JP2004218631A - プレッシャバルブ付きラジエータキャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プレッシャバルブ7の最大直径をリテーナ5のそれ以下とし、プレッシャバルブ7をリテーナ5内で上下動自在に支持する。そしてリテーナ5と板バネ4との間にフィラネックシール体9を配置し、フィラネックシール体9の下面側から断面T字状に環状の筒状部9bを突設させる。そしてその筒状部9bとフィラネック2の内面との間を圧接状態にすると共に、フィラネック2の上端面21とフィラネックシール体9のフランジ部9aとを圧接するように構成する。
【選択図】 図2
Description
そしてその外筒の環状凸部とフィラネック内面との間を圧接状態にしてシールを行うと共に、外筒上端のフランジ部をフィラネックの上端面に圧接することにより二重シール構造を形成したものである。
さらに、リングバネを使用しているため耐久性に乏しい欠点がある。
そこで、本発明は、製造し易く且つ組立性が良く信頼性の高い二重シール構造のプレッシャバルブ付きラジエータキャップを提供することを課題とする。
フィラネック(2) の上端開口に係脱自在に係止されるキャップ本体(3) と、
キャップ本体(3) の下面に取付けられ、そのキャップの平面方向に延在された平面外周が円形の板バネ(4) と、
その板バネ(4) の軸線方向外側に位置して、外直径がその板バネ(4) の外直径より小に形成されると共に、逆向きの鍋形に形成されその中心が前記キャップ本体(3) に支持されたリテーナ(5) と、
そのリテーナ(5) の内周面に外周が上下動自在に案内され且つ、そのリテーナ(5) の鍋底との間にスプリング(6) を介して下方に付勢され、その最大直径が実質的にリテーナ(5) 外周直径以下に形成されて、フィラネック(2) の下端の弁座(31)に接離自在に着座されるプレッシャバルブ(7) と、
前記リテーナ(5) の前記鍋底と前記板バネ(4) との間に挟持され、半径方向外方が前記リテーナ(5) の外周より充分外方へ突出するフランジ部(9a)を有し且つ、そのリテーナ(5) の外周を被嵌する筒状部(9b)が前記フランジ部(9a)と一体に形成されたフィラネックシール体(9) と、を具備し、
フィラネックシール体(9) の前記筒状部(9b)の最大直径が、前記フィラネック(2) の内直径より僅かに大に形成され、
キャップ本体(3) をフィラネック(2) の開口に確実に係止被着させる完全係止状態にしたとき、
フィラネック(2) の上端面(21)が前記フィラネックシール体(9) の前記フランジ部(9a)に圧接すると共に、フィラネック(2) の内周面が前記筒状部(9b)の外周に圧接するように構成され且つ、前記リテーナ(5) が、フィラネックシール体(9) の前記筒状部(9b)の内周に接するように構成され、
キャップ本体(3) をフィラネック(2) の開口に不完全係止状態にしたとき、
フィラネック(2) の内周面と前記筒状部(9b)の外周との接触部が、そのシール性を保つ状態にあることを特徴とするプレッシャバルブ付きラジエータキャップである。
前記キャップ本体(3) をフィラネック(2) に係止させたとき、フィラネック(2) の上端面(21)が前記フィラネックシール体(9) の前記フランジ部(9a)に圧接すると共に、その圧接部から下方に離間した位置で、フィラネック(2) の内周面が前記筒状部(9b)の外周に圧接するように構成され、
前記不完全係止状態でも、そのフィラネック(2) の内周面と前記筒状部(9b)の外周とが圧接状態を保持するように構成したプレッシャバルブ付きラジエータキャップである。
請求項3に記載の本発明は、請求項2において、
フィラネック(2) の上端より下方に離間した位置で、前記筒状部(9b)とそのフィラネック(2) の内周面との何れか一方に環状凸部が形成され、その環状凸部を介して筒状部(9b)の外面とフィラネック(2) の内面とが圧接するように形成されたプレッシャバルブ付きラジエータキャップである。
前記フィラネックシール体(9) の筒状部(9b)の外周面にシール用環状凸部(20)が突設されると共に、そのシール用環状凸部(20)に整合する軸線方向高さ位置で、筒状部(9b)の内周面に環状凹部(20a) が形成されたプレッシャバルブ付きラジエータキャップである。
請求項5に記載の本発明は、請求項3において、
前記フィラネックシール体(9) の筒状部(9b)の外周面に、軸線方向に互いに離間して、複数のシール用環状凸部(20)が突設されたプレッシャバルブ付きラジエータキャップである。
しかも、そのフィラネックシール体9はリテーナ5の外周に接し、筒状部9bを位置決めする。そして、フィラネック2と筒状部9bとの圧接時に生じる筒状部9bの反力を確実に保持し、両者間のシール性を保持できる。
このようにすることにより、さらに確実にキャップの緩みに伴う蒸気漏れ等を防ぐことができる。
上記構成において、フィラネックシール体9の筒状部9bとフィラネック2の内周面との何れか一方に環状凸部を形成させ、その環状凸部を介して筒状部9bとフィラネック2の内面とを圧接するように構成することができる。
このように構成することにより、キャップの着脱が容易で且つフィラネック2の内周面とフィラネックシール体9の筒状部9bとのシールを確実に行うことができる。
このように構成することにより、キャップの着脱時にシール用環状凸部20が容易に変形し、キャップをフィラネックに容易に装着することができる。
上記構成において、フィラネックシール体9の筒状部9bの外周面に、軸線方向に互いに離間して、複数のシール用環状凸部20を突設させることができる。
この場合には、より小さなシール用環状凸部20を夫々形成することができ、それによりキャップの着脱時にシール用環状凸部20の変形を容易にして、その装着性を良くすると共に、キャップとフィラネックとのシールを確実に行うことができる。
図1は本発明のプレッシャバルブ付きラジエータキャップであって、図3のI−I線上における縦断面図である。また、図2はそのキャップをフィラネック2に完全に被着した状態を示す縦断面図である。さらに図3は本キャップが被着されるフィラネック2の一例を示す斜視略図である。
このラジエータキャップは、図2に示す如くフィラネック2の開口に着脱自在に被着されるものであり、そのキャップ本体3は外周縁が下方に立ち下げされ、その立ち下げの下縁の一部に一対の爪部11が折り曲げ形成されている。この爪部11は、後述するフィラネック2のカム用フランジ23a下面のカム面23に係脱自在に係止されるものである。
このリテーナ5は、その板バネ4の軸線方向外側に位置して、外直径がその板バネ4の外直径より小に形成されると共に、逆向きの鍋形に形成されその中心が前記キャップ本体に支持されている。また、そのリテーナ(5) の最大直径が実質的にプレッシャバルブ7の最大直径以上に形成されている。
このフィラネックシール体9は円板状に形成された部分と、その外周近傍から下方に円筒状に突設された筒状部9b部分とが一体に形成されている。円板状部分の外周縁は、筒状部9bよりも半径方向外方に充分突出されてフランジ部9aを構成する。筒状部9bの外周には、図4に示す如くシール用環状凸部20がフランジ部9aから離れた位置に突設されている。
なお、このキャップをフィラネック2に被嵌するときには、キャップ本体3の爪部11が図3におけるカム用フランジ23aの存在しない切欠き部25から挿入され、次いでキャップ本体3を回転させることにより爪部11がカム面23を移動し、その爪部11をストッパ部24に止着させる。このようにすることにより、本発明のキャップは完全にフィラネック2に係止被着される。このとき、フィラネック2の上端面21はフィラネックシール体9のフランジ部9aを押し上げ板バネ4を変形させ、その上端面21とフランジ部9aとの間を圧接状態にする。それと共に、フィラネック2の内周面とフィラネックシール体9の筒状部9bとが図4の如く、シール用環状凸部20において圧接する。
なお、この例でもキャップ本体3の係止状態が不完全なときには、図6の如く、フィラネック2の上端面21とフィラネックシール体9のフランジ部9aとの接触は不完全である。しかしながら、フィラネック2のシール用内環状凸部22と筒状部9bとは圧接状態にあり、弁のシールを完全に行うことができる。
この例が図1と異なる点は、フィラネックシール体9の筒状部9bの内面に環状凹部20aを設けたことである。この環状凹部20aは、筒状部9bの外面側のシール用環状凸部20の軸方向高さに整合する位置に形成され、その凸部と凹部とによって筒状部9bの一部の断面が波形に曲折されたものである。なお、このフィラネックシール体9の圧接するフィラネック2の内周面は、図2のそれと同一である。
図7の例のように、シール用環状凸部20に整合する位置の内面側に環状凹部20aを設けることにより、キャップをフィラネックに装着する際の装着抵抗を減少させ、装着性を良好に行うことができる。
なお、実験によれば、フィラネックシール体9の筒状部9bの直径が30mm程度のものにおいては、環状凹部20aの断面における半径R2 は 0.4mm程度で、シール用環状凸部20の断面における突出半径R1 は 0.6mm程度で充分である。このときのシール用環状凸部20の突出量tは 0.2mm程度である。これらにより、ラジエータキャップの装着性を良好とすると共に、フィラネックとのシール性を充分に確保し得る。
この実施の形態が図1のそれと異なる点は、シール用環状凸部20が複数突出すると共に、夫々のシール用環状凸部20の断面における突出半径および突出幅が図1の例よりも著しく小さく形成されていることである。
即ち、この例は、図1のシール用環状凸部20の断面における突出半径R1 の1/3程度の突出半径R1 を有すると共に、その断面における上下方向の幅も著しく小さく形成されている。なお、突出量tは図1のそれと同一程度とすることができる。この例においても、キャップをフィラネックに装着する際、夫々小さなシール用環状凸部20が容易に変形し、装着時の抵抗を減少させ、装着性を良くし得る。しかも、複数のシール用環状凸部20によって良好なシール性を保ち得る。
この例は、キャップをフィラネックに装着する際の装着性をさらに良好にしたものである。
2 フィラネック
3 キャップ本体
4 板バネ
5 リテーナ
6 スプリング
7 プレッシャバルブ
9 フィラネックシール体
9a フランジ部
9b 筒状部
10 皿状金具
12 係止用環状凸部
13 環状ストッパ
14 ステム
15 抜け止め
16 負圧バルブ
17 連通孔
18 バルブシール
19 バルブシール
20 シール用環状凸部
20a 環状凹部
22 シール用内環状凸部
23 カム面
23a カム用フランジ
24 ストッパ部
25 切欠き部
26 パイプ
27 タンク本体
28 チューブプレート
29 チューブ
30 フィン
31 弁座
32 ラジエータキャップ
R1 突出半径
R2 半径
t 突出量
Claims (5)
- ラジエータタンク(1) のフィラネック(2) の開口に着脱自在に被着されるプレッシャバルブ付きラジエータキャップにおいて、
フィラネック(2) の上端開口に係脱自在に係止されるキャップ本体(3) と、
キャップ本体(3) の下面に取付けられ、そのキャップの平面方向に延在された平面外周が円形の板バネ(4) と、
その板バネ(4) の軸線方向外側に位置して、外直径がその板バネ(4) の外直径より小に形成されると共に、逆向きの鍋形に形成されその中心が前記キャップ本体(3) に支持されたリテーナ(5) と、
そのリテーナ(5) の内周面に外周が上下動自在に案内され且つ、そのリテーナ(5) の鍋底との間にスプリング(6) を介して下方に付勢され、その最大直径が実質的にリテーナ(5) 外周直径以下に形成されて、フィラネック(2) の下端の弁座(31)に接離自在に着座されるプレッシャバルブ(7) と、
前記リテーナ(5) の前記鍋底と前記板バネ(4) との間に挟持され、半径方向外方が前記リテーナ(5) の外周より充分外方へ突出するフランジ部(9a)を有し且つ、そのリテーナ(5) の外周を被嵌する筒状部(9b)が前記フランジ部(9a)と一体に形成されたフィラネックシール体(9) と、を具備し、
フィラネックシール体(9) の前記筒状部(9b)の最大直径が、前記フィラネック(2) の内直径より僅かに大に形成され、
キャップ本体(3) をフィラネック(2) の開口に確実に係止被着させる完全係止状態にしたとき、
フィラネック(2) の上端面(21)が前記フィラネックシール体(9) の前記フランジ部(9a)に圧接すると共に、フィラネック(2) の内周面が前記筒状部(9b)の外周に圧接するように構成され且つ、前記リテーナ(5) が、フィラネックシール体(9) の前記筒状部(9b)の内周に接するように構成され、
キャップ本体(3) をフィラネック(2) の開口に不完全係止状態にしたとき、
フィラネック(2) の内周面と前記筒状部(9b)の外周との接触部が、そのシール性を保つ状態にあることを特徴とするプレッシャバルブ付きラジエータキャップ。 - 請求項1において、
前記キャップ本体(3) をフィラネック(2) に係止させたとき、フィラネック(2) の上端面(21)が前記フィラネックシール体(9) の前記フランジ部(9a)に圧接すると共に、その圧接部から下方に離間した位置で、フィラネック(2) の内周面が前記筒状部(9b)の外周に圧接するように構成され、
前記不完全係止状態でも、そのフィラネック(2) の内周面と前記筒状部(9b)の外周とが圧接状態を保持するように構成したプレッシャバルブ付きラジエータキャップ。 - 請求項2において、
フィラネック(2) の上端より下方に離間した位置で、前記筒状部(9b)とそのフィラネック(2) の内周面との何れか一方に環状凸部が形成され、その環状凸部を介して筒状部(9b)の外面とフィラネック(2) の内面とが圧接するように形成されたプレッシャバルブ付きラジエータキャップ。 - 請求項3において、
前記フィラネックシール体(9) の筒状部(9b)の外周面にシール用環状凸部(20)が突設されると共に、そのシール用環状凸部(20)に整合する軸線方向高さ位置で、筒状部(9b)の内周面に環状凹部(20a) が形成されたプレッシャバルブ付きラジエータキャップ。 - 請求項3において、
前記フィラネックシール体(9) の筒状部(9b)の外周面に、軸線方向に互いに離間して、複数のシール用環状凸部(20)が突設されたプレッシャバルブ付きラジエータキャップ。
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