JP2004216364A - 金属片収集装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 騒音を発することなく、かつ、簡便な方法で金属片を回収・清掃することができる金属片収集装置を提供する。
【解決手段】 筐体40のキャビティ41に硬磁性体の磁石10を含んだ筒体20が回転移動可能なように取り付けられ、キャビティ42に軟磁性体30が取り付けられている。筒体20にはつまみ22が設けられている。(A)のように磁石10の磁極(例えばS極)が軟磁性体30に正対する位置とすると軟磁性体30が磁化され金属片吸着部31に磁力が現れ、金属片200が吸着する。次に、(B)のようにつまみ22を回して磁石10の磁極を回転させて軟磁性体30に対向しない位置におくと軟磁性体30の磁力が弱まり金属片200が落下する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、金属片を収集する金属片収集装置に関する。
金属片を収集、分別するニーズは従来からある。例えば、オフィスや学校などでは書類整理や書類留めの目的で金属クリップやステープラーの針などの金属片が利用される。これら使用された金属クリップやステープラー針が不要となり書類から取り外れ、ステープラー針くずなどが発生することがしばしばある。これら小型金属片はデスクの上や、デスク周りの床の上などに散乱する場合があり、これら金属片を回収して清掃する必要がある。
散乱した金属片を手で拾い集める場合、以下の問題が生じる。
第1に細かい金属片を拾い上げにくいという問題がある。ステープラー針くずやクリップなどは小さく拾い上げにくい。
第2に指を傷つける恐れがある。金属片を拾い上げる場合、金属片の先端で指を傷つけるおそれがある。
第3に手を汚してしまうおそれがある。金属片を手で拾い集める場合には手が汚れることが多い。
そこで、従来技術において、手を使わずにこれら金属片の回収・清掃手段として概ね以下のものが知られている。
第1の手段はバキューム式の掃除機を用いる手段である。この方式はオフィス内などで、金属片に限らず、ゴミくず一般を回収・清掃する手段として広く利用される。なお、卓上用途に小型のバキューム式の掃除機を用いる場合もある。
第2の手段は磁石により金属片を吸着する手段である。金属片を磁石で吸着して収集する方法は古くから知られている。ステープラーなどに磁石を組み合わせ、除去したステープラー針くずを磁石に吸着せしめるものを開示した発明もある(特許文献1、特許文献2参照)。
特開2001−170873号公報(0012段、図5−図6) 特開2001−322071号公報(0011−0012段、図1−図9)
上記のバキューム式の掃除機を用いる手段では以下の問題を有している。
第1に小さな金属片がうまく吸引できない場合がある。
第2に騒音が発生するという問題がある。オフィスや学校の環境は静寂な方が良く、バキューム式の掃除機の吸引音は耳障りであり仕事の支障となる場合がある。
第3に電源を確保しなければならない。コードで電源と接続するタイプでは電源コンセントを用意し、コンセントにつなぐプラグコードを用いる必要があり煩わしい。コードレスで充電するタイプでは充電しなければならないという煩わしさがある。
第4にモータ内蔵となれば、装置が重く筐体が大きくなるという問題がある。
上記の磁石による金属片吸着手段では以下の問題を有している。
金属片を磁石に直接吸着するので、磁石に吸着した金属片を最終的には手で除去する必要があり、上記の手で拾い集める場合に列挙した問題と同様の問題が発生する。磁石によって吸着したステープラー針などの金属片は磁石に強く吸着しており、金属片を磁石から剥離するのは大変であり、金属片を指で強く掴まねばならず、金属片の先端で指を傷つけるおそれがある。特に爪を長めにしている場合や付け爪の場合は細かい金属片を取り出しにくい。なお、上記特開2001−322071号公報の発明によれば、複雑な構造の上、ステープラー針くずをゴミ箱などに廃棄するために装置を分解する必要があり、やはり、最終的には磁石からステープラー針を手で除去する必要がある。
そこで、本発明は、騒音を発することなく、かつ、金属片を直接手で触れることなく、簡便な方法で金属片の吸着と剥離を制御して金属片を回収・清掃することができる金属片収集装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の金属片収集装置は、筐体と、前記筐体に取り付けられ、金属片を吸着する部分となる軟磁性体と、前記筐体内で、その磁気方向軸が前記軟磁性体と交わる面内で回転移動するように回転可能に取り付けられた硬磁性体の磁石とを備え、前記磁石の回転によって前記軟磁性体を貫く前記磁石の磁気方向軸の角度を制御し、前記軟磁性体への金属片の吸着と剥離を制御することを特徴とする。
上記構成により、磁石を回転してその磁極(例えばS極)を軟磁性体に正対させれば、磁気方向軸が軟磁性体を直交する形で磁石の磁力線が軟磁性体を貫くので軟磁性体の磁力が強まる。磁石を回転させて磁気方向軸を軟磁性体と平行にすると軟磁性体を貫く磁力線の数が少なくなるので軟磁性体の磁力が弱まる。軟磁性体の磁力の強弱の調整を簡単な構造で実現し、金属片に触れることなく、クリップやステープラー針などの金属片の吸着・収集と、当該金属片の剥離・廃棄を自由に行なうことができる。
本発明の第2の金属片収集装置は、筐体と、前記筐体に取り付けられ、金属片を吸着する部分となる軟磁性体と、前記筐体内で移動可能なように取り付けられた硬磁性体の磁石とを備え、前記磁石の移動によって前記磁石の前記軟磁性体への接近および離反を制御し、前記軟磁性体への金属片の吸着と剥離を制御することを特徴とする。
上記構成により、磁石を移動して磁石の磁極を軟磁性体に接近させれば軟磁性体を貫く磁束線が多くなるので軟磁性体の磁力が強まり、逆に、磁石を移動して磁石の磁極を軟磁性体から遠ざければ軟磁性体を貫く磁束線の数が少なくなるので軟磁性体の磁力が弱まる。軟磁性体の磁力の強弱の調整を簡単な構造で実現し、金属片に触れることなく、クリップやステープラー針などの金属片の吸着・収集と、当該金属片の剥離・廃棄を自由に行なうことができる。
上記本発明の第2の金属片収集装置において、前記磁石の移動が少なくとも、前記磁石の磁気方向軸と略直角方向の往復移動である第1の往復移動と、前記磁石の磁気方向軸と略平行方向の往復移動である第2の往復移動を持ち、前記第1の往復移動と前記第2の往復移動の組み合わせにより前記磁石の前記軟磁性体への接近と離反を制御する。
上記構成により、磁石の移動として、一つの往復方向だけでなく、直交する他の往復移動も組み合わせることにより、軟磁性体を貫く磁束線の数の変化を大きくして軟磁性体の磁力の制御を行なうことができる。
本発明の金属片収集装置によれば、磁石の磁気方向軸が移動するように磁石を回転させることにより、軟磁性体の磁力増減の調整を行なうことができ、軟磁性体への金属片の吸着と剥離を自在に行なうことができる。特に騒音もなく電源も必要ではない。
本発明の金属片収集装置によれば、磁石を筐体内で移動させ、軟磁性体の磁力増減の調整を簡単に行なうことができ、金属片の吸着と剥離を自在に行なうことができる。この軟磁性体の磁力増減の調整は、簡単な構成で実現でき、特に騒音もなく電源も必要ではない。
以下、図面を参照しつつ、本発明の金属片収集装置の実施例を説明する。ただし、本発明は以下の具体例に限定されるものではない。
実施例1にかかる本発明の第1の金属片収集装置を示す。
実施例1の金属片収集装置は、本発明の第1の金属片収集装置の一例であって、筐体と、前記筐体に取り付けられ、金属片を吸着する部分となる軟磁性体と、前記筐体内で、その磁気方向軸が前記軟磁性体と交わる面内で回転移動するように回転可能に取り付けられた硬磁性体の磁石とを備え、前記磁石の回転によって前記軟磁性体を貫く前記磁石の磁気方向軸の角度を制御し、前記軟磁性体への金属片の吸着と剥離を制御することを特徴とするものである。
図1は、本発明の実施例1の金属片収集装置の構成部品を模式的に説明する図である。
図1(A)は硬磁性体の磁石10の例を示している。例えば、いわゆる永久磁石であれば良く、特にその組成や種類については限定されない。例えば、KS鋼、MK鋼、OP系、アルニコ系、フェライト系、サマリウム−コバルト系、ネオジウム−鉄−ホウ素系などの永久磁石である。磁石10の形状は限定されず、円柱形、リング形、四角柱、馬蹄形など多様な形状があり得る。ここでは四角柱のものが一例として用いられている。この例では、磁石10の磁気方向軸は図示の状態で上下方向となっている。
ここで、磁石の磁気方向軸とは、磁石の仕様において磁極が強く顕在している面に対する垂直方向を磁気方向とし、その方向を示す軸をいう。
図1(B)は筒体20の例を示している。筒体20は磁石10を回転可能とする働きをする。筒体20は筒部21とつまみ22を備えている。筒部21は内部が空洞になっており、当該空洞内には磁石10が取り付けられる。後述するように、筒体20の筒部21は筐体40のキャビティ41に入れられ、つまみ22を回すことにより筒部21がキャビティ41内で回転することにより内部の磁石10が回転し、磁石の磁気方向軸が軟磁性体30と交わる面内で回転移動する仕組みとなっている。
図1(C)は軟磁性体30の例を示している。ステープラー針くずやクリップなどの金属片を吸着する部分であり、例えば、鉄、ニッケルやそれらの合金を材料とするもので磁界中で磁性を帯び、磁界の影響が小さくなると磁性が消去されるものである。図1(C)の例では形状は平板状のものとなっている。軟磁性体30の一端が金属片の吸着部分となる金属片吸着部31であり、他端が磁石10の磁力線を受けるレシーバ32である。なお、軟磁性体30の形状は円柱形など多様な形状が可能である。後述するように軟磁性体30は筐体40のキャビティ42に埋め込まれる。
図1(D)は筐体40の例を示している。例えば、プラスチックなどの非金属材料、アルミニウムなどの金属材料などで形成されている。筐体40の内部には後述する磁石10が回転移動する空間となるキャビティ41と、軟磁性体30を埋め込むキャビティ42が設けられている。図1(D)の例ではキャビティ41とキャビティ42は一部でつながっている構造となっている。なお、図1(D)の筐体40の形状、キャビティ41、42の形状は一例であり、図1(D)の形状には限定されない。
図2は、図1(A)〜図1(D)に示した各構成部品を組み上げた金属片収集装置100の例を示したものである。
筒部21に磁石10を取り付け、筒部21をキャビティ41に収め、筒体20を筐体40に取り付ける。つまみ22は筐体40の外部に出ており、このつまみ22を回転させることにより筒体20全体が筐体40のキャビティ41内で回転することとなる。
軟磁性体30は筐体40のキャビティ42に埋め込まれて取り付けられている。この例では軟磁性体30の一端である金属片吸着部31は筐体40の外表面に出ている。軟磁性体30の他端であるレシーバ32は筒部21内の磁石10の下部に位置し、磁石の磁力線を直接受ける役割をする。
図3は、磁石10が筐体40内で回転し、その磁気方向軸が軟磁性体30と交わる面内で回転移動する様子および金属片を吸着する様子を示す図である。
図3(A)の状態は、磁石10の磁極(例えばS極)が軟磁性体30のレシーバ32と正対する位置となっている。この状態では磁石10の磁気方向(図3(A)では上下方向)を示す磁気方向軸が、軟磁性体30を直交するように貫くので、軟磁性体30を貫く磁力線の数がもっとも多い状態となる。軟磁性体30を貫く磁力線により軟磁性体30が磁化され、金属片吸着部31にS極の磁性が強く顕現することとなる。
本発明の金属片収集装置100は、この状態において、軟磁性体30の金属片吸着部31を用いて、ステープラー針くずやクリップなどの金属片200に近づけ、それら金属片を吸着して収集する。
利用者は、図3(A)の状態から、つまみ22を回して筒体20を筐体40のキャビティ41内で徐々に回転させて行く。筒体20の回転に伴い、筒部21内の磁石10も回転して行く。ここで、磁石10の磁気方向軸は図3(A)の紙面に対して垂直な面内で回転移動することとなる。当該垂直面内における回転移動において磁力線が軟磁性体30と交わる角度が変わってゆく。
図3(B)は図3(A)の状態から筒体20が紙面裏側に90度回った状態を示している。図中、紙面表面方向に磁石10のS極が向いており、紙面裏面方向にN極が向いている。この状態において、軟磁性体30を貫く磁力線の数は極めて少なくなる。そのため、軟磁性体30の磁力は極めて弱まり、ステープラー針くずやクリップなどの小さな金属片200であっても吸着できずに剥離して落下することとなる。
なお、この状態において、金属片200にわずかな残留磁気が残り、金属片吸着部31からすべての金属片が完全には剥離しない場合があり得る。ここで、さらに磁石10を回し込むことにより磁石10の反対の磁極(ここではN極)の影響が軟磁性体30に及び始めたとき、金属片200の残留磁気と磁石10の反対磁極(N極)との間に一時的に反発力が生じ、小さなステープラー針くずやクリップの金属片200も軟磁性体30から完全に剥離することとなる
図3(C)は図3(B)の状態から筒体20がさらに紙面裏側に90度回った状態を示している。図3(A)の状態からは180度回っており、磁極が反転し、軟磁性体の金属片吸着部31にはN極が顕在している。本発明の金属片収集装置100は、この状態において、図3(A)と同様、軟磁性体30の金属片吸着部31を用いて、ステープラー針くずやクリップなど磁石により吸着される小さい金属片200を収集することができる。
以上、本発明の第1の金属片収集装置100は、磁石10の回転によって軟磁性体30を貫く磁気方向軸の角度を制御し、軟磁性体30を貫く磁力線の数を変化させ、軟磁性体30への金属片200の吸着と剥離を制御する。
本発明の実施例2にかかる金属片収集装置を示す。実施例2の金属片収集装置100aは第1の金属片収集装置の他の構成例であり、実施例1に示した金属片収集装置100の変形例である。
図4は、本発明の実施例2の金属片収集装置の構成部品を模式的に説明する図である。
磁石10aと、軟磁性体30aは、図1に示した実施例1のものと同様で良い。
筒体20aは、図1に示した実施例1のものと比べ、筒部21aが図1の筒部21より短くなっており、また、つまみ22aが図1のつまみ22よりその径が小さくなっている。筒部21aの内部の空洞に磁石10aが取り付けられる点は実施例1と同様である。
筐体40aは、図1に示した実施例1のものと比べ、キャビティ42aは図1のキャビティ42と同様であるが、キャビティ41aは筒部21aに合わせて図1のキャビティ41より短くなっており、つまみ22aに対応する位置に、切れ目43aが設けられている。また、利用者が握るクリップとなるグリップ部分44aが設けられている。後述するように利用者はこのグリップ部分44aを握りつつ、切れ目43aから突出するつまみ22aを親指などで回転させて筒体20a全体を回転させる仕組みとなっている。
図5は、図4(A)〜図4(D)に示した各構成部品を組み上げた金属片収集装置100aの例を示したものである。
磁石10aが取り付けられている筒部21aが筐体40aのキャビティ41aに挿入されることにより、筒体20aが筐体40aに取り付けられる。なお、挿入する手段は特に限定されない。例えば、当初左右に分割されていた筐体40aに対して筒体20aを中に入れ込んでから筐体40aを合体させて図5の状態とする。
つまみ22aはその上部が筐体40aの切れ目43aから外部に出ている。利用者はグリップ部分44aを握りつつこのつまみ22aを回転させることにより筒体20a全体が筐体40aのキャビティ41a内で回転することとなる。
軟磁性体30aは筐体40aのキャビティ42aに埋め込まれて取り付けられている。この例では軟磁性体30aの金属片吸着部31aは筐体40aの外表面に出ている。軟磁性体30aのレシーバ32aは筒部21a内に取り付けられている磁石10aの下部に位置している。
図6は、磁石10aが筐体40a内で回転し、その磁気方向軸が軟磁性体30aと交わる面内で回転移動する様子を示す図であるが、金属片200aの吸着と剥離の原理は、実施例1の図3と同様であり、ここでは説明を省略する。
実施例2にかかる本発明の第1の金属片収集装置100aは、上記に説明したように、磁石10aの回転によって軟磁性体30aを貫く磁気方向軸の角度を制御し、軟磁性体30aを貫く磁力線の数を変化させ、軟磁性体30aへの金属片200aの吸着と剥離を制御する。
実施例3にかかる本発明の第2の金属片収集装置の構成例を示す。
実施例3の金属片収集装置は、本発明の第2の金属片収集装置の一例であって、筐体と、前記筐体に取り付けられ、金属片を吸着する部分となる軟磁性体と、前記筐体内で移動可能なように取り付けられた硬磁性体の磁石とを備え、前記磁石の移動によって前記磁石の前記軟磁性体への接近および離反を制御し、前記軟磁性体への金属片の吸着と剥離を制御することを特徴とするものである。
実施例3の金属片収集装置100bの各構成部品は、実施例1の図1に示した各構成部品と同様で良く、図示および説明を省略する。
図7は、各構成部品を組み上げて金属片収集装置100bとした様子を示す図である。実施例1の図2と同様のものとなっている。図7の状態では磁石10bは磁気方向軸が上下方向となっており、磁極(例えばS極)が軟磁性体30bに正対している。
実施例3では、磁石10bを筐体40内で回転させるのではなく、つまみ22を前後(正面方向または背面方向、紙面上では左右方向)に押したり引いたりすることにより筒体20bを前後(正面方向または背面方向)に移動させるものである。図8は、その様子を模式的に示す図である。
図8(A)は、つまみ22bを正面方向に押し込んで筒体20bを軟磁性体30bに接近させたときの様子を示す図である。磁石10bの磁極(例えば、S極)が軟磁性体30bのレシーバ32bと正対する位置となっている。この状態では磁石10bの磁気方向軸が軟磁性体30bを直交するように貫くので、軟磁性体30bを貫く磁力線数がもっとも多い状態となる。軟磁性体30bを貫く磁力線により軟磁性体30bが磁化され、金属片吸着部31bにS極の磁性が強く顕現することとなる。
本発明の金属片収集装置100bは、この状態において、軟磁性体30bの金属片吸着部31bを用いて、ステープラー針くずやクリップなど磁石により吸着される小さい金属片200bを吸着して収集する。
利用者は、図8(A)の状態から、つまみ22bを引いて筒体20bを筐体40bのキャビティ41内で移動させて行く。筒体20bの移動に伴い、筒部21b内の磁石10bも移動して行く。
図8(B)は図8(A)の状態から筒体20bが移動して磁石10bが軟磁性体30bと正対する位置から十分にずれた状態を示している。この状態において、軟磁性体30bを貫く磁力線の数は少なくなる。そのため、軟磁性体30bの磁力は弱まり、ステープラー針くずやクリップなどの小さな金属片200bも吸着できずに剥離して落下することとなる。
上記のように、実施例3の金属片収集装置100bは、磁石10bの筐体40b内での移動によって磁石10bの軟磁性体30bへの接近および離反を制御し、軟磁性体30bを貫く磁石10bの磁力線の数を変化させ、軟磁性体30bへの金属片200bの吸着と剥離を制御する。
実施例4にかかる本発明の第2の金属片収集装置の構成例を示す。
実施例4の金属片収集装置は、実施例3に示した本発明の第2の金属片収集装置の変形例であって、本発明の第2の金属片収集装置において、前記磁石の移動が少なくとも、前記磁石の磁気方向軸と略直角方向の往復移動である第1の往復移動と、前記磁石の磁気方向軸と略平行方向の往復移動である第2の往復移動を持ち、前記第1の往復移動と前記第2の往復移動により前記磁石の前記軟磁性体への接近と離反を制御するものである。
図9は、実施例4の金属片収集装置の構成部品を模式的に説明する図である。
磁石10cと、軟磁性体30cは、図1に示した実施例1のものと同様で良い。
筒体20cは、図1に示した実施例1のものと比べ、筒部21cが図1の筒部21より短くなっており、また、つまみ22cが図1のつまみ22とは異なり、側面に設けられ、レバーのような突起となっている。筒部21cの内部の空洞に磁石10cが取り付けられる点は実施例1と同様である。
筐体40cは、図1に示した実施例1のものと比べ、キャビティ42cは図1のキャビティ42と同様である。キャビティ41cは図1のキャビティ41と同様であるがその長さは筒部21cの長さに合わせて調整することができる。なお、この実施例4の構成例の場合、キャビティ41cは筒体20cが前後方向の移動である第1の往復移動するための空洞として用いられる。
キャビティ45cはキャビティ41cの一部とつながっており、筒体20cが第1の往復移動の後、上下方向の移動である第2の往復移動を行なうための空洞として用いられる。第2の往復移動距離を確保するため、筐体40cは図1の筐体40に比べて縦方向に少し長く楕円形となっている。
側面に設けられている切れ目43cは、筒体20cがキャビティ41cに収められたときにつまみ22cを側面から掴むための切れ目であり、筒体20cの移動に伴うつまみ22cの移動に対応する範囲に設けられている。切れ目43cから突出するつまみ22cを指で引いたり押したりすることで移動させて筒体20c全体を移動させる仕組みとなっている。
図10は、図9(A)〜図9(D)に示した各構成部品を組み上げた金属片収集装置100cの例を示したものである。
磁石10cが取り付けられている筒体20cが筐体40cのキャビティ41cに挿入されることにより、筒体20cが筐体40cに取り付けられる。なお、挿入する手段は特に限定されない。例えば、筐体40cが図示しない方式でキャビティ41ac上下または左右に分割できるように分割可能な構造となっており、筐体40cを分割した状態で筒体20cを中に入れ込んでから筐体40cを合体させて図10(A)の状態とする。なお、図10(A)の状態は第1の往復移動の往路移動の結果、磁石10cが前方に移動している状態である。
つまみ22cは筐体40cの切れ目43cから側面に突出している。利用者はこのつまみ22cを引いたり押したりすることにより筒体20c全体が筐体40cのキャビティ41cおよびキャビティ45c内で移動することとなる。
軟磁性体30cは筐体40cのキャビティ42cに埋め込まれて取り付けられている。この例では軟磁性体30cの金属片吸着部31cは筐体40cの外表面に出ている。軟磁性体30cのレシーバ32cは筒体20c内に取り付けられている磁石10cの下部に位置している。軟磁性体30cのレシーバ32cが磁石10cの磁極(例えばS極)と正対しているため、軟磁性体30cを貫く磁力線は多く、軟磁性体30cは強く磁化され、金属片吸着部31cに強い磁力が顕現し、ステープラー針くずやクリップなどの金属片200cを吸着することができる。
図10(A)から図10(B)は、つまみ22cを後ろ(背面方向)に引いて第1の往復移動の復路として筒部20cを背面方向に移動させた様子を示す図である。第1の往復移動は、磁石の磁気方向軸と略直角方向(図中の水平方向)の往復移動である。この第1の往復移動の復路移動に伴い、磁石10cが背面方向に移動するため、磁石の磁極(例えばS極)は軟磁性体30cから遠ざかり正対しなくなる。そのため、軟磁性体30cを貫いていた磁力線の数が減り、軟磁性体30cの磁力は弱まり、金属片吸着部31cに強く顕現していた磁力が弱くなり、吸着していたステープラー針くずやクリップなどの金属片200cが剥離することとなる。
磁石10cの背面方向への移動距離が大きいほど軟磁性体30cの磁力の変化が大きくなるが、筐体40cの長さは磁石10cの移動距離に応じて長くなるので第1の往復移動のみで磁力の変化を大きくすると筐体40cの長さを大きくしなければならない。そこで、本実施例4では第2の往復移動を組み合わせる工夫を行なう。第2の往復移動は磁石10cの磁気方向軸と略平行方向(図中の上下方向)の往復移動である。
図10(B)から図10(C)は、つまみ22cを下に押し込んで筒体20cを第2の往復移動の往路移動として下方向に移動させた様子を示す図である。図10(B)の状態では、その角度は大きいものの、軟磁性体30cは磁石10cの磁極の斜め前方にあり、磁界の影響を少し受けている。小さなステープラー針くずやクリップの一部が吸着したまま完全には剥離しない場合もあり得る。
図10(C)の状態では、第2の往復移動の往路移動の結果、軟磁性体30cは磁石のN極とS極の中間位置にあり、磁界の影響が極めて少なくなっている。この状態では小さなステープラー針くずやクリップの金属片200cも軟磁性体30cから剥離することとなる。なお、この状態において、金属片200cにわずかな残留磁気が残り、金属片吸着部31cから完全には剥離していない場合があり得る。ここで、さらに押し込んで、軟磁性体30cに磁石のN極の影響が及び始めたとき、金属片200cの残留磁気と磁石10cのN極との間に反発力が生じ、金属片200cは軟磁性体30cから完全に剥離することとなる。
上記構成により、磁石の移動として、一つの往復方向だけでなく、直交する他の往復移動も組み合わせることにより、軟磁性体を貫く磁力線の数の変化を大きくして軟磁性体の磁力の制御を行なうことができる。
実施例5にかかる本発明の第2の金属片収集装置の構成例を示す。
実施例5の金属片収集装置は、実施例3に示した本発明の第2の金属片収集装置の変形例である。実施例3では磁石10bの筐体40b内での移動は前後方向であったが、本実施例5では磁石10dの筐体40d内での移動は回転移動となる。
図11は、本発明の実施例5の金属片収集装置の構成部品を模式的に説明する図である。
図11(A)は硬磁性体の磁石10dの例を示している。実施例1の図1などで示した磁石10とは磁気方向軸が異なっている。実施例1の磁石10は上下方向に磁極が配されていたのに比べ、本実施例5の場合、正面と背面(図中水平方向)に磁極が配されている。
図11(B)は筒体20dの例を示している。筒体20dは筒部21dとつまみ22dを備えている。筒部21dは内部が空洞になっており、当該空洞内には磁石10dが取り付けられる。筒体20dは磁石10dを水平面内で回転移動させる働きをする。後述するように、筒体20dの筒部21dは筐体40dのキャビティ41dに入れられ、つまみ22dを水平面内で回すことにより筒部21dがキャビティ41d内で水平に回転することにより内部の磁石10dが回転し、その磁極が軟磁性体30dのレシーバ32に接近したり離反したりする機構となっている。
図11(C)は軟磁性体30dの例を示している。図11(C)の例では図1の軟磁性体30に比べ、長さが短くなっている。後述するように軟磁性体30dは筐体40dのキャビティ42dに埋め込まれる。
図11(D)は筐体40dの例を示している。例えば、プラスチックなどの非金属材料、アルミニウムなどの金属材料などで形成され、筐体40dの内部には後述する磁石10dが回転移動する空間となるキャビティ41dと、軟磁性体30dを埋め込むキャビティ42dが設けられている。また、つまみ22dを通すための切れ目43dが上面に設けられている。なお、軟磁性体30dが水平面内で回転できるようにキャビティ41dを含む筐体部分46dの幅が大きくなっている。44dは利用者が握るグリップ部分である。なお、図11(D)の筐体40dの形状は一例であり、図11(D)の形状には限定されない。
図12は、図11(A)〜図11(D)に示した各構成部品を組み上げた金属片収集装置100dの例を示したものである。
キャビティ41dに筒体20dが収められ、つまみ22dが切れ目43dから上面に出ている。このつまみ22dを回転させることにより筒体20d全体が筐体40のキャビティ41d内で水平に回転することとなる。筒体20dには磁石10dが取り付けられている。キャビティ42dには軟磁性体30dが埋め込まれ、金属片吸着部31dが外部に露出している。軟磁性体30dのレシーバ32dは筒体20dに取り付けられている磁石10dの近隣に位置している。
図13は、磁石10dが筐体40d内で回転し、その磁界が軟磁性体30dと接近または離反するように回転移動する様子を示す図である。
図13(A)の状態は、磁石10dの磁極(例えばN極)が軟磁性体30dのレシーバ32dに正対している状態となっている。この状態では軟磁性体30dを貫く磁石10dの磁力線数がもっとも多い状態となる。軟磁性体30dを貫く磁力線により軟磁性体30dが磁化され、金属片吸着部31dにN極の磁性が強く顕現することとなる。この金属片吸着部31dはステープラー針くずやクリップの金属片200dを吸着することができる。
図13(A)から図13(B)は、つまみ22dを回して筒体20dを筐体40dのキャビティ41d内で水平に回転させた様子を示す図である。図13(B)の状態は図13(A)の状態から筒部21dが90度回転した状態であり、磁石10dのN極が紙面の表側に位置し、S極が紙面裏側に位置しており、軟磁性体30dを貫く磁力線の数は少なくなる。そのため、多くの金属片200dは軟磁性体30dの金属片吸着部31dから剥離して落ちることとなる。
図13(B)の状態において、金属片200dにわずかな残留磁気が残り、金属片吸着部31dから完全に剥離しない場合があり得るが、図13(B)の状態からさらにつまみ22dを少し回して磁石10dのS極が近づいてS極の影響が及ぶと、金属片200dにわずかに残る残留磁気とS極の反発力によって、金属片200dは完全に剥離することとなる。
実施例6にかかる本発明の第2の金属片収集装置の構成例を示す。
実施例6の金属片収集装置は、実施例3に示した本発明の第2の金属片収集装置の変形例である。
図14は、本発明の実施例6の金属片収集装置の構成部品を模式的に説明する図である。
図14(A)は硬磁性体の磁石10eの例を示している。実施例1の図1などで示した磁石10とは磁気方向軸が異なっている。実施例1の磁石10は上下方向に磁極が配されていたのに比べ、本実施例6の場合、正面と背面に磁極が配され、磁気方向軸が水平方向となっている。
図14(B)は筒体20eの例を示している。筒体20eは筒部21eとつまみ22eを備えている。筒部21eは内部が空洞になっており、当該空洞内には磁石10eが取り付けられる。つまみ22eは側面に設けられ、後述するように、つまみ22eを押したり引いたりすることにより筒体20eを前後方向に移動させ、内部の磁石10eが軟磁性体30dに接近したり離反したりする機構となっている。
図14(C)は軟磁性体30eの例を示している。図14(C)の例では図1の軟磁性体30に比べ、長さが短くなっている。後述するように軟磁性体30eは筐体40eのキャビティ42eに埋め込まれる。
図14(D)は筐体40eの例を示している。例えば、プラスチックなどの非金属材料、アルミニウムなどの金属材料などで形成され、筐体40eの内部には後述する磁石10eが移動する空間となるキャビティ41eと、軟磁性体30eを埋め込むキャビティ42eが設けられている。キャビティ42eはキャビティ41eの一部とつながっている。つまみ22eを通すための切れ目43eが側面に設けられている。なお、図14(D)の筐体40eの形状は一例であり、図14(D)の形状には限定されない。
図15は、図14(A)〜図14(D)に示した各構成部品を組み上げた金属片収集装置100eの例を示したものである。
キャビティ41eに筒体20eが収められ、つまみ22eが切れ目43eから側面に出ている。このつまみ22eを前後方向に押したり引いたりすることにより筒体20e全体が筐体40eのキャビティ41e内で前後に移動することとなる。筒体20eには磁石10eが取り付けられている。キャビティ42eには軟磁性体30eが埋め込まれ、金属片吸着部31eが外部に露出している。軟磁性体30eのレシーバ32eは筒体20eに取り付けられている磁石10eの近隣に位置している。
図16は、磁石10eが筐体40e内で移動し、その磁極が軟磁性体30eと接近または離反するように移動する様子を示す図である。
図16(A)の状態は、磁石10eの磁極(例えばN極)が軟磁性体30eのレシーバ32eに正対している状態となっている。この状態では軟磁性体30eを貫く磁石10eの磁力線数がもっとも多い状態となる。軟磁性体30eを貫く磁力線により軟磁性体30eが磁化され、金属片吸着部31eにN極の磁性が強く顕現することとなる。この金属片吸着部31eはステープラー針くずやクリップの金属片200eを吸着することができる。
図16(A)から図16(B)は、つまみ22eを後ろに引いて筒体20eを筐体40eのキャビティ41e内で背面方向に移動させた様子を示す図である。図16(B)の状態では磁石10eのN極が軟磁性体30eから遠ざかり、軟磁性体30eを貫く磁力線の数は少なくなる。そのため、多くの金属片200eは軟磁性体30eの金属片吸着部31eから剥離して落ちることとなる。
上記に説明した本発明の金属片収集装置は、文房具、金属分別装置など多様なものに適用することができる。例えば、ステープラーに適用することができる。
実施例7は、ステープラーの筐体に本発明の金属片収集装置の構成を組み込んだ構成例である。一例として実施例3に示した金属片収集装置100bの変形例をステープラーに組み込んだ例を示す。
図17(A)は、本発明の金属片収集装置の構成を組み込んだステープラーの側面を模式的に示した図である。図17(B)は、本発明の金属片収集装置の構成を組み込んだステープラーの底面を模式的に示した図である。
図17(A)のステープラー300の構成例は、下部筐体310、上部筐体320、ステープラー針ホルダー330、スプリング340、回転軸350、ステープラー針除去部360を備えている。下部筐体310以外の構成要素は公知のものとなっている。
下部筐体310は、本発明の金属片収集装置が組み込まれている。この例では実施例3に述べた金属片収集装置の変形例が組み込まれている。下部筐体310はキャビティ41bを持ち、図1と同様、磁石10b、筒体20bが組み込まれている。また、キャビティ42bを持ち、軟磁性体30bが組み込まれている。
なお、実施例3とは異なり、軟磁性体30bの金属片吸着部31bは下方向に折り曲げられており、図17(B)に示すように、下部筐体310の底面に露出している。下部筐体310に内蔵されている磁石10bに比べて金属片吸着部31bが下部筐体310の底面よりに配置されている。
磁石10bの移動機構として、筒体20bの側面には磁石10bを移動させるためのつまみ22bが設けられ、下部筐体310の側面にはつまみ22bの通り道となる切れ目43bが設けられている。つまみ22bを前後に引いたり押したりすることで筒体20bを移動させる。なお、実施例3に説明した移動機構はつまみ22bが筒体20bの背面に設けられ、切れ目43bは設けられていない構成となっていたが、本実施例7の移動機構は実施例4の金属片収集装置において説明した移動機構を変形したものとなっている。
ステープラーの上部筐体320は回転軸350により下部筐体310と接続され、回転軸350を中心として回動できるようになっている。
ステープラー針ホルダー120の先端部分にはステープラー針を一つずつ押し出し、ステープラー止めする書類などにステープラー針を刺し通して止める機構(図示せず)が仕込まれている。なお、下部筐体310の対応位置にはステープラー針ホルダー330から押し出されたステープラー針を受け止めつつその形状を変形させるレシーバー金具(図示せず)が設けられている。
図18は、本実施例7のステープラーによる金属片の吸着と剥離の様子を模式的に示す図である。
図18(A)に示すように、つまみ22bをつまんで磁石10bを前方(図示で左側)に移動させれば、磁石10bの磁気方向軸が軟磁性体30bのレシーバ32bに正対する状態となる。磁石10bの磁極(例えばN極)により軟磁性体30bが磁化され、金属片吸着部31bに強い磁力が生じる。
図18(A)に示すように、この磁力が顕在したステープラーの金属片吸着部31bを、クリップやステープラー針くずなどの金属片200bに近づけてそれらを吸着する。
なお、磁石10bの金属片吸着部31bのみが下部筐体310の底面に露出し、軟磁性体30bの他の部分および磁石10bは金属片200bから適度な距離を持っているので、金属片が誤ってそれらに吸着するおそれは低い。
金属片の剥離は以下のように行なう。これら金属片200bを金属片吸着部31bに吸着したままステープラー300をゴミ箱などの上に持って行き、図18(B)のように、つまみ22bを背面方向(図示で右側)に引いて、磁石10bを背面方向に移動することにより軟磁性体30bを貫く磁力線の数が十分に減り、軟磁性体30bの金属片吸着部31bから磁力が消失し、吸着していた金属片200bが剥離・落下する。
このように本発明の金属片収集装置をステープラーに組み込んだ構成とし、磁石10bの下部筐体310内での移動により、金属片吸着部31bにおける金属片200bの吸着と剥離を自在に行なうことができる。
本発明の金属片収集装置は、ステープラー以外にも多様な製品に組み込むことができる。実施例1から実施例6で示した基本構成を含むものであれば良い。例えば、ボールペン、スティック糊などの多種多様な文房具、オフィス用品などに組み込むことができる。
また、本発明の金属片収集装置は、ゴミ分別場などに回収されたゴミから金属を分別する金属分別装置に適用することができる。
また、本発明の金属片収集装置は、家電製品や車両などのリサイクル工場などにおいて金属を分別する金属分別装置に適用することができる。
上記の実施例1および実施例2において、磁石10の回転機構として、磁石10を筒体20内に取り付け、筒体20を筐体40内で回転させることにより磁石10を回転させる構成となっているが、磁石10が筐体40内で回転移動可能であれば、磁石10を回転させる機構については限定されない。例えば、磁石10を筒体20内部に取り付ける代わりに、磁石10を筒体20の先端に貼り付ける構成、筒体20の代わりに棒状体とし、磁石10を当該棒状体の先端に取り付け、棒状体を回転させて磁石10を回転させる構成なども可能である。
上記の実施例3、実施例4、実施例6において、磁石10の移動機構として、磁石10を筐体20内に取り付け、筒体20を筐体40内で移動させることにより磁石10を移動させる構成となっているが、磁石10が筐体40内で移動可能であれば、磁石10を移動させる機構については限定されない。例えば、磁石10を筒体20内部に取り付ける代わりに、磁石10を筒体20の先端に貼り付ける構成、筒体20の代わりに棒状体とし、磁石10を当該棒状体の先端に取り付け、棒状体を移動させて磁石10を移動させる構成、磁石を紐などに結び付け、当該紐を前後に引っ張る構成も可能である。
本発明の金属収集装置は、金属クリップ、ステープラー針くずなど、小さな金属片くずを吸い集め、回収・清掃する金属片クリーナーに適用することができる。
また、本発明の金属収集装置は、ゴミ分別場や、リサイクル工場などで使用される金属分別装置に適用することができる。
本発明の実施例1の金属片収集装置100の構成部品を模式的に説明する図 本発明の実施例1の金属片収集装置100の構成例を示す図 磁石10の磁界が軟磁性体30と交わる面内で回転移動する様子および金属片を吸着する様子を示す図 本発明の実施例2の金属片収集装置100aの構成部品を模式的に説明する図 本発明の実施例2の金属片収集装置100aの構成例を示す図 磁石10aの磁界が軟磁性体30aと交わる面内で回転移動する様子および金属片を吸着する様子を示す図 本発明の実施例3の金属片収集装置100bの構成例を示す図 つまみ筒体20bを前後に移動し、磁石10bを移動させる様子を模式的に示す図 本発明の実施例4の金属片収集装置100cの構成部品を模式的に説明する図 本発明の実施例4の金属片収集装置100cの構成例を示す図 本発明の実施例5の金属片収集装置100dの構成部品を模式的に説明する図 本発明の実施例5の金属片収集装置100dの構成例を示す図 磁石10dが筐体40d内で回転し、その磁界が軟磁性体30dと接近または離反するように回転移動する様子を示す図 本発明の実施例6の金属片収集装置100eの構成部品を模式的に説明する図 本発明の実施例6の金属片収集装置100eの構成例を示す図 磁石10eが筐体40e内で回転し、その磁界が軟磁性体30eと接近または離反するように回転移動する様子を示す図 実施例7にかかる、本発明の金属片収集装置の構成を組み込んだステープラーの側面、底面を模式的に示した図 本実施例7のステープラーによる金属片の吸着と剥離の様子を模式的に示す図
符号の説明
10 磁石
20 筒体
21 筒部
22 つまみ
30 軟磁性体
31 金属片吸着部
32 他端
40 筐体
41,42,45 キャビティ
43 切れ目
44 グリップ
46 筐体部分
100 金属片収集装置
200 金属片
300 ステープラー
310 下部筐体
320 上部筐体
330 ステープラー針ホルダー
340 スプリング
350 回転軸
360 ステープラー針除去部

Claims (5)

  1. 筐体と、
    前記筐体に取り付けられ、金属片を吸着する部分となる軟磁性体と、
    前記筐体内で、その磁気方向軸が前記軟磁性体と交わる面内で回転移動するように回転可能に取り付けられた硬磁性体の磁石とを備え、
    前記磁石の回転によって前記軟磁性体を貫く前記磁石の磁気方向軸の角度を制御し、前記軟磁性体への金属片の吸着と剥離を制御することを特徴とする金属片収集装置。
  2. 筐体と、
    前記筐体に取り付けられ、金属片を吸着する部分となる軟磁性体と、
    前記筐体内で移動可能なように取り付けられた硬磁性体の磁石とを備え、
    前記磁石の移動によって前記磁石の前記軟磁性体への接近および離反を制御し、前記軟磁性体への金属片の吸着と剥離を制御することを特徴とする金属片収集装置。
  3. 前記磁石の移動が少なくとも、前記磁石の磁気方向と略直角方向の往復移動である第1の往復移動と、前記磁石の磁気方向と略平行方向の往復移動である第2の往復移動を持ち、
    前記第1の往復移動と前記第2の往復移動の組み合わせにより前記磁石の前記軟磁性体への接近と離反を制御する請求項1に記載の金属片収集装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の金属片収集装置を組み込んだ文房具。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の金属片収集装置を組み込んだ金属分別装置。
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