JP2004212119A - 親子時計システム及びそれに用いられる子時計 - Google Patents

親子時計システム及びそれに用いられる子時計 Download PDF

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Abstract

【課題】親子時計システム内にリレー式に伝達される時刻情報に関してリレーされる毎に累積される誤差情報を時刻情報に付加して、時刻情報を使用する際に利便性を向上させ、使用用途の選択や警告を発することができるようにする。
【解決手段】親時計からリレー式に時刻情報を受信して時刻修正を行なう複数の子時計を含む親子時計システムであって、親時計(2)は、標準時刻情報を受信する受信手段(21)と、受信された標準時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段(23)と、修正された自己の時刻に基づいてシステム内の子時計の時刻を修正するための時刻情報を作成してシステム内の子時計へ向けて送信する送信手段(28)と、親時計の時刻を修正する際に判定された親時計の精度に基づいた時刻情報に関する誤差情報を送信手段により送信される時刻情報に付加する手段(41)とを有する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に子時計の時刻修正等を行なう親子時計システムに関する。より詳細には、本発明は、リレー式で時刻修正を行なう親子時計システムにおいて時刻情報の累積誤差を算定することのできる親子時計システム及びその子時計に関する。
【0002】
【従来の技術】
親時計が基準となる時刻情報を電波等の無線で発信し、周囲に配置された子時計がこれを受信して親時計の基準時刻情報に基づいて時刻を修正して親時計の時刻に一致させる無線式の親子時計システムが知られている。親時計の基準時刻は外部の標準時刻情報源から電波等で受信して作られる。この無線式親子時計システムは、時刻情報のリレー式伝達に有線を必要としないから、親時計の時刻と一致した時刻を表示する複数の子時計を比較的に自由に敷地内又は構内に配置するのに好適である。
【0003】
例えば、比較的広い敷地内又は複雑な建物内等に設置された無線式親子時計システムにおいても、親時計が基準時刻情報を子時計にリレー式に送信でき、さらに、子時計の位置を比較的に自由に選択又は変更できるものとして、特許文献1に開示されるものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−148371号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この特許文献1に記載された親子時計システムでは、時刻情報がシステム内でリレー式に転送されるため、比較的広い敷地内又は複雑な建物内等に無線式親子時計システムを設置でき、また、子時計の位置を比較的に自由に選択又は変更できる。しかし、従来の親子時計システムでは、リレー式で時刻情報をシステム内の子時計間に伝達する構成のため、各子時計の精度に起因する時間誤差がリレー式に伝達される時刻情報内に累積するという問題点があった。また、リレー式に伝達される時刻情報に累積される誤差により、システム内をリレー式に伝達される時刻情報を使用する際に所望の使用用途にその時刻情報の精度が適合するものであるかどうかが不明であるという問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は上記した従来技術の問題点を解決することを目的とする。
この目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、親時計からリレー式に時刻情報を受信して時刻修正を行なう複数の子時計を含む親子時計システムであって、親時計は、標準時刻情報を受信する受信手段と、受信された標準時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいてシステム内の子時計の時刻を修正するための時刻情報を作成してシステム内の子時計へ向けて送信する送信手段と、親時計の時刻を修正する際に判定された親時計の精度に基づいた時刻情報に関する誤差情報を送信手段により送信される時刻情報に付加する手段とを有することを特徴とする親子時計システムを提供する。
【0007】
本発明の親子時計システムでは、親時計が標準時刻情報を受信して自己の時刻を修正した後、一定時間経過後に、親時計自身の時刻に基づいてシステム内の子時計の時刻を修正する時刻情報を作成して送信するため、この時刻情報には親時計の精度に起因して一定時間経過時に生ずる時間誤差が内在している。親時計自身の精度は、標準時刻情報に基づいて親時計の時刻を修正する際に求められる。例えば、親時計が24時間毎に1度、標準時刻情報を受信して修正する場合、親時計の24時間毎の進み又は遅れが検出できる。そして、修正してから一定時間後、例えば1時間後、に親時計の時間に基づいて子時計を修正するための時刻情報を作成すれば、この時刻情報には一定時間経過に伴なう誤差、例えば、上記の例のように1時間後に作成するとすれば24時間毎の送れ又は進みの24分の1の送れ又は進み、が含まれる。本発明では上記構成により、親時計からリレー式に時刻情報を受信して時刻修正を行なう子時計を含む親子時計システムにおいて、リレー式に伝達される時刻情報に、親時計からの時刻情報に関する誤差情報を付加することができ、親時計の時刻情報の信頼性を判定できる。この結果、親子時計システム全体の信頼性を判定できる。
【0008】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の親子時計システムにおいて、子時計は、第1時刻情報及びこの第1時刻情報に関する第1誤差情報を受信する受信手段と、受信された第1時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいて他の子時計の時刻を修正するための第2時刻情報を作成して受信手段で受信された第1時刻情報と区別するランク情報を第2時刻情報に付してシステム内のより低いランクの子時計へ向けてリレー式に送信する送信手段と、子時計の時刻を修正する際に判定された子時計の精度に基づき子時計で作成された第2時刻情報に関する第2誤差情報を作成してこの第2誤差情報を第1誤差情報に加えて送信手段から送信される第2時刻情報に付加する手段とを有することを特徴とする親子時計システムを提供する。
【0009】
本発明の親子時計システムでは、子時計が第1時刻情報を受信して自己の時刻を修正した後、一定時間経過後に、システム内のランクのより低い他の子時計の時刻を修正する第2時刻情報を子時計自身の時刻に基づいて作成して送信するため、この第2時刻情報には子時計の精度に起因して一定時間経過時に生ずる時間誤差が内在している。子時計自身の精度は、第1時刻情報に基づいて子時計の時刻を修正する際に求められる。例えば、子時計が24時間毎に1度、第1時刻情報を受信して修正する場合、子時計の24時間毎の進み又は遅れが検出できる。そして、修正してから一定時間後、例えば1分後、に子時計の時間に基づいてシステム内のより低いランクの他の子時計を修正するための第2時刻情報を作成すれば、この第2時刻情報には一定時間経過に伴なう誤差、例えば、上記の例のように1分後に作成するとすれば24時間毎の送れ又は進みの1440分の1の送れ又は進み、が含まれる。これを第2誤差情報として受信された第1誤差情報に加算する。すると、リレー式に転送される時刻情報の累積誤差をシステム内の子時計は受信された第1誤差情報から知ることができる。本発明では上記構成により、親時計からリレー式に時刻情報を伝達して子時計の時刻修正を行なう親子時計システムにおいて、リレー式に伝達される時刻情報に関する累積の誤差情報を付加することができ、この結果、親子時計システム全体の時刻の正確性を判定できる。
【0010】
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の親子時計システムにおいて、子時計は、受信された第1誤差情報が所定の大きさ以上である場合、警告を発生する手段をさらに有することを特徴とする親子時計システムを提供する。
【0011】
本発明は上記構成により、子時計が受信した時刻情報に関する誤差情報が所定の大きさ以上であれば、システム内の時刻情報の正確性に問題があるとして警告を発生することにより、システムの管理者に注意を促し、親時計及び/又は子時計の点検、修理、交換等を行なうことができる。
【0012】
請求項4に記載の本発明は、請求項2又は3に記載の親子時計システムにおいて、子時計は、受信した第1誤差情報を親時計に通知する手段をさらに有することを特徴とする親子時計システムが提供される。
【0013】
本発明は上記構成により、親時計に受信した時刻情報の精度に関する第1誤差情報を通知することにより、親子時計システムの管理者が、親時計及び/又は子時計の点検、修理、交換若しくはシステムの再構成等を行なうことができる。
【0014】
請求項5に記載の本発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、子時計は、自己を識別する個体識別情報を送信される時刻情報に付して送信するため個体識別情報を送信する手段に与える個体識別情報制御手段をさらに有することを特徴とする親子時計システムを提供する。
【0015】
本発明は上記構成により、各子時計が自己を識別する個体識別情報を時刻情報に付して送信するため、送信された時刻情報を受信して時刻修正に使用する子時計は、その時刻情報の出所を確認することができる。
【0016】
請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載の親子時計システムにおいて、送信する手段は、ランク制御手段からのランク情報及び個体識別情報制御手段からの個体識別情報に従い、他の子時計と重複しないように予め定められた時間に時刻情報を送信することを特徴とする親子時計システム親子時計システムを提供する。
【0017】
本発明は上記構成により、複数の子時計が重複して時間情報を無線送信した場合の混信を防ぐことができる。
【0018】
請求項7に記載の本発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、受信手段は、第1時刻情報及び第1誤差情報の受信に成功したら、その後所定時間の間、受信を停止する手段を有することを特徴とする親子時計システム親子時計システムを提供する。
【0019】
本発明は上記構成により、子時計が第1時刻情報及び第1誤差情報の受信に成功した場合は所定時間は受信を停止することで電力の節約を図ることかできる。
【0020】
請求項8に記載の本発明は、親時計からリレー式に時刻情報を受信して時刻修正を行なう親子時計システム用の子時計であって、子時計は、第1時刻情報及び第1誤差情報を受信する受信手段と、受信された第1時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいて他の子時計の時刻を修正するための第2時刻情報を作成して受信手段で受信された第1時刻情報と区別するランク情報を第2時刻情報に付してシステム内のより低いランクの子時計へ向けてリレー式に送信する送信手段と、子時計の時刻を修正する際に判定された子時計の精度に基づき子時計で作成された第2時刻情報に関する第2誤差情報を作成してこの第2誤差情報を第1誤差情報に加えて送信手段から送信される第2時刻情報に付加する手段とを有することを特徴とする子時計を提供する。
【0021】
本発明は上記構成により、親時計から時刻情報をリレー式に受信して時刻修正を行なう子時計を含む親子時計システムにおいて、子時計がリレー式に伝達される時刻情報に関する誤差情報を時刻情報と一緒に送信することができるから、システム内をリレー式伝達される時刻情報の精度を知ることができ、親子時計の管理・維持に利用できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態による無線式親子時計システム1の概略を示す。無線式親子時計システム1は、親時計2と、複数の第1ランクの子時計3A1及び3A2、複数の第2ランクの子時計3B1及び3B2、複数の第3ランクの子時計3C1、3C2、及び3C3、複数の中継器41及び42、そして、中継器41を介してシステム1に接続された第4ランクの子時計3D1、中継器42を介してシステム1に接続された第5ランクの子時計3E1を有する。
【0023】
親時計2と第1ランクの子時計3A1及び3A2の間、第1ランクの子時計3A1と第2ランクの子時計3B1の間、第1ランクの子時計3A2と第2ランクの子時計3B2の間、第2ランクの子時計3B1と第3ランクの子時計3C1の間、第2ランクの子時計3B2と中継器41の間、第2ランクの子時計3B2と第3ランクの子時計3C2及び3C3の間、そして第3ランクの子時計3C3と中継器42の間、中継器41と第4ランクの子時計3D1の間、及び中継器42と第5ランクの子時計3E1の間は、所定の出力と所定の周波数を持った電波で双方向に通信可能に接続されている。従って、システム1内には時刻情報を含む情報が双方向にリレー式に伝達されるようになっている。電波出力と周波数は法規制による免許や許可を必要としない値の大きさに選ばれている。この電波は同一周波数であってよい。
【0024】
親時計2は、図2のブロック図に示す構成を有する。すなわち、親時計2は、アンテナ20及び受信器21により外部の標準時刻情報の電波(放送の時報、長波標準電波または全地球測位システム(GPS)の時刻情報等)を受信して、デコーダ22により標準時刻情報の時刻コードにする。これに限らず、親時計2はテレホンJJYまたは専用回線等の有線にて標準時刻情報を受信するようにしても良い。なお、親時計2が外部から標準時刻情報を受信する時間は、受信器21に電力を供給する電源制御手段29を制御する識別番号制御手段27により所定の時間帯に制御できる。受信された標準時刻情報の時刻コードはデコーダ22を経由して時刻修正手段23に送られる。そして標準時刻情報の時刻コードに基づいて時刻修正手段23は標準時刻に一致するように修正する修正情報を作り、計時手段24に送る。計時手段24は自己の時刻を標準時刻に合うように修正して時刻表示手段25の時刻表示を修正する。計時手段24は、子時計に送信して子時計の時刻を修正するための基準時刻情報をエンコーダ26に送る。エンコーダ26は、親時計2からの情報であることを識別するためのデータを識別番号制御手段27から受けて、これを基準時刻情報に付して送信器28へ送る。
【0025】
親時計2は、上記の標準時刻情報を受信して時刻修正手段23により自己の計時手段24の時刻を修正する際、計時手段24の精度を時刻確度情報制御手段41で求める。例えば、親時計2が24時間毎に1度、標準時刻情報を受信して計時手段24の時刻を修正する場合、親時計2の計時手段24の時刻の標準時刻に対する24時間毎の進み又は遅れが時刻確度情報制御手段41で検出される。この進み又は遅れは親時計2の計時手段24が持つ誤差であり、親時計2が子時計に送信して子時計の時刻を修正するために計時手段24で作成する上記の基準時刻情報にも必然的に内在する。例えば、基準時刻情報が計時手段24が修正されてから1時間後に作成される場合、基準時刻情報には計時手段24の24時間毎の送れ又は進みの24分の1の送れ又は進みが含まれる。例えば、計時手段24の修正後の1分後に基準時刻情報が作成されるとすれば、この基準時刻情報には計時手段24の24時間毎の送れ又は進みの1440分の1の送れ又は進みが含まれる。時刻確度情報制御手段41は、基準時刻情報に内在する誤差情報を以上の様に計算して、子時計へ送信される基準時刻情報に関する誤差情報Δ1として、エンコーダ26により送信される基準時刻情報に付加して送信器28により基準時刻情報と一緒に子時計へ送信する。このようにして、リレー式に伝達される時刻情報に、親時計からの時刻情報に関する誤差情報Δ1を付加することができ、親時計の時刻情報の信頼性を判定できる。
【0026】
送信器28には、親時計2が基準時刻情報を送信する所定の時間になると、識別番号制御手段27により電源制御手段29から電力が供給される。そして、送信器28はアンテナ20を介して、基準時刻情報に誤差情報Δ1及び親時計からの情報を識別する情報を付して、所定の周波数と出力の搬送電波で親子時計システム1内の子時計へ向けて送信する。
【0027】
なお、親時計2が送信する電波と各子時計が送信する後述の電波は同一の周波数でもよい。但し、後述するように親時計2と子時計の送信時間が一致しないように時間をシフトして送信して、混信を回避する。これに代えて、親時計2が送信する電波と各子時計が送信する電波を異なる周波数として、混信を回避してもよい。
【0028】
計時手段24は、上記したように親時計2であることを識別する識別番号制御手段27と共同して電源制御手段29を制御して、所定の基準時刻情報の送信時間又は子時計からの電波の受信時間にのみ、送信器28、受信器21、及びその他の必要な回路に電力を送り、電力消費を節約するようになっている。
【0029】
親時計2は、システム1内の各子時計からアップリンク時に、各子時計が時刻修正のために受信した時刻情報に関する誤差情報を、アンテナ20、受信器21、デコーダ22を介して受信することができる。この各子時計からの誤差情報は、時刻確度情報制御手段41に送られて記憶され、必要に応じて表示手段22Aにより表示して親子時計システム1の管理者がシステムの管理、維持に使用することかできる。さらに、時刻確度情報制御手段41は、各子時計からの誤差情報が、システム1の機能に支障を生ずるような所定の大きさを超えている場合は、システム1の管理者に警告するために時刻確度情報出力手段42に通知して、警報、警告等を電子メールや警報等の適当な手段により出力する。
【0030】
図3には子時計3として、第1ランクの子時計3A1、3A2、第2ランクの子時計3B1、3B2、第3ランクの子時計3C1、3C2、3C3、第4ランクの子時計3D1、及び第5ランクの子時計3E1の構成を示す。各子時計は同一の構成を有し、アンテナ30と受信器31と送信器38により、親時計2及び他の子時計と双方向に通信可能である。
【0031】
図3の子時計3の構成を、第1ランクの時計3A1を例として説明する。子時計3は、アンテナ30と受信器31により、親時計2から基準時刻情報及び基準時刻に関する誤差情報Δ1を含む無線情報を受信して、デコーダ32で基準時刻情報を時刻コードにした後、時刻修正手段33に送る。さらにデコーダ32は基準時刻情報に関する誤差情報Δ1を時刻確度情報制御手段51に送る。さらにデコーダ32は基準時刻情報が親時計2から送信されたことを検知してランク制御手段37Aに送る。基準時刻情報及びそれに関する誤差情報Δ1の受信に成功したならば、ランク制御手段37Aは電源制御手段39から受信器31及びその他の回路への電力供給を停止して、次ぎの基準時刻情報の受信までの所定時間の間、受信を停止する。
【0032】
もし、デコーダ32が、親時計2(又は他の子時計)から送られる時刻情報を時刻コードに復元できなかった場合は、時刻修正手段33による時刻修正を停止する。そして、時刻情報を他の子時計に送らないように指示する。さらに、デコーダ32は、ランク制御手段37Aに時刻情報の取得に失敗したことを通知して、アップリンク時にエンコーダ36、送信器38、アンテナ30を介して無線により、親時計2に時刻情報の受信失敗を通知する。
時刻確度情報制御手段51に送られた基準時刻情報に関する誤差情報Δ1は、時刻確度情報制御手段51に記憶されて、アップリンク時に子時計3A1からの情報として親時計2に送信される。親時計2が受信した各子時計からの誤差情報は前述の通り表示手段22Aに表示される及び/又は親子時計システム1の管理者又は管理用の機器へ送信される。
【0033】
時刻修正手段33は、親時計2から受信された基準時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正情報を作り、計時手段34の時刻を修正し親時計2の時刻に合わせる。そして、計時手段34は時刻表示器35の時刻表示を修正する。そして、計時手段34の時刻に基づいて、第2ランクの子時計3B1の時刻を修正するための第1ランクの参照時刻情報を作成して、エンコーダ36に送る。この第1ランクの参照時刻情報は、後述する第1ランクの子時計3A1の所定の送信時間に送信される。この第1ランクの参照時刻情報はこの第1ランクの子時計3A1の所定の送信時間に対応した計時手段34の時刻情報であり、親時計2からの基準時刻情報とは異なり、それよりも時間的に後の時間情報である。
【0034】
時刻確度情報制御手段51は、もし、受信された基準時刻情報に関する誤差情報Δ1が子時計3A1の性能又は機能等によって定められる所定値以上の場合、警告をシステム1の管理者に通知するために、時刻確度情報出力手段52を介して、電子メール又は警告灯等の適当な手段で通知する。また、時刻確度情報出力手段52は、子時計3A1の計時手段34の時刻情報を利用する外部機器(例えば、タイマー等)がある場合、計時手段34の時刻の不正確さを警告するための通知をしてもよい。また、時刻確度情報制御手段51は、子時計3A1が受信した時刻情報の誤差情報を追跡(トレース)しておき、誤差情報の大きさが急に上昇した場合には、子時計3A1からの時刻情報を利用する外部機器(例えば、タイマー等)への影響を最小限度にするために、時刻確度情報出力手段52を介して、外部機器(例えば、タイマー等)の利用者に警報を通知するようにしてもよい。
【0035】
時刻確度情報制御手段51は、上記の親時計2で説明したのと同じ方法により、子時計2の計時手段34の精度を求める。例えば、子時計3A1が24時間毎に1度、親時計2からの基準時刻情報を受信して計時手段34の時刻を修正する場合、子時計3A1の計時手段34の時刻の受信した基準時刻情報に対する24時間毎の進み又は遅れが時刻確度情報制御手段51で検出される。この進み又は遅れは子時計3A1の計時手段34が持つ誤差であり、子時計3A1が下位のランクの子時計3B1等に送信して下位の子時計3B1の時刻を修正するために計時手段34で作成する第1ランクの参照時刻情報にも必然的に内在する。例えば、計時手段34が修正されてから1分後に第1ランクの参照時間情報が作成される場合、この第1ランクの参照時刻情報には計時手段34の24時間毎の送れ又は進みの1440分の1の送れ又は進みが含まれる。
【0036】
時刻確度情報制御手段51は、第1ランクの参照時刻情報に内在する誤差情報を以上の様に計算して、親時計2からの誤差情報Δ1に加える。親時計2から受信した誤差情報Δ1に時刻確度情報制御手段51が上述の様に計算した子時計3A1の誤差が加算されて、第1参照時刻情報に関する誤差情報Δ2として、エンコーダ36により送信される第1参照時刻情報に付加して、送信器38により第1参照時刻情報と一緒に子時計3B1へ送信する。このようにして、システム1内をリレー式に伝達される時刻情報に、時刻情報に関する累積誤差情報が付加される。
【0037】
エンコーダ36はさらに、この第1ランクの参照時刻情報に親時計の基準時刻情報から区別するためのデータを追加する。ランク制御手段37Aはデコーダ32からの情報に基づき、送信する時刻情報が第1ランクの参照時刻情報であることを表すデータをエンコーダ36に送る。また、個体識別番号制御手段37はこの子時計3Aを親子時計システム1内の他の子時計から識別するデータをエンコーダ36に与える。エンコード36は、計時手段34からの第1ランクの参照時刻情報に、誤差情報Δ2と、ランク制御手段37Aからの第1ランクの参照時刻情報であることを示すデータと、個体識別番号制御手段37からの特定の子時計3Aを示すデータとを付け加えて、送信器38に送る。
【0038】
送信器38は、所定の送信時刻に情報をアンテナ30を経由して他の子時計へ送信する。この所定の送信時刻は後述するように決められていて、同一送信周波数を使用する親時計2や他の子時計の送信時間と重複しないようになっていて、混信を回避している。各子時計の送信時間は、子時計のランク、すなわち、親時計2からの基準時刻情報を直接に受信する第1ランクの子時計3A、第1ランクの子時計からの第1ランクの参照時刻情報を受信する第2ランクの子時計3B、第2ランクの子時計からの第2ランクの参照時刻情報を受信する第3ランクの子時計3C、に応じて、順次時間が遅れるようにシフトされている。さらに、同じランクでも複数の子時計(例えば、第1ランクには子時計3A1と3A2、第2ランクには子時計3B1と3B2、第3ランクには子時計3C1、3C2、3C3)が存在し得るため、各子時計は子時計の個体識別番号に応じてさらに細分して割当てられた送信時間に送信するようになっている。
【0039】
電源制御手段39は、上記した自己のランクをランク制御手段37Aから得て、自己の個体識別番号を個体識別番号制御制御手段37から得て、自己のランクと個体識別番号に基づいて割当てられた所定時刻に達したことを計時手段34から知り、送信器38に電力を供給して送信を行なう。
【0040】
この電源制御手段39は、親時計2及び自己のランクより上位ランクの子時計からの時刻情報の送信時間に受信器31へ電力を供給を開始して、時刻情報を受信し、受信後に受信器31への電力の供給を停止する。ここでは、第1の子時計3A1は、最上位ランクとされているので、親時計2の送信時間に受信器31を動作させる。これにより受信のための消費電力を節約することができる。これに加えて、他の子時計が送信する第1又は第2ランクの参照時間情報の受信を防止して、繰返しの時刻修正や再度の参照時刻情報の送信を防止する。
【0041】
また、子時計3は上記の通り、時刻情報の受信に成功したか否か等の情報及び受信した誤差情報を、予め定められたアップリンク時に親時計2に送信する。後述するように、この予め定められたアップリンク時は、時刻情報の送信時間とは異なる時間帯であって、ランクごと、個体識別番号ごと、に異なる時間が割当てられている。電源制御手段38は、計時手段34、個体識別番号制御手段37、及びランク制御手段37Aからこの予め定められた時間になったことを知ると、自己の個体識別番号の情報、時刻情報の受信の可否等を含んだ情報を親時計2にアップリンク送信するために、送信器38へ電力を供給する。
【0042】
さらに、子時計3Aは、下位のランクの子時計、例えば、第2ランクの子時計3Bと第3ランクの子時計3Cが、自己の個体識別番号の情報と時刻情報の受信の可否等の情報を親時計2にアップリンク送信する際、電波の中継を行う。このため、子時計3Aは下位のランクの子時計が親時計に受信情報を送信する時間帯に受信器31に電力を供給して、下位のランクの子時計からの電波を受信する。
【0043】
第2ランクの子時計3Bは第1の子時計3Aと同じ構成を有し、類似した作用を行う。第2ランクの子時計3Bは、第1ランクの子時計3Aからの第1ランクの参照時刻情報を受信したことをデコーダ32で解析してランク制御手段37Aに伝える。ランク制御手段37Aは、自己が第2ランクの子時計であることを識別し、自己が発信する時刻情報が第2ランクの参照時刻情報であることを示すデータをエンコーダ36に送り、さらに第2ランクの子時計に割当てられた受信時間と送信時間に受信と送信をするために電源制御手段39を介して受信器31及び送信器38への電力供給の時間を指示する。時刻確度情報制御手段51は、受信した誤差情報に自己が送信する参照時刻情報の誤差を加算して新たな誤差情報Δ3として、自己が送信する参照時刻情報に付け加える。時刻確度情報出力手段52は、もし、受信した時刻情報の誤差情報が所定値を超えている場合には、適当な手段で親子時計システムの管理者に警告を通知する。アップリンク時には、受信した時刻情報の誤差情報が時刻確度情報制御手段51から親時計2に向けて送信される。受信器31は、第1ランクの参照時刻情報を受信した後は、次回の第1ランクの参照時刻情報の受信時間まで一定時間受信を停止し、他のランクの子時計の発信する時刻情報を受信することを防止する。
【0044】
なお、上述の動作説明では、第2ランクの子時計3Bは、親時計2の送信する基準時刻情報を受信できない状態にあるとして説明したが、もし、親時計2からの基準時刻情報を受信できた場合には、第1ランクの子時計3Aと同様に動作し、自己が発信する時刻情報を第1ランクの参照時刻情報とすることもできる。このように、子時計は一般に上位のランクの時刻情報が送信される時に受信可能な状態にし、より上位のランクの時刻情報を受信できるかどうかを検出して、もし、より上位のランクの時刻情報が受信できた場合は、そのランクの受信に切り換えるようにしてもよい。
【0045】
時刻修正手段33は、第1ランクの参照時刻情報に基づいて自己の計時手段34の時刻を修正し、時刻表示手段35の時刻表示を修正する。そして、次の第3ランクの子時計3Cが時刻修正に使用するための第2ランクの参照時刻情報をエンコーダ36に送る。エンコーダ36は、この時刻情報に、時刻確度情報制御手段51からの誤差情報Δ3と個体識別番号制御手段37からの当該子時計3Bの特定の個体識別番号と第2ランクの参照時刻情報であることを示す情報を付け加えて、送信器38に送る。この第2ランクの子時計3Bが送信する第2ランクの参照時刻情報は、後述のように第2ランクと個体識別番号により割当てられた送信時間における時刻情報である。
【0046】
第3ランクの子時計3C1、3C2、3C3は、上記第1ランク子時計3Aと第2ランクの子時計3Bと同様な構成と作用を行なう。電波中継器41及び42は時刻表示部を持たない他、各ランクの子時計3A、3B、3Cと同じ構成のものであり、子時計としての個体識別番号を備える。電波中継器41、42はそれぞれ第3、第4の子時計のランクである。中継器41及び42は、子時計と同じ時刻確度情報制御手段51により、自己が送信する時刻情報の累積の誤差情報を時刻情報に付加する。また、時刻確度情報出力手段52により、自己が受信した時刻情報の累積の誤差情報が所定値を超えている場合は警告を適当な手段で通知する。なお、中継器として単なる電波中継器のための受信・送信手段からなるものとしても良い。
【0047】
図1は、第1ランクの子時計3A1、3A2から第5ランクの子時計3E1までを示しているが、これ以上の子時計を配置して、リレー式に電波で双方向通信可能に接続することもできる。
【0048】
各子時計3は、独自の個体識別番号を個体識別番号制御手段37に有するがその他は同じ構成を有し、ランク制御手段37Aにより親時計2からの基準時刻情報を受信する場合は第1ランクの子時計3Aに、第1ランクの子時計3Aからの第1ランクの参照時刻情報を受信する場合は第2ランクの子時計3Bに、又は第2ランクの子時計3Bからの第2ランクの参照時刻情報を受信する場合は第3ランクの子時計3Cに、自動的にランク付けされる。この結果、子時計同士は交換可能である。
【0049】
次に、図4を参照して、親時計から子時計に時刻修正のための時刻情報をダウンリンク送信するための時間割当てを説明する。ダウンリンク送信は、例えば1日に1回、午前2時台に1時間を使用して行なうが、各子時計が時刻情報の受信と送信に要する時間は、その内の割当てられた時間、この例では1秒間、で行なわれる。子時計は時刻情報を一旦受信すると、上記のように受信器の電源を切るために無駄な電力消費を防ぐことができる。以降の時刻情報の受信は受信器による受信を停止して行なわないから、繰返しの時刻修正や送信が防止できる。各子時計は受信可能な基準時刻情報、第1ランクの参照時刻情報、第2ランクの参照時刻情報等の時刻情報の内、より高いランク、すなわち、より親時計に近い方の時刻情報を優先して受信するように構成されている。
【0050】
なお、ダウンリンク送信は1日に1回に限るものではない。2〜3時間に1回間隔でダウンリンク送信を行なうこととすれば、システム内の時計の累積誤差をさらに抑えることができる。また、低精度の時計では品質や設置環境の温度変化の影響等によって1日の誤差が1秒程度になるものがあり、このようなものでは、1日に1回のダウンリンク送信では、本例のシステムの1秒の間に通信を完結する方式から逸脱するおそれがあるため、子時計に採用することは難しい。このため、2〜3時間に1回間隔でダウンリンク送信を行なうシステムとすれば、システム内の時計の累積誤差が抑えられ、低精度の時計であっても子時計に採用することができ、安価にシステム構築が可能となる。
【0051】
図4に示すように、午前2時から午前2時1分までの1分間がランク1である第1ランクの子時計3Aの時刻情報、すなわち、第1ランクの参照時刻情報、のダウンリンク送信時間帯である。この1分の時間帯はさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、第1の子時計3Aの個体識別番号(1から60の間の特定の番号とする)に対応して割当てられた時間帯の1秒間にダウンリンク送信を行なう。2時1分から2時2分までの1分間がランク2である第2ランクの子時計3Bの時刻情報、すなわち、第2ランクの参照時刻情報、のダウンリンク送信時間帯である。この1分の時間帯はさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、第2ランクの子時計3Bの個体識別番号(1から60の間の特定の番号とする)に対応して割当てられた時間帯の1秒間にダウンリンク送信を行なう。以下のランクの子時計がある場合も同様である。このようにして、同一の周波数の電波を用いても、混信することがない。
【0052】
次に、図5を参照して、第1ランク乃至第5ランクの子時計から親時計2へ各子時計の受信状態等を示す情報を電波で送信するアップリンクの時間割当てを説明する。各子時計の情報は、子時計の個体識別番号、時刻修正のための時刻情報の受信の可否、受信した時刻情報のランク(すなわち、基準時刻情報、第1、第2ランクの参照時刻情報等の区別)、そして受信した時刻情報の送信元の個体識別番号等を含む。アップリンクは、例えば、1日に1回、午前3時台に1時間を使用して行なう。但し、各子時計が情報の送信に要する時間は、その内の割当てられた時間、この例では1秒間である。したがって、無駄な電力消費を防ぐことができる。アップリンク開始とともに各子時計において中継のための受信動作が開始される。アップリンクは、上述した様に、各子時計が受信した時刻情報に関する累積の誤差情報を親時計に集めて、システム全体の稼動状況を監視し、保守作業に利用し、必要ならば、中継器の配置あるいは子時計の取替や位置の変更を行なうこともできる。
【0053】
図5に示すように、ダウンリンクの場合とは逆により下位の子時計からアップリンク送信が開始される。すなわち、3時から3時1分までの1分間がランク60の子時計の情報の送信時間帯である。この1分の時間帯はさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、子時計の個体識別番号(1から60の間の特定の番号とする)ごとに割当てられた時間帯の1秒間に無線による送信を行なう。この子時計の送信した電波は上位の子時計により順次中継されて親時計2まで送られる。
【0054】
3時57分から3時58分までの1分間がランク3である中継器41及び子時計3C1、3C2、3C3の情報の送信時間帯である。この1分の時間帯は上記のようにさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、中継器41及び子時計3C1、3C2、3C3は自己の個体識別番号に対応して割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。この情報はランク2の子時計3B1又は3B2に受信されて、子時計3B1及び3B2のアップリンク時にそれらの子時計3B1及び3B2の情報に付加されて、中継される。
【0055】
3時58分から3時59分までの1分間がランク2である第2ランクの子時計3B1及び3B2の情報の送信時間帯である。この1分の時間帯は上記のようにさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、子時計3B及び3B2は自己の個体識別番号(1から60の間の特定の番号とする)に対応して割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。第2ランクの子時計3B1及び3B2の情報は第1ランクの子時計3A1及び3A2に受信されて、子時計3A1及び3A2の情報に付加されて中継され、親時計2に届けられる。
【0056】
第1のランクである第1の子時計3A1及び3A2は、3時59分から4時までの1分間の内の個体識別番号に対応して割当てられた1秒の間に、直接に親時計2に情報を送信する。このようにして、同一の周波数の電波を用いても、混信することがない。
【0057】
親時計2では、4時の時点で全ての子時計からの情報が受信され、その受信情報が表示手段22Aに表示される。この表示された状態により、各子時計が実際に時刻情報を受信して時刻を修正することができたか否か及び子時計が受信した時刻情報の誤差情報(累積誤差)が所定値以内がどうかを確認でき、必要ならば子時計を交換・修理したり又は子時計の使用目的を誤差情報(累積誤差)の大きさに応じて制限したりして、親子時計システムの信頼性を高めることができる。例えば、ランク数が大きい子時計は累積誤差(誤差情報)が大きくなるから、高い時刻精度か要求される用途に利用することを制限する。また、各子時計が受信した時刻情報の誤差情報が所定値以上ならば、時刻確度情報出力手段によりシステム管理者又は子時計の時刻情報を利用している外部機器に警報を通知することができる。さらに、各子時計が受信した時刻情報の誤差情報を時刻確度情報手段で追跡(トレース)しておき、累積誤差が急に上昇した場合には、子時計の時刻情報を利用する外部機器(例えば、タイマー等)への影響を最小限度にするために時刻確度情報出力手段によりシステム管理者又は外部機器に警報を通知することができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明の親子時計システムによれば、親子時計システム内にリレー式に伝達される時刻情報に関してリレーされる毎に累積される誤差情報を時刻情報に付加しているため、時刻情報を親子時計システム内で使用する際に利便性を向上させ、使用用途の選択をする際に便利である。また、本発明の親子時計システムによれば、標準時刻を取得する親時計若しくは時刻情報をリレー式に伝達する子時計の時刻に大幅な精度向上又は低下がある場合、その誤差(精度)情報が定量的に把握でき、システムの信頼性の保証、維持に役立つ。例えば、GPS受信により標準時刻情報を取得する親時計はJJY受信により標準時刻情報を取得する親時計よりも精度が高い、また、上のランクの子時計は累積誤差が小さく下のランクの子時計の累積誤差が大きいことを定量的に確かめることができる。さらに、本発明の親子時計システムによれば、時刻誤差情報を定期的に又は連続的に観測することでシステムの異常を検知でき、親子時計システムに時刻情報を依存する外部機器や他のシステムの影響を最小限度に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による親子時計システムの概略図。
【図2】本発明の実施の形態による親子時計システムの親時計のブロック図。
【図3】本発明の実施の形態による親子時計システムの子時計のブロック図。
【図4】本発明の実施の形態による親子時計システムの時刻修正用の時刻情報のダウンリンク送信の時間割当てを示すタイムチャート。
【図5】本発明の実施の形態による親子時計システムの子時計の情報のアップリンク時の時間割当てを示すタイムチャート。
【符号の説明】
1 親子時計システム
2 親時計
3 子時計
20、30 アンテナ
21、31 受信器
23、33 時刻修正手段
24、34 計時手段
26、36 エンコーダ
37 個体識別番号制御手段
37A ランク制御手段
28、38 送信器
41、51 時刻確度情報制御手段
42、52 時刻確度情報出力手段

Claims (8)

  1. 親時計からリレー式に時刻情報を送信して時刻修正を行なう子時計を含む親子時計システムであって、
    前記親時計は、標準時刻情報を受信する受信手段と、前記受信された標準時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいて前記システム内の前記子時計の時刻を修正するための時刻情報を作成して前記システム内の前記子時計へ向けて送信する送信手段と、親時計の時刻を修正する際に判定された親時計の精度に基づいた前記時刻情報に関する誤差情報を前記送信手段により送信される前記時刻情報に付加する手段とを有することを特徴とする親子時計システム。
  2. 請求項1に記載の親子時計システムにおいて、前記子時計は、第1時刻情報及びこの第1時刻情報に関する第1誤差情報を受信する受信手段と、前記受信された第1時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいて他の子時計の時刻を修正するための第2時刻情報を作成して前記受信手段で受信された第1時刻情報と区別するランク情報を前記第2時刻情報に付して前記システム内のより低いランクの子時計へ向けてリレー式に送信する送信手段と、前記子時計の時刻を修正する際に判定された前記子時計の精度に基づき前記子時計で作成された第2時刻情報に関する第2誤差情報を作成してこの第2誤差情報を前記第1誤差情報に加えて前記送信手段から送信される前記第2時刻情報に付加する手段とを有することを特徴とする親子時計システム。
  3. 請求項2に記載の親子時計システムにおいて、前記子時計は、前記受信された第1誤差情報が所定の大きさ以上である場合、警告を発生する手段をさらに有することを特徴とする親子時計システム。
  4. 請求項2又は3に記載の親子時計システムにおいて、前記子時計は、前記受信した第1誤差情報を親時計に通知する手段をさらに有することを特徴とする親子時計システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、前記子時計は、自己を識別する個体識別情報を送信される時刻情報に付して送信するため前記個体識別情報を前記送信する手段に与える個体識別情報制御手段をさらに有することを特徴とする親子時計システム。
  6. 請求項5に記載の親子時計システムにおいて、前記送信する手段は、前記ランク制御手段からの前記ランク情報及び前記個体識別情報制御手段からの前記個体識別情報に従い、他の子時計と重複しないように予め定められた時間に前記時刻情報をリレー式に送信することを特徴とする親子時計システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の親子時計システムにおいて、前記受信手段は、前記第1時刻情報及び第1誤差情報の受信に成功したら、その後所定時間の間、受信を停止する手段を有することを特徴とする親子時計システム親子時計システム。
  8. 親時計からリレー式に時刻情報を送信して時刻修正を行なう親子時計システム用の子時計であって、
    前記子時計は、第1時刻情報及び第1誤差情報を受信する受信手段と、前記受信された第1時刻情報に基づいて自己の時刻を修正する修正手段と、修正された自己の時刻に基づいて他の子時計の時刻を修正するための第2時刻情報を作成して前記受信手段で受信された第1時刻情報と区別するランク情報を前記第2時刻情報に付して前記システム内のより低いランクの子時計へ向けてリレー式に送信する送信手段と、前記子時計の時刻を修正する際に判定された前記子時計の精度に基づき前記子時計で作成された第2時刻情報に関する第2誤差情報を作成してこの第2誤差情報を前記第1誤差情報に加えて前記送信手段から送信される前記第2時刻情報に付加する手段とを有することを特徴とする子時計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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