JP2004219509A - 防塵装置付きフォトマスクおよび露光方法、検査方法と修正方法 - Google Patents

防塵装置付きフォトマスクおよび露光方法、検査方法と修正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】近年、超LSIの集積度向上のため、より微細な線幅で集積回路を形成するリソグラフィ技術が求められてきており、露光光源の短波長化が進められている中、露光波長が短くなり、特に180nm以下の真空紫外領域における露光に対応できるフォトマスクおよび該フォトマスクを用いた露光方法を提供する。
【解決手段】フォトマスクのパターン面と紫外線を通過し、防塵装置となる透明基板との間に、透明基板の面に設けられた凹部により、フォトマスクのパターン領域を含み該パターン領域より大サイズに渡る領域に間隙を設け、且つ、透明基板の凹部の外側において、フォトマスクと透明基板とを、重ね合せ、前記間隙の空気を排除することにより、フォトマスクと透明基板とが外気圧により押圧され、その重ね合せ部が密着した状態で保持されるようにして、透明基板を防塵装置として配設している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSI、超LSI等の高密度集積回路の製造工程で使用されるフォトマスクに異物付着防止の目的で装着される防塵装置付きフォトマスクに関し、さらに詳しくは、短波長領域の紫外線透過性、耐光性に優れた防塵装置付きフォトマスク及びこれを用いた露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、LSI、超LSI等の高密度集積回路の製造工程で使用されるフォトマスクに異物付着防止の目的で装着される防塵装置としては、図3に示すように、ニトロセルロースやフッ素系樹脂等から形成された厚さ数μmの有機膜(以下ペリクル膜と言う)121を、金属製等のフレーム122の片側に接着剤等で貼った構造を有するペリクル120が一般的に使用されてきた。
ペリクル120はフレーム122の片側に接着剤を塗布し、フォトマスク110に接着し固定される。
フレーム122の高さは通常3mm〜5mm程度であり、ペリクル膜121の面はフレーム122の高さ分だけフォトマスク110から離れているので、微細な塵埃がペリクル膜121面上に付着しても、露光時に塵埃の像はレジストを塗布した半導体ウエーハ上には結像されず、転写されない。
特に、位相シフトマスクの場合、位相差を導入するための位相シフターをフォトマスク上に形成するために、通常のフォトマスクに比較してパターンの段差が大きく凹部に入り込んだ異物は除去が困難であり、通常のフォトマスクに比較して、微細パターンがより微細になっているために、洗浄時のスクラブや水圧等の摩擦や圧力により配線パターンの欠けや脱落などのあらたな欠陥ができやすいという欠点があり、ペリクルの装着は不可欠とされていた。
【0003】
位相シフトマスクは、簡単には、転写すべきパターンを形成したマスクに、露光光の位相を変化させる位相シフター(単にシフターとも言う)と呼ばれる透明膜を設け、位相シフターを通って位相が変わった光と、位相シフターを通らずに位相が変わっていない光との干渉を利用して、解像力を向上させる技術で、レベンソン型、ハーフトーン型、補助パターン型等の各種方式があり、さらにそれぞれの方式において、位相シフターを遮光膜パターンを介して合成石英ガラス等のフォトマスク基板の上に設けるシフター上置き型の構造や、フォトマスク基板をエッチングにより掘り込んで位相シフター部とする基板掘り込み型の構造等がある。
そして、高い解像性を得るためにシフターでの露光光の位相変化を制御する必要があるが、この位相変化量は、以下の(1)式で表されるφ[ラジアン]となる。
φ=2π(n−1)d/λ (1)
但し、nはシフターを形成する材料の露光波長での屈折率、dはシフターの膜厚、λは露光光の波長である。
【0004】
しかしながら、近年、超LSIの集積度向上のため、より微細な線幅で集積回路を形成するリソグラフィ技術の開発が求められてきており、露光光源の短波長化が更に進められている。
例えば、リソグラフィ用ステッパの光源は,従来のg線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)からさらに進んで、ArFエキシマレーザ(193nm)、Fレーザ(157nm)が用いられようとしている。
【0005】
露光波長が短くなり、特に180nm以下の真空紫外領域になると、ニトロセルロース等の有機物からなる従来のペリクル膜では光透過性が十分得られないという欠点があった。
また、ArFエキシマレーザやFレーザは高いエネルギーを持つので、有機物から構成されたペリクル膜の変質や損失が生じる等の欠点があった。
【0006】
短波長において、高い光透過性を得るために、特開2001−83690号公報に記載されているように、合成石英ガラスを厚さ1mm以下の薄膜としたガラス製ペリクル膜を使用する方法がある。
しかしながら、フォトマスク上に設けた石英ガラス製ペリクルの内部には、酸素等を含む通常の大気が存在しており、短波長光源、特に157nmのFレーザでは酸素が光を吸収してしまうという問題があり、ペリクルの内部(図3の120aに相当)を窒素等の光吸収性のない不活性ガスで置換する等の工夫が必要とされていた。
さらに、従来の方法では、フレームとペリクル膜およびフレームとフォトマスクは接着剤で固定しなければならず、露光を繰り返すことにより接着剤からの脱ガスや接着剤の分解により、フォトマスクパターン上に異物が付着して欠陥を生じてしまうなどの問題があった。
接着剤が原因となる異物付着は、露光波長が短くなるほどより顕著になっている。
【0007】
ペリクルを用いない方法としては、特公昭61−54211号公報にフォトマスクの有効部のみに光硬化型接着剤により透明薄板ガラスを貼り合せた構造のフォトマスクや、特開昭55−121443号公報にフォトマスクの全面もしくは一部に接着剤を塗布し、接着剤により透明基板を貼り合せた構造が記載されている。
しかしながら、フォトマスクの露光される領域に接着剤が存在すると、露光を繰り返すことにより接着剤からの脱ガスや接着剤の分解が生じ、異物付着による部分的着色や紫外線透過率の減少等の問題があった。
接着剤が原因となるこれらの問題は、露光波長が短くなるほどより顕著になり、実用に供しにくいという欠点があった。
【0008】
【特許文献1】
特公昭61−54211号公報(第1図(e)〜フォトマスクに光硬化型接着剤を介して透明薄板ガラスを貼り合せた構造が記載)
【特許文献2】
特開昭55−121443号公報(第2図等〜基板(フォトマスク)に接着剤を介して保護用基板を貼り合せた構造が記載)
【特許文献3】
特開2001−83690号公報(0013)〜(0014)の(例1)には、合成石英ガラスを厚さ0. 5mmの薄膜としてガラス性ペリクル膜として使用することが記載されている。)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、近年、超LSIの集積度向上のため、より微細な線幅で集積回路を形成するリソグラフィ技術が求められてきており、露光光源の短波長化が進められているが、露光波長が短くなり、特に180nm以下の真空紫外領域になるにしたがい、従来のペリクル方式をそのまま適用することができなくなってきており、ペリクルを使用しない方式では、例えば位相シフトマスクにおける凹凸構造から異物の除去が難しいという問題や、そのパターンの微細さ故の、洗浄時のスクラブや水圧等の摩擦や圧力により配線パターンの欠けや脱落などのあらたな欠陥発生の問題があり、これらの対応が求められていた。
本発明は、これらに対応するもので、近年、超LSIの集積度向上のため、より微細な線幅で集積回路を形成するリソグラフィ技術が求められてきており、露光光源の短波長化が進められている中、露光波長が短くなり、特に180nm以下の真空紫外領域における露光に対応できるフォトマスクおよび該フォトマスクを用いた露光方法を提供しようとするものである。
同時に、このようなフォトマスクの検査方法、修正方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の防塵装置付きフォトマスクは、フォトマスクのパターン面と紫外線を通過し、防塵装置となる透明基板との間に、透明基板の面に設けられた凹部により、フォトマスクのパターン領域を含み該パターン領域より大サイズに渡る領域に間隙を設け、且つ、透明基板の凹部の外側において、フォトマスクと透明基板とを、重ね合せ、前記間隙の空気を排除することにより、フォトマスクと透明基板とが外気圧により押圧され、その重ね合せ部が密着した状態で保持されるようにして、透明基板を防塵装置として配設していることを特徴とするものである。そして上記において、透明基板の前記凹部は、ウエットエッチング方式もしくはドライエッチング方式またはそれらの方式の併用により、掘り込み加工されたものであることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第1の露光方法は、上記本発明の防塵装置付きフォトマスクを用い、防塵装置としての透明基板を付けた状態で、露光を行うことを特徴とするものである。
本発明の第2の露光方法は、上記本発明の防塵装置付きフォトマスクを用い、真空系である露光装置の中で防塵装置として配設している透明基板を取り外して露光し、露光終了後、再度、前記透明基板を防塵装置として取り付けた状態で、露光装置から防塵装置付きフォトマスクを取り出すことを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第1の検査方法は、上記本発明の防塵装置付きフォトマスクを用い、電子線、イオンビーム、X線等による検査を行なう場合、検査装置の中の真空チャンバ内において防塵装置として配設している透明基板を取り外して検査し、検査終了後、再度、前記透明基板を防塵装置として取り付けた状態で、検査装置から防塵装置付きフォトマスクを取り出すことを特徴とするものである。
また、本発明の第2の検査方法は、上記本発明の防塵装置付きフォトマスクで、且つ、検査光が防塵装置としての透明基板を通過するものを用い、防塵装置として配設している透明基板を付けた状態で、検査を行うことを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第1の修正方法は、上記本発明の防塵装置付きフォトマスクを用い、集束イオンビームによる欠陥修正を行なう場合、修正装置の中の真空チャンバ内において防塵装置として配設している透明基板を取り外して修正し、修正終了後、再度、前記透明基板を防塵装置として取り付けた状態で、修正装置から防塵装置付きフォトマスクを取り出すことを特徴とするものである。
本発明の第2の修正方法は、上記本発明の防塵装置付きフォトマスクを用い、レーザ光による欠陥修正を行なう場合、修正装置外の真空チャンバ内において防塵装置として配設している透明基板を取り外したフォトマスクを、修正装置内に入れて修正し、修正終了後、再度、前記透明基板を、前記あるいは別の修正装置外の真空チャンバ内において、再度、前記透明基板を防塵装置として取り付けた状態で、修正装置から防塵装置付きフォトマスクを取り出すことを特徴とするものである。
本発明の第3の修正方法は、上記本発明の防塵装置付きフォトマスクで、且つ、欠陥修正用のレーザ光が防塵装置としての透明基板を通過するものを用い、防塵装置として配設している透明基板を付けた状態で、修正を行うことを特徴とするものである。
尚、ここで言う、修正ないし欠陥修正とは、欠陥部を無害化することで、設計に対応した状態にする他に、例えば、付着した異物の分解や付着した異物をフォトマスクを用いた露光の際に悪影響がでない位置に移動することも含む。
【0014】
【作用】
本発明の防塵装置付きフォトマスクは、このような構成にすることにより、近年、超LSIの集積度向上のため、より微細な線幅で集積回路を形成するリソグラフィ技術が求められてきており、露光光源の短波長化が進められている中、露光波長が短くなり、特に180nm以下の真空紫外領域における露光に対応できるフォトマスクの提供を可能とするものである。
詳しくは、高い紫外線透過性を有しかつ耐紫外線性に優れ、従来のペリクルを使用する場合に必要とされる不活性ガス置換が不要で、ペリクルを使用しない場合における、洗浄時における転写パターンの欠けや脱落等の欠陥の発生の問題を解決した防塵装置付きフォトマスクの提供を可能とするものである。
具体的には、フォトマスクのパターン面と紫外線を通過し、防塵装置となる透明基板との間に、透明基板の面に設けられた凹部により、フォトマスクのパターン領域を含み該パターン領域より大サイズに渡る領域に間隙を設け、且つ、透明基板の凹部の外側において、フォトマスクと透明基板とを、重ね合せ、前記間隙の空気を排除することにより、フォトマスクと透明基板とが外気圧により押圧され、その重ね合せ部が密着した状態で保持されるようにして、透明基板を防塵装置として配設していることにより、これを達成している。
即ち、真空系内で、防塵装置である透明基板を、簡単に、しかも欠陥のもととなる汚れや塵を発生させることなく、フォトマスクから取り外しでき、あるいはフォトマスクに取り付けできるものとしている。
透明基板の凹部としては、ウエットエッチング方式もしくはドライエッチング方式またはそれらの方式の併用により、掘り込み加工されたものが挙げられる。
【0015】
本発明の請求項3に記載の第1の露光方法は、このような構成にすることにより、防塵装置付きフォトマスクを使用して半導体用ウエーハに転写露光する際に、たとえ透明基板上に微小な塵族が付着しても、透明基板の厚さのために、露光時に塵埃の像はレジストを塗布した半導体用ウエーハ上には結像されず、転写されない。
この意味では、ペリクルと同様の効果を得ることができる。
また、本発明の請求項4に記載の第2の露光方法は、このような構成にすることにより、露光波長が短くなり、露光装置真空系となる露光装置の中で、防塵装置である透明基板を、フォトマスクから取り外して露光し、透明基板を取り付けた状態で、露光装置から防塵装置付きフォトマスクを外気中に取り出すことにより、繰り返しの使用にたいしても、汚れや塵を発生させることなく、フォトマスクを半永久的に使用できるものとしている。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載の第1の検査方法は、このような構成にすることにより、検査にたいしても、汚れや塵の付着を発生させることなく、検査を実施できるものとしている。
電子線やイオンビームやX線による、短寸法検査や微小欠陥の観察等の外観検査を汚れや塵の付着を発生させることなく、検査を実施できるものとしている。特に、本発明の請求項6に記載の第2の検査方法は、防塵装置である透明基板を、フォトマスクから取り外すことがないので、より効果的である。
検査光が防塵装置としての透明基板を通過するものである場合、防塵装置としての透明基板を取り外すことなく防塵装置付きフォトマスクの検査を行うことができる。
検査中に直接フォトマスクに塵埃が付着することを防止でき、検査光による焼き付き欠陥発生を無いものとできる。
この場合の検査光としては、ランプ光による紫外線やレーザ光を含むもので、例えば、紫外線領域内であるg線(436nm)やi線(365nm)等、またはそれより短い波長の検査光が使用される。
長寸法やパターン精度等の検査が可能である。
検査光が短波長である場合、短波長の紫外線を透過する材料は限られており、透明基板は高価であるが、本発明では、必要に応じて再研磨することを含めて透明基板を何度でも再利用できるので経済的にも利点がある。
【0017】
また、本発明の請求項7に記載の第1の修正方法は、このような構成にすることにより、集束イオンビームによる欠陥修正を、大気にフォトマスク面をさらすことはなく、汚れや塵の付着を発生させることなく、実施できるものとしている。
集束イオンビームによる、余剰欠陥除去修正や欠落欠陥膜付け修正を汚れや塵の付着を発生させることなく、実施できるものとしている。
請求項8に記載の第2の修正方法は、このような構成にすることにより、レーザ光による欠陥修正を、汚れや塵の付着を発生させることなく、実施できるものとしている。
レーザ光による欠陥修正は、通常大気中で行なわれるため、修正装置を使用する際は、別途に防塵装置を着脱するための真空チャンバを持つユニットが必要となる。
真空チャンバユニットがレーザ修正装置に近い場所に設置されていれば、フォトマスクが大気に触れる機会を極力少なくすることができる。
レーザ光を利用して、有機物質からなる異物の分解や無機物質からなる異物の移動による修正を、極力汚れや塵の付着を発生させることなく、実施できるものとしている。
特に、本発明の請求項9に記載の第3の修正方法は、欠陥修正用のレーザ光が防塵装置としての透明基板を通過するもので、防塵装置である透明基板を、フォトマスクから取り外すことがなく、フォトマスクの異物を防塵装置である透明基板外からレーザ照射することにより、異物を分解、もしくは移動させ、修正することを可能としている。
このようなレーザ光による欠陥修正方法は、特願2002−111261号において、ペリクル付きフォトマスクの異物の無害化方法を、防塵装置付きフォトマスクへ応用させた欠陥修正方法である。
フォトマスクに異物が付着し、その陰影がウエーハ上に転写されると欠陥になる。
前記異物の無害化を可能とする方法として、防塵装置を透過するレーザ光を防塵装置付きフォトマスクの異物に照射することにより、異物構成物質を分解させて転写されない大きさにする方法や、転写に影響がない領域に異物を移動させる方法が可能である。
使用可能なレーザ光としては透明基板を透過することが可能であれば良いが.波長が350nm〜550nmのものが好ましい。
本発明における異物の欠陥修正方法が簡略化でき、防塵装置の脱着の工程を省けることから、異物による欠陥の修正工程が簡略化でき、防塵装置付きフォトマスクの製造効率を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態例を、図に基づいて説明する。
図1は本発明の防塵装置付きフォトマスクの実施の形態例の第1の例の断面図で、図2は本発明の防塵装置付きフォトマスクの実施の形態例の第2の例の断面図である。
図1、図2中、10はフォトマスク、10Aは位相シフトマスク(単にフォトマスクとも言う)、11はフォトマスク基板、12は遮光膜パターン、12Aはパターン領域、13はシフター層(単にシフターとも言う)、20は透明基板、21は基板部、22は凹部、30は重ね合せ部、40は間隙、40Aは間隙領域、60は外気である。
はじめに、本発明の防塵装置付きフォトマスクの実施の形態例の第1の例を、図1に基づいて説明する。
第1の例の防塵装置付きフォトマスクは、遮光膜パターン12のみを有するフォトマスク10のパターン面と紫外線を通過する透明基板20との間に、該透明基板20の一面に設けられた凹部22により、フォトマスク10のパターン領域12Aを含み、該パターン領域12Aより大サイズに渡る領域に間隙40を設け、且つ、透明基板20の凹部22の外側において、フォトマスク10と透明基板20とを、重ね合せ、即ち、ここでは、フォトマスク10のパターン領域12Aを含み該領域より大サイズである間隙40を設け、且つ、フォトマスク10のパターン領域12Aの外側全周に渡り、フォトマスク10と透明基板20とを、重ね合せて、間隙40の空気を排除することにより、フォトマスク10と透明基板20とが外気60の圧により押圧され、その重ね合せ部30が密着した状態で保持されるようにして、透明基板20を防塵装置として配設しているものである。
【0019】
透明基板20の基板部21の材質としては、透明基板20をフォトマスクに付けた状態での露光(請求項3に記載の第1の露光方法の場合)には、露光光の短波長紫外線を透過するフッ化カルシウムやフッ化マグネシウムや合成石英基板や単結晶ホワイトサファイア等が使用し得る。
特に短波長の露光光に対して、これらの材質は高純度であることが求められる。
この場合、透明基板20は、露光の際も防塵装置として機能する。
そして、この場合、透明基板20は、透明基板20上に付着した塵埃が露光時に転写されなければよいので、通常のペリクル用フレームの高さに近い2mm以上の厚さがあれば十分である。
透明基板20の大きさは、フォトマスク10のパターン領域12Aを覆っていれば十分であるが、操作性等の点からフォトマスク10と同一サイズがより好ましい。
透明基板20を取り外した状態で露光に供される場合(請求項4の第2の露光方法の場合)には、特に、その材質は限定はされないが、操作性等の点から、あるいは、透明基板20を付けた状態で露光する方法(請求項3の第1の露光方法の場合)との兼用の面から、露光光の短波長紫外線を透過するフッ化カルシウムやフッ化マグネシウム合成石英基板や単結晶ホワイトサファイア等を使用する。特に短波長の露光光に対して、これらの材質は高純度であることが求められる。
遮光膜パターン12の遮光膜としては、クロム、クロム酸化物、クロム酸窒化物等の通常のフオトマスク遮光材料が用いられる。
フォトマスク10の遮光膜パターン12と透明基板20との間の空気の除去は、クリーンルーム内において、133×10−3Pa(1×10−3Torr)程度の真空度が確保し得る清浄な真空チャンバー内に、重ね合わせたフォトマスクと透明基板を静置し、室温で数分から数十分の真空排気をすることにより達成し得る。
フォトマスク10と透明基板20の結合強度を増すために、必要に応じて、予め双方を真空引きにより脱ガスをしておくことも可能である。
尚、フォトマスクと薄い透明基板との貼り合わせ技術は、特開平6−282066号公報に例示されている。
【0020】
透明基板20には、フォトマスク10の遮光膜パターン12面側の表面部が掘り込まれて、凹部22を形成しており、転写パターン(遮光膜パターン12のこと)と密着することがない。
透明基板20は、塵埃がフォトマスク10の遮光膜パターン12上に直接付着するのを防ぐ効果があるが、遮光膜パターンからなる微細パターンが、この透明基板20に密着してしまうと、密着面にかかる圧力や摩擦等の力によりあらたな欠陥発生の原因となる。
【0021】
透明基板20はウエットエッチング方式もしくはドライエッチング方式又はそれらの方式の併用により掘り込まれる。
例えば、透明基板20が合成石英の場合、ウェットエッチング方式は、熱アルカリ処理またはフッ酸処理によるもので、コストが低いという利点がある。
ドライエッチング方式はフルオロカーボン系ガスを主成分とするプラズマで処理される。
透明基板20の掘り込みの量は、フォトマスクの転写パターンの段差とフォトマスクと透明基板の平坦度(たわみ) を考慮し、少なくとも透明基板と転写パターンが密着しない高さまで掘り込む必要がある。
例えば、第1の例における遮光パターン12の膜厚は1000Åでフォトマスク基板11の平坦度が0. 5μmで、透明基板20の平坦度が2μmのとき、少なくとも2. 6μmより多く掘り込む必要がある。
透明基板とフォトマスク転写パターンが密着しないことと内部の真空が保たれることが重要で、従来例のペリクルのフレーム高さ程度( 通常3mm〜5mm)であっても良い。
【0022】
透明基板20とフォトマスク10は、透明基板20の掘り込まれていない部分が、フォトマスク基板21に密着することによって、内部の真空が保たれている。
透明基板20を掘り込んだ後に、フォトマスク10との密着部分の平坦度を上げるために、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等の研磨装置にて平坦化を行なってもよい。
また、フォトマスク遮光膜表面はー定の平坦度を有しているが、微細な凹凸が存在することが多い。
フォトマスクにおける透明基板との密着部分の遮光膜が遮光膜パターン作成時に取り除かれていることが好ましい。
【0023】
本例の防塵装置付きフォトマスクを用い、透明基板20を付けた状態で露光する場合(請求項3に記載の第1の露光方法)は、通常のペリクルと同じように防塵装置を付けたままでの露光であるが、再度フォトマスクを真空下に置くことにより、簡単に防塵装置を剥離することが可能であるため、透明基板20を取り外した状態で露光に供する(請求項4に記載の第2の露光方法の場合)ことも、比較的簡単にできる。
フォトマスク10上に付着する塵埃の影響は、一般に大気中での取り扱い中に付着することが最も多い。
真空紫外領域の露光では、フォトマスクにおける紫外線の透過率を少しでも向上させ、露光光の利用効率を上げることが求められているため、透明基板20を取り外した状態で露光に供する第2の露光方法(請求項4に記載の露光方法)が、これには有効な方法となる。
第2の露光方法の目的のーつは、Fレーザ等の真空紫外領域の露光時に、露光装置内で防塵装置付きフォトマスクから透明基板を取り外して露光することにより、露光光の利用効率を上げることにある。
露光終了後は、露光装置からフォトマスクを取り出す際に、再度透明基板を重ね合わせてから大気に戻す。
【0024】
次に、本発明の防塵装置付きフォトマスクの実施の形態例の第2の例を、以下、図2に基づいて説明する。
第2の例の防塵装置付きフォトマスクは、第1の例において、遮光膜パターン12のみを有するフォトマスク10に代え、遮光膜パターン12とシフター層13を有する位相シフトマスク10Aを用いたものであり、遮光膜パターン12とシフター層13を有する位相シフトマスク10Aのパターン面と紫外線を通過する透明基板20との間に、該透明基板20の面に設けられた凹部22により、フォトマスクのパターン領域を含み、該パターン領域12Aより大サイズに渡る領域に間隙40を設け、且つ、透明基板20の凹部22の外側において、フォトマスク10Aと透明基板20とを、重ね合せ、即ち、ここでも、フォトマスクのパターン領域12Aを含み該領域より大サイズである間隙40を設け、且つ、フォトマスク10Aのパターン領域の外側全周に渡り、フォトマスク10Aと透明基板20とを、重ね合せて、前記間隙40の空気を排除することにより、フォトマスク10Aと透明基板20とが外気60の圧により押圧され、その重ね合せ部30が密着した状態で保持されるようにして、透明基板20を防塵装置として配設しているものである。
尚、シフター層13としては、SOG等公知のシフター材料が用いられ、他の各部については、第1の例と同様のものが用いられる。
透明基板20の掘り込みの量は、フォトマスクの転写パターンの段差とフォトマスクと透明基板の平坦度を考慮し、少なくとも透明基板と転写パターンが密着しない高さまで掘り込む必要があり、第2の例の場合、例えば、位相シフターの膜厚は約5000Åで、さらにフォトマスクの平坦度が0. 5μmで透明基板の平坦度が2μmのとき、少なくとも3μmより多く掘り込む必要がある。
透明基板とフォトマスク転写パターンが密着しないことと内部の真空が保たれることが重要で、従来例のべリクルのフレーム高さ程度( 通常3mm〜5mm)であっても良い。
勿論、第2の例の場合も、第1の露光方法(請求項3に記載の露光方法)の他に、第2の露光方法(請求項4に記載の露光方法)に供することができる。
【0025】
第1の例あるいは第2の例の防塵装置付きフォトマスク基板を、第1の露光方法(請求項3に記載の露光方法)や、第2の露光方法(請求項4に記載の露光方法)に供することができることを述べたが、第1の例あるいは第2の例の防塵装置付きフォトマスク基板を、第1の検査方法(請求項5に記載の検査方法)、第2の検査方法(請求項6に記載の検査方法)、第1の修正方法(請求項7に記載の修正方法)、第2の修正方法(請求項8に記載の修正方法)、第3の修正方法(請求項9に記載の修正方法)にも供することができる。
【0026】
【実施例】
実施例を挙げて、本発明を更に説明する。
(実施例1)
実施例1は、ArF露光用の、図1に示す第1の例の防塵装置付きフォトマスクで、図1におけるフォトマスク基板11が6インチ角、厚さ0. 25インチの合成石英ガラス基板からなり、遮光膜パターン1 2 が厚さ80nmのクロム薄膜と40nmの低反射クロム薄膜の2層構造からなり、透明基板20がフォトマスク基板11と同サイズ、同厚で平面度2μmの合成石英ガラス基板からなり、且つ、ウエットエッチングで形成された深さ10μmの凹部22を形成するものである。
実施例1の防塵装置付きフォトマスクを以下のようにして作製した。
図1を参照にして説明する。
先ず、光学研磨された6インチ角、厚さ0. 25インチの合成石英ガラス基板上に、厚さ80nmのクロム薄膜と40nmの低反射クロム薄膜の2層構造で遮光膜パターン1 2 が形成され、透明基板20との密着部分において遮光膜がエッチング除去されているフォトマスク10を洗浄し、乾燥して表面を清浄にした。次いで、フォトマスク1 0と同一サイズ、同厚の、光学研磨し、洗浄、乾燥した平面度2μmの透明基板作製用の合成石英ガラス基板上に、ポジ型i線フォトレジスト(東京応化工業( 株) 製THMR−iP1700)をスピンコート後ベークによりレジスト膜形成後、フォトマスク10の遮光膜パターン12の領域12Aを含む領域をi線露光し、現像した後に、露出した透明基板20の基板部21をフッ酸によるウエットエッチングで10μm掘り込み、フォトレジストを剥離除去された透明基板20を洗浄し、乾燥して表面を清浄にした。
次いで、真空度133×10−3Pa(1×10−3Torr)に保たれている真空装置内で透明基板20をフォトマスク10の遮光膜パターン12面側に、位置合わせをし、接着剤を用いることなく重ね合わせた。
次いで、これを大気中に取り出すと、透明基板20とフォトマスク10の密着していない部分の空間の真空度が保たれており、大気圧によってフォトマスク10と透明基板20とが外気圧により押圧され、その重ね合せ部30が密着した状態で保持された。
このようにして、重ね合わせ部30にて透明基板20がフォトマスク10に密着した状態の、即ち透明基板20を防塵装置として配設した、防塵装置付きフォトマスクが作製できた。
作製された防塵装置付きフォトマスクをそのままの状態で、ArFエキシマレーザを露光光とする露光に供したが、特に問題はなく、使用に耐えるものであった。
【0027】
更にまた、以下のように、実施例1の防塵装置付きフォトマスク10を用い、防塵装置である透明基板20を取り外した状態での真空系中でFレーザによる露光を、透明基板20の取り外しと、露光、透明基板20の取り付けの一連の工程を繰り返して行ったが、特に品質的な問題は発生しなかった。
尚、透明基板20の取り外しと、露光、透明基板20の取り付けの一連の工程は以下のように行った。
実施例1の防塵装置付きフォトマスク10をFレーザ露光装置内に静置し、装置内を排気して真空にした後、露光装置内で防塵装置付きフォトマスクから透明基板20を取り外し、次に、Fレーザ露光して半導体用ウエーハ上のレジストにフォトマスクパターンを転写した。
露光終了後、露光装置からフォトマスク1 0を取り出す際に、再度、透明基板20をフォトマスク10に重ね合わせてから大気圧に戻し、再び防塵装置付きフォトマスクとして露光装置から取り出した。
【0028】
(実施例2)
実施例2は、KrF露光用の、図2に示す第2の例の防塵装置付きフォトマスクで、図2におけるフォトマスク基板11が6インチ角、厚さ0. 25インチの合成石英ガラス基板からなり、遮光膜パターン1 2 が厚さ40nmの低反射クロム薄膜、厚さ80nmのクロム薄膜、厚さ40nmの低反射クロム薄膜の3層構造からなり、シフター層13がSOGからなり、透明基板20がフォトマスク基板11と同サイズ、同厚で平面度2μmの合成石英ガラス基板からなり、且つ、ウエットエッチングで形成された深さ10μmの凹部22を形成するものである。
尚、このSOGは、露光光KrFエキシマレーザ(248nm)に対し、屈折率が1. 50であったため、先に述べた(1)式より、位相を反転するのに必要な膜厚は248nmであり、このSOGの膜厚は約250nmであった。
実施例2の防塵装置付きフォトマスクを以下のようにして作製した。
図2を参照にして説明する。
実施例1の作製と同様、先ず、光学研磨された6インチ角、厚さ0. 25インチの合成石英ガラス基板上に、厚さ40nmの低反射クロム薄膜、厚さ80nmのクロム薄膜、厚さ40nmの低反射クロム薄膜の3層構造で遮光膜パターン1 2 が形成され、透明基板20との密着部分においてSOG13と遮光膜パターン12がエッチング除去されているフォトマスク10Aを洗浄し、乾燥して表面を清浄にした。
次いで、位相シフトマスク10Aと同ーサイズの光学研磨し、洗浄乾燥した平面度2μm合成石英ガラス基板上に、ポジ型i線フォトレジスト(東京応化工業( 株) 製THMR−iP1700)をスピンコート後ベークによりレジスト膜形成後、位相シフトマスク10Aの遮光膜パターン12とシフター13を含むパターン領域12Aを露光し、現像した後に、露出した透明基板20の基板部21をフッ酸によるウエットエッチングで10μm掘り込み、フォトレジストを剥離除去された透明基板20を洗浄し、乾燥して表面を清浄にした。
次いで、真空度133×10−3Pa(1×10−3Torr)に保たれている真空装置内で透明基板20を位相シフトマスク10Aの遮光膜パターン12面側に、位置合わせをし、接着剤を用いることなく重ね合わせた。
次いで、これを大気中に取り出すと、透明基板20と位相シフトマスク10Aの密着していない部分の空間の真空度が保たれており、大気圧によって位相シフトマスク10Aと透明基板20とが外気圧により押圧され、その重ね合せ部30が密着した状態で保持された。
このようにして、重ね合わせ部30にて透明基板20が位相シフトマスク10Aに密着した状態の、防塵装置付きフォトマスクが作製できた。
更に作製された防塵装置付きフォトマスクをそのままの状態で、KrFエキシマレーザを露光光とする露光に供したが、特に問題はなく、使用に耐えるものであった。
【0029】
(実施例3)
実施例1の防塵装置付きフォトマスク10を電子像検査装置内に静置し、装置内を排気して、真空にした後、検査装置内で防塵装置付きフォトマスクから防塵装置20を取り外し、電子線でフォトマスク10の短寸法検査を行なった。
終了後、検査装置からフォトマスク10を取り出す際に、透明基板20を重ね合わせてから大気に戻し、防塵装置付きフォトマスクとして検査装置から取り出した。
【0030】
(実施例4)
実施例1の防塵装置付きフォトマスク10を集束イオンビームにより欠陥修正する修正装置内に静置し、装置内を排気して真空にした後、修正装置内で防塵装置付きフォトマスクから防塵装置20を取り外した後に、デポジション及びエッチングのためのガス導入を行ない、イオン源からガリウムイオンを100nm以下のビームに集束し欠陥に選択的にイオンビームを照射して、フォトマスク1 0 の欠陥修正を行なった。
終了後、修正装置からフォトマスク10を取り出す際に、防塵装置となる透明基板20を重ね合わせてから大気に戻し、防塵装置付きフォトマスクとして取り出した。
【0031】
(実施例5)
実施例1の防塵装置付きフォトマスク10を防塵装置脱着のための真空装置内に静置し、装置内を排気して真空にした後、防塵装置付きフォトマスクから防塵装置20を取り外した後に、レーザ光により欠陥修正をする装置にフォトマスク10を入れ、レーザ光を照射して、フォトマスク10の欠陥修正を行なった。
終了後、修正装置からフォトマスク10を取り出し、防塵装置脱着のための真空装置内に入れ、防塵装置20を重ね合せてから大気に戻し、防塵装置付きフォトマスクとして取り出した。
【0032】
(実施例6)
実施例1の防塵装置付きフォトマスク10で、防塵装置となる透明基板がi線を透過するものを、i 線によるパターンの位置精度検査装置内に静置し、検査装置内で防塵装置付きフォトマスクから防塵装置を取り外すことなく、位置精度検査を行なった。
検査終了後、防塵装置付きフォトマスクを検査装置から取り出した。
【0033】
(実施例7)
実施例1の防塵装置付きフォトマスク10で、防塵装置となる透明基板が紫外線を通過するものを、
488nmのレーザ光による異物の欠陥修正装置内に静置し、
修正装置内て防塵装置付きフォトマスクから防塵装置を
取り外すこと無く、レーザ照射を行ない異物による欠陥をレーザ光で分解または移動させて欠陥を無害化し、修正を終了後、防塵装置付きフォトマスクを欠陥修正装置から取り出した。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、上記のように、近年、超LSIの集積度向上のため、より微細な線幅で集積回路を形成するリソグラフィ技術が求められてきており、露光光源の短波長化が進められている中、露光波長が短くなり、特に180nm以下の真空紫外領域における露光に対応できるフォトマスクおよび該フォトマスクを用いた露光方法の提供を可能とした。
同時に、このようなフォトマスクの検査方法、欠陥修正方法の提供を可能とした。
詳しくは、本発明の防塵装置付きフォトマスクは、波長150〜200nmの短波長光源であるArFエキシマレーザ(193nm)、Fレーザ(157nm)においても優れた光透過性を有し、かつ同波長域の紫外線に対しても耐久性が高く、さらに従来のペリクルのようにフレームを接着剤でフォトマスク上に固定する構造と異なるので、防塵装置付きフォトマスクを再度真空下に置くことにより、簡単に剥離することが可能である。
したがって、防塵装置を構成する透明基板(図1の20に相当)が塵埃等で汚染した場合には、透明基板を交換したり、あるいはフォトマスクと透明基板の双方を洗浄して再使用することが容易に可能になる。
さらに、本発明における防塵装置がフォトマスクの転写パターンに接触することがないので、防塵装置の脱着を繰り返し使用しても、摩擦や圧力によりパターン欠け等のあらたな欠陥の原因とならない。
請求項3の第1の露光方法に適用された場合には、防塵装置付きフォトマスクを使用して半導体用ウエーハに転写露光する際に、たとえ透明基板上に微小な塵族が付着しても、透明基板の厚さのために、露光時に塵埃の像はレジストを塗布した半導体用ウェーハ上には結像されず、転写されない。
また、請求項4の第2の露光方法を適用でき、即ち、露光光の利用効率を上げることをできるものとしている。
これにより露光時間を短縮し作業の生産性を上げることができ、また、高価な透明基板(図1の20に相当)を何度も再使用できるという効果も有する。
また、同時に、このような請求項3の第1の露光方法、請求項4の第2の露光方法に供されるフォトマスクの検査方法、修正方法の提供を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防塵装置付きフォトマスクの実施の形態例の第1の例の断面図である。
【図2】本発明の防塵装置付きフォトマスクの実施の形態例の第2の例の断面図である。
【図3】従来のペリクル付きフォトマスクを示した断面図である。
【符号の説明】
10 フォトマスク
10A 位相シフトマスク(単にフォトマスクとも言う)
11 フォトマスク基板
12 遮光膜パターン、12Aパターン領域
13 シフター層(単にシフターとも言う)
20 透明基板
21 基板部
22 凹部
30 重ね合せ部
40 間隙
40A 間隙領域
60 外気
110 フォトマスク
120 ペリクル
120a ペリクルの内部
121 有機膜(ペリクル膜とも言う)
122 フレーム

Claims (9)

  1. フォトマスクのパターン面と紫外線を通過し、防塵装置となる透明基板との間に、透明基板の面に設けられた凹部により、フォトマスクのパターン領域を含み該パターン領域より大サイズに渡る領域に間隙を設け、且つ、透明基板の凹部の外側において、フォトマスクと透明基板とを、重ね合せ、前記間隙の空気を排除することにより、フォトマスクと透明基板とが外気圧により押圧され、その重ね合せ部が密着した状態で保持されるようにして、透明基板を防塵装置として配設していることを特徴とする防塵装置付きフォトマスク。
  2. 請求項1において、透明基板の前記凹部は、ウエットエッチング方式もしくはドライエッチング方式またはそれらの方式の併用により、掘り込み加工されたものであることを特徴とする防塵装置付きフォトマスク。
  3. 請求項1ないし2の防塵装置付きフォトマスクを用い、防塵装置として配設している透明基板を付けた状態で、露光を行うことを特徴とする露光方法。
  4. 請求項1ないし2の防塵装置付きフォトマスクを用い、真空系である露光装置の中で防塵装置として配設している透明基板を取り外して露光し、露光終了後、再度、前記透明基板を防塵装置として取り付けた状態で、露光装置から防塵装置付きフォトマスクを取り出すことを特徴とする露光方法。
  5. 請求項1ないし2の防塵装置付きフォトマスクを用い、電子線、イオンビーム、X線等による検査を行なう場合、検査装置の中の真空チャンバ内において防塵装置として配設している透明基板を取り外して検査し、検査終了後、再度、前記透明基板を防塵装置として取り付けた状態で、検査装置から防塵装置付きフォトマスクを取り出すことを特徴とする検査方法。
  6. 請求項1ないし2の防塵装置付きフォトマスクで、且つ、検査光が防塵装置としての透明基板を通過するものを用い、防塵装置として配設している透明基板を付けた状態で、検査を行うことを特徴とする検査方法。
  7. 請求項1ないし2の防塵装置付きフォトマスクを用い、集束イオンビームによる欠陥修正を行なう場合、修正装置の中の真空チャンバ内において防塵装置として配設している透明基板を取り外して修正し、修正終了後、再度、前記透明基板を防塵装置として取り付けた状態で、修正装置から防塵装置付きフォトマスクを取り出すことを特徴とする修正方法。
  8. 請求項1ないし2の防塵装置付きフォトマスクを用い、レーザ光による欠陥修正を行なう場合、修正装置外の真空チャンバ内において防塵装置として配設している透明基板を取り外したフォトマスクを、修正装置内に入れて修正し、修正終了後、再度、前記透明基板を、前記あるいは別の修正装置外の真空チャンバ内において、再度、前記透明基板を防塵装置として取り付けた状態で、修正装置から防塵装置付きフォトマスクを取り出すことを特徴とする修正方法。
  9. 請求項1ないし2の防塵装置付きフォトマスクで、且つ欠陥修正用のレーザ光が防塵装置としての透明基板を通過するものを用い、防塵装置として配設している透明基板を付けた状態で、修正を行うことを特徴とする修正方法。
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