JP2004214805A - 資料提示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】資料載置台上の撮影範囲を明示する照明を行うとともに、光量低下、画質劣化を防止する資料提示装置を提供する。
【解決手段】ランプ21の光をディフューザ22に通過させて拡散させ、この拡散光を、コンデンサレンズ31およびレンズ30によって資料載置面11に対しカメラ50の画角と略同一範囲に集光させて照明する。レンズ30の直上に設置したカメラ50で資料載置面11を直接撮影し、カメラ50と、被写体からカメラ50に至る撮影光路とを照明光路内に配する。
【選択図】 図1
【解決手段】ランプ21の光をディフューザ22に通過させて拡散させ、この拡散光を、コンデンサレンズ31およびレンズ30によって資料載置面11に対しカメラ50の画角と略同一範囲に集光させて照明する。レンズ30の直上に設置したカメラ50で資料載置面11を直接撮影し、カメラ50と、被写体からカメラ50に至る撮影光路とを照明光路内に配する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿、写真、立体物等の資料を撮影し、その撮像をCRTや液晶ディスプレイ等のモニタやスクリーン等に表示させる資料提示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モニタ等に上記資料を表示し、その画像を参照しながら聴衆に対して資料の内容をプレゼンターが説明するプレゼンテーションを行う場合、近年では、資料提示装置が用いられている。資料提示装置は、一般に、資料を置く資料載置台と、資料を被写体とする動画用のカメラと、資料を照明するランプとを有し、資料載置台に置いた資料をランプで照明しながらカメラで撮影し、その撮影画像をモニタ等に出力する構成である。
【0003】
従来の資料提示装置のランプは、蛍光灯等を光源とし、資料載置台に置かれた資料に対して左右両側から直接照明するようになされたものが多い。しかしながら、このような従来のランプは、光源のムラが生じやすかった。ところで本出願人は、特願2002−215502号で、資料を撮影する撮像部の画角と略同一範囲を照明する照明部を備えた資料提示装置を提案した。これは、照明部による照明範囲が撮像部の撮影範囲を表すので、資料載置台上の照明範囲内に資料を置くことにより資料を確実かつ容易に撮影範囲内に配置することができるとしたものであり、照明部は、資料を照明するランプとしても機能する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記提案による資料提示装置は、具体的には、資料載置台上に配置したビームスプリッタにより透過光路と反射光路を設け、透過光路側にカメラを配備する一方、反射光路側に照明部を構成している。照明部の光源から発せられる光はビームスプリッタで反射し、透過光路側のカメラの撮影光路と一致して、撮影側と共通のレンズを通過し、資料載置台を照明する。ところでこの構成では、ビームスプリッタを通過してカメラに至る透過光路側の光量がビームスプリッタによって半減してしまうので、光量不足になるおそれがあった。この問題を回避するには照明部の光源を明るいものにすればよいが、そうすると、迷光が多く生じてしまい鮮明な撮影画像を得にくくなることが想定される。
【0005】
よって本発明は、資料載置台上の撮影範囲を明示する照明を行うとともに、光量低下、画質劣化を防止する資料提示装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、資料載置面上の被写体を撮影する撮像部と、光源を有する照明部と、この照明部の光を資料載置面に対して撮像部の画角と略同一範囲に集光させる少なくとも1つのレンズとを備え、撮像部と、被写体から撮像部に至る撮影光路とが照明部の照明光路内に配されていることを特徴としている。
【0007】
上記発明では、資料載置面に置かれた資料(被写体)が直接撮像部で撮影され、その撮影画像が、例えば液晶プロジェクタ等の外部装置に出力される。撮像部と、被写体から撮像部に至る撮影光路が照明光路内に配されているので、撮影光路内には画質を劣化させる要因になる光学部品が存在せず、このため、鮮明な撮影画像を得ることができる。また、光量の面では撮影光学系には減少の要因は無く、照明光学系では撮像部を照明光路内に配するため、その分照明光路が狭小になってしまうが、照明部の光拡散部材等により照度分布補正された照明光をレンズで集光することにより均一な照明が可能になるとともに、このレンズを大口径化することにより光量を増加させることができる。これによりビームスプリッタを使った場合の照明光量半減および撮影光量半減という欠点を補いつつ、均一な照明を得ることができる。
【0008】
資料載置面上の照明範囲は撮影範囲と略同一であるから、資料載置面を照明する照明光束のエッジが撮像部の画角と略同一範囲となり、撮像部の撮影可能範囲が資料載置面に明示される。したがって、資料載置面を照明する照明光のエッジ内すなわち照明範囲内に資料を置けば、その資料は撮影範囲内に配置されたことになり、照明範囲内に資料を配置することにより、資料の位置決めを的確かつ速やかに行うことができる。
【0009】
また、本発明は、資料載置面上の被写体を撮影する撮像部と、光源を有する照明部と、この照明部の光を資料載置面に対して撮像部の画角と略同一範囲に集光させる少なくとも1つのレンズとを備え、被写体から撮像部に至る撮影光路中に該撮影光路を屈曲させる反射鏡が配され、被写体から該反射鏡に至る部分の撮影光路が照明部の照明光路内に配されるとともに、撮像部が該照明光路の外部に及んで配されていることを特徴としている。
【0010】
上記発明では、資料載置面に置かれた資料(被写体)が反射鏡に映り、その反射鏡を撮像部で撮影し、撮像部の撮影画像が、例えば液晶プロジェクタ等の外部装置に出力される。この場合、被写体から撮像部に至る撮影光路は反射鏡で屈曲しているが、被写体から反射鏡に至る部分の撮影光路が照明光路内に配されているので、光量が著しく低減することがなく、鮮明な撮影画像を得ることができる。また、反射鏡で撮影光路を屈曲させることにより、撮像部を照明光路の外部に及んで配することができ、したがって、撮像部によって照明光路がケラレる範囲を小さくすることができるとともに、撮像部を照明光路内に配する場合と比べると撮像部の大きさに制約が生じない。
【0011】
上記各発明では、上記レンズのうち少なくとも1つが、略輪状部分または略馬蹄形部分のみが照明光路として使用される形態が挙げられる。このようなレンズを用いると、中心の光量ピーク部分を使わずにその周囲の略輪状または略馬蹄形部分を使うことになり、このため柔らかい照明光になるという利点がある。この形態では、レンズ自体を略輪状または略馬蹄形状に形成することができ、この場合には、レンズの中空部または該中空部の近傍に撮像部または反射鏡を配置することができる。
【0012】
また、照明部が資料載置面への照明光の照度分布を均一化させる光拡散部材を有していると、その光拡散部材で照度ムラが補正されるので好ましい。光拡散部材としては、特に、濃度変化パターンを持ったものが照度を調整できる点で有用であり、ディフューザ(拡散板)、濃度分布フィルタ等が挙げられる。ディフューザは白濁したプラスチック板やすりガラス等であり、厚さを変えたり、網点等で濃度分布パターンを持たせて印刷したものも用いることができる。
【0013】
また、本発明の照明部は、画像担持体を具備可能であり、資料載置面に該画像担持体の画像を投影する構成とすることができる。画像担持体としては、例えば画像が現像されたフィルムや画像が液晶表示された液晶表示器等が挙げられる。このように画像担持体を具備する形態では、プレゼンテーションに使用する画像を担持する画像担持体をセットすれば、その画像が照明部により資料載置面に投影され、その画像を撮像部により撮影して外部に出力させることができる。この場合、さらに資料載置面にフレネルミラー等の反射部材を設置すると、この反射部材に上記照明光が反射して画像をより鮮明に映すことができる。
【0014】
また、画像担持体を具備する形態では、照明部とレンズとの少なくとも一方を光軸方向に位置可変とすることにより、資料載置面に投影される画像担持体の画像のピントを最適に調整することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(1)第1実施形態
図1は、第1実施形態に係る資料提示装置1の構成を概略的に示す側面図である。図中符号10は資料載置台であり、この上面の資料載置面11に資料が置かれる。資料載置台10の後部には支柱12が立設されており、この支柱12の上端に、上下方向に長いボックス13が固定されている。このボックス13は資料載置面11上に配されており、その内部には、照明部20、レンズ30、コンデンサレンズ31およびカメラ(撮像部)50が装備されている。また、図1の符号60は、補助ランプである。この補助ランプ60は資料載置台10を挟んで左右一対(図1では図面に対し前後となる)に配置され、資料載置台10あるいは支柱12に図示せぬアーム等を介して支持されている。
【0016】
照明部20は、資料載置台10の上方に配置されたランプ21およびディフューザ(光拡散部材)22から構成されている。これらは、この順で上から所定の間隔をおいて配置されている。ランプ21は、光源21aの光を椀状のリフレクタ21bの内面に反射させて下方に照射するよう構成され、その光軸は、資料載置面11に直交する。ディフューザ22は、例えば、すりガラス、オパールガラスあるいは乳白色樹脂等からなる板材を矩形状に形成したもので、資料載置面11と平行に、かつ、その中心にランプ21の光軸が通過するように設置されている。ディフューザ22の下方には所定間隔を空けてコンデンサレンズ31が配置されている。ランプ21の光は、リフレクタ21bにより集光されてディフューザ22を通過し、コンデンサレンズ31で集光されてレンズ30を通過する。
【0017】
レンズ30は、図3に示すように輪状の凸レンズであって、中心が空洞30aになっており、光軸が照明部20の光軸と一致するように配設されている。なお、レンズ30としては、図4に示すような、中心から径方向に延びる切欠き30bが形成された略馬蹄形状の凸レンズを用いることもできる。
【0018】
カメラ50は、例えばCCD素子とレンズとを備えたものであり、図5に示すように、上記レンズ30の空洞30aまたは切欠き30bに対応する位置に、被写体方向が下方の資料載置面11に向き、光軸がランプ21およびレンズ30の光軸と一致するように設置されている。カメラ50は資料載置面11を直接撮影し、資料載置面11に置かれる被写体からカメラ50に至る撮影光路およびカメラ50自身が、照明部20の照明光路内に配されている。
【0019】
カメラ50の撮影画像は、図示せぬ画像出力装置に画像データとして出力される。画像出力装置は、CRTや液晶ディスプレイ等のモニタ、あるいは液晶プロジェクタ等である。モニタの場合は、そのモニタに撮影画像が表示され、液晶プロジェクタの場合は、その液晶プロジェクタからスクリーン等に撮影画像が投影される。
【0020】
上記ランプ21の光は、ディフューザ22を通過して拡散され、その拡散光は、コンデンサレンズ31およびレンズ30を通過することにより照明光として資料載置面11に集光する。図2はディフューザ22と資料載置面11間の照明光路21Aを示しており、ディフューザ22を通過した光は、レンズ30(厳密にはレンズ30のうち撮影光学系にケラレる光路を除いた輪状または略馬蹄形部分)を通って資料載置面11を照明し、その照明範囲はカメラ50の撮影範囲と略同一範囲になっている。そして、資料載置面11の照明されている範囲に置かれた被写体がカメラ50で撮影される。資料載置面11上はカメラ50による影で照明ムラができるが、この照明ムラはディフューザ22によって補正され、実用上差し支えない状態まで均一化される。なお、照度ムラは、ディフューザ22の厚さを変えたり、ディフューザ22に網点等の濃度分布パターンを印刷することにより、適宜に調整することができる。
【0021】
画像担持体を具備可能にして、該画像担持体に担持される画像を資料載置面11に投影する際には、照明部20の照明光の出射面であるディフューザ22の下流に画像担持体を保持してディフューザ22からの出射光で像担持体を照明する。照明された画像担持体の担持像は、コンデンサレンズ31およびレンズ30によって資料載置面11に結像する。
【0022】
次に、上記資料提示装置1の作用を説明する。
資料提示装置1により紙原稿である資料を提示するにあたっては、資料載置台10の資料載置面11にその資料を置き、ランプ21を点灯するとともにカメラ50を撮影状態とする。ランプ21の光はディフューザ22を通過して拡散し、その拡散光は、コンデンサレンズ31およびレンズ30の作用により照明光として資料載置面11に集光する。資料載置面11上の資料はカメラ50で撮影され、撮影画像が画像出力装置に出力される。
【0023】
本実施形態では、カメラ50およびカメラ50の撮影光路が照明部20の照明光路内に配されており、撮影光路内には画質を劣化させる要因になる光学部品が存在しないので、鮮明な撮影画像を得ることができる。また、光量の面では撮影光学系には減少の要因は無く、照明光学系ではカメラ50が照明光路内に配されているため、その照明光路が狭小になってしまうが、レンズ30およびコンデンサレンズ31で周辺光を集光することにより、均一な照明が可能になるとともに、これらレンズ30,31を大口径化することにより光量を増加させることができる。これによりビームスプリッタを使う場合の照明光量半減、撮影光量半減という欠点を補いつつ、均一な照明を得ることができる。
【0024】
また、照明光はカメラ50の撮影範囲と略同一範囲であるから、資料載置面11を照明する照明光束のエッジがカメラ50の撮影範囲と略同一範囲となり、カメラ50の撮影可能範囲が資料載置面11に明示される。したがって、資料載置面11を照明する照明光のエッジ内すなわち照明範囲内に資料を置けば、その資料は撮影範囲内に配置されたことになり、照明範囲内に資料を配置することにより、資料の位置決めを的確かつ速やかに行うことができる。
【0025】
画像担持体を資料載置面11に投影する場合には、ランプ21を点灯し、かつ、資料載置面11に資料を置かない状態で、図1に示すようにディフューザ22の下流に、例えばスライドフィルム(画像担持体)Fをセットする。すると、スライドフィルムFの画像すなわちスライド画像が資料載置面11に投影される。そして、このスライド画像はカメラ50で撮影され、画像出力装置に出力される。この場合、資料載置面11を白色としておくことが望ましいが、その代わりに、図6(a)に示すフレネルミラー(反射部材)70か、あるいは図6(b)に示すフレネルレンズ71aの下に鏡71bを配した反射板(反射部材)71を設置すると、照明光が反射してスライド画像をより鮮明に映すことができる。
【0026】
上記のようにスライドフィルムF等を撮影する場合を考慮すると、照明光のピント調整が可能であることが望ましい。そこで、ディフューザ22と画像担持体セット部とを一体的に連結し、照明部20をボックス13内において昇降可能に、かつ任意の位置で固定できるように取り付けると良い。また、レンズ30の位置を昇降可能に、かつ任意の位置に固定できるように取り付けると良い。これにより、照明部20、レンズ30が光軸方向に移動可能となり、資料載置面11に投影されるスライドフィルムF等の画像のピントを最適に調整することができる。
【0027】
次に、本発明の第2〜第4実施形態を説明する。なお、これら実施形態の説明で参照する図面において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0028】
(2)第2実施形態
図7は第2実施形態の資料提示装置2の側面図、図8はその正面図である。この資料提示装置2の支柱12の上端には前後方向に長い光源ボックス80が固定され、さらにこの光源ボックス80にはレンズボックス81が固定されている。光源ボックス80内の後部には、光を前方に照射するランプ21が設けられており、ランプ21の光は、光源ボックス80内の前部に設けられた照明系反射鏡82によって下方に反射し、光源ボックス80内に配置されたディフューザ22を通過する。レンズボックス81内には、レンズ30、コンデンサレンズ31およびカメラ50が設けられており、ディフューザ22を通過した拡散光は、コンデンサレンズ31およびレンズ30を通過して資料載置面11に集光する。この資料提示装置2でも第1実施形態と同様の作用効果が奏されるが、特にランプ21の光を前方に照射させて照明系反射鏡82により下方に屈曲させるので、全体の高さを抑えることができるといった利点がある。
【0029】
(3)第3実施形態
図9は第3実施形態の資料提示装置3の側面図である。この資料提示装置3では、資料載置台10の後部に上下方向に長い光源ボックス90が立設され、この光源ボックス90の上端の前部にはレンズボックス91が固定されている。光源ボックス90内の下部には、光を上方に照射するランプ21が設けられており、ランプ21の光は、光源ボックス90内の上部に配置された照明系反射鏡92によって前方に反射し、光源ボックス90内に配置されたディフューザ22を通過する。
【0030】
レンズボックス91内には、レンズ30、コンデンサレンズ31およびカメラ50が設けられている。この場合、レンズ30およびコンデンサレンズ31の光軸は前後方向に延びている。カメラ50は、レンズ30の空洞30aまたは切欠き30bの中に入り込んで設置されている。照明系反射鏡92に反射したランプ21の光の光軸と、各レンズ30,31およびカメラ50の光軸は一致している。なお、レンズ30に対するカメラ50の位置は、レンズ30の上または下であっても良く、上に配設する場合はその画角がレンズ30の空洞30aまたは切欠き30bの中に収まるように位置を決める必要がある。
【0031】
レンズボックス91の前方には、反射鏡42が、下方に鏡面が向き、かつ後ろ上がりに傾斜した状態で設置されている。この反射鏡42は、例えば資料載置台10に図示せぬアーム等を介して支持されている。この場合、カメラ50は、反射鏡42に屈曲させて資料載置面11に置かれる被写体を撮影する。一方、ディフューザ22を通過したランプ21の光は、コンデンサレンズ31およびレンズ30を通過して反射鏡42に集光し、さらにこの反射鏡42で反射されて資料載置面11を照射する。本実施形態でも第1実施形態と同様の作用効果が奏され、しかも、反射鏡42により照明部20とカメラ50の各光路を屈曲させているので、装置全体をよりコンパクトにすることができるといった利点がある。
【0032】
(4)第4実施形態
図10は第4実施形態の資料提示装置4の側面図である。この資料提示装置4は第1実施形態の資料提示装置1を変更したもので、変更点は、カメラ50の代わりに反射鏡40を設置し、カメラ50を照明部20の照明光路の外部に及んで配置した点にある。また、レンズ30としては、図4に示した馬蹄形状レンズを用いている。反射鏡40は矩形状で、レンズ30の切欠き30b内に入ることが可能な大きさを有しており、図11に示すように、前端部がレンズ30の切欠き30bの奥に入り込んだ状態で、後ろ上がり(図10および図11で右上がり)に傾斜して設置されている。
【0033】
カメラ50は反射鏡40の後方に配され、光軸が前方に延びるように設置されている。このカメラ50は、反射鏡40に屈曲させて資料載置面11を撮影する。反射鏡40の大きさは、カメラ50から見て資料載置面11の全面を撮影するための画角を満たすことができる必要最小限の大きさに設定されている。資料載置面11に置かれる被写体からカメラ50に至る撮影光路は反射鏡40により屈曲され、その撮影光路の被写体から反射鏡40に至る部分は照明部20の照明光路内に配されている。
【0034】
第4実施形態では、資料載置面11上に置かれた資料は反射鏡40を介してカメラ50に撮影され、カメラ50の撮影画像が、例えば液晶プロジェクタ等の外部装置に出力される。この場合、被写体からカメラ50に至る撮影光路は反射鏡40で屈曲しているが、被写体から反射鏡40に至る部分の撮影光路が照明光路内に配されているので、光量が著しく低減することがなく、鮮明な撮影画像を得ることができる。また、反射鏡40で撮影光路を屈曲させることにより、カメラ50を照明光路の外部に及んで配することができる。このため、カメラ50によって照明光路がケラレる範囲を小さくすることができるとともに、カメラ50を照明光路内に配する場合と比べるとカメラ50の大きさに制約が生じない。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、撮像部と、被写体から撮像部に至る撮影光路とを照明光路内に配するか、または、被写体から撮像部に至る撮影光路を反射鏡で屈曲させ、被写体から反射鏡に至る部分の撮影光路を照明光路内に配するので、光量低下や画質劣化が防止されて鮮明な撮像画像を得ることができ、しかも、照明光を資料載置面に対して撮像部の画角と略同一範囲に集光させるので、資料載置面における撮像部の撮影範囲を明示することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の資料提示装置の側面図である。
【図2】レンズにより資料載置面に照明光が集光する原理を説明するための図である。
【図3】(a)は輪状レンズの平面図、(b)は(a)の3B−3B断面図である。
【図4】(a)は馬蹄形レンズの平面図、(b)は(a)の4B−4B断面図である。
【図5】レンズおよびカメラの側面図である。
【図6】(a)はフレネルミラーの一部断面図、(b)はフレネルレンズと鏡との組み合わせによる反射板の断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の資料提示装置の側面図である。
【図8】同正面図である。
【図9】本発明の第3実施形態の資料提示装置の側面図である。
【図10】本発明の第4実施形態の資料提示装置の側面図である。
【図11】第4実施形態のレンズ、反射鏡およびカメラの側面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4…資料提示装置
10…資料載置台
11…資料載置面
20…照明部
21…ランプ
21a…光源
22…ディフューザ(光拡散部材)
30…レンズ
31…コンデンサレンズ
40…反射鏡
50…カメラ(撮像部)
70…フレネルミラー(反射部材)
71…反射板(反射部材)
F…スライドフィルム(画像担持体)
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿、写真、立体物等の資料を撮影し、その撮像をCRTや液晶ディスプレイ等のモニタやスクリーン等に表示させる資料提示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モニタ等に上記資料を表示し、その画像を参照しながら聴衆に対して資料の内容をプレゼンターが説明するプレゼンテーションを行う場合、近年では、資料提示装置が用いられている。資料提示装置は、一般に、資料を置く資料載置台と、資料を被写体とする動画用のカメラと、資料を照明するランプとを有し、資料載置台に置いた資料をランプで照明しながらカメラで撮影し、その撮影画像をモニタ等に出力する構成である。
【0003】
従来の資料提示装置のランプは、蛍光灯等を光源とし、資料載置台に置かれた資料に対して左右両側から直接照明するようになされたものが多い。しかしながら、このような従来のランプは、光源のムラが生じやすかった。ところで本出願人は、特願2002−215502号で、資料を撮影する撮像部の画角と略同一範囲を照明する照明部を備えた資料提示装置を提案した。これは、照明部による照明範囲が撮像部の撮影範囲を表すので、資料載置台上の照明範囲内に資料を置くことにより資料を確実かつ容易に撮影範囲内に配置することができるとしたものであり、照明部は、資料を照明するランプとしても機能する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記提案による資料提示装置は、具体的には、資料載置台上に配置したビームスプリッタにより透過光路と反射光路を設け、透過光路側にカメラを配備する一方、反射光路側に照明部を構成している。照明部の光源から発せられる光はビームスプリッタで反射し、透過光路側のカメラの撮影光路と一致して、撮影側と共通のレンズを通過し、資料載置台を照明する。ところでこの構成では、ビームスプリッタを通過してカメラに至る透過光路側の光量がビームスプリッタによって半減してしまうので、光量不足になるおそれがあった。この問題を回避するには照明部の光源を明るいものにすればよいが、そうすると、迷光が多く生じてしまい鮮明な撮影画像を得にくくなることが想定される。
【0005】
よって本発明は、資料載置台上の撮影範囲を明示する照明を行うとともに、光量低下、画質劣化を防止する資料提示装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、資料載置面上の被写体を撮影する撮像部と、光源を有する照明部と、この照明部の光を資料載置面に対して撮像部の画角と略同一範囲に集光させる少なくとも1つのレンズとを備え、撮像部と、被写体から撮像部に至る撮影光路とが照明部の照明光路内に配されていることを特徴としている。
【0007】
上記発明では、資料載置面に置かれた資料(被写体)が直接撮像部で撮影され、その撮影画像が、例えば液晶プロジェクタ等の外部装置に出力される。撮像部と、被写体から撮像部に至る撮影光路が照明光路内に配されているので、撮影光路内には画質を劣化させる要因になる光学部品が存在せず、このため、鮮明な撮影画像を得ることができる。また、光量の面では撮影光学系には減少の要因は無く、照明光学系では撮像部を照明光路内に配するため、その分照明光路が狭小になってしまうが、照明部の光拡散部材等により照度分布補正された照明光をレンズで集光することにより均一な照明が可能になるとともに、このレンズを大口径化することにより光量を増加させることができる。これによりビームスプリッタを使った場合の照明光量半減および撮影光量半減という欠点を補いつつ、均一な照明を得ることができる。
【0008】
資料載置面上の照明範囲は撮影範囲と略同一であるから、資料載置面を照明する照明光束のエッジが撮像部の画角と略同一範囲となり、撮像部の撮影可能範囲が資料載置面に明示される。したがって、資料載置面を照明する照明光のエッジ内すなわち照明範囲内に資料を置けば、その資料は撮影範囲内に配置されたことになり、照明範囲内に資料を配置することにより、資料の位置決めを的確かつ速やかに行うことができる。
【0009】
また、本発明は、資料載置面上の被写体を撮影する撮像部と、光源を有する照明部と、この照明部の光を資料載置面に対して撮像部の画角と略同一範囲に集光させる少なくとも1つのレンズとを備え、被写体から撮像部に至る撮影光路中に該撮影光路を屈曲させる反射鏡が配され、被写体から該反射鏡に至る部分の撮影光路が照明部の照明光路内に配されるとともに、撮像部が該照明光路の外部に及んで配されていることを特徴としている。
【0010】
上記発明では、資料載置面に置かれた資料(被写体)が反射鏡に映り、その反射鏡を撮像部で撮影し、撮像部の撮影画像が、例えば液晶プロジェクタ等の外部装置に出力される。この場合、被写体から撮像部に至る撮影光路は反射鏡で屈曲しているが、被写体から反射鏡に至る部分の撮影光路が照明光路内に配されているので、光量が著しく低減することがなく、鮮明な撮影画像を得ることができる。また、反射鏡で撮影光路を屈曲させることにより、撮像部を照明光路の外部に及んで配することができ、したがって、撮像部によって照明光路がケラレる範囲を小さくすることができるとともに、撮像部を照明光路内に配する場合と比べると撮像部の大きさに制約が生じない。
【0011】
上記各発明では、上記レンズのうち少なくとも1つが、略輪状部分または略馬蹄形部分のみが照明光路として使用される形態が挙げられる。このようなレンズを用いると、中心の光量ピーク部分を使わずにその周囲の略輪状または略馬蹄形部分を使うことになり、このため柔らかい照明光になるという利点がある。この形態では、レンズ自体を略輪状または略馬蹄形状に形成することができ、この場合には、レンズの中空部または該中空部の近傍に撮像部または反射鏡を配置することができる。
【0012】
また、照明部が資料載置面への照明光の照度分布を均一化させる光拡散部材を有していると、その光拡散部材で照度ムラが補正されるので好ましい。光拡散部材としては、特に、濃度変化パターンを持ったものが照度を調整できる点で有用であり、ディフューザ(拡散板)、濃度分布フィルタ等が挙げられる。ディフューザは白濁したプラスチック板やすりガラス等であり、厚さを変えたり、網点等で濃度分布パターンを持たせて印刷したものも用いることができる。
【0013】
また、本発明の照明部は、画像担持体を具備可能であり、資料載置面に該画像担持体の画像を投影する構成とすることができる。画像担持体としては、例えば画像が現像されたフィルムや画像が液晶表示された液晶表示器等が挙げられる。このように画像担持体を具備する形態では、プレゼンテーションに使用する画像を担持する画像担持体をセットすれば、その画像が照明部により資料載置面に投影され、その画像を撮像部により撮影して外部に出力させることができる。この場合、さらに資料載置面にフレネルミラー等の反射部材を設置すると、この反射部材に上記照明光が反射して画像をより鮮明に映すことができる。
【0014】
また、画像担持体を具備する形態では、照明部とレンズとの少なくとも一方を光軸方向に位置可変とすることにより、資料載置面に投影される画像担持体の画像のピントを最適に調整することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(1)第1実施形態
図1は、第1実施形態に係る資料提示装置1の構成を概略的に示す側面図である。図中符号10は資料載置台であり、この上面の資料載置面11に資料が置かれる。資料載置台10の後部には支柱12が立設されており、この支柱12の上端に、上下方向に長いボックス13が固定されている。このボックス13は資料載置面11上に配されており、その内部には、照明部20、レンズ30、コンデンサレンズ31およびカメラ(撮像部)50が装備されている。また、図1の符号60は、補助ランプである。この補助ランプ60は資料載置台10を挟んで左右一対(図1では図面に対し前後となる)に配置され、資料載置台10あるいは支柱12に図示せぬアーム等を介して支持されている。
【0016】
照明部20は、資料載置台10の上方に配置されたランプ21およびディフューザ(光拡散部材)22から構成されている。これらは、この順で上から所定の間隔をおいて配置されている。ランプ21は、光源21aの光を椀状のリフレクタ21bの内面に反射させて下方に照射するよう構成され、その光軸は、資料載置面11に直交する。ディフューザ22は、例えば、すりガラス、オパールガラスあるいは乳白色樹脂等からなる板材を矩形状に形成したもので、資料載置面11と平行に、かつ、その中心にランプ21の光軸が通過するように設置されている。ディフューザ22の下方には所定間隔を空けてコンデンサレンズ31が配置されている。ランプ21の光は、リフレクタ21bにより集光されてディフューザ22を通過し、コンデンサレンズ31で集光されてレンズ30を通過する。
【0017】
レンズ30は、図3に示すように輪状の凸レンズであって、中心が空洞30aになっており、光軸が照明部20の光軸と一致するように配設されている。なお、レンズ30としては、図4に示すような、中心から径方向に延びる切欠き30bが形成された略馬蹄形状の凸レンズを用いることもできる。
【0018】
カメラ50は、例えばCCD素子とレンズとを備えたものであり、図5に示すように、上記レンズ30の空洞30aまたは切欠き30bに対応する位置に、被写体方向が下方の資料載置面11に向き、光軸がランプ21およびレンズ30の光軸と一致するように設置されている。カメラ50は資料載置面11を直接撮影し、資料載置面11に置かれる被写体からカメラ50に至る撮影光路およびカメラ50自身が、照明部20の照明光路内に配されている。
【0019】
カメラ50の撮影画像は、図示せぬ画像出力装置に画像データとして出力される。画像出力装置は、CRTや液晶ディスプレイ等のモニタ、あるいは液晶プロジェクタ等である。モニタの場合は、そのモニタに撮影画像が表示され、液晶プロジェクタの場合は、その液晶プロジェクタからスクリーン等に撮影画像が投影される。
【0020】
上記ランプ21の光は、ディフューザ22を通過して拡散され、その拡散光は、コンデンサレンズ31およびレンズ30を通過することにより照明光として資料載置面11に集光する。図2はディフューザ22と資料載置面11間の照明光路21Aを示しており、ディフューザ22を通過した光は、レンズ30(厳密にはレンズ30のうち撮影光学系にケラレる光路を除いた輪状または略馬蹄形部分)を通って資料載置面11を照明し、その照明範囲はカメラ50の撮影範囲と略同一範囲になっている。そして、資料載置面11の照明されている範囲に置かれた被写体がカメラ50で撮影される。資料載置面11上はカメラ50による影で照明ムラができるが、この照明ムラはディフューザ22によって補正され、実用上差し支えない状態まで均一化される。なお、照度ムラは、ディフューザ22の厚さを変えたり、ディフューザ22に網点等の濃度分布パターンを印刷することにより、適宜に調整することができる。
【0021】
画像担持体を具備可能にして、該画像担持体に担持される画像を資料載置面11に投影する際には、照明部20の照明光の出射面であるディフューザ22の下流に画像担持体を保持してディフューザ22からの出射光で像担持体を照明する。照明された画像担持体の担持像は、コンデンサレンズ31およびレンズ30によって資料載置面11に結像する。
【0022】
次に、上記資料提示装置1の作用を説明する。
資料提示装置1により紙原稿である資料を提示するにあたっては、資料載置台10の資料載置面11にその資料を置き、ランプ21を点灯するとともにカメラ50を撮影状態とする。ランプ21の光はディフューザ22を通過して拡散し、その拡散光は、コンデンサレンズ31およびレンズ30の作用により照明光として資料載置面11に集光する。資料載置面11上の資料はカメラ50で撮影され、撮影画像が画像出力装置に出力される。
【0023】
本実施形態では、カメラ50およびカメラ50の撮影光路が照明部20の照明光路内に配されており、撮影光路内には画質を劣化させる要因になる光学部品が存在しないので、鮮明な撮影画像を得ることができる。また、光量の面では撮影光学系には減少の要因は無く、照明光学系ではカメラ50が照明光路内に配されているため、その照明光路が狭小になってしまうが、レンズ30およびコンデンサレンズ31で周辺光を集光することにより、均一な照明が可能になるとともに、これらレンズ30,31を大口径化することにより光量を増加させることができる。これによりビームスプリッタを使う場合の照明光量半減、撮影光量半減という欠点を補いつつ、均一な照明を得ることができる。
【0024】
また、照明光はカメラ50の撮影範囲と略同一範囲であるから、資料載置面11を照明する照明光束のエッジがカメラ50の撮影範囲と略同一範囲となり、カメラ50の撮影可能範囲が資料載置面11に明示される。したがって、資料載置面11を照明する照明光のエッジ内すなわち照明範囲内に資料を置けば、その資料は撮影範囲内に配置されたことになり、照明範囲内に資料を配置することにより、資料の位置決めを的確かつ速やかに行うことができる。
【0025】
画像担持体を資料載置面11に投影する場合には、ランプ21を点灯し、かつ、資料載置面11に資料を置かない状態で、図1に示すようにディフューザ22の下流に、例えばスライドフィルム(画像担持体)Fをセットする。すると、スライドフィルムFの画像すなわちスライド画像が資料載置面11に投影される。そして、このスライド画像はカメラ50で撮影され、画像出力装置に出力される。この場合、資料載置面11を白色としておくことが望ましいが、その代わりに、図6(a)に示すフレネルミラー(反射部材)70か、あるいは図6(b)に示すフレネルレンズ71aの下に鏡71bを配した反射板(反射部材)71を設置すると、照明光が反射してスライド画像をより鮮明に映すことができる。
【0026】
上記のようにスライドフィルムF等を撮影する場合を考慮すると、照明光のピント調整が可能であることが望ましい。そこで、ディフューザ22と画像担持体セット部とを一体的に連結し、照明部20をボックス13内において昇降可能に、かつ任意の位置で固定できるように取り付けると良い。また、レンズ30の位置を昇降可能に、かつ任意の位置に固定できるように取り付けると良い。これにより、照明部20、レンズ30が光軸方向に移動可能となり、資料載置面11に投影されるスライドフィルムF等の画像のピントを最適に調整することができる。
【0027】
次に、本発明の第2〜第4実施形態を説明する。なお、これら実施形態の説明で参照する図面において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0028】
(2)第2実施形態
図7は第2実施形態の資料提示装置2の側面図、図8はその正面図である。この資料提示装置2の支柱12の上端には前後方向に長い光源ボックス80が固定され、さらにこの光源ボックス80にはレンズボックス81が固定されている。光源ボックス80内の後部には、光を前方に照射するランプ21が設けられており、ランプ21の光は、光源ボックス80内の前部に設けられた照明系反射鏡82によって下方に反射し、光源ボックス80内に配置されたディフューザ22を通過する。レンズボックス81内には、レンズ30、コンデンサレンズ31およびカメラ50が設けられており、ディフューザ22を通過した拡散光は、コンデンサレンズ31およびレンズ30を通過して資料載置面11に集光する。この資料提示装置2でも第1実施形態と同様の作用効果が奏されるが、特にランプ21の光を前方に照射させて照明系反射鏡82により下方に屈曲させるので、全体の高さを抑えることができるといった利点がある。
【0029】
(3)第3実施形態
図9は第3実施形態の資料提示装置3の側面図である。この資料提示装置3では、資料載置台10の後部に上下方向に長い光源ボックス90が立設され、この光源ボックス90の上端の前部にはレンズボックス91が固定されている。光源ボックス90内の下部には、光を上方に照射するランプ21が設けられており、ランプ21の光は、光源ボックス90内の上部に配置された照明系反射鏡92によって前方に反射し、光源ボックス90内に配置されたディフューザ22を通過する。
【0030】
レンズボックス91内には、レンズ30、コンデンサレンズ31およびカメラ50が設けられている。この場合、レンズ30およびコンデンサレンズ31の光軸は前後方向に延びている。カメラ50は、レンズ30の空洞30aまたは切欠き30bの中に入り込んで設置されている。照明系反射鏡92に反射したランプ21の光の光軸と、各レンズ30,31およびカメラ50の光軸は一致している。なお、レンズ30に対するカメラ50の位置は、レンズ30の上または下であっても良く、上に配設する場合はその画角がレンズ30の空洞30aまたは切欠き30bの中に収まるように位置を決める必要がある。
【0031】
レンズボックス91の前方には、反射鏡42が、下方に鏡面が向き、かつ後ろ上がりに傾斜した状態で設置されている。この反射鏡42は、例えば資料載置台10に図示せぬアーム等を介して支持されている。この場合、カメラ50は、反射鏡42に屈曲させて資料載置面11に置かれる被写体を撮影する。一方、ディフューザ22を通過したランプ21の光は、コンデンサレンズ31およびレンズ30を通過して反射鏡42に集光し、さらにこの反射鏡42で反射されて資料載置面11を照射する。本実施形態でも第1実施形態と同様の作用効果が奏され、しかも、反射鏡42により照明部20とカメラ50の各光路を屈曲させているので、装置全体をよりコンパクトにすることができるといった利点がある。
【0032】
(4)第4実施形態
図10は第4実施形態の資料提示装置4の側面図である。この資料提示装置4は第1実施形態の資料提示装置1を変更したもので、変更点は、カメラ50の代わりに反射鏡40を設置し、カメラ50を照明部20の照明光路の外部に及んで配置した点にある。また、レンズ30としては、図4に示した馬蹄形状レンズを用いている。反射鏡40は矩形状で、レンズ30の切欠き30b内に入ることが可能な大きさを有しており、図11に示すように、前端部がレンズ30の切欠き30bの奥に入り込んだ状態で、後ろ上がり(図10および図11で右上がり)に傾斜して設置されている。
【0033】
カメラ50は反射鏡40の後方に配され、光軸が前方に延びるように設置されている。このカメラ50は、反射鏡40に屈曲させて資料載置面11を撮影する。反射鏡40の大きさは、カメラ50から見て資料載置面11の全面を撮影するための画角を満たすことができる必要最小限の大きさに設定されている。資料載置面11に置かれる被写体からカメラ50に至る撮影光路は反射鏡40により屈曲され、その撮影光路の被写体から反射鏡40に至る部分は照明部20の照明光路内に配されている。
【0034】
第4実施形態では、資料載置面11上に置かれた資料は反射鏡40を介してカメラ50に撮影され、カメラ50の撮影画像が、例えば液晶プロジェクタ等の外部装置に出力される。この場合、被写体からカメラ50に至る撮影光路は反射鏡40で屈曲しているが、被写体から反射鏡40に至る部分の撮影光路が照明光路内に配されているので、光量が著しく低減することがなく、鮮明な撮影画像を得ることができる。また、反射鏡40で撮影光路を屈曲させることにより、カメラ50を照明光路の外部に及んで配することができる。このため、カメラ50によって照明光路がケラレる範囲を小さくすることができるとともに、カメラ50を照明光路内に配する場合と比べるとカメラ50の大きさに制約が生じない。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、撮像部と、被写体から撮像部に至る撮影光路とを照明光路内に配するか、または、被写体から撮像部に至る撮影光路を反射鏡で屈曲させ、被写体から反射鏡に至る部分の撮影光路を照明光路内に配するので、光量低下や画質劣化が防止されて鮮明な撮像画像を得ることができ、しかも、照明光を資料載置面に対して撮像部の画角と略同一範囲に集光させるので、資料載置面における撮像部の撮影範囲を明示することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の資料提示装置の側面図である。
【図2】レンズにより資料載置面に照明光が集光する原理を説明するための図である。
【図3】(a)は輪状レンズの平面図、(b)は(a)の3B−3B断面図である。
【図4】(a)は馬蹄形レンズの平面図、(b)は(a)の4B−4B断面図である。
【図5】レンズおよびカメラの側面図である。
【図6】(a)はフレネルミラーの一部断面図、(b)はフレネルレンズと鏡との組み合わせによる反射板の断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の資料提示装置の側面図である。
【図8】同正面図である。
【図9】本発明の第3実施形態の資料提示装置の側面図である。
【図10】本発明の第4実施形態の資料提示装置の側面図である。
【図11】第4実施形態のレンズ、反射鏡およびカメラの側面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4…資料提示装置
10…資料載置台
11…資料載置面
20…照明部
21…ランプ
21a…光源
22…ディフューザ(光拡散部材)
30…レンズ
31…コンデンサレンズ
40…反射鏡
50…カメラ(撮像部)
70…フレネルミラー(反射部材)
71…反射板(反射部材)
F…スライドフィルム(画像担持体)
Claims (8)
- 資料載置面上の被写体を撮影する撮像部と、
光源を有する照明部と、
この照明部の光を前記資料載置面に対して前記撮像部の画角と略同一範囲に集光させる少なくとも1つのレンズとを備え、
前記撮像部と、前記被写体から前記撮像部に至る撮影光路とが前記照明部の照明光路内に配されていることを特徴とする資料提示装置。 - 資料載置面上の被写体を撮影する撮像部と、
光源を有する照明部と、
この照明部の光を前記資料載置面に対して前記撮像部の画角と略同一範囲に集光させる少なくとも1つのレンズとを備え、
前記被写体から前記撮像部に至る撮影光路中に該撮影光路を屈曲させる反射鏡が配され、前記被写体から該反射鏡に至る部分の前記撮影光路が前記照明部の照明光路内に配されるとともに、前記撮像部が該照明光路の外部に及んで配されていることを特徴とする資料提示装置。 - 前記レンズのうち、少なくとも1つのレンズは略輪状部分または略馬蹄形部分のみが照明光路として使用されることを特徴とする請求項1または2に記載の資料提示装置。
- 前記レンズは輪状または馬蹄形状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の資料提示装置。
- 前記照明部は、前記資料載置面の照度分布を均一化させるための濃度変化パターンを有する光拡散部材を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の資料提示装置。
- 前記照明部は画像担持体を具備可能であり、前記資料載置面に該画像担持体の画像を投影することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の資料提示装置。
- 前記資料載置面に反射部材が設置されていることを特徴とする請求項6に記載の資料提示装置。
- 前記照明部と前記レンズとの少なくとも一方が光軸方向に位置可変とされていることを特徴とする請求項6または7に記載の資料提示装置。
Priority Applications (1)
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JP2002379840A JP2004214805A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 資料提示装置 |
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JP (1) | JP2004214805A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008311729A (ja) * | 2007-06-12 | 2008-12-25 | Elmo Co Ltd | 撮像装置 |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002379840A patent/JP2004214805A/ja active Pending
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