JP2004215022A - スペクトル拡散受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のスペクトル拡散受信装置は、送信側における拡散符号の繰返し周期に同期した再生シンボルクロックに同期した所定数分の複素相関信号(CURRENT,LATE,EARLY)を生成する構成(4,6,7,8,9)と、CURRENT複素相関信号に関する復号データを再符号化した信号から第1の直交符号系列番号を推定するビタビ復号部10と、相関電力が最大となるCURRENT複素相関信号に対応する第2の直交符号系列番号を検出する最大電力検出部11と、適切に選択された直交符号系列番号に対応するLATE複素相関信号およびEARLY複素相関信号に基づいて再生シンボルクロックを調整するDLL12およびシンボル同期回路5と、を備える構成とした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スペクトル拡散方式の無線通信システムで用いるスペクトル拡散受信装置に関するものであり、特に、M−ary/SS方式において、高精度なクロック同期追従、キャリア周波数同期およびキャリア位相同期を実現可能なスペクトル拡散受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来のスペクトル拡散受信装置について説明する。近年、移動体通信システムや衛星通信システムでは、画像、音声やデータ等の伝送方式の一つとしてスペクトラム拡散方式(以下、SS方式と呼ぶ。SS:Spread Spectrum)が注目されている。そして、SS方式のうち、伝送速度の高速化に適した伝送方式である「M−ary/SS方式」が盛んに検討されている。
【0003】
M−ary/SS方式では、2K個の互いに直交する符号系列(以下、直交符号系列と呼ぶ)を送信装置と受信装置の双方に予め記憶しておく。このとき、送信装置では、情報信号よりKビット単位(K≧2)のデータ系列を順次生成し、各データ系列を予め対応付けられた所定の直交符号系列に各々置換して無線伝送を行う。このM−ary/SS方式では、直交符号系列の1周期で、Kビットの情報信号を伝送することができる。
【0004】
ここで、M−ary/SS方式を採用する従来の送信装置について説明を行う。従来のM−ary/SS方式の送信装置では、まず、2値情報データを発生し、発生した2値情報データをK(Kは2以上の自然数)ビットの並列2値情報データに変換する。なお、ここでは、2値情報データの発生速度を情報レートと呼び、2値情報データの発生速度の値をRiと表記する。また、Kビットの並列2値情報データの発生速度をシンボルレートと呼び、シンボルレートの値をRs(=Ri/K)と表記する。そして、シンボルレートRsを持つクロックの周期をシンボル周期Ts(=1/Rs)と表記する。
【0005】
その後、送信装置では、Ts毎に、上記並列2値情報データ(Kビット)に対応する長さJビットの直交符号系列を、上記2K個の中から送信する。そのため、送信信号は、1/(Rs×J)の周期で信号変化点を有する信号となる。以下では、この信号変化点を有する速度をチップレートRc(=Rs×J)と呼び、この信号変化点を有する周期をチップ周期Tc(=1/(Rs×J))と呼ぶ。
【0006】
このように、従来の送信装置は、Jビットの直交符号系列を用いてスペクトル拡散伝送を行うことにより、1シンボル当りKビットのデータ送信を行うことができる。
【0007】
一方、従来の受信装置では、遅延ロックループ(DLL:Delay Lock Loop)を用いて、受信信号に乗算されている直交符号系列に対する符号同期追従を行う(非特許文献1参照)。
【0008】
従来のM−ary/SS方式の遅延ロックループでは、所定の再生シンボルクロックを基準にして、上記予め記憶しておいた直交符号系列を1シンボルに1回出力する。このとき、Δ/2およびΔ時間分だけ遅延させた直交符号系列も出力する。なお、Δは、0<Δ<2Tcの値を有する。そして、上記直交符号系列および遅延された直交符号系列と受信信号とを乗算する。ここでは、上記Δ/2だけ遅延された直交符号系列と受信信号との乗算結果をCURRENT信号と呼び、このCURRENT信号は復調処理を行う際に用いる。また、遅延なしの直交符合系列と受信信号との乗算結果をLATE信号と呼び、上記Δだけ遅延された直交符号系列と受信信号との乗算結果をEARLY信号と呼び、これらのLATE信号とEARLY信号は、上記再生シンボルクロックのクロック位相の進みまたは遅れを算出する際に用いる。
【0009】
つぎに、遅延ロックループでは、各直交符号系列に対するLATE信号の値からEARLY信号の値を減算する。たとえば、フェージングや熱雑音がないという条件で送信側が直交符号系列を送信した場合、上記減算結果は、0より大きい場合に再生シンボルクロックのクロック位相が直交符号系列周期より進んでいることを表し、また、0より小さい場合にクロック位相が直交符号系列周期より遅れていることを表し、また、0となる場合にクロック位相が受信信号に乗算されている直交符号系列周期に対して完全に同期していることを表す。一方で、CURRENT信号を1シンボル毎に積分して逆拡散を行う。
【0010】
そして、遅延ロックループでは、上記積分結果が所定のしきい値以上の場合に、上記減算結果をそのままクロック誤差信号として出力し、一方、しきい値より小さい場合には0をクロック誤差信号として出力する(受信信号の中に所定の直交符号系列が含まれているかどうかを判定する処理)。これにより、信号成分が含まれているLATE信号とEARLY信号を用いて、再生シンボルクロックの位相制御を行うことができる。
【0011】
【非特許文献1】
電子通信学会論文誌 84/5 Vol.J67−B No.5 pp.559−565、「コードシフトキーイング変調したスペクトル拡散通信のための同期ループ」
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のM−ary/SS方式の遅延ロックループにおいては、受信信号が低S/N比の場合、上記「受信信号の中に所定の直交符号系列が含まれているかどうかを判定する処理」において、誤判定確率が高くなるため、同期追従特性が劣化する、という問題があった。
【0013】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、「受信信号の中に所定の直交符号系列が含まれているかどうかを判定する処理」の誤判定確率を低減させることによって、高精度な同期追従特性を実現することが可能なスペクトル拡散受信装置を得ることを目的とする。
【0014】
また、高精度な同期追従特性を実現するとともに、さらに高精度なキャリア周波数同期特性およびキャリア位相同期特性を実現することが可能なスペクトル拡散受信装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるスペクトル拡散受信装置にあっては、規定数の直交符号系列に、拡散符号を所定ビット数で分割した各部分拡散符号と複素べースバンド信号との相関値を乗じて、前記規定数分の第1の直交相関値を算出する相関値算出手段と、前記第1の直交相関値に対して、それぞれ同一の遅延量を付加した第2の直交相関値とその半分の遅延量を付加した第3の直交相関値とを生成し、その後、前記規定数分の第1、第2および第3の直交相関値を、送信側における拡散符号の繰返し周期に同期した再生シンボルクロックを用いて標本化する標本化手段と、前記標本化後の第3の直交相関値に対する復号処理を実行し、さらに、復号データを再符号化した信号に基づいて、受信信号に乗算されている直交符号系列の系列番号(第1の直交符号系列番号)を推定する系列番号推定手段と、相関電力が最大となる標本化後の第3の直交相関値に対応する直交符号系列の系列番号(第2の直交符号系列番号)を検出する系列番号検出手段と、前記第1または第2の直交符号系列番号のいずれか一方を選択し、当該選択結果に対応する前記標本化後の第1および第2の直交相関値に基づいて前記再生シンボルクロックを調整するクロック調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、たとえば、復号データを送信側で用いた生成多項式により再符号化した信号に基づいて推定された第1の直交符号系列番号と、相関電力が最大となる標本化後の第3の直交相関値に対応する第2の直交符号系列番号と、のいずれか一方を適切に選択して、符号同期追従処理を行うことによって、高精度な同期追従特性を実現する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるスペクトル拡散受信装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0018】
実施の形態1.
本実施の形態では、ビタビ復号により得られるデータ系列を再符号化(送信側で用いた生成多項式による)した信号に基づいて推定された直交符号系列の系列番号(後述する第1の直交符号系列番号)と、相関電力が最大となるCURRENT複素相関信号に対応する直交符号系列の系列番号(後述する第2の直交符号系列番号)と、のいずれか一方を用いて、高精度な同期追従特性、高精度なキャリア周波数同期特性および高精度なキャリア位相同期特性を実現する。
【0019】
図1は、本発明にかかるスペクトル拡散受信装置の構成を示す図である。本実施の形態のスペクトル拡散受信装置は、受信アンテナ1と、同期検波部2と、遅延器3−1〜3−(J−1),7−1〜7−P,8−1〜8−Pと、部分相関器4−1〜4−Jと、シンボル同期回路5と、行列乗算部6と、ラッチ9と、ビタビ復号部10と、最大電力検出部11と、遅延ロックループ(DLL)12と、自動周波数制御回路(AFC)13と、キャリア再生回路(CR)14と、で構成される。なお、上記Jは、直交符号系列の符号長を表す。
【0020】
ここで、本発明にかかるスペクトル拡散送信装置について説明を行う前に、スペクトル拡散送信装置側の動作を説明する。図2は、スペクトル拡散送信装置の構成を示す図である。スペクトル拡散送信装置では、まず、データ発生部21が、2値情報データを発生する。ここでは、2値情報データの発生速度を情報レートと呼び、2値情報データの発生速度の値をRiと表記する。そして、畳込み符号化部22が、上記2値情報データに対して符号化率r(0<r<1)の畳込み符号化を行い、発生速度Rb(=Ri/r)で2値データを出力する。
【0021】
直並列変換部23では、発生速度Rbで出力される2値データをK(Kは2以上の自然数)ビットの並列2値データに変換する。ここでは、Kビットの並列2値データの発生速度をシンボルレートと呼び、シンボルレートの値をRs´(=Rb/K)と表記する。そして、シンボルレートRs´を持つクロックの周期をシンボル周期Ts´(=1/Rs´)と表記する。
【0022】
直交関数符号化部24では、Ts´毎に、上記並列2値データに対応する長さJビットの直交符号系列を、2K個の中から出力する。一方、PN符号発生部26では、クロック発生部25で作成されたRs´×Lのクロック速度を持つクロックの周期で、繰返し周期LチップのPN符号を生成する。ここでは、クロック発生部25で作成されるクロックの速度をチップレートRc´(=LRs´)と呼び、チップレートRc´を持つクロックの周期をチップ周期Tc´(=1/Rc´)と呼ぶ。なお、ここでは、説明の簡略化のため、PN符号の繰返し周期Lチップが、直交符号系列の繰返し周期Jビットの整数倍であると仮定して説明を行う。
【0023】
拡散変調部27では、直交関数符号化部24から出力される直交符号系列とPN符号発生部26から出力されるPN符号とを乗算することにより、送信SS信号を生成する。そして、周波数変換部28では、拡散変調部27の出力である送信SS信号と搬送波(キャリア)とを乗算することにより周波数変換を行い、電力増幅部29では、周波数変換後の送信SS信号の電力を増幅することにより生成した送信信号を、送信アンテナ30から送信する。
【0024】
このように、上記スペクトル拡散送信装置では、直交符号系列を用いてスペクトル拡散伝送を行うことにより、情報レートRiの2値情報データを受信側の装置に対して送信する。
【0025】
つぎに、本発明の特徴となるスペクトル拡散受信装置の動作について説明する。本実施の形態のスペクトル拡散受信装置では、まず、同期検波部2が、後述するAFC13から出力されるキャリア周波数誤差信号を打ち消すような周波数補正と、後述するCR14から出力されるキャリア位相誤差信号を打ち消すような位相補正と、を実行することにより、受信アンテナ1で受信した信号に対して同期検波を行い、複素ベースバンド信号を出力する。
【0026】
遅延器3−1〜3−(J−1)では、複素数の値を持つ入力信号に対してL/Jチップ周期時間だけ遅延を付加して出力する。すなわち、遅延器3−1から出力される複素ベースバンド信号の遅延量はL/Jチップ周期時間であり、遅延器3−(J−1)から出力される複素ベースバンド信号の遅延量は(J−1)×L/Jチップ周期時間である。
【0027】
部分相関器4−j(j∈{1,2,…,J})では、複素数の値を有する入力信号と、上記スペクトル拡散送信装置で用いられたPN符号の1繰返し周期をJ等分した場合のj番目の各部分拡散符号と、の相関を算出し、それぞれ部分相関複素信号ejを出力する。
【0028】
行列乗算部6には、上記スペクトル拡散送信装置の直交関数符号化部24で用いられた全P個の直交符号系列d1〜dPが、所定の行列形式で保存されている。なお、P=2Kである。具体的には、下記(1)式で示すとおり、直交符号系列d1〜dPを行要素とする直交符合行列D(P行J列)が予め保存されている。
【0029】
【数1】
【0030】
そして、行列乗算部6では、上記部分相関複素信号ejと上記行列Dとを、下記(2)式に従い乗算し、直交符号系列d1〜dPに関する直交相関複素信号ip(i1〜iP)を算出する。
【0031】
【数2】
【0032】
遅延器7−p(p∈{1,2,…,P})では、上記直交相関複素信号ipに対してΔ時間だけ遅延を付加する。なお、Δは、0<Δ<2Tc´の値を有する。また、遅延器8−p(p∈{1,2,…,P})では、上記直交相関複素信号ipに対してΔ/2時間だけ遅延を付加する。
【0033】
一方、シンボル同期回路5では、部分相関器4−jから出力される部分相関複素信号e1〜eJに基づいて、上記スペクトル拡散送信装置で用いたPN符号との符号同期を行い、PN符号の発生周期に同期した再生シンボルクロックを出力する。
【0034】
そして、ラッチ9では、行列乗算部6から出力された遅延が付加されていない直交相関複素信号i1〜iP,遅延器7−pから出力されたΔ時間だけ遅延が付加された直交相関複素信号i1〜iP,遅延器8−pから出力されたΔ/2時間だけ遅延が付加された直交相関複素信号i1〜iPを、それぞれ上記再生シンボルクロックの立ち上がりエッジでラッチする。このとき、LATE複素相関信号LA1〜LAP,EARLY複素相関信号EA1〜EAP,CURRENT複素相関信号CU1〜CUPを出力する。
【0035】
ビタビ復号部10では、上記CURRENT複素相関信号CU1〜CUPの実数成分を枝メトリックとして用いてビタビ復号を行い、その復号結果を復号データとして出力する。また、ビタビ復号部10では、最尤状態および最尤状態から1シンボルトレースバックした時の状態から再符号化を行うことにより、受信信号に乗算されている直交符号系列の系列番号を推定し、その推定結果を第1の直交符号系列番号として出力する。なお、ここでいう直交符号系列番号は、直交符号系列d1〜dPの添え字の数字を意味する。
【0036】
最大電力検出部11では、上記CURRENT複素相関信号CU1〜CUPの中から、絶対値の二乗値が最大となるものを選択し、選択したCURRENT複素相関信号の添え字の数字を第2の直交符号系列番号として出力する。
【0037】
DLL12では、上記第1の直交符号系列番号または上記第2の直交符号系列番号のいずれかに対応するLATE複素相関信号とEARLY複素相関信号とを用いて再生2倍チップクロックの進み/遅れを判定する。そして、その判定結果に基づいてクロック位相制御実施後の再生2倍チップクロックを出力する。
【0038】
また、AFC13では、上記第1の直交符号系列番号または上記第2の直交符号系列番号のいずれかに対応するCURRENT複素相関信号を用いてキャリア周波数偏差を推定する。そして、その推定結果に基づいてキャリア周波数誤差信号を更新する。
【0039】
また、CR14では、上記第1の直交符号系列番号または上記第2の直交符号系列番号のいずれかに対応するCURRENT複素相関信号を用いてキャリア位相を推定する。そして、その推定結果に基づいてキャリア位相誤差信号を更新する。
【0040】
つぎに、上記スペクトル拡散受信装置を構成する各回路の動作を、図面を用いて詳細に説明する。
【0041】
図3は、上記同期検波部2の一構成例を示す図である。本実施の形態の同期検波部2は、搬送波発生器31と、移相器(π/2)32と、乗算器33,34と、ローパスフィルタ(LPF)35,36と、アナログ/ディジタル変換器(A/D)37,38と、位相回転部39から構成される。
【0042】
図3に示す同期検波部2では、搬送波発生器31が、前述したスペクトル拡散送信装置の周波数変換部28にて用いた搬送波とほぼ等しい周波数を有する正弦波を発生する。そして、乗算器33にて搬送波発生器31から出力される正弦波とアンテナ1で受信した信号とを乗算し、LPF35にてこの乗算により生成された信号の高調波成分を除去し、さらに、A/D37にてサンプリングする。これにより、複素スペクトル拡散信号の同相成分を生成する。同様に、乗算器34にて、移相器32でπ/2だけ移相された搬送波発生器31出力の正弦波とアンテナ1で受信した信号とを乗算し、LPF36にてこの乗算により生成された信号の高調波成分を除去し、さらに、A/D38にてサンプリングする。これにより、複素スペクトル拡散信号の直交成分を生成する。
【0043】
最後に、位相回転部39が、複素スペクトル拡散信号に対する位相回転処理として、後述する高精度に生成されたキャリア周波数誤差信号に基づく周波数補正と、後述する高精度に生成されたキャリア位相誤差信号に基づく位相補正と、を行うことにより、複素ベースバンド信号を生成する。
【0044】
このように、本実施の形態の同期検波部2では、AFC13から出力されたキャリア周波数誤差信号およびCR14から出力されたキャリア位相誤差信号を用いて同期検波を行うこととした。これにより、高精度なキャリア周波数同期特性およびキャリア位相同期特性を実現できる。
【0045】
図4は、上記シンボル同期回路5の一構成例を示す図である。本実施の形態のシンボル同期回路5は、ラッチ41と、電力算出回路(|・|2)42−1〜42−Jと、第1の加算器(Σ)43と、第2の加算器44と、フレームメモリ45と、ピーク検出部46と、遅延器(Δ/2)47から構成される。
【0046】
図4に示すシンボル同期回路5では、まず、ラッチ41が、後述するDLL12から出力される再生2倍チップクロックの立ち上がりエッジで、部分相関器4−1〜4−Jから出力される信号をラッチする。そして、電力算出回路42−1〜42−Jが、ラッチ41から出力されるJ個の信号の絶対値の二乗値を算出し、その算出結果として部分相関電力信号を出力する。
【0047】
つぎに、第1の加算器43が、上記部分相関電力信号の総和として相関電力信号を算出し、出力する。そして、第2の加算器44とフレームメモリ45が、相関電力信号に対して、受信側で用いたPN符号の1繰返し周期で累積加算(巡回加算)を行う。
【0048】
つぎに、ピーク検出部46が、巡回加算結果がPN符号の1繰返し周期内で最大となる位置に立ち上がりエッジを持つクロックを生成する。そして、遅延器47が、受け取ったクロックに対してΔ/2だけ遅延を付加する。これにより、PN符号の1繰り返し周期と同じ周期を持ち、かつCURRENT複素相関信号のピークタイミングで立ち上がりエッジを有する、再生シンボルクロックを生成する。
【0049】
このように、本実施の形態のシンボル同期回路5では、部分相関器4−1〜4−Jから出力される部分相関信号を、DLL12から出力される再生2倍チップクロックの立ち上がりエッジでラッチした信号を用いて、スペクトル拡散送信装置で用いたPN符号との符号同期を行うこととした。これにより、CURRENT複素相関信号のピークタイミングに高精度に同期した再生シンボルクロックを生成できる。
【0050】
図5は、上記ビタビ復号部10の一構成例を示す図である。本実施の形態のビタビ復号部10は、実数成分抽出部(Re(・))51−1〜51−Pと、パスメトリック算出部52と、パスメモリ53と、パスメトリックメモリ54と、最尤状態検出部55と、トレースバック部56と、再符号化部57から構成される。
【0051】
図5に示すビタビ復号部10では、まず、実数成分抽出部51−1〜51−Pが、ラッチ9から出力されるCURRENT複素相関信号CU1〜CUPの実数成分である枝メトリック値をそれぞれ出力する。
【0052】
つぎに、パスメトリック算出部52が、各状態遷移における1シンボル前のパスメトリック値と各状態遷移に対応する枝メトリック値とを加算し、1シンボル前の状態から遷移するパスの中から最尤パスを選択し、その最尤パスの各状態のパスメトリック値をパスメトリックメモリ54に格納する。また、各々の状態で選択された最尤パスへ到達するためのパス情報をパスメモリ53に格納する。
【0053】
つぎに、最尤状態検出部55が、全状態に対するパスメトリック値に基づいて最尤状態を検出する。そして、トレースバック部56が、最尤状態検出部55にて検出された最尤状態を起点として、パスメモリ53内のパス情報を用いてQシンボル分のトレースバックを行い、復号データを出力する。なお、Qは、1以上の自然数であり、前述したスペクトル拡散送信装置の畳込み符号化部22で用いられる拘束長の4〜5倍程度の値である。また、トレースバック部56は、最尤状態の状態番号と最尤状態から1シンボル分トレースバックした時の状態番号を出力する。
【0054】
最後に、再符号化部57が、トレースバック部56から出力される最尤状態の状態番号と最尤状態から1シンボル分トレースバックした時の状態の状態番号から得られるデータ系列を、上記畳込み符号化部22で畳込み符号化を行う際に用いた生成多項式で再符号化することにより、受信信号に乗算されている直交符号系列番号を推定し、その推定結果として第1の直交符号系列番号を出力する。
【0055】
このように、本実施の形態のビタビ復号部10は、CURRENT複素相関信号CU1〜CUPを用いて、Kビット毎にブロック化したビタビ復号を行うこととした。これにより、復号データとともに、受信信号に乗算されている直交符号系列の系列番号を得ることができる。
【0056】
図6は、上記最大電力検出部11の一構成例を示す図である。本実施の形態の最大電力検出部11は、電力算出回路(|・|2)61−1〜61−Pと、最大状態番号検出部62から構成される。
【0057】
図6に示す最大電力検出部11では、まず、電力算出回路61−1〜61−Pが、ラッチ9から出力されるCURRENT複素相関信号(CU1〜CUPのいずれか)の絶対値の二乗値を算出し、その算出結果としてCURRENT相関電力信号を出力する。
【0058】
つぎに、最大状態番号検出部62が、電力算出回路61−1〜61−Pにて算出されたP個のCURRENT相関電力信号から相関電力が最大となる信号を検出し、その最大信号に対応する直交符号系列の系列番号を第2の直交符号系列番号として出力する。
【0059】
このように、本実施の形態の最大電力検出部11では、CURRENT複素相関信号CU1〜CUPから相関電力が最大となる信号を検出し、その信号に対応する直交符号系列の系列番号を出力することとした。これにより、前述のビタビ復号部10とは異なる処理で、受信信号に乗算されている直交符号系列の系列番号を得ることができる。
【0060】
図7は、遅延ロックループ(DLL)12の一構成例を示す図である。本実施の形態の遅延ロックループ12は、直交符号系列番号選択部71と、電力算出回路(|・|)72−1〜72−P,73−1〜73−Pと、セレクタ74,75と、減算器76と、ループフィルタ77と、電圧制御発振器(VCO)78から構成される。
【0061】
図7に示すDLL12では、まず、直交符号系列番号選択部71が、ビタビ復号部10から出力される第1の直交符号系列番号、または最大電力検出部11から出力される第2の直交符号系列番号、のいずれか一方を適切に選択し、選択した番号を選択直交符号系列番号として出力する。
【0062】
一方、電力算出回路72−1〜72−Pが、ラッチ9から出力されるLATE複素相関信号(LA1〜LAPのいずれか)の絶対値の二乗値を算出し、その算出結果としてLATE相関電力信号を出力する。同様に、電力算出回路73−1〜73−Pが、ラッチ9から出力されるEARLY複素相関信号(EA1〜EAPのいずれか)の絶対値の二乗値を算出し、その算出結果としてEARLY相関電力信号を出力する。
【0063】
つぎに、セレクタ74が、直交符号系列番号選択部71から出力される選択直交符号系列番号に対応するLATE相関電力信号を選択して出力する。同様に、セレクタ75が、上記選択直交符号系列番号に対応するEARLY相関電力信号を選択して出力する。
【0064】
つぎに、減算器76が、セレクタ74出力のLATE相関電力信号からセレクタ75出力のEARLY相関電力信号を減算し、その結果としてクロック誤差信号を生成する。たとえば、フェージングや熱雑音が無いという条件において、クロック誤差信号の値が0より大きい場合は、VCO78が出力している再生2倍チップクロックのクロック位相が進んでいることを表し、また、クロック誤差信号の値が0より大きい場合は、再生2倍チップクロックのクロック位相が進んでいることを表し、また、クロック誤差信号の値が0の場合は、再生2倍チップクロックのクロック位相が受信信号に乗算されている直交符号系列周期に対して完全に同期していることを表す。
【0065】
つぎに、ループフィルタ77が、上記のような特性を有するクロック誤差信号の平均化を行い、上記再生2倍チップクロックのクロック位相の進みまたは遅れを高精度に求める。つぎに、VCO78が、高精度に求められたクロック位相の進みまたは遅れに基づいて、再生2倍チップクロックが受信信号に乗算されている直交符号系列周期に同期するようにクロック位相制御を行う。そして、その結果として、チップクロックの2倍のクロック速度を有する再生2倍チップクロックを出力する。
【0066】
このように、本実施の形態のDLL12では、適切に選択された選択直交符号系列番号のLATE相関電力信号とEARLY相関電力信号とを用いて再生2倍チップクロックのクロック位相の進みまたは遅れを算出することとした。これにより、高精度に符号同期追従を行うことができる。また、高精度な符号同期追従を実現できるため、良好な復号特性を得ることができる。
【0067】
図8は、上記直交符号系列番号選択部71の一構成例を示す図である。本実施の形態の直交符号系列番号選択部71は、カウンタ81と、しきい値比較部82と、セレクタ83から構成される。
【0068】
図8に示す直交符号系列番号選択部71では、まず、カウンタ81が、シンボル同期回路5における拡散符号初期同期完了時からの時間をカウントする。
【0069】
つぎに、しきい値比較部82は、カウンタ値がしきい値Tthより小さい場合、最大電力検出部11から出力される第2の直交符号系列番号を選択するための選択信号を出力し、一方、カウンタ値がしきい値Tth以上の場合は、ビタビ復号部10から出力される第1の直交符号系列番号を選択するための選択信号を出力する。すなわち、第1の直交符号系列番号は、キャリア位相同期が確立されるまで正しい出力結果が得られないため、キャリア位相非同期時は、キャリア位相の同期/非同期に関係なく直交符号系列の推定が可能な第2の直交符号系列番号を選択する。また、キャリア位相同期時は、第1の直交符号系列番号の方が第2の直交符号系列番号よりも、符号化利得により誤判定確率が小さくなるため、第1の直交符号系列番号を選択する。したがって、しきい値Tthは、シンボル同期回路5における拡散符号初期同期完了からCR14におけるキャリア位相同期成立までに要する時間程度が適切である。
【0070】
最後に、セレクタ83が、しきい値比較部82から出力される選択信号に従い、第1の直交符号系列番号または第2の直交符号系列番号のいずれか一方を選択して出力する。
【0071】
図9は、直交符号系列番号選択部71の動作を示すタイミングチャートである。図9で示されるように、直交符号系列番号選択部71は、拡散符号初期同期完了時を起点としたしきい値Tthを用いて、第1の直交符号系列番号と第2の直交符号系列番号の出力を切り換える。
【0072】
このように、本実施の形態の直交符号系列番号選択部71では、拡散符号初期同期完了からキャリア位相同期成立までに要する時間を所定のしきい値とし、このしきい値に基づいて第1の直交符号系列番号と第2の直交符号系列番号の出力を切り換えることとした。これにより、常に適切な直交符号系列番号を選択することができる。
【0073】
図10は、上記自動周波数制御回路(AFC)13の一構成例を示す図である。本実施の形態のAFC13は、先に説明した直交符号系列番号選択部71と、セレクタ101と、遅延器(Ts´)102と、複素共役算出部(*)103と、複素乗算器104と、ループフィルタ105と、逆正接部(Tan−1)106から構成される。
【0074】
図10に示すAFC13では、まず、直交符号系列番号選択部71が、ビタビ復号部10から出力される第1の直交符号系列番号、または最大電力検出部11から出力される第2の直交符号系列番号、のいずれか一方を適切に選択し、選択した番号を選択直交符号系列番号として出力する。
【0075】
つぎに、セレクタ101が、CURRENT複素相関信号CU1〜CUPの中から、直交符号系列番号選択部71から出力される選択直交符号系列番号に対応するCURRENT複素相関信号を選択して出力する。
【0076】
つぎに、遅延器102が、セレクタ101から出力される信号に対して1シンボルに相当する遅延を付加する。そして、複素共役算出部103が、1シンボル遅延付加後の信号の複素共役を出力する。
【0077】
つぎに、複素乗算器104が、セレクタ101から出力される現在の信号と、1シンボル前の信号の複素共役値と、を複素乗算することにより、1シンボル遅延検波を行う。なお、1シンボル遅延検波結果である遅延検波複素信号の位相は、周波数偏差による1シンボル当りの位相回転量を意味する。
【0078】
つぎに、ループフィルタ105が、複素乗算器104から出力される遅延検波複素信号の平均化を行い、さらに、逆正接部106が、平均化後の遅延検波複素信号の位相を算出することにより、周波数偏差による1シンボル当りの位相回転量を示すキャリア周波数誤差信号を高精度に求める。
【0079】
このように、本実施の形態のAFC13では、適切に選択された選択直交符号系列番号に対応するCURRENT複素相関信号を用いて周波数誤差推定を行うこととした。これにより、高精度にキャリア周波数誤差信号を算出することができる。また、同期検波部2がこの高精度なキャリア周波数誤差信号を用いて周波数同期制御を行っているため、良好な周波数同期特性を得ることができる。さらに、同期検波部2において良好な周波数同期特性を実現できるため、さらに良好な復号特性を得ることができる。
【0080】
図11は、キャリア再生回路(CR)14の一構成例を示す図である。本実施の形態のCR14は、先に説明した直交符号系列番号選択部71およびセレクタ101と、ループフィルタ111と、逆正接部(Tan−1)112から構成される。
【0081】
図11に示すCR14では、まず、直交符号系列番号選択部71が、ビタビ復号部10から出力される第1の直交符号系列番号、または最大電力検出部11から出力される第2の直交符号系列番号、のいずれか一方を適切に選択し、選択した番号を選択直交符号系列番号として出力する。
【0082】
つぎに、セレクタ101が、CURRENT複素相関信号CU1〜CUPの中から、直交符号系列番号選択部71から出力される選択直交符号系列番号に対応するCURRENT複素相関信号を選択して出力する。なお、このセレクタ101から出力される複素信号の位相は、同期検波部2で用いているキャリア位相に対する位相誤差を意味する。
【0083】
つぎに、ループフィルタ111が、セレクタ101から出力される複素信号の平均化を行い、逆正接部112が、平均化後の複素信号の位相を算出することにより、キャリア位相誤差を示すキャリア位相誤差信号を高精度に求める。
【0084】
このように、本実施の形態のCR14では、適切に選択された選択直交符号系列番号に対応するCURRENT複素相関信号を用いてキャリア位相推定を行う。これにより、高精度にキャリア位相誤差信号を算出することができる。また、同期検波部2がこの高精度なキャリア位相誤差信号を用いてキャリア位相同期を行っているため、良好なキャリア位相同期特性を得ることができる。さらに、同期検波部2において良好なキャリア位相同期特性を実現できるため、さらに良好な復号特性を得ることができる。
【0085】
以上、本実施の形態においては、ビタビ復号により得られるデータ系列を送信側で用いた生成多項式により再符号化した信号に基づいて推定された直交符号系列の系列番号(第1の直交符号系列番号)と、相関電力が最大となるCURRENT複素相関信号に対応する直交符号系列の系列番号(第2の直交符号系列番号)と、のいずれか一方を適切に選択して、符号同期追従処理,周波数同期制御,キャリア位相同期制御を行うこととした。これにより、高精度な同期追従特性、高精度なキャリア周波数同期特性および高精度なキャリア位相同期特性を実現できる。
【0086】
なお、本実施の形態のスペクトル拡散受信装置においては、各直交符号系列d1〜dPについて特定していないが、たとえば、Walsh関数によって特定されるWalsh系列を適用することとしてもよい。これにより、行列乗算部6における行列演算に高速アダマール変換を適用することが可能となり、スペクトル拡散受信装置の回路規模を削減することができる。
【0087】
また、本実施の形態のスペクトル拡散受信装置においては、符号同期追従を行うクロックとして、チップクロックの2倍のクロック速度を有する再生2倍チップクロックを用いたが、これに限らず、チップレートの2倍以上のクロック速度であれば、他のクロックを用いてもよい。
【0088】
また、本実施の形態のスペクトル拡散受信装置の遅延ロックループ12においては、LATE複素相関信号LA1〜LAPとEARLY複素相関信号EA1〜EAPの絶対値の二乗値を算出後に、選択直交符号系列番号に対応したLATE相関電力信号とEARLY相関電力信号を選択しているが、これに限らず、選択直交符号系列番号に対応するLATE複素相関信号とEARLY複素相関信号を選択した後に、選択された信号の絶対値の二乗値を算出することとしてもよい。
【0089】
また、本実施の形態のスペクトル拡散受信装置のAFC13においては、遅延器102の遅延量を1シンボルとしたが、これに限らず、たとえば、遅延量をhシンボル(hは2以上の自然数)としてもよい。この場合は、hシンボル遅延検波を行った結果からキャリア周波数誤差信号を生成する。
【0090】
また、本実施の形態のスペクトル拡散受信装置のビタビ復号部10においては、最尤状態からUシンボル分トレースバックした時の状態番号と、最尤状態から(U+1)シンボル分トレースバックした時の状態番号と、からUシンボル前の受信信号に乗算されている直行符号系列番号を推定することとしてもよい。ただし、Uは1以上の自然数とする。
【0091】
実施の形態2.
図12は、実施の形態2の同期検波部2の一構成例を示す図である。なお、本実施の形態では、先に説明した実施の形態1とは動作の異なる、同期検波部2の動作についてのみ説明する。その他の構成については、実施の形態1と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。
【0092】
図12に示す同期検波部2では、まず、搬送波発生器121が、AFC13から出力されるキャリア周波数誤差信号を打ち消す周波数補正と、CR14から出力されるキャリア位相誤差信号を打ち消す位相補正と、が行われた後の正弦波を出力する。
【0093】
そして、乗算器33にて搬送波発生器121から出力される正弦波とアンテナ1で受信した信号とを乗算し、LPF35にてこの乗算により生成された信号の高調波成分を除去し、さらに、A/D37にてサンプリングする。これにより、複素スペクトル拡散信号の同相成分を生成する。同様に、乗算器34にて、移相器32でπ/2だけ移相された搬送波発生器121出力の正弦波とアンテナ1で受信した信号とを乗算し、LPF36にてこの乗算により生成された信号の高調波成分を除去し、さらに、A/D38にてサンプリングする。これにより、複素スペクトル拡散信号の直交成分を生成する。そして、同期検波部2では、上記同相成分と直交成分からなる複素ベースバンド信号を出力する。
【0094】
このように、本実施の形態の同期検波部2では、AFC13から出力されたキャリア周波数誤差信号およびCR14から出力されたキャリア位相誤差信号を用いて同期検波を行うこととした。これにより、実施の形態1と同様に、高精度なキャリア周波数同期特性およびキャリア位相同期特性を実現できる。
【0095】
実施の形態3.
図13は、実施の形態3の直交符号系列番号選択部71の一構成例を示す図である。本実施の形態の直交符号系列番号選択部71は、実数成分抽出部131−1〜131−Pと、セレクタ132,135と、平均化部133と、しきい値比較部134から構成される。なお、本実施の形態では、先に説明した実施の形態1および2とは動作の異なる、直交符号系列番号選択部71の動作についてのみ説明する。その他の構成については、実施の形態1または2と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。
【0096】
図13に示す直交符号系列番号選択部71では、まず、実数成分抽出部131−1〜131−Pが、ラッチ9から出力されるCURRENT複素相関信号(CU1〜CUPのいずれか)の実数成分を出力する。
【0097】
つぎに、セレクタ132が、ビタビ復号部10から出力される第1の直交符号系列番号に対応するCURRENT複素相関信号の実数成分を出力する。そして、平均化部133が、セレクタ132の出力信号に対して平均化を行い、平均結果として平均CURRENT実数信号ACrを出力する。この平均CURRENT実数信号は、キャリア位相同期成立前のときに小さい値を有し、キャリア位相同期成立後には大きい値を有する。
【0098】
つぎに、しきい値比較部134が、上記平均CURRENT実数信号値ACrと所定の閾値ACthとを比較する。たとえば、「ACr<ACth(キャリア位相非同期)」の場合には、キャリア位相の同期/非同期に関係なく直交符号系列の推定が可能な第2の直交符号系列番号を選択するための選択信号を出力する。一方、ACr≧ACth(キャリア位相同期)」の場合には、第1の直交符号系列番号の方が第2の直交符号系列番号よりも、符号化利得により誤判定確率が小さくなるため、第1の直交符号系列番号を選択するための選択信号を出力する。
【0099】
最後に、セレクタ135が、しきい値比較部134から出力される選択信号に従い、第1の直交符号系列番号または第2の直交符号系列番号のいずれか一方を選択して出力する。
【0100】
図14は、上記直交符号系列番号選択部71の動作を示すタイミングチャートである。図14で示されるように、キャリア位相の同期/非同期を判定し、その判定結果に基づいて第1の直交符号系列番号と第2の直交符号系列番号を切り換える。
【0101】
このように、本実施の形態における直交符号系列番号選択部71では、キャリア位相の同期/非同期を判定し、この判定結果に基づいて第1の直交符号系列番号と第2の直交符号系列番号の出力を切り換えることとした。これにより、常に適切な直交符号系列番号を選択することができる。
【0102】
なお、本実施の形態のスペクトル拡散受信装置の直交符号系列番号選択部71においては、CURRENT複素相関信号CU1〜CUPの実数成分抽出後に、選択直交符号系列番号に対応するCURRENT複素相関信号の実数成分を選択したが、これに限らず、選択直交符号系列番号に対応するCURRENT複素相関信号を選択した後に、選択したCURRENT複素相関信号の実数成分を抽出することとしてもよい。
【0103】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、復号データを送信側で用いた生成多項式により再符号化した信号に基づいて推定された直交符号系列の系列番号と、相関電力が最大となる標本化後の第3の直交相関値(CURRENT複素相関信号)に対応する直交符号系列の系列番号と、のいずれか一方を適切に選択し、その選択結果に基づいて符号同期追従処理、周波数同期制御、キャリア位相同期制御を行うこととした。これにより、高精度な同期追従特性、高精度なキャリア周波数同期特性および高精度なキャリア位相同期特性を実現できる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるスペクトル拡散受信装置の構成を示す図である。
【図2】スペクトル拡散送信装置の構成を示す図である。
【図3】実施の形態1の同期検波部の一構成例を示す図である。
【図4】シンボル同期回路の一構成例を示す図である。
【図5】ビタビ復号部の一構成例を示す図である。
【図6】最大電力検出部の一構成例を示す図である。
【図7】遅延ロックループ(DLL)の一構成例を示す図である。
【図8】実施の形態1の直交符号系列番号選択部の一構成例を示す図である。
【図9】直交符号系列番号選択部の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】自動周波数制御回路(AFC)の一構成例を示す図である。
【図11】キャリア再生回路(CR)の一構成例を示す図である。
【図12】実施の形態2の同期検波部の一構成例を示す図である。
【図13】実施の形態3の直交符号系列番号選択部の一構成例を示す図である。
【図14】直交符号系列番号選択部の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 受信アンテナ、2 同期検波部、3−1,3−2,3−(J−1),7−1,7−2,7−P,8−1,8−2,8−P 遅延器、4−1,4−J 部分相関器、5 シンボル同期回路、6 行列乗算部、9 ラッチ、10 ビタビ復号部、11 最大電力検出部、12 遅延ロックループ(DLL)、13 自動周波数制御回路(AFC)、14 キャリア再生回路(CR)、31 搬送波発生器、32 移相器(π/2)、33,34 乗算器、35,36 ローパスフィルタ(LPF)、37,38 アナログ/ディジタル変換器(A/D)、39位相回転部、41 ラッチ、42−1,42−2,42−J 電力算出回路(|・|2)、43 第1の加算器(Σ)、44 第2の加算器、45 フレームメモリ、46 ピーク検出部、47 遅延器(Δ/2)、51−1,51−2,51−P 実数成分抽出部(Re(・))、52 パスメトリック算出部、53パスメモリ、54 パスメトリックメモリ、55 最尤状態検出部、56 トレースバック部、57 再符号化部、61−1,61−2,61−P 電力算出回路(|・|2)、62 最大状態番号検出部、71 直交符号系列番号選択部、72−1,72−2,72−P,73−1,73−2,73−P 電力算出回路(|・|)、74,75 セレクタ、76 減算器、77 ループフィルタ、78 電圧制御発振器(VCO)、81 カウンタ、82 しきい値比較部、83 セレクタ、101 セレクタ、102 遅延器(Ts´)、103 複素共役算出部(*)、104 複素乗算器、105 ループフィルタ、106 逆正接部(Tan−1)、111 ループフィルタ、112 逆正接部(Tan−1)、121 搬送波発生器、131−1,131−2,131−P 実数成分抽出部、132,135 セレクタ、133 平均化部、134 しきい値比較部。
Claims (9)
- 規定数の直交符号系列に、拡散符号を所定ビット数で分割した各部分拡散符号と複素ベースバンド信号との相関値を乗じて、前記規定数分の第1の直交相関値を算出する相関値算出手段と、
前記第1の直交相関値に対して、それぞれ同一の遅延量を付加した第2の直交相関値とその半分の遅延量を付加した第3の直交相関値とを生成し、その後、前記規定数分の第1、第2および第3の直交相関値を、送信側における拡散符号の繰返し周期に同期した再生シンボルクロックを用いて標本化する標本化手段と、
前記標本化後の第3の直交相関値に対する復号処理を実行し、さらに、復号データを再符号化した信号に基づいて、受信信号に乗算されている直交符号系列の系列番号(第1の直交符号系列番号)を推定する系列番号推定手段と、
相関電力が最大となる標本化後の第3の直交相関値に対応する直交符号系列の系列番号(第2の直交符号系列番号)を検出する系列番号検出手段と、
前記第1または第2の直交符号系列番号のいずれか一方を選択し、当該選択結果に対応する前記標本化後の第1および第2の直交相関値に基づいて前記再生シンボルクロックを調整するクロック調整手段と、
を備えることを特徴とするスペクトル拡散受信装置。 - さらに、前記第1または第2の直交符号系列番号のいずれか一方を選択し、当該選択結果に対応する前記標本化後の第3の直交相関値を用いてキャリア周波数偏差を推定し、その推定結果に基づいてキャリア周波数同期制御を行う周波数制御手段、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のスペクトル拡散受信装置。 - さらに、前記第1または第2の直交符号系列番号のいずれか一方を選択し、当該選択結果に対応する前記標本化後の第3の直交相関値を用いてキャリア位相誤差を推定し、その推定結果に基づいてキャリア位相同期制御を行う位相制御手段、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のスペクトル拡散受信装置。 - さらに、受信信号と送信側で用いた搬送波とほぼ等しい周波数の正弦波とを用いて複素スペクトル拡散信号の同相成分を生成し、一方で、前記受信信号と前記正弦波をπ/2だけ移相させた正弦波とを用いて複素スペクトル拡散信号の直交成分を生成し、その後、前記各複素スペクトル拡散信号に対して、前記キャリア周波数同期制御に基づく周波数補正と前記キャリア位相同期制御に基づく位相補正とを実行することにより、前記複素ベースバンド信号を生成する同期検波手段、
を備えることを特徴とする請求項3に記載のスペクトル拡散受信装置。 - さらに、受信信号と、前記キャリア周波数同期制御に基づく周波数補正と前記キャリア位相同期制御に基づく位相補正が実行された後の正弦波と、を用いて複素スペクトル拡散信号の同相成分を生成し、一方で、前記受信信号と前記正弦波をπ/2だけ移相させた正弦波とを用いて複素スペクトル拡散信号の直交成分を生成することにより、前記複素ベースバンド信号を生成する同期検波手段、
を備えることを特徴とする請求項3に記載のスペクトル拡散受信装置。 - 前記クロック調整手段、前記周波数制御手段および前記位相制御手段は、
拡散符号の初期同期完了時からの時間をカウントし、カウンタ値が拡散符号初期同期完了からキャリア位相同期成立までに要する時間より短い場合、前記第2の直交符号系列番号を選択し、一方、カウンタ値が拡散符号初期同期完了からキャリア位相同期成立までに要する時間以上の場合、前記第1の直交符号系列番号を選択することを特徴とする請求項3、4または5に記載のスペクトル拡散受信装置。 - 前記クロック調整手段、前記周波数制御手段および前記位相制御手段は、
前記第1の直交符号系列番号に対応する前記標本化後の第3の直交相関値の実数成分を平均化し、当該平均化結果が、キャリア位相同期が成立したかどうかを判断するための所定のしきい値より小さい値の場合、前記第2の直交符号系列番号を選択し、一方、前記平均結果が前記しきい値以上の値の場合、前記第1の直交符号系列番号を選択することを特徴とする請求項3、4または5に記載のスペクトル拡散受信装置。 - 前記クロック調整手段は、
前記選択結果に対応する前記標本化後の第1の直交相関値の絶対値の二乗値から、前記選択結果に対応する前記標本化後の第2の直交相関値の絶対値の二乗値を減算し、当該減算結果に基づいて前記再生シンボルクロックを調整することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のスペクトル拡散受信装置。 - 前記直交符号系列として、Walsh関数によって特定されるWalsh系列を適用することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のスペクトル拡散受信装置。
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