JP2004215586A - 4−ヒドロキシ安息香酸の製法 - Google Patents

4−ヒドロキシ安息香酸の製法 Download PDF

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輝之 二階堂
Akikazu Matsuyama
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Abstract

【課題】トルエンまたは安息香酸を出発物質として、生化学的な反応によって4−ヒドロキシ安息香酸を製造するための方法を提供する。
【解決手段】特定の微生物を前記出発物質に作用させることによって、穏やかな条件下で4−ヒドロキシ安息香酸を製造することができる。本発明の方法は、既知の反応を利用した製造方法に比べて、4−ヒドロキシ安息香酸の収量が高い。本発明には、たとえばロドトルラ(Rhodotorula)属、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、あるいはレンジテス(Lenzites)属等の微生物を用いることができる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は微生物を用いた4−ヒドロキシ安息香酸の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
4−ヒドロキシ安息香酸は工業的にはフェノールを原料として製造されている。つまり、フェノールをカリウム塩として脱水後、加圧、加熱条件下で二酸化炭素と化学的に反応させるコルベ・シュミット法により一般に製造されている。しかし化学的な反応を利用した製造法には、高温、かつ高圧の反応条件が必要である。したがって従来の製造方法には、エネルギー消費量が大きく、また、アルカリ塩を多量に使用するなどの問題があった。
【0003】
一方、微生物を用いた4−ヒドロキシ安息香酸の製造法は常温、常圧で進行する。そのため、エネルギー消費量を小さくすることができ、環境負荷も小さい。微生物による4−ヒドロキシ安息香酸の製造法には、次のような物質を出発物質として用いる反応が知られている。
トルエン
p−クレゾール
安息香酸
これらの出発物質から4−ヒドロキシ安息香酸を生成するためには、トルエンあるいは安息香酸を位置選択的に水酸化しなければならない。更に出発物質がトルエンの場合には、メチル基の酸化が必要である。
【0004】
このうちトルエンを出発物質とする反応として、シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)KR1株、およびシュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)DOT−T1株による4−ヒドロキシ安息香酸の生成例が報告されている。しかしこれらの野生型の微生物による反応においては、トルエンの代謝中間体として微量の4−ヒドロキシ安息香酸が検出されているに過ぎない。
【0005】
最近遺伝子組み換え技術を用いて、培地中に4−ヒドロキシ安息香酸を蓄積させる試みが報告されている。トルエンのp−位を特異的に水酸化する酵素であるトルエン4−モノオキシゲナーゼが、次のような微生物に見出されている。
シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)KR1株(文献1/Whited,G. M. and Gibson, D., J. Bacteriol., 173(9), 3010−3016 (1991).)
ブルクホルデリア・エスピー(Burkholderia sp.)JS150株(文献2/Johnson, G. R. and Olsen, R. H., Appl Environ Microbiol.,63(10):4047−52 (1997).)
シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)DOT−T1株(文献3/Ramos, J. L. et al., J. Bacteriology, 177(14) 3911−3916 (1995).)
【0006】
p−位を水酸化するP. mendocina KR1株のトルエン4−モノオキシゲナーゼ、およびメチル基を酸化するPseudomonas putidaのp−クレゾールメチルヒドロキシラーゼは、ともにその遺伝子がクローニングされた。更にこれらの遺伝子で形質転換したシュードモナス属菌を用いて、トルエンを出発物質とする4−ヒドロキシ安息香酸の生産が検討された。しかし4−ヒドロキシ安息香酸の蓄積濃度は、トルエンを逐次添加する方法によっても35mg/Lに留まっている(文献4/Miller, E. S. Jr, and Peretti, S. W.,. Green Chemistry, (6), 143−152 (1999).)。生成物の蓄積濃度の向上が難しい原因としては、次のような原因が考えられた。
トルエンの宿主に対する毒性のため基質(トルエン)濃度を上げられない
トルエン4−モノオキシゲナーゼ酵素が不安定
4−ヒドロキシ安息香酸自体も宿主に対する毒性がある
【0007】
一方、p−クレゾールを出発物質とする場合、シュードモナス(Pseudomonas)属、エンテロバクター(Enterobacter)属、ミコバクテリウム(Mycobacterium)属微生物による製法が知られている(特許文献1/特開平5−328980、特許文献2/特開平5−328981、特許文献3/特開平5−336980、特許文献4/特開平9−23891)。しかし、これらの報告における4−ヒドロキシ安息香酸の生成濃度は約0.1%と低い。また、アスペルギルス(Aspergillus)属微生物によるp−クレゾールのメチル基の酸化も知られているが(文献5/Appl. Environ. Microbiol. 59(4), 1125−30 (1993).)、その応用は見当たらない。
【0008】
更に、安息香酸を原料とする場合、ペニシリウム(Penicillium)属、アスペルギルス(Aspergillus)属微生物による水酸化方法(特許文献5/特開平6−78780)が公知である。しかしこの報告における4−ヒドロキシ安息香酸の蓄積濃度は1g/L程度に過ぎない。また収率も極めて低い。また、トリコデルマ・リグノラム(Trichoderma lignorum)が安息香酸を水酸化し、代謝産物として4−ヒドロキシ安息香酸を生ずることも知られている(文献6/Ann. Inst. Pasteur, Paris, 117(1), 47−57 (1969).)。
【0009】
安息香酸のp−位を水酸化する安息香酸4−ヒドロキシラーゼ遺伝子をクローニングすれば、当該遺伝子による組み換え微生物を用いた反応が実現できる可能性がある。しかし現状ではそのような報告を見出すことはできない。安息香酸4−ヒドロキシラーゼが単離、あるいは確認された微生物を以下に示す。
Rhodotorula minuta(文献7/Fukuda, H., Nakamura, K., Sukita, E., Ogawa, T., and Fujii, T., J. Biochem., 119(2), 314−318 (1996).)
Rhodotorula graminis(文献8/McNamee, C. G.and Durham, D. R.,. Biochem. Biophys. Res. Commun., 129(2), 485−492 (1985).)
Aspergillus niger(文献9/Sahasrabudhe, S. R. and Modi, V. V.,. Biochem. Int., 10(4), 525−529 (1985).)
Pseudomonas(文献10/Arch. Biochem. Biophys, 177(2), 488−98 (1976).)
以上に述べたように、トルエンあるいは安息香酸を出発物質として、酵素、あるいは微生物を用いて、工業的に実施可能なレベルで4−ヒドロキシ安息香酸を製造する方法は未だ確立されていない。
【0010】
【文献1】Whited, G. M. and Gibson, D., J. Bacteriol., 173(9), 3010−3016(1991)
【文献2】Johnson, G. R. and Olsen, R. H., Appl Environ Microbiol.,63(10):4047−52 (1997)
【文献3】Ramos, J. L. et al., J. Bacteriology, 177(14) 3911−3916 (1995)
【文献4】Miller, E. S. Jr, and Peretti, S. W.,. Green Chemistry, (6), 143−152 (1999)
【文献5】Appl. Environ. Microbiol. 59(4), 1125−30 (1993)
【文献6】Ann. Inst. Pasteur, Paris, 117(1), 47−57 (1969)
【文献7】Fukuda, H., Nakamura, K., Sukita, E., Ogawa, T., and Fujii, T., J. Biochem., 119(2), 314−318 (1996)
【文献8】McNamee, C. G.and Durham, D. R.,. Biochem. Biophys. Res. Commun., 129(2), 485−492 (1985)
【文献9】Sahasrabudhe, S. R. and Modi, V. V.,. Biochem. Int., 10(4), 525−529 (1985)
【文献10】Arch. Biochem. Biophys, 177(2), 488−98 (1976)
【特許文献1】特開平5−328980
【特許文献2】特開平5−328981
【特許文献3】特開平5−336980
【特許文献4】特開平9−23891
【特許文献5】特開平6−78780
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、微生物の作用を利用した、トルエンまたは安息香酸から4−ヒドロキシ安息香酸を生成する方法の提供である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、トルエンあるいは安息香酸を出発物質とする、4−ヒドロキシ安息香酸の生化学的な製造方法を鋭意検討した。その結果、特定の微生物が、トルエンまたは安息香酸に作用して4−ヒドロキシ安息香酸を生成する能力を有することを見出した。そしてこれらの微生物によって生成される4−ヒドロキシ安息香酸の収量が、工業的な製造方法に応用できる水準にあることを確認して本発明を完成した。
【0013】
すなわち本発明は、以下の4−ヒドロキシ安息香酸の製造方法に関する。
〔1〕ロドコッカス(Rhodococcus)属、ブレブンディモナス(Brevundimonas)属、マイコプラナ(Mycoplana)属、セラチア(Serratia)属、およびロドトルラ(Rhodotorula)属からなる群から選択されるいずれかの属に属し、トルエンより4−ヒドロキシ安息香酸を生成する能力を有する微生物の培養物、菌体、あるいはその処理物をトルエンに作用させ、生成する4−ヒドロキシ安息香酸を採取する工程を含む4−ヒドロキシ安息香酸の製法。
〔2〕微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である〔1〕に記載の製法。
ロドコッカス・ゾフィ(Rhodococcus zopfii)、
ブレブンディモナス・ジミヌタ(Brevundimonas diminuta)、
マイコプラナ・ブラタ(Mycoplana bullata)、
セラチア・グリメシイ(Serratia grimesii)、および
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)
〔3〕微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である〔2〕に記載の製法。
ロドコッカス・ゾフィ(Rhodococcus zopfii)JCM 9919、
ブレブンディモナス・ジミヌタ(Brevundimonas diminuta)IFO 12697、
マイコプラナ・ブラタ(Mycoplana bullata)IFO 13290、
セラチア・グリメシイ(Serratia grimesii)ATCC 14460、および
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696
〔4〕カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、アミコラトプシス(Amycolatopsis)属、シュドジマ(Pseudozyma)属、ネオコスモスポラ(Neocosmospora)属、フザリウム(Fusarium)属、ベウベリア(Beauveria)属、ヒポマイセス(Hypomyces)属、アルタナリア(Alternaria)属、ゲラシノスポラ(Gelasinospora)属、ステムフィリウム(Stemphylium)属、ユーロティウム(Eurotium)属、カバティエラ(Kabatiella)属、クルブラリア(Curvularia)属、ペスタロティア(Pestalotia)属、ピコノポラス(Pycnoporus)属、およびレンジテス(Lenzites)属からなる群から選択されるいずれかの属に属し、安息香酸より4−ヒドロキシ安息香酸を生成する能力を有する微生物の培養物、菌体、あるいはその処理物を安息香酸に作用させ、生成する4−ヒドロキシ安息香酸を採取する工程を含む4−ヒドロキシ安息香酸の製法。
〔5〕微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である〔4〕に記載の製法。
カルノバクテリウム・ジバージェンス(Carnobacterium divergens)、
アミコラトプシス・メタノリカ(Amycolatopsis methanolica)、
シュドジマ・アフィディス(Pseudozyma aphidis)、
ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(Neocosmospora vasinfecta)、
フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、
フザリウム・アングイオイデス(Fusarium anguioides)、
フザリウム・カウカシカム(Fusarium caucasicum)、
ベウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、
ベウベリア・ブロングリアルティ(Beauveria brongriartii)、
ヒポマイセス・クリソスペルムス(Hypomyces chrysospermus)、
ヒポマイセス・ロゼウス(Hypomyces rosellus)、
アルタナリア・バタチコラ(Alternaria bataticola)、
ゲラシノスポラ・レティキュロスポラ(Gelasinospora reticulospora)、
ステムフィリウム・ロティ(Stemphylium loti)、
ユーロティウム・アムステロダミ(Eurotium amstelodami)、
カバティエラ・ゼアエ(Kabatiella zeae)、
クルブラリア・ファラクス(Curvularia fallax)、
ペスタロティア・ジオスピリ(Pestalotia diospyri)、
ピコノポラス・コッシネウス(Pycnoporus coccineus)、および
レンジテス・ベツリナ(Lenzites betulina)
〔6〕微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である〔5〕に記載の製法。
カルノバクテリウム・ジバージェンス(Carnobacterium divergens)NRIC 1629、
アミコラトプシス・メタノリカ(Amycolatopsis methanolica)JCM 8087、
シュドジマ・アフィディス(Pseudozyma aphidis)IFO 10182、
ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(Neocosmospora vasinfecta)IFO 8963、
フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)IFO 5232、
フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)IFO 9975、
フザリウム・アングイオイデス(Fusarium anguioides)IFO 4467、
フザリウム・カウカシカム(Fusarium caucasicum)IFO 5979、
ベウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)IFO 4848、
ベウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)IFO 5838、
ベウベリア・ブロングリアルティ(Beauveria brongriartii)IFO 5299、
ヒポマイセス・クリソスペルムス(Hypomyces chrysospermus)IFO 6817、
ヒポマイセス・ロゼウス(Hypomyces rosellus)IFO 6911、
アルタナリア・バタチコラ(Alternaria bataticola)IFO 6187、
ゲラシノスポラ・レティキュロスポラ(Gelasinospora reticulospora)IFO 8367、
ステムフィリウム・ロティ(Stemphylium loti)IFO 7299、
ユーロティウム・アムステロダミ(Eurotium amstelodami)IFO 6667、
カバティエラ・ゼアエ(Kabatiella zeae)IFO 9664、
クルブラリア・ファラクス(Curvularia fallax)IFO 8885、
ペスタロティア・ジオスピリ(Pestalotia diospyri)IFO 5282、
ピコノポラス・コッシネウス(Pycnoporus coccineus)IFO 6495、
レンジテス・ベツリナ(Lenzites betulina)IFO 4963、および
レンジテス・ベツリナ(Lenzites betulina)IFO 6266
〔7〕以下の微生物からなる群から選択されたいずれかの微生物の培養物、菌体、あるいはその処理物を安息香酸に作用させ、生成する4−ヒドロキシ安息香酸を採取する工程を含む4−ヒドロキシ安息香酸の製法。
ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)、
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)、
ロドトルラ・フジサエンシス(Rhodotorula fujisanensis)、
ロドトルラ・ムスコラム(Rhodotorula muscorum)、
ロドトルラ・ノトファギ(Rhodotorula nothofagi)、
ロドトルラ・アラウカリアエ(Rhodotorula araucariae)、および
ロドトルラ・フラガリア(Rhodotorula fragaria)
〔8〕微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である〔7〕に記載の製法。
ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)IFO 1099、
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696、
ロドトルラ・フジサエンシス(Rhodotorula fujisanensis)JCM 10310、
ロドトルラ・ムスコラム(Rhodotorula muscorum)JCM 1697、
ロドトルラ・ノトファギ(Rhodotorula nothofagi)JCM 9034、
ロドトルラ・アラウカリアエ(Rhodotorula araucariae)IFO 10054、および
ロドトルラ・フラガリア(Rhodotorula fragaria)IFO 10411
本発明に用いられる微生物は、いずれもトルエンあるいは安息香酸から4−ヒドロキシ安息香酸を生成する能力を有していることは知られていなかった。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するトルエンより4−ヒドロキシ安息香酸を生成する能力を有する微生物は、以下に示す属に分類される微生物群から選択することができる。これらの属に属する微生物から、トルエンを基質として4−ヒドロキシ安息香酸を生成する微生物を単離できることは知られていなかった。
ロドコッカス(Rhodococcus)属、
ブレブンディモナス(Brevundimonas)属、
マイコプラナ(Mycoplana)属、
セラチア(Serratia)属、および
ロドトルラ(Rhodotorula)属
【0015】
生化学的性状等に基づいて、微生物を分類する方法は公知である。更に上記属に属する微生物が目的とする活性を有していることは、たとえば実施例に示すような方法に基づいて確認することができる。すなわち、被験微生物をトルエンを含む培地で培養し、培養物に蓄積する4−ヒドロキシ安息香酸を検出することによって、目的とする活性を有していることが確認される。4−ヒドロキシ安息香酸は、高速液体クロマトグラフィーやLC/MSなどの手法によって同定することができる。
【0016】
本発明において、トルエンに作用して4−ヒドロキシ安息香酸を生成することができる微生物として、たとえば以下のような種を示すことができる。土壌、河川、あるいは湖沼などの材料からこれらの種を単離し同定する方法は公知である。たとえば細菌、真菌、およびカビの単離および同定方法については以下のような文献を参照することができる。
細菌:Bergey’s Manual of Determinative Bacteriology, 9th Edition, Edited by John G. Holt, Williams & Wilkins, Baltimore
酵母:The Yeast:A Taxonomic study, 4th edition, C.P. Kurtzman and J.W.Fell(eds.), Elsevier(1998).
カビ:”The Genera of Hyphomycetes from soil”, G.L.Barron, Baltimore, Maryland, Williams and Wilkins(1968). ”Compendium of soil Fungi”, K.H. Domsh, W. Gams, T. Anderson, New York, Academic Press(1980).
ロドコッカス・ゾフィ(Rhodococcus zopfii)
ブレブンディモナス・ジミヌタ(Brevundimonas diminuta)
マイコプラナ・ブラタ(Mycoplana bullata)
セラチア・グリメシイ(Serratia grimesii)、および
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)
【0017】
より具体的には、トルエンより4−ヒドロキシ安息香酸を生成する微生物として以下の微生物菌株を示すことができる。これらの菌株は、それぞれのアクセション番号をもとに各セルバンクから入手することができる。
ロドコッカス・ゾフィ(Rhodococcus zopfii)JCM 9919、
ブレブンディモナス・ジミヌタ(Brevundimonas diminuta)IFO 12697、
マイコプラナ・ブラタ(Mycoplana bullata)IFO 13290、
セラチア・グリメシイ(Serratia grimesii)ATCC 14460、
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696
【0018】
また本発明で使用する安息香酸より4−ヒドロキシ安息香酸を生成する能力を有する微生物は、以下に示す属に分類される微生物群から選択することができる。これらの属に属する微生物から、安息香酸を基質として4−ヒドロキシ安息香酸を生成する微生物を単離できることは知られていなかった。
カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、
アミコラトプシス(Amycolatopsis)属、
シュドジマ(Pseudozyma)属、
ネオコスモスポラ(Neocosmospora)属、
フザリウム(Fusarium)属、
ベウベリア(Beauveria)属、
ヒポマイセス(Hypomyces)属、
アルタナリア(Alternaria)属、
ゲラシノスポラ(Gelasinospora)属、
ステムフィリウム(Stemphylium)属、
ユーロティウム(Eurotium)属、
カバティエラ(Kabatiella)属、
クルブラリア(Curvularia)属、
ペスタロティア(Pestalotia)属、
ピコノポラス(Pycnoporus)属、および
レンジテス(Lenzites)属
【0019】
生化学的性状等に基づいて、微生物を分類する方法は公知である。更に上記属に属する微生物が目的とする活性を有していることは、たとえば実施例に示すような方法に基づいて確認することができる。すなわち、被験微生物を安息香酸を含む培地で培養し、培養物に蓄積する4−ヒドロキシ安息香酸を検出することによって、目的とする活性を有していることが確認される。4−ヒドロキシ安息香酸は、高速液体クロマトグラフィーやLC/MSなどの手法によって同定することができる。
【0020】
本発明において、安息香酸に作用して4−ヒドロキシ安息香酸を生成することができる微生物として、たとえば以下のような種を示すことができる。土壌、河川、あるいは湖沼などの材料からこれらの種を単離し同定する方法は公知である。たとえば細菌、真菌、およびカビの単離および同定方法については以下のような文献を参照することができる。
細菌:Bergey’s Manual of Determinative Bacteriology, 9th Edition, Edited by John G. Holt, Williams & Wilkins, Baltimore
酵母:The Yeast:A Taxonomic study, 4th edition, C.P. Kurtzman and J.W.Fell(eds.), Elsevier(1998).
カビ:”The Genera of Hyphomycetes from soil”, G.L.Barron, Baltimore, Maryland, Williams and Wilkins(1968). ”Compendium of soil Fungi”, K.H. Domsh, W. Gams, T. Anderson, New York, Academic Press(1980).
カルノバクテリウム・ジバージェンス(Carnobacterium divergens)、
アミコラトプシス・メタノリカ(Amycolatopsis methanolica)、
シュドジマ・アフィディス(Pseudozyma aphidis)、
ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(Neocosmospora vasinfecta)、
フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、
フザリウム・アングイオイデス(Fusarium anguioides)、
フザリウム・カウカシカム(Fusarium caucasicum)、
ベウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、
ベウベリア・ブロングリアルティ(Beauveria brongriartii)、
ヒポマイセス・クリソスペルムス(Hypomyces chrysospermus)、
ヒポマイセス・ロゼウス(Hypomyces rosellus)、
アルタナリア・バタチコラ(Alternaria bataticola)、
ゲラシノスポラ・レティキュロスポラ(Gelasinospora reticulospora)、
ステムフィリウム・ロティ(Stemphylium loti)、
がユーロティウム・アムステロダミ(Eurotium amstelodami)、
カバティエラ・ゼアエ(Kabatiella zeae)、
クルブラリア・ファラクス(Curvularia fallax)、
ペスタロティア・ジオスピリ(Pestalotia diospyri)、
ピコノポラス・コッシネウス(Pycnoporus coccineus)、および
レンジテス・ベツリナ(Lenzites betulina)、
【0021】
また本発明において、安息香酸に作用して4−ヒドロキシ安息香酸を生成することができる微生物として、たとえば以下のような種を示すこともできる。土壌、河川、あるいは湖沼などの材料からこれらの種を単離し同定する方法は公知である。たとえば細菌、真菌、およびカビの単離および同定方法については以下のような文献を参照することができる。
細菌:Bergey’s Manual of Determinative Bacteriology, 9th Edition, Edited by John G. Holt, Williams & Wilkins, Baltimore
酵母:The Yeast:A Taxonomic study, 4th edition, C.P. Kurtzman and J.W.Fell(eds.), Elsevier(1998).
カビ:”The Genera of Hyphomycetes from soil”, G.L.Barron, Baltimore, Maryland, Williams and Wilkins(1968). ”Compendium of soil Fungi”, K.H. Domsh, W. Gams, T. Anderson, New York, Academic Press(1980).
ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)、
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)、
ロドトルラ・フジサエンシス(Rhodotorula fujisanensis)、
ロドトルラ・ムスコラム(Rhodotorula muscorum)、
ロドトルラ・ノトファギ(Rhodotorula nothofagi)、
ロドトルラ・アラウカリアエ(Rhodotorula araucariae)、および
ロドトルラ・フラガリア(Rhodotorula fragaria)
ロドトルラ属に属する次の微生物からは、安息香酸4−ヒドロキシラーゼが単離された報告がある。しかし上記の種が、安息香酸に作用して4−ヒドロキシ安息香酸を生成する作用を有することは知られていなかった。
Rhodotorula minuta(Fukuda, H., Nakamura, K., Sukita, E., Ogawa, T., and Fujii, T., J. Biochem., 119(2), 314−318 (1996).)
Rhodotorula graminis(McNamee, C. G.and Durham, D. R.,. Biochem. Biophys. Res. Commun., 129(2), 485−492 (1985).)
【0022】
また、安息香酸より4−ヒドロキシ安息香酸を生成する微生物として以下の微生物菌株を示すことができる。これらの菌株は、それぞれのアクセション番号をもとに各セルバンクから入手することができる。
カルノバクテリウム・ジバージェンス(Carnobacterium divergens)NRIC 1629、
アミコラトプシス・メタノリカ(Amycolatopsis methanolica)JCM 8087、
シュドジマ・アフィディス(Pseudozyma aphidis)IFO 10182、
ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(Neocosmospora vasinfecta)IFO 8963、
フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)IFO 5232、IFO 9975、
フザリウム・アングイオイデス(Fusarium anguioides)IFO 4467、
フザリウム・カウカシカム(Fusarium caucasicum)IFO 5979、
ベウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)IFO 4848、IFO 5838、
ベウベリア・ブロングリアルティ(Beauveria brongriartii)IFO 5299、
ヒポマイセス・クリソスペルムス(Hypomyces chrysospermus)IFO 6817、
ヒポマイセス・ロゼウス(Hypomyces rosellus)IFO 6911、
アルタナリア・バタチコラ(Alternaria bataticola)IFO 6187、
ゲラシノスポラ・レティキュロスポラ(Gelasinospora reticulospora)IFO 8367、
ステムフィリウム・ロティ(Stemphylium loti)IFO 7299、
ユーロティウム・アムステロダミ(Eurotium amstelodami)IFO 6667、
カバティエラ・ゼアエ(Kabatiella zeae)IFO 9664、
クルブラリア・ファラクス(Curvularia fallax)IFO 8885、
ペスタロティア・ジオスピリ(Pestalotia diospyri)IFO 5282、
ピコノポラス・コッシネウス(Pycnoporus coccineus)IFO 6495、
レンジテス・ベツリナ(Lenzites betulina)IFO 4963、IFO 6266、
ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)IFO 1099、
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696、
ロドトルラ・グラミニス(Rhodotorula graminis)IFO 10747、
ロドトルラ・フジサエンシス(Rhodotorula fujisanensis)JCM 10310、
ロドトルラ・ムスコラム(Rhodotorula muscorum)JCM 1697、
ロドトルラ・ノトファギ(Rhodotorula nothofagi)JCM 9034、
ロドトルラ・アラウカリアエ(Rhodotorula araucariae)IFO 10054、
ロドトルラ・フラガリア(Rhodotorula fragaria)IFO 10411
【0023】
また、安息香酸より4−ヒドロキシ安息香酸を生成する微生物として以下の微生物菌株を示すこともできる。これらの菌株は、それぞれのアクセション番号をもとに各セルバンクから入手することができる。
ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)IFO 1099、
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696、
ロドトルラ・フジサエンシス(Rhodotorula fujisanensis)JCM 10310、
ロドトルラ・ムスコラム(Rhodotorula muscorum)JCM 1697、
ロドトルラ・ノトファギ(Rhodotorula nothofagi)JCM 9034、
ロドトルラ・アラウカリアエ(Rhodotorula araucariae)IFO 10054、および
ロドトルラ・フラガリア(Rhodotorula fragaria)IFO 10411
これらの微生物は、野生株、変異株、または、細胞融合、もしくは遺伝子操作などの遺伝的手法より誘導される組み換え株など、いずれの株も好適に用いることができる。
【0024】
なおここに示した菌株のうち、IFO番号の付された微生物は、財団法人・発酵研究所発行の微生物カタログ第11版(2000年)に記載されており、現在生物遺伝資源センター(NBRC)より入手することができる。JCM番号の付された微生物は、理化学研究所発行の菌株カタログ第8版(2002年)に記載されており、同研究所より入手することができる。NRIC番号の付された微生物は東京農業大学菌株保存室発行の東京農業大学菌株カタログ第3版(2000年)に記載されており、同保存室より入手することができる。ATCC番号の付された微生物はアメリカン・タイプカルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)発行のバクテリア&バクテリオファージカタログ第19版(1996)に記載されており、同機関より入手することができる。
【0025】
本発明に用いる微生物を培養するための培地は、その微生物が増殖しうるものであれば特に制限はない。例えば、炭素源としては上記微生物が利用可能な任意の炭素源を使用することができる。具体的には、グルコース、フルクトース、シュクロース、デキストリンなどの糖類、ソルビトール、グリセロールなどのアルコール類、フマール酸、クエン酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類およびその塩類、パラフィンなどの炭化水素類、トルエン、クレゾール、安息香酸などあるいはこれらの混合物を使用することができる。
【0026】
窒素源としては例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどの無機酸のアンモニウム塩、フマル酸アンモニウム、クエン酸アンモニウムなどの有機酸のアンモニウム塩、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー、カゼイン加水分解物、尿素、などの無機有機含窒素化合物、あるいはこれらの混合物を使用することができる。他に無機塩、微量金属塩、ビタミン類など、通常の培養に用いられる栄養源を適宜混合して用いることができる。また、必要に応じて微生物の増殖を促進する因子、本発明の目的化合物の生成能力を高める因子、あるいは培地のpH保持に有効なCaCOなどの物質も添加できる。
【0027】
培養方法としては、培地pHは3〜11、好ましくは4〜8、培養温度は15〜60℃、好ましくは20〜45℃で、嫌気的あるいは好気的に、その微生物の生育に適した条件下5〜240時間、好ましくは12〜120時間程度培養する。
【0028】
基質であるトルエンあるいは安息香酸またはその塩は酵素の基質阻害が起らない濃度範囲で、一括あるいは間欠的に、あるいは連続して培養物に添加することができる。更に、ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)のようにトルエンと安息香酸のいずれからでも4−ヒドロキシ安息香酸を生成する作用を有する微生物においては、基質としてトルエンと安息香酸の混合物を与えることもできる。本発明において、基質は通常0.001から5%(wt/wt)程度添加する。基質は、そのまま水に溶解あるいは分散して添加することができる。あるいは基質を反応に影響を与えない有機溶媒に溶解したり、界面活性剤などに分散させて添加することもできる。微生物と基質とは、たとえば次のような方法で接触させることができる。
1)培地に最初から基質を添加しておき、培養する方法、
2)培養液をそのまま用い、該培養液にトルエンあるいは安息香酸を添加する方法、
3)遠心分離などにより菌体を分離し、これをそのまま、あるいは洗浄した後、緩衝液、水などに再懸濁したものに、トルエンあるいは安息香酸を添加し、反応させる方法
【0029】
本発明において、菌体は生菌体のままでもよいし、菌体破砕物、アセトン処理、トルエン処理、凍結乾燥などの処理を施したものでもよい。微生物菌体はカラギーナンゲル、アルギン酸ゲル、ポリアクリルアミドゲル、セルロース、寒天などに公知の方法で固定化することもできる。更に微生物菌体と基質とが限外ろ過膜などを介して接触する構造を持つ反応容器中で両者を反応させることもできる。
【0030】
菌体と基質は、5〜70℃、望ましくは15〜60℃の温度で反応させる。反応pHは酵素が反応する範囲で適宜選択することができる。反応時のpHを適切な範囲に維持するために、通常pH4〜10、望ましくはpH5〜9を与える緩衝液、あるいはpHスタットを用いることができる。反応液は、静置、振とう、あるいは攪拌することができる。反応に用いる溶媒は通常水、あるいは水性溶媒である。反応液には、反応に影響を与えない範囲でアルコールなどの有機溶媒を加えることができる。
【0031】
本発明による4−ヒドロキシ安息香酸の製法は、上記微生物の培養物、菌体、あるいはその処理物をトルエンおよび/または安息香酸に作用させ、生成する4−ヒドロキシ安息香酸を採取する工程を含む4−ヒドロキシ安息香酸の製法である。上記微生物によって生成された4−ヒドロキシ安息香酸は、限外ろ過、濃縮、カラムクロマトグラフィー、抽出、活性炭処理、晶析など通常の方法を組み合せることで回収し、更に精製することができる。
【0032】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。以下、実施例中では4−ヒドロキシ安息香酸は4−HBAと略す。以下の実施例において、トルエン、安息香酸、および4−HBAは高速液体クロマトグラフィーで定量した。定量方法は次のとおりである。
【0033】
安息香酸、および4−HBAの定量
カラム:Wakosil II ODS HG, φ4.6mm×250mm
移動相:40mM リン酸緩衝液pH2.5/アセトニトリル[9:1]
カラム温度:40℃
流速:1.0mL/min
検出:254nm
生成した4−HBAは、HPLCに接続した多波長検出器の紫外〜可視吸収スペクトル、およびLC/MSスペクトロメトリーで同定した。
【0034】
トルエン代謝物、安息香酸代謝物の同定
カラム:YMC−pack ODS−AM(φ4.6mm×150mm)
移動相:0.1%ギ酸/アセトニトリル[9:1]
流速:1.0mL/min
温度:40℃
検出:多波長検出器 200〜600nm
HPLC/多波長システム
Waters600E (システムコントローラー、ポンプ)
Waters996 (多波長検出器)
【0035】
LC/MSの測定条件
イオン化:ESI
検出:negative
カラム:YMC−pack ODS−AM(φ4.6mm×150mm)
移動相:0.1%ギ酸/アセトニトリル[9:1]
流速:1.0mL/min
温度:40℃。
LC/MSシステム
Waters alliance2690 (ポンプ、オートサンプラー、カラムオーブン)
Waters2487 (UV検出器)
ThermoQuest LCQ (MS)
【0036】
また、以下の実施例で用いている「培地A」、および「培地B」の組成は以下のとおりである。
[培地A]:エールリッヒの肉エキス5g(ディフコ)、ポリペプトン(日本製薬)3g、塩化ナトリウム10gを混合し、脱イオン水を加えて溶解し総容量1000mLとし、pH7.2に合わせる。
[培地B]:グルコース10g、酵母エキス(極東製薬)3g、麦芽エキス(極東製薬)3g、ポリペプトン(日本製薬)5gを混合し、脱イオン水を加えて溶解し総容量1000mLとし、pH6.0に合わせる。
[培地C]:培地Aに安息香酸ナトリウムを2g/L添加する。
[培地D]:培地Bに安息香酸ナトリウムを2g/L添加する。
【0037】
[実施例1]
各微生物用の培地をφ21mmの試験管にそれぞれ5mL入れ、121℃、20分間滅菌した。滅菌した培地に、保存スラントより表1に示す微生物の一白金耳を植菌し、24℃で24時間振とう培養した。表1に示した菌株のうち、1)〜4)は培地A、5)は培地Bに接種した。各試験管にトルエンのエタノール溶液(10g/L)を25μL添加し、さらに24℃にて24時間振盪した。反応終了後、遠心分離により上清を分離し、上清中の4−HBA濃度を高速液体クロマトグラフィーにて分析した。分析結果を表1に示す。生成量はそれぞれのトルエン無添加の場合との差で示した。
【0038】
【表1】
Figure 2004215586
【0039】
[実施例2]
培地Cをそれぞれ5mLずつφ21mmの試験管に入れ、滅菌後、表2に示す菌株の一白金耳を植菌した。24℃で48時間振とう培養した。培養液を遠心分離し、生成した4−HBAを液体クロマトグラフィーで定量した。結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
Figure 2004215586
【0041】
[実施例3]
【0042】
培地Dをそれぞれ5mLずつφ21mmの試験管に入れ、滅菌後、表3に示す菌株の一白金耳を植菌した。24℃で48〜168時間、それぞれの菌株について十分な生育が見られるまで振とう培養を行った。培養液を遠心分離し、生成した4−HBAを高速液体クロマトグラフィーで定量した。結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
Figure 2004215586
【0044】
[実施例4]
培地B、および培地Dのそれぞれ50mLを500mL容のヒダ付き三角フラスコに入れ、121℃、20分間滅菌した。冷却後、ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696株をそれぞれ一白金耳植菌し、24℃、48時間培養した。培地Bのフラスコには10g/Lのトルエン溶液(エタノールに溶解)を250μL添加し、さらに24時間、24℃で振盪反応を行った。反応終了後、遠心分離で上清を分離し、HClにてpHを2.0に調整した。この上清を酢酸エチル50mLで抽出し、有機層を分離し、減圧下に濃縮、乾固した。残渣を0.1%ギ酸/アセトニトリル[9:1]に溶解し、多波長検出器を接続した高速液体クロマトグラフィーにて4−HBAに相当するピークの紫外〜可視部の吸収スペクトルを解析した。その結果、標準品(図1)と同様のスペクトルであることが判明した(図2)。さらに、同ピークのLC/MSスペクトルを解析したところ、4−HBA標準品のスペクトルと一致し、生成した化合物が4−HBAであることが確かめられた(図3〜図4)。
【0045】
[実施例5]
実施例1のロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696株以外の株、実施例2、実施例3の内、ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696株以外の株の培養/反応液について、実施例4と同様にしてサンプルを調製した。多波長検出器を接続した高速液体クロマトグラフィーを用いて、反応生成物の4−HBAに相当するピークの紫外〜可視部の吸収スペクトルを解析した。その結果、いずれも4−HBAの標準品と同様のスペクトルを持つことが判明し、4−HBAが生成していることが確かめられた。
【0046】
[実施例6]
ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696株を50mLの培地Bをいれたヒダ付き三角フラスコで24℃、48時間振盪培養し、前培養した。次いで。培地Dの1200mLを丸菱バイオエンジ製MDL−200型2.0L容ミニジャーに入れ、121℃、20分間滅菌した。冷却後、ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696株の前培養液12mLを植菌し、600回転、24℃、0.5vvmで通気しながら48時間培養した。培養液中には4−HBAが0.82g/L生成していた。培養終了後、遠心分離にて菌体を除去し、上清を分離した。次いで、HSOでpHを2.0に調整し、1200mLの酢酸エチルで2回抽出し、有機層を集め、減圧下に濃縮、乾固した。残渣をキシレン−エタノール[1:1]に溶かして再結晶し、4−HBAの結晶0.69gを得た。純度95%、一貫収率28.7%。
【0047】
【発明の効果】
本発明の4−ヒドロキシ安息香酸の製造方法によれば、ロドコッカス(Rhodococcus)属、ブレブンディモナス(Brevundimonas)属、マイコプラナ(Mycoplana)属、セラチア(Serratia)属、およびロドトルラ(Rhodotorula)属に属する微生物をトルエンに作用させることにより4−ヒドロキシ安息香酸を容易に得ることができる。
【0048】
また本発明は、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、アミコラトプシス(Amycolatopsis)属、シュドジマ(Pseudozyma)属、ネオコスモスポラ(Neocosmospora)属、フザリウム(Fusarium)属、ベウベリア(Beauveria)属、ヒポマイセス(Hypomyces)属、アルタナリア(Alternaria)属、ゲラシノスポラ(Gelasinospora)属、ステムフィリウム(Stemphylium)属、ユーロティウム(Eurotium)属、カバティエラ(Kabatiella)属、クルブラリア(Curvularia)属、ペスタロティア(Pestalotia)属、ピコノポラス(Pycnoporus)属、およびレンジテス(Lenzites)属に属する微生物を安息香酸に作用させることにより4−ヒドロキシ安息香酸を容易に得ることができる方法を提供した。
【0049】
更に本発明は、ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)、ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)、ロドトルラ・フジサエンシス(Rhodotorula fujisanensis)、ロドトルラ・ムスコラム(Rhodotorula muscorum)、ロドトルラ・ノトファギ(Rhodotorula nothofagi)、ロドトルラ・アラウカリアエ(Rhodotorula araucariae)、あるいはロドトルラ・フラガリア(Rhodotorula fragaria)を安息香酸に作用させることにより4−ヒドロキシ安息香酸を容易に得ることができる方法を提供した。
【0050】
反応に必要な酵素の遺伝子を有する形質転換体による製造法においては、基質や生成物の宿主に対する毒性が、4−ヒドロキシ安息香酸の生産量を制限する要因となっていた。これに対して本発明に用いる微生物は、もともと基質であるトルエンや安息香酸、あるいは生成物である4−ヒドロキシ安息香酸に対する耐性を有していることが期待できる。したがって、基質濃度を高く設定することも可能である。また、生成物である4−ヒドロキシ安息香酸の蓄積による、微生物活動の低下を避けることができる。
【0051】
本発明の4−ヒドロキシ安息香酸の製造方法は、既知の反応に比べて4−ヒドロキシ安息香酸の収量に優れる。また微生物の培養物あるいは菌体を使った生化学的な反応を利用しているので、エネルギー消費量を小さく抑えることができる。本発明によって製造された4−ヒドロキシ安息香酸は、プラスチック原料モノマー、液晶原料、あるいは防腐剤として重要なヒドロキシカルボン酸化合物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】多波長検出器による4−ヒドロキシ安息香酸(標品)の同定結果を示す吸収スペクトル(上)、およびクロマトグラム(下)である。
【図2】ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa )IFO 0696株に、安息香酸を基質として加えたときに培養液中に蓄積した生成物の、吸収スペクトル(上)、およびクロマトグラム(下)である。
【図3】ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa )IFO 0696株に、安息香酸を基質として加えたときに培養液中に蓄積した生成物のLC/MSスペクトル解析におけるクロマトグラムである。図中、上がUV280nm、中がUV220nm、下が全ion(total ion)検出時のクロマトグラムである。
【図4】図3におけるメインピークに対応する成分のMSスペクトルである。

Claims (8)

  1. ロドコッカス(Rhodococcus)属、ブレブンディモナス(Brevundimonas)属、マイコプラナ(Mycoplana)属、セラチア(Serratia)属、およびロドトルラ(Rhodotorula)属からなる群から選択されるいずれかの属に属し、トルエンより4−ヒドロキシ安息香酸を生成する能力を有する微生物の培養物、菌体、あるいはその処理物をトルエンに作用させ、生成する4−ヒドロキシ安息香酸を採取する工程を含む4−ヒドロキシ安息香酸の製法。
  2. 微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である請求項1に記載の製法。
    ロドコッカス・ゾフィ(Rhodococcus zopfii)、
    ブレブンディモナス・ジミヌタ(Brevundimonas diminuta)、
    マイコプラナ・ブラタ(Mycoplana bullata)、
    セラチア・グリメシイ(Serratia grimesii)、および
    ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)
  3. 微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である請求項2に記載の製法。
    ロドコッカス・ゾフィ(Rhodococcus zopfii)JCM 9919、
    ブレブンディモナス・ジミヌタ(Brevundimonas diminuta)IFO 12697、
    マイコプラナ・ブラタ(Mycoplana bullata)IFO 13290、
    セラチア・グリメシイ(Serratia grimesii)ATCC 14460、および
    ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696
  4. カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、アミコラトプシス(Amycolatopsis)属、シュドジマ(Pseudozyma)属、ネオコスモスポラ(Neocosmospora)属、フザリウム(Fusarium)属、ベウベリア(Beauveria)属、ヒポマイセス(Hypomyces)属、アルタナリア(Alternaria)属、ゲラシノスポラ(Gelasinospora)属、ステムフィリウム(Stemphylium)属、ユーロティウム(Eurotium)属、カバティエラ(Kabatiella)属、クルブラリア(Curvularia)属、ペスタロティア(Pestalotia)属、ピコノポラス(Pycnoporus)属、およびレンジテス(Lenzites)属からなる群から選択されるいずれかの属に属し、安息香酸より4−ヒドロキシ安息香酸を生成する能力を有する微生物の培養物、菌体、あるいはその処理物を安息香酸に作用させ、生成する4−ヒドロキシ安息香酸を採取する工程を含む4−ヒドロキシ安息香酸の製法。
  5. 微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である請求項4に記載の製法。
    カルノバクテリウム・ジバージェンス(Carnobacterium divergens)、
    アミコラトプシス・メタノリカ(Amycolatopsis methanolica)、
    シュドジマ・アフィディス(Pseudozyma aphidis)、
    ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(Neocosmospora vasinfecta)、
    フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、
    フザリウム・アングイオイデス(Fusarium anguioides)、
    フザリウム・カウカシカム(Fusarium caucasicum)、
    ベウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、
    ベウベリア・ブロングリアルティ(Beauveria brongriartii)、
    ヒポマイセス・クリソスペルムス(Hypomyces chrysospermus)、
    ヒポマイセス・ロゼウス(Hypomyces rosellus)、
    アルタナリア・バタチコラ(Alternaria bataticola)、
    ゲラシノスポラ・レティキュロスポラ(Gelasinospora reticulospora)、
    ステムフィリウム・ロティ(Stemphylium loti)、
    ユーロティウム・アムステロダミ(Eurotium amstelodami)、
    カバティエラ・ゼアエ(Kabatiella zeae)、
    クルブラリア・ファラクス(Curvularia fallax)、
    ペスタロティア・ジオスピリ(Pestalotia diospyri)、
    ピコノポラス・コッシネウス(Pycnoporus coccineus)、および
    レンジテス・ベツリナ(Lenzites betulina)
  6. 微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である請求項5に記載の製法。
    カルノバクテリウム・ジバージェンス(Carnobacterium divergens)NRIC 1629、
    アミコラトプシス・メタノリカ(Amycolatopsis methanolica)JCM 8087、
    シュドジマ・アフィディス(Pseudozyma aphidis)IFO 10182、
    ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(Neocosmospora vasinfecta)IFO 8963、
    フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)IFO 5232、
    フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)IFO 9975、
    フザリウム・アングイオイデス(Fusarium anguioides)IFO 4467、
    フザリウム・カウカシカム(Fusarium caucasicum)IFO 5979、
    ベウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)IFO 4848、
    ベウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)IFO 5838、
    ベウベリア・ブロングリアルティ(Beauveria brongriartii)IFO 5299、
    ヒポマイセス・クリソスペルムス(Hypomyces chrysospermus)IFO 6817、
    ヒポマイセス・ロゼウス(Hypomyces rosellus)IFO 6911、
    アルタナリア・バタチコラ(Alternaria bataticola)IFO 6187、
    ゲラシノスポラ・レティキュロスポラ(Gelasinospora reticulospora)IFO 8367、
    ステムフィリウム・ロティ(Stemphylium loti)IFO 7299、
    ユーロティウム・アムステロダミ(Eurotium amstelodami)IFO 6667、
    カバティエラ・ゼアエ(Kabatiella zeae)IFO 9664、
    クルブラリア・ファラクス(Curvularia fallax)IFO 8885、
    ペスタロティア・ジオスピリ(Pestalotia diospyri)IFO 5282、
    ピコノポラス・コッシネウス(Pycnoporus coccineus)IFO 6495、
    レンジテス・ベツリナ(Lenzites betulina)IFO 4963、および
    レンジテス・ベツリナ(Lenzites betulina)IFO 6266
  7. 以下の微生物からなる群から選択されたいずれかの微生物の培養物、菌体、あるいはその処理物を安息香酸に作用させ、生成する4−ヒドロキシ安息香酸を採取する工程を含む4−ヒドロキシ安息香酸の製法。
    ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)、
    ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)、
    ロドトルラ・フジサエンシス(Rhodotorula fujisanensis)、
    ロドトルラ・ムスコラム(Rhodotorula muscorum)、
    ロドトルラ・ノトファギ(Rhodotorula nothofagi)、
    ロドトルラ・アラウカリアエ(Rhodotorula araucariae)、および
    ロドトルラ・フラガリア(Rhodotorula fragaria)
  8. 微生物が、次の群から選択されたいずれかの微生物である請求項7に記載の製法。
    ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)IFO 1099、
    ロドトルラ・ムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)IFO 0696、
    ロドトルラ・フジサエンシス(Rhodotorula fujisanensis)JCM 10310、
    ロドトルラ・ムスコラム(Rhodotorula muscorum)JCM 1697、
    ロドトルラ・ノトファギ(Rhodotorula nothofagi)JCM 9034、
    ロドトルラ・アラウカリアエ(Rhodotorula araucariae)IFO 10054、および
    ロドトルラ・フラガリア(Rhodotorula fragaria)IFO 10411
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