JP2004212713A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置の定着装置において、交流波形のゼロクロスポイントを正確に検出し、適切なタイミングのゼロクロス信号を出力して、正確な定着制御を実現する。
【解決手段】入力側と出力側が電気的に絶縁されたフォトトランジスタカプラ12を有し、前記フォトトランジスタカプラ12の入力側に印加された交流波形を前記フォトトランジスタカプラ12の出力側でゼロクロス検出信号に変換する交流電源のゼロクロス検出手段1−1を備えた定着装置において、前記フォトトランジスタカプラ12の入力側に交流波形をフィルタリングするフィルタ手段10を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】入力側と出力側が電気的に絶縁されたフォトトランジスタカプラ12を有し、前記フォトトランジスタカプラ12の入力側に印加された交流波形を前記フォトトランジスタカプラ12の出力側でゼロクロス検出信号に変換する交流電源のゼロクロス検出手段1−1を備えた定着装置において、前記フォトトランジスタカプラ12の入力側に交流波形をフィルタリングするフィルタ手段10を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置における定着装置に関し、特にその交流電源のゼロクロス検出の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置の定着装置としては、トナー画像の定着のために、交流電源により駆動されるヒータを用いるものがある。ヒータとしては、ハロゲンヒータを熱源とする熱ローラ式のものや、セラミック面発ヒータを熱源とするフィルム加熱式のものが知られている。一般に、セラミックヒータは、トライアック等のスイッチング素子を介して交流電源に接続されており、交流電源により電力が供給される。ヒータには、温度検出素子、例えばサーミスタが設けられている。この温度検出素子によりヒータの温度が検出され、その検出温度情報を基に、定着制御回路はスイッチング素子のオン/オフ制御を行うことによりセラミックヒータへの電力供給をオン/オフし、ヒータの温度が目標の一定温度となるように制御する。このセラミックヒータのオン/オフ制御は、一般的に交流電源の位相制御により行われる。すなわち、交流電源の電源電圧が正から負あるいは負から正に切り替わるポイントを含み、電源電圧が所定の閾値より正であるか負であるかをレベル信号で報知する信号(以下、ゼロクロス信号をいう)を基にトリガをかけて位相制御を行う。一般に、ゼロクロス信号の立ち上がりのエッジ、あるいは立ち下りのエッジから所要の位相だけ遅れてトリガをかけてヒータへの電力供給が制御される。
【0003】
図4は、従来例である交流電源のゼロクロス検出手段を備えた定着装置の回路図である。定着装置は、ゼロクロス検出手段1、定着ヒータ2と、サーミスタ3、交流電源4と、電源スイッチ5と、定着制御手段6と、フォトトライアックカプラ7を含む制御ドライバ8と、トライアック9とから構成される。
【0004】
図4において、定着ヒータ2は、電源スイッチ5を介して交流電源4に接続され、また、トライアック9は、制御用ドライバ8を介して定着制御手段6に接続され、電源印加の位相制御が行われる。従って、電源スイッチ5がON状態でトライアック9がONした時に、定着ヒータ2へ電力が供給される。サーミスタ3は定着ヒータ2の温度を検出し、定着制御手段6に接続されている。このサーミスタ3は、検出した定着ヒータ2の温度の検出信号を定着制御手段6に入力する。定着制御手段6は、サーミスタ3からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、定着ヒータ2の温度データを得る。サーミスタ3により検出されたヒータ温度の信号を基に定着制御手段6がトライアック9を制御し、定着ヒータ2への電圧印加/非印加を制御する。ゼロクロス検出手段1は、ゼロクロスポイントを検出する毎に定着制御手段6に対して検出信号を出力する。
【0005】
図5は定着装置の各部波形を示したものである。図5には4種類の波形の形態、「交流波形」,「ゼロクロス検出信号」,「ヒータトリガ波形」,「ヒータへの供給電圧波形」が示されている。「交流波形」は、画像形成装置へ供給される交流電源の波形を示すものである。「ゼロクロス検出信号」は、ゼロクロス検出手段1に交流電源が供給され、ゼロクロスポイントを検出する毎にゼロクロス検出信号をLowレベルで出力する形態を示した波形である。「ヒータトリガ波形」は、トライアック9のオン/オフタイミングを制御する信号である。前記サーミスタ3により検出された定着ヒータ2の温度情報および、ゼロクロス検知手段1により検出されたゼロクロス信号を基に定着制御手段6で計算されたタイミングで出力される。「ヒータへの供給電圧波形」は、定着ヒータ2へ供給する電圧波形を示したものである。
【0006】
なお、斜線で示される部分でヒータへの電力供給が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図5は「交流波形」が理想的な波形の場合であるが、例えば図6のように、交流電源のゼロクロスポイント付近でノイズが混入した場合、ゼロクロス検出手段1が交流電源のゼロクロスポイントをうまく検出できず、適切なゼロクロス検出信号を定着制御手段6に伝送できない可能性がある。
【0008】
定着装置は大きな電力を扱う装置であるため、ゼロクロス検出信号の異常や、定着ヒータ2の温度異常を検知した場合、安全上電源スイッチ5を遮断して、ヒータ2への電力供給を停止する制御が定着制御手段6により行われるが、交流波形が図6に示すような波形である場合には、ゼロクロス検出信号の誤検出により、定着制御エラーとなってしまい、適切な定着制御が行われなくなってしまうといった問題を抱えていた。
【0009】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、定着装置において、交流波形のゼロクロスポイントを正確に検出し、適切なタイミングのゼロクロス信号を出力して、正確な定着制御を実現することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明では、定着装置を次の(1)ないし(7)のとおりに構成する。
【0011】
(1)入力側と出力側が電気的に絶縁されたフォトカプラを有し、前記フォトカプラの入力側に印加された交流波形を前記フォトカプラの出力側でゼロクロス検出信号に変換する交流電源のゼロクロス検出手段を備えた定着装置において、
前記フォトカプラの入力側に交流波形をフィルタリングするフィルタ手段を備えたことを特徴とする定着装置。
【0012】
(2)前記(1)に記載の定着装置において、
前記フィルタ手段は、前記フォトカプラの入力側に接続された抵抗とコンデンサにより構成されることを特徴とする定着装置。
【0013】
(3)前記(2)に記載の定着装置において、
前記フォトカプラの入力側に接続された抵抗は、前記フォトカプラの入力側と直列に接続され、前記フォトカプラの入力側に接続されたコンデンサは、前記フォトカプラの入力側と並列に接続されていることを特徴とする定着装置。
【0014】
(4)前記(2)に記載の定着装置において、
前記フォトカプラの入力側に接続された抵抗は、1個以上が前記フォトカプラの入力側と直列に接続され、かつ、1個以上が前記フォトカプラの入力側と並列に接続されていることを特徴とする定着装置。
【0015】
(5)前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の定着装置において、
前記フォトカプラの出力側にゼロクロス検出信号の位相を補正する位相補正手段を備えたことを特徴とする定着装置。
【0016】
(6)前記(5)に記載の定着装置において、
前記位相補正手段は、前記フォトカプラの出力側に接続された抵抗とコンデンサにより構成されることを特徴とする定着装置。
【0017】
(7)前記(6)に記載の定着装置において、
前記フォトカプラの出力側で変換されたゼロクロス検出信号のレベルを変換するトランジスタを備え、前記フォトカプラの出力側に接続された抵抗は、前記トランジスタのベースと直列に接続され、前記フォトカプラの出力側に接続されたコンデンサは前記トランジスタのベース−エミッタ間に接続されることを特徴とする定着装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を定着装置の実施例により詳しく説明する。
【0019】
【実施例】
(実施例1)
図1は、実施例1である“定着装置”の回路図である。なお、従来例と同じ構成部品・手段については、従来例と同一の符号で示している。本実施例が従来例と異なるのは、ゼロクロス検出手段1−1を構成するフォトトランジスタカプラ12の入力部と並列にコンデンサC1を接続し、抵抗R1,R2,R3およびコンデンサC1によって、交流波形をフィルタリングするフィルタ手段10を構成しているところと、前記フィルタ手段10により生じたゼロクロス検出信号の位相ずれを補正するため、前記フォトトランジスタカプラ12の出力部に抵抗R4,R5およびコンデンサC2からなる位相補正手段11を構成しているところである。
【0020】
定着装置は、ゼロクロス検出手段1−1と、定着ヒータ2と、サーミスタ3と、交流電源4と、電源スイッチ5と、定着制御手段6と、フォトトライアックカプラ7を含む制御ドライバ8と、トライアック9とから構成される。図1において、定着ヒータ2は、電源スイッチ5を介して交流電源4に接続され、また、トライアック9は、制御用ドライバ8を介して定着制御手段6に接続され、電源印加の位相制御が行われる。従って、電源スイッチ5がON状態でトライアック9がONした時に、定着ヒータ2へ電力が供給される。
【0021】
サーミスタ3は定着ヒータ2の温度を検出し、定着制御手段6に接続されている。このサーミスタ3は、検出した定着ヒータ温度の検出信号を定着制御手段6に入力する。定着制御手段6は、サーミスタ3からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、定着ヒータ2の温度データを得る。サーミスタにより検出されたヒータ温度の信号を基に定着制御手段6がトライアック9を制御し、定着ヒータ2への電圧印加/非印加を制御する。
【0022】
ゼロクロス検出手段1−1は、ゼロクロスポイントを検出する毎に定着制御段6に対して検出信号を出力する。図2は本定着装置の各部波形を示したものである。図2には4種類の波形の形態、「交流波形」,「ゼロクロス検出信号」,「ヒータトリガ波形」,「ヒータへの供給電圧波形」が示されている。「交流波形」は、画像形成装置へ供給される交流電源の波形を示すものである。前記図6と同様にゼロクロスポイント付近でノイズが混入しているが、本実施例の場合、ゼロクロス検知手段1−1のフォトトランジスタカプラ12の入力部にコンデンサC1および抵抗R1,R2,R3によるフィルタ手段を備えているため、交流波形に混入されたノイズ分をカットし、正確なゼロクロス検出信号をフォトトランジスタカプラ12の出力部に伝送することができる。本実施例のようにフィルタ手段10を用いた構成を取った場合、フォトトランジスタカプラ12に入力される波形は、フィルタ手段10によりフィルタリングされる。このため、フォトトランジスタカプラ12の入力交流波形は、交流電源4より出力される交流電圧波形に対して位相ずれを生じ、その結果としてフォトトランジスタカプラ12の出力部に伝送されるゼロクロス検出信号に位相ずれが生じる。本実施例では、前記フォトトランジスタカプラ12の出力部に抵抗R4,コンデンサC2からなる位相補正回路を構成することにより、R4およびC2を適切な値に設定し、トランジスタTr1を適切なタイミングでドライブできる。このため定着制御手段6に入力されるゼロクロス検出信号の位相ずれを適切に補正することができる。このようにして、交流波形のゼロクロスポイント付近にノイズが混入した場合においてもゼロクロスポイントを正確に検出し、正確な定着制御を行うことが可能となる。
【0023】
(実施例2)
図3は、実施例2である“定着装置”の回路図である。なお、従来例と同じ構成部品・手段については、従来例と同一の符号で示している。
【0024】
本実施例が実施例1と異なるのは、前記フィルタ手段10により生じたゼロクロス検出信号の位相ずれを補正するため、前記フォトトランジスタカプラ12の出力部に、抵抗R4,R5およびコンデンサC2からなる位相補正手段11と接続されるトランジスタTr2が抵抗内蔵型であるところである。トランジスタTr2を抵抗内蔵型にすることにより、部品点数を削減し、回路のスリム化を実現しながら実施例1と同様、交流波形のゼロクロスポイント付近にノイズが混入した場合においてもゼロクロスポイントを正確に検出し、正確な定着制御を行うことが可能となる。その他については、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
【0025】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、交流波形のゼロクロスポイントを正確に検出でき、適切なタイミングのゼロクロス信号を出力することが可能となり、正確な定着制御を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の回路図
【図2】実施例1の各部波形を示す図
【図3】実施例2の回路図
【図4】従来の定着装置の回路図
【図5】従来の定着装置の各部波形を示す図(ノイズ無し)
【図6】従来の定着装置の各部波形を示す図(ノイズ混入)
【符号の説明】
1−1 ゼロクロス検出手段
10 フィルタ手段
11 位相補正手段
12 フォトトランジスタカプラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置における定着装置に関し、特にその交流電源のゼロクロス検出の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置の定着装置としては、トナー画像の定着のために、交流電源により駆動されるヒータを用いるものがある。ヒータとしては、ハロゲンヒータを熱源とする熱ローラ式のものや、セラミック面発ヒータを熱源とするフィルム加熱式のものが知られている。一般に、セラミックヒータは、トライアック等のスイッチング素子を介して交流電源に接続されており、交流電源により電力が供給される。ヒータには、温度検出素子、例えばサーミスタが設けられている。この温度検出素子によりヒータの温度が検出され、その検出温度情報を基に、定着制御回路はスイッチング素子のオン/オフ制御を行うことによりセラミックヒータへの電力供給をオン/オフし、ヒータの温度が目標の一定温度となるように制御する。このセラミックヒータのオン/オフ制御は、一般的に交流電源の位相制御により行われる。すなわち、交流電源の電源電圧が正から負あるいは負から正に切り替わるポイントを含み、電源電圧が所定の閾値より正であるか負であるかをレベル信号で報知する信号(以下、ゼロクロス信号をいう)を基にトリガをかけて位相制御を行う。一般に、ゼロクロス信号の立ち上がりのエッジ、あるいは立ち下りのエッジから所要の位相だけ遅れてトリガをかけてヒータへの電力供給が制御される。
【0003】
図4は、従来例である交流電源のゼロクロス検出手段を備えた定着装置の回路図である。定着装置は、ゼロクロス検出手段1、定着ヒータ2と、サーミスタ3、交流電源4と、電源スイッチ5と、定着制御手段6と、フォトトライアックカプラ7を含む制御ドライバ8と、トライアック9とから構成される。
【0004】
図4において、定着ヒータ2は、電源スイッチ5を介して交流電源4に接続され、また、トライアック9は、制御用ドライバ8を介して定着制御手段6に接続され、電源印加の位相制御が行われる。従って、電源スイッチ5がON状態でトライアック9がONした時に、定着ヒータ2へ電力が供給される。サーミスタ3は定着ヒータ2の温度を検出し、定着制御手段6に接続されている。このサーミスタ3は、検出した定着ヒータ2の温度の検出信号を定着制御手段6に入力する。定着制御手段6は、サーミスタ3からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、定着ヒータ2の温度データを得る。サーミスタ3により検出されたヒータ温度の信号を基に定着制御手段6がトライアック9を制御し、定着ヒータ2への電圧印加/非印加を制御する。ゼロクロス検出手段1は、ゼロクロスポイントを検出する毎に定着制御手段6に対して検出信号を出力する。
【0005】
図5は定着装置の各部波形を示したものである。図5には4種類の波形の形態、「交流波形」,「ゼロクロス検出信号」,「ヒータトリガ波形」,「ヒータへの供給電圧波形」が示されている。「交流波形」は、画像形成装置へ供給される交流電源の波形を示すものである。「ゼロクロス検出信号」は、ゼロクロス検出手段1に交流電源が供給され、ゼロクロスポイントを検出する毎にゼロクロス検出信号をLowレベルで出力する形態を示した波形である。「ヒータトリガ波形」は、トライアック9のオン/オフタイミングを制御する信号である。前記サーミスタ3により検出された定着ヒータ2の温度情報および、ゼロクロス検知手段1により検出されたゼロクロス信号を基に定着制御手段6で計算されたタイミングで出力される。「ヒータへの供給電圧波形」は、定着ヒータ2へ供給する電圧波形を示したものである。
【0006】
なお、斜線で示される部分でヒータへの電力供給が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図5は「交流波形」が理想的な波形の場合であるが、例えば図6のように、交流電源のゼロクロスポイント付近でノイズが混入した場合、ゼロクロス検出手段1が交流電源のゼロクロスポイントをうまく検出できず、適切なゼロクロス検出信号を定着制御手段6に伝送できない可能性がある。
【0008】
定着装置は大きな電力を扱う装置であるため、ゼロクロス検出信号の異常や、定着ヒータ2の温度異常を検知した場合、安全上電源スイッチ5を遮断して、ヒータ2への電力供給を停止する制御が定着制御手段6により行われるが、交流波形が図6に示すような波形である場合には、ゼロクロス検出信号の誤検出により、定着制御エラーとなってしまい、適切な定着制御が行われなくなってしまうといった問題を抱えていた。
【0009】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、定着装置において、交流波形のゼロクロスポイントを正確に検出し、適切なタイミングのゼロクロス信号を出力して、正確な定着制御を実現することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明では、定着装置を次の(1)ないし(7)のとおりに構成する。
【0011】
(1)入力側と出力側が電気的に絶縁されたフォトカプラを有し、前記フォトカプラの入力側に印加された交流波形を前記フォトカプラの出力側でゼロクロス検出信号に変換する交流電源のゼロクロス検出手段を備えた定着装置において、
前記フォトカプラの入力側に交流波形をフィルタリングするフィルタ手段を備えたことを特徴とする定着装置。
【0012】
(2)前記(1)に記載の定着装置において、
前記フィルタ手段は、前記フォトカプラの入力側に接続された抵抗とコンデンサにより構成されることを特徴とする定着装置。
【0013】
(3)前記(2)に記載の定着装置において、
前記フォトカプラの入力側に接続された抵抗は、前記フォトカプラの入力側と直列に接続され、前記フォトカプラの入力側に接続されたコンデンサは、前記フォトカプラの入力側と並列に接続されていることを特徴とする定着装置。
【0014】
(4)前記(2)に記載の定着装置において、
前記フォトカプラの入力側に接続された抵抗は、1個以上が前記フォトカプラの入力側と直列に接続され、かつ、1個以上が前記フォトカプラの入力側と並列に接続されていることを特徴とする定着装置。
【0015】
(5)前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の定着装置において、
前記フォトカプラの出力側にゼロクロス検出信号の位相を補正する位相補正手段を備えたことを特徴とする定着装置。
【0016】
(6)前記(5)に記載の定着装置において、
前記位相補正手段は、前記フォトカプラの出力側に接続された抵抗とコンデンサにより構成されることを特徴とする定着装置。
【0017】
(7)前記(6)に記載の定着装置において、
前記フォトカプラの出力側で変換されたゼロクロス検出信号のレベルを変換するトランジスタを備え、前記フォトカプラの出力側に接続された抵抗は、前記トランジスタのベースと直列に接続され、前記フォトカプラの出力側に接続されたコンデンサは前記トランジスタのベース−エミッタ間に接続されることを特徴とする定着装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を定着装置の実施例により詳しく説明する。
【0019】
【実施例】
(実施例1)
図1は、実施例1である“定着装置”の回路図である。なお、従来例と同じ構成部品・手段については、従来例と同一の符号で示している。本実施例が従来例と異なるのは、ゼロクロス検出手段1−1を構成するフォトトランジスタカプラ12の入力部と並列にコンデンサC1を接続し、抵抗R1,R2,R3およびコンデンサC1によって、交流波形をフィルタリングするフィルタ手段10を構成しているところと、前記フィルタ手段10により生じたゼロクロス検出信号の位相ずれを補正するため、前記フォトトランジスタカプラ12の出力部に抵抗R4,R5およびコンデンサC2からなる位相補正手段11を構成しているところである。
【0020】
定着装置は、ゼロクロス検出手段1−1と、定着ヒータ2と、サーミスタ3と、交流電源4と、電源スイッチ5と、定着制御手段6と、フォトトライアックカプラ7を含む制御ドライバ8と、トライアック9とから構成される。図1において、定着ヒータ2は、電源スイッチ5を介して交流電源4に接続され、また、トライアック9は、制御用ドライバ8を介して定着制御手段6に接続され、電源印加の位相制御が行われる。従って、電源スイッチ5がON状態でトライアック9がONした時に、定着ヒータ2へ電力が供給される。
【0021】
サーミスタ3は定着ヒータ2の温度を検出し、定着制御手段6に接続されている。このサーミスタ3は、検出した定着ヒータ温度の検出信号を定着制御手段6に入力する。定着制御手段6は、サーミスタ3からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、定着ヒータ2の温度データを得る。サーミスタにより検出されたヒータ温度の信号を基に定着制御手段6がトライアック9を制御し、定着ヒータ2への電圧印加/非印加を制御する。
【0022】
ゼロクロス検出手段1−1は、ゼロクロスポイントを検出する毎に定着制御段6に対して検出信号を出力する。図2は本定着装置の各部波形を示したものである。図2には4種類の波形の形態、「交流波形」,「ゼロクロス検出信号」,「ヒータトリガ波形」,「ヒータへの供給電圧波形」が示されている。「交流波形」は、画像形成装置へ供給される交流電源の波形を示すものである。前記図6と同様にゼロクロスポイント付近でノイズが混入しているが、本実施例の場合、ゼロクロス検知手段1−1のフォトトランジスタカプラ12の入力部にコンデンサC1および抵抗R1,R2,R3によるフィルタ手段を備えているため、交流波形に混入されたノイズ分をカットし、正確なゼロクロス検出信号をフォトトランジスタカプラ12の出力部に伝送することができる。本実施例のようにフィルタ手段10を用いた構成を取った場合、フォトトランジスタカプラ12に入力される波形は、フィルタ手段10によりフィルタリングされる。このため、フォトトランジスタカプラ12の入力交流波形は、交流電源4より出力される交流電圧波形に対して位相ずれを生じ、その結果としてフォトトランジスタカプラ12の出力部に伝送されるゼロクロス検出信号に位相ずれが生じる。本実施例では、前記フォトトランジスタカプラ12の出力部に抵抗R4,コンデンサC2からなる位相補正回路を構成することにより、R4およびC2を適切な値に設定し、トランジスタTr1を適切なタイミングでドライブできる。このため定着制御手段6に入力されるゼロクロス検出信号の位相ずれを適切に補正することができる。このようにして、交流波形のゼロクロスポイント付近にノイズが混入した場合においてもゼロクロスポイントを正確に検出し、正確な定着制御を行うことが可能となる。
【0023】
(実施例2)
図3は、実施例2である“定着装置”の回路図である。なお、従来例と同じ構成部品・手段については、従来例と同一の符号で示している。
【0024】
本実施例が実施例1と異なるのは、前記フィルタ手段10により生じたゼロクロス検出信号の位相ずれを補正するため、前記フォトトランジスタカプラ12の出力部に、抵抗R4,R5およびコンデンサC2からなる位相補正手段11と接続されるトランジスタTr2が抵抗内蔵型であるところである。トランジスタTr2を抵抗内蔵型にすることにより、部品点数を削減し、回路のスリム化を実現しながら実施例1と同様、交流波形のゼロクロスポイント付近にノイズが混入した場合においてもゼロクロスポイントを正確に検出し、正確な定着制御を行うことが可能となる。その他については、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
【0025】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、交流波形のゼロクロスポイントを正確に検出でき、適切なタイミングのゼロクロス信号を出力することが可能となり、正確な定着制御を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の回路図
【図2】実施例1の各部波形を示す図
【図3】実施例2の回路図
【図4】従来の定着装置の回路図
【図5】従来の定着装置の各部波形を示す図(ノイズ無し)
【図6】従来の定着装置の各部波形を示す図(ノイズ混入)
【符号の説明】
1−1 ゼロクロス検出手段
10 フィルタ手段
11 位相補正手段
12 フォトトランジスタカプラ
Claims (1)
- 入力側と出力側が電気的に絶縁されたフォトカプラを有し、前記フォトカプラの入力側に印加された交流波形を前記フォトカプラの出力側でゼロクロス検出信号に変換する交流電源のゼロクロス検出手段を備えた定着装置において、
前記フォトカプラの入力側に交流波形をフィルタリングするフィルタ手段を備えたことを特徴とする定着装置。
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JP2003000381A JP2004212713A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003000381A JP2004212713A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 定着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004212713A true JP2004212713A (ja) | 2004-07-29 |
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JP2003000381A Withdrawn JP2004212713A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 定着装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008033904A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Samsung Electronics Co Ltd | 位相検知装置、これを備えた位相制御装置,および定着器制御装置 |
JP2021015228A (ja) * | 2019-07-12 | 2021-02-12 | キヤノン株式会社 | 通電制御装置、及び画像形成装置 |
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2003
- 2003-01-06 JP JP2003000381A patent/JP2004212713A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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