JP2005123977A - ゼロクロスポイント検出装置及びそれを用いたヒーター制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 交流電源の電圧波形が歪んだ波形になっている場合や、交流電源の電圧検出回路の検出精度にばらつきが生じている場合においても、正確にゼロクロスポイントを検出できるゼロクロスポイント検出装置及びそれを用いたヒーター制御装置を提供する。
【解決手段】 ゼロクロスポイント検出装置5からのヒーター制御信号によりオン制御されるスイッチ部4を介して交流電源20からの交流電力を可変してヒーター30に与えるヒーター制御装置1において、交流電源20の電圧の絶対値が所定の値より小さくなるゼロクロス期間を検出するゼロクロス期間検出部6と、ゼロクロス期間検出部6が検出したゼロクロス期間の長さであるゼロクロス時間を計測し、前記ゼロクロス期間の開始時点から前記ゼロクロス時間の1/2倍の時間だけ遅延させてヒーター制御信号を出力する制御部7とをゼロクロスポイント検出装置1に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、交流電源の電圧波形がゼロクロスするポイントを検出するゼロクロスポイント検出装置及びそれを用いたヒーター制御装置に関するものであり、特に、電圧波形が歪んだ波形になっている場合や、電圧検出回路の検出精度にばらつきが生じている場合においても、正確にゼロクロスポイントを検出できるゼロクロスポイント検出装置及びそれを用いたヒーター制御装置に関するものである。
レーザープリンタやレーザーファクシミリ等の画像形成装置にあっては、感光体上に形成した静電潜像を記録用紙などの印刷媒体に転写したトナー画像を、定着ローラーにより加熱溶融させることにより、この印刷媒体に定着させている。この定着ローラーを加熱するヒーターは、所定の温度になるようにヒーター制御装置によって制御されており、このヒーター制御装置は、オン/オフ制御方式や位相制御方式等の制御方式によりヒーターに供給する交流電力を可変している。このとき、ヒーターオン時の突入電流で電源電圧が一時的に低下することにより、蛍光灯などがちらつくフリッカが発生することがあり、このフリッカの発生を防止するために、電源電圧波形がゼロクロスするポイントでヒーターをオンする制御がよく行われている。
このように、電源電圧波形がゼロクロスするポイントでヒーターをオンする方法として、従来より、電源電圧が第1の比較電圧以下に立ち下がったとき、及び、第2の比較電圧以上に立ち上がったときから予め算出された遅延時間だけ遅延させたタイミングでヒーターをオンする方法がある。
図5は、従来のヒーターオン制御方法を説明するための波形図である。図5において、(a)は交流電源の電圧波形を示し、(b)は交流電源の電圧と第1、第2の比較電圧との比較結果をハイ(“H”)/ロー(“L”)の2値信号で示す比較結果信号の波形を示している。また、(c)はヒーター制御信号の波形を示している。
図5(a)、(b)に示すように、交流電源の電圧波形がゼロクロスする付近において、交流電源の電圧が第1の比較電圧V1より小さいとき、且つ、第2の比較電圧V2より大きいときに、比較結果信号は“L”になり、それ以外のときは“H”になるようになっている。この比較結果信号の立ち下がりのタイミングは、交流電源の電圧波形がゼロクロスするポイントより進んでおり、この進んでいる時間である遅延時間Tを予め算出しておく。そして、図5(c)に示すように、比較結果信号の立ち下がりから遅延時間Tだけ遅延させたヒーター制御信号を出力する。
このようにすると、交流電源の電圧波形がゼロクロスするポイントに同期したヒーター制御信号を出力することができ、このようなヒーター制御信号をトリガとしてヒーターをオンすると、ヒーターに流れる電流は0から徐々に上昇するのでオン時に突入電流が流れることはなく、電源電圧が一時的に低下することによるフリッカの発生を防止することができる。
また、被測定波形および後段回路によるその被測定波形の遅延時間に応じた正側の基準電圧を入力する第1の演算増幅器と、上記被測定波形および後段回路によるその被測定波形の遅延時間に応じた負側の基準電圧を入力する第2の演算増幅器と、上記第1の演算増幅器の出力信号の立ち下りを検出する立ち下り検出回路と、上記第2の演算増幅器の出力信号の立ち上りを検出する立ち上り検出回路と、立ち下り検出回路および立ち上り検出回路の出力信号のノイズを除去しゼロクロス信号として出力するノイズ除去回路と、上記ゼロクロス信号を遅延させるゼロクロス信号遅延回路とを備えたゼロクロス検出装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平5―335908号公報
しかしながら、工場などで多く見られるように、近傍で大電力を消費する機器が動作している場合や、同じ交流電源のラインに冷蔵庫やエアコンなどのように大電力でスイッチングする機器が接続されている場合、あるいは自家発電設備が使用されている場合等では、その交流電源の電圧波形は必ずしも正確な正弦波であるとは限らず、歪んだ波形となってしまう可能性があり、図5に示す従来のヒーターオン制御方法によるヒーター制御信号は、このように交流電源の電圧波形が歪んだ波形になっている場合や、電圧検出回路の検出精度にばらつきが生じている場合に、実際の交流電源の電圧波形のゼロクロスポイントからずれてしまうという問題があった。
図6は、このような従来のヒーターオン制御方法の問題点を説明するための波形図である。図6において、(a)は交流電源の電圧波形を示し、(b)は交流電源の電圧と第1、第2の比較電圧との比較結果をハイ(“H”)/ロー(“L”)の2値信号で示す比較結果信号の波形を示している。また、(c)はヒーター制御信号の波形を示している。
図6(a)に示す交流電源の電圧波形は、図5(a)に示す電圧波形に比して、ゼロクロスする付近において歪んだ波形となっている。そのため、図6(b)に示す比較結果信号の“L”の期間は、図5(b)に示す比較結果信号の“L”の期間より長くなる。即ち、図6(b)に示す比較結果信号の“L”に立ち下がるタイミングは、電源電圧のゼロクロスポイントから遅延時間Tより更に進んでいることになる。
従って、図6(c)に示すように、比較結果信号の立ち下がりから遅延時間Tだけ遅延させたヒーター制御信号は、電源電圧波形のゼロクロスポイントに同期しなくなる。そして、このゼロクロスポイントと同期していないヒーター制御信号をトリガとしてヒーターをオンさせると、オンした瞬間にある程度高い電圧が突然ヒーターに印加されることになり、ヒーターには大きい突入電流が流れてしまう。そのために交流電源の電圧が一時的に低下してフリッカが発生してしまうという問題があった。
また、交流電源の電圧検出回路の検出精度にばらつきが生じている場合、即ち、上述した従来のヒーターオン制御方法において、交流電源の電圧を検出する回路や交流電源の電圧と第1、第2の比較電圧を比較する回路等の精度にばらつきが生じた場合においても、交流電源の電圧波形が歪んだ波形になっている場合と同様に、ヒーター制御信号が交流電源の電圧波形のゼロクロスポイントに同期しなくなるという問題が発生する。
また、特許文献1に記載の従来技術では、被測定波形の変形や後段回路の検出精度のばらつきにより、ゼロクロス信号と実際の被測定波形のゼロクロス点とがずれても、ゼロクロス信号を遅延させるゼロクロス信号遅延回路によってゼロクロス信号を微調整することはできるが、微調整する遅延時間を予め算出しておく必要があるため、この微調整する遅延時間を算出し、それを設定する手間がかかるという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑み、交流電源の電圧波形が歪んだ波形になっている場合や、交流電源の電圧検出回路の検出精度にばらつきが生じている場合においても、正確にゼロクロスポイントを検出できるゼロクロスポイント検出装置及びそれを用いたヒーター制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、交流電源の電圧波形がゼロクロスするポイントを検出するゼロクロスポイント検出装置において、前記交流電源の電圧の絶対値が所定の値より小さくなるゼロクロス期間の開始時点から前記ゼロクロス期間の長さの1/2倍の時間だけ遅延させて制御信号を出力するようにしたものである。このようにすると、交流電源の電圧波形が歪んだ波形になっている場合や、交流電源の電圧検出回路の検出精度にばらつきが生じている場合においても、ゼロクロス期間の長さに応じて制御信号を出力するタイミングを補正するので、正確にゼロクロスポイントに同期した制御信号を出力することができる。
また、本発明は、交流電源の電圧波形がゼロクロスするポイントを検出するゼロクロスポイント検出装置において、前記交流電源の電圧の絶対値が所定の値より小さくなるゼロクロス期間を検出するゼロクロス期間検出部と、前記ゼロクロス期間検出部が検出したゼロクロス期間の長さであるゼロクロス時間を計測し、前記ゼロクロス期間の開始時点から前記ゼロクロス時間の1/2倍の時間だけ遅延させて制御信号を出力する制御部とを設けたものである。このようにすると、交流電源の電圧波形が歪んだ波形になっている場合や、交流電源の電圧検出回路の検出精度にばらつきが生じている場合においても、計測したゼロクロス時間に応じて制御信号を出力するタイミングを補正するので、正確にゼロクロスポイントに同期した制御信号を出力することができる。
また、例えば、前記ゼロクロス期間検出部は、前記交流電源の電圧に応じて発光する発光素子と該発光素子からの発光を受けて導通する受光素子とから成るフォトカプラを有すると良い。このようにすると、前記交流電源と前記制御部等の内部回路とを絶縁することができ、前記交流電源に重畳されるノイズ等から内部回路を保護することができとともに、前記交流電源と内部回路との間の耐圧を上げることができる。
また、例えば、前記制御部は、前記ゼロクロス期間検出部が検出したゼロクロス期間の長さであるゼロクロス時間を計測するゼロクロス時間計測手段と、該ゼロクロス時間計測部が計測したゼロクロス時間を1/2倍した遅延時間を算出する遅延時間算出手段と、前記ゼロクロス期間の開始時点から前記遅延時間算出手段が算出した遅延時間だけ遅延させて制御信号を出力する遅延手段とを有すると良い。このようにすると、前記ゼロクロス時間を計測することができ、計測されたゼロクロス時間から遅延時間を算出することができ、前記ゼロクロス期間の開始時点から算出された遅延時間だけ遅延させて制御信号を出力することができる。
また、例えば、前記制御部がCPUであると、前記ゼロクロス時間計測手段、遅延時間算出手段、遅延手段をプログラムで実現することができ、前記ゼロクロスポイント検出装置の回路構成を簡素化することができる。
また、例えば、前記ゼロクロスポイント検出装置を用いたヒーター制御装置であって、前記ゼロクロスポイント検出装置からの制御信号をトリガとしてヒーターをオンする制御を行うヒーター制御装置にすると、前記交流電源の電圧波形のゼロクロスポイントに同期した制御信号をトリガとしてヒーターをオンすることができ、ヒーターに流れる電流は0から徐々に上昇するのでオン時に突入電流が流れることはなく、前記交流電源の電圧が一時的に低下することによるフリッカの発生を防止することができる。
本発明によれば、交流電源の電圧波形がゼロクロスするポイントを検出するゼロクロスポイント検出装置において、前記交流電源の電圧の絶対値が所定の値より小さくなるゼロクロス期間を検出するゼロクロス期間検出部と、前記ゼロクロス期間検出部が検出したゼロクロス期間の長さであるゼロクロス時間を計測し、前記ゼロクロス期間の開始時点から前記ゼロクロス時間の1/2倍の時間だけ遅延させて制御信号を出力する制御部とを設けたので、前記交流電源の電圧波形が歪んだ波形になっている場合や、電圧検出回路の検出精度にばらつきが生じている場合においても、計測したゼロクロス時間に応じて制御信号を出力するタイミングを補正するので、正確にゼロクロスポイントに同期した制御信号を出力することができる。
また、本発明によれば、前記ゼロクロスポイント検出装置を用いたヒーター制御装置であって、前記ゼロクロスポイント検出装置からの制御信号をトリガとしてヒーターをオンする制御を行うヒーター制御装置にしたので、前記交流電源の電圧波形のゼロクロスポイントに同期した制御信号をトリガとしてヒーターをオンすることができ、ヒーターに流れる電流は0から徐々に上昇するのでオン時に突入電流が流れることはなく、前記交流電源の電圧が一時的に低下することによるフリッカの発生を防止することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態のゼロクロスポイント検出装置を用いたヒーター制御装置の電気的構成を示すブロック図である。図1において、1は交流電源20からの交流電力を制御してヒーター30に与えるヒーター制御装置を示し、ヒーター制御装置1は交流電源20が供給される入力端子2とヒーター30が接続される出力端子3を備えている。また、ヒーター制御装置1は、入力端子2と出力端子3との間にスイッチ部4を備えており、スイッチ部4はソリッドステートリレーなどのスイッチング素子を有し、交流電源20からヒーター30への通電をオン・オフする。
更に、ヒーター制御装置1は、交流電源20の電圧波形のゼロクロスポイントを検出するとともにスイッチ部4のオン・オフを制御するゼロクロスポイント検出装置5を備えており、ゼロクロスポイント検出装置5から出力されるヒーター制御信号に応じてスイッチ部4のオン制御が行われる。
また、ゼロクロスポイント検出装置5は、交流電源20の電圧の絶対値が所定の値より小さくなる期間であるゼロクロス期間を検出するゼロクロス期間検出部6と、スイッチ部4をオン制御するヒーター制御信号を出力するともにヒーター制御装置1の全体を制御する制御部(CPU)7とから構成されている。
このゼロクロス期間検出部6は、入力端子2に接続され供給された交流電圧を全波整流する整流回路8と、整流回路8の出力電圧を入力信号とするフォトカプラ9を備えている。フォトカプラ9は、フォトダイオード(発光素子)D1とNPN型のフォトトランジスタ(受光素子)Tr1から構成されており、フォトダイオードD1のアノードが入力電流制限用の抵抗R1を介して整流回路8の出力に接続され、フォトダイオードD1のカソードはグランドに接続されている。
また、フォトダイオードD1からの発光を受けて導通するフォトトランジスタTr1のコレクタは、抵抗R2を介して直流電源VDDに接続されるとともにNPN型のトランジスタTr2のベースに接続され、フォトトランジスタTr1のエミッタはグランドに接続されている。また、トランジスタTr2のコレクタは抵抗R3を介して直流電源VDDに接続されており、トランジスタTr2のエミッタはグランドに接続されている。
また、制御部7は、ゼロクロス時間計測手段10、遅延時間算出手段11、遅延手段12を有しており、トランジスタTr2のコレクタとスイッチ部4に接続されている。
次に、このような構成のヒーター制御装置1の動作を図2〜図4を参照して説明する。図2及び図3は、ゼロクロスポイント検出装置5の動作を説明するための波形図であり、図2及び図3共に(a)は交流電源20の電圧波形を示し、(b)はフォトカプラ9の入力信号波形(整流回路8の出力電圧波形)を示している。また、(c)はトランジスタTr2のコレクタ出力の波形を示し、(d)はヒーター制御信号の波形を示している。尚、図2(a)に示す電圧波形は、歪みのないほぼ正弦波に近い波形であり、図3(a)に示す電圧波形は、電圧波形がゼロクロスする付近において歪んでいる波形である。また、図4は制御部7の遅延時間算出動作を示すフローチャートである。
入力端子2に入力された交流電源20からの交流電圧(図2(a)、図3(a))は、整流回路8で全波整流され、全波整流された電圧(図2(b)、図3(b))は抵抗R1を介してフォトカプラ9の発光ダイオードD1に印加される。これにより、発光ダイオードD1には交流電源20の電圧に比例した順方向電流が流れ、この順方向電流により発光ダイオードD1が発光する。
また、フォトカプラ9のフォトトランジスタTr1は、この発光ダイオードD1からの発光を受けると、ベース電流が流れ、そのコレクタ−エミッタ間が導通する。従って、フォトトランジスタTr1のコレクタの電圧はグランド電圧となるので、トランジスタTr2のベース電流が流れることはなく、トランジスタTr2はオフになり、トランジスタTr2のコレクタの電圧は“H”(直流電源VDDの電圧)になる。
また、交流電源20の電圧の振幅が小さくなると、フォトダイオードD1に流れる順方向電流は小さくなり、フォトダイオードD1の発光量が低下する。そして、フォトダイオードの発光量が低下すると、フォトトランジスタTr1にベース電流が流れなくなり、フォトトランジスタTr1はオフとなる。すると、トランジスタTr2のベースには抵抗R2を介して直流電源VDDからベース電流が流れるので、トランジスタTr2はオンになり、トランジスタTr2のコレクタの電圧は“L”(グランド電圧)になる。
換言すれば、トランジスタTr2がオンになるときの交流電源20の電圧をVthとすると、図2(b)、(c)、図3(b)、(c)に示すように、交流電源20の電圧の絶対値がVthより小さいときに、トランジスタTr2がオンになり、トランジスタTr2のコレクタの電圧は“L”(グランド電圧)になる。
尚、このVthは、抵抗R1、R2の値やフォトカプラ9の電流伝達率などの特性から定まるゼロクロス検出装置5に固有の電圧となる。また、トランジスタTr2がオンになっている期間、即ち、トランジスタTr2のコレクタの電圧が“L”になっている期間は、交流電源20の電圧波形のゼロクロス付近の期間であるので、この期間をゼロクロス期間と呼称し、このゼロクロス期間を示す信号である図2(c)、図3(c)に示す信号をゼロクロス信号と呼称する。
そして、このゼロクロス信号は制御部7に入力され、制御部7は遅延手段12により、このゼロクロス信号の立ち下がり時点から遅延時間算出手段11により算出された遅延時間だけ遅延させたヒーター制御信号(図2(d)、図3(d))をスイッチ部4に出力する。そして、スイッチ部4は与えられたヒーター制御信号をトリガとしてオン制御され、交流電源20からの交流電力がヒーター30に与えられる。
ここで、制御部7の遅延時間算出動作を、図4のフローチャートに従って説明する。先ず、ヒーター制御装置1に電源が投入されると、即ち、制御部7に電源が投入されると、制御部7は遅延時間算出動作を開始する(ステップS1)。次に、ゼロクロス信号を検出したかどうかを判断する(ステップS2)。これは、トランジスタTr2のコレクタ出力が“L”になったかどうか、即ち、ゼロクロス信号の立ち下がりを検出したかどうかを判断するという意味である。
そして、ゼロクロス信号の立ち下がりを検出すると、そのゼロクロス信号の幅の計測に入る。即ち、ゼロクロス信号の立ち下がりから立ち上がりまでの時間をゼロクロス時間計測手段7により計測する(ステップS3)。このゼロクロス信号の立ち下がりから立ち上がりまでの時間は、ゼロクロス期間の長さであるので、ゼロクロス時間と呼称する。そして、ゼロクロス時間を計測し終わると(ステップS4)、次に遅延時間算出手段11により遅延時間を算出する(ステップS5)。一方、ゼロクロス時間が計測できなかった場合(ステップS4)は、再度、ゼロクロス信号の検出を始める(ステップS2)。
この遅延時間算出手段11による遅延時間の算出は、計測したゼロクロス時間を1/2倍することにより行われる。例えば、図2(a)に示す交流電圧波形の場合、ゼロクロス時間計測手段10により計測したゼロクロス時間をtaとすると、次に制御部7は、遅延時間算出手段11により、ゼロクロス時間taを1/2倍(半分)した時間である遅延時間ta/2を算出する。そして、制御部7は、遅延手段12により、ゼロクロス期間の開始時点、即ち、ゼロクロス信号が立ち下がったときから、算出した遅延時間ta/2だけ遅延させてヒーター制御信号(図2(d))をスイッチ部4に出力する。
また、図3(a)に示す交流電圧波形の場合、計測したゼロクロス時間をtbとすると、次に制御部7は、遅延時間算出手段8により、ゼロクロス時間tbを1/2倍(半分)した時間である遅延時間tb/2を算出する。そして、制御部7は、遅延手段12により、ゼロクロス期間の開始時点、即ち、ゼロクロス信号が立ち下がったときから、算出した遅延時間tb/2だけ遅延させてヒーター制御信号(図2(d))をスイッチ部4に出力する。
このようにして、ゼロクロスポイント検出装置1は、計測したゼロクロス時間に応じた遅延時間を算出し、その遅延時間だけ遅延させたヒーター制御信号を出力するので、出力されたヒーター制御信号は、図3に示すように、交流電源20の電圧波形が歪んでいる場合であっても、ゼロクロスするポイントと正確に同期する。そして、ゼロクロスポイント検出装置1からのヒーター制御信号をトリガとしてヒーター30をオンさせると、ヒーター30に流れる電流は0から徐々に上昇するのでオン時の突入電流が流れることはなく、交流電源20の電圧が一時的に低下することによるフリッカの発生を防止することができる。
また、ゼロクロスポイント検出装置1内の交流電源20の電圧を検出する回路や素子にばらつきが生じた場合であっても、ゼロクロスポイント検出装置1は、交流電源20の電圧波形がゼロクロスするポイントと同期するヒーター制御信号を出力することができる。例えば、フォトカプラ9の入力電流を制限する抵抗R1の抵抗値がゼロクロス検出装置1毎にばらついた場合、交流電源20の同じ電圧によるフォトダイオードD1の発光量は異なることになり、トランジスタTr2がオンするゼロクロス期間の長さであるゼロクロス時間は変化するが、遅延時間を、計測したゼロクロス時間の1/2倍の時間にすることにより、ヒーター制御信号がゼロクロスポイントからずれることはなくなる。
また、ゼロクロス期間を検出するゼロクロス検出部6にフォトカプラ9を使用することで、交流電源20と制御部7等の内部回路とが絶縁されるので、交流電源20の電圧が内部回路に直接印加されることがなくなり、交流電源20のノイズ等から内部回路を保護することができる。また、1次側回路(AC回路)と2次側回路(内部回路)との耐圧は、各国の安全規格により決まっており、その耐圧をクリアするためには、本実施形態で示したように、安価であるフォトカプラを使用して1次側回路と2次側回路とを絶縁する方法が好ましい。
また、遅延時間の算出動作は、ヒーター制御装置1に電源が投入されたときのみ行うように限定されるものではなく、ヒーター30の昇温の都度、昇温を開始する直前に行うようにしても良い。そのようにすると、電源投入後、交流電源20に接続される負荷の状況が変化して交流電源20の電圧波形に歪み等の変化が生じた場合であっても、変化した電圧波形のゼロクロスポイントに同期させたヒーター制御信号を出力してヒーター30をオン制御することができる。
また、本実施形態に示すように、ゼロクロスポイント検出装置5の制御部7がCPUであると、ゼロクロス時間計測手段10、遅延時間算出手段11、遅延手段12をプログラムで実現することができ、ゼロクロスポイント検出装置5の回路構成を簡素化することができる。
尚、以上の説明は、本発明の実施形態のゼロクロスポイント検出装置を備えた装置として、ヒーター制御装置を例に説明したが、本発明の実施形態のゼロクロスポイント検出装置はヒーター制御装置に限らず、交流電源の交流電力を制御する他の負荷制御装置にも適用できる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各部の構成等を適宜に変更して実施することも可能である。
本発明によれば、交流電源の電圧波形がゼロクロスするポイントを検出するゼロクロスポイント検出装置において、前記交流電源の電圧の絶対値が所定の値より小さくなるゼロクロス期間を検出するゼロクロス期間検出部と、前記ゼロクロス期間検出部が検出したゼロクロス期間の長さであるゼロクロス時間を計測し、前記ゼロクロス期間の開始時点から前記ゼロクロス時間の1/2倍の時間だけ遅延させて制御信号を出力する制御部とを設けたので、前記交流電源の電圧波形が歪んだ波形になっている場合や、電圧検出回路の検出精度にばらつきが生じている場合においても、計測したゼロクロス時間に応じて制御信号を出力するタイミングを補正するので、正確にゼロクロスポイントに同期した制御信号を出力することができる。
また、本発明によれば、前記ゼロクロスポイント検出装置を用いたヒーター制御装置であって、前記ゼロクロスポイント検出装置からの制御信号をトリガとしてヒーターをオンする制御を行うヒーター制御装置にしたので、前記交流電源の電圧波形のゼロクロスポイントに同期した制御信号をトリガとしてヒーターをオンすることができ、ヒーターに流れる電流は0から徐々に上昇するのでオン時に突入電流が流れることはなく、前記交流電源の電圧が一時的に低下することによるフリッカの発生を防止することができる。
は、本発明の実施形態のゼロクロスポイント検出装置を用いたヒーター制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 は、図1に示すゼロクロスポイント検出装置の動作を説明するための波形図である。 は、図1に示すゼロクロスポイント検出装置の動作を説明するための他の波形図である。 は、図1に示す制御部の遅延時間算出動作を示すフローチャートである。 は、従来のヒーターオン制御方法を説明するための波形図である。 は、従来のヒーターオン制御方法の問題点を説明するための波形図である。
符号の説明
1 ヒーター制御装置
2 入力端子
3 出力端子
4 スイッチ部
5 ゼロクロスポイント検出装置
6 ゼロクロス期間検出部
7 制御部(CPU)
8 整流回路
9 フォトカプラ
10 ゼロクロス時間計測手段
11 遅延時間算出手段
12 遅延手段
20 交流電源
30 ヒーター
D1 フォトダイオード
R1、R2、R3 抵抗
Tr1 フォトトランジスタ
Tr2 トランジスタ
VDD 直流電源

Claims (6)

  1. 交流電源の電圧波形がゼロクロスするポイントを検出するゼロクロスポイント検出装置において、
    前記交流電源の電圧の絶対値が所定の値より小さくなるゼロクロス期間の開始時点から前記ゼロクロス期間の長さの1/2倍の時間だけ遅延させて制御信号を出力することを特徴とするゼロクロスポイント検出装置。
  2. 交流電源の電圧波形がゼロクロスするポイントを検出するゼロクロスポイント検出装置において、
    前記交流電源の電圧の絶対値が所定の値より小さくなるゼロクロス期間を検出するゼロクロス期間検出部と、
    前記ゼロクロス期間検出部が検出したゼロクロス期間の長さであるゼロクロス時間を計測し、前記ゼロクロス期間の開始時点から前記ゼロクロス時間の1/2倍の時間だけ遅延させて制御信号を出力する制御部と、
    を設けたことを特徴とするゼロクロスポイント検出装置。
  3. 前記ゼロクロス期間検出部は、前記交流電源の電圧に応じて発光する発光素子と該発光素子からの発光を受けて導通する受光素子とから成るフォトカプラを有することを特徴とする請求項2に記載のゼロクロスポイント検出装置。
  4. 前記制御部は、
    前記ゼロクロス期間検出部が検出したゼロクロス期間の長さであるゼロクロス時間を計測するゼロクロス時間計測手段と、
    該ゼロクロス時間計測部が計測したゼロクロス時間を1/2倍した遅延時間を算出する遅延時間算出手段と、
    前記ゼロクロス期間の開始時点から前記遅延時間算出手段が算出した遅延時間だけ遅延させて制御信号を出力する遅延手段と、
    を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のゼロクロスポイント検出装置。
  5. 前記制御部がCPUであることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のゼロクロスポイント検出装置。
  6. 請求項1〜請求項5に記載のゼロクロスポイント検出装置を用いたヒーター制御装置であって、前記ゼロクロスポイント検出装置からの制御信号をトリガとしてヒーターをオンする制御を行うことを特徴とするヒーター制御装置。
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