JP2004212148A - プローブカード及びコンタクトプローブの接合固定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価でしかも、コンタクトプローブ自身は小さく、信号を伝送する長さは1mm程とすることができるため、高速テストへの使用が可能となるばかりでなく、被検査デバイスのアレイ状の電極配置への適用も可能となり、汎用性を向上させることができるプローブカードを提供する。
【解決手段】ベース基板30の表面にパターン配線33が形成され、導電性材料からなる複数のコンタクトプローブ31がベース基板30に固定されると共に、コンタクトプローブ31のベース部31bがその接合面31aでベース基板30上に接着固定され、被検査デバイス側コンタクト31cが被検査デバイス50の電極51と弾性接触し、基板側コンタクト部31dがパターン配線33と接触する。
【選択図】 図1
【解決手段】ベース基板30の表面にパターン配線33が形成され、導電性材料からなる複数のコンタクトプローブ31がベース基板30に固定されると共に、コンタクトプローブ31のベース部31bがその接合面31aでベース基板30上に接着固定され、被検査デバイス側コンタクト31cが被検査デバイス50の電極51と弾性接触し、基板側コンタクト部31dがパターン配線33と接触する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSI等のウエハ上に形成された半導体集積回路の電気的諸特性を測定する際に用いられるプローブカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ウエハ上に形成された半導体集積回路の電気特性を測定する際に用いられるプローブカードには、カンチレバー型と称されるタングステン等の金属細線を横向きに並べてエポキシ樹脂で固定するタイプと、垂直型と称されるパラジウム合金等の金属細線を縦型に貫通孔を用いて並べるタイプと、フレキシブル基板にフォトリソグラフィー技術を応用してバンプ状のプローブを形成するタイプ等が周知である。
【0003】
また、これ以外のタイプとして、鍔部と、この鍔部の一方側より延設された接触部と、鍔部の他方側より延設された接続部とを備え、この接触部が真っ直ぐに形成されている鍔付プローブが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−50981号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の如く構成されたプローブカード、例えば、カンチレバー型のプローブカードにあっては、測定対象物である半導体集積回路の電極がチップの周辺部でなく、周辺内部にアレイ状に配置されているものには適用が困難であるばかりでなく、半導体集積回路を多数個同時に測定したい場合にもプローブの配置が複雑となって適用が困難な場合がある。
【0006】
また、カンチレバー部及び信号伝送部をなすタングステン等の金属細線の長さが10mm〜30mm程度あるので、これによるプローブ自身のインダクタンスにより高周波テストの性能が制限されてしまうという問題が生じていた。
【0007】
垂直型のプローブカードは、一般に座屈変形を利用するために荷重が大きく、試験装置当の機械的負担が大きいうえ、被検査電極の位置に合わせてプローブを位置決めする穴を正確に形成しなければならないので、適用可能な電極間ピッチ寸法が制限されてしまうという問題が生じていた。
【0008】
フレキシブル基板を用いたプローブカードは、製造に要する時間とコスト、特に、フォトリソグラフィー工程のマスク製作等の初期費用が大幅に高騰してしまうという問題が生じていた。
【0009】
一方、特許文献1に開示の鍔付プローブは、プローブを取り付けるセラミック等の絶縁基板に接続部が貫通する貫通孔を形成しなければならない。
【0010】
従って、プローブの組み立て精度は、この貫通孔の位置精度に依存するため、孔空け加工コストが高騰してしまうという問題が生じていた。
【0011】
しかも、使用する鍔付プローブの貫通部分の断面寸法は、絶縁基板の強度上一般に、基板の厚さに対して1/2以下と小さいので、孔加工のアスペクト比が2以上となり、孔空けコストがさらに高騰するといった問題も生じていた。
【0012】
また、鍔付プローブの接続部の延設長さ寸法は、取付基板の厚さ、固定用シリコンゴムの厚さ、配線基板の厚さの合計よりも長い必要があり、高速テストに対する性能に障害をきたすおそれがあった。
【0013】
本発明は、上記問題を解決するため、安価でしかも、コンタクトプローブ自身は小さく、信号を伝送する長さは1mm程とすることができるため、高速テストへの使用が可能となるばかりでなく、被検査デバイスのアレイ状の電極配置への適用も可能となり、汎用性を向上させることができるプローブカードを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、本発明のプローブカードは、表面にパターン配線が形成されたベース基板と、該ベース基板に固定された導電性材料からなる複数のコンタクトプローブとを備えると共に、前記コンタクトプローブは、被検査デバイスの電極と接触して電気的導通を得ると共に弾性を有する被検査デバイス側コンタクト部と、前記ベース基板上に接着固定される接合面を有するベース部と、前記ベース基板上に形成されたパターン配線と接触して電気的導通を得ると共に弾性を有する基板側コンタクト部と、を一体に備えており、且つ、前記コンタクトプローブが前記ベース基板上に接着固定されたときに前記各コンタクト部が何れも前記ベース基板の表面側の空間上に存在して前記ベース基盤の内部又は裏面側には存在しないことを特徴とする。
【0015】
このような構成においては、ベース基板の表面にパターン配線が形成され、導電性材料からなる複数のコンタクトプローブのベース部がその接合面でベース基板上に接着固定され、被検査デバイス側コンタクトが被検査デバイスの電極と弾性接触し、基板側コンタクト部がベース基板上に形成されたパターン配線と表面側から弾性接触する。
【0016】
また、本発明のプローブカードは、前記被検査デバイス側コンタクト部は他の部分よりも段差状に薄いコンタクト端部を備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明のプローブカードは、前記接合面から突出された1つ以上の突出部と、前記ベース基板に形成された前記突出部よりも大きい突出部受け穴とを備えていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のプローブカードは、前記ベース基板は、前記コンタクトプローブとの接続用パターン電極と、該接続用パターン電極に対応する外部取り出し用電極と、該各電極に対応する電極間を電気的に接続するパターン配線部とを備えていることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明のコンタクトプローブの接合固定方法は、請求項1から請求項3の何れか一つに記載のコンタクトプローブを用い、低粘度の熱硬化性エポキシ樹脂を前記ベース基板上の固定すべき場所に複数ドット状に塗布するステップと、前記コンタクトプローブを把持して前記接合面をベース基板上の所定の場所に位置決めするステップと、その位置決め後に前記コンタクトプローブを所定の力により前記ベース基板に押し付けつつ前記ベース部及び前記コンタクトプローブを加熱して前記熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させて前記ベース基板に前記コンタクトプローブを接合固定するステップとを備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のプローブカードの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1(A)は本発明のプローブカードの使用状態の要部の断面図、図1(B)は本発明のプローブカードに使用されるコンタクトプローブの正面図、図2は本発明のプローブカードに使用されるコンタクトプローブの斜視図、図3は本発明のプローブカードの一例の要部の断面図、図4は本発明のプローブカードの他例の要部の断面図、図5(A)は本発明のプローブカードの他の使用状態の要部の断面図、図5(B)は本発明のプローブカードに使用される変形例のコンタクトプローブの正面図である。
【0022】
図3において、プローブカード10は、積層基板からなるプローブカード本体20と、このプローブカード本体20の表面に位置するベース基板30とを備えている。
【0023】
プローブカード本体20には、その表面に所定のパターン配線21が設けられている。また、このパターン配線21は、プローブカード本体20に形成されたスルーホール22と内挿基板配線パターン23及びスルーホール24を介してプローブカード本体20の裏面に設けられた電極25に接続されている。
【0024】
この電極25は、図示を略するテスタ側のヘッドに付属する電気的接続用インターフェース(例えば、フロックリングに組み込まれているスプリングプローブ等)と接続される。
【0025】
ベース基板30は、その表面に多数(図では2個のみ図示)のコンタクトプローブ31が接着剤32を介して固定されている。また、ベース基板30の表面には所定のパターン配線33が設けられている。このパターン配線33は、スルーホール34に設けられた導電性メッキを介してベース基板30の裏面に設けられた接続用電極35に接続されている。
【0026】
この接続用電極35は、シリコンゴム(図示せず)に埋め込まれた多数の微細導電性ワイヤ36を介してパターン配線21と接続されている。
【0027】
ところで、図4に示すように、このシリコンゴム方式を採用せず、プローブカード本体20の表面にベース基板30を直接固定すると共に、パターン配線33とパターン配線21とをフレキシブル配線基板40等にて接続しても良い。尚、これらのプリント配線基板構成は周知である。
【0028】
コンタクトプローブ31は、図1(B)並びに図2に示すように、底面を接合面31aとする略矩形のベース部31bと、この略矩形のベース部31bと一体の被検査デバイス側コンタクト部31c並びに基板側コンタクト部31dとを備えている。また、被検査デバイス側コンタクト部31cの先端には上方に向けて突出すると共に他の部位の肉厚よりも段差状に薄肉なコンタクト端部31eが形成されている。
【0029】
被検査デバイス側コンタクト部31cは、ベース部31bの上面一端側に基部が位置すると共にその自由端部が上面他方側に離間状態で位置するように屈曲され、これにより、弾性を有している。また、基板側コンタクト部31dは、ベース部31bの上面一端側と連続する縦面上部側に基部が位置すると共にその自由端部が縦面下部側に離間状態で位置するように屈曲され、これにより、弾性を有している。
【0030】
尚、コンタクトプローブ31は、幅Wは約1mm、高さHは約0.8mm、肉厚は約60μm(段差状の薄肉部分はその約半分)である。
【0031】
接着剤32には、低粘度の熱硬化性エポキシ樹脂、例えば、新日鐵化学株式会社製のエスアレックス(登録商標)NEX−151等のように、加温時即硬化でゲルタイムが短いものが使用される。
【0032】
このような構成においては、接着剤32をベース基板30の表面適宜複数箇所にドット状に塗布すると共に、コンタクトプローブ31をロボット等で把持してその接合面31aをベース基板30の所定の場所に位置決めした後、コンタクトプローブ31を所定の力によりベース基板30に押し付けつつベース部31bとコンタクトプローブ31を加熱して接着剤32を硬化させることでベース基板30にコンタクトプローブ31を接合固定する。
【0033】
この際、コンタクトプローブ31は、基板側コンタクト部31dの先端が接合面31aよりも下方に突出している(突出量は接合後の基板側コンタクト部31dが弾性変形してパターン配線33との良好な接触状態を維持する条件を考慮して決定)ため、基板側コンタクト部31dの全体が弾性変形しつつパターン配線33に接する。
【0034】
また、被検査デバイス側コンタクト部31cにおいても、図1(A)に示すように、被検査デバイス50の電極51にコンタクト端部31eが接触する際にはその全体が弾性変形しつつ接触するため、被検査デバイス側コンタクト部31cと電極51との間で良好な電気的接触状態を得ることができる。
【0035】
このように、本発明のプローブカード10にあっては、ベース基板30にコンタクトプローブ31を挿入するための貫通孔を不用とし、ベース基板30の加工が容易となり、加工コストを削減することができる。
【0036】
また、プローブ構造体(複数のコンタクトプローブ31をベース基板30上に組み立てたプローブヘッドを意味する)のメンテナンスや修理が容易であるうえにコンタクトプローブ31の交換も容易となる。
【0037】
さらに、コンタクトプローブ31の大きさは1mm四方程度と小さく、信号の伝達特性(高周波特性)が優れているうえ、多数個の同時テスト用プローブカードとすることができ、特に、マトリックス状に配置された配線上のパッドを持つデバイスに有効である。
【0038】
ところで、上記実施の形態(図1、図3)では、コンタクトプローブ31の接合面31aをベース基板30の誘導体表面上に接着剤32を用いて接合すると共に、基板側コンタクト部31dをベース基板30の表面に形成されたパターン配線33に弾性接触させていたが、これとは別に、パターン配線33にコンタクトプローブ31の接合面31aと基板側コンタクト部31dの両方を位置させ、パターン配線33(乃至パターン配線33とその周辺の誘導体部の両方)と接合面31aとを接着剤32を用いて接合し、この接合時に基板側コンタクト部31dの弾性変形を利用して接着剤32中でも基板側コンタクト部31dとパターン配線33との良好な電気的接触を確保しても良い。
【0039】
また、接合面31aが平坦なものを開示したが、図5(A),(B)に示すように、一つ以上の突起31fを接合面31aから突出させ(幅Gと突出量とは接合面31aの肉厚と略同じ)と共に、ベース基板30にこの突起31fよりも大きな(例えば、直径Dを0.1mm、深さTを0.15mm)突出部受け穴37を形成し、この突出部受け穴37内にも接着剤32を充填することでコンタクトプローブ31の固定強度を確保することもできる。
【0040】
尚、この突出部受け穴37は、突出部31fよりも大きいバカ穴であるうえ、その深さTも貫通する必要が無いことから、穴位置等の精度は従来技術で説明した貫通孔3aなどのような厳密性は不要である。
【0041】
ところで、コンタクトプローブ31の製造工程に関しては本特許では限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィー工程と電気メッキ工程とによる製造方法(特開2001−50981号等参照)の他、精密プレスによる製造等の工程等が考えられ、特に、上述した製造コストを考慮すると、この精密プレス等の方が好ましい。
【0042】
【発明の効果】
本発明のプローブカードは、以上説明したように構成したことにより、安価でしかも、コンタクトプローブ自身は小さく、信号を伝送する長さは1mm程とすることができるため、高速テストへの使用が可能となるばかりでなく、被検査デバイスのアレイ状の電極配置への適用も可能となり、汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるプローブカードを示し、(A)は本発明のプローブカードの使用状態の要部の断面図、(B)は本発明のプローブカードに使用されるコンタクトプローブの正面図である。
【図2】本発明のプローブカードに使用されるコンタクトプローブの斜視図である。
【図3】本発明のプローブカードの一例の要部の断面図である。
【図4】本発明のプローブカードの他例の要部の断面図である。
【図5】(A)は本発明のプローブカードの他の使用状態の要部の断面図、(B)は本発明のプローブカードに使用される変形例のコンタクトプローブの正面図である。
【符号の説明】
10 プローブカード、20 プローブカード本体、30 ベース基板、31コンタクトプローブ、31a 接合面、31b ベース部、31c 被検査デバイス側コンタクト部、31d 基板側コンタクト部、31e コンタクト端部、31f 突出部、32 接着剤、33 パターン配線、37 突出部受け穴、50 被検査デバイス、51 電極。
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSI等のウエハ上に形成された半導体集積回路の電気的諸特性を測定する際に用いられるプローブカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ウエハ上に形成された半導体集積回路の電気特性を測定する際に用いられるプローブカードには、カンチレバー型と称されるタングステン等の金属細線を横向きに並べてエポキシ樹脂で固定するタイプと、垂直型と称されるパラジウム合金等の金属細線を縦型に貫通孔を用いて並べるタイプと、フレキシブル基板にフォトリソグラフィー技術を応用してバンプ状のプローブを形成するタイプ等が周知である。
【0003】
また、これ以外のタイプとして、鍔部と、この鍔部の一方側より延設された接触部と、鍔部の他方側より延設された接続部とを備え、この接触部が真っ直ぐに形成されている鍔付プローブが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−50981号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の如く構成されたプローブカード、例えば、カンチレバー型のプローブカードにあっては、測定対象物である半導体集積回路の電極がチップの周辺部でなく、周辺内部にアレイ状に配置されているものには適用が困難であるばかりでなく、半導体集積回路を多数個同時に測定したい場合にもプローブの配置が複雑となって適用が困難な場合がある。
【0006】
また、カンチレバー部及び信号伝送部をなすタングステン等の金属細線の長さが10mm〜30mm程度あるので、これによるプローブ自身のインダクタンスにより高周波テストの性能が制限されてしまうという問題が生じていた。
【0007】
垂直型のプローブカードは、一般に座屈変形を利用するために荷重が大きく、試験装置当の機械的負担が大きいうえ、被検査電極の位置に合わせてプローブを位置決めする穴を正確に形成しなければならないので、適用可能な電極間ピッチ寸法が制限されてしまうという問題が生じていた。
【0008】
フレキシブル基板を用いたプローブカードは、製造に要する時間とコスト、特に、フォトリソグラフィー工程のマスク製作等の初期費用が大幅に高騰してしまうという問題が生じていた。
【0009】
一方、特許文献1に開示の鍔付プローブは、プローブを取り付けるセラミック等の絶縁基板に接続部が貫通する貫通孔を形成しなければならない。
【0010】
従って、プローブの組み立て精度は、この貫通孔の位置精度に依存するため、孔空け加工コストが高騰してしまうという問題が生じていた。
【0011】
しかも、使用する鍔付プローブの貫通部分の断面寸法は、絶縁基板の強度上一般に、基板の厚さに対して1/2以下と小さいので、孔加工のアスペクト比が2以上となり、孔空けコストがさらに高騰するといった問題も生じていた。
【0012】
また、鍔付プローブの接続部の延設長さ寸法は、取付基板の厚さ、固定用シリコンゴムの厚さ、配線基板の厚さの合計よりも長い必要があり、高速テストに対する性能に障害をきたすおそれがあった。
【0013】
本発明は、上記問題を解決するため、安価でしかも、コンタクトプローブ自身は小さく、信号を伝送する長さは1mm程とすることができるため、高速テストへの使用が可能となるばかりでなく、被検査デバイスのアレイ状の電極配置への適用も可能となり、汎用性を向上させることができるプローブカードを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、本発明のプローブカードは、表面にパターン配線が形成されたベース基板と、該ベース基板に固定された導電性材料からなる複数のコンタクトプローブとを備えると共に、前記コンタクトプローブは、被検査デバイスの電極と接触して電気的導通を得ると共に弾性を有する被検査デバイス側コンタクト部と、前記ベース基板上に接着固定される接合面を有するベース部と、前記ベース基板上に形成されたパターン配線と接触して電気的導通を得ると共に弾性を有する基板側コンタクト部と、を一体に備えており、且つ、前記コンタクトプローブが前記ベース基板上に接着固定されたときに前記各コンタクト部が何れも前記ベース基板の表面側の空間上に存在して前記ベース基盤の内部又は裏面側には存在しないことを特徴とする。
【0015】
このような構成においては、ベース基板の表面にパターン配線が形成され、導電性材料からなる複数のコンタクトプローブのベース部がその接合面でベース基板上に接着固定され、被検査デバイス側コンタクトが被検査デバイスの電極と弾性接触し、基板側コンタクト部がベース基板上に形成されたパターン配線と表面側から弾性接触する。
【0016】
また、本発明のプローブカードは、前記被検査デバイス側コンタクト部は他の部分よりも段差状に薄いコンタクト端部を備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明のプローブカードは、前記接合面から突出された1つ以上の突出部と、前記ベース基板に形成された前記突出部よりも大きい突出部受け穴とを備えていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のプローブカードは、前記ベース基板は、前記コンタクトプローブとの接続用パターン電極と、該接続用パターン電極に対応する外部取り出し用電極と、該各電極に対応する電極間を電気的に接続するパターン配線部とを備えていることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明のコンタクトプローブの接合固定方法は、請求項1から請求項3の何れか一つに記載のコンタクトプローブを用い、低粘度の熱硬化性エポキシ樹脂を前記ベース基板上の固定すべき場所に複数ドット状に塗布するステップと、前記コンタクトプローブを把持して前記接合面をベース基板上の所定の場所に位置決めするステップと、その位置決め後に前記コンタクトプローブを所定の力により前記ベース基板に押し付けつつ前記ベース部及び前記コンタクトプローブを加熱して前記熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させて前記ベース基板に前記コンタクトプローブを接合固定するステップとを備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のプローブカードの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1(A)は本発明のプローブカードの使用状態の要部の断面図、図1(B)は本発明のプローブカードに使用されるコンタクトプローブの正面図、図2は本発明のプローブカードに使用されるコンタクトプローブの斜視図、図3は本発明のプローブカードの一例の要部の断面図、図4は本発明のプローブカードの他例の要部の断面図、図5(A)は本発明のプローブカードの他の使用状態の要部の断面図、図5(B)は本発明のプローブカードに使用される変形例のコンタクトプローブの正面図である。
【0022】
図3において、プローブカード10は、積層基板からなるプローブカード本体20と、このプローブカード本体20の表面に位置するベース基板30とを備えている。
【0023】
プローブカード本体20には、その表面に所定のパターン配線21が設けられている。また、このパターン配線21は、プローブカード本体20に形成されたスルーホール22と内挿基板配線パターン23及びスルーホール24を介してプローブカード本体20の裏面に設けられた電極25に接続されている。
【0024】
この電極25は、図示を略するテスタ側のヘッドに付属する電気的接続用インターフェース(例えば、フロックリングに組み込まれているスプリングプローブ等)と接続される。
【0025】
ベース基板30は、その表面に多数(図では2個のみ図示)のコンタクトプローブ31が接着剤32を介して固定されている。また、ベース基板30の表面には所定のパターン配線33が設けられている。このパターン配線33は、スルーホール34に設けられた導電性メッキを介してベース基板30の裏面に設けられた接続用電極35に接続されている。
【0026】
この接続用電極35は、シリコンゴム(図示せず)に埋め込まれた多数の微細導電性ワイヤ36を介してパターン配線21と接続されている。
【0027】
ところで、図4に示すように、このシリコンゴム方式を採用せず、プローブカード本体20の表面にベース基板30を直接固定すると共に、パターン配線33とパターン配線21とをフレキシブル配線基板40等にて接続しても良い。尚、これらのプリント配線基板構成は周知である。
【0028】
コンタクトプローブ31は、図1(B)並びに図2に示すように、底面を接合面31aとする略矩形のベース部31bと、この略矩形のベース部31bと一体の被検査デバイス側コンタクト部31c並びに基板側コンタクト部31dとを備えている。また、被検査デバイス側コンタクト部31cの先端には上方に向けて突出すると共に他の部位の肉厚よりも段差状に薄肉なコンタクト端部31eが形成されている。
【0029】
被検査デバイス側コンタクト部31cは、ベース部31bの上面一端側に基部が位置すると共にその自由端部が上面他方側に離間状態で位置するように屈曲され、これにより、弾性を有している。また、基板側コンタクト部31dは、ベース部31bの上面一端側と連続する縦面上部側に基部が位置すると共にその自由端部が縦面下部側に離間状態で位置するように屈曲され、これにより、弾性を有している。
【0030】
尚、コンタクトプローブ31は、幅Wは約1mm、高さHは約0.8mm、肉厚は約60μm(段差状の薄肉部分はその約半分)である。
【0031】
接着剤32には、低粘度の熱硬化性エポキシ樹脂、例えば、新日鐵化学株式会社製のエスアレックス(登録商標)NEX−151等のように、加温時即硬化でゲルタイムが短いものが使用される。
【0032】
このような構成においては、接着剤32をベース基板30の表面適宜複数箇所にドット状に塗布すると共に、コンタクトプローブ31をロボット等で把持してその接合面31aをベース基板30の所定の場所に位置決めした後、コンタクトプローブ31を所定の力によりベース基板30に押し付けつつベース部31bとコンタクトプローブ31を加熱して接着剤32を硬化させることでベース基板30にコンタクトプローブ31を接合固定する。
【0033】
この際、コンタクトプローブ31は、基板側コンタクト部31dの先端が接合面31aよりも下方に突出している(突出量は接合後の基板側コンタクト部31dが弾性変形してパターン配線33との良好な接触状態を維持する条件を考慮して決定)ため、基板側コンタクト部31dの全体が弾性変形しつつパターン配線33に接する。
【0034】
また、被検査デバイス側コンタクト部31cにおいても、図1(A)に示すように、被検査デバイス50の電極51にコンタクト端部31eが接触する際にはその全体が弾性変形しつつ接触するため、被検査デバイス側コンタクト部31cと電極51との間で良好な電気的接触状態を得ることができる。
【0035】
このように、本発明のプローブカード10にあっては、ベース基板30にコンタクトプローブ31を挿入するための貫通孔を不用とし、ベース基板30の加工が容易となり、加工コストを削減することができる。
【0036】
また、プローブ構造体(複数のコンタクトプローブ31をベース基板30上に組み立てたプローブヘッドを意味する)のメンテナンスや修理が容易であるうえにコンタクトプローブ31の交換も容易となる。
【0037】
さらに、コンタクトプローブ31の大きさは1mm四方程度と小さく、信号の伝達特性(高周波特性)が優れているうえ、多数個の同時テスト用プローブカードとすることができ、特に、マトリックス状に配置された配線上のパッドを持つデバイスに有効である。
【0038】
ところで、上記実施の形態(図1、図3)では、コンタクトプローブ31の接合面31aをベース基板30の誘導体表面上に接着剤32を用いて接合すると共に、基板側コンタクト部31dをベース基板30の表面に形成されたパターン配線33に弾性接触させていたが、これとは別に、パターン配線33にコンタクトプローブ31の接合面31aと基板側コンタクト部31dの両方を位置させ、パターン配線33(乃至パターン配線33とその周辺の誘導体部の両方)と接合面31aとを接着剤32を用いて接合し、この接合時に基板側コンタクト部31dの弾性変形を利用して接着剤32中でも基板側コンタクト部31dとパターン配線33との良好な電気的接触を確保しても良い。
【0039】
また、接合面31aが平坦なものを開示したが、図5(A),(B)に示すように、一つ以上の突起31fを接合面31aから突出させ(幅Gと突出量とは接合面31aの肉厚と略同じ)と共に、ベース基板30にこの突起31fよりも大きな(例えば、直径Dを0.1mm、深さTを0.15mm)突出部受け穴37を形成し、この突出部受け穴37内にも接着剤32を充填することでコンタクトプローブ31の固定強度を確保することもできる。
【0040】
尚、この突出部受け穴37は、突出部31fよりも大きいバカ穴であるうえ、その深さTも貫通する必要が無いことから、穴位置等の精度は従来技術で説明した貫通孔3aなどのような厳密性は不要である。
【0041】
ところで、コンタクトプローブ31の製造工程に関しては本特許では限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィー工程と電気メッキ工程とによる製造方法(特開2001−50981号等参照)の他、精密プレスによる製造等の工程等が考えられ、特に、上述した製造コストを考慮すると、この精密プレス等の方が好ましい。
【0042】
【発明の効果】
本発明のプローブカードは、以上説明したように構成したことにより、安価でしかも、コンタクトプローブ自身は小さく、信号を伝送する長さは1mm程とすることができるため、高速テストへの使用が可能となるばかりでなく、被検査デバイスのアレイ状の電極配置への適用も可能となり、汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるプローブカードを示し、(A)は本発明のプローブカードの使用状態の要部の断面図、(B)は本発明のプローブカードに使用されるコンタクトプローブの正面図である。
【図2】本発明のプローブカードに使用されるコンタクトプローブの斜視図である。
【図3】本発明のプローブカードの一例の要部の断面図である。
【図4】本発明のプローブカードの他例の要部の断面図である。
【図5】(A)は本発明のプローブカードの他の使用状態の要部の断面図、(B)は本発明のプローブカードに使用される変形例のコンタクトプローブの正面図である。
【符号の説明】
10 プローブカード、20 プローブカード本体、30 ベース基板、31コンタクトプローブ、31a 接合面、31b ベース部、31c 被検査デバイス側コンタクト部、31d 基板側コンタクト部、31e コンタクト端部、31f 突出部、32 接着剤、33 パターン配線、37 突出部受け穴、50 被検査デバイス、51 電極。
Claims (5)
- 表面にパターン配線が形成されたベース基板と、該ベース基板に固定された導電性材料からなる複数のコンタクトプローブとを備えると共に、
前記コンタクトプローブは、
被検査デバイスの電極と接触して電気的導通を得ると共に弾性を有する被検査デバイス側コンタクト部と、
前記ベース基板上に接着固定される接合面を有するベース部と、
前記ベース基板上に形成されたパターン配線と接触して電気的導通を得ると共に弾性を有する基板側コンタクト部と、
を一体に備えており、且つ、
前記コンタクトプローブが前記ベース基板上に接着固定されたときに前記各コンタクト部が何れも前記ベース基板の表面側の空間上に存在して前記ベース基盤の内部又は裏面側には存在しないことを特徴とするプローブカード。 - 前記被検査デバイス側コンタクト部は他の部分よりも段差状に薄いコンタクト端部を備えることを特徴とする請求項1に記載のプローブカード。
- 前記接合面から突出された1つ以上の突出部と、前記ベース基板に形成された前記突出部よりも大きい突出部受け穴とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプローブカード。
- 前記ベース基板は、前記コンタクトプローブとの接続用パターン電極と、該接続用パターン電極に対応する外部取り出し用電極と、該各電極に対応する電極間を電気的に接続するパターン配線部とを備えていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一つに記載のプローブカード。
- 請求項1から請求項3の何れか一つに記載のコンタクトプローブを用い、低粘度の熱硬化性エポキシ樹脂を前記ベース基板上の固定すべき場所に複数ドット状に塗布するステップと、前記コンタクトプローブを把持して前記接合面をベース基板上の所定の場所に位置決めするステップと、その位置決め後に前記コンタクトプローブを所定の力により前記ベース基板に押し付けつつ前記ベース部及び前記コンタクトプローブを加熱して前記熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させて前記ベース基板に前記コンタクトプローブを接合固定するステップとを備えることを特徴とするコンタクトプローブの接合固定方法。
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