JP2004222155A - 故障通知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動通信端末の故障状況を検知するこができるようにすることを目的とする。
【解決手段】移動通信端末が現在通信不能で、かつ過去に同じ位置で移動通信端末が通信可能であったことによって、移動通信端末の故障状況を判定し、表示部に故障の可能性が高いことを通知させる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信端末の故障状況を通知する故障通知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自車の走行位置における移動通信装置の通信状況情報を使用者に提供する技術が提案されている(特許文献1参照)。これは、入力された携帯電話の受信感度信号と、メモリから読み出した通話エリア情報とに基づいて、携帯電話の現在の通信状況、すなわちインターネットへの接続状況を判定し、この判定結果に基づいて、携帯電話のインターネットへの接続状況を表示装置を介して使用者に報知する。これにより、移動通信装置を介して取得する情報に対する信頼性の有無を使用者が確認することを可能にしている。
【0003】
また、車載電話機の通話機能を自己診断する技術が提案されている(特許文献2参照)。これは、車載電話機用アダプターユニットを介して車載機器と接続される車載電話機の自己診断を行う装置であって、車載電話機により自局への発信を行い、車載電話機からの話中信号の受信可否により診断を行う。これにより、通話料をかけずに簡単に車載電話機の通話機能の自己診断を行うことができ、車載電話機の故障により車両用の緊急通報システムが使用不能になっているのに気づかずに車両を運行するのを防止できる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−131066号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2000−324042号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこれら従来技術では、移動通信端末が何らかの原因により利用できない場合、その原因が移動通信端末が通信可能領域外にいるためであるか、あるいは通信可能領域内にいるにもかかわらず移動通信端末の故障によって不具合が生じているためであるかを判断し、使用者に報知することはできない。
【0007】
本発明は上記点に鑑みて、移動通信端末の故障状況を使用者が検知するこができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、移動通信端末の故障状況を判定する判定手段と、前記判定手段が前記移動通信端末の故障状況を判定することに基づき、使用者に情報を通知する通知手段に、前記移動通信端末の故障状況を通知させる通知制御手段とを備えた故障通知装置である。
【0009】
これによって、判定手段が無線通信端末の故障状況を判定すると、これに基づいて通知制御手段が通知手段に故障状況を通知させるので、通知を受けた使用者は移動通信端末の故障状況を検知できる。
【0010】
なお、故障状況とは、例えば故障している状態、故障である可能性が高い状態等を含む概念である。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の故障通知装置において、前記判定手段は、前記移動通信端末が通信不能な状態でかつ前記移動通信端末がいる位置が通常なら通信可能な領域内であるかを確認することで、前記移動通信端末の故障状況を判定することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の故障通知装置において、前記判定手段は、前記移動通信端末がいる位置が通常なら通信可能な領域内であることを、過去に同じ位置で前記移動通信端末が通信可能であったことに基づいて判定することを特徴とする。
【0013】
なお、「同じ位置」とは、厳密に同一の地点を意味するものではなく、ある程度(例えば10m)の近傍であれば同じ位置の範囲に入る。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の故障通知装置において、前記判定手段は、前記移動通信端末が通信不能な状態でかつ前記移動通信端末がいる位置が通常なら通信可能な領域内であることを所定回数判定することで、前記移動通信端末の故障状況を判定することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る故障通知装置1等の構成を示す。故障通知装置1は車両に搭載されるものであり、位置情報取得部11、故障判定制御部12、記憶部13、表示部14、および操作部15を備えており、移動通信端末2と有線で接続されている。
【0016】
位置情報取得部11は、故障通知装置1が搭載される車両、すなわち自車の現在位置を特定し、特定した現在位置情報を故障判定制御部12に出力する装置である。具体的には、位置情報取得部11は、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を利用して自車の現在位置を算出するGPS受信機、自車の速度を計測する車速センサ、および自車の傾きを検知するジャイロセンサから成り、これらを用いて緯度、経度等の現在位置を測位し、この現在位置の情報を故障判定制御部12に出力する。
【0017】
記憶部13は、図示しないROM、RAM、フラッシュメモリ等を有し、故障判定制御部12からの読み出し制御によってROM、RAM、フラッシュメモリに記録された情報を故障判定制御部12に出力し、また故障判定制御部12からの書き込み制御によって入力された情報をRAM、フラッシュメモリに記録する。
【0018】
表示部14は、故障判定制御部12から入力される映像信号に基づいて映像を故障通知装置1の使用者に表示するディスプレイ、あるいは故障判定制御部12から入力される音声信号に基づいて音声を出力するスピーカから成る。
【0019】
操作部15は、ボタン、スイッチ等を有し、使用者によるこれらボタン、スイッチ等の操作に基づいて、信号を故障判定制御部12に出力する。
【0020】
故障判定制御部12は、記憶部13のROMまたはフラッシュメモリから動作用のプロラムを読み出し、読み出したプログラムを実行することで動作する。また故障判定制御部12は、その動作の必要に応じてROM、RAM、フラッシュメモリから情報を読み出し、またRAM、フラッシュメモリに対して情報を書き込む。また故障判定制御部12は、その動作において移動通信端末2、位置情報取得部11、記憶部13、表示部14と制御、情報伝達等のための信号のやり取りを行う。
【0021】
移動通信端末2は、アンテナ3を備え、このアンテナ3を用いて無線通信の基地局を介した通信を行う。また移動通信端末2は、定期的に基地局との接続を試み、接続が成功すれば移動通信端末2が通信圏内であるとの情報を、接続が失敗すれば通信圏外であるとの情報を、移動通信端末2の図示しないメモリに書き込む。また移動通信端末2は、故障判定制御部12から通信圏内・圏外の問い合わせの信号の入力があると、上記したメモリに書き込んだ通信圏内または通信圏外である旨の情報を、故障判定制御部12に出力する。本実施形態においては、この移動通信端末2は携帯電話である。
【0022】
このような移動通信端末2は、通信圏外である旨の情報を故障判定制御部12に出力していても、それが実際に移動通信端末2が基地局の通信可能範囲から外れているのか、あるいは通信可能範囲内にいるにも関わらず移動通信端末2が故障しているのかは判断できない。なお、本実施形態においては、通信圏外であるとは、移動通信端末2が基地局と通信不能であることを意味するのであって、必ずしも移動通信端末2が基地局の通信可能範囲外にあることを意味するのではないこととする。
【0023】
次に、故障判定制御部12の動作について説明する。故障通知装置1の電源がオンとなると、故障判定制御部12は記憶部13のROMから所定のプログラムを読み出して実行する。図2に、このプログラムの内容をフローチャートにして示す。
【0024】
このプログラムは、まずステップ205で判定回数という変数をゼロに初期化して記憶部13のRAMに設定する。
【0025】
そしてステップ210で、位置情報取得部11から現在位置情報を取得する。
【0026】
そしてステップ215で、移動通信端末2に通信圏内・圏外の問い合わせの信号を出力し、それの応答として移動通信端末2から通信圏内または通信圏外である旨の情報を受け取る。
【0027】
そしてステップ220では、受け取った情報が通信圏外である旨か、あるいは通信圏内である旨かを判定する。通信圏内である場合、処理はステップ225に進み、記憶部13のフラッシュメモリに現在位置における状態情報を記録する。状態情報とは、緯度、経度等の現在位置、およびステップ215で受け取った通信圏内あるいは通信圏外である旨の情報である。なお、このステップ225において、既にフラッシュメモリ中に同じ位置における状態情報が記録されていれば、記録されている状態情報に上書きする形で新たな状態情報を記録する。また、既にフラッシュメモリ中に違う位置における状態情報が記録されている場合は、それを消去することなく、フラッシュメモリに追記する形で状態情報を記録する。ステップ225の処理が終了すると、処理はステップ210に戻る。
【0028】
ステップ220で通信圏外であると判定した場合、処理はステップ230に進み、フラッシュメモリ中に記録されている状態情報を参照し、ステップ235で現在位置に関する履歴ありか否かを判定する。現在位置に関する履歴があるか否かの判定は、具体的には、ステップ210で取得した現在位置とフラッシュメモリに記録されている各状態情報の現在位置とを比較し、1つでも所定の距離内のものがある場合には、現在位置に関する履歴ありと判定し、1つも所定の距離内のものが無い場合には、履歴無しと判定する。なお、所定の距離はあらかじめ記憶部13のROMまたはフラッシュメモリに記録されており、具体的な値としては例えば10mである。また、この所定の距離は、位置情報取得部11の測位精度に基づいて決められていてもよい。
【0029】
履歴無しと判定する場合、処理はステップ225に進み現在位置における状態情報をフラッシュメモリに記録する。
【0030】
履歴有りと判定する場合、処理はステップ240に進み、ステップ230で参照した状態情報のうち、その状態情報の含む位置と現在位置との距離が所定の距離内にあるものが、通信圏内と通信圏外のどちらの旨の情報を含んでいるかを判定する。
【0031】
通信圏外の旨の情報を含んでいると判定する場合、過去はこの位置近傍は通信圏外であったことを意味するので、この場合、処理はステップ210に戻る。
【0032】
通信圏内の旨の情報を含んでいると判定する場合、過去はこの位置近傍は通信圏内であったことを意味する。すなわち、過去に通信圏内であったにもかかわらず現在は通信圏外となっていることになる。この場合、処理はステップ245に進み、ステップ205で初期化したRAM中の判定回数の値を、現在の値に1を加算した値に書き換える。
【0033】
そしてステップ250では、この判定回数の値が上限値に達しているか否かを判定する。上限値は、あらかじめROMまたはフラッシュメモリ中に設定されており、具体的な値としては例えば5である。上限値に達していれば処理はステップ255に進み、故障状況、すなわち移動通信端末2の故障の可能性が高いことを通知するための映像信号または音声信号を表示部14に出力する。すなわち、表示部14に移動通信端末2の故障状況を通知させる。上限値に達していなければ処理はステップ210に戻る。
【0034】
ステップ250で上限に達していることを判定し、達している場合に限り故障状況を通知するのは、無線基地局のメンテナンスによる停波、道路やビル建設などの環境変化によっても、同じ位置が以前は通信可能範囲内であっても後に実際に通信可能範囲外となることがあるからである。したがって、一カ所で移動通信端末2の結果が通信圏内から通信圏外に変化したとしても、それが必ずしも移動通信端末2の故障によるものであるとは限らない。このような場合に誤判定となることを回避するために、数ヶ所の地点において移動通信端末2の状態情報比較を行なうことで、故障判定の精度を向上させることができる。
【0035】
ステップ260では、使用者の操作部15の操作により、処理を終了するよう要求する旨の信号が操作部15から入力されたか否かを判定する。入力されていれば、表示部14への映像信号あるいは音声信号の出力を中止し、処理が終了する。上記の旨の入力がなければ、処理はステップ205に戻り、改めて故障判定のための処理を始める。
【0036】
以上のような故障通知装置1の動作によって、故障判定制御部12が通信機能の故障状況を判定すると、これに基づいて表示部14に故障状況を通知させるので、通知を受けた使用者は移動通信端末2の故障状況を検知できる。
【0037】
また、故障判定制御部12は、移動通信端末2が現在通信不能な状態でかつ移動通信端末2がいる位置が通常は通信可能な領域内であるかを確認することで、移動通信端末2の故障状況を判定するようになっている。また、移動通信端末2がいる位置が通常なら通信可能な領域内であることは、過去に同じ位置で移動通信端末2が通信可能であったことに基づいて判定する。
【0038】
なお、図2のステップ205〜250の処理が、移動通信端末2の故障状況を判定する判定手段を構成する。
【0039】
また、図2のステップ255が、判定手段が移動通信端末2の故障状況を判定することに基づき、通知手段に、移動通信端末2の故障状況を通知させる通知制御手段を構成する。
【0040】
また、状態情報については、初めての土地など自身による移動通信端末2の状態情報の履歴が無い場合に備え、移動通信端末2を介して専用サーバからの配信による状態情報を必要に応じて入手し代用することが出来る。また、自身で得た各地点における移動通信端末2の状態情報を移動通信端末2を介して専用サーバに蓄積することで、他の使用者に対してその情報を提供することができる。
【0041】
また、移動通信端末2は、携帯電話に限らず、テレマティクス端末の無線モジュール部分であってもよい。すなわち、自己が通信可能であるか否かに関する情報を故障判定制御部12に対して送信することができれば、どのような通信装置であってもよい。なお、自己が通信可能であるか否かに関する情報としては、上記した実施形態のように通信圏内か圏外かを示す情報に限らず、移動通信端末2の受信レベルの情報であってもよい。
【0042】
また、位置情報取得部11は、故障通知装置1の外部にあり、GPS受信機、ジャイロセンサ、車速センサ等を用いて自車の現在位置を測定するカーナビゲーションシステムとして実現されていてもよいし、GPSや自律航法以外にもVICS(道路交通情報通信システム)の路上機やETC(ノンストップ自動料金支払いシステム)の路側アンテナ、無線LANなど、設置場所が特定可能なシステムを利用するものであってもよい。すなわち位置情報取得部11は、現在位置を測定して故障判定制御部12に出力するものであればどのようなものでもよい。
【0043】
また、記憶部13は、ROM、RAM、フラッシュメモリに限らず、ハードディスクであってもよい。カーナビゲーションシステムの地図データなどを記憶している記憶装置と共用してもよい。
【0044】
また、操作部15は、ボタン、スイッチに限らず、音声認識技術を利用してもよい。
【0045】
また、移動通信端末2と故障通知装置1の接続は、有線に限らず、赤外線やブルートゥースなどの無線接続であってもよい。
【0046】
また、故障通知装置1は、カーナビゲーションシステムに含まれる機能の1つとして実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の故障通知装置1の構成を示す図である。
【図2】故障判定制御部12の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…故障通知装置、2…無線端末、3…アンテナ、11…位置情報取得部、
12…故障判定制御部、13…記憶部、14…表示部、15…操作部。

Claims (4)

  1. 移動通信端末の故障状況を判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記移動通信端末の故障状況を判定することに基づき、使用者に情報を通知する通知手段に、前記移動通信端末の故障状況を通知させる通知制御手段とを備えた故障通知装置。
  2. 前記判定手段は、前記移動通信端末が通信不能な状態でかつ前記移動通信端末がいる位置が通常なら通信可能な領域内であるかを確認することで、前記移動通信端末の故障状況を判定することを特徴とする請求項1に記載の故障通知装置。
  3. 前記判定手段は、前記移動通信端末がいる位置が通常なら通信可能な領域内であることを、過去に同じ位置で前記移動通信端末が通信可能であったことに基づいて判定することを特徴とする請求項2に記載の故障通知装置。
  4. 前記判定手段は、前記移動通信端末が通信不能な状態でかつ前記移動通信端末がいる位置は通常なら通信可能な領域内であることを所定回数判定することで、前記移動通信端末の故障状況を判定することを特徴とする請求項2または3に記載の故障通知装置。
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