押釦スイッチ30を操作することができる。従って、この押釦スイッチ30を操作することにより、後述するように溶接条件の選択と当該溶接条件を基準とした微調整とを容易に行うことができるので、最適な条件で溶接を行え作業性が向上される。
【0035】
次に、本実施形態における押釦スイッチ30の操作手順について図4から図6を参照にして説明する。ここで、図4は押釦スイッチの操作手順の説明に供するフロー図である。以下、押釦スイッチ30を1回押して離す操作を「ワンクリック(図4において「OC」と示す。)」と、この操作を2回連続して行う操作を「ダブルクリック(図4において「DC」と示す。)」と、押釦スイッチ30を押し続ける操作を「長押」とする。なお、図4の微調整モードにおいて、微調整対象として「A」は溶接電流を、「V」は溶接電圧を示すものである。
【0036】
まず図4において、アーク溶接機1の電源をONにし、ワンクリックすることにより標準切換モードに入り、第1チャンネルが選択されて溶接条件表示部6の第1チャンネル表示部11が点灯する。この標準切換モードにおいて、第1の操作としてワンクリックする毎に第1チャンネルから第2チェンネルへ、第2チャンネルから第3チャンネルへ、第3チャンネルから第1チャンネルへとチャンネルが順次切り替わる。そして、この第1の操作に連動して、溶接条件表示部6のうちの点灯箇所が、第1チャンネル表示部11から第2チャンネル表示部12へ、第2チャンネル表示部12から第3チャンネル表示部13、第3チャンネル表示部13から第1チャンネル表示部11へと移り変わる。
【0037】
そして、第1チャンネル、第2チャンネルまたは第3チャンネルのいずれかが選択された状態において、第2の操作としてダブルクリックすることによりそのチャンネルの微調整モードに入る。また、微調整モードから標準切換モードに変換したい場合には第2の操作としてダブルクリックすることにより行うことができる。すなわち、第1チャンネル、第2チャンネルまたは第3チャンネルのいずれかが選択された状態において、第2の操作としてダブルクリックすることにより「標準切換モード」と「微調整モード」との間で順次モードが変換され、どちらかを選択できる。
【0038】
以下では第1チャンネルが選択された場合を例に挙げて説明する。第1チャンネルが選択された状態(第1チャンネル表示部11点灯)において、第2の操作としてダブルクリックすることにより第1チャンネルの微調整モードに入り、はじめに微調整対象として「溶接電流A」が選択されて微調整対象表示部7の電流微調整表示部17が点灯する。「溶接電圧V」を微調整対象として選択する場合には、溶接電流Aが選択されている状態で第3の操作としてワンクリックすることに行うことができ、これにより電圧微調整表示部18が点灯する。すなわち、第3の操作としてワンクリックすることにより微調整対象が「溶接電流A」と「溶接電圧V」との間で順次切り替わり、どちらかを選択できる。また、微調整対象表示部7では、第3の操作により微調整対象として選択された溶接電流Aまたは溶接電圧Vに連動して、電流微調整表示部17または電圧微調整表示部18のどちらかが点灯する。
【0039】
そして、微調整対象として溶接電流Aまたは溶接電圧Vが選択された状態において、第4の操作として長押することにより、前記第1の操作で選択したチャンネルの初期設定を基準として、その長押時間に応じて選択された溶接電流Aまたは溶接電圧Vの出力が増加する。
【0040】
ここで、第4の操作について図5および図6を参照にして説明する。図5は溶接電流の微調整の説明に供するグラフ図面であり、図6は溶接電圧の微調整の説明に供するブラフ図面である。
【0041】
まず、図5に基づき溶接電流の微調整について説明する。押釦スイッチ30の長押時間に応じて溶接電流が増加するように調整され、本実施形態では初期設定を基準として長押時間2秒毎に10Aずつ増加するように構成されている。より詳しくは、長押時間の合計が2秒以上となることにより溶接電流が増加し始め(すなわち、長押時間の合計が2秒未満であれば増加しない)、長押時間2秒毎に10Aずつ増加し、長押時間の合計が10秒以上となることにより微調整の最大値である+50Aとなり、さらに長押時間の合計が12秒以上となることによって初期設定に復帰する。
【0042】
すなわち、例えば第1チャンネルの微調整モードにおいてそのチャンネルの初期設定が溶接電流100Aである場合には、長押時間に応じて110A,120A,・・・という具合に150Aまで溶接電流を微調整することが可能である。そして、所望の溶接電流が得られたときに押釦スイッチ30の長押を解除する(すなわち、押釦スイッチ30を離す)ことにより、その溶接電流を維持することができる。また、この第4の操作に連動して、電流微調整表示部17は点灯から点滅に移行する。
【0043】
溶接電圧については図6に示す如く、前記した溶接電流の場合と同様に、本実施形態では初期設定を基準として長押時間2秒毎に1Vずつ増加するように構成されている。より詳しくは、長押時間の合計が2秒以上となることにより溶接電圧が増加し始め(すなわち、長押時間の合計が2秒未満であれば増加しない)、長押時間2秒毎に1Vずつ増加し、長押時間の合計が10秒以上となることにより微調整の最大値である+5Vとなり、さらに長押時間の合計が12秒間以上となることによって初期設定に復帰する。
【0044】
すなわち、例えば第1チャンネルの微調整モードにおいてその初期設定が溶接電圧10Vである場合には、長押時間に応じて11V,12V,・・・という具合に15Vまで溶接電圧を微調整することが可能である。そして、所望の溶接電圧が得られてときに押釦スイッチ30の長押を解除する(すなわち、押釦スイッチ30を離す)ことにより、その溶接電圧を維持することができる。また、この第4の操作に連動して、電圧微調整表示部18は点灯から点滅に移行する。
【0045】
溶接電流および溶接電圧の双方を微調整する場合には、以下の手順により行うことができる。例えば、まず微調整対象として溶接電流Aを選択(電流微調整表示部17点灯)する。押釦スイッチ30を長押(電流微調整表示部17点滅)し、例えば6〜8秒間の長押で解除することにより、初期設定より30A増加した溶接電流で維持される。この状態でワンクリックすることにより微調整対象が溶接電流Aから溶接電圧Vに変換(電圧微調整表示部18点灯)される。そして押釦スイッチ30を長押(電圧微調整表示部18点滅)し、例えば8〜10秒間の長押で解除することにより、初期設定より4V増加した溶接電圧で維持される。すなわち、この例では初期設定より溶接電流が30A、溶接電圧が4V増加した状態で溶接条件が維持され、この条件で溶接作業を行うことができる。
【0046】
微調整モードにある状態でダブルクリックすることにより、標準切換モードにモード変換される。従って、上記例である初期設定より溶接電流が30A、溶接電圧が4V増加した状態でダブルクリックすることによって溶接電流および溶接電圧に係る微調整が初期化されて初期設定に復帰し、標準切換モードにモード変換される(電流微調整表示部17,電圧微調整表示部18ともに消灯)。
【0047】
以上、第1の操作により第1チャンネルが選択された場合を例に挙げて説明したが、第2チャンネルまたは第3チャンネルが選択された場合においても微調整モードでは同様の操作手順により溶接電流および溶接電圧を微調整することが可能である。
【0048】
なお、本実施形態では制御装置本体部10を一部材として設けたが、溶接電源2内に内蔵することも可能である。また、本実施形態では3通りの初期条件を設定できるように構成されていたが、これに限られるものではない。さらに、本実施形態では第3の操作によって「標準切換モード」から「微調整モード」に切り替わることにより、微調整対象として「溶接電流A」がはじめに選択されるように構成されているが、これに限られるものではなく「溶接電圧V」がはじめに選択される構成とすることができることは言うまでもない。さらに、本実施形態では第1から第4の操作として、「ワンクリック」、「ダブルクリック」または「長押」を用いたが、本発明の作用効果が得られる操作であればこれらの操作に限定されるものではない。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、溶接作業者が手に持つ溶接トーチに具備された操作部において、第1から第4の操作を行うことによって最適な条件で溶接作業を行うことができるため、作業効率、作業性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るアーク溶接機の概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る制御装置本体部を示す外観斜視図である。
【図3】本実施形態に係る溶接トーチを示す斜視図である。
【図4】押釦スイッチの操作手順の説明に供するフロー図である。
【図5】溶接電流の微調整の説明に供するグラフ図面である。
【図6】溶接電圧の微調整の説明に供するブラフ図面である。
【符号の説明】
1 アーク溶接機
2 溶接電源
3 溶接ワイヤ送給装置
6 溶接条件表示部
7 微調整対象表示部
8 初期条件設定部
10 制御装置本体部
11 第1チャンネル表示部
11a 第1チャンネル電流操作部
11b 第1チャンネル電圧操作部
12 第2チャンネル表示部
12a 第2チャンネル電流操作部
12b 第2チャンネル電圧操作部
13 第3チャンネル表示部
13a 第3チャンネル電流操作部
13b 第3チャンネル電圧操作部
17 電流微調整表示部
18 電圧微調整表示部
19 ワイヤ送給インチングボタン
20 溶接トーチ
21 把持部
22 ON/OFFスイッチ
30 押釦スイッチ

Claims (7)

  1. 溶接電源と、
    前記溶接電源からの出力を制御する制御装置と、
    前記制御装置から離れて移動可能に設けられた溶接トーチと、を有するアーク溶接機であって、
    予め設定された溶接電流と溶接電圧との組合せからなる設定幅の大きな複数の溶接条件の中から一の溶接条件を選択可能な標準切換モードと、所定の範囲内で溶接電流および溶接電圧を微調整可能な微調整モードとを有し、
    前記標準切換モードにおいて複数の溶接条件の中から一の溶接条件を順次選択する第1の操作と、
    前記第1の操作で一の溶接条件が選択された状態において、前記標準切換モードと前記微調整モードとの間でモード変換する第2の操作と、
    前記微調整モードにおいて溶接電流または溶接電圧を微調整対象として選択する第3の操作と、
    前記第3の操作で溶接電流または溶接電圧が微調整対象として選択された状態において、当該微調整対象である溶接電流または溶接電圧を前記第1の操作で選択された溶接条件を基準として所定範囲内で微調整する第4の操作とが、前記溶接トーチに設けられた1つの操作部で行われるように構成され、
    前記制御装置は、前記操作部からの入力により前記溶接電源からの出力を制御するように構成されていることを特徴とする、アーク溶接機。
  2. 請求項1において、前記第4の操作によって、微調整対象である溶接電流または溶接電圧が増加するように微調整されることを特徴とする、アーク溶接機。
  3. 請求項1または請求項2において、前記制御装置は、溶接電流と溶接電圧との組合せからなる設定幅の大きな複数の溶接条件を予め設定可能な溶接条件制御機構と、前記溶接条件制御機構の中から一の溶接条件が選択された状態において、当該溶接条件を基準として溶接電流および溶接電圧を所定範囲内で微調整可能な微調整機構と、を備え、
    前記操作部は、前記溶接条件制御機構と、前記微調整機構とを操作可能に構成されていることを特徴とする、アーク溶接機。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項において、前記制御装置は、さらに、前記第1の操作と連動し、選択された溶接条件を表示する溶接条件表示部を具備していることを特徴とする、アーク溶接機。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項において、前記制御装置は、さらに、前記第3の操作と連動し、微調整の対象として選択された溶接電流または溶接電圧を表示する微調整対象表示部を具備していることを特徴とする、アーク溶接機。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項において、前記操作部は、前記溶接トーチの把持部に配設された押釦スイッチから構成されていることを特徴とする、アーク溶接機。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項において、溶接ワイヤを前記溶接トーチに送給する溶接ワイヤ送給装置を備え、当該溶接ワイヤ送給装置を操作するワイヤ送給インチングボタンが前記制御装置に具備されていることを特徴とする、アーク溶接機。
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