JP2004212118A - 親子時計システム及びそれに用いられる子時計 - Google Patents

親子時計システム及びそれに用いられる子時計 Download PDF

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Abstract

【課題】無線式親子時計システムにおいて、システム内に配置できる子時計の数の制限をなくして、運用上、融通性を増し、特に、既に運用されているシステムに後から時計の追加を容易にする。
【解決手段】親時計からリレー式に時刻情報を受信して時刻修正を行なう複数の子時計を含む親子時計システムであって、子時計(3)は、時刻情報を無線で受信する受信手段(31)と、受信された時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段(33)と、修正された自己の時刻に基づいて他の子時計の時刻を修正するための時刻情報を作成して受信手段で受信された時刻情報と区別するランク情報を時刻情報に付してシステム内のより低いランクの子時計へ向けてリレー式に送信する手段(38)と、リレー式に送信する時間以外の時間に時刻情報をシステム内にブロードキャスト送信する放送手段(41)とを有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に子時計の時刻修正等を行なう親子時計システムに関する。より詳細には、本発明は、親時計からの時刻情報で子時計の時刻修正等を行なう親子時計システムにおける時刻情報伝達の多様性を有する親子時計システム及びその子時計に関する。
【0002】
【従来の技術】
親時計が基準となる時刻情報を電波等の無線で発信し、周囲に配置された子時計がこれを受信して親時計の基準時刻情報に基づいて時刻を修正して親時計の時刻に一致させる無線式の親子時計システムが知られている。親時計の基準時刻は外部の標準時刻情報源から電波等で受信して作られる。この無線式親子時計システムは、時刻情報のリレー式伝達に有線を必要としないから、親時計の時刻と一致した時刻を表示する複数の子時計を比較的に自由に敷地内又は構内に配置するのに好適である。
【0003】
例えば、比較的広い敷地内又は複雑な建物内等に設置された無線式親子時計システムにおいても、親時計が基準時刻情報を子時計にリレー式に送信でき、さらに、子時計の位置を比較的に自由に選択又は変更できるものとして、特許文献1に開示されるものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−148371号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この特許文献1に記載された親子時計システムでは、時刻情報がシステム内でリレー式に転送されるため、比較的広い敷地内又は複雑な建物内等に無線式親子時計システムを設置でき、また、子時計の位置を比較的に自由に選択又は変更できる。しかし、従来の親子時計システムでは、リレー式で時刻情報をシステム内の子時計間に伝達する構成のため、リレー式で時刻情報を伝達できない子時計をシステム内に配置することができないという問題点があった。また、もし、リレー式に時刻情報を伝達する時間に時刻情報の伝達に失敗した場合、1回だけのリレー式伝達では、再度の時刻情報の伝達をやり直すことが困難であるという問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は上記した従来技術の問題点を解決することを目的とする。
この目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、親時計からリレー式に時刻情報を受信して時刻修正を行なう複数の子時計を含む親子時計システムであって、子時計は、時刻情報を無線で受信する受信手段と、受信された時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいて他の子時計の時刻を修正するための時刻情報を作成して受信手段で受信された時刻情報と区別するランク情報を時刻情報に付してシステム内のより低いランクの子時計へ向けてリレー式に送信する手段と、リレー式に送信する時間以外の時間に時刻情報をシステム内にブロードキャスト送信する放送手段とを有することを特徴とする親子時計システムを提供する。
【0007】
本発明は上記構成により、親時計からリレー式に時刻情報を受信して時刻修正を行なう子時計を含む親子時計システムにおいて、リレー式に伝達される時刻情報以外に、システム内に放送手段によりブロードキャストされる時刻情報が存在する。このため、リレー式に時刻情報を伝達しない受信専用子時計もブロードキャストされる時刻情報を受信して時刻修正に使用することができる。従って、受信専用の子時計もシステム内に配置できる。また、リレー式に伝達される時刻情報を電波環境等により受信できない場合でも、システム内でブロードキャストされる時刻情報を受信して時刻修正に使用することができる。この結果、親子時計システムの多様性、融通性、拡張性を増すことができる。
【0008】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の親子時計システムにおいて、放送手段は時刻修正に必要最小限度の情報をブロードキャスト送信することを特徴とする親子時計システムを提供する。
【0009】
本発明は上記構成により、放送手段は時刻修正に必要最小限度の情報(例えば、時刻情報にランク情報を付さない)をブロードキャスト送信するため、ブロードキャスト送信する際の電力消費を抑えることができ、また、送信情報量が少ないため通信速度を遅くすることができる。
【0010】
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、放送手段は、時刻情報をブロードキャスト送信する際の変調波の通信速度を送信する手段のそれよりも遅くしたことを特徴とする親子時計システムを提供する。
【0011】
本発明は上記構成により、ブロードキャストされた時刻情報は変調波の通信速度がリレー式伝達のための送信する手段のそれよりも遅いため、比較的安価な受信器を備えた子時計でも受信できて時刻修正に使用できる。
【0012】
請求項4に記載の本発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、放送手段は、送信する手段が使用する周波数とは異なる周波数の搬送波を使用することを特徴とする親子時計システムが提供される。
【0013】
本発明は上記構成により、ブロードキャスト送信とリレー式送信とが同時に生じても混信を回避でき、比較的安価な受信器でブロードキャスト送信された時刻情報を受信して時刻修正に使用することができる。
【0014】
請求項5に記載の本発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、子時計はさらに、自己を識別する個体識別情報を送信される時刻情報に付して送信するため個体識別情報を送信する手段に与える個体識別情報制御手段を有することを特徴とする親子時計システムを提供する。
【0015】
本発明は上記構成により、各子時計が自己を識別する個体識別情報を時刻情報に付して送信するため、送信された時刻情報を受信して時刻修正に使用する子時計は、その時刻情報の出所を確認することができる。
【0016】
請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載の親子時計システムにおいて、送信する手段は、ランク制御手段からのランク情報及び個体識別情報制御手段からの個体識別情報に従い、他の子時計と重複しないように予め定められた時間に時刻情報を送信することを特徴とする親子時計システム親子時計システムを提供する。
【0017】
本発明は上記構成により、複数の子時計が重複して時間情報を無線送信した場合の混信を防ぐことができる。
【0018】
請求項7に記載の本発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、受信手段は、時刻情報の受信に成功したら、その後所定時間の間、時刻情報の受信を停止する手段を有することを特徴とする親子時計システム親子時計システムを提供する。
【0019】
本発明は上記構成により、子時計が時刻情報の受信に成功した場合は所定時間は受信を停止することで電力の節約を図ることかできる。
【0020】
請求項8に記載の本発明は、親時計からリレー式に時刻情報を受信して時刻修正を行なう親子時計システム用の子時計であって、時刻情報を無線で受信する受信手段と、受信された時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいて他の子時計の時刻を修正するための時刻情報を作成して受信手段で受信された時刻情報と区別するランク情報を時刻情報に付してシステム内のより低いランクの子時計へ向けてリレー式に送信する手段と、リレー式に送信する時間以外の時間に時刻情報をシステム内にブロードキャスト送信する放送手段とを有することを特徴とする子時計を提供する。
【0021】
本発明は上記構成により、親時計から時刻情報をリレー式に受信して時刻修正を行なう子時計を含む親子時計システムにおいて、子時計が時刻情報をリレー式伝達以外にブロードキャスト送信することができるから、リレー式伝達の子時計以外の受信専用子時計にも時刻情報を送信して時刻修正に使用できる。また、リレー式伝達される時刻情報の受信に仮に失敗したとしても、ブロードキャスト送信される時刻情報を受信でき、確実な時刻情報の伝達が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態による無線式親子時計システム1の概略を示す。無線式親子時計システム1は、親時計2と、複数の第1ランクの子時計3A1及び3A2、複数の第2ランクの子時計3B1及び3B2、複数の第3ランクの子時計3C1、3C2、及び3C3、複数の中継器41及び42、そして、リレー式伝達でなくブロードキャスト送信された時刻情報受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、5Fを備える。
【0023】
親時計2と第1ランクの子時計3A1及び3A2の間、第1ランクの子時計3A1と第2ランクの子時計3B1の間、第1ランクの子時計3A2と第2ランクの子時計3B2の間、第2ランクの子時計3B1と第3ランクの子時計3C1の間、第2ランクの子時計3B2と中継器41の間、第2ランクの子時計3B2と第3ランクの子時計3C2及び3C3の間、そして第3ランクの子時計3C3と中継器42の間は、所定の出力と所定の周波数を持った電波で双方向に通信可能に接続されている。従って、システム1内には時刻情報を含む情報が双方向にリレー式に伝達されるようになっている。電波出力と周波数は法規制による免許や許可を必要としない値の大きさに選ばれている。この電波は同一周波数であってよい。
【0024】
さらに図1の第2ランクの子時計3B1と受信専用子時計5A及び5Bの間、第3ランクの子時計3C1と受信専用子時計5Cの間、中継器41と受信専用子時計5Dの間、中継器42と受信専用子時計5E、5Fの間は、受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、5Fに向けた一方向のみに時刻修正に必要な時刻情報がブロードキャスト送信される。このブロードキャスト送信の搬送波の周波数は、システム1内にリレー式に伝達される時刻情報を送信する搬送波の周波数と同じであっても、若しくは、混信を完全に回避するために異なっていてもよい。また、ブロードキャスト送信される時刻情報を変調した通信速度は、システム1内のリレー式伝達で送信される情報を変調した通信速度よりも遅くしてもよい。この結果、受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、5Fは安価な受信器を使用できる。さらに、ブロードキャスト送信される情報は受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、5Fが時刻修正に必要最小限度な情報に限って、送信する際の電力の節約を図ってよい。
【0025】
親時計2は、図2のブロック図に示す構成を有する。すなわち、親時計2は、アンテナ20及び受信器21により外部の標準時刻情報の電波(放送の時報、長波標準電波または全地球測位システム(GPS)の時刻情報等)を受信して、デコーダ22により標準時刻情報の時刻コードにする。これに限らず、親時計2はテレホンJJYまたは専用回線等の有線にて標準時刻情報を受信するようにしても良い。なお、親時計2が外部から標準時刻情報を受信する時間は、受信器21に電力を供給する電源制御手段29を制御する識別番号制御手段27により所定の時間帯に制御できる。受信された標準時刻情報の時刻コードはデコーダ22を経由して時刻修正手段23に送られる。そして標準時刻情報の時刻コードに基づいて時刻修正手段23は標準時刻に一致するように修正する修正情報を作り、計時手段24に送る。計時手段24は自己の時刻を標準時刻に合うように修正して時刻表示手段25の時刻表示を修正する。計時手段24は、子時計に送信して子時計の時刻を修正するための基準時刻情報をエンコーダ26に送る。エンコーダ26は、親時計2からの情報であることを識別するためのデータを識別番号制御手段27から受けて、これを基準時刻情報に付して送信器28へ送る。
【0026】
送信器28には、親時計2が基準時刻情報を送信する所定の時間になると、識別番号制御手段27により電源制御手段29から電力が供給される。そして、送信器28はアンテナ20を介して、基準時刻情報に親時計からの情報を識別する情報を付して、所定の周波数と出力の搬送電波で親子時計システム1内の子時計へ向けて送信する。
【0027】
親時計2は、後述するように親子時計システム1内の各子時計(但し、受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、及び5Fを除く)からの状態を伝える情報をアンテナ20及び受信器21により受信して、デコーダ22により各子時計から情報を識別して、表示手段22Aにおいて各子時計の状態を表示する。もし、親子時計システム1内の各子時計(但し、受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、及び5Fを除く)からの状態データに異常、例えば、時刻情報の解読不能、受信不可能等、があれば、親子時計システム1の管理者がこれを表示手段22Aを見て知ることができる。
【0028】
なお、親時計2が送信する電波と各子時計が送信する後述の電波は同一の周波数でもよい。但し、後述するように親時計2と子時計の送信時間が一致しないように時間をシフトして送信して、混信を回避する。これに代えて、親時計2が送信する電波と各子時計が送信する電波を異なる周波数として、混信を回避してもよい。
【0029】
計時手段24は、上記したように親時計2であることを識別する識別番号制御手段27と共同して電源制御手段29を制御して、所定の基準時刻情報の送信時間又は子時計からの電波の受信時間にのみ、送信器28、受信器21、及びその他の必要な回路に電力を送り、電力消費を節約するようになっている。
【0030】
図3には子時計3として、第1ランクの子時計3A1、3A2、第2ランクの子時計3B1、3B2、第3ランクの子時計3C1、3C2、及び3C3の構成を示す。各子時計は同一の構成を有し、アンテナ30と受信器31と送信器38により、親時計2及び他の子時計(但し、受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、及び5Fを除く)と双方向に通信可能である。
【0031】
さらに、図3に示す子時計3には、ブロードキャスト送信用のアンテナ40と送信器41により構成される受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、及び5Fに向けて、時刻情報を放送する手段が含まれている。この送信器41が出力するブロードキャスト送信用の搬送波の周波数は、システム1内にリレー式に伝達される時刻情報を送信する送信器38の出力する搬送波の周波数と同じであっても、若しくは、混信を完全に回避するために異なっていてもよい。また、送信器41により出力されるブロードキャスト送信用時刻情報を変調した通信速度は、送信器38によりシステム1内のリレー式伝達で送信される情報を変調した通信速度よりも遅くしてもよい。この結果、受信専用子時計の5A、5B、5C、5D、5E、5Fは安価な受信器を使用できる。さらに、送信器41によりブロードキャスト送信される情報は、時報信号発生装置43から供給される受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、5Fが時刻修正に必要最小限度な情報に限定して、子時計3が送信する際の電力の節約を図ってよい。そして、子時計3は、後で詳しく説明するブロードキャスト送信時に送信器41がブロードキャスト送信するために、計時手段34と個体識別番号制御手段37と電源制御手段42とにより、送信器41への電力供給時間を制御する。
【0032】
図3の子時計3の構成を、第1ランクの時計3A1を例として説明する。子時計3は、アンテナ30と受信器31により、親時計2から基準時刻情報を含む無線情報を受信して、デコーダ32で時刻コードにした後、時刻修正手段33に送る。さらにデコーダ32は親時計2から送られたことを示す情報を解読して、ランク制御手段37Aと表示手段32Aに送る。表示手段32Aは親時計2から基準時刻情報の受信に成功したことを示す表示を行い、さらにランク制御手段37Aは電源制御手段39から受信器31及びその他の回路への電力供給を停止して、次ぎの基準時刻情報の受信までの所定時間の間、受信を停止する。
【0033】
もし、デコーダ32が、親時計2(又は他の子時計)から送られる時刻情報を時刻コードに復元できなかった場合は、時刻修正手段33による時刻修正を停止する。そして、時刻情報を他の子時計に送らないように指示する。さらに、デコーダ32は、表示手段32Aに時刻情報の取得に失敗したことを表示する。そして、アップリンク時にエンコーダ36、送信器38、アンテナ30を介して無線により、親時計2に時刻情報の受信失敗を通知する。親時計2に送られた子時計の通知は、親時計2の表示手段22Aに表示される及び/又は親時計2の送信器28等を介して親子時計システム1の管理者又は管理用の機器へ送信される。なお、子時計2は、親時計2(又は他の子時計)から送られる時刻情報を時刻コードに復元できなかった場合は、後述する受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、5Fと同様にして、他の子時計3からブロードキャスト送信される時刻情報を代わりに、受信器31で受信して、デコーダ32で時刻コードに変換して、時刻修正手段33により自己の計時手段34の時刻を修正してもよい。しかし、この場合は、他の子時計には時刻情報は送信しない。
【0034】
時刻修正手段33は、親時計2から受信された基準時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正情報を作り、計時手段34の時刻を修正し親時計2の時刻に合わせる。そして、計時手段34は時刻表示器35の時刻表示を修正する。そして、計時手段34の時刻に基づいて、第2ランクの子時計3B1の時刻を修正するための第1ランクの参照時刻情報を作成して、エンコーダ36に送る。この第1ランクの参照時刻情報は、後述する第1ランクの子時計3A1の所定の送信時間に送信される。この第1ランクの参照時刻情報はこの第1ランクの子時計3A1の所定の送信時間に対応した計時手段34の時刻情報であり、親時計2からの基準時刻情報とは異なり、それよりも時間的に後の時間情報である。計時手段34の時間は、ブロードキャスト送信により時刻情報を送信するために時報信号発生装置43にも供給されている。
【0035】
エンコーダ36は、この第1ランクの参照時刻情報に親時計の基準時刻情報から区別するためのデータを追加する。ランク制御手段37Aはデコーダ32からの情報に基づき、送信する時刻情報が第1ランクの参照時刻情報であることを表すデータをエンコーダ36に送る。また、個体識別番号制御手段37はこの子時計3Aを親子時計システム1内の他の子時計から識別するデータをエンコーダ36に与える。エンコード36は、計時手段34からの第1ランクの参照時刻情報に、ランク制御手段37Aからの第1ランクの参照時刻情報であることを示すデータと、個体識別番号制御手段37からの特定の子時計3Aを示すデータとを付け加えて、送信器38に送る。
【0036】
送信器38は、所定の送信時刻に情報をアンテナ30を経由して他の子時計へ送信する。この所定の送信時刻は後述するように決められていて、同一送信周波数を使用する親時計2や他の子時計の送信時間と重複しないようになっていて、混信を回避している。各子時計の送信時間は、子時計のランク、すなわち、親時計2からの基準時刻情報を直接に受信する第1ランクの子時計3A、第1ランクの子時計からの第1ランクの参照時刻情報を受信する第2ランクの子時計3B、第2ランクの子時計からの第2ランクの参照時刻情報を受信する第3ランクの子時計3C、に応じて、順次時間が遅れるようにシフトされている。さらに、同じランクでも複数の子時計(例えば、第1ランクには子時計3A1と3A2、第2ランクには子時計3B1と3B2、第3ランクには子時計3C1、3C2、3C3)が存在し得るため、各子時計は子時計の個体識別番号に応じてさらに細分して割当てられた送信時間に送信するようになっている。
【0037】
電源制御手段39は、上記した自己のランクをランク制御手段37Aから得て、自己の個体識別番号を個体識別番号制御制御手段37から得て、自己のランクと個体識別番号に基づいて割当てられた所定時刻に達したことを計時手段34から知り、送信器38に電力を供給して送信を行なう。
【0038】
この電源制御手段39は、親時計2及び自己のランクより上位ランクの子時計からの時刻情報の送信時間に受信器31へ電力を供給を開始して、時刻情報を受信し、受信後に受信器31への電力の供給を停止する。ここでは、第1の子時計3A1は、最上位ランクとされているので、親時計2の送信時間に受信器31を動作させる。これにより受信のための消費電力を節約することができる。これに加えて、他の子時計が送信する第1又は第2ランクの参照時間情報の受信を防止して、繰返しの時刻修正や再度の参照時刻情報の送信を防止する。
【0039】
また、子時計3は上記の通り、時刻情報の受信に成功したか否か等の情報を、予め定められたアップリンク時に親時計2に送信する。後述するように、この予め定められたアップリンク時は、時刻情報の送信時間とは異なる時間帯であって、ランクごと、個体識別番号ごと、に異なる時間が割当てられている。電源制御手段38は、計時手段34、個体識別番号制御手段37、及びランク制御手段37Aからこの予め定められた時間になったことを知ると、自己の個体識別番号の情報、時刻情報の受信の可否等を含んだ情報を親時計2にアップリンク送信するために、送信器38へ電力を供給する。
【0040】
さらに、子時計3Aは、下位のランクの子時計、例えば、第2ランクの子時計3Bと第3ランクの子時計3Cが、自己の個体識別番号の情報と時刻情報の受信の可否等の情報を親時計2にアップリンク送信する際、電波の中継を行う。このため、子時計3Aは下位のランクの子時計が親時計に受信情報を送信する時間帯に受信器31に電力を供給して、下位のランクの子時計からの電波を受信する。
【0041】
第2ランクの子時計3Bは第1の子時計3Aと同じ構成を有し、類似した作用を行う。第2ランクの子時計3Bは、第1ランクの子時計3Aからの第1ランクの参照時刻情報を受信したことをデコーダ32で解析してランク制御手段37Aに伝える。ランク制御手段37Aは、自己が第2ランクの子時計であることを識別し、自己が発信する時刻情報が第2ランクの参照時刻情報であることを示すデータをエンコーダ36に送り、さらに第2ランクの子時計に割当てられた受信時間と送信時間に受信と送信をするために電源制御手段39を介して受信器31及び送信器38への電力供給の時間を指示する。受信器31は、第1ランクの参照時刻情報を受信した後は、次回の第1ランクの参照時刻情報の受信時間まで一定時間受信を停止し、他のランクの子時計の発信する時刻情報を受信することを防止する。さらにデコーダ32は、表示手段32Aに受信した時刻情報の送信元の子時計の識別番号及び第1ランクの参照時刻情報を受信したことを示す表示を行なう。
【0042】
なお、上述の動作説明では、第2ランクの子時計3Bは、親時計2の送信する基準時刻情報を受信できない状態にあるとして説明したが、もし、親時計2からの基準時刻情報を受信できた場合には、第1ランクの子時計3Aと同様に動作し、自己が発信する時刻情報を第1ランクの参照時刻情報とすることもできる。このように、子時計は一般に上位のランクの時刻情報が送信される時に受信可能な状態にし、より上位のランクの時刻情報を受信できるかどうかを検出して、もし、より上位のランクの時刻情報が受信できた場合は、そのランクの受信に切り換えるようにしてもよい。
【0043】
時刻修正手段33は、第1ランクの参照時刻情報に基づいて自己の計時手段34の時刻を修正し、時刻表示手段35の時刻表示を修正する。そして、次の第3ランクの子時計3Cが時刻修正に使用するための第2ランクの参照時刻情報をエンコーダ36に送る。エンコーダ36は、この時刻情報に個体識別番号制御手段37からの当該子時計3Bの特定の個体識別番号と第2ランクの参照時刻情報であることを示す情報を付け加えて、送信器38に送る。この第2ランクの子時計3Bが送信する第2ランクの参照時刻情報は、後述のように第2ランクと個体識別番号により割当てられた送信時間における時刻情報である。
【0044】
第3ランクの子時計3C1、3C2、3C3は、上記第1ランク子時計3Aと第2ランクの子時計3Bと同様な構成と作用を行なう。電波中継器41及び42は時刻表示部を持たない他、各ランクの子時計3A、3B、3Cと同じ構成のものであり、子時計としての個体識別番号を備える。電波中継器41、42はそれぞれ第3、第4の子時計のランクである。中継器41及び42は、子時計と同じ表示手段により、電波の受信の可否、受信された電波のランク、すなわち、時刻情報の区別、及びその送信元とを表示して、中継器41及び42の設置の際に利用できる。なお、中継器として単なる電波中継器のための受信・送信手段からなるものとしても良い。
【0045】
図1は、第1ランクの子時計3A1、3A2から第3ランクの子時計3C1、3C2、3C3までを示しているが、これ以上の子時計を配置して、リレー式に電波で双方向通信可能に接続することもできる。
【0046】
各子時計3は、独自の個体識別番号を個体識別番号制御手段37に有するがその他は同じ構成を有し、ランク制御手段37Aにより親時計2からの基準時刻情報を受信する場合は第1ランクの子時計3Aに、第1ランクの子時計3Aからの第1ランクの参照時刻情報を受信する場合は第2ランクの子時計3Bに、又は第2ランクの子時計3Bからの第2ランクの参照時刻情報を受信する場合は第3ランクの子時計3Cに、自動的にランク付けされる。この結果、子時計同士は交換可能である。
【0047】
次に、図4を参照して、ブロードキャスト送信によってのみ時刻情報を受信して時刻修正する受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、5Fの構成を説明する。図4は子時計5Aを一例として示している。子時計5Aは、アンテナ50により子時計3からブロードキャスト送信される時刻情報を受信して、デコーダ52で時刻コードに復元する。なお、前述した通り、子時計3からブロードキャスト送信される時刻情報は比較的遅い通信速度で変調されているため、受信器51及びデコーダ52は安価な構成とすることができる。時刻コードの取得に成功したならば、電源制御手段59に通知して受信器51への電力供給を停止する。そして、時刻修正手段53により自己の計時手段54の時刻を修正し、さらに時刻表示55を修正する。計時手段54は所定時間後(例えば24時間後)の子時計3のブロードキャスト送信時間になると、電源制御手段59を介して一定時間にわたり受信器51へ電力を供給して、ブロードキャスト送信による時刻情報を受信する。但し、受信時間情報から時間コードの復元に成功したならば、一定時間内であっても、受信器51への電力供給はデコーダ52により停止される。
【0048】
子時計3によるブロードキャスト送信は、例えば、親子時計システム1の時刻情報のリレー式伝達のためのダウンリンクと同時に1日1回、例えば、午前2時から午前3時までの1時間の間に行なってもよい。
【0049】
次に、図5を参照して、子時計3によるブロードキャスト送信とダウンリンクの方法を説明する。子時計3は内蔵するマイクロプロセッサ(図示しない)等により、計時手段34から時間情報(h)を取得する(ブロック501)。もし、ダウンリンクの時間帯であると(h=2)(ブロック502)、子時計3のランク制御手段37Aからランク数rを取得する(ブロック503)。そして、子時計3の個体識別番号制御手段37から個体識別番号nを取得する(ブロック504)。次に、計時手段34から現在の時刻情報、m分s秒(すなわち、午前2時0分0秒)、を取得する(ブロック505)。次に、m=r−1であるかどうかを判定する(ブロック506)。もし、子時計3が第1ランクの子時計3A1である場合は、r=1である。従って、現在の時刻が、m=0分であるならば、次に、s=n−1であるかどうかを判定する(ブロック503)。もし、子時計3が第1ランクの子時計3A1である場合は、n=1である。従って、現在の時刻が、s=0秒であるならば、計時手段34から時刻情報、m分s秒、をダウンリンク用にエンコードするためにエンコーダ36に送り、そして、ランク情報rと個体識別番号nと共にエンコードした後、送信器38からアンテナ30を介して送信する(ブロック508)。子時計3が第1ランク(r=1)であっても子時計3A2の場合は、n=2であり、s=2−1=1であって、s=0秒の場合は(ブロック507)、ブロック501へ戻る。
【0050】
第2ランク(r=2)の子時計(例えば、3B1、3B2)の場合は、午前2時0分0秒においては、r−1の値は、1であるから、ブロック506からブロック509へ行く。そして、例えば、子時計3B1の個体識別番号がn=1でれば、s=0秒の時には(ブロック509)、子時計3B1は計時手段34からの時刻情報、m分s秒、を時報信号発生装置43により、ブロードキャスト送信用にエンコードして、送信器41に送り、送信器41からダウンリンクとは異なる周波数の搬送波を使用してアンテナ40を経由して放送する(ブロック510)。ブロードキャスト送信される情報は、時刻修正のために必要な最小限度の時刻情報等に限定されていて、ダウンリンクよりも通信速度が比較的遅い変調で送信される。例えば、子時計3B2の個体識別番号が、n=2であれば、s=2−1=1であって、s=0秒の場合は(ブロック509)、ブロック501へ戻る。
【0051】
次に、図6を参照して、親時計と子時計の間で時刻修正のための時刻情報を送信するダウンリンク及びブロードキャスト送信の時間割当てを説明する。この図6は、第2ランク(r=2)で個体識別番号3(n=3)の子時計の場合を示している。ダウンリンク及びブロードキャスト送信は、上記の通り、例えば1日に1回、午前2時台に1時間を使用して行なうが、各子時計が時刻情報の受信と送信に要する時間は、その内の割当てられた時間、この例では1秒間、で行なわれる。子時計は時刻情報を一旦受信すると、上記のように受信器の電源を切るために無駄な電力消費を防ぐことができる。以降の時刻情報の受信は受信器による受信を停止して行なわないから、繰返しの時刻修正や送信が防止できる。各子時計は受信可能な基準時刻情報、第1ランクの参照時刻情報、第2ランクの参照時刻情報等の時刻情報の内、より高いランク、すなわち、より親時計に近い方の時刻情報を優先して受信するように構成されている。
【0052】
なお、ダウンリンク及びブロードキャスト送信は1日に1回に限るものではない。2〜3時間に1回間隔でダウンリンク及びブロードキャスト送信を行なうこととすれば、システム内の時計の累積誤差をさらに抑えることができる。また、低精度の時計では品質や設置環境の温度変化の影響等によって1日の誤差が1秒程度になるものがあり、このようなものでは、1日に1回のダウンリンク及びブロードキャスト送信では、本例のシステムの1秒の間に通信を完結する方式から逸脱するおそれがあるため、子時計に採用することは難しい。このため、2〜3時間に1回間隔でダウンリンク及びブロードキャスト送信を行なうシステムとすれば、システム内の時計の累積誤差が抑えられ、低精度の時計であっても子時計に採用することができ、安価にシステム構築が可能となる。
【0053】
図6に示すように、午前2時から午前2時1分までの1分間がランク1(r=1)である第1ランクの子時計3Aの時刻情報、すなわち、第1ランクの参照時刻情報、のダウンリンク送信時間帯である。この1分の時間帯はさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、第1の子時計3Aの個体識別番号(1から60の間の特定の番号とする)に対応して割当てられた時間帯の1秒間にダウンリンク送信を行なう。2時1分から2時2分までの1分間がランク2(r=2)である第2ランクの子時計3Bの時刻情報、すなわち、第2ランクの参照時刻情報、のダウンリンク送信時間帯である。この1分の時間帯はさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、第2ランクの子時計3Bの個体識別番号(1から60の間の特定の番号とする)に対応して割当てられた時間帯の1秒間にダウンリンク送信を行なう。個体識別番号3(n=3)の子時計のダウンリンク送信時間は、2時1分2秒から3秒の間の1秒間である。以下のランクの子時計がある場合も同様である。このようにして、同一の周波数の電波を用いても、混信することがない。
【0054】
次に、ブロードキャスト送信時間は、自己のランクの送信時間帯以外の個体識別番号に対応する1秒間に行なわれる。第2ランク(r=2)で個体識別番号3(n=3)の子時計の場合は、2時1分台以外の2時台の毎分2秒から3秒の間にブロードキャスト送信を行なう。ブロードキャスト送信のための搬送波の周波数をダウンリンク送信のための搬送波の周波数と異なるようにしておけば完全に混信を回避できる。なお、ランクを動的に割り付けるシステムでは、送信時間帯の管理の容易化のためにシステム内の各子時計の個体識別番号を1乃至60の範囲で重複なく割り付けて固定しておく必要があるが、ランクと個体識別番号との組合せで1つの子時計を特定してもよい。この場合、異なるランクの同じ個体識別番号の子時計も同じ時間帯にブロードキャスト送信を行なうが、異なるランクの子時計は距離的に離間しているため、ブロードキャスト送信の電波出力を適宜選択することにより、混信は回避される。
【0055】
次に、図7を参照して、第1ランク乃至第3ランクの子時計3A、3B、3C(但し、受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、5Fを除く)から親時計2へ各子時計の受信状態等を示す情報を電波で送信するアップリンクの時間割当てを説明する。各子時計の情報は、子時計の個体識別番号、時刻修正のための時刻情報の受信の可否、受信した時刻情報のランク(すなわち、基準時刻情報、第1、第2ランクの参照時刻情報等の区別)、そして受信した時刻情報の送信元の個体識別番号等を含む。アップリンクは、例えば、1日に1回、午前3時台に1時間を使用して行なう。但し、各子時計が情報の送信に要する時間は、その内の割当てられた時間、この例では1秒間である。したがって、無駄な電力消費を防ぐことができる。アップリンク開始とともに各子時計において中継のための受信動作が開始される。アップリンクは、情報を親時計に集めて、システム全体の稼動状況を監視し、保守作業に利用し、必要ならば、中継器の配置あるいは子時計の位置の変更を行なうこともできる。
【0056】
図7に示すように、ダウンリンクの場合とは逆により下位の子時計からアップリンク送信が開始される。すなわち、3時から3時1分までの1分間がランク60の子時計の情報の送信時間帯である。この1分の時間帯はさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、子時計の個体識別番号(1から60の間の特定の番号とする)ごとに割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。この子時計の送信した電波は上位の子時計により順次中継されて親時計2まで送られる。
【0057】
3時57分から3時58分までの1分間がランク3である中継器41及び子時計3C1、3C2、3C3の情報の送信時間帯である。この1分の時間帯は上記のようにさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、中継器41及び子時計3C1、3C2、3C3は自己の個体識別番号に対応して割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。この情報はランク2の子時計3B1又は3B2に受信されて、子時計3B1及び3B2のアップリンク時にそれらの子時計3B1及び3B2の情報に付加されて、中継される。
【0058】
3時58分から3時59分までの1分間がランク2である第2ランクの子時計3B1及び3B2の情報の送信時間帯である。この1分の時間帯は上記のようにさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、子時計3B及び3B2は自己の個体識別番号(1から60の間の特定の番号とする)に対応して割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。第2ランクの子時計3B1及び3B2の情報は第1ランクの子時計3A1及び3A2に受信されて、子時計3A1及び3A2の情報に付加されて中継され、親時計2に届けられる。
【0059】
第1のランクである第1の子時計3A1及び3A2は、3時59分から4時までの1分間の内の個体識別番号に対応して割当てられた1秒の間に、直接に親時計2に情報を送信する。このようにして、同一の周波数の電波を用いても、混信することがない。
【0060】
親時計2では、4時の時点で全ての子時計からの情報が受信され、その受信情報が表示手段22Aに表示される。この表示された受信状態により、各子時計が実際に時刻情報を受信して時刻を修正することができたか否か及び伝播経路を確認でき、必要ならば中継器を配置したり子時計を移設したりして、親子時計システムの信頼性を高めることができる。
【0061】
なお、アップリンク時にダウンリンク時と同様に、若しくはダウンリンク時に代えて、各子時計3A、3B、3C等からの時刻情報のブロードキャスト送信を行なうようにしてもよい。さらに、ブロードキャスト送信は、ダウンリンク若しくはアップリンクと関係無く、1日に数回、所定の時間に行なってもよい。さらに、ブロードキャスト送信のための放送手段は、ブロートキャスト送信を行なう子時計にのみ装備してもよく、若しくは代替的に各子時計3A、3B、3C及び親時計2に標準として装備しておき、受信専用子時計5A、5B、5C、5D、5E、5Fの設置状況に応じて、親子時計システム1の無線ネットワークを介して、各子時計3A、3B、3C及び親時計2毎に、ブロードキャスト送信のための放送手段を活性化又は不活性化に切り換えることのできるスイッチ手段を別途備えるようにしてもよい。さらに、実施の形態で説明した子時計3の電源制御手段39及び42は、単一の電源制御手段としてもよく、エンコーダ36と時報信号発生装置43は単一の装置で構成してもよく、アンテナ30と40は共通に使用してもよい。
【0062】
【発明の効果】
本発明の親子時計システムによれば、システム内に配置できる子時計の数の制限がなくなり、運用上、融通性が増し、さらに受信専用の子時計を使用することで経済的にも優れている。特に、既に運用されているシステムに後から時計を追加したい場合に、簡単である。受信専用の子時計は送信機能を有さないために構成が簡単で安価であり、システムの経済性に貢献できる。さらに、受信専用子時計は送信のための電力を必要としないから、電池駆動の場合、電池寿命を伸ばすことかできる。受信専用子時計は、ネットワークに関する情報が不用のため、システム自体の構成に変更が無く、維持管理のコストも抑えることができる。受信専用子時計に通信される情報量は少なくてもよいから、通信速度を落とすことがてき、通信距離を伸ばすこと、受信装置や送信装置のコストを安くすることができる。受信専用子時計を使用した双方向のネットワーク機能を有さないリピータ式の親子時計システムによる経済性と利便性も享受できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による親子時計システムの概略図。
【図2】本発明の実施の形態による親子時計システムの親時計のブロック図。
【図3】本発明の実施の形態による親子時計システムの子時計のブロック図。
【図4】本発明の実施の形態による親子時計システムの受信専用子時計のブロック図。
【図5】本発明の実施の形態による親子時計システムのダウンリンク送信とブロードキャスト送信の方法を示すフローチャート。
【図6】本発明の実施の形態による親子時計システムの時刻修正用の時刻情報のダウンリンク送信とブロードキャスト送信の時間割当てを示すタイムチャート。
【図7】本発明の実施の形態による親子時計システムの子時計の情報のアップリンク時の時間割当てを示すタイムチャート。
【符号の説明】
1 親子時計システム
2 親時計
3 子時計
5A、5B、5C、5D、5E、5F 受信専用子時計
30、40、50 アンテナ
31、51 受信器
33、53 時刻修正手段
34、54 計時手段
36 エンコーダ
37 個体識別番号制御手段
37A ランク制御手段
38、41 送信器
39、42 電源制御手段
43 時報信号発生装置

Claims (8)

  1. 親時計からリレー式に時刻情報を送信して時刻修正を行なう子時計を含む親子時計システムであって、
    前記子時計は、時刻情報を無線で受信する受信手段と、前記受信された時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいて他の子時計の時刻を修正するための時刻情報を作成して前記受信手段で受信された時刻情報と区別するランク情報を前記時刻情報に付して前記システム内のより低いランクの子時計へ向けてリレー式に送信する手段と、前記リレー式に送信する時間以外の時間に前記時刻情報を前記システム内にブロードキャスト送信する放送手段とを有することを特徴とする親子時計システム。
  2. 請求項1に記載の親子時計システムにおいて、前記放送手段は時刻修正に必要最小限度の情報をブロードキャスト送信することを特徴とする親子時計システム。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、前記放送手段は、時刻情報をブロードキャスト送信する際の変調波の通信速度を前記送信する手段のそれよりも遅くしたことを特徴とする親子時計システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、前記放送手段は、前記送信する手段が使用する周波数とは異なる周波数の搬送波を使用することを特徴とする親子時計システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、前記子時計は、自己を識別する個体識別情報を前記送信される時刻情報に付して送信するため前記個体識別情報を前記送信する手段に与える個体識別情報制御手段を有することを特徴とする親子時計システム。
  6. 請求項5に記載の親子時計システムにおいて、前記送信する手段は、前記ランク制御手段からの前記ランク情報及び前記個体識別情報制御手段からの前記個体識別情報に従い、他の子時計と重複しないように予め定められた時間に前記時刻情報をリレー式に送信することを特徴とする親子時計システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、前記受信手段は、時刻情報の受信に成功したら、その後所定時間の間、時刻情報の受信を停止する手段を有することを特徴とする親子時計システム親子時計システム。
  8. 親時計からリレー式に時刻情報を送信して時刻修正を行なう親子時計システム用の子時計であって、
    前記子時計は、時刻情報を無線で受信する受信手段と、前記受信された時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいて他の子時計の時刻を修正するための時刻情報を作成して前記受信手段で受信された時刻情報と区別するランク情報を前記時刻情報に付して前記システム内のより低いランクの子時計へ向けてリレー式に送信する手段と、前記リレー式に送信する時間以外の時間に前記時刻情報を前記システム内にブロードキャスト送信する放送手段とを有することを特徴とする子時計。
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