JP2004211962A - 地域社会へのエネルギ供給システムおよび方法 - Google Patents

地域社会へのエネルギ供給システムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】住民が地域社会と連携しながらエネルギや環境問題に取組むことができるようにする。
【解決手段】地域の住民の各家庭には、高温水循環供給ライン2で85℃の温水を循環させる。各家庭には、エネルギ使用負荷平準化装置4を設け、熱の使用が集中しないように平準化する。熱に余裕があるときに、潜熱蓄熱ユニット26に蓄熱しておき、熱が不足するときに放熱する。高温水循環供給ライン2は、小口径の配管で形成し、断熱効果を高めることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地域社会全体でエネルギの有効利用を図る地域社会へのエネルギ供給システムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、限りあるエネルギ資源の有効利用や、地球温暖化防止のための省エネルギの必要性は広く認識されている。今日では、火力発電によって、熱エネルギを電力エネルギに変換する形でエネルギ需要が賄われているので、火力発電所での効率化が図られている。効率化のためには、火力発電所は大規模に集中させる方が好ましい。
【0003】
しかしながら、熱から電気への完全な変換は不可能であり、電力に変換されない熱は廃棄する必要がある。火力発電所などのエネルギ発生設備を大規模化すると、いくら効率が高くても、廃棄する熱量が多くなり、環境面などで種々の弊害が生じてしまう。この廃棄熱を有効に利用しようとしても、大規模な発電所での近傍では発生熱量に釣合う熱需要は、容易に見出すことができない。熱は、途中の損失が大きいので、長距離を輸送することができないからである。
【0004】
そこで、発電とともに熱も利用するコージェネレーション設備を、各エネルギ需要地に近接して設置する分散型発電が注目されている。発電した電力は、電熱に再変換して利用することも多いので、熱の需要に対しては、直接熱の形でエネルギを供給する方が、変換に伴う損失を避け、総合的なエネルギ効率を高めることができると期待される(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
コージェネレーション設備では、都市ガスなどの燃料を使用して、熱と電力とを需要に応じて発生させる。電力の発生は、ガスエンジンなどの内燃機関やガスタービンなどの外燃機関を用いて、熱エネルギを機械的な運動エネルギに変換し、さらに運動エネルギで発電機を駆動して、電力エネルギに変換する。コージェネレーション設備では、これらの変換の過程で損失として発生する熱を、有効なエネルギとして回収し、利用することができる。さらに、化学エネルギを直接電力エネルギに変換する燃料電池などの化学反応機関の利用も研究され、変換効率の向上が期待されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002ー171666号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
コージェネレーションを導入してエネルギの有効利用を図ることは可能でも、既存の地域社会を構成する住民の家庭に個別に導入することは困難である。各家庭のピーク需要に見合う熱および電力を発生しうるコージェネレーション発電設備は、かなりの経済的負担を強いることになる。しかも、各家庭での需要に対応する程度の規模では、発電効率をあまり高くすることはできず、需要に見合う電力を発生させると、熱が過剰に発生されてしまう可能性がある。
【0008】
また、今日の地球環境問題は、エネルギの消費の削減自体も要求している。しかし、エネルギを消費して快適な生活を送っている個々の住民は、その要求は認識しえても、その認識に従って、多少生活を不便にしても省エネルギに努めるように実践することは、需要に応じて充分にエネルギが供給されうる環境下では非常に困難である。今日では、社会の構成員は個々の個人であるけれども、今後のエネルギ問題は、個人レベルで解決しうるものではなくなっている。
【0009】
日本社会は、これまでの村社会から急速に個人社会に変貌してきている。プライバシーの尊重があまりにも重視され、地域社会との幼少期からの連携が希薄になっていると思われる。今後家族、さらには地域と連携した生き方を学ばなければ、常識人とはなれないと考えられる。特に、高齢化社会となり、一応の勤労年齢を経過した後でも、人生を有意義に過すためには、地域社会との連携は不可欠である。
【0010】
本発明の目的は、住民が地域社会と連携しながらエネルギや環境問題に取組むことができる地域社会へのエネルギ供給システムおよび方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エネルギ発生設備を核として、地域社会の住民の家庭へ発生されたエネルギを供給するシステムであって、
エネルギ発生設備および住民の家庭を結ぶエネルギ供給経路と、
各家庭に設けられ、エネルギの使用を平準化する平準化手段とを含むことを特徴とする地域社会へのエネルギ供給システムである。
【0012】
本発明に従えば、地域社会でエネルギ発生設備を核としてエネルギ供給システムを構成する。地域社会の住民の家庭には、エネルギ発生設備からエネルギ供給経路を介して発生されたエネルギを供給する。各家庭でのエネルギの使用は、平準化手段によって平準化される。家庭同士のエネルギ使用が平準化され、各家庭でのエネルギ需要にずれがあるので、各家庭でのエネルギ需要のピークを合計した値よりも小さな値のエネルギ発生量で、地域のエネルギ需要に対処することができる。
【0013】
また本発明で、前記エネルギ発生設備は、熱および電力をエネルギとして発生するコージェネレーション設備であり、各家庭に熱を温水で供給し、
前記エネルギ供給経路は、前記地域社会の一部の家庭の需要に応じる量の温水を、全家庭に順次循環するように管路が敷設され、
該管路の内径は、該エネルギ供給経路全体を該温水が循環するのに要する時間が予め定める時間内となるように、温水の循環速度を高速化するのに対応して小径化されることを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、地域社会で必要となる熱および電力をコージェネレーション設備から供給するので、個々の家庭に設置するよりもコージェネレーション設備の規模を大きくすることができ、効率を高めることができる。また、熱を供給する温水の循環速度を高速化して、小径化した管路で循環させるので、温水の循環用管路を容易に敷設することができる。
【0015】
また本発明で、前記平準化手段は、熱を蓄積可能で、蓄積された熱を自家庭および他の家庭に供給可能な熱蓄積手段を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、各家庭に熱蓄積手段を設け、熱需要が少ないときに熱を蓄積させておき、熱需要が増大したときには蓄積されている熱も供給するので、コージェネレーション設備での熱発生能力を補強することができる。ピークの熱発生能力を小さくすることができるので、設備費用を低減することができる。
【0017】
また本発明は、蓄熱ユニットおよび補助熱源を備え、
前記エネルギ供給経路を監視して、前記住民の家庭全体への熱負荷が前記エネルギ発生設備から供給する熱量を超えるときには蓄熱ユニットまたは補助熱源のうちの少なくとも一方から不足する熱を供給し、エネルギ発生設備から供給する熱量が住民の家庭全体の熱負荷に対して余裕があるときは蓄熱ユニットで蓄熱を行うように管理する管理手段をさらに含むことを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、蓄熱ユニットおよび補助熱源を備える管理手段がさらに含まれる。管理手段は、エネルギ供給経路を監視して、地域社会の住民の家庭全体での熱負荷がエネルギ供給設備から供給する熱量を超えるときには、蓄熱ユニットまたは補助熱源のうちの少なくとも一方から不足する熱を供給し、熱需要を満たすことができる。エネルギ発生設備から供給する熱量が住民の家庭全体の熱負荷に対して余裕があるときは、管理手段が蓄熱ユニットで蓄熱を行うので、エネルギ発生設備能力を補強することができる。ピークの熱供給能力を小さくすることができるので、設備費用を低減することができる。
【0019】
さらに本発明は、エネルギ発生設備を核として、地域社会の住民の家庭へ発生されたエネルギを供給する方法であって、
エネルギ発生設備からの熱で加温される温水を地域に循環させ、
地域の住民は、各家庭で同時に多大の熱を使用しないように、循環する温水の温度を監視しながら省エネルギ目的で協調して、エネルギ使用量を平準化することを特徴とする地域社会へのエネルギ供給方法である。
【0020】
本発明に従えば、地域の住民同士が地域自治の一環として、エネルギ発生設備を核として、地域の住民の家庭へ発生されたエネルギを供給する過程を通じて、各家庭で同時に多大のエネルギを消費しないように、熱を循環させる温水の温度を監視しながら、省エネルギ目的で協調するので、住民同士が連携して省エネルギを図ることができる。
【0021】
また本発明は、前記エネルギ発生設備として、熱および電力をエネルギとして発生するコージェネレーション設備を用い、
各家庭に備える浴槽には、常時お湯を貯めて温めるようにしておき、
各家庭では、熱を使用しないときに、循環する温水の温度が予め定める蓄熱基準温度より高いときには、温水から熱を吸収して蓄熱し、循環する温水の温度が予め定められ、蓄熱基準温度よりも低い放熱温度よりも低いときには、蓄熱した熱量で循環する温水の熱量を補充することを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、コージェネレーション設備で、熱の供給を受ける各家庭では、浴槽に常時お湯を貯めて温めるようにしておくので、循環する温水から少しずつ熱の供給を受けて浴槽を温めることができる。実際に入浴する際には、追炊きをすればよいので、風呂全体を沸かすような急激な熱需要の発生を防ぐことができる。循環する温水の温度が高いときは蓄熱を行い、循環する温水の温度が低くなると蓄熱した熱量で循環する温水の熱量を補充するので、熱の需要のピークでコージェネレーション設備から発生させることができる熱量を超過する熱の需要に備えることができる。
【0023】
また本発明は、余剰の発電量を外販することを特徴とする。
本発明に従えば、地域の住民が共同で発電を行い、余剰の発電量を外販するので、地域ごとに発電設備を分散させ、総合的に発電能力を増加させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である地域社会へのエネルギ供給システム1で、熱エネルギを有効に利用するためのシステム構成を示す。エネルギ供給経路である高温水循環供給ライン2は、エネルギ発生設備3で発生する熱エネルギを熱媒である高温水の形で顧客である各家庭のエネルギ使用負荷平準化装置4に供給する。エネルギ使用負荷平準化装置4は、高温水循環供給ライン2を流れる高温水の温度を監視し、充分に高い温度のときに熱エネルギを使用したり、蓄熱したりする。高温水循環供給ライン2を流れる高温水の温度が低いとき、エネルギ使用負荷平準化装置4は、熱エネルギの使用を控えたり、蓄熱している熱を戻すようにする。
【0025】
エネルギ発生設備3は、たとえば、交流で120kW出力を得ることを前提とする。120kWの出力を有する燃料電池(SOFC)やマイクロガスタービン(MGT)で発電を行い、40戸の家庭に、50〜60kWの電力を供給し、60〜70kWを売電するものとする。燃料電池からは、エネルギ使用管理手段5を介して、85℃の高温水が高温水循環供給ライン2から各家庭に供給され、通常、50℃〜60℃の温水として戻る。戻った温水は、熱媒として、排ガス熱媒熱交で燃料電池の排ガスと熱交換して85℃に加温される。
【0026】
エネルギ使用管理手段5は、成層型温水蓄熱ユニット6、ヒートポンプ(HP)またはヒータユニットなどの補助熱源7、温度コントローラ8、払出しポンプ9、受入れポンプ10、および蓄電または電力負荷調整ユニット11を含む。エネルギ使用管理手段5の温度コントローラ8は、高温水循環供給ライン2の温度を監視し、高温水の戻り温度を顧客の熱負荷パターンに応じ、40℃から65℃の範囲となるように、払出しポンプ9の流量を制御する。熱供給顧客全体の熱負荷が上がると戻り温度が50℃以下に下がるため、払出しポンプ9の流量を増やす。逆にその熱負荷が下がると戻り温度が60℃以上に上がるため、払出しポンプ9の流量を減らす。
【0027】
熱供給顧客全体の熱負荷がエネルギ発生設備3から供給可能な熱量を超えるときには、蓄熱ユニット6や補助熱源7から不足する熱量を供給する。エネルギ発生設備3から供給する熱量が熱顧客全体の熱負荷に対して余裕があるときは、蓄熱ユニット6で蓄熱を行う。このように、熱顧客全体の熱需要に変動があっても、エネルギ使用管理手段5内の蓄熱ユニット6や補助熱源7で調整を行い、エネルギ発生設備3が高効率で稼働可能なように、蓄電または電力負荷調整ユニット11が全体的な調整を行う。
【0028】
図1に示すような地域社会へのエネルギ供給システム1は、次のような考え方を原点にして成立する。
・発電効率の高い機器は、環境に優しい。
・環境を意識して買いたいが、金がない。
・個人使用では稼働率が悪く、経済性がない。
・隣近所と共用すれば、メリットが生じるはず。
・そこで地域社会へのエネルギ供給システム1は、地域の自治会で運用する。
・自治会の運営に地域のシルバーパワーを活用する。
・高齢化社会でも、地域のシルバーが熱と電気を供給する。
・余剰電気の外販収入は、地域住民に還付される。
・外販収入増加の取り組みが、省電力の意識を生む。
・熱や電気の使用方法が、自治会の問題になる。
・住民の交流強化が、社会の絆を取り戻す。
【0029】
図2は、図1の熱顧客となる各家庭に設けるエネルギ使用負荷平準化装置4の構成を示す。入口ライン20は、高温水循環供給ライン2から高温水を導入することができる。導入した高温水は、出口ライン21から高温水循環供給ライン2に戻される。入口ライン20と出口ライン21との間は、バイパスライン22で直接連結されている。出口ライン21に高温水循環供給ライン2から高温水が逆流しないように、ばね強度調節機能付き逆止弁23が設けられている。バイパスライン24には、流量調整のために、ステッピングモータバルブ24が挿入されている。
【0030】
入口ライン20から導入される入口温度T1の高温水は、熱媒として温水循環ポンプ25に吸引され、潜熱蓄熱ユニット26側に吐出される。潜熱蓄熱ユニット26に吐出された温水は、風呂追い炊き暖房ユニット27および給湯ユニット28を通って、出口温度T2で出口ライン21に至る。この一部は分岐させて、バイパスライン22から入口ライン20側に戻すことができる。バイパスライン22で戻る温水の流量は、制御基板30から温水循環ポンプ25の容量と、ステッピングモータバルブ24との弁開度とを変化させて制御することができる。風呂追い炊きユニット27および給湯ユニット28は、潜熱蓄熱ユニット26から熱媒温度T3で出る温水と、実際に温水として使用される水との間で、それぞれ熱交換を行う。
【0031】
各家庭では、風呂浴槽31が必要とする熱が熱負荷として最大となる。風呂浴槽31には、給湯ユニット28から温水を供給し、風呂追い炊き暖房ユニット27から熱量を供給する。風呂追い炊き暖房ユニット27と風呂浴槽31との間には、風呂循環ポンプ32が設けられる。給湯ユニット28から給湯温度T4で供給される温水は、開閉弁33および逆止弁34を介して風呂循環ポンプ32に吸引される。風呂追い炊き暖房ユニット27から出る温水は、開閉弁35を介して風呂浴槽31に供給される。風呂浴槽31からは、開閉弁36および逆止弁37を介して風呂循環ポンプ32に温水が吸込まれる。風呂循環ポンプ32に吸込まれる温水には、給湯ユニット28から供給される温水も合流する。給湯ユニット28へは、5〜25℃の常温が給水温度T5である水道水などの給水も行われ、家庭内で使用される水を補給することができる。
【0032】
風呂追い炊き暖房ユニット27から出る温水は、浴槽乾燥用の浴乾ユニット38に開閉弁39を介して供給することも可能である。また、床暖房ユニット40に、開閉弁41を介して供給することもできる。各開閉弁33、35、36、39および41に対しても、制御基板30によって流量の制御が行われる。
【0033】
各家庭のエネルギ使用負荷平準化装置4の制御基板30は、給湯負荷がある場合は、放熱モードとして、潜熱蓄熱ユニット26の出口での熱媒温度T3が50℃となり、また給湯温度T4が設定値35℃〜45℃となるように、バイパスバルブとしてのステッピングモータバルブ24と温水循環ポンプ25とで制御する。給湯負荷がない場合は、蓄熱モードとして、この潜熱蓄熱ユニット26の出口での熱媒温度T3が65℃以上にならないように、ステッピングモータバルブ24と温水循環ポンプ25とで制御する。温水循環ポンプ25が吸引する熱媒の入口温度をT6とする。潜熱蓄熱ユニット26に導入する熱媒の温度は、温水循環ポンプ25を通る際に、ポンプ効率が100%でないことによって少し上がるけれども、極めてわずかであり、潜熱蓄熱ユニット26にも入口温度T6で熱媒が入るとみなすことができる。
【0034】
潜熱蓄熱ユニット26には、たとえば20Lの蓄熱材が含まれているものとする。なお、「L」は、体積の単位である「リットル」を示すものとする。蓄熱材は、相変化蓄熱材を使用し、たとえば融点55〜58℃、潜熱241kJ/kg(56kcal/kg)、液比熱3.3kJ/kg℃(0.8kcal/kg℃)である酢酸ナトリウム・三水塩を充填内蔵する熱交換器を潜熱蓄熱ユニット26として、風呂追い炊き暖房ユニット27、および給湯ユニット28を組合わせた熱交換器として使用する。
【0035】
エネルギ使用負荷平準化装置4では、風呂追い炊き暖房ユニット27から、45〜60℃の温水を、風呂浴槽31、浴乾ユニット38および床暖ユニット40に、2〜10L/min供給することができる。風呂浴槽31からは、風呂吸込温度T7が10〜45℃に温度が低下した温水が風呂循環ポンプ32の吸込み側に戻る。浴乾ユニット38および床暖ユニット40からは、暖房戻り温度40〜50℃で温水が風呂循環ポンプ32の吸込み側に戻る。
【0036】
図2に示すように、エネルギ使用負荷平準化装置4は、たとえば内径25mm前後の高温水循環供給ライン2に、2箇所で内径20mm前後の分岐管としての入口ライン20および出口ライン21としてそれぞれ接続される。温水循環ポンプ25の運転により、入口ライン20からの熱媒の取込みと、出口ライン21からの熱媒の払出しとを同時に行う。熱媒には、界面活性剤を添加することで、熱輸送管としての高温水循環供給ライン2の抵抗低減を図ることができる。しかし、界面活性剤を添加すると伝熱特性が低下する。そこで、導入した熱媒は温水循環ポンプ25で攪拌し、水の性状を元に戻して伝熱性能を回復させる。
【0037】
バイパスライン22に設けられたステッピングモータバルブ24は、温度制御弁として機能し、温水循環ポンプ25が導入する熱媒の入口温度T6と潜熱蓄熱ユニット26出口での熱媒温度T3とが、使用条件に応じてそれぞれ一定温度となるように制御する。温水循環ポンプ25は、指示された給湯温度になるように、給湯量や給水温度を検出して、回転数を決定し、さらに給湯温度によりその回転数を制御させている。風呂循環ポンプ32は、暖房や風呂コントローラの指示された条件となるよう回転数を制御させている。この蓄熱機能付き給湯・暖房器は、風呂浴槽31、床暖ユニット40、および浴乾ユニット38に風呂循環ポンプ32を用いて温水を供給することができる。
【0038】
以下、エネルギ使用負荷平準化装置4の潜熱蓄熱ユニット26を活用して地域に熱を供給する方法を示す。たとえば1軒目の家庭に85℃で供給される高温水の熱量は、蓄熱モードの潜熱蓄熱ユニット26に蓄熱することができる。温水循環ポンプ25を運転し、高温水循環供給ライン2から入口ライン20を介して温水を潜熱蓄熱ユニット26に取込むと、高温水が蓄熱材(PCM)を加熱し、蓄熱材を溶融状態として潜熱として熱を蓄えることができる。蓄熱で熱を失った高温水の温度が出口ライン21で60℃に低下すると、2軒目の家庭には、85℃度の高温水に60℃の温水が混合して、たとえば70℃に温度が低下した温水が供給される。2軒目では、温水を、風呂、床暖房、給湯などを同時に使用する最大負荷モードで利用する。温水循環ポンプ25を動作させ、ステッピングモータバルブ24は温水が潜熱蓄熱ユニット26を循環するように開かれる。2軒目では、潜熱蓄熱ユニット26に蓄積されている熱も利用して、最大負荷に対する熱の供給が行われる。この結果、出口ライン21には40℃まで低下した温水が戻り、次の3軒目の家庭には、40℃の温水が供給される。
【0039】
3軒目の家庭では、潜熱蓄熱ユニット26に蓄えられている熱を他の家庭のために放熱する放熱モードで運転する。温水循環ポンプ25の制御は、蓄熱モードの1軒目と同様に行われる。放熱の結果、次の4軒目の家庭には、50℃まで温度が回復した温水が供給される。この結果、4軒目の家庭では、温水循環ポンプ25を停止して、潜熱蓄熱ユニット26に蓄えられている熱も利用して、給湯使用モードでの温水使用が可能となる。
【0040】
以上のように、地域連帯の概念で潜熱蓄熱ユニット26を活用させれば、熱負荷が平準化され、2軒分の風呂の熱負荷を賄う程度の50kW温水でも、40軒の家庭で必要な熱を供給することができる。ただし、図1の3軒目以降の家庭で、急に最大負荷モードの熱需要を要求しても、要求に応えることができるまでには時間がかかる。ここに、本システムでの地域連帯の概念が必要となる。
【0041】
図3は、図1の地域社会へのエネルギ供給システム1を、より広範囲な地域に適用している形態を示す。図1のエネルギ発生設備3として、都市ガスを燃料とするコージェネレーション設備を使用し、エネルギ使用管理手段5とともに、都市ガスのガス導管50に沿って、配置される隣組コージェネレーション(以下、Neighboring Communities Generation から「N.C.G.」と略称することがある。)51,52,53,54となる。N.C.G.51は、が電力および熱エネルギを供給する地域には、ライフライン60として、高温水循環供給ライン2の他に、光ファイバ情報ネットワークや電力ケーブルをまとめて敷設し、個々の住宅61に対して、エネルギと情報とを供給することができる。N.C.G.52,53,54は、団地やマンションなどの集合住宅62,63,64に、それぞれ電力および熱を供給することができる。
【0042】
図4は、図3に示すライフライン60の概略的な断面構成と、家庭用のエネルギ使用負荷平準化装置4とを示す。ライフライン60には、光ファイバなどの情報ネットワークケーブル71、電力ケーブル72、および高温水循環供給ライン2が収納される。このようなライフライン60は、一辺が10m〜100m程度の大きさの地域に敷設する。本実施形態では、熱を高温水循環供給ライン2で供給し、各家庭のエネルギ使用負荷平準化装置4に蓄熱装置として、たとえば相変化蓄熱材であるPCMを用いる家庭用PCM装置などの潜熱蓄熱ユニット26を設置する点に特徴がある。潜熱蓄熱ユニット26には、たとえば蓄熱材として酢酸ナトリウム・三水塩が充填内蔵されている。
【0043】
高温水循環供給ライン2は、外径が50mm程度とし、内径が25mm程度として、良好な断熱性が得られる材料を用いて形成する。そのような材料の一つとして、耐熱強度を高めた架橋ポリエチレン管を用いることができる。ポリエチレンは、発泡ポリウレタン(PUF)に比べて断熱性能が劣るけれども、厚肉化させた層に気泡を混在させ、ポリエチレン管の断熱性能を向上させることができる。
【0044】
本実施形態の高温水循環供給ライン2は、小口径であることを特徴としている。次の表1は、厚み25mmのポリエチレン管について、管の内径Diの違いによる断熱効果特性の試算結果を示す。
【0045】
【表1】
Figure 2004211962
【0046】
計算条件は、輸送距離が300m、ライフライン60内で高温水循環供給ライン2を囲む管路内空気温度が20℃である。Vは流速、ΔTは温度差、ΔPは圧力損失である。表1から、内径Diが小さい方が温度差ΔTが小さく、放熱損失が小さくなって、熱を有効に輸送可能であることが判る。しかも小口径管を採用すると、建設費を減らすことができる。ただし、圧力損失ΔPが大きくなるので、抵抗低減界面活性剤の利用などを検討する必要がある。地域連携と、蓄熱の活用で、断熱を含めて、図4に示すような外形50mmの高温水循環供給ライン2で40戸の家庭への熱輸送を実現させることができる。ライフライン60内に空気を循環させれば、電力ケーブル72の発熱や、高温水循環供給ライン2の外部に漏れる熱を、有効に回収することも可能となる。
【0047】
従来からの地域熱供給では、多様な顧客の熱需要に応えるため、熱輸送配管の口径は大きくなっている。本実施形態では、顧客である各家庭に設けたエネルギ使用負荷平準化装置4などでの蓄熱を活用し、熱輸送配管としての高温水循環供給ライン2を小口径化し、放熱損失と建設費との低減を図っている。ライフライン60では、高温水循環供給ライン2と併設して、情報ネットワークケーブル71を敷設しているので、熱供給を受けるすべての顧客情報を収集することができる。顧客情報を収集して、顧客の生活パターンを学習させ、ITによる払出しポンプ9の運転やバルブの制御で、エネルギ使用管理手段5の温水蓄熱ユニット6の放熱や蓄熱を最適化することもできる。これによって、温水循環量を減らし、また循環水の入口・出口温度差を大きくさせ、熱の輸送効率を向上させることができる。
【0048】
図5は、本実施形態で用いるエネルギ発生設備3の概略的な構成を示す。燃料電池80は、コージェネレーション装置として発電を行う部分であり、発電機を用いることもできる。風力発電装置81などを利用することができるときは、AC/DCコンバータ82などを介して接続することもできる。電力の供給は、DC配線85を介して直流で行われる。DC配線85は、図2のライフライン60中に、電力ケーブル72として含めることができる。各家庭では、太陽電池86などを追加することもできる。家庭内の電気器具は商用交流で動作するものが多いので、DC/ACコンバータ87で直流を交流に変換して、分電盤88を介して供給する。余剰の電力は、バッテリ89に充電しておく。
【0049】
コージェネレーション設備としての中心となる燃料電池80は、都市ガスを燃料として、122.9kWの電力を直接発生し、高温の排ガスでガスタービンを駆動して、さらに29.4kWの電力を発生することができる。ガスタービンの排ガスは、85℃の高温水を生成し、前述のように高温水循環供給ライン2を介して地域に供給される。都市ガスの使用量は、標準状態で19.3m/hであり、年間連続運転時には、標準状態で158×10/年となる。
【0050】
本実施形態のライフライン60は、非開削工法で容易に地下に埋設することができる。したがって、図3の住宅61などが建てられている居住区で、従来、道路上空に架設している電線、電話線あるいは光ファイバ線などを、ライフライン60の一部として地下に埋設すれば、居住区の景観を改善することができる。すなわち、隣組コージェネレーションを導入すれば、その地域の景観改善も併せて行うことができる。
【0051】
図6は、図3の集合住宅62,63,64が既存の場合に、N.C.G.52,53,54を設置する考え方を示す。N.C.G.52,53,54は、集合住宅62,63,64の外部で敷地内に設置する。N.C.G.52,53,54から集合住宅62,63,64までライフライン60を敷設するためのライフライン設置スペース90は、ゴミ集積場や駐車場として利用されている部分の地下空間を有効に活用することができる。ライフライン60の敷設は、非開削工法で行うことができる。N.C.G.52,53,54も、地下に設置することができる。集合住宅62,63,64では、雨水用樋91にライフライン60を沿わせて、各階で分岐させてもよい。新築の集合住宅の場合は、N.C.G.の設置を予め考慮しておけばよい。
【0052】
図7および図8は、エネルギ使用負荷平準化装置4の構成をモデル化し、シミュレーションを行った結果の例を示す。
【0053】
図7では、給水温度T5が5℃の給水(city water)を給湯温度T4が45℃の温水(hot water supply)に加熱する場合をシミュレーションしている。一般家庭においては、給湯が最大の熱需要であり、15L/minの給水5℃を45℃に温めるのに約42kWの熱出力が必要となる。潜熱蓄熱ユニット26は、この熱出力の内、約14kWを供給することで、熱負荷の平準化に寄与する。たとえば、高温水循環供給ライン2からの熱媒取り込み温度T1が40℃に下がっていても、潜熱蓄熱ユニット26で熱媒は出口での熱媒温度T3が50℃に加温され、給湯ユニット28で5℃の給水と熱交換して温水出口温度T2では20℃に下がり、高温水循環供給ライン2に戻される。熱媒としての温水は、各家庭では直接使用されるわけではなく、潜熱蓄熱ユニット26、風呂追い炊き暖房ユニット27および給湯ユニット28を流れる間に各家庭で使用される温水と熱交換して、熱媒が保有する熱量のみが使用される。
【0054】
20Lの蓄熱材の潜熱保有量は1.8kWhであり、高温水循環供給ライン2からの熱媒取込み温度である入口温度T1が40℃の場合は、約8分間、図7の条件で運転することができ、潜熱によって給湯温度T4としては45℃の給湯が可能となる。高温水循環供給ライン2からの熱媒取り込み温度である入口温度T1が40℃以上あるいは、給水温度T5が5℃以上の場合は、その条件に応じて給湯温度T4が45℃である給湯持続時間が長くなる。また、高温水循環供給ライン2からの熱媒取り込み温度としての入口温度T1が50℃以上の場合は、ステッピングモータバルブ24であるバイパスバルブ(self supporting valve)を開いて、冷却された熱媒の一部を循環させ、温水循環ポンプ25に導入される熱媒の温度T6を40℃に制御することで、潜熱蓄熱ユニット26の蓄熱材に蓄えられた熱を放出し、家庭における熱負荷の平準化に寄与させることができる。
【0055】
図8では、風呂循環ポンプ32を運転して、風呂給湯への大きな熱負荷を抑える運転状態をシミュレーションしている。コージェネレーション装置から発生する温熱を100%有効利用するには、通常大きな蓄熱槽が必要とされる。本実施形態のエネルギ使用負荷平準化装置4では、床暖ユニット40の温度制御はもちろん、風呂浴槽31に貯められた給水を常時監視し、高温水循環供給ライン2からの熱により、常に一定温度に維持することで、24時間一定のベース負荷を確保し、風呂給湯への大きな熱負荷を抑えることができる。
【0056】
そのため、僅かな容量の蓄熱にてコージェネレーション設備から生じる温熱の100%近い有効活用を可能としている。すなわち、温水循環ポンプ25に連動して風呂循環ポンプ32が運転しており、風呂浴槽31の湯温をたとえば指定した一定温度に維持しておくことができる。さらに入浴直前、あるいは入浴中において、高温水循環供給ライン2からの熱媒取り込み温度としての入口温度T1が40℃前後に下がっていても、ステッピングモータバルブ24にて潜熱蓄熱ユニット26の出口での熱媒温度T3を50℃に制御することで、風呂の追い炊きを可能としている。
【0057】
図9、図10および図11は、本実施形態のエネルギ使用負荷平準化装置4に用いるため、前述の潜熱蓄熱ユニット26、風呂追い炊き暖房ユニット27および給湯ユニット28を一体化して形成する蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器100の概略的な構成を示す。図9は側面の断面構成を示し、図10は図9の切断面線A−Aから見た断面構成を示し、図11は平面構成を示す。蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器100は、基本的にプレートフィン形式の熱交換器である。プレートフィン形式の熱交換器に蓄熱材が充填されている部分が潜熱蓄熱ユニット26として機能する。潜熱蓄熱ユニット26では、熱媒である高温水の流れる通路と、蓄熱材が充填される通路とが交互に配置される。熱媒は上部から導入され、下部で折り返して、上部から隣接する風呂追い炊き暖房27および給湯ユニット28となる熱交換器部分に連続的に流入させる。
【0058】
図9に示すように、潜熱蓄熱ユニット27の上部には、蓄熱材気相溜まり101を設け、蓄熱材充填口102と空気抜き103とを設ける。熱媒通路104に熱媒を流し、熱媒通路104間に蓄熱材105を配置する。図10に示すように、熱媒通路104および蓄熱材105の各層はフィン106で区分され、各層を区分するプレート107とフィン106とを介する熱交換が行われる。
【0059】
蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器100に使用する蓄熱材105としては、酢酸ナトリウム・三水塩を好適に使用することができる。酢酸ナトリウム・三水塩の最低過冷却温度は48℃である。このような蓄熱材105は、融解すると膨張する。そのため、潜熱蓄熱ユニット26の上部に蓄熱材気相溜まり101を設け、密閉による過度の加圧を防ぐ。熱媒通路104にU字状に熱媒を流すことで、蓄熱材105が固相から液相に変化しても上下方向の通路を確保することができ、上部から蓄熱材105を融解させることができる。
【0060】
45℃前後の熱媒が導入される場合、熱媒温度が最低過冷却温度48℃以上に昇温されると、溶融している蓄熱材105が凝固することができなくなるので、熱媒に凝固潜熱を回収することができない。しかし、U字状に熱媒を流すことで、冷却端面の一方で熱媒が48℃まで昇温する間に生成した蓄熱材105の結晶が核として機能し、他の冷却面からの結晶成長を促す。この効果により、熱媒通路104の流路内を流れる熱媒温度が蓄熱材105の凝固温度55℃近くまで上がっても、蓄熱材105は凝固することができ、潜熱を回収することができる。
【0061】
図11に示すように、潜熱蓄熱ユニット26と、風呂追い炊き暖房ユニット27および給湯ユニット28となる熱交換器とのつなぎヘッダには、熱媒蓄熱部入口110、風呂暖房循環入口111、給水入口112、風呂暖房循環出口113、給湯出口114、熱媒熱交部出口115および熱媒熱交部入口116が設けられる。熱媒熱交部入口116には、温度検出器117を設ける。熱媒である高温水は、熱媒蓄熱部入口110から導入される。潜熱蓄熱ユニット26から出る温水は、風呂追い炊き暖房ユニット27および給湯ユニット28となる熱交換器部に、熱媒熱交部入口116から導入され、この熱媒温度T3が温度検出器117で検出される。
【0062】
図9〜図11に示すような蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器100は、図2に示すエネルギ使用負荷平準化装置4の潜熱蓄熱ユニット26、風呂追い炊き暖房ユニット27および給湯ユニット28として、それぞれ機能する。すなわち、蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器100は、温水循環ポンプ25、風呂循環ポンプ32、および、これらの機器をつなぐ配管と、温度制御弁であるステッピングモータバルブ24、ならびに開閉弁33,35,36,39,41と、逆止弁34,37、および制御基板30とともに、蓄熱、給湯、および暖房に使用することができる。
【0063】
図12は、図2のエネルギ使用負荷平準化装置4による温度制御ロジックの基本概念を示す。潜熱蓄熱ユニット26としての動作モードには、放熱モード、蓄熱モード、および待機モードがある。熱の使用には、給湯モード、風呂給湯モード、風呂追い炊きモード、浴槽乾燥モード、および床暖房モードがある。
【0064】
高温水循環供給ライン2を流れる熱媒の温度を入口温度T1で監視し、放熱基準温度よりも低下、たとえば45℃よりも低下すれば、放熱モードとなり、温水循環ポンプ25を20L/minで運転する。潜熱蓄熱ユニット26の出口での熱媒温度T3が50℃以下となると待機モードとなる。高温水循環供給ライン2の熱媒温度が、蓄熱基準温度よりも上昇、たとえば65℃よりも上昇すれば、蓄熱モードとなり、温水循環ポンプ25を20L/minで運転し、熱媒温度T3が60℃以上となれば待機モードになる。これらの待機モードでは、温水循環ポンプ25の消費電力を抑制するために、たとえば流量を4L/minに下げるように制御する。
【0065】
風呂浴槽31の湯温や、床暖ユニット40および浴乾ユニット38の温度は、各コントローラにより指示された温度となるよう、風呂循環ポンプ32の流量が制御される。このようにして、各家庭の蓄熱や熱負荷の状況をITによる監視ならびに温水循環ポンプ25や制御バルブ等のITによる運用を行うことなく、各家庭の潜熱蓄熱ユニット26を常時活用することにより、熱輸送管である高温水循環供給ライン2の温度を40℃から65℃の範囲に維持することができる。
【0066】
以下、図13〜図20で、各モードの動作について説明する。
図13は、放熱モードについて示す。放熱モードでは、高温水循環供給ライン2の温度が45℃以下となるとき、蓄熱量が最大である条件で、潜熱を10分間放出する。ただし、その家庭でのユーザ使用に備え、熱媒温度T3が50℃以下となると待機モードに移行する。放熱モードでは、ステッピングモータバルブ(以下、「SMV」と略称する)24は強制的に全閉とする。放熱モード中に給湯モードまたは風呂給湯モードに移行する信号が入れば、その信号が優先し、温水循環ポンプ25の負荷を制御する。
【0067】
すなわち、放熱モードは、ステップa0の待機モードから移行する。ステップa1では、高温水循環供給ライン2の熱媒の入口温度T1が45℃未満になるのを待つ。T1<45℃となると、ステップa2で、熱媒温度T3が60℃を超えるのを待つ。T3が60℃を超えなければ、ステップa1に戻る。ステップa2でT3>60℃となると、タイマによる計時を開始し、ステップa3で温水循環ポンプ25を最大容量で運転し、ステップa4でSMV24に全閉信号を与える。同時に、ステップa5にも移行し、T3>50℃であるか否かを判断する。T3>50℃であれば、ステップa6で、タイマの計時時間TMが10分を超えるか否かを判断する。TMが10分以下であれば、ステップa3に戻る。ステップa5でT3>50℃ではないと判断するとき、またはステップa6でTM>10minと判断するときは、ステップa7で温水循環ポンプ25を最小容量で運転するように制御し、ステップa8で待機モードに移る。
【0068】
図14は、蓄熱モードについて示す。蓄熱モードでは、高温水循環供給ライン2の温度が65℃以上となるとき、潜熱蓄熱ユニット26の潜熱や顕熱に余裕がない条件で、蓄熱を10分間実行する。ただし、給湯温度の上がり過ぎ防止のため、熱媒温度T3が70℃以上となると待機モードに移行する。蓄熱モードでは、潜熱蓄熱ユニット26に入る熱媒の温度をT6として、温度T6が75℃を超えないようにSMV24で制御する。蓄熱モード中に給湯モードまたは風呂給湯モードに移行する信号が入れば、その信号が優先し、温水循環ポンプ25の負荷を制御する。
【0069】
すなわち、蓄熱モードは、ステップb0の待機モードから移行する。ステップb1では、高温水循環供給ライン2の熱媒の入口温度T1が65℃を超えるのを待つ。T1>65℃となると、ステップb2で、熱媒温度T3が65℃未満となるのを待つ。T3が65℃未満とならなければ、ステップb1に戻る。ステップb2でT3>65℃となると、タイマによる計時を開始し、ステップb3で温水循環ポンプ25を最大容量で運転する。次にステップb4で、潜熱蓄熱ユニット26に入る熱媒の温度T6が75℃未満であるか否かを判断し、T6<75℃でなければ、ステップb5でSMV24に開信号を与える。ステップb4でT6<75℃であれば、SMV24に閉信号を与える。ステップb5またはステップb6では、SMV24の開度を一定量ずつ増減し、ステップb4に戻る。
【0070】
ステップb4〜ステップb6のSMV24の制御と同時に、ステップb7にも移行し、T3<70℃であるか否かを判断する。T3<70℃であれば、ステップb8で、タイマの計時時間TMが10分を超えるか否かを判断する。TMが10分以下であれば、ステップb3に戻る。ステップb7でT3<70℃ではないと判断するとき、またはステップb8でTM>10minと判断するときは、ステップb9で温水循環ポンプ25を最小容量で運転するように制御し、ステップb10で待機モードに移る。
【0071】
図15は、待機モードについて示す。(a)はSMV24の制御について示し、(b)は他の動作モードへの移行について示す。待機モードでは、高温水循環供給ライン2の温度が45〜65℃の場合に、温水循環ポンプ25を最小容量で運転し、各家庭のユーザが使用するのを待つ。待機期間中、熱媒温度T3が60℃以下、かつ高温水循環供給ライン2の熱媒の入口温度T1が60〜65℃であれば、SMV24を全閉として、時間をかけて完全蓄熱状態となるように運転する。
【0072】
すなわち、(a)のステップc0で待機モードに入ると、ステップc1では、熱媒温度T3が60℃を超えていないか否かを判断する。超えていないと判断するときは、ステップc2で、高温水循環供給ライン2の熱媒の入口温度T1が60℃を超えているか否かを判断する。超えていると判断するときは、ステップc3でT1が65℃未満か否かを判断する。ステップc3でT1が65℃未満、すなわち、T1が60〜65℃の範囲内と判断するときは、ステップc4でSMV24に全閉信号を与えて全閉となるように制御する。他の場合は、ステップc5でSMV24に全開信号を与えて全開となるように制御する。
【0073】
(a)の制御と並行して、(b)に示すような温水循環ポンプ25の制御も行われる。ステップc10では、温水循環ポンプ25を最小容量で運転し、ステップc11で給湯負荷があるか否かを判定する。ステップc12では、風呂給湯が必要か否かを判定する。ステップc13では、風呂追い炊きが必要か否かを判定する。ステップc14では、浴槽乾燥が必要か否かを判定する。ステップc15では、床暖房が必要か否かを判定する。ステップc11で給湯負荷があると判定するときは、ステップc16で給湯モードに移行する。ステップc12〜c15の判定で、必要と判定されれば、ステップc17〜c20で、風呂給湯モード、風呂追い炊きモード、浴槽乾燥モード、床暖房モードにそれぞれ移行する。いずれも必要でないと判定されるときは、ステップc21で温水循環ポンプ25の最小容量運転を続ける。
【0074】
図16は、給湯モードについて示す。待機モード中に給湯モード運転SWが投入されてONになり、蛇口が開かれると、給水温度T5および給湯流量F3を計測した信号が入る。F3信号は、最大給湯量の10%以下なら誤差として無視する。蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器100内に滞留している給湯用の温水は、最高70℃の過熱状態になっている可能性があるので、給水と混ぜやけど対策を施すこともできる。10分間は蓄熱で給湯に対応する。その後、本管としての高温水循環供給ライン2からの熱媒取込み量を増やし、50℃以下で制御する。潜熱蓄熱ユニット26の入側の温度T6が下がると、温水循環ポンプ25の負荷を増加させ、給湯温度を維持するように制御する。
【0075】
すなわち、ステップd0の待機モードから、ステップd1で運転SWがONになると、ステップd2でタイマによる計時を開始し、給湯設定温度Ts1を読取り、給水温度T5と給湯流量F3とを計測する。ステップd3では、温水循環ポンプ25の負荷を計算して、回転数を上昇させる。温水循環ポンプ25の負荷計算は、潜熱蓄熱ユニット26を含む蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器100の特性が影響するため、その特性に基づく総括伝熱係数を仮定し、循環量を求め、出口温度を求め、交換熱量から仮定の総括伝熱係数と一致するか否かの繰返し計算を行う。実際の負荷の計算では、潜熱蓄熱ユニット26の出口で熱媒温度T3を計測し、給湯流量F3に基づく予想交換熱量Uを、Ts1とT5との差にF3を積算して計算する。温水循環量を変えて計算を繰返し、出口ライン21での熱媒出口温度を予想する。T3と予想した出口温度との差にF3を積算して得られる交換熱量が予想交換熱量Uと合えば、そのときの温水循環量となるように、温水循環ポンプ25の回転数を調整する。
【0076】
次にステップd4で、潜熱蓄熱ユニット26の入側の熱媒の温度T6が45℃を超えているか否かを判断する。超えていれば、ステップd5で、SMV24に開信号を与える。ステップd4でT6>45℃でないと判断するときは、ステップd6で、温度T6が40℃未満であるか否かを判断する。40℃未満であれば、ステップd7で、SMV24に閉信号を与える。ステップd6でT6<40℃でないと判断するときは、ステップd8でタイマの計時時間TMが10分を超えているか否かを判断する。超えていないと判断するときは、ステップd2に戻る。ステップd8でTM>10minと判断するときは、ステップd9で、SMV24によって温度T6が50℃以下になるように制御する。全体の熱負荷パターンによって、実質的には45℃まで下がる。
【0077】
ステップd4〜ステップd9の制御と並行して、ステップd10では、給湯温度T4を給湯設定温度Ts1と比較する。給湯温度T4が給湯設定温度Ts1に等しければ、ステップd2に戻る。T4<Ts1であれば、ステップd11で、SMV24の回転数を1ステップ上昇させ、ステップd2に戻る。T4>Ts1であれば、ステップd11で、SMV24の回転数を1ステップ下降させ、ステップd2に戻る。
【0078】
図17は、風呂給湯モードについて示す。待機モード中に風呂給湯モード運転SWが投入されてONになると、給水温度T5および給湯流量F3を計測した信号が入る。給湯量は15L/minであり、設定液位に達すると自動弁が閉じる。10分間は蓄熱で給湯に対応する。その後、本管としての高温水循環供給ライン2からの熱媒取込み量を増やし、潜熱蓄熱ユニット26の入側の温度T6が50℃以下となるように制御する。温度T6が下がると、温水循環ポンプ25の負荷を増加させ、給湯温度を維持するように制御する。
【0079】
すなわち、ステップe0の待機モードから、ステップe1で運転SWがONになると、ステップe2でタイマによる計時を開始し、風呂給湯設定温度Ts2を読み取り、給水温度T5と給湯流量F3とを計測する。ステップe3では、風呂ライン自動弁としての開閉弁35を開き、温水循環ポンプ25の負荷を計算して、回転数を上昇させる。負荷の計算は、図16のステップd3と同様に行う。以下、ステップe4〜e9の各ステップは、図16のステップd4〜d9の各ステップと同様に制御する。ステップe10では、給湯温度T4を風呂給湯設定温度Ts2と比較する。給湯温度T4が風呂給湯設定温度Ts2に等しければ、ステップe2に戻る。T4<Ts2であれば、ステップe11で、SMV24の回転数を1ステップ上昇させ、ステップe2に戻る。T4>Ts2であれば、ステップe11で、SMV24の回転数を1ステップ下降させ、ステップe2に戻る。
【0080】
図18は、風呂追い炊きモードについて示す。待機モード中に、風呂運転SWがONになり、追い炊きSWがONに入ると、風呂循環ポンプ32と温水循環ポンプ25が最大容量でそれぞれ運転され、最短時間で湯温を設定温度Ts4に上げる。風呂の追い炊きは、蓄熱で対応することができるように、SMV24によって潜熱蓄熱ユニット26に入る熱媒の温度T6を制御する。待機モード中に、適温維持SWがONに入ると、30分毎に風呂循環ポンプ32が最小容量で運転され、湯温を35℃前後の設定温度Ts3に維持し、全体としての熱負荷の平準化を行う。
【0081】
すなわち、ステップf0の待機モード中に、ステップf1では運転SWがONに入るのを待つ。運転SWがONになると、ステップf2で追い炊きSWがONとなっているか否かを判断する。追い炊きSWがONであると判断すると、ステップf3で、湯温設定温度Ts4を読み取り、風呂循環ポンプ32を最大容量で運転する。次にステップf4で風呂ラインの自動弁である開閉弁35を開き、ステップf5で温水循環ポンプ25を最大容量で運転する。ステップf6では、風呂吸込み温度である湯温T7がTs4を超えるのを待つ。T7>Ts4となると、ステップf7で温水循環ポンプ25を最小容量運転に変え、風呂ライン自動弁である開閉弁35を閉じる。ステップf6〜f7と並行して、ステップf8では、潜熱蓄熱ユニット26の入側の熱媒の温度T6が45℃を超えているか否かを判断する。超えていれば、ステップdf9、SMV24に開信号を与える。ステップf8でT6>45℃でないと判断するときは、ステップf10で、温度T6が40℃未満であるか否かを判断する。40℃未満であれば、ステップf11で、SMV24に閉信号を与える。
【0082】
ステップf2で追い炊きSWがONでないと判断するときは、ステップf12で温度維持SWがONになっているか否かを判断する。ONになっていないときは、ステップf2に戻る。ステップf12で、温度維持SWがONになっていると判断するときは、ステップf13で、風呂適温設定温度Ts3を読み取り、風呂循環ポンプ32を最小容量で運転する。次にステップf14で、風呂ラインの自動弁である開閉弁35を開き、ステップf15では、湯温T7がTs3を超えるのを待つ。T7>Ts3となると、ステップf16で、風呂ラインの自動弁である開閉弁35を閉じ、ステップf17で30分の経過を待ち、30分経過すればステップf14に戻る。
【0083】
図19は、浴槽乾燥モードについて示す。待機モード中に、浴槽乾燥運転SWがONになると、風呂循環ポンプ32と温水循環ポンプ25が最大容量でそれぞれ運転され、最短時間で浴室の室温T8を設定温度Ts5に上げる。浴槽乾燥は、蓄熱で対応することができるように、SMV24によって潜熱蓄熱ユニット26に入る熱媒の温度T6を制御する。室温T8が設定温度Ts5になれば、浴乾ライン自動弁である開閉弁39を閉じ、温水循環ポンプ25と風呂循環ポンプ32とを最小容量で運転する。室温T8が設定温度Ts5よりも低下すれば、ポンプ類を再起動する。
【0084】
すなわち、ステップg0の待機モード中に、ステップg1では運転SWがONに入るのを待つ。運転SWがONになると、ステップg2で、浴室設定温度Ts5を読み取り、浴室温度T8を計測する。ステップg3では、浴乾自動弁である開閉弁39を開き、浴室内のファンを運転する。次にステップg4で、温水循環ポンプ25および風呂循環ポンプ32を、それぞれ最大容量で運転する。次にステップg5で浴室温度T8が設定温度Ts5を超えるのを待ち、ステップg6で浴乾自動弁である開閉弁39を閉じ、温水循環ポンプ25および風呂循環ポンプ32を、それぞれ最小容量で運転する。ステップg7では、浴室温度T8が設定温度Ts5未満になるのを待ち、T8<Ts5となれば、ステップg4に戻る。ステップg5〜g7と並行して、ステップg8では、潜熱蓄熱ユニット26の入側の熱媒の温度T6が45℃を超えているか否かを判断する。超えていれば、ステップg9で、SMV24に開信号を与える。ステップg8でT6>45℃でないと判断するときは、ステップg10で、温度T6が40℃未満であるか否かを判断する。40℃未満であれば、ステップg11で、SMV24に閉信号を与える。
【0085】
図20は、床暖房モードについて示す。待機モード中に床暖房運転SWがONになると、風呂循環ポンプ32と温水循環ポンプ25が最大容量でそれぞれ運転され、最短時間で床温T8を床暖設定温度Ts6に上げるため、10分間は蓄熱で対応することができるように、SMV24によって潜熱蓄熱ユニット26に入る熱媒の温度T6を制御する。その後は、風呂循環ポンプ32を最小容量に変え、設定温度Ts6になれば、風呂循環ポンプ32を停止し、温水循環ポンプ25を最小容量運転に変える。10分毎に風呂循環ポンプ32を回して、床暖設定温度を維持する。
【0086】
すなわち、ステップh0の待機モード中に、ステップh1では運転SWがONに入るのを待つ。運転SWがONになると、ステップh2で、床暖設定温度Ts6を読み取り、床温度T9を計測する。ステップh3では、風呂循環ポンプ32および温水循環ポンプ25を、それぞれ最大容量で運転し、床暖ユニット自動弁である開閉弁41を開く。次にステップh4で10分間の待機を行い、ステップh5では、風呂循環ポンプ32を最小容量で運転する。次にステップh6では、床温度T9が床暖設定温度Ts6を超えるのを待ち、ステップh7で風呂循環ポンプ32を停止し、温水循環ポンプ25を最小容量で運転する。ステップh8では、10分経過するのを待ち、ステップh5に戻る。ステップh4〜h8と並行して、ステップh9では、潜熱蓄熱ユニット26の入側の熱媒の温度T6が45℃を超えているか否かを判断する。超えていれば、ステップh10で、SMV24に開信号を与える。ステップh9でT6>45℃でないと判断するときは、ステップh11で、温度T6が40℃未満であるか否かを判断する。40℃未満であれば、ステップh12で、SMV24に閉信号を与える。
【0087】
図21は、本発明の実施の他の形態であるエネルギ供給システムとしてのN.C.G.システム151の概略的な構成を示す。N.C.G.システム151は、図3に示すN.C.G.52,53,54と同様に、集合住宅152に熱および電力を供給することができる。集合住宅152は、たとえば戸数300規模マンションであり、熱および電力は、コージェネレーション設備であるエネルギ発生設備153から発生する。集合住宅152で使用する熱エネルギ負荷の変動を全体的に平準化するために、エネルギ使用負荷平準化装置154が設けられる。エネルギ使用負荷平準化装置154には、エネルギ使用管理手段155によって制御される電熱変換蓄熱ユニット156が備えられる。電熱変換蓄熱ユニット156は、蓄熱ユニットに補助熱源として電動自然冷媒ヒートポンプを組込んでいる。
【0088】
エネルギ発生設備153には、燃料電池160が用いられる。燃料電池160としては、たとえば200kW出力のものを2基用いる。ガスタービンやガスエンジンなどの機械的なエネルギ発生設備を用いることもできる。燃料電池160から発生する電力は、昼間で200kW程度まで外部に売電し、集合住宅152に100〜200kW程度供給することができる。エネルギ発生設備153には、吸収式冷水発生器161も設置し、燃料電池160からの排熱を利用して吸収式冷凍サイクルを作動させ、冷水を共用設備の空調などに供給することができる。燃料電池160から発生する電力の一部も、共用設備の照明や動力に使用される。
【0089】
燃料電池160から発生される熱は、温水の形態で、電熱変換蓄熱ユニット156および高温水循環供給ライン162を介して集合住宅152に供給される。高温水循環供給ライン162は、前述の高温水循環供給ライン2と同様に、たとえば外径が50mm程度で、内径が25mm程度の架橋ポリエチレン管を使用することができる。このような形状の管は、「2B」と呼ばれる。本実施形態では、高温水循環供給ライン162は集合住宅152の全体を循環する幹線となり、各家庭には高温水循環供給ライン162から分岐する高温水循環供給管163から熱が供給される。集合住宅152に属する各家庭は、たとえば52戸ずつの組に分けられ、各組に高温水循環供給管163がそれぞれ設けられ、40〜160kW程度の熱を供給する。高温水循環供給管163には、「1B」と呼ばれる外径が25mm程度の細い管を使用することができる。
【0090】
エネルギ使用管理手段155は、エネルギ供給経路である高温水循環供給ライン162の温度を監視する。燃料電池160から集高温水循環供給ライン162へ供給される熱量は、120〜240kW程度である。集合住宅152の熱需要が大きくなり、住民の家庭全体への熱負荷が燃料電池160から供給する熱量を超えるときには、電熱変換蓄熱ユニット156からも熱を供給する。供給する熱は、蓄熱されている熱であり、それでも不足するときは、燃料電池160が発生する電力を熱に変換する。補助熱源として利用する電力は、たとえば40kW程度までである。燃料電池160および電熱変換蓄熱ユニット156からは、合わせて500kW程度までの熱を高温水循環供給ライン162を介して、集合住宅152の各家庭に供給することができる。燃料電池160から供給する熱に余裕があるときには、電熱変換蓄熱ユニット156に蓄熱を行う。
【0091】
図22は、図21に示す電熱変換蓄熱ユニット156の構成と動作の例を示す。蓄熱は、たとえば容量15m程度の成層型蓄熱貯槽170によって行う。成層型蓄熱貯槽170から高温水循環供給ライン162の供給側162aに高温水を送込むために、熱媒ポンプ171aが設けられる。高温水循環供給ライン162の戻り側162bにも、熱媒ポンプ171bが設けられ、戻り熱媒としての温水を、燃料電池排熱回収装置172に送り、前述のように120〜240kW程度の熱で温水を85℃程度まで加温し、成層型蓄熱貯槽170に供給する。戻りの温水の温度が充分に高いときは、直接成層型蓄熱貯槽170に戻すこともできる。
【0092】
本実施形態では、電動自然冷媒ヒートポンプ180を設けて、補助熱源として利用可能とするばかりではなく、夜間電力需要の確保やエネルギ供給比率の最適化も図ることができる。夜間は電力の需要が熱に比較して少なくなるので、たとえば40kW程度までの電力を利用して電動自然冷媒ヒートポンプ180を駆動し、外気から80kW程度までの熱を取込んで、熱媒を加温するための補助熱源として利用することができる。
【0093】
電動自然冷媒ヒートポンプ180によって外気から取込まれた熱は、高温熱交換器181に供給する冷媒の温度を120℃まで加熱するのに使用される。120℃に加熱された冷媒は、高温熱交換器181で温水と熱交換して、50〜55℃程度まで温度が低下した戻り熱媒としての温水に40kW程度までの熱を与えて、85℃程度まで加熱することができる。この熱交換で、冷媒の温度は60℃程度まで低下するけれども、さらに、低温熱交換器182で水道水の予熱に使用することができる。冷媒は、電動自然冷媒ヒートポンプ180、高温熱交換器181、および低温熱交換器182を含む冷媒循環炉183を循環して使用される。冷媒と低温熱交換器182で熱交換する水道水は、たとえば5〜15℃程度の温度で供給され、低温熱交換器182で25℃程度まで予熱され、集合住宅152の屋上貯水槽185などに貯留される。水道水の予熱は、特に冬季に、固定費や運転費の低減に寄与する。
【0094】
図23は、図22に示すような電動自然冷媒ヒートポンプ180の概略的な構成と、動作特性についてのシミュレーション結果を示す。電動自然冷媒ヒートポンプ180は、圧縮機190、蒸発器191および膨張弁192を含み、高温熱交換器181および低温熱交換器182は、それぞれ凝縮器として機能する。図表は、外気の温度を−5℃、5℃、15℃、25℃および35℃とするときの動作状態をそれぞれ示す。w−compは、圧縮機190に供給する電力であり、20kWで一定であるとする。suc−tempは、圧縮機190に吸入される冷媒の温度である。suc−pressは、圧縮機190に吸入される冷媒の圧力である。del−pressは、圧縮機190から吐出される冷媒の温度である。cond1 hcは、高温熱交換器181での交換熱量である。cond2hcは、低温熱交換器182での交換熱量である。fw1 tempは、低温熱交換器182に供給される水道水の温度である。copは、成績係数であり、高温熱交換器181および低温熱交換器182で交換する熱エネルギと、圧縮機190を駆動する電力エネルギとの比である。電力を直接熱に変換して補助熱源とするよりも、大気の熱を取込むヒートポンプの作用で、効率よくの3倍程度の熱を利用可能であることが判る。
【0095】
以上で説明しているような地域社会へのエネルギ供給システムの基本コンセプトは、次のようにまとめることができる。
・大規模から分散型発電へ
・分散から統合制御へ
・内燃から化学反応機関へ
・産官学の個別研究から協業研究開発へ
・インフラ運用の規制から緩和へ
・熱バランス評価からエクセルギ評価へ
・都市景観の選択枝を住民サイドへ
・家庭用と隣組用コージェネレーションの棲み分けへ
【0096】
なお、隣組のような地域住民を単位とするエネルギの供給は、コージェネレーション設備から発生される熱および電力の両方を供給するときに、最も効率的であると考えられるけれども、熱や電力を単独で供給したり、冷熱などの他のエネルギを供給する際にも適用することができる。
【0097】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、エネルギ発生設備を核とするエネルギ供給システムで、地域社会の住民に、エネルギ使用の平準化に協力する過程を通じて、相互に連携することの重要性を認識させることができる。各家庭でのエネルギ需要のピークを合計した値よりも小さな値のエネルギ発生量で、地域のエネルギ需要に対処することができる。
【0098】
また本発明によれば、地域社会で必要となる熱および電力に合わせて、個々の家庭に設置するよりも、コージェネレーション設備の規模を大きくすることができ、効率を高めることができる。また、温水を小径の管路中を高速で循環させながら熱の供給を行うので、温水の循環用管路を容易に敷設し、効率よく熱を供給することができる。
【0099】
また本発明によれば、各家庭に熱蓄積手段を設けて熱を蓄積させておき、熱需要が増大したときには蓄積されている熱も供給して、コージェネレーション設備での熱発生能力を補強し、設備費用を低減することができる。
【0100】
また本発明によれば、蓄熱ユニットおよび補助熱源を備える管理手段を含むようにして、地域社会の住民の各家庭での熱の全体的な使用状況に応じて、不足する熱量の供給、または余裕があるときの蓄熱を行い、熱需要の変動を緩和することができる。
【0101】
さらに本発明によれば、地域の住民同士が地域自治の一環として、省エネルギ目的で協調しながら、各家庭で同時に多大のエネルギを消費しないように、平準化して、エネルギの有効利用を図ることができる。
【0102】
また本発明によれば、熱の供給を受ける各家庭では、浴槽に常時お湯を貯めて温めておくことによって、急激な熱需要の発生を避け、蓄熱を行っておくことによって、熱の需要のピークでコージェネレーション設備から発生させることができる熱量よりも大きな熱の需要に備えることができる。
【0103】
また本発明によれば、地域の住民が共同で発電を行い、余剰の発電量を外販するので、地域ごとに発電設備を分散させ、総合的に発電能力を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である地域社会へのエネルギ供給システム1の概略的な構成を示す配管系統図である。
【図2】図1のエネルギ供給システム1に用いるエネルギ使用負荷平準化装置4の概略的な構成を示す配管系統図である。
【図3】図1のエネルギ供給システム1を地域に設ける概念を示す図である。
【図4】図3のライフライン60の断面構成を示す断面図である。
【図5】図1のエネルギ供給システム1の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図6】図3の集合住宅62,63,64に、N.C.G.52,53,54を設置する考え方の一例を示す図である。
【図7】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4についてのシミュレーション結果の一例を示す図である。
【図8】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4についてのシミュレーション結果の他の例を示す図である。
【図9】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4に用いる蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器100の側面断面図である。
【図10】図9の切断面線A−Aから見た断面図である。
【図11】図9の蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器100の平面図である。
【図12】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4を制御する基本的な概念を示す図である。
【図13】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4を放熱モードで運転する制御手順を示すフローチャートである。
【図14】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4を蓄熱モードで運転する制御手順を示すフローチャートである。
【図15】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4を待機モードで運転する制御手順を示すフローチャートである。
【図16】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4を給湯モードで運転する制御手順を示すフローチャートである。
【図17】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4を風呂給湯モードで運転する制御手順を示すフローチャートである。
【図18】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4を風呂追い炊きモードで運転する制御手順を示すフローチャートである。
【図19】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4を浴槽乾燥モードで運転する制御手順を示すフローチャートである。
【図20】図2のエネルギ使用負荷平準化装置4を床暖房モードで運転する制御手順を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施の他の形態であるN.C.G.システム151の概略的な配管系統図である。
【図22】図21の電熱変換蓄熱ユニット156の概略的な配管系統図である。
【図23】図22の電動自然冷媒ヒートポンプ180の概略的な配管系統図およびそのシミュレーション結果の例を示す図表である。
【符号の説明】
1 エネルギ供給システム
2,162 高温水循環供給ライン
3,153 エネルギ発生設備
4,154 エネルギ使用負荷平準化装置
5,155 エネルギ使用管理手段
11 蓄電および電力負荷調整ユニット
20 入口ライン
21 出口ライン
22 バイパスライン
24 ステッピングモータバルブ
25 温水循環ポンプ
26 潜熱蓄熱ユニット
27 風呂追い炊き暖房ユニット
28 給湯ユニット
30 制御基板
31 風呂浴槽
32 風呂循環ポンプ
33,35,36,39,41 開閉弁
38 浴乾ユニット
40 床暖ユニット
50 ガス導管
51,52,53,54 N.C.G.
60 ライフライン
61 住宅
62,63,63、152 集合住宅
71 情報ネットワークケーブル
72 電力ケーブル
80,160 燃料電池
100 蓄熱機能付き暖房・給湯用熱交換器
105 蓄熱材
106 フィン
107 プレート
156 電熱変換蓄熱ユニット
163 高温水循環供給管
170 成層型蓄熱貯槽
172 燃料電池排熱回収装置
180 電動自然冷媒ヒートポンプ

Claims (7)

  1. エネルギ発生設備を核として、地域社会の住民の家庭へ発生されたエネルギを供給するシステムであって、
    エネルギ発生設備および住民の家庭を結ぶエネルギ供給経路と、
    各家庭に設けられ、エネルギの使用を平準化する平準化手段とを含むことを特徴とする地域社会へのエネルギ供給システム。
  2. 前記エネルギ発生設備は、熱および電力をエネルギとして発生するコージェネレーション設備であり、各家庭に熱を温水で供給し、
    前記エネルギ供給経路は、前記地域社会の一部の家庭の需要に応じる量の温水を、全家庭に順次循環するように管路が敷設され、
    該管路の内径は、該エネルギ供給経路全体を該温水が循環するのに要する時間が予め定める時間内となるように、温水の循環速度を高速化するのに対応して小径化されることを特徴とする請求項1記載の地域社会へのエネルギ供給システム。
  3. 前記平準化手段は、熱を蓄積可能で、蓄積された熱を自家庭および他の家庭に供給可能な熱蓄積手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の地域社会へのエネルギ供給システム。
  4. 蓄熱ユニットおよび補助熱源を備え、
    前記エネルギ供給経路を監視して、前記住民の家庭全体への熱負荷が前記エネルギ発生設備から供給する熱量を超えるときには蓄熱ユニットまたは補助熱源のうちの少なくとも一方から不足する熱を供給し、エネルギ発生設備から供給する熱量が住民の家庭全体の熱負荷に対して余裕があるときは蓄熱ユニットで蓄熱を行うように管理する管理手段をさらに含むことを特徴とする請求項2または3記載の地域社会へのエネルギ供給システム。
  5. エネルギ発生設備を核として、地域社会の住民の家庭へ発生されたエネルギを供給する方法であって、
    エネルギ発生設備からの熱で加温される温水を地域に循環させ、
    地域の住民は、各家庭で同時に多大の熱を使用しないように、循環する温水の温度を監視して、エネルギ使用量を平準化することを特徴とする地域社会へのエネルギ供給方法。
  6. 前記エネルギ発生設備として、熱および電力をエネルギとして発生するコージェネレーション設備を用い、
    各家庭に備える浴槽には、常時お湯を貯めておき、
    各家庭では、熱を使用しないときに、循環する温水の温度が予め定める蓄熱基準温度より高いときには、温水から熱を吸収して蓄熱し、循環する温水の温度が予め定められ、蓄熱基準温度よりも低い放熱温度よりも低いときには、蓄熱した熱量で循環する温水の熱量を補充することを特徴とする請求項5記載の地域社会へのエネルギ供給方法。
  7. 余剰の発電量を外販することを特徴とする請求項6記載の地域社会へのエネルギ供給方法。
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