JP2004215852A - バドミントンラケット - Google Patents
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Abstract
【課題】操作性を維持し、且つ打撃時の振動減衰性を向上させたバドミントンラケットを提供する。
【解決手段】フレーム部2とシャフト部3とシャフト保持部4とグリップ部5とを含むバドミントンラケットであって、前記グリップ部5が合成樹脂筒状体からなり、前記シャフト保持部4は木材からなり、テーパー部41とそれに連なる非テーパ部42とを有し、シャフト部を受け入れる挿通孔43をその断面中心に備えており、前記挿通孔43内にシャフト部が挿入固定されており、前記シャフト保持部4の非テーパ部42の少なくとも一部がグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンドと反対側の開口部の内側に嵌め込まれて固定され、前記シャフト保持部4の非テーパ部42が合成樹脂筒状体のグリップ部5に入り込んでいる割合がグリップ部5の長さの1/3以下で1cm以上であるバトミントンラケット。
【選択図】 図6
【解決手段】フレーム部2とシャフト部3とシャフト保持部4とグリップ部5とを含むバドミントンラケットであって、前記グリップ部5が合成樹脂筒状体からなり、前記シャフト保持部4は木材からなり、テーパー部41とそれに連なる非テーパ部42とを有し、シャフト部を受け入れる挿通孔43をその断面中心に備えており、前記挿通孔43内にシャフト部が挿入固定されており、前記シャフト保持部4の非テーパ部42の少なくとも一部がグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンドと反対側の開口部の内側に嵌め込まれて固定され、前記シャフト保持部4の非テーパ部42が合成樹脂筒状体のグリップ部5に入り込んでいる割合がグリップ部5の長さの1/3以下で1cm以上であるバトミントンラケット。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、バドミントン競技に使用されるラケットに関する。特に、軽量で振動減衰性の優れたグリップ構造を有するバドミントンラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
バドミントン競技には、競技の性質上、極めて俊敏かつ正確なスイングが要求される。従って、バドミントンラケットにも、機械的強度を保ちながらも軽量であること、操作性が良好であること等が求められている。かかる要求に対応するためには、競技者が直接にラケットをコントロールする部分であるグリップ部の構造、重量は非常に重要となる。
【0003】
従来、バドミントン用ラケットのグリップ部としては、主として、木材を加工したものが使用されている。木製のグリップ部は、木製部材を所定の外観形状に加工し、その上端部からグリップ部の長手方向にシャフト挿通孔を切削具により形成することにより作製されている。この挿通孔に挿入されたシャフト部は、一般には、接着剤により、あるいは、グリップ部側面から挿入されるビス等、又はこの両者の併用などにより、グリップ部に固定される。
【0004】
しかしながら、グリップ部全体(この場合にはグリップエンドの反対側のテーパー部も含めてグリップ部と称している)が木製の場合には、グリップ部の重量が重くなり、素早い打撃されたシャトルコックのスピードに対処するための素早いスイングなどの操作性が十分でないという問題がある。
【0005】
そこで、近年、グリップ部の重量を軽量化して、操作性を向上させ、より素早く打撃されたシャトルコックに対処可能な改良されたグリップとして、シャフト挿通孔を備えた筒状部を内部に含む中空構造を有する合成樹脂筒状体からなるグリップが提案されている(例えば、実用新案登録第3049517号公報)。
【0006】
かかる、シャフト挿通孔を備えた筒状部を内部に含む中空構造を有する合成樹脂筒状体からなるグリップは、合成樹脂筒状体からなるので、全体が木製のグリップに比べて、かなり軽くなり、より早いスピードの打撃されたシャトルコック(以下、打撃されたシャトルコックを打球と略称することがある)に、より素早く対処可能でスピードのある操作が可能な操作性が改良されたグリップを有するバドミントンラケットとすることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記シャフト挿通孔を備えた筒状部を内部に含む中空構造を有する合成樹脂筒状体からなるグリップは、従来の木製のグリップを有するバドミントンラケットに比べて、操作性は改良されるが、反面、シャトルコックの打撃時に生ずるシャフトに伝播された振動が減衰されずに、グリップを介してすべて手に伝わるといった問題があることが分かった。長時間に亙ってシャフトに共振が続くと、シャフトとの接着部分であるシャフト挿通孔やシャフトをグリップに固定するための係止部材に疲労が蓄積し、接着強度の低下を招いて接着剥れをおこす原因となったり、該グリップの中空部筒状体に接着剤などの破片等が剥れ落ち、該中空部で、剥れ落ちた破片等が動きまわって気になる音が発生し、プレーに集中できないといった問題が生じる。さらに、打撃時の共振が長時間に亙って振動し続けると、プレーヤーの手に不快な打球感を与えるばかりか、長期の使用によりテニス肘等の障害を引き起こすといった恐れがあった。
【0008】
そこで、本発明は、従来の合成樹脂中空部筒状体からなるバドミントンラケットのグリップ、特にシャフト保持部とグリップ部との構造並びに材質を改良することにより、上記問題点を改良し、グリップの軽量性、操作性を維持し、且つ打撃時の振動減衰性を向上させたバドミントンラケットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明のバドミントンラケットは、フレーム部とシャフト部とシャフト保持部とグリップ部とを含むバドミントンラケットであって、前記グリップ部が合成樹脂筒状体からなり、前記シャフト保持部は木材からなり、テーパー部とそれに連なる非テーパ部とを有し、シャフト部を受け入れる挿通孔をその断面中心に備えており、前記挿通孔内にシャフト部が挿入固定されており、前記シャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状体のグリップエンドと反対側の開口部の内側に嵌め込まれて固定され、前記シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる割合がグリップ部の長さの1/3以下で1cm以上であることを特徴とするバトミントンラケットである。
【0010】
【発明の実施の形態】
前記本発明のバドミントンラケットにおいては、グリップ部が合成樹脂筒状体からなり、グリップ部の軽量性を保持するとともに、シャフト保持部が木材からなり、しかも、前記シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる割合がグリップ部の長さの1/3以下であるので、前記グリップ部の軽量性を保持するとともに、シャフト保持部が木材からなるので、テーパ部、シャフト保持部も含めて合成樹脂筒状体からなるグリップを有するバドミントンラケットに比べて、振動減衰性を改良することができる。
【0011】
尚、前記本発明のバドミントンラケットにおいては、グリップ部の合成樹脂筒状体が、繊維強化合成樹脂筒状体からなることが好ましい。
【0012】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいては、繊維強化合成樹脂筒状体が、チタン繊維、炭素繊維、アラミド繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維強化合成樹脂筒状体からなることが好ましい。
【0013】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいては、シャフト保持部の長さが4〜9cmであることが好ましい。
【0014】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいては、シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる長さが1.5〜4cmであることが好ましい。
【0015】
以下、本発明の理解を容易にするために、本発明のバドミントンラケットの実施の形態例を図面を引用してより詳細に説明するが、本発明のバドミントンラケットは、図示した実施の形態例のバドミントンラケットのみに限定されるものではない。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態であるバドミントンラケットの斜視図である。図1に示したように、このバドミントンラケット1は、フレーム部2とシャフト部3とシャフト保持部4とグリップ部5とから構成されている。
【0017】
シャフト保持部4は、木材からなり、その長さ方向に沿った断面図の一実施の形態の図2に示すようにテーパー部41とそれに連なる非テーパ部42とを有し、シャフト部を受け入れる挿通孔43をその断面中心に備えている。
【0018】
グリップ部5の長さ方向に沿った断面図の一実施の形態を図3に示した。グリップ部5は、合成樹脂筒状体(中空)からなり、その長さ方向に対して垂直方向(A−A方向)の断面形状は、図4に示すように、扁平な八角形のリング状になっている。
【0019】
図3において、52はグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンド側を示しており、51はグリップエンドと反対側の開口部を示している。グリップ部5のグリップエンド側52は、テーパー状に径が大きくなっていることが、プレー中にグリップが手からすり抜けることを防止でき好ましい。
【0020】
グリップ部5の合成樹脂筒状体は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂など筒状体に成形しても必要な強度を保持できる合成樹脂が用いられ、好ましくは、繊維強化熱硬化性樹脂あるいは繊維強化熱可塑性樹脂からなる。熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などが挙げられ、特にエポキシ樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂およびポリアセタール樹脂などが挙げられ、ポリアミド樹脂やポリエステル樹脂が好ましい。ポリアミド樹脂としては、例えばナイロン6、ナイロン11、ナイロン12等が使用でき、ポリエステル樹脂としては、例えばポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等が使用できる。なお、特にこれらの合成樹脂は、繊維強化合成樹脂が好ましく、補強用の繊維としては、チタン繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維などが好適に用いられ、特にチタン繊維、炭素繊維、アラミド繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維強化合成樹脂がグリップ部の軽量化、操作性を十分発揮でき機械的強度の改良も達成でき、好適に用いられる。これらのうち、補強用の繊維として長繊維を用いたエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などの長繊維強化熱硬化性樹脂が、グリップ部5の合成樹脂筒状体の強度、耐久性の点からは最も好ましい。通常、これらはいわゆるプリプレグから成形される。一方、繊維強化用の繊維として短繊維を用いると、繊維強化熱可塑性樹脂の場合、射出成形によりグリップ部を容易に安価に成形し得るので好ましい。これらの補強用の短繊維の長さとしては、特に限定するものではないが、通常、平均20〜1000μmのものが用いられる。あまりに、補強用繊維の長さが短すぎると、補強効果が低下する傾向になり、あまりに補強用繊維の長さが長すぎると、射出成形が困難になる。射出成形ではなく、上述したようなマンドレルなどの芯材に繊維強化プリプレグなどを巻きつけて成形する成形法の場合には、補強用繊維として、長繊維を用いることが好ましいが、短繊維を用いてもよい。
【0021】
繊維強化プリプレグからグリップ部5の合成樹脂筒状体を成形する場合、従来実施されている方法により行えばよく、例えば、強化用繊維にエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグに、ポリエステル、ポリプロピレンなどのフィルムを貼着し、このプリプレグを膨張自在なマンドレルに、貼着したフィルム側が内面に位置するように巻回し、外形を規定するための外型内に挿入した後、マンドレル内に空気またはその他の気体を注入してマンドレルを膨張させ、巻回したプリプレグを外型の内面に圧接した後、マンドレル内から排気し、成形され硬化した繊維強化樹脂筒状体を外型より抜き出すなどの方法により成形できる。
【0022】
熱可塑性樹脂、ないし、繊維強化熱可塑性樹脂を用いて射出成形する場合には、射出成形は従来実施されている方法により行えばよい。
【0023】
図5にグリップ部の一部をそのグリップエンド側52から蓋材とともに示した斜視図に示す様に、グリップ部5の合成樹脂筒状体は、シャフト側とは反対側の開口部すなわちグリップエンド側52に蓋材53を装着することが好ましい。さらに、図5に示したように、蓋材53の装着を容易にするために、グリップ部5の合成樹脂筒状体と蓋材53には、各々、係止部54、55を設けておくことが好ましい。蓋材53を押し込むだけで装着することができるようにするためである。蓋材53は、特に限定されないが、例えば、グリップ部5の合成樹脂筒状体と同様、合成樹脂、熱可塑性樹脂またはそれらの繊維強化合成樹脂により成形されたものが用いられるが、長繊維強化熱硬化性樹脂からなる成形品を用いてもよい。
【0024】
次に、図2に示したシャフト保持部4と図3ないし図4で説明したシャフト部5とは、図6に示すように、シャフト保持部4の非テーパ部42の少なくとも一部がグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンド52と反対側の開口部51の内側に嵌め込まれて接着剤などで固定される。図6は、シャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態のグリップの一実施形態を示す長さ方向に沿った方向の断面図である。シャフト保持部4の非テーパ部42のうち、少なくともグリップ部5の内側に嵌め込まれる部分の断面形状(長さ方向に対して垂直方向の断面)は、図4に示したシャフト保持部4の内側に嵌め込まれて固定されるので、図4に示したシャフト保持部4の断面形状の内側形状に嵌め込み得る相似形の扁平な八角形状であることが好ましい。
【0025】
前記シャフト保持部4の非テーパ部42の少なくとも一部がグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンドと反対側の開口部51の内側に嵌め込まれて固定されているが、前記シャフト保持部4の非テーパ部42が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる割合については、前記シャフト保持部4の非テーパ部42のグリップ部5内に入り込んでいる長さをbとし、グリップ部5の長さをaとすると、長さbはグリップ部の長さaの1/3以下で、且つbは1cm以上であることが必要である。より好ましくは、長さbは、1.5〜4cmである。bの長さが1cmより小さい場合には、グリップ部5との固着強度が十分でなく、破壊しやすくなり好ましくなく、振動減衰性の改良効果も十分でない。また、bの長さがグリップ部の長さaの1/3より大きいと、グリップ全体の軽量性、操作性が低下し好ましくない。
【0026】
尚、特に限定するものではないが、前記シャフト保持部4の長さ方向の長さ[テーパ部41の長さ(シャフト部を受け入れる挿通孔の長さ方向に換算した長さ)と非テーパ部42の長さの合計]は、4〜9cm程度が、グリップ部の軽量化、操作性を十分保持し、振動減衰性、シャフトを保持する強度などの点から好ましい。
【0027】
また、特に限定するものではないが、前記シャフト保持部4のテーパ部41の長さ(シャフト部を受け入れる挿通孔の長さ方向に換算した長さ)は、最も長い部分で2.5〜4cm、非テーパ部42の長さは、最も短い部分で1.5〜5cm程度が振動減衰性、強度などの点から好ましい。ここで「最も長い部分」とか、「最も短い部分」とかと表現したのは、テーパ部を作成するために、長さ方向に対し垂直方向の断面形状が、例えば図4で示したと同様の扁平8角形状の木材の角柱を用意し、それを、ある所定角度の円錐台状に削って、略円錐台形状からなるテーパ部を作成すると、断面6角形の鉛筆を鉛筆削り器で円錐状に削った場合、角の部分はテーパ部が長くなり、平面部はテーパ部が短くなることからも、理解されるところであり、扁平8角形状の場合には、更に、それが複雑になるので、「最も長い部分」とか、「最も短い部分」で規定した。テーパ部41は、通常、円錐台形状に削られたテーパー部であるが、必要に応じて、例えば8角の角錐台状に仕上げてもよい。その場合には、テーパー部の長さは、「最も長い部分」と短い部分は存在しなくなり、同じ長さになることもあるが、その場合は、当該同じ長さのいずれかを「最も長い部分」と言う表現に含める。非テーパー部においても同様である。
【0028】
尚、図示していないが、通常、図6などのグリップにおいては、シャフト保持部のテーパー部41の部分からグリップエンドまで、ないしは、シャフト保持部のテーパー部41の部分を除いて非テーパ部からグリップエンドまでの外側にグリップテープが巻きつけられて用いられる。
【0029】
図7は、シャフト保持部4の非テーパ部42の少なくとも一部がグリップ部5の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態の別のグリップの一実施形態を示す長さ方向に沿った方向の断面図である。図6の態様と異なるのは、シャフト保持部4のテーパー部41を除いて、それよりグリップエンド側の部分の外側(シャフト保持部4の非テーパ部42の一部とグリップ部5の外側に現れた部分)にグリップテープを巻回することを考慮して、シャフト保持部4の非テーパ部42とテーパー部41との境界に段差46を設け、非テーパ部42のグリップ部5の合成樹脂筒状体内側に嵌め込まれる部分と嵌め込まれていない部分との境界に段差47を設け概略グリップテープの厚さ分だけシャフト保持部4の非テーパ部の外径を小さく成形した態様である。もし、非テーパ部42全部が、グリップ部5の合成樹脂筒状体内側に嵌め込まれる場合には、段差はシャフト保持部4の非テーパ部42とテーパー部41との境界に1箇所のみ概略グリップテープの厚さ分だけの段差を設ければよい。かかるシャフト保持部4の非テーパ部42とテーパー部41との境界に1箇所のみ段差48が設けられ、非テーパ部42全部が、グリップ部5の合成樹脂筒状体内側に嵌め込まれたグリップの実施形態の斜視図を図8に示した。
【0030】
いずれの態様においても、図示していないが、シャフト部は、シャフト挿通孔内にシャフト部が挿入固定されるが、シャフト部は、通常、シャフト保持部4の非テーパ部42のエンド側(グリップエンド方向の側)と同じ部位まで、または、その前後近傍の位置まで存在している。シャフト部がシャフト保持部4の非テーパ部42とテーパー部41を突き抜けて、あまりに長くグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンド方向に向かって伸びていることはグリップの重量が増加し、操作性が低下する傾向になり、好ましくなく、振動減衰性の効果も十分発揮できない傾向になる。あまりにシャフト部が短すぎて、シャフト保持部4の非テーパ部42のエンド側近傍の位置に遥かに届かないような場合には、シャフト保持部とシャフト部との接合強度が小さくなり、耐久性が低下するとともに、振動減衰性の効果も十分発揮できない傾向になる。
【0031】
シャフト保持部4とシャフト部3とは、例えば接着剤により固定され、さらにフレーム部2等が組み合わされて図1に示したような本発明のバドミントンラケットとされる。
【0032】
このシャフト部は特に限定するものではないが、例えば前述した、炭素繊維強化樹脂製、アラミド繊維強化樹脂製、チタン繊維強化樹脂製、又はガラス繊維強化樹脂製など繊維強化熱硬化性樹脂製であることが好ましい。軽量で強度が高いからである。強化繊維補強樹脂としては、プリプレグ(樹脂含浸シート)を巻いて積層する成形方法、フィラメントワインデイング法等による成形方法等公知の方法を採用できる。また樹脂としては、ポリイミド、エポキシ等の熱硬化性樹脂、ナイロン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂などの公知の樹脂を用いることができる。またシャフト部は、例えば肉厚が1〜2mm程度の中空パイプ状である。フレーム部2についても、同様に繊維強化熱硬化性樹脂が好適に用いられる。
【0033】
製造法の具体例としては、例えば通常のプリプレグの積層法を採用し、必要なら所望の部分をフィラメントワインドなどにより補強してもよい。
【0034】
実施例1と比較例1
本発明の実施例1のバドミントンラケットとして、図6に示したような形状の、シャフト保持部4とグリップ部5とからなるグリップを有し、それを用いて図1に示すようなバドミントンラケットを作成した。グリップ部5が炭素繊維強化エポキシ樹脂筒状体(炭素繊維の長繊維強化エポキシ樹脂プリプレグを使用、上述したマンドレルと外型を用いた成型、炭素繊維の含量55重量%)からなり、厚み0.5mm、図4に示すような扁平8角形断面形状[図4の横方向内径(扁平面間距離)が18mm、縦方向内径(扁平面間と直角方向の面間距離)が22mm、]、シャフト保持部4は木材(白揚木)からなり、テーパー部41の長さ方向の最も長い部分の長さが32mmとそれに連なる非テーパ部42の最も短い部分の長さが30mmで、シャフト保持部4の長さが62mm、テーパ部41の角度が長さ方向に対し10度(円錐台形状)、非テーパ部42の断面形状寸法は、グリップ部5の内径とほぼ同じ、シャフト部を受け入れる挿通孔43(断面は円形)の内径8mm、グリップ部5の長さaは、152mm、前記シャフト保持部4の非テーパ部42が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる長さbが、20mm(エポキシ系接着剤で固着)、図5に示したように、グリップ部5の合成樹脂筒状体は、シャフト側とは反対側の開口部すなわちグリップエンド側52にナイロン6樹脂からなる蓋材53を装着した。シャフト部を受け入れる挿通孔43に、炭素繊維強化エポキシ樹脂製のフレーム及びシャフト(市販されている株式会社ゴーセンのバドミントンラケット商品名“ルーツガブン”に用いられているフレーム及びシャフト)をそのシャフト末端が、非テーパ部42のエンド側(グリップエンド方向の側)と同じ部位まで挿入し、エポキシ系接着剤で固定した。
【0035】
一方、比較例1のバドミントンラケットとして、実用新案登録第3049517号公報の図1〜図5に記載された、各寸法が上記実施例1とほぼ同じになるようにした、シャフト挿通孔を備えた筒状部を内部に含む中空構造を有する合成樹脂筒状体からなるグリップ(但し、テーパー部も含めて一体射出成型品で、素材は、平均長さ30μmの炭素繊維強化ナイロン6樹脂筒状体射出成形品(炭素繊維の含量30重量%)、実用新案登録第3049517号公報の図5に示された筒状体18とブリッジ状補強部19も含む。筒状体18グリップエンド側は、本発明の上記実施例1の挿通孔43のグリップエンド側と同じ位置とした。)に上記実施例1と同じ炭素繊維強化エポキシ樹脂製のフレーム及びシャフトを同様に取り付け比較例1のバドミントンラケットとした。
【0036】
実施例1のバドミントンラケットと比較例1のバドミントンラケットの振動減衰性を次の方法で測定し比較した。
【0037】
糸でバドミントンラケットフレームトップを吊り下げ、当該ラケットフレームトップをハンマーで叩き、加振し、その振動伝達をグリップ部の長さ方向の中央部付近にセットされた加速度センサーのピックアップで検出し、得られた減衰波形から振動損失係数を算出した。
【0038】
その結果、実施例1のバドミントンラケットの振動損失係数(η)は、0.1090であり、比較例1のバドミントンラケットの振動損失係数(η)は、0.0073であった。
【0039】
以上の結果から、本発明のバドミントンラケットは、振動減衰性が改良されていることが分かる。そして、操作性については、バドミントン競技の選手5人に本発明の実施例1のバドミントンラケットと、比較例1のバドミントンラケットとを実際のプレーに使用して比較してもらったところ、両者とも操作性はほとんど変わらず、本発明の実施例1のバドミントンラケットの方が打撃感が良好であるとの評価であった。
【0040】
【発明の効果】
以上説明した本発明のバドミントンラケットによれば、グリップの軽量性、従ってラケットの操作性を維持し、且つ打撃時の振動減衰性を向上させたバドミントンラケットを提供できる。
【0041】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいて、グリップ部の合成樹脂筒状体が、繊維強化合成樹脂筒状体からなる本発明の好ましい態様とすることにより、上記効果に加えて、グリップ部の強度が強化され、耐久性の優れたバドミントンラケットを提供でき好ましい。
【0042】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいて、繊維強化合成樹脂筒状体が、チタン繊維、炭素繊維、アラミド繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維強化合成樹脂筒状体からなる本発明の好ましい態様とすることにより、グリップ部の軽量化、操作性を十分保持し、しかもグリップ部の強度が強化され、耐久性の優れたバドミントンラケットを提供でき好ましい。
【0043】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいて、シャフト保持部の長さが4〜9cmである本発明の好ましい態様とすることにより、グリップ部の軽量化、操作性を十分保持し、振動減衰性が良好で、シャフトを保持する強度が大きいバドミントンラケットを提供でき好ましい。
【0044】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいて、シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる長さが1.5〜4cmである本発明の好ましい態様とすることにより、シャフト保持部のグリップ部との固着強度が大きく、また、グリップ部の軽量化、操作性を十分保持し、振動減衰性が良好なバドミントンラケットを提供でき好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のバドミントンラケットの斜視図。
【図2】本発明のバドミントンラケットにおける一実施形態のシャフト保持部の長さ方向に沿った断面図。
【図3】本発明のバドミントンラケットにおける一実施形態のグリップ部の長さ方向に沿った断面図。
【図4】図3に示したグリップ部のA−A方向の断面図。
【図5】本発明のバドミントンラケットにおける一実施形態のグリップ部の一部をそのグリップエンド側から蓋材とともに示した斜視図。
【図6】本発明のバドミントンラケットにおけるシャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態のグリップの一実施形態を示す長さ方向に沿った方向の断面図。
【図7】本発明のバドミントンラケットにおけるシャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態のグリップの別の一実施形態を示す長さ方向に沿った方向の断面図。
【図8】本発明のバドミントンラケットにおけるシャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態の更に別のグリップの一実施形態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 バドミントンラケット
2 フレーム部
3 シャフト部
4 シャフト保持部
5 グリップ部
41 テーパー部
42 非テーパ部
43 シャフト部を受け入れる挿通孔
46 段差
47 段差
48 段差
51 グリップエンドの反対側の開口部
52 グリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンド側
53 蓋材
54 係止部
55 係止部
【発明が属する技術分野】
この発明は、バドミントン競技に使用されるラケットに関する。特に、軽量で振動減衰性の優れたグリップ構造を有するバドミントンラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
バドミントン競技には、競技の性質上、極めて俊敏かつ正確なスイングが要求される。従って、バドミントンラケットにも、機械的強度を保ちながらも軽量であること、操作性が良好であること等が求められている。かかる要求に対応するためには、競技者が直接にラケットをコントロールする部分であるグリップ部の構造、重量は非常に重要となる。
【0003】
従来、バドミントン用ラケットのグリップ部としては、主として、木材を加工したものが使用されている。木製のグリップ部は、木製部材を所定の外観形状に加工し、その上端部からグリップ部の長手方向にシャフト挿通孔を切削具により形成することにより作製されている。この挿通孔に挿入されたシャフト部は、一般には、接着剤により、あるいは、グリップ部側面から挿入されるビス等、又はこの両者の併用などにより、グリップ部に固定される。
【0004】
しかしながら、グリップ部全体(この場合にはグリップエンドの反対側のテーパー部も含めてグリップ部と称している)が木製の場合には、グリップ部の重量が重くなり、素早い打撃されたシャトルコックのスピードに対処するための素早いスイングなどの操作性が十分でないという問題がある。
【0005】
そこで、近年、グリップ部の重量を軽量化して、操作性を向上させ、より素早く打撃されたシャトルコックに対処可能な改良されたグリップとして、シャフト挿通孔を備えた筒状部を内部に含む中空構造を有する合成樹脂筒状体からなるグリップが提案されている(例えば、実用新案登録第3049517号公報)。
【0006】
かかる、シャフト挿通孔を備えた筒状部を内部に含む中空構造を有する合成樹脂筒状体からなるグリップは、合成樹脂筒状体からなるので、全体が木製のグリップに比べて、かなり軽くなり、より早いスピードの打撃されたシャトルコック(以下、打撃されたシャトルコックを打球と略称することがある)に、より素早く対処可能でスピードのある操作が可能な操作性が改良されたグリップを有するバドミントンラケットとすることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記シャフト挿通孔を備えた筒状部を内部に含む中空構造を有する合成樹脂筒状体からなるグリップは、従来の木製のグリップを有するバドミントンラケットに比べて、操作性は改良されるが、反面、シャトルコックの打撃時に生ずるシャフトに伝播された振動が減衰されずに、グリップを介してすべて手に伝わるといった問題があることが分かった。長時間に亙ってシャフトに共振が続くと、シャフトとの接着部分であるシャフト挿通孔やシャフトをグリップに固定するための係止部材に疲労が蓄積し、接着強度の低下を招いて接着剥れをおこす原因となったり、該グリップの中空部筒状体に接着剤などの破片等が剥れ落ち、該中空部で、剥れ落ちた破片等が動きまわって気になる音が発生し、プレーに集中できないといった問題が生じる。さらに、打撃時の共振が長時間に亙って振動し続けると、プレーヤーの手に不快な打球感を与えるばかりか、長期の使用によりテニス肘等の障害を引き起こすといった恐れがあった。
【0008】
そこで、本発明は、従来の合成樹脂中空部筒状体からなるバドミントンラケットのグリップ、特にシャフト保持部とグリップ部との構造並びに材質を改良することにより、上記問題点を改良し、グリップの軽量性、操作性を維持し、且つ打撃時の振動減衰性を向上させたバドミントンラケットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明のバドミントンラケットは、フレーム部とシャフト部とシャフト保持部とグリップ部とを含むバドミントンラケットであって、前記グリップ部が合成樹脂筒状体からなり、前記シャフト保持部は木材からなり、テーパー部とそれに連なる非テーパ部とを有し、シャフト部を受け入れる挿通孔をその断面中心に備えており、前記挿通孔内にシャフト部が挿入固定されており、前記シャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状体のグリップエンドと反対側の開口部の内側に嵌め込まれて固定され、前記シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる割合がグリップ部の長さの1/3以下で1cm以上であることを特徴とするバトミントンラケットである。
【0010】
【発明の実施の形態】
前記本発明のバドミントンラケットにおいては、グリップ部が合成樹脂筒状体からなり、グリップ部の軽量性を保持するとともに、シャフト保持部が木材からなり、しかも、前記シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる割合がグリップ部の長さの1/3以下であるので、前記グリップ部の軽量性を保持するとともに、シャフト保持部が木材からなるので、テーパ部、シャフト保持部も含めて合成樹脂筒状体からなるグリップを有するバドミントンラケットに比べて、振動減衰性を改良することができる。
【0011】
尚、前記本発明のバドミントンラケットにおいては、グリップ部の合成樹脂筒状体が、繊維強化合成樹脂筒状体からなることが好ましい。
【0012】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいては、繊維強化合成樹脂筒状体が、チタン繊維、炭素繊維、アラミド繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維強化合成樹脂筒状体からなることが好ましい。
【0013】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいては、シャフト保持部の長さが4〜9cmであることが好ましい。
【0014】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいては、シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる長さが1.5〜4cmであることが好ましい。
【0015】
以下、本発明の理解を容易にするために、本発明のバドミントンラケットの実施の形態例を図面を引用してより詳細に説明するが、本発明のバドミントンラケットは、図示した実施の形態例のバドミントンラケットのみに限定されるものではない。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態であるバドミントンラケットの斜視図である。図1に示したように、このバドミントンラケット1は、フレーム部2とシャフト部3とシャフト保持部4とグリップ部5とから構成されている。
【0017】
シャフト保持部4は、木材からなり、その長さ方向に沿った断面図の一実施の形態の図2に示すようにテーパー部41とそれに連なる非テーパ部42とを有し、シャフト部を受け入れる挿通孔43をその断面中心に備えている。
【0018】
グリップ部5の長さ方向に沿った断面図の一実施の形態を図3に示した。グリップ部5は、合成樹脂筒状体(中空)からなり、その長さ方向に対して垂直方向(A−A方向)の断面形状は、図4に示すように、扁平な八角形のリング状になっている。
【0019】
図3において、52はグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンド側を示しており、51はグリップエンドと反対側の開口部を示している。グリップ部5のグリップエンド側52は、テーパー状に径が大きくなっていることが、プレー中にグリップが手からすり抜けることを防止でき好ましい。
【0020】
グリップ部5の合成樹脂筒状体は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂など筒状体に成形しても必要な強度を保持できる合成樹脂が用いられ、好ましくは、繊維強化熱硬化性樹脂あるいは繊維強化熱可塑性樹脂からなる。熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などが挙げられ、特にエポキシ樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂およびポリアセタール樹脂などが挙げられ、ポリアミド樹脂やポリエステル樹脂が好ましい。ポリアミド樹脂としては、例えばナイロン6、ナイロン11、ナイロン12等が使用でき、ポリエステル樹脂としては、例えばポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等が使用できる。なお、特にこれらの合成樹脂は、繊維強化合成樹脂が好ましく、補強用の繊維としては、チタン繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維などが好適に用いられ、特にチタン繊維、炭素繊維、アラミド繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維強化合成樹脂がグリップ部の軽量化、操作性を十分発揮でき機械的強度の改良も達成でき、好適に用いられる。これらのうち、補強用の繊維として長繊維を用いたエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などの長繊維強化熱硬化性樹脂が、グリップ部5の合成樹脂筒状体の強度、耐久性の点からは最も好ましい。通常、これらはいわゆるプリプレグから成形される。一方、繊維強化用の繊維として短繊維を用いると、繊維強化熱可塑性樹脂の場合、射出成形によりグリップ部を容易に安価に成形し得るので好ましい。これらの補強用の短繊維の長さとしては、特に限定するものではないが、通常、平均20〜1000μmのものが用いられる。あまりに、補強用繊維の長さが短すぎると、補強効果が低下する傾向になり、あまりに補強用繊維の長さが長すぎると、射出成形が困難になる。射出成形ではなく、上述したようなマンドレルなどの芯材に繊維強化プリプレグなどを巻きつけて成形する成形法の場合には、補強用繊維として、長繊維を用いることが好ましいが、短繊維を用いてもよい。
【0021】
繊維強化プリプレグからグリップ部5の合成樹脂筒状体を成形する場合、従来実施されている方法により行えばよく、例えば、強化用繊維にエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグに、ポリエステル、ポリプロピレンなどのフィルムを貼着し、このプリプレグを膨張自在なマンドレルに、貼着したフィルム側が内面に位置するように巻回し、外形を規定するための外型内に挿入した後、マンドレル内に空気またはその他の気体を注入してマンドレルを膨張させ、巻回したプリプレグを外型の内面に圧接した後、マンドレル内から排気し、成形され硬化した繊維強化樹脂筒状体を外型より抜き出すなどの方法により成形できる。
【0022】
熱可塑性樹脂、ないし、繊維強化熱可塑性樹脂を用いて射出成形する場合には、射出成形は従来実施されている方法により行えばよい。
【0023】
図5にグリップ部の一部をそのグリップエンド側52から蓋材とともに示した斜視図に示す様に、グリップ部5の合成樹脂筒状体は、シャフト側とは反対側の開口部すなわちグリップエンド側52に蓋材53を装着することが好ましい。さらに、図5に示したように、蓋材53の装着を容易にするために、グリップ部5の合成樹脂筒状体と蓋材53には、各々、係止部54、55を設けておくことが好ましい。蓋材53を押し込むだけで装着することができるようにするためである。蓋材53は、特に限定されないが、例えば、グリップ部5の合成樹脂筒状体と同様、合成樹脂、熱可塑性樹脂またはそれらの繊維強化合成樹脂により成形されたものが用いられるが、長繊維強化熱硬化性樹脂からなる成形品を用いてもよい。
【0024】
次に、図2に示したシャフト保持部4と図3ないし図4で説明したシャフト部5とは、図6に示すように、シャフト保持部4の非テーパ部42の少なくとも一部がグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンド52と反対側の開口部51の内側に嵌め込まれて接着剤などで固定される。図6は、シャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態のグリップの一実施形態を示す長さ方向に沿った方向の断面図である。シャフト保持部4の非テーパ部42のうち、少なくともグリップ部5の内側に嵌め込まれる部分の断面形状(長さ方向に対して垂直方向の断面)は、図4に示したシャフト保持部4の内側に嵌め込まれて固定されるので、図4に示したシャフト保持部4の断面形状の内側形状に嵌め込み得る相似形の扁平な八角形状であることが好ましい。
【0025】
前記シャフト保持部4の非テーパ部42の少なくとも一部がグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンドと反対側の開口部51の内側に嵌め込まれて固定されているが、前記シャフト保持部4の非テーパ部42が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる割合については、前記シャフト保持部4の非テーパ部42のグリップ部5内に入り込んでいる長さをbとし、グリップ部5の長さをaとすると、長さbはグリップ部の長さaの1/3以下で、且つbは1cm以上であることが必要である。より好ましくは、長さbは、1.5〜4cmである。bの長さが1cmより小さい場合には、グリップ部5との固着強度が十分でなく、破壊しやすくなり好ましくなく、振動減衰性の改良効果も十分でない。また、bの長さがグリップ部の長さaの1/3より大きいと、グリップ全体の軽量性、操作性が低下し好ましくない。
【0026】
尚、特に限定するものではないが、前記シャフト保持部4の長さ方向の長さ[テーパ部41の長さ(シャフト部を受け入れる挿通孔の長さ方向に換算した長さ)と非テーパ部42の長さの合計]は、4〜9cm程度が、グリップ部の軽量化、操作性を十分保持し、振動減衰性、シャフトを保持する強度などの点から好ましい。
【0027】
また、特に限定するものではないが、前記シャフト保持部4のテーパ部41の長さ(シャフト部を受け入れる挿通孔の長さ方向に換算した長さ)は、最も長い部分で2.5〜4cm、非テーパ部42の長さは、最も短い部分で1.5〜5cm程度が振動減衰性、強度などの点から好ましい。ここで「最も長い部分」とか、「最も短い部分」とかと表現したのは、テーパ部を作成するために、長さ方向に対し垂直方向の断面形状が、例えば図4で示したと同様の扁平8角形状の木材の角柱を用意し、それを、ある所定角度の円錐台状に削って、略円錐台形状からなるテーパ部を作成すると、断面6角形の鉛筆を鉛筆削り器で円錐状に削った場合、角の部分はテーパ部が長くなり、平面部はテーパ部が短くなることからも、理解されるところであり、扁平8角形状の場合には、更に、それが複雑になるので、「最も長い部分」とか、「最も短い部分」で規定した。テーパ部41は、通常、円錐台形状に削られたテーパー部であるが、必要に応じて、例えば8角の角錐台状に仕上げてもよい。その場合には、テーパー部の長さは、「最も長い部分」と短い部分は存在しなくなり、同じ長さになることもあるが、その場合は、当該同じ長さのいずれかを「最も長い部分」と言う表現に含める。非テーパー部においても同様である。
【0028】
尚、図示していないが、通常、図6などのグリップにおいては、シャフト保持部のテーパー部41の部分からグリップエンドまで、ないしは、シャフト保持部のテーパー部41の部分を除いて非テーパ部からグリップエンドまでの外側にグリップテープが巻きつけられて用いられる。
【0029】
図7は、シャフト保持部4の非テーパ部42の少なくとも一部がグリップ部5の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態の別のグリップの一実施形態を示す長さ方向に沿った方向の断面図である。図6の態様と異なるのは、シャフト保持部4のテーパー部41を除いて、それよりグリップエンド側の部分の外側(シャフト保持部4の非テーパ部42の一部とグリップ部5の外側に現れた部分)にグリップテープを巻回することを考慮して、シャフト保持部4の非テーパ部42とテーパー部41との境界に段差46を設け、非テーパ部42のグリップ部5の合成樹脂筒状体内側に嵌め込まれる部分と嵌め込まれていない部分との境界に段差47を設け概略グリップテープの厚さ分だけシャフト保持部4の非テーパ部の外径を小さく成形した態様である。もし、非テーパ部42全部が、グリップ部5の合成樹脂筒状体内側に嵌め込まれる場合には、段差はシャフト保持部4の非テーパ部42とテーパー部41との境界に1箇所のみ概略グリップテープの厚さ分だけの段差を設ければよい。かかるシャフト保持部4の非テーパ部42とテーパー部41との境界に1箇所のみ段差48が設けられ、非テーパ部42全部が、グリップ部5の合成樹脂筒状体内側に嵌め込まれたグリップの実施形態の斜視図を図8に示した。
【0030】
いずれの態様においても、図示していないが、シャフト部は、シャフト挿通孔内にシャフト部が挿入固定されるが、シャフト部は、通常、シャフト保持部4の非テーパ部42のエンド側(グリップエンド方向の側)と同じ部位まで、または、その前後近傍の位置まで存在している。シャフト部がシャフト保持部4の非テーパ部42とテーパー部41を突き抜けて、あまりに長くグリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンド方向に向かって伸びていることはグリップの重量が増加し、操作性が低下する傾向になり、好ましくなく、振動減衰性の効果も十分発揮できない傾向になる。あまりにシャフト部が短すぎて、シャフト保持部4の非テーパ部42のエンド側近傍の位置に遥かに届かないような場合には、シャフト保持部とシャフト部との接合強度が小さくなり、耐久性が低下するとともに、振動減衰性の効果も十分発揮できない傾向になる。
【0031】
シャフト保持部4とシャフト部3とは、例えば接着剤により固定され、さらにフレーム部2等が組み合わされて図1に示したような本発明のバドミントンラケットとされる。
【0032】
このシャフト部は特に限定するものではないが、例えば前述した、炭素繊維強化樹脂製、アラミド繊維強化樹脂製、チタン繊維強化樹脂製、又はガラス繊維強化樹脂製など繊維強化熱硬化性樹脂製であることが好ましい。軽量で強度が高いからである。強化繊維補強樹脂としては、プリプレグ(樹脂含浸シート)を巻いて積層する成形方法、フィラメントワインデイング法等による成形方法等公知の方法を採用できる。また樹脂としては、ポリイミド、エポキシ等の熱硬化性樹脂、ナイロン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂などの公知の樹脂を用いることができる。またシャフト部は、例えば肉厚が1〜2mm程度の中空パイプ状である。フレーム部2についても、同様に繊維強化熱硬化性樹脂が好適に用いられる。
【0033】
製造法の具体例としては、例えば通常のプリプレグの積層法を採用し、必要なら所望の部分をフィラメントワインドなどにより補強してもよい。
【0034】
実施例1と比較例1
本発明の実施例1のバドミントンラケットとして、図6に示したような形状の、シャフト保持部4とグリップ部5とからなるグリップを有し、それを用いて図1に示すようなバドミントンラケットを作成した。グリップ部5が炭素繊維強化エポキシ樹脂筒状体(炭素繊維の長繊維強化エポキシ樹脂プリプレグを使用、上述したマンドレルと外型を用いた成型、炭素繊維の含量55重量%)からなり、厚み0.5mm、図4に示すような扁平8角形断面形状[図4の横方向内径(扁平面間距離)が18mm、縦方向内径(扁平面間と直角方向の面間距離)が22mm、]、シャフト保持部4は木材(白揚木)からなり、テーパー部41の長さ方向の最も長い部分の長さが32mmとそれに連なる非テーパ部42の最も短い部分の長さが30mmで、シャフト保持部4の長さが62mm、テーパ部41の角度が長さ方向に対し10度(円錐台形状)、非テーパ部42の断面形状寸法は、グリップ部5の内径とほぼ同じ、シャフト部を受け入れる挿通孔43(断面は円形)の内径8mm、グリップ部5の長さaは、152mm、前記シャフト保持部4の非テーパ部42が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる長さbが、20mm(エポキシ系接着剤で固着)、図5に示したように、グリップ部5の合成樹脂筒状体は、シャフト側とは反対側の開口部すなわちグリップエンド側52にナイロン6樹脂からなる蓋材53を装着した。シャフト部を受け入れる挿通孔43に、炭素繊維強化エポキシ樹脂製のフレーム及びシャフト(市販されている株式会社ゴーセンのバドミントンラケット商品名“ルーツガブン”に用いられているフレーム及びシャフト)をそのシャフト末端が、非テーパ部42のエンド側(グリップエンド方向の側)と同じ部位まで挿入し、エポキシ系接着剤で固定した。
【0035】
一方、比較例1のバドミントンラケットとして、実用新案登録第3049517号公報の図1〜図5に記載された、各寸法が上記実施例1とほぼ同じになるようにした、シャフト挿通孔を備えた筒状部を内部に含む中空構造を有する合成樹脂筒状体からなるグリップ(但し、テーパー部も含めて一体射出成型品で、素材は、平均長さ30μmの炭素繊維強化ナイロン6樹脂筒状体射出成形品(炭素繊維の含量30重量%)、実用新案登録第3049517号公報の図5に示された筒状体18とブリッジ状補強部19も含む。筒状体18グリップエンド側は、本発明の上記実施例1の挿通孔43のグリップエンド側と同じ位置とした。)に上記実施例1と同じ炭素繊維強化エポキシ樹脂製のフレーム及びシャフトを同様に取り付け比較例1のバドミントンラケットとした。
【0036】
実施例1のバドミントンラケットと比較例1のバドミントンラケットの振動減衰性を次の方法で測定し比較した。
【0037】
糸でバドミントンラケットフレームトップを吊り下げ、当該ラケットフレームトップをハンマーで叩き、加振し、その振動伝達をグリップ部の長さ方向の中央部付近にセットされた加速度センサーのピックアップで検出し、得られた減衰波形から振動損失係数を算出した。
【0038】
その結果、実施例1のバドミントンラケットの振動損失係数(η)は、0.1090であり、比較例1のバドミントンラケットの振動損失係数(η)は、0.0073であった。
【0039】
以上の結果から、本発明のバドミントンラケットは、振動減衰性が改良されていることが分かる。そして、操作性については、バドミントン競技の選手5人に本発明の実施例1のバドミントンラケットと、比較例1のバドミントンラケットとを実際のプレーに使用して比較してもらったところ、両者とも操作性はほとんど変わらず、本発明の実施例1のバドミントンラケットの方が打撃感が良好であるとの評価であった。
【0040】
【発明の効果】
以上説明した本発明のバドミントンラケットによれば、グリップの軽量性、従ってラケットの操作性を維持し、且つ打撃時の振動減衰性を向上させたバドミントンラケットを提供できる。
【0041】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいて、グリップ部の合成樹脂筒状体が、繊維強化合成樹脂筒状体からなる本発明の好ましい態様とすることにより、上記効果に加えて、グリップ部の強度が強化され、耐久性の優れたバドミントンラケットを提供でき好ましい。
【0042】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいて、繊維強化合成樹脂筒状体が、チタン繊維、炭素繊維、アラミド繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維強化合成樹脂筒状体からなる本発明の好ましい態様とすることにより、グリップ部の軽量化、操作性を十分保持し、しかもグリップ部の強度が強化され、耐久性の優れたバドミントンラケットを提供でき好ましい。
【0043】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいて、シャフト保持部の長さが4〜9cmである本発明の好ましい態様とすることにより、グリップ部の軽量化、操作性を十分保持し、振動減衰性が良好で、シャフトを保持する強度が大きいバドミントンラケットを提供でき好ましい。
【0044】
また、前記本発明のバドミントンラケットにおいて、シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる長さが1.5〜4cmである本発明の好ましい態様とすることにより、シャフト保持部のグリップ部との固着強度が大きく、また、グリップ部の軽量化、操作性を十分保持し、振動減衰性が良好なバドミントンラケットを提供でき好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のバドミントンラケットの斜視図。
【図2】本発明のバドミントンラケットにおける一実施形態のシャフト保持部の長さ方向に沿った断面図。
【図3】本発明のバドミントンラケットにおける一実施形態のグリップ部の長さ方向に沿った断面図。
【図4】図3に示したグリップ部のA−A方向の断面図。
【図5】本発明のバドミントンラケットにおける一実施形態のグリップ部の一部をそのグリップエンド側から蓋材とともに示した斜視図。
【図6】本発明のバドミントンラケットにおけるシャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態のグリップの一実施形態を示す長さ方向に沿った方向の断面図。
【図7】本発明のバドミントンラケットにおけるシャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態のグリップの別の一実施形態を示す長さ方向に沿った方向の断面図。
【図8】本発明のバドミントンラケットにおけるシャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状の内側に嵌め込まれて固定された状態の更に別のグリップの一実施形態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 バドミントンラケット
2 フレーム部
3 シャフト部
4 シャフト保持部
5 グリップ部
41 テーパー部
42 非テーパ部
43 シャフト部を受け入れる挿通孔
46 段差
47 段差
48 段差
51 グリップエンドの反対側の開口部
52 グリップ部5の合成樹脂筒状体のグリップエンド側
53 蓋材
54 係止部
55 係止部
Claims (5)
- フレーム部とシャフト部とシャフト保持部とグリップ部とを含むバドミントンラケットであって、前記グリップ部が合成樹脂筒状体からなり、前記シャフト保持部は木材からなり、テーパー部とそれに連なる非テーパ部とを有し、シャフト部を受け入れる挿通孔をその断面中心に備えており、前記挿通孔内にシャフト部が挿入固定されており、前記シャフト保持部の非テーパ部の少なくとも一部がグリップ部の合成樹脂筒状体のグリップエンドと反対側の開口部の内側に嵌め込まれて固定され、前記シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる割合がグリップ部の長さの1/3以下で1cm以上であるバトミントンラケット。
- グリップ部の合成樹脂筒状体が、繊維強化合成樹脂筒状体からなる請求項1に記載のバドミントンラケット。
- 繊維強化合成樹脂筒状体が、チタン繊維、炭素繊維、アラミド繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維強化合成樹脂筒状体からなる請求項2に記載のバドミントンラケット。
- シャフト保持部の長さが4〜9cmである請求項1〜3のいずれかに記載のバドミントンラケット。
- シャフト保持部の非テーパ部が合成樹脂筒状体のグリップ部に入り込んでいる長さが1.5〜4cmである請求項1〜4のいずれかに記載のバドミントンラケット。
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Cited By (3)
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WO2010041362A1 (ja) * | 2008-10-09 | 2010-04-15 | 株式会社薫風 | バドミントンラケット |
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